説明

水素処理アセンブリ及び水素生成装置並びにこれらを備えた燃料電池装置(関連出願)本願は、2006年5月22日に出願された“HYDROGEN−PRODUCINGFUELPRECESSINGASSEMBLIESANDMEMBRANE−BASEDSEPARATIONASSEMBLIESFORUSETHEREWITH(水素生成燃料処理アセンブリ及び当該アセンブリと共に使用するための膜を基材とする分離アセンブリ)”という名称の米国仮特許出願第60/802,716号及び同じ名称の2007年5月18日に出願された米国特許出願第11/750,806号に基づく優先権を主張している。上記の特許出願の完全な開示が全ての目的のために参考として組み込まれている。

水素処理アセンブリ、当該水素処理アセンブリの構成要素並びに水素処理アセンブリを備えている燃料処理及び燃料電池装置が開示されている。当該水素処理アセンブリは、包囲体本体の内部容積内に当該包囲体本体の内周の少なくとも一部分に対して隔置された関係で配置されている水素分離アセンブリを備えている。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、概して水素処理アセンブリに関し、より特定すると、水素ガスを精製するための水素処理アセンブリ及びその構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
精製されたガスは、金属、食用油及びオイル並びに半導体及びマイクロエレクトロニクス製品において使用される。精製された水素ガスはまた、多くの省エネルギ装置のための重要な燃料源である。例えば、燃料電池は、電位を発生させるために精製された水素ガスと酸化剤とを使用する。水素ガスを生成するために種々のプロセス及び装置を使用することができる。しかしながら、多くの水素生成プロセスは、水素ガス及びその他のガスを含む混合ガスの流れと称することができる純粋でない水素ガスの流れを生成するかも知れない。この混合ガスの流れは、燃料電池スタック又はその他の水素消費装置へと給送する前に精製して、他のガスの少なくとも一部分を除去することができる。
【0003】
混合ガスの流れの水素の純度を高めるための適切な機構は、少なくとも1つの水素選択性の膜を使用して混合ガスを製品の流れと副生成物の流れとに分離することである。製品としてのガスの流れは、混合ガスの流れよりも高い濃度の水素ガス及び/又は低い濃度のその他のガスを含んでいる。副生成物の流れは、混合ガスの流れからの1以上の他のガスの少なくとも1つの実質的な部分を含んでいる。1以上の水素選択性の膜を使用する水素精製は、1以上の水素選択性の膜が圧力容器内に備えられている圧力駆動分離プロセスである。混合ガスの流れは膜の混合ガス表面に接触し、製品ガスの流れは、当該膜内を透過する混合ガスの流れの少なくとも一部分によって形成されている。副生成物は、当該膜内を透過しない混合ガスの流れの少なくとも一部分によって形成されている。圧力容器は、典型的には、ガスが規定の入口ポート及び出口ポート又は導路を介する以外に当該圧力容器内へ入り又は当該圧力容器から出て行かないように阻止するために密封されている。
【発明の開示】
【好ましい実施形態の説明】
【0004】
本発明による水素処理アセンブリの例示的な非排他的な例が図1に断面図で概略的に図示されている。アセンブリ10は、水素分離領域12と包囲体14とを備えている。包囲体14は、内周20を有している内部容積18を規定している本体16を含んでいる。
【0005】
包囲体14は、相互に結合されて密封された圧力容器の形態の本体16を形成している少なくとも第一の部分22と第二の部分24とを含むことができる。当該密封された圧力容器は、ガス又はその他の流体が前記包囲体の内部容積内へ供給されたり同内部容積から取り出される流体経路を規定している規定された入口ポート及び出口ポートを備えている。第一22及び第二の部分24は、適切な保持機構又は構造26を使用して相互に結合することができる。適切な構造26の例としては、(どのような適切な保持機構も本発明の範囲に含まれるけれども)溶接及び/又はボルトが含まれる。第一の部分22と第二の部分24との間に流体密な境界部を提供するために使用することができる密封部材の例としては、限定的ではないが、ガスケット及び/又は溶接がある。付加的又は択一的には、第一22及び第二の部分24は、少なくとも所定量の圧縮力が本発明による水素処理アセンブリ内に組み込むことができる包囲体及び/又はその他の構成部品内に水素分離領域を規定する種々の構造にかけられるように、相互に結合させることができる。言い換えると、第一の部分22及び第二の部分24は、適切な保持機構又は構造によって相互に結合されたときに、水素処理アセンブリの包囲体内に囲繞される水素分離領域及び/又はその他の構成要素を規定している種々の構成要素に圧縮力をかけ、それによって、包囲体内の種々の構成要素の適切な位置を維持することができる。付加的又は択一的には、水素分離領域及び/又はその他の構成要素を規定している種々の構成要素にかけられた圧縮力は、水素分離領域を規定している種々の構成要素、種々の他の構成要素及び/又は水素分離領域及びその他の構成要素を規定している構成要素間に液密な境界部を提供することができる。
【0006】
包囲体14は、混合ガス領域32と透過領域34とを備えている。当該混合ガス領域と透過領域とは、水素分離領域12によって分離されている。少なくとも1つの入口ポート36が設けられており、当該入口ポート36を介して、流体の流れ38が包囲体内へと給送される。図1に示されている例示的な例においては、流体の流れ38は、混合ガス領域32へ給送される水素ガス42及びその他のガス44を含んでいる混合ガスの流れ40として示されている。水素ガスは、混合ガスの流れの主要な構成成分であるかも知れない。図1においては幾分概略的に図示されているように、水素分離領域12は、混合ガス領域32と透過領域34との間に延びていて、混合ガス領域内のガスは、透過領域内へ入るためには、水素分離領域を通過しなければならないようになされている。ここで更に詳細に説明するように、これは、ガスが少なくとも1つの水素選択性の膜を通過することを必要とするかも知れない。当該透過領域と混合ガス領域とは、包囲体内であらゆる適切な相対的な大きさとすることができる。
【0007】
包囲体14はまた、少なくとも1つの製品出口ポート46を備えており、当該出口ポート46を介して、透過物の流れ48が透過領域34から取り出される。当該透過物の流れは、混合ガスの流れよりも高濃度の水素ガスと低濃度のその他のガスとのうちの少なくとも1つを含んでいる。透過物の流れ48は、少なくとも初期的には、透過領域と流体連通している掃引ガスポート39を介して掃引ガスの流れ37として給送できるような搬送又は掃引ガス成分を少なくとも初期的に含むことができる(しかしながら、これを含むことは必須ではない)ことは本発明の範囲に含まれる。包囲体はまた、少なくとも1つの副生成物の出口ポート50をも含んでおり、当該副生成物の出口ポートを介して、他のガス44の実質的な部分と(混合ガスの流れに対して)低濃度の水素ガスとのうちの少なくとも一方が混合ガス領域32から除去される。
【0008】
水素分離領域12は、混合ガスの流れ40と接触するように配向されている第一のすなわち混合ガス面56と、混合ガス面56にほぼ対向している第二のすなわち透過面58とを備えている少なくとも1つの水素選択性の膜54を備えている。従って、図1の概略的に図示された例においては、混合ガスの流れ40は、1以上の水素選択性の膜の混合ガス面と接触状態となるように包囲体の混合ガス領域へと給送される。透過ガスの流れ48は、少なくとも水素分離領域を通って透過領域34へと流れる混合ガスの部分によって形成される。副生成物の流れ52は、分離領域を通過しない混合ガスの流れの少なくとも一部分によって形成される。幾つかの実施例においては、副生成物の流れ52は、混合ガスの流れ内に存在する水素ガスの一部分を含んでいるかも知れない。分離領域は、当該分離領域が交換され、再生され又は再装填されたときに、副生成物の流れとして取り出すことができる他のガスを捕捉し、さもなければ確保するようにされても良い(しかしながら、必須ではない)。
【0009】
図1においては、流れ37、40、48及び52は、これらの流れの各々がアセンブリ10内へ流れ込み又は流れ出す1以上の実際の流れを含むかも知れないことを図示している。例えば、アセンブリ10は、複数の混合ガスの流れ40、分離領域12に接触する前に2以上の流れに分けられる単一の混合ガスの流れ40、内部容積18内へ給送される単一の流れ等を受け取るかも知れない。従って、包囲体14は、入口ポート36を1つ以上含んでいても良い。同様に、本開示による包囲体14は、1以上の掃引ガスポート39、1以上の製品ガス出口ポート48及び/又は1以上の副生成物出口ポート50を備えていても良い。
【0010】
水素選択性の膜は、水素処理アセンブリ10が動作せしめられる動作環境及び作動パラメータ内で使用するのに適している水素透過性の材料によって作ることができる。膜54のための適切な材料の例は、米国特許第6,537,352号及び米国特許第5,997,594号及び米国仮特許出願第60/854,058号に開示されており、これらの出願による開示内容全体が、本明細書にあらゆる目的のために参考として組み入れられている。幾つかの実施形態においては、水素選択性の膜は、パラジウム及びパラジウム合金のうちの少なくとも1つによって形成することができる。パラジウム合金の例示的な非排他的な例としては、銅、銀及び/又は金とのパラジウム合金がある。しかしながら、当該膜は、パラジウム及びパラジウム合金以外の金属及び金属合金を含む他の水素透過性及び/又は水素選択性の材料によって作ることができる。種々の膜、膜構造及び膜形成方法の例示的な例が、米国特許第6,152,995号、第6,221,117号、第6,319,306号及び第6,537,352号に開示されており、これら開示全体が、あらゆる目的のために本明細書に組み入れられている。
【0011】
幾つかの実施形態においては、複数の隔置された水素選択性の膜54が、水素分離アセンブリ28の少なくとも一部分を形成するために水素分離領域において使用することができる。複数の膜が設けられている場合には、当該複数の膜1以上の膜アセンブリ30を集合的に規定することができる。このような実施形態においては、水素分離アセンブリ28は、ほぼ第一の部分22から第二の部分24まで延びていても良い。従って、包囲体の第一及び第二の部分は、水素分離アセンブリを効率良く圧縮することができる。包囲体14の他の構造も同等に本発明の範囲に含まれる。例えば、幾つかの実施形態においては、包囲体14は、本体部分の両側に結合されている端部プレートを付加的に又は択一的に含んでいても良い。このような実施形態においては、端部プレートは、水素分離アセンブリ28(及び包囲体内に囲繞することができるその他の構成要素)を対向している対になしている端部プレートの間で効率良く圧縮することができる。
【0012】
1以上の水素選択性の膜を使用する水素の精製は、典型的には、圧力駆動分離プロセスであり、当該プロセスにおいては、混合ガスの流れは、水素分離領域の透過領域内のガスよりも高い圧力で膜の混合ガス面と接触する状態へと給送される。全ての実施形態に必要とされるわけではないけれども、水素分離領域は、当該水素分離領域が混合ガスの流れを透過ガスの流れと副生成物の流れとに分離するために使用されるときに、適当な機構によって高い温度まで熱することができる。パラジウム及びパラジウム合金の膜を使用する水素生成のための適切な作動温度の例示的な非排他的な例としては、少なくとも275℃の温度、少なくとも325℃の温度、少なくとも350℃の温度、275〜500℃の範囲内の温度、275〜375℃の範囲内の温度、300〜450℃の範囲内の温度、350〜450℃の範囲内の温度等が含まれる。
【0013】
幾つかの実施形態においては、図1に図示されているように、水素処理アセンブリ10は、必須ではないけれども、水素生成領域70を更に含んでいても良い。本開示の水素処理アセンブリ10内に組み込むのに適した水素生成領域の例示的な非排他的な例は、米国特許出願第11/263,726号及び米国仮特許出願第60/802,716号に開示されており、これらの開示全体があらゆる目的のために本明細書に組み入れられている。このような実施形態においては、本体16の第一の部分22及び第二の部分24は、水素分離アセンブリ及び水素生成領域の1以上の構成要素の両方を効率良く圧縮することができる。
【0014】
水素生成領域70を組み入れている実施形態においては、包囲体14の内部容積へ給送される流体の流れ(38)は、1以上の水素生成流体又は供給原料の流れ72の形態とすることができる。供給原料の流れは水素生成領域70に給送される。水素生成領域70は、給送される供給原料の流れからの水素ガスの生成に触媒作用を及ぼすための適切な触媒73を含んでいても良い。供給原料の流れ72の例示的な非排他的な例は、水74及び/又は炭素含有供給原料76を含んでおり、これらは、(存在するときには)同じか又は別個の流体の流れ内へと給送されても良い。
【0015】
水素生成領域においては、原料の流れは、化学的に反応して当該原料から混合ガスの流れ40の形態で水素ガスを生成する。言い換えると、本開示による水素処理アセンブリ10は、外部の供給源(図1において実線の矢印で図示されている)から混合ガス40を受け取るよりもむしろ、それ自体が包囲体14内に囲繞されている水素生成領域70を任意に含むことができる。この水素生成領域は、包囲体内の水素ガス42及びその他のガス44を含んでいる混合ガスの流れ40(図1において点線の矢印で図示されている)を生成し、この混合ガスは、次いで、上記したように且つ図1に図示されているように、混合ガス領域32に給送され且つ水素分離領域12によって透過物の流れと副生成物の流れとに分離される。
【0016】
1以上の供給原料の流れから混合ガスの流れ40を生成するための適切な機構の例示的な非排他的な例としては、水74及び炭素含有供給原料76を含んでいる少なくとも1つの原料の流れ72から水素ガスを生成するために改質触媒が使用される水蒸気改質及び自己熱交換式改質がある。水蒸気改質プロセスにおいては、水素生成領域70は、改質領域と称することができ、出力すなわち混合ガスの流れ40は改質物の流れと称することができる。改質物の流れの中に典型的に存在する他のガスとしては、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、蒸気及び/又は未反応炭素含有供給原料がある。自己熱交換改質反応においては、空気の存在下で水及び炭素含有供給原料から水素ガスを生成するために適切な自己熱交換改質触媒が使用される。自己熱交換改質が使用されるときには、燃料処理機は、空気の流れを水素生成領域へ給送するようになされている空気給送アセンブリを更に含んでいる。自己熱交換式の水素生成反応は、発熱性の部分酸化反応と組み合わせて使用される一次吸熱反応を使用しており、これは、初期の酸化反応の開始の際に水素生成領域内で熱を発生する。
【0017】
水素ガスを生成するための他の適切な機構の例示的な非排他的な例としては、炭素含有供給原料の熱分解及び接触部分酸化があり、この場合には、原料の流れは、炭素含有供給原料を含んでおり且つ水を含んでいない(又は含むことを必要とされない)。水素ガスを生成するための機構の更に別の例示的な非排他的な例は電気分解であり、この場合には、原料の流れは、水を含んでいるが炭素含有供給原料は含んでいない。適切な炭素含有供給原料の例示的な非排他的な例は、少なくとも1つの炭化水素又はアルコールを含んでいる。適切な炭化水素の例示的な非排他的な例としては、メタン、プロパン、ブタン、天然ガス、軽油、灯油、ガソリン等がある。適切なアルコールの例示的な非排他的な例としては、メタノール、エタノール、エチレングリコールのようなポリオール類及びプロピレングリコールがある。水素生成領域70を備えている水素処理アセンブリ10が水素生成領域内に1以上の水素生成機構を使用しても良いことは本開示の範囲に含まれる。
【0018】
図2は、図1に図示されているものとは若干異なる方向から見た水素処理アセンブリ10の例示的な非排他的な例を示している。すなわち、図2は、水素処理アセンブリ10の例示的な非排他的な例の断面の平面図として記載されている。図2においては、水素分解アセンブリ28は、本体16の内周20の少なくとも一部分に対して隔置された関係で包囲体14の内部容積18内に配置されている。水素分離アセンブリ28は、外周60を有しているように記載されている。1以上の平らな又はほぼ平らな膜を含んでいる水素選択性のアセンブリに対しては、この外周は、膜の面内又は当該面と平行な大きさを有するものとして記載されても良い。すなわち、外周60は、水素分離領域、水素分離アセンブリ又は膜アセンブリの外面の少なくとも一部分を示すことができる。従って、図2に図示されている例においては、透過領域34は、外周60の少なくとも一部分と、本体16の内周20の少なくとも一部分との間に規定されているものとして図示されている。このような実施形態においては、透過領域は、本体の内周と直接流体連通している。別の言い方をすると、透過物の流れ48は、水素分離領域28を出て包囲体14の内部容積18内へ直接流入する。
【0019】
水素分離アセンブリ28と内周20との間の関係をなす種々の構造は、本開示の範囲に含まれる。例えば、図2に図示されているように、透過領域34は、水素分離アセンブリ28の全周(すなわち、特定の断面においては全周であるが、必ずしも外面全体ではない)と包囲体16の内周20の少なくとも一部分との間で規定されても良い。更に又は択一的に、透過領域は、水素分離アセンブリの外周の少なくとも大部分と包囲体の本体の内周の少なくとも一部分との間に規定されても良い。例えば上記したように、幾つかの実施形態においては、水素分離アセンブリは、包囲体の部分間で直接又は間接的に圧縮され、従って、包囲体と直接又は間接的に接触状態にある水素分離アセンブリの外周又は外面の一部分は、透過領域の一部分を規定していないかも知れない。更に又は択一的に、図2において点線で示されているように、付加的な構造62が、水素分離アセンブリの外周の一部分と本体の内周の一部分とが透過領域を規定するのを阻止するかも知れない。幾つかのこのような実施形態においては、水素分離アセンブリの外周は、2つのほぼ正反対の部分64、66、従って、本体16の内周20の少なくとも2つのほぼ正反対の部分68、69と水素分離アセンブリの外周60の2つのほぼ正反対の部分64、66との間に規定されている透過領域として規定しても良い。
【0020】
更に又は択一的に、包囲体14が本体16を形成するために相互に結合されている少なくとも第一の部分と第二の部分とを含んでいる実施形態においては、水素分離アセンブリと包囲体16の内周20の少なくとも一部分との隔置された関係は、本体の第一の部分と第二の部分との間を圧縮することによって維持されても良い。言い換えると、水素分離アセンブリと包囲体との間の隔置された関係を維持するためには、水素処理アセンブリ10は、本体の部分間の圧縮によって水素分離アセンブリが包囲体内で本体に対して動くのを阻止するように組み立てられても良い。
【0021】
図3及び4は、本開示による水素処理アセンブリにおいて使用することができる膜アセンブリ30の非排他的な例を図示している。幾つかの実施形態においては、膜アセンブリ30は、水素分離アセンブリ28の少なくとも一部分を形成することができる。図3及び4に図示されているように、膜アセンブリ30はほぼ平らにしても良い(しかしながら、必要とされてはいない)。すなわち、膜アセンブリは、ほぼ平行な正反対の側面を有することができる。同様に、1以上の膜アセンブリを含んでいても良い水素分離アセンブリは、同様に、ほぼ平面状とすることができる(しかしながら、必要とはされていない)。本開示による膜アセンブリ、従って、水素分離アセンブリは、少なくとも1つの水素選択性の膜54と、少なくとも1つの水素選択性の膜の透過面58に隣接している少なくとも1つの収集領域78とを備えている。膜アセンブリの収集領域は、透過物の流れ48が膜の透過領域58から内部容積の透過領域へと移動するか又は流れるときに通過する導路、チャネル又はその他の領域である。
【0022】
幾つかの実施形態においては、収集領域は、包囲体の内部容積の透過領域と直に接触状態とすることができ、従って、包囲体の内周と直接流体連通している。このような実施形態においては、透過ガスの流れは、水素分離アセンブリの1以上の水素選択性の膜と少なくともほぼ(完全ではないならば)同じ広さである収集領域から透過領域(水素分離アセンブリの外部にある)へと一連のガスケットによって規定され且つ/又はマニホルドによって規定された流路内を流れることなく直接流れる。
【0023】
このような実施形態においては、透過物の流れは、膜アセンブリ及び/又は水素分離アセンブリから膜とほぼ平行な方向へ出て行く。別の言い方をすると、幾つかの実施形態においては、水素分離アセンブリは、透過物の流れが水素分離アセンブリから当該水素分離アセンブリとほぼ平行な方向へ出て行くような構造とすることができる。幾つかの実施形態においては、水素分離アセンブリは、透過ガスが収集導路膜アセンブリ内を通過するときに通る流路又は長さを最小化する構造としても良い。
【0024】
更に又は択一的に、幾つかの実施形態においては、水素分離アセンブリは、透過物の流れが水素選択性の膜から水素選択性の膜の面にほぼ平行な方向に出て行くような構造とすることができる。更に又は択一的に、水素分離アセンブリは、第一の方向から混合ガスの流れ40を受け取るようになされており且つ透過物の流れが水素分離アセンブリから前記第一の方向とほぼ直角な第二の方向へ出て行く構造とすることができる。更に又は択一的に、水素分離アセンブリは、透過物の流れが透過面から透過領域へと膜の透過面にほぼ平行な方向へ流れる構造とすることができる。更に又は択一的に、水素分離アセンブリは、透過物の流れが少なくとも1つの水素選択性の膜の面にほぼ平行な方向に収集領域内を流れる構造とすることができる。
【0025】
本開示による幾つかの膜アセンブリは、水素選択性の膜の透過面及び隣接する構造の周囲の近くにガスシールを形成する助けとなる透過物ガスケットを備えていなくても良い。すなわち、本開示によるこのような膜は、水素選択性の膜の透過面の全周の近くにシールを設けるガスケットを備えていなくても良い。水素選択性の膜の透過面と関連付けた透過ガスケット又はその他の連続シールがないことによって、膜に基材とする分離アセンブリのための幾つかの他の構造よりも大きく且つ長い水素選択性の膜が提供される。透過ガスケットがないことにより、水素選択性の膜に膜の熱サイクルに応答する襞、折り目又はその他の力が生じる可能性を減少させることができる。膜に対するこの熱サイクル及びそれによって生じる力は、透過ガスケットが使用されるときに膜内に、穴、クラック及び/又は漏洩経路を生じる可能性を有するかも知れない。
【0026】
収集領域78は、膜を支持するために膜アセンブリ30又は水素分離アセンブリ28内に組み入れられている種々の構造によって規定して、膜を通過するガスが収集され且つ引き出されて透過ガスの流れを形成する形態で膜の透過面が支持されるようにすることができる。例えば、収集領域は、少なくとも1つのスクリーンを備えているスクリーン構造80のような支持部材によって規定することができる。スクリーン構造80は、(必要とされてはいないが)変化する目の粗さを有するスクリーン部材を含む複数のスクリーン部材を備えていても良い。例えば、スクリーン構造80は、細かいメッシュスクリーン間に挟まれている粗いメッシュスクリーンを含んでいても良い。この場合に、“細かい”と“粗い”とは相対的な用語である。幾つかの実施形態においては、外側のスクリーン部材は、膜を貫通することなく且つアセンブリ10が作動せしめられる作動条件下で膜を貫通し、弱化させ、さもなければ損傷させるかも知れない十分な開口、端縁又はその他の突出部を有することなく、膜54を支持するように選択される。スクリーン構造80の幾つかの実施形態は、全ての実施形態に必要とされるわけではないけれども、強く又はより大きな平行流路を提供するために、比較的粗い内側スクリーン部材を使用することができる。言い換えると、より細かいメッシュスクリーンは膜に対するより良好な保護を提供することができ、一方、より粗いメッシュスクリーンは、膜に対してほぼ平行なより良好な流れを提供し且つ幾つかの実施形態においてはより細かなメッシュスクリーンよりも堅牢すなわち可撓性がより低くなるように選択しても良い。
【0027】
更に又は択一的に、膜アセンブリは、水素選択性の膜の透過面に直接隣接しているスクリーン構造80を組み入れても良い。言い換えると、膜アセンブリ30及び水素分離アセンブリ28は、膜の透過面に直に隣接したガスケットを備えない状態で形成しても良い。別の言い方をすると、幾つかの実施形態においては、水素分離アセンブリは、透過面と隣接するスクリーン又はその他の支持構造との間にガスケットを備えていない。
【0028】
図3及び4に図示されている膜アセンブリは、少なくとも1つの水素選択性の膜54にほぼ平行である収集領域78を備えたものとして示されている。更に又は択一的に、収集領域は、少なくとも1つの水素選択性の膜とほぼ同じ広さであるものとして示しても良い。
【0029】
図3に示されている膜アセンブリ30の非排他的な例は、単一の水素選択性の膜のみを備えており且つ単一の膜アセンブリ88と称されても良い。単一の膜アセンブリ88は、膜の透過面58とバリア構造82との間に規定されている収集領域78を備えている。バリア構造82は、水素選択性の膜54の透過面58にほぼ対向し且つ収集導路内へと透過するガスがその中を通らないあらゆる構造とすることができる。その代わりに、水素選択性の膜54の透過面にほぼ対向しているバリア構造は、収集導路に沿った透過ガスの流れを再配向する境界部を規定している。例示的な非排他的な例として、バリア面82は、水素分離アセンブリ内に組み込まれたプレート又はその他の構造としても良い。更に又は択一的に、バリア構造82は、本開示による水素処理アセンブリの包囲体の壁又はその他の構成要素とすることができる。それ自体と水素選択性の膜との間に収集導路78を規定している適切な構造は、本開示の範囲内に含まれる。
【0030】
図4に図示されているように、本開示による膜アセンブリ(及び水素分離アセンブリ)は、複数の水素選択性の膜を含んでいても良い。図4に示されている膜アセンブリの非排他的な例30は、一対の水素選択性の膜54を備えており且つ二重膜アセンブリ90と称することができる。二重膜アセンブリ90内では、各々の透過面58は、透過物の流れが包囲体の内部空間の透過領域へと流れるときに通る収集領域78を規定するように相互にほぼ対向し且つ隔置されている。上記したように、膜アセンブリ30及び二重膜アセンブリ90は、(必要とされるわけではないけれども)収集導路を規定するスクリーン構造80を備えている。別の言い方をすると、スクリーン構造80は、一対の水素選択性の膜の隔置された対向している透過面とほぼ同じ広がりを有するようにすることができる。
【0031】
更に又は択一的に、図3及び4に図示されているように、本開示による膜アセンブリ30(及び水素分離アセンブリ28)は、収集導路を規定する構造とされている適切な代替的な支持構造86を備えていても良い。例えば、支持構造86は、1以上の水素選択性の膜の透過面に隣接したチャネル、導路又はその他の適切な領域を備えていても良い。別の言い方をすると、適切な支持構造86は、水素選択性の膜を二重膜アセンブリ90におけるように対応する水素選択性の膜から隔置するか又は単一の膜アセンブリ88におけるように適切なバリア構造82から隔置して、1以上の膜から水素処理アセンブリの透過領域への透過物の流れのための収集領域を規定するチャネル、導路又はその他の領域をそれらの間に規定する構造としても良い。
【0032】
更に又は択一的に、本開示による水素分離アセンブリは、1以上の膜アセンブリを含んでいても良い。このような多数の膜アセンブリからなるアセンブリは、膜アセンブリ自体として又は水素分離アセンブリとして示すことができる。幾つかの実施形態においては、水素分離アセンブリは、種々の形状を有する膜アセンブリを備えていても良い。例えば、本開示による水素分離アセンブリの非排他的な例は、二重膜アセンブリ90に隣接している単一の膜アセンブリ88を備えていても良い。このような構造においては、水素分離アセンブリは、各々の透過面が相互にほぼ対向しており且つ隔置されていて収集領域を規定している一対の膜を備えている複数の隔置された水素選択性の膜を備えたものとして示すことができる。当該複数の膜は更に、少なくともほぼ対向しており且つ対をなしている膜のうちの一方の混合ガス面から隔置されている混合ガス面を備えている第三の膜を備えていても良い。このような構造においては、2つの混合ガス面の間に規定されている空間は、本開示による水素処理アセンブリの包囲体の混合ガス領域の少なくとも一部分を規定していても良い。これらの特徴を含んでいる水素分離アセンブリの例示的な非排他的な例を図8及び11に示し、以下において、この例を更に詳細に説明する。
【0033】
図5〜11は、本開示による水素処理アセンブリ10及びその構成要素の実施形態の種々の例示的な非排他的な例を示している。本開示によるアセンブリ10は、図5〜11においては、上記した種々の構成要素及びその部分等に対応する同様の符号によって示されているけれども、このような図示された構造に限定されない。例えば、限定的ではないが、入口ポート及び出口ポート、水素分離アセンブリ、当該水素分離アセンブリ内の膜アセンブリ、水素生成領域(存在する場合)等を含む種々の構成要素の形状、数及び位置は、図示されている構造に限定されない。ここに示されているものと異なる種々の形状及び構造を備えており且つ本開示による水素処理アセンブリのために使用することができ且つ/又は改造することができる包囲体の例示的な非排他的な例が、米国特許第6,494,937号、第6,569,227号、第6,723,156号及び第6,719,832号並びに米国特許出願第11/263,726号及び第11/638,076号に開示されており、これらの開示全体が、ここでは、あらゆる目的のために参考として組み込まれている。
【0034】
図5においては、水素生成領域を備えていない1つの水素処理アセンブリ10のための適切な構造の例が、組み立てられていない分解状態で示されており且つ全体として符号100によって示されている。図5に示されているように、アセンブリ100の包囲体は、第一の本体部分22と第二の本体部分24とを含んでいる。アセンブリ100の組立中に、水素分離アセンブリ28は、水素分離アセンブリの外周60の少なくとも一部分と第一の本体部分22の内周20の少なくとも一部分との間に透過領域が規定されるように、内部容積16内に配置されている。言い換えると、当該水素分離アセンブリは、第一の本体部分の内周に対して隔てられた位置関係で配置されてこれらの間に透過領域を規定するように、第一の本体部分16の内部容積内に配置されている。次いで、第二の本体部分24は、水素分離アセンブリを内部容積内に圧縮するために、第一の本体部分22に対して開口部内に少なくとも部分的に配置されている。次いで、漏れ止め溶接又はその他の適切な密封機構若しくは構造が、本体部分の境界部に適用されて液密境界部を形成している。上記したように、包囲体の本体部分間に液密境界部を設け、更に、包囲体内の水素分離アセンブリに適切な量の圧縮を付与して水素分離アセンブリの種々の構成要素の間及び/又は内部に内部シール及び/又は流路を提供し且つ/又は維持するために、適切な保持機構を使用することができることは本開示の範囲に含まれる。
【0035】
図5に示されている包囲体14の非排他的な例示的な例は、内部容積の混合ガス領域への給送のための混合ガスの流れを受け取るための入口ポート36と、水素に富む透過物の流れを取り出すための生成物の出口ポート46と、副生成物ガスの取り出すための副生成物の出口ポート50とを更に含んでいる。
【0036】
図5に示されている水素分離アセンブリ28の非排他的な例示的な例は、概して平らなものとして且つ(図5に見られるように)水素分離アセンブリの頂部及び底部から延びている多数の矢印によって図示されているように、水素に富む透過物の流れは、水素分離アセンブリの面にほぼ平行な方向へと水素分離アセンブリから出て行く。別の言い方をすると、透過物の流れは、水素分離アセンブリを出て行き且つ水素分離アセンブリ及びその中に配置されている水素選択性の膜の面にほぼ平行な方向から内部容積の透過領域内へ入る。図5に図示されている水素分離アセンブリは、各々混合ガス領域の少なくとも一部分を規定しており且つ水素分離アセンブリを介する混合ガスの流れのための流路及び副生成物の流れのための流路を提供するガス分配導路140及び170を備えている。言い換えると、混合ガスの流れは、入口36から包囲体内へ入る。水素選択性の膜を通らない混合ガスの流れ(すなわち、副生成物の流れ52)は、分配導路170内へと付勢され、次いで、副生成物の出口ポート50から押し出される。水素選択性の膜を通らない混合ガスの流れの一部分は、透過物の流れ48を形成し、これは、内部容積の透過物領域内へと付勢され且つ続いて生成物出口ポート46を介して包囲体から押し出される。
【0037】
包囲体14はまた、水素発生装置及び/又は燃料電池装置等の他の構成要素に関して包囲体14を配置するために使用することができる任意の取り付け部材150をも含んでいるものとして図示されている。
【0038】
図5〜7に示されているように、第一の本体部分22は、水素分離領域を包囲体の内部容積内に整合させ又はさもなければ位置決めするために内部容積16内へと延びている少なくとも1つの突出部又はガイド146を備えていても良い。図5においては、ガイド146の2つの対が示されているが、ガイドを使用しないか、1つのガイドを使用するか又はあらゆる数のガイドが使用することができることは本開示の範囲に含まれる。1以上のガイドが使用されるときには、ガイドは、同じか又は異なる大きさ形状及び/又は包囲体内での相対的な向きを有していても良い。
【0039】
図5〜7に示されているように、水素分離アセンブリ28は、膜アセンブリが内部容積16内へ挿入されるときに本体部分のガイド146を収容する大きさとされている凹部152を備えていても良い。別の言い方をすると、水素分離アセンブリ上の凹部は、水素分離アセンブリを区画室内で選択された向きに位置決めするために包囲体の内部容積内へと延びるようにガイドと整合するような設計とされている。従って、第一の本体部分は、水素分離アセンブリのための整合ガイドを提供するものとして記載することができる。図5においては、第二の本体部分24もまた凹部152を備えることができることがわかる。凹部152は、第一及び第二の部分が包囲体を形成するために組み立てられるときに、これらの部分をガイドし又は整合させることができる。図示されているガイド及び凹部は、本開示による包囲体及び/又は水素分離アセンブリ及び/又はこれらの構成要素の全てに必要とされるわけではない。
【0040】
上記し且つ図6〜7に幾分概略的に図示したように、水素分離アセンブリ28の外周60の少なくとも一部分は、内部容積の内周20の少なくとも一部分に対して密封されていない。その代わりに、ガス通路又はチャネル176が水素分離アセンブリ28と内周20との間に設けられて内部容積の外周領域34の少なくとも一部分を形成している。通路176の大きさは、本開示の範囲内で変えても良く且つ図示の目的で図示されているものより小さいかも知れない。水素に富むガスすなわち透過物の流れは、この通路内を流れ且つ生成物の出口ポートを介して包囲体から引き出すことができる。
【0041】
図6に示されているように、本開示による水素分離アセンブリ28は、(必要とされているわけではないけれども)外周60の少なくとも一部分から延びているスペーサ若しくは突出部124を備えており且つここに記載したように水素分離アセンブリを包囲体内で隔置された関係で配置する補助となる。例えば、図示された例においては、スペーサ124は、形状が(如何なる形状も本開示の範囲内に含まれるけれども)ほぼ台形とすることができ且つ水素分離アセンブリを形成する種々の構成部品のうちの1以上から延びていても良い。幾つかの実施形態においては、スペーサ124は、水素分離アセンブリ内に組み込むことができる給送プレート及び/又は密封プレートのうちの1以上から延びていても良い。幾つかの実施形態においては、スペーサは、(必要とされるわけではないけれども)関連するプレートの全厚みより薄くすることができる。スペーサ124は、使用中に、透過領域34内の透過ガスの流れを遮断しないように水素分離アセンブリの全厚みを横切って延びてはおらず、その結果、透過領域34内での透過ガスの流れを遮断しない。スペーサは、水素分離アセンブリから内部包囲体の内周へと又は当該内周に向かって延び、幾つかの実施形態においては、内側包囲体と接触するように延びていても良い。
【0042】
付加的に又は択一的に、内部包囲体の内周20から延びているスペーサもまた本開示の範囲内に含まれ、同様のスペーサ124は、包囲体内に水素分離アセンブリを配置し且つこれによって2つの部材間に隔置関係を維持するための補助とすることができる。水素分離アセンブリと包囲体の本体の内周との間に隔置関係を維持するためのあらゆる適切な機構、構成部品及び/又は構造は、本開示の範囲内に含まれる。
【0043】
図6に示されているように、任意の溝126が包囲体の第一の本体部分22内へと延びていても良い。溝126は、透過領域34を効率良く拡大し且つそれによって水素分離アセンブリの外周の少なくとも一部分と本体の内周の一部分との間の空間を増すことによって、ガス通路176従って透過領域34内の透過ガスの流れを補助することができる。溝が存在するときには、当該溝は、透過ガスが水素分離アセンブリから生成物の出口ポートへ流れるときに通る透過ガス通路の少なくとも一部分を規定するように記載することができる。上記したように、通路176及び溝126の相対的な大きさは、図示のために、本開示の範囲内で図6に図示されているものと変えても良い。
【0044】
図5〜11に示されており且つ恐らく図7において最も良く見られるように、本開示による水素分離アセンブリを形成している種々のプレート及びガスケットは、これらの構成部品が所定の形状でのみ包囲体内に配置することができるように、非対称形状による大きさとすることができる。このことは、必要とされないが、構成部品の組立の補助とすることができる。なぜならば、これらの構成部品は、不注意によりハウジング内で逆すなわち上下逆形状に配置できないからである。適切な非対称形状の例示的な非排他的な例においては、水素分離アセンブリの隅部128は、他の隅部とは異なる形状を有しており、この違いによって、この隅部が包囲体の内部容積の対応する隅部のうちの一つにのみ挿入されるのを許容するのに十分である。包囲体内での水素分離アセンブリの適切な配置の補助となる1以上の隅部のうちの如何なる適切な形状も本開示の範囲内に含まれるけれども、図7に示されている非排他的な例は、ここに示された水素分離アセンブリの他の3つの隅部よりも大きな矩形化された隅部を組み入れている。付加的に又は択一的に、隅部以外の領域も同じ機能の補助とすることができる。従って、本開示による幾つかの包囲体は、内部に積み重ねられているガスケット、フレーム、支持部材及びこれらと類似の構成部品の向きを規定するために、鍵式にするか又は印を付けられたものとして記載することができる。
【0045】
同じく図7に最もわかりやすく図示されているように、水素分離アセンブリを規定している構成部品及び/又は本開示による包囲体内に囲繞することができるその他の構成部品は、包囲体本体の端部領域130と内周20との間に通路又は空間を提供しないような(又は少なくとも最少状態で提供するような)形状とされている端部領域130を含んでいても良い。このような形状は、上記し且つ図6に示した任意のスペーサ124と共に、包囲体の本体の内周に対して隔置された関係で、水素分離アセンブリ(及び/又はその他の構成部品)の位置決め及び保持の補助とすることができる。付加的に又は択一的に、このような形状は、膜アセンブリの収集領域から包囲体の生成物出口ポートまでの通路176内へ入る透過ガスの導入の補助とすることができる。すなわち、本開示による水素精製プロセスは圧力によって駆動されるプロセスであるので、透過ガスが包囲体から出るために移動しなければならない必要距離を短くすることは、それに関連する圧力の低下を少なくし且つそれによって上記したようにより大きな水素の流れを提供することができる。
【0046】
図8には、水素生成領域70を備えている水素処理アセンブリ10のための適切な構造の例示的な非排他的な例が、組み立てられていない分解状態で示されており且つ全体が符号120によって示されている。従って、図5において水素処理アセンブリ100に関して上記した種々の構成部品(及びその変形例)に加えて、図7に示されている水素処理アセンブリ120は更に、水素生成領域70へ給送するための原料の流れ38を受け取るための入口ポート36と、装荷し且つ水素生成領域から触媒を除去するためのアクセスポート122とを備えている。本開示によるアセンブリ120は、触媒アクセスポートを備えることを必要とされない。水素ガスを生成し且つ/又は精製するために図示されたアセンブリを使用する際に、アクセスポート122は蓋を外されるかさもなければ密封される。
【0047】
図8において、アセンブリ120の第二の本体部分24が示されており、当該第二の本体部分は、ガス分配導路140とほぼ整合しており且つそれによって包囲体内での水素分離アセンブリの位置決め、ガス分配導路に圧縮力をかけこと及び/又は水素分離アセンブリと包囲体本体の内周との間の隔置関係の維持の補助とすることができる。第二の本体部分24は、ガス分配導路170とほぼ整合させるために、符号123によって点線で示されたような1以上の突出部又は突出リブを含んでいても良い。突出部123を組み入れている実施形態においては、突出部は、水素分離アセンブリと適正に整合させ且つ膜アセンブリ及び/又はその他の構成部品への及び/又は構成部品からの導路140を通る混合ガスの流れを阻止しないように内部容積内へのみ十分深く延びる構造とすることができる。
【0048】
水素処理アセンブリ100か120において使用することができる水素分離アセンブリ28のための適切な構造の例示的な非排他的な例が、図9に符号154によって示されている。図示されているように、アセンブリ154は、水素選択性の膜54を備えている複数の膜アセンブリ30を備えている。図示されているアセンブリ28は、単一の膜アセンブリ88と、二重膜アセンブリ90とを備えている。膜アセンブリの収集領域を規定している種々の多孔質の膜支持部材又はスクリーン162もまた示されている。膜アセンブリ30は、ガス分配導路140、170のためのシールを提供するために、膜及びスクリーンの近くに延びているが膜及びスクリーンの外周には延びていない密封ガスケット168を備えている。
【0049】
種々の密封ガスケット202、204、206、208、210及び212、給送プレート214、216並びに密封プレート218もまた提供されている。密封プレート218はまた、移行プレートと称することもできる。図示された例においては、内部容積の混合ガス領域は、少なくとも部分的に、種々の密封ガスケット及び給送プレートの内部空間及びガス分配導路140、170によって規定されている。従って、使用中は、混合ガスの流れの一部分は、次いで、単一膜アセンブリ88へ分配されるべき給送プレート216を通って導路140へ流れる。給送プレート214及び密封ガスケット204、208、210を介して水素選択性の膜54の混合ガス面と接触状態となるために、ガス導路170を介して分配されない混合ガス面と接触状態となるために、ガス導路170を介して分配されない混合ガスの流れの一部分が給送プレート216内の給送通路215内を流れて二重膜アセンブリ90の(図9において見た場合に)遠い方の水素選択性の膜の混合ガス面と接触状態となる。水素選択性の膜を通過しない混合ガスの流れの一部分は、給送プレート214を介してガス導路170内へ圧力によって駆動されて副生成物の出口ポートを介して包囲体から押し出される。
【0050】
水素に富む流れすなわち透過物の流れと形成するために水素選択性の膜を通過する混合ガスの流れの一部分は、膜アセンブリ30のスクリーン162を介して内部容積の透過領域内へと流れる。その後に、透過物の流れは、生成物の出口ポートを介して包囲体から取り出されても良い。
【0051】
図9には、図8に示され且つ上記した水素処理アセンブリ120のような水素生成領域70を備えている本開示による水素処理アセンブリ内で使用することができる任意の触媒保持プレート160及び密封ガスケット166も示されている。使用時においては、触媒保持プレート160は、水素生成領域内に触媒材料を保持する。原料の流れ38は、入口ポート36を介して水素生成領域70内へ入り、触媒材料内に浸透して混合ガスの流れを形成し、当該混合ガスの流れは、図9の例示的な例においては、保持プレート内のスリット又はその他の開口部を介して混合ガス領域内へ入る。当該混合ガスは、次いで、上記したように水素分離アセンブリ内を流れて、透過物の流れ及び副生成物の流れの両方を形成する。
【0052】
図10においては、水素生成領域を備えていない水素処理アセンブリ10のための適切な構造の別の例示的な非排他的な例が、組み立てられていない分解状態で示されており且つ全体が符号180によって示されている。アセンブリ180は、続いて、水素分離アセンブリ28によって形成されつつある透過物の流れを更に精製する任意の水素研磨領域182を備えている。図示された例においては、水素研磨領域は、メタン化触媒又はメタン化触媒床185を包囲体内に組み込み且つ圧縮パッド又は支持部材の形態を採ることができる触媒支持プレート184と生成物出口ポート46に隣接している包囲体の内面との間の定位置に保持されている。触媒材料が精製された水素に沿って生成物出口ポートから取り去られるのを防止するために、図示されているように、スクリーンの形態とすることができる付加的な支持プレート186が設けられていても良い。従って、プレート186は、触媒床を研磨領域182内に保持している間に精製された水素が通過するのを許容する1以上の開口部又は穴を備えていても良い。図10の例示的された例においては、透過物の流れは、水素分離アセンブリを出て行ったときに、水素分離アセンブリの外周60と包囲体本体の内周20とによって規定された透過領域内へ入り且つ水素研磨領域内へと圧送され、当該水素研磨領域においては、以下に更に詳細に説明するように、例えば一酸化炭素のような燃料電池装置の下流の構成要素に対して有害であるかも知れない組成物を触媒床から除去することができる。
【0053】
水素処理アセンブリ180内で使用することができる水素分離アセンブリ28のための適切な構造の例示的な非排他的な例が図11に示されており且つ符号188によって示されている。図9に示されている水素分離アセンブリ154と同様に、アセンブリ188は、水素選択性の膜54を備えている複数の膜アセンブリ30を備えている。アセンブリ188は、単一膜アセンブリ88と二重膜アセンブリ90(これらは両方とも、膜アセンブリの収集領域を規定している多孔質の膜支持部材又はスクリーン162を備えている)を備えている。上記したように、本開示による分離アセンブリ内の膜アセンブリの数及び形式は変更しても良く、図示されている例に示されているものより多いか少ない膜アセンブリを含んでいても良い。図11に示されている膜アセンブリは更に、アセンブリの混合ガス領域の一部分を規定しているガス分配導路190、192、194のためのシールを提供するために膜及びスクリーンの近くに延びているが膜及びスクリーンの外周の近くには延びていない密封ガスケット168を備えている。
【0054】
種々の密封ガスケット402、404、406、408、410、412、給送プレート414、416及び密封プレート又は移行給送プレート418もまた設けられている。図示された例においては、内部容積の混合ガス領域は、少なくとも部分的に、種々の密封ガスケット及び給送プレートの内部空間並びにガス分配導路190、192、194によって規定されている。図示されているように、密封プレート418は、一端には導通路を備えておらず、これによって、ガス導路190及び194を効率良く分離している。従って、使用時には、混合ガスの流れは、最初にガス導路190を介して混合ガス領域内へ入る。当該混合ガスの流れは、次いで、給送プレート414内の給送通路215を介してガスケット404の内部空間内へと流れ、当該内部空間内で二重膜アセンブリ90の水素選択性の膜54の近く(図11で見た場合)の混合ガス面と接触状態となる。近くの膜を通らない混合ガスの流れの一部分は、給送プレート414を介してガス導路192内へと流れ、当該ガス導路において、当該混合ガスの一部分は、次いで、ガスケット406、408、410及び密封プレート418の内部空間へと分配されて二重膜アセンブリ90の遠い方(図11で見た場合)の膜54及び単一膜アセンブリ88の膜54の混合ガス面と接触状態となる。膜54のうちのいずれかの中を通らない混合ガスの流れの一部分は、給送プレート416を介してガス導路194内へと圧送され、包囲体の副生成物の出口ポートを介して、副生成物の流れとして包囲体から押し出される。
【0055】
水素に富む流れすなわち透過物の流れを生成するために、水素選択性の膜を通過しない混合ガスの流れの一部分は、膜アセンブリ30のスクリーン162を介して内部容積の透過領域内へと流れ込む。その後に、透過物の流れは、生成物の出口ポートを介して包囲体から取り出すことができる。上記したように、水素分離アセンブリ188が図10に図示されている水素生成アセンブリ180内に組み込まれたときに、透過物の流れは、生成物の出口ポート46を介して包囲体から出て行く前に、水素研磨領域内で更に精製される。
【0056】
米国特許第6,319,306号(当該米国特許の全開示内容が全ての目的のために本明細書に組み入れられている)に更に詳細に記載されているように、本開示の膜アセンブリ及び水素分離アセンブリ28の製造中に、膜54をスクリーン構造162に固定し且つ/又はスクリーン構造の構成要素を固定するために、(必要とされるわけではないが)接着剤を使用しても良い。接着剤は、ガスの透過性、選択性及び流路を妨害しないように、膜アセンブリの製造後に完全ではない場合には少なくとも実質的に除去しても良い。膜及び/又はスクリーン構造若しくはその他の支持部材から接着剤を除去するための適切な方法の例は、アセンブリ10の初期動作の前に酸化状態に曝すことによる。酸化調整の目的は、膜を過度に酸化させることなく接着剤を焼失させることである。このような酸化のための適切な方法は米国特許第6,319,06号に開示されている。
【0057】
別の方法として、スクリーン部材は、使用されているときには、例えば、焼結、溶接、鑞付け、拡散接着及び/又は機械的な固定部材によって相互に固定されても良いことも本発明の範囲内に含まれる。スクリーン部材は、使用されているときには、水素処理アセンブリの水素分離アセンブリ内で相対的に圧縮されるのではなく相互に結合させても良いこともまた、本開示の範囲に含まれる。スクリーン162は、(必要とされるわけではないが)膜54の透過面と係合する面上にコーティングを有していても良い。適切なコーティングの例が上記した米国特許第6,569,227号に開示されている。
【0058】
膜アセンブリ30及び水素分離アセンブリ28を形成している種々の構成部品間にガス密シールを形成する取り付け機構の他の例としては、蝋付け、ガスケッティング及び溶接のうちの1以上がある。
【0059】
ここに記載された膜アセンブリ及び/又は水素分離アセンブリの種々のガスケット及び/又はその他の構成部品は、全て同じ材料によって形成される必要はなく且つ/又は必ずしも同じ厚みのような同じ寸法を有する必要はないことは本開示の範囲に含まれる。例えば、使用することができる適切なガスケットの例示的な非排他的な例としては、(例えば、アセンブリ10が使用される作動条件に応じて他の材料を使用することができるけれども)Union CarbideによってGRAFOIL(登録商標)の商品名で販売されているものを含む可撓性のグラファイトガスケットがある。
【0060】
精製されるべき水素ガスの発生源から混合ガスの流れ40を受け取るようになされている水素処理アセンブリ10の例示的な非排他的な例が図12に概略的に図示されている。図示されているように、水素発生源の例示的な非排他的な例が全体的に符号302によって示されており、当該例は、水素生成燃料処理器300及び水素貯蔵装置306を備えている。図12においては、燃料処理器が全体として符号300によって示されており、燃料処理器及び水素精製装置又は水素処理アセンブリ10の組み合わせは、水素生成燃料処理装置303と称することができる。アセンブリ10に熱を付与するために設けることができ且つ種々の形態をとることができる加熱アセンブリもまた点線によって符号304で示されている。燃料処理器300は、限定的ではないが、上記した水素生成領域70の種々の形態を含むあらゆる適切な形態をとることができる。図12の燃料処理器300の配置図は、あらゆる関連する加熱アセンブリ、供給原料給送装置、空気給送装置、原料の流れの発生源又は供給源等を含むことを意味している。適切な水素貯蔵装置306の例示的な非排他的な例としては、混成床及び加圧タンクがある。
【0061】
燃料処理器は、高い温度及び/又は圧力で作動する場合が多い。その結果、外部の流体搬送導路によって結合されたアセンブリ10及び燃料処理器300を備えることとは反対に、水素処理アセンブリ10を燃料処理器300と少なくとも部分的に一体化することが望ましいかも知れない。このような構造の一つの例が図13に示されている。当該構造においては、燃料処理器は、外殻又はハウジング312を備えており、装置10はこのような構造の一部分を形成しており且つ/又は当該構造内に少なくとも部分的に延びている。このような構造においては、燃料処理器300は、装置10を含むものとして記載することができる。燃料処理器又は混合ガスの流れ40のその他の発生源を水素処理アセンブリ10と一体化することによって、当該装置を一つのユニットとしてより容易に動かすことが可能になる。アセンブリ10を含む燃料処理装置の構成部品が共通の加熱アセンブリによって加熱されること及び/又はアセンブリ10の加熱条件の少なくとも幾らか(全てではない場合)が処理器300によって発生される熱によって満たされることが可能になる。
【0062】
上記したように、燃料処理器300は、水素ガスを含んでいる混合ガスの流れ好ましくは大部分が水素ガスである混合ガスの流れを生成する適切な装置である。図示の目的のために、以下の説明は、図14に示されている炭素含有供給原料318及び水320を含んでいる原料の流れ316を受け取るようになされている燃料処理器300を説明する。しかしながら、燃料処理器300が他の形態であっても良いこと及び原料の流れ316が炭素含有供給原料又は水のみを含んでいるような他の組成物を含んでいても良いことは、本発明の範囲内に含まれる。
【0063】
原料の流れ316は、如何なる適切な機構を介して燃料処理器300へ給送されても良い。単一の供給原料の流れ316が図14に示されているけれども、1以上の流れ316を使用しても良いこと及びこれらの流れが同じ又は異なる構成要素を含んでいても良いことは理解されるべきである。炭素含有原料318が水と相溶性であるときには、供給原料は、図14に示されているような原料の流れ316の水分によって給送されても良い。炭素含有供給原料が水に不溶性であるか又はほんの少し相溶性であるときには、これらの構成要素は、図14において点線で示されているように別個の流れによって燃料処理器300へと給送しても良い。図14において、原料の流れ316は、原料の流れ給送装置317によって燃料処理器300へと給送されるように図示されている。給送装置317は、原料の流れを燃料処理器300へ給送する適切な機構、装置又はこれらの組み合わせを備えている。例えば、当該給送装置は、供給源からの流れ316の構成成分を給送する1以上のポンプを備えていても良い。更に又は択一的に、給送装置317は、加圧された供給源からの構成要素の流れを調節するようになされた弁アセンブリを備えていても良い。供給源は、燃料電池装置の外部に配置されていても良く、又は装置の内部又は当該装置に隣接して備えられていても良い。
【0064】
図14において全体が符号332によって示されているように、燃料処理器300は、混合ガスの流れ40が原料の流れ316から生成される水素生成領域を備えている。上記したように、当該水素生成領域においては、種々の異なるプロセスを使用することができる。このようなプロセスの例は、水素生成領域332が水蒸気改質触媒334を含んでいる水蒸気改質である。上記したように、本開示の範囲から逸脱することなく、他の水素生成機構を使用しても良い。上記したように、蒸気又は自己熱交換式改質器の文脈では、混合ガスの流れ40はまた、リフォメートの流れと称することもできる。燃料処理器は、ほぼ純粋な水素ガス又は純水な水素ガスさえも生成するようになすことができる。本開示の目的のために、ほぼ純粋な水素ガスは、90%を超える純度、95%を超える純度、99%を超える純度、99.5%を超える純度又は99.9%を超える純度であっても良い。適切な燃料処理器の例示的な非排他的な例が、上で組み入れられた米国特許第6,221,117号及び第6,319,306号及びあらゆる目的のためにその開示全体が本明細書に参考として組み入れられている米国特許出願公開2001/0045061号に開示されている。
【0065】
燃料処理器300は、必須ではないが、図14に示されているような研磨領域348を更に備えている。研磨領域348は、アセンブリ10から水素に富む流れ48を受け取り、その内部の選択された組成物の濃度を下げるか又は当該組成物を除去することによって、当該水素に富む流れを更に精製する。図14において、結果的に得られる流れは、符号314によって示されており且つ生成物としての水素の流れ又は精製水素の流れと称することができる。燃料処理器300は、研磨領域348を備えていない場合には、水素に富む流れ48が生成物としての水素の流れ314を形成する。例えば、流れ48が燃料電池スタックにおいて使用されるように意図されているときには、必要ならば、一酸化炭素及び二酸化炭素のような燃料電池スタックを損傷させるかも知れない組成物を水素に富む流れから除去することができる。一酸化炭素の濃度は、制御装置が燃料電池スタックを絶縁するのを防止するために、10ppm(百万分率)未満としても良い。例えば、当該装置は、一酸化炭素の濃度を5ppm未満又は1ppm未満に制限しさえすることができる。二酸化炭素の濃度は、一酸化炭素の濃度よりも高くても良い。例えば、25%未満の二酸化炭素の濃度が許容可能である。例えば、二酸化炭素の濃度は、10%未満でも良く、又は1%未満とすることさえできる。二酸化炭素の濃度は50ppm未満であっても良い。ここに示されている濃度は、例示的な例であること及びここに示されたもの以外の濃度を使用しても良く且つこれも本開示の範囲に含まれることは理解されるべきである。例えば、特別なユーザー又は製造者は、ここに特定されているものと異なる最小又は最大の濃度レベルを必要とするかも知れない。
【0066】
研磨領域348は、水素に富む流れ48内の選択された組成物を除去するか又は濃度を低くするための適切な構造を備えている。例えば、生成物の流れが、流れが所定の濃度を超える一酸化炭素又は二酸化炭素を含んでいる場合に損傷する陽子交換膜(PEM)燃料電池スタック又はその他の装置において使用することが意図されている場合には、少なくとも1つのメタン化触媒床350を含んでいることが望ましいかも知れない。メタン化触媒床350は、一酸化炭素及び二酸化炭素を、両方ともPEM燃料電池スタックを損傷させないメタノールと水とに変換する。研磨領域348はまた、未反応の供給原料を水素ガスに変換するために、別の改質触媒床のような別の水素精製領域352を含んでいても良い。このような実施形態においては、第二の改質触媒床は、メタン化触媒床の下流で二酸化炭素又は一酸化炭素が再度導入されないように、当該メタン化触媒床の上流の位置としても良い。
【0067】
水蒸気改質は、典型的には、200℃〜900℃の範囲内の温度(この範囲外の温度も、例えば、使用されている燃料処理器の特別な形式及び形状に応じて本開示の範囲内に含まれる)及び50psi〜1000psiの範囲内の圧力で作動する、ヒーター、バーナー、燃焼触媒等のようなあらゆる適切な加熱機構又は装置を熱を提供するために使用しても良い。当該加熱アセンブリは、燃料処理器の外部にあっても良く又は燃料処理器の一部分を形成する燃焼チャンバを形成しても良い。当該加熱アセンブリのための燃料は、燃料処理装置又は燃料電池装置によって又は外部の発生源又はそれらの両方によって提供されても良い。
【0068】
図14には、上記の構成部品が内部に備えられている外殻312を含んでいる燃料処理器300が示されている。外殻312はハウジングと称することもでき、燃料処理器の構成部品が1つのユニットとして動かされるのを可能にする。当該外殻は、保護される領域を設けることによって燃料処理器の構成部品が損傷を受けないように保護することもでき且つ燃料処理器の構成部品が1つのユニットとして加熱されることができるので、燃料処理器の加熱の必要性を減じることもできる。外殻312は、必須ではないが、固体絶縁材料、ブランケット絶縁材料又は空気が充填されたキャビティのような絶縁材料333を含んでいても良い。しかしながら、燃料処理器がハウジング又は外殻なしで形成されても良いことは本開示の範囲に含まれる。燃料処理器300が絶縁材料333を含んでいる場合には、当該絶縁材料は、外殻なしで形成されても良いことは本開示の範囲内に含まれる。燃料処理器300が絶縁材料333を含んでいるとき、当該絶縁材料は、外殻の内部、外殻の外部又はそれらの両方に存在しても良い。絶縁材料が上記の改質、分離及び/又は研磨領域を含んでいる外殻の外部に存在している場合には、燃料処理器は更に、絶縁材料の外部の外側カバー又は外装を含んでいても良い。
【0069】
燃料処理器300の1以上の構成部品は、外殻を越えて延びていても良いし、少なくとも外殻312の外部に配置されていても良い。例えば、アセンブリ10は、図13に示されているように、少なくとも部分的に外殻312を越えて延びていても良い。別の例として、図14に概略的に図示されているように、研磨領域348は外殻312の外部にあっても良いし且つ/又は水素生成領域332の一部分(例えば、1以上の改質触媒床の一部分)は当該外殻を越えて延びていても良い。
【0070】
上記したように、燃料処理器300は、水素に富む流れ48又は生成物水素の流れ314を少なくとも1つの燃料電池スタックへと給送するようになすことができ、当該少なくとも1つの燃料電池スタックは電流を生成する。このような構造においては、燃料処理器及び燃料電池スタックは、燃料電池装置と称することもできる。このような装置の一例が図15に概略的に図示されており、当該装置においては、燃料電池スタックは、全体が符号322によって示されている。当該燃料電池スタックは、供給された生成物水素の流れ314の一部分から電流を生成するようになされている。図示された実施形態には、単一の燃料処理器300及び単一の燃料電池スタック322が示され且つ説明されているが、1以上のこれらの構成部品の片方又は両方を使用しても良い。これらの構成部品が図示されており、燃料電池装置は、例えば、給送ポンプ、空気供給装置、熱交換器、加熱アセンブリ等のような図面に特別に図示されていない付加的な構成部品を含んでいても良いことは理解されるべきである。
【0071】
燃料電池スタック322は、供給された生成物水素の流れ314の一部分から電流を生成するようになされている少なくとも1つ典型的には多数の燃料電池324を備えている。この電流は、関連するエネルギ消費装置325のエネルギ受容又は適用負荷を満たすために使用しても良い。エネルギ消費装置325の例示的な例としては、限定されるべきではないが、自動車、レジャー用車両、ボート、工具、光又は照明アセンブリ、(家庭電化製品又はその他の器具のような)器具、家庭電化器具、信号又は通信設備等がある。エネルギ消費装置325は、図15に概略的に図示されており且つ燃料電池装置から電流を取り出すようになされている1以上の装置又は装置の集合を示すことを意味していることは理解されるべきである。燃料電池スタックは、典型的には、液体給送/除去導路(図示せず)を含んでいる共通の端部プレート323間に結合されている多数の燃料電池を備えている。適切な燃料電池の例としては、PEM燃料電池及びアルカリ燃料電池がある。燃料電池スタック322は、生成物水素の流れ314の全てを受け取ることができる。精製物水素の流れ314のうちの幾らか又は全てが、付加的に又は択一的に、別の水素消費プロセスにおいて使用し、燃料又は熱のために燃焼され又は後の使用のために貯蔵されるために、適切な導路を介して給送することができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
燃料処理装置、水素処理アセンブリ、燃料電池装置及びこれらの構成部品を含む本開示は、水素ガスが精製され、生成され且つ/又は使用される燃料処理及びその他の産業に適用可能である。
【0073】
本明細書に参考として組み込まれている参考例のうちのいずれかがある方法で一つの用語を規定しているか、さもなければ、本願の組み入れられていない開示又はその他の組み込まれている参考例のいずれかとの矛盾がある場合には、本願に組み入れられていない開示は制御され、本明細書において使用されている用語は単に、これらの用語が規定されている特許文献に関してのみ支配される。
【0074】
上記の開示は、独立した用途を有する多くの別個の発明を包含している。これらの発明の各々は好ましい形態又は方法で開示されているけれども、多くの変形例が可能であるので、ここに開示され且つ図示されている特別な代替例、実施形態及び/又は方法は、限定的な意味に考えられるべきではない。本開示は、ここに開示されている種々の部材、特徴、機能、特性、方法及び/又はステップの全ての新規で且つ非自明なコンビネーション及びサブコンビネーションを含んでいる。同様に、上記の開示又は特許請求の範囲のいずれもが“一つの”又は“第一の”部材、方法のステップ又はその等価物を記載している場合には、このような開示又は特許請求の範囲は、2以上のこのような部材又はステップを必要ともせず除外することもしないでこのような部材又はステップを1以上含むと理解されるべきである。
【0075】
特徴、機能、部材、特性、ステップ及び/又は方法の種々のコンビネーション及びサブコンビネーションにおいて実施化された発明は、関連する出願における新たな特許請求の範囲の表現によって請求されても良い。このような新たな特許請求の範囲もまた、それらが異なる発明に関するものであるか又は同じ発明に関するものであるかに拘わらず且つ元の特許請求の範囲と異なるか、更に広いか、更に狭いか、等しいかに拘わらず、本開示の主題の範囲に含まれるものとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、本発明による水素処理アセンブリの断面図である。
【図2】図2は、本発明による水素処理アセンブリの断面図である。
【図3】図3は、本発明による膜アセンブリの断面図である。
【図4】図4は、本発明による別の膜アセンブリの断面図である。
【図5】図5は、本発明による水素処理アセンブリの例示的な非排他的な例の分解図である。
【図6】図6は、図5の包囲体及び水素分離アセンブリの部分平面面である。
【図7】図7は、図5の包囲体及び水素分離アセンブリの部分平面面である。
【図8】図8は、水素生成領域を備えている本発明による別の水素処理アセンブリの例示的な非排他的な例の分解斜視図である。
【図9】図9は、本発明による別の水素分離アセンブリの例示的な非排他的例の分解斜視図である。
【図10】水素生成領域を備えている本発明による別の水素処理アセンブリの例示的な非排他的な例の分解斜視図である。
【図11】図11は、本発明による別の水素分離アセンブリの例示的な非排他的な例の分解斜視図である。
【図12】図12は、本発明による水素処理アセンブリ及び当該水素処理アセンブリ内で精製されるべき水素の供給源を含んでいる燃料処理装置の概略図である。
【図13】図13は、本発明による水素処理アセンブリと一体化された水素生成燃料処理器を備えている燃料処理装置の概略構成図である。
【図14】図14は、本発明による水素生成燃料処理器及び一体化された水素処理アセンブリを備えている別の燃料処理装置の概略構成図である。
【図15】図15は、本発明による水素処理アセンブリを備えている燃料電池装置の概略構成図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素処理アセンブリであり、
内部容積を規定しており且つ内周を有しており、前記内部容積は混合ガス領域と透過領域とを備えている本体と、
当該本体を貫通していて、流体の流れが前記包囲体へ給送されるときに通る少なくとも1つの入口ポートと、
前記本体を貫通していて、透過物の流れが前記透過領域から取り出されるときに通る少なくとも1つの生成物出口ポートと、
前記本体を貫通していて、副生成物の流れが前記混合ガス領域から取り出されるときに通る少なくとも1つの副生成物出口ポートと、を備えている包囲体と、
当該包囲体の前記本体の内周の少なくとも一部分から隔置された関係で前記内部容積内に配置されている水素分離アセンブリであり、少なくとも1つの水素選択性の膜を含み且つ当該少なくとも1つの水素選択性の膜の面内で測定して外周を有し、水素ガス及びその他のガスを含んでいる混合ガスの流れを受け取り且つ当該混合ガスの流れを透過物の流れと副生成物の流れとに分離するようになされ、前記透過物の流れは、前記混合ガスに比して比較的高い濃度の水素ガスと比較的低い濃度のその他のガスとのうちの少なくとも一方を含んでおり、前記副生成物の流れは、前記その他のガスの実質的な部分を含むようになされた前記水素分離アセンブリと、を備えており、
前記内部容積の透過領域が、前記水素分離アセンブリの外周の少なくとも一部分と、前記包囲体の本体の内周の少なくとも一部分との間に規定されている、水素処理アセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記透過領域が、前記酸素分離アセンブリの外周の少なくとも大部分と、前記包囲体の本体の内周の少なくとも一部分との間に規定されている、水素処理アセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記透過領域が、前記包囲体の本体の内周の少なくとも一部分と直接流体連通状態とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリの外周が2つのほぼ対向している部分を備え、
前記透過領域が、前記本体の内周の少なくとも2つの部分と前記水素分離アセンブリの外周の2つのほぼ対向している部分との間に規定されている、水素処理アセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが、当該水素分離アセンブリを前記包囲体内に位置決めするために、前記水素分離アセンブリの外周から前記包囲体の内周に向かってのびている複数の突出部を備えている、水素処理アセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記包囲体の本体が、前記透過ガスの流れのためのガス通路を規定している少なくとも1つの内側凹部を備えている、水素処理アセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリと前記包囲体とが、前記包囲体内での前記水素分離アセンブリの唯一の向きを規定するように鍵式の構造とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項8】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記包囲体の本体が第一の部分と第二の部分とを備えており、
前記水素分離アセンブリが、前記第一の部分と第二の部分との間に圧縮されており、
前記水素分離アセンブリと前記包囲体の本体の内周の前記少なくとも一部分との隔置された関係が、前記本体の第一の部分と第二の部分との間の圧縮によって規定されている、水素処理アセンブリ。
【請求項9】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記流体の流れが混合ガスの流れであり且つ前記混合ガス領域へと給送され、
前記少なくとも1つの水素選択性の膜が、前記混合ガスの流れが接触するようになされた第一の面と、当該第一の面とほぼ正反対の透過面とを備えており、
前記透過物の流れが、前記水素選択性の膜を通って前記内部容積の透過領域へと流れる混合ガスの一部分によって形成されている、水素処理アセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記包囲体内に配置されている水素生成領域を更に備えており、
前記流体の流れが原料の流れであり且つ前記水素生成領域へと給送され、
当該水素生成領域においては、前記原料の流れが、混合ガスの流れの形態で当該原料の流れから水素ガスを生成するために化学的に反応せしめられ、前記混合ガスの流れは、前記内部容積の混合ガス領域へと給送され、
前記少なくとも1つの水素選択性の膜は、前記混合ガスの流れが接触するようになされた第一の面と、当該第一の面とほぼ正反対の透過面とを備えており、
前記透過物の流れが、前記水素選択性の膜を通って前記内部容積の透過領域へと流れる混合ガスの流れの一部分によって形成されている、水素処理アセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが、ほぼ平面状であり且つ前記透過物の流れが前記水素分離アセンブリから当該水素分離アセンブリに対して平行な方向へ出て行くような構造とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項12】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが、前記透過物の流れが前記水素分離アセンブリから前記水素選択性の膜に対してほぼ平行な方向へ出て行くような構造とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項13】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが、第一の方向から前記混合ガスの流れを受け取るようになされており且つ前記透過物の流れが前記水素分離アセンブリから前記第一の方向に対してほぼ直角な第二の方向へ出て行く構造とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項14】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記少なくとも1つの水素選択性の膜が、前記混合ガスの流れが接触するようになされた第一の面と、当該第一の面とほぼ正反対の透過面とを備えており、
前記透過物の流れが、前記水素選択性の膜を通って前記内部容積の透過領域へと流れる前記混合ガスの流れの一部分によって形成されており、
前記水素分離アセンブリが、前記透過物の流れが前記透過面から前記透過領域へと前記透過面に対してほぼ平行な方向へ流れるような構造とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項15】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記少なくとも1つの水素選択性の膜が、前記混合ガスの流れが接触するようになされている第一の面と、当該第一の面とほぼ正反対の透過面とを備えており、
前記透過物の流れが、前記第一の面から前記水素選択性の膜を介して前記透過面へと流れる混合ガスの流れの一部分によって形成されており、
前記水素分離アセンブリが、前記透過面に隣接している少なくとも1つの収集領域を備えており、
前記水素分離アセンブリが、前記透過面の流れが前記収集領域内を前記少なくとも1つの水素選択性の膜にほぼ平行な方向へ流れる構造とされている、水素処理アセンブリ。
【請求項16】
請求項15に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが前記収集領域を規定している少なくとも1つのスクリーンを備えており、更に、前記水素分離アセンブリが前記透過面と前記スクリーンとの間にガスケットを備えていない、水素処理アセンブリ。
【請求項17】
請求項15に記載の水素処理アセンブリであり、
前記少なくとも1つの収集領域が、前記少なくとも1つの水素選択性の膜にほぼ平行であり且つ前記少なくとも1つの水素選択性の膜とほぼ同一の広がりを有している、水素処理アセンブリ。
【請求項18】
請求項15に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが前記透過面に隣接したガスケットを備えていない、水素処理アセンブリ。
【請求項19】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが、複数の隔置された水素選択性の膜を備えており、当該水素選択性の膜の各々が、前記混合ガスの流れの少なくとも一部分が接触するようになされた第一の面と、当該第一の面に対してほぼ正反対の透過面とを備えている、水素処理アセンブリ。
【請求項20】
請求項19に記載の水素処理アセンブリであり、
前記複数の水素選択性の膜が、ほぼ相互に対向しており且つ前記透過物の流れが前記内部容積の透過領域へ流れるときに通る収集領域を規定するために隔置されている各々の透過面を備えている少なくとも1つの膜を含んでいる、水素処理アセンブリ。
【請求項21】
請求項19に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素分離アセンブリが前記収集領域を規定している少なくとも1つのスクリーンを備えており、更に、前記水素分離アセンブリは、前記少なくとも1つの対をなしている膜の透過面間に延びているガスケットを備えていない、水素処理アセンブリ。
【請求項22】
請求項20に記載の水素処理アセンブリであり、
前記複数の膜が、ほぼ対向している第一の面を備えており且つ当該第一の面は前記膜の対のうちの1つの前記第一の膜から隔置されている少なくとも第三の膜を備えている、水素処理アセンブリ。
【請求項23】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記包囲体内にメタン化触媒床を更に含んでいる、水素処理アセンブリ。
【請求項24】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記透過物の流れの少なくとも一部分を収容するようになされた燃料電池と組み合わせられている、水素処理アセンブリ。
【請求項25】
請求項1に記載の水素処理アセンブリであり、
前記混合ガスの流れを生成するようになされた水素生成領域と組み合わせられている、水素処理アセンブリ。
【請求項26】
請求項25に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素生成領域が少なくとも1つの改質触媒床を備えている、水素処理アセンブリ。
【請求項27】
請求項26に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素生成領域が前記包囲体の外部に設けられている、水素処理アセンブリ。
【請求項28】
請求項26に記載の水素処理アセンブリであり、
前記水素生成領域が前記包囲体の内側に設けられている、水素処理アセンブリ。
【請求項29】
請求項26に記載の水素処理アセンブリであり、
更に、前記透過物の流れの少なくとも一部分を収容し且つそこから電流を生成するようになされている燃料電池スタックと組み合わせられている、水素処理アセンブリ。
【請求項30】
水素処理アセンブリであり、
内部容積を規定しており且つ内周を有しており、前記内部容積が混合ガス領域と透過物領域とを備えている本体と、
当該本体を貫通しており且つ流体の流れが前記包囲体へ給送されるときに通る少なくとも1つの入力ポートと、
前記本体を貫通しており且つ透過物の流れが前記透過物領域から取り出されるときに通る少なくとも1つの生成物出口ポートと、
前記本体を貫通しており且つ副生成物の流れが前記混合ガスから取り出されるときに通る少なくとも1つの副生成物の出口ポートと、を備えている包囲体と、
当該包囲体の前記本体の内周の少なくとも一部分から隔置された関係で前記内部容積内に配置されている水素分離アセンブリであり、外周を有している少なくとも1つのほぼ平面状の膜モジュールを備え且つ少なくとも1つの水素選択性の膜と、当該少なくとも1つの水素選択性の膜に隣接している少なくとも1つの収集領域とを備えており、当該水素分離アセンブリは、水素ガスとその他のガスとを含んでいる混合ガスの流れを受け入れ且つ当該混合ガスを透過物の流れと副生成物の流れとに分離するようになされており、前記透過物の流れは、前記混合ガスの流れよりも高い濃度の水素ガス及び低い濃度のその他のガスのうちの少なくとも1つを含んでおり、前記副生成物の流れが、前記その他のガスの少なくとも実質的な部分を含んでおり、前記少なくとも1つの水素選択性の膜が、前記混合ガスの流れが接触するようになされている第一の面と、当該第一の面とほぼ正反対の透過面とを有しており、更に、前記透過物の流れが、前記水素選択性の膜を通って前記内部容積の前記収集領域へと流れる混合ガスの一部分によって形成されており、前記収集領域が前記水素選択性の膜の透過面を支持するようになされている支持部材とを備えており、当該水素分離アセンブリが、前記水素選択性の膜と前記支持部材との間にシールを備えておらず、更に、前記透過領域が前記包囲体の本体の内周の少なくとも一部分と直接流体連通状態にある、前記水素分離アセンブリと、を備え、
前記内部容積の透過物領域が、前記少なくとも1つのほぼ平らな膜モジュールの外周の少なくとも一部分と前記包囲体の本体の内周の少なくとも一部分との間に規定されている、水素処理アセンブリ。
【請求項31】
請求項30に記載の水素処理アセンブリであり、
前記少なくとも1つの収集領域が前記少なくとも1つの水素選択性の膜にほぼ平行である、水素処理アセンブリ。
【請求項32】
請求項30に記載の水素処理アセンブリであり、
前記少なくとも1つの収集領域が、前記少なくとも1つの水素選択性の膜とほぼ同一の広がりを有している、水素処理アセンブリ。
【請求項33】
水素処理アセンブリであり、
内部容積を規定しており且つ内周を有しており、前記内部容積が混合ガス領域と透過物領域とを備えている本体と、
当該本体を貫通しており且つ流体の流れが前記包囲体へ給送されるときに通る少なくとも1つの入力ポートと、
前記本体を貫通しており且つ透過物の流れが前記透過物領域から取り出されるときに通る少なくとも1つの生成物出口ポートと、
前記本体を貫通しており且つ副生成物の流れが前記混合ガスから取り出されるときに通る少なくとも1つの副生成物の出口ポートと、を備えている包囲体と、
当該包囲体の前記本体の内周の少なくとも一部分から隔置された関係で前記内部容積内に配置されている水素分離アセンブリであり、外周を有し且つ少なくとも一対のほぼ正反対の水素選択性の膜を備え、当該水素分離アセンブリは、水素ガスとその他のガスとを含んでいる混合ガスの流れを受け入れ且つ当該混合ガスを透過物の流れと副生成物の流れとに分離するようになされており、前記透過物の流れは、前記混合ガスの流れよりも高い濃度の水素ガス及び低い濃度のその他のガスのうちの少なくとも1つを含んでおり、前記副生成物の流れが、前記その他のガスの少なくとも実質的な部分を含んでおり、前記水素選択性の膜の各々が、前記混合ガスの流れが接触するようになされている第一の面と、当該第一の面とほぼ正反対の透過面とを有しており、更に、前記透過物の流れが、前記水素選択性の膜を通って前記内部容積の透過物領域へと流れる混合ガスの一部分によって形成されている、前記水素分離アセンブリと、を備え、
当該水素分離アセンブリは、前記ほぼ正反対の膜の対の透過面間に延びているシールを備えていない、水素処理アセンブリ。
【請求項34】
請求項30に記載の水素処理アセンブリであり、
前記内部容積の透過領域が、前記水素分離アセンブリの外周の少なくとも一部分と前記包囲体の本体の内周の少なくとも一部分との間に規定されている、水素処理アセンブリ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公表番号】特表2009−537440(P2009−537440A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511120(P2009−511120)
【出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/012289
【国際公開番号】WO2007/139829
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(501154415)アイダテック・エルエルシー (3)
【Fターム(参考)】