説明

水中油型乳化化粧料

【課題】ぬめり感を感じることなくみずみずしい良好な感触や肌への浸透感、柔軟効果が得られ、経時安定性も良好な水中油型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】(a)脂肪酸部分が炭素数14〜18の直鎖飽和脂肪酸を由来とするポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンと、(b)アニオン性界面活性剤およびI.O.B値1.6以上の非イオン性界面活性剤と、(c)炭素数14〜22の非分枝高級アルコールと、
必要に応じて(d)グリセリンモノアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、ソルビタンモノアルキルエステル、ソルビタンモノアルキルエステル、ステロール類または分枝高級アルコールを配合し、(a)〜(c)のモル比が、(a):(b)=1:0.1〜1:1、かつ、{(a)+(b)}:{(c)+(d)}=1:3〜1:6[但し(c)/{(c)+(d)}は0.3以上である。]であるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水中油型乳化化粧料に関し、さらに詳しくは、増粘剤や活性剤のぬめり感を感じることなくみずみずしい良好な感触や肌への浸透感、柔軟効果が得られるとともに、長期保存下でも粘度低下や分離などを生じず、良好な安定性を有する水中油型乳化化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧料を快適に使用するためには肌に適用される際の感触が重要な要素である。そこで、特に水中油型乳化化粧料においては、化粧料全体の流動特性を決定する要素として、水相を増粘させるための様々な増粘方法が検討されている。例えば、水溶性高分子の添加、アニオン性界面活性剤の静電反発を利用した増粘方法、乳化粒子径の調整などが挙げられる。さらに化粧料には、化粧料の安定化のほか、適用部位の保湿、柔軟、美白、角層剥離等を目的として、有機酸およびその塩が有効成分として添加される。
【0003】
水相の増粘方法として用いられる水溶性高分子としては、従来一般的に用いられているカルボマーや多糖類のほか、近年、比較的良好な使用性と電解質添加時の安定性をもたらすものとして、アルキル基やイオン性基を導入した多糖類なども使用されているが(特許文献1参照)、いずれの場合も増粘性の付与や化粧料の長期保管下での安定性を維持するのに十分な量を添加した場合、高分子が存在することによる適用時のぬめりやのびの重さ、べたつき、よれなどを排除することは困難である。
また、油相の乳化に必要な界面活性剤も、単独もしくは他の成分との組み合わせにより増粘挙動を調整する成分として利用することが可能であり、N−アシルメチルタウリン塩は、電解質添加下でも良好な増粘性をもたらす界面活性剤であることが報告されている(特許文献2〜4参照)。しかしながら、適用部位での塗布時の伸びは改善されるものの、適用部位表面でぬめりが生じ感触が悪く、浸透感が得られないという問題を回避することは困難であった。
さらには、特許文献5においては、一般的な乳化化粧料におけるよりも大きい平均粒径を有する擬凝集粒子を調製し、チキソトロピー性が高く、よい感触の化粧料を得る方法が報告されているが、融点の高い油剤を10質量%以上含むことが必須となっており、べたつきや油っぽさが強いことに加え、流動性のある乳化化粧料には不向きである。
【0004】
【特許文献1】特開平9−235301号公報
【特許文献2】特開平11−228378号公報
【特許文献3】特開2001−2553号公報
【特許文献4】特開2003−267818号公報
【特許文献5】特開2001−39827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上述べたような従来の問題点を解決するためになされたものであって、増粘剤や活性剤のぬめり感を感じることなくみずみずしい良好な感触や肌への浸透感、柔軟効果が得られるとともに、長期保存下でも粘度低下や分離などを生じず、良好な安定性を有する水中油型乳化化粧料を提供することを目的とする。さらには、肌や化粧料の安定化に有効な有機酸およびその塩類を含有する場合にも安定な状態を維持できる水中油型乳化化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリオキシエチレン(POE)脂肪酸ソルビタンと、高親水性の界面活性剤と、高級アルコールとをある比率の範囲で組み合わせることにより、特異的な流動特性を有し、みずみずしく、ぬめらず肌に適用でき、浸透感や柔軟効果が得られ、さらには肌や化粧料の安定化に有効な量の有機酸およびその塩を添加した場合にも十分な増粘性と安定性を維持できる水中油型乳化化粧料を実現できることを見出した。
【0007】
すなわち本発明は、(a)脂肪酸部分が炭素数14〜18の直鎖飽和脂肪酸を由来とするポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンと、
(b)アニオン性界面活性剤およびI.O.B値1.6以上の非イオン性界面活性剤より選ばれる1種または2種以上と、
(c)炭素数14〜22の非分枝高級アルコールより選ばれる1種または2種以上と、
を含有する水中油型乳化化粧料であって、
(d)成分をグリセリンモノアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、ソルビタンモノアルキルエステル、ソルビタンモノアルキルエステル、ステロール類および分枝高級アルコールから選ばれる1種または2種以上とした時に、
(a)〜(c)のモル比が、(a):(b)=1:0.05〜1:1.5、かつ、{(a)+(b)}:{(c)+(d)}=1:3〜1:6[但し(c)/{(c)+(d)}は0.3以上である。]であることを特徴とする水中油型乳化化粧料である。
【0008】
また本発明は、(a)脂肪酸部分が炭素数14〜18の直鎖飽和脂肪酸を由来とするポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンと、
(b)アニオン性界面活性剤およびI.O.B値1.6以上の非イオン性界面活性剤より選ばれる1種または2種以上と、
(c)炭素数14〜22の非分枝高級アルコールより選ばれる1種または2種以上と、
(d)グリセリンモノアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、ソルビタンモノアルキルエステル、ソルビタンモノアルキルエステル、ステロール類および分枝高級アルコールから選ばれる1種または2種以上と、
を含有し、(a)〜(d)のモル比が、(a):(b)=1:0.05〜1:1.5、かつ、{(a)+(b)}:{(c)+(d)}=1:3〜1:6であることを特徴とする水中油型乳化化粧料である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ぬめり感を感じることなくみずみずしい良好な感触や肌への浸透感、柔軟効果が得られるとともに、長期保存下でも粘度低下や分離などを生じず、良好な安定性を有する水中油型乳化化粧料を提供することができる。さらに本発明の水中油型乳化化粧料は、肌や化粧料の安定化に有効な有機酸およびその塩類を含有する場合にも安定な状態を維持できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明に用いられるPOE脂肪酸ソルビタン(a)は、脂肪酸部分が炭素数14〜18の単結合直鎖脂肪酸を由来とするものであり、例えば、POE(20)ステアリン酸ソルビタン(例えばNIKKOL TS−10V、日光ケミカルズ社製)、POE(20)ミリスチン酸ソルビタン、POE(20)パルミチン酸ソルビタン(例えばNIKKOL TP−10V、日光ケミカルズ社製)、POE(6)ステアリン酸ソルビタン(例えばNIKKOL TS−106V、日光ケミカルズ社製)、POE(6)ミリスチン酸ソルビタン、POE(6)パルミチン酸ソルビタン等が挙げられる。脂肪酸部分に分枝や二重結合を有するものは、増粘性や長期保管下での安定性に劣るため好ましくない。
【0011】
本発明において、POE脂肪酸ソルビタン(a)の配合量は、0.05〜7.0質量%が好ましく、より好ましくは、0.2〜5.0質量%である。
【0012】
本発明に用いられるアニオン性活性剤もしくはI.O.B.値1.6以上の非イオン性活性剤(b)は、一般に化粧料に用いられるものであり、アニオン性界面活性剤としては、例えばN−アシルメチルタウリン塩、アシルグルタミン酸塩、アシル乳酸塩、脂肪酸石鹸等が挙げられる。
また、I.O.B.値1.6以上の非イオン性界面活性剤としては、例えば、POEグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、POE脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEアルキルエーテル、POEPOPアルキルエーテル等のうち、親水性の高いものであり、一般的に有機性値と無機性値より算出されるI.O.B.の値が1.6以上となるものが挙げられる。
【0013】
(b)成分としては、炭素数14〜22のアシル基を有するN−アシルメチルタウリン塩が好ましく、具体的には、N−ステアロイルメチルタウリン塩、N−ミリストイルメチルタウリン塩、N−パルミトイルメチルタウリン塩等が挙げられる。さらにこのなかで最も好適なものは、N−ステアロイルメチルタウリンナトリウムである。
【0014】
本発明において、(b)成分の配合量は、0.005〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは、0.01〜1.0質量%である。
【0015】
本発明に用いられる高級アルコール(c)は、炭素数14〜22の非分枝高級アルコールであり、例えば、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコールなどが挙げられ、その中でも直鎖非分岐であるセチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが1種以上含まれていることが好ましい。
【0016】
本発明において、高級アルコール(c)の配合量は、0.1〜7.0質量%が好ましく、より好ましくは、0.2〜6.0質量%である。
【0017】
本発明に用いられる、(a)成分と、(b)成分の配合量は、それぞれの成分をモル数に換算したときの比率が、(a):(b)=1:0.05〜1:1.5を満たすものであり、さらには、(a):(b)=1:0.1〜1.0が好適である。POE脂肪酸ソルビタン(a)の比率がこれより高い場合には乳化不良となる、もしくは適当な粘性が得られず、化粧料の安定性が劣り、これより低い場合には適用時のぬめりが生じ感触が悪い。
【0018】
さらに本発明の化粧料には、(d)グリセリンモノアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、ソルビタンモノアルキルエステル、ステロール類および分枝高級アルコールから選ばれる1種または2種以上を含有しうる。
【0019】
本発明において、(d)成分は化学構造的に(c)成分と同様の機能を有するものであるが、(d)成分をさらに含ませることで、より安定性のよい水中油型乳化化粧料とすることができる。(d)成分を配合する場合、その配合量は、3.0質量%以下であることが望ましく、また、(c)成分と(d)成分の合計モル数に対して30%以下であることが好ましい。
【0020】
本発明に用いられる、(a)〜(d)成分の配合量は、それぞれの成分をモル数に換算したときの比率が、(a)+(b):(c)+(d)=1:3〜1:6を満たすものであり、より好ましくは、(a)+(b):(c)+(d)=1:4〜1:6である。(a)+(b)の比率が低い場合には、のびが重く浸透感が得られず、比率が高い場合には、増粘効果が低く乳化化粧料の状態を維持することが困難となる。
【0021】
さらに本発明の化粧料には、化粧料の安定化あるいは適用部位に有効な成分として、有機酸またはその塩を添加することが可能である。このような有機酸としては、クエン酸類、アミノ酸類、アスコルビン酸およびその誘導体、サリチル酸およびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体、グリコール酸およびその誘導体、ピロリドンカルボン酸、乳酸ナトリウム、エラグ酸、グリチルリチン酸、エデト酸等が挙げられ、これらの塩も有効である。有機酸類の配合量は、0.1〜3.0質量%が好ましい。
【0022】
本発明においては、水中油型乳化化粧料の配合成分として、水溶性増粘剤を配合しないか、配合しても0.1質量%未満であるようにすることが好ましい。このことにより、みずみずしさ、ぬめりのなさやよれのなさ、浸透感といった本発明の効果をより顕著に得ることが可能である。
【0023】
本発明の水中油型乳化化粧料実施の形態は、特に限定されるものではなく、乳液、クリーム、美容液、ファンデーション、化粧下地、口紅、ヘアスタイリング剤、ヘアケア剤等の各形態に応じた状態で利用することが可能である。
【0024】
本発明の水中油型乳化化粧料には、上記必須成分の他に、効果を妨げない範囲で、必要に応じ、粉末、油分、活性剤、保湿剤、薬剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、酸化防止剤、防腐剤、香料等を配合することができる。
【実施例】
【0025】
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
【0026】
実施例1〜5、比較例1〜5
下記表1に示す処方で常法により水中油型乳化化粧料を調製した。
続いて、これらの水中油型乳化化粧料の特性評価を行った。その結果を表1に併せて示す。評価項目は、ぬめりのなさ、浸透性、柔軟効果、経時安定性であり、評価方法を下記に示す。
【0027】
(ぬめりのなさ)
専門パネル20名により、塗布時のぬめり感を評価した。
○(良好):ぬめり感がないと評価したパネルが15名以上
△(やや不良):ぬめり感がないと評価したパネルが8名以上14名以下
×(不良):ぬめり感がないと評価したパネルが7名以下
【0028】
(浸透性)
10%に希釈した各試料を、ヒト日焼け部位より脱落した角層シートに滴下し、10分後の貯蔵弾性を粘弾性測定器(東洋精機社製)を用いて測定した。
○(浸透性大):貯蔵弾性が塗布前の10%未満
△(浸透性中):貯蔵弾性が塗布前の10%以上25%未満
×(浸透性小):貯蔵弾性が塗布前の25%以上
【0029】
(柔軟効果)
10%に希釈した各試料を、ヒト日焼け部位より脱落した角層シートに滴下し、2時間後の貯蔵弾性を粘弾性測定器(東洋精機社製)を用いて測定した。
○(柔軟効果大):貯蔵弾性が塗布前の85%未満
△(柔軟効果中):貯蔵弾性が塗布前の85%以上95%未満
×(柔軟効果小):貯蔵弾性が塗布前の95%以上
【0030】
(経時安定性)
試料を50℃にて3ヶ月保管し、その安定性を評価した。
○(良好):外観の変化がなく、初期と比較して粘度低下・上昇は25%未満である。
△(やや不良):気液界面での若干の油浮き、25%以上50%未満の粘度低下・上昇が見られる。
×(不良):分離や50%以上の粘度低下・上昇が見られる。
【0031】
【表1】

【0032】
実施例6 クリーム
(1)POE(20)ステアリン酸ソルビタン 2.0 質量%
(2)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5
(3)POE(5)ステアリン酸グリセリル 0.2
(4)ベヘニルアルコール 1.8
(5)ステアリルアルコール 1.8
(6)ステアリン酸グリセリル 1.0
(7)ミネラルオイル 15.0
(8)エチルヘキサン酸セチル 5.0
(9)N−ラウロイルグルタミン酸ジ
(フィトステリル/オクチルドデシル) 2.0
(10)パンテニルエチル 0.1
(11)ジプロピレングリコール 5.0
(12)トレハロース 2.0
(13)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(14)アクリル酸/アクリル酸アルキル
(C10−30)コポリマーカリウム 0.03
(15)キレート剤 適量
(16)防腐剤 適量
(17)水 残余
【0033】
実施例7 美容液
(1)POE(20)ステアリン酸ソルビタン 0.5 質量%
(2)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.05
(3)ステアリルアルコール 0.5
(4)セタノール 0.3
(5)ジメチコン 5.0
(6)ジイソステアリン酸グリセリル 1.0
(7)アルコール 5.0
(8)ブチレングリコール 10.0
(9)グリセリン 1.0
(10)トラネキサム酸メチルアミド塩酸塩 1.0
(11)L−アルギニン 1.0
(12)キサンタンガム 0.06
(13)キレート剤 適量
(14)防腐剤 適量
(15)水 残余
【0034】
実施例8 化粧下地
(1)POE(20)パルミチン酸ソルビタン 0.8 質量%
(2)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.1
(3)ベヘニルアルコール 0.3
(4)バチルアルコール 0.3
(5)シクロメチコン 10.0
(6)フェニルトリメチコン 5.0
(7)アルコール 2.0
(8)ブチレングリコール 5.0
(9)タルク 2.0
(10)二酸化チタン 1.0
(11)クエン酸 0.02
(12)クエン酸ナトリウム 0.18
(13)セルロースガム 0.09
(14)キレート剤 適量
(15)防腐剤 適量
(16)水 残余
【0035】
実施例9 日焼け止め化粧料
(1)POE(20)ステアリン酸ソルビタン 1.0 質量%
(2)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.2
(3)ベヘニルアルコール 1.0
(4)セタノール 0.2
(5)ステアリン酸グリセリル 0.5
(6)シクロメチコン 10.0
(7)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 7.0
(8)t−ブチルメトキシベンゾイルメタン 1.0
(9)イソステアリン酸 0.5
(10)ジメチコンコポリオール 0.5
(11)ブチレングリコール 7.0
(12)ジプロピレングリコール 7.0
(13)トラネキサム酸 2.0
(14)キレート剤 適量
(15)防腐剤 適量
(16)水 残余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)脂肪酸部分が炭素数14〜18の直鎖飽和脂肪酸を由来とするポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンと、
(b)アニオン性界面活性剤およびI.O.B値1.6以上の非イオン性界面活性剤より選ばれる1種または2種以上と、
(c)炭素数14〜22の非分枝高級アルコールより選ばれる1種または2種以上と、
を含有する水中油型乳化化粧料であって、
(d)成分をグリセリンモノアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、ソルビタンモノアルキルエステル、ソルビタンモノアルキルエステル、ステロール類および分枝高級アルコールから選ばれる1種または2種以上とした時に、
(a)〜(c)のモル比が、(a):(b)=1:0.05〜1:1.5、かつ、{(a)+(b)}:{(c)+(d)}=1:3〜1:6[但し(c)/{(c)+(d)}は0.3以上である。]であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【請求項2】
(a)脂肪酸部分が炭素数14〜18の直鎖飽和脂肪酸を由来とするポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンと、
(b)アニオン性界面活性剤およびI.O.B値1.6以上の非イオン性界面活性剤より選ばれる1種または2種以上と、
(c)炭素数14〜22の非分枝高級アルコールより選ばれる1種または2種以上と、
(d)グリセリンモノアルキルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、ソルビタンモノアルキルエステル、ソルビタンモノアルキルエステル、ステロール類および分枝高級アルコールから選ばれる1種または2種以上と、
を含有し、(a)〜(d)のモル比が、(a):(b)=1:0.05〜1:1.5、かつ、{(a)+(b)}:{(c)+(d)}=1:3〜1:6であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【請求項3】
(b)がN−アシルメチルタウリン塩から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項4】
(a)と(b)のモル比が、(a):(b)=1:0.1〜1:1であることを特徴とする請求項1または2に記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項5】
0.1〜3.0質量%の有機酸またはその塩を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項6】
水溶性増粘剤を配合しないか、あるいは配合してもその配合量が0.1質量%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の水中油型乳化化粧料。

【公開番号】特開2008−88129(P2008−88129A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−272710(P2006−272710)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】