説明

無人車の搬送システム

【課題】複数のシステムの走行路の一部が共用化された共用エリアを有する無人搬送システムにおいて無駄な走行指示をなくすことができる無人車の搬送システムを提供する。
【解決手段】Aシステムに連結されるとともにAシステムにおける無人車の走行路の一部とBシステムにおける無人車の走行路の一部とが共用化された共通エリアを有している。地上制御盤50は、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車をAシステムのホームステーションに回送する。また、地上制御盤50は、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車について、Aシステム用の無人車であるかBシステム用の無人車であるかをリセットした後に、新たにAシステム用またはBシステム用のどちらかに割付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人車の搬送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
無人車を用いた搬送システムとして、複数の閉ループの走行路を連結走行路でつないだものが提案されている(例えば、特許文献1)。
この種の無人搬送システムにおいて、図2に示すように、A,Bの2システムの無人車を1つの地上制御盤で制御し、かつ、A,B共用エリアを有している場合について説明する。地上制御盤は、Aシステム無人車100に対してAシステム用ホームステーションHSAにおいてAシステム用の搬送パターンが、また、Bシステム無人車200に対してBシステム用ホームステーションHSBにおいてBシステム用の搬送パターンを指示する。
【0003】
具体的には、Aシステム無人車100は次の経路にて荷取・荷置を行う。第1の荷取・荷置処理動作として、Aシステム用ホームステーションHSAを出ると、ステーションSTA1,STA2において荷取→STAゾーンのステーションにおいて荷置→ホームステーションHSAに戻る。また、第2の荷取・荷置処理動作として、ホームステーションHSAを出ると、ステーションSTA1,STA2において荷取→共用ステーションSTC1〜STC9において荷置→ホームステーションHSAに戻る。
【0004】
一方、Bシステム無人車200は次の経路にて荷取・荷置を行う。第1の荷取・荷置処理動作として、Bシステム用ホームステーションHSBを出ると、STBゾーンのステーションにおいて荷取→ステーションSTB1において荷置→ホームステーションHSBに戻る。また、第2の荷取・荷置処理動作として、ホームステーションHSBを出ると、STBゾーンのステーションにおいて荷取→図2のルートR1,R2,R3,R4→共用ステーションSTC1〜STC9において荷置→図2のルートR5,R6,R7→ホームステーションHSBに戻る。
【特許文献1】特開平6−168025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、無人車100,200に対しA,B共用エリアへ搬送指示した場合においてAシステム無人車100が先にホームステーションHSAに戻った場合、もしくは、Bシステム無人車200がA,B共用エリアで荷置した後、既にAシステム無人車100がホームステーションHSAに停止中であると、Bシステム無人車200がホームステーションHSBへ戻るための通路をふさいでしまう。
【0006】
そこで、Aシステム無人車100に対しホームステーションHSAから一度追出してその後にホームステーションHSAに戻すという指示をすると、この追い出し指示は本来の搬送とは関係の無い無駄な指示を与えることになってしまう。
【0007】
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、複数のシステムの走行路の一部が共用化された共用エリアを有する無人搬送システムにおいて無駄な走行指示をなくすことができる無人車の搬送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明では、第1のシステム用に割付けられた無人車が走行する第1のシステムと、前記第1のシステムと連結走行路を介して接続され、第2のシステム用に割付けられた無人車が走行する第2のシステムと、前記第1のシステムに連結されるとともに前記第1のシステムにおける無人車の走行路の一部と前記第2のシステムにおける無人車の走行路の一部とが共用化された共用エリアとを有し、1つの地上制御手段で前記無人車を制御している無人搬送システムにおいて、前記共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車を前記第1のシステムのホームステーションに回送する回送機能と、前記共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車について、前記第1のシステム用の無人車であるか前記第2のシステム用の無人車であるかをリセットした後に、新たに前記第1のシステム用または前記第2のシステム用のどちらかに割付ける再割付機能とを有することを要旨とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車は、その共通エリアが連結されている第1のシステムのホームステーションに回送される。また、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車は、第1のシステム用の無人車であるか第2のシステム用の無人車であるかがリセットされた後に、新たに第1のシステム用または第2のシステム用のどちらかに割付けられる。よって、共用エリアでの荷置き作業が終わった各システム専用の無人車を、それぞれのシステムのホームポジションに戻す場合に比べ、無駄な走行指示をなくすことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の無人車の搬送システムにおいて、前記再割付機能は、システム毎に設定された無人車の必要台数に対する実際に各システムで稼動している無人車の割付台数の比である充足割合が、前記第1のシステムと前記第2のシステムとで等しくなるように、前記無人車を、前記第1のシステム用の無人車または第2のシステム用の無人車のどちらかに割付けることを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、充足割合が等しくなるように搬送指示することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の無人車の搬送システムにおいて、前記再割付機能は、前記第1のシステムと前記第2のシステムのどちらか一方のシステムを優先システムとし、前記優先システムにおける無人車の必要台数に対して実際に該優先システムで稼動する無人車の割付台数が不足の時は、前記無人車を前記優先システム用の無人車として割付けることを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、優先順位の高いものから搬送指示することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数のシステムの走行路の一部が共用化された共用エリアを有する無人搬送システムにおいて無駄な走行指示をなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1は本実施形態における無人搬送システムの全体構成を示す。
【0015】
図1において、Aシステム用走行路10が設定され、この走行路10は閉ループ状に形成されている。詳しくは、走行路10は、図1の左右方向において平行に延設され、左右の両端はつながっている。そして、バッテリ式無人車(バッテリ式無人搬送車)が走行路10に沿って反時計回りにのみ一方通行で走行することができるようになっている。また、Bシステム用走行路20が設定され、この走行路20は閉ループ状に形成されている。詳しくは、走行路20は、図1の左右方向において平行に延設され、左右の両端はつながっている。そして、バッテリ式無人車(バッテリ式無人搬送車)が走行路20に沿って反時計回りにのみ一方通行で走行することができるようになっている。
【0016】
図1でのAシステム用走行路10における上側中央部にはホームステーションHSAが設けられている。ホームステーションHSAにおいて地上制御手段としての地上制御盤50から搬送指示(どこで荷を取って、どこで荷を置くかの指示)等を受ける。図1でのBシステム用走行路20における上側右寄りの箇所にはホームステーションHSBが設けられている。ホームステーションHSBにおいて地上制御盤50から搬送指示(どこで荷を取って、どこで荷を置くかの指示)等を受ける。
【0017】
図1でのAシステム用走行路10における左上の箇所には荷取用ステーションSTA1,STA2が並設されている。また、図1でのAシステム用走行路10における左下の箇所には荷置用ステーションSTA3,STA4,STA5が並設され、荷置ゾーンを構成している。図1でのBシステム用走行路20における左上の箇所には荷取用ステーションSTB2,STB3,STB4が並設されている。また、図1でのBシステム用走行路20における右下の箇所には荷置用ステーションSTB1が設けられ、荷置ゾーンを構成している。
【0018】
図1でのAシステム用走行路10における左端部とBシステム用走行路20における左端部とが連結走行路30にて連結されている。この走行路30を無人車が走行路20から走行路10に向かってのみ一方通行で走行することができるようになっている。また、図1でのAシステム用走行路10における右端部とBシステム用走行路20における右端部とが連結走行路31にて連結されている。この走行路31を無人車が走行路10から走行路20に向かってのみ一方通行で走行することができるようになっている。また、全ての走行路において、無人車は先行する無人車を追い抜くことができないようになっている。
【0019】
図1でのAシステム用走行路10における上側の走行路のうちの右寄りの箇所からA,B共用走行路40が分岐し、さらに、走行路40にはA,B共用ステーションSTC1〜STC9が設けられている。ステーションSTC1〜STC9は荷置ステーションであり、かつ、Aシステム用無人車もBシステム用無人車も荷置する。
【0020】
このように、第1のシステムとしてのAシステム用に割付けられた無人車が走行するAシステムと、Aシステムと連結走行路30,31を介して接続され、第2のシステムとしてのBシステム用に割付けられた無人車が走行するBシステムと、Aシステムに連結されるとともにAシステムにおける無人車の走行路の一部とBシステムにおける無人車の走行路の一部とが共用化された共用エリアとを有している。そして、1つの地上制御盤50で無人車を制御している。走行路の設定は図1と図2は同じである。
【0021】
図1においては、符号60,61,62がAシステム用無人車として割付けられているとともに、符号70,71がBシステム用無人車として割付けられている様子を示している。各無人車(符号60,61,62,70,71)は同じ車両を使用している。
【0022】
地上制御盤50は、A,Bのシステム毎の現台数(実際の割付台数)を把握している。つまり、システム毎に割付けられた現在の無人車の数を把握している。図1で示す場合を例にとると、Aシステム用台車の数が「3」であり、Bシステム用台車の数が「2」である。
【0023】
また、地上制御盤50は、A,Bのシステム毎に必要な台数を設定できる機能を有している。図1で示す場合を例にとって説明するならば、Aシステムの必要台車数が「3」であり、Bシステムの必要台車数が「2」であり、A,Bのシステムが共に必要台車が確保されていることになる。
【0024】
次に、無人車の搬送システムの作用、即ち、無人車への搬送指示について説明する。
地上制御盤50はホームステーションHSA,HSBにおいて無人車への搬送指示を行う。これにより、無人車は次のように動作する。
【0025】
Aシステムの無人車は走行路10の閉ループ内での処理としてホームステーションHSAで指示を受けてAシステム用ホームステーションHSAを出ると、ステーションSTA1,STA2において荷取→ステーションSTA3,STA4,STA5(STAゾーン)において荷置→ホームステーションHSAに戻る。また、Aシステムの無人車は共用エリアでの処理としてホームステーションHSAで指示を受けてホームステーションHSAを出ると、ステーションSTA1,STA2において荷取→共用ステーションSTC1〜STC9において荷置→ホームステーションHSAに戻る。
【0026】
Bシステムの無人車は走行路20の閉ループ内での処理としてホームステーションHSBで指示を受けてBシステム用ホームステーションHSBを出ると、ステーションSTB2,STB3,STB4において荷取→ステーションSTB1において荷置→ホームステーションHSBに戻る。また、Bシステムの無人車は共用エリアでの処理としてホームステーションHSBで指示を受けてホームステーションHSBを出ると、ステーションSTB2,STB3,STB4において荷取→図2においてルートR1,R2,R3,R4で示した経路で共用ステーションSTC1〜STC9において荷置→図2においてルートR5で示した経路でAシステム用ホームステーションHSAに戻る。
【0027】
このようにして、地上制御盤50は、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車をAシステムのホームステーションHSAに回送する機能を有している。これに加えて、地上制御盤50は、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車についてAシステム用の無人車であるかBシステム用の無人車であるかをリセットした後に、自動運転中であっても、その時の状況に応じて新たにAまたはBのシステム用のどちらかに割付ける機能を有している。
【0028】
詳しくは、次のようにする。
地上制御盤50は、システム毎の必要台数設定機能により、「Aシステムの必要台数」を「A」台、「Bシステムの必要台数」を「B」台として記憶している。また、地上制御盤50は、システム毎の現台数把握機能により、「Aシステムの現台数(実際の割付台数)」を「a」台、「Bシステムの現台数(実際の割付台数)」を「b」台として記憶している。
【0029】
そして、地上制御盤50は、「システム毎の必要台数に対する充足割合」を計算する。具体的には、「Aシステムの充足割合」を「a/A」から算出し、「Bシステムの充足割合」を「b/B」から算出する。
【0030】
地上制御盤50は、共用エリアに進入している無人車が荷置作業を終了したら、前述したように「Aシステム用の無人車」、「Bシステム用の無人車」に関係なく、その無人車は一旦、ホームステーションHSAへ回送指示するとともに、地上制御盤50は、ホームステーションHSAの無人車には、算出したシステム毎の充足割合を比較し、以下のように指示する。
【0031】
「Bシステムの充足割合」の方が「Aシステムの充足割合」よりも低いと、ホームステーションHSAの無人車を「Bシステム用の無人車」に割付けて、ホームステーションHSAからホームステーションHSBに移動するように指示する(回送指示する)。地上制御盤50からの回送指示により、ホームステーションHSAの無人車が図2においてルートR6,R7で示した経路でBシステム用ホームステーションHSBに戻される。これにより、ホームステーションHSAにいた無人車は「Bシステム用の無人車」として使用される。
【0032】
一方、「Aシステムの充足割合」の方が「Bシステムの充足割合」よりも低い、あるいは、「Aシステムの充足割合」と「Bシステムの充足割合」とが等しいと、ホームステーションHSAの無人車を「Aシステム用の無人車」に割付ける。これにより、ホームステーションHSAにいた無人車は「Aシステム用の無人車」として使用されることになり、Aシステムの搬送条件が成立するのを待つ。
【0033】
無人車の割付は、共用エリアでの荷置き作業が終わってからAシステムのホームステーションHSAに到着した時、または、AシステムのホームステーションHSAに到着するまでの間において行われる。より早期に割付ける方がホームステーションHSAに停止している無人車をより早期にホームステーションHSBに回送することができる。
【0034】
このようにして、無人車への搬送指示が行われる。よって、共用エリアへ「Bシステム用の無人車」、「Aシステム用の無人車」の順に向かっても、以下により無駄な走行指示をなくすことができる。
【0035】
図2で説明したごとく無人車毎に「Aシステム用の無人車」または「Bシステム用の無人車」と設定したら、システム自動運転中は変更できず、共用エリアでの荷置き作業が終わったシステム毎の無人車はシステム毎のホームポジションに戻る。このために無駄な追出し指示や停止時間が発生している。これに対し本実施の形態においては、共用エリアでの荷置作業が終わったら、自動運転中であっても共用エリアからホームステーションHSAに移動中または移動後に、ホームステーションHSAの無人車をその時の状況に応じて「Aシステム用の無人車」または「Bシステム用の無人車」のどちらに割付けるのかを決定し、無駄な追出し指示や無駄な停止時間の発生をなくすことができる。これにより、システム毎に必要な台数を確保でき、サイクルタイムの短縮やバッテリ消費量も低減することができる。
【0036】
以上のごとく本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)無人車の搬送システムは、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車をAシステムのホームステーションに回送する回送機能と、共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車について、Aシステム用の無人車であるかBシステム用の無人車であるかをリセットした後に、新たにAシステム用またはBシステム用のどちらかに割付ける再割付機能とを有する。よって、複数のシステムの走行路の一部が共用化された共用エリアを有する無人搬送システムにおいて無駄な走行指示をなくすことができる。
【0037】
(2)再割付機能は、システム毎に設定された無人車の必要台数に対する実際に各システムで稼動している無人車の割付台数の比である充足割合が、AシステムとBシステムとで等しくなるように、無人車を、Aシステム用の無人車またはBシステム用の無人車のどちらかに割付ける。これにより、充足割合が等しくなるように搬送指示することができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心説明する。
【0038】
第1の実施の形態では、システム毎に必要な台数の充足割合(満足度)の低いシステムの搬送を優先するようにしていた。これに対し、第2の実施の形態では、優先順番がある場合には優先順番設定機能を設けることにより、ホームステーションHSAの無人車を優先順番の高いシステムに割付ける。
【0039】
具体的には以下のようにする。
地上制御盤50は、システム毎に優先順番を設定できる機能を有する。ここでは、「Aシステム」を「2番」、「Bシステム」を「1番」とする。この設定例にて以降説明を進める。
【0040】
また、地上制御盤50は、システム毎に必要な台数を設定できる機能を有する。具体的には、「Aシステムの必要台数」を「A」台、「Bシステムの必要台数」を「B」台と記憶している。
【0041】
さらに、地上制御盤50は、「システム毎の現台数(実際の割付台数)」を把握している。具体的には、「Aシステムの現台数(実際の割付台数)」を「a」台、「Bシステムの現台数(実際の割付台数)」を「b」台と記憶している。
【0042】
そして、地上制御盤50は、共用エリアに進入している無人車が荷置作業を終了したら、「Aシステム用の無人車」、「Bシステム用の無人車」に関係なく、その無人車は一旦、ホームステーションHSAへ移動するように指示する。
【0043】
また同時に、地上制御盤50は、ホームステーションHSAの無人車には、設定した優先順に、「システムに必要な台数」と「現台数(実際の割付台数)」を比較し、以下のように指示する。
【0044】
Bシステムの現台数(実際の割付台数)bがBシステムの必要台数Bよりも少なく不足しているならば、ホームステーションHSAの無人車を「Bシステム用の無人車」に割付けてホームステーションHSAの無人車に対しホームステーションHSAからホームステーションHSBに回送する指示を与える。これにより、ホームステーションHSAにいた無人車は「Bシステム用の無人車」として使用される。
【0045】
一方、Bシステムの現台数(実際の割付台数)bがBシステムの必要台数Bよりも多い、あるいは、Bシステムの現台数(実際の割付台数)bがBシステムの必要台数Bと等しいならば、ホームステーションHSAの無人車を「Aシステム用の無人車」に割付ける。これにより、ホームステーションHSAにいた無人車は「Aシステム用の無人車」として使用されることになり、ホームステーションHSAの無人車に対しAシステムの搬送条件が成立するのを待つ。
【0046】
以上のごとく本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
再割付機能は、AシステムとBシステムのどちらか一方のシステムを優先システムとし、優先システムにおける無人車の必要台数に対して実際に該優先システムで稼動する無人車の割付台数が不足の時は、無人車を優先システム用の無人車として割付ける。これにより、優先順位の高いものから搬送指示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施形態における無人搬送システムの全体概略構成図。
【図2】従来技術を説明するための無人搬送システムの全体概略構成図。
【符号の説明】
【0048】
10…走行路、20…走行路、30…連結走行路、31…連結走行路、50…地上制御盤。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のシステム用に割付けられた無人車が走行する第1のシステムと、前記第1のシステムと連結走行路を介して接続され、第2のシステム用に割付けられた無人車が走行する第2のシステムと、前記第1のシステムに連結されるとともに前記第1のシステムにおける無人車の走行路の一部と前記第2のシステムにおける無人車の走行路の一部とが共用化された共用エリアとを有し、
1つの地上制御手段で前記無人車を制御している無人搬送システムにおいて、
前記共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車を前記第1のシステムのホームステーションに回送する回送機能と、前記共用エリアでの荷置き作業が終わった全ての無人車について、前記第1のシステム用の無人車であるか前記第2のシステム用の無人車であるかをリセットした後に、新たに前記第1のシステム用または前記第2のシステム用のどちらかに割付ける再割付機能とを有することを特徴とする無人車の搬送システム。
【請求項2】
前記再割付機能は、システム毎に設定された無人車の必要台数に対する実際に各システムで稼動している無人車の割付台数の比である充足割合が、前記第1のシステムと前記第2のシステムとで等しくなるように、前記無人車を、前記第1のシステム用の無人車または第2のシステム用の無人車のどちらかに割付けることを特徴とする請求項1に記載の無人車の搬送システム。
【請求項3】
前記再割付機能は、前記第1のシステムと前記第2のシステムのどちらか一方のシステムを優先システムとし、前記優先システムにおける無人車の必要台数に対して実際に該優先システムで稼動する無人車の割付台数が不足の時は、前記無人車を前記優先システム用の無人車として割付けることを特徴とする請求項1に記載の無人車の搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−95332(P2010−95332A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266636(P2008−266636)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】