説明

気密容器

【課題】蓋体内のスペースを拡大して内部に収納する部材の設計の自由度を大きくできる気密容器を提供する。
【解決手段】内部に半導体ウエハーを複数枚収納する容器本体と、容器本体を塞ぐ蓋体14と、容器本体と蓋体14との間を密封するシールとを備えた気密容器であって、蓋体14の内側板部30Aに、半導体ウエハーを1枚ずつ支持する支持溝41を備えた。支持溝41は、蓋体14の内側板部30Aに容器本体側へ向けて開口して形成され、半導体ウエハーが1枚ずつ嵌合して支持される長溝によって構成した。支持溝41の底部にはV字溝部42を形成した。他の構成の支持溝は、内側板部30Aに形成された逃がし溝部と、カバー板と内側板部30Aとの間の薄板支持空間に、逃がし溝部に対応して設けられて逃がし溝部に嵌合した半導体ウエハーを1枚ずつ支持する薄板支持体とから構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体ウエハー、記憶ディスク、液晶ガラス基板等の薄板を収納して保管、輸送、製造工程等において使用できるようにした気密容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハー等の薄板を収納して保管、輸送するための気密容器は一般に知られている。
【0003】
この気密容器の例を図2及び図3に示す。図中の気密容器1は、複数の半導体ウエハー2を水平に保持する密閉容器である。気密容器1は、開口前部を有して内部に複数の半導体ウエハー2を収納するコンテナ部3と、このコンテナ部3の開口前部を密閉して閉じるドア4とから構成されている。ドア4には、左右両側に設けられた一組の内部ラッチ機構5と、この一組の内部ラッチ機構5の間である中央に上から下まで伸びて形成された凹部6と、この凹部6の内側表面に設けられたウエハー支持部7とを有して構成されている。
【特許文献1】米国特許第6736268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上述のような蓋体1では、その中央に上から下まで伸びる凹部6が形成されているが、この凹部6の部分には半導体ウエハーが位置するため、内部ラッチ機構5はこの凹部6を避けて蓋体1内に収納されている。このため、内部ラッチ機構5を収納するスペースが狭く、設計の自由度が小さいという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、蓋体内のスペースを拡大して内部に収納する部材の設計の自由度を大きくできる気密容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、内部に薄板を複数枚収納する容器本体と、当該容器本体を塞ぐ蓋体と、上記容器本体と蓋体との間を封止するシール材とを備えた気密容器であって、上記蓋体の内側面に、上記薄板を1枚ずつ又は複数枚ずつ支持する支持溝を備えたことを特徴とするものである。
【0007】
上記蓋体は、上側を覆う上板と、下側を覆う下板と、これら上板と下板との間の、外部に開いた間隙に設けられたマシンインターフェイスとを備え、上記支持溝は、上記下板に断続的にかつ上記下板を貫通して成された逃がし溝部と、上記上板と下板との間の間隙のうち外部と気密に隔離されて上記逃がし溝部側に開放した薄板支持空間に、上記逃がし溝部に対応して設けられて当該逃がし溝部に嵌合した上記薄板を1枚ずつ支持する薄板支持体とを備えて構成した。上記上板と下板との間の薄板支持空間は、上記上板と下板の間隙に設けられたシール材によって外部と気密に隔離した。
【0008】
また、他の構成の支持溝は、上記蓋体の内側面に上記容器本体側へ向けて開口して形成され、上記薄板を1枚ずつ又は複数枚ずつ嵌合して支持する長溝によって構成した。上記長溝の底部には上記薄板を嵌合支持するV字溝部を形成した。
【発明の効果】
【0009】
以上詳述したように、本発明の気密容器によれば、上記容器本体内に収納された薄板が蓋体の内側面の支持溝に嵌合して支持されるため、蓋体内のスペースが拡大し、内部に収納する部材の設計の自由度を大きくすることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。本発明の気密容器は、半導体ウエハー、記憶ディスク、液晶ガラス基板等の薄板を収納して、保管、輸送、製造ライン等における使用に供するための容器である。なお、ここでは、半導体ウエハーを収納する気密容器を例に説明する。
【0011】
本実施形態に係る気密容器11は、図4及び図5に示すように、内部に半導体ウエハーW(図13参照)を複数枚収納する容器本体12と、この容器本体12内の対向する側壁にそれぞれ設けられて内部に収納された半導体ウエハーWを両側から支持する2つの薄板支持部13と、容器本体12を塞ぐ蓋体14と、工場内の搬送装置(図示せず)の腕部で把持されるトップフランジ15と、作業者が手で気密容器11を持ち運ぶときに掴む持ち運び用ハンドル16とから構成されている。
【0012】
容器本体12は、全体をほぼ立方体状に形成されている。この容器本体12は縦置き状態(図4の状態)で、周囲の壁となる4枚の側壁部12A、12B、12C、12Dと底板部12Eとから構成され、その上部に開口12Fが設けられている。この容器本体12は、半導体ウエハーWの製造ライン等においてウエハー搬送用ロボット(図示せず)に対向して据え付けられるときには、横置きにされる。この横置き状態で底部となる側壁部12Bの外側には、気密容器11の位置決め手段(図示せず)が設けられている。横置き状態で天井部となる側壁部12Aの外側にはトップフランジ15が着脱自在に取り付けられている。横置き状態で横壁部となる側壁部12C、12Dの外側には持ち運び用ハンドル16が着脱自在に取り付けられている。
【0013】
縦置き状態の容器本体12の各側壁部12A、12B、12C、12Dの上端部には、図4、図6及び図7に示すように、蓋体14が嵌合するための蓋体受け部18が設けられている。この蓋体受け部18は容器本体12の上端部を、蓋体14の寸法まで広げて形成されている。これにより、蓋体14は、蓋体受け部18の垂直板部18Aの内側に嵌合し、水平板部18Bに当接することで、蓋体受け部18に取り付けられるようになっている。さらに、水平板部18Bには、その全周にシール溝18Cが設けられ、蓋体14の下側面に取り付けられたガスケット(図示せず)が嵌合して気密容器11の内部を密封するようになっている。蓋体受け部18の四隅を構成する垂直板部18Aの内側面には、後述する簡易着脱機構32の係止部材が嵌合して蓋体14を容器本体12側に固定するための第1被嵌合部20が設けられている。この第1被嵌合部20は、垂直板部18Aを四角形状に窪ませて形成され、その内側上面に簡易着脱機構32の蓋体係止部材が嵌合するようになっている。
【0014】
さらに、各第1被嵌合部20の近傍には、第2被嵌合部21が設けられている。この第2被嵌合部21は、他の構造を有する蓋体の簡易着脱機構が嵌合されるようになっている。
【0015】
蓋体14は、図5〜図8に示すように、本体部30と、カバー板(図示せず)と、簡易着脱機構32とから構成されている。
【0016】
本体部30は、下側を覆う下板であり、ほぼ四角形の浅い皿状に形成されている。この本体部30の底板部である内側板部30Aと、本体部30の上側を覆う上板としてのカバー板とで、内部に広い薄板支持空間が形成されている。本体部30の下部の周囲にはガスケット受け部31が取り付けられている。このガスケット受け部31には、ガスケットが設けられ、本体部30が容器本体12の蓋体受け部18に装着された状態で、シール溝18Cに嵌合して容器本体12内をシールするようになっている。
【0017】
蓋体14の本体部30のうち左右方向両側(図5中の左上、右下方向両側)の端部には、簡易着脱機構32が取り付けられる装着部33がそれぞれ設けられている。この装着部33には、回転支持軸34、ストッパ35、係止爪36、基端下側カム37、先端側カム38等が設けられている。装着部33の前後方向両端部(図5中の右上、左下方向両端部)には、簡易着脱機構32の係止部材が出没する開口39が設けられている。
【0018】
蓋体14の内側板部30Aの内側(容器本体12側)には、図1、図8及び図9に示すように、半導体ウエハーWを1枚ずつ支持する支持溝41が設けられている。この支持溝41は、内側板部30Aに容器本体12側へ向けて開口した長溝によって構成されている。この長溝状の支持溝41が並列に複数個(容器本体12に収納される半導体ウエハーWの枚数)設けられている。各支持溝41の位置は、容器本体12に収納される半導体ウエハーWの間隔に合わせて設定されている。この支持溝41に、半導体ウエハーWが1枚ずつ嵌合して支持される。支持溝41の底部には、半導体ウエハーWの縁部が嵌合されることでその半導体ウエハーWを位置決めして支持するV字溝部42が形成されている。なお、内側板部30Aの厚さは、支持溝41の深さに合わせて設定される。内側板部30Aのうち支持溝41に対応する上側面に、支持溝41の深さに合わせて隆起させた凸条を設けても良い。
【0019】
以上のように構成された気密容器11は、次のようにして使用される。
【0020】
容器本体12内に半導体ウエハーWを収納して、蓋体14を装着する。このとき、蓋体14は、容器本体12の蓋体受け部18に嵌合され、簡易着脱機構32で容器本体12に固定される。このとき、蓋体14の内側板部30A側では、容器本体12内に収納された各半導体ウエハーWの上端縁部がそれに対応する支持溝41にそれぞれ嵌合する。そして、各半導体ウエハーWの上端縁部が支持溝41の奥のV字溝部42に嵌合して、正確な位置に合わせられた状態で固定支持される。
【0021】
以上のように、気密容器11によれば、次のような効果を奏する。
【0022】
(1) 蓋体14の内側板部30Aに、半導体ウエハーWを1枚ずつ支持する支持溝41を備えたので、蓋体14に内部に広い空間を確保することができ、簡易着脱機構32等の機構をスペース的な制約なしに装着することができるようになる。この結果、簡易着脱機構32の設計の自由度が大きくなると共に、他の装置も装着することができるようになる。
【0023】
(2) 支持溝41が、蓋体14の内側板部30Aに容器本体12側へ向けて開口して形成されたので、蓋体14内に大きく食い込んで蓋体14内の空間を狭めることが無くなり、広い空間を確保することができる。この結果、上述したように、設計の自由度が大きくなり、他の装置も装着することができるようになる。
【0024】
(3) 支持溝41の底部にV字溝部42を形成したので、このV字溝部42に半導体ウエハーWの縁部が嵌合してこの半導体ウエハーWを安定して支持することができる。
【0025】
[変形例]
(1) 上記実施形態では、支持溝41を、半導体ウエハーWが1枚ずつ嵌合して支持される構成にしたが、複数枚ずつ嵌合して支持される構成にしてもよい。この場合、支持溝41の底部には、嵌合する半導体ウエハーWの枚数に合わせた本数のV字溝部が並列に形成されることになる。
【0026】
(2) 上記実施形態では、支持溝41の左右縁部を直角に形成したが、半導体ウエハーWが支持溝41に挿入されやすいように、支持溝41の左右縁部にテーパ(図10のテーパ54と同様のテーパ)を設けてもよい。
【0027】
(3) 図10中の仕切り板51は、蓋体14の内側板部30Aに容器本体12側へ向けて複数枚並列に形成された板材である。仕切り板51は、内側板部30Aに一体的に成形されている。中間部材52は、各仕切り板51の間に位置してV字溝を構成するための部材である。中間部材52は、弾性を有する合成樹脂からなり、各仕切り板51に被せるように構成されている。具体的には、仕切り板51に被せる支持溝が仕切り板51の数だけ形成され、この各支持溝の間に、当該支持溝と逆方向から半導体ウエハーWを嵌合して支持するためのV字溝53が形成されている。中間部材52の先端部には、テーパ54が形成されている。このテーパ54は、半導体ウエハーWをV字溝53に嵌合しやすくするためのものである。この中間部材52は、各仕切り板51に被せるようにして、かつ各仕切り板51の間に圧入するようにして取り付けられる。中間部材52はPEEKやPETで成形される。仕切り板51は、内側板部30Aと同様のPCで成形される。これにより、上記実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0028】
なおここでは、中間部材52を各仕切り板51の間に圧入するようにしたが、図11に示すように、中間部材55と仕切り板56との間に隙間を有して構成してもよい。この場合、中間部材55と仕切り板56の両方を内側板部30A側に一体的に形成してもよい。少なくともこのとき、容器本体と外部との間を気密にシールするように内側側板部30A外側表面と中間部材55の周縁部とは密着接合または一体成形されていることが重要である。中間部材55と仕切り板56との間に隙間を設けることで、中間部材55が柔軟に撓んで、半導体ウエハーWをより弾性的に支持することができるようになる。
【0029】
また、図12に示すように、中間部材57を、半導体ウエハーWの配置間隔に合わせて形成されたV字溝58と、各V字溝58の間に形成され仕切り板59を圧入して固定する仕切り板支持溝60とから構成してもよい。この場合、中間部材57は、内側板部30Aに一体的に成形してもよく、別部材として成形してもよい。別部材とする場合は、内側板部30Aに接着剤等で接着する。なお、仕切り板59の先端には、半導体ウエハーWの出し入れをスムーズにするためのテーパが形成されている。
【0030】
(4) 上記実施形態では、支持溝を上記蓋体の内側板部に長溝状に構成したが、図13〜図15に示すように構成してもよい。ここでは、支持溝61は、内側板部30Aに断続的にかつ一部が容器本体12内と連通し、さらに内側飯給30Aを貫通して形成された逃がし溝部62と、カバー板65と内側板部30Aとの間の間隙のうち外部と気密に隔離されて逃がし溝部62側に開放した薄板支持空間Sに、逃がし溝部62に対応して設けられて逃がし溝部62に嵌合した半導体ウエハーWを1枚ずつ支持する薄板支持体63とから構成されている。
【0031】
逃がし溝部62は、蓋体14の内側板部30Aに設けられて複数の半導体ウエハーWを1枚ずつ又は複数枚ずつ挿入するための穴である。逃がし溝部62は、挿入する半導体ウエハーWの枚数に合わせてその横幅が設定される。逃がし溝部62の数は、半導体ウエハーWの収納枚数に応じた数となる。この数の逃がし溝部62が並列に形成される。なお、1つの逃がし溝部62に複数枚の半導体ウエハーWを収納する場合は、それに応じた数の逃がし溝部62が並列に形成される。
【0032】
薄板支持体63は、逃がし溝部62から挿入された半導体ウエハーWを嵌合支持するための部材である。薄板支持体63は、蓋体14の上側を覆うカバー板65に取り付けられている。薄板支持体63は主に、基端支持部66と、弾性支持板部67と、当接片68と、連接支持板部69と、支持用リブ70とから構成されている。半導体ウエハーWは、その縁部が2つの当接片68にそれぞれ嵌合して支持される。2つの当接片68は、逃がし溝部62に対応して設けられ、逃がし溝部62に嵌合した半導体ウエハーWを1枚ずつ支持する。当接片68の両側は弾性支持板部67と連接支持板部69とで弾性的に支持されて、半導体ウエハーWを弾性的に支持する。特に連接支持板部69は、カバー板65に設けられた支持用リブ70で支持されて、2つの当接片68を安定的に支持する。そして、支持用リブ70に支持された連接支持板部69によって安定的に支持された2つの当接片68が半導体ウエハーWを弾性的に支持している。なお、薄板支持体63は、複数に分割してもよい。取り付け態様に応じて適宜分割する。
【0033】
蓋体14の内側板部30Aに逃がし溝部62を設ける場合、容器本体12内を外気から遮断するために、シールする必要がある。このため、内側板部30Aには、逃がし溝部62を囲むようにシール受け壁72を設ける。さらに、カバー板65には、薄板支持体63の基端支持部66を支持する鈎状支持部73が設けられている。この鈎状支持部73は、シール受け壁72に対向して設けられている。そして、この鈎状支持部73とシール受け壁72との間に環状のシール74が設けられて、薄板支持体63の周囲が密封されている。このシール74で密封された薄板支持体63の周囲の空間が、外部と気密に隔離されて逃がし溝部62側に開放した薄板支持空間となっている。なお、75は容器本体12と蓋体14とを密封するためのシールである。これら2つのシール74、75で、容器本体12の内部が外部から密封されている。
【0034】
この場合において、薄板支持体63の周囲の薄板支持空間は、シール74で外部と気密に隔離するようにしたが、シール74の代わりに、図16に示したように、弾性フィルム81を用いてもよい。この弾性フィルム81を、支持溝41全体を覆うように取り付けて、弾性フィルム押え82で固定する。これにより、薄板支持空間が外部に開放されている場合でも、支持溝41から容器本体12内に外気が浸入することがなくなる。
【0035】
また、図17及び図18に示すように、弾性フィルム81を、仕切り板全体を覆うように取り付けてもよい。図17及び図18に示す中間部材83及び仕切り板84は、図11の中間部材55及び仕切り板56と同様の部材である。弾性フィルム81は、各仕切り板84全体を覆うように取り付けられ、弾性フィルム押え82で固定されている。これにより、図17のように、弾性フィルム81が各仕切り板84全体を覆った状態から、半導体ウエハーWが挿入されると、図18のように、半導体ウエハーWで弾性フィルム81が撓んで中間部材83に当接する。これにより、容器本体12内が密封された状態で、半導体ウエハーWが弾性的に支持されている。
【0036】
弾性フィルム81は、図18のように大きく撓むことができるように、伸縮自在の合成樹脂で構成されている。具体的には、ポリウレタン、シリコンゴムフィルム等で構成されている。
【0037】
この場合、弾性フィルム81の素材や厚さ等を変えて弾性フィルム81の弾性力を調整して、半導体ウエハーWを支持する力を変えるようにしてもよい。弾性フィルム81の弾性力を調整することで、半導体ウエハーWの大きさや搬送態様等の条件の違いに応じて、半導体ウエハーWを支持する力を容易に変えることができる。即ち、半導体ウエハーWを支持する力を調整することで、容易に最適な支持力に調整することができる。
【0038】
この場合も、上記実施形態同様に作用、効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に係る気密容器の蓋体を示す底面図である。
【図2】従来の気密容器を示す斜視面である。
【図3】従来の気密容器の蓋体を示す斜視面である。
【図4】本発明の実施形態に係る気密容器の容器本体を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る気密容器の蓋体を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係る気密容器の容器本体を示す要部斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る気密容器の蓋体を示す要部斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る気密容器の蓋体を示す要部斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る気密容器の蓋体を示す要部断面図である。
【図10】本発明の実施形態の第1変形例を示す要部断面図である。
【図11】本発明の実施形態の第2変形例を示す要部断面図である。
【図12】本発明の実施形態の第3変形例を示す要部断面図である。
【図13】本発明の実施形態の第3変形例を示す要部断面図である。
【図14】本発明の実施形態の第3変形例に係る薄板押えを示す斜視図である。
【図15】本発明の実施形態の第3変形例に係る蓋体を示す底面図である。
【図16】本発明の実施形態の第4変形例を示す平面図である。
【図17】本発明の実施形態の第5変形例を示す要部断面図である。
【図18】本発明の実施形態の第5変形例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
【0040】
11:気密容器、12:容器本体、12A、12B、12C、12D:側壁部、12E:底板部、12F:開口、13:薄板支持部、14:蓋体、15:トップフランジ、16:持ち運び用ハンドル、18:蓋体受け部、20:第1被嵌合部、21:第2被嵌合部、30:本体部、30A:内側板部、32:簡易着脱機構、33:装着部、34:回転支持軸、35:ストッパ、36:係止爪、37:基端下側カム、38:先端側カム、39:開口、41:支持溝、42:V字溝部、51:仕切り板、52:中間部材、53:V字溝、54:テーパ、55:中間部材、56:仕切り板、57:中間部材、58:V字溝、59:仕切り板、60:仕切り板支持溝、61:支持溝、62:逃がし溝部、63:薄板押え、65:カバー板、66:基端支持部、67:弾性支持板部、68:当接片、69:連接支持板部、70:支持用リブ、72:シール受け壁、73:鈎状支持部、74:シール、75:シール、81:弾性フィルム、82:弾性フィルム押え、83:中間部材、84:仕切り板、W:半導体ウエハー、S:薄板支持空間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に薄板を複数枚収納する容器本体と、当該容器本体を塞ぐ蓋体と、上記容器本体と蓋体との間を封止するシール材とを備えた気密容器であって、
上記蓋体の内側面に、上記薄板を1枚ずつ又は複数枚ずつ支持する支持溝を備えたことを特徴とする気密容器。
【請求項2】
請求項1に記載の気密容器において、
上記蓋体が、上側を覆う上板と、下側を覆う下板と、これら上板と下板との間の、外部に開いた間隙に設けられたマシンインターフェイスとを備え、
上記支持溝が、上記下板に断続的にかつ一部が上記下板を貫通して形成された逃がし溝部と、上記上板と下板との間の間隙のうち外部と気密に隔離されて上記逃がし溝部側に開放した薄板支持空間に、上記逃がし溝部に対応して設けられて当該逃がし溝部に嵌合した上記薄板を1枚ずつ支持する薄板支持体とを備えて構成されたことを特徴とする気密容器。
【請求項3】
請求項2に記載の気密容器において、
上記上板と下板との間の薄板支持空間が、上記上板と下板の間隙に設けられたシール材によって外部と気密に隔離されたことを特徴とする気密容器。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の気密容器において、
上記蓋体の内側面に、上記複数の薄板を1枚ずつ支持する支持溝を備え、当該支持溝が、上記蓋体の内側板部に上記容器本体側へ向けて複数枚並列に形成された仕切り板と、各仕切り板の間に位置してV字溝を構成する中間部材とから構成され、
上記中間部材が、各仕切り板の間に隙間を有して配設されることを特徴とする気密容器。
【請求項5】
請求項1に記載の気密容器において、
上記支持溝が、上記蓋体の内側面に上記容器本体側へ向けて開口して形成され、上記薄板が1枚又は複数枚ずつ嵌合して支持される長溝によって構成されたことを特徴とする気密容器。
【請求項6】
請求項5に記載の気密容器において、
上記容器本体が、上記逃がし溝部表面に気密に取り付けられた伸縮自在の弾性フィルムによって外部と気密に隔離されたことを特徴とする気密容器。
【請求項7】
請求項6に記載の気密容器において、
上記長溝の底部に、嵌合する薄板の枚数に合わせた本数のV字溝部を形成したことを特徴とする気密容器。
【請求項8】
請求項1に記載の気密容器において、
上記支持溝が、上記蓋体の内側面に上記容器本体側へ向けて複数枚並列に形成された仕切り板と、各仕切り板の間に位置してV字溝を構成する中間部材とから構成されたことを特徴とする気密容器。
【請求項9】
請求項8に記載の気密容器において、
上記中間部材が、弾性を有する合成樹脂からなり上記各仕切り板の間に圧入されることを特徴とする気密容器。
【請求項10】
請求項8に記載の気密容器において、
上記中間部材が、弾性を有する合成樹脂からなり上記各仕切り板の間に隙間を有して挿入されることを特徴とする気密容器。
【請求項11】
内部に薄板を複数枚収納する容器本体と、当該容器本体を塞ぐ蓋体とを備えた気密容器であって、
上記蓋体の内側面に、上記複数の薄板を1枚ずつ支持する支持溝を備え、当該支持溝が、上記容器本体側へ向けて複数枚並列に形成された仕切り板と、各仕切り板の間に位置してV字溝を構成する中間部材とから構成され、
上記中間部材が、上記薄板の間隔に合わせて形成されたV字溝と、各V字溝の間に形成され上記仕切り板を圧入して固定する仕切り板支持溝とから構成されたことを特徴とする気密容器。
【請求項12】
内部に薄板を複数枚収納する容器本体と、当該容器本体を塞ぐ蓋体とを備えた気密容器であって、
上記蓋体の内側面に、上記薄板を1枚ずつ又は複数枚ずつ支持する支持溝を備え、
当該支持溝が、上記蓋体の内側板部に設けられて上記複数の薄板を1枚ずつ又は複数枚ずつ挿入する長孔と、上記蓋体内に設けられて上記長孔から挿入された薄板を嵌合支持する薄板押えとを備えて構成されたことを特徴とする気密容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−269771(P2006−269771A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−86029(P2005−86029)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(000140890)ミライアル株式会社 (74)
【Fターム(参考)】