説明

流体流動装置、流体噴射装置

【課題】部品点数を増加させることなく回転体と支持部との固着を抑制することができる流体流動装置、流体噴射装置を提供する。
【解決手段】重合反応して硬化するインクを流動させるポンプ室43と、ポンプ室43内に設けられた第1,第2の軸受部48,49に第1の軸線A1を中心として回転可能に支持された駆動軸39と、駆動軸39を回転駆動するモーター31と、モーター31の駆動力に基づく駆動軸39の第1の軸線A1を中心とした回転運動を軸方向に沿う往復運動に変換する運動方向変換機構53とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合反応して硬化する流体を流動させる流体流動装置、及び同装置を備える流体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、重合反応する流体(例えば紫外線硬化型のインク)を流動させる流体流動装置として、ギヤポンプが広く知られている。こうしたギヤポンプのうちには、噛合状態でポンプ室(流体室)内に収容された1対のギヤを回転させることにより、吸引口から吸引したインクを吐出口から吐出して流動させるものがあった。
【0003】
なお、インクは、紫外線の照射に限らず、熱など他からの影響を受けて重合反応して硬化することがある。そのため、インクを流動させるギヤポンプの場合には、例えば軸(回転体)と軸受(支持部)との隙間にインクが浸入すると、インクが硬化して軸の回転を阻害してしまう虞がある。そこで、特許文献1では、環状シールをギヤに圧接させて軸と軸受けとの隙間へのインクの浸入を抑制していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−132789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のギヤポンプのように、環状シールをギヤに圧接させる場合には、部品点数が増加して構成が複雑になってしまうと共に、環状シールとギヤとの摩擦が増大してギヤの回転を阻害してしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数を増加させることなく回転体と支持部との固着を抑制することができる流体流動装置、流体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の流体流動装置は、重合反応して硬化する流体を流動させる流体室と、該流体室内に設けられた支持部に軸を中心として回転可能に支持された回転体と、該回転体を回転駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動力に基づく前記回転体の前記軸を中心とした回転運動を前記軸方向に沿う往復運動に変換する運動方向変換機構とを備えた。
【0008】
この構成によれば、運動方向変換機構が回転体の軸を中心とする回転運動を、軸方向に沿う往復運動に変換することにより、回転体と支持部とを軸方向に相対移動させることができる。そして、このように回転体と支持部とが軸を中心とする周方向に加えて軸方向においても相対移動することに伴い、回転体と支持部との隙間に介在する流体の流動方向も変化させることができる。そのため、回転体と支持部との隙間に浸入した流体を流動させて流体の局所的な硬化を抑制することができる。したがって、部品点数を増加させることなく回転体と支持部との固着を抑制することができる。
【0009】
本発明の流体流動装置において、前記運動方向変換機構は、前記回転体における前記軸と交差する面に形成された第1の当接部と、該第1の当接部と当接可能に前記流体室に設けられた第2の当接部とを含み、前記第1の当接部と前記第2の当接部のうち、少なくとも一方の当接部は、前記軸方向に対して斜めに設けられる。
【0010】
この構成によれば、回転体は、該回転体における軸と交差する面に形成された第1の当接部が、流体室に設けられた第2の当接部に当接可能な状態で回転運動する。なお、第1の当接部と第2の当接部は、少なくとも一方が軸方向に対して斜めに設けられているため、回転体は回転運動に伴って第1の当接部が第2の当接部に乗り上げるように軸方向に運動する。したがって、回転体と流体室に当接部を設ける容易な構成で回転体の回転運動を軸方向に沿う往復運動に変換することができる。
【0011】
本発明の流体流動装置において、前記第1の当接部と前記第2の当接部のうち、前記軸方向に対して斜めに設けられた当接部は、前記軸を中心とする周方向に亘って設けられる。
【0012】
この構成によれば、回転体が回転した場合であっても、第1の当接部と第2の当接部との当接状態を周方向に亘って維持することができるため、回転体と流体室との衝突に伴う騒音を抑制することができる。
【0013】
本発明の流体流動装置において、前記回転体は、噛合した状態で前記流体室内に収容された1対のはすば歯車である。
この構成によれば、はすば歯車が回転運動すると、軸方向にスラスト力が発生する。そのため、第1の当接部と第2の当接部をはすば歯車のスラスト力に抗するように設けることにより、1つの第1の当接部と1つの第2の当接部とによって回転体を軸方向に沿って往復移動させることができる。
【0014】
本発明の流体流動装置において、前記回転体と前記支持部は、非金属によって形成される。
重合反応する流体の中には、金属イオンと反応して硬化するものがある。そのため、この構成によれば、回転体と支持部とを非金属によって形成することにより回転体と支持部との間における流体の硬化をより抑制することができる。
【0015】
本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する流体噴射ヘッドと、上記構成の流体流動装置とを備える。
この構成によれば、上記流体流動装置に係る発明と同様の作用効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施形態のプリンターの構成を模式的に示す断面図。
【図2】ポンプの断面模式図。
【図3】図2における3−3線矢視断面図。
【図4】ポンプの駆動時における断面模式図。
【図5】第2の実施形態のポンプの断面模式図。
【図6】図5における6−6線矢視断面図。
【図7】ポンプの駆動時における断面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1の実施形態)
以下、本発明を流体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」と表記する)に具体化した第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、本実施形態のプリンターは、重合反応して硬化する流体として紫外線硬化型インク(以下、単に「インク」と表記する)を用いる。なお、本実施形態では、一色(例えば白色)のインクに対応する構成について図示及び説明しているため、複数色のインクを用いる場合には、同様の構成を色毎に備えればよい。
【0018】
図1に示すように、プリンター11は、インクを貯留するインクタンク12と、流体噴射ヘッド13(13A,13B,13C,13D)と、インクタンク12と各流体噴射ヘッド13との間でインクを循環させる循環流路14と、紫外線照射装置(図示略)とを備える。各流体噴射ヘッド13は、インクを噴射する複数のノズル15と、ノズル15に供給するインクを一時貯留するインク室16と、インク室16にインクを流入させる流入孔17と、インク室16からインクを流出させる流出孔18とを有している。
【0019】
そして、プリンター11は、図示しない媒体に対して、流体噴射ヘッド13に設けられたノズル15からインクを噴射することで、印刷(記録)を行う。また、紫外線照射装置がインクを受容した媒体に対して紫外線を照射することでインクを硬化させ、媒体上に定着させる。
【0020】
なお、インクとしては、オリゴマー5〜15%、モノマー60〜85%、顔料3〜5%、光重合開始剤6〜12%、添加剤1〜8%を含有するものを採用することができる。また、媒体としては、用紙、プラスチックフィルム、シール、金属箔、ガラス板、布など、液体を受容可能な任意の素材及び形状のものを採用することができる。
【0021】
流体噴射ヘッド13のインク室16内には、その内部を2分するようにフィルター19が張設されている。インク室16は、フィルター19によって区分された一方側(下流側)がノズル15に連通するとともに、他方側(上流側)が流入孔17及び流出孔18に連通している。そして、インク室16は、循環流路14の一部を構成している。
【0022】
ノズル15からインクが噴射される際には、インクは循環流路14内において図1に矢印で示す正循環方向に循環されるとともに、フィルター19で濾過されたインクがノズル15に供給される。そのため、フィルター19によってインク中に混入した気泡や異物等が除かれ、ノズル15の目詰まりが抑制されるようになっている。
【0023】
循環流路14は、インク噴射時にインクタンク12から流体噴射ヘッド13のインク室16へインクを供給する供給流路20と、各インク室16からインクタンク12へインクを返送する返送流路21とを有している。また、供給流路20は、正循環方向における上流端がインクタンク12内に連通する本流路22と、下流端が流体噴射ヘッド13に接続される複数の分岐流路23とを有している。すなわち、各分岐流路23の上流端は、本流路22の下流端から分岐する態様となっている。
【0024】
本流路22には、循環流路14においてインクを循環させるための流体流動装置としてのポンプ24が設けられている。また、本流路22には、ポンプ24の正循環方向における下流側となる位置に、本流路22を開閉するための開閉弁25が設けられている。
【0025】
返送流路21は、各分岐流路23及び流体噴射ヘッド13と対応するように複数設けられている。なお、インクをインクタンク12にスムーズに還流させるために、返送流路21は分岐流路23よりも流路断面積が大きくなっている。そして、各返送流路21には、この返送流路21を開閉するための開閉弁26がそれぞれ設けられている。開閉弁25,26は任意に開閉操作を行うことができる弁であり、電磁弁や機械的に動作する弁を採用することができる。
【0026】
また、図2に示すように、ポンプ24には、駆動手段としてのモーター31が動力伝達機構32を介して接続されている。
なお、動力伝達機構32とは、モーター31と一体で回転するアウター磁石33と、アウター磁石33の回転に伴って従動回転するインナー磁石34とを備えた磁気継手である。そして、アウター磁石33とインナー磁石34との間には、有底円筒状のキャップ35がインナー磁石34を囲うように設けられていると共に、キャップ35の開口部35aは、環状のシール36を介してポンプ24のケース38に閉塞されている。
【0027】
さて、図2,図3に示すように、ポンプ24は、ケース38と、インナー磁石34と一体回転する駆動軸39及び駆動ギヤ40と、ケース38に固定された固定軸41を中心に回転する従動ギヤ42とを備えている。すなわち、駆動軸39及び駆動ギヤ40は、軸としての第1の軸線A1を中心として回転する回転体として機能している。また、従動ギヤ42は、支持部としての固定軸41に回転可能に支持され、軸としての第2の軸線A2を中心として回転する回転体として機能している。
【0028】
なお、駆動軸39と固定軸41は、互いに平行な態様で設けられている。また、駆動ギヤ40と従動ギヤ42は、第1の軸線A1と第2の軸線A2とを中心にそれぞれ回転可能な1対のはすば歯車であって、互いに噛合した状態でケース38に形成された流体室としてのポンプ室43内に収容されている。
【0029】
そして、ポンプ室43には、循環流路14が接続される吸引口44と吐出口45とが形成されている。また、キャップ35、ケース38、駆動軸39、駆動ギヤ40、固定軸41、従動ギヤ42は、非金属製の材料(樹脂、セラミックス、ゴムなど)によって形成されている。
【0030】
駆動軸39は、ケース38において、シール36と当接する環状の部分の内側となる位置に形成された貫通孔47に挿通されている。また、駆動軸39の一端(図2における下端)は、ポンプ室43内に設けられた支持部としての第1の軸受部48に支持されると共に、他端(図2における上端)は、キャップ35に設けられた支持部としての第2の軸受部49に支持されている。したがって、ポンプ室43とキャップ35内は、貫通孔47を介して連通しており、キャップ35内もポンプ室43内と同様にインクで満たされた流体室となっている。
【0031】
ところで、駆動ギヤ40と従動ギヤ42は、はすば歯車であるため、回転運動に伴って軸方向にスラスト力が発生する。そして、本実施形態の駆動ギヤ40は、図3に矢印で示す正方向D1に回転した場合に、ポンプ室43の底面43a側に向かうスラスト力が発生するように収容されている。また、従動ギヤ42は、駆動ギヤ40の回転に伴って正方向D1に回転した場合に、ポンプ室43の天井面43b側に向かうスラスト力が発生するように収容されている。
【0032】
すなわち、駆動ギヤ40は、回転運動に伴って第1の当接部としての第1の面40a(図2における下側の面)が底面43a側に近づくと共に、第2の面40b(図2における上側の面)が天井面43bから離れる方向に力を受けるようになっている。一方、従動ギヤ42は、回転運動に伴って第1の面42aが底面43aから離れると共に、第1の当接部としての第2の面42bが天井面43b側に近づく方向に力を受けるようになっている。
【0033】
また、軸方向における第1の軸受部48と第2の軸受部49との間隔は、駆動軸39の長さよりも大きくなっている。そのため、第1の軸受部48と駆動軸39との間には、第1の隙間C1(図4参照)が形成されると共に、第2の軸受部49と駆動軸39との間には第2の隙間C2が形成されるようになっている。
【0034】
さらに、駆動ギヤ40及び従動ギヤ42の軸方向における大きさは、ポンプ室43の軸方向における大きさよりも小さくなっている。そのため、ポンプ室43の底面43aと駆動ギヤ40の第1の面40aとの間には、第3の隙間C3が形成されるようになっている。さらに、ポンプ室43の天井面43bと駆動ギヤ40の第2の面40bとの間には、第4の隙間C4が形成されるようになっている。
【0035】
また、ポンプ室43の底面43aと従動ギヤ42の第1の面42aとの間には、第5の隙間C5が形成されると共に、ポンプ室43の天井面43bと従動ギヤ42の第2の面42bとの間には、第6の隙間C6が形成されるようになっている。
【0036】
また、駆動ギヤ40の第1の面40aと従動ギヤ42の第2の面42bは、駆動軸39もしくは固定軸41に対して非垂直な平面であって軸方向に対して斜めに形成されている。さらに、底面43aには、半球状の第2の当接部としての第1の凸部51が、駆動ギヤ40の第1の面40aと対向するように形成されている。そして、天井面43bには、半球状の第2の当接部としての第2の凸部52が、従動ギヤ42の第2の面42bと対向するように形成されている。
【0037】
すなわち、駆動ギヤ40の第1の面40aと従動ギヤ42の第2の面42bは、それぞれ周方向に亘って第1,第2の凸部51,52と当接可能に形成されている。そのため、駆動ギヤ40は、第1の面40aが第1の凸部51に乗り上げるように回転することにより、回転運動が軸方向の運動に変換される。また、従動ギヤ42は、第2の面42bが第2の凸部52に乗り上げるように回転することにより、回転運動が軸方向の運動に変換される。
【0038】
したがって、第1の面40aと第1の凸部51、及び第2の面42bと第2の凸部52は、駆動ギヤ40と従動ギヤ42のスラスト力に抗するように設けられた斜板カム機構である。そして、第1の面40a、第2の面42b、第1,第2の凸部51,52によって、駆動軸39及び駆動ギヤ40と従動ギヤ42の第1,第2の軸線A1,A2を中心とした回転運動を軸方向に沿う往復運動に変換する運動方向変換機構53が構成されている。
【0039】
なお、駆動ギヤ40及び従動ギヤ42の軸方向における移動範囲L1は、第1,第2の軸線A1,A2に対する第1の面40a及び第2の面42bの傾きと、第1,第2の軸線A1,A2から第1,第2の凸部51,52までの距離L2とによって決まる。但し、駆動ギヤ40と従動ギヤ42は、歯数が同じであると共に、第1,第2の軸線A1,A2に対する第1の面40aと第2の面42bの角度と、距離L2とが同じである。そのため、駆動ギヤ40及び従動ギヤ42は、回転運動に伴って同じ移動範囲L1を同じ周期で軸方向に往復運動する。そして、第1〜第6の隙間C1〜C6は、軸方向における第1の隙間C1と第2の隙間C2の合計、第3の隙間C3と第4の隙間C4の合計、第5の隙間C5と第6の隙間C6の合計の各合計が、移動範囲L1よりもそれぞれ大きく設定されている。
【0040】
次に、ポンプ24の作用について説明する。
さて、モーター31の正転駆動に伴ってアウター磁石33が回転すると、インナー磁石34と共に駆動軸39、駆動ギヤ40、従動ギヤ42が図3に矢印で示す正方向D1に回転する。すると、ポンプ24は、駆動ギヤ40と従動ギヤ42の回転運動に伴って吸引口44からインクを吸引すると共に、ポンプ室43内においてインクを流動させつつ吐出口45からインクを吐出する。
【0041】
また、駆動ギヤ40及び従動ギヤ42は、回転運動をしながら軸方向にも往復運動する。すなわち、図2に示す状態から駆動ギヤ40が半周回転する間には、駆動ギヤ40は、第1の面40aが第1の凸部51に乗り上げるようにして天井面43bに近づく方向(図2では上方向)に移動する(図4参照)。また、図2に示す状態から従動ギヤ42が半周回転する間には、従動ギヤ42は、第2の面42bが第2の凸部52に乗り上げるようにして底面43aに近づく方向(図2では下方向)に移動する(図4参照)。
【0042】
そして、さらに図4に示す状態から駆動ギヤ40が半周回転する間には、駆動ギヤ40は、回転運動に伴って発生するスラスト力により底面43aに近づく方向(図2では下方向)に移動する。また、図4に示す状態から従動ギヤ42が半周回転する間には、従動ギヤ42は、回転運動に伴って発生するスラスト力により天井面43bに近づく方向(図2では上方向)に移動する。
【0043】
すなわち、ポンプ室43内には、第3〜第6の隙間C3〜C6が形成されているため、駆動ギヤ40と従動ギヤ42の軸方向の移動が許容される。
具体的には、図2に示す状態から駆動ギヤ40が天井面43bに近づく側に移動すると(図4参照)、第1の面40aと底面43aとが離間して第3の隙間C3が大きくなり、第3の隙間C3にインクが流入する。一方、第2の面40bと天井面43bとが接近して第4の隙間C4が小さくなり、第4の隙間C4内のインクが押し出される。
【0044】
また、駆動ギヤ40と共に駆動軸39も軸方向に移動するため、第1の軸受部48と駆動軸39との間の第1の隙間C1は大きくなり、第1の隙間C1にインクが流入する。一方、第2の軸受部49と駆動軸39との間の第2の隙間C2は小さくなり、第2の隙間C2内のインクが押し出される。
【0045】
一方、図2に示す状態から従動ギヤ42が底面43aに近づく側に移動すると(図4参照)、第1の面42aと底面43aとが接近して第5の隙間C5が小さくなり、第5の隙間C5内のインクが押し出される。そして、第2の面42bと天井面43bとが離間して第6の隙間C6が大きくなり、第6の隙間C6にインクが流入する。そのため、固定軸41と従動ギヤ42との隙間に浸入した流体も流動する。
【0046】
同様に、図4に示す状態から駆動ギヤ40が底面43aに近づく側に移動する場合には、第3の隙間C3は小さくなり、第3の隙間C3からインクが押し出されるのに対し、第4の隙間C4は大きくなり、第4の隙間C4内にインクが流入する。また、駆動軸39が第1の軸受部48に近づく方向(図4では下方向)に移動すると、第1の隙間C1は小さなり、第1の隙間C1内のインクが押し出されるのに対し、第2の隙間C2は大きくなり、第2の隙間C2にインクが流入する。
【0047】
一方、図4に示す状態から従動ギヤ42が天井面43bに近づく側に移動する場合には、第5の隙間C5は大きくなり、第5の隙間C5内にインクが流入するのに対し、第6の隙間C6は小さくなり、第6の隙間C6からインクが押し出される。
【0048】
すなわち、第1〜第6の隙間C1〜C6において、インクの押し出し及び流入をさせることにより、第1〜第6の隙間C1〜C6及び固定軸41と従動ギヤ42との間においてインクを流動させることができる。
【0049】
上記第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)運動方向変換機構53が駆動軸39及び駆動ギヤ40と従動ギヤ42との第1,第2の軸線A1,A2を中心とする回転運動を、軸方向に沿う往復運動に変換する。そのため、駆動軸39と従動ギヤ42を、第1,第2の軸受部48,49と固定軸41に対して軸方向に相対移動させることができる。そして、このように駆動軸39及び駆動ギヤ40と従動ギヤ42とが第1,第2の軸線A1,A2を中心とする周方向に加えて軸方向においても相対移動することに伴い、第1〜第6の隙間C1〜C6に介在するインクの流動方向も変化させることができる。そのため、第1〜第6の隙間C1〜C6及び固定軸41と従動ギヤ42との隙間に浸入したインクを流動させてインクの局所的な硬化を抑制することができる。したがって、部品点数を増加させることなく駆動軸39と第1,第2の軸受部48,49との固着及び従動ギヤ42と固定軸41との固着を抑制することができる。
【0050】
(2)駆動軸39及び駆動ギヤ40は、駆動ギヤ40における第1の軸線A1と交差する第1の面40aが、ポンプ室43に設けられた第1の凸部51に当接可能な状態で回転運動する。なお、第1の面40aが軸方向に対して斜めに設けられているため、駆動軸39及び駆動ギヤ40は、回転運動に伴って第1の面40aが第1の凸部51に乗り上げるように軸方向に運動する。したがって、駆動ギヤ40とポンプ室43に、第1の面40aと第1の凸部51とを設ける容易な構成で駆動軸39及び駆動ギヤ40の回転運動を軸方向に沿う往復運動に変換することができる。
【0051】
(3)従動ギヤ42は、従動ギヤ42における第2の軸線A2と交差する第2の面42bが、ポンプ室43に設けられた第2の凸部52に当接可能な状態で回転運動する。なお、第2の面42bが軸方向に対して斜めに設けられているため、従動ギヤ42は、回転運動に伴って第2の面42bが第2の凸部52に乗り上げるように軸方向に運動する。したがって、従動ギヤ42とポンプ室43に、第2の面42bと第2の凸部52とを設ける容易な構成で従動ギヤ42の回転運動を軸方向に沿う往復運動に変換することができる。
【0052】
(4)駆動軸39及び駆動ギヤ40が回転した場合であっても、第1の面40aと第1の凸部51との当接状態を周方向に亘って維持することができる。また、従動ギヤ42が回転した場合も同様に、第2の面42bと第2の凸部52との当接状態を周方向に亘って維持することができる。そのため、駆動ギヤ40及び従動ギヤ42とポンプ室43との衝突に伴う騒音を抑制することができる。
【0053】
(5)駆動ギヤ40と従動ギヤ42は、はすば歯車であるため、回転運動すると軸方向にスラスト力が発生する。そのため、駆動ギヤ40の第1の面40aと第1の凸部51をはすば歯車のスラスト力に抗するように設けることにより、1つの第1の面40aと1つの第1の凸部51とによって駆動軸39及び駆動ギヤ40を軸方向に沿って往復移動させることができる。また、従動ギヤ42の第2の面42bと第2の凸部52をはすば歯車のスラスト力に抗するように設けることにより、1つの第2の面42bと1つの第2の凸部52とによって従動ギヤ42を軸方向に沿って往復移動させることができる。
【0054】
(6)重合反応するインクの中には、金属イオンと反応して硬化するものがある。そのため、駆動軸39及び従動ギヤ42と第1,第2の軸受部48,49と固定軸41とを非金属によって形成することにより駆動軸39と第1,第2の軸受部48,49との間におけるインクの硬化をより抑制することができる。また、従動ギヤ42と固定軸41との間におけるインクの硬化を抑制することができる。
【0055】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図5〜図7に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態とはポンプの構成を変更した点でのみ構成が相違しており、その他の構成は共通しているため、同様の構成部分については同一符号を付すことにして、その詳細な重複説明を省略する。
【0056】
図5,図6に示すように、流体流動装置としてのポンプ56は、ケース38と、インナー磁石34と一体回転する駆動軸39及び駆動ギヤ57と、従動軸58と一体回転する従動ギヤ59とを備えている。すなわち、駆動軸39及び駆動ギヤ57は、軸としての第1の軸線A1を中心として回転する回転体として機能している。また、従動軸58及び従動ギヤ59は、軸としての第2の軸線A2を中心として回転する回転体として機能している。
【0057】
なお、駆動軸39と従動軸58は、互いに平行な態様で設けられている。また、駆動ギヤ57と従動ギヤ59は、第1の軸線A1と第2の軸線A2とを中心にそれぞれ回転可能な1対の平歯車であって、互いに噛合した状態でポンプ室43内に収容されている。
【0058】
なお、駆動軸39は、支持部としての第1,第2の軸受部48,49に支持されていると共に、従動軸58は、ポンプ室43内に設けられた支持部としての第3,第4の軸受部61,62に回転可能に支持されている。
【0059】
また、軸方向における第1の軸受部48と第2の軸受部49との間隔は、駆動軸39の長さよりも大きくなっている。そのため、第1の軸受部48と駆動軸39との間には、第1の隙間C1(図7参照)が形成されると共に、第2の軸受部49と駆動軸39との間には第2の隙間C2(図2参照)が形成されるようになっている。
【0060】
さらに、駆動ギヤ57及び従動ギヤ59の軸方向における大きさは、ポンプ室43の軸方向における大きさよりも小さくなっている。そのため、ポンプ室43の底面43aと駆動ギヤ57の第1の面57aとの間には、第3の隙間C3(図7参照)が形成されるようになっている。さらに、ポンプ室43の天井面43bと駆動ギヤ57の第2の面57bとの間には、第4の隙間C4(図6参照)が形成されるようになっている。また、ポンプ室43の底面43aと従動ギヤ59の第1の面59aとの間には、第5の隙間C5(図7参照)が形成されると共に、天井面43bと第2の面59bとの間には、第6の隙間C6(図6参照)が形成されるようになっている。
【0061】
そして、軸方向における第3の軸受部61と第4の軸受部62との間隔は、従動軸58の長さよりも大きくなっている。そのため、第3の軸受部61と従動軸58との間には、第7の隙間C7(図7参照)が形成されると共に、第4の軸受部62と従動軸58との間には第8の隙間C8(図6参照)が形成されるようになっている。
【0062】
また、駆動ギヤ57の第1の面57aには、第1の溝部64が第1の軸線A1を中心とする周方向に亘って円状に形成されていると共に、従動ギヤ59の第1の面59aには、第2の溝部65が第2の軸線A2を中心とする周方向に亘って第1の溝部64と同一半径の円状に形成されている。そして、駆動ギヤ57の第2の面57bには、第3の溝部66が、第1の軸線A1を中心とする周方向に亘って第1の溝部64と同一半径の円状に形成されていると共に、従動ギヤ59の第2の面59bには、第4の溝部67が、第2の軸線A2を中心とする周方向に亘って第1の溝部64と同一半径の円状に形成されている。
【0063】
ただし、第1〜第4の溝部64〜67は、周方向に沿って深さがなだらかに変化すると共に、第1,第3の溝部64,66と第2、第4の溝部65,67同士の深さが互いに半周分ずれた状態で形成されている。すなわち、第1〜第4の溝部64〜67は、軸方向に対して斜めに設けられている。
【0064】
また、ポンプ室43の底面43a及び天井面43bには、第2の当接部としての第1〜第4の凸部68〜71が、それぞれ第1〜第4の溝部64〜67と係合するように形成されている。すなわち、第1〜第4の凸部68〜71は、第1,第3の凸部68,70と第2,第4の凸部69,71同士が互いに対向するように設けられると共に、それぞれ周方向に亘って第1〜第4の溝部64〜67と当接可能に形成されている。そのため、駆動ギヤ57及び従動ギヤ59は、第1〜第4の溝部64〜67が第1〜第4の凸部68〜71に乗り上げるように回転することにより、回転運動が軸方向の往復運動に変換されるようになっている。
【0065】
したがって、第1〜第4の溝部64〜67と第1〜第4の凸部68〜71は、溝カム機構であって、駆動軸39及び駆動ギヤ57と従動軸58及び従動ギヤ59との第1,第2の軸線A1,A2を中心とした回転運動を軸方向に沿う往復運動に変換する運動方向変換機構72として機能する。
【0066】
次に、ポンプ56の作用について説明する。
さて、モーター31の正転駆動に伴ってアウター磁石33が回転すると、インナー磁石34と共に駆動軸39、駆動ギヤ57、従動軸58、従動ギヤ59が図5に矢印で示す正方向D1に回転する。すると、ポンプ56は、駆動ギヤ57と従動ギヤ59の回転運動に伴って吸引口44からインクを吸引すると共に、ポンプ室43内においてインクを流動させつつ吐出口45からインクを吐出する。
【0067】
また、駆動ギヤ57及び従動ギヤ59は、回転運動をしながら軸方向にも往復運動する。すなわち、図6に示す状態から駆動ギヤ57及び従動ギヤ59が半周回転する間には、駆動ギヤ57及び従動ギヤ59は、第1,第2の溝部64,65に沿って天井面43bに近づく方向(図6では上方向)に移動する(図7参照)。そして、さらに図7に示す状態から駆動ギヤ57及び従動ギヤ59が半周回転する間には、駆動ギヤ57及び従動ギヤ59は、第3,第4の溝部66,67に沿って底面43aに近づく方向へ移動する。すなわち、ポンプ室43内には、第3〜第6の隙間C3〜C6が形成されているため、駆動ギヤ57と従動ギヤ59の軸方向の移動が許容される。
【0068】
具体的には、図6に示す状態から駆動ギヤ57が天井面43bに近づく側に移動すると(図7参照)、駆動ギヤ57と共に駆動軸39も軸方向に移動するため、第1の軸受部48と駆動軸39との間の第1の隙間C1は大きくなり、第1の隙間C1にインクが流入する。一方、第2の軸受部49と駆動軸39との間の第2の隙間C2は小さくなり、第2の隙間C2内のインクが押し出される。また、従動ギヤ59が天井面43bに近づく側に移動すると(図7参照)、従動ギヤ59と共に従動軸58も軸方向に移動するため、第3の軸受部61と従動軸58との間の第7の隙間C7は大きくなり、第7の隙間C7にインクが流入する。一方、第4の軸受部62と従動軸58との間の第8の隙間C8は小さくなり、第8の隙間C8内のインクが押し出される。
【0069】
同様に、図7に示す状態から駆動ギヤ57及び従動ギヤ59が底面43aに近づく方向に移動する場合には、第1の隙間C1は小さくなり、第1の隙間C1内のインクが押し出されるのに対し、第2の隙間C2は大きくなり、第2の隙間C2にインクが流入する。さらに、第7の隙間C7は小さくなり、第7の隙間C7内のインクが押し出されるのに対し、第8の隙間C8は大きくなり、第8の隙間C8にインクが流入する。
【0070】
すなわち、インクが充填されたポンプ室43及びキャップ35内において、軸方向における第1〜第8の隙間C1〜C8の大きさを変化させることにより、第1〜第4の軸受部48,49,61,62と固定軸41及び従動軸58との間においてインクを流動させることができる。
【0071】
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態における(1)〜(6)の効果に加えて、さらに以下のような効果を得ることができる。
(7)運動方向変換機構72を、軸方向における駆動ギヤ57と従動ギヤ59の両面に設けることにより、駆動ギヤ57と従動ギヤ59の歯車の形状やポンプの設置方向に関わらずに駆動ギヤ57及び従動ギヤ59を軸方向に往復移動させることができる。
【0072】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、キャップ35、ケース38、駆動軸39、駆動ギヤ40,57、固定軸41、従動ギヤ42,59、従動軸58は、金属製の材料(鉄、銅、アルミニウムなど)によって形成してもよい。なお、これらの部材を金属製の材料で形成する場合であっても、第1,第2,第7,第8の隙間C1,C2,C7,C8と接する部分は非金属で形成することが好ましい。すなわち、例えば第1〜第4の軸受部48,49,61,62、駆動軸39、従動軸58のインクと接する表面をコーティング材や酸化膜で覆うことにより、インク中への金属イオンの溶解を抑制するようにしてもよい。また、駆動ギヤ40,57と従動ギヤ42,59を金属によって形成する場合には、例えば運動方向変換手段として電磁石を用い、磁力によって軸方向に移動させるようにしてもよい。
【0073】
・上記第1の実施形態において、駆動ギヤ40の第1の面40aを第1の軸線A1と垂直に設け、第1の面40aにおいて軸方向に対して斜めに突出形成された凸条と第1の凸部51を当接させるようにしてもよい。また、従動ギヤ42の第2の面42bを第2の軸線A2と垂直に設け、第2の面42bにおいて軸方向に対して斜めに突出形成された凸条と第2の凸部52を当接させるようにしてもよい。なお、この場合には、凸条と第1,第2の凸部51,52が運動方向変換機構として機能する。そして、凸条は、第1,第2の軸線A1,A2を中心とする周方向における一部に形成するようにしてもよい。また、上記第2の実施形態において、第1〜第4の溝部64〜67は、第1,第2の軸線A1,A2を中心とする周方向における一部に形成するようにしてもよい。
【0074】
・上記第1の実施形態において、第1の凸部51を設けずに底面43aにおいて駆動ギヤ40と対向する部分を第1の軸線A1と非垂直な面としてもよい。すなわち、この場合には、駆動ギヤ40の第1の面40aが底面43aに沿って軸方向に運動する。また、第2の凸部52を設けずに天井面43bにおいて従動ギヤ42と対向する部分を第2の軸線A2と非垂直な面としてもよい。すなわち、この場合には、従動ギヤ42の第2の面42bが天井面43bに沿って軸方向に運動する。したがって、第1の面40aと底面43a、第2の面42bと天井面43bが運動方向変換機構として機能する。
【0075】
・上記第1の実施形態において、第1,第2の凸部51,52を駆動ギヤ40及び従動ギヤ42に設けるようにしてもよい。また、上記第2の実施形態において、第1〜第4の凸部68〜71を駆動ギヤ57及び従動ギヤ59側に設けるようにしてもよい。また、駆動軸39及び従動軸58に運動方向変換機構を設けてもよい。例えば、第1の軸線A1を中心とする周方向に亘るように駆動軸39の周壁に溝部を形成し、第1の軸受部48に形成された凸部と係合させる円筒カム機構を設けてもよい。また、軸方向における端面を第1の軸線A1に対して非垂直に形成した斜面カム機構や溝カム機構を設けてもよい。
【0076】
・上記各実施形態において、ポンプ24,56は、ルーツ型ポンプとしてもよい。また、従動ギヤ42,59を設けない構成としてもよい。すなわち、1つの回転体を有してインクを流動させるベーンポンプ、渦巻きポンプとしてもよい。
【0077】
・上記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる流体噴射ヘッド等を備える各種の流体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記流体噴射装置から吐出される流体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう流体流動装置とは、モノマーと重合開始剤とを含む重合反応を利用して硬化させる流体を流動させる装置である。すなわち、例えば、流体を流動(攪拌)させる攪拌機に適用することもできる。さらに、重合開始剤についても、紫外線などの光の照射に限らずに、熱や気体(例えば酸素)の有無によって重合反応を開始させるものであってもよい。
【符号の説明】
【0078】
11…プリンター(流体噴射装置)、13…流体噴射ヘッド、24,56…ポンプ(流体流動装置)、31…モーター(駆動手段)、39…駆動軸(回転体)、40,57…駆動ギヤ(回転体)、40a…第1の面(第1の当接部)、41…固定軸(支持部)、42,59…従動ギヤ(回転体)、42b…第2の面(第1の当接部)、43…ポンプ室(流体室)、48,49,61,62…第1〜第4の軸受部(支持部)、51,52…第1,第2の凸部(第2の当接部)、53,72…運動方向変換機構、57a,59a…第1の面(面)、57b、59b…第2の面(面)、64〜67…第1〜第4の溝部(第1の当接部)、68〜71…第1〜第4の凸部(第2の当接部)、A1,A2…第1,第2の軸線(軸)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合反応して硬化する流体を流動させる流体室と、
該流体室内に設けられた支持部に軸を中心として回転可能に支持された回転体と、
該回転体を回転駆動する駆動手段と、
該駆動手段の駆動力に基づく前記回転体の前記軸を中心とした回転運動を前記軸方向に沿う往復運動に変換する運動方向変換機構と
を備えたことを特徴とする流体流動装置。
【請求項2】
前記運動方向変換機構は、前記回転体における前記軸と交差する面に形成された第1の当接部と、該第1の当接部と当接可能に前記流体室に設けられた第2の当接部とを含み、
前記第1の当接部と前記第2の当接部のうち、少なくとも一方の当接部は、前記軸方向に対して斜めに設けられることを特徴とする請求項1に記載の流体流動装置。
【請求項3】
前記第1の当接部と前記第2の当接部のうち、前記軸方向に対して斜めに設けられた当接部は、前記軸を中心とする周方向に亘って設けられることを特徴とする請求項2に記載の流体流動装置。
【請求項4】
前記回転体は、噛合した状態で前記流体室内に収容された1対のはすば歯車であることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の流体流動装置。
【請求項5】
前記回転体と前記支持部は、非金属によって形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の流体流動装置。
【請求項6】
流体を噴射する流体噴射ヘッドと、
請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の流体流動装置と
を備えることを特徴とする流体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−21515(P2012−21515A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−162111(P2010−162111)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】