説明

水質改良剤、水質改良装置及び同装置の利用方法

【課題】 トルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能の相乗効果により、水の活発な分子運動が得られるようにした水質改良技術の提供。
【解決手段】 トルマリン原石の粉末50〜95重量%にバインダとしてのガラス粉末5〜50重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成して水質改良剤とする。このトルマリン成形体を容器6に収納し、水が容器内を通過する間に、水質改良剤としての成形体に水が接触し、水の分子運動を活発にして、乳化作用を強くし、水のクラスターを小さくして、水の浸透性を高める。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、水質改良剤、水質改良装置及び同装置の利用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水質改良剤として、トルマリン鉱石を成形体に焼成したによるものが知られており、又、このトルマリン鉱石を成形体に焼成したものを容器に収納して、容器内を流動する水をこのトルマリン鉱石を成形体に焼成したものに接触させて、水の分子運動により、クラスターの小さい水や乳化作用のある水を創ることが知られている。また、銀や銅を添加することにより、殺菌や殺藻の効果を得るようにしたものが知られている。
【0003】
又、本出願人において、トルマリン原石、トルマリン鉱石をガラス粉末等のバインダに分散させて焼成したトルマリン成形体、遠赤外線セラミックス等の単体又は組み合わせたものを水質改良剤とし、また、この水質改良剤を容器内に収納し、容器内を流動する水が、この水質改良剤に接触しながら通過するようにした水質改良装置及び同装置の利用方法を本願に先行して既に提案している。(特開平11−192479号公報)。
【0004】
この先行の水質改良剤は、トルマリン成形体、遠赤外線セラミックスにより、トルマリンから流れる微弱電流、遠赤外線セラミックスから放射される遠赤外線、又は微弱電流、遠赤外線の相乗効果によって水の分子運動が活発化して水分子の集団であるクラスターを小さくし、水の浸透性を高めることができるし、イオン化が促進されて水の浄化を図ることができ、しかも、トルマリンの特性によって遠赤外線セラミックスが汚れることを防止して効果の持続を図ることができるというものであった。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のトルマリン成形体では、乳化作用において洗剤と比較して劣るため、特に油汚れについては十分な洗浄効果が得られい。
【0006】
また、先行のトルマリン原石やトルマリン成形体、遠赤外線セラミックス等をもちいたものは、水のクラスターを小さくして、水の浸透性を高めることができるし、イオン化が促進されて水の浄化を図ることができるが、飲料用、調理用の水としては、さらに水のクラスターを小さくして柔らかでおいしい水にしなければならない。又、水の浸透性を高め食材に水をよく浸透させておいしく調理できるようにしなければならない問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、イオン化がさらに活発になり乳化作用を強くし、さらに水のクラスターを小さくして、水の浸透性を高めることができるようにした水質改良剤、水質改良装置及び同装置の利用方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の水質改良剤(請求項1)は、トルマリン原石の粉末50〜95重量%にバインダとしてのガラス粉末5〜50重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成した構成としている。
【0009】
この水質改良剤は、ゼオライトの母材にバインダとしてのガラス粉末とトルマリン粉末をコーティングして成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、従来品のトルマリン粉末を焼成したもの又は、遠赤外線セラミックスと組み合わせたものに比較して、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、水が軟らかく、浸透性も強くすることができる。
ガラス粉末は、5重量%未満であるともろく、崩れ易いのでこのましくない。又、コーティングするトルマリン粉末は、50重量%未満であると電解機能が弱くなり機能が低下するので50重量%以上が望ましい。
本発明の水質改良剤としては、トルマリン粉末が50〜95重量%で、ガラス粉末5〜50重量%とすることが好ましく、母材のゼオライトは、イオン交換機能を高めるため、30重量%以上が望ましい。形状は、球形状、ペレット状や板状のものを使用する。
本発明の水質改良剤は、クラスターが小さいので水が軟らかく、飲料用に使用すると水が美味しく、ご飯を炊くと水の浸透性が高いのでお米に水がよく浸透し、ふっくら炊き上がり、炊き増えして、おいしく出来上がる。また、洗浄力に優れているので、洗車機、洗濯機、食器洗浄器などの水に使用すると洗剤を使用しなくてもきれいに洗え、剥離効果もあるので洗剤では落ちない汚れも落とすことが出来る。又、洗剤を使用する場合においても、洗剤を50%以上削減できる。又、母材にコーティングするときは、トルマリン鉱石の粉末とバインダとしてのガラス粉末を混合したもの、あるいはこれに銀の粉末や銅の粉末を添加したもの等をのり等の接着剤と混ぜてを母材に塗布したり、吹き付けたりするか、あるいは造球機でのり等を接着剤として母材にコーティングをする。又、母材は焼成に耐えられるものであれば、ゼオライト鉱石を粉砕したもの、又は、ゼオライト鉱石の粉末を成形体に焼成したもの、又は、ゼオライト鉱石の粉末を陶土と混ぜて成形体に焼成したもの等適宜のもの使用することができる。
【0010】
次に、本発明の水質改良剤(請求項2)は、トルマリン原石の粉末50〜94重量%と銀粉末1〜45重量%とバインダとしてのガラス粉末5〜49重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成した態様である
【0011】
この水質改良剤は、ゼオライトを主成分とする母材にバインダとしてのガラス粉末とトルマリンを主成分とする粉末に銀粉末若しくは、硝酸銀を乾燥させた粉末を混ぜたものをコーティングして成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、従来品のトルマリン粉末を焼成したもの又は、遠赤外線セラミックスと組み合わせたものに比較して、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、水が軟らかく、浸透性も強い。又、殺菌作用、殺藻作用も具現できる。
【0012】
本発明の水質改良剤は、(請求項3)トルマリン原石の粉末50〜94重量%と銅粉末1〜45重量%とバインダとしてのガラス粉末5〜49重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成した態様である
【0013】
この水質改良剤は、ゼオライトを主成分とする母材にバインダとしてのガラス粉末とトルマリンを主成分とする粉末に銅粉末を混ぜたものをコーティングして成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、従来品のトルマリン粉末を焼成したもの又は、遠赤外線セラミックスと組み合わせたものに比較して、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、水が軟らかく、浸透性も強い。又、殺菌作用、殺藻作用もあり、効果の持続性に優れている。
【0014】
次に、本発明の水質改良剤は、(請求項4)トルマリン原石の粉末50〜95重量%とゼオライト鉱石の粉末1〜45重量%とバインダとしてのガラス粉末粉末5〜49重量%を成型体に焼成した構成としている。
【0015】
本発明の水質改良剤は、バインダとしてのガラス粉末とトルマリン粉末とゼオライト粉末を混合して成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、従来品のトルマリン粉末を焼成したもの又は、遠赤外線セラミックスと組み合わせたものに比較して、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、水が軟らかく、浸透性も強くすることができる。又、耐久性に優れている。
【0016】
又、この水質改良剤において、コーティング剤の焼成温度を450〜850℃とした態様がある(請求項5)。
【0017】
焼成温度を450〜850℃の低温としたのは、450℃以下では焼成が不十分であるし、850℃以上では、銀成分やトルマリンの結晶が変質し、微弱電流がでなくり、又、洗浄効果や殺菌効果も低減してしまうからである。
【0018】
次に、本発明の水質改良装置(請求項6)は、前記水質改良剤を容器内に収容した水質改良装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に水質改良剤による水質改良層が形成され、流入口から容器内に流入した水が水質改良剤による水質改良層を通過して流出口から流出するようにした構成とした。
【0019】
この水質改良装置では、容器内に形成した流入口から容器内に流入した水が水質改良剤による水質改良層を通過して流出口から流出する。このようにして水が容器内を通過する間に、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流により、水の分子運動を活発にして、乳化作用を強くし、水のクラスターを小さくして、水の浸透性を高める。又、水質改良剤としての成形体から銀又は、銅が水の中に溶出し、水自体が殺菌作用又は殺藻作用を持つことになるため、菌や藻が水質改良剤である成形体に直接に接触せずとも水自体の殺菌作用又は殺藻作用で水中に含まれた菌(例えば、大腸菌やブドウ球菌等)を殺菌又は藻を死滅させることができる。
【0020】
次に、本発明の水質改良装置(請求項7)は、前記水質改良剤を容器内に収納した水質改良装置であって、容器がネット状に形成された構成とした。
【0021】
この水質改良装置では、水と水質改良剤としての成形体と接触することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、水のイオン化を活発にして、乳化作用を強くし、水のクラスターを小さくして、水の浸透性を高める。又、水質改良剤としての成形体から銀又は、銅が水の中に溶出し、水自体が殺菌作用又は殺藻作用を持つことになるため、菌や藻が水質改良剤である成形体に直接に接触せずとも水自体の殺菌作用又は殺藻作用で水中に含まれた菌(例えば、大腸菌やブドウ球菌等)を殺菌又は藻を死滅させることができる。
【0022】
又、本発明の水質改良装置において、前記水質改良剤単体又はこれらの内から選択した複数を組み合わせたものに、トルマリン原石、トルマリン成型体、遠赤外線セラミックス、活性炭、麦飯石、ゼオライト、ゼオライトセラミックス酸化チタン被膜セラミックス、放射線を照射するセラミックス、電磁波を照射するセラミックス、磁石のいずれかの単体または、これらの内から選択した複数を組み合わせたものを加えて容器内に水質改良層を形成した態様(請求項8)がある。
【0023】
この場合、水質改良装置では、成形体による水質改良剤の乳化作用、浸透性、殺菌作用、殺藻作用などに加えて遠赤外線セラミックスなどの水の浸透性や洗浄力の向上やゼオライトセラミックス等による水の浄化作用を逢せ持つことができる。
【0024】
次に、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項9)は、前記水質改良装置を、プール、浴槽、クーリングタワー、又は、水リサイクル装置等に設けた濾過循環装置の水循環配管系に配置した構成としている。
【0025】
又、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項10)は、前記水質改良装置を食器洗浄装置、洗車機、洗濯機、洗米機、高圧洗浄装置の給水配管系に配置した構成としている。
【0026】
又、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項11)は、前記水質改良装置を、園芸用、農業用又は畜産用の配管系に配置した構成としている。
【0027】
又、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項12)は、前記水質改良装置を、飲料水又は調理用の配管系に配置したことを特徴とする水質改良装置の利用方法。
【0028】
このように、本発明の水質改良装置は、おいしくて、健康に良い飲料水、調理水として、また、洗剤を使用しなくても洗浄ができ、スケールの除去など洗剤にない特徴もあり、また、殺菌作用、殺藻作用など多岐に亘る機能があることから、工業用、農業用として洗剤、薬品の減少又は代用が可能となる
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1は、本発明の実施の1形態である水質改良装置を備えた給水設備を示す概略図、図2は、水質改良装置の断面図である。
【0030】
bこの実施の形態では、図1に示すように、水質改良装置1を、洗濯機2、食器洗い機3に適用すると共に、改良水を各種用途に使用できるように作業水蛇口4に接続している。
【0031】
すなわち、元栓50から洗濯機2、食器洗い機3、作業水蛇口4に至る給水配管系5に水質改良装置1が配置され、この水質改良装置1により、良質化された処理水がそれぞれ洗濯機2、食器洗い機3、作業水蛇口4へと供給されて、洗濯水、食器洗浄水3、作業水として使用できるようにしている。尚、図中51は原水供給配管である。
【0032】
前記水質改良装置1の構成について図2により説明する。
この水質改良装置1は、上下方向に延長して両端が閉塞された円筒形状の容器6の下面に流入口7が設けられると共に、上面に流出口8が設けられ、容器6内に一定間隔を保持して二枚の多孔仕切板9が取り付けられている。
そして、多孔仕切板9によって仕切られた収容室10内に、成形体11が収容されて水質改良層12が形成されている。
【0033】
かかる構成により、流入口7 から流入した水は、空間6aから多孔仕切板9を通って収容室10内の水質改良層12を通り、多孔仕切板9を通り、空間6bを通り、流出口8より流出する。
【0034】
この場合、水質改良剤としての成形体11は、トルマリン原石の粉末80重量%にバインダとしてのガラス粉末粉末20重量%をゼオライト鉱石の粉末を成形体に焼成した母材にコーティングして600℃の低温で焼成したものを用いている。
水質改良層12として積層した場合に、成形体11間に水の通り道がムラなく出来るように、直径6〜8mmの球形に成形している。
【0035】
このように構成した水質改良装置1を給水配管系5に配設した洗濯機2によって洗濯し、あるいは、食器洗い機3で食器を洗浄すると、水質改良剤としての成形体によって衣類や食器に付着している汚れが洗剤を使用しなくてもきれいに洗える。また、洗剤の量を減らすことができる。
【0036】
又、水質改良装置1を 給水配管系5に配設した作業水蛇口4からの水で飲料水や調理水として使用すると、水がやわらかくて美味しく、料理の味も一段とよくなる。
【0037】
尚、以下の表に、口紅、ラー油、クレヨンで汚した端布をワイシャツに縫い付けたものを試料とし、この試料を水質改良装置からの処理水で洗濯した場合(表1)と、通常の水道水で洗濯した場合(表2)の白度を比較した測定結果を示す。
【0038】
【表1】

【表2】

【0039】
この表1、表2が示すように、水質改良装置からの処理水で洗濯した場合は、通常の水道水で洗濯した場合に比べて、その白度が著しく向上した。
【0040】

め、17O核磁気共鳴分光分析を行なった結果を示す。表3は、水質改良装置からの処理水と原水の室温での17O核磁気共鳴分光分析スペクトルにおけるピークの半値幅を示す。
【0041】
【表3】

【0042】
この表が示すように水質改良装置からの処理水の半値幅は原水半分の半値幅を示した。このことから、水質改良装置からの処理水は原水に比べるとクラスターサイズが小さいか、又は、 クラスターサイズの小さいものが多く存在していると推定される。
【0043】

水素原子核の磁気共鳴法により、サラダ油が水質改良装置からの処理水と原水のそれぞれにどれだけ溶け込むかの実験を行なった結果を示す。表4は、サラダ油が水質改良装置からの処理水と原水に溶け込んだ実験結果を示す。
【0044】
【表4】

【0045】
この表が示すよう、水に溶け込んだサラダ油の量は、水質改良装置からの処理水は、コントロール水の約倍の数値を示した。このことから、水質改良装置からの処理水は原水に比べると約二倍の乳化作用がある。
【0046】
次に、実施の第二形態について説明する。
本実施の形態の水質改良装置は、水質改良剤を トルマリン原石の粉末80重量%にバインダとしてのガラス粉末粉末20重量%をゼオライト鉱石の粉末を成形体に焼成した母材にコーティングして600℃の低温で焼成したもの5Kgとトルマリン原石の粉末75重量%とゼオライト鉱石の粉末10重量%とバインダとしてのガラス粉末粉末15重量%を成形体に焼成したトルマリン成形体10Kgを容器内に収納した水質改良装置。
【0047】
このように構成した水質改良装置図3の1を洗車機13で車を洗浄すると、水質改良剤としての成形体によって車に付着している汚れが洗剤を使用しなくてもきれいに洗える。また、トルマリン成形体から溶出される亜鉛で塗装が保護され、トルマリン成形体から溶出されるホウ素で塗装に光沢がでるので洗剤及びワックスが不要となる。
【0048】

チール塗装面の光沢を比較するため、光沢度計をもちいて、60度鏡面光沢度試験を行なった実験を行なった結果を示す。
【0049】
【表5】

【0050】
この表が示すように、水質改良装置からの処理水で洗浄した塗装面は、原水で洗浄した塗装面と比較して、光沢が増すことが判る。
【0051】
次に、実施の第三形態について説明する。
本実施の形態の水質改良装置は、水質改良剤をトルマリン原石の粉末80重量%と銀粉末5重量%とバインダとしてのガラス粉末15重量%をゼオライト鉱石粉末を焼成して成形体にした母材にコーティングして成形体を600℃の低温で焼成したものを用いている。
【0052】
このように構成した水質改良装置をプール、浴槽、クーリングタワー、又は、水リサイクル装置等に設けた濾過循環装置の水循環配管系に配置すると、水質改良剤から溶出した銀イオンにより、雑菌の繁殖を抑え、又、藻やカビの発生を抑制する効果がある。
【0053】
尚表6に、大腸菌及び黄色ブドウ球菌を培養した検体に水質改良装置からの処理水と精製水を添加した場合生菌数を比較した測定結果を示す。
【0054】
【表6】

【0055】
この表6が示すように、水質改良装置からの処理水を添加した場合は、精製水を添加した場合と比較して、殺菌効果が高いことがわかる。
【0056】
以上本発明の実施の形態を説明してきたが、具体的な構成は、これに限定されることはない。
例えば、水質改良剤となる母材は、ゼオライト鉱石の粉末をバインダとしてのガラス粉末を配合焼成したもの以外に、バインダとしてのガラス粉末を配合した上でアルミナ、ジルコニウム、麦飯石、陶土、他の金属の粉末や鉱石の粉末等を添加配合したものについても、本発明の母材に含めるものとする。又水質改良剤となる母材にコーティングするコーティング材は、トルマリン鉱石の粉末をバインダとしてのガラス粉末を配合したもの以外に、バインダとしてのガラス粉末を配合した上でアルミナ、ジルコニウム、麦飯石、陶土、他の金属の粉末や鉱石の粉末等を添加配合したものについても、本発明のコーティング材に含めるものとする。又、水質改良剤となる母材にコーティングするコーティング材のうち銀粉末や銅粉末が添加されているものについても、トルマリン鉱石の粉末と銀粉末や銅粉末にバインダとしてのガラス粉末を配合したもの以外に、トルマリン鉱石の粉末と銀粉末や銅粉末とバインダとしてのガラス粉末を配合した上でアルミナ、ジルコニウム、麦飯石、陶土、他の金属の粉末や鉱石の粉末等を添加配合したものについても、本発明のコーティングに含めるものとする。
【発明の効果】
【0057】
以上説明したように、本発明の水質改良剤(請求項1)は、ゼオライトの母材にバインダとしてのガラス粉末とトルマリン粉末をコーティングして成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、従来品のトルマリン粉末を焼成したもの又は、遠赤外線セラミックスと組み合わせたものに比較して、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、水が軟らかく、浸透性も強くすることができる。
【0058】
この水質改良剤(請求項2)は、ゼオライトを主成分とする母材にバインダとしてのガラス粉末とトルマリンを主成分とする粉末に銀粉末をコーティングして成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、浸透性も強くなる。又、銀がガラスバインダで焼成されいるため、微量の銀イオンが水に溶け込み、水自体に殺菌、殺藻の機能をもたせることができる。
【0059】
この水質改良剤(請求項3)は、ゼオライトを主成分とする母材にバインダとしてのガラス粉末とトルマリンを主成分とする粉末に銅粉末を添加したものをコーティングして成形体に焼成することにより、ゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流とゼオライト鉱石のイオン交換機能とトルマリン鉱石の微弱電流の相乗効果により、乳化作用が強くなり、洗浄力が向上し、クラスターも小さくなり、浸透性も強くなる。又、銅がガラスバインダで焼成されいるため、微量の銅イオンが水に溶け込み、水自体に殺菌や殺藻の機能をもたせることができる。
【0060】
本発明の水質改良剤(請求項4)は、トルマリン粉末とゼオライト粉末とバインダとしてのガラス粉末を成形体にして焼成したもので、請求項1の成形体と同様な作用効果を奏し、耐久性に優れている。
【0061】
この水質改良剤(請求項5)において、焼成温度を450〜850℃の低温とした場合、トルマリンや銀粉末や銅粉末やガラス粉末成分を変質させることなく、十分な洗浄作用や殺菌作用や殺藻作用を得ることができる。
【0062】
この水質改良装置(請求項6.7)は、水が容器内を通過する間に、水質改良剤としての成形体と接触することにより、イオン化され洗浄作用を得る。また、銀や銅のイオンが溶出し、殺菌作用や殺藻作用を得ることができる。
【0063】
この水質改良装置において、水質改良剤にトルマリン原石、トルマリン成型体、遠赤外線セラミックス、活性炭、麦飯石、ゼオライト、ゼオライトセラミックス酸化チタン被膜セラミックス、放射線を照射するセラミックス、電磁波を照射するセラミックス等を加えて容器内に水質改良層を形成した場合(請求項8)成形体による水質改良剤の洗浄作用や浄化作用がさらに向上させることができる。
【0064】
また、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項9.10)では、水質改良装置を水循環配管系や給水配管系に配置したもので、洗浄や衛生面の確保が必要なプール、浴槽、クーリングタワー、食器洗浄装置、洗車機、洗濯機、高圧洗浄装置に対して有効に利用することができる。
【0065】
また、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項11)では、水質改良装置を、園芸用や農業用や畜産用の水循環系や給水配管系に配設したもので、たとえば、いちご栽培において、散布することによりうどん粉病やその他の病原菌の予防や殺菌に効果を表し、農薬使用減少や代用になる。又、水耕栽培における根腐れ防止にも効果がある。又、ハウス栽培における散布用パイプの穴のつまりを防ぐことができる。家畜の飼育場の清掃に使用することより、衛生管理が行き届いて病気の発生を抑えるための薬剤の使用の減少又は代用が可能となる。
【0066】
また、本発明の水質改良装置の利用方法(請求項12)では、水質改良装置を、飲料水又は調理用の配管系に配置したもので、水が軟らかくて飲み易く、浸透性に優れているので食材によく水がよく浸透し、おいしく出来上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態である水質改良装置を備えた給水設備を示す概略図である。
【図2】水質改良装置の断面図である。
【符号の説明】
1 水質改良装置
6 容器
6a 空間
7 流入口
8 流出口
9 多孔仕切板
10 収容室
6b 空間
11 トルマリン成形体
12 水質改良層
2 洗濯機
3 食器洗い機
4 作業水蛇口
5 給水配管系
13 洗車機
50 元栓
51 原水供給配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルマリン原石の粉末50〜95重量%にバインダとしてのガラス粉末5〜50重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成したことを特徴とする水質改良剤。
【請求項2】
トルマリン原石の粉末50〜94重量%と銀粉末1〜45重量%とバインダとしてのガラス粉末5〜49重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成したことを特徴とする水質改良剤。
【請求項3】
トルマリン原石の粉末50〜94重量%と銅粉末1〜45重量%とバインダとしてのガラス粉末5〜49重量%をゼオライトの母材にコーティングして成形体に焼成したことを特徴とする水質改良剤。
【請求項4】
トルマリン原石の粉末50〜94重量%とゼオライト鉱石の粉末1〜45重量%とバインダとしてのガラス粉末粉末5〜49重量%を成型体に焼成したことを特徴とする水質改良剤。
【請求項5】
焼成温度を450〜850℃としたことを特徴とする請求項1から4いずれか一項記載の水質改良剤。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一項記載の水質改良剤を容器内に収納した水質改良装置であって、容器に水の流入口及び流出口が形成されると共に、容器内に水質改良剤による水質改良層が形成され、流入口から容器内に流入した水が水質改良剤による水質改良層を通過して流出口から流出するようにしたことを特徴とする水質改良装置。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか一項記載の水質改良剤を容器内に収納した水質改良装置であって、容器がネット状に形成されていることを特徴とする水質改良装置。
【請求項8】
請求項6又は、7記載の水質改良装置において、請求項1から4のいずれか一項記載の水質改良剤単体又はこれらの内から選択した複数を組み合わせたものにトルマリン原石、トルマリン成型体、遠赤外線セラミックス、活性炭、麦飯石、ゼオライト、ゼオライトセラミックス、酸化チタン被膜セラミックス、放射線を照射するセラミックス、電磁波を照射するセラミックス、磁石のいずれかの単体または、これらの内から選択した複数を組み合わせたものを加えて容器内に水質改良層を形成したことを特徴とする水質改良装置。
【請求項9】
請求項5記載の水質改良装置を、プール、浴槽、クーリングタワー、又は、水リサイクル装置等に設けた濾過循環装置の水循環配管系に配置したことを特徴とする水質改良装置の利用方法。
【請求項10】
請求項5記載の水質改良装置を、食器洗浄装置、洗車機、洗濯機、高圧洗浄装置の給水配管系に配置したことを特徴とする水質改良装置の利用方法。
【請求項11】
請求項5記載の水質改良装置を、園芸用、農業用又は畜産用の配管系に配置したことを特徴とする水質改良装置の利用方法。
【請求項12】
請求項5記載の水質改良装置を、飲料水又は調理用の配管系に配置したことを特徴とする水質改良装置の利用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−126224(P2008−126224A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−337619(P2006−337619)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(500115941)
【Fターム(参考)】