説明

炭材含有ペレットの製造方法

【課題】炭材の含有量が多いにもかかわらず、高い強度を有し、還元速度を上昇させて高炉工程の効率を向上させることができる炭材含有ペレットの製造方法を提供する。
【解決手段】ペレット原料100重量部に対して、5重量部以上の炭材を必須成分とし、粉鉄鉱石及び/又はダストを含むペレット原料を造粒処理する工程により炭材含有ペレットを製造する方法であって、該造粒処理工程は、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有する高分子化合物の存在下で造粒処理する炭材含有ペレットの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭材含有ペレットの製造方法に関する。より詳しくは、製銑工程において好適に用いられる炭材含有ペレットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ペレットとしては、炭材を多く含むもの(カーボンを内装した非焼成ペレット等)が、通常の高炉原料であるペレット等(いわゆる炭素を含まない焼結鉱、焼成ペレット及び塊鉱石等)に比較して、高炉でのより優れた還元進行を示し、還元剤の必要量を低減する効果が大きいことが知られており、ペレットとして炭材を多く含むものが望まれていた。
例えば、特許文献1及び2では、炭材含有ペレットに関する検討がなされている。
しかしながら、ペレット原料であるダストや粉鉄鉱石、炭材等の造粒効率は充分でなく、また、セメント含有の非焼成ペレット等は、セメントの水和に伴い経時的に強度は発現するものの、造粒後のいわゆるグリーンペレットの強度は充分でなく、運搬時等のハイドリングにおいて、崩壊してしまうとの問題がある。
そこで、ペレット原料の造粒性を向上させ、かつ充分なグリーンペレット強度が得られる、高炉用含炭ペレットの製造方法が要望されている。
【特許文献1】特開平9−310111号公報
【特許文献2】特開平8−9739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、炭材の含有量が多いにもかかわらず、高い強度を有し、還元速度を上昇させて高炉工程の効率を向上させることができる炭材含有ペレットの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、ペレット原料として炭材を必須成分とし、粉鉄鉱石及び/又はダストを含むものを用い、このようなペレット原料を特定の基を有する高分子化合物の存在下で造粒処理することにより、グリーンペレットや、製造後のペレットが高い強度を有し、還元速度を上昇させて高炉の単位面積当りの生産性を向上させることが可能な炭材含有ペレットを製造することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。また、このような炭材含有ペレットは、製鉄用焼結原料と混合して用いることにより、炭材含有焼結鉱の原料として使用できること、更に、このような炭材含有焼結鉱は高炉工程に用いる焼結鉱としても有用であることも見いだし、本発明に到達したものである。
【0005】
上記ペレットや焼結鉱においては、炭材を多く含有させるために炭材を多く配合した場合、一般に、炭材の造粒性は充分に高くないので、原料の造粒性が著しく低下し、焼結鉱やペレットの生産効率は低下してしまう。また、そのように得られたペレットも、セメント等による硬化や、焼成前のいわゆるグリーンペレットの強度が低い場合、運搬時等のハンドリングにおいて、崩壊してしまうために、更にペレットの生産性が低下してしまう。本発明は、焼結鉱原料やペレット原料に炭材を高配合しても、良好な造粒性を維持し、更に、炭材の含有量の多い、高い強度を有する炭材含有ペレットや焼結鉱を製造することができるものである。
【0006】
すなわち本発明は、ペレット原料100重量部に対して、5重量部以上の炭材を必須成分とし、粉鉄鉱石及び/又はダストを含むペレット原料を造粒処理する工程により炭材含有ペレットを製造する方法であって、上記造粒処理工程は、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有する高分子化合物の存在下で造粒処理する炭材含有ペレットの製造方法である。
本発明はまた、上記製造方法により得られる炭材含有ペレットと製鉄用焼結原料とを混合処理する工程と、該混合物を焼結処理する工程とを含んでなる炭材含有焼結鉱の製造方法でもある。
本発明は更にまた、上記製造方法により得られる炭材含有ペレット又は炭材含有焼結鉱でもある。
本発明はそして、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有する高分子化合物を含有する炭材含有ペレットの製造助剤でもある。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
本発明の炭材含有ペレットの製造方法においては、炭材を必須成分とし、鉄鉱石及び/又はダストを含むペレット原料を造粒処理する工程により炭材含有ペレットを製造することになる。
上記炭材は、コークス及び/又は無煙炭を必須とし、これらが主成分であることが好ましいものである。炭材としては、例えば、コークスや無煙炭の粉砕時やコンベアの乗り継ぎ部で集塵される微粉炭材、コークス乾式消化設備(CDQ)で発生する微粉コークス、粉コークス、無煙炭、石炭、木炭等の微粉部分等であってもよく、細かい粒度部分を有する微粉炭材が好ましい。及び、ペレットの主原料とできるペレットフィード等であってもよく、そのままでは製鉄プロセスでの使用、特に、高炉用燃料及び炭材、焼結用燃料、コークス炉用配合原料等として使用できない細かい粒度部分を有する微粉炭材等が挙げられる。
【0008】
上記鉄鉱石としては、粉鉄鉱石、ペレットフィード等が好適に使用可能であり、該粉鉄鉱石とは、焼結鉱の主原料とできるものであり、そのままでは高炉原料として使用できないおおよそ10mm以下の粒度が主となる鉄鉱石であり、該ペレットフィードとは、0.5mm以下の粒子が主体であって、ペレットの主原料とできるものである。
【0009】
上記ダストとは、製鉄所においては、製鉄のプロセスにおける各工程で発生する微粒子廃棄物の総称であり、例えば、焼結プロセスで発生する焼結ダスト、高炉プロセスで発生する高炉ダスト、転炉プロセスで発生する転炉ダストや転炉グラファイト、冷延工場で発生する酸洗ダスト、その他、コークス消化沈殿粉、圧延戻り水ダスト、ラグーンダスト等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。また、製鉄以外のプロセスで発生するダストも使用可能である。具体的には、火力発電所で発生するダスト、例えば、フライアッシュや重油灰、製銅プロセスで発生するカラミ鉄精鉱や銅スラグ等のスラッジ、アルミナ製造工程で排出される赤泥、コークス工場で発生するダスト、その他、排煙脱硫石膏やアスベスト粉塵等であってもよい。これらの中でも、製鉄所で発生するダストが好ましい。
【0010】
上記炭材の含有量としては、炭材含有ペレットの用途等により変動するが、粉鉄鉱石及び/又はダストを含むペレット原料100重量部に対し、5重量部以上とすることが好ましく、また、50重量部以下とすることが好ましい。5重量部未満であると、本発明の作用効果を充分に発揮できなくなるおそれがあり、50重量部を超えた場合、造粒性が低下するおそれがある。より好ましくは、7重量部以上であり、また、30重量部以下である。なお、ここでいう炭材の含有量は、ペレット原料に含まれる全炭材の含有量であって、製造された炭材含有ペレットを、ハンマーミル等を用いて粉砕し、酸処理するなどして、炭酸塩等に含有される炭素などを除去した後に元素分析を行い、含有している炭素を定量することにより得られる値である。
【0011】
また本発明において、上記炭材として、ダストや各種微粉等に含まれる炭材を用いてもよい。この場合、必要に応じてコークス及び/又は無煙炭を別途添加して、炭材含有ペレットに必要な炭材の割合を満たしてもよい。なお、ダストや各種微粉等は通常炭素含有量が様々であるため、本発明において、炭材として質量を計算する場合、炭素換算の質量を使用するものとする。本発明でいう、炭素換算とは、全炭素含有量から、石灰石に含まれる炭素等の還元剤や燃料として使用できない炭素含有量を差し引いた炭素含有量である。
【0012】
上記炭材をその他のペレット原料と混合する時期としては、造粒処理を開始する前であってもよく、造粒処理の開始後から終了するまでの間であってもよい。炭材とその他のペレット原料とを混合するには、その他のペレット原料中に炭材を添加等することにより行うことができる。また、その他のペレット原料中に炭材を一回で混合してもよく、複数回に分けて混合してもよい。炭材のみ、又は、炭材と鉄鉱石又はダストの一部とを予め造粒処理した後に、残りの原料を添加し、再度造粒処理する方法も、好ましい方法の一つである。なお、本発明において炭材含有ペレットとしては、炭材がペレットに含まれていればよく、炭材がペレットの内部に含まれる炭材内装ペレットであってもよく、炭材がペレットの表面に含まれる炭材外装ペレットであってもよい。これらの中でも炭材内装ペレットがより好ましい。
【0013】
本発明において用いる造粒装置としては、例えば、パンペレタイザー、ドラムミキサー、アイリッヒミキサー、レーディゲミキサー等が好適である。これらの中でも、パンペレタイザー、ドラムミキサーを用いることが好ましく、パンペレタイザーを用いることがより好ましい。
【0014】
本発明の炭材含有ペレットの製造方法においては、上記ペレット原料を、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種類以上を有する高分子化合物の存在下で造粒処理して製造することになる。このような高分子化合物を用いる形態としては特に限定されず、造粒処理の際に製鉄用原料に一回で添加してもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
【0015】
上記高分子化合物としては、(1)カルボキシル基及び/又はその塩を有する高分子化合物、(2)スルホン酸基及び/又はその塩を有する高分子化合物、(3)カルボキシル基及び/又はその塩、並びに、スルホン酸基及び/又はその塩を有する高分子化合物のいずれか1種又は2種以上が挙げられる。このような高分子化合物としては、カルボキシル基を有する単量体、スルホン酸基を有する単量体及びこれらの塩を有する単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を必須とする単量体組成で重合することにより得ることができるものが好ましい。このような単量体としては1種又は2種以上用いることができるが、より好ましくは、全単量体組成100モル%に対して、(1)カルボキシル基を有する単量体及び/又はその塩を有する単量体、並びに、(2)スルホン酸基を有する単量体及び/又はその塩を有する単量体の少なくとも一方を10モル%以上含有する単量体組成で重合してなるものである。単量体組成における(1)及び/又は(2)の単量体の含有量が10モル%未満であると、本発明における作用効果を充分には得られないおそれがある。更に好ましくは、30モル%以上であり、特に好ましくは、50モル%以上である。上記より好ましい高分子化合物のなかでも、カルボキシル基を有する単量体及び/又はその塩を有する単量体を必須とする組成で重合してなるものが更に好ましい。すなわち高分子化合物は、全単量体組成100モル%に対して、カルボキシル基を有する単量体及び/又はその塩を有する単量体を10モル%以上含有する単量体組成で重合してなるものであることが更に好ましい。
【0016】
上記高分子化合物は、その使用形態としては特に限定されないが、造粒処理の際に炭材含有ペレットの原料と高分子化合物とが共に存在することが望ましい。また、造粒処理の際に水分が含まれていてもよく、このような水分含有量としては、炭材含有ペレットの原料100質量%に対して5〜30質量%であることが好ましい。より好ましくは、6〜20質量%であり、更に好ましくは、7〜15質量%である。
なお、炭材含有ペレットの原料と高分子化合物と水分とは充分に混合されていることが好ましく、上記各種ミキサーに加えて、例えば、ロッドミル、ボールミル、ローラーミル等で混合する方法等が好適に用いることができる。
【0017】
本発明の炭材含有ペレットの製造方法としては、また、必要に応じて水やバインダーとしての生石灰等の従来公知の、鉄鉱石ペレット製造時の添加剤、及び/又は、それ以外の添加剤の1種又は2種以上を添加してもよい。
上記添加剤とは、ペレットの製造効率や品質を向上させる効果を有するもので、バインダーや、成分調整を目的とした添加物、増粘剤、分散剤,界面活性剤、潤滑剤等を意味する。また、上記バインダーとは、ペレット原料を造粒する際に、造粒性を向上させるために用いる化合物等であってもよく、バインダーとしての作用効果を有するものであってもよい。このような添加剤としては、本発明におけるカルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種類以上を有する高分子化合物、及び、平均粒径が200μm以下の微粒子が含まれていてもよく、従来公知の添加剤を含むものであってもよい。
【0018】
上記バインダーとしては、ポルトランドセメント、セメントクリンカー、炭酸カルシウム、生石灰、消石灰、高炉スラグ、ベントナイト及び酸性白土、リグニン亜硫酸塩(パルプ廃液)、澱粉、砂糖、糖蜜、水ガラス、セメント、ゼラチン、コーンスターチ等を1種又は2種以上用いることができる。これらの中でも、ポルトランドセメント、セメントクリンカー、炭酸カルシウム、生石灰、消石灰、高炉スラグ、ベントナイト及び酸性白土からなる群より選ばれる1種以上の化合物が好ましい。このように、上記炭材含有ペレットは、ポルトランドセメント、セメントクリンカー、炭酸カルシウム、生石灰、消石灰、高炉スラグ、ベントナイト及び酸性白土からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含む炭材含有ペレットの製造方法もまた、本発明の好ましい形態の一つである。
上記バインダーの使用量としては、炭材含有ペレット100重量部に対して、0.05重量部以上とすることが好ましく、また、50重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは0.08重量部以上であり、また、25重量部以下である。さらに好ましい下限は0.1重量部以上であり、さらに好ましい上限は20重量部以下である。
【0019】
本発明においては、更に、炭材含有ペレットの崩壊を抑制することを目的として、上記添加剤として、必要に応じて平均粒径が200μm以下の微粒子をバインダーとして用いて造粒処理を行ってもよい。このような微粒子としては、上記平均粒径を有する微細な粒子であればよく、炭酸カルシウム、カオリンクレー、シリカ、珪砂、タルク、ベントナイト、ドロマイト粉末、ドロマイトプラスタ、炭酸マグネシウム、シリカフューム、無水石膏、セリサイト、モンモリロナイト、シラス、シラスバルーン、珪藻土、焼成珪藻土、シリコンカーバイド、黄色酸化鉄、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、黒鉛、ワラストナイト、クレカスフェアー、カーボンブラック、べんがら、粉砕蛇紋岩、活性白土、ポルトランドセメント、粉砕珪石、粉砕蛇紋岩、酸化マグネシウム、焼成ヒル石、製鉄所以外のプロセスで発生するダスト、具体的には、フライアッシュや重油灰等の火力発電所で発生するダスト、製銅プロセスで発生するカラミ鉄精鉱や銅スラグ、アルミナ製造工程で排出される赤泥、その他、排煙脱硫石膏やアスベスト粉塵等が好適であり、1種又は2種以上を用いることができる。好ましくは、ベントナイト、ポルトランドセメント、炭酸カルシウム、フライアッシュ、カオリンクレー、シリカ、タルク、ベントナイト、シリカフューム及び無水石膏からなる群より選択される少なくとも1種のものである。より好ましくは、ベントナイト、ポルトランドセメント、炭酸カルシウム、フライアッシュ、シリカフュームである。
【0020】
上記平均粒径が200μm以下の微粒子の平均粒径としては、0.01μm以上であることが好ましく、また、100μm以下であることが好ましい。より好ましくは、0.02μm以上であり、また、50μm以下である。最も好ましくは、0.1μm以上であり、また、20μm以下である。
平均粒径が200μmを超えた場合、炭材含有ペレットの崩壊抑制効果のある微粒子の割合に対して、微粒子の付着する粒径の大きな粒子の割合が多くなるため、添加効果は得られにくくなる。一方、0.01μm未満になると、微粒子の凝集力が強くなり、炭材含有ペレットの原料に分散しにくくなるから、添加効果は得られにくくなる。
【0021】
上記平均粒径が200μm以下の微粒子の使用量としては、炭材含有ペレット100重量部に対し、0.1重量部以上とすることが好ましく、また、20重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.3重量部以上であり、また、10重量部以下である。
炭材含有ペレット100重量部に対し、0.1重量部未満の場合はペレットの崩壊抑制効果が得られにくくなり、20重量部より多く添加した場合、ペレットの崩壊抑制効果は頭打ちになる傾向にあるので、製造コスト面で無駄になるおそれがある。
【0022】
上記添加剤は、上記高分子化合物と併用してもよく、高分子化合物と同時に添加しても別々に添加してもよい。
本発明の炭材含有ペレットの製造方法においては、ペレット原料を一度で造粒処理してもよく、2段階以上に分けて造粒処理を行ってもよい。また、一部の原料を予め造粒してから、残りの原料を添加して造粒処理してもよい。本発明にかかる高分子化合物又は製造助剤は、ペレット原料を造粒処理する以前の何れかのタイミング、及び/又は、造粒処理している途中で添加することとなる。多段階で造粒処理する場合は、最後段の造粒以前、及び/又は、最後段の途中であれば、どの段階で添加しても構わない。その他の添加剤は、いずれの段階で添加しても構わないが、最後段の造粒時又は最後段の造粒以前の何れかのタイミングに添加することが好ましい。
【0023】
本発明の炭材含有ペレットの製造方法においては、造粒して得られるグリーンペレットが充分な強度を有するため、取り扱いが容易であることから、その後、焼成することにより、高い強度を有する焼成ペレットを容易に製造することができる。また、緻密に造粒することにより、造粒性が高くない炭材を多く配合しても、充分な強度を有することができる。さらに、本発明の製造方法によれば、上記高分子化合物の作用により、緻密なペレットが製造可能となるので、焼成後においても、炭材を含有したペレットが製造可能となる。このように、上記製造方法により得られる炭材含有ペレットは、製鉄プロセスでの使用に耐えうる強度を有する炭材含有ペレットとすることができるものであり、例えば、製鉄用焼結原料と混合して用いることにより、炭材含有焼結鉱の原料として使用できる。
上記製鉄用焼結原料としては、前記粉鉄鉱石を含むものであり、通常では、その他の鉄鉱石、副原料、燃料等を含むことになる。このような製鉄用焼結と炭材含有ペレットと、必要により他の成分とを、上記各種ミキサー及び/又は各種ミルを用いて混合し、この混合物を焼結機に特定の高さに充填し、焼結ベッドを形成した後に、表層に点火して焼結工程が行われることとなる。
このように、上記製造方法により得られる炭材含有ペレットと製鉄用焼結原料とを混合処理する工程と、該混合物を焼結処理する工程とを含んでなる炭材含有焼結鉱の製造方法は、本発明の一つである。
【0024】
上記製造方法によると、高分子化合物の存在下で造粒処理することにより、炭材を含むペレット原料の造粒性が向上するため、ペレット化速度、ペレットの製造収率が向上し、製造工程の簡略化、効率化が達成できる。また、上記製造方法により得られる炭材含有ペレット又は炭材含有焼結鉱は、特定の基を有する高分子化合物の存在下で造粒処理することにより、グリーンペレットが充分な強度を有するという作用効果を相乗的に発揮することができるものである。また、このようにして製造されたペレット及び焼結鉱は、製鉄プロセスでの使用に耐えうる強度を有するものとすることができる。炭材含有ペレットや炭材含有焼結鉱は、製鉄原料及びコークスの代わりに、製鉄工程に使用できるものである。更に、炭材含有ペレットや炭材含有焼結鉱は、高い強度を有し、還元速度を上昇させて高炉の単位面積当りの生産性を向上させることができるものである。一方、炭材含有焼結鉱は、炭材含有焼結鉱は高炉工程に用いる焼結鉱として好適に用いることができる。
このように、上記製造方法により得られることを特徴とする炭材含有ペレット又は炭材含有焼結鉱もまた、本発明の一つである。
【0025】
以下に本発明における高分子化合物について説明する。
本発明における高分子化合物は、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有するものである。上記高分子化合物は、炭材ペレットの製造書剤として好適に用いられるものであり、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有する高分子化合物を含有する炭材含有ペレットの製造助剤もまた、本発明の一つである。
上記高分子化合物としては、カルボキシル基を有する単量体、スルホン酸基を有する単量体及びこれらの塩を有する単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体を必須とする単量体組成で重合することにより得ることができるものが好ましい。
上記カルボキシル基を有する単量体やその塩を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、アクリルアミドグリコール酸等のカルボキシル基を有する単量体やその塩等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩がより好ましい。すなわち本発明におけるカルボキシル基及び/又はその塩を有する高分子化合物としては、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩を主成分とする単量体組成で重合してなるものが好ましい。より好ましくは、無水マレイン酸、アクリル酸及び/又はその塩である。また、塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミシ塩が好適である。これらの中でも、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
【0026】
上記スルホン酸基を有する単量体やその塩を有する単量体としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基を有する単量体やその塩等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレンスルホン酸が好ましい。
【0027】
上記単量体組成は、カルボキシル基を有する単量体、スルホン酸基を有する単量体やこれらの塩を有する単量体の他に、これらの単量体と共重合可能な他の共重合性単量体1種又は2種以上を含んでいてもよい。
上記他の共重合性単量体としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−3−クロロプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスフェート等の酸性リン酸エステル基を有する単量体;ビニルフェノール等の石炭酸系単量体等の酸基を有する単量体及びその塩等が好適である。
【0028】
上記他の共重合性単量体としてはまた、ポリエチレングリコールモノメタアクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル;3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテル単量体;アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテル単量体;無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステル等のポリアルキレングリコール鎖を有する単量体等が好適である。これらのポリアルキレングリコール鎖を有する単量体の中でも、エチレンオキサイド換算で5モル以上、100モル以下の鎖長のポリアルキレングリコール鎖を有する単量体が、入手が容易であり、また、重合性の点から好ましい。より好ましくは、エチレンオキサイド換算で10モル以上、また、100モル以下の鎖長のポリアルキレングリコール鎖を有する単量体である。
【0029】
上記他の共重合性単量体としては、上述したものの他にも、下記の化合物を用いることができる。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸(N,N−ジメチルアミノエチル)、(メタ)アクリル酸(N,N−ジエチルアミノエチル)、(メタ)アクリル酸アミノエチル等の炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド及びその誘導体;酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の塩基含有単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の架橋性を有する(メタ)アクリルアミド系単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシラン等の加水分解性を有する基がケイ素原子に直結しているシラン系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルエーテル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基を有する単量体;2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルアジリジン等のアジリジン基を有する単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン基を有する単量体;(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとのエステル化物等の分子内に不飽和基を複数有する多官能(メタ)アクリル酸エステル;メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の分子内に不飽和基を複数有する多官能(メタ)アクリルアミド;ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート等の分子内に不飽和基を複数有する多官能アリル化合物;アリル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン。
【0030】
上記他の共重合性単量体の含有量としては、上述した(1)カルボキシル基を有する単量体及び/又はその塩を有する単量体、並びに、(2)スルホン酸基を有する単量体及び/又はその塩を有する単量体の全単量体組成に対する割合を満足していればよい。他の共重合性単量体の含有量としては、例えば、全単量体組成に対して、0〜80モル%の範囲とすることが好ましい。特に好ましくは、0〜50モル%である。
【0031】
上記単量体を(共)重合する際には、分子量の調節を目的として、連鎖移動剤を用いることもできる。連鎖移動剤としては、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有する化合物;四塩化炭素;イソプロピルアルコール;トルエン;次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の連鎖移動係数の高い化合物等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。連鎖移動剤の使用量としては、単量体1モルに対し、0.005〜0.15モルとすることが好ましい。
【0032】
上記単量体を(共)重合する方法としては、従来公知の種々の重合法、例えば、水中油型乳化重合法、油中水型乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合法、溶液重合法、水溶液重合法、塊状重合法等を採用することができる。これらの中でも、重合コスト(生産コスト)の低減及び安全性等の観点から、水溶液重合法が好ましい。
【0033】
上記重合に用いられる重合開始剤としては、熱又は酸化還元反応によって分解し、ラジカル分子を発生させる化合物であればよい。また、水溶液重合法により重合を行う場合には、水溶性を備えた重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4′−アゾビス−(4−シアノペンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等の熱分解性開始剤;過酸化水素及びアスコルビン酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド及びロンガリット、過硫酸カリウム及び金属塩、過硫酸アンモニウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の組み合わせからなるレドックス系重合開始剤が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。重合開始剤の使用量としては、単量体の組成や重合条件等に応じて適宜設定すればよい。
【0034】
上記重合における反応温度や反応時間等の重合条件としては、単量体の組成や、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、反応温度としては、0〜150℃とすることが好ましく、40〜105℃とすることがより好ましい。また、反応時間としては、3〜15時間程度が好適である。水溶液重合法により重合を行う場合における単量体の反応系への供給方法としては、一括添加法、分割添加法、成分滴下法、パワーフィード法、多段滴下法により行うことができる。また、重合は常圧下、減圧下、加圧下の何れで行ってもよい。
【0035】
上記高分子化合物の製造において、水溶液重合法を採用した場合に得られる高分子化合物水溶液中に含まれる、高分子化合物を含む不揮発分の濃度としては、70質量%以下であることが好ましい。70質量%を超えると、粘度が高くなり過ぎるおそれがある。
【0036】
上記スルホン酸基及び/又はその塩を有する高分子化合物としては、β−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、芳香族アミノスルホン酸ポリマー等の使用も可能である。
【0037】
上記高分子化合物の使用量としては、炭材含有ペレットの原料の造粒性(種類)や、高分子化合物の種類、使用する装置の種類等に応じて適宜設定すればよい。例えば、炭材含有ペレット100重量部に対して高分子化合物が0.001重量部以上であることが好ましく、また、5重量部以下であることが好ましい。0.001重量部未満であると、本発明の作用効果を充分に発揮することができなくなるおそれがあり、5重量部を超えると、ペレットに対する高分子化合物の添加量が多くなりすぎ、造粒過多となってペレットの大きな固まりができてしまい、ペレットの粒径のバラツキが大きくなる等の悪影響が生じるおそれがある。より好ましくは、0.01重量部以上であり、また、1重量部以下である。
【0038】
上記高分子化合物としては、重量平均分子量が2000〜1000000であることが好ましい。重量平均分子量が2000未満であると、ペレット原料の造粒性低下により、ペレットの製造効率の低下や、ペレット強度等のペレット物性が低下するおそれがある。1000000を超えると、比較的、添加量を増加する必要があり、製造コストが高くなるばかりか、造粒性低下により、ペレットの製造効率の低下や、ペレット強度等のペレット物性が低下するおそれがある。より好ましくは、3000以上であり、また、500000以下である。更に好ましくは、5000以上であり、また、100000以下である。なお、本明細書中、重量平均分子量は、以下の測定条件で測定される値である。
【0039】
(重量平均分子量測定条件)
カラム:水系GPCカラム「GF−7MHQ」(商品名、昭和電工社製)1本
キャリア液:リン酸水素二ナトリウム十二水和物34.5g及びリン酸二水素ナトリウム二水和物46.2gに超純水を加えて全量を5000gとする。
水溶液流速:0.5ml/min
ポンプ:「L−7110」(商品名、日立製作所社製)
検出器:紫外線(UV)検出器「L−7400」(商品名、日立製作所社製)、波長214nm
分子量標準サンプル:ポリアクリル酸ナトリウム(創和科学社より入手可能な重量平均分子量1300〜1360000のポリアクリル酸ナトリウム)
分析サンプルは、高分子化合物が固形分で0.1質量%となるように上記キャリア液で希釈することにより調整する。
ただし、上記測定条件で測定ができない高分子化合物については、以下の測定条件を適用する。
機種:Waters LCM1
キャリア液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合液に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶解し、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0に調節した水溶液
流速:0.8ml/min
カラム:水系GPCカラム「TSKgel GuardColumnSWXL+G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL」(東ソー社製)
カラム温度:35℃
検出器:Waters 410 示差屈折検出器
分子量標準サンプル:ポリエチレングリコール
分析サンプルは、高分子化合物が固形分で0.1%となるように上記キャリア液で希釈することにより調製する。
【0040】
上記高分子化合物としてはまた、分散度が12以下であることが好ましい。分散度が12を超えると、炭材含有ペレットの原料を分散する作用が小さくなることに起因して、ペレット化させる作用が低下する傾向にある。より好ましくは、10以下である。分散度とは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)であり、分子量分布を表すものである。数平均分子量は、重量平均分子量と同様の方法で測定される。
これらの高分子化合物は、固形のまま添加しても構わないが、固形分濃度0.1〜70%の水溶液の形態で添加することが好ましい。
【発明の効果】
【0041】
本発明の炭材含有ペレットの製造方法は、上記のような構成であるので、得られたグリーンペレット強度が高いことから、取り扱い時の崩壊が少なく、高い生産効率を有するものである。また、炭材の含有量が多いにもかかわらず、高い強度を有し、還元速度を上昇させて高炉工程の効率を向上させることができることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
【0043】
実施例1
最大粒径90μmに粉砕した粉鉄鉱石90部と、最大粒径45μmの微粉コークス10部とを絶乾でφ300mm、角度60°のパンペレタイザーでよく混合した後、重量平均分子量5000のポリアクリル酸ソーダの5.7%水溶液8.8部を、上記混合物を回転数50S−1で混合しながらスプレーで添加した。更に2分混合後、3mmのふるいで篩い分けした。篩下の部分は粉砕し、3mm以上の造粒物は、更にパンペレタイザーで回転数50S−1で混合すると共に、該粉砕した篩下部分と水とを連続添加した。最終水分量が11%になるように水を添加した後、更に10分混合し、グリーンペレットを得た。該ペレット10個を150℃で30分乾燥後、木屋式硬度計で圧壊強度を測定した。また、該ペレット10個を150℃で30分乾燥後、焼成し、焼成ペレットを得た。得られた焼成ペレットに200Kg/Pの過重をかけ、崩壊した割合を調べた。焼成は、焼成炉温度を1300℃まで1.5時間かけて昇温後、5分維持し、4時間程度かけて冷却し、取り出した。また、焼成ペレットをハンマーミルで粉砕し、元素分析により、含有しているカーボンの定量を行った。これらの結果を表1に示す。
【0044】
実施例2
最大粒径90μmに粉砕した粉鉄鉱石75部と、最大粒径45μmの微粉コークス25部を使用する他は、実施例1と同様にして、ペレットの製造、評価を行った。結果を表1に示す。
【0045】
比較例1
重量平均分子量5000のポリアクリル酸ソーダの5.7%水溶液8.8部の代わりに、水8.3部を用いる以外は実施例1と同様にして、乾燥ペレットの圧壊強度、焼成ペレットの崩壊割合、焼成ペレットの含有カーボン量を調べた。これらの結果を表1に示す。
【0046】
比較例2
最大粒径90μmに粉砕した粉鉄鉱石75部と、最大粒径45μmの微粉コークス25部を使用する他は、比較例1と同様にして、ペレットの製造、評価を行った。結果を表1に示す。
【0047】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペレット原料100重量部に対して、5重量部以上の炭材を必須成分とし、粉鉄鉱石及び/又はダストを含むペレット原料を造粒処理する工程により炭材含有ペレットを製造する方法であって、
該造粒処理工程は、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有する高分子化合物の存在下で造粒処理することを特徴とする炭材含有ペレットの製造方法。
【請求項2】
前記炭材含有ペレットは、ポルトランドセメント、セメントクリンカー、炭酸カルシウム、生石灰、消石灰、高炉スラグ、ベントナイト及び酸性白土からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の炭材含有ペレットの製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の製造方法により得られる炭材含有ペレットと製鉄用焼結原料とを混合処理する工程と、該混合物を焼結処理する工程とを含んでなることを特徴とする炭材含有焼結鉱の製造方法。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の製造方法により得られることを特徴とする炭材含有ペレット又は炭材含有焼結鉱。
【請求項5】
カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の基を有する高分子化合物を含有することを特徴とする炭材含有ペレットの製造助剤。

【公開番号】特開2007−191748(P2007−191748A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−10178(P2006−10178)
【出願日】平成18年1月18日(2006.1.18)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】