説明

洗剤組成物

5%超のアニオン性界面活性剤と、15%未満の非イオン性界面活性剤と、感光性成分と、無機真珠光沢剤と、を含む液体洗剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真珠光沢剤及び感光性成分を含む液体組成物、好ましくは水性組成物の分野に関する。その組成物は感光性成分の改善された安定性を示す。
【背景技術】
【0002】
液体処理組成物の調製において、その技術的能力及び審美性を改善することが常に目的とされる。本発明は、液体組成物のもともとの透明又は不透明な美観の改善に関する。本発明は、組成物が真珠光沢を有するようにみえるように光を屈折させることができる光学的変性剤を含む、液体組成物に関する。
【0003】
真珠光沢は、液体組成物への真珠光沢剤の組み込み及び懸濁によって得ることができる。真珠光沢剤は、雲母、魚の鱗、オキシ塩化ビスマス及び二酸化チタンなどの無機天然物質、並びに高脂肪酸の金属塩、脂肪族グリコールエステル及び脂肪酸アルカノールアミドなどの有機化合物を含む。真珠光沢剤は、粉末、好適な懸濁剤中の剤の懸濁液として得ることができ、あるいは、剤が結晶である場合、真珠光沢剤は、その場で製造される可能性がある。
【0004】
真珠光沢剤脂肪酸グリコールエステルを含む洗剤組成物及び真珠光沢分散物は、以下の技術に開示されている。米国特許第4,717,501号(花王(Kao))、同第5,017,305号(ヘンケル(Henkel))、同第6,210,659号(ヘンケル)、同第6,835,700号(コグニス(Cognis))。真珠光沢剤を含有する液体洗剤組成物は、米国特許第6,956,017号(プロクター&ギャンブル(Procter & Gamble))に開示されている。真珠光沢剤を含有する、繊細な衣類を洗浄するための液体洗剤は、欧州特許第520551(B1)号(ユニリーバ(Unilever))に開示されている。
【0005】
組成物の美観の改善に尽力し、経費を注ぐにあったって、出願者は、好ましくは、透明又は半透明の包装、例えば、瓶、箱、桶状容器、又は水溶性フィルム中に、得られる組成物を包装する。しかし、性能に不可欠な、又は少なくとも好ましい組成物の一部の成分は感光性である。透明又は半透明な包装中に組成物を包装することで、これら感光性成分における危険性や不安定性が増加する。製品の安定性、美観、及び性能をできるだけ長く維持するためには、これら感光性成分を可能な限り保護することが重要である。これは、特に、製品が保管場所又は店頭でしばらくの間保管される場合があるためであり、この期間は場合によっては数か月となる。
【0006】
オキシ塩化ビスマス、真珠光沢剤も、以前より感光性があるといわれている(コーレイ・チャン(Ke-Lei Zhang)ら著、「応用触媒作用:自然環境(Applied Catalysts: Environmental)」、第68巻(2006年)125〜129頁)。この報告では、オキシ塩化ビスマスは、光への曝露で染料を分解する光触媒として報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第4,717,501号
【特許文献2】米国特許第5,017,305号
【特許文献3】米国特許第6,210,659号
【特許文献4】米国特許第6,835,700号
【特許文献5】米国特許第6,956,017号
【特許文献6】欧州特許第520551(B1)号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】(コーレイ・チャン(Ke-Lei Zhang)ら著、「応用触媒作用:自然環境(Applied Catalysts: Environmental)」、第68巻(2006年)125〜129頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記にもかかわらず、驚くべきことに、無機真珠光沢剤を含有する組成物が、感光性成分の安定性改善を示すことが判明している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明により、5%超のアニオン性界面活性剤、25%未満の非イオン性界面活性剤、感光性成分、及び無機真珠光沢剤を含有する液体洗剤組成物が提供される。
【0011】
本発明の別の実施形態により、5%超のアニオン性界面活性剤、25%未満の非イオン性界面活性剤、及び組成物中感光性成分の安定性を改善する無機真珠光沢剤を含有する液体洗剤組成物の使用が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の液体組成物は、洗濯又は硬質表面洗浄処理組成物として使用するのに適している。用語、洗濯処理組成物は、洗浄及び柔軟加工又はコンディショニング組成物を包含する、洗濯処理に使用されるすべての液体組成物を意味する。硬質表面処理組成物という用語は、台所又は浴室面、並びに手動又は自動食器洗浄操作における皿及び調理器のような硬質表面の処理に使用される全ての液体組成物を包含することを意味する。
【0013】
本発明の組成物は液体であるが、容器中に包装されてもよく、又はカプセル化されて、及び/又は投与量単位で包装されてよい。後者について以下により詳細に記述する。液体組成物は、水性又は非水性であってよい。組成物が水性の場合、それらは2%〜90%水、より好ましくは20%〜80%水、最も好ましくは25%〜65%水を含むことができる。非水性組成物は12%未満の水、好ましくは10%未満の水、最も好ましくは9.5%未満の水を含んでよい。水溶性フィルム内に包まれた液体組成物を含む単位化用量製品として使用される組成物は、非水性であると記載されることが多い。この用途ための本発明による組成物は、2%〜15%の水、より好ましくは2%〜10%の水、最も好ましくは4%〜9%の水を含む。
【0014】
本発明の組成物は、好ましくは、20s−1及び21℃において、1〜1500mPa・s(1〜1500センチポアズ)、より好ましくは100〜1000mPa・s(100〜1000センチポアズ)、最も好ましくは200〜500mPa・s(200〜500センチポアズ)の粘度を有する。粘度は、従来の方法により決定できる。しかし、本発明に従う粘度は、直径40mm及び間隙サイズ500μmで、平板鋼スピンドルを使用する、TAインスツルメント(TA instruments)からのAR 550レオメーターを使用して測定される。20s−1における高剪断粘度及び0.05−1における低剪断粘度は、21℃で3分における対数剪断速度掃引0.1−1〜25−1にて得られる。ここに記載される好ましいレオロジーは、内部に存在する構造剤を洗剤成分と共に使用することにより、又は外部レオロジー変性剤を採用することにより、得られる。より好ましくは、洗濯洗剤液体組成物は、約0.1Pa・s(100センチポアズ)〜1.5Pa・s(1500センチポアズ)、より好ましくは、0.1〜1Pa・s(100〜1000センチポアズ)の高剪断速度を有する。単位用量の洗濯洗剤液体組成物は、0.4〜1Pa・s(400〜1000cps)の高剪断速度を有する。洗濯柔軟組成物は、0.01〜1Pa・s(10〜1000)、より好ましくは0.01〜0.8Pa・s(10〜800センチポアズ)、最も好ましくは0.01〜0.5Pa・s(10〜500センチポアズ)の高剪断速度を有する。手洗い用食器洗い組成物は、0.3〜4Pa・s(300〜4000cps)、より好ましくは0.3〜1Pa・s(300〜1000cps)の高剪断速度を有する。
【0015】
真珠光沢剤が添加される組成物は、好ましくは透明又は半透明であるが、不透明であってもよい。好ましくは、組成物(真珠光沢剤の添加前)は、ネフェロ型の濁度メーターにて測定して絶対濁度5〜3000 NTUを有する。本発明に従う濁度は、検体NEP160を、マックバン・インスツルメント(McVan Instruments)(オーストラリア)からのプローブNEP260と共に使用して、測定される。本発明の一実施形態においては、2800 NTUを超える濁度を持つ組成物でさえ、適切な量の真珠光沢材料にて真珠光沢を作ることができることが見出された。しかし、出願人は、組成物の濁度が上昇すると、組成物を通過する光透過性が低下することを見出した。この光透過性の低下は、光を透過する真珠光沢粒子をより少なくし、そして更に真珠光沢効果を低下させる。したがって、出願人は、この効果は、より高濃度の真珠光沢剤の添加によって、ある程度改善できることを見出した。しかし閾値が3000NTUの濁度で到達すると、それ以上真珠光沢剤を更に添加しても真珠光沢効果のレベルを改善しない。
【0016】
別の実施形態では、本発明は液体洗濯洗剤を包含し、それは、被覆雲母又は被覆されていない雲母、オキシ塩化ビスマス又はその類似物のような真珠光沢剤を、高濃度の(組成物の1重量%〜7重量%のような)布地ケア有益剤、例えば置換又は非置換のシリコーンと組み合わせて含む。布地ケア剤はエマルション形態化前に組成物に組み入れられる。好適なシリコーンはダウコーニング、ワッカー、信越、等の供給元から購入可能である。そのような組成物は所望により、比較的高い粘度を有することができ、20s−1及び21℃で少なくとも500〜4000であり、0.1s−1及び21℃で3000〜20000である。そのような組成物において、適した外部構造は、約0.05%〜約1%の組成物の範囲の濃度のトリヒドロキシステアリンである。その他のあらゆる好適な外添構造化剤が使用でき、又は界面活性剤−構造化処方が用いられる。ナルコ社(Nalco)のアクリルアミド/MAPTACのような付着助剤が、組成物の好ましくは約0.1重量%〜0.5重量%の濃度でそのような処方に用いられる。
【0017】
本発明の液体は、その液体を脱ミネラル水に1%の濃度で溶解して測定した場合、好ましくは3〜10のpHを有し、より好ましくは5〜9、更に好ましくは6〜9、最も好ましくは7.1〜8.5である。
【0018】
好ましくは組成物は、半透明又は透明容器、例えば、瓶、桶状容器、箱などに包装される。
【0019】
界面活性剤又は洗浄性界面活性剤
本発明の組成物は5%超のアニオン性界面活性剤及び25%未満の非イオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、組成物は10%超のアニオン性界面活性剤を含む。より好ましくは、組成物は15%未満の、より好ましくは12%未満の非イオン性界面活性剤を含む。
【0020】
本明細書の組成物はまた、双性イオン性、両性、又はカチオン性の種類の界面活性剤、及びこれらの混合物を含んでもよい。より好ましくは、界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、組成物は、実質的にベタイン界面活性剤を含まない。本明細書で有用な洗浄性界面活性剤は、米国特許第3,664,961号(1972年5月23日発行、ノリス(Norris))、同第3,919,678号(1975年12月30日発行、ラフリン(Laughlin)ら)、同第4,222,905号(1980年9月16日発行、コックレル(Cockrell))、及び同第4,239,659号(1980年12月16日発行、マーフィー(Murphy))に記載されている。アニオン性及び非イオン性の界面活性剤が好ましい。
【0021】
有用なアニオン性界面活性剤は、それら自体が、いくつか異なる種類の界面活性剤であることができる。例えば、高級脂肪酸の水溶性塩、すなわち「石鹸」は、本明細書の組成物において有用なアニオン性界面活性剤である。これは、約8〜約24の炭素原子、好ましくは約12〜約18の炭素原子を含有する高級脂肪酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルキルアンモニウム塩のような、アルカリ金属石鹸を包含する。石鹸は、脂肪及び油の直接鹸化によって、又は遊離脂肪酸の中和によって製造することができる。特に有用であるのは、ココヤシ油及び獣脂から誘導される脂肪酸の混合物のナトリウム塩及びカリウム塩、すなわち、ナトリウム又はカリウム獣脂及びココヤシ石鹸である。
【0022】
本明細書に用いるのに好適な、石鹸以外の更なるアニオン性界面活性剤には、その分子構造内に約10〜約20個の炭素原子を含有するアルキル基とスルホン酸又は硫酸エステル基とを有する有機イオウ反応生成物の、水溶性塩、好ましくはアルカリ金属及びアンモニウム塩が挙げられる(用語「アルキル」には、アシル基のアルキル部分が含まれる)。この群の合成界面活性剤の例は、a)アルキル硫酸の、ナトリウム、カリウム、及びアンモニウムの塩であって、特に牛脂又はやし油のグリセリドの還元によって製造されるもののような高級アルコール(C〜C18炭素原子)の硫酸化によって得られるもの、b)ポリエトキシ化アルキル硫酸の、ナトリウム、カリウム、及びアンモニウムの塩であって、特にアルキル基が10〜22個の、好ましくは12〜18個の炭素原子を含み、ポリエトキシレート連鎖が1〜15個の、好ましくは1〜6個のエトキシレート部分を含有するもの、及びc)アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム、及びカリウム塩であって、そのアルキル基は約9〜約15個の炭素原子を直鎖又は分岐鎖の配置で含有するもの、例えば、米国特許第2,220,099号及び同第2,477,383号に記載される種類のものである。特に有益なものは直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩であり、アルキル基中の平均炭素原子数が約11〜13個であり、C11〜C13 LASと略記される。
【0023】
好ましい非イオン性界面活性剤は、式R(OCOHのものであり、式中、Rは、C10〜C16のアルキル基又はC〜C12のアルキルフェニル基であり、nは3〜約80である。特に好ましいのは、C12〜C15のアルコールと、アルコール1モル当たり約5〜約20モルのエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、アルコール1モル当たり約6.5モルのエチレンオキシドと縮合したC12〜C13のアルコールである。
【0024】
感光性成分
感光性成分は、光に曝露されると破壊される、不活化される又は活化される成分と定義される。光とは、約250〜約460nmの波長を有する光を意味する。特に有害なUVA光は、約320〜400nmの波長を有する。特に有害なUVB光は、約290〜320nmの波長を有する。特に有害なUVC光は、約250nm〜290nmの波長を有する。感光性成分としては、酵素、ビタミン、香料、染料及びこれらの混合物が挙げられる。
【0025】
好適なビタミンの例として、チアミン、ニコチン酸、ビオチン、パントテン酸、コリン、リボフラビン、ビタミンB6、ビタミンB12、ピリドキシン、イノシトール、カルニチンを含むビタミンB複合体、ビタミンA、C、D、E、K及びビタミンAパルミテートなどの誘導体類、及びプロビタミン、例えば(すなわちパンテノール(プロビタミンB5)及びパンテノールトリアセテート)、及びこれらの混合物が非限定的に挙げられる。
【0026】
本明細書において用いるのに好適な洗浄性酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、マンナナーゼ及びエンドグルカナーゼを包含するカルボヒドラーゼ、及びこれらの混合物が挙げられる。洗濯及び硬質表面洗浄用途の、当該技術分野において既知の全てのこのような酵素が、本明細書に用いるのに好適である。酵素は、その技術分野で教示される濃度、例えば、ノボ(Novo)及びジェネンコア(Genencor)のような供給元によって推奨される濃度で使用することができる。組成物中の典型的な量は、約0.0001%〜約5%である。酵素が存在するとき、本発明の特定の実施形態では、酵素を非常に低い濃度、例えば約0.001%以下で使用することができ、又は本発明に従う強力型の洗濯洗剤製剤では、酵素をより高濃度、例えば約0.1%以上で使用することができる。
【0027】
本明細書で使用するとき、用語「香料」は、個々の香料成分、並びに調和香料を網羅する。本発明の洗剤組成物に添加する前に、香料成分をプレミックスして調和香料を形成してよい。本明細書において香料はまた、香料マイクロカプセルを含んでもよい。香料マイクロカプセルは、尿素及びホルムアルデヒド、メラミン及びホルムアルデヒド、フェノール及びホルムアルデヒド、ゼラチン、ポリウレタン、ポリアミド、セルロースエーテル、セルロースエステル、ポリメタクリレート及びこれらの混合物からなる群から選択される材料から作製されるカプセル内に封入される香料原材料を含む。封入技術は、「マイクロ封入(Microencapsulation)」:ベニータ(Benita)及びサイモン(Simon)により編集された方法及び工業用途(マーセル・デッカー社(marcel Dekker Inc)、1996)に見出すことができる。
【0028】
洗剤組成物中の調和香料の濃度は、典型的に洗剤組成物の約0.0001重量%〜約2重量%以上、例えば約10重量%まで;好ましくは約0.0002重量%〜約0.8重量%、より好ましくは約0.003重量%〜約0.6重量%、最も好ましくは約0.005重量%〜約0.5重量%である。
【0029】
調和香料中の香料成分の濃度は、典型的に調和香料の約0.0001重量%(より好ましくは0.01重量%)〜約99重量%、好ましくは約0.01重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約30重量%、更により好ましくは約1重量%〜約20重量%、最も好ましくは約2重量%〜約10重量%である。代表的な香料成分及び調和香料は、米国特許第5,445,747号、同第5,500,138号、同第5,531,910号、同第6,491,840号、及び同第6,903,061号に開示されている。
【0030】
紫外線で破壊されうる着色染料の非限定例としては、クロンプトン(Crompton)のアシッドブルー145から以下の:ヒルトン・デイヴィス(Hilton Davis)、ノールズ(Knowles)及びトリコン(Tri-Con)のハイドアシッド(Hidacid)ブルー;サンド社(Sandoz Corp.)のピグメントグリーンNo.7、食品、医薬品及び化粧品グリーンNo.7、アシッドブルー1、アシッドブルー80、アシッドバイオレット48、及びアシッドイエロー17;ワーナー・ジェンキンソン社(Warner Jenkinson Corp.)医薬品及び化粧品用イエローNo.10までが挙げられる。染料は、組成物の0.001%〜1%、好ましくは0.01%〜0.4%の量で存在する。
【0031】
真珠光沢剤
本発明による真珠光沢剤は結晶又はガラス状固体、透明又は半透明化合物であり、光を反射することができ、反射光は真珠光沢効果を生成する。典型的に、真珠光沢剤は、それらが組み込まれる組成物に不溶な結晶性粒子である。好ましくは、真珠光沢剤は、薄板又は球体の形状を有する。本発明によると、球状物は一般的な球形と解釈される。粒径は、球体の最大直径を横切って測定される。板様粒子は、粒子の2つの寸法(長さ及び幅)が、3つ目の寸法(深さ又は厚さ)の少なくとも5倍である。立方体又は針又は他の結晶形状のような他の結晶形状は、真珠光沢効果を示さない。雲母のような多くの真珠光沢剤は、単斜晶結晶を有する天然鉱物である。形状は、剤の安定性に影響を及ぼすように見える。球形状の剤、更により好ましくは板様の剤は、最も良く安定する。
【0032】
真珠光沢剤は、文献で知られているが、一般にシャンプー、コンディショナー、又はパーソナルクレンジング用途において使用される。それらは、組成物に真珠層の外観を与える材料として記載される。真珠光沢の機構は、R.L.クロンビー(Crombie)により、国際化粧品科学会誌(International Journal of Cosmetic Science)19巻、205〜214頁に記載される。理論に束縛されるものではないが、真珠光沢は、以下の図で示すような光の正反射によって生じると考えられている。真珠小板又は球体から反射した光は、組成物中の異なる水準において、互いに本質的に平行に位置するので、深さと艶の感覚を引き起こす。いくらかの光が、真珠光沢剤から反射され、残りは、剤を通過する。真珠光沢剤を通過する光は、直接通過する可能性があり、又は屈折する可能性がある。反射した、屈折した光は、異なる色、白色度及び艶を生じる。
[図1]

【0033】
真珠光沢剤は、好ましくは、50μm未満のD0.99(時々、D99と称される)体積粒径を有する。より好ましくは、真珠光沢剤は、40μm未満、最も好ましくは30μm未満のD0.99を有する。最も好ましくは、粒子は1μmを超える体積粒径を有する。最も好ましくは、真珠光沢剤は、0.1μm〜50μm、より好ましくは0.5μm〜25μm、及び最も好ましくは1μm〜20μmの粒径分布を有する。D0.99は、粒径分布に関する粒径の測定であり、この場合には、粒子の99%が50μm未満の体積粒径を有することを意味する。体積粒径及び粒径分布は、マルバーン・インスツルメント社(Malvern Instruments Ltd)から入手可能なヒドロ(Hydro)2000G装置を使用して測定される。粒径は、剤の安定化の役割を果たす。粒径及び分布が小さいほど、より容易に懸濁する。しかし、真珠光沢剤の粒径が減少すると、剤の有効性は減少する。
【0034】
理論に束縛されるものではないが、出願人は、真珠光沢剤とそれが懸濁する液体媒質との接合面における光の透過は、フレネル方程式によって支配される物理法則によって支配されると考える。真珠光沢剤と液体媒質の間の屈折率の差が増加すると、真珠光沢剤によって反射されるであろう光の割合は増加する。残りの光は、エネルギー保存によって屈折し、それが別の真珠光沢剤面に接触するまで、液体媒質を透過するであろう。確立されると、真珠光沢剤を含有する組成物に目に見える真珠光沢を与えるために、屈折する光の量に比例して、十分な光が反射されるように、屈折率の差は、十分に高くなければならないと考えられている。
【0035】
より少ない水とより多い有機溶媒を含有する液体組成物は、典型的に、より水性の組成物と比較して、屈折率がより高いであろう。したがって、出願人は、高屈折率を有するこうした組成物において、不十分な高屈折率を持つ真珠光沢剤は、組成物中に高濃度(典型的に3%を超える)に導入されても、十分な目に見える真珠光沢を与えないことを見出した。したがって、製剤中の顔料の濃度をかなり低い濃度に保つために、高屈折率を持つ真珠光沢顔料を使用することが好ましい。したがって、真珠光沢剤は、屈折率が好ましくは、1.41を超える、より好ましくは1.8を超える、更により好ましくは2.0を超えるように選択される。好ましくは、真珠光沢剤と、次に真珠光沢剤が添加される組成物又は媒質との間の屈折率の差は、少なくとも0.02である。好ましくは、真珠光沢剤と組成物との間の屈折率の差は、少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.6である。出願人は、剤の屈折率が高いほど、剤はより有効に真珠光沢効果を生み出すことを見出した。しかし、この効果は、剤の屈折率と組成物の屈折率との差にも依存する。差が大きいほど、効果の認識は大きい。
【0036】
本発明の液体組成物は、好ましくは、組成物の0.01重量%〜2.0重量%の100%活性真珠光沢剤を含む。より好ましくは、液体組成物は、組成物の0.01重量%〜0.5重量%、より好ましくは0.01重量%〜0.35重量%、更により好ましくは0.01重量%〜0.2重量%の100%活性真珠光沢剤を含む。出願人は、上述の粒径と組成物の濃度にもかかわらず、良好で消費者に好まれる真珠光沢を液体組成物に供給することが可能であることを見出した。
【0037】
真珠光沢剤は、有機又は無機であってよい。
【0038】
有機真珠光沢剤:
好適な真珠光沢剤には、下式を有するアルキレングリコールのモノエステル及び/又はジエステルが挙げられる。
【化1】

(式中、Rは、直鎖又は分枝鎖のC12〜C22アルキル基、
Rは、直鎖又は分岐鎖、のC2〜C4アルキレン基、
Pは、H、C1〜C4アルキル、又は−CORから選択され、Rは、C4〜C22アルキル、好ましくはC12〜C22アルキルであり、及び
n=1〜3である。
【0039】
本発明の一実施形態においては、長鎖脂肪酸エステルは上記の一般構造を有し、式中、Rは、直鎖又は分枝鎖C16〜C22アルキル基であり、Rは、−CH−CH−であり、Pは、H、又は−CORから選択され、ここで、RはC4〜C22のアルキル、好ましくはC12〜C22のアルキルである。
【0040】
典型的な例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール又はテトラエチレングリコールと、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸、及びこれらの混合物のような約6〜約22、好ましくは約12〜約18の炭素原子を含有する脂肪酸との、モノエステル及び/又はジエステルである。
【0041】
一実施形態においては、エチレングリコールモノステアレート(EGMS)及び/又はエチレングリコールジステアレート(EGDS)及び/又はポリエチレングリコールモノステアレート(PGMS)及び/又はポリエチレングリコールジステアレート(PGDS)は、本組成物において使用される真珠光沢剤である。これらの材料には、いくつかの商業的供給源が存在する。例えば、PEG6000MS(登録商標)はステパン(Stepan)から入手可能であり、エムピラン(Empilan)EGDS/A(登録商標)はアルブライト・アンド・ウイルソン(Albright & Wilson)から入手可能である。
【0042】
別の実施形態においては、真珠光沢剤は、エチレングリコールジエステル/エチレングリコールモノエステルの重量比約1:2〜約2:1の混合物を含む。別の実施形態では、EGDS/EGMSの重量比約60:40〜約50:50の混合物を含む真珠光沢剤は、水懸濁液中で特に安定であることが見出される。
【0043】
共晶化剤:
所望により、得られる製品中で真珠光沢粒子が生じるように、共結晶化剤は、有機真珠光沢剤の結晶化を強化するために使用される。好適な共結晶化剤としては、直鎖又は分枝鎖の、所望によりヒドロキシル置換された、約12〜約22、好ましくは約16〜約22、及びより好ましくは約18〜20の炭素原子を含有するアルキル基を有する脂肪酸及び/又は脂肪族アルコール、例えば、パルミチン酸、リノール酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、ベヘニル酸、セテアリルアルコール、ヒドロキシステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
共結晶化剤が有機真珠光沢剤より高い融点を有するように選択されるとき、これらの共結晶化剤と上記の有機真珠光沢剤との溶融した混合物において、典型的に、共結晶化剤が、最初に凝固して、均一に分布した微粒子を形成し、これが、次に続く真珠光沢剤の結晶化のための核としての役目を果たすことが見出される。有機真珠光沢剤と共結晶化剤の比率を適切に選択することにより、得られる製品の真珠光沢外観を強化するために、得られる結晶サイズを制御することができる。あまりにたくさんの共結晶化剤を使用すると、得られる製品は、真珠光沢外観の魅力が低減した、より不透明な外観を示すことが見出される。
【0045】
共結晶化剤が存在する一実施形態においては、組成物は、1〜5重量%のC12〜C20の脂肪酸、C12〜C20の脂肪族アルコール、又はこれらの混合物を含む。
【0046】
別の実施形態においては、有機真珠光沢剤及び共結晶化剤の重量比は、約3:1〜約10:1、又は約5:1〜約20:1の範囲である。
【0047】
有機真珠光沢剤含有組成物を製造するために広く採用される方法の1つは、室温において固体である有機真珠光沢材料を使用する方法である。これらの材料は、それらの融点以上まで加熱され、組成物の調製品に添加され、冷却される際に、得られる組成物中に真珠光沢艶が現れる。しかし、この方法には、製造バッチ全体を、真珠光沢材料の融解温度と一致する温度まで加熱しなければならないという不都合が存在することがあり、製品中の均一な真珠光沢は、均質な溶融混合物を作り、よく制御された冷却及び攪拌条件を適用することによってのみ達成される。
【0048】
有機真珠光沢剤を組成物中に組み込むための代替となりかつ好ましい方法は、事前に結晶化された有機真珠光沢分散体を使用することである。この方法は、「コールドパール」として当業者に知られている。この代替方法においては、長鎖脂肪酸エステルは融解し、担体混合物と組み合わせられ、担体中で最適な粒径に再結晶化する。典型的に、担体混合物は、界面活性剤、好ましくは2〜50%の界面活性剤、並びに残部の水及び任意の補助剤を含む。規定されたサイズの真珠光沢結晶は、界面活性剤担体混合物、混合及び冷却条件の適当な選択によって得られる。コールドパールの製造工程は、米国特許第4,620,976号、同第4,654,163号(共にホーケスト(Hoechest)に譲渡された)及び国際公開第2004/028676号(ハンツマン・インターナショナル(Huntsman International)に譲渡された)に記載されている。多くのコールドパールが市販されている。これらとしては、ステパン・パール(Stepan Pearl)−2及びステパン・パール4(ステパン社(Stepan Company)、(イリノイ州、ノースフィールド(Northfield))により製造される)、マックパール(Mackpearl)202、マックパール15−DS、マックパールDR−104、マックパールDR−106(全てマックインタイレグループ(McIntyre Group)、(イリノイ州、シカゴ(Chicago))により製造される)、ユーパーラン(Euperlan)PK900ベンズ(Benz)−W及びユーパーランPK 3000 AM(コグニス社(Cognis Corp)により製造される)のような商品名が挙げられる。
【0049】
有機真珠光沢剤を組み込む本発明の典型的な実施形態は、組成物の0.1重量%〜5重量%の有機真珠光沢剤、組成物の0.5重量%〜10重量%の分散界面活性剤、及び所望により、水と所望により1以上の有機溶媒とを含む溶媒系中の有効量の共結晶化剤、加えて、組成物の5重量%〜40重量%の洗浄性界面活性剤、及び組成物の少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも1重量%の香料、柔軟仕上げ剤、酵素、漂白剤、漂白活性化剤、カップリング剤、又はこれらの組み合わせのような1つ以上の洗濯補助材料、を含む組成物である。
【0050】
共結晶化剤の「有効量」は、所与の設定処理パラメータ下において、それは真珠光沢剤の望ましい結晶サイズ及びサイズ分布を生じるのに十分な量である。ある実施形態においては、共結晶化剤の量は、有機真珠光沢剤100重量部当たり5〜30部の範囲である。
【0051】
コールドパールのための好適な分散界面活性剤としては、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、及びこれらの混合物が挙げられ、ここでアルキル基は直鎖又は分枝鎖C12〜C14のアルキルである。典型的な例としては、ラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
本発明の一実施形態においては、組成物は、20〜65重量%の水、5〜25重量%のナトリウムアルキルサルフェートアルキルサルフェート又はアルキルエーテルサルフェート分散界面活性剤、及び0.5〜15重量%の重量比1:2〜2:1のエチレングリコールモノステアレート及びエチレングリコールジステアレートを含む。
【0053】
本発明の別の実施形態においては、組成物は、20〜65重量%の水、5〜30重量%のナトリウムアルキルサルフェート又はアルキルエーテルサルフェート分散界面活性剤、5〜30重量%の長鎖脂肪酸エステル、及び1〜5重量%のC12〜C22の脂肪族アルコール又は脂肪酸を含み、ここで長鎖脂肪酸エステルと脂肪族アルコール及び/又は脂肪酸との重量比は、約5:1〜約20:1、又は約3:1〜約10:1の範囲である。
【0054】
本発明の別の実施形態においては、組成物は、組成物の少なくとも約0.01重量%、好ましくは約0.01重量%〜約5重量%の真珠光沢剤、有効量の共結晶化剤、並びに、洗浄性界面活性剤、アニオン性染料用の固定剤、水及び有機溶媒を含む溶媒系以下の1つ以上を含む。この組成物は、他の洗濯及び布地ケア補助剤を更に含むことができる。
【0055】
有機真珠光沢剤を組み込むための製造方法:
コールドパールは2〜50%の界面活性剤、残りが水及びその他の補助剤からなるキャリアを、有機真珠光沢剤及び共晶化剤の融点を超える温度、典型的には約60〜90℃、好ましくは約75〜85℃で加熱して製造される。有機真珠光沢剤及び共結晶化剤を混合物に添加し、約10分間〜約3時間混合する。所望により、温度は80〜90℃に昇温される。所望の真珠光沢剤の分散液滴直径を製造するために、高剪断ミル装置を使用してよい。
【0056】
混合物は冷却速度約0.5〜5℃/分で冷却される。あるいは、冷却は2段法で実施され、それは混合物を熱交換器に1回通過する急冷工程と混合物を約0.5〜5℃/分で徐冷する工程とからなる。長鎖脂肪酸エステルのような真珠光沢剤の結晶化は、温度が約50℃になると開始され、結晶化は混合物粘度の顕著な増加で証明される。混合物は約30℃まで冷却され、撹拌が停止される。
【0057】
得られるコールドパール予備結晶化有機真珠光沢分散体は、攪拌して、いかなる外部からの熱も適用せずに、続いて液体組成物に組み込まれることができる。得られる製品は、魅力的な真珠光沢外観を有し、典型的な保存条件下において数ヶ月間安定である。換言すれば、得られる製品は、その真珠光沢外観を維持し、コールドパールは、数ヶ月間、組成物マトリックスから分離又は成層しない。
【0058】
無機真珠光沢剤:
無機真珠光沢剤としては、雲母、金属酸化物被覆雲母、シリカ被覆雲母、オキシ塩化ビスマス被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、ミリスチルミリステート、ガラス、金属酸化物被覆ガラス、グアニン、グリッター(ポリエステル又は金属)及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0059】
好適な雲母としては、白雲母又はカリウムアルミニウム水酸化フッ化物が挙げられる。雲母の小板は、金属酸化物の薄層でコーティングされることが好ましい。好ましい金属酸化物は、ルチル、二酸化チタン、酸化第二鉄、酸化スズ、アルミナ及びこれらの混合物からなる群から選択される。結晶真珠光沢層は金属酸化物被覆雲母を約732℃で焼成して形成される。熱は、樹脂に不溶性で、安定した色を有し、以降の加工の熱応力に耐える、不活性顔料を作る。
【0060】
これらの真珠光沢剤における色は、金属酸化物層の上面及び底面から鏡面反射角で反射する光線の間の干渉を通して発現する。剤は、視角が非鏡面反射角に変わると色の強さを失い、真珠光沢外観を得る。
【0061】
より好ましくは無機真珠光沢剤は、雲母及びオキシ塩化ビスマス及びこれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは無機真珠光沢剤は雲母である。市販の好適な無機真珠光沢剤は、メルク(Merck)から、商品名イリオジン(Iriodin)、ビロン(Biron)、キシロナ(Xirona)、チミロン・コロロナ(Timiron Colorona)、ジクロナ(Dichrona)、キャンデュリン(Candurin)、及びロナスター(Ronastar)として入手可能である。他の市販の無機真珠光沢剤は、BASF(エンゲルハルド,ミール(Engelhard,Mearl))から商品名ビジュ(Biju)、ビライト(Bi-Lite)、クロマライト(Chroma-Lite)、パールグロ(Pearl-Glo)、マーライト(Mearlite)として、並びにエッカート(Eckart)から商品名プレステージ・ソフト・シルバー(Prestige Soft Silver)及びプレステージ・シルク・シルバースター(Prestige Silk Silver Star)として入手可能である。
【0062】
エチレングリコールモノステアレート及びエチレングリコールジステアレートのような有機真珠光沢剤は、真珠光沢を提供するが、組成物が動いているときだけである。それ故に、組成物を注ぐときだけ、組成物は真珠光沢を示すであろう。無機真珠光沢材料は、動的真珠光沢及び静的真珠光沢の両方を提供することが好ましい。動的真珠光沢とは、組成物が動いているときに、組成物が真珠光沢効果を示すことを意味する。静的真珠光沢とは、組成物が静止しているときに、組成物が真珠光沢効果を示すことを意味する。
【0063】
無機真珠光沢剤は、粉末として、又は適切な懸濁剤中の粉末のスラリーとして入手可能である。好適な懸濁剤としては、エチルヘキシルヒドロキシステアレート、硬化ヒマシ油が挙げられる。粉末又は粉末のスラリーは、いかなる追加的な加工工程も必要とせずに、組成物に添加することができる。
【0064】
任意の組成物成分
本発明の液体組成物は以下に示す任意成分の列記から選択されるその他の成分を含んでよい。本明細書において以下に指定されない限り、特定の洗濯補助剤の「有効量」は、洗剤組成物の好ましくは0.01重量%から、より好ましくは0.1重量%から、更により好ましくは1重量%〜20重量%、より好ましくは15重量%まで、更により好ましくは10重量%まで、なお更により好ましくは7重量%まで、最も好ましくは5重量%までである。
【0065】
布地ケア有益剤
本組成物の好ましい任意成分は、布地ケア有益剤である。本明細書で使用するとき、「布地ケア有益剤」とは、衣類/布地上に十分な量の材料が存在するとき、衣類及び布地に対して、特に綿及び綿を多く含む衣類及び布地上において、布地柔軟化、色の保護、毛玉/毛羽立ちの低減、磨耗防止、皺防止等のような布地ケア効果を提供できる任意の材料を指す。布地ケア有益剤の非限定的な実施例としては、カチオン性界面活性剤、シリコーン、ポリオレフィンワックス、ラテックス、油性糖誘導体、カチオン性多糖類、ポリウレタン及びこれらの混合物が挙げられる。
【0066】
布地ケア有益剤は、本発明の好ましい組成物に存在するとき、特定の実施形態において、好適には組成物の約30重量%まで、より典型的には約1%〜約20%、好ましくは約2%〜約10%の濃度である。
【0067】
本発明の目的のために、シリコーン誘導体は任意のシリコーン材料であり、これは、布地ケア効果を供給することができ、洗濯製品の処方前に好適な界面活性剤と共にエマルション、ラテックス、分散体、懸濁液等のような液体処理組成物に組み込まれることができる。好適なシリコーンとしては、ポリ(ジ)アルキルシロキサン、とりわけポリジメチルシロキサン及び環状シリコーンのようなシリコーン流体が挙げられる。本発明のポリジメチルシロキサン誘導体としては、有機官能性シリコーンが挙げられるが、これらに限定されない。官能性シリコーンの一実施形態は、米国特許第6,903,061(B2)号、同第6,833,344号、及び国際公開第02/018528号に開示されるABn型シリコーンである。これらのシリコーンの市販の例は、ワロ(Waro)及びシルソフト(Silsoft)843であり、共にGEシリコーン(GE Silicones)、(コネティカット州、ウィルトン(Wilton))から販売されている。
【0068】
本発明に包含される官能化シリコーンの例は、シリコーンポリエーテル、アルキルシリコーン、フェニルシリコーン、アミノシリコーン、シリコーン樹脂、シリコーンメルカプタン、カチオン性シリコーン等である。
【0069】
官能化シリコーン、又はアミノ、アルコキシ、アルキル、フェニル、ポリエーテル、アクリレート、水素化ケイ素、メルカプトプロピル(mercaptoproyl)、カルボン酸、四級化窒素のような1つ以上の異なる種類の官能基を持つコポリマーが適している。市販のシリコーンの非限定的な例としては、GEシリコーン(GE Silicones)から市販されているSM2125、シルウェット(Silwet)7622、並びに全てダウ・コーニング(Dow Corning)から市販されているDC8822及びPP−5495、及びDC−5562が挙げられる。他の例としては、共に信越シリコーン(Shin Etsu Silicones)、(オハイオ州、アクロン(Akron))から入手可能なKF−888、KF−889;全てノベオン社(Noveon Inc.)、(オハイオ州、クリーブランド(Cleveland))から入手可能なウルトラシル(Ultrasil)(登録商標)SW−12、ウルトラシル(登録商標)DW−18、ウルトラシル(登録商標)DW−AV、ウルトラシル(登録商標)Q−プラス、ウルトラシル(登録商標)Ca−1、ウルトラシル(登録商標)CA−2、ウルトラシル(登録商標)SA−1及びウルトラシル(登録商標)PE−100が挙げられる。更なる非限定的な例としては、フェニックスケミカル社(Phoenix Chemical Inc.)(サマービル)から入手可能なペコシル(Pecosil)(登録商標)CA−20、ペコシル(登録商標)SM−40、ペコシル(登録商標)PAN−150が挙げられる。
【0070】
本発明において使用するのに適した油性糖誘導体は、国際公開第98/16538号に教示されている。本発明の文脈において、頭文字CPE又はRSEは、それぞれ、35%〜100%のヒドロキシル基がエステル化及び/又はエーテル化されている環状ポリオール又は還元糖に由来する、環状ポリオール誘導体又は還元された糖誘導体を表し、ここで、少なくとも2つ以上のエステル又はエーテル基が、C8〜C22のアルキル又はアルケニル鎖に独立して付着する。とりわけ好ましいのは、単糖類及び二糖類からのCPE及びRSEである。単糖類の例としては、キシロース、アラビノース、ガラクトース、フルクトース、及びグルコースが挙げられる。還元糖の例はソルビタンである。二糖類の例は、スクロース、ラクトース、マルトース及びセロビオースである。スクロースがとりわけ好ましい。
【0071】
特に好ましいのは、4つ以上のエステル基を持つスクロースエステルである。これらは、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter and Gamble Company)、(オハイオ州、シンシナティ(Cincinnati))から、商品名オレアン(Olean)として市販されている。
【0072】
布地ケア効果を提供する全ての分散性ポリオレフィンを、本発明による水不溶性布地ケア有益剤として使用することができる。ポリオレフィンは、ワックス、エマルション、分散液、又は懸濁液の形態であることができる。
【0073】
好ましくは、ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はこれらの混合物である。ポリオレフィンは、カルボキシル、アルキルアミド、スルホン酸又はアミド基のような様々な官能基を含有するように、少なくとも部分的に変性されていてよい。より好ましくは、本発明で使用されるポリオレフィンは、少なくとも部分的にカルボキシル変性されており、換言すれば、酸化されている。特に、酸化又はカルボキシル変性ポリエチレンは、本発明の組成物に好ましい。
【0074】
ポリマーラテックスは、通常、1種以上のモノマー、1種以上の乳化剤、反応開始剤、及び当業者にはよく知られている他の構成成分を含むエマルション重合プロセスによって製造される。布地ケア効果を提供する全てのポリマーラテックスを、本発明の水不溶性布地ケア有益剤として使用することができる。好適なポリマーラテックスの非限定的な例としては、国際公開第02/018451号(ローディア化学(Rhodia Chimie)の名で公開)に開示されるものが挙げられる。更なる非限定的な例としては、次のようなポリマーラテックスを製造する際に使用されるモノマーが挙げられる。
【0075】
1)100%又は純ブチルアクリレート
2)少なくとも20重量%(モノマー比)のブチルアクリレートを有する、ブチルアクリレートとブタジエンとの混合物
3)ブチルアクリレートと、20重量%未満(モノマー比)のブタジエンを除いた他のモノマー
4)C6以上のアルキル炭素鎖を有するアルキルアクリレート
5)C6以上のアルキル炭素鎖を有するアルキルアクリレートと、50重量%未満(モノマー比)の他のモノマー
6)1)〜5)のモノマー系に添加される第3のモノマー(モノマー比で20重量%未満)。
【0076】
カチオン性界面活性剤は、本発明において有用な別の部類のケア活性物質である。下式を有するカチオン性界面活性剤の例が、
【化2】

【0077】
米国特許出願公開第2005/0164905号に開示されており、式中、R及びRは、C〜Cのアルキル、C〜Cのヒドロキシアルキル、ベンジル、及びxが2〜5であり、nが1〜4の−−(C2nO)H、からなる群からそれぞれ選択され、Xは、アニオンであり、
及びRは、それぞれC〜C22のアルキル、又は(2)RはC〜C22のアルキルであり、Rは、C〜C10のアルキル、C〜C10のヒドロキシアルキル、ベンジル、及びxが2〜5であり、nが1〜4の−−(C2nO)H、からなる群から選択される。
【0078】
別の好適な布地ケア有益剤は脂肪酸である。布地に付着するとき、脂肪酸又はその石鹸は、洗濯布地に布地ケア(柔軟性、形状保持)を提供するであろう。有用な脂肪酸(又は石鹸=脂肪酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルキルアンモニウム塩のようなアルカリ金属石鹸)は、約8〜約24の炭素原子、より好ましくは約12〜約18の炭素原子を含有する高級脂肪酸である。石鹸は、脂肪及び油の直接鹸化によって、又は遊離脂肪酸の中和によって製造することができる。特に有用であるのは、ココヤシ油及び獣脂から誘導される脂肪酸の混合物のナトリウム塩及びカリウム塩、すなわち、ナトリウム又はカリウム獣脂及びココヤシ石鹸である。脂肪酸は、天然又は合成源由来であることができ、直鎖又は分枝鎖を持つ飽和及び不飽和の両方である。
【0079】
沈着補助剤
本明細書で使用する場合、「付着補助剤」は、洗濯中に布地ケア有益剤の布地への付着を顕著に高める、あらゆるカチオン性ポリマー又はカチオン性ポリマーの組み合わせを指す。有効な付着助剤は、好ましくは、ファンデルワールス力のような物理力、あるいは水素結合及び/又はイオン結合のような非共有化学結合を介した、水不溶性布地ケア有益剤との強い結合能力を有する。それは、好ましくは、天然の織物繊維、特に綿繊維に対して非常に強い親和力を有する。
【0080】
好ましくは、付着助剤はカチオン性又は両性ポリマーである。本発明の両性ポリマーは、やはりカチオン性の正味電荷を有し、すなわち、これらのポリマー上にあるカチオン性電荷の合計が、アニオン性電荷の合計を上回る。ポリマーのカチオン電荷密度は、約0.05ミリ当量/g〜約6ミリ当量/gの範囲である。電荷密度は、繰り返し単位当たりの正味電荷数を、繰り返し単位の分子量で割ることにより計算される。一実施形態においては、電荷密度は、約0.1ミリ等量/g〜約3ミリ当量/gで変化する。正電荷は、ポリマーの主鎖又はポリマーの側鎖上に存在することができる。
【0081】
付着助剤の非限定的な実施例は、カチオン性多糖類、キトサン及びその誘導体、並びにカチオン性合成ポリマーである。特により好ましい付着助剤は、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオンデンプン、カチオン性グアー誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0082】
構造式I型の市販のセルロースエーテルとしては、JR 30M、JR 400、JR 125、LR 400及びLK 400ポリマー(これら全ては、アマコール社(Amerchol Corporation)(ニュージャージー州、エッジウォーター(Edgewater))から販売される)、並びにセルクアト(Celquat)H200及びセルクアトL−200(ブリッジウォーター(Bridgewater)(ニュージャージー州)のナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Company)から入手可能)が挙げられる。カチオンデンプンは、ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Company)からカトー(Cato)の商品名で市販されている。カチオン性グアーガムの例は、ニュージャージー州、クランベリー(Cranburry)のローディア社(Rhodia, Inc)から入手可能なジャガー(Jaguar)C13及びジャガーエクセル(Jaguar Excel)である。
【0083】
本発明に従う好ましいポリマーの非限定的な例としては、以下を含むコポリマーが挙げられる。
【0084】
a)N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、これらの四級化誘導体、ビニルアミン及びその誘導体、アリルアミン及びその誘導体、ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール及びジアリルジアルキル塩化アンモニウムからなる群から選択されるカチオン性モノマー。
【0085】
b)アクリルアミド(AM)、N,N−ジアルキルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、C1〜C12のアルキルアクリレート、C1〜C12のヒドロキシアルキルアクリレート、C1〜C12のヒドロキシエーテルアルキルアクリレート、C1〜C12のアルキルメタクリレート、C1〜C12のヒドロキシアルキルメタクリレート、ビニルアセテート、ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルキルエーテル、ビニルブチレート、及び誘導体、並びにこれらの混合物からなる群から選択される第二のモノマー。
【0086】
最も好ましいポリマーは、ポリ(アクリルアミド−コ−ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(アクリルアミド−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(アクリルアミド−コ−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(アクリルアミド−コ−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート−コ−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)である。
【0087】
レオロジー変性剤
本発明の好適な実施形態では、組成物はレオロジー変性剤を含む。レオロジー変性剤は、組成物の水性液体マトリックスにずり減粘特徴を付与する非高分子結晶性、ヒドロキシ官能性材料、高分子レオロジー変性剤からなる群から選択される。このようなレオロジー変性剤は好ましくは、水性液体組成物に対して、21℃、20秒−1において、0.01〜1.5Pa・s(1〜1500cps)の高剪断粘度を付与し、及び低剪断(21℃、0.05秒−1での)において5Pa・s(5000cps)を超える粘度を付与する。本発明に従う粘度は、直径40mm及び間隙サイズ500μmで、平板鋼スピンドルを使用する、TAインスツルメント(TA instruments)からのAR 550レオメーターを使用して測定される。20秒−1での高せん断粘度及び0.5−1での低せん断粘度は、21℃で3分間の0.1−1〜25−1の対数せん断速度掃引で得られる。結晶性ヒドロキシ官能性材料は、その場でのマトリックス中の結晶化に際し、組成物のマトリックスの全体にわたって糸様構造系を形成するレオロジー変性剤である。高分子レオロジー変性剤は、好ましくは、ポリアクリレート、高分子ゴム、他の非ゴム多糖類、及びこれらの高分子材料の組み合わせから選択される。
【0088】
一般に、レオロジー変性剤は、本明細書における組成物の0.01重量%〜1重量%、好ましくは0.05重量%〜0.75重量%、より好ましくは0.1重量%〜0.5重量%を構成するであろう。
【0089】
本発明の組成物のレオロジー変性剤は、「ずり減粘」であるマトリックスを提供するために使用される。ずり減粘流体は、剪断力が流体に加わると低減する粘度を有するものである。したがって、液体洗剤製品の静止時、すなわち保存の間又は輸送の間に、組成物の液体マトリックスは、相対的に高い粘度を有するべきである。しかし、容器から組成物を注ぐ又は絞り出すような行為において、組成物に剪断力が加わると、マトリックスの粘度は、流体製品の分配が容易かつ直ちに達成されるほどまで低減されるべきである。
【0090】
水又は他の水性液体と組み合わされるとずり減粘流体を形成する材料は、一般に当該技術分野において既知である。こうした材料は、以上で記載されたレオロジー特性を有する水性液体マトリックスを形成するために使用できるものであれば、本明細書の組成物における使用のために選択できる。
【0091】
本発明の組成物に特に有用である構造剤の種類の1つは、その場でマトリックス中に結晶化されると、液体マトリックスの全体にわたって糸状構造系を形成することができる非高分子(従来のアルコキシル化を除く)結晶性ヒドロキシ官能材料を含む。こうした材料は、一般に、結晶性ヒドロキシル含有脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪ろうとして特徴付けできる。
【0092】
好ましい結晶性ヒドロキシル含有レオロジー変性剤の具体例としては、ヒマシ油及びその誘導体が挙げられる。特に好ましいものは、硬化ヒマシ油及び水素添加キャスター蝋等の硬化ヒマシ油誘導体である。市販の、ヒマシ油系結晶性ヒドロキシル含有レオロジー変性剤としては、レオックス社(Rheox, Inc.)(現在はエレメンチス(Elementis))からのTHIXCIN(登録商標)が挙げられる。
【0093】
結晶性ヒドロキシル含有レオロジー変性剤として使用するのに適した代替の市販材料は、上式IIIのものである。この種類のレオロジー変性剤の例は、R,R、及びS,S形態、並びに任意の混合物、光学活性又は不活性の1,4−ジ−O−ベンジル−D−トレイトールである。
【0094】
これらの好ましい結晶性ヒドロキシル含有レオロジー変性剤、及び水性ずり減粘マトリックスへのこれらの組み込みは、米国特許第6,080,708号及びPCT国際公開特許第02/40627号に、より詳細に記載されている。
【0095】
好適な高分子レオロジー変性剤としては、ポリアクリレート、多糖類又は多糖類誘導体型のものが挙げられる。レオロジー変性剤として典型的に使用される多糖類誘導体は、高分子ゴム材料を含む。こうしたゴムとしては、ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム及びグアーガムが挙げられる。
【0096】
更に別の、好ましいレオロジー変性剤は、溶媒とポリカルボキシレートの組み合わせである。より具体的には、溶媒は、好ましくはアルキレングリコールである。より好ましくは、溶媒は、ジプロピレンルグリコール(dipropy glycol)である。好ましくはポリカルボキシレートポリマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート又はこれらの混合物である。溶媒は、好ましくは組成物の0.5〜15%、好ましくは2〜9%の量で存在する。ポリカルボキシレートポリマーは、好ましくは組成物の0.1〜10%、より好ましくは2〜5%の濃度で存在する。溶媒構成要素は、好ましくは、ジプロピレングリコール及び1,2−プロパンジオールの混合物を含む。ジプロピレングリコールと1,2−プロパンジオールとの比は好ましくは3:1〜1:3であり、より好ましくは1:1である。ポリアクリレートは、好ましくは不飽和モノ−又はジ−炭酸と、(メタ)アクリル酸の1〜30Cアルキルエステルとのコポリマーである。他の好ましい実施形態においては、レオロジー変性剤は、不飽和モノ−又はジ−炭酸のポリアクリレート及び(メタ)アクリル酸の1〜30Cアルキルエステルである。こうしたコポリマーは、ノベオン社(Noveon inc)から商品名カーボポールアクア(Carbopol Aqua)30として入手可能である。
【0097】
研磨剤
本発明の組成物は任意でビルダーを含んでよい。好適な研磨剤は、以下に記述される:
好適なポリカルボキシレート研磨剤としては、環状化合物、特に米国特許第3,923,679号、同第3,835,163号、同第4,158,635号、同第4,120,874号及び同第4,102,903号に記載されるもののような脂環式化合物が挙げられる。
【0098】
他の有用な洗剤性研磨剤としては、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸のエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の各種アルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換型アンモニウム塩、並びにメリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びこれらの可溶性塩のようなポリカルボキシレートが挙げられる。
【0099】
シトレート研磨剤、例えば、クエン酸及びその可溶性の塩(特にナトリウム塩)は、その再生可能な資源からの可用性及びその生分解性のために、重質の液体洗剤配合物にとって特に重要なポリカルボキシレート研磨剤である。オキシジスクシネートもまた、かかる組成物及び組み合わせにおいて特に有用である。
【0100】
また、米国特許第4,566,984号(ブッシュ(Bush)、1986年1月28日発行)に開示の3,3−ジカルボキシ−4−オキサ−1,6−ヘキサンジオエート及び関連化合物も、本発明の液体組成物に好適である。有用なコハク酸研磨剤としては、C5〜C20のアルキル及びアルケニルコハク酸及びこれらの塩が挙げられる。この種類の特に好ましい化合物は、ドデセニルコハク酸である。スクシネートビルダーの具体例には、ラウリルスクシネート、ミリスチルスクシネート、パーミチルスクシネート、2−ドデセニルスクシネート(好ましい)、2−ペンタデセニルスクシネート等が挙げられる。ラウリルサクシネートは、この群の好ましいビルダーであり、欧州特許第A−0 200 263号(1986年11月5日発行)に記載されている。
【0101】
窒素を含有し、りん光体のないアミノカルボキシレートの具体的な例としては、エチレンジアミン二コハク酸及びその塩(エチレンジアミンジスクシネート、EDDS)、エチレンジアミン四酢酸及びその塩(エチレンジアミンテトラアセテート、EDTA)、並びにジエチレントリアミン五酢酸及びその塩(ジエチレントリアミンペンタアセテート、DTPA)が挙げられる。
【0102】
他の好適なポリカルボキシレートは、米国特許第4,144,226号(クラッチフィールド(Crutchfield)ら、1979年3月13日発行)及び同第3,308,067号(ディール(Diehl)、1967年3月7日発行)に開示されている。米国特許第3,723,322号(ディール(Diehl))も参照のこと。こうした材料には、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、アコニット酸、シトラコン酸及びメチレンマロン酸のような脂肪族カルボン酸の、ホモ−及びコポリマーの水溶性塩が挙げられる。
【0103】
漂白剤系
本明細書での使用に適した漂白剤系は1種以上の漂白剤を含有する。好適な漂白剤の非限定的な例は、触媒作用の金属錯体、活性化過酸素供給源、漂白活性化剤、漂白ブースター、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル反応開始剤、及びヒオハライト漂白剤からなる群から選択される。
【0104】
好適な活性過酸素源としては、予め形成された過酸、漂白活性化剤と組み合わせた過酸化水素源、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な予め形成された過酸としては、ペルカルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、ペルイミド酸及び塩、ペルオキシ一硫酸並びに塩及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な過酸化水素供給源としては、過ホウ酸塩化合物、過炭酸塩化合物、過リン酸塩化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。活性過酸素源の好適な種類及び濃度は、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812号及び同第6,326,348号に見出される。
【0105】
溶媒系
本発明の組成物における溶媒系は水だけ、又は有機溶媒と水の混合物を含有する溶媒系であることができる。好ましい有機溶媒としては、1,2−プロパンジオール、エタノール、グリセロール、ジプロピレングリコール、メチルプロパンジオール及びこれらの混合物が挙げられる。他の低級アルコール、モノエタノールアミン及びトリエタノールアミンのようなC1〜C4のアルカノールアミンも同様に使用してよい。溶媒系は、例えば、本発明の無水固体実施形態において存在しないこともあり得るが、より典型的には約0.1%〜約98%、好ましくは少なくとも約10%〜約95%、より通常は約25%〜約75%の範囲の量で存在する。
【0106】
布地質感染料及び色相染料
染料は、従来、酸性染料、塩基性染料、反応染料、分散染料、直接染料、バット染料、硫化染料又は溶媒染料等として定義される。本発明の目的のためには、直接染料、酸性染料及び反応染料が好ましく、直接染料が最も好ましい。直接染料は、おそらく選択的な吸着に起因して、電解質を含有する水溶液から、繊維によって直接吸い上げられる水溶性染料の群である。色指数系において、直接染料とは、1つ以上のアニオン性スルホン酸基を含有する様々な平面的高度共役分子構造を指す。酸性染料は、酸性溶液から適用される水溶性アニオン性染料の群である。反応染料は、天然又は合成繊維の分子の特定部分と共有結合を形成することが可能な反応基を含有する染料の群である。化学構造の観点から、本明細書で有用な好適な布地直接染料は、アゾ化合物、スチルベン、オキサジン及びフタロシアニンであってよい。
【0107】
本明細書に用いるのに好適な布地直接染料としては、直接バイオレット染料、直接ブルー染料、酸性バイオレット染料及び酸性ブルー染料として色指数に列記されるものが挙げられる。
【0108】
1つの好ましい実施形態においては、織物直接染料は、以下の式を有するDV99染料としても既知のアゾ系直接バイオレット99である。
【化3】

【0109】
本発明の組成物に色相染料が存在する可能性がある。こうした染料は、洗濯洗浄サイクル中好ましい着色効率を示し、洗濯後過度の望ましくない蓄積を示さないことがわかった。色相染料は洗濯洗剤組成物中に洗剤を包含する溶液中で洗浄される布地に着色効果を与えるのに十分な量が含まれる。一実施形態において、組成物には約0.0001重量%〜約0.05重量%、より具体的には約0.001重量%〜約0.01重量%の色相染料が含まれる。
【0110】
本発明による色相効率と洗浄除去値の組み合わせを示す代表的な染料としては表2に示されるようないくつかのトリアリールメタンブルー及びバイオレット塩基性染料、表3に示されるようなメチンブルー及びバイオレット塩基性染料、表4に示されるようなアントラキノン染料、アントラキノン染料塩基性ブルー35及び塩基性ブルー80、アゾ染料塩基性ブルー16、塩基性ブルー65、塩基性ブルー66、塩基性ブルー67、塩基性ブルー71、塩基性ブルー159、塩基性バイオレット19、塩基性バイオレット35、塩基性バイオレット38、塩基性バイオレット48、オキサジン染料塩基性ブルー3、塩基性ブルー75、塩基性ブルー95、塩基性ブルー122、塩基性ブルー124、塩基性ブルー141、ナイルブルー及びキサンテン染料塩基性バイオレット10、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0111】
カプセル封入組成物
本発明の組成物は水溶性フィルムの中にカプセル化されてよい。水溶性フィルムは、ポリビニルアルコール又は他の好適な変形物、カルボキシメチルセルロース、セルロース誘導体、デンプン、加工デンプン、糖、PEG、ワックス、又はこれらの組み合わせから作製されてよい。
【0112】
別の実施形態では、水溶性は、ビニルアルコールとカルボン酸のコポリマーのような他の補助剤を包含してよい。米国特許第7,022,656(B2)号(モノソール(Monosol))は、こうしたフィルム組成物及びこれらの長所を記載している。これらのコポリマーの1つの利点は、洗剤との適合性がより良いために、小袋入り洗剤の貯蔵寿命が改善されることである。そのようなフィルムの別の利点はこれらの冷水(10℃未満)への良好な溶解性である。フィルム材中に存在するコポリマーの濃度は、フィルムの少なくとも60重量%である。ポリマーは、好ましくは1.7E−21g(1000ダルトン)〜1.7E−18g(1,000,000ダルトン)、より好ましくは1.7E−20g(10,000ダルトン)〜5.0E−19g(300,000ダルトン)、更により好ましくは2.5E−20g(15,000ダルトン)〜3.3E−19g(200,000ダルトン)、最も好ましくは3.3E−20g(20,000ダルトン)〜2.5E−19g(150,000ダルトン)のいずれかの重量平均分子量を有することができる。好ましくは、フィルム内に存在するコポリマーは、材料の溶解を改善させるために60%〜98%が加水分解され、より好ましくは80%〜95%が加水分解されている。極めて好ましい手法では、コポリマーは0.1モル%〜30モル%、好ましくは1モル%〜6モル%のカルボン酸を含む。
【0113】
本発明の水溶性フィルムは、追加のコモノマーを更に含んでよい。好適な追加のコモノマーとしては、スルホネート及びエトキシレートが挙げられる。好ましいスルホン酸の一例は、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)である。本発明の関連する用途に好適な水溶性フィルムは商品名M8630(商標)で米国インディアナ州モノソル(Mono-Sol)社から購入可能である。本明細書の水溶性フィルムは、ポリマー又はポリマー材料以外の成分も含んでよい。例えば、可塑剤、例えばグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ソルビトール及びこれらの混合物、追加の水、崩壊助剤、充填剤、消泡剤、乳化/分散剤、並びに/又はブロッキング防止剤を加えることが有益であり得る。小袋又は水溶性フィルム自体が、洗浄水に供給されるべき洗剤添加物、例えば有機ポリマー性の汚れ放出剤、分散剤、移染防止剤等を含むことが有用であり得る。所望により小袋のフィルム表面に微細粉末を散布して、摩擦係数を減少させてもよい。アルミノケイ酸ナトリウム、シリカ、タルク及びアミロースは、好適な微細粉末の例である。
【0114】
本発明の封入された小袋は、任意の従来の既知の技術を使用して製造できる。より好ましくは、小袋は、水平形式充填熱成形技術(horizontal form filling thermoforming techniques)を使用して製造される。
【0115】
その他の補助剤
その他好適な洗浄補助剤の例には、トリメトキシ安息香酸又はこれらの塩(TMBA)のようなアルコキシル化安息香酸又はこれらの塩;酵素安定化系;アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、窒素非含有ホスホネート、及びリン及びカルボン酸塩非含有キレート剤を含むキレート剤;ゼオライトのような無機ビルダーを含む無機ビルダー及びポリアクリレート、アクリレート/マレエートコポリマーなどのような水溶性有機ビルダー、及び陰イオン染料固着剤、陰イオン性界面活性剤の錯化剤、及びこれらの混合物を含むスカベンジング剤;過酸化水素及びカタラーゼを含む発泡系;光学的光沢剤又は蛍光剤;汚れ放出ポリマー;分散剤;泡抑制剤;染料;着色剤;硫酸ナトリウムのような増量剤塩;トルエンスルホネート、キュメンスルホネート及びナフタレンスルホネートのようなヒドロトロープ;光活性化剤;加水分解性界面活性剤;防腐剤;酸化防止剤;収縮防止剤;防皺剤;殺菌剤;殺真菌剤;色スペックル;着色ビーズ、球状物又は押出し品;日焼け止め剤;フッ素化化合物;粘土;発光剤又は化学発光剤;耐腐食及び/又は器具保護剤;アルカリ性供給源又は他のpH調節剤;可溶化剤;加工助剤;顔料;フリーラジカルスカベンジャー、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な物質には、米国特許第5,705,464号、同第5,710,115号、同第5,698,504号、同第5,695,679号、同第5,686,014号及び同第5,646,101号に記載のものが挙げられる。補助剤の混合物−上記構成要素の混合物は、任意の割合で製造できる。
【0116】
組成物の調製
本明細書の組成物は一般的に配合成分を共に混合し真珠光沢剤を添加することにより調製できる。しかし、レオロジー変性剤を使用する場合、プレミックスを最初に形成することが好ましく、この中で、レオロジー変性剤が、組成物を構成するために最終的に用いられる水の一部に分散される。このプレミックスは、構造化された液体を含むようにして形成される。
【0117】
次に、プレミックスが攪拌されている間、この構造化されたプレミックスに、水及び使用されるべきあらゆる任意の洗剤組成物補助剤と共に、界面活性剤及び必須の洗剤補助剤物質が添加されることができる。プレミックスへのこれらの物質の都合のよいいかなる添加順序、又は更に言えばこれらの組成物成分の同時添加も、実施することができる。構造化されたプレミックスと残りの組成物成分との得られる組み合わせが、水性液体マトリックスを形成し、真珠光沢剤がそれに添加される。
【0118】
結晶性ヒドロキシル含有構造剤が利用される特に好ましい実施形態において、構造剤を活性化するために以下の工程が使用できる。
【0119】
1)プレミックスは、好ましくはプレミックスの約0.1重量%〜約5重量%の量の結晶性ヒドロキシル安定剤と、プレミックスの少なくとも20重量%を構成する水と、組成物に使用される1つ以上の界面活性剤と、及び所望により洗剤組成物に含まれるあらゆる塩類を組み合わせることにより形成される。
2)工程1)で形成されるプレミックスが、結晶性ヒドロキシル含有構造剤の融点を超えて加熱される。
3)工程2)で形成される加熱されたプレミックスを、混合物を攪拌しながら、糸状構造系がこの混合物内に形成されるように周囲温度に冷却する。
4)残りの洗剤組成物構成要素を、水の残部とともに、任意の順序で別個に混合し、それによって別個の混合物を形成する。
5)工程3の構造化されたプレミックス及び工程4の別個の混合物が、次に攪拌下で合わされて、構造化された水性液体マトリックスを形成し、これに目で識別されるビーズが組み込まれる。
【実施例】
【0120】
以下の比限定的な実施例は本発明を例証する。別途明記しない場合、百分率は重量によるものである。
【表1】

EP251446のプロテアーゼ(Protease)「B」
BASFのルーテンシト(Lutensit)Z
バイロン・シルバー(Biron Silver)CO(70%am)、元メルク社(Merck)
エッカート・ピグメンツ社(Eckart Pigments KY)のプレスティージ・シルク・シルバー・スター(Prestige Silk Silver Star)(100%am)
【表2】

BASFから入手可能な酢酸でアミド化されたポリエチレンイミンポリマー。
EP251446のプロテアーゼ(Protease)「B」
ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なシリコーンポリエーテル。
ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なポリジメチルシロキサンエマルション
【表3】

【0121】
本明細書を通じて、所与のあらゆる最大数値限定は、そのようなより小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、より小さい全ての数値限定を含むと理解されるべきである。本明細書全体を通じて、所与のあらゆる最小数値限定は、そのようなより大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、より大きい全ての数値限定を含む。本明細書全体を通じて、所与のあらゆる数値範囲は、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明示的に記載されているかのように、そのようなより広い数値範囲内に入る、より狭い全ての数値範囲を含む。
【0122】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく限定されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
5%超のアニオン性界面活性剤と、25%未満の非イオン性界面活性剤と、感光性成分と、無機真珠光沢剤と、を含む真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項2】
10%超のアニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項3】
前記アニオン性界面活性剤が、直鎖又は分枝鎖C12〜C20のアルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェート、好ましくはエトキシ若しくはプロポキシサルフェート又はこれらの混合物である界面活性剤から選択される、請求項1〜2のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項4】
15%未満、より好ましくは12%未満の非イオン性界面活性剤を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項5】
前記感光性成分が、アミラーゼ酵素、プロテアーゼ酵素、カルボヒドラーゼ酵素、リパーゼ酵素、着色剤、香料及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項6】
前記感光性成分が、酵素、染料、ビタミン、香料及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項7】
前記真珠光沢剤が、雲母、金属酸化物被覆雲母、オキシ塩化ビスマス被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、ガラス及び金属酸化物被覆ガラス並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項8】
前記真珠光沢剤が、雲母、酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、オキシ塩化ビスマス及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項9】
前記真珠光沢剤が、前記組成物の0.02重量%〜0.2重量%の濃度で存在する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項10】
前記真珠光沢剤が、0.1μm〜50μmの平均粒径を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項11】
前記真珠光沢剤が小板状又は球面形状を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項12】
前記組成物が、20s−1、20℃において、1〜1500mPa・sの粘度を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の真珠光沢組成物。
【請求項13】
前記真珠光沢剤が懸濁される媒質と、前記真珠光沢剤の屈折率における差(ΔN)が0.02を超える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項14】
前記組成物が5NTUを超え、かつ3000NTU未満の濁度を有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項15】
前記組成物が、20秒−1、21℃において、高剪断粘度1〜1.5Pa・s(1500cps)を有し、0.05秒−1、21℃において、低剪断粘度5Pa・s(5000cps)超を有するように、前記組成物に剪断減粘特性を付与する変性剤から選択される粘度変性剤を更に含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項16】
前記粘度変性剤がポリアクリレート、ポリマーゴム、その他の非ゴム性多糖類、及びこれらの高分子材料の組合せからなる群から選択される、請求項15に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項17】
カチオン性界面活性剤、シリコーン、ポリオレフィンワックス、ラテックス、油性糖誘導体、カチオン性多糖類、ポリウレタン及びこれらの混合物からなる群から選択される洗濯ケア有益剤を更に含む、請求項1〜16のいずれか一項に記載の真珠光沢液体処理組成物。
【請求項18】
前記洗濯ケア剤が、カチオン性界面活性剤、シリコーン、ポリオレフィンワックス、ラテックス、油性糖誘導体、カチオン性多糖類、ポリウレタン及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項17に記載の真珠光沢液体組成物。
【請求項19】
組成物が水溶性フィルムに包まれる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項20】
組成物が透明又は半透明の包装に包装される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の真珠光沢液体洗剤組成物。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物で布地を洗濯する方法。
【請求項22】
前記組成物中の感光性成分の安定性を改善するための、無機真珠光沢剤の使用。

【公表番号】特表2010−520352(P2010−520352A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552322(P2009−552322)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【国際出願番号】PCT/IB2008/051051
【国際公開番号】WO2008/114225
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】