説明

混合物および表面を洗浄する方法

【課題】混合物および表面を洗浄する改良方法を提供する。
【解決手段】(a) 平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片と、
(b)水と、
(c)少なくとも1種の界面活性剤と、
(d)必要に応じて、油または脂肪相と、
を含むことを特徴とする混合物および当該混合物を使用して表面を洗浄することで解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
(a)平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片と、
(b)水と、
(c)少なくとも1種の界面活性剤と、
(d)必要に応じて、油または脂肪相と、
を含む混合物及び、本発明による混合物を生産する方法に関する。
【0002】
さらに、本発明は、
(a) 平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片と、
(b)水と、
(c)少なくとも1種の界面活性剤と、
(d)必要に応じて、油または脂肪相と、
を含む混合物を用いて表面を洗浄する方法に関する。
【0003】
さらに、本発明は洗浄剤として本発明による混合物の利用に関する。
【背景技術】
【0004】
表面の洗浄及び、この目的に適した洗浄剤はかなり経済上重要である。この点では、工業的な洗浄だけでなく、工業部門および民間部門に適した洗浄剤の製造についてもまた考慮されている。
【0005】
一方では特に重要なこととして、身体の洗浄、特に非常に汚れた部分の洗浄がある。例えば、手から潤滑油の残渣をその処置において肌の損傷なしに完全に除去するのは困難である。具体的に重要なこととして、歯の表面から可能な限り沈着物(プラーク)を完全に除去することがある。また、略して表面といわれる、物体の表面も特に重要である。多くの場合、表面は心地よい外観を確保すべきであるが、しかしながら、例えば、頑固な汚れにより台無しにされた表面は心地よくは見えない。汚れの跡または薄い膜もまた完全に除去されるべきである。
【0006】
他方では、脂で汚れた、油っぽく、及び特に樹脂化した残渣が付いた光沢のある表面を、例えば、くすんだように見える損傷を生じることなしに洗浄することは非常に重要である。多くの場合、頑固な残渣を除去するのに役立つ、例えばシリカゲル、またはスポンジのような研磨作用のある洗浄材のような研磨性物質が使用される。残渣がより頑固なほど、例えば、スポンジ、または洗剤中の研磨剤のような、より強い研磨力の洗浄材が使用され、洗浄による表面を害する危険性もまた大きくなる。具体的には、歯の洗浄の際、ガムは歯に損傷を生じさせないのは確実であるが、強力な研磨剤等を使用する場合は損傷を生じる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は身体を洗うため、及び表面、特に光沢のある表面を洗浄するために適切であり、先行技術の不利な点を回避する混合物を提供することにある。また、本発明の目的は先行技術の不利な点を回避する表面を洗浄する方法を提供することにもある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
当該目的は、本発明により初めて見出された混合物であって、
(a) 平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片と、
(b)水と、
(c)少なくとも1種の界面活性剤と、
(d)必要に応じて、油または脂肪相と、
を含む混合物によって解決することが見出された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明による混合物の構成要素(a)から(d)について以下に明示する。
【0010】
本発明による混合物は開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)を含む。当該発泡体片は50μm〜5mm、好ましくは75μm〜3mm、特に好ましくは100μm〜2mmの平均直径(重量平均)を有する。
【0011】
本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)広い範囲または狭い範囲の直径の分布を有することができる。直径(重量平均)の直径(数平均)に対する指数は、例えば、1.1〜10、好ましくは、1.2〜3の範囲とすることができる。
【0012】
本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)は標準的な形状または不規則な形状をとることができる。標準的な形状の例として、立方体、サイコロ状(cuboids)、球形、楕円状がある。不規則な形状の例として、破片および小片がある。
【0013】
本発明の一実施形態において、開放気泡型アミノプラスチック発泡体片(a)は合成有機発泡体に基づいており、例えば、ユリア・ホルムアルデヒド樹脂、特に、アミノプラスチック・ホルムアルデヒド樹脂に基づいたアミノプラスチック発泡体、さらに好ましくはメラミン発泡体ともいわれるメラミン・ホルムアルデヒド樹脂に基づいたアミノプラスチック発泡体を含む、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂に基づいている。
【0014】
本発明の一実施形態において、開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)はDIN ISO 4590による測定で、ラメラ全体の少なくとも50%、好ましくは60〜100%、さらに好ましくは65〜99.9%が開放型であるアミノプラスチック発泡体である。
【0015】
本発明の一実施形態において、開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)は堅いアミノプラスチック発泡体、すなわち、本発明の目的のため、DIN 53577による測定で、1kPa以上の圧縮強度により40%圧縮された、アミノプラスチック発泡体で作られる。
【0016】
本発明の一実施形態において、開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)は5〜500kg/m3の範囲、好ましくは6〜300kg/m3の範囲、さらに好ましくは7〜300kg/m3の範囲の密度を有するアミノプラスチック発泡体で作られた。
【0017】
本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)は切断面の顕微鏡分析による測定で、1μm〜1mm、好ましくは50〜500μmの範囲の平均孔径(数平均)を有することができる。
【0018】
本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)は本発明の一実施形態において、20mm以下の範囲の径を有する孔数はm2あたり最大20、好ましくは最大15、さらに好ましくは最大10であるアミノプラスチック発泡体で作られる。その他の細孔は通常はより小さい直径を有する。
【0019】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)はDIN 66131による測定で、0.1〜50m2/gの範囲、好ましくは0.5〜20m2の範囲のBET比表面積を有する。
【0020】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)は、DIN 52215による周波数2000Hz及び当該発泡体の層厚50mmでの測定で、50%を超える吸音率を有するアミノプラスチック発泡体で作られる。
【0021】
本発明の具体的な実施形態において、本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体片(a)はDIN52212による周波数2000Hz及び当該発泡体の層厚40mmでの測定で、0.5を超える吸音率を有するアミノプラスチック発泡体で作られる。
【0022】
本発明による混合物に存在する開放気泡型のアミノプラスチック発泡体(a)は、例えば、粉砕によりアミノプラスチック発泡体から得ることができる。特に、適切な粉砕工程は機械的粉砕工程、例えば、キャスティング、打ち抜き、切断、チッピング、フレーキング、ソーイング、すり潰し、パングラインディング、せん断のようなものがある。
【0023】
特に適切なアミノプラスチック発泡体の機械的粉砕の装置としては、ミル、のこぎり、チョッパー、おろし金、クラッシャー、及びグラインダーである。
【0024】
本発明の一実施形態において、開放気泡型のアミノプラスチック発泡体(a)はアミノプラスチック発泡体から機械的粉砕により5〜500kg/m3の範囲の密度、及び1μm〜1mmの範囲の平均孔径で作製される。
【0025】
本発明による工程を行う出発物質として特に適切であるメラミン発泡体自体は知られている。それらは例えば、
i)ホルムアルデヒドに加え、さらなるカルボニル化合物、例えば、重合体のアルデヒド類を含むことができるメラミンホルムアルデヒド低次縮合物を、
ii)1種以上の推進剤と、
iii)必要に応じて、1種以上の乳化剤と、
iv)1種以上の硬化剤の存在下で、
発泡させることにより調整される。
【0026】
メラミンホルムアルデヒド縮合物i)は修飾しなくてもよいが、修飾してもよく、例えば、20モル%以下のメラミンを他のそれ自体知られた熱硬化剤、例えば、アルキル置換メラミン、尿素、ウレタン、カルボキシアミド類、ジシアノジアミド、グアニジン、スルフリルアミド、スルホンアミド類、脂肪族アミン類、フェノール、及びフェノール誘導体により置き換えることができる。ホルムアルデヒド以外の、別のカルボニル化合物としては、変性メラミンホルムアルデヒド縮合物、例えば、縮合体中にアセトアルデヒド、トリメチロールアセトアルデヒド、アクロレイン、フルフロール、グリオキサール、フタルジアルデヒド、及びテレフタルジアルデヒドを含む縮合物を挙げることができる。
【0027】
適切な推進剤ii)は水、不活性ガス、特に二酸化炭素、及びいわゆる物理的な推進剤である。物理的な推進剤は供給化合物に対して不活性であり、好ましくは室温で液状で、アミノプラスチック形成の条件下で蒸発する化合物である。好ましくは、これらの化合物の沸点は110℃より低く、特に好ましくは、80℃より低い。物理的な推進剤は供給化合物i)及びii)へ導入され、またはそれらに溶解された、例えば、二酸化炭素、窒素または希ガスなどの不活性ガスも含む。
【0028】
室温で液状の適切な化合物はアルカン類および/または少なくとも4個の炭素原子を有するシクロアルカン類、ジアルキルエーテル類、エステル類、ケトン類、アセタール類、1〜8個の炭素原子を有するフルオロアルカン類、アルキル鎖に1〜3個の炭素原子を有するテトラアルキルシラン類、特にテトラメチルシランからなる群から選択される。
【0029】
例として、プロパン、n−ブタン、イソ及びシクロブタン、n−、イソ及びシクロペンタン、シクロヘキサン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ギ酸メチル、アセトン、及び対流圏で分解され、オゾン層に無害のフッ化アルカン類、例えば、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1−トリフルオロ−2,2,2−トリクロロエタン、1,1,2−トリフルオロ−1,2,2−トリクロロエタン、ジフルオロエタン類及びヘプタフルオロプロパンがあげられる。特定の物理的な推進剤は単独でも、他の化合物との組合せでも使用してもよい。
【0030】
細かい気泡を生じるパーフルオロアルカン類の使用がEP-A 0 351 614号に開示されている。
【0031】
使用できる乳化剤iii)は通常の非イオン性、アニオン性、カチオン性またはベタイン系の界面活性剤、特にC12−C30−アルキルスルホネート類、好ましくはC12−C18−アルキルスルホネート類及びポリエトキシ化C10−C20アルキルアルコール、特に化学式R1−O(CH2−CH2−O)x−Hのものである。上記式中、R1はC10−C20−アルキルから選択され及びXは例えば5〜100の範囲の整数である。
【0032】
適切な硬化剤iv)は、特に酸性化合物であり、例えば、硫酸またはリン酸のような無機ブレンステッド酸、酢酸またはギ酸のような有機ブレンステッド酸、ルイス酸、及び、いわゆる潜在性の酸である。
【0033】
適切なメラミン発泡体およびそれらの調製工程の実施例がEP-A 0 017 672号に記載されている。
【0034】
アミノプラスチック発泡体はもちろん添加物および発泡体化学における通常の集合材、例えば抗酸化剤、難燃剤、充填剤、顔料または染料のような着色剤、及び、例えば、
【0035】
【化1】


のような殺生物剤を含むことができる。
【0036】
アミノプラスチックの発泡体片(a)は例えば球状または楕円状の標準的な形状、または本質的に不均一な形状とすることができる。
【0037】
本発明による混合物はさらに水(b)を含み、水(b)は脱イオンされていても、塩を含んでいてもよい。
【0038】
本発明による混合物はまた、少なくとも1種の界面活性剤(c)を含む。界面活性剤(c)はイオン性、両性イオン性、及び好ましくは非イオン性の界面活性剤から選択される。
【0039】
本発明の一実施形態においては、界面活性剤(c)は無毒性の界面活性剤から選択された。
【0040】
アニオン性界面活性剤に関連して、塩類は好ましくはマグネシウム塩類、アンモニウム塩類、及びアルカリ金属塩類、特にカリウム塩類及びナトリウム塩類を意味するものと理解される。好ましいアンモニウム塩類は、例えばトリエタノールアンモニウム塩類および非置換のアンモニアである。
【0041】
アニオン性界面活性剤の例としてはアシルアミノ酸類およびその塩類、例えば、
アシルグルタミン酸塩類、特にアシルグルタミン酸ナトリウム類、このアシル基としては、例えばアセチル基、ブチリル基、ミリストイル基、ラウロイル基またはココイル基とすることができ、
サルコシン酸塩類、例えばミリストイルサルコシン、ラウロイルサルコシン酸トリエタノールアンモニウム塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、及びココイルサルコシン酸ナトリウムがあげられる。
【0042】
さらなるアニオン性界面活性剤の例としてはスルホン酸類及びその塩類、例えば、
アシルイセチオン酸塩類、このアシル基としては、例えばアセチル基、ブチリル基、ミリストイル基、ラウロイル基またはココイル基にすることができ、例としてココイルイセチオン酸ナトリウムまたはアンモニウムがあげられ、
スルホコハク酸塩類、例としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ラウレススルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、及びウンデシレンアミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム、PEG-5ラウリルクエン酸スルホコハク酸二ナトリウム、及びそれらの誘導体があげられ、
及び、硫酸半エステル類、例えば、
アルキルエーテル硫酸塩類、例えばラウレス硫酸ナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、モノイソプロパノールアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウム、ミレス硫酸ナトリウム、及びC12-13パレス硫酸ナトリウム、
アルキル硫酸塩類、例えばラウリル硫酸のナトリウム、アンモニウム、トリエタノールアンモニウム塩があげられる。
【0043】
さらに有利なアニオン性界面活性剤は、
タウリン塩類、例えばラウロリルタウリンナトリウム及びメチルココイルタウリンナトリウム、
エーテルカルボン酸塩類、例えばラウレス−13カルボン酸ナトリウム及びPEG−6コカミドカルボン酸ナトリウム、PEG−7オリーブオイルカルボン酸ナトリウム、
リン酸エステル類及び塩類、例えばリン酸DEAオレス−10およびリン酸ジラウレス−4、
置換アルキルスルホン酸塩類、例えばココモノグリセリド硫酸ナトリウム、C12−C14−α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、PEG−3コカミド硫酸マグネシウム、
アシルグルタミン酸塩類、例えばdi−TEAパルミトイルアスパラギン酸塩およびカプリル酸/カプリン酸グルタミン酸ナトリウム、
アシルペプチド類類、例えばパルミトイル加水分解ミルクプロテイン、ココイル加水分解大豆プロテインナトリウム、及びココイル加水分解コラーゲンナトリウム/カリウム(ココイルペプチドに分解されたコラーゲン)である。
【0044】
本発明の範囲内で、TEAはトリエタノールアンモニウム塩であり、DEAはジエタノールアンモニウム塩である。さらに、本発明の範囲内で、PEGはいずれの場合もポリエチレングリコールであり、その後の数字はいずれの場合も1分子当たりのエチレンオキシド単位の平均数である。
【0045】
さらに有利なアニオン性界面活性剤はカルボン酸および誘導体、例えば塩類またはエステル類であり、
特にラウリン酸、ステアリン酸アルミニウム、C1−C10−アルコキシドマグネシウム及びウンデシレン酸亜鉛、カルボン酸エステル類、例えばステアロイル乳酸カルシウム、ラウレス−6クエン酸、及びPEG−4ラウリルアミドエステルナトリウム、
アルキルアリルスルホン酸塩類、例えば、化学式R2−Ar−SO31のものである。上記式中、R2は好ましくは直鎖C10−C13−アルキル、Arは例えばフェニレンまたはナフチレン、特にpara−フェニレンまたは1,5−ナフチレン、及びM1は一価のカチオン、特にナトリウムカチオンである。
【0046】
本発明の目的のために好ましいカチオン系界面活性剤は四級の界面活性剤である。四級の界面活性剤は4つの同一または異なる有機非イオン性ラジカル、例えばC1−C30−アルキルまたはC6−C14アリル基と共有結合した窒素原子を少なくとも1つ含む。
【0047】
本発明の目的のために有利なカチオン性界面活性剤はまた、
10−C30−アルキルアミン類、
1−C30−アルキルイミダゾール類、
モノ−またはポリ−、特にモノ−デカエトキシ化C10−C30−アルキルアミン類、例えばココナッツ脂肪酸アミン、
及び特に、その塩、特にハロゲン化物、例えば塩化物、臭化物である。
【0048】
有利な両性イオン性界面活性剤の例としては、
1−C20−アシル/ジC1−C30アルキルエチレンジアミン類、例えばC1−C20−アシルアンホ酢酸ナトリウム、C1−C20−アシルアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、C1−C30−アルキルアンホ二酢酸二ナトリウム、好ましくはC10-C25−アルキルアンホ二酢酸二ナトリウム、C1−C20−アシルアンホヒドロキシプロピルスルホン酸ナトリウム、C1−C20−アシルアンホ二酢酸二ナトリウム、C1−C20−アシルアンホプロピオン酸ナトリウム、及びN−ココナッツ脂肪酸アミドエチルN−ヒドロキシエチルグリシン酸ナトリウム塩類、
N−C1−C30−アルキルアミノ酸類、好ましくはN−C10−C25−アルキルアミノ酸類、例えば、アミノプロピル−C1−C30アルキルグルタミド、好ましくは、アミノプロピルC10-C25アルキルグルタミド、N−C1−C30−アミノプロピオン酸、好ましくは、N−C10−C25−アルキルアミノプロピオン酸、C1−C30アルキルイミド二プロピオン酸ナトリウム、好ましくはC10-C25−アルキルイミド二プロピオン酸ナトリウム及びラウロアンホカルボキシグリシン酸ナトリウム、
1−C20−アルキルベタイン、C1−C20−アルキルアミドプロピルベタイン、及びC1−C20−アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタインがあげられる。
【0049】
有利な非イオン性界面活性剤の例としては、
アルカノールアミド類、例えば、コカミドMEA/DEA/MIPAの様なモノ−またはジ−ω−C2−C4−アルカノール−C1−C30−カルボキシアミド類、
2−C30−カルボン酸とグリセリン、ソルビタンまたはその他のアルコール類との、またはエチレンオキシドとのエステル化により生成されたエステル、
例えば、モノ−またはポリエトキシ化C2−C30アルコール類、特に3〜80倍のエトキシ化C20−C30−アルカノール類、エトキシ化ラノリン、エトキシ化ポリシロキサン類、プロポキシル化POEエステル類、ラウリルグルコシド、n−デシルグリコシド及びココグリコシドの様なアルキルポリグリコシド類、HLB値が少なくとも20のグリコシド類(例えば、Belsil(登録商標)SPG128V(Wacker社))があげられる。
【0050】
さらに有利な非イオン性界面活性剤はC12−C30−アルカノール類およびココアミドプロピルアミンNオキシドの様なC12−C30−アミンオキシド類である。
【0051】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物中に存在する界面活性剤(c)または本発明による混合物中に存在する少なくとも1種の界面活性剤(c)は25を超えるHLB値、好ましくは35を超えるHLB値を有する。HLB値はW.C.GriffinによるHLB値、即ちその界面活性剤分子におけるエチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)グリセリンまたはソルビタンの質量分率の20倍の数値を意味するものと理解される。
【0052】
さらに適した界面活性剤はソルビタンのポリ、特に3〜50倍のエトキシ化モノ−、ジ−またはトリ脂肪酸エステルであり、いわゆるポリソルベート、例えば、
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Tween20, CAS No.9005-64-5)
ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウレート(Tween21, CAS No.9005-64-5)
ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノステアレート(Tween61, CAS No.9005-67-8)
ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート(Tween65, CAS No.9005-71-4)
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(Tween80, CAS No.9005-65-6)
ポリオキシエチレン(5)ソルビタンモノオレエート(Tween81, CAS No.9005-65-5)
ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート(Tween85, CAS No.9005-70-3)があげられる。
【0053】
特に適切な界面活性剤(c)は、
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(Tween40, CAS NO.9005-66-7)
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(Tween60, CAS No.9005-67-8)である。
【0054】
本発明による混合物中において、1種以上の異なる界面活性剤(c)を存在させてもよく、例えば、通常、アルコキシル化脂肪族アルコール類の混合物が合成により生産され、その混合物中の、例えばアルコキシル化の程度にほんのわずか異なる個々の分子は本発明の範囲内の界面活性剤(c)として見なされる。
【0055】
本発明による混合物はまた、油または脂肪相(d)を含むことができる。油または脂肪相(d)は例えば、1種以上の天然または合成油、脂肪またはワックスにより形成することができる。
【0056】
本発明の一実施形態においては、油または脂肪相(d)は1または好ましくはそれ以上の以下に記載された構成要素が含まれる。
【0057】
油および/または脂肪相の構成要素は、例えば、レシチンの群、及び8〜24、特に12〜18の炭素原子鎖長を有する飽和および/または不飽和、分岐および/または非分岐のアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルなどの脂肪酸トリグリセリドの群から選択することができる。脂肪酸トリグリセリドは例えば、合成、半合成、及び例えばオリーブオイル、ひまわり油、大豆油、ピーナッツ油、菜種油、アーモンド油、パーム油、ココナッツ油、ヒマシ油、小麦胚芽油、ブドウ種油、シスル油、月見草油、及びマカダミアナッツ油などの天然油の群から有利に選択することができる。
【0058】
さらに油および/または脂肪相(d)の構成要素は、3〜30の炭素原子鎖長を有する飽和および/または不飽和、分岐および/または非分岐のアルカンカルボン酸エステルおよび3〜30炭素原子鎖長を有する飽和および/または不飽和、分岐および/または非分岐のアルコールのエステルの群、及び、芳香族カルボン酸と3〜30炭素原子鎖長を有する飽和および/または不飽和、分岐および/または非分岐のアルコールのエステルの群から選択することができる。好ましい例として、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n−ブチル、ラウリル酸n−ヘキシル、オレイン酸n−デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナノン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリル酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルシルエルカ酸ジカプリリルカーボネート(Cetiol CC)、及びココグリセリド類(例えば、Myritol 331)、ジカプロン酸/ジカプリン酸ブチレングリコール及びアジピン酸ジ−n−ブチル、及び例えば、ホホバ油の様な上記エステルの合成、半合成および天然の混合物があげられる。
【0059】
さらに油または脂肪相(d)の構成要素は分岐および非分岐の炭化水素類及び炭化水素ワックス類、シリコン油類、C5−C20−アルキルエーテル類の群、界面活性機能を有する飽和または不飽和、分岐または非分岐のC12−C30−アルコール類の群から選択することができる。
【0060】
上記で特定した構成要素のどのような混合物も本発明による混合物中の油または脂肪相(d)として使用することができる。
【0061】
油相の単一の脂質構成成分として、例えばパルミチン酸セチルの様なワックス類を有利に使用することができる。
【0062】
油または脂肪相(d)の好ましい構成要素はイソステアリン酸2−エチルへキシル、オクチルドデカノール、イソノナノン酸イソトリデシル、イソエイコサン、エチルヘキシルココエート、安息香酸C12−C15−アルキル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテルからなる群から選択される。
【0063】
油または脂肪相(d)の構成要素の好ましい混合物の例として、安息香酸C12−C15−アルキルおよびイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物、安息香酸C12−C15−アルキルおよびイソノナノン酸イソトリデシルの混合物、安息香酸C12−C15−アルキル、イソステアリン酸2−エチルヘキシルおよび/またはイソノナノン酸イソトリデシルの混合物から選択される。
【0064】
本発明による、5〜50mN/mの極性の油として,特に好ましくは、脂肪酸トリグリセリド類、特に、大豆油および/またはアーモンド油が使用される。
【0065】
炭化水素の群から、例えば、パラフィン油、スクワラン、スクワレン、及び、特に必要に応じて水和ポリイソブテン類を油または脂肪相(d)として使用することができる。
【0066】
本発明の一実施形態において、油または脂肪相(d)はギルベットアルコール類から選択することができる。ギルベットアルコールはそれ自体知られており、例えば、一般式R2−CH2−CH2−OHの2つの当量のアルコールを、例えば、Naおよび/またはCuの存在下で加熱することで、式R2−CH2−CH2−CHR2−CH2−OHが得られる。ここで、R2は分岐または、好ましくは非分岐のC2−C20−アルキル、特に非分岐のC3−C14−アルキル、例えば、非分岐のプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルまたはテトラデシルである。油また脂肪相(d)として適切なギルベットアルコールは、特に好ましくは、2−n−ブチルオクタノール(R2=n−C49)および2−n−ヘキシルデカノール(R2=n−C613)および上記のギルベットアルコールの混合物である。
【0067】
本発明の一実施形態として、油または脂肪相(d)はポリオレフィン類、特にポリ−α−オレフィン類から選択することができる。ポリオレフィン類の内で、ポリ−n−デセン類が好ましい。
【0068】
本発明の一実施形態において、油または脂肪相(d)は環状または直鎖シリコン油類から成る、または好ましくは環状または直鎖シリコン油類を含むことができる。
【0069】
シリコン油類は一般的に室温で液状であり、好ましくは下記の一般式で定義したシリコン類である。
【0070】
【化2】

【0071】
上記式中、R3、R4、R5およびR6はそれぞれ、同一でも異なっていてもよく、C1−C10−アルキル、特にメチルまたはフェニルから選択することができる。変数nは1〜200の範囲の整数である。環状シリコン化合物類な場合はR5およびR6は共に(SiR34)基である。
【0072】
フェニルトリメチコンはシリコン油として有利に選択される。その他のシリコン油、例えばジメチコン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、フェニルジメチコン、シクロメチコン(例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン)、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(メチルフェニルシロキサン)、セチルジメチコン、ベヘノキシジメチコンもまた油または脂肪相(d)として使用できる。シクロメチコンおよびイソノナノン酸イソトリデシルの混合物、およびシクロメチコンおよびイソステアリン酸2−エチルヘキシルの混合物もまた有利である。
【0073】
本発明の一実施形態において、選択されるシリコン油類は有機側鎖が誘導体化、例えばポリエトキシ化および/またはポリプロポキシ化されたシリコン化合物でもよい。これらは、例えばセチルジメチコンコポリオールなどのポリシロキサンポリアルキル−ポリエーテル共重合体を含む。シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)は指定のシリコン油として有利に使用される。
【0074】
本発明の一実施形態において、油または脂肪相(d)は植物ワックス類、動物ワックス類、鉱物ワックス及び石油化学ワックス類の群から選択できる。例えば、カンデリラろう、カルナウバろう、日本ろう、エスパルト草ろう、コルクろう、グアルマろう、米胚芽油ろう、さとうきびろう、ベリーろう、オウリクリろう、モンタンろう、ホホバろう、シアバター、蜜ろう、シェラックろう、鯨ろう、ラノリン(羊毛脂)、ウロピギアルグリース(鳥尾腺の油脂)、セレシン、オゾケライト(地ろう)、パラフィンろう、及びマイクロワックス類が有利である。
【0075】
本発明の一実施例として、油または脂肪相(d)は化学修飾したワックス類および合成ワックス類、例えば、Syncrowax(登録商標)HRC(グリセリルトリベヘネート)およびSyncrowax AW1C(C18−C36−脂肪酸)、モンタンエステルろう、サソルろう、水添ホホバろう類、合成または修飾蜜ろう類(例えば、ジメチコンコポリオール蜜ろうおよび/またはC30−C50−アルキル蜜ろう)、リシノール酸セチル類、ポリアルキレンろう類、特にポリエチレンろう類、ポリエチレングリコールろう類、化学修飾脂肪類、例えば水添植物油(例えば、水添ヒマシ油および/または水添ココナッツ脂肪酸グリセリド類)、水添トリグリセリド類、例えば水添大豆グリセリド、トリヒドロキシステアリン、脂肪酸類、脂肪酸エステル類及びグリコールエステル類、例えばステアリン酸C20−C40アルキル、ステアリン酸C20−C40アルキルヒドロキシステアロイルおよび/またはグリコールモンタネートから選択することができる。指定の脂肪および/またはワックス化合物と同様な物理的性質を有する有機シリコン化合物、例えば、ステアロイルトリメチルシランもまた有利である。
【0076】
本発明の一実施形態において、油または脂肪相(d)はリン脂質類の群から選択することができる。リン脂質はアシル化グリセロールのリン酸エステル類である。最も重要なホスファチジルコリン類は、例えばレシチン類であり、下記の一般式で表すことができる。
【0077】
【化3】

【0078】
上記式中、R7およびR8は同一でも異なっていてもよく、15または17の炭素原子を有する非分岐の脂肪族またはオレフィンラジカルから選択され、4以下のシス−二重結合を示す。
【0079】
本発明による混合物は1種以上の香料または香気物質(e)を含むことができる。
【0080】
適切な香料は純粋な物質でも香水を作り出す天然または合成の揮発性化合物の混合物でもよい。天然の香料は花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、橙花、イランイラン)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレーン)、果実(アニス、コリアンダー、キャラウェー、ジュニパー)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メース、アンゲリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アイリス、カルマス)、木(松、白檀、グアヤク、ヒマラヤスギ、ローズウッド)、ハーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針状葉及び枝(トウヒ、モミ、マツ、ハイマツ)、樹脂およびバルサム(ガルバナム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポポナックス)からの抽出物である。例えば、ジャコウネコやカストリウムのような動物原料もまた適切である。通常の香料はエステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生産物である。エステル型の香料は、例えば酢酸ベンジル、イソブチル酸フェノキシエチル、シクロヘキシル酢酸4−tert−ブチル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、フェニルグリシン酸エチルメチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリル、及びサリチル酸ベンジルである。エーテル型の香料は、例えばベンジルエチルエーテルを含み、アルデヒド型の香料は、例えば8〜18の炭素原子を有する直鎖アルカノール類、シトラール、シトロネラル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラル、リリアル、及びバーゲナルを含み、ケトン型の香料は、例えばイオノン類、cc−イソメチリオン、及びメチルセドリルケトンを含み、アルコール型の香料は、例えばアネトール、シトロネロール、ユージノール、イソユージノール、ゲラニオール、リナロール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール及びテリオネオールを含み、炭化水素型の香料は、例えば主にテルペン類およびバルサム類を含む。しかしながら、心地良い香りを生ずるように異なる香料を混合して使用することが好ましい。芳香成分として主に使用される低い揮発性の精油類は香料として適切である、例えば、セージ油、カモミール油、クローブ油、メリッサ油、ミント油、桂皮油、リンデン花油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油、ラボラナム油、及びラバンジン油がある。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、ライラール、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシナムアルデヒド、α−アミルシナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、Boisambrene(登録商標)Forte、アンブロキサン、インドール、ヘジオン、サンデリス、レモン油、マンデリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロバータル、ラバンジン油、クラリーセージ油、β−ダマスコン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、エバーニル、イラルデインガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット、イロチル、及びフロラマトを単独または混合物で使用することが好ましい。
【0081】
本発明の混合物は1種以上の添加物(f)を含むことができる。添加物(f)はコンディショニング剤、酸化防止剤,エトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステル、増粘剤、気泡剤、湿潤剤および保湿剤、殺生物剤、エタノールまたはイソプロパノールのような有機溶剤、輝き物質(glitter substances)有効物質(例えばカラーストリーク(color streaks))から選択することができる。輝き物質および他の有効物質(例えばカラーストリーク)は基本的に美的重要性がある。
【0082】
コンディショング剤の例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(4巻、editor:R.C.Pepe, J.A.Wenninger, G.NMcEwen, The Cosmetic, Toiletry,and Fragrance Association,第9編、2002)のセクション4にヘアーコンディショニング剤、保湿剤、スキンコンディショニング剤、スキンコンディショニング剤−皮膚軟化剤、スキンコンディショニング剤−保湿剤、スキンコンディショニング剤−雑多、スキンコンディショニング−密封剤、皮膚保護剤をキーワードとして記載されている。さらなるコンディショニング剤の例はEP-A 0 934 956号(11〜13頁)の「水溶性コンディショニング剤」および「油溶性コンディショニング剤」に記載された成分である。さらに有利なコンディショニング剤は、例えばINCIに従ってポリクオタニウム(特にポリクオタニウム−1〜ポリクオタニウム−56)と称される化合物である。
【0083】
特に好ましいコンディショニング剤は塩化N,N−ジメチル−N−2−プロペニル−2−プロペネアミニウム(ポリクオタニウム−7)である。
【0084】
さらに有利なコンディショニング剤の例として、セルロース誘導体類および四級化グアガム誘導体類、特に塩化グアヒドロキシプロピルアンモニウム(例えばJaguar Excel(登録商標)、Jaguar C 162(登録商標)(Rhodia)、CAS 65497-29-2, CAS 39421-75-5)があげられる。
【0085】
非イオン性ポリ−N−ビニルピロリドン/酢酸ポリビニル共重合体類(例えばLuviskol(登録商標)VA64(BASF))、アニオン性アクリレート共重合体類(例えばLuviflex(登録商標)Soft(BASF))、および/または
両性アミド/アクレート/メタクレート共重合体類(例えばAmphomer(登録商標)(National Starch))もまた本発明によるコンディショナーとして有利に使用することができる。さらに有利なコンディショニング剤の例は四級化シリコン類である。
【0086】
エトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステルの例としては、PEG−10オリーブ油グリセリド類、PEG−11アボガド油グリセリド類、PEG−11ココアバターグリセリド類、PEG-13ひまわり油グリセリド類、イソステアリン酸PEG−15グリセリル、PEG−9ココナッツ脂肪酸グリセリド類、PEG−54水添ヒマシ油、PEG−7水添ヒマシ油、PEG−60水添ヒマシ油、ホホバ油エトキシレート(PEG−26ホホバ油脂肪酸、PEG−26ホホバアルコール)、グリセレス−5ココエート、PEG−9ココナッツ脂肪酸グリセリド類、PEG−7グリセリルココエート、PEG−45パームカルネル油グリセリド類、PEG−35ヒマシ油、オリーブ油PEG−7エステル、PEG−6カプリル酸/カプリン酸グリセリド類、 ココナッツ脂肪酸グリセリド類グリセリド類、PEG−10オリーブ油グリセリド類、PEG-13ひまわり油グリセリド類、PEG−7水添ヒマシ油、水添パームカルネル油グリセリドPEG−6エステル、PEG−20コーン油グリセリド類、PEG−18グリセリルオレイン酸ココエート、PEG−40水添ヒマシ油、PEG−40ヒマシ油、PEG−60水添ヒマシ油、PEG−60コーン油グリセリド類、PEG−54水添ヒマシ油、PEG−45パームカルネル油グリセリド類、PEG−80グリセリルココエート、PEG−60アーモンド油グリセリド類、PEG−60月見草油グリセリド類、PEG−200水添グリセリルパルマテート、イソステアリン酸PEG−90グリセリルがある。
【0087】
好ましいエトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステルはPEG−7グリセリルココエート、PEG−9ココグリセリド類、PEG−40水添ヒマシ油、PEG−200水添グリセリルパルマテートである。
【0088】
エトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステルは本発明による混合物に異なる目的で使用される。1分子当たり3〜12のエチレンオキシド単位を有するエトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステルは乾燥後の肌の感触を改善するリファッティング剤として役立ち、1分子当たり30〜50のエチレンオキシド単位を有するエトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステルは香料のような非極性物質の溶解促進剤として役立つ。1分子当たり50を超えるエチレンオキシド単位を有するエトキシ化グリセロールのモノまたはジ脂肪酸エステルは増粘剤として使用される。
【0089】
適切な酸化防止剤の例は化粧品用および/または皮膚科に適用する通例のまたは適切なすべての酸化防止剤である。
【0090】
好ましくは、酸化防止剤はアミノ酸類(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)、イミダゾール類(例えばウロカニン酸)、D,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシンおよびその誘導体類(例えばアンセリン)などのペプチド類、カロテノイド類、カロチン類(例えばα−カロチン、β−カロチン、γ−リコピン)、クロロゲン酸及びその誘導体類、リポ酸及びその誘導体(例えばジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル、及びその他のチオール類(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、及びそのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリル、及びグリセリルエステル類)、及びその塩類、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル類、エーテル類、ペプチド類、脂質類、ヌクレオチド類、ヌクレオシド類及び塩類)、及び非常に低用量(例えば本発明による混合物中pモル〜μモル/kg)のスルホキシミン化合物類(例えばブチオニンスルホキシミン類、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン類、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタチオニンスルホキサミン)、また(金属)キレート剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸類、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸類(例えばクエン酸、乳酸、マレイン酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA、不飽和脂肪酸類(例えばγ−リノレン酸、リノレン酸、オレイン酸)、葉酸、フルフリリデンソルビトール、ユビキノンおよびユビキノノール、ビタミンCおよびその誘導体類(例えばパルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム、酢酸アスコルビル)、トコフェロールおよびその誘導体類(例えば酢酸ビタミンE)、ビタミンAおよびその誘導体類(パルミチン酸ビタミンA)、及びベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸及びその誘導体類、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアシック酸、ノルジヒドログアイアレティック酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体類、マンノースおよびその誘導体類、亜鉛およびその誘導体類(例えば酸化亜鉛、硫酸亜鉛)、セレンおよびその誘導体類(例えばセレノメチオニン)、スチルベン類およびその誘導体類(例えばスチルベン酸化物、特にトランス−スチルベン酸化物)および適切な誘導体類(塩類、エステル類、エーテル類、糖類、ヌクレオチド類、ヌクレオシド類、ペプチド類、及び脂質類)の群から選択される。
【0091】
本発明による混合物の適切な増粘剤は架橋されたポリアクリル酸及びその誘導体、カラギーナン、キサンタン、キサンタンガム、グアガム、寒天
アルギン酸類またはチロース類などの多糖類、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルプロピルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、また、高分子量のポリエチレングリコールのモノまたはジ脂肪酸エステル類、脂肪アルコール類、モノグリセリド類及び脂肪酸類、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンである。
【0092】
適切な増粘剤はまた、例えば、疎水性のヒュームドシリカゲル類、ポリアクリルアミド類、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、脂肪酸とペンタエリスリトールまたはトリメチロールプロパンなどのポリオール類とのエステル類、狭い同族体配置またはC1−C20−アルキルオリゴグルコシド類の脂肪アルコールエトキシレート類、及び塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどの電解質である。
【0093】
本発明による混合物に適切な殺生物剤はグラム陽性細菌に特異的効果を有する薬剤、例えばトリクロサン(2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル)、クロルヘキシジン(1,1'−ヘキサメチレンビス[5−(4-クロロフェニル)ビグアニド])、およびTTC(3,4,4'−トリクロロカルバニリド)である。また、より適切な殺生物剤はイソチオキサロン類、例えば5−クロロ−2−メチル−3(2H)イソチアゾロンおよび2−メチル−3(2H)イソチアゾロンである。四級アンモニウム化合物は基本的に同様に適しており、好ましくは、消毒用石鹸類および洗浄用ローション類に使用される。多くの香料もまた殺生物剤の性質を有している。多くの精油類またはそれらの特有の原料、例えばクローブ(ユージノール)、ミント油(メンソール)またはタイム油(チモール)もまた顕著な抗菌性の有効性を示す。さらに適切な殺生物剤は例えば、フッ化ナトリウム、アミンフロリド類などの虫歯予防に適したフッ素化合物類である。
【0094】
気泡剤の例としては、例えば上述した界面活性剤(c)であり、特にラウリル硫酸ナトリウムである。
【0095】
多くの上記の界面活性剤(c)はまた湿潤剤としても作用し、湿潤剤の特に好ましい例は化学式R9−C64−SO31で示されるアルキルベンゼンスルホネート類である。上記式中でM1は前述の同様であり、R9はC8−C12−アルキルラジカルである。好ましいアルキルベンセンスルホネート類は直鎖のC8−C12−パラフィン類を用いて調製される、いわゆるLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホネート類)である。
【0096】
保湿剤の例はソルビトール、グリセロール、例えば200〜1000g/モルの範囲の分子量Mnを有するポリエチレングリコールである。
【0097】
本発明による混合物はまた、例えば染料または顔料のような着色剤、輝き物質および/または他の有効成分(例えばカラーステーク)を含むこともできる。
【0098】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物は、
0.1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%のアミノプラスチック発泡体片(a)、
合計1〜99.8質量%、好ましくは10〜85質量%の界面活性剤(c)、
0〜20質量%、好ましくは1〜15質量%の油または脂肪相(d)、
0〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の香料または香気物質(e)、
合計0〜5質量%、好ましくは1〜4質量%の添加物(f)、
本発明による混合物の質量%の合計の残りとして、好ましくは水(b)を含む。
【0099】
一実施形態において、本発明による混合物は1種以上の抗酸化剤を、合計0.001〜3質量%、特に好ましくは0.05〜2質量%、特に0.1〜1質量%の範囲で含むことができる。ビタミンEおよび/またはその誘導体類が抗酸化物質または抗酸化剤類である場合は、0.001〜1質量%の範囲の含有量が好ましい。ビタミンAおよび/またはビタミンA誘導体類またはカロチン類が本発明による混合物中の抗酸化物質または抗酸化剤類である場合は、0.001〜1質量%の範囲の含有量が好ましい。
【0100】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物は0.1〜0.3質量%の範囲の殺生物剤を含むことができる。
【0101】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物のpH範囲はpH2〜12、好ましくはpH3〜10、さらに好ましくはpH5〜9である。それらの混合物が身体を洗うために使用される場合は、そのpH範囲はpH2〜12、好ましくはpH4〜9、さらに好ましくはpH5〜8である。
【0102】
本発明の一実施形態において、本発明による混合物は23℃における動的粘度は100〜100000mPa・sの範囲である。動的粘度は、例えばBrookfieldビスコメーターを使用して測定できる。
【0103】
本発明による混合物はもちろん、それ自体周知である研磨剤、例えばシリカゲル、ケイ酸塩、軽石、大理石、ポリエチレン、アプリコットシェル、高吸水性物質を含むことができる。しかしながら、本発明による混合物の場合は、さらなる研磨剤を含まないことが好ましい。
【0104】
本発明による混合物は身体を洗うこと及び全ての型の表面の洗浄に特別に適している。身体を洗うために本発明による混合物を使用する場合は、例えば酷く油にまみれた手を洗う際に、第一に問題の身体の部分が強い力を利用することなしに簡単にきれいになることが認められる。第二に、肌が保護されており、強い研磨剤を使用する際よく見られる肌の発赤が認められないか、または非常に軽減された程度で認められる。
【0105】
本発明による混合物は、例えば洗剤、風呂及びシャワー用ジェル、剥離剤、練り歯磨き、手洗い用ペーストの調製剤として使用することができる。洗浄剤の例としては、万能洗剤、スプレー洗剤、濃縮洗剤、窓およびガラス用洗剤、フロントガラス用洗剤、カーシャンプー、オーブンレンジ用洗剤、液体合成石鹸、せっけん洗剤および消毒用床用洗剤などの床用洗剤、イミテーションレザー用洗剤、プラスチック用洗剤、液状精練用組成物および精練用粉末などの精練用組成物、カーペット用泡状洗剤およびスプレー抽出洗剤などのカーペット用洗剤、例えば織物用などの洗浄用ペーストである。
【0106】
本発明による混合物は、例えば、わずかな粘度または高い粘度を有する液体、ペースト、クリーニングミルク、ジェル、またはハンドソープなどの石鹸の状態をとることができる。
【0107】
従って、本発明はさらに本発明による混合物を洗剤としての使用を供給する。本発明はさらに本発明による混合物を使用した表面の洗浄法を供給する。
【0108】
これに関連して、表面は序文に示した通りである。
【0109】
本発明の特に好ましい変形例においては、表面は光沢のある素材、例えばエナメル、ガラス、ステンレス鋼などの金属、プラスチック、特に光沢のあるプラスチック、タイルなどのセラミック、または磁器で作られたものである。
【0110】
本発明による方法を行うため、出発点は汚れた表面であり、均一または不均一に、より酷くまたはより少ない程度で汚れていてもよい。
【0111】
除去される汚れは、例えば、
脂肪類、油類、ポリエチレンろう類、パラフィンろう類などのワックス類、パラフィン油類、エステル油類、天然油類および脂肪類、潤滑グリース類、ベアリンググリース類、スタウファーグリース類、モンタンろう類、
ライム石鹸などのアニオン性界面活性剤の金属塩類、
カビまたはシュードモナス菌の生物膜などの生物膜、
スプレーガン、ポリウレタン発泡体、シリコーン類(ポリシロキサン類)などのポリマー類、
酸化銅、酸化鉛、酸化ニッケルまたは例えば腐食により生じた錆、または錆粒子、または航空機エンジンの錆、特に酸化鉄類などの金属酸化物、
中性、酸性、または塩基性の金属水酸化物および金属炭酸塩、特に水酸化鉄、水酸化銅、水酸化ニッケル、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、MgCO3、塩基性MgCO3、CaCO3、塩基性炭酸銅、これらの
金属酸化物、金属炭酸塩、及び金属水酸化物は道具や素材などの表面を作る基礎の金属の腐食により生成されるか、二次的に沈着するもの、
特に部分的または完全に炭化したような潤滑油の残渣でもよい。上記の例としては、例えばチェーンソー上で樹脂化した天然エステル油類、紡績ポリエステルのフィラメント繊維を使用したホットプレート上で炭化した油類、自動車産業部門や自動車または自転車からの潤滑油類、
セメントまたは石膏などの沈着物および固化物、
台所からの脂肪類、グリース類が混ざり、例えば焼けた脂肪または揚げた油など樹脂化した形態のハウスダストなどの通常の家庭内の汚れがある。
【0112】
除去される汚れのさらなる例は、例えばボールペンまたはマジックペンで書かれたものである。
【0113】
汚れは洗浄される表面に均一または不均一に、例えば、スポット状、環状、斑点状、または膜状に分布していてもよい。
【0114】
本発明による方法のため選択される時間は、例えば5秒間などの数秒間〜24時間、好ましくは1分間〜3時間、さらに好ましくは1時間以下の範囲の時間とすることができる。
【0115】
本発明による洗浄方法を行う手法には、例えば、本発明による混合物を希釈なし、または希釈した形で、特に水で希釈した形で洗浄される表面に適用することを含むことができる。
【0116】
本発明による洗浄を行うために、補助具として1以上の布、ブラシ、またはスポンジを使用してもよい。
【0117】
本発明はさらに本発明による混合物を製造する方法(本発明による製造方法ともいう)を供給する。本発明による製造方法は、
(a)平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片、
(b)水
(c)少なくとも1種の界面活性剤及び
(d)必要に応じて、油または脂肪相
を任意の順序で混合すること、例えば、攪拌することにより行うことができる。本発明によるペースト状の混合物の製造を望む場合は、混合は好ましくは高速攪拌機を用い、さらに好ましくは、例えば20〜100mbarの減圧下で行われる。
【0118】
本発明による実際の製造工程を行った後、本発明による混合物は、例えば押出または加工処理などにより形成され、石鹸様の棒状にすることができる。
【0119】
本発明を実施例により説明する。
【実施例1】
【0120】
I.1 アミノプラスチック発泡体の調製
開放型容器において、噴霧乾燥したメラミン/ホルムアルデヒドの縮合物(モル比1:3、分子量約500g/モル)を3質量%のギ酸水溶液および1.5%(メラミン/ホルムアルデヒドの縮合物に対する%)のアルキルスルホン酸混合物(アルキルラジカル中に12〜18の炭素原子を有する)のナトリウム塩(emulsifier K 30(Bayer AG社))に加える。メラミン/ホルムアルデヒドの縮合物の濃度は、メラミン/ホルムアルデヒドの縮合物および水の全混合物に基づいて、74質量%である。この方法で得られる混合物は激しく攪拌され、20質量%のn−ペンタンが添加された。混合物はさらに均質な分散が観察されるまで攪拌された(約3分間)。この分散物は支持体としてテフロン(登録商標)化されたガラス布上にナイフコートされ、150℃の温度の空気で満たした乾燥器において発泡及び硬化された。この間、形成された発泡体の内部の温度はn−ペンタンの沸点であり、これらの条件の下で37.0℃であった。 7〜8分間後、発泡体の高さの上昇が最大まで達した。発泡体はさらに150℃の乾燥器中で10分間放置され、それから180℃で30分間加熱処理された。以上によりアミノプラスチック発泡体が得られた。
【0121】
アミノプラスチック発泡体について、下記の性質、
99.6%開放気泡(DIN ISO 4590による)、
圧縮強さ(40%)1.3KPa(DIN 53577による測定)、
密度7.6kg/m3(DIN 53577による測定)、
平均孔径210μm(EN ISO 845による測定)、
BET表面積6.4m2/g(DIN 66131による測定)、
吸音率93%(DIN 52212による測定)、
吸音率0.9超(DIN 52212による測定)、
が確認された。
【0122】
I.2 すり潰しによるアミノプラスチック発泡体片の調製(a.1)
I.1によるアミノプラスチック発泡体のサイコロ状物はフライカッター操作の実験室用分析ミル(model A10)を用いてすり潰され、それから250μmメッシュの篩を振とうし、篩過された。以上により平均孔径250μm以下の開放気泡アミノプラスチック発泡体片(a.1)が得られた。篩の残渣は廃棄された。
【0123】
I.3 本発明による混合物の調製
I.3.1 家庭用洗剤の調製、一般手法
下記の、
3gのn−C1225−SO4Na(c.1)、
0.5gのステアリン酸Na(c.2)、
2gの17当量のエチレンオキシドのオレイルセチルアルコールのエトキシ化生産物(c.3)、
2gの7当量のエチレンオキシドのn−C1837−OHのエトキシ化生産物(c.4)、
0.5gのエタノール、
0.2gの香料(e.1)〜(e.5)、α−アミルシナムアルデヒド、αヘキシルシナムアルデヒド、及び4−n−ブチルフェニルメチルプロピオンアルデヒドを同量の質量%で含む混合物、
0.1gのベンジルアルコール、リナロール、
1gの塩化ベンザルコニウム(殺生物剤(f.1))を、
水(b)にて100gとして混合した。
【0124】
以上により研磨剤の無い洗剤V-R.5が得られ、150mlビーカーに入れられた。それから開放気泡型アミノプラスチック発泡体片(a.1)が表1に従い、ガラス棒を使用して添加され、ガラス棒で攪拌された。以上により表1に従った本発明による混合物R.1〜R.4が得られた。これは本発明による洗剤R.1〜R.4としても見なされる。各々の場合における、沈降挙動および洗浄効果が試験された。
【0125】
I.3.2 シャワー用ジェルの調製
シャワー用ジェルはいわゆる界面活性剤相といわゆる水相を混合することによって調製された。
【0126】
界面活性剤相を調製するために、下記の、
3000gの28質量%n−C1225−(OCH2CH23−OSO3−Na+水溶液、
600gのココアンホ酢酸ナトリウム、
600gのコカミドプロピルベタイン、
770gの13質量%ポリクォーテリウム−44[SHBN006]水溶液
300gのラウレス硫酸ナトリウム
50gの香油(香り:リンゴ−モモ)
2000gの蒸留水を混合した。
【0127】
以上により界面活性剤相が得られた。
【0128】
水相を調製するために、下記の、
100gのD-パンテノール(D-(+)−2,4−ジヒドロキシ−N−(3-ヒドロキシプロピル)−3,3-ジメチルブチルアミド、
10gの5-クロロ-2-メチル-3(2H)イソチアゾロンの2-メチル-3(2H)イソチアゾロンに対する比率が3:1(質量比)の混合物、
30gのクエン酸、
100gの塩化ナトリウム、
0.15gのイエロー−オレンジ85 E 110、
2440gの蒸留水を混合した。
【0129】
以上により水相が得られた。
【0130】
研磨剤の無いシャワー用ジェルを調製するため、73.7gの界面活性剤相(上記)及び26.7gの水相を混合した。以上によりシャワー用ジェルV-DG.5が得られた。
【0131】
本発明によるシャワー用ジェルを調製するため、100gの研磨剤の無いシャワージェルが最初に導入された。それから開放気泡型アミノプラスチック発泡体片(a.1)が表2に従い、ガラス棒を使用して添加され、ガラス棒で攪拌された。以上により表2に従った本発明による混合物DG.1〜DG.4が得られた。これは本発明によるシャワー用ジェルDG.1〜DG.4としても見なされる。各々の場合における、沈降挙動および洗浄効果が試験された。
【0132】
II.表面の洗浄
II.1 実施例I.3.1による家庭用洗剤を使用した表面の洗浄
洗浄効果の試験のため、石灰のかすに覆われたステンレス鋼の流し台が使用された。各々の場合において、I.3.1による希釈なしの洗剤を数滴、湿らした布に付け、石灰部分を擦った。その後、洗浄効果を視覚的に評価した。
【0133】
【表1】

【0134】
V-R.5は実施例I.3.1に従った、研磨剤を添加していない研磨剤なしの洗剤である。
V-R.6は研磨剤として2gの軽石粉を添加したV-R.5に相当する。
【0135】
II.2 潤滑油(自転車チェーン)で汚れた手の洗浄
両手が潤滑油(自転車チェーン)で汚された。手が水で濡らされた。それから本発明によるシャワー用ジェルまたは表2に従った比較例のシャワー用ジェルの1つについて数滴を手に付けて、手を擦った。手を温水で簡単にすすぎ、タオルで乾燥して洗浄効果を視覚的に評価した。
【0136】
【表2】

【0137】
V-DG.5は実施例I.3.2に従った、研磨剤を添加していない研磨剤なしの洗剤である。
V-DG.6は研磨剤として2gのポリエチレンを添加したV-DG.5に相当する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片と、
(b)水と、
(c)少なくとも1種の界面活性剤と、
(d)必要に応じて、油または脂肪相と、
を含むことを特徴とする混合物。
【請求項2】
界面活性剤(c)を無毒性の界面活性剤から選択する、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
混合物が23℃にて100〜100000mPa.sの動的粘度を有する、請求項1または請求項2に記載の混合物。
【請求項4】
開放気泡型アミノプラスチック発泡体部分(a)が、5〜500kg/m3の範囲の密度及び、1μm〜1mmの範囲の平均孔径を有するアミノプラスチック発泡体を機械的粉砕することにより作製される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合物。
【請求項5】
少なくとも1種の香料または香気物質(e)を追加して含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の混合物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の少なくとも1種の混合物を洗剤として使用する表面を洗浄する方法。
【請求項7】
表面が光沢のある物質で形成された表面である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の混合物を洗剤またはシャワー用ジェルとして使用する方法。
【請求項9】
(a)平均直径50μm〜5mm(重量平均)の範囲の開放気泡型アミノプラスチック発泡体片と、
(b)水と、
(c)少なくとも1種の界面活性剤と、
(d)必要に応じて、油または脂肪相と、
を一緒に混合することを特徴とする請求項1〜5項のいずれか1項に記載の混合物の製造方法。
【請求項10】
複数の工程で行われる、請求項9に記載の製造方法。

【公表番号】特表2008−528721(P2008−528721A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551680(P2007−551680)
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050360
【国際公開番号】WO2006/077253
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】