説明

沈殿ポリマー

本発明は、80〜99.9重量%の少なくとも1つの非イオン性水溶性モノマーa)と、0.1〜20重量%のアミドまたは尿素基を含有するモノマーb)とを含む沈殿ポリマー(該モノマーは重合により組込まれている)に関する。本発明は更に、特に水性組成物のためのレオロジー改変剤としての、および頭髪用化粧品におけるレオロジー改変性セット剤としての、これらのポリマーの使用に関する。本発明は更に、該ポリマーを含有する水性組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、80〜99.9重量%の少なくとも1つの非イオン性水溶性モノマーa)と、0.1〜20重量%のアミドまたは尿素基を含有するモノマーb)とを共重合形態で含む沈殿ポリマーに関する。本発明は更に、特に水性組成物のためのレオロジー改変剤としての、および頭髪用化粧品におけるレオロジー改変性セット剤としての、これらのポリマーの使用に関する。本発明は更に、これらのポリマーを含む水性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の目的は、可能な限り少ない量のそれぞれの有効成分および/または可能な限り少ない数の異なる有効成分を使用して、複雑な特性プロファイルを有する製品、特に化粧品を提供することである。
【0003】
頭髪用化粧品の分野においては、調製物のレオロジー特性の調節を可能にすると共に、頭髪上で使用された場合にセット効果を有するポリマーが必要とされている。
【0004】
共重合N-ビニルピロリドンの可能な限り高い含量、頭髪に使用された場合の良好なセット特性、および低い粘着性を有し、さらに、有利に製造され更には加工されうるポリマーを提供することが、本発明のもう1つの目的である。
【0005】
ポリマーは、しばしば、その製造および/またはそれに続く加工中に、増大した機械的ストレスにさらされる。前記分野の用途に使用される多数のポリマーの場合、そのようなストレスは、しばしば、非常に小さな粒子サイズを与え、ついでこれは望ましくないダスト形成を引き起こす。
【0006】
EP-A 328725およびEP-A 814101は、沈殿重合による、アクリル酸に基づく増粘剤の製造を記載している。
【0007】
US 5130388は、沈殿重合によるアクリル酸-アクリルアミドコポリマーの製造を記載している。
【0008】
WO 2006/114404は、少なくとも1つのエチレン不飽和モノマーa)、少なくとも1つの溶媒b)、場合によっては少なくとも1つの架橋剤c)および場合によっては少なくとも1つの開始剤d)を含むモノマー溶液の噴霧重合による沈殿ポリマーの製造方法を記載しており、ここで、モノマーa)は溶媒b)に可溶性であり、a)の重合により得られるポリマーは溶媒b)に可溶性でない。
【0009】
WO 2007/010035は化粧品調製物用の増粘剤としての両性コポリマーの使用を記載しており、ここで、該コポリマーは沈殿重合により製造される。
【0010】
WO 2003/092640は、溶液重合により得られるビニルピロリドンとメタクリルアミドとのコポリマーを記載している。
【0011】
WO 2005/123014は、フリーラジカル溶液重合により得られる、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールおよびメタクリルアミドに基づくコポリマーを記載している。
【0012】
US 5015708は、沈殿重合による、とりわけ、エチレン不飽和シリコーン化合物でありうる、(i)ビニルラクタム、(ii)酸基含有モノマーおよび(iii)疎水性モノマーのターポリマーの製造方法、ならびにこれらのポリマーからの粉末の製造を記載している。
【0013】
WO 04/058837は、
a)少なくとも1つのアニオン生成性および/またはアニオン性基を有する少なくとも1つのエチレン不飽和化合物、
b)少なくとも1つのカチオン生成性および/またはカチオン性基を有する少なくとも1つのエチレン不飽和化合物、
c)少なくとも1つの不飽和アミド基含有化合物、および場合によっては他のコモノマーのラジカル共重合により得られる両性コポリマーを記載している。
【0014】
EP 1000610 A1 (BASF)は、a)0.05〜90重量%の、式
【化1】

【0015】
[式中、R1はHまたはCH3であり、GはOまたはNHであり、RはH、または互いに結合していてもよい同じもしくは異なる有機基である]のモノマーと、b)99.95〜10重量%のビニルカプロラクタムおよび/またはビニルピロリドンからなる溶液ポリマーを記載している。
【0016】
本発明の目的は、化粧品組成物のレオロジー特性を改変するために、また被膜形成剤として適しており、同時に、頭髪上で使用された場合にセット効果を有する新規ポリマーを提供することであった。特に、ダスト形成を実質的に伴うことなくこれらのポリマーを製造し加工することが可能であるべきである。
【0017】
化粧品用のゲル状調製物は、以下の特性の可能な限り多数を併せ持つべきである:
・得られるゲルは可能な限り透明であるべきである;
・得られるゲルは頭髪において容易に分配可能であり、良好な維持を頭髪にもたらすべきであり、それは、チキソトロピー特性を有するゲルにより特に容易に達成されうる;
・得られるゲルはそれ自体が被膜形成特性を有し、したがって頭髪の固化(setting)に寄与すべきである;
・得られるゲルはコンディショニング特性を有し、頭髪の官能特性を改善し、例えば、それに柔軟性および光沢を与え、乾燥後、べとつかず、あるいは若干べとつくに過ぎないものであるべきである;
・得られるゲルで処理された頭髪は、良好な湿気適合性を有するべきである(したがって、新たに処理された頭髪は、所望のヘアスタイルを得るために櫛を使用して容易に整形されうる);
・該ゲルを製造するために使用されるポリマーは、全ての美容上許容されるpH範囲、特に約5〜9のpH範囲においてゲルが配合されるのを可能にするものであるべきである;
・ゲルの製造に使用されるポリマーは、pH可変性である特性を有するゲルの配合を可能にするものであるべきである;
・該ゲルの製造に使用されるポリマーは、標準的な市販の増粘剤と共に配合されうるものであるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】EP-A 328725
【特許文献2】EP-A 814101
【特許文献3】US 5130388
【特許文献4】WO 2006/114404
【特許文献5】WO 2007/010035
【特許文献6】WO 2003/092640
【特許文献7】WO 2005/123014
【特許文献8】US 5015708
【特許文献9】WO 04/058837
【特許文献10】EP 1000610 A1
【発明の概要】
【0019】
驚くべきことに、これらの目的は、
a)80〜99.9重量%の、式I
【化2】

【0020】
[式中、
基R1〜R3の1つは式CH2=CR4-の基であり、ここで、R4は、HまたはC1-C4-アルキルであり、その他の基R1〜R3は、互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであり、
ここで、R1およびR2は、それらが結合しているアミド基と一緒になって、5〜8個の環原子を有するラクタムであってもよく、
ここで、R2およびR3は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員複素環であってもよく、
ただし、基R1、R2およびR3の炭素原子の総数は多くとも8である]
の少なくとも1つの非イオン性水溶性モノマーと、
b)0.1〜20重量%の、
b1)メタクリルアミド、
b2)式b2)
【化3】

【0021】
[式中、RおよびR’は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリール、好ましくは、C1-C4-アルキルであり、ここで、RおよびR’は共有結合していてもよく、GはOまたはNHである]
の構造要素を含むラジカル重合可能な化合物、
b3)少なくとも1つのアリルアミノ基を含有するポリヒドロキシ化合物、および
b4)それらの混合物
から選択されるモノマーとを共重合形態で含む(ここで、該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)、沈殿重合により得られるポリマーにより達成されることが見出された。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、沈殿重合により得られる本発明のポリマーは「沈殿ポリマー」とも称される。
【0023】
式(I)の説明に限定されるものではないが、本発明の場合におけるアルキルなる表現は直鎖状および分枝状アルキル基を含む。適当な短鎖アルキル基としては、例えば、直鎖状または分枝状C1-C7-アルキル基、好ましくはC1-C6-アルキル基、特に好ましくはC1-C4-アルキル基が挙げられる。これらには、特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,2-ジメチル-プロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、エチルプロピル、n-ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、2-ヘプチル、3-ヘプチル、2-エチルペンチル、1-プロピルブチルが含まれる。
【0024】
式(I)の説明に限定されるものではないが、本発明の場合におけるC8-C30-アルキル基またはC8-C30-アルケニル基なる表現は、一般に、それぞれ、直鎖状および分枝状アルキル基およびアルケニル基を含む。これらは、好ましくは、主として、天然または合成脂肪酸および脂肪アルコールおよびオキソアルコールにおいても見出される、所望により更にモノ-、ジ-またはポリ不飽和化していてもよい直鎖状アルキル基である。これらには、例えば、n-ヘキシル(エン)、n-ヘプチル(エン)、n-オクチル(エン)、n-ノニル(エン)、n-デシル(エン)、n-ウンデシル(エン)、n-ドデシル(エン)、n-トリデシル(エン)、n-テトラデシル(エン)、n-ペンタデシル(エン)、n-ヘキサデシル(エン)、n-ヘプタデシル(エン)、n-オクタデシル(エン)、n-ノナデシル(エン)、アラキニル(エン)、ベヘニル(エン)、リグノセリニル(エン)、メリシニル(エン)が含まれる。分枝状C8-C30-アルキル基、例えば2-エチルヘキシルも好ましい。
【0025】
式(I)の説明に限定されるものではないが、本発明の場合におけるシクロアルキルなる表現は、好ましくは、C5-C8-シクロアルキル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを含む。
【0026】
式(I)の説明に限定されるものではないが、本発明の場合におけるアリールなる表現は、一般に、置換されていないおよび置換されているアリール基を含み、好ましくは、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、ナフタセニル、および特にフェニル、トリル、キシリルまたはメシチルである。
【0027】
本発明の場合、水溶性モノマーまたは水溶性ポリマーは、人間の目で見た場合に透明な溶液を生成するように20℃の水に少なくとも1グラム/リットル(g/l)まで、好ましくは少なくとも10g/lまで溶解するモノマーまたはポリマーを意味すると理解される。
【0028】
本発明の場合、水分散性モノマーまたは水分散性ポリマーは、一般に、例えば攪拌によりせん断力が加えられると水分散性粒子へと崩壊するモノマーまたはポリマーを意味すると理解される。親水性モノマーは、好ましくは、水溶性または少なくとも水分散性である。本発明の沈殿ポリマーは一般に水溶性または水分散性であり、それらは好ましくは水溶性である。
【0029】
モノマーa)
好ましくは、式(I)の非イオン性水溶性モノマーa)は、アミド基のカルボニル炭素原子に加えて、多くとも7個の更なる炭素原子を有する。
【0030】
モノマーa)は、好ましくは、α,β-エチレン不飽和モノカルボン酸の第一級アミド、飽和モノカルボン酸のN-ビニルアミド、N-ビニルラクタム、α,β-エチレン不飽和モノカルボン酸のN-アルキル-およびN,N-ジアルキルアミドならびにそれらの混合物から選択される。
【0031】
好ましいモノマーa)は、例えば1以上のC1-C6-アルキル置換基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチルを有するN-ビニルラクタムおよびその誘導体である。これらには、例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニル-5-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-エチル-2-ピペリドン、N-ビニル-7-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-7-エチル-2-カプロラクタムが含まれる。
【0032】
モノマーa)としてN-ビニルピロリドンおよび/またはN-ビニルカプロラクタムを使用するのが特に好ましい。
【0033】
本発明の沈殿ポリマーは、好ましくは少なくとも92重量%、更に好ましくは少なくとも94重量%、好ましくは多くとも98重量%、更に好ましくは多くとも96重量%のモノマーa)を共重合形態で含む。
【0034】
モノマーb)
本発明においては、モノマーb)は、
b1)メタクリルアミド、
b2)式b2)
【化4】

【0035】
[式中、RおよびR’は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであり、ここで、RおよびR’は共有結合していてもよく、GはOまたはNHである]
の構造要素を含むラジカル重合可能な化合物、
b3)少なくとも1つのアリルアミノ基を含有するポリヒドロキシ化合物、および
b4)それらの混合物から選択される。
【0036】
本発明の1つの実施形態は、b1)メタクリルアミドをモノマーb)として共重合形態で含む本発明の沈殿ポリマーである。
【0037】
本発明のもう1つの実施形態は、式b2)
【化5】

【0038】
[式中、RおよびR’は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであり、ここで、RおよびR’は共有結合していてもよく、GはOまたはNHである]
の構造要素を含む少なくとも1つのラジカル重合可能な化合物をモノマーb)として共重合形態で含む本発明の沈殿ポリマーである。
【0039】
適当なモノマーb)はEP 1000610 A1(BASF)に、特に[0011](それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0040】
特に好ましいモノマーb)は、以下の式b2a)
【化6】

【0041】
[式中、R、R’およびHは前記と同意義であり、R1は水素またはメチルである]
の化合物である。
【0042】
本発明の1つの好ましい実施形態においては、モノマーb2)は2-エチル-(2-オキソイミダゾリジン-1-イル)メタクリラートであり、したがって、RおよびR’は水素であり、R1はメチルである。
【0043】
本発明の場合、2-エチル-(2-オキソイミダゾリジン-1-イル)メタクリラートは「ウレイドメタクリラート」または略して「UMA」とも称される。
【0044】
本発明の好ましい実施形態においては、0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%のウレイドメタクリラートを共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0045】
ウレイドメタクリラートは、好ましくは、メチルメタクリラートとの混合物として使用され、この場合、そのような混合物は、好ましくは20〜60重量%、好ましくは25〜50重量%の範囲のUMAを含む。そのような混合物は、例えば、Norsocryl(登録商標)(Arkema)、Plex(登録商標)6844-O (Rohm)、または25% UMA(メチルメタクリラート MMA (BASF)中)として商業的に入手可能である。
【0046】
本発明のもう1つの実施形態は、少なくとも1つのアリルアミノ基を含有するポリヒドロキシ化合物をモノマーb3)として共重合形態で含む本発明の沈殿ポリマーである。
【0047】
本発明の場合、アリルアミノ基は、好ましくは、構造単位-NR5-CH=CH2[式中、R5は水素またはC1-C4-アルキル、特に好ましくは水素である]を意味すると理解される。
【0048】
好ましい前記ポリヒドロキシ化合物は、ポリグリセロール、糖カルボン酸、アルキルグルコシド、モノ-およびオリゴ糖(これらは、4個までの単糖単位、糖アルコール、および該オリゴ糖の酸化産物を含む)、アミノソルビトール、アミノジソルビトール、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、トリエタノールアミンおよびトリスヒドロキシエチルメラミンからなる基からの少なくとも3つのOH基を含む化合物であり、ここで、各場合におけるこれらの化合物は少なくとも1つのアリルアミノ基を有する。
【0049】
好ましいポリグリセロールは、3〜10個のグリセロール単位を含むものである。そのような化合物は、例えば、アルカリまたは酸の存在下のグリセロールの縮合中に形成される。本発明の場合、ポリグリセロールはまた、トリグリセロール、テトラグリセロール、ペンタグリセロールおよびヘキサグリセロールのようなオリゴマー、そしてまた、10個までのグリセロール単位を分子内に有するポリマー(これらの化合物の全てはそれぞれ、少なくとも1つのアリルアミノ基を有する)を意味すると理解されるべきである。
【0050】
適当な糖カルボン酸は、好ましくは、4〜7個の炭素原子を有する糖の酸化産物、例えばグルコン酸、グルコヘプトン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、グルクロン酸またはマンノン酸、そしてまた、対応ラクトン、例えばグルコノラクトンおよびグルコヘプトノラクトン(これらの化合物はそれぞれ、少なくとも1つのアリルアミノ基を有する)である。
【0051】
他の適当なポリヒドロキシ化合物は、各場合において、少なくとも1つのアルキルアミノ基を含有するアルキルグルコシドおよびアルキルポリグルコシド、アルキルマルトシドおよびアルキルマルトトリオシドである。該アルキル基は、C1〜C5、好ましくはC1-〜C4-アルキル基、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチルまたはイソブチルでありうる。さらに、該アルキル基は置換されていてもよく、例えば、ヒドロキシル基を含有しうる。このタイプの適当な化合物は、例えばヒドロキシエチルグルコシドおよびヒドロキシプロピルグルコシドならびに対応するポリグルコシドである。該ポリグルコシドは、平均して、1.1〜10個、好ましくは1.3〜3個のグルコシド単位を含む。
【0052】
少なくとも1つのアリルアミノ基を含有し、4個までの単糖単位を含む適当なオリゴ糖は、例えば、少なくとも1つのアリルアミノ基を含有するマルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、スクロース、ラクトース、ロイクロース、イソマルツロース、キトビオース、キトトリオース、キトテトラオース、およびアセチル基の切断除去によりそれらから得られる誘導体である。該オリゴ糖の適当な単糖単位は全て、通常の単糖類、特に、グルコース、ガラクトース、フルクトースおよびマンノースに由来する単位である。
【0053】
4個までの単糖単位を含むオリゴ糖の糖アルコールは、還元により前記オリゴ糖から得られる。該オリゴ糖の酸化産物には、例えば、スクローストリカルボン酸およびラクトビオン酸が含まれる。
【0054】
少なくとも1つのアリルアミノ基を含有する他の適当なポリヒドロキシ化合物としては更に、少なくとも1つのアリルアミノ基を含有する単糖類、例えば、それぞれ少なくとも1つのアリルアミノ基を有するグルコース、ガラクトース、マンノースおよびフルクトースが挙げられる。
【0055】
少なくとも1つのアリルアミノ基を含有する他の適当なポリヒドロキシ化合物としては、それぞれ少なくとも1つのアリルアミノ基を含有するアミノソルビトール、アミノジソルビトール、グルコサミン、N-アセチルグルコサミン、トリエタノールアミンおよびトリスヒドロキシエチルメラミンが挙げられる。
【0056】
少なくとも1つのアリルアミノ基を含有する好ましい適当なポリヒドロキシ化合物は、それぞれ少なくとも1つのアリルアミノ基を有する、3〜10個のグリセロール単位を有するポリグリセロール、グルコン酸、グルコヘプトン酸、マルトースおよびヒドロキシエチルグルコシドである。
【0057】
モノマーb)としての、少なくとも1つのアリルアミノ基を含有する好ましいポリヒドロキシ化合物は、糖カルボン酸のアリルアミドである。
【0058】
モノマーb)としての、少なくとも1つのアリルアミノ基を含有する特に好ましいポリヒドロキシ化合物は、糖カルボン酸が、4〜7個の炭素原子を有する糖の酸化産物からなる群から選択される、糖カルボン酸のアリルアミドである。そのような糖カルボン酸としては、例えばグルコン酸、グルコヘプトン酸、グルカル酸、ガラクタル酸、グルクロン酸またはマンノン酸が挙げられる。
【0059】
モノマーb)としての、アリルアミノ基を含有する特に好ましいポリヒドロキシ化合物は、式II
【化7】

【0060】
のアリル-D-グルコンアミドである。
【0061】
したがって、本発明のもう1つの実施形態は、モノマーb)としての共重合アリル-D-グルコンアミドを含む本発明の沈殿ポリマーである。
【0062】
他のモノマー
本発明の沈殿ポリマーは、a)およびb)とは異なる0重量%〜19.9重量%、好ましくは0.5〜15重量%の他のモノマーc)を共重合形態で含みうる。
【0063】
本発明の沈殿ポリマー内に共重合するモノマーの全ての総量が100重量%となることが重要である。
【0064】
c1)アニオン性またはアニオン生成性モノマー
好ましい他のモノマーc)は、ラジカル重合可能なα,β-エチレン不飽和二重結合ならびに少なくとも1つのアニオン生成性および/またはアニオン性基を1分子当たりに有する化合物c1)である。酸基を含むモノマーは、非荷電状態では、アニオン生成性と称され、荷電状態では、アニオン性と称される。
【0065】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも0重量%〜19.9重量%のモノマーc1)を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明の沈殿ポリマーである。
【0066】
好ましい他のモノマーc)は、ラジカル重合可能なα,β-エチレン不飽和二重結合ならびに少なくとも1つのアニオン生成性および/またはアニオン性基を1分子当たりに有する化合物である。酸基を含むモノマーは、非荷電状態では、アニオン生成性と称され、荷電状態では、アニオン性と称される。
【0067】
好ましい化合物c1)は、モノエチレン不飽和カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸およびそれらの混合物から選択される化合物である。これらには、3〜25個、好ましくは3〜6個の炭素原子を有するモノエチレン不飽和モノ-およびジカルボン酸が含まれ、これらはそれらの塩または無水物の形態としても使用されうる。それらの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α-クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸およびフマル酸が挙げられる。化合物c1)には更に、4〜10個、好ましくは4〜6個の炭素原子を有するモノエチレン不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸)の半エステル(例えば、モノメチルマレアート)が含まれる。化合物c1)にはまた、モノエチレン不飽和スルホン酸およびホスホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリラート、スルホエチルメタクリラート、スルホプロピルアクリラート、スルホプロピルメタクリラート、2-ヒドロキシ-3-アクリルオキシプロピルスルホン酸、2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシプロピルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパン-スルホン酸、ビニルホスホン酸およびアリルホスホン酸が含まれる。化合物c1)にはまた、前記酸の塩、特に、ナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩が含まれ、アミンとの塩も含まれる。これらのモノマーc1)は単独でまたは混合物として使用されうる。
【0068】
好ましいモノマーc1)は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α-クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0069】
モノマーc1)は、特に好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0070】
本発明の1つの実施形態においては、本発明のポリマーはアクリル酸を共重合形態で含む。本発明の1つの実施形態においては、本発明のポリマーは1〜15重量%、更に好ましくは2〜10重量%のアクリル酸を共重合形態で含む。
【0071】
c2)ビニルイミダゾール
本発明の1つの実施形態は、0重量%〜19.9重量%、好ましくは0.5〜15重量%の少なくとも1つのモノマーc2)を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明の沈殿ポリマーである。好ましいモノマーc2)は、式IIa
【化8】

【0072】
[式中、R1〜R3は、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキルまたはフェニルである]
のモノマーである。
【0073】
モノマーc2)の具体例は以下の表1に見出されうる。
【表1】

【0074】
特に好ましいモノマーc2)は1-ビニルイミダゾール(N-ビニルイミダゾール)、およびN-ビニルイミダゾールを含む混合物である。
【0075】
本発明の1つの実施形態は、2〜15重量%、好ましくは5〜10重量%の1-ビニルイミダゾールを共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明のポリマーである。
【0076】
c3)窒素上でC1-C24-アルキルで置換された(メタ)アクリル酸のエステル
好ましい他のモノマーc)は、c3)窒素上でモノ-またはジ-C1-C24-アルキル置換されたアミノアルコールとの(メタ)アクリル酸のエステル(モノマーc3)である。特に好ましいのは、N-メチルアミノエチル (メタ)アクリラート、N-エチルアミノエチル (メタ)アクリラート、N-(n-プロピル)アミノエチル (メタ)アクリラート、N-(n-ブチル)アミノエチル (メタ)アクリラート、N-(tert-ブチル)アミノエチル (メタ)アクリラート、N,N-ジメチルアミノメチル (メタ)アクリラート、N,N-ジメチルアミノエチル (メタ)アクリラート、N,N-ジエチルアミノエチル (メタ)アクリラート、N,N-ジメチルアミノプロピル (メタ)アクリラート、N,N-ジエチルアミノプロピル (メタ)アクリラートおよびN,N-ジメチルアミノシクロヘキシル (メタ)アクリラートからなる群から選択されるモノマーc3)である。
【0077】
モノマーc3)として特に好ましいのはN,N-ジメチルアミノエチルメタクリラート(DMAEMA)である。
【0078】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc3)を共重合形態で含む本発明の沈殿ポリマーである。
【0079】
本発明のもう1つの実施形態は、2〜15重量%、好ましくは5〜10重量%のDMAEMAを共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明のポリマーである。
【0080】
c4)窒素上でC1-C24-アルキルで置換された(メタ)アクリル酸のアミド
好ましい他のモノマーc)は、c4)窒素上でモノ-またはジ-C1-C24-アルキルで置換されたジアミンとの(メタ)アクリル酸のアミド(c4)である。特に好ましいのは、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]アクリルアミド、N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N-[4-(ジメチルアミノ)ブチル]アクリルアミド、N-[4-(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]アクリルアミド、N-[4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アクリルアミド、N-[4-(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]メタクリルアミド、N-[8-(ジメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド、N-[12-(ジメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド、N-[3-(ジエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドおよびN-[3-(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミドからなる群から選択されるモノマーc4)である。
【0081】
特に好ましいモノマーc4)はN-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド(DMAPMAM)である。
【0082】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc4)を共重合形態で含む本発明の沈殿ポリマーである。
【0083】
本発明のもう1つの実施形態は、2〜15重量%、好ましくは5〜10重量%のDMAPMAMを共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明のポリマーである。
【0084】
c5)N,N-ジアリルアミンおよびN,N-ジアリル-N-アルキルアミン
好ましい他のモノマーc)は、c5)N,N-ジアリルアミンおよびN,N-ジアリル-N-アルキルアミンならびにそれらの酸付加塩および第四級化産物(モノマーc5)である。この場合のアルキルは、好ましくはC1-C24-アルキルである。好ましいモノマーc5)はN,N-ジアリル-N-メチルアミンおよびN,N-ジアリル-N,N-ジメチルアンモニウム化合物、例えばそれらのクロリドおよびブロミドである。好ましいモノマーc5)には、特に、N,N-ジアリル-N-メチルアミンおよびそのメチル化誘導体N,N-ジアリル-N,N-ジメチルアンモニウム クロリド(DADMAC)が含まれる。
【0085】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc5)を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明の沈殿ポリマーである。
【0086】
本発明のもう1つの実施形態は、2〜15重量%、好ましくは5〜10重量%のDADMACを共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明のポリマーである。
【0087】
グループc2)〜c5)のモノマー、例えばVI、DMAPMAM、DMAEMAまたはジアリル-N-メチルアミンは、通常、非荷電状態では、カチオン生成性と称され、荷電状態では、カチオン性と称される。本発明の場合、「カチオン生成性」なる語の代わりに「カチオン性」なる語が用いられることもある。
【0088】
c6)非環式N-ビニルアミド化合物
好ましい他のモノマーc)は、例えば非環式N-ビニルアミド化合物c6)、例えばN-ビニルホルムアミド、N-ビニル-N-メチルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、N-ビニル-N-エチルアセトアミド、N-ビニルプロピオンアミド、ビニル-N-メチルプロピオンアミド、N-ビニルブチルアミドおよびそれらの混合物である。
【0089】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc6)を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明の沈殿ポリマーである。
【0090】
c7)α,β-エチレン不飽和モノ-およびジカルボン酸のエステルおよびアミド
好ましいモノマーc)はまた、C1-C30-アルカノール、好ましくはC1-C22-アルカノールとのα,β-エチレン不飽和モノ-およびジカルボン酸のエステルc7)である。好ましいモノマーc7)はまた、アルキル基当たりに1〜30個の炭素原子、1〜22個の炭素原子を有するモノ-およびジアルキルアミンとのα,β-エチレン不飽和モノ-およびジカルボン酸のアミドである。モノマーc7)は、好ましくは、一般式III
【化9】

【0091】
[式中、
R14は水素またはC1-〜C8-アルキルであり、
R15は直鎖状または分枝状C1-〜C30-アルキル基であり、
YはOまたはNR16であり、ここで、R16は水素、C1-〜C8-アルキルまたはC5-〜C8-シクロアルキルである]
の化合物である。
【0092】
好ましくは、式IIIにおいては、R14は水素、メチルまたはエチルである。
【0093】
好ましくは、YはOまたはNHである。
【0094】
適当な基R15は前記のC1-C30-アルキル基である。特に、R15はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、エチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、ウンデシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、パルミチル、マルガリニル、ステアリル、パルミトレイニル、オレイルまたはリノリルである。
【0095】
特に、モノマーc7)は、メチル(メタ)アクリラート、メチルエタクリラート、エチル(メタ)アクリラート、エチルエタクリラート、tert-ブチル(メタ)アクリラート、tert-ブチルエタクリラート、n-オクチル(メタ)アクリラート、1,1,3,3-テトラメチルブチル(メタ)アクリラート、エチルヘキシル(メタ)アクリラート、n-ノニル(メタ)アクリラート、n-デシル(メタ)アクリラート、n-ウンデシル(メタ)アクリラート、トリデシル(メタ)アクリラート、ミリスチル(メタ)アクリラート、ペンタデシル(メタ)アクリラート、パルミチル(メタ)アクリラート、ヘプタデシル(メタ)アクリラート、ノナデシル(メタ)アクリラート、アラキニル(メタ)アクリラート、ベヘニル(メタ)アクリラート、リグノセレニル(メタ)アクリラート、セロチニル(メタ)アクリラート、メリシニル(メタ)アクリラート、パルミトレイニル(メタ)アクリラート、オレイル(メタ)アクリラート、リノリル(メタ)アクリラート、リノレニル(メタ)アクリラート、ステアリル(メタ)アクリラート、ラウリル(メタ)アクリラート、tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、n-オクチル(メタ)アクリルアミド、1,1,3,3-テトラメチルブチル(メタ)アクリルアミド、エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、n-ノニル(メタ)アクリルアミド、n-デシル(メタ)アクリルアミド、n-ウンデシル(メタ)アクリルアミド、トリデシル(メタ)アクリルアミド、ミリスチル(メタ)アクリルアミド、ペンタデシル(メタ)アクリルアミド、パルミチル(メタ)アクリルアミド、ヘプタデシル(メタ)アクリルアミド、ノナデシル(メタ)アクリルアミド、アラキニル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミド、リグノセレニル(メタ)アクリルアミド、セロチニル(メタ)アクリルアミド、メリシニル(メタ)アクリルアミド、パルミトレイル(メタ)アクリルアミド、オレイル(メタ)アクリルアミド、リノリル(メタ)アクリルアミド、リノレニル(メタ)アクリルアミド、ステアリル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミドおよびそれらの混合物から選択される。
【0096】
本発明の1つの実施形態は、1〜15重量%のメチルメタクリラートを共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明のポリマーである。
【0097】
他の適当なモノマーc7)は、ヒドロキシ置換(メタ)アクリル酸エステルおよびヒドロキシ置換メタクリルアミド、すなわち、R15が直鎖状または分枝状ヒドロキシ置換C1-〜C30-アルキル基である式IIIの化合物である。適当なヒドロキシ置換(メタ)アクリル酸エステルc7)には、例えば、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシエチルエタクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラート、2-ヒドロキシプロピルメタクリラート、3-ヒドロキシプロピルアクリラート、3-ヒドロキシプロピルメタクリラート、3-ヒドロキシブチルアクリラート、3-ヒドロキシブチルメタクリラート、4-ヒドロキシブチルアクリラート、4-ヒドロキシブチルメタクリラート、6-ヒドロキシヘキシルアクリラート、6-ヒドロキシヘキシルメタクリラート、3-ヒドロキシ-2-エチルヘキシルアクリラートおよび3-ヒドロキシ-2-エチルヘキシルメタクリラートが含まれる。
【0098】
適当なヒドロキシ置換(メタ)アクリルアミドc7)には、例えば、2-ヒドロキシエチルアクリルアミド、2-ヒドロキシエチルメタクリルアミド、2-ヒドロキシエチルエタクリルアミド、2-ヒドロキシプロピルアクリルアミド、2-ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、3-ヒドロキシプロピルアクリルアミド、3-ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、3-ヒドロキシブチルアクリルアミド、3-ヒドロキシブチルメタクリルアミド、4-ヒドロキシブチルアクリルアミド、4-ヒドロキシブチルメタクリルアミド、6-ヒドロキシヘキシルアクリルアミド、6-ヒドロキシヘキシルメタクリルアミド、3-ヒドロキシ-2-エチルヘキシルアクリルアミドおよび3-ヒドロキシ-2-エチルヘキシルメタクリルアミドが含まれる。
【0099】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc7)を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明の沈殿ポリマーである。
【0100】
化合物c8)
本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc8)を共重合形態で含む本発明の沈殿ポリマーである。化合物c8)は、一般式c8-1)およびc8-2)
【化10】

【0101】
[式中、
アルキレンオキシド単位の順序は任意であり、
kおよびlは、互いに独立して、0〜1000の整数であり、kおよびlの和は少なくとも5であり、
R8は水素またはC1-C4-アルキル、好ましくはメチルであり、
R9はC8-C30-アルキルまたはC8-C30-アルケニルであり、
XはOまたは式NR10の基であり、ここで、R10はH、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールである]
の化合物から選択される。
【0102】
式c8-1)およびc8-2)においては、kは、好ましくは、1〜500、特に、3〜250の整数である。好ましくは、lは0〜100の整数である。
【0103】
好ましくは、式c8-1)におけるR8は水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチルまたはn-ヘキシル、特に水素、メチルまたはエチルである。
【0104】
好ましくは、式c8-1)およびc8-2)におけるR9はn-オクチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、エチルヘキシル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、トリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、パルミチル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、アラキニル、ベヘニル、リグノセレニル、セロチニル、メリシニル、パルミトレイニル、オレイル、リノリル、リノレニル、ステアリル、ラウリルである。
【0105】
好ましくは、式c8-1)におけるXはOまたはNHである。
【0106】
式c8-1)の適当なポリエーテルアクリラートは、例えば、前記α,β-エチレン不飽和モノ-および/またはジカルボン酸ならびにそれらの酸クロリド、アミドおよび無水物とポリエテロールとの縮合重合生成物である。適当なポリエテロールは、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシドおよび/またはエピクロロヒドリンを出発アルコールR9-OHと反応させることにより容易に製造されうる。該アルキレンオキシドは、個別に、次々と交互に、または混合物として使用されうる。式c8-1)のポリエーテルアクリラートは、本発明の沈殿ポリマーの製造のために、単独で、または混合物として使用されうる。
【0107】
式c8-1)の好ましいポリエーテルアクリラートは、エトキシ化C16-C22-脂肪アルコール混合物とのメタクリル酸のエステルである。特に好ましいのは、エトキシ化C16-C18-脂肪アルコール混合物(エトキシ化度は約25である)とのメタクリル酸のエステルである。
【0108】
好ましいポリエーテルアクリラートは、R8がメチルであり、Xが酸素であり、R9がC16-C18-アルキルであり、k = 25であり、l = ゼロである式c8-1)の化合物:C16-C18-アルキルPEG1100メタクリラートである。
【0109】
適当なアリルアルコールアルコキシラートc8-2)は、例えば、対応ポリエテロールとのアリルクロリドのエーテル化生成物である。適当なポリエテロールは、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシドおよび/またはエピクロロヒドリンを出発アルコールR9-OHと反応させることにより容易に製造されうる。該アルキレンオキシドは、個別に、次々と交互に、または混合物として使用されうる。式c8-2)のアリルアルコールアルコキシラートは、本発明のポリマーの製造のために、単独で、または混合物として使用されうる。
【0110】
本発明の1つの実施形態は、0.1から10重量%、好ましくは0.5〜3重量%の化合物c8)、好ましくは式c8-1)の化合物を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明のポリマーである。
【0111】
c9)ウレタン(メタ)アクリラート
適当なモノマーc)はまた、例えばDE-A 198 38 852、p. 3, l. 45〜p. 9, l. 20(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されているc9)ウレタン (メタ)アクリラートである。しかし、そこにおいてd)として言及されているSi成分は、本発明の場合にモノマーc9)として使用されうるウレタン(メタ)アクリラートの成分である必要はない。
【0112】
したがって、本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーc9)を共重合形態で含む(該共重合モノマーの全ての総和は100重量%である)本発明の沈殿ポリマーである。
【0113】
適当な他のモノマーc)は、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、スチレン、α-メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ビニルフルオリド、ビニリデンフルオリドおよびそれらの混合物である。
【0114】
前記の追加的モノマーc)は、各場合において、個別に、またはいずれかの所望の混合物の形態で使用されうる。
【0115】
沈殿重合
本発明は更に、本発明のポリマーの製造方法を提供し、該方法は沈殿重合を含む。
【0116】
該沈殿重合においては、使用されるモノマーは、該モノマーと溶媒とを含む反応媒体に可溶性であるが、生じるポリマーはそうではない。生じるポリマーは、選択された重合条件下で不溶性であり、析出する。この場合、他の重合方法(例えば、溶液重合)による場合より高い分子量を有するコポリマーを得ることが可能である。より高い分子量を有するそのようなコポリマーは、レオロジー改変物質、特に増粘剤として特に好適である。
【0117】
該沈殿重合は、好ましくは、人間の目で見て透明な溶液を与えるように使用モノマーのそれぞれが少なくとも10重量%の量で20℃および1barで溶解する溶媒中で行われる
本発明の場合、人間の目で見て透明な溶液を与えるように1グラム未満、好ましくは0.1グラム未満のポリマーが1リットルの液相に溶解すれば、該ポリマーは該液相に不溶性である。
【0118】
該沈殿重合は、好ましくは、ほとんど無水の非プロトン性溶媒または溶媒混合物中で行われる。ほとんど無水の非プロトン性溶媒または溶媒混合物は、多くとも5重量%の水含量を有する溶媒または溶媒混合物を意味すると理解される。
【0119】
そのような非プロトン性溶媒または溶媒混合物は、好ましくはエステル、例えば酢酸エチルおよび/もしくは酢酸n-ブチルならびに/または炭化水素、例えばシクロヘキサンもしくはn-ヘプタンである。
【0120】
本発明の1つの実施形態においては、該沈殿重合は、酢酸エチルからなるまたは酢酸エチルを含む溶媒中で行われる。
【0121】
本発明の1つの実施形態においては、該沈殿重合は、酢酸n-ブチルからなるまたは酢酸n-ブチルを含む溶媒中で行われる。
【0122】
本発明のもう1つの実施形態においては、該沈殿重合は、少なくとも1つのエステルと少なくとも1つの炭化水素との溶媒混合物中で行われる。好ましい溶媒混合物は、80〜90重量%の酢酸エチルと10〜20重量%のシクロヘキサンとを含むまたはそれらからなる混合物である。
【0123】
好ましくは、該沈殿重合は、70〜140℃、好ましくは75〜100℃、特に80〜95℃の範囲の温度で行われる。生じるポリマー粒子は反応溶液から沈殿し、大気圧未満の圧力による濾過のような通常の方法により単離されうる。該沈殿重合のために、界面活性高分子化合物(好ましくは、ポリシロキサンに基づくもの)を使用することが可能である。該沈殿重合においては、溶液重合の場合より高い分子量を有するポリマーが一般に得られる。
【0124】
該重合は減圧または加圧下でも進行しうるが、通常は大気圧下で行われる。適当な圧力範囲は1〜5 barである。
【0125】
開始剤
該ラジカル重合に使用されうる開始剤は、これに通常使用されるペルオキソおよび/またはアゾ化合物、例えばアルカリ金属またはアンモニウムペルオキシジスルファート、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、tert-ブチルペルベンゾアート、tert-ブチルペルピバラート、tert-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノアート、tert-ブチルペルマレアート、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルバマート、ビス(o-トルオイル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、tert-ブチルペルイソブチラート、tert-ブチルペルアセタート、ジ-tert-アミルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド、tert-ブチルペルオクトアート、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2-アミドノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)または2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(Wako(登録商標)V65)である。同様に好適なものとしては、開始剤混合物またはレドックス開始剤系、例えばアスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ナトリウムペルオキソジスルファート、tert-ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム、tert-ブチルヒドロペルオキシド/ナトリウムヒドロキシメタンスルフィナート、H2O2/Cu(I)が挙げられる。
【0126】
本発明の1つの実施形態においては、本発明のポリマーを製造するためには、分解温度および/またはある重合温度における半減期が互いに異なる少なくとも2つのラジカル開始剤を使用する。この場合、特に低い残留モノマー含量を有するコポリマーが得られる。これは、該ポリマーが沈殿し終わる前、好ましくは、該ポリマーが沈殿し始める前に、より高い温度で分解する開始剤が加えられた場合に特に言えることである。
【0127】
好ましくは、該共重合のためには、分解温度が互いに少なくとも10℃異なる少なくとも2つの開始剤が使用される。本発明の場合、該分解温度は、該分子の50%が2.5時間以内にフリーラジカルに分解する温度と定義される。好ましくは、該共重合は、低いほうの分解温度と同じまたはそれより高い且つ高いほうの分解温度より低い温度で、コポリマーが沈殿し終わるまで、この操作中に生じ、該沈殿の後は、高いほうの分解温度と同じまたはそれより高い温度で、更なる反応が生じる。
【0128】
好ましくは、本発明の方法は、第1重合温度における第1重合段階と、第1重合温度より高い第2重合温度における第2重合段階とを含み、該重合のためには、第1重合温度における半減期が異なる少なくとも2つの開始剤が使用され、それにより、これらの開始剤の少なくとも1つは第1重合段階中にラジカルへと分解し、これらの開始剤の少なくとも1つは第1重合段階中にはラジカルへと実質的に分解せず、第2重合段階中にラジカルへと分解する。好ましくは、この方法の場合、第2重合段階は該コポリマーの沈殿の実質的に後に開始する。
【0129】
該コポリマーの沈殿の「実質的」に後は、該コポリマーの総重量に対して好ましくは少なくとも80重量%まで、好ましくは少なくとも90重量%まで、特に、少なくとも95重量%まで、該コポリマーが沈殿形態で存在することを意味すると理解される。
【0130】
開始剤の半減期は、当業者に公知の通常の方法、例えば、刊行物“Initiators for high polymers”、Akzo Nobel、No. 10737に記載されている方法により決定されうる。第1重合温度における第1重合開始剤の、および第2重合温度における第2重合開始剤の半減期は、好ましくは約1分〜3時間、特に好ましくは5分〜2.5時間の範囲である。高いほうの温度で分解する開始剤が第2重合段階中にラジカルへと実質的に分解することが保証される限り、所望により、より短い半減期、例えば1秒〜1分、または3時間より長い半減期も用いられうる。
【0131】
第1および第2重合段階に加えて、それらとは異なる重合温度で他の重合段階が用いられうる。したがって、例えば、制御された重合(すなわち、例えば、反応熱、高すぎる反応速度などによる望ましくない温度上昇の回避によるもの)が生じるように選択された第1重合温度で第1重合段階を行うことが可能である。ついで、例えば、高いほうの温度で分解する開始剤がラジカルへと実質的に分解しないように選択された、第1重合温度より高く且つ第2重合温度より低い温度での後重合(afterpolymerization)が続く。低いほうの温度で分解する開始剤および/または該後重合の条件下で分解する別の開始剤を、所望により、この後重合に再び加えることが可能であり、この後重合の結果に従い、ついで第2重合段階が続きうる。
【0132】
好ましくは、使用される開始剤系は、互いに少なくとも15℃異なる分解温度を有する少なくとも2つの開始剤を含む。低いほうの温度で分解する開始剤は、好ましくは、50〜100℃の分解温度を有する。高いほうの温度で分解する開始剤は、好ましくは、80〜150℃の分解温度を有する。
【0133】
好ましくは、高いほうの温度で分解する開始剤は共重合の開始時に最初に導入され、あるいは該コポリマーの沈殿の前または途中に加えられる。
【0134】
好ましくは、高いほうの温度で分解する開始剤は共重合の開始時に最初に導入され、あるいは該コポリマーの沈殿の前に加えられる。
【0135】
好ましい開始剤の組合せの場合、低いほうの温度で分解する開始剤はTrigonox(登録商標)EHP(ビス(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカルボナート, CAS No. 16111-62-9)であり、高いほうの温度で分解する開始剤は、tert-ブチルペルオキシピバラート(例えば、AtochemのLuperox(登録商標)11 M75)、tert-ブチルペルオクトアート、ラウロイルペルオキシド(LPO, CAS No. 105-74-8)または2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン(Trigonox(登録商標)101)から選択される。
【0136】
もう1つの好ましい開始剤の組合せはTrigonox(登録商標)EHPまたは2,2'-アゾビス(2.4-ジメチルバレロニトリル)(Wako(登録商標)V65)およびtert-ブチルペルオクトアートを含む。
【0137】
もう1つの好ましい開始剤の組合せはラウロイルペルオキシドおよびtert-ブチルペロクトアートおよび2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン(Trigonox(登録商標)101)を含む。
【0138】
もう1つの好ましい開始剤の組合せはtert-ブチルペルオキシピバラート(Luperox 11 M75)およびtert-ブチルペルオクトアートまたは2,5-ジメチル2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン(Trigonox(登録商標)101)を含む。
【0139】
もう1つの好ましい開始剤の組合せはtert-ブチルペルオクトアートおよび2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン(Trigonox(登録商標)101)を含む。
【0140】
架橋剤e)
本発明の沈殿ポリマーは、所望により、少なくとも1つの架橋剤e)、すなわち、2以上のエチレン不飽和非共役二重結合を有する化合物を共重合形態で含みうる。
【0141】
好ましくは、架橋剤は、該重合に使用されるモノマーの総重量に対して0.01〜1重量%、特に好ましくは0.1〜0.5重量%の量で使用される。
【0142】
適当な架橋剤としては、例えば、WO 2007/010035, p. 17, l. 20〜p. 19, l. 18(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に特定されているものが挙げられる。
【0143】
非常に特に好ましい架橋剤e)はエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、メチレンビスアクリルアミド、N,N'-ジビニルエチレン尿素、トリアリルアミンおよびトリアリルモノアルキルアンモニウム塩である。最も好ましい架橋剤e)はペンタエリトリトールトリアリルエーテルである。
【0144】
本発明の場合、重合の開始前に反応容器内に既に配置された物質の全ての全体は初期仕込みと称される。この初期仕込みは、好ましくは、少なくとも1つの溶媒を含む。しかし、該溶媒に加えて、該初期仕込みは1以上のモノマーを既に含みうる。該初期仕込みは開始剤、架橋剤または調節剤のような他の物質をも含みうる。
【0145】
本発明の1つの実施形態においては、該初期仕込みは溶媒、該モノマーの幾つか、および該開始剤の幾つかを含む。
【0146】
本発明のもう1つの実施形態においては、該初期仕込みは、共重合されるべきモノマーの全ての総量の10〜30重量%の範囲、好ましくは15〜25重量%の範囲で含む。
【0147】
本発明のもう1つの実施形態においては、該初期仕込みは、使用されるべき開始剤の総量の10〜20重量%の範囲、好ましくは13〜17重量%の範囲で含む。
【0148】
本発明のもう1つの実施形態においては、該初期仕込みは溶媒、および該モノマーの幾つかを含むが、開始剤を含まない。
【0149】
本発明のもう1つの実施形態においては、該初期仕込みは溶媒を含むが、モノマーも開始剤も含まない。
【0150】
本発明の1つの実施形態においては、溶媒とは異なる反応混合物中の物質の量は、各場合に該反応混合物の総重量に対して10〜30重量%の範囲、好ましくは15〜25重量%の範囲、特に好ましくは18〜22重量%の範囲である。溶媒とは異なる、該反応混合物中の物質の比率は、固体含量(略して「SC」)とも称される。
【0151】
低い残留モノマー含量を有する可能な限り純粋なポリマーを得るために、該重合(主重合)の後に後重合工程を行うことが可能である。後重合は、主重合と同じ開始剤系の存在下、または主重合とは異なる開始剤系の存在下で行われうる。好ましくは、後重合は、主重合と少なくとも同じ温度で、好ましくは、主重合より高い温度で行われる。主重合および後重合中の温度は、好ましくは、高くとも100℃(主反応)および130℃(後重合)である。
【0152】
該沈殿ポリマーは、重合後および/または後重合工程後、反応混合物から分離される。この分離には、通常の沈殿重合中にポリマーを分離するためのいずれかの通常の方法が用いられうる。該沈殿ポリマーを反応混合物のその他の成分から分離するための適当な方法としては、例えば、濾過、遠心分離、溶媒の蒸発またはこれらの方法の組合せが挙げられる。該沈殿ポリマーを更に精製するためには、好ましくは、該ポリマーの洗浄を行う。このためには、先行する沈殿重合に既に使用した溶媒と同じまたは類似した溶媒を使用することが好ましい。該沈殿ポリマーの洗浄は当業者に公知の操作である。
【0153】
本発明の1つの好ましい実施形態においては、該ポリマーを乾燥させる。この乾燥は種々の方法で行われうる。このためには、当業者に公知の乾燥方法、例えば加熱、減圧下の貯蔵、通常の標準条件下の貯蔵およびこれらの方法の組合せが適している。
【0154】
溶液ポリマーと比較して、本発明の粉末沈殿ポリマーはより良好な貯蔵性およびより容易な運搬性の利点を有し、一般に、微生物の攻撃を受けにくい傾向を示す。好ましく得られたポリマー乾燥粉末は、有利には、水への溶解または分散により水性ポリマー溶液またはポリマー分散液に変換されうる。
【0155】
本発明の沈殿ポリマーが酸基を含む場合、これらは塩基で部分的または完全に中和されうる。該ポリマーの中和に使用されうる塩基としては、アルカリ金属塩基、例えば水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸水素カリウム、およびアルカリ土類金属塩基、例えば水酸化カルシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウムまたは炭酸マグネシウム、そしてまた、アミンが挙げられる。適当なアミンは、例えばC1-C6-アルキルアミン、好ましくはn-プロピルアミンおよびn-ブチルアミン、ジアルキルアミン、好ましくはジエチルプロピルアミンおよびジプロピルメチルアミン、トリアルキルアミン、好ましくはトリエチルアミンおよびトリイソプロピルアミンである。アミノアルコール、例えばトリアルカノールアミン、例えばトリエタノールアミン、アルキルジアルカノールアミン、例えばメチル-またはエチルジエタノールアミンおよびジアルキルアルカノールアミン、例えばジメチルエタノールアミン、および2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールが好ましい。ヘアトリートメント組成物における使用には特に、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(略して「AMP」)、2-アミノ-2-エチルプロパン-1,3-ジオール、ジエチルアミノプロピルアミンおよびトリイソプロパノールアミンが、酸基を含むこれらのポリマーの中和に有用であることが判明している。同様に好適なものは、WO 03/099253, p. 2, 20行〜p. 3, 6行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)において特定されている塩基である。該酸基の中和は、2以上の塩基の混合物、例えば水酸化ナトリウム溶液とトリイソプロパノールアミンとの混合物の補助によっても行われうる。中和は、意図される用途に応じて、部分的または完全に行われうる。
【0156】
本発明の沈殿ポリマーがカチオン生成性基、例えばアミノ基を含む場合には、これらのアミノ基から、例えばモノ-もしくはポリヒドロキシカルボン酸、例えば乳酸もしくは酒石酸、または無機酸、例えばリン酸、硫酸および塩酸でのプロトン化により、あるいは例えばアルキル化剤、例えばC1-〜C4-アルキルハライドまたはスルファートでの第四級化により、カチオン性基を生成させることが可能である。適当なアルキル化剤の具体例としては、塩化エチル、臭化エチル、塩化メチル、臭化メチル、硫酸ジメチルおよび硫酸ジエチルが挙げられる。
【0157】
本発明の沈殿ポリマーの第四級化および中和の両方を行いたい場合には、好ましくは、まず、第四級化を行い、ついで中和を行う。
【0158】
本発明の1つの実施形態は、モノマーa)がN-ビニルピロリドン(本発明の場合には略して「VP」とも称される)であるまたはそれを含む、本発明の沈殿ポリマーである。
【0159】
本発明の1つの実施形態は、少なくとも1つのモノマーa)としてのN-ビニルピロリドン(本発明の場合には略して「VP」とも称される)と少なくとも1つのモノマーc1)としての(メタ)アクリル酸とを共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0160】
本発明の1つの実施形態は、モノマーa)としてのN-ビニルピロリドンとモノマーc2)としてのN-ビニルイミダゾール(本発明の場合には略して「VI」とも称される)とを共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0161】
本発明の1つの実施形態は、モノマーa)としてのN-ビニルピロリドンとモノマーc3)としてのDMAEMAとを共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0162】
本発明の1つの実施形態は、モノマーa)としてのN-ビニルピロリドンとモノマーc4)としてのDMAPMAMとを共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0163】
本発明の1つの実施形態は、モノマーa)としてのN-ビニルピロリドン、第1モノマーc)としての(メタ)アクリル酸、および第2モノマーc)としての、VI、DMAPMAMおよびDMAEMAからの1以上を共重合形態で含む沈殿ポリマーである。この場合、アニオン性/アニオン生成性モノマーとカチオン性/カチオン生成性モノマーとの重量比が1:2以下または2:1以上であることが好ましい。
【0164】
本発明のもう1つの実施形態は、
a)90〜99.5重量%のN-ビニルピロリドン、
b)0.5〜10重量%のメタクリルアミド(MAM)、
c)c1)0〜10重量%の(メタ)アクリル酸および
c2)0〜10重量%のN-ビニルイミダゾール(該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)を共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0165】
本発明のもう1つの実施形態は、
a)85〜97重量%のN-ビニルピロリドン、
b)0.5〜5重量%のメタクリルアミド、
c)c2)1.5〜10重量%のN-ビニルイミダゾール(該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)を共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0166】
本発明のもう1つの実施形態は、
a)85〜97重量%のN-ビニルピロリドン、
b)0.5〜5重量%のメタクリルアミド、
c)c1)1.5〜10重量%のアクリル酸(該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)を共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0167】
本発明のもう1つの実施形態は、
a)80〜95重量%のN-ビニルピロリドン、
b)0.2〜5重量%のウレイドメタクリラート(UMA)、
c)c1)1.5〜10重量%の(メタ)アクリル酸および
c8-1)0〜3重量%のC16-C18-アルキルPEG1100メタクリラート(該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)を共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0168】
本発明のもう1つの実施形態は、
a)80〜95重量%のN-ビニルピロリドン、
b)0.2〜5重量%のウレイドメタクリラート(UMA)、
c)c1)1.5〜10重量%のN-ビニルイミダゾール(VI)、
c8-1)0〜3重量%のC16-C18-アルキルPEG1100 MAならびに
d)0〜10重量%のメチルメタクリラート(c7)および/またはメタクリル酸(c1)(該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)を共重合形態で含む沈殿ポリマーである。
【0169】
本発明のもう1つの実施形態においては、前記沈殿ポリマーは、0.01〜1重量%の範囲、好ましくは0.1〜0.5重量%の架橋剤、好ましくはペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETAE)(該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である)を共重合形態で含有する。
【0170】
本発明のもう1つの実施形態においては、前記沈殿ポリマーは、モノマーb)として、b1)メタクリルアミドおよびb3)アリルグルコンアミドを共重合形態で含有する。
【0171】
本発明のもう1つの実施形態においては、前記沈殿ポリマーは、モノマーb)として、b1)メタクリルアミドの代わりにb3)アリルグルコンアミドを共重合形態で含有する。
【0172】
本発明のもう1つの実施形態においては、前記沈殿ポリマーは、モノマーb)として、b2)ウレイドメタクリラートを共重合形態で含有する。
【0173】
本発明のもう1つの実施形態は、95〜99重量%のN-ビニルピロリドンおよび1〜5重量%のメタクリルアミド(MAM)を共重合形態で含む非イオン性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表2】

【0174】
本発明のもう1つの実施形態は、88〜92重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、3〜6重量%のメタクリルアミド(MAM)、4〜8重量%のカチオン性/カチオン生成性モノマーc)、好ましくはN-ビニルイミダゾール(VI)、および0〜2重量%の架橋剤、好ましくはペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETAE)を共重合形態で含むカチオン性/カチオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表3】

【0175】
本発明のもう1つの実施形態は、80〜90重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0〜15重量%のメタクリルアミド(MAM)、0.5〜3重量%のウレイドメタクリラート(UMA)、0〜9重量%のメチルメタクリラート(MMA)、4〜8重量%のカチオン性/カチオン生成性モノマーc)、特にN-ビニルイミダゾール(VI)、0〜3重量%のポリエーテル(メタ)アクリラートおよび0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含むカチオン性/カチオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表4】

【0176】
本発明のもう1つの実施形態は、80〜90重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0.1〜3重量%のアリル-D-グルコンアミド(AGA)、10〜18重量%のカチオン性/カチオン生成性モノマーc)、特にN-ビニルイミダゾール(VI)、0〜6重量%のメチルメタクリラート、0.5〜3重量%のポリエーテル(メタ)アクリラートおよび0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含むカチオン性/カチオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表5】

【0177】
本発明のもう1つの実施形態は、85〜97重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、1〜4重量%のメタクリルアミド(MAM)、1〜6重量%のアクリル酸(AA)および0〜2重量%の架橋剤、好ましくはペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETAE)を共重合形態で含むアニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表6】

【0178】
本発明のもう1つの実施形態は、85〜95重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0.1〜2重量%のウレイドメタクリラート、0〜6重量%のメチルメタクリラート、5〜10重量%のアクリル酸(AA)、0〜3重量%のポリエーテル(メタ)アクリラート、0〜9重量%のメチルメタクリラートおよび0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含むアニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表7】

【0179】
本発明のもう1つの実施形態は、85〜95重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0.1〜2重量%のアリル-D-グルコンアミド、8〜12重量%のアクリル酸(AA)および0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含むアニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は、例えば以下の表のように、100重量%である。
【表8】

【0180】
高含量の共重合N-ビニルピロリドンを含有する本発明の沈殿ポリマーは特に有利な特性を有する。これらは、例えば、N-ビニルピロリドンのホモポリマー、または例えば溶液重合のような他の重合方法により得られる共重合N-ビニルピロリドンの比較含量を有するポリマーと比較した場合の高い分子量、より低い粘着性、増粘効果の増大、およびより良好な粉末製剤形成能である。
【0181】
本発明の沈殿ポリマーの用途
本発明は更に、本発明の沈殿ポリマーを含む、ゲルクリーム、水性製剤、棒状製剤、化粧品用油および油ゲル、マスカラ、セルフタンニング製品、フェースケア組成物、ボディケア組成物、日焼け後調製物、ヘアシャンプー組成物およびヘアセット剤から選択される化粧品組成物を提供する。
【0182】
本発明の他の化粧品組成物は、本発明の沈殿ポリマーを含む皮膚化粧品組成物、特に皮膚のケアのためのものである。これらは、特にW/OまたはO/W皮膚クリーム、昼用および夜用クリーム、アイクリーム、フェイスクリーム、シワ改善クリーム、擬態用クリーム、保湿クリーム、漂白クリーム、ビタミンクリーム、皮膚ローション、ケアローションおよび保湿ローションとして存在する。
【0183】
更に、本発明の沈殿ポリマーは、皮膚化粧品調製物、例えば顔用トーナー、フェースマスク、防臭剤および他の化粧品ローションのための成分として適しており、装飾用化粧品、例えばコンシール用スティック、舞台用化粧、マスカラおよびアイシャドウ、口紅、コール(kohl)ペンシル、アイライナー、化粧、ファンデーション、頬紅および粉末およびペンシル状まゆ墨における使用に適している。
【0184】
更に、本発明の沈殿ポリマーは、鼻腔清浄のための鼻用ストリップ、抗アクネ組成物、忌避剤、髭剃り用組成物、脱毛組成物、インティメイト・ケア組成物、フットケア組成物、そしてまた、ベビーケアにおいて使用されうる。
【0185】
本発明の他の好ましい調製物は、本発明の沈殿ポリマーを含む洗浄用、シャワー用および浴用調製物である。
【0186】
本発明の場合、洗浄用、シャワー用および浴用調製物は、液体ないしゲル様稠度の石鹸、透明石鹸、高級石鹸、防臭(デオドラント)石鹸、クリーム石鹸、ベビー石鹸、皮膚保護石鹸、研磨石鹸および合成石鹸、練り石鹸、柔軟石鹸および洗浄用ペースト、液体洗剤、シャワー用および浴用調製物、例えばウォッシングローション、シャワー浴およびシャワーゲル、泡風呂、油浴およびスクラブ調製物、シェービングフォーム、シェービングローションおよびシェービングクリームを意味すると理解される。
【0187】
本発明の化粧品調製物は、水性または水性-アルコール性溶液、O/WおよびW/Oエマルション、水性分散製剤、固体安定化製剤、スティック製剤、PIT製剤として、クリーム、フォーム、スプレー(ポンプスプレーまたはエアゾール)、ゲル、ゲルスプレー、ローション、オイル(油)、オイルゲルまたはムースの形態で存在することが可能であり、それらに応じて通常の他の補助物質と共に配合されうる。
【0188】
本発明の化粧品調製物は、好ましくは、本発明の少なくとも1つの沈殿ポリマー、少なくとも1つの美容上許容される担体、およびそれらとは異なる少なくとも1つの成分であって、美容上活性な成分、乳化剤、界面活性剤、保存剤、香油、他の増粘剤、ヘアポリマー、ヘアおよびスキンコンディショナー、グラフトポリマー、水溶性または分散性シリコーン含有ポリマー、光防護剤、漂白剤、ゲル形成剤、ケア剤、着色剤、染髪剤、日焼け剤、染料、色素、稠度調節剤、保湿剤、リファット化(refatting)剤、コラーゲン、タンパク質加水分解産物、脂質、抗酸化剤、消泡剤、帯電防止剤、柔軟剤および軟化剤から選択されるものを含む。
【0189】
本発明において好ましいヘアケア組成物は、前処理組成物、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアバルサム、リーブ・オン(洗い流さない)ヘアトリートメント、リンス・オフ(洗い流される)ヘアトリートメント、ヘアトニック、ポマード、スタイリングクリーム、スタイリングローション、スタイリングゲル、最終流体(end fluid)、熱油(hot-oil)トリートメントおよびフォームトリートメントから選択される。
【0190】
本発明の沈殿ポリマーは、好ましくは、化粧品、好ましくは頭髪用化粧品調製物を製造するためのレオロジー改変被膜形成剤、ヘアセット剤およびコンディショナーとして使用される。
【0191】
したがって、本発明は更に、本発明の沈殿ポリマーを含む化粧品、特に頭髪用化粧品調製物を提供する。
【0192】
好ましい頭髪用化粧品組成物は、洗髪洗浄組成物、シャンプー、ヘアケア組成物およびヘアセット剤、例えば特にヘアセットゲルである。
【0193】
本発明の沈殿ポリマーは、特に、被膜形成および/またはコンディショニングレオロジー改変剤として有効である。したがって、それらは、「増粘セット剤」または「セット用増粘剤」としてのヘアセット剤、および「コンディショニング増粘剤」としてのヘアケア組成物に特に適している。
【0194】
原則として、例えばO/WおよびW/Oのような多相組成物において使用される場合には、本発明の沈殿ポリマーは水相または油相のいずれにおいても使用されうる。一般に、不均質相の液/液組成物は本発明の沈殿ポリマーを実質的に水相中に含む。
【0195】
本発明は更に、
A)本発明の少なくとも1つの沈殿ポリマー、
B)場合によっては、A)とは異なる少なくとも1つのヘアポリマー、
C)少なくとも1つの美容上許容される担体、ならびに
D)場合によっては、A)およびB)とは異なる少なくとも1つの美容上許容される有効成分および/または補助物質
を含む頭髪用化粧品組成物を提供する。
【0196】
本発明の沈殿ポリマーは、有利には、被膜形成特性だけでなく、レオロジー改変特性によっても特徴づけられる。したがって、それらは頭髪用化粧品組成物において、ヘアセット成分としても使用可能であり、このことは、他のセットポリマーの使用が少量のみ必要とされ、あるいは更には全く不要であることを意味する。本発明の沈殿ポリマーはまた、有利には、コンディショニング特性により特徴づけられ、頭髪の官能特性を改善し、例えば、それに柔軟性および光沢を与えうる。
【0197】
該頭髪用化粧品組成物は、該組成物の総重量に対して好ましくは約0.1〜10重量%、特に好ましくは0.2〜6重量%、特に0.3〜3重量%の比率で本発明の沈殿ポリマーを含む。
【0198】
適当なヘアポリマーB)およびその好ましい量の具体例はWO 2007/010035, p.68, l.32〜p.70, l.22.に詳細に記載されている。この部分の全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0199】
該組成物は、好ましくは、水、親水性成分、疎水性成分およびそれらの混合物から選択される担体成分C)を含有する。
【0200】
適当な担体成分C)はWO 2007/010035, p.70, l.28〜p.71, l.37に詳細に記載されている。この部分の全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0201】
また、本発明の組成物は、成分D)として、A)およびB)とは異なる少なくとも1つの他の化粧品有効成分または補助物質を含みうる。適当な成分D)はWO 2007/010035, p.72, l.2〜p.72, l.13に詳細に記載されている。この部分の全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0202】
本発明の沈殿ポリマーは公知増粘剤と共に使用されうる。適当な増粘剤はWO 2007/010035, p.72, l.15〜p.72, l.24に詳細に記載されている。この部分の全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0203】
コンディショナー
本発明の化粧品調製物のために選択されるコンディショナーは、好ましくは、WO 2006/106140の34ページ24行〜37ページ10行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されているコンディショナーである。
【0204】
増粘剤
ゲル、シャンプーおよびヘアケア組成物に適した増粘剤は、“Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuss [頭から爪先までの化粧品および衛生学]”, W. Umbach編, 3rd edition, Wiley-VCH, 2004, pp.235-236(この点においてその全体を参照により本明細書に組み入れることとする)において特定されている。本発明の化粧品調製物のための適当な他の増粘剤は、例えばWO 2006/106140の37ページ12行〜38ページ8行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)にも記載されている。
【0205】
保存剤
本発明の化粧品組成物のための適当な保存剤は、例えばWO 2006/106140の38ページ10行〜39ページ18行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0206】
UV光防護フィルター
本発明の化粧品組成物のための適当なUV光防護フィルターは、例えばWO 2006/106140の39ページ20行〜41ページ10行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0207】
抗酸化剤
本発明の化粧品組成物のための適当な抗酸化剤は、例えばWO 2006/106140の41ページ12行〜42ページ33行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0208】
分散剤
不溶性有効成分、例えばフケ防止有効成分またはシリコーン油を本発明の組成物中に分散させまたは永久的に懸濁状態を維持したい場合には、分散剤および増粘剤、例えばマグネシウムアルミニウムシリカート、ベントナイト、脂肪アシル誘導体、ポリビニルピロリドンまたはヒドロコロイド、例えばキサンタンガムまたはカルボマーを使用することが好ましい。
【0209】
該組成物は、化粧品において通常使用される他の添加物、例えば香料、染料、リファット化(refatting)剤、錯形成剤および金属イオン封鎖剤、光沢剤(pearlizing agent)、植物抽出物、ビタミン、有効成分、着色効果を有する顔料、軟化、保湿および/または湿潤物質、あるいは他の通常の成分、例えばアルコール、ポリオール、ポリマー、pH調節のための有機酸、泡安定剤、電解質、有機溶媒またはシリコーン誘導体を含みうる。該組成物のための当業者に公知の具体的な他の成分に関しては、“Kosmetik und Hygiene von Kopf bis Fuss [頭から爪先までの化粧品および衛生学]”, W. Umbach編, 3rd edition, Wiley-VCH, 2004, pp.123-128(それを参照により本明細書に組み入れることとする)が参照されうる。
【0210】
本発明の組成物、例えばヘアスプレー、ゲル、シャンプーおよびヘアケア組成物は、場合によっては、エトキシ化グリセロール脂肪酸エステル、特に好ましくはPEG-10オリーブ油、PEG-11アボカド油グリセリド、PEG-11カカオバターグリセリド、PEG-13ヒマワリ油グリセリド、PEG-15グリセリルイソステアラート、PEG-9ヤシ脂肪酸グリセリド、PEG-54水素化ヒマシ油、PEG-7水素化ヒマシ油、PEG-60水素化ヒマシ油、ホホバ油エトキシラート(PEG-26ホホバ脂肪酸、PEG-26ホホバアルコール)、グリセレス-5ココアート、PEG-9ヤシ脂肪酸グリセリド、PEG-7グリセリルココアート、PEG-45パーム核油グリセリド、PEG-35ヒマシ油、オリーブ油PEG-7エステル、PEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PEG-10オリーブ油グリセリド、PEG-13ヒマワリ油グリセリド、PEG-7水素化ヒマシ油、水素化パーム核油グリセリドPEG-6エステル、PEG-20トウモロコシ油グリセリド、PEG-18グリセリルオレアートココアート、PEG-40水素化ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-60水素化ヒマシ油、PEG-60トウモロコシ油グリセリド、PEG-54水素化ヒマシ油、PEG-45パーム核油グリセリド、PEG-80グリセリルココアート、PEG-60アーモンド油グリセリド、PEG-60月見草グリセリド、PEG-200水素化グリセリルパルマート、PEG-90グリセリルイソステアラートからなる群から選択されるエトキシ化油を含む。好ましいエトキシ油はPEG-7グリセリルココアート、PEG-9ココアグリセリド、PEG-40水素化ヒマシ油、PEG-200水素化グリセリルパルマートである。エトキシ化グリセロール脂肪酸エステルは種々の目的の水性洗浄製剤中で使用される。約30〜50のエトキシ化度を有するグリセロール脂肪酸エステルは、香油のような無極性物質のための溶解促進剤として役立つ。高エトキシ化グリセロール脂肪酸エステルは増粘剤として使用される。
【0211】
有効成分
本発明の化粧品組成物のための有利な有効成分は、例えばWO 2006/106140の44ページ24行〜49ページ39行(それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0212】
UV光防護剤
1つの好ましい実施形態においては、本発明の組成物は、皮膚および/または頭髪を保護するためのUV光防護剤を含む。適当なUV光防護剤はWO 2006/106114のp.24, l.4〜p.27, l.27(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に詳細に記載されている。
【0213】
真珠光沢ワックス
本発明の化粧品組成物のための適当な真珠光沢ワックスは、例えばWO 2006/106140の50ページ1行〜16行(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0214】
乳化剤
本発明の1つの好ましい実施形態においては、本発明の化粧品組成物はエマルションの形態である。そのようなエマルションの製造は公知方法により行われる。本発明のエマルションのための適当な乳化剤は、例えば2006/106140の50ページ18行〜53ページ4行(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0215】
香油
本発明の化粧品組成物に香油を加える場合、適当な香油は、例えば2006/106140の53ページ10行〜54ページ3行(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0216】
顔料
本発明の化粧品組成物は、場合によっては、更に顔料を含む。本発明の組成物のための適当な顔料は、例えば2006/106140の54ページ5行〜55ページ19行(その全体を参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。
【0217】
ナノ粒子
本発明の組成物は、場合によっては、水不溶性ナノ粒子、すなわち、1〜200、好ましくは5〜100nmの範囲の粒径を有する粒子を含む。好ましいナノ粒子は、酸化金属、特に酸化亜鉛および/または二酸化チタンのナノ粒子である。
【0218】
ポリマー
1つの好ましい実施形態においては、本発明の化粧品組成物は本発明の沈殿ポリマーのほかに他のポリマーも含む。適当な他のポリマーは、例えば2006/106140の55ページ21行〜63ページ2行に記載されている。この部分の全体を参照により本明細書に組み入れることとする。
【0219】
本発明の沈殿ポリマーは、ヘアゲル、特に、いわゆるスタイリングゲルにおけるレオロジー改変性被膜形成剤としても適している。この目的に特に適しているものとしては、過剰のアニオン性および/またはアニオン生成性基を有する沈殿ポリマーが挙げられる。したがって、本発明は、過剰のアニオン性および/またはアニオン生成性基を有する、すなわち、アニオン性およびアニオン生成性基のモル量がカチオン性およびカチオン生成性基のモル量より大きい、本発明の沈殿ポリマーを含むヘアゲルおよびヘアセットゲルを提供する。
【0220】
これらは、特に、85〜97重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、1〜4重量%のメタクリルアミド(MAM)、1〜6重量%のアクリル酸(AA)および0〜2重量%の架橋剤、好ましくはペンタエリトリトール トリアリル エーテル(PETAE)を共重合形態で含むアニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である。
【0221】
これらはまた、特に、85〜95重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0.1〜2重量%のウレイド メタクリラート、0〜6重量%のメチル メタクリラート、5〜10重量%のアクリル酸(AA)、0〜3重量%のポリエーテル (メタ)アクリラート、0〜9重量%のメチル メタクリラートおよび0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含むアニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である。
【0222】
これらはまた、特に、85〜95重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0.1〜2重量%のアリル-D-グルコンアミド(AGA)、8〜12重量%のアクリル酸(AA)および0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含むアニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である。
【0223】
本発明の好ましい実施形態は、本発明のレオロジー改変性沈殿ポリマーのほかに、化粧品において通常使用されるゲル形成剤を含む頭髪用化粧品調製物、特にヘアセット剤およびヘアゲルである。そのような他の通常のゲル形成剤は、若干架橋されたポリアクリル酸、例えばCarbomer (INCI)、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン修飾セルロース、多糖、例えばキサンタンガム、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ナトリウムアクリラートコポリマー、ポリクオタニウム-32 (および) Paraffinum Liquidum (INCI)、ナトリウムアクリラートコポリマー (および) Paraffinum Liquidum (および) PPG-1 トリデセス-6、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、ステアレス-10アリルエーテルアクリラートコポリマー、ポリクオタニウム-37 (および) Paraffinum Liquidum (および) PPG-1 トリデセス-6、ポリクオタニウム 37 (および) プロピレングリコールジカプリラート(および) PPG-1 トリデセス-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-44を含む。
【0224】
本発明の好ましい実施形態は、本発明の少なくとも1つのレオロジー改変性アニオン性/アニオン生成性沈殿ポリマーと、INCI名称Carbomerを有する少なくとも1つの増粘剤とを含む頭髪用化粧品調製物、特にヘアセット剤およびヘアゲルである。名称Carbomerを有する好ましい増粘剤は、例えば商品名Carbopol(登録商標)として商業的に入手可能である。
【0225】
本発明のもう1つの好ましい実施形態は、本発明の少なくとも1つの沈殿ポリマーと、少なくともアニオン性会合性増粘剤、例えば、INCI名称アクリラート/ステアレス-20メタクリラートコポリマー(例えば、Aculyne(登録商標)22)、アクリラート/べへネス-25メタクリラートコポリマー(例えば、Aculyne(登録商標)28)またはアクリラート/ステアレス-20メタクリラート架橋ポリマー(例えば、Aculyne(登録商標)88)を有するいわゆるHASE増粘剤(HASEは「アニオン性疎水修飾アルカリ可溶性アクリル酸ポリマーエマルション(anionic hydrophobically modified alkali-soluble acrylic polymer emulsion)」を意味する)とを含む頭髪用化粧品調製物、特にヘアセット剤およびヘアゲルである。
【0226】
頭髪洗浄用組成物
本発明の1つの好ましい実施形態は、本発明の沈殿ポリマーを含む頭髪洗浄用組成物およびシャンプーである。この実施形態には、それらのコンディショニング目的のレオロジー改変特性により、特に、本発明のカチオン性またはカチオン生成性沈殿ポリマー、すなわち、アニオン性およびアニオン生成性基のモル量がカチオン性およびカチオン生成性基のモル量より少ない、本発明のポリマーが適している。
【0227】
これらは、例えば、88〜92重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、3〜6重量%のメタクリルアミド(MAM)、4〜8重量%のカチオン性/カチオン生成性モノマーc)、特にN-ビニルイミダゾール(VI)、および0〜2重量%の架橋剤、好ましくはペンタエリトリトールトリアリルエーテル(PETAE)を共重合形態で含む本発明のカチオン性/カチオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である。
【0228】
これらはまた、80〜90重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0〜15重量%のメタクリルアミド(MAM)、0.5〜3重量%のウレイドメタクリラート(UMA)、0〜9重量%のメチルメタクリラート(MMA)、4〜8重量%のカチオン性/カチオン生成性モノマーc)、特にN-ビニルイミダゾール(VI)、0〜3重量%のポリエーテル(メタ)アクリラートおよび0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含む本発明のカチオン性/カチオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である。
【0229】
これらはまた、80〜90重量%のN-ビニルピロリドン(VP)、0.1〜3重量%のアリル-D-グルコンアミド(AGA)、10〜18重量%のカチオン性/カチオン生成性モノマーc)、特にN-ビニルイミダゾール(VI)、0〜6重量%のメチルメタクリラート、0.5〜3重量%のポリエーテル(メタ)アクリラートおよび0〜2重量%の架橋剤を共重合形態で含む本発明のカチオン性/カチオン生成性沈殿ポリマーである。該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である。
【0230】
いくつかの場合には、頭髪の質または頭皮の問題に応じて、シャンプーおよび頭髪洗浄用組成物に追加的要件が課せられる。本発明の好ましいシャンプーおよび頭髪洗浄用組成物はアニオン性界面活性剤を含む。本発明の他の好ましいシャンプーおよび頭髪洗浄用組成物はアニオン性および両性界面活性剤の組合せを含む。本発明の他の好ましいシャンプーおよび頭髪洗浄用組成物はアニオン性および両性イオン界面活性剤の組合せを含む。本発明の他の好ましいシャンプーおよび化粧品クレンジング組成物はアニオン性および非イオン性界面活性剤の組合せを含む。全てのタイプの適当な界面活性剤は「界面活性剤」として既に前記に記載されている。好ましいアニオン性界面活性剤は、硫酸アルキル、アルキルポリグリコールエーテルスルファートおよびエーテルカルボン酸塩(該アルキル基内に10〜18個の炭素原子を、および該分子内に12個までのグリコールエーテル基を有するもの)、ならびにスルホコハク酸モノ-およびジアルキルエステル(該アルキル基内に8〜18個の炭素原子を有するもの)、ならびにスルホコハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル(該アルキル基内に8〜18個の炭素原子を、および1〜6個のオキシエチル基を有するもの)である。特に好ましいアニオン性界面活性剤は、2〜4 EO単位のエトキシ化度を有するラウリルエーテルスルファートのアルカリ金属またはアンモニウム塩である。好ましい両性イオン界面活性剤は、INCI名称Cocamidopropyl Betaineとして公知である脂肪酸アミド誘導体である。特に好ましい両性界面活性剤はN-ココアルキルアミノプロピオナート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオナートおよびN-ラウロイルサルコシナートである。好ましい非イオン性界面活性剤は、各場合に脂肪アルコールまたは脂肪酸1モル当たり2〜30モルのエチレンオキシドを有する、飽和直鎖状脂肪アルコールおよび脂肪酸上へのアルキレンオキシド付加生成物であることが判明している。優れた特性を有する調製物は、それらが非イオン性界面活性剤としてエトキシ化グリセロールの脂肪酸エステルを含む場合にも、同様に得られる。
【0231】
供給
本発明の調製物は、例えば、エアゾール容器、圧縮ボトルから、あるいはポンプ、スプレーまたは泡形成装置により噴霧されうる調製物の形態であることが可能であるが、標準的なボトルおよび容器から適用されうる組成物の形態であることも可能である。エアゾール容器から噴霧されうる本発明の化粧品または皮膚科用調製物のための適当な噴射剤は、一般に公知の易揮発性液化噴射剤、例えばジメチルエーテル、炭化水素(プロパン、ブタン、イソブタン)であり、これらは、単独で、あるいは混合物、例えば、ジメチルエーテルおよびイソブタンまたはジメチルエーテルおよびブタンの互いの混合物として使用されうる。圧縮空気、窒素、二酸化窒素または二酸化炭素、あるいはこれらの物質の混合物も有利に使用されうる。
【0232】
本発明の調製物は、個々の成分を混合することにより常法で製造されうる。該調製物のpHは、酸または塩基を加えることにより、好ましくは、バッファー混合物(例えば、クエン酸/クエン酸塩またはリン酸/リン酸塩バッファー混合物)を加えることにより、公知方法で調節されうる。本発明の1つの実施形態においては、該pHは10未満、例えば2〜7の範囲、特に3〜5の範囲である。
【0233】
好ましいシャンプー製剤は、
a)0.05〜10重量%の本発明の少なくとも1つの沈殿ポリマー、
b)25〜94.95重量%の水、
c)5〜50重量%の界面活性剤、
d)0〜5重量%のコンディショナー、
e)0〜10重量%の他の化粧品成分を含む。
【0234】
もう1つの実施形態においては、本発明の沈殿ポリマーの使用の結果として、製造に十分な粘度の、調製物に対して10重量%未満の界面活性剤を含有する界面活性剤低減製剤を製造することも可能である。特に、本発明のレオロジー改変性沈殿ポリマーは、少なくとも0.1重量%、および0.1〜10重量%、好ましくは10重量%未満の界面活性剤を含むそのような調製物における所望の粘度を確立するために使用される。
【0235】
該シャンプーおよび化粧品クレンジング組成物においては、シャンプーおよび化粧品クレンジング組成物において通常使用される全てのアニオン性、中性、両方またはカチオン性界面活性剤が使用されうる。適当な界面活性剤は前記で特定されている。特に好ましいのは、10重量%を超える界面活性剤含量を有するシャンプーおよび化粧品クレンジング組成物である。
【0236】
シャンプー製剤においては、ある効果を達成するために、他のコンディショナーが使用されうる。これらには、例えば、INCI名称ポリクオタニウムを有するカチオン性ポリマー、特に、ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩(Luviquat(登録商標)FC、Luviquat(登録商標)HM、Luviquat(登録商標)MS、Luviquat(登録商標)Care)のコポリマー、硫酸ジエチルで第四級化されたN-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリラートのコポリマー(Luviquat(登録商標)PQ 11)、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat(登録商標)Hold);カチオン性セルロース誘導体(ポリクオタニウム-4および-10)、アクリルアミドコポリマー(ポリクオタニウム-7)が含まれる。
【0237】
有利なコンディショナーは、例えば、INCIに従いポリクオタニウム(特にポリクオタニウム-1〜ポリクオタニウム-87)と称される化合物である。以下の表は、本発明のシャンプーおよび頭髪洗浄用組成物において使用されうるコンディショナーの非包括的一覧を示す。
【表9】

【0238】

【0239】
本発明のヘアゲルは、ゲルに通常使用される容器内、好ましくはチューブまたは小瓶内で提供される。
【実施例】
【0240】
本発明は以下に実施例により更に詳細に説明されるが、それらに限定されるものではない。
【0241】
略語/商品名の意味:
アクリル酸 AA
アリル-D-グルコンアミド AGA
メタクリルアミド MAM
メチルメタクリラート MMA
N-ビニルイミダゾール VI
N-ビニルピロリドン VP
ペンタエリトリトール
トリアリルエーテル PETAE
ウレイドメタクリラート UMA
Plex(登録商標) 6844-O MMA中の25重量%のUMA
Plex(登録商標) 6877-O MMA中の25重量%のC16-18-アルキル (EO)25メタクリラート
AMP 2-アミノ-2-メチルプロパノール
明示的に特に定められていない限り、「%」単位の定量的データは重量データの%として示されている。
【0242】
沈殿ポリマーの製造
実施例1のための製造方法(A)
初期仕込み: 酢酸エチル 535 g
シクロヘキサン 192 g
tert-ブチルペルオクトアート 1.2 g
供給1 57.3 g
供給2 7 g
供給1: N-ビニルピロリドン 235.2 g
メタクリルアミド 4.8 g
酢酸エチル 46.5 g
供給2: 酢酸エチル 46.5 g
Wako V65 0.2 g
供給3: 酢酸エチル 140 g
Wako V65 0.75 g
tert-ブチルペルオクトアート 1.2 g
該初期仕込みを窒素雰囲気下で約62℃に加熱した。ついで供給1を3時間にわたって計量供給し、供給2を4時間にわたって計量供給した。ついで該反応混合物を、攪拌しながら約62℃で更に2時間維持した。ついで供給3を30分にわたって加え、該混合物を65℃で更に2.5時間攪拌した。ついで該混合物を、まず70℃に加熱し、更に3時間重合させ、最後に90℃に加熱し、更に4時間にわたって後重合させた。ついで該反応混合物を室温に冷却し、固体を濾別し、真空中、75℃で24時間乾燥させた。
【0243】
実施例2、6、7および12のポリマーの製造を同様にして行った。
【0244】
実施例4のための製造方法(B)
初期仕込み: 酢酸エチル 702 g
tert-ブチルペルオクトアート 2 g
供給1 62 g
供給2 7 g
供給1: N-ビニルピロリドン 237.6 g
メタクリルアミド 13.2 g
1-ビニルイミダゾール 13.2 g
酢酸エチル 46.8 g
供給2: 酢酸エチル 46.8 g
Wako(登録商標)V65 0.26 g
供給3: 酢酸エチル 140.4 g
Wako(登録商標)V65 0.79 g
tert-ブチルペルオクトアート 1.32 g
該初期仕込みを窒素雰囲気下で約60℃に加熱した。ついで供給1を3時間にわたって計量供給し、供給2を4時間にわたって計量供給した。ついで該反応混合物を、攪拌しながら約60℃で更に2時間維持した。ついで供給3を30分にわたって加え、該混合物を65℃で更に2.5時間攪拌した。ついで該混合物を、まず70℃に加熱し、更に3時間重合させ、最後に80〜85℃に加熱し、更に4時間にわたって後重合させた。ついで該反応混合物を室温に冷却し、固体を濾別し、真空中、75℃で24時間乾燥させた。
【0245】
実施例3、9、10、11、13および14のポリマーの製造を同様にして行った。
【0246】
実施例5のための製造方法(C)
初期仕込み: 酢酸エチル 535 g
シクロヘキサン 192 g
tert-ブチルペルオクトアート 1.2 g
供給1 57.3 g
供給2 7 g
供給1: N-ビニルピロリドン 216 g
メタクリルアミド 7.2 g
ビニルイミダゾール 16.3 g
ペンタエリトリトールトリアリルエーテル 0.48 g
酢酸エチル 46.5 g
供給2: 酢酸エチル 46.5 g
Wako V65 0.2 g
供給3: 酢酸エチル 140 g
Wako V65 0.75 g
tert-ブチルペルオクトアート 1.2 g
供給4: 塩化メチル(気体) 9 g
該初期仕込みを窒素雰囲気下で約62℃に加熱した。ついで供給1を3時間にわたって計量供給し、供給2を4時間にわたって計量供給した。ついで該反応混合物を、攪拌しながら約62℃で更に2時間維持した。ついで供給3を30分にわたって加え、該混合物を65℃で更に2.5時間攪拌した。ついで該混合物を、まず70℃に加熱し、更に3時間重合させ、最後に90℃に加熱し、更に4時間にわたって後重合させた。ついで該反応混合物を、攪拌しながら放置して約50℃に冷却し、供給4を約30分にわたって導入した。ついで該ポリマーを各場合において1時間にわたって70℃および90℃でメチル化した。ついで未消費の塩化メチルを脱気により除去した。ついで固体を濾別し、真空中、75℃で24時間乾燥させた。
【0247】
実施例8のポリマーの製造を同様にして行った。
【0248】
実施例5および8のポリマーの第四級化可能な基は約75mol%まで第四級化される。
【0249】
本発明の沈殿ポリマー:
【表10】

【0250】
適用例
ヘアゲル
全てのゲルを、2〜3重量%の固化ポリマー、0.2または0.5重量%のCarbopol(登録商標)980を使用して製造し、トリエタノールアミンでpHを約7に調節した。標準ゲル(SG1〜SG3)を製造するために、ポリビニルピロリドンまたはビニルピロリドン-ビニルアセタートコポリマーを固化ポリマーとして使用した。
【表11】

【0251】
本発明の沈殿ポリマーを含む化粧品調製物の実施例を以下に示す。
【0252】
Carbopol(登録商標)を含有するヘアゲル
増粘相 (相1):
Carbopol(登録商標)940 (粉末) 1 g
水 149 g
Euxyl(登録商標)K100 q.s.
トリエタノールアミン(99%)使用 pH 6.5〜7.2に調節
固化相 (相2):
ポリマー 1 6 g
Cremophor(登録商標)WO:香料 [4:1 w/w] 0.3 g
水 水で50 gまで溶解
相1および2を、攪拌しながら別々に均質化する。これは透明で濃厚なゲル(増粘相)および固化相を与える。ついで該固化相を該増粘相中にゆっくり攪拌導入して、実質的に透明な固体ゲルを得る。
【0253】
実施例2、3、4、6、11および13のポリマーを使用して、同様のヘアゲルを製造する。
【0254】
PVPおよびCarbopol(登録商標)を含有するヘアゲル
増粘相 (相1):
Carbopol(登録商標)940 (粉末) 1 g
水 149 g
Euxyl(登録商標)K100 q.s.
トリエタノールアミン(99%強度)使用 pH 6.5〜7.2に調節
固化相 (相2):
ポリマー 1 3 g
ポリビニルピロリドンPVP K90 3 g
Cremophor(登録商標)WO:香料 [4:1 w/w] 0.3 g
水 水で50 gまで溶解
相1および2を、攪拌しながら別々に均質化する。これは透明で濃厚なゲル(増粘相)および固化相を与える。ついで該固化相を該増粘相中にゆっくり攪拌導入して、実質的に透明な固体ゲルを得る。
【0255】
実施例2、3、4、6、11および13のポリマーを使用して、同様のヘアゲルを製造する。
【0256】
会合性増粘剤を含有するヘアゲル
増粘相 (相1):
Aculyne(登録商標)22 (30%) 6 g
水 144 g
Euxyl(登録商標)K100 q.s.
AMP(90%強度)使用 pH 6.5〜7.2に調節
固化相 (相2):
ポリマー 1 4 g
Cremophor(登録商標)WO:香料 [4:1 w/w] 0.3 g
水 水で50 gまで溶解し希釈
相1および2を、攪拌しながら別々に均質化する。これは透明で濃厚なゲル(増粘相)および固化相を与える。ついで該固化相を該増粘相中にゆっくり攪拌導入して、実質的に透明な固体ゲルを得る。
【0257】
実施例2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13および14のポリマーを使用して、同様のヘアゲルを製造する。
【0258】
会合性増粘剤およびカチオン性固化ポリマーを含有するヘアゲル
増粘相 (相1):
Aculyne(登録商標)22 (30%強度) 6 g
水 144 g
Euxyl(登録商標)K100 q.s.
AMP(90%強度)使用 pH 6.5〜7.2に調節
固化相 (相2):
ポリマー 1 4 g
Luviquat(登録商標)Supreme (20%強度) 5 g
Cremophor WO:香料 [4:1 w/w] 0.3 g
水 水で50 gまで溶解し希釈
相1および2を、攪拌しながら別々に均質化する。これは透明で濃厚なゲル(増粘相)および固化相を与える。ついで該固化相を該増粘相中にゆっくり攪拌導入して、実質的に透明な固体ゲルを得る。
【0259】
実施例2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13および14のポリマーを使用して、同様のヘアゲルを製造する。
【0260】
会合性増粘剤およびアニオン性固化ポリマーを含有するヘアゲル
増粘相 (相1):
Aculyne(登録商標)22 (30%強度) 6 g
水 144 g
K100 q.s.
AMP(90%強度)使用 pH 6.5〜7.2に調節
固化相 (相2):
ポリマー 1 3 g
Ultrahold(登録商標)Strong(100%) 3 g
Cremophor WO:香料 [4:1 w/w] 0.3 g
水で50 gまで希釈し、ついでAMPでpH 7.5〜8に調節
相1および2を、攪拌しながら別々に均質化する。これは透明で濃厚なゲル(増粘相)および固化相を与える。ついで該固化相を該増粘相中にゆっくり攪拌導入して、実質的に透明な固体ゲルを得る。
【0261】
実施例2、9、10、11、12、13および14のポリマーを使用して、同様のヘアゲルを製造する。
【0262】
フォームセット剤 [重量%]
ポリマー 3 (粉末) 1.00
Cremophor(登録商標)A 25(Ceteareth 25/ BASF) 0.2
Comperlan(登録商標)KD(Coamide DEA/Henkel) 0.1
水 78.7
乳酸(90%)でpH 5.5〜6.5に調節
ジメチルエーテル 10.0
他の添加物:香料、保存剤
製造:秤量し、攪拌しながら溶解し、ボトルに入れ、噴射ガスを加える。
【0263】
実施例4、5、6、7および8のポリマーを使用して、同様のフォームセット剤を製造する。
【0264】
シャンプー [重量%]
A) Texapon(登録商標)NSO 28%強度 50.0
Comperlan(登録商標) KD 1.0
ポリマー 5 1.0
水 19.0
香油 q.s.
B) 水 28.0
塩化ナトリウム 1.0
保存剤 q.s.
製造:秤量し、攪拌しながら相AおよびBを別々に溶解し、混合し、相Bを相A内にゆっくりと攪拌導入する。
【0265】
実施例6、7および8のポリマーを使用して、同様のシャンプーを製造する。
【0266】
皮膚化粧品調製物
標準的なO/Wクリーム
油相: 重量% CTFA
Cremophor(登録商標)A6 3.3 セテアレス-6(および)ステアリルアルコール
Cremophor(登録商標)A25 3.3 セテアレス-25
グリセロールモノステアラートs.e. 2.5 グリセリルステアラート
パラフィン油 7.5 パラフィン油
セチルアルコール 2.5 セチルアルコール
Luvitol(登録商標)EHO 3.2 セテアリルオクタノアート
ビタミンEアセタート 1.0 トコフェリルアセタート
Nip-Nip 0.1 メチルおよびプロピル4-ヒドロキシベンゾアート(7:3)
水相: 重量%
ポリマー 5 1.0
水 74.0 水
1,2-プロピレングリコール 1.5 プロピレングリコール
Germall II 0.1 イミダゾリジニル尿素
製造:
秤量し、攪拌しながら油相および水相を別々に約80℃の温度で均質化し、水相を油相内にゆっくり攪拌導入し、攪拌しながら室温にゆっくり冷却する。
【0267】
実施例6、7、8、11、13および14のポリマーを使用して、同様のO/Wクリームを製造する。ポリマー5、6、7および8の場合には、該水相を乳酸でpH 5〜6に調節し、ポリマー11、13および14の場合には、該pHをトリエタノールアミンで6.5〜7.2に調節する。
【0268】
標準的な昼用ローション
油相: 重量% CTFA名
Cremophor(登録商標)A6 1.5 セテアレス-6(および)ステアリルアルコール
Cremophor(登録商標)A25 1.5 セテアレス-25
グリセロールモノステアラートs.e. 5.0 グリセリルステアラート
Uvinul(登録商標)MS 40 0.5 ベンゾフェノン-4
パラフィン油 3.5 パラフィン油
セチルアルコール 0.5 セチルアルコール
Luvitol(登録商標)EHO 10.0 セテアリルオクタノアート
D-パンテノール50P 3.0 パンテノールおよびプロピレングリコール
ビタミンEアセタート 1.0 トコフェリルアセタート
Tegiloxan(登録商標)100 0.3 ジメチコーン
Nip-Nip 0.1 メチルおよびプロピル4-ヒドロキシベンゾアート(7:3)
水相: 重量%
ポリマー 5 0.5
水 71.0 水
1,2-プロピレングリコール 1.5 プロピレングリコール
Germall II 0.1 イミダゾリジニル尿素
製造:
秤量し、攪拌しながら油相および水相を別々に約80℃の温度で均質化し、水相を油相内にゆっくり攪拌導入し、攪拌しながら室温にゆっくり冷却する。
【0269】
実施例6、7および8のポリマーを使用して、同様のローションを製造する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)80〜99.9重量%の、式I
【化1】

[式中、
基R1〜R3の1つは式CH2=CR4-の基であり、ここで、R4は、HまたはC1-C4-アルキルであり、その他の基R1〜R3は、互いに独立して、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであり、
ここで、R1およびR2は、それらが結合しているアミド基と一緒になって、5〜8個の環原子を有するラクタムであってもよく、
ここで、R2およびR3は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、5〜7員複素環であってもよく、
ただし、基R1、R2およびR3の炭素原子の総数は多くとも8である]
の少なくとも1つの非イオン性水溶性モノマーa)と、
b)0.1〜20重量%の、
b1)メタクリルアミド、
b2)式b2)
【化2】

[式中、RおよびR’は、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘタリールであり、ここで、RおよびR’は共有結合していてもよく、GはOまたはNHである]
の構造要素を含むラジカル重合可能な化合物、
b3)少なくとも1つのアリルアミノ基を含有するポリヒドロキシ化合物、および
b4)それらの混合物
から選択されるモノマーとを共重合形態で含み、ここで、該共重合モノマーの全ての総量は100重量%である、沈殿重合により得られるポリマー。
【請求項2】
該ポリマーがa)N-ビニルピロリドンを共重合形態で含む、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
該ポリマーが、a)およびb)とは異なる0.5〜15重量%の他のモノマーc)を共重合形態で含み、ここで、該共重合モノマーの全ての総量が100重量%である、請求項1または2に記載のポリマー。
【請求項4】
該ポリマーがモノマーc2)としてのN-ビニルイミダゾールを共重合形態で含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマー。
【請求項5】
該ポリマーがモノマーc1)としてのアクリル酸を共重合形態で含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー。
【請求項6】
該ポリマーが、モノマーa)としてのN-ビニルピロリドン、ならびにモノマーc)としてのc1)アクリル酸、およびc2)N-ビニルイミダゾール、c3)DMAEMAおよびc4)DMAPMAMから選択される1以上を共重合形態で含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマー。
【請求項7】
c1)と、c2)、c3)およびc4)の総和との重量比が、1:2以下または2:1以上である、請求項6に記載のポリマー。
【請求項8】
該ポリマーがモノマーb)としてのメタクリルアミドを共重合形態で含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー。
【請求項9】
該ポリマーがモノマーb)としてのウレイドメタクリラートを共重合形態で含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリマー。
【請求項10】
該ポリマーが少なくとも1つの架橋剤を共重合形態で含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリマー。
【請求項11】
少なくとも1つの請求項1〜10のいずれか1項に記載の沈殿ポリマーを含む頭髪用化粧品調製物。
【請求項12】
頭髪を請求項1〜10のいずれか1項に記載の沈殿ポリマーと接触させる、頭髪の処理方法。
【請求項13】
沈殿重合を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリマーの製造方法。

【公表番号】特表2012−526882(P2012−526882A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510282(P2012−510282)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/056512
【国際公開番号】WO2010/130763
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】