説明

無人搬送車

【課題】床面上を所定の走行ルートに従って走行する従来の無軌道型の無人搬送車では,磁気テープなどを用いて誘導を行っていたため,磁気の広がりなどによって走行制御の精度に限界があった。
【解決手段】走行ルートに沿って連設された光学的マークを撮像するための撮像手段と,各光学的マークと,基準となる光学的マークとの位置関係を確認すると共に,最新の画像に含まれる上記位置関係が確認された光学的マークの当該画像上の位置に基づいて,現在の車体の走行位置を検出する走行位置検出手段と,上記基準となる光学的マークに対して位置関係が定められた光学的マークのうち,少なくとも上記所定の走行ルートに沿った光学的マークに対して設定された教示走行位置と,上記走行位置検出手段により検出された現在の車体の走行位置とに基づいて,車体の走行制御を行う無人搬送車。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,無人搬送車に係り,詳しくは,複数の光学的マークが規則的に配設された床面上を所定の走行ルートに従って走行する無軌道型の無人搬送車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス工場等のクリーンルームにおいて,装置と装置,装置とストッカ等の間でウェハカセットなどの荷物を搬送し,移載アームなどにより移載を行う無人搬送車の一つに,無軌道自動誘導型のAGV(Automatic Guided Vehicle)がある。
上記AGVは,クリーンルーム内に設置された床面上を所定の走行ルートに従って走行するが,上記走行ルートに上記AGVを自動誘導するために,例えば上記床面上に,磁気テープなどの誘導線が貼り付けられたり,磁気マークが敷設されたりする。ここで,図8は,磁気マークを用いて走行する上記AGVの概略構成を示す機能ブロック図である。
図8に示す如く,上記AGVは,本体下部に磁気センサ81を備えており,上記磁気センサ81により,上記床面の走行ルート上に連設された磁気マーク82検出しながら走行する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら,磁気センサを用いて上記AGVの走行制御を行う場合,磁気マークの磁界の広がりから走行制御の精度が十分に得られないという欠点があった。
本発明は,このような従来の技術における課題を解決するために,無人搬送車を改良し,光学的な撮像手段を用いて車体の走行位置を検出することにより,走行制御の精度を向上させることのできる無人搬送車を提供することを目的とするものである。
また,上記従来技術のように磁気テープなどを床面に貼り付ける場合,剥離や磨耗,破損等が生じて,クリーンルームの清浄度を悪化させる恐れがある。上記磁気マークなどもない方が好ましい。
そこで,本発明の他の目的は,テープやマークの必要なく自動誘導走行が可能な無人搬送車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために,請求項1に係る発明は,所定の走行ルートに沿って走行する無軌道型の無人搬送車であって,上記走行ルートに沿って連設された光学的マークを撮像するための撮像手段と,上記撮像手段により順次撮像された画像に含まれる各光学的マークと,基準となる光学的マークとの位置関係を確認すると共に,最新の画像に含まれる上記位置関係が確認された光学的マークの当該画像上の位置に基づいて,現在の車体の走行位置を検出する走行位置検出手段と,上記基準となる光学的マークに対して位置関係が定められた光学的マークのうち,少なくとも上記所定の走行ルートに沿った光学的マークに対して設定された教示走行位置と,上記走行位置検出手段により検出された現在の車体の走行位置とに基づいて,車体の走行制御を行う走行制御手段とを具備してなる無人搬送車として構成されている。
また,請求項2に係る発明は,上記請求項1に記載の無人搬送車において,車体に取り付けられたエンコーダの出力に基づいて,上記撮像手段が上記光学的マーク付近を通過する時期を予測し,当該時期に上記撮像手段により上記光学的マークを撮像してなることをその要旨とする。
【発明の効果】
【0005】
以上説明したとおり,上記請求項1或いは2に記載の無人搬送車によれば,光学的なセンサ(撮像手段)を用いて,走行ルートに沿って連設された光学的マークを撮像することにより,走行位置が検出され走行制御が行われるため,走行制御の精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下,添付図面を参照して,本発明における光学的マークを通気孔に置き換えた事例につき説明し,本発明の理解に供する。ここに,図1は事例に係る無人搬送車の概略構成を示す機能ブロック図である。
本事例に係る無人搬送車は,例えばクリーンルーム内に設置され,複数の通気孔が規則的に配設されたグレーティング床面上を所定の走行ルートに従って走行する無軌道型の無人搬送車として具体化されるものである。
図1に示す如く,無人搬送車は,上記複数の通気孔1が規則的に配設された床面2を撮像するためのエリアセンサ3(撮像手段の一例)と,基準となる通気孔1との位置関係に対応して指数(位置関係に対応)が割り付けられた各通気孔1それぞれに対応して予め車体の走行位置を記憶すると共に,少なくとも上記所定の走行ルートに沿った通気孔1に対して設定された教示走行位置とを記憶する教示データ記憶手段4と,上記エリアセンサ3により順次撮像された各床面2の画像に現れた上記通気孔1と,上記基準となる通気孔1との位置関係を比較して上記指数を設定しながら,最新の床面2の画像に含まれる上記指数が定められた通気孔1の当該画像上の位置に基づいて,現在の車体の走行位置を検出する走行位置検出手段5と,上記教示走行位置と上記走行位置検出手段5により検出された現在の車体の走行位置とに基づいて,車体の走行制御を行う走行制御手段6とを具備する。
【0007】
上記無人搬送車において,上記エリアセンサ3は,例えばCCDカメラなどである。上記エリアセンサ3は,上記床面2を撮像することが可能なように,車体下側の凹部に,撮像面を下方に向けて設置されている。上記床面2からの不要な反射光は,上記凹部の壁面により遮蔽されて,上記エリアセンサ3には入光しない。上記エリアセンサ3により撮像された上記床面2の画像は,走行位置検出手段5に供給される。
上記走行位置検出手段5では,上記エリアセンサ3から供給された上記床面2の画像が,例えば所定のしきい値により2値化され,上記床面2の画像上で上記通気孔1が抽出される。ここで,走行開始時の上記床面2の画像の一例を図2に示す。
上記エリアセンサ3により撮像された上記床面2の画像に含まれる各通気孔1には,上記走行位置検出手段5により,図2に示す如く,車体の走行開始位置や他の基準位置に対応した特定の通気孔(0,0)を基準として,指数(0,1),(1,1),…が割りつけられる。上記無人搬送車が移動して,上記エリアセンサ3の撮像範囲も移動すると,その移動に伴って新たに撮像された通気孔1にも順次指数が割りつけられる。
直前に撮像された上記床面2の画像に含まれる通気孔1と,次に撮像された上記床面の画像に含まれる通気孔1との位置関係は,走行速度に対して,上記通気孔1の検出及び指数割り付け処理の速度が十分に速ければ簡単に定めることができる。
例えば直前に撮像された上記床面2の画像に含まれる通気孔1に隣接する通気孔1と同じ通気孔1は,次に撮像された上記床面2の画像では,走行方向とは逆側に隣接した位置に存在していると定めればよい。
一方,走行速度に対して,上記通気孔1の検出及び指数割り付け処理の速度が十分に速くなければ,直前に撮像された上記床面2の画像のどの通気孔1が,次に撮像された上記床面2の画像のどの通気孔1に対応するかを判別する必要がある。
この判別を行うために,例えば走行車輪に取り付けられるエンコーダ(不図示)の出力を用いる。即ち,直前に撮像された上記床面2の画像から上記通気孔1が検出されてから,車体が移動した距離を上記エンコーダの出力から計算して,当該通気孔1の次の画像における位置を推定し,その近傍にある通気孔1を直前に撮像された当該通気孔1と同じものであるとする。
上記指数付けされた通気孔1は,上記通気孔(0,0)からみてどの位置にあるかが特定されているので,上記指数付けされた通気孔1と車体の走行位置(移動座標面上の位置)とを関係付ければ,車体の走行位置を検出することができる。
このために,上記教示データ記憶手段4には,車体の走行開始位置や他の基準位置に対応した特定の通気孔(0,0)との位置関係に対応して指数が割り付けられた各通気孔1それぞれに対応して予め車体の走行位置が記憶されている。床面2上の各通気孔1の位置が設計通りであれば,上記指数が割り付けられた各通気孔1と車体の走行位置は,計算により求めることもできる。床面2上の各通気孔1の位置が設計通りでなければ,実際に車体を走行させるなどして各通気孔1それぞれに対応して車体の走行位置を教示し記憶しておく必要がある。
上記走行位置検出手段5は,上記教示データ記憶手段4に記憶された各通気孔1と車体の走行位置との関係を参照しながら,最新の画像に含まれる指数付けされた各通気孔1の画像上の位置に基づいて,現在の車体の走行位置を検出する。
上記走行位置検出手段5によって検出された現在の車体の走行位置は,走行制御手段6に供給される。また,上記教示データ記憶手段4には,少なくとも上記所定のルートに沿った通気孔1に対して設定された教示走行位置が記憶されており,この教示走行位置も上記走行制御手段6に供給される。
上記走行制御手段6では,上記走行位置検出手段5によって検出された現在の車体の走行位置と,上記教示データ記憶手段4に記憶された上記教示走行位置とがずれている場合には,そのずれを補正するよう車体の走行制御が行われる。
このように,本発明の実施の形態に係る無人搬送車によれば,光学的なエリアセンサを用いて床面に規則的に配設された通気孔を撮像することにより,走行位置が検出されるため,走行精度を向上させることができる。
しかも,上記床面の画像の通気孔の位置を基準に走行位置が検出されるため,上記床面にテープを貼り付けたり,マークを設けたりする必要がない。
【0008】
上記事例では,上記教示データ記憶手段4に上記指数付けされた各通気孔1それぞれに対して車体の走行位置(移動座標面上の位置)を記憶させていたが,車輪など車体走行部に取り付けられたエンコーダの値を車体の走行位置として,上記指数付けされた各通気孔1に対応付けて記憶させておいてもよい。この場合,実際の走行時にもエンコーダの値をカウントしておく。上記走行位置検出手段5は,上記指数付けされた通気孔1のうちのある通気孔1が上記画像上の所定の位置にて検出されたときのエンコーダの値を取得し,上記走行制御手段6に供給する。上記走行制御手段6は,上記走行位置検出手段5から供給されたエンコーダの値と,上記教示データ記憶手段4に記憶されている当該通気孔1に対応付けられたエンコーダの値とを比較し,両者が異なる場合には,その相違に基づいて,車両の走行制御を行う。
さらに,上記教示データ記憶手段4には,上記所定の走行ルートに沿った通気孔1の通過経路を上記指数を用いて記憶しておき,上記走行制御手段6は,上記教示データ記憶手段4に記憶された上記通気孔1の通過経路と,上記走行位置検出手段5により検出された通気孔1の実際の通過経路とを比較し,両者が異なる場合に,その相違に基づき,車体の走行制御を行うようにしてもよい。この場合,上記車体の走行位置や上記教示走行位置は,上記指数付けされた上記通気孔1の位置自体をいうことになる。
尚,上記教示データ記憶手段4は,必須のものではなく,上記通気孔1の設定位置から車体の走行位置が計算できる場合には,その計算機構を設けておけば,必要がない。このような無人搬送車も本発明における無人搬送車の一例である。
また,上記事例では,上記エリアセンサ3によって撮像された撮像画像に含まれる全ての通気孔1の抽出し指数付けを行うようにしていたが,この負荷が大きい場合には,一部の通気孔1のみを抽出し指数付けするようにしてもよい。さらに,処理画像の解像度を低下させることにより負荷を軽減するようにしてもよい。このような無人搬送車も本発明における無人搬送車の一例である。
また,上記事例では,上記床面2を撮像する撮像手段にエリアセンサ3を用いたが,これに限られるものではなく,例えば図3に示すように,上記撮像手段にラインセンサ3’を用いるようにしてもよい。上記ラインセンサ3’は,車体の下面に,その長手方向を走行方向に直角な方向に向けて配置される。上記ラインセンサ3’により撮像された上記床面2の線画像は,所定時間間隔で上記走行位置検出手段5に供給される。例えば図4に示す如く,上記ラインセンサ3’により,床面2の箇所A,B,C,D,E,Fの順に上記床面2の線画像を撮像したとする。そのときの線画像の一例を図5に示す。
図4及び図5において,上記ラインセンサ3’が上記箇所A,Bでは通気孔1が含まれておらず,輝度は撮像範囲に渡って一定である。車体の移動により上記ラインセンサ3’の撮像箇所が上記箇所C,D,Eに移動すると,上記通気孔1を上記ラインセンサ3’が撮像することになり,上記通気孔1に対応する部分では他の部分と比べて輝度が小さくなる。上記ラインセンサ3’が上記通気孔1の中心を通過する箇所Cにおいて,輝度が小さい部分(通気孔1に対応する部分)の幅Wが最も大きくなり,上記ラインセンサ3’が上記箇所Cを通過すると,上記幅Wは狭くなり,上記箇所Fまで上記ラインセンサ3’が移動すると,再び撮像範囲に渡って一定になる。上記幅Wを時間的に監視すれば,上記ラインセンサ3’を用いた場合でも上記通気孔1の位置(中心位置)を定めることができる。
上記走行位置検出手段5は,上記ラインセンサ3’により複数回に渡って撮像された撮像画像から形成した2次元画像を基に,上記幅Wの変化に従って上記通気孔1の位置を定めて上記指数付けを行い,上記教示データ記憶手段4に記憶された上記指数付けされた通気孔1と車体の走行位置との関係を参照しながら,上記指数付けされた上記通気孔1に対する車体の走行位置を検出する。上記走行制御手段6は,上記走行位置検出手段5から供給された現在の車体の走行位置と,上記教示データ記憶手段4に記憶された教示走行位置とに基づいて車体の走行制御を行う。
また,エンコーダを用いる場合には,上記走行位置検出手段5は,上記通気孔1を通過したときの時刻t0 に対応したエンコーダの値を取得する。上記走行制御手段6は,上記教示データ記憶手段4に記憶された当該時刻t0 に対するエンコーダの値と,上記走行位置検出手段5から供給されたエンコーダの値とを比較し,両者が相違する場合には,その相違を無くすように走行制御を行う。
上記時刻t0 は,例えば次のようにして求めることができる。
ある領域Hに含まれる通気孔1に着目し,上記ラインセンサ3’を上記領域Hの長手方向に走査したとする。このときの上記幅Wの時系列変化を図6に示す。
図6において,時間軸上の最初の山が通気孔H1の幅パターンに対応し,次の山が通気孔H2の,その次の山が通気孔H3の幅パターンにそれぞれ対応する。
このとき,通気孔1が円であるとすると,各幅パターンは次式で近似することができる。
L=2√(1−a2 (t−t0 )2 )
但し,Lは通気孔の幅,aは車体の走行速度,tは走行開始又はある基準時間からの経過時間であり,t0 は上記ラインセンサ3’が当該通気孔1の中心上を通過した時間である。
上記走行位置検出手段5は,上式を用いて計算した時刻t0 のときのエンコーダの値を取得することになる。
尚,上記ラインセンサ3’を用いた場合,通気孔1を通過した後に時刻t0 が求められることになる。従って,上記時刻t0 のときに取得したエンコーダの値は実際の車体の走行位置と多少異なってしまう。このため,この時間遅れによる相違が存在する場合には,上記時刻t0 のときに取得したエンコーダの値と,実際に車体が通気孔1の真上を通過してから検出するまでの遅れ時間と,走行速度から,実際の車体の走行位置(エンコーダの値)を推定し,それを用いる。
また,この時間遅れの影響は,通気孔1の中心位置を検出するのではなく,通気孔1に対応する部分の幅が一定幅より大きくなったときを検出タイミングとするなどして抑えることができる。この場合,教示データも通気孔の設定した一定幅よりも大きくなる位置を教示しておく。
このように,本事例に係る無人搬送車によれば,光学的なラインセンサを用いて床面に規則的に配設された通気孔を撮像することにより,走行位置が検出されるため,走行精度を向上させることができる。
しかも,上記床面の画像の通気孔の位置を基準に走行位置が検出されるため,上記床面にテープを貼り付けたり,マークを設けたりする必要がない。
さらに,エリアセンサを用いる場合よりも,製造コストを安価にすることができる。
【0009】
尚,上記事例では,走行方向の位置検出について説明したが,同様の方法によって,走行ルートに対する左右方向の位置検出を行うこともできる。
さらに,上記事例では,上記通気孔1の形状は,円形であったが,これに限られるものではなく,矩形状のものなど他の形状の通気孔1にも本発明は適用可能である。
また,上記事例では,上記床面の画像に含まれる通気孔1の位置に基づいて車体の走行位置の検出を行ったが,例えば図7に示す如く,上記床面2に走行ルートに沿って連設された光学的マーク(以下視覚マークという)7を光学的に撮像することにより,その撮像画像に含まれる視覚マーク7の位置から車体の走行位置を検出するようにしてもよい。
上記視覚マーク7には,例えばエリアセンサ3に取り付けた照明(不図示)の光を反射する光沢表面のものや,通気孔1とは容易に区別可能な模様が描かれたものを用いることができる。
上記視覚マーク7は,例えば上記エリアセンサ3により撮像される。上記エリアセンサ3により撮像された上記視覚マーク7の画像は,上記走行位置検出手段5に供給され,2値化処理やテンプレートマッチングにより,当該画像上で上記視覚マークが抽出される。
上記走行位置検出手段5は,上記事例に係る無人搬送車と同様,当該画像上の上記視覚マークの位置に基づいて,現在の車体の走行位置を検出し,上記走行制御手段6に供給する。上記走行制御手段6では,上記走行位置検出手段5により検出された現在の車体の走行位置と,上記教示データ記憶手段4に記憶された教示走行位置とのずれに基づいて,車体の走行制御が行われる。
尚,上記視覚マーク7の検出には,エリアセンサ3ではなく,ラインセンサ3’を用いるようにしてもよい。また,上記エリアセンサ3等の撮像手段による視覚マーク7の撮像は,所定時間間隔毎に行ってもよいが,教示データによりおおよそのマークの位置は特定できるため,車体に取り付けられたエンコーダの出力に基づいて,上記エリアセンサ3等の撮像手段が上記視覚マーク7付近を通過する時期を予測し,当該時期に上記エリアセンサ3等の撮像手段により上記視覚マーク7を撮像するようにしてもよい。
このように,この他の実施例に係る無人搬送車によれば,光学的なセンサを用いて床面に走行ルートに沿って連設された光学的マークを撮像することにより,走行位置が検出されるため,走行精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の事例に係る無人搬送車の概略構成を示す機能ブロック図。
【図2】上記無人搬送車が備えた撮像手段が撮像する画像の一例を示す図。
【図3】本発明の一実施例に係るラインセンサを備えた無人搬送車の概略構成を示す機能ブロック図。
【図4】ラインセンサによる通気孔の位置検出を説明するための図。
【図5】図4に対応したラインセンサによる輝度画像の一例を示す図。
【図6】図4に対応したラインセンサ出力の時系列変化を示す図。
【図7】本発明の実施形態に係る視覚マークを用いた無人搬送車の概略構成を示す機能ブロック図。
【図8】従来の無人搬送車の概略構成を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
【0011】
1…通気孔
2…床面
3…エリアセンサ
3’…ラインセンサ
5…走行位置検出手段
6…走行制御手段
7…光学的マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の走行ルートに沿って走行する無軌道型の無人搬送車であって,
上記走行ルートに沿って連設された光学的マークを撮像するための撮像手段と,
上記撮像手段により順次撮像された画像に含まれる各光学的マークと,基準となる光学的マークとの位置関係を確認すると共に,最新の画像に含まれる上記位置関係が確認された光学的マークの当該画像上の位置に基づいて,現在の車体の走行位置を検出する走行位置検出手段と,
上記基準となる光学的マークに対して位置関係が定められた光学的マークのうち,少なくとも上記所定の走行ルートに沿った光学的マークに対して設定された教示走行位置と,上記走行位置検出手段により検出された現在の車体の走行位置とに基づいて,車体の走行制御を行う走行制御手段とを具備してなる無人搬送車。
【請求項2】
車体に取り付けられたエンコーダの出力に基づいて,上記撮像手段が上記光学的マーク付近を通過する時期を予測し,当該時期に上記撮像手段により上記光学的マークを撮像してなる請求項1に記載の無人搬送車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−210416(P2008−210416A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−148516(P2008−148516)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【分割の表示】特願平11−242921の分割
【原出願日】平成11年8月30日(1999.8.30)
【出願人】(302059274)アシスト テクノロジーズ ジャパン株式会社 (146)
【Fターム(参考)】