説明

民生用アプリケーションに好適なアクティブ光ケーブル及びその使用方法

【課題】 民生用アプリケーションに好適なアクティブ光ケーブルが提供される。
【解決手段】 周知のクワッド小型フォーム・ファクタ・プラグ可能(QSFP)形アクティブ光ケーブルと違って、このアクティブ光ケーブルは、民生用アプリケーションに好適な少なくとも1つの民生用入力/出力(CIO)光トランシーバ・モジュールを内蔵している。周知のQSFP形アクティブ光ケーブルのプラグ筐体は、周知のQSFP形アクティブ光ケーブルの中で使用された並列レーザ・ダイオード及びフォトダイオードのアレイではなく、レーザ・ダイオード及びフォトダイオードの単一体を利用する少なくとも1つのCIO光トランシーバ・モジュールを内蔵するように変更されている。これらの特徴は、アクティブ光ケーブルの全体的なコストを低下させると共に、民生用アプリケーションに好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブ光ケーブルに関する。さらに詳細には、本発明は、民生用アプリケーションに極めて好適なアクティブ光ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブ光ケーブルは、一方又は両方の端部が光トランシーバ・モジュールを納めたプラグで終端されている光ファイバー・ケーブルである。このプラグは、全体的に、ケージ内に形成された開口の中に受け入れられるように構成された筐体を有する。プラグ筐体上の機械的結合機構は、ケージ上の機械的結合機構と連結するラッチを形成して、プラグ筐体をケージに固着する。プラグ筐体が完全にケージの中に挿入されると、プラグ筐体のラッチはケージの1つ以上の機械的結合機構と係合して、プラグ筐体をケージの内部に係止する。このプラグ筐体のラッチは一般にユーザによって動かされて、プラグ筐体をケージから切り離してユーザがこのプラグ筐体をケージから取り外すことができるラッチ解除位置に置かれる。このため、プラグ筐体のラッチは、「ラッチ解除装置」、「ラッチ解除機構」、又は単に「デラッチ(delatch)」と呼ばれることがある。
【0003】
図1は、光通信産業で現在使用されている周知のクワッド小型フォーム・ファクタ・プラグ可能(Quad Small Form-Factor Pluggable)(QSFP)形アクティブ光ケーブル2の上部斜視図を示している。QSFP形アクティブ光ケーブル2の光ファイバー・ケーブル3は、複数の送信用光ファイバー(分かり易くするために図示されていない)及び複数の受信用光ファイバー(分かり易くするために図示されていない)を有している。ケーブル3の端部3aは、プラグ4で終端されている。このプラグ4は、前述された光トランシーバ・モジュール(分かり易くするために図示されていない)が収納された筐体5を備えている。このプラグ筐体5は第1の筐体部分5aと第2の筐体部分5bとを含み、それらは止め部品(分かり易くするために図示されていない)によって結合されている。プラグ筐体5のこれらの第1及び第2の部分5a及び5bは、一般に、鋳造アルミニウム、鋳造亜鉛、又は鋳造亜鉛合金で作られる。
【0004】
プラグ4のラッチ解除装置6によりプラグ筐体5はケージ(分かり易くするために図示されていない)からラッチ解除されて、プラグ筐体5はケージから取り外すことができる。引き手7が、装置6をラッチ解除するために、その近接端部7aに結合されている。ユーザが引き手7の遠位端部7bを矢印8で示された方向に引くと、ラッチ解除装置6のスライダー部分6a及び6bは矢印8で示された方向に限られた範囲だけ移動する(図1では、スライダー部分6aだけしか見ることができない)。スライダー部分6a及び6bのこの動きにより、それぞれスライダー部分6a及び6bの外側に湾曲した端部6a’及び6b’がそれぞれのケージ上のキャッチ機構(分かり易くするために図示されていない)に押し付けられて、プラグ筐体5がケージから取り外し可能にされる。
【0005】
光通信産業の中で現在使用されている大多数のアクティブ光ケーブルは、図1に示されたQSFP形アクティブ光ケーブル2に類似した構成を有しているが、他のフォーム・ファクタの他の種類のアクティブ光ケーブルも、この産業で使用される。図1に示されたタイプのQSFP形アクティブ光ケーブルでは、プラグ筐体5の中に組み込まれた光トランシーバ・モジュールは、典型的には、垂直キャビティ面放射レーザ(VCSEL)の並列アレイ、フォトダイオードの並列アレイ、及び並列レーザ・ドライバ及び受信機用集積回路(IC)チップを備えている。これらの並列部品は、プラグ用プリント基板(PCB)9の上面に搭載されている。並列部品、特にVCSELアレイは、主に、VCSELの間に高度の均一性が要求されるという事実から、比較的高価である。さらに、これらのモジュールの中で使用される並列部品は、比較的少量生産されるため、それらの部品は全体的に高価である。また、ラッチ解除装置6は比較的多数の部品を有するため、これもアクティブ光ケーブル2のコストをより高める一因になる。具体的には、ラッチ解除装置6自身に加えて、2つの圧縮ばね(分かり易くするために図示されていない)がプラグ筐体5の中に含まれて、矢印8によって示された方向にプラグ4にバイアスを加えるバイアス力を提供する。これらの要因は全て、この種のアクティブ光ケーブルの全体的なコストを増加させる。その結果、この種のアクティブ光ケーブルは、民生用アプリケーションに対して非常に高価になる傾向がある。これらの理由によって、現在入手可能なアクティブ光ケーブルは、一般的に、多くの民生用アプリケーションに好適ではない。
【0006】
高品質で比較的安価に製造され得る、また特に民生用アプリケーションに対して好適なアクティブ光ケーブルに対する要求が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、民生用アプリケーションに好適なアクティブ光ケーブル及びこのアクティブ光ケーブルを使用する方法に関する。このアクティブ光ケーブルは、光ファイバー・ケーブル、プラグ、及び少なくとも第1の民生用入力/出力(CIO)光トランシーバ・モジュールを備えている。この光ファイバー・ケーブルは、近接端部、遠位端部、少なくとも第1及び第2の送信用光ファイバー、及び少なくとも第1及び第2の受信用光ファイバーを有する。プラグは、光ファイバー・ケーブルの近接端部に固着されている。このプラグは、第1の筐体部分と第2の筐体部分とを備えるプラグ筐体を有している。これらの第1及び第2の筐体部分は一緒に固着されて、プラグ筐体を形成する。第1の筐体部分は鋳造材料を含み、第2の筐体部分はシート・メタル材料を含んでいる。このシート・メタル材料は、鋳造材料の肉厚よりも薄い肉厚を備える。第1のCIO光トランシーバ・モジュールはプラグ筐体の中に配置され、送信用及び受信用光ファイバーの近接端部に接続される。第1のCIOモジュールは、少なくとも第1及び第2のレーザ・ダイオード、少なくとも第1及び第2のフォトダイオード、少なくとも第1の集積回路(IC)、及び第1の光学系モジュールを含む。この第1の光学系モジュールは、第1及び第2の送信用光ファイバーのそれぞれの近接端部とそれぞれ第1及び第2のレーザ・ダイオードとの間の光を結合する。第1の光学系モジュールは、第1及び第2の受信用光ファイバーのそれぞれの近接端部とそれぞれ第1及び第2のフォトダイオードとの間の光を結合する。
【0008】
この方法は、アクティブ光ケーブルを提供するステップ及びこのアクティブ光ケーブルを内部に搭載された電気機器を有するケージと接続するステップを含み、プラグ内の電気回路を電子機器の電気回路と電気的接続する。アクティブ光ケーブルは、光ファイバー・ケーブル、プラグ、及び少なくとも第1のCIO光トランシーバ・モジュールを備えている。この光ファイバー・ケーブルは、近接端部、遠位端部、少なくとも第1及び第2の送信用光ファイバー、及び少なくとも第1及び第2の受信用光ファイバーを有している。プラグは、光ファイバー・ケーブルの近接端部に固着されている。このプラグは、第1の筐体部分と第2の筐体部分とを備えるプラグ筐体を有する。これらの第1及び第2の筐体部分は一緒に固着されて、プラグ筐体を形成する。第1の筐体部分は鋳造材料を含み、第2の筐体部分はシート・メタル材料を含む。このシート・メタル材料は、鋳造材料の肉厚よりも薄い肉厚を有する。第1のCIO光トランシーバ・モジュールはプラグ筐体の中に配置され、送信用及び受信用光ファイバーの近接端部に接続される。第1のCIOモジュールは、少なくとも第1及び第2のレーザ・ダイオード、少なくとも第1及び第2のフォトダイオード、少なくとも第1の集積回路(IC)、及び第1の光学系モジュールを含む。この第1の光学系モジュールは、第1及び第2の送信用光ファイバーのそれぞれの近接端部とそれぞれ第1及び第2のレーザ・ダイオードとの間の光を結合する。第1の光学系モジュールは、第1及び第2の受信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と第1及び第2のフォトダイオードとの間の光をそれぞれ結合する。
【0009】
本発明のこれらのまた他の特徴及び利点は、下記の説明、図面及びクレームから明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】光通信産業で現在使用されている周知のクワッド小型フォーム・ファクタ・プラグ可能(QSFP)アクティブ光ケーブルの上部斜視図を示す図である。
【図2】例証となる実施形態による、本発明のアクティブ光ケーブルの上部斜視図を示す図である。
【図3】プラグ用PCBの上面に搭載された第1及び第2のCIO光トランシーバ・モジュールを有する、図2に示された第2の筐体部分の上部斜視図を示す図である。
【図4】第1のCIO光トランシーバ・モジュール100aの上部斜視図を示す図である。
【図5】レーザ・ダイオード、フォトダイオード、及びICがPCB上に搭載された後の、図4に示されたPCBの底部斜視図を示す図である。
【図6】光学系モジュールがPCB上に搭載される直前の、図5に示されたPCBの底部斜視図を示す図である。
【図7】光学系モジュールがPCB上に搭載された後で、ラッチがこの光学系モジュールに固着される直前の、図6に示されたPCBの底部斜視図を示す図である。
【図8】ラッチが光学系モジュールに固着された後の、図7に示されたPCBの底部斜視図を示す図である。
【図9】図2に示されたプラグの一部の側部断面図を示す図であり、プラグ筐体の一部が取り除かれて、プラグ筐体内に配置されたラッチ解除装置の一部を示している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、民生用アプリケーションに好適なアクティブ光ケーブルに関する。図1に示されたQSFP形アクティブ光ケーブル2とは対照的に、本発明のアクティブ光ケーブルは、以後CIO光トランシーバ・モジュールと呼ばれ、民生用アプリケーションに好適な、少なくとも1つの民生用入力/出力(I/O)光トランシーバ・モジュールを内蔵している。具体例としての又は例証となる実施形態によれば、図1に示されたプラグ筐体5は、少なくとも1つのCIO光トランシーバ・モジュールを内蔵するように変更されている。さらに、前述された並列部品を使用する図1に示されたアクティブ光ケーブル2の光トランシーバ・モジュールとは異なり、CIO光トランシーバ・モジュールは、2つの単一体レーザ・ダイオード及び2つの単一体フォトダイオードを搭載して、それぞれ2つの送信チャネル及び2つの受信チャネルを備えている。CIO光トランシーバ・モジュールの単一体のレーザ・ダイオード及びフォトダイオードは、光通信産業の中の多くの分野で使用さるため、それらは比較的大量に製造され、このため、それらは、図1に示されたアクティブ光ケーブル2の中で使用されるレーザ・ダイオードの並列アレイやフォトダイオードの並列アレイよりも高価ではない。これらの理由及び以下で説明される他の理由のため、本発明のアクティブ光ケーブルは比較的安価に製造され得るため、民生用アプリケーションに対して好適である。
【0012】
アクティブ光ケーブルの例証となる実施形態が、ここで図2〜9を参照して説明される。しかしながら、本発明は以下で説明される例示的な実施形態に限定されることはなく、かつ本発明から逸脱することなく以下で説明される実施形態に対して、多くの変形例を作ることができることに注意されたい。変更が以下で説明されるアクティブ光ケーブルに対して行うことができる。変更を含む態様についても理解し、また全てのそのような変更が本発明の範囲内にあることを、当業者は理解するであろう。
【0013】
図2は、例証となる実施形態によるアクティブ光ケーブル10の上部斜視図を示している。このアクティブ光ケーブル10は、少なくとも1つの端部13aにおいてプラグ20を用いて終端する光ファイバー・ケーブル13を含む。この光ファイバー・ケーブル13は、複数の送信機用光ファイバー(分かり易くするために図示されていない)及び複数の受信用光ファイバー(分かり易くするために図示されていない)を含む。プラグ20は、以下に図3〜8を参照して詳細に説明されるが、少なくとも1つのCIO光トランシーバ・モジュール(分かり易くするために図示されていない)を内蔵したプラグ筐体30を備えている。この実施形態によれば、図1に示されたプラグ筐体5が筐体内に付加的な空間を設けるように変更されて、CIO光トランシーバ・モジュールの構成部品を収容している。図1を参照して前述したように、プラグ筐体5の第1及び第2の筐体部分5a及び5bは、一般に、鋳造アルミニウム、鋳造亜鉛、又は鋳造亜鉛合金などの鋳造材料で作られる。第1及び第2の筐体部分5a及び5bを作るために使用される鋳造工程の性質のため、第1及び第2の筐体部分5a及び5bの肉厚は、一般に、0.5ミリメータ(mm)よりも厚い。その結果、単一体レーザ・ダイオード及び単一体フォトダイオードを内蔵するCIO光トランシーバ・モジュールの構成部品を収容するための十分な空間が筐体5の中には存在する。
【0014】
この実施形態によれば、プラグ筐体30は、鋳造物(例えば、鋳造アルミニウム、鋳造亜鉛、又は鋳造亜鉛合金)である第1の筐体部分30a、及びシート・メタルから作られる第2の筐体部分30bを有している。このため、この第1の筐体部分30aは、以下でより詳細に説明されるが、第1の筐体部分30aがシート・メタルの第2の筐体部分30bと機械的に結合できるように、様々な変更が第1の筐体部分30aに対して行われたことを除いて、図1の第1の筐体部分6aによく似ている。シート・メタルは極めて薄く作られることができるため、第2の筐体部分30aを作るためにシート・メタルを使用することにより、第2の筐体部分30bの肉厚を薄くすることができるため、図3を参照して以下でより詳細に説明されるが、CIO光トランシーバ・モジュールの構成部品を収容するためにプラグ筐体30内で利用できる空間の大きさを増加することができる。この方法では、プラグ20は、例えば、SFF−8436規格などの1つ以上のスモール・フォーム・ファクタ(SFF)規格に適合している。
【0015】
第1の筐体部分30aの側部上に形成されたタブ32は、第2の筐体部分30bの側部の中に形成されたそれぞれの開口33の中にスナップ・フィットするように構成されて、第2の筐体部分30bを第1の筐体部分30aに固着する。プラグ20のラッチ解除装置40により、ユーザはプラグ20をケージ(分かり易くするために図示されていない)から外して、プラグ20をケージから取り除くことができる。ラッチ解除装置40は、図1に示されたラッチ解除装置6の構成とは異なる構成をしている。ラッチ解除装置40の部品数は、図1に示されたラッチ解除装置6の部品数よりも少ない、これにより、ラッチ解除装置40はラッチ解除装置6よりも安価に製造され得る。このことは、アクティブ光ケーブル10の全体的なコストを低下させる効果がある。
【0016】
ラッチ解除装置40は、第1のラッチ解除部分41並びに第1及び第2のスライダー部分42及び43(図2では、スライダー部分42しか見ることができない)を含む。これらのスライダー部分42及び43は、それぞれ、図1に示されたラッチ解除装置6のスライダー部分6a及び6bと全く同じものとすることができる。同様に、プラグ筐体30をケージから外すために、スライダー部分42及び43がケージ上の機構と相互作用する方法は、図1を参照して前述された方法と同一である。この方法では、ラッチ解除装置6のスライダー部分6a及び6bが、プラグ筐体5をケージから外すためにケージ上の機構と相互作用する。
【0017】
引き手51が、固定装置52によって装置40をラッチ解除するために、その近接端部51aに結合されている。ユーザが引き手51の遠位端部51bを矢印53で示された方向に引くと、ラッチ解除装置40は矢印53で示された方向に限られた範囲だけ移動する。ラッチ解除装置40のこの動きが、ラッチ解除装置40のスライダー部分42及び43を限られた範囲だけ矢印53で示された方向に移動させる。第1の筐体部分30aの両側に配置されたタブ55は、第1のラッチ解除部分41の両側に配置されたそれぞれのスロット56の中で動くことにより、ラッチ解除装置40は第1の筐体部分30aに対して限られた範囲だけ移動できる。スライダー部分42及び43のこの動きは、それぞれ、スライダー部分42及び43の外側に湾曲した端部42a及び43aをケージ(分かり易くするために図示されていない)上のキャッチ機構に押し付けて、プラグ20をケージから取り外しできるようにする。
【0018】
図3は、図2に示された第2の筐体部分30bの上部斜視図を示しており、この第2の筐体部分30bは、プラグ用PCB101の第1の表面上に取り付けられた第1及び第2のCIO光トランシーバ・モジュール100a及び100bを有している。プラグ用PCB101は、プラグ用PCB9及び101上に搭載された部品の種類間の差により、プラグ用PCB101を走る電気トレースの構成がプラグ用PCB9を走る電気トレースの構成とは全体的に異なっていることを除くと、図1に示されたプラグ用PCB9と同一にすることができる。プラグ用PCB101は、プラグ20が差し込まれる外部機器の電気回路(分かり易くするために図示されていない)にプラグ用PCB101を電気接続するための電気接点105を有している。
【0019】
光ファイバー・ケーブル13の端部13aが、第2の筐体部分30bの中に設けられている開口104に受け入れられている。2つの送信機用光ファイバー102a及び2つの受信用光ファイバー102bが、光ファイバー・ケーブル13の端部13aを通過して、第1のCIO光トランシーバ・モジュール100aに接続されている。同様に、2つの送信機用光ファイバー103a及び2つの受信用光ファイバー103bが、光ファイバー・ケーブル13の端部13aを通過して、第2のCIO光トランシーバ・モジュール100bに接続される。第1及び第2のCIO光トランシーバ・モジュール100a及び100bは、同一の機械的、光学的及び電気的構成を有している。CIO光トランシーバ・モジュール100a及び100bは、特定のデータ転送速度で動作するように限定されていないが、この例示的な実施形態によれば、各CIO光トランシーバ・モジュール100a及び100bは、2つの秒当たり10ギガビット(Gbps)の送信チャネルと2つの10Gbpsの受信チャネルを有している。このため、CIO光トランシーバ・モジュール100a及び100bのそれぞれは、総計で同時に40Gbps、すなわち受信に20Gbps及び送信に20Gbps、のデータ転送速度を有する。2つのCIO光トランシーバ・モジュール100a及び100bが図3には示されているが、3つ以上又はわずか1つのCIO光トランシーバ・モジュールをアクティブ光ケーブル10のプラグ20の中に組み込むことができることに注意されたい。
【0020】
第1のCIO光トランシーバ・モジュール100aの部品及び構体が、ここで図4〜8を参照して説明される。図4は、第1のCIO光トランシーバ・モジュール100aの上部斜視図を示している。モジュール100aのソケット111は、モジュール100aのPCB112を受容している。モジュール100aのジャンパ113は、送信用及び受信用の光ファイバー102a及び102bの近接端部を保持する。モジュール100aのラッチ114は、ジャンパ113を保持する。ソケット・カバー115は、結合機構部116を介してソケット111に回転結合されて、カバー115を開放位置(図4に示されている)及び閉鎖位置(分かり易くするために図示されていない)に配置できるようにする。図5は、第1及び第2のレーザ・ダイオード121a及び121b、第1及び第2のフォトダイオード122a及び122b、及びIC123がPCB112上に取り付けられた後の、図4に示されたPCB112の底部斜視図を示している。図6は、光学系モジュール117がPCB112に装着される直前の、図5に示されたPCB112の底部斜視図を示している。光学系モジュール117がPCB112上に装着された後で、ラッチ114が光学系モジュール117に固着される直前の、図6に示されたPCB112の底部斜視図を示している。図8は、ラッチ114が光学系モジュール117に固着された後の、図7に示されたPCB112の底部斜視図を示している。
【0021】
第1及び第2のレーザ・ダイオード、それぞれ121a及び121b、並びに第1及び第2のフォトダイオード、それぞれ122a及び122bは、モジュール用PCB112の下面112b上に実装される。レーザ・ダイオード121a及び121bは、VCSELとすることができるが、それである必要はない。フォトダイオードはP−I−Nダイオードとすることができるが、それである必要はない。前述のとおり、前記のレーザ・ダイオードの並列アレイ及びフォトダイオードの並列アレイを使用する図1に示されたアクティブ光ケーブル2の光トランシーバ・モジュールとは異なり、CIO光トランシーバ・モジュールは、2つの単一体レーザ・ダイオード及び2つの単一体フォトダイオードを備えて、それぞれ2つの送信チャネル及び2つの受信チャネルを提供する。CIO光トランシーバ・モジュールの単一体のレーザ・ダイオード及びフォトダイオードは、光通信産業内の多くの分野で使用されるため、それらは概して比較的大量に製造される、従って、図1に示されたアクティブ光ケーブル2で使用されるレーザ・ダイオードの並列アレイやフォトダイオードの並列アレイよりも安価である。この特徴はアクティブ光ケーブル10のコストを下げる効果があるため、民生用アプリケーションに対して、図1に示されたアクティブ光ケーブル2よりも好都合である。しかしながら、本発明は、光トランシーバ・モジュールの中で単一体のレーザ・ダイオード及びフォトダイオードのみを使用することに限定されないことに注意されたい。
【0022】
IC123も、モジュール用PCB112の下面112b上に搭載される。このIC123は、レーザ・ダイオード・ドライバ機能及び受信機能の組合せを実行するために、レーザ・ダイオード・ドライバ回路及び受信回路(分かり易くするために図示されていない)を含んでいる。モジュール用PCB112は、光学系モジュール117上に形成されたそれぞれの突起(分かり易くするために図示されていない)と嵌め合わせるために開口112c及び112dを備えて、光学系モジュール117がモジュール用PCB112の下面112bに固着できるようにする。モジュール用PCB112は、このモジュール用PCBをプラグ用PCB101(図3)の電気接点(分かり易くするために図示されていない)に電気的に接続するために複数の電気接点125を有している。
【0023】
光学系モジュール117は、ジャンパ113の中に形成されたそれぞれの開口(分かり易くするために図示されていない)と嵌め合わせる突起118a及び118bを有して、光学系モジュール117をジャンパ113と光学的に整列させる。ラッチ114の側部114a及び114bは、それぞれ、光学系モジュール117の側部117a及び117bの形状に対して相補形の形状を有するばね素子として構成されて、ラッチ114を光学系モジュール117にスナップ・フィットできるようにする。ラッチ114が光学系モジュール117とこの方法で固着されると、突起118a及び118bがジャンパ113の中に形成されたそれぞれの開口と嵌め合わされて、ジャンパ113を光学系モジュール117に光学的に整列させる。
【0024】
光学系モジュール117は、内部に形成されたレンズ117c及び117dを有する。レンズ117cは、2つの送信用光ファイバー102aの近接端部とそれぞれのレーザ・ダイオード121a及び121bとの間の光を光学的に結合する。レンズ117dは、2つの受信用光ファイバー102bの近接端部とフォトダイオード122a及び122bとの間の光を光学的に結合する。光学系モジュール117は、レンズ117cとフォトダイオード122a、122bとの間及びレンズ117dとレーザ・ダイオード121a、121bとの間の光を光学的に結合する45°ミラー117e及び117fを内部に有している。図7に示されている実施形態では、4個よりも多いレンズ117c及び117dが光学系モジュール117の中に示されている。付加的なレンズは必要ではないが、3個以上の送信及び受信チャネルを有するCIO光トランシーバ・モジュール100aの構成に適合する可能性を備える。
【0025】
図9は、図2に示されたプラグ20の一部の側部断面図を示している。この図では、プラグ筐体30の一部が取り除かれて、プラグ筐体30の中に配置されたラッチ解除装置40の一部を示している。図2及び図9を参照すると、第1のラッチ解除部分41は内部に形成されたスロット57及び58を有し、カールした又は折り畳まれた形状の片持ちばねアーム130がラッチ解除装置30の中で形成されることが可能である。この片持ちばねアーム130は、プラグ筐体30の第1の筐体部分30a内に形成された凹部140の中に受容される。この凹部140は、第1の側部140a、第2の側部140b、及び第3の側部140cによって画定される。第1及び第2の側部140a及び140bは、全体的に互いに直交している。第3の側部140cは、片持ちばねアーム130の下部130aが移動する傾斜面となっている。
【0026】
前述したように、ラッチ解除装置40の部品点数は、図1に示されたラッチ解除装置6よりも少ない。特に、ラッチ解除装置40が単一の片持ちばねアーム130を利用しているのに対して、ラッチ解除装置6は2つの圧縮ばね(分かり易くするために図示されていない)を使用する。部品点数を減らすことによりラッチ解除装置40のコストが減少し、これにより、アクティブ光ケーブル10の全体的なコストが低減される。引き手51(図2)の端部51bが矢印53(図2)に示された方向に引かれると、片持ちばねアーム130の下部130aが、傾斜面140cに沿って矢印151の方向にスライドするにつれて内側に湾曲する。引き手51の端部51bが解放されると、片持ちばねアーム130の傾斜面140cに対する力は、片持ちばねアーム130を矢印153及び154で示された方向に押し進めようとする。しかしながら、ラッチ解除装置40の側部に形成されたスロット56(図2)が、第1の筐体部分30a上に形成されたタブ55(図2)の移動方向をスロット56の横方向に制限するため、片持ちばねアーム130は矢印154で示された方向に、片持ちばねアーム130の部分130bが凹部140の第1の表面140bに対して静止するまで移動する。片持ちばねアーム130のばね力は、片持ちばねアーム130が後者の静止位置にあるときに最小になる。
【0027】
再度、図2及び図3を参照すると、第1の筐体部分30a及び第2の筐体部分30bは、上、下、及び第1の筐体部分30a上に形成されたタブ32が第2の筐体部分30b上に形成されたそれぞれの開口33の中に受容される位置に沿って、比較的大きな接合面にわたって重なり合う。この比較的大きな重なり領域は、プラグ筐体30の中の部品に対して、電磁妨害(EMI)シールディングを行うファラデー箱を提供する。さらに、本発明は継ぎ目に沿って銀エポキシなどの従来の溶液を使用する必要性を除くため、このことは、必要な場合、プラグ20を容易に再加工することができ、これは今度は、製造コストを低下させ、かつ生産高を増加させることができる。
【0028】
図3及び図9を参照すると、ケーブル端部13aを受容するために第2の筐体部分30bの中に設けられた開口104に対してEMIシールディングを行うために、プラグ筐体30は張力緩和装置160を備えている。この張力緩和装置160は、ケーブル端部13aに隣接した光ファイバー102a〜103bの部分を取り巻き、ケーブル端部13a並びに第1及び第2の筐体部分30a及び30bに接続されている。張力緩和装置160は金属材料から作られて、EMIのシールディングと光ファイバー102a〜103bに対して張力を緩和することの2つの機能を実行する。張力緩和装置160の部分160aは、プラグ筐体30の中に形成されたスロット161内に含まれる。スロット161は全体的に円筒形の形状であり、光ファイバー102a〜103bを取り巻いている。スロット161の中に、圧縮ばね162が配置されて、張力緩和装置160の部分160aに対して矢印164によって示された方向にバイアスを加えて、張力緩和装置160の部分160aが第1の筐体部分30aの部分171に連続的に接触を続ける。この方法では、張力緩和装置160の部分160aが開口104を封止して、開口104においてEMIシールディングを行う。これにより、図1に示されたプラグ筐体5の中で一般に使用されるような、EMIシールディングを行うための銀エポキシ張力緩和溶液を使用する必要性がなくなる。圧縮ばね162以外のばねも、この目的のために使用できることに注意されたい。例えば、圧縮ばね162の代わりに、シート・メタルばねを使用できる。
【0029】
本発明のアクティブ光ケーブル10が図1に示された周知のアクティブ光ケーブル2に対して幾つかの利点を有することは、図2〜図9に示された例示的な実施形態に関する上記の説明から理解され得る。プラグ筐体30を作るための前述された方法の中でプラグ筐体5を変更することにより、1つ以上のCIO光トランシーバ・モジュールがプラグ筐体30の中に配置できるようにされる。光トランシーバ・モジュールの中でVCSELの並列アレイ及びフォトダイオードの並列アレイを使用しないことにより、アクティブ光ケーブル10の全体的なコストが減少され、なおかつアクティブ光ケーブル10は高いデータ転送速度で動作することができる。ラッチ解除装置40を作り出す部品の点数を減らすことにより、アクティブ光ケーブル10の全体的なコストも低減される。さらに、プラグ筐体30は、高い効果的なEMIシールディングに対する解決策を実現する。その上、アクティブ光ケーブル10は、例証となる実施形態に基づいて、1つ以上の関連するSFF規格に確実に適合するように設計される。また、同じCIO光トランシーバ・モジュール100a、100bは、異なるフォーム・ファクタ(例えば、SFP、QSFP、CFP、CXPなど)で使用されることができるため、量産コスト節約を実現することができ、このことは、アクティブ光ケーブル10の全体的なコストをさらに低減することになる。これらの特徴の組合せにより、結果としてアクティブ光ケーブル10が民生用アプリケーションに好適になる。しかしながら、このアクティブ光ケーブル10が民生用アプリケーションに好適であるが、当業者は理解するように、それは民生用アプリケーションでの使用に限定されないことに注意されたい。
【0030】
本発明は例示的な実施形態を参照して説明されてきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことに注意されたい。例示的な実施形態に対して変更を行うことができ、また全てのそのような変更は本発明の範囲に入ることは、当業者は理解されよう。例えば、プラグ筐体30、ラッチ解除装置40及びCIO光トランシーバ・モジュール100a、100bは、特定の構成を有するとして説明されてきたが、当業者はこれらの構成が変更されても本発明の目標が達成される方法を理解するであろう。これら及び他の変更は本願で説明された実施形態に対して行われることができるが、全てのそのような変更された実施形態は、当業者は理解するように、本発明の範囲に入るものとする。
【符号の説明】
【0031】
10 アクティブ光ケーブル
13 光ファイバー・ケーブル
13a 端部
20 プラグ
30 プラグ筐体
30a 第1の筐体部分
30b 第2の筐体部分
32 タブ
33 開口
40 ラッチ解除装置
41 第1のラッチ解除部分
42 第1のスライダー部
42a 外側に湾曲した端部
43 第2のスライダー部
43a 外側に湾曲した端部
51 引き手
51a 近接端部
51b 遠位端部
52 固定装置
55 タブ
56、57、58 スロット
101 プラグ用PCB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
近接端部、遠位端部、少なくとも第1及び第2の送信用光ファイバー、及び少なくとも第1及び第2の受信用光ファイバーを有する光ファイバー・ケーブルと、
前記光ファイバー・ケーブルの近接端部に固着されたプラグであって、前記プラグは、プラグ筺体を備え、前記プラグ筺体は、第1の筺体部分と第2の筺体部分とを備え、前記第1及び第2の筐体部分は一緒に固着されて前記プラグ筐体を形成し、前記第1の筐体部分は鋳造材料を含み、前記第2の筐体部分はシート・メタル材料を含み、前記シート・メタル材料の肉厚は、鋳造材料の肉厚よりも薄い肉厚を備えた、プラグと、
前記プラグ筐体の中に配置され、かつ前記送信用及び受信用光ファイバーの近接端部に接続された少なくとも第1の民生用入力/出力(CIO)光トランシーバ・モジュールであって、前記第1のCIOモジュールは、少なくとも第1及び第2のレーザ・ダイオード、少なくとも第1及び第2のフォトダイオード、少なくとも第1の集積回路(IC)、及び第1の光学系モジュールを内蔵し、前記第1の光学系モジュールは前記第1及び第2の送信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第1及び第2のレーザ・ダイオードとの間の光を結合し、かつ前記第1の光学系モジュールは前記第1及び第2の受信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第1及び第2のフォトダイオードとの間の光を結合する、少なくとも第1の民生用入力/出力(CIO)光トランシーバ・モジュールと、
を備えるアクティブ光ケーブル。
【請求項2】
前記プラグ筐体が、少なくとも1つの周知のクワッド小型フォーム・ファクタ・プラグ可能(QSFP)アクティブ光ケーブル規格に適合する、ことを特徴とする請求項1に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項3】
前記プラグ筐体が、変更された周知のQSFP形プラグ筐体であり、前記QSFP形プラグ筐体に対して行われた少なくとも1つの変更が、鋳造材料を含む前記周知のQSFP形プラグ筐体の下部筐体部分を、シート・メタル材料を含む前記第2の筐体部分と置き換える、請求項2に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項4】
前記第1及び第2のレーザ・ダイオードが単一体レーザ・ダイオードであり、前記第1及び第2のフォトダイオードが単一体フォトダイオードである、請求項3に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項5】
前記第1の筐体部分の第1の側壁が、前記第2の筐体部分の第1の側壁に重なり、かつ前記第1の筐体部分の第2の側壁が、前記第2の筐体部分の第2の側壁に重なり、前記側壁の重なりが、前記プラグ筐体にある程度の電磁妨害(EMI)シールディングを提供する、請求項1に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項6】
前記プラグ筐体に固着され、かつ前記プラグ筐体がケージの開口の中に完全に挿入されたときに、ラッチ位置に配置されるように動作可能で、また前記プラグ筐体がラッチ解除されそして前記ケージから取り外しされることができるラッチ解除位置に配置されるように動作可能であって、前記ラッチ解除装置がシート・メタル材料を含むラッチ解除装置をさらに備え、かつ前記ラッチ解除装置が前記ラッチ解除装置の前記シート・メタル材料の湾曲した部分を含む片持ちばねアームを備え、前記第1の筐体部分が前記片持ちばねアームを受け入れるために内部に形成された凹部を有し、前記ラッチ解除装置がラッチ位置に置かれた後でラッチ解除位置に置かれるならば、前記凹部が、前記片持ちばねアームの一部が沿って移動する傾斜面を含む、請求項1に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項7】
前記光ファイバー・ケーブルが、少なくとも第3及び第4の送信用光ファイバー及び少なくとも第3及び第4の受信用光ファイバーをさらに備え、かつ前記アクティブ光ケーブルが、
前記プラグ筐体の中に配置され、かつ前記第3及び第4の送信用光ファイバー及び前記第3及び第4の受信用光ファイバーの近接端部に接続された少なくとも第2のCIO光トランシーバ・モジュールであって、前記第2のCIOモジュールが、少なくとも第3及び第4のレーザ・ダイオード、少なくとも第3及び第4のフォトダイオード、少なくとも第2のIC、及び第2の光学系モジュールを含み、前記第2の光学系モジュールは、前記第3及び第4の送信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第3及び第4のレーザ・ダイオードとの間の光をそれぞれ結合し、かつ前記第2の光学系モジュールは、前記第3及び第4の受信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と、前記第3及び第4のフォトダイオードとの間の光を結合する、第2のCIO光トランシーバ・モジュールを
備える、請求項1に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項8】
前記第3及び第4のレーザ・ダイオードが単一体レーザ・ダイオードであり、前記第3及び第4のフォトダイオードが単一体フォトダイオードである、請求項1に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項9】
前記プラグ筐体が、
前記プラグ筐体の中に形成されたスロット内に固着される第1の部分と、前記光ファイバー・ケーブルの近接端部に固着される第2の部分を有する張力緩和装置であって、前記張力緩和装置が前記送信用及び受信用の光ファイバー上の張力を緩和し、前記張力緩和装置が、電磁干渉(EMI)シールディング機能を実現する金属材料を備え、前記プラグ筐体内に形成されたスロットが、前記張力緩和装置の前記第1の部分に対して前記スロットを画定する前記プラグ筐体の一部と接触するようにバイアスを加えるばねを中に有する、張力緩和装置を
さらに備える、請求項1に記載のアクティブ光ケーブル。
【請求項10】
光信号通信を行うためにアクティブ光ケーブルを使用する方法であって、
光ファイバー・ケーブル、プラグ、及び少なくとも第1の民生用入力/出力(CIO)光トランシーバ・モジュールを備えたアクティブ光ケーブルを提供するステップであって、前記光ファイバー・ケーブルは、近接端部、遠位端部、少なくとも第1及び第2の送信用光ファイバー、及び少なくとも第1及び第2の受信用光ファイバーを有し、前記プラグは、前記光ファイバー・ケーブルの近接端部に固着され、前記プラグは、第1の筐体部分と第2の筐体部分とを備えるプラグ筐体を有し、前記第1及び第2の筐体部分は一緒に固着され、プラグ筐体を形成し、前記第1の筐体部分は鋳造材料を含み、また前記第2の筐体部分はシート・メタル材料を含み、前記シート・メタル材料の肉厚は、鋳造材料の肉厚よりも薄い肉厚を有し、前記第1のCIO光トランシーバ・モジュールは前記プラグ筐体の中に配置され、前記送信用及び受信用光ファイバーの近接端部に接続され、前記第1のCIOモジュールは、少なくとも第1及び第2のレーザ・ダイオード、少なくとも第1及び第2のフォトダイオード、少なくとも第1の集積回路(IC)、及び第1の光学系モジュールを含み、前記第1の光学系モジュールは、前記第1及び第2の送信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第1及び第2のレーザ・ダイオードとの間の光をそれぞれ結合し、前記第1の光学系モジュールは、前記第1及び第2の受信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第1及び第2のフォトダイオードとの間の光をそれぞれ結合する、アクティブ光ケーブルを提供するステップと、
前記プラグ筐体内の電気回路を電気機器の電気回路と電気的に接続するために、前記プラグを前記電気機器を備えるケージに接続するステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記プラグ筐体が、少なくとも1つの周知のクワッド小型フォーム・ファクタ・プラグ可能(QSFP)アクティブ光ケーブル規格に適合する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記プラグ筐体が、変更された周知のQSFP形プラグ筐体であり、前記QSFP形プラグ筐体に対して行われた少なくとも1つの変更が、鋳造材料を備える前記周知のQSFP形プラグ筐体の下部筐体部分を、シート・メタル材料を含む前記第2の筐体部分と置き換える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1及び第2のレーザ・ダイオードが単一体レーザ・ダイオードであり、前記第1及び第2のフォトダイオードが単一体フォトダイオードである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の筐体部分の第1の側壁が前記第2の筐体部分の第1の側壁に重なり、かつ前記第1の筐体部分の第2の側壁が前記第2の筐体部分の第2の側壁に重なり、前記側壁の重なりが前記プラグ筐体にある程度の電磁妨害(EMI)シールディングを提供する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記アクティブ光ケーブルが、前記プラグ筐体に固着され、かつ前記プラグ筐体がケージの開口の中に完全に挿入されたときに、ラッチ位置に配置されるように動作可能であって、また前記プラグ筐体がラッチ解除されそして前記ケージから取り外しされることができるラッチ解除位置に配置されるように動作可能なラッチ解除装置であって、前記ラッチ解除装置がシート・メタル材料を含む、ラッチ解除装置をさらに備え、かつ前記ラッチ解除装置が前記ラッチ解除装置の前記シート・メタル材料の湾曲した部分を含む片持ちばねアームを含み、前記第1の筐体部分が前記片持ちばねアームを受け入れるために内部に形成された凹部を有し、前記ラッチ解除装置がラッチ位置に置かれた後でラッチ解除位置に置かれるならば、前記凹部が、前記片持ちばねアームの一部がそれに沿って移動する傾斜面を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記光ファイバー・ケーブルが、少なくとも第3及び第4の送信用光ファイバー及び少なくとも第3及び第4の受信用光ファイバーをさらに備え、かつ前記アクティブ光ケーブルが、前記プラグ筐体の中に配置され、かつ前記第3及び第4の送信用光ファイバー及び前記第3及び第4の受信用光ファイバーの近接端部に接続された少なくとも第2のCIO光トランシーバ・モジュールをさらに備え、前記第2のCIOモジュールが、少なくとも第3及び第4のレーザ・ダイオード、少なくとも第3及び第4のフォトダイオード、少なくとも第2のIC、及び第2の光学系モジュールを含み、前記第2の光学系モジュールは前記第3及び第4の送信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第3及び第4のレーザ・ダイオードとの間の光をそれぞれ結合し、かつ前記第2の光学系モジュールは前記第3及び第4の受信用光ファイバーのそれぞれの近接端部と前記第3及び第4のフォトダイオードとの間の光をそれぞれ結合する、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記第3及び第4のレーザ・ダイオードが単一体レーザ・ダイオードであり、前記第3及び第4のフォトダイオードが単一体フォトダイオードである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記プラグ筐体が、前記プラグ筐体の中に形成されたスロット内に固着される第1の部分と、前記光ファイバー・ケーブルの近接端部に固着される第2の部分を有する張力緩和装置であってし、前記張力緩和装置が前記送信用及び受信用の光ファイバー上の張力を緩和する張力緩和装置をさらに備え、前記張力緩和装置が電磁干渉(EMI)シールディング機能を実現する金属材料を備え、前記プラグ筐体内に形成されたスロットが、前記張力緩和装置の前記第1の部分に対して前記スロットを画定する前記プラグ筐体の一部と接触するようにバイアスを加えるばねを中に有する、請求項10に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−238915(P2011−238915A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−97041(P2011−97041)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(506098789)アバゴ・テクノロジーズ・ファイバー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (36)
【Fターム(参考)】