説明

湿度検出装置

【課題】効率的に感湿膜を加熱することができる湿度検出装置を提供すること。
【解決手段】筐体1に取付けられる基板2と、基板2上に設けられる一対の電極4と、少なくとも一対の電極4間に形成され湿度変化に応じて比誘電率及び抵抗値のいずれか一方が変化する感湿膜5と、基板2に設けられるものであり感湿膜5を加熱する加熱部3と、筐体と基板とを熱的に分離する空気層8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿度検出装置に関するものである。特に、本発明は、感湿膜を加熱する加熱部を備える湿度検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示すように、加熱部を備える湿度検出装置があった。特許文献1に示す湿度検出装置は、基板の一面側に感湿膜と電極が形成され、基板の他面側に基板を介して感湿膜と対向する部位に感湿膜を加熱する加熱部が形成される。
【特許文献1】特開2002−39983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常、特許文献1に示す湿度検出装置は、筐体に取付けられて使用される場合が多い。この湿度検出装置を筐体に取付ける場合、加熱部側を筐体に取り付けることとなる。ところが、湿度検出装置を筐体に取付けた場合、加熱部が発生する熱の一部は、筐体に逃げてしまい、効率的に感湿膜を加熱できない可能性があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、効率的に感湿膜を加熱することができる湿度検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために請求項1に記載の湿度検出装置は、筐体に取付けられる基板と、基板上に設けられる一対の電極と、少なくとも前記一対の電極間に形成され湿度変化に応じて比誘電率及び抵抗値のいずれか一方が変化する感湿膜と、基板に設けられるものであり感湿膜を加熱する加熱部と、筐体と基板とを熱的に分離する熱分離部とを備えることを特徴とするものである。
【0006】
このように、筐体と基板とを熱的に分離する熱分離部を備えることによって、加熱部が発生する熱が筐体に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜を加熱することができる。
【0007】
また、加熱部は、請求項2に示すように基板の内部に形成されるようにしてもよいし、請求項3に示すように基板の表面である電極外に形成されるようにしてもよい。さらに、加熱部は、請求項4に示すように基板の表面であり電極間に形成されるようにしてもよい。
【0008】
特に、請求項4に示すように、加熱部を基板の表面であり電極間に形成することによって、感湿膜の近傍に加熱部を配置することが可能となり、効率的に感湿膜を加熱することができる。また、請求項2又は請求項3に示すように、加熱部を基板内部又は基板表面における電極外に設けることによって、電極間に加熱部を設ける場合に比べて検出感度を向上させることができる。
【0009】
また、請求項5に示すように、熱分離部は、筐体と基板との間に配置される空気層とすることができる。このようにすることによって、特別に部材を用意することなく筐体と基板とを熱的に分離することができ、効率的に感湿膜を加熱することができる。
【0010】
具体的には、請求項6に示すように、基板は、筐体に対向する面であり感湿膜に対応する領域に基板側凹部を備えることによって筐体と基板との間に熱分離部である空気層を構成することができる。また、請求項7に示すように、筐体は、基板に対向する面であり感湿膜に対応する領域に筐体側凹部を備えることによっても筐体と基板との間に熱分離部である空気層を構成することができる。このように、感湿膜に対応する領域に熱分離部である空気層を構成することによって、効率よく筐体と基板とを熱的に分離することができ、より一層効率的に感湿膜を加熱することができる。
【0011】
さらに、請求項8に示すように、基板と筐体とは、複数の柱状部材を介して形成することによっても筐体と基板との間に熱分離部である空気層を構成することができる。このようにすることによって、感湿膜に対応する領域に熱分離部である空気層を構成する場合よりも、効率的に感湿膜を加熱することができると共に、基板と筐体とを安定した取付け状態とすることができる。
【0012】
また、柱状部材としては、請求項9に示すように基板に形成された基板側突起としてもよいし、請求項10に示すように筐体に形成された筐体側突起としてもよい。
【0013】
また、請求項11に示すように、筐体は、外部装置に電気的に接続される外部接続端子を備えるものであり、柱状部材は、導電性部材からなり、電極と外部接続端子とに電気的に接続されるようにしてもよい。
【0014】
このようにすることによって、筐体と基板との間に熱分離部である空気層を構成して効率的に感湿膜を加熱することができると共に、ボンディングワイヤなどを用いることなく湿度検出装置と外部装置とを電気的に接続することができる。
【0015】
また、請求項12に示すように、熱分離部は、筐体と基板との間に配置される断熱部材としてもよい。このようにすることによって、基板と筐体とを安定した取付け状態とすることができると共に、加熱部が発生する熱が筐体に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜を加熱することができる。
【0016】
具体的には、請求項13に示すように、基板は、筐体に対向する面であり感湿膜に対応する領域に基板側凹部を備え、断熱部材は、基板側凹部と筐体との間に配置されるようにすることによって、筐体と基板との間に熱分離部である断熱部材を配置することができる。また、請求項14に示すように、筐体は、基板に対向する面であり感湿膜に対応する領域に筐体側凹部を備え、断熱部材は、筐体側凹部と基板との間に配置されるようにすることによっても、筐体と基板との間に熱分離部である断熱部材を配置することができる。
【0017】
さらに、請求項15に示すように、断熱部材は、筐体と基板とが対向する領域全面に配置されるようにしてもよい。このようにすることによって、断熱部材を感湿膜に対応する領域に配置する場合よりも、より一層加熱部が発生する熱が筐体に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜を加熱することができる。
【0018】
また、請求項16に示すように、断熱部材は、筐体と基板との間の複数個所に配置されるようにしてもよい。このようにすることによって、筐体と基板との間には、空気層と断熱部材とが形成されることとなり、断熱部材を筐体と基板とが対向する領域全面に配置する場合よりも、より一層加熱部が発生する熱が筐体に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜を加熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態における湿度検出装置の概略構成を示す図面であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のAA断面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態における湿度検出装置100は、筐体1、基板2、加熱部3、電極4、感湿膜5、ボンディングワイヤ6、端子7などを備える。
【0021】
基板2は、例えば、Alなどからなる絶縁基板である。そして、この基板2の内部には、後ほど説明する感湿膜5を加熱するための加熱部3を備える。この加熱部3は、酸化錫等の抵抗体が例えば蛇行する形状に配置され、この抵抗体の端部に通電するための電極(図示省略)が形成されている。
【0022】
感湿膜5を構成する高分子は、結露状態のような高湿度雰囲気で長く使用すると、吸湿により感湿膜の変形や流出を生じ易く、長期的な安定性に欠ける場合がある。又、水との吸着性が強いと湿度変化に対して電気的特性変化の感度が低下し、吸湿過程と乾燥過程で電気的特性変化のヒステリシスが生じて湿度コントロール性が不良となる場合がある。したがって、この加熱部3は、感湿膜5を加熱して乾燥させることによって、このような不具合を抑制するものである。
【0023】
また、半導体基板2の上面に、酸化シリコン膜などの絶縁膜(図示省略)を介して検出電極である一対の電極4(以下、検出電極4とも称する)が同一平面において、離間して対向配置されている。
【0024】
電極4は、例えばアルミ、銅、金、白金、polySi等の配線材料を基板2上に蒸着やスパッタリング等の手法によって付着させ、その後、フォトリソグラフィー処理により、櫛歯形状パターンにパターニングすることによって形成される。本実施形態において、検出電極4はアルミを用いて形成されている。また、電極4は、ボンディングワイヤ6を介して端子7に電気的に接続されている。そして、湿度検出装置100は、出力を補正する補正回路や静電容量の変化量を検出するための信号処理回路等の外部装置(図示省略)と電気的に接続されている。
【0025】
電極4の形状は、特に限定されるものではないが、図1(a)に示すようにこのように、一対の電極4の形状として櫛歯形状を採用することにより、電極4の配置面積を小さくしつつ、互いに対向する面積を大きくすることができる。これにより、周囲の湿度変化に伴って変化する電極4間の静電容量の変化量が大きくなり、湿度検出装置100の感度が向上する。
【0026】
図1(b)に示すように、少なくとも一対の電極4間を覆うように、例えばポリイミド系ポリマーからなる吸湿性を備えた感湿膜5が形成されている。感湿膜5は、ポリイミド系ポリマーをスピンコート法や印刷法にて塗布後、加熱硬化することにより形成することができる。
【0027】
感湿膜5中に水分が浸透すると、水分は比誘電率が大きいため、その浸透した水分量に応じて、感湿膜5の比誘電率が変化する。その結果、感湿膜5を誘電体の一部として検出電極4によって構成されるコンデンサの静電容量が変化する。したがって、湿度検出装置100は、この静電容量の変化から湿度を検出することができる。
【0028】
このように検出電極4、感湿膜5などが形成された基板2は、接着材(図示省略)などによって筐体1に取付けられる。この筐体1は、例えばABS樹脂等のプラスチックからなる。この筐体1は、図1(b)に示すように、箱形状をなすものであり、端子7がインサート成形されている。また、筐体1は、図1(b)に示すように、基板2に対向する面、すなわち底部(基板2の取付面)に、基板2が取り付けられた際に基板2に形成された感湿膜5に対応する領域に筐体側凹部1aが形成される。
【0029】
筐体側凹部1aを設けることによって、基板2は、図1(b)に示すように、筐体1に片持ち梁のように取り付けられることとなる。したがって、基板2を筐体1に取り付けた際に、基板2と筐体1との間に空間(空気層8)が構成される。このように、感湿膜5に対応する領域における基板2と筐体1との間に空気層8を構成することによって、感湿膜5に対応する領域における基板2と筐体1とを熱的に分離することができる。すなわち、この空気層8は、基板2と筐体1とを熱的に分離する熱分離部をなすものである。
【0030】
このように、筐体1と基板2とを熱的に分離する空気層8を備えることによって、特別に部材を用意することなく加熱部3が発生する熱が筐体1に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜5を加熱することができる。したがって、感湿膜5を効率的に乾燥させることができる。特に、感湿膜5に対応する領域に空気層8を構成することによって、より一層効率的に感湿膜5を加熱することができる。
【0031】
また、例えば図2に示すように、基板側に凹部を設けて空気層を構成するようにしてもよい。図2は、本発明の変形例1における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。この変形例1の場合、筐体11の基板21に対向する面、すなわち底部(基板21の取付面)は、略平坦面とする。そして、基板21は、感湿膜5が形成された面の裏面、すなわち筐体11に対向する面であり、感湿膜5に対応する領域に基板側凹部21aを備える。このように空気層81が形成されることで、加熱部3が発生する熱が筐体11に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜5を加熱することができる。なお、変形例1においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0032】
(変形例2)
また、例えば図3に示すように、複数の柱状部材によって空気層を構成するようにしてもよい。図3は、本発明の変形例2における湿度検出装置の概略構成を示す図面であり、(a)は、図1(b)に対応する図面であり、(b)は(a)のBB断面図である。この変形例2の場合、筐体12の基板2に対向する面、すなわち底部(基板2の取付面)における、基板2に対向する領域には、複数個所に筐体側突起12bを備える。変形例2においては、図3(b)に示すように、3箇所に筐体側突起12bを備える。そして、基板2は、この筐体側突起12bに接着材(図示省略)などによって取り付けられる。このように、基板2と筐体12とを複数の柱状部材(筐体側突起12b)を介して形成することによっても、基板2と筐体12との間に熱分離部である空気層82を構成することができる。このようにすることによって、感湿膜5に対応する領域に空気層を構成する場合よりも、効率的に感湿膜を加熱することができると共に、基板2と筐体12とを安定した取付け状態とすることができる。なお、変形例2においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0033】
(変形例3)
また、例えば図4に示すように、柱状部材を基板に設けるようにしてもよい。図4は、本発明の変形例3における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。この変形例3の場合、筐体11の基板22に対向する面、すなわち底部(基板22の取付面)は、略平坦面とする。そして、基板22における筐体11と対向する面の複数個所に基板側突起22bを設ける。このようにすることによっても、基板22と筐体11との間に熱分離部である空気層82を構成することができる。なお、変形例3においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0034】
(変形例4)
また、例えば図5に示すように、柱状部材を断熱部材で設けるようにしてもよい。図5は、本発明の変形例4における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。この変形例4の場合、筐体11の基板2に対向する面、すなわち底部(基板2の取付面)、及び、基板2における筐体11と対向する面は、略平坦面とする。そして、筐体11と基板2との間の複数個所に断熱部材9を配置する。このようにすることによって、筐体11と基板2との間には、空気層82と断熱部材9とが形成されることとなり、より一層加熱部3が発生する熱が筐体11に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜を加熱することができる。なお、変形例4においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0035】
(変形例5)
また、例えば図6に示すように、柱状部材を導電性部材で設けるようにしてもよい。図6は、本発明の変形例5における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。この変形例5の場合、筐体11の基板2に対向する面、すなわち底部(基板2の取付面)、及び、基板2における筐体11と対向する面は、略平坦面とする。そして、筐体11と基板2との間の複数個所に導電性部材10を配置する。さらに、2つの導電性部材10は、基板2を貫通するスルーホール(図示省略)などによって電極4と電気的に接続されると共に、端子7とも電気的に接続される。このようにすることによって、筐体11と基板2との間に熱分離部である空気層82を構成して効率的に感湿膜を加熱することができると共に、ボンディングワイヤなどを用いることなく湿度検出装置100と外部装置とを電気的に接続することができる。なお、変形例5においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0036】
(変形例6)
また、例えば図7に示すように、熱分離部を断熱部材としてもよい。図7は、本発明の変形例6における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。この変形例6の場合、筐体1は、基板2に対向する面、すなわち底部(基板2の取付面)に、基板2が取り付けられた際に基板2に形成された感湿膜5に対応する領域に筐体側凹部1aが形成される。また、基板2における筐体11と対向する面は、略平坦面とする。そして、基板2を筐体1に取り付けた際に、基板2と筐体1との間に空間に熱分離部である断熱部材83を配置する。このようにすることによっても、加熱部3が発生する熱が筐体1に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜5を加熱することができる。なお、変形例6においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0037】
(変形例7)
例えば図8に示すように、筐体と基板とが対向する領域全面に断熱部材を配置してもよい。図8は、本発明の変形例7における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。この変形例6の場合、筐体11の基板2に対向する面、すなわち底部(基板2の取付面)、及び、基板2における筐体11と対向する面は、略平坦面とする。そして、筐体11と基板2とが対向する領域全面に熱分離部である断熱部材84を形成する。このようにすることによって、断熱部材を感湿膜に対応する領域に配置する場合よりも、より一層加熱部が発生する熱が筐体に逃げることを抑制でき、効率的に感湿膜を加熱することができる。なお、変形例7においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0038】
(変形例8)
また、例えば図9に示すように、加熱部は電極間に設けるようにしてもよい。図9は、本発明の変形例8における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。図9に示すように、基板23は、筐体1との対向面の裏面、すなわち電極4が形成される面であり、その電極4の間に加熱部31を設ける。このようにすることによって、感湿膜5の近傍に加熱部31を配置することが可能となり、効率的に感湿膜を加熱することができる。なお、変形例8においては、上述の実施の形態と同一箇所に関しては、同一の符号を付与して説明を省略する。
【0039】
なお、上述の実施の形態は、それぞれ個別で実施することも可能であるが、組み合わせて実施することも可能である。例えば、図1(b)、図2に示す空気層8、81に、柱状部材(筐体側突起、基板側突起など)を設けてもよい。また、基板2の表面であり電極4間に加熱部31が設けられる変形例8を上述の実施の形態、変形例のいずれかに適用してもよい。
【0040】
また、上述の実施の形態においては、容量式の湿度検出装置を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、抵抗式の湿度検出装置であっても本発明の目的は達成できるものである。抵抗式の湿度検出装置の場合、感湿膜としては、湿度変化に応じて抵抗値が変化する高分子、例えばアミン系の高分子などを用いる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態における湿度検出装置の概略構成を示す図面であり、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。
【図2】本発明の変形例1における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の変形例2における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明の変形例3における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図5】本発明の変形例4における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図6】本発明の変形例5における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図7】本発明の変形例6における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】本発明の変形例7における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】本発明の変形例8における湿度検出装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1,11,12 筐体、1a 筐体側凹部、12b 筐体側突起(柱状部材)、2,21,22,23 基板、21a 基板側凹部、22b 基板側突起(柱状部材)、3,31 加熱部、4 電極、5 感湿膜、6 ボンディングワイヤ、7 端子、8,81,82 空気層(熱分離部)、83,84 断熱部材(熱分離部)、9 断熱部材、10 導電性部材(柱状部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に取付けられる基板と、
前記基板上に設けられる一対の電極と、
少なくとも前記一対の電極間に形成され、湿度変化に応じて比誘電率及び抵抗値のいずれか一方が変化する感湿膜と、
前記基板に設けられるものであり、当該感湿膜を加熱する加熱部と、
前記筐体と前記基板とを熱的に分離する熱分離部と、
を備えることを特徴とする湿度検出装置。
【請求項2】
前記加熱部は、前記基板の内部に形成されることを特徴とする請求項1に記載の湿度検出装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記基板の表面であり、前記電極外に形成されることを特徴とする請求項1に記載の湿度検出装置。
【請求項4】
前記加熱部は、前記基板の表面であり、前記電極間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の湿度検出装置。
【請求項5】
前記熱分離部は、前記筐体と前記基板との間に配置される空気層であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の湿度検出装置。
【請求項6】
前記基板は、前記筐体に対向する面であり前記感湿膜に対応する領域に基板側凹部を備えることを特徴とする請求項5に記載の湿度検出装置。
【請求項7】
前記筐体は、前記基板に対向する面であり前記感湿膜に対応する領域に筐体側凹部を備えることを特徴とする請求項5に記載の湿度検出装置。
【請求項8】
前記基板と前記筐体とは、複数の柱状部材を介して形成されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の湿度検出装置。
【請求項9】
前記柱状部材は、前記基板に形成された基板側突起であることを特徴とする請求項8に記載の湿度検出装置。
【請求項10】
前記柱状部材は、前記筐体に形成された筐体側突起であることを特徴とする請求項8に記載の湿度検出装置。
【請求項11】
前記筐体は、外部装置に電気的に接続される外部接続端子を備えるものであり、前記柱状部材は、導電性部材からなり、前記電極と前記外部接続端子とに電気的に接続されることを特徴とする請求項8に記載の湿度検出装置。
【請求項12】
前記熱分離部は、前記筐体と前記基板との間に配置される断熱部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の湿度検出装置。
【請求項13】
前記基板は、前記筐体に対向する面であり前記感湿膜に対応する領域に基板側凹部を備え、前記断熱部材は、前記基板側凹部と前記筐体との間に配置されることを特徴とする請求項12に記載の湿度検出装置。
【請求項14】
前記筐体は、前記基板に対向する面であり前記感湿膜に対応する領域に筐体側凹部を備え、前記断熱部材は、前記筐体側凹部と前記基板との間に配置されることを特徴とする請求項12に記載の湿度検出装置。
【請求項15】
前記断熱部材は、前記筐体と前記基板とが対向する領域全面に配置されることを特徴とする請求項12に記載の湿度検出装置。
【請求項16】
前記断熱部材は、前記筐体と前記基板との間の複数個所に配置されることを特徴とする請求項12に記載の湿度検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−39431(P2008−39431A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−210288(P2006−210288)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】