説明

液晶表示制御装置および液晶表示制御プログラム

【課題】視野角特性の問題を積極的に利用して、優れた表示特性を有する表示制御装置を提供すること。
【解決手段】第1画像データ取得ステップでは、第1の画像の画像データを所定の記憶部から読み出す。第2画像データ取得ステップでは、第2の画像の画像データを所定の記憶部から読み出す。そして、色情報設定ステップで、第2の画像の色情報を、第1の画像の画素のうち、第2の画像に関連する位置の画素の色情報を微小な値だけ変更した値に設定する。合成画像生成ステップでは、色情報設定ステップによって色情報が設定された第2の画像を第1の画像の前面に合成することで合成画像が生成される。表示制御ステップにおいては、生成された合成画像が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示制御装置および液晶表示制御プログラムに関し、より特定的には、複数の画像を合成して表示する液晶表示制御装置および液晶表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、液晶パネルは、その原理上、斜めから見ると明るさが減じたり、色調が反転したり、特定の色が見えにくくなったりする。これは、液晶パネルが液晶の背面から光を出しているためであり、正面から見るときれいに見えても、少し斜めから見ると、液晶層の厚みの分だけ光の量が減る等、液晶層の厚み等が原因となるからである。このような、画面を見る方向(角度)によって見え方(コントラスト比や色)が異なる性質のことを視野角特性と呼ぶ。そして、液晶パネルは、CRT(Cathode−Ray Tube)と比べ、視角依存性が大きい(視野角特性が悪い)ため、この特性が問題になる。この点につき、近年広視野角化の改良が進み、視野角特性が改善された液晶表示装置が開示されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−004950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したような上記特許文献1に開示された液晶表示装置等は、視野角特性を改善して、より画面を視認させやすくするものではある。しかしながら、視野角特性の問題を逆に利用して、優れた表示特性を有する表示装置を開示するものではない。
【0004】
それ故に、本発明の目的は、視野角特性の問題を積極的に利用して、優れた表示特性を有する表示制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係の一例を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0006】
第1の発明は、液晶パネルに所定の画像を表示する液晶表示制御装置であって、第1画像データ記憶部(37)と、第2画像データ記憶部(37)と、色情報設定部(31)と、合成画像生成部(31)と、表示制御部(31)とを備える。第1画像データ記憶部は、第1の画像の画像データを記憶する。第2画像データ記憶部は、第2の画像の画像データを記憶する。色情報設定部は、第2の画像の色情報を、第1の画像の画素のうち前記第2の画像に関連する位置の画素の色情報を微小な値だけ変更した値に設定する。合成画像生成部は、色情報設定部によって色情報が設定された第2の画像を第1の画像の前面に合成することで合成画像を生成する。表示制御部は、合成画像を液晶パネルに表示する。ここで、第2の画像とは、例えば、縦8×横8画素の計64画素からなる画像データのうち、所定の方法、例えば後述するようなインデックス値を各画素に設定し、当該インデックス値にうち所定の値を持つインデックス値で特定される画像をいう。例えば、後述する図14で示されるように、上記64画素について、インデックス値として「0」と「1」とのいずれかを設定した場合、インデックス値が「1」で特定される画像が、ここでいう「第2の画像」を意味する。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、色情報設定部は、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素の色情報を微小な値だけ変更した値を当該第2の画像の色情報として設定する。
【0008】
第3の発明は、第1の発明において、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素のRGB値のうち、R値とG値とB値とのいずれか1つの値のみを微小な値だけ変更した値を当該第2の画像のRGB値のうちの当該1つの値として設定する。
【0009】
第4の発明は、第1の発明において、第1の画像の画像データは、背景画像データであり、第2の画像の画像データは、画像パターンデータである。また、液晶表示制御装置は、画像パターンデータに基づいて、第2の画像のパターンを決定し、色情報設定部により設定された色情報に基づいて、第2の画像の色情報を設定する。
【0010】
第5の発明は、第1の発明において、第2画像データ記憶部は、第2の画像の画像データを複数記憶する。また、液晶表示制御装置は、ユーザ操作に応じて、ゲームを進行し、ゲーム進行パラメータを更新するゲーム進行部と、ゲーム進行パラメータに応じて、第2画像データ記憶部から画像データを選択して読み出す読出部とを更に備える。また、色情報設定部は、読出部によって読み出された第2画像データについて第2の画像の色情報を設定する。更に、合成画像生成部は、第1画像と第2画像とを合成する。
【0011】
第6の発明は、第1の発明において、色情報設定部は、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素の色情報を、当該色情報の最大階調値に対して十分小さな値だけ変更した値を、当該第2の画像の色情報として設定する。ここで、例えば、変更量は、最大階調値の1/100、または1/200としてもよい。例えば、最大階調値が256階調の場合には、変更量を1段階としてもよいし、2段階としてもよいし、または、1〜5段階のいずれかとしてもよい。また、最大階調値が1024階調の場合には、1段階としてもよいし、または、1〜5段階のいずれか(または1〜10段階のいずれか)としてもよい。また、最大階調値が4096階調の場合には、1段階としてもよいし、または、1〜20段階のいずれか(または1〜40段階のいずれか)としてもよい。
【0012】
第7の発明は、第1または第6の発明において、色情報はRGBごとの情報である。また、色情報設定部は、合成画像における第1の画像の画素のうち、第2の画像に隣接して表示される位置の画素のRGB値のB値のみを微小な値だけ変化させた値に当該第2の画像のRGB値を設定する。
【0013】
第8の発明は、第1の発明において、色情報設定部は、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素の色階調情報を、1段階だけ変更した値を、当該第2の画像の色情報として設定する。
【0014】
第9の発明は、第1の発明において、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素のRGB値は共通した値である。
【0015】
第10の発明は、第9の発明において、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素のRGB値は、白色を示す値である。また、色情報設定部は、第2の画像にかかる色情報を、白色を示すRGB値のうちB値を微小な値だけ減少した値に設定する。
【0016】
第11の発明は、第1の発明において、色情報設定部は、隣接画素特定部(31)と、隣接画素RGB値取得部(31)とを含む。隣接画素特定部は、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素を特定する。隣接画素RGB値取得部は、隣接画素特定部が特定した第1の画像の画素のRGB値を取得する。更に、色情報設定部は、隣接画素RGB値取得部が取得したRGB値を微小な値だけ変化させた値へ第2の画像のRGB値を設定する。例えば、第1の画像の液晶パネル上の表示位置データ、および、第2の画像の液晶パネル上の表示位置データを記憶する表示位置データ記憶部を有する(この表示位置データはプログラムにより自動的に又はユーザ操作に応じて変更されてもよい)。そして、隣接画素RGB値取得部は、表示位置データに基づいて、合成画像において第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素のRGB値を取得する。または、第1の画像を複数記憶する画像記憶手段を有しても良い。そして、プログラムにより自動的に又はユーザ操作に基づいて第1の画像を1つ選択する。隣接画素RGB値取得部は、選択された第1の画像についてRGB値を取得する。
【0017】
第12の発明は、液晶パネルに所定の画像を表示する液晶表示制御装置のコンピュータに実行させる液晶表示制御プログラムであって、第1画像データ取得ステップ(S1)と、第2画像データ取得ステップ(S6、S7)と、色情報設定ステップ(S9)と、合成画像生成ステップ(S10、S11)と、表示制御ステップ(S11)とを前記コンピュータに実行させる。第1画像データ取得ステップでは、第1の画像の画像データが所定の記憶部から読み出される。第2画像データ取得ステップでは、第2の画像の画像データが所定の記憶部から読み出される。色情報設定ステップでは、第2の画像の色情報を、第1の画像の画素のうち第2の画像に関連する位置の画素の色情報を微小な値だけ変更した値に設定する。合成画像生成ステップでは、色情報設定ステップによって色情報が設定された第2の画像を第1の画像の前面に合成することで合成画像が生成される。表示制御ステップでは、合成画像が表示される。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によれば、合成画像について、液晶画面を正面からの視点でみたときは、第2の画像を視認できないが、液晶画面に対して斜め方向からの視点で見ると視認できるという表示特性を実現できる。つまり、正面からは視認できないが、斜めから見ると視認することができるキャラクタ画像等を含む画像をプレイヤに提示することができる。これにより、例えば謎解き型のアドベンチャーゲーム等について、今までにない新しい謎解きをプレイヤに提示することができ、新しい楽しさを有するゲームを提供することが可能となる。
【0019】
第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【0020】
第3の発明によれば、第2の画像のRGB値を、当該第2の画像に隣接することになる第1の画像の画素のRGB値を微小な値だけ変化させたRGB値に設定することにより、正面からの視点では見えないが斜め方向からの視点であれば見えるという表示特性をより顕著なものに高めることが可能となる。
【0021】
第4乃至第5の発明によれば、正面からの視点では見えないが斜め方向からの視点であれば見えるという表示特性を用いたゲームを提供することができ、今までにない新たな楽しさを備えたゲームをプレイヤに提供することができる。
【0022】
第6の発明によれば、合成画像における第2の画像について、正面からの視点では視認できないが斜めからの視点であれば視認できるという表示特性を、より顕著なものへと高めることが可能となる。
【0023】
第7の発明によれば、第1の画像の画素のRGB値のB値のみを微小な値だけ変化させたRGB値へ第2の画像の所定画素のRGB値を変化させることにより、正面からは見えないが斜めからが見えるという表示特性を、より顕著なものに高めることが可能となる。
【0024】
第8乃至第10の発明によれば、合成画像における第2の画像について、正面からの視点では視認できないが斜めからの視点であれば視認できるという表示特性を、より顕著なものへと高めることが可能となる。
【0025】
第11の発明によれば、第1の画像上における第2の画像の合成位置がそれぞれ異なった複数の合成画像を生成する場合、それぞれの合成位置に応じた色設定が可能となる。また、それぞれ画像内容が異なる複数の第1の画像に1枚の第2の画像を合成する場合に、それぞれの第1の画像内容に応じた色設定が可能となる。
【0026】
また、本発明の液晶表示制御プログラムによれば、上述した第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【0028】
図1は、この発明の一実施例である携帯ゲーム装置10の外観図である。図1において、この実施例の携帯ゲーム装置10は、2つの液晶表示器(LCD)11及び12を所定の配置位置となるように、ハウジング13に収納して構成される。具体的には、第1の液晶表示器(以下、「LCD」という)11と第2のLCD12を上下に配置して収納する場合は、ハウジング13が上部ハウジング13aと下部ハウジング13bから構成され、上部ハウジング13aが下部ハウジング13bの上辺の一部で回動自在に支持される。上部ハウジング13aは、第1のLCD11の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD11の表示面を露出するように開口部が形成される。下部ハウジング13bは、その平面形状が上部ハウジング13aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD12の表示面を露出する開口部が形成され、LCD12を挟む何れか一方に音抜き孔14aが形成されるとともに、LCD12を挟む左右に操作スイッチ部15が装着される。
【0029】
操作スイッチ部15は、LCD12の左横における下部ハウジング13bの一方主面に装着される方向指示スイッチ15a、スタートスイッチ15b、セレクトスイッチ15cと、LCD12の右横における下部ハウジング13bの一方主面に装着される動作スイッチ15d、15eを含む。方向指示スイッチ15aは、プレイヤによって操作可能なプレイヤオブジェクト(又はプレイヤキャラクタ)の移動方向を指示したり、カーソルの移動方向の指示等に用いられる。動作スイッチ15d、15eは、方向指示以外の動作、例えばアクションゲームにおいてはジャンプ、パンチ、武器を動かす等の指示、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいてはアイテムの取得,武器又はコマンドの選択決定等の指示入力に使用される。また、必要に応じて、動作スイッチをさらに追加したり、下部ハウジング13bにおける操作スイッチ15の装着領域の上部面(上部側面)に側面スイッチ15L、15Rを設けてもよい。
【0030】
LCD12の上面には、タッチパネル16が装着される。タッチパネル16は、例えば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)、静電容量結合式の何れの種類でもよく、その上面をスタイラスペン17(又は指でも可)で押圧操作又は移動操作若しくは撫でる操作をしたとき、スタイラスペン17の座標位置を検出して座標データを出力するものである。
【0031】
上部ハウジング13aの側面近傍には、必要に応じてタッチパネル16を操作するスタイラスペン17を収納するための収納孔14bが形成される。この収納孔14bには、スタイラスペン17が収納される。下部ハウジング13bの側面の一部には、ゲームプログラムを記憶したメモリ(例えば、ROM)を内蔵したメモリカード18を着脱自在に装着するためのカートリッジ挿入部(図示せず)が形成される。カートリッジ挿入部の内部には、メモリカード18と電気的に接続するためのコネクタ(図示せず)が内蔵される。さらに、下部ハウジング13b(又は上部ハウジング13aでも可)には、CPU等の各種電子部品を実装した電子回路基板(後述の図2に示す30)が収納される。なお、ゲームプログラムを記憶する情報記憶媒体としては、ROM又はフラッシュメモリのような不揮発性半導体メモリに限らず、CD−ROMやDVD若しくはそれに類する光学式ディスク状記憶媒体でもよい。
【0032】
図2は、携帯ゲーム装置10のブロック図である。図2において、ハウジング13に収納される電子回路基板30には、CPU31が実装される。CPU31には、バス32を介して、コネクタ33が接続されるととともに、入出力インターフェース(I/F)回路34、第1のグラフィック処理ユニット(第1GPU)35、第2のグラフィック処理ユニット(第2GPU)36、RAM37およびLCDコントローラ40が接続される。コネクタ33には、メモリカード18が着脱自在に接続される。メモリカード18は、ゲームプログラムを格納するための記憶媒体であり、具体的には、ゲームプログラムを記憶するROM180とバックアップデータを書き換え可能に記憶するRAM185とを搭載する。メモリカード18のROM180に記憶されたゲームプログラムはRAM37にロードされ、RAM37にロードされたゲームプログラムがCPU31によって実行される。CPU31がゲームプログラムを実行して得られる一時的なデータや画像を生成するためのデータがRAM37に記憶される。I/F回路34には、操作スイッチ部15及びタッチパネル16が接続されるとともに、スピーカ19が接続される。スピーカ19は、音抜き孔14aの内側位置に配置される。
【0033】
第1GPU35には、第1のビデオRAM(以下「VRAM」)38が接続され、第2GPU36には、第2のビデオRAM(以下「VRAM」)39が接続される。第1GPU35は、CPU31からの指示に応じて、RAM37に記憶される画像を生成するためのデータに基づいて第1のゲーム画像を生成し、第1VRAM38に描画する。第2GPU36は、CPU31からの指示に応じて、RAM37に記憶される画像を生成するためのデータに基づいて第2のゲーム画像を生成し、第2VRAM39に描画する。第1VRAM38および第2VRAM39はLCDコントローラ40に接続される。
【0034】
LCDコントローラ40はレジスタ41を含む。レジスタ41はCPU31からの指示に応じて0または1の値を記憶する。LCDコントローラ40は、レジスタ41の値が0の場合は、第1VRAM38に描画されたゲーム画像をLCD11に出力し、第2VRAM39に描画されたゲーム画像をLCD12に出力する。また、レジスタ41の値が1の場合は、第1VRAM38に描画されたゲーム画像をLCD12に出力し、第2VRAM39に描画されたゲーム画像をLCD11に出力する。
【0035】
I/F回路34は、操作スイッチ部15、タッチパネル16、およびスピーカ19などの外部入出力装置とCPU31との間のデータの受け渡しを行う回路である。タッチパネル16(タッチパネル用のデバイスドライバを含む)は、スタイラスペン17によって入力(指示)された位置に対応する位置座標のデータを出力するものである。なお、本実施例では、表示画面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル16の検出精度も表示画面に対応した256dot×192dotとして説明するが、タッチパネル16の検出精度は表示画面の解像度よりも低いものであってもよいし、高いものであってもよい。
【0036】
次に、図3〜図10を用いて、本実施形態で想定するゲームの概要について説明する。本実施形態で想定するゲームは、プレイヤがコマンドの選択や入力により行動を選択していく形式のゲーム、いわゆる、アドベンチャーゲームである。本ゲームでは、ゲーム内に様々な謎が用意され、プレイヤはこの謎を解いていく形式をとる。本ゲームでは、携帯ゲーム装置10を、図3に示すように、縦にした状態でプレイヤにプレイさせる。つまり、本ゲームでは、第1のLCD11および、第2のLCD12を縦画面にしていることを前提として画像が表示され、プレイされるものとして説明する。
【0037】
ここで、本実施形態のアドベンチャーゲームは、「シーン」という単位で、ゲームの進行度が分けられているものとする。例えば、ゲーム開始直後は「シーン1」であり、ゲーム序盤が「シーン1〜9」、ゲーム中盤は「シーン10〜19」、ゲーム終盤は「シーン20〜25」のように分けられている。そして、各シーン毎に、後述するような、予め定められた背景画像およびキャラクタ画像を合成した合成画像が表示される。プレイヤはこれらの画像を見ながら、各シーン毎に、タッチ操作等によるコマント入力等を行ってゲームを進めていく。
【0038】
図4は、第2のLCD12に表示される、本実施形態で想定するゲームの画面の一例である。図4において、第2のLCD12には、紙101が表示されている。当該紙101は、上述した謎を解くための手がかりの一つである。ここで、図4は、プレイヤが第2のLCD12を、図5に示すように正面から見たときの状態を示している。つまり、視点が画面の正面にあるときにおける第2のLCD12の見え方を示している。この状態では、紙101には何も書かれておらず、白紙の状態で見えている。
【0039】
ここで、図6に示すように、第2のLCD12に対する視点を、右斜めからの視点に変化させる(上述のように、本ゲームは縦画面でプレイするため、図1を基準とすると、第2のLCD12を下方向から覗く状態になる)。すると、図7に示すように、紙101に「1」という数字が書かれている状態で見える。つまり、正面からの視点ではプレイヤが視認できなかった文字が、右斜めから見ることによって、初めて視認できることになる。
【0040】
これは、当該文字の背景画像のうち、当該文字に隣接する画素の色(以下、背景色と呼ぶ)のRGB値を微少な値だけ変化させた値を当該文字のRGB値に設定することで実現している。具体的には、本実施形態では、背景色は白色(RGB値が255,255,255;本実施形態では、RGB値の各値は、0〜255の値をとるものとして、以下説明する)であるものとし、当該RGB値のうち、Bの値だけを−1した値を、文字のRGB値として設定している。つまり、背景色が(255,255,255)であるので、当該文字のRGB値を(255,255,254)に設定する。このように文字のRGB値を設定することで、正面からの視点では視認できないが、斜めの視点では視認できるという表示特性を実現することが可能となる。以下、このような表示を隠し表示と呼ぶ。
【0041】
上述したように、本実施形態のアドベンチャーゲームは、「シーン」という単位で、ゲームの進行度が分けられている。そして、上記各シーンに対応して、第2のLCD12に表示すべき背景画像および上記文字等のキャラクタ画像が予め定義され、メモリ上に格納されている。そして、本実施形態では、背景画像に重ねるようにして上記キャラクタ画像を合成することにより、第2のLCD12に表示する画像を生成している。このキャラクタ画像(を構成する各画素)には予め所定のインデックス値が設定されている。そして、カラーパレットデータの、当該インデックスに、背景画像のRGB値のB値を−1だけ変化させた値(以下、隠し表示色と呼ぶ)を設定することによって、キャラクタ画像のRGB値が当該隠し表示色となって表示される。なお、同じキャラクタ画像でも、別のシーンでは、カラーパレットデータを通常通り設定することによって、正面からの視点でも見えるようにすることができる。なお、本実施例では、変化量を−1としたが、これに限らず、液晶パネルの特性に応じて変化量を決定することができる。この変化量は、当業者にとって以下のように容易に決定することができる。例えば、使用する液晶パネルに対して、使用する背景画像データを出力して背景画像を表示し、それに合成してキャラクタ画像データを出力し、さらに、当該キャラクタ画像データの色情報をユーザ入力により変更することができるエディタプログラムは当業者にとって周知であるが、そのようなエディタプログラムを実行して、当該色情報を、最初は当該背景画像データの隣接画素(キャラクタ画像に隣接表示される背景画像の画素)の色情報を1だけ変更(増加または減少)した値に設定入力して、その入力に応じて当該液晶パネルに表示された合成画像を正面から見てキャラクタ画像が判別できないことを確認し、さらに、斜め方向から見てキャラクタ画像が判別できることを確認し、両方の確認ができた場合に、その変化量が採用可能であるとする。
【0042】
ここで、上記表示特性(隠し表示)の原理について説明する。まず、光はある方向に放射された放射エネルギーが一定であっても、人間の目は波長によって感じ方が異なる。この、光に対する目の感度のことを、視感度と呼ぶ。そして、人間の目は、明るい方が視感度が低くなり、暗くなると、視感度が高くなるという特性を有する。つまり、液晶パネルが暗い場合は色のちょっとした違いについても判別することができるが、液晶パネルが明るい場合は判別しにくいということである。ここで、図3のように縦画面にされた状態の第2のLCD12を右斜め(図1でいうと下側)からみると、正面からみたときよりも画面が暗くなる。上述のように、暗くなると、人間の目は、視感度が高くなるという特性を有する。そのため、正面からの視点では視認できなかった色の違い(階調差)が、斜めからだと視認できることになる。換言すれば、液晶パネルを斜めからみると、人間の目には、液晶パネルが暗くなって見える。そして、液晶パネルが暗くなったがために人間の目の視感度が高まる。その結果、液晶パネルを正面から見るときよりも階調差を判別しやすくなるということである。特に、色度視野角に特段の改善を行っていないような液晶パネルの場合は、このような表示特性が顕著に表れる。
【0043】
また、液晶パネルを正面から見た場合と斜めから見た場合とでは、視感度的なガンマカーブが異なる。ここで、ガンマとは、入力される映像の信号レベルと出力される映像の明るさとの比率のことをいい、その特性曲線をガンマカーブという。図8は、第2のLCD12を正面から見たときのガンマカーブの一例である。また、図9は、図1における第2のLCD12を少し上斜め(図3のような縦画面状態では、左斜めになる)から見たときのガンマカーブの一例である。また、図10は、図1における第2のLCD12を下斜め(図3のような縦画面状態では、右斜めになる)から見たときのガンマカーブの一例である。図9では、正面から見たときのガンマカーブ111に対して、上斜めから見たときのガンマカーブ112は、階調間の輝度差が小さくなるように変化している。一方、図10では、下斜めから見たときは、ガンマカーブ113は、階調間の輝度差が大きくなるように変化している。そのため、斜めから見る場合であっても、見る方向、すなわち、下から見た場合と上から見た場合では、見え方が異なる。そのため、本実施形態においては、上述したようなRGB値を(255,255,254)に設定した文字については、図1における第2のLCD12を下斜め(図3の縦画面状態ではLCD12を右斜め)から見ると視認できるが、上斜め(図3の縦画面状態では左斜め)から見たのでは視認できないという表示特性を有することになる。
【0044】
なお、液晶パネルを正面以外の視点から見ると暗く見える点については、当該液晶パネルを見る視点、例えば、上からの視点、下からの視点、右からの視点、左からの視点のそれぞれの場合で、暗くなる程度に違いは生ずる。また、液晶パネルのメーカーや方式によっても、それぞれ暗く見える程度は異なる。しかし、どのような液晶パネルであっても、正面以外の視点から見た場合は、その程度の差はあるものの、その画面が暗く見える。また、上述したように、正面からの視点と比べてガンマカーブが変化するという特性を有する。更に、正面以外の所定の方向(例えば、下)からの視点で液晶パネルを見ると、階調間の輝度差は小さくなり、当該所定の方向とは反対の方向(例えば、上)からの視点で見た場合、階調間の輝度差が大きくなるという特性を有するものである。
【0045】
ここで、本実施形態では、任天堂株式会社から入手可能である、NintendoDS(登録商標)に搭載されている液晶パネルを用いたものを一例として説明する。当該液晶パネルは、図1における第2のLCD12であり、当該LCD12を下斜め(図3のような縦画面状態では、右斜め)から見たときが、他の方向から見た場合よりも階調間の輝度差が大きくなる。なお、同じく任天堂株式会社から入手可能である、NintendoDS Lite(登録商標)に搭載されている液晶パネルにおいても、同様の効果が得られるが、この場合は、階調間の輝度差が大きくなる方向が逆となる。つまり、NintendoDS Lite(登録商標)では、図1における第2のLCD12を上斜め(図3のような縦画面状態では、左斜め)から見たときが、他の方向から見た場合よりも階調間の輝度差が大きくなる。
【0046】
また、本実施形態では、上述のように、背景色のRGB値のうち、B値だけを変化させた値を文字の色に設定している。これは、人間の目における色の視感度差によるものである。人間の目の特性として、視感度の大きさの順番が、G>R>Bの順になるという特性がある。そのため、人間の目は、液晶パネルを正面から見た際、Gについては、少しの階調差であっても、その違いを認識することが可能であるが、Bについては、階調差が少ないと、その違いが認識しにくくなるという特性を有する。そのため、上述のような隠し表示の効果を高めるには(正面から見たときに文字画像が判別できないようにするには)、階調差が認識しにくいB値を変化させることが好ましい。本実施形態でも、B値を変化させることで、上記のような隠し表示を実現している。つまり、上記文字の色と背景色とについて、B値についてのみ僅かな階調差を持たせるようにRGB値を設定する。これにより、正面からの視点ではその階調差が認識できないが、液晶パネルが暗く見えるような斜めからの視点(このような視点は、液晶パネルのメーカーや方式により異なる)、つまり人間の目の視感度が高まった状態であれば、その階調差を認識できるという表示特性を実現している。
【0047】
また、上記背景色について、本実施形態では、白色を用いている。これは、白色のほうが明るいため、視感度的に階調差が小さくなるという理由による。例えば、背景色をグレーにした場合は、視感度的に階調差が大きくなるため、より視認しやすくなり、本実施形態で想定する隠し表示の効果が薄れてしまう。そのため、背景色としては、白色、または白に近似する色を用いることが好ましい。
【0048】
このように、本実施形態では、隠し表示したい文字のRGB値を、当該文字と合成される背景画像の画素のうち、合成した際に当該文字に隣接する位置の画素のRGB値のB値を−1した値に設定する。つまり、当該文字と背景画像のB値についてのみ僅かな階調差を持たせた状態で液晶パネルに表示にする。これにより、上述のような、正面からの視点では視認できないが、斜めからの視点では視認できるという表示特性を実現できる。なお、このような本願発明の効果については、上述したNintendoDS(登録商標)、および、NintendoDS Lite(登録商標)の液晶パネルを用いた場合で、背景画像のRGB値を白(255,255,255)、文字の画像のRGB値を(255,255,254)と設定することで、上述したような隠し表示の効果が確認できている。
【0049】
次に、携帯ゲーム装置10によって実行されるゲーム処理の詳細を説明する。まず、ゲーム処理の際にRAM37に記憶されるデータについて説明する。図11は、図2に示したRAM37のメモリマップを示す図である。図11において、RAM37は、ゲームプログラム領域371、データ記憶領域373、および作業領域378を含む。ゲームプログラム領域371およびデータ記憶領域373のデータは、メモリカード18のROM180に予め記憶されたものが、RAM37にコピーされたものである。
【0050】
ゲームプログラム領域371には、後述する図18〜図19のフローチャートの処理をCPU31によって実現するためのメインプログラム372が記憶される。この他、図示はしないが、ゲーム処理に必要な各種プログラムも記憶される。
【0051】
データ記憶領域373には、背景画像データ374、キャラクタ画像パターンデータ375、合成画像データ376、隠し表示用のRGB設定値377などのデータが記憶される。これらのデータは、メモリカード17に記憶されており、ゲームプログラム実行時にはRAM37に転送されて記憶される。なお、ここでは説明の便宜上、各データをテーブルデータの形式で説明するが、これらのデータは、実際にテーブルデータの形式で記憶されている必要はなく、ゲームプログラムにおいて、このテーブルに相当する内容の処理が記憶されていればよい。
【0052】
背景画像データ374は、背景画像に関するデータである。図12は、背景画像データ374のデータ構造の一例を示した図である。背景画像データ374は、シーン番号3741と画像データ3742との集合から成る。シーン番号3741は、上述したような、ゲーム内のシーンを示すための番号である。画像データ3742は、シーン番号3741で示されるシーンで画面に表示する背景画像のデータである。例えば、上記図4で示した、紙101の画像が背景画像に相当する。
【0053】
キャラクタ画像パターンデータ375(以下、単にキャラクタデータと呼ぶ)は、キャラクタ画像に関するデータである。図13は、キャラクタデータ375のデータ構造の一例を示した図である。キャラクタデータ375は、キャラクタ番号3751とパターンデータ3752との集合から成る。
【0054】
キャラクタ番号3751は、各キャラクタデータを一意に識別するための番号である。パターンデータ3752は、各キャラクタの画像データに相当する。ここで、キャラクタ画像については、1キャラクタあたり、縦横それぞれ8画素(計64画素)で、1画素あたり1バイトで表現するものとする。また、各画素は256色で表現されるものとする。つまり、パターンデータ3752は、各画素256色、縦横それぞれ8画素の正方ブロックのグラフィックスデータである。また、キャラクタ画像の各画素値を表現する1バイトは、後述する、24ビットカラー(パレット値)を要素とする配列(カラーパレット)のインデックス値(本実施例の場合、0〜255のうちのいずれか)として定義されているものとする。すなわち、各画素ごとに、0〜255のうちのいずれかのインデックス値が指定される。なお、キャラクタ番号をアスキーコードとし、パターンデータをアスキーコードに対応するフォントデータとしてもよい。また、この場合において、キャラクタ画像パターンデータ375は、ゲーム装置10内の不揮発メモリに記憶しておき、そこから読み出して利用してもよい。
【0055】
図14は、パターンデータ3752の一例を示す概念図である。図14においては、縦横それぞれ8画素の正方ブロックが示されている。これが1キャラクタ画像に相当し、各画素には、0または1の数字が設定されている。この、0または1が、後述するカラーパレットデータ3764のインデックス値3766に対応している。また、本実施形態では、上述のような隠し表示を行いたい画素については、インデックス値として1を設定するものとする。また、透明表示をおこないたい画素については、インデックス値として0を設定する。
【0056】
図11に戻り、合成画像データ376は、上記各シーンに応じて、どのキャラクタを、何番のカラーパレットを用いて描画するについての定義や、当該キャラクタ画像を背景画像のどの位置に重ね合わせるかの定義等の、背景画像とキャラクタ画像との合成処理について定義したデータである。換言すれば、背景画像とキャラクタ画像とを合成する処理において用いられるパラメータを定義したものである。
【0057】
図15は、合成画像データ376のデータ構造の一例を示した図である。合成画像データ376は、シーン番号3761と、キャラクタ番号3762と、フラグ3763と、カラーパレットデータ3764と、合成位置3765との集合から成る。
【0058】
図15において、シーン番号3761は、合成画像を表示すべきシーンを示すための番号である。キャラクタ番号3762は、そのシーンで表示するキャラクタ画像を示す番号である。上記キャラクタデータ375のキャラクタ番号3751に対応している。ここで、本実施形態では、キャラクタ番号が0のときは、そのシーンで表示するキャラクタ画像は無いことを示すものとする。つまり、キャラクタ番号が0と設定されているシーンでは、背景画像のみが表示される。フラグ3763は、シーン番号3761で示されるシーンにおいて、キャラクタ画像を上述したような隠し表示色を適用して表示するか否かを示すためのフラグである。当該フラグ3763が0のときは通常表示色による表示、1のときは隠し表示色を用いた表示を行うことを示す。
【0059】
カラーパレットデータ3764は、上記キャラクタデータ375で用いられる色データを指定するためのデータである。つまり、上記パターンデータ3752の配色を定義するデータである。図16は、カラーパレットデータ3764のデータ構造の一例を示した図である。カラーパレットデータ3764は、インデックス値3766と、RGB値3767との集合から成る。インデックス値3766は、各色を識別するための値である。RGB値3767は、そのインデックス値3766に対応する色を示す値である。なお上述したように、本実施形態では、R、G、Bの各値は、0〜255の値をとるものとして説明する。例えば、RGB値が(255,255,255)であれば、白色を示す。また、RGB値が(0,0,0)であれば、黒色を示す。更に、RGB値3767には、RGB値の他、透明色を指定するための値も格納される。図示はしないが、本実施形態では、例えば、α値という透過度情報を用いて、RGBαという形式で色情報を格納する。つまり、RGBの三原色の情報にα値を加えた4つの情報の組み合わせで一つの画素を表現する。なお、本実施形態では、上記キャラクタ画像の各画素は、24ビットカラーで表現されるものとする。
【0060】
ここで、上記図16では、インデックス値3766が0で指定される色は白、1で指定される色は黒であることを示している。図16に示されるカラーパレットを用いて、上記図14に示したパターンデータ3752を描画すると、0の画素が白色、1の画素が黒色で描画される。その結果、図17に示すように、「1」という文字が描画されることになる。
【0061】
合成位置3765は、キャラクタ画像を背景画像上のどの位置から合成するかを示すための座標である。例えば、画面(第2のLCD12)上の座標が格納される。ここで示される座標に、キャラクタ画像の左上の座標を位置合わせして、合成を行う。なお、図示しないが、背景画像の画面上の表示位置を指定するデータも、ROM180に記憶されており、RAM37にコピーされて、背景画像を表示する際に使用される。
【0062】
図11に戻り、隠し表示用のRGB設定値377は、上述した隠し表示色を定義したRGB値である。本実施形態では、合成した画像におけるキャラクタ画像の画素(パターンデータ3752の画素)のうち、インデックス値が1である画素に隣接する画素であって、当該隣接画素の位置における背景画像のRGB値のB値を−1した値が設定されるものとする。当該隣接する画素について、図18に示すように、背景画像121にキャラクタ画像122を合成して表示する場合を例にして説明する。この背景画像121は、白紙の画像、すなわち背景画像121の全ての画素のRGB値が(255,255,255)であるものとする(なお、背景画像121のRGB値は、全域において(255,255,255)である必要はなく、少なくとも、キャラクタ画像が合成される領域において(255,255,255)であればよい。また、キャラクタ画像が合成される領域においても一部であれば、キャラクタ画像の視認に影響しない範囲で、それ以外の色としてもかまわない)。そして、図18に示すように、画面座標の左上の座標を(0,0)とした場合の、座標(20,50)にキャラクタ画像122の左上を合わせて合成するものとする。この場合、当該キャラクタ画像122のパターンデータ3752において、インデックス値が1の画素に隣接する位置の背景画像121の画素のRGB値は(255,255,255)となる。そのため、図18のような場合は、当該隣接する背景画像121の画素のRGB値のうち、B値を−1した値である(255,255,254)が、隠し表示用のRGB設定値377として設定されることになる。なお、本実施形態では、隠し表示色を用いて合成画像を生成するシーンにおける背景画像は、全て上記のような白紙の画像である。そのため、「隣接画素の位置」における背景画像のRGB値は予めわかっている(具体的には白色のRGB値である)。それゆえ、当該隠し表示用のRGB設定値377は、(255,255,254)という値が予め固定的に設定される。なお、後述するが、隠し表示用のRGB設定値はこの値に限るものではなく、キャラクタ画像と合成される背景画像の画素のうち、隠し表示を行いたい画素(上記の例ではインデックス値として1が設定されている画素)に隣接する画素のRGB値に応じて、B値を微小値だけ変化させた値であればよい。但し、当該隠し表示を行いたい画素に隣接する背景画像の画素の各RGB値は、共通であることが好ましい。更に好ましくは、当該隣接する画素の更に周囲に位置する画素についても、RGB値が共通であることが好ましい。また、そのRGB値で示される色も、白または白の近似色であることが好ましい。
【0063】
図11に戻り、作業領域378は、各シーンにおける画像合成等のゲーム処理の際に、必要に応じて上記データ記憶領域373から所定のデータがコピーされる領域である。作業用カラーパレットデータ379は、シーンに応じて選ばれた上記カラーパレットデータ3764(図16参照)がコピーされたデータである。現在のシーン番号380は、現在プレイヤに提示しているシーンのシーン番号が格納される。その他ゲームデータ381は、ゲームの進行に必要な各種データがコピーされたデータである。
【0064】
次に、携帯ゲーム装置10において実行されるゲーム処理の流れを図19〜図20を用いて説明する。図19は、携帯ゲーム装置10において実行されるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。携帯ゲーム装置10の電源が投入されると、携帯ゲーム装置10のCPU31は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、RAM37等の各ユニットが初期化される。そして、メモリカード18に格納されたゲームプログラムがRAM37に読み込まれ、当該ゲームプログラムの実行が開始される。その結果、第1GPU35を介して第1LCD11にゲーム画像が表示されることによって、ゲームが開始される。図19〜図20におけるフローチャートは、上述したようなシーン毎のゲーム画像の表示における処理を示す。なお、本実施形態においては、ゲーム画像の表示以外の状況におけるゲーム処理は本発明と直接関連しないので説明を省略する。
【0065】
まず、CPU31は、作業領域378から現在のシーン番号380を読み出す。更に、CPU31は、背景画像データ374から、現在のシーン番号380の値と同じ値のシーン番号3741を有する画像データ3742を検索して読み出す(ステップS1)。つまり、現在のシーン番号380に対応する背景画像を読み出すことになる。なお、ここでは、読み出した背景画像は、白紙の画像、つまり、各画素のRGB値が全て(255,255,255)の画像であるものとする。
【0066】
次に、CPU31は、データ記憶領域373に記憶されている合成画像データ376を参照して、現在のシーン番号380の値と同じ値のシーン番号3761を有するデータを検索する(ステップS2)。
【0067】
次に、CPU31は、ステップS2で検索した合成画像データ376のキャラクタ番号3762が0であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0068】
ステップS3の判定の結果、キャラクタ番号3762の値が0であるときは(ステップS3でYES)、このシーンでは表示すべきキャラクタ画像が無いことを示しているため、ステップS1で読み出した画像データ3742に基づいて背景画像を第2のLCD12に表示する(ステップS4)。そして、処理を後述するステップS12の処理へと進める。
【0069】
一方、ステップS3の判定の結果、キャラクタ番号3762の値が0ではないときは(ステップS3でNO)、CPU31は、当該キャラクタ番号3762の値を読み出す(ステップS5)。つまり、上記ステップS2で検索した合成画像データ376からキャラクタ番号3762を読み出すことになる。
【0070】
次に、CPU31は、キャラクタデータ375を参照し、ステップS5で読み出したキャラクタ番号3762の値と同じ値のキャラクタ番号3751を有するデータを検索する。そして、当該検索したデータからパターンデータ3752を読み出す(ステップS6)。つまり、ステップS5で読み出したキャラクタ番号3762に対応するキャラクタ画像のパターンデータ3752を読み出すことになる。ここでは、図17で示した「1」という数字の画像になるパターンデータを読み出したものとして説明を続ける。
【0071】
次に、CPU31は、ステップS2で検索した合成画像データ376から、カラーパレットデータ3764を読み出す(ステップS7)。更に、当該読み出したカラーパレットデータ3764を、作業用カラーパレットデータ379として作業領域378にコピーする。
【0072】
次に、CPU31は、ステップS2で検索した合成画像データ376のフラグ3763の値が0であるか否かを判定する(ステップS8)。当該判定の結果、フラグ3763の値が0でないときは(ステップS8でNO)、隠し表示色でキャラクタを表示することを意味する。そのため、CPU31は、作業用カラーパレットデータ379に、隠し表示色の設定を行う。具体的には、作業用カラーパレットデータ379のインデックス値が1であるRGB値に、隠し表示用のRGB設定値377の値を設定する。本実施形態では、(255,255,254)という値が設定されるものとする。更に、CPU31は、作業用カラーパレットデータ379のインデックス値が0であるRGB値(より正確には、α値)に、透明色であることを示す値を設定する。これは、例えば上記図17のような画像であれば、「1」という文字以外の部分は透かして、背景画像がそのまま見えるようにするためである。そして、このような隠し表示色を設定した後、CPU31は、処理をステップS10に進める。
【0073】
ここで、上述したように、本実施形態では、当該隠し表示色は、キャラクタ画像のパターンデータ3752のうち、インデックス値が1で設定されている画素に隣接することになる背景画像の画素のRGB値から、B値を−1した値である。そして、ステップS1で読み出した背景画像は、その画素のRGB値が全て(255,255,255)であるものとして説明している。そのため、当該背景画像のRGB値からB値を−1した(255,255,254)が、隠し表示色となる。
【0074】
一方、ステップS8の判定の結果、フラグ3763の値が0のときは(ステップS8でYES)、CPU31は、そのまま次のステップS10へと処理を進める。
【0075】
次に、CPU31は、作業領域378に格納されている作業用カラーパレットデータ379と、上記ステップS6で読み出したパターンデータ3752とに基づいて、キャラクタ画像(トゥルーカラー値が指定されたキャラクタ画像データ)を生成し、作業領域378に記憶する(ステップS10)。その結果、上記ステップS9で隠し表示色が設定されていれば、図17の「1」という文字が(255,255,254)のRGB値で表現された画像(図7参照)が生成される。なお、図15を参照して、シーン番号1について、キャラクタ番号3762は「8」であり、フラグ3763は0であり、カラーパレットデータ3764は図示しないがインデックス1についてのRGB値が通常表示色(予め設定されているRGB値、例えば(0,0,0))として設定されている。このシーンにおいては、キャラクタ番号「8」で指定される文字が通常色(例えば、黒色)で表示されることになる。
【0076】
次に、CPU31は、背景画像とキャラクタ画像を合成して表示する処理を行う(ステップS11)。具体的には、CPU31は、上記ステップS2で検索した合成画像データ376から、合成位置3765を読出す。そして、CPU31は、ステップS10で作業領域378に記憶したキャラクタ画像を読出す。次に、CPU31は、当該合成位置3765に示される画面座標に当該キャラクタ画像の左上の座標(0,0)が合うように、位置合わせを行う。続けて、当該キャラクタ画像を、ステップS1で読み出した画像データ3742(背景画像)の前面に合成することで合成画像を生成する(なお、これらの合成処理は、図示しないフレームバッファにおいて行われている)。そして、CPU31は、当該合成画像を第2のLCD12に表示する。これにより、隠し表示色が設定されている場合は、図4および図7で示したように、キャラクタ画像(より正確には、キャラクタ画像のうち、インデックス値として1が設定されている画素の部分)について、正面からの視点では視認できないが、斜めからの視点では視認できるような画像を含んだ合成画像の表示を行うことができる。
【0077】
次に、CPU31は、ゲームの進行に関する所定のゲーム処理を行う(ステップS12)。例えば、プレイヤからのコマンドを受け付け、所定の判定処理等を行う。その結果、所定の条件を満たす等でゲームが進行すれば、次のシーンへと切り替える処理が行われる。
【0078】
次に、CPU31は、ステップS12の処理の結果、ゲームが進行して、シーンが切り替わったか否かを判定する(ステップS13)。当該判定の結果、シーンが切り替わっていれば(ステップS13でYES)、切り替わった後の新たなシーン番号で、現在のシーン番号380を更新する(ステップS14)。一方、シーンが切り替わっていない、つまり、ゲームの進行がなければ(ステップS13でNO)、CPU31は、そのまま処理を次のステップS15へと進める。
【0079】
次に、CPU31は、例えばプレイヤによるゲーム終了指示等で、ゲーム終了条件が満たされたか否かを判定する(ステップS15)。当該判定の結果、YESの場合、ゲーム処理を終了し、NOの場合、ステップS1に戻って、ゲーム処理を繰り返す。以上で、本実施形態に係るゲーム処理が終了する。
【0080】
このように、第1の実施形態では、背景画像とキャラクタ画像を合成する際に、キャラクタ画像の各画素のうち、隠し表示させたい画素のRGB値を、合成したときに当該画素に隣接する背景画像の画素のRGB値のB値を微小な値だけ変化させたRGB値にして合成する。これにより、正面からは視認できないが、斜めから見ると視認できるようなキャラクタ画像をプレイヤに提示することができる。これにより、特に謎解き型のアドベンチャーゲームや、手品ゲーム(ゲーム機を用いて手品を実現させる)等について、今までにない謎解き等をプレイヤに提示することができ、ゲームの興趣を高めることができる。
【0081】
なお、上述の実施形態では、隠し表示色については、予め(255,255,254)という値に決めていたが、これに限らず、画像合成の際に、その都度隠し表示色を算出するようにしてもよい。この場合は、上記図19のステップS9の処理において、例えば、以下のような処理を行う。
【0082】
まず、CPU31は、上記ステップS2で検索した合成画像データ376から、合成位置3765を読出す。次に、CPU31は、当該合成位置に基づいてキャラクタ画像を背景画像に合成し、仮の合成画像を生成する。
【0083】
続いて、当該仮の合成画像におけるキャラクタ画像の画素のうち、インデックス値3766が1で設定されている画素(隠し表示色を設定したい画素)の座標を検出する。続いて、仮の合成画像上において、当該インデックス値3766が1の画素に隣接することになる背景画像の画素の座標、および、その画素のRGB値を検出する。ここで、上述したように、隠し表示を行いたい画素に隣接する背景画像の画素の各RGB値は、共通であることが好ましい。そのため、ここでは、検出される背景画像の画素のRGB値は全て、同じ値であるものとする。
【0084】
次に、CPU31は、算出した背景画像の画素のRGB値から、B値を−1したRGB値を算出する。これが、隠し表示色となる。そして、上述した実施形態と同様に、作業用カラーパレットデータ379のインデックス値3766が1のRGB値に、当該算出した隠し表示色を設定する。また、インデックス値3766が0のRGB値3767に、透明色を設定する。以降は、上述したステップS10以降の処理を行う。
【0085】
これにより、同じ背景画像および同じキャラクタ画像であっても、合成表示される位置がシーンによって変化する場合や、同じキャラクタ画像を異なる背景画像に合成する際でも、上述したような、正面からは見えないが斜めからは見えるような合成画像を生成、表示することができる。
【0086】
また、ゲーム内において、隠し表示を行うときの背景画像については、全て同じ画像を用いるようにしても良い。この場合、隠し表示の効果を高めるために、背景画像の色として白色を用いることが好ましい。また、隠し表示を行うときの合成位置についても、共通した位置としてもよい。
【0087】
また、隠し表示色について、上述の実施形態では1色だけを使用していたが、これを、複数使用するようにしても良い。例えば、上記実施形態のような、背景画像のRGB値のB値を−1した値に加え、当該B値を−2した値を更に用いるようにしても良い。この場合は、例えば、隠し表示を行いたいキャラクタ画像が、「10」という数字の画像であるとする。そして、カラーパレットのインデックス値の1番を「10」のうちの「1」という数字を構成する画素に割り当て、2番を「0」という数字を構成する画素に割り当てるようにする。当該インデックス値3766が1番または2番であるRGB値3767には、通常表示色として、同じ色、例えば、双方とも(0,0,0)という値を設定しておく。そして、隠し表示を行うときは、インデックス値3766が1のRGB値3767には(255,255,253)、インデックス値3766が2のRGB値3767には(255,255,254)というように、2つの隠し表示色を用いるようにする。これにより、第2のLCDを見る角度によって、更に見え方を異ならせることが可能となる。例えば、正面からの視点を基準として、そこから浅い角度で斜めから見たときは、隠し表示されている文字のうち、「1」だけが見え、そこから段々と深い角度で見るようにしていくと、更に隠し表示されている文字「0」が見えてくるような表現が可能となる。つまり、浅い角度で斜めから見ると「1」しか見えないが、深い角度で見ると「10」と見えるような、段階的な隠し表示を行うことが可能となり、ゲームの興趣を更に高めることが可能となる。
【0088】
また、本実施例では、2つの液晶表示装置を備えた携帯型ゲーム装置を例に説明したが、単一の液晶表示装置を備え当該表示装置の画面上にタッチパネルを備えた携帯端末であってもよい。また、本実施例では、操作領域に対するプレイヤの指示位置を検出する装置としてタッチパネルを例に上げたが、プレイヤが所定領域内の位置を指示できるいわゆるポインティングデバイスであればよく、例えば、画面上の任意位置を指示可能なマウス、表示画面を持たない操作面上の任意位置を指示するタブレット、遠隔から表示画面や表示画面周囲に配置されたマーカ等を撮像するための撮像手段を備えたデバイスによって、表示画面方向を指し示すことにより得られる撮像画像における表示画面やマーカの位置から、表示画面上の指し示された位置に相当する表示画面上の座標を算出するポインティングデバイスなどでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明にかかる液晶表示制御装置および液晶表示制御プログラムは、視野角特性を利用した画像の特殊な表示ができ、ゲーム装置や携帯型情報端末等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯ゲーム装置10の外観図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る携帯ゲーム装置10のブロック図
【図3】本実施形態において想定するゲームの画面の一例
【図4】本実施形態において想定するゲームの画面の一例
【図5】第2のLCDを正面からの視点で見ていることを示す図
【図6】第2のLCDを斜めからの視点で見ていることを示す図
【図7】本実施形態において想定するゲームの画面の一例
【図8】第2のLCD12を正面から見たときのガンマカーブの一例
【図9】第2のLCD12を少し上斜めから見たときのガンマカーブの一例
【図10】第2のLCD12を少し下斜めから見たときのガンマカーブの一例
【図11】図2のRAM37のメモリ空間を図解的に示したメモリマップ
【図12】背景画像データ374のデータ構造の一例を示した図
【図13】キャラクタデータ375のデータ構造の一例を示した図
【図14】パターンデータ3752の一例を示す概念図
【図15】合成画像データ376のデータ構造の一例を示した図
【図16】カラーパレットデータ3764のデータ構造の一例を示した図
【図17】パターンデータ3752に基づいて描画される画像を示す図
【図18】画像合成の一例を示す図
【図19】本発明の実施形態に係る携帯ゲーム装置10で実行されるゲーム処理のメインルーチンのフローチャート
【図20】本発明の実施形態に係る携帯ゲーム装置10で実行されるゲーム処理のメインルーチンのフローチャート
【符号の説明】
【0091】
10 携帯ゲーム装置
11 第1のLCD
12 第2のLCD
13 ハウジング
14a 音抜き孔
14b 収納孔
15 操作スイッチ部
16 タッチパネル
17 スタイラスペン
18 メモリカード
19 スピーカ
30 電子回路基板
31 CPU
32 バス
33 コネクタ
34 インターフェース回路
35 第1GPU
36 第2GPU
37 RAM
38 第1VRAM
39 第2VRAM
40 LCDコントローラ
41 レジスタ
51 ブロック
180 ROM
185 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルに所定の画像を表示する液晶表示制御装置であって、
第1の画像の画像データを記憶する第1画像データ記憶部と、
第2の画像の画像データを記憶する第2画像データ記憶部と、
前記第2の画像の色情報を、前記第1の画像の画素のうち前記第2の画像に関連する位置の画素の色情報を微小な値だけ変更した値に設定する色情報設定部と、
前記色情報設定部によって色情報が設定された前記第2の画像を前記第1の画像の前面に合成することで合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記合成画像を前記液晶パネルに表示する表示制御部とを備える、液晶表示制御装置。
【請求項2】
前記色情報設定部は、前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素の色情報を微小な値だけ変更した値を当該第2の画像の色情報として設定する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項3】
前記色情報設定部は、前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素のRGB値のうち、R値とG値とB値とのいずれか1つの値のみを微小な値だけ変更した値を当該第2の画像のRGB値のうちの当該1つの値として設定する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項4】
前記第1の画像の画像データは、背景画像データであり、
前記第2の画像の画像データは、画像パターンデータであり、
前記画像パターンデータに基づいて前記第2の画像のパターンを決定し、前記色情報設定部により設定された色情報に基づいて、前記第2の画像の色情報を設定する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項5】
前記第2画像データ記憶部は、前記第2の画像の画像データを複数記憶し、
前記液晶表示制御装置は、
ユーザ操作に応じて、ゲームを進行し、ゲーム進行パラメータを更新するゲーム進行部と、
前記ゲーム進行パラメータに応じて、前記第2画像データ記憶部から画像データを選択して読み出す読出部とを更に備え、
前記色情報設定部は、前記読出部によって読み出された前記第2画像データについて前記第2の画像の色情報を設定し、
前記合成画像生成部は、前記第1の画像と前記第2の画像とを合成する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項6】
前記色情報設定部は、前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素の色情報を、当該色情報の最大階調値に対して十分小さな値だけ変更した値を、当該第2の画像の色情報として設定する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項7】
前記色情報はRGBごとの情報であり、
前記色情報設定部は、前記合成画像における前記第1の画像の画素のうち、前記第2の画像に隣接して表示される位置の画素のRGB値のB値のみを微小な値だけ変化させた値に当該第2の画像のRGB値を設定する、請求項1または6に記載の液晶表示制御装置。
【請求項8】
前記色情報設定部は、前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素の色階調情報を、1段階だけ変更した値を、当該第2の画像の色情報として設定する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項9】
前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素のRGB値は共通した値である、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項10】
前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素のRGB値は、白色を示す値であり、
前記色情報設定部は、前記第2の画像にかかる色情報を、白色を示すRGB値のうちB値を微小な値だけ減少した値に設定する、請求項9に記載の液晶表示制御装置。
【請求項11】
前記色情報設定部は、
前記合成画像において前記第2の画像に隣接することになる前記第1の画像の画素を特定する隣接画素特定部と、
前記隣接画素特定部が特定した前記第1の画像の画素のRGB値を取得する隣接画素RGB値取得部とを含み、
前記隣接画素RGB値取得部が取得したRGB値を微小な値だけ変化させた値へ前記第2の画像のRGB値を設定する、請求項1に記載の液晶表示制御装置。
【請求項12】
液晶パネルに所定の画像を表示する液晶表示制御装置のコンピュータに実行させる液晶表示制御プログラムであって、
第1の画像の画像データを所定の記憶部から読み出す第1画像データ取得ステップと、
第2の画像の画像データを所定の記憶部から読み出す第2画像データ取得ステップと、
前記第2の画像の色情報を、前記第1の画像の画素のうち前記第2の画像に関連する位置の画素の色情報を微小な値だけ変更した値に設定する色情報設定ステップと、
前記色情報設定ステップによって色情報が設定された前記第2の画像を前記第1の画像の前面に合成することで合成画像を生成する合成画像生成ステップと、
前記合成画像を前記液晶パネルに表示する表示制御ステップとを前記コンピュータに実行させる、液晶表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−176148(P2008−176148A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10756(P2007−10756)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】