説明

水中油型乳化化粧料

【課題】高い肌改善効果を有しながらも、肌へののびが軽く、べたつかず、みずみずしくさっぱりとし、浸透感に優れ、かつ安定性にも優れた水中油型乳化化粧料を提供する。
【解決手段】(A)水溶性増粘剤を0.3質量%以上含有し、前記水中油型乳化化粧料は高剪断処理が施されており、乳化粒子径が平均1μm以下であり、さらに次の条件(1)〜(2)を満たすことを特徴とする水中油型乳化化粧料。(1)25℃においてカードメーター(感圧軸11.3Φ/200g荷重値)を用いて測定した硬度が6〜16であること。(2)45℃における粘度(ビスメトロン回転粘度計;ローターNo.3,ローター回転数12rpm)が3000〜10000mPa・sであること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水中油型乳化化粧料及びその製造方法、特にその使用性と安定性の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
水中油型乳化化粧料を調製する場合、経時安定性を考慮すれば、キサンタンガムやカルボマーなどの水溶性増粘剤、HLB6前後のものと10以上の界面活性剤を用いてホモミキサーなどの乳化機により、各種油剤を乳化粒子径3〜10μmにするよう乳化するのが一般的である。しかしながら、皮膚化粧料として考えた場合、前記のような方法によって調製された乳化化粧料は、安定性には優れるものの、皮膚に塗布した場合、のびや肌へのなじみが悪く、べたついて、浸透感に劣るものであり、必ずしも使用性に満足できるものではなかった。
【0003】
また、近年においてはべたつきを低減し、さっぱりさを得るために、水中油型乳化系の非連続相となる油相に極性油を用いる例が多くみられる。そして、極性油を用いて安定な水中油型の乳化化粧料を得るために、乳化剤として、ポリオキシエチレン(以下、POEと記す)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン付加モル数60。以下、「(POE60)」と記す)(HLB=14)、POEベヘニルエーテル(POE30)(HLB=15)、POEグリセリルモノステアレート(POE40)(HLB=17)などのHLB10以上の界面活性剤が用いられている。しかしながら、これらHLBの高い界面活性剤を乳化剤として用いた場合には、経時安定性には優れるものの、皮膚に塗付した場合、肌へののびやなじみが悪く、べたついて、有効成分が肌に浸透している感じの浸透感には劣るものであった。
【0004】
これらの事情に鑑み、発明者は、HLB7〜9の非イオン性界面活性剤(例えば、トリ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル類など)、有機概念図におけるIOBが0.2〜0.6のエステル油(例えば、ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール、イソデシルベンゾエートなど)、及び0.5質量%以上の高級アルコールを含有させ、水中油型乳化組成物を調製した場合に、肌へののびが軽く、べたつかず、有効成分が肌に浸透していく感じの浸透感に優れるものが得られることを見出した(特許文献1)。
【0005】
しかしながら、近年、高い肌改善効果を望む皮膚化粧料のユーザーの嗜好性が変化し、高い肌改善効果とみずみずしさやさっぱりとした使用性の両立が発揮できるよう、更なる改善が求められていた。
【特許文献1】特開2004−307353号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術の事情に鑑みなされたものであり、その目的は、高い肌改善効果を有しながらも、肌へののびが軽く、べたつかず、みずみずしくさっぱりとし、浸透感に優れた使用性であり、かつ安定性にも優れた水中油型乳化化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために本発明者等が鋭意検討した結果、あえて多くの水溶性増粘剤を添加し、好適な硬度及び粘度を示し、乳化粒子径が平均1μm以下である水中油型乳化化粧料を高剪断乳化装置を用いて調製することにより、高い肌改善効果を有しながらものびが軽く、皮膚へのなじみもよく、みずみずしくてさっぱりとした水中油型の乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明の第一の主題は即ち、(A)水溶性増粘剤を0.3質量%以上含有し、
前記水中油型乳化化粧料は高剪断処理が施されており、
乳化粒子径が平均1μm以下であり、
さらに次の条件(1)〜(2)を満たすことを特徴とする水中油型乳化化粧料。
(1)25℃においてカードメーター(感圧軸11.3Φ/200g荷重値)を用いて測定した硬度が6〜16であること。
(2)45℃における粘度(ビスメトロン回転粘度計;ローターNo.3,ローター回転数12rpm)が3000〜10000mPa・sであること。
【0009】
前記水中油型乳化化粧料において、水中油型乳化化粧料が、(B)シリコーン類を含み、乳化剤を含む油相全量に対して(B)シリコーン類の含有量を20質量%以上含有することが好適である。
【0010】
前記水中油型乳化化粧料において、水中油型乳化化粧料が、(C)乳化剤を含み、乳化剤を含む油相全量に対して(C)乳化剤の含有量を30質量%以下含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【0011】
本発明の第二の主題は即ち、(A)水溶性増粘剤と水性成分を均一溶解して水相とする水相調整工程と、
(B)シリコーン類と(C)乳化剤及び油性成分を均一溶解して油相とする油相調整工程と、
前記水相に該油相を添加して混合物を得る添加工程と、
備え、水中油型乳化化粧料を得る水中油型乳化化粧料の製造方法であって、
前記添加工程で用いる高剪断乳化装置は、該混合物に高剪断力を作用させて乳化状態にし、乳化粒子径を平均1μm以下にすることで乳化を行う高剪断乳化装置であることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、乳化安定性を保つために、十分な量の水溶性増粘剤を配合し、高剪断力のある乳化機で高剪断をかけることにより、肌へののびをよくし、さらに乳化粒子径を1μm以下という微細な乳化粒子径とすることにより、クリーミングなどの分離現象を回避することのできる皮膚化粧料を得ることができる。そして、安定性に関しては、50℃保存下による経時安定性や遠心分離によっても、油浮きなどの分離がなく、経時安定性に極めて優れており、また使用性に関しては、特に、肌へののびがよく、べたつかず、さっぱりしながらも高剪断によりみずみずしい使用性を有し、しかも肌改善効果に優れるという特性を有する皮膚化粧料を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられる(A)水溶性増粘剤は特に限定されるものではなく、通常、水中油型乳化化粧料の調製に用いられるものが挙げられる。例えば、以下のものが例示されるが、これら例示に限定されるものではない。
【0014】
ビニルピロリドン/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)共重合体、ジメチルアクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)共重合体、アクリルアミド/アクリル酸/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)共重合体、ポリアクリルアミドとポリアクリル酸(塩)の混合物、アクリル酸ナトリウム/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)共重合体、アクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)共重合体、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸(塩)共重合体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)のホモポリマー、ビニルホルムアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)共重合体等のアクリルアミド系増粘剤。その他、カルボキシビニルポリマー、アクリレーツ/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマー、カラギーナン、ペクチン、マンナン、カードラン、コンドロイチン硫酸、デンプン、グリコーゲン、アラビアガム、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、プルラン、サクシノグルカン、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天等。
【0015】
(A)水溶性増粘剤は、1種または2種以上を用いることができる。また(A)水溶性増粘剤の配合量は、0.3質量%以上の配合が好ましく、より好ましくは0.5質量%以上である。0.3質量%未満では、安定性の確保が困難になる場合があるからである。
【0016】
(1)25℃におけるカードメーターによる硬度は6〜16であることが好ましく、12〜14であることがより好ましい。この範囲の硬度であるものは、適度な粘性を有しながらも皮膚へののびがよいものが得られる。硬度が6未満では高温安定性が悪くなり、分離などの問題が生じやすく、使用時にたれ落ちなどの問題も生じやすい。一方、硬度16を越えると、皮膚へののびやなじみが悪くなるため、好ましくない。
なお、本発明において硬度は、25℃においてカードメーター(アイテクノエンジニアリング(株)製、感圧軸11.3Φ/200g荷重値)を用いて測定した値とする。
【0017】
(2)乳化粒子径は平均1μm以下であることが好ましい。粒子径が1μmを超えると、高温度ではクリーミングを生じる恐れがある。なお、本発明において平均粒子径は、システム工業顕微鏡BX51(オリンパス株式会社製)によって、倍率400倍で観察したものである。
【0018】
通常、水中油型乳化化粧料を調製する際に使用されるホモミキサーを用いても、平均乳化粒子径1μmとするのは困難である。したがって、本発明品の平均乳化粒子径1μm以下とするには高剪断力を有するものが必要である。本発明品を得るのに好適な乳化機は、BECOMIX RW(A.Berents Gmbh&Co.Kg)やTETRA ALMIX(Tetra Pak.com)等が挙げられる。
【0019】
本発明は、上記の高剪断力を有する乳化機を用いることによって、安定性に問題を生じない十分な量の水溶性増粘剤を配合し、強力な剪断力によりみずみずしい使用性を得ることができる。すなわち、安定性確保に十分な量の水溶性増粘剤に強力な剪断をかけることによってみずみずしさを得ることができ、さらに、乳化粒子径を平均1μm以下という微細なものとすることによって、高温側での安定性を確保することができる。
【0020】
以下に図面を参照して本発明の高剪断乳化装置の説明を行う。図1は本発明にかかる製造方法により用いられた高剪断乳化装置の剪断機構の平面図である。
図1に示されるように、高剪断乳化装置のホモジナイズ部10は、固定部となるステーター12及び駆動部となるローター14を有するローターステーターホモジナイザーである。ローター14は反転機能を有しており、左回転させると微細な剪断とポンピングを行い、右回転させると高い剪断効果を有するホモジナイジング処理を行うことができる。なお、図1の矢印はローター14の回転方向を示している。ホモジナイズ部10内に流入した混合液は、高い剪断力が作用し、さらに乳化粒子径を微細にし、得られる乳化組成物はホモジナイズ部10の側壁に設けられた多数のスリットからなる孔16から流出する。
【0021】
(3)45℃における粘度は3000〜10000mPa・sであることが好ましく、6000〜8000mPa・sであることがより好ましい。粘度が3000mPa・s未満であると、粘度が低すぎて塗付時の弾力感が得られない場合があり、10000mPa・sを超えると、使用時のべたつき感やつっぱり感を生じる場合があり好ましくない。
なお、ここで本発明において粘度は、45℃においてビスメトロン回転粘度計(ローターNo.3,ローター回転数12rpm)を用いて測定した値とする。
【0022】
(B)シリコーン類は、1種または2種以上を用いることができる。また、(B)シリコーン類の具体例としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、平均分子量20万以上のシリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
ただし、本発明においては、ポリエーテル変性ポリシロキサンやアルキル変性ポリシロキサンの中で、乳化性能のあるものは、乳化剤として扱うため、ここでいうシリコーン類には分類されない。ここでいうシリコーン類とは、あくまでも乳化性能のないものを指す。
【0023】
(B)シリコーン類の配合量は、高温安定性確保の点から、油分及び乳化剤からなる油相全量に対して20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。
通常、流動パラフィンやスクワラン、水添ポリイソブテンなどの炭化水素油、イソノナン酸イソノニルヤ2−エチルヘキサン酸セチルなどの極性油は、水中油型の乳化型を調製する際に使用される非イオン性界面活性剤との相溶性がよいため、高温側での粘度低下を引き起こしやすい。これに対し、ジメチルシリコーンやデカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン類の非イオン性界面活性剤との相溶性は、先の炭化水素油や極性油よりも劣るため、高温側での粘度低下を引き起こしにくい。
【0024】
(C)乳化剤は以下のものが例示され、単独あるいは任意の組み合わせにより用いられる。ただし、これらに限定されるものではない。
モノラウリン酸ヘキサグリセリル(HLB14.5)、モノミリスチン酸ヘキサグリセ
リル(HLB11)、モノステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB9.0)、モノオレイン酸ヘキサグリセリル(HLB9.0)、モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)、モノミリスチン酸デカグリセリル(HLB14.0)、モノステアリン酸デカグリセリル(HLB12.0)、モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB12.0)、モノオレイン酸デカグリセリル(HLB12.0)、ジステアリン酸デカグリセリル(HLB9,5)、ジイソステアリン酸デカグリセリル(HLB10.0)等のポリグリセリン脂肪酸エステル類。
【0025】
モノステアリン酸ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)(5)グリセリル(HLB9.5)、モノステアリン酸POE(15)グリセリル(HLB13.5)、モノオレイン酸POE(5)グリセリル(HLB9.5)、モノオレイン酸POE(15)グリセリル(HLB14.5)等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類。
【0026】
モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン(HLB16.9)、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン(HLB15.6)、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン(HLB14.9)、モノステアリン酸POE(6)ソルビタン(HLB9.5)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(HLB10.5)、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン(HLB15.0)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(HLB15.0)、モノオレイン酸POE(6)ソルビタン(HLB10.0)、トリオレイン酸POE(20)ソルビタン(HLB11.0)等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類。
【0027】
モノラウリン酸POE(6)ソルビット(HLB15.5)、テトラステアリン酸POE(60)ソルビット(HLB13.0)、テトラオレイン酸POE(30)ソルビット(HLB11.5)、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット(HLB12.5)、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット(HLB14.0)等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類。
【0028】
POE(10)ラノリン(HLB12.0)、POE(20)ラノリン(HLB13.0)、POE(30)ラノリン(HLB15.0)、POE(5)ラノリンアルコール(HLB12.5)、POE(10)ラノリンアルコール(HLB15.5)、POE(20)ラノリンアルコール(HLB16.0)、POE(40)ラノリンアルコール(HLB17.0)、POE(20)ソルビットミツロウ(HLB9.5)等のポリオキシエチレンラノリン・ラノリンアルコール・ミツロウ誘導体類。
【0029】
POE(20)ヒマシ油(HLB10.5)、POE(40)ヒマシ油(HLB12.5)、POE(50)ヒマシ油(HLB14.0)、POE(60)ヒマシ油(HLB14.0)、POE(20)硬化ヒマシ油(HLB10.5)、POE(30)硬化ヒマシ油(HLB11.0)、POE(40)硬化ヒマシ油(HLB13.5)、POE(60)硬化ヒマシ油(HLB14.0)、POE(80)硬化ヒマシ油(HLB16.5)、POE(40)硬化ヒマシ油(100)硬化ヒマシ油(HLB16.5)等のポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油類。
【0030】
POE(5)フィトステロール(HLB9.5)、POE(10)フィトステロール(HLB12.5)、POE(20)フィトステロール(HLB15.5)、POE(30)フィトステロール(HLB18.0)、POE(25)フィトスタノール(HLB14.5)、POE(30)コレスタノール(HLB17.0)等のポリオキシエチレンステロール・水素添加ステロール類。
【0031】
POE(2)ラウリルエーテル(HLB9.5)、POE(4.2)ラウリルエーテル(HLB11.5)、POE(9)ラウリルエーテル(HLB14.5)、POE(5.5)セチルエーテル(HLB10.5)、POE(7)セチルエーテル(HLB11.5)、POE(10)セチルエーテル(HLB13.5)、POE(15)セチルエーテル(HLB15.5)、POE(20)セチルエーテル(HLB17.0)、POE(23)セチルエーテル(HLB18.0)、POE(4)ステアリルエーテル(HLB9.0)、POE(20)ステアリルエーテル(HLB18.0)、POE(7)オレイルエーテル(HLB10.5)、POE(10)オレイルエーテル(HLB14.5)、POE(15)オレイルエーテル(HLB16.0)、POE(20)オレイルエーテル(HLB17.0)、POE(50)オレイルエーテル(HLB18.0)、POE(10)ベヘニルエーテル(HLB10.0)、POE(20)ベヘニルエーテル(HLB16.5)、POE(30)ベヘニルエーテル(HLB18.0)、POE(2)(C12−15)アルキルエーテル(HLB9.0)、POE(4)(C12−15)アルキルエーテル(HLB10.5)、POE(10)(C12−15)アルキルエーテル(HLB15.5)、POE(5)2級アルキルエーテル(HLB10.5)、POE(7)2級アルキルエーテル(HLB12.0)、POE(9)アルキルエーテル(HLB13.5)、POE(12)アルキルエーテル(HLB14.5)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類。
【0032】
ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)(1)ポリオキシプロピレン(以下、POPと略す)(4)セチルエーテル(HLB9.5)、POE(10)POP(4)セチルエーテル(HLB10.5)、POE(20)POP(8)セチルエーテル(HLB12.5)、POE(20)POP(6)デシルテトラデシルエーテル(HLB11.0)、POE(30)POP(6)デシルテトラデシルエーテル(HLB12.0)等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類。
【0033】
モノラウリン酸ポリエチレングリコール(以下、PEGと略す)(10)(HLB12.5)、モノステアリン酸PEG(10)(HLB11.0)、モノステアリン酸PEG(25)(HLB15.0)、モノステアリン酸PEG(40)(HLB17.5)、モノステアリン酸PEG(45)(HLB18.0)、モノステアリン酸PEG(55)(HLB18.0)、モノオレイン酸PEG(10)(HLB11.0)、ジステアリン酸PEG(HLB16.5)、ジイソステアリン酸PEG(HLB9.5)等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類。
【0034】
イソステアリン酸PEG(8)グリセリル(HLB10.0)、イソステアリン酸PEG(10)グリセリル(HLB10.0)、イソステアリン酸PEG(15)グリセリル(HLB12.0)、イソステアリン酸PEG(20)グリセリル(HLB13.0)、イソステアリン酸PEG(25)グリセリル(HLB14.0)、イソステアリン酸PEGグリセリル(30)(HLB15.0)、イソステアリン酸PEG(40)グリセリル(HLB15.0)、イソステアリン酸PEG(50)グリセリル(HLB16.0)、イソステアリン酸PEG(60)グリセリル(HLB16.0)等のイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル類。
【0035】
POE(2)ステアリルエーテル(HLB4.0)、自己乳化型モノステアリン酸プロピレングリコール(HLB4.0)、ミリスチン酸グリセリル(HLB3.5)、モノステアリン酸グリセリル(HLB4.0)、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル(HLB4.0)、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル(HLB6.0)、モノイソステアリン酸グリセリル(HLB4.0)、モノオレイン酸グリセリル(HLB2.5)、トリステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB2.5)、ペンタステアリン酸デカグリセリル(HLB3.5)、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル(HLB3.5)、ペンタオレイン酸デカグリセリル(HLB3.5)、モノステアリン酸ソルビタン(HLB4.7)、トリステアリン酸ソルビタン(HLB2.1)、モノイソステアリン酸ソルビタン(HLB5.0)、セスキイソステアリン酸ソルビタン(HLB4.5)、モノオレイン酸ソルビタン(HLB4.3)、ヘキサステアリン酸POE(6)ソルビット(HLB3.0)、POE(3)ヒマシ油(HLB3.0)、モノステアリン酸PEG(2)(HLB4.0)、モノステアリン酸エチレングリコール(HLB3.5)、ステアリン酸PEG(2)(HLB4.5)等が挙げられる。
【0036】
(C)乳化剤の配合量は、使用時のべたつき低減の観点から、油分及び乳化剤からなる油相全量に対して30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下がより好ましい。
乳化剤は、安定性の観点からはより多く配合する方向が望ましいが、これに反して、使用時には乳化剤の配合量は多いほどべたつきを生じさせることとなる。本発明品の調製の際に用いる高剪断乳化装置(BECOMIX RW(A.Berents Gmbh&Co.Kg)やTETRA ALMIX(Tetra Pak.com)等)によれば、同じ油分を乳化するのに、通常の水中油型乳化化粧料を調製する際に用いられるホモミキサーと比較して、高い剪断能力を有するために乳化剤を減量することが可能である。したがって、少ない乳化剤量により、使用性の面でべたつきを低減できることなる。
【0037】
本発明に用いられる乳化剤は、通常、水中油型の乳化化粧料を調製する際に用いられるものが用いられるが、その配合量を上述したようなことにより、従来のホモミキサーによる調製法に比較して少ない配合量で調製できる。
【0038】
本発明の水中油型乳化皮膚化粧料においては、上記成分の他に、通常、乳化皮膚化粧料に配合され得る成分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。このような成分としては、例えば、紫外線吸収剤、ロウ類、炭化水素油、多価アルコール、高級アルコール、高級脂肪酸、脂肪酸エステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキサン)シリルイソペンチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,2’ −ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、ビス−エチルヘキシルオキシフェノール−メトキシフェニル−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン、ジモルホリノピリダジノン等が挙げられる。
【0040】
紫外線散乱剤としては、例えば、平均粒径10〜100nmの微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、微粒子酸化セリウムなどの粉末が挙げられる。
【0041】
また、メチルハイドロジェンポリシロキサンやシランカップリング剤などのシリコーン処理;金属石鹸処理;パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩やパーフルオロアルキルシラン等のフッ素処理、デキストリン脂肪酸エステル処理等により、疎水化処理した紫外線散乱剤も、剤型に応じて適宜配合できる。
【0042】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、カルナウバロウ、ラノリン、液状ラノリン、ジョジョバロウ等が挙げられる。
【0043】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュワックス等が挙げられる。
【0044】
多価アルコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール,グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール,エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、1,2−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール等が挙げられる。
【0045】
高級アルコールとしては、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セリルアルコール、ベヘニルアルコール、トリアコンチルア
ルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられる。
【0046】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、アラキン酸、パルミトレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等が挙げられる。
【0047】
脂肪酸エステルとしては、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸コレステリル、ミツロウ脂肪酸2−オクチルドデシル等が挙げられる。
【0048】
その他、エタノール等の低級アルコール;ブチルヒドロキシトルエン、δ−トコフェロール、フィチン等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、フェノキシエタノール、ヘキサクロロフェン、ε−ポリリジン等の防腐剤;クエン酸、乳酸、ヘキサメタリン酸等の有機または無機酸よびその塩;ビタミンA、ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート等のビタミンA誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2およびその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15およびその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類;γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカルプトーン、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニン等のサポニン類、パントテニルエチルエーテル、アルブチン、セファランチン等の各種薬剤、ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、オウゴン、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サクラリーフ等の植物の抽出物、β−カロチン等の色素等も配合することができる。
【0049】
本発明の水中油型乳化皮膚化粧料は、乳化ファンデーション(クリームタイプ)や日焼け止めクリーム、スキンクリーム等が挙げられる。これらの製品は、前記した必須成分及び化粧料に通常配合される成分を混合して常法により製造することができる。
【0050】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量は特に断りのない限り質量%で示す。
【0051】
[実施例1および比較例1,2]
下記表1に示す処方で、水中油型乳化組成物であるスキンクリームを下記方法により製造した。
(実施例1の製法)
高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)を用いて、(1)〜(6)を均一溶解した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(7)〜(20)を60℃で均一溶解した油相を調製した。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)で周速20m/sにて3分間乳化した。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的のスキンクリームを得た。
【0052】
(比較例1,2の製法)
(1)〜(6)を均一溶解した水相を70℃に加温する(水相)。次いで、別の釜に用意した(7)〜(20)を70℃で均一溶解した油相を調製する。先の70℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、ホモミキサー(プライミクス社製T.K.ホモミクサーMARKII 2.5型)を用いて、9000回転で3分間乳化する。乳化粒子径を確認し、熱交換機で35℃まで冷却して目的のスキンクリームを得た。
【0053】
硬度測定/25℃
得られたスキンクリームをガラス製のジャー容器に充填し、製造翌日に25℃の恒温層に3時間入れたものをカードメーター(アイテクノエンジニアリング社製ME−600)を用いて、スプリングウエイト200g,感圧軸11.3Φ,試料台板上昇速度0.36cm/secにて測定した。
【0054】
乳化粒子径の判定
得られたスキンクリームをオリンパス株式会社製システム工業顕微鏡BX51を用いて、倍率400倍で観察した。
【0055】
粘度測定/45℃
得られたスキンクリームを50mlのスクリュー管に充填し、45℃の恒温層に30日間入れ、30日経過後に回転式粘度計(ビスメトロン回転粘度計)を用いて、ローターNo.3,ローター回転数12rpmで測定した。
【0056】
得られたクリーム(試料)について、下記試験方法により、安定性および使用性(肌へののび、べたつき、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感)を評価した。
【0057】
[安定性試験]
試料を50℃、1ヶ月間放置後の外観を、目視にて観察し、下記評価基準により判定した。
(評価基準)
○:分離が全くみられなかった
△:分離がほとんどみられなかった
×:液相(油相または水相)の分離が生じた
【0058】
[使用性(のび)]
女性専門パネル(10名)による実使用試験を行い、肌へののびについて、それぞれ下記の評価基準により評価してもらった。
(評価基準)
◎:10名全員が、のびが軽く、なめらかな使用性を有すると判定
○:7〜9名が、のびが軽く、なめらかな使用性を有すると判定
△:3〜6名が、のびが軽く、なめらかな使用性を有すると判定
×:0〜2名が、のびが軽く、なめらかな使用性を有すると判定
【0059】
[使用性(べたつきのなさ)]
女性専門パネル(10名)による実使用試験を行い、べたつきについて、それぞれ下記の評価基準により評価してもらった。
(評価基準)
◎:10名全員が、べたつきがなく、しっとりした使用性を有すると判定
○:7〜9名が、べたつきがなく、しっとりした使用性を有すると判定
△:3〜6名が、べたつきがなく、しっとりした使用性を有すると判定
×:0〜2名が、べたつきがなく、しっとりした使用性を有すると判定
【0060】
[使用性(さっぱりさ)]
女性専門パネル(10名)による実使用試験を行い、さっぱりさについて、それぞれ下記の評価基準により評価してもらった。
(評価基準)
◎:10名全員が、さっぱりさがある使用性を有すると判定
○:7〜9名が、さっぱりさがある使用性を有すると判定
△:3〜6名が、さっぱりさがある使用性を有すると判定
×:0〜2名が、さっぱりさがある使用性を有すると判定
【0061】
[使用性(みずみずしさ)]
女性専門パネル(10名)による実使用試験を行い、みずみずしさについて、それぞれ下記の評価基準により評価してもらった。
(評価基準)
◎:10名全員が、みずみずしさがある使用性を有すると判定
○:7〜9名が、みずみずしさがある使用性を有すると判定
△:3〜6名が、みずみずしさがある使用性を有すると判定
×:0〜2名が、みずみずしさがある使用性を有すると判定
【0062】
[使用性(浸透感)]
女性専門パネル(10名)による実使用試験を行い、浸透感について、それぞれ下記の評価基準により評価してもらった。
(評価基準)
◎:10名全員が、浸透感がある使用性を有すると判定
○:7〜9名が、浸透感がある使用性を有すると判定
△:3〜6名が、浸透感がある使用性を有すると判定
×:0〜2名が、浸透感がある使用性を有すると判定
【0063】
[使用性(肌改善効果)]
女性専門パネル(10名)による実使用試験を行い、肌改善効果について、それぞれ下記の評価基準により評価してもらった。
(評価基準)
◎:10名全員が、肌改善効果がある使用性を有すると判定
○:7〜9名が、肌改善効果がある使用性を有すると判定
△:3〜6名が、肌改善効果がある使用性を有すると判定
×:0〜2名が、肌改善効果がある使用性を有すると判定
【0064】
【表1】

*1;BERENTS社製BECOMIX RW2.5を用いて製造
*2;プライミクス社製 T.K.ホモミクサーMARKII 2.5型を用いて製造
*3;商品名:Supolymer G−1,東邦化学工業株式会社製
*4;商品名:NIKKOL MGS−ASEV,日光ケミカルズ株式会社製
*5;商品名:NIKKOL MYS−40V,日光ケミカルズ株式会社製
*6;商品名:NIKKOL SS−30V,日光ケミカルズ株式会社製
【0065】
前記表1から明らかなように、本発明品である実施例1は、安定性に優れ、肌へののび、べたつき、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果といった使用性に優れるものであった。一方、比較例2は、実施例1と全く同じ配合成分であり、水溶性増粘剤の配合量も同じであるため安定性において優れている。しかしながら、比較例2は、本発明品に用いる高剪断力乳化機に比較し剪断力に劣るホモミキサーで調製しているため、硬度及び粘度が高く、乳化粒子径も大きく、使用性の評価は低いものであった。さらに、比較例1は、比較例2の水溶性増粘剤を半分量に成分調整し、ホモミキサーにて乳化させたものであるが、肌へののび、べたつき、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果といった使用性に優れるものであった。しかしながら、水溶性増粘剤の配合量を少なくさせたことによって、安定性に劣るものとなった。
以上により、水溶性増粘剤をあえて多く配合し、高剪断乳化装置により水溶製増粘剤を剪断し、さらに乳化粒子径を微小なものにする本発明品である実施例1は、安定性を有し、かつ使用性に優れた水中油型乳化組成物を得られることが明らかとなった。
【0066】
[実施例2および比較例3,4]
上記実施例1と同様の処方・方法で、高剪断乳化装置による乳化時間を変えて水中油型乳化組成物であるスキンクリームを製造した。
[比較例5〜7]
上記実施例1と同様の処方・方法で、ホモミキサーによる乳化時間を変えて水中油型乳化組成物であるスキンクリームを製造した。
【0067】
【表2】

【0068】
前記表2から明らかなように、本発明品である実施例1,2は、上記同様、安定性に優れ、肌へののび、べたつき、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果といった使用性に優れるものであった。一方、比較例5〜7は、実施例1と全く同じ配合成分であり、水溶性増粘剤の配合量も同じであるため安定性において優れている。しかしながら、比較例5〜7は、本発明品に用いる高剪断力乳化機に比較し剪断力に劣る一般的なホモミキサーで調製しているため、粘度が高く、乳化粒子径も大きく、使用性の評価は低いものであった。
さらに、比較例3,4は本発明品である実施例1等と同じ配合成分であり、高剪断力乳化機を用いたにも関わらず、その乳化時間を短縮したために、乳化粒子径は1μm以下とならず粘度も高いものとなり、使用性に劣るものとなった。
以上により、一般的なホモミキサーを使用した場合に好適な粘度及び乳化粒子径を得られない処方系において、高剪断乳化装置を用いて乳化時間を十分なものにすれば、優れた安定性はそのままで、かつ硬度及び粘度が低く、乳化粒子径も小さく、使用性に優れた水中油型乳化組成物を得られることが明らかとなった。
【0069】
[実施例3〜7および比較例8〜11]
また、下記表3に示す処方で、水中油型乳化組成物であるスキンクリームを下記方法により製造した。
(実施例3〜7の製法)
高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)を用いて、(1)〜(9)を均一溶解した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(10)〜(22)を60℃で均一溶解した油相を調製する。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)で周速20m/sにて3分間乳化した。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、(23)を添加して、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的のスキンクリームを得た。
【0070】
(比較例8〜11の製法)
(1)〜(9)を均一溶解した水相を70℃に加温する(水相)。次いで、別の釜に用意した(10)〜(22)を70℃で均一溶解した油相を調製した。先の70℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、ホモミキサー(プライミクス社製 T.K.ホモミクサーMARKII 2.5型)を用いて、9000回転で3分間乳化する。乳化粒子径を確認したら、(23)を添加して、熱交換機で35℃まで冷却して目的のスキンクリームを得た。
【0071】
評価は、上述した表1の方法と同様の方法により行った。
【表3】

*7;商品名:Sepigel 305(有効分40%),SEPIC社製
*8;商品名:PEMULEN TR−2、NOVEON社製
*9;商品名:EMALEX GMS−8C,日本エマルジョン株式会社製
*10;商品名:NIKKOL BB−20,日光ケミカルズ株式会社製
【0072】
前記表3から明らかなように、本発明品である実施例3〜7は、安定性に優れ、肌へののび、べたつき、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果といった使用性に優れるものである。さらに、同じ処方系である実施例3〜6により、油相におけるシリコーン類の比率が高まるにつれ、45℃での粘度が高くなっている。すなわち、25℃付近の常温領域で肌へののびがよい硬度でありながらも、45℃での粘度もクリームとして安定したものとなっていることが分かった。
また、比較例10は、実施例4と全く同じ配合成分であり、水溶性増粘剤の配合量も同じであるため安定性に優れている。しかしながら、比較例10は本発明品に用いる高剪断力乳化機に比較し剪断力に劣るホモミキサーで調製しているため、硬度及び粘度が高く、乳化粒子径も大きく、使用性の評価は低いものであった。さらに、比較例10より増粘剤のポリアクリルアミドを0.3質量%と少なく配合し、乳化剤のPOE(20)ベヘニルエーテルを0.7質量%と多く配合した比較例9においても、ホモミキサーで調製しているため、硬度及び粘度が高く、乳化粒子径も大きいものであり、みずみずしい使用性は改善されたものの、肌へののびやべたつきのなさに劣っているものであった。
そして、ポリアクリルアミドを比較例10より0.3質量%と少なく配合した比較例4においては、使用性については改善されたものの、安定性に劣るものとなった。
【0073】
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体とPOE(20)ベヘニルエーテルを乳化剤として用いている実施例7と比較例11は、製造機に本発明品に用いる高剪断力乳化機と、剪断力に劣るホモミキサーによる違いがある。比較例11は、乳化剤のアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体が0.1%の配合量である実施例11に対し、0.2%であるにもかかわらず、平均乳化粒子径が5〜20μmであり、肌へののび、べたつきのなさ、さっぱりさ、みずみずしさといった使用性に劣るものであることが明らかとなった。
【0074】
以上により、水溶性増粘剤をあえて多く配合し、高剪断乳化装置を用いることにより水溶製増粘剤を剪断し、さらに乳化粒子径を微小なものにする本発明品である実施例2〜6は、安定性を有し、かつ使用性に優れた水中油型乳化組成物を得られることが明らかとなった。
【0075】
以下に、本発明のその他の実施例を示す。
【0076】
(実施例8)
美白スキンクリーム
(配合成分) 質量%
(1)イソパラフィン 2.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0
(3)ジメチルポリシロキサン(20mPa・s) 2.0
(4)2−エチルヘキサン酸セチル 1.0
(5)POE(21)ステアリルエーテル(HLB15.5) 1.5
[商品名:Brij721,CRODA社製]
(6)POE(2)ステアリルエーテル(HLB4.9) 0.3
[商品名:Brij72,CRODA社製]
(7)ベヘニルアルコール 0.3
(8)バチルアルコール 0.2
(9)香料 0.1
(10)イオン交換水 残余
(11)1,3−ブチレングリコール 3.0
(12)グリセリン 6.0
(13)アスコルビン酸グルコシド 2.0
(14)トラネキサム酸 1.0
(15)パラベン 0.15
(16)エタノール 1.0
(17)水酸化ナトリウム 0.1
(18)ビニルピロリドン/2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸共重合体 0.6
[商品名:ARISTOFLEX
AVC,CLARIANT社製]
(製法)
高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)を用いて、(10)〜(16)(18)を均一溶解した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(1)〜(9)を60℃で均一溶解した油相を調製した。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)で周速20m/sで3分間乳化する。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、(17)を添加して、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的の美白スキンクリームを得た。
また、油相全量に対する乳化剤の割合は15.8質量%であり、油相全量に対するシリコーン類の割合は52.6質量%であった。
(製品の性状)
得られた美白スキンクリームを実施例1〜6の方法と同様の方法で評価した。25℃における硬度は6、45℃における粘度は4800mPa・s、平均乳化粒子径は1μm以下であった。
また、使用性に優れ(使用性評価:肌へののび、べたつきのなさ、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果)、しかも、安定性も良好(安定性評価:○)なものであった。
【0077】
(実施例9)
水中油型乳化ファンデーション
(配合成分) 質量%
(1)カプリリルメチコン 8.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 2.0
(3)水添ポリイソブテン 2.0
(5)コハク酸ジ−2−エチルヘキシル 1.0
(6)ステアリルアルコール 0.5
(7)イソステアリン酸PEG−60グリセリル(HLB16.0) 1.3
[商品名:EMALEX GWIS-160EX,日本エマルジョン株式会社製]
(8)ステアリン酸PEG−5グリセリル(HLB9.0) 0.5
[商品名:EMALEX
GM−5,日本エマルジョン株式会社製]
(9)モノステアリン酸PEG(55)(HLB18.0) 0.2
[商品名:NIKKOL MYS−55V,日光ケミカルズ株式会社製]
(10)香料 0.1
(11)イオン交換水 残余
(12)ジプロピレングリコール 2.5
(13)エタノール 1.0
(14)パラベン 0.1
(15)タルク 3.0
(16)二酸化チタン 5.0
(17)ベンガラ 0.5
(18)黄酸化鉄 1.4
(19)黒酸化鉄 0.1
(20)アクリル酸ヒドロキシエチル/2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸共重合体(有効分37.5%) 0.5
[商品名:Simulgel NS,SEPPIC社製]
(製法)
高剪断乳化装置(TETRA PAK社製TETRA ALMIX
3L)を用いて、(11)〜(20)を均一溶解・分散した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(1)〜(10)を60℃で均一溶解した油相を調製した。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(TETRA
PAK社製TETRA ALMIX 3L)で周速20m/sで3分間乳化する。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的の水中油型乳化ファンデーションを得た。
また、油相全量に対する乳化剤の割合は12.8質量%であり、油相全量に対するシリコーン類の割合は64.1質量%であった
(製品の性状)
得られた水中油型乳化ファンデーションを実施例1〜6の方法と同様の方法で評価した。25℃における硬度は8、45℃における粘度は8800mPa・s、平均乳化粒子径は1μm以下であった。
また、使用性に優れ(使用性評価:肌へののび、べたつきのなさ、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果)、しかも、安定性も良好(安定性評価:○)なものであった。
【0078】
(実施例10)
水中油型乳化サンスクリーン
(配合成分) 質量%
(1)パラメトキシケイ皮酸オクチル 3.0
(2)オクトクリレン 2.0
(3)4−tert−ブチル−4−メトキシベンゾイルメタン 1.0
(4)テトラ(オクタン酸/パラメトキシケイ皮酸)ペンタエリスリット 3.0
(5)ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール 1.0
(6)2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル 3.0
(7)シクロメチコン(6量体) 2.0
(8)ジメチルポリシロキサン(6mPa・s) 3.0
(9)デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0
(10)ポリエーテル変性シリコーン(乳化剤,HLB13.0) 1.0
[商品名:SH3771M,東レ・ダウコーニング株式会社製]
(11)POE(30)フィトステロール(HLB18.0) 1.2
[商品名:NIKKOL BPS−30,日光ケミカルズ株式会社製]
(12)セスキステアリン酸ソルビタン(HLB4.2) 0.1
[商品名:NIKKOL SS−15V,日光ケミカルズ株式会社]
(13)イオン交換水 残余
(14)1,3−ブチレングリコール 7.0
(15)エタノール 2.0
(16)アクリル酸ナトリウム/2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸共重合体(有効分37.5%) 0.6
[商品名:Simulgel EG,SEPPIC社製]
(17)フェノキシエタノール 0.5
(18)香料 0.1
(製法)
高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)を用いて、(13)(14)(16)(17)を均一溶解した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(1)〜(12)(18)を60℃で均一溶解した油相を調製した。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)で周速20m/sで3分間乳化する。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、(15)を添加して、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的の水中油型乳化サンスクリーンを得た。
また、油相全量に対する乳化剤の割合は9.8質量%であり、油相全量に対するシリコーン類の割合は34.2質量%であった
(製品の性状)
得られた水中油型乳化サンスクリーンを実施例1〜6の方法と同様の方法で評価した。25℃における硬度は10、45℃における粘度は6300mPa・s、平均乳化粒子径は1μm以下であった。
また、使用性に優れ(使用性評価:肌へののび、べたつきのなさ、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果)、しかも、安定性も良好(安定性評価:○)なものであった。
【0079】
(実施例11)
保湿クリーム
(配合成分) 質量%
(1)流動パラフィン 2.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0
(3)ジメチルポリシロキサン(100mPa/s) 2.0
(4)マカデミアナッツ油 1.0
(5)ホホバ油 1.0
(6)メドウフォーム油 1.0
(7)イソノナン酸2−エチルヘキシル 2.0
(8)POE(30)ベヘニルエーテル(HLB18.0) 1.5
[商品名:NIKKOL BB−30,日光ケミカルズ株式会社製]
(9)N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム(乳化剤) 0.5
(10)セチルアルコール 0.2
(11)バチルアルコール 0.1
(12)香料 0.1
(13)イオン交換水 残余
(14)1,3−ブチレングリコール 3.0
(15)グリセリン 10.0
(16)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム 0.1
(17)パラベン 0.15
(18)水酸化カリウム 0.05
(19)カルボキシビニルポリマー 0.2
(20)ジメチルアクリルアミド/2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸塩共重合体 0.4
[商品名:SUpolymer G−1,東邦化学工業株式会社製]
(21)クエン酸 0.09
(22)クエン酸ナトリウム 0.01

(製法)
高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)を用いて、(9)(13)〜(22)を均一溶解した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(1)〜(8)および(10)〜(12)を60℃で均一溶解した油相を調製する。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)で周速20m/sで3分間乳化した。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的の保湿クリームを得た。
また、油相全量に対する乳化剤の割合は13.0質量%であり、油相全量に対するシリコーン類の割合は39.0質量%であった。
(製品の性状)
得られた保湿クリームを実施例1〜6の方法と同様の方法で評価した。25℃における硬度は11、45℃における粘度は5100mPa・s、平均乳化粒子径は1μm以下であった。
また、使用性に優れ(使用性評価:肌へののび、べたつきのなさ、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果)、しかも、安定性も良好(安定性評価:○)なものであった。
【0080】
(実施例12)
美白スキンクリーム
(配合成分) 質量%
(1)α−オレフィンオリゴマー 2.0
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0
(3)ジメチルオクタン酸2−オクチルドデシル 2.0
(4)自己乳化型モノステアリン酸グリセリル(HLB8.0) 0.3
[商品名:NIKKOL MGS−BSEV,日光ケミカルズ株式会社製]
(5)モノステアリン酸(20)ソルビタン(HLB14.9) 1.5
[商品名:NIKKOL TS−10V,日光ケミカルズ株式会社製]
(6)トリオレイン酸ソルビタン(HLB4.0) 0.1
[商品名:NIKKOL SO−30RV,日光ケミカルズ株式会社製]
(7)ステアリルアルコール 0.3
(8)ベヘニルアルコール 0.1
(9)香料 0.1
(10)1,3−ブチレングリコール 5.0
(11)グリセリン 2.0
(12)イオン交換水 残余
(13)トリメチルグリシン 0.1
(14)4−メトキシサリチル酸カリウム 1.0
(15)アスコルビン酸2−エチル 0.5
(16)フェノキシエタノール 0.4
(17)水酸化カリウム 0.3
(18)アクリル酸アミド/アクリル酸ナトリウム共重合体
(有効分57.5%) 0.6
[商品名:Flocare ET58,SNF社製]
(製法)
高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)を用いて、(10)(18)を均一溶解した水相を60℃に加温した(水相)。次いで、別の釜に用意した(1)〜(9)を60℃で均一溶解した油相を調製した。先の60℃に加温した水相に60℃の油相を添加して、高剪断乳化装置(BERENTS社製BECOMIX RW2.5)で周速20m/sで3分間乳化する。乳化粒子径が平均1μm以下となっていることを確認したら、そのまま35℃まで周速2m/sで攪拌しながら冷却し、目的の保湿クリームを得た。
また、油相全量に対する乳化剤の割合は20.2質量%であり、油相全量に対するシリコーン類の割合は31.9質量%であった。
(製品の性状)
得られた保湿クリームを実施例1〜6の方法と同様の方法で評価した。25℃における硬度は15、45℃における粘度は7700mPa・s、平均乳化粒子径は1μm以下であった。
また、使用性に優れ(使用性評価:肌へののび、べたつきのなさ、さっぱりさ、みずみずしさ、浸透感、肌改善効果)、しかも、安定性も良好(安定性評価:○)なものであった。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明にかかる製造方法により用いられた高剪断乳化装置の剪断機構の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)水溶性増粘剤を含み、
水中油型乳化化粧料全量に対して(A)水溶性増粘剤を0.3質量%以上含有し、
前記水中油型乳化化粧料は高剪断処理が施されており、
乳化粒子径が平均1μm以下であり、
さらに次の条件(1)〜(2)を満たすことを特徴とする水中油型乳化化粧料。
(1)25℃においてカードメーター(感圧軸11.3Φ/200g荷重値)を用いて測定した硬度が6〜16であること。
(2)45℃における粘度(ビスメトロン回転粘度計;ローターNo.3,ローター回転数12rpm)が3000〜10000mPa・sであること。
【請求項2】
請求項1に記載の水中油型乳化化粧料において、(B)シリコーン類を含み、
乳化剤を含む油相全量に対して(B)シリコーン類を20質量%以上含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の水中油型乳化化粧料において、(C)乳化剤を含み、
乳化剤を含む油相全量に対して(C)乳化剤を30質量%以下含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【請求項4】
(A)水溶性増粘剤と水性成分を均一溶解して水相とする水相調整工程と、
(B)シリコーン類と(C)乳化剤及び油性成分を均一溶解して油相とする油相調整工程と、
前記水相に該油相を添加して混合物を得る添加工程と、
備え、水中油型乳化化粧料を得る水中油型乳化化粧料の製造方法であって、
前記添加工程で用いる高剪断乳化装置は、該混合物に高剪断力を作用させて乳化状態にし、乳化粒子径を平均1μm以下にすることで乳化を行う高剪断乳化装置であることを特徴とする水中油型乳化化粧料の製造方法。


【図1】
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【公開番号】特開2009−102281(P2009−102281A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−277656(P2007−277656)
【出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】