説明

消耗品ユニットの使用実績を管理できる画像形成装置及び使用実績情報管理方法

【課題】適正消耗品ユニットの使用実績を簡易に把握し管理することのできる画像形成装置等を提供する。
【解決手段】使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報を記憶しておき、記憶された識別情報と消耗品ユニットから取得した固有の情報とに基づいて画像形成装置で使用された消耗品ユニットが適正消耗品であるかどうかを判定し、使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記第二の記憶手段に記憶された適正消耗品ユニットの前記使用実績とに基づく最新の使用実績情報を記憶するとともに該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗品ユニットの使用実績を管理できる画像形成装置、消耗品ユニットの使用実績情報管理方法及びプログラム、使用実績情報管理システム並びに消耗品ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、多種類の消耗品が使用されている。消耗品としては、例えば、レーザープリンタのトナーカートリッジやインクジェットプリンタのインクカートリッジなどがあるが、こうした消耗品は、カートリッジ本体は繰り返し利用(リユース)が可能であり、トナーやインクなどの着色剤をカートリッジ本体に詰め替えることで再び利用できるようになっていることが多く、また、近年、そうした利用が促進されてきている。
【0003】
こうした消耗品の回収及び再利用を促進するために、例えば、使用済みの消耗品が回収ポストなどに投入されたとき、この消耗品の特定情報を読み取り、その特定情報に基づいてユーザに配布しておいた所定の記憶媒体に特典情報を書き込むものがある(特許文献1)。また、カートリッジ自体にそのリサイクル回数を記憶するメモリを備えさせ、そのカートリッジがリサイクルに供された場合、更なるリサイクルが可能かどうかをメモリに記憶させたリユース回数に基づいて判定するものもある(特許文献2)。
【0004】
一方、画像形成装置の製造者は、画像形成装置としての性能等を保証するため、所定の消耗品の使用を推奨している。
【特許文献1】特開2004−295382
【特許文献2】特開2000−19803
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1では、回収ポストが所定の消耗品であるかどうかを識別することに基づいており、識別した特定情報に基づく特典情報は、ユーザに配布された記憶媒体やデータベース等に保持されて、その後その特典情報がPOSシステム等により読み取られることにより利用されるようになっている。すなわち、特許文献1では、記憶媒体の配布、回収ボックスやPOSシステムの構築が前提となる。また、上記特許文献2では、プリンタの製造者においてリサイクルを容易にするとともに適切にリサイクルを行うものであって、ユーザによる消耗品の循環使用を促進することはできない。
【0006】
また、画像形成装置を良好な状態で使用しつつ、消耗品の回収・再利用を促進するには、適正な消耗品ユニットを連続して使用し、回収し再利用する循環システムを構築することが重要である。さらに、適正な消耗品ユニットの繰り返し利用を促進するためには、適正な消耗品ユニットの使用実績を把握し、こうした使用実績に応じた特典を付与することが重要である。しかしながら、適正な消耗品ユニットの使用実績は、ユーザに配布されたカードやデータベースに記憶されるようになっており、こうしたシステムの構築が必要であった。
【0007】
そこで、本発明は、適正消耗品ユニットの使用実績を簡易に把握し管理することのできる画像形成装置等を提供することを一つの目的とする。また、本発明は、適正消耗品ユニットの使用実績を反映した特典をユーザに供給して適正消耗品ユニットの使用、回収を介した循環利用を促進することのできる画像形成装置等を提供することを他の一つの目的とする。さらに、本発明は、回収スポットの設置やカード配布等の新たなインフラを構築することなく、適正消耗品ユニットの使用及び回収を促進できる画像形成装置等を提供することを他の一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記した課題の少なくとも一つを解決するものとして、以下の手段を採った。
【0009】
本発明の、消耗品ユニットの交換を要する画像形成装置は、
前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報を記憶する第一の記憶手段と、
前記画像形成装置における適正消耗品ユニットの使用実績に関する使用実績情報を記憶する第二の記憶手段と、
前記消耗品ユニットの固有情報を取得する固有情報取得手段と、
前記第一の記憶手段に記憶された前記識別情報と前記取得された前記消耗品ユニットの固有情報とに基づいて、前記画像形成装置で使用された消耗品ユニットが適正消耗品であるかどうかを判定し、該使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記第二の記憶手段に記憶された適正消耗品ユニットの前記使用実績とに基づく最新の使用実績情報を前記第二の記憶手段に記憶するとともに該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録する、制御手段と、
を備えることを手段とする。
【0010】
本発明によれば、画像形成装置は、取得された消耗品ユニットの固有情報と記憶していた適正消耗品ユニットの識別情報から消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるかどうかを判定し、この適正消耗品ユニットであるときには、使用した消耗品ユニットの使用実績とそれまでの使用実績とに基づいて最新の使用実績情報を記憶するとともに消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録する。こうすることで、適正な消耗品ユニットが使用されたときには、適正消耗品ユニットの使用実績としてそれまでの使用実績に加えて最新の使用実績情報に反映される。すなわち、画像形成装置は、適正消耗品ユニットの使用実績を含む使用実績情報を保持することができ、さらに、この使用実績情報を消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録することで、消耗品ユニットを回収時等において消耗品ユニットの回収者は回収した消耗品ユニットを使用したユーザの適正消耗品ユニットの使用実績を把握し、管理することができる。また、これにより適正消耗品ユニットの使用実績を反映した特典をユーザに供給することも容易に実現されるとともに、新たなインフラを構築することなく、適正消耗品の使用及び回収を促進できる。
【0011】
なお、消耗品ユニットの固有情報とは、消耗品ユニットを適正消耗品ユニットであるかどうかを識別できる程度の固有情報である。こうした固有情報としては、例えば、消耗品ユニットのいずれかの箇所に記録されている型番や製品番号等の数字、記号、文字又は図形若しくはこれらの組み合わせを含む情報や、特に消耗品ユニットの製造業者が定めた回収のための情報であってもよい。また、消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体とは、少なくとも消耗品ユニットを回収するのにあたって消耗品ユニットに添付、貼付又は装着等によって付随される記録媒体であって、紙、シールの印刷記録媒体、CSICチップなどの不揮発性メモリなどの電磁気的書き込み及び読み込み可能な媒体等が含まれる。
【0012】
この画像形成装置においては、前記使用実績は前記適正消耗品ユニットの使用回数とすることができる。使用実績を使用回数とすることで容易に使用実績をカウントし、また把握できる。
【0013】
また、この画像形成装置においては、前記消耗品ユニットに付随される前記記録媒体は、前記消耗品ユニットの固有の情報及び前記使用実績情報が電磁気的に書き込み及び読み込み可能な記録媒体であり、前記固有情報取得手段は、前記消耗品ユニットに付随される記録媒体から前記固有情報を読み取る手段とすることができる。すなわち、消耗品ユニットにこうした記録媒体を付随させ、この記録媒体に固有情報や使用実績情報を読み書き可能とすることで、ユーザによる固有情報の入力や紙などの記録媒体による使用実績情報の添付等の作業を省略することができるとともに、画像形成装置は容易に消耗品ユニットの固有情報を取得することができるとともに、使用実績情報を容易に出力することができる。
【0014】
さらに、この画像形成装置においては、前記制御手段は、前記消耗品ユニットについて所定の使用が完了したときに前記消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるか否かを判定する手段とすることができる。消耗品ユニットを適正に使用した場合に初めて適正消耗品ユニットの使用実績として反映されるため、消耗品ユニットの使用実績の公正性が向上される。
【0015】
さらにまた、この画像形成装置においては、前記制御手段は、前記消耗品ユニットが前記適正消耗品ユニットでないと判定したときには、前記第二の記憶手段に記憶された適正消耗品ユニットの使用実績情報を初期化する手段とすることができる。こうすることで、適正でない消耗品ユニットを使用した場合には、それまでの使用実績情報が末梢されるため、適正消耗品ユニットの連続使用を促進することができる。
【0016】
また、この画像形成装置においては、前記使用実績情報には、前記適正消耗品ユニットの使用実績に基づく前記画像形成装置のユーザに対する特典情報を含むことができる。こうすることで、消耗品ユニットを回収者は特典情報に基づいて消耗品ユニットのユーザに対して所定の特典付与処理を迅速に行うことができる。
【0017】
さらに、前記消耗品ユニットは、リユース可能な部位を有していてもよい。前記消耗品ユニットがリユース可能な部位を有している場合には、消耗品ユニットを回収することで資源の循環利用に寄与することができる。
【0018】
さらにまた、前記消耗品ユニットは着色剤のカートリッジであってもよい。こうすることで、カートリッジを効果的に回収しリユースすることができる。
【0019】
本発明の消耗品ユニットの交換を要する画像形成装置における消耗品ユニットの使用実績情報管理方法は、
前記消耗品ユニットの固有情報を取得するステップと、
該取得した前記消耗品ユニットの固有情報と前記画像形成装置において記憶された前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報とに基づいて、前記画像形成装置に使用された前記消耗品が適正消耗品であるかどうかを判定するステップと、
該使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記画像形成装置に記憶された適正消耗品ユニットの前記使用実績とに基づく最新の適正消耗品ユニットの使用実績情報を記憶するステップと、
該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録するステップと、
を備えることを手段とする。
【0020】
この方法によれば、適正な消耗品ユニットが使用されたときには、適正消耗品ユニットの使用実績としてそれまでの使用実績に加えて最新の使用実績情報に反映される。すなわち、画像形成装置が適正消耗品ユニットの使用実績を含む使用実績情報を保持することができ、さらに、この使用実績情報を消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に出力することで、消耗品ユニットを回収時等において消耗品ユニットの回収者は回収した消耗品ユニットを使用したユーザの適正消耗品ユニットの使用実績を容易に把握することができる。また、回収者は、適正消耗品ユニットの使用実績を反映した特典をユーザに付与することができるため、新たなインフラを構築することなく、適正消耗品の使用及び回収を促進できる。
【0021】
本発明の画像形成装置の消耗品ユニットの回収促進方法は、
上記消耗品ユニットの使用実績情報管理方法に記載の各ステップと、
前記消耗品ユニットに付随される前記所定の記録媒体から前記最新の使用実績情報を取得するステップと、
前記取得した前記最新の使用実績情報に基づいて前記画像形成装置のユーザに特典を付与するステップと、
を備える、ことを手段とする。
【0022】
この方法によれば、上記消耗品ユニットの使用実績情報管理方法の各ステップに加え、前記所定の記録媒体から最新の使用実績情報を取得し、さらにこの最新の使用実績情報に基づいて前記画像形成装置のユーザに特典を付与するため、適正消耗品の使用及び回収を促進できる。
【0023】
本発明の消耗品ユニットの交換を要する画像形成装置における消耗品ユニットの使用実績情報管理プログラムは、
上記消耗品ユニットの使用実績情報管理方法における各ステップを一又は二以上のコンピュータに実行させることを手段とする。
【0024】
このプログラムによれば、上記した消耗品ユニットの使用実績情報管理方法によって得られる効果を得ることができる。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(例えば、ハードディスク、ROM、FD、CD、DVD、チップ)などに記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから他のコンピュータに配信されたものであってもよいし、その他どのような形態で授受されたものであってもよい。また、このプログラムは、プリンタドライバプログラムとすることもできる。
【0025】
本発明の画像形成装置の消耗品ユニットは、
前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットとしての使用実績を含む使用実績情報が記憶される記録手段を備える、消耗品ユニットを手段とする。
【0026】
この消耗品ユニットによれば、消耗品ユニットが備える記録手段に適正消耗品ユニットの使用実績を含む使用実績情報を保持しているので、消耗品ユニットがあれば、ユーザの適正消耗品ユニットの使用実績等を把握し管理することができる。このため、例えば、回収ポストやユーザカードがなくても消耗品ユニットの記憶手段から読み取った使用実績情報に基づいてユーザに対して特典を付与することができるし、適正消耗品ユニットの使用や回収を促進できる。
【0027】
本発明の画像形成装置の消耗品ユニットの使用実績情報管理システムは、
固有の情報及び前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットとしての使用実績に関する使用実績情報とを記憶した記録手段を備える消耗品ユニットと、
前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報を記憶する第一の記憶手段と、前記画像形成装置における適正消耗品ユニットの使用実績に関する使用実績情報を記憶する第二の記憶手段と、前記消耗品ユニットの固有情報を取得する固有情報取得手段と、前記第一の記憶手段に記憶された前記識別情報と前記検出された前記消耗品ユニットの固有情報とに基づいて、前記画像形成装置で使用された消耗品ユニットが適正消耗品であるかどうかを判定し、該使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記第二の記憶手段に記憶された前記適正消耗品ユニットの前記使用実績とに基づく最新の使用実績情報を前記第二の記憶手段に記憶するとともに該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録する、制御手段と、を備える、画像形成装置と、
を備えることを手段とする。
【0028】
このシステムによれば、画像形成装置が適正消耗品ユニットの使用実績を含む使用実績情報を保持することができ、さらに、この使用実績情報を消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に出力されるため、消耗品ユニットを介して適正消耗品ユニットの使用実績を含む使用実績情報をユーザから回収者等へ伝達することができる。このため、消耗品ユニットの回収作業に伴って特別なインフラなどなくても、適正消耗品ユニットの使用実績情報を取得しできるとともに、それを反映した特典をユーザに付与することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次に、本発明について実施形態を挙げて説明する。本実施形態は、カラーレーザプリンタ20である本発明の画像形成装置、トナーカートリッジ32K等である本発明の消耗品ユニット、これらを含む消耗品ユニットの使用実績管理システム10である本発明の消耗品ユニットの使用実績管理システム及び本発明の使用実績管理方法に関している。図1は、カラーレーザプリンタ20(以下、単にプリンタ20というものとする。)を含む消耗品ユニットの使用実績管理システム10の概略を示す図であり、図2は、プリンタ20の構成の概略を示す図であり、図3はプリンタ20のコントローラ60における制御信号の入出力を示すブロック図である。
【0030】
図1に示すように、プリンタ20は、LAN(Local Area Network)12に接続され、プリンタ20に印刷ジョブなどの実行指令を出力する印刷ジョブ送信装置としての、複数台のクライアントコンピュータ(以下、単にクライアントという)100a〜100cとを備えている。
【0031】
図2に示すように、プリンタ20は、単一感光体方式と中間転写方式とを採用したフルカラーの電子写真方式の画像形成装置として構成されており、図2に例示するように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に色分解された各色の画像を帯電された感光体21上にレーザを照射して静電潜像として形成する露光器22と、装着された各色のトナーカートリッジ32C、32M、32Y、32Kから供給される各色のトナーを用いて感光体21上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器23と、感光体21上に現像された各色のトナー像を転写ベルト24に重ねて転写してカラートナー像を形成する一次転写ユニット25と、用紙カセット26から用紙を搬送する搬送ユニット27と、搬送された用紙に転写ベルト24に形成されたカラートナー像を転写する二次転写ユニット28と、転写されたカラートナー像を用紙に融着定着させて排紙する定着ユニット29と、ユーザへの各種表示を行うディスプレイ40と、プリンタ20全体の動作を制御するコントローラ60とを備えている。
【0032】
各色カートリッジ32C、32M、32Y、32Kには、ASIC又はCSICとしての記録素子33C、33M、33Y、33Kが備えられており、現像器23の回転に伴ってトナーカートリッジ32C,32M,32Y,32Kに取り付けられた記録素子33C,33M,33Y,33Kに接続してこれらの記録素子33C,33M,33Y,33Kに格納された各カートリッジのシリアル番号や型番などの固有情報などを読み込むとともにプリンタ20からの所定の情報を書き込むことができる可動接続部30を備えている。さらに、プリンタ20は、ネットワークプリンタとして機能するように図示しないLANボードを備えている。
【0033】
コントローラ60は、図3に示すように、CPU61やRAM62,ROM63,EEPROM64等を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、各種センサ(例えば、定着ユニット29の定着ローラー温度やその近傍の雰囲気温度を検出する各種温度センサや定着ユニット近傍の湿度を検出する湿度センサなど)による検出値やその他の入力信号(例えば、クライアントからの印刷ジョブ送信信号など)が図示しないインターフェースを介して入力され、これらの入力信号に基づいて、露光器駆動制御部71や現像器駆動制御部72、一次転写ユニット駆動制御部73、二次転写ユニット駆動制御部74、定着ユニット駆動制御部75、搬送ユニット駆動制御部76などを介して、露光器22や現像器23,一次転写ユニット25,二次転写ユニット28、定着ユニット29、搬送ユニット27を制御する。また、コントローラ60は、必要時において可動接続部30を駆動制御するとともにトナーカートリッジ32K等に装着された記録素子33K等から必要な情報を取得するとともに記録することができるようになっている。
【0034】
ROM63は、プリンタ20の各部を制御して印刷ジョブを実行するプログラムのほか、プリンタ20において、後述する適正品の使用実績を管理するためのプログラムが格納された領域を備えている。また、ROM63には、プリンタ20に使用されることが推奨される適正な消耗品ユニットに関する情報が格納された領域を備えている。消耗品ユニットとしては、リサイクル又はリユース可能な部位を備えていることが好ましい。なお、リサイクル可能な部位とは、適切な処理や加工を施すことにより同一用途又は他の用途への利用が可能な材料を含む部位であり、リユース可能な部位とは、ほぼそのままの形態を維持して同一用途に再び利用できる部位である。例えば、トナーカートリッジのカートリッジ本体はリユース可能部位である。
【0035】
また、適正な消耗品ユニットに関する情報としては、適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報が格納されている。例えば、トナーカートリッジ32C、32M、32Y、32Kについては、各トナーカートリッジの型番を示すデータが格納されている。
【0036】
EEPROM64は、不揮発性メモリであって、各種の消耗品ユニットの使用状況等が記憶される領域のほか、予め設定された各種の適正な消耗品ユニットのそれぞれについてその使用実績(使用回数)が記憶される領域を備えている。例えば、使用されたトナーカートリッジ32Kが適正なトナーカートリッジであるときには、当該ブラックのトナーカートリッジ32Kについて適正なトナーカートリッジ32Kの連続使用回数が格納されるようになっている。なお、これらの使用実績の記憶領域は、出荷時においては「0(回)」となっている。
【0037】
トナーカートリッジ32C、32M、32Y、32Kに装着された記録素子33C、33M、33Y、33Kには、トナーカートリッジを他のトナーカートリッジと識別できるシリアル番号、型番のほか、使用開始日、製造番号、製造日、使用寿命や累積使用量などの固有情報が記憶されている。
【0038】
次に、こうして構成された本実施形態のプリンタ20の動作、特に、プリンタ20に装着されている消耗品ユニットとしてのブラックトナーカートリッジ32Kの予定された使用量が完了した時点での消耗品ユニットの使用実績を管理する制御について説明する。図4には、プリンタ20がトナーカートリッジ32Kの予定使用量の使用が完了したことを検出したとき、プリンタ20のCPU61によって実行される使用実績情報管理のフローチャートの一例を示す。
【0039】
CPU61は、トナーカートリッジ32Kの予定使用量の使用が完了したかどうかを監視し(ステップS100)、トナーカートリッジ32Kの使用完了を検出すると、可動接続部30を駆動制御してトナーカートリッジ32Kに装着されている記録素子33Kからトナーカートリッジ32Kが適正な消耗品ユニットであるかどうかを識別可能な型番を読み取る(ステップS110)。CPU61は取得したトナーカートリッジ32Kの型番が、予めROM63に格納されている適正な消耗品ユニットの型番群に一致するかどうかを判定する(ステップS120)。一致する型番が存在するときには、現在装着されているトナーカートリッジ32Kは適正消耗品ユニットであるため、トナーカートリッジ32Kの今回の使用を適正品の使用実績(使用回数)とし、EEPROM64に格納されているトナーカートリッジ32Kの適正品使用実績に「1(回)」を加算して、該加算した使用実績を記憶する(ステップS130)。
【0040】
ここで、適正品の使用実績のカウントについて説明する。例えば、プリンタ20のユーザにおいて、今回のトナーカートリッジ32Kの使用が連続して3回目の適正品の使用であったときには、EEPROM64のトナーカートリッジ32Kの適正品使用実績の記憶領域には、既に使用実績として「2(回)」が記憶されている。そして、今回の使用によって「1(回)」が加算されて適正トナーカートリッジ32Kの使用実績は「3(回)」として記憶(更新)されることになる。一方、ユーザにおいて今回が初めての適正品の使用であった場合には、EEPROM64の適正品の使用実績の記憶領域には、「0(回)」が格納されている。そして、今回の使用によって「1」が加算されてトナーカートリッジ32Kの使用実績は「1(回)」として記憶(更新)されることになる。
【0041】
一方、CPU61が今回取得したトナーカートリッジ32Kの型番が、ROM63に格納されているトナーカートリッジ32Kの適正品の型番と一致しないときには、現在装着されているトナーカートリッジ32Kは適正品でないため、トナーカートリッジ32Kの今回の使用は適正品の使用実績とせず、EEPROM64に格納されているトナーカートリッジ32Kの適正品使用実績のデータを初期化して「0(回)」とし、該初期化したデータを記憶する(ステップS140)。例えば、プリンタ20のユーザが前回まで連続して3回適正なトナーカートリッジ32Kを使用していた場合には、EEPROM64のトナーカートリッジ32Kの適正品使用実績には、「3(回)」が記憶されているが、今回適正でないトナーカートリッジ32Kを使用したことにより、適正品使用実績は全て破棄されてなかったものとされ、初期化された(「0(回)」が使用実績として格納された)データが適正品使用実績として記憶(更新)されることになる。
【0042】
CPU61が、こうしてプリンタ20のEEPROM64におけるトナーカートリッジ32Kの適正品使用実績を現在装着されているトナーカートリッジ32Kの固有情報に基づいて記憶(更新)した後(ステップS130又はステップS140)、プリンタ20の製品番号などプリンタ20のユーザを特定可能なユーザ情報とともに最新の適正品使用実績をトナーカートリッジ32Kの記録素子33Kに記録する(ステップS150)。そして、ディスプレイ40等にトナーカートリッジ32Kの交換を要請するアラームを表示して(ステップS160)、この処理を終了する。なお、この処理は、新たにトナーカートリッジ32Kが交換されない間は、トナーカートリッジ32Kについては実施されない。
【0043】
図1に示すように、こうして、記録素子33Kにトナーカートリッジ32Kについての適性品使用実績が記憶されたトナーカートリッジ32Kはプリンタ20から取り外された後、プリンタ20の製造者あるいはトナーカートリッジの回収業者など所定の回収者によって回収される。ここで回収者によるトナーカートリッジ32Kから適正品の使用実績に基づくユーザへの特典付与処理について説明する。図5には、回収者の記録素子読み取り装置を用いたトナーカートリッジ32Kの使用実績情報管理の一例を示す。
【0044】
トナーカートリッジの回収者は、トナーカートリッジ32Kに装着されている記録素子33Kからデータを読み取ることができる回収者のコンピュータである読み取り装置200によって、トナーカートリッジ32Kが装着されていたプリンタ20における適正品使用実績とユーザ情報とを取得する(ステップS200)。なお、この回収者のコンピュータである読み取り装置200は、記録素子33Kに接続する接続部を有するコンピュータとして構成されている。回収者のコンピュータである読み取り装置200のCPUは、読み取った適正品使用実績とユーザ情報とに基づいて、該ユーザに対して所定の特典の付与処理を実行する(ステップS210)。特典の付与は、郵送やメール等によりユーザに各種消耗品等に利用可能なクーポン等として発行してもよいし、こうした通知とともに回収者の保有するデータベースに、次回のトナーカートリッジ32K又はその他の消耗品の購入金額において減額可能なポイントして記憶しておいてもよい。また、プリンタ20のユーザに付与される特典は、使用実績に関連付けて付与されるものであることが好ましい。また、例えば、使用実績に応じて特典内容が段階的にアップされるようになっていてもよい。
【0045】
以上説明した本実施形態においては、使用実績管理についての制御を行うコントローラ60のCPU61が本発明の制御手段に相当し、RAM63が適正消耗品ユニットの識別情報を記憶する第一の記憶手段に相当し、EEPROM64が適正消耗品ユニットの使用実績情報を記憶する第二の記憶手段に相当し、可動接続部30及びこれを制御するコントローラ60のCPU61が固有情報取得手段に相当し、記録素子33C、33M、33Y、33Kが消耗品ユニットに付随される記録手段に相当する。
【0046】
本実施形態のプリンタ20によれば、トナーカートリッジ32Kが適正品であった場合には、それまでの適正品使用実績に対して今回の使用が加算された新たな使用実績がEEPROM64に記憶され、それがトナーカートリッジ32Kの記録素子33Kにも記憶される。このため、プリンタ20は、トナーカートリッジ32Kの使用完了時には、適正なトナーカートリッジ32Kの使用を反映した使用実績を保持することができる。このように、プリンタ20が適正品の使用実績を保持することで、確実にプリンタ20における各種の消耗品ユニットの使用実績を管理できる。また、この使用実績を記録素子32K等の消耗品ユニットに備えられる記録素子に記憶させることで、消耗品ユニットを媒体として消耗品ユニットの回収者等に適正品の使用実績が容易に伝達される。このため、回収者等は容易にかつ正確に適正品の使用実績を把握し、管理することができる。また、これにより適正品の使用実績を反映した特典をプリンタ20のユーザに付与することも容易に実現されるとともに、新たなインフラやデータベースを構築することなく、適正消耗品の使用及び回収を促進できる。
【0047】
特に、本実施形態においては、適正品の使用実績を適正品の使用回数として管理するため、簡易に適正品の使用実績を管理できるとともに特典との関係を明確化することができる。
【0048】
また、本実施形態においては、トナーカートリッジ32C、32M、32Y、32Kが記録素子33C、33M、33Y、33Kを備えており、プリンタ20がこうした記録素子33C、33M、33Y、33KからCPU61が固有情報等を読み取り可能とする可動接続部30を備えている。このため、CPU61が取得した適正品の最新の使用実績を紙などの印刷媒体に出力し、こうした印刷物等をトナーカートリッジ32C、32M、32Y、32K等に添付や貼付して付随させなくともよい。
【0049】
また、トナーカートリッジの回収者等もこうした記録素子からの読み取り装置を備えていれば容易にプリンタ20のユーザを特定し適正品の使用実績を把握でき、容易に特典に反映させることができる。すなわち、消耗品ユニットがこうした記録素子を備えていることで、消耗品ユニット自体が適正品の使用実績の伝達媒体となり、ユーザ及び回収者において煩雑な作業を低減できるものとなっている。
【0050】
さらに、本実施形態においては、トナーカートリッジ32Kがその予定使用量の使用を完了したときに、トナーカートリッジ32Kについての使用実績を管理する制御を実施するため、適切に使用された適正品についてのみその使用実績がカウントされるようになっている。したがって、不適切な使用あるいは未使用の場合には使用実績がカウントされないので、使用実績についての公正さ確保することができる。
【0051】
さらにまた、本実施形態においては、トナーカートリッジ32Kが適正品でないと判定されたときには、それまでの適正品の使用実績が破棄され初期化され、連続的な適正品使用のみが把握されるようになっているため、適正消耗品ユニットの使用と回収とを促進できるようになっている。
【0052】
また、本実施形態においては、消耗品ユニットであるトナーカートリッジ32Kはリユース可能なカートリッジ本体を有している。したがって本実施形態によれば、ユーザが利用しそれを回収するという循環を促進することに効果的である。また、トナーカートリッジ32K等はリユース部分が大きくしかも耐久性もあるため、回収して再使用することが資源の有効利用に効果的である。
【0053】
なお、本発明は以上説明した本実施形態に限定されないで種々の態様での実施が可能である。すなわち、本実施形態では、消耗品ユニットをトナーカートリッジとして説明したが、消耗品ユニットは、感光体21、現像器23、一次転写ユニット25、二次転写ユニット28、定着ユニット29であってもよい。また、本実施形態では、4色それぞれについて備えられるトナーカートリッジのうちトナーカートリッジ32Kを一つの消耗品ユニットとしてその使用実績を管理するものとしたが、これに限定するものではなく、消耗品ユニットの交換形態や回収者の都合等によって適宜設定すればよい。
【0054】
本実施形態では、トナーカートリッジ32KにはCSICで構成され不揮発性メモリを備える記録素子33Kが付随されるものとしたが、消耗品ユニットに付随される記録媒体は、これに限定するものではなく、例えば、記録媒体として使用可能な電磁気的に記録可能な記憶媒体としては、従来公知の各種の不揮発性メモリやEEPROMであってもよい。また、消耗品ユニットに付随される記録媒体は、電磁気的に記録が可能なものでなくともよく、例えば、画像形成装置が印刷により記録が可能な媒体であってもよい。すなわち、紙や粘着剤付きのシール用紙などの印刷媒体であってもよい。記録媒体が印刷媒体のときには、画像形成装置が消耗品ユニットの使用実績を印刷媒体に出力し、使用実績が印刷された印刷媒体(回収依頼票と兼用されてもよい。)を消耗品ユニットに添付なり貼付なりすればよい。印刷媒体を消耗品ユニットに付随させる記録媒体として用いることで、画像形成装置は書き込み手段を省略でき、また、回収業者は読み取り手段を省略できる。
【0055】
本実施形態では、固有情報読み取り手段は、プリンタ20が備える可動接続部30及びこれを制御するコントローラ60のCPU61としたが、トナーカートリッジ32KがCSICチップなどの記録素子を有している場合にはこうした固有情報読み取り手段は都合がよいが、これに限定するものではない。固有情報読み取り手段は、消耗品ユニットに固有情報が付与される形態に対応可能なものを備えていればよい。例えば、消耗品ユニットにはシールに文字や数字として型番などの識別情報が付されている場合には、ユーザによってそうした型番をタッチパネル式のディスプレイ40から入力するようにしてもよい。さらには、型番などがバーコードとして付されている場合には、固有情報読み取り手段として、バーコードを光学的に読み取り可能な手段を用いることもできる。なお、画像形成装置は、入力ルートの異なる2種類以上の固有情報読み取り手段を備えるものであってもよい。こうすることで、例えば、消耗品ユニットがCSICチップを備えていない場合やチップと可動接続部30と適合しない場合であっても確実に固有情報を取得することができる。
【0056】
本実施形態では、消耗品ユニットの回収者の使用実績情報読み取り手段を、トナーカートリッジ32Kに付随されるCSICチップからからデータを取り込み可能な接続手段を有するコンピュータとしたが、これに限定されるものではなく、消耗品ユニットに付随される記録媒体や使用実績情報の記録形態に応じたものであればよい。記録媒体が紙であり使用実績情報が単に数字や文字等で構成されているのであれば、ユーザによるキーボードなどの入力手段であってもよいし、使用実績情報がバーコードなどによって記録されている場合には、スキャナやバーコード読み取り手段とすることができる。
【0057】
本実施形態では、使用実績情報として使用実績をEEPROM64に記憶したり、記録素子33Kに記録したりするものとしたが、使用実績情報は、適正消耗品ユニットの使用実績に関連付けられていればよく、使用実績に基づいて設定される割引率などの特典情報であってもよい。また、消耗品ユニットに付随される記録媒体に記録される使用実績情報は、プリンタ20又はプリンタ20のユーザを特定する情報を含むものとしたが、これに限定するものではない。こうすることで回収者は容易にユーザを特定することができるが、例えば、ユーザ情報は使用実績情報とは別個に回収票やシール等において記録されていてもよい。さらに、こうした使用実績情報に含まれる使用実績、特典情報、ユーザ情報等は、暗号化されていてもよい。暗号化されていることで、消耗品ユニットが回収不能で意図しない第三者が保持することになっても、容易にこれらの情報を取得することができない。使用実績情報の暗号化された記録形態としては、例えば、バーコードや記号番号の組み合わせであってもよいし、得られた情報を所定の数式やテーブルに当てはめることで算出されるようになっていてもよい。
【0058】
本実施形態では、画像形成装置として、単一感光体方式と中間転写方式を採用したプリンタについて説明したが、色毎に感光体,現像器を持つタンデム方式等の他の構成のプリンタであってもよく、さらに、レーザプリンタに限定されず、インクジェットプリンタなど従来公知の各種方式のプリンタであってもよい。さらに、画像形成装置は、画像形成機能を有していればどういった製品形態であってもよく、コピー機、ファクシミリ装置、複合機等であってもよい。
【0059】
本実施形態では、本発明の一実施形態である画像形成装置について主として説明したが、以上の説明により、本発明のほかの実施形態である、使用実績情報管理方法、消耗品ユニットの使用実績情報管理プログラム、画像形成装置の消耗品ユニット、画像形成装置の消耗品ユニットの使用実績情報管理システムの形態として実施することができる。
【0060】
以上本発明の実施形態及び各種変形態様について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】プリンタ20及びトナーカートリッジ32Kによる適正消耗品ユニットの使用実績管理システムの概略を示す図。
【図2】プリンタ20の構成の概略を示す構成図。
【図3】コントローラ60における制御信号の入出力を示すブロック図。
【図4】プリンタ20における使用実績情報管理の制御の一例を示すフローチャート。
【図5】回収者のコンピュータにおける使用実績情報管理の制御の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0062】
12 LAN、20 カラーレーザープリンタ、21 感光体、22 露光器、23 現像器、24 転写ベルト、25 一次転写ユニット、26 用紙カセット、27 搬送ユニット、28 二次転写ユニット、29 定着ユニット、30 可動接続部、32C,32M,32Y,32K トナーカートリッジ、33C,33M,33Y,33K 記録素子、40 ディスプレイ、60 コントローラ、61 CPU、62 RAM、63 ROM、64 EEPROM、71 露光樹駆動制御部、72 現像器駆動制御部、73 一次転写ユニット駆動制御部、74 二次転写ユニット駆動制御部、75 定着ユニット駆動制御部、76 搬送ユニット駆動制御部、100a〜100c クライアントコンピュータ、200 回収者のコンピュータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品ユニットの交換を要する画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、
前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報を記憶する第一の記憶手段と、
前記画像形成装置における適正消耗品ユニットの使用実績に関する使用実績情報を記憶する第二の記憶手段と、
前記消耗品ユニットの固有情報を取得する固有情報取得手段と、
前記第一の記憶手段に記憶された前記識別情報と前記検出された前記消耗品ユニットの固有情報とに基づいて、前記画像形成装置で使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるかどうかを判定し、該使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記第二の記憶手段に記憶された適正消耗品ユニットの前記使用実績とに基づく最新の前記使用実績情報を前記第二の記憶手段に記憶するとともに該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録する、制御手段と、
を備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記使用実績は、前記適正消耗品ユニットの使用回数である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記消耗品ユニットに付随される記記録媒体は、前記消耗品ユニットの固有の情報及び前記使用実績情報を電磁気的に書き込み及び読み込み可能な記録媒体であり、
前記固有情報取得手段は、前記消耗品ユニットに付随される記録媒体から前記固有情報を読み取る手段である、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記消耗品ユニットについて所定の使用が完了したときに前記適正消耗品ユニットであるか否かを判定する手段である、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記消耗品ユニットが前記適正消耗品ユニットでないと判定したときには、前記第二の記憶手段に記憶された前記使用実績情報を初期化する手段である、請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記使用実績情報には、前記適正消耗品ユニットの使用実績に基づく前記画像形成装置のユーザに対する特典情報を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記消耗品ユニットは、リサイクル又はリユース可能な部位を有している請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記消耗品ユニットは着色剤のカートリッジである、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
消耗品ユニットの交換を要する画像形成装置における消耗品ユニットの使用実績情報管理方法であって、
前記消耗品ユニットの固有情報を取得するステップと、
該取得した前記消耗品ユニットの固有情報と前記画像形成装置において記憶された前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報とに基づいて、前記画像形成装置に使用された前記消耗品が適正消耗品ユニットであるかどうかを判定するステップと、
該使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記画像形成装置に記憶された適正消耗品ユニットの使用実績とに基づく適正消耗品ユニットについての最新の使用実績情報を記憶するステップと、
該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録するステップと、
を備える、方法。
【請求項10】
画像形成装置の消耗品ユニットの回収促進方法であって、
請求項9に記載の各ステップと、
前記消耗品ユニットに付随される前記所定の記録媒体から前記最新の使用実績情報を取得するステップと、
前記取得した前記最新の使用実績情報に基づいて前記画像形成装置のユーザに特典を付与するステップと、
を備える、方法。
【請求項11】
消耗品の交換を要する画像形成装置における消耗品ユニットの使用実績情報の管理プログラムであって、
請求項9に記載の各ステップを一又は二以上のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
画像形成装置の消耗品ユニットであって、
前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットとしての使用実績を含む使用実績情報が記憶される記録手段を備える、消耗品ユニット。
【請求項13】
リユース可能な部位を有する、請求項12に記載の消耗品ユニット。
【請求項14】
画像形成装置の消耗品ユニットの使用実績情報管理システムであって、
固有の情報及び前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットとしての使用実績に関する使用実績情報とを記憶した記録手段を備える消耗品ユニットと、
前記画像形成装置への使用が許容又は推奨される適正消耗品ユニットを識別可能な識別情報を記憶する第一の記憶手段と、前記画像形成装置における適正消耗品ユニットの使用実績を含む使用実績情報を記憶する第二の記憶手段と、前記消耗品ユニットの固有情報を取得する固有情報取得手段と、前記第一の記憶手段に記憶された前記識別情報と前記検出された前記消耗品ユニットの固有情報とに基づいて、前記画像形成装置で使用された消耗品ユニットが適正消耗品であるかどうかを判定し、該使用された消耗品ユニットが適正消耗品ユニットであるときには、該消耗品ユニットの使用実績と前記第二の記憶手段に記憶された前記適正消耗品ユニットの前記使用実績とに基づく最新の使用実績情報を前記第二の記憶手段に記憶するとともに該最新の使用実績情報を前記消耗品ユニットに付随される所定の記録媒体に記録する制御手段と、を備える、画像形成装置と、
を備える、システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−192884(P2007−192884A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−8593(P2006−8593)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】