無線デバイス上で発生するイベントの地理的位置概算のための装置および方法
装置および方法は、イベントに先立つ無線デバイスの第1の位置固定に対応する位置固定情報の第1の組に対応する位置固定情報の第1の組およびイベント後の無線デバイスの第2の位置固定に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つに基づいて、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算することが可能である。イベント位置決定モジュールは、イベントと、位置固定情報の第1および第2の組のうちの少なくとも1つとの間の所定の関係に基づいて、イベントの時点で無線デバイスの概算の地理的位置を計算することが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.§119に基づく優先権主張
本特許出願は、2006年1月9日に出願され、本譲渡人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれている「Methods and Apparatus for GPS Approximation of an Event for a Wireless Device」という表題の仮出願第60/757,743号の優先権を主張する。
【0002】
開示される態様は、無線デバイスおよび無線通信ネットワークに関し、より詳細には、無線ネットワーク上の無線デバイスに関連するイベントに対応する概算の地理的位置を決定するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
移動体電話、ページャー、ハンドヘルドコンピュータなど、多くの無線通信デバイスは、地球の表面上の無線デバイスの地理的位置に関連する位置決めパラメータ(location parameter)を決定する能力を有する。位置決めパラメータは、無線デバイス向けの位置座標と速度座標とを含み得る。無線デバイスは、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアならびにその他の関連するパラメータの形で地理的位置決めシステムを含み得る。
【0004】
例えば、1つの無線デバイス地理的位置決めシステムは、およそ20、000キロメートルの距離で軌道を描いて地球の周囲を回る24個の一連の衛星コンステレーション(constellation satellites)を含む、アメリカ国防省によって開発および操作された無線ナビゲーションシステムである全地球測位システム(GPS)から導かれた位置決めパラメータを受信および分析する。GPS位置決めパラメータは、衛星から受信された非常に正確な位置決めパラメータとタイミング信号とを使用して、無線デバイスのプロセッサがそれらのそれぞれの3次元位置と速度とを決定することを可能にする。
【0005】
無線デバイス地理的位置決めの決定はGPSに限定されない。例えば、無線デバイスは、位置決め情報の正確さを高めるために、GSP位置決めパラメータが、無線ネットワーク基地局からの位置情報など、無線ネットワークに関連する追加の情報と組み合わされるアシステッドGPS(Assisted GPS)のタイプを用いることが可能である。追加の情報は、GPS信号の減衰、制止、およびマルチパスフェージングが存在し得る都市地域で特に重要である。
【0006】
残念ながら、無線デバイスによるGPSおよびその他の位置決め情報の使用に関連する、取り組まれていないその他の問題が存在する。無線デバイスが位置決め情報を要求して、取り出すたびに、要求および取出し処理は比較的大量の無線デバイス電力を消費する。さらに、無線デバイスが同時の音声呼とデータ呼とをサポートしない場合、デバイスは、音声呼の間に位置決め位置を得ることができないことになる、または位置決め位置の取出しの間に音声呼を行えないことになる。
【0007】
さらに、無線デバイスが位置決め情報に関して要求を行うときから、無線デバイスが位置決め情報を受信するときまでの期間は、衛星の位置に対する無線デバイスの相対的位置、無線デバイスが移動する速度、無線デバイスの位置決め処理システムの性能、用いられる位置決めシステムのタイプ(例えば、GSP、支援されたGPS、またはその他の位置決めシステム)、および無線デバイスアンテナの性能特性などの要因に応じて、かなりのものになる可能性がある。かかるパラメータは、無線デバイスの電源を消耗せずに、無線デバイスの地理的位置決めを正確に決定するための無線デバイスの能力を悪化させる可能性がある。
【0008】
移動通信電話上の呼解除イベントなど、無線デバイスの操作上のイベントの発生時に無線デバイスの位置を決定することが所望される場合、前述の制限は特に厄介である。
【特許文献1】仮出願第60/757,743号
【特許文献2】米国特許出願第11/139,301号
【発明の開示】
【発明の概要】
【0009】
一態様では、無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するように動作可能な方法は、イベントの時間と、イベントの時間に先立つ無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組およびイベントの時間の後の無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得することを備え得る。位置固定情報の少なくとも1つの組は、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含み得る。さらに、方法は、イベントと位置固定情報の少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、イベントの緯度および経度を計算することを含み得る。
【0010】
もう1つの態様は、上の動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0011】
さらなる態様は、機械によって実行された場合、機械に上に列挙された動作を実行させる命令を備える機械可読媒体を含む。
【0012】
もう1つの態様では、無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を推定するための装置は、上に列挙された動作を実行するための複数の手段を備える。
【0013】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置のもう1つの態様は、イベントの時間と、イベントの時間に先立つ無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組およびイベントの時間の後の無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得するように動作可能なイベント位置決定モジュール(event position determination module)を備える。この態様では、位置固定情報の第1の組および位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つは、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む。さらに、イベント位置決定モジュールは、イベントと位置固定情報の少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、イベントの時点で無線デバイスの概算の地理的位置を決定するように動作可能である。
【0014】
その他の態様では、無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための方法は、無線デバイス上のイベントの発生を検出することを備え、イベントはイベント追跡構成によって定義される。方法は、定義されたイベントの検出された発生に関してイベント情報を記憶することをさらに含む。また、方法は定義されたイベントの検出された発生に基づいて、位置決定要求を生成することを含む。加えて、方法は、定義されたイベントの発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、定義されたイベントの発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶することを含み、位置固定情報の第2の組は位置決定要求に基づく。さらに、位置固定情報のうちの少なくとも1つは、定義されたイベントの検出された発生時に無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために、イベント情報との所定の関係で利用されるように動作可能な無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備える。
【0015】
もう1つの態様は、無線デバイス上で上の動作を実行するために構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0016】
さらなる態様は、機械によって実行された場合、機械に無線デバイス上で上に列挙された動作を実行させる命令を備える機械可読媒体を含む。
【0017】
もう1つの態様では、無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための無線デバイスは、上に列挙された動作を実行するために複数の手段を備える。
【0018】
さらにもう1つの態様では、無線デバイスは、無線デバイスの動作に関して複数のイベントデータを備えるコンピュータプラットフォームを備える。無線デバイスは、コンピュータプラットフォームと通信中であり、追跡のために複数のイベントのうちの1つを定義するイベント追跡モジュールをさらに備える。イベント追跡モジュールは、イベント情報の記憶を開始するように動作可能であり、かつ複数のイベントのうちの定義された1つの検出時に位置決定要求を生成するようにさらに動作可能なイベント追跡ロジックをさらに備える。無線デバイスはまた、イベント情報と位置固定情報とを記憶するように動作可能なメモリも含み、位置固定情報は、定義されたイベントの発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、定義されたイベントの発生の後の位置固定情報の第2の組とを備える。さらに、位置固定情報の第1および第2の組のうちの少なくとも1つは、イベント情報との所定の関係に基づいて、定義されたイベントの発生時に無線デバイスの概算の地理的位置を決定するように動作可能な地理的位置情報と水平速度情報とを備える。
【0019】
追加の態様および利点は、一部、以下の説明内に記載され、一部、説明から明らかであり、または開示された態様の実施によって学ばれ得る。本明細書で開示された態様および利点は、特許請求の範囲内で特に指摘される手段(instrumentalities)および組合せにより実現および達成されることが可能である。
【0020】
開示された態様は、以下に、開示された態様を限定するためではなく、例示するために提供された添付の図面と共に説明され、その中で同じ表示は同じ要素を示す。
【詳細な説明】
【0021】
一般に、無線デバイス上で発生する検出されたイベントの時点で無線デバイスの位置の概算を決定するための装置および方法が開示される。これらの装置および方法は、イベントの時間に先立つ時間に取得された固定情報の第1の組およびイベント時間の後で取得された情報の第2の組の1つのおよび/またはいくつかの組合せに基づいて概算デバイス位置を決定する。一般に、これらの装置および方法は、イベントとそれぞれの固定情報の間の時差を考慮に入れて、概算イベント位置を推定するためにそれぞれの固定情報内の速さすなわち速度の情報と組み合わせてこの時差を利用する。
【0022】
いくつかの態様では、無線デバイスは、所定のイベント追跡構成に基づいてイベントを検出する。さらに、無線デバイスは、イベント前およびイベント後の位置固定情報のうちの少なくとも1つの決定および/または取出しをトリガするように動作可能なロジックを含み得る。加えて、いくつかの態様では、無線デバイスは、検出されたイベントの位置を決定するために、それぞれの固定情報をユーザマネージャなどのもう1つのデバイスに転送するように動作可能なロジックをさらに含み得る。
【0023】
ユーザマネージャサーバは、無線デバイスから受信された地理的固定情報に基づいて、検出されたイベントに結びつける目的で地理的位置を決定するためにイベント位置決定モジュールを含み得る。
【0024】
固定情報の使用を考慮する前ですら、ユーザマネージャサーバは、それぞれの固定情報が概算の基礎を置く「正当な」基準点と見なされ得るか否かを決定するために、所定の規則を固定情報に適用することが可能である。例えば、これらの所定の規則は、それぞれの固定とイベントの間の時間および/または距離に関して、時間閾値および/または距離閾値を含み得る。
【0025】
加えて、ユーザマネージャサーバは、地理的固定情報の第1および第2の組が含む情報のタイプを決定するために、地理的固定情報の第1および第2の組を分析することが可能である。例えば、固定情報は、検出されたイベントの位置を概算する際に使用するための「関連する」情報を含み得る。例えば、関連する固定情報は、時間情報、水平情報、すなわち、経度情報および緯度情報、高度情報、速度情報および方位(bearing)情報などの情報を含み得るが、これらに限定されない。
【0026】
検出されたイベントの位置の「最善の」概算は、すべての可能な「関連する」情報が利用可能であり、かつ考慮され得る場合に行われ得る。すべての関連する情報に満たない情報が固定情報の1つまたは両方の組で利用可能である場合、ユーザマネージャサーバは、どの情報を使用しどの情報を使用しないか、かつ/またはその他の情報に対して一定の情報をどのように重みづけるかを決定する所定の規則を適用することが可能である。例えば、固定情報の両方の組が妥当かつすべての関連するデータを含むものと見なされる場合、所定の重みをそれぞれの関連するデータに適用するアルゴリズムに基づいて概算が行われる。もう1つの例では、固定情報のどれか一方の組がいくつかの所定の関連するデータを欠いている場合、概算アルゴリズムは、関連する情報のすべて、またはその最大量を有する固定を使用して概算位置を計算することができる。
【0027】
したがって、結果として、検出されたイベントの時点での無線デバイスの概算位置、すなわち、経度、緯度、および/または高度の座標は、「最善の利用可能な」情報を考慮に入れる所定のアルゴリズムに基づいて決定される。
【0028】
下の表1は、本明細書で議論される態様の理解を促すために、本明細書で使用される頭文字の定義を列挙する。
【表1】
【0029】
図1を参照すると、システム10のいくつかの態様は、無線ネットワーク32と無線で通信するために、無線ネットワーク領域50内で動作可能な任意の移動体すなわち携帯用の通信デバイスを含み得る。かかる移動体すなわち携帯用の通信デバイスは、移動通信電話12、携帯情報端末14、双方向テキストページャー(text pager)16、ラップトップコンピュータ17、タブレットコンピュータ、および無線通信ポータルを有し、かつネットワークへの有線接続19を有する可能性もある別のコンピュータプラットフォーム18さえ含み得る。非限定的な無線デバイス12、14,16、17および18は、以下で集合的に無線デバイス12と呼ばれる。
【0030】
無線デバイス12は、遠隔スレーブ(remote-slave)、または、そのエンドユーザを持たず、単に無線ネットワーク32上でデータを通信するその他のデバイス(例えば、遠隔センサ、診断手段、データ中継など)であってよい。したがって、本明細書で説明される装置および方法は、無線通信ポータル、無線モデム、PCMCIAカード、アクセス端末、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくはサブコンビネーションを含めて、無線通信デバイスまたは無線通信モジュールの任意の形態に適用され得る。
【0031】
無線デバイス12は、無線デバイスが無線ネットワーク32上でデータを送信し、無線ネットワーク32からデータを受信し、ソフトウェアアプリケーションを受信および実行し、遠隔サーバ36からまたは無線ネットワーク32に接続されたもう1つのコンピュータデバイスから送信されたデータを表示することを可能にするように動作可能なローカルコンピュータプラットフォーム56を含み得る。
【0032】
コンピュータプラットフォーム56は、それぞれの無線デバイスによってコロケートされた(collocated)または無線デバイス12によって遠隔でアクセス可能なイベント追跡モジュール20と位置決めモジュール(location module)22とを備え得る。イベント追跡モジュール20は、所定の無線デバイスベースのイベントの検出時に、構成に関連するイベント情報24を収集して、検出されたイベントと関連づけるために位置決めモジュール22からの装置の位置情報の収集を開始するように動作可能である。例えば、一態様では、無線デバイスは所定のイベント追跡構成に基づいてイベントを検出し、イベント追跡構成は、通信プロトコル内に定義されたイベント、ならびに/あるいは所定の組合せおよび/または無線デバイスの動作に関連するデータの系列など、所定のイベントを追跡することによってネットワークおよび/またはデバイス性能に関する情報を収集するように構成され得る。例えば、所定のイベントは、解除された呼、アクセス故障、ハンドオーバ、アイドル故障、アウトオブサービス(out-of-service)イベント、サービス中のイベントなど、通信関連のイベントを含み得る。もう1つの態様では、例えば、イベントは無線デバイス上で実行するアプリケーション内の検出可能な非通信関連の発生を備え得る。
【0033】
いくつかの態様では、位置決めモジュール22は、複数の位置決め関連のパラメータを備える位置固定情報28を無線ネットワーク32と通信中の位置決定実体30から取り出すように動作可能であり得る。その他の態様では、位置決めモジュール22は、ネットワーク32上での実体30との通信に基づいて、位置固定情報28を局所的に生成するように動作可能であり得る。加えて、固定情報28は、位置決めモジュール22によって、および/またはそれぞれの無線デバイス上で動作するその他のモジュールもしくはアプリケーションによって決定された位置固定情報によって実行される位置固定情報の構成された周期的取出しに基づいて受信され得る。
【0034】
モジュール20および22は、ソフトウェア、ハードウェア、およびファームウェアのうちの1つまたは任意の組合せを含むことが可能であり、無線デバイス12に常駐する、または無線デバイス12から遠隔の1つまたは複数のプロセッサによって動作可能な実行可能命令をさらに含み得る。例えば、無線デバイスは、構成されたイベントの検出時にイベント後の位置固定情報を取り出すために、位置決めモジュール22をトリガするロジックを含み得る。
【0035】
さらに、各無線デバイス12は、無線ネットワーク32上に配置された遠隔サーバ36に転送可能なかつ/または当該遠隔サーバ36によって取出し可能なデータログ34内にイベント情報24と位置固定情報28とを記憶することが可能である。データログ34は、イベント追跡モジュール20によって検出された1つまたは複数のイベントに先立って、かつ/または当該イベントの後で受信された複数の地理的固定に関係する複数の位置固定情報28を備え得る点に留意されたい。
【0036】
一態様では、遠隔サーバ36は、無線デバイス12からデータログ34を受信することが可能である。遠隔サーバ36は、記録された固定情報28に基づいて、検出されたイベントの位置を概算するように動作可能であり得るイベント位置決定モジュール38を含み得る。例えば、遠隔サーバ36は、検出されたイベントの経度、緯度、および/または高度を計算するように動作可能であり得る。もう1つの態様では、イベント位置決定モジュール38は、無線デバイス12上に常駐してよく、無線デバイスは、遠隔サーバ36上で情報28を処理することの代替として、検出されたイベントの位置を局所的に概算するように動作可能であり得る。いずれの場合も、イベント位置決定モジュール38は、概算イベント位置、および、オプションで、その他のイベント関連の情報を生成して、イベント記録44内に記録するためにさらに動作可能であり得る。
【0037】
したがって、システム10は、無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置および方法を提供する。これらの装置および方法は、イベント時間と、イベントの時間に先立つ無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組、およびイベント時間の後の無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを受信することを含む。この場合、位置固定情報の少なくとも1つの組は、タイムスタンプと、水平位置情報と、水平速度情報とを含む。さらに、これらの装置および方法は、イベントと、位置固定情報の第1の組および位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つの間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、イベントの緯度と経度とを概算することを含む。この場合、所定の関係は、固定情報の1つおよび/または両方の組からの最善の利用可能な情報を利用して、イベント位置を概算することを試み、それにより、利用可能な情報に基づいて最善の概算を提供する。
【0038】
図1を参照すると、無線ネットワーク32は、すべてのネットワーク成分と、ネットワーク32を形成するすべての接続されたデバイスとに加えて、無線デバイス12と無線ネットワーク32に接続された任意のその他のデバイスの間の無線通信を可能にするために、少なくとも一部、動作可能な任意の通信ネットワークを含む。無線ネットワーク32は、移動通信ネットワーク;地上波電話ネットワーク;衛星電話ネットワーク;インフラレッド・データ・アソシエーション(IrDA)ベースのネットワークなどの赤外線ネットワーク;短距離無線ネットワーク;BLUETOOTH(登録商標)技術ネットワーク;ホーム無線周波数(home radio frequency)(HomeRF)ネットワーク;共有ワイヤレスアクセスプロトコル(SWAP)ネットワーク;超広帯域(UWB)ネットワーク;ZIGBEEプロトコルネットワーク;ワイヤレスイーサネット(登録商標)互換性同盟(wireless Ethernet(登録商標) compatibility alliance)(WECA)ネットワーク、ワイヤレスフィデリティ同盟(wireless fidelity alliance)(Wi−Fi同盟)ネットワーク、および802.11ネットワークなどの広帯域ネットワーク;公衆交換電話網;インターネットなどの公衆異種通信ネットワーク(public heterogeneous communication network);私設通信網;および陸上移動無線ネットワーク(land mobile radio network)のうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含み得る。電話網の適切な例は、符号分割多元接続、広帯域符号分割多元接続、ユニバーサル移動体通信システム、拡張移動体電話サービス(advanced mobile phone service)、時分割多重接続、周波数分割多重接続、世界的移動体通信システム、アナログおよびデジタルの衛星システム、ならびに無線通信ネットワークおよびデータ通信ネットワークのうちの少なくとも1つで使用され得る任意のその他の技術/プロトコルなど、アナログおよびデジタルのネットワーク/技術のうちの少なくとも1つ、あるいはそれらの任意の組合せを含む。
【0039】
ネットワークインターフェース52は、遠隔サーバ36が無線ネットワーク32および/または位置決定実体30と通信することを可能にする任意の機構であり得る。例えば、ネットワークインターフェース52は、インターネットサービスプロバイダを介して、遠隔サーバ36、および/または位置決定実体30をインターネットに接続し、次に無線ネットワーク32に接続するローカルエリアネットワークを含み得る。
【0040】
図2を参照すると、システム10(図1)の1つの非限定的な態様では、移動通信電話ネットワーク11は、複数の移動通信電話12と、ネットワークインターフェース52と、サーバ環境54とを含み得る。
【0041】
例示されたように、無線ネットワーク領域50は、複数の移動通信電話12と、無線ネットワーク32と、多数の基地局(BTS)58と、移動体交換センター(MSC)60とを含み得る。
【0042】
MSC60は、無線または有線の接続ネットワーク64を介してキャリアネットワーク62に接続され得る。例えば、ネットワーク64は、例えば、データ情報転送のためのネットワークのインターネット部分と、音声情報転送のためのネットワークのPOTS(「基本電話サービス」)部分とを含めて、データサービスネットワーク、POTSと呼ばれることが多い、交換音声サービスネットワーク(switched voice services network)、および/または、それら両方を備え得る。
【0043】
MSC60は、データおよび/または交換音声情報を運ぶように動作可能なもう1つのネットワーク66によって複数のBTS58に接続されることも可能である。例えば、ネットワーク66は、例えば、データ転送のためのネットワークのインターネット部分と、音声情報転送のためのネットワークのPOTS部分とを含めて、データネットワーク、音声ネットワーク、および/またはそれら両方の組合せを備え得る。
【0044】
各BTS58は、無線ネットワーク領域50内の移動通信電話12に無線で接続され得る。例えば、BTS58は、最終的に、移動通信電話12に無線でメッセージをブロードキャストすることができる、またはPOTS交換音声サービス、データ転送サービス(例えば、ショートメッセージサービス(SMS))、もしくはその他の無線方法を経由して移動通信電話12から無線でメッセージを受信することができる。
【0045】
やはり図2を参照すると、キャリアネットワーク62と、データリンク70と、ローカルエリアネットワーク(LAN)72とを含むネットワークインターフェース52が示される。データリンク70およびLAN72に関連する特徴および機能は、サーバ環境54を参照して下で説明される。
【0046】
キャリアネットワーク62は、交換音声通信および/またはデータ通信サービスを提供する任意の地域ネットワーク、全国ネットワーク、または国際ネットワークである。したがって、キャリアネットワーク64は、データおよび/または交換音声情報を含めて、交換音声またはデータサービスプロバイダ通信施設および回線、または、例えば、データ転送のためのネットワークのインターネット部分と、音声情報転送のためのネットワークのPOTS部分とを含めて、それら両方の任意の組合せを含み得る。いくつかの態様では、キャリアネットワーク62は、MSC60に送信されたまたはMSC60から受信されたメッセージを一般にデータパケットの形で制御する。
【0047】
図2は、遠隔サーバ36と、個別のデータストレージ74と、データ管理サーバ76とを含み得るサーバ環境54をさらに含み、遠隔サーバ36とデータ管理サーバ76とは、インターネット、安全なLAN、WAN、またはその他のネットワークなどのデータリンク70を介してキャリアネットワーク62と通信するように動作可能である。
【0048】
LANネットワーク72上でデータストレージ74と通信中の遠隔サーバ36は、遠隔無線デバイス12から収集されたデータ、すなわち、データログ34を記憶するように動作可能である。さらに、遠隔サーバ36と通信中のデータ管理サーバ76は、処理後能力、データフロー制御などを提供することが可能である。遠隔サーバ36と、データストレージ74と、データ管理サーバ76とを含めて、ネットワーク11は、移動通信サービスを提供するために必要とされる任意のその他のネットワーク成分をさらに備え得る。
【0049】
図3を参照すると、システム10(図1)内で動作する無線デバイスの各々は、所定のイベントの検出および固定情報の収集を可能にするように動作可能なコンピュータプラットフォーム56を含み得る。例えば、いくつかの態様では、コンピュータプラットフォーム56は、メモリ78と、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)68と、処理エンジン82とを含み得る。開示された態様では、前述の各成分は無線デバイス12上に常駐してよく、または無線デバイス12によって遠隔でアクセス可能であってもよい。
【0050】
処理エンジン82は、特定用途向け集積回路(ASIC)、もしくはその他のチップ組、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または、所与の機能を実行するために無線デバイス12上に常駐するまたは無線デバイス12から遠隔でアクセス可能なモジュール(例えば、イベント追跡モジュール20および位置決めモジュール22)とインターフェースをとるAPI層68を実行することを含めて、それぞれの無線デバイスに関して1つまたは複数の処理機能を実行するように動作可能なその他のデータ処理デバイスを備え得る。前述の説明は、下で説明されるように、APIソフトウェア拡張を介して実行される。さらに、処理エンジン82は、無線デバイス12の機能性と、通信を開始および維持すること、その他のネットワーク化されたデバイスとデータを交換することなど、無線ネットワーク32上のそれぞれのデバイスの動作可能性とを可能にする、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、およびそれらの組合せで実施される、様々な処理サブシステム84を含み得る。
【0051】
例えば、移動通信電話の一態様では、処理エンジン82は、音声、不揮発性メモリ、ファイルシステム、送信、受信、サーチャ(searcher)、レイヤー1、レイヤー2、レイヤー3、主制御、遠隔処理、ハンドセット、電源管理、診断、デジタル信号プロセッサ、ボコーダ、メッセージング、コールマネージャ、BLUETOOTHシステム、BLUETOOTH LPOS、位置決定、位置エンジン、ユーザインターフェース、スリープ、データサービス、セキュリティ、認証、USIM/SIM、音声サービス、グラフィックス、USB、MPEG、GPRSなどのマルチメディアなど、処理サブシステム84のうちの1つまたは組合せを含み得る。
【0052】
開示された態様の場合、処理エンジン82の処理サブシステム84は、コンピュータプラットフォーム56上で実行するアプリケーションと相互に作用する任意のサブシステム成分を含み得る。例えば、処理サブシステム84は、ローカルコンピュータプラットフォーム56上に設置されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)68からデータ読取りとデータ書込みとを受信する任意のサブシステム成分を含み得る。APIは、ソフトウェア開発者が、移動通信電話上で動作して、イベント追跡モジュール20と位置決めモジュール22とを含めて、デバイス上のある種の機能性を制御するソフトウェアアプリケーションを作成するのを可能にする。
【0053】
API68は、それぞれの無線デバイス上で実行するランタイム環境を備え得る。例示的なランタイム環境は、カリフォルニア州、サンディエゴのQualcomm,Inc.によって開発されたBinary Runtime Environment for Wireless(登録商標)(BREW)ソフトウェアである。例えば、無線コンピューティングデバイス上のアプリケーションの実行を制御するために動作するその他のランタイム環境が利用され得る。API68は、モジュールの常駐バージョン、または遠隔でアクセス可能なバージョンが処理エンジン82によって処理されることを可能にするクラスのソフトウェア拡張を含み得る。これらのソフトウェアクラス拡張は、無線デバイス上の処理サブシステム84と通信することが可能であり、データ読取りとコマンドの両方を可能にし得る。例えば、ソフトウェア拡張は、コマンドを起動するアプリケーションに代わってコマンドを送信することができる。次いで、モジュールは、無線ネットワーク領域50上で遠隔サーバ36にサブシステムの応答を転送することができる。無線デバイス上の各常駐アプリケーションまたは各常駐モジュールは、その他のアプリケーションまたはモジュールから独立してサブシステムと通信するために新しいソフトウェア拡張のインスタンス(instance)を作成することが可能である。
【0054】
メモリ78は、コンピュータプラットフォーム56上に存在していようと、コンピュータプラットフォーム56から遠隔でアクセス可能であろうと、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトディスクもしくはハードディスクなどの二次記憶デバイスまたは三次記憶デバイスを含む任意のタイプのメモリであってもよい。
【0055】
コンピュータプラットフォーム56は、遠隔サーバ36からダウンロードされたソフトウェアアプリケーションまたはデータなど、メモリ78内で積極的に使用されないソフトウェアアプリケーション、ファイル、および/またはデータを記憶することが可能なデータストレージ80を含み得る。データストレージ80は、1つまたは複数のフラッシュメモリセルを含んでよく、または磁気媒体、EPROM、EEPROM、光媒体、テープ、またはソフトディスクもしくはハードディスクなど、二次記憶デバイスもしくは三次記憶デバイスを含んでもよい。加えて、データストレージ80は、イベント追跡モジュール20および位置決めモジュール22のローカルコピーをホストすることが可能である。
【0056】
加えて、コンピュータプラットフォーム56は、それぞれの無線デバイス内および無線デバイスと外部のデバイスの間の成分にかつ/または成分から信号および/もしくは情報を送信ならびに/あるいは受信するように動作可能な通信モジュール86をさらに含み得る。例えば、通信モジュール86は、通信関連の信号および情報の転送を可能にするために、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能命令およびデータのうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。例えば、通信モジュール86は、入力および/または出力ポート、送信チェーン(chain)成分および受信チェーン成分、トランシーバ、アンテナなどのうちの1つまたは任意の組合せを含む。
【0057】
いくつかの態様では、メモリ78は、イベント追跡構成92に基づいて動作を実行するように動作可能なロジック90を含むイベント追跡モジュール20を備え得る。例えば、イベント追跡モジュール20は、遠隔サーバ36など、その他のデバイスからイベント追跡構成92を受信するように動作可能であり得る。イベント追跡構成92は、何の所定のイベント26を監視するか、いつ監視を実行するか、どのくらいの頻度で監視されたデータを収集および/または記憶するか、かつ収集されたデータへのアクセスおよび/または収集されたデータの送信をいつおよび/または誰に提供するかのうちの1つまたは任意の組合せを定義するように動作可能なパラメータのうちの1つまたは任意の組合せを含み得るが、これらに限定されない。例えば、イベント追跡モジュール20は、これらの動作を実行するためにAPI68を介して通信処理エンジン82によって実行可能であり得る。
【0058】
加えて、所定のイベント26は、構成92によって具体的に定義されたイベントおよび/またはデータのうちの1つ、組合せおよび/または系列であり得る、それぞれの無線デバイス上のイベントの発生を含み得るが、これらに限定されない。さらに、所定のイベント26は、無線デバイス上で実行するもう1つのアプリケーション内で発生する可能性があり、無線デバイスによって利用される通信プロトコルによって具体的に定義されることが可能であり、かつ/または所定のイベント、所定のデータ、ならびに/あるいは構成92によって定義されたデータおよび/またはイベントの所定の系列もしくは組のうちの1つおよび/または組合せであり得る。所定のイベント26は、通信モジュール86によって受信および/または送信された無線(OTA)メッセージ内で、かつ無線デバイス上に配置されたレジスタ、ログ、電子ファイリングシステムなどの中で、処理エンジン82および/または処理サブシステム84内の処理データ94内で検出可能であり得る。
【0059】
イベント追跡構成92によって定義されたイベント26の検出時に、イベント追跡ロジック90は、構成92に基づいてイベント情報24をデータログ34内に記憶させることができる。例えば、いくつかの態様では、イベント情報24は、イベント識別子26とイベント時間198とを含むが、これらに限定されない。イベント識別子26は、構成されたイベントの説明、表示器および/または表現を含み得るが、これらに限定されない。イベント時間198は、内部クロックもしくは外部クロックまたは無線デバイスと通信中のその他の時間記録成分からのタイムスタンプ(Ets)によって定義され得るようなイベントの発生時間を定義する。さらに、イベント26の検出時に、イベント追跡ロジック90は、検出されたイベントと関連づける目的で地理的位置情報を収集するために、位置決定要求96をトリガして、位置決めモジュール22に送信されるようにすることができる。
【0060】
位置決めモジュール22は、位置決めモジュール22が位置決定要求96を受信して、その後、API68を介して、位置サービス(PS)成分104など、指定された処理サブシステム成分84に対して位置固定要求102を生成することを可能にするように動作可能な位置取出しロジック100を備え得る。加えて、位置取出しロジック100は、結果として生じる位置固定情報28のデータログ34内への記憶を開始するために実行可能である。
【0061】
いくつかの態様では、PS成分104は、処理エンジン82によって実行された場合、位置決定実体30(図1)など、外部のソースから位置固定情報28を取り出すことができる。PS成分104によって受信された前述の位置固定要求102は、例えば、無線デバイスのパワーアップ(powering up)時、所与のアプリケーションまたはモジュールの実行開始時に、所定の時間間隔時に、その他のアプリケーションまたはモジュールからのその他の特定の要求時に、かつ/または同期時間ベースでなどで生成され得る。開示された態様では、PS成分104は、位置決めモジュール22の成分と共同して、または関連して使用される成分の一例である。
【0062】
その他の態様では、またはその他の態様に加えて、位置決めモジュール22および/または位置決定実体30は、地球の表面に関連する情報を収集、変換、操作、分析、および作成するために使用されるツールなどの地理的情報システム(GIS)を、全部または一部、さらに備え得る。かかるGISは、専用のデータベースと、ネットワークに接続されたワークステーションとを使用するシステム全体のように複雑である場合があり、または「市販の」デスクトップソフトウェアのように単純である場合もある。かかるシステムの一例は、カリフォルニア州、サンディエゴのQualcomm,Inc.から利用可能なQPoint(商標)Positioning Softoware、およびgpsOne(登録商標)ハイブリッドアシステッドGPS無線位置決め技術を含み得る。
【0063】
いくつかの態様では、かかるGISは、軌道を描いて地球を回る衛星と、地球上のそれらの対応する受信機とによって形成される衛星ナビゲーションシステムなど、全地球測位システム(GPS)を含み得る。GPS衛星は、衛星の位置と正確な時間に関するデータを含むデジタル無線信号を地球に固着した受信機に連続的に送信する。衛星は、例えば、10億分の1秒内まで正確な原子時計を備える。この情報に基づいて、受信機は信号が地球上の受信機に到達するのにどれだけかかるかを知る。各信号は光速度で移動するため、受信機が信号を得るのに時間がかかるほど、衛星はますます遠くに配置される。衛星がどの程度離れているかを知ることによって、受信機は衛星が衛星に中心がある架空の範囲(imaginary sphere)の表面上のどこかに位置されていることを知る。3つの衛星を使用することによって、GPSは3つの範囲がどこで交差するかに基づいて、受信機の経度と緯度とを計算することができる。4つの衛星を使用することによって、GPSは高度を決定することもできる。無線デバイスの位置に関連する位置決めパラメータを送信することに加えて、GPS衛星は無線デバイスの速度に関連する速度パラメータを送信することも可能である。
【0064】
その他の態様では、かかるGISは、それによって位置決めモジュール22、PS成分104、および/またはいくつかのその他の遠隔位置決定実体30が、少なくとも一部、ネットワーク通信に基づいて無線デバイスの地理的位置を決定する、ネットワークベースの位置決めシステムを、全部または一部、含み得る。例えば、通信信号は、無線ネットワーク領域50のそれぞれの無線デバイスとネットワーク成分の間で交換され得る。これらの通信信号は、位置決めモジュール22、PS成分104、および/またはいくつかのその他の遠隔位置決定実体30が、知られている位置に関して、無線デバイスの相対的な位置、したがって、地理的位置を計算することを可能にするタイミング情報を含む。例えば、かかる通信信号は、無線デバイス12とBTS58の間で周期的に交換される信号を含み得る。かかるネットワークベースのシステムは、GPSベースのシステムと組み合わせて利用されることも可能である。
【0065】
図4を参照すると、データログ34(図3)は、複数の位置固定情報28を記憶するように動作可能であり得る。位置決定実体30(図1)の技術的能力に応じて、位置固定情報28は、配置されたデバイスの緯度座標、経度座標、高度座標、および現在の方位(水平および/または垂直)などの地理的位置情報のうちの1つまたは任意の組合せを備え得る。加えて、位置固定情報28は、位置固定情報28に関連する時間を示す、位置決定実体30によって供給され得るようなタイムスタンプを含み得る。その他の態様では、位置固定情報28内に含まれるタイムスタンプは、地理的位置情報の受信時間であり得る。さらに、位置決定実体30は、位置決定の時点でデバイスが移動した水平速度および垂直速度のうちの1つまたは両方を提供するように動作可能であり得る。
【0066】
例えば、位置固定情報28は、イベント26(図3)の時間98(図3)に先立って受信された第1の地理的固定G1208(図4および図5)に関係する位置固定情報106の第1の組および/またはイベント26の時間98の後で受信された第2の地理的固定G2224(図4および図5)に関係する位置固定情報114の第2の組を含み得る。したがって、所与のシナリオによって、第1の地理的固定G1208と、第2の地理的固定G2224とは表す可能性があり、またはイベント位置L200から地理的に間隔が空けられる可能性もある。
【0067】
例えば、地理的位置G1208に関する位置固定情報106は、緯度座標(G1_lat)216(図4および図5)、経度座標(G1_lon)218(図4および図5)、高度(G1_alt)220(図4および図5)、方位成分(G1_θ)222、この場合、イベント時間98に先立つ時間である固定の時間のタイムスタンプ(G1_ts)262、水平速度成分(G1_hv)212および/または垂直速度成分(G1_vv)214を有する可能性がある無線デバイス12の速度を示す位置固定速度112のうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0068】
同様に、例えば、地理的固定G2224に関する位置固定情報114は、緯度座標(G2_lat)230(図4および図5)、経度座標(G2_lon)232(図4および図5)、高度(G2_alt)234(図4および図5)、方位成分(G2_θ)236、この場合、イベント時間98の後である固定の時間のタイムスタンプ(G2_ts)264、水平速度成分(G2_hv)226および/または垂直速度成分(G2_vv)228を含み得る、固定224の時点での無線デバイス12の速度を示す位置固定速度112のうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0069】
加えて、イベント追跡モジュール20は、もう1つのデバイスへのデータログ34の転送を開始することによってかつ/またはもう1つのデバイスがデータログ34に遠隔でアクセスすることを可能にすることによってなど、データログ34の分析を開始するように動作可能であり得る。例えば、いくつかの態様では、通信モジュール86と組み合わせて、イベント追跡モジュール20は、構成92に基づいて、遠隔サーバ36など、その他のデバイスにデータログ34を転送するように動作可能である。
【0070】
図6を参照すると、遠隔サーバ36は、検出されたイベント26に関連し得る地理的位置L200を概算する目的で、それぞれの無線デバイス12からデータログ34を受信するように動作可能である。結果として生じる概算の地理的位置L200は、システム10のユーザが関連するイベント26と概算位置200とを利用することを可能にするイベント記録44内に記憶されることが可能であり、表、グラフ、音声ファイルなど、任意の形式で表現され得る。
【0071】
さらに、1つまたは複数の態様では、遠隔サーバ36(または複数のサーバ)は、無線デバイスがそれらの常駐アプリケーションおよびサブシステムからデータを戻すように、イベント追跡モジュール20および/または位置決めモジュール22を含めて、ソフトウェアエージェント、またはアプリケーションを無線デバイス12に送信することが可能である。
【0072】
さらに、利用可能な形式でデータを提供するために一斉に動作する遠隔サーバ36に関連する個別のサーバもしくはコンピュータデバイス、および/または無線デバイス12と遠隔サーバ36の間のデータフロー内に個別の制御層が存在し得る。
【0073】
遠隔サーバ36は、特定用途向け集積回路(ASIC)、チップ組、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、および任意のその他のデータ処理デバイスを含めて、プロセッサの任意の組合せであり得る処理エンジン42を備え得る。処理エンジン42は、遠隔サーバ36に関して1つまたは複数の処理機能を実行する。したがって、処理エンジン42は、所与の機能を実行するために、遠隔サーバ36上に常駐するまたは遠隔サーバ36によって遠隔でアクセス可能なモジュールを実行することが可能である。
【0074】
遠隔サーバ36は、データおよび/または実行可能命令などを記憶するためにメモリ35をさらに含み得る。メモリ35は、遠隔サーバ36上に常駐していようと、遠隔サーバ36から遠隔でアクセス可能であろうと、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトディスクもしくはハードディスクなどの二次記憶デバイスまたは三次記憶デバイスのうちの1つまたは任意の組合せを含み得るが、これらに限定されない。
【0075】
加えて、遠隔サーバ36は、それぞれの無線デバイス内および無線デバイスと外部のデバイスの間の成分にかつ/または成分から信号および/もしくは情報を送信ならびに/または受信するように動作可能な通信モジュール31をさらに含み得る。例えば、通信モジュール31は、通信関連の信号および情報の転送を可能にするために、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能命令およびデータのうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。例えば、通信モジュール31は、入力および/または出力ポート、送信チェーン成分および受信チェーン成分、トランシーバ、アンテナなどのうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。さらに、例えば、標準HTTP、FTPまたはいくつかのその他のデータ転送プロトコル上で通信モジュール31を経由してそれぞれの無線デバイスに送信されたユーザ命令は、イベント記録44を生成する目的でデータログ34へのアクセスとデータログ34の処理とを提供するために、処理エンジン42の動作によって、イベント位置決定モジュール38を実行するために起動され得る。あるいは、無線デバイス12は、構成92内のパラメータに基づいて、通信モジュール31を経由して、データログ34を遠隔サーバ36に転送することが可能である。
【0076】
加えて、遠隔サーバ36は、遠隔サーバ36のユーザとの通信を可能にするためにユーザインターフェース33をさらに含み得る。開示された態様では、遠隔サーバ36の成分のいずれかへのアクセス、当該成分のいずれかの処理、および更新は、成分が遠隔サーバ36上に常駐していようと、遠隔サーバ36によって遠隔でアクセス可能であろうと、ユーザインターフェース33を操作するユーザ、あるいは無線デバイス12、遠隔サーバ36、または任意のその他のネットワーク成分のいずれかから直接的にもしくは遠隔接続を経由して1つまたは複数のプロセッサによって動作可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および実行可能命令の任意の組合せによって実行されることが可能である。例えば、ユーザインターフェース33は、1つまたは複数の入力機構、および/または1つまたは複数の出力機構を備え得る。
【0077】
いくつかの態様では、遠隔サーバ36のメモリ35は、1つまたは複数の無線デバイスからの位置固定情報28およびイベント情報24の1つまたは複数の組を備え得る、1つまたは複数のデータログ34を含み得る。例えば、いくつかの態様では、遠隔サーバ36は、無線デバイス上のイベント追跡構成92の実行に基づいて、無線デバイス12から無線ネットワーク32の全域からなど、通信モジュール31を経由してデータログ34を受信する。
【0078】
メモリ35は、イベント26の位置200を概算するために、かつ概算位置および/または対応する検出されたイベント関連情報を詳述するイベント記録44を生成および記憶するために、収集された位置固定情報28を収集および正当性の確認をするように動作可能であり得るイベント位置決定モジュール38を含むことも可能である。いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38のバージョンは、各それぞれのデバイスが、表、マップ、グラフ図、平文、インタラクティブプログラムもしくはウェブページ、またはデータの任意のその他の表示もしくは表現など、任意の形式で概算の地理的位置200および/またはイベント情報24の準備された閲覧を提供することが可能なイベント記録44を局所的に生成することができるように、遠隔サーバ36によって各無線デバイス12にダウンロードされ得る。さらに、イベント記録44は、位置決め関連の特性またはパラメータを表す任意の形式のアウトプット、ならびに1つまたは複数のそれぞれの無線デバイスのデータログ34からのイベント情報に関連する任意のその他の関連データを含み得る。さらにその他の態様では、イベント位置決定モジュール38は、初期組立てプロセスの間に、または構成プロセスの間の直列接続を経由して、それぞれの無線デバイス12上にロードされ得る。
【0079】
イベント位置決定モジュール38は、ユーザからのコマンドに基づいて無線デバイス12からログ34を「取り出す」ように動作可能であり得、またはログは、所定の時間にもしくは地理的固定情報に基づいて概算位置200を決定する際に支援するために所定のメモリ/データ記憶レベルに達した時点で無線デバイス12から「押し出される」ことが可能である。
【0080】
図7を参照すると、いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38は、モジュール38の機能を管理および実行するために、処理エンジン42によって実行可能なイベント位置決定ロジック40を含み得る。イベント位置決定モジュール38は、遠隔サーバ36上に常駐する、または遠隔サーバ36から離れた、1つもしくは複数のプロセッサによって実行可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および一般に任意の実行可能な命令のうちの1つまたは任意の組合せをさらに含み得る。イベント位置決定ロジック40は、位置固定情報20を分析して、検出されたイベント26の概算の地理的位置200を生成するために1つまたは複数の所定の関係を含み得る。
【0081】
いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38は、データログ34内に記憶された位置固定情報28の正当性を確認するように動作可能な位置固定妥当性モジュール48を含み得る。位置固定正当性モジュール48は、AL1238および/またはAL2246を決定するのに先立って、G1208のための位置固定情報106および/またはG2224のための位置固定情報114など、位置固定情報28の所与の組の正当性を確認するように動作可能な位置固定正当性ロジック49を含み得る。
【0082】
位置固定情報28の任意の部分に関連する決定された妥当性は、固定情報28の所与の部分から概算位置200を決定する正確さを測定または評価することを試みる構成可能なパラメータに基づくことが可能である。例えば、いくつかの態様では、位置固定正当性モジュール48は、特定の位置固定情報28が、イベント26の概算位置200を決定するために使用されることになる時間領域内のイベント26に十分近いか否かを決定するために使用され得る時間閾値128を含み得る。一態様では、位置固定正当性ロジック49は、位置固定情報28が正当であるかどうかを決定するために、時間閾値128を固定/イベント時差132と比較するよう処理エンジン42に命令することができる。一態様では、時差132は、例えば、イベント26のタイムスタンプ98と、それぞれの地理的固定のタイムスタンプと(すなわち、G1_ts262またはG2_ts264)に基づいて、イベント26地理的固定情報の間の時間量として計算され得る。
【0083】
例えば、いくつかの態様では、時間閾値128は、地理的位置固定の時間と、それに関して固定が正当であると見なされるイベント26の時間の間の所望される最大時間量に対応し得る。時間閾値128は、状況に応じて変化し得る。例えば、無線デバイスが比較的高速で移動していることが知られている第1のシナリオは、無線デバイスが比較的低速で、すなわち第1のシナリオ速度より遅い速度で移動していることが知られている第2のシナリオよりも小さな時間閾値128を有する可能性がある。
【0084】
例えば、その他の態様では、位置固定正当性モジュール48は、特定の位置固定情報28が、イベント26の概算の地理的位置200を決定するために使用されることになる距離領域内のイベント26に十分近いか否かを決定するために使用され得る距離閾値134を含み得る。距離閾値134は、時差132が時間閾値128内であることを決定することに加えて、またはその代わりに使用され得る。距離閾値134は、地理的位置固定の位置と、それに関して地理的位置固定が妥当と見なされるべきイベント26の位置の間の所望される最大距離を表すことが可能である。距離閾値134は、状況に応じて変化し得る。例えば、これらの装置および方法のユーザがイベントと関連づけるために非常に正確な地理的位置を所望する第1のシナリオは、ユーザがより低い正確さの地理的位置、すなわち第1のシナリオでの関連する位置と比較した場合、実際のイベントの位置からさらに遠くあり得る位置を要求する第2のシナリオよりも、小さな距離閾値134を有する可能性がある。
【0085】
いくつかの態様では、位置固定正当性ロジック49は、データログ34から取り出された、それぞれ、第1の地理的位置G1(208)または第2の地理的位置G2(224)に関連するG1_hv(212)またはG2_hv(226)など、位置固定情報28に関連する時差132と、固定情報に関連する無線デバイスの水平速度とに基づいて移動した距離138を計算することができる。さらに、位置固定正当性ロジック49は、十分な距離閾値条件124に基づいて位置固定情報28が正当であるかを決定するために、移動した距離138を距離閾値134と比較するように処理エンジン42に命令するように動作可能であり得る。
【0086】
時間閾値128および距離閾値134は、個々でまたは任意の組合せで、省略値として設定されることが可能であり、またはシステム10のユーザによって構成可能であり得る点に留意されたい。さらに、その他の態様は、最大速度閾値など、位置固定情報の決定された正当性に影響を及ぼし得る追加の閾値設定を含み得る。
【0087】
さらに、時間閾値128および距離閾値134は各々、試験されているシナリオ、試験シナリオに関連する環境、無線デバイスのタイプ、無線ネットワーク成分のタイプ、無線通信プロトコルのタイプ、位置固定情報を提供する特定のサービスの取出し速度のタイプ、ならびに、概算の地理的位置または関連する地理的位置の所望される相対的な正確さもしくは粒度など、その他の主観的要因に応じて異なる可能性がある。
【0088】
例えば、1つの非限定的な例では、1つの試験シナリオは、都市地域におけるCDMAベースの移動通信電話による呼解除に関係する。この例では、呼解除イベントと位置固定情報とを含めて、データの何百もの組が分析され、正当な固定の大部分は呼解除イベントの120秒内に取得されたことが判定され、マーケティング分析に基づいて、60.9キロ(2000フィート)の正確さが所望された。さらに、この試験シナリオは幹線道路に近い都市地域で行われたため、時速104.5キロ(65マイル)の最大速度が期待された。したがって、この一例では、時間閾値128は120秒に設定され、距離閾値134は60.9キロ(2000フィート)に設定され、最大速度は時速104.5キロ(65マイル)に設定された。しかし、これは単に1つの非限定的な例であり、これらの閾値の各々は、上で議論された多くの要因に応じて劇的に変化し得る点が強調されるべきである。
【0089】
したがって、いくつかの態様では、水平速度情報と、位置固定正当性モジュール48による時間および距離の正当性の確認とに基づいて、イベント位置決定モジュール38は、検出されたイベント26の概算の地理的位置L200を決定するために、それぞれ、位置固定情報記録106および114のうちの1つまたは両方の少なくとも一部を利用するように動作可能であり得る。
【0090】
例えば、いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38は、検出されたイベント26の概算位置200を決定する際に支援するように動作可能な追加のモジュールを含み得る。例えば、イベント位置決定モジュール38は、イベント26に関連する位置固定情報28の所与の組に基づいて、検出されたイベントの、それぞれ、概算水平位置と概算垂直位置とを決定するように動作可能な水平位置概算モジュール41と垂直位置概算モジュール43とを含み得る。
【0091】
例えば、さらに図8〜10を参照すると、水平位置概算モジュール41と垂直位置概算モジュール43とを利用して、イベント位置決定ロジック40は、G1208に関する位置固定情報106に基づいて、検出されたイベント26の第1の概算位置(AL1)238と、G2224に関する位置固定情報114に基づいて、検出されたイベント26の第2の概算位置(AL2)246とを決定するように動作可能であり得る。さらに、いくつかの事例では、イベント位置決定モジュール38は、概算イベント地理的位置200として、検出されたイベント26の第1の概算位置(AL1)238または検出されたイベント26の第2の概算位置(AL2)246を利用するように動作可能であり得る。あるいは、その他の事例では、イベント位置決定モジュール38は、検出されたイベント26の第1の概算位置(AL1)238および/または第2の概算位置(AL2)246に基づいて概算のイベントの地理的位置200を決定するように動作可能であり得る。イベント位置決定モジュール38は、固定情報106および114の1つのならびに/または両方の組内のデータの正当性と相対的な重みに応じて、上述の事例のうちの1つまたは両方を利用することができる。
【0092】
したがって、地理的固定G1208および/またはG2224は、検出されたイベント26から時間および空間の両方の形で分離され得るが、G1および/またはG2の位置固定情報に基づいてイベント26の概算の地理的位置L200を導き出すことが可能である。
【0093】
例えば、図8を参照すると、検出されたイベントL200の概算位置(AL1)238は、地理的固定G1208の位置固定情報106と検出されたイベントLのタイムスタンプ98の第1の組に基づいて決定され得る。いくつかの態様では、AL1238の高度(AL1_alt)244は、G1 208のタイムスタンプ(G1_ts)262(図4を参照)と、垂直速度(G1_vv)214で検出されたイベントのタイムスタンプ98の間で無線デバイス12によって移動された垂直距離(Vd1)258を計算することによって決定され得る。その他の態様では、検出されたイベントの概算位置AL1238の経度(AL1_lon)242および/または緯度(AL1_lat)240は、水平速度(G1_hv)212(図4を参照)と、(G1_θ)222の方位と、固定G1208のタイムスタンプ(G1_ts)262と検出されたイベントのタイムスタンプ98の間の時差132とに基づいて、無線デバイス12によって移動された水平距離(HD1)254を計算することによって決定され得る。
【0094】
類似の方法で、図9を参照すると、検出されたイベントL200の概算位置(AL2)246は、地理的固定G2224の位置固定情報114と検出されたイベントのタイムスタンプ98の第2の組とに基づいて決定され得る。いくつかの態様では、AL2246の高度(AL2_alt)252は、固定G2 224のタイムスタンプ(G2_ts)262(図4を参照)と垂直速度(G2_vv)228で検出されたイベントのタイムスタンプ98の間で無線デバイス12によって移動された垂直距離(Vd2)260を計算することによって決定され得る。その他の態様では、イベントL200の概算位置AL2246の経度(AL2_lon)250および/または緯度(AL2_lat)248は、水平速度(G2_hv)226(図4を参照)と、(G2_θ)236の方位と、固定G2224のタイムスタンプ(G2_ts)264と検出されたイベントのタイムスタンプ98の間の時差132とに基づいて、無線デバイス12によって移動された水平距離(HD2)258を計算することによって決定され得る。
【0095】
いくつかの態様では、図10を参照すると、検出されたイベント26の概算の地理的位置L200を決定するために、AL1238およびAL2246のうちの1つまたは両方ならびに/あるいはそれらの対応する位置固定情報106および/または114が利用され得る。この場合、イベント位置決定モジュール38、水平位置概算モジュール41、および垂直位置概算モジュール43のうちの少なくとも1つは、AL1238およびAL2246ならびに/あるいはそれらの対応する位置固定情報106および/もしくは114のコンテンツ、正当性、および/または相対的な重みを考慮に入れ、次いで、対応する検出されたイベント26の概算の地理的位置L200を生成するためのロジックを含み得る。検出されたイベント26の概算の地理的位置L200は、緯度(L_lat)202、経度(L_lon)204、高度(L_alt)244のうちの1つまたは任意の組合せを含むことが可能であり、それらから導き出されることが可能であり、かつ/またはそれらの導出を可能にし得る。
【0096】
例えば、位置固定情報28のコンテンツに関して、G1に関する106および/またはG2に関する114など、位置固定情報の特定の組は、1つまたは複数の位置決め関連のパラメータに欠ける可能性がある。例えば、水平速度(G1_hv)212および/または方位(G1_θ)222などの水平速度成分が不足している可能性がある。もう1つの例では、垂直速度(G1_vv)214および/または高度(G1_alt)220などの垂直速度成分が不足している可能性がある。したがって、いくつかの態様では、特定の位置決め関連のパラメータの利用可能性および/または決定された正当性に応じて概算の地理的位置L200のすべてまたは少なくとも一部を生成するために、水平位置概算モジュール41(図7)と垂直位置概算モジュール43(図7)とは、それらの独自のロジックおよび/またはイベント位置決定ロジック40の制御下で、各々、水平位置概算ロジックおよび垂直位置概算ロジック、それぞれ、45および47の複数の実施形態を備え得る。
【0097】
例えば、図11を参照すると、第1の実施形態(HPA1)は、速度情報および方位情報の両方が地理的固定G1およびG2の両方に関して利用可能である場合、イベント26の水平座標、すなわち、緯度(L_lat)202および経度(L_lon)204を概算することが可能である。他方で、図12を参照すると、第2の実施形態(HPA2)は、位置固定情報の1組だけから速度および方位のデータを利用する。HPA1およびHPA2は両方とも、イベントの水平位置の概算を提供するために、速度パラメータ(G1_hv)212と方位パラメータ(G2_θ)222とを含むベクトル情報を利用する三角法など、所定の関係を組み入れる。
【0098】
例えば、1つの非限定的な態様では、図11の第1の水平概算数式(HPA1)は、ステップ274で、イベントの時間(Ets)98から第1および第2の地理的固定(G1およびG2)を受信する時間までの移動した水平距離(Hd1254およびHd2256)を以下のとおり計算することを含み得る。
【数20】
【0099】
ステップ276で、第1の地理的固定G1に基づいて、イベント200の第1の概算位置(AL1)の経度座標と緯度座標とが計算される。非限定的ないくつかの実施形態は、以下の数式に従って、地球の曲率を考慮に入れることができる。
【数21】
【0100】
ステップ278で、第2の地理的固定G2に基づくイベント26の第2の概算位置(AL2)の経度座標および緯度座標、それぞれ、AL2_lonおよびAL2_latは、以下のように、ステップ276と類似の方法で計算され得る。
【数22】
【0101】
ステップ280で、イベント26の概算の地理的位置200の緯度(L_lat)202と経度(L_lon)204とが計算される。距離Hd1およびHd2が等しい場合、イベント26の緯度および経度は、以下のように、第2の固定G2の位置固定情報を使用して計算された概算を使用して決定され得る。
【数23】
【0102】
しかし、距離Hd1およびHd2が異なる場合、イベント26の位置の概算の緯度および概算の経度は、以下のように、両方の距離の重みづけされた平均を使用して決定され得る。
【数24】
【0103】
上の方程式で例示された距離の絶対値は、距離のうちの1つが負であり得るという事実を考慮に入れるために使用される。例えば、第2の地理的固定G2のタイムスタンプ(G2_ts)はイベント26のタイムスタンプ(Ets)の後であるため、Hd2は負であり得る。
【0104】
さらに、上の重みづけされた平均の方程式は、距離は比較的短いという想定に基づいて、地球の曲率を無視するために簡素化されている点に留意された。しかし、地球の曲率を考慮に入れるために、その他の方程式が利用され得る。
【0105】
図12を参照すると、位置固定情報の1つの組だけが利用可能である場合、または位置固定情報の1つの組だけが特定の地理的固定Gnに関して正当であると決定された場合、検出されたイベントの緯度座標と経度座標とを概算するために第2の水平位置概算(HPA2)が利用され得る。例えば、イベントと固定の間の時差132は所定の時間閾値128を超え、かつ/または移動した距離138は所定の距離閾値134より大きいため、1つの地理的固定は無効と判定され得る。もう1つの例では、水平情報、すなわち、水平速度情報と方位情報とは地理的固定G1またはG2に関して利用可能でない可能性がある。この第2の例は、例えば、無線デバイスがイベント26の後にもはや動作可能でなく、地理的固定G2に関する位置固定情報の受信、または転送が不可能である場合に発生し得る。
【0106】
したがって、図12のステップ284で、イベント26の時間から地理的固定Gnを受信する時間まで移動した水平距離(Hd)が計算され、Gnは地理的固定、例えば、水平速度情報を備えるG1またはG2である。このステップは、G1およびG2のうちの1つだけ、すなわち、Gnに関して、ステップ274(図11)のステップと類似する。したがって、Hdは次のように計算され得る。
【数25】
【0107】
図11のステップ274または276と類似して、ステップ286で、イベント26の概算位置(AL)の経度座標および緯度座標、それぞれ、AL_lonおよびAL_latが、次の数式に従って計算される。
【数26】
【0108】
ステップ288で、イベントの緯度座標と経度座標とは、以下のように、上で計算された概算の緯度AL_latと概算の経度AL_lonとに割り当てられることになる。
【数27】
【0109】
その他の態様では、水平速度情報が利用可能でない場合、検出されたイベント26の概算の地理的位置200を決定する代替方法は、イベント時間とそれぞれの位置固定情報の間の時差を比較すること、および例えば、概算の地理的位置200として、最短の時間距離を有する固定の地理的位置を選択することを備え得る。かかる決定を実行するための方法および装置のさらなる詳細は、2005年5月27日に出願され、譲渡人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に組み込まれている「Apparatus and Methods for Associating a Geographical Position with an Event Occuring on a Wireless Device」という表題の米国特許出願第11/139,301号で判明され得る。
【0110】
図13および図14を参照すると、イベント26の水平位置を概算するために用いられる方法に類似した、2つの代替方法、それぞれ、VPA1およびVPA2は、イベント26の地理的位置(L)200の高度(L_alt)206を概算するための垂直概算モジュール43によって利用され得る。
【0111】
例えば、図13を参照すると、いくつかの態様では、VPA1の方法は、地理的固定G1およびG2の両方が正当な位置決め関連のパラメータを含む位置固定正当性モジュール48による決定に基づくことが可能である。したがって、位置固定情報106および114内に存在する高度情報および垂直速度情報は、イベント200の高度を概算するために使用され得る。
【0112】
ステップ294で、イベントのタイムスタンプ(Ets)から第1および第2の地理的固定を受信する時間まで移動した垂直距離、すなわち、Vd1およびVd2は、次のように計算され得る。
【数28】
【0113】
Vd1およびVd2は、イベントが地理的固定の前に発生したか後に発生したかに基づいて、正の距離または負の距離であり得る。
【0114】
ステップ296で、地理的固定G1に関する位置固定情報に基づく第1の概算高度(AL1_alt)と、地理的固定G2に関する位置固定情報に基づく第2の概算高度(AL2_alt)とが、次いで、次のように計算され得る。
【数29】
【0115】
HPA1の緯度計算または経度計算に類似して、Vd1の絶対値がVd2の絶対値と等しい場合、方法VPA1のいくつかの態様では、イベント26の概算高度(L_alt)は次のように設定され得る。
【数30】
【0116】
これは、G2はイベント26の検出に基づいてトリガされ、したがって、時間と空間の形でイベント26により近いため、後の地理的固定G2は先の固定G1よりも正確であるという想定に基づく。
【0117】
この態様では、Vd1の絶対値がVd2の絶対値と等しくない場合、イベント200の概算高度は、例えば、次の数式に基づいて、地理的固定G1の時間とイベント26の時間の間に移動した計算された垂直距離と、イベント26の時間と地理的固定G2の時間の間に移動した計算された垂直距離との重みづけされた平均に設定され得る。
【数31】
【0118】
さらに、水平位置概算方法HPA2に類似して、1つの地理的固定Gnだけに関して、垂直速度情報が利用可能、すなわち、妥当であり得る。次に図14を参照すると、いくつかの態様では、垂直位置概算方法VPA2は、イベント高度(L_alt)が、単一の正当な位置固定、すなわち、G1またはG2から利用可能な高度(Gn_alt)と垂直速度情報(Gn_vv)とから概算されることを可能にする。
【0119】
イベントの時間から1つの位置固定Gnを受信する時間(Gn_ts)までの移動した垂直距離Vdは、次のように計算され得る。
【数32】
【0120】
高度速度情報と垂直速度情報とを含む固定Gnからの情報に基づく、イベント26の概算位置の高度は、次のように計算され得る。
【数33】
【0121】
したがって、1つの地理的固定だけからの位置固定情報が使用されるため、イベントの概算高度は次のように設定され得る。
【数34】
【0122】
いくつかの態様では、イベント位置決定ロジック40は、位置固定情報28内に存在する水平速度情報の利用可能性と、垂直速度情報の利用可能性とに基づいて、ならびに位置固定正当性ロジック48によって決定されるそのデータの正当性に基づいて、所定の方法で、概算実施形態、例えば、HPA1、HPA2、VPA1および/またはVPA2を選択するように動作可能である。
【0123】
無線デバイス12上で検出されたイベントの位置を概算する目的で、非限定的なイベント位置決定ロジック40は、水平速度情報および垂直速度情報の利用可能性に応じて、G1およびG2に関する位置固定情報の様々な組合せを「事例」に分類するように動作可能であり、かつそれらの範疇に応じて、HPA1、HPA2、VPA1、VPA2、および/または位置座標を概算するためのいくつかのその他の所定の機能などの概算実施形態が選択され得る。
【0124】
例えば、イベント26と位置固定時間(G1_ts)の間、およびイベント26と位置固定時間(G2_ts)の間の時差が、時間閾値128内であり、水平速度情報、すなわち、速度と方位とが位置固定情報記録106および114の両方の中に提供される「事例1」が定義され得る。位置固定情報記録、すなわち、106または114の両方ではなく、それらのうちの1つにおいて水平速度が利用可能である「事例2」が定義され得る。上で定義された事例は非限定的である。その他の事例が存在し、検出されたイベント26の地理的位置を概算するために代替方法を用いることが可能である。
【0125】
図15〜図18は、無線デバイス12上で発生した、検出されたイベントの位置を概算するための方法の1つの可能な組を例示する。
【0126】
図15を参照すると、ステップ312で、方法は、無線デバイス12上で発生する所定のイベントを識別するために、イベント追跡構成92を生成することを含み得る。例えば、イベント追跡構成92は、ユーザによって遠隔サーバ36に局所的にまたは遠隔で入力される1つまたは複数のイベント追跡パラメータを含み得る。例えば、イベント追跡パラメータは、とりわけ、監視するための1つまたは複数の所定のイベント、検出されたイベントに関して何の情報を記録するか、記録された情報をいつおよび誰に提供するかを識別することが可能である。
【0127】
さらに、ステップ314で、方法は、イベント追跡構成92をそれぞれの無線デバイス12に転送することをオプションで含み得る。例えば、遠隔サーバ36は、無線ネットワーク32上で無線デバイス12に構成92を送信することが可能である。これらの動作は、例えば、技術者、現場の修理技師、または遠隔サーバ36の任意のその他のオペレータによって開始され得る。あるいは、構成92は無線デバイスへの無線接続を経由して無線デバイス上にロードされることが可能であり、または製造時に静的にロードされることが可能である。
【0128】
受信されたイベント追跡構成92およびイベント追跡ロジック20の実行に基づき、無線デバイス12は所定のイベント26の発生を検出して、分析のために、イベント26に関連する特定の情報、すなわち、イベント情報24と位置固定情報28とを遠隔サーバ36などのもう1つのデバイスに送信するように動作可能である。
【0129】
さらに、無線デバイス12は位置固定情報28を要求し、受信し、記憶し、遠隔サーバ36に送信するために構成可能である。例えば、イベント追跡モジュール20は、位置情報に関して要求を生成して、要求を位置決めモジュール22に送信するように動作可能であり得る。位置決めモジュール22は、位置取出しロジック100を経由して、ネットワーク32上で位置決定実体30から位置決め関連の情報を取り出して、受信されたデータを位置固定情報28として無線メモリ常駐データログ34内に記憶することが可能である。
【0130】
いくつかの態様では、イベント追跡モジュール20と位置決めモジュール22とは、構成92および所定のイベント26の検出に基づいてなど、データログ34内のイベント情報24と位置固定情報28とを収集するために、それぞれの無線デバイス12の通信処理エンジン82によって実行可能である。
【0131】
ステップ316で、方法は、位置固定情報に適用するために正当性閾値を構成することを含み得る。例えば、この動作は、位置固定情報の正当性を確認するために使用されることになる時間および距離の閾値、すなわち、時間閾値128および距離閾値134を設定することを含み得る。閾値は、検出されたイベントの位置を概算するために使用されるように、受信されたデータが十分信頼性のあるものであるかどうかを決定するために利用され得る。例えば、位置固定正当性モジュールは、遠隔サーバ36のオペレータによってイベント位置決定モジュール38に入力され得る、または遠隔サーバ36に直接的に接続されたもしくはネットワークインターフェース52を経由して遠隔で接続された、もう1つのデバイスから受信され得る、所定の時間閾値128と所定の距離閾値134とを備え得る。
【0132】
無線デバイス上で発生したイベントを検出するために構成されるとすぐ、イベント追跡モジュール20は、イベントの検出時に、イベントのログ34を生成して、そのログ34をネットワーク32上で送信することが可能である。
【0133】
後で、ステップ320で、方法は、1つまたは複数の無線デバイス12から1つまたは複数のデータログ34を受信して記憶することを含み得る。例えば、遠隔サーバ36は、それに対して遠隔サーバ36が追跡構成を転送する無線デバイスのためにデータログを受信することができる。データログ34を受信するとすぐ、方法は図16のステップ322で処理を継続することができる。
【0134】
次に図16を参照すると、ステップ322でデータログ34を受信した後、方法は、G1および/またはG2が検出されたイベント26の所定の時間閾値128内で発生するかどうかを決定することを含み得る。さらに、いくつかの態様では、方法は、イベント26に関して概算位置を決定するために、G1および/またはG2が水平速度情報、すなわち、水平速度情報と方位情報とを備えるかどうかを決定することが可能である。いくつかの態様では、イベント位置決定ロジック40はまず、イベント時間(ETs)98と、位置決め関連のデータの正当性を確認する際に使用されることになるデータログ34内の位置固定時間との間の時差132を計算することができる。
【0135】
非限定的な方法は、G1を試験するのに先立ってG2を試験することができる。この場合、ステップ324で、方法は地理的固定G2が時間閾値128内で発生したかどうかを決定することを含み得る。例えば、イベント位置決定ロジック40は、G2が正当であるかどうかを決定するために、時差132を時間閾値128と比較することが可能である。
【0136】
G2が時間閾値128内である場合、制御はステップ326に移動することができ、その時点で、方法は、その他の地理的固定G1に関して位置固定情報を試験することを含み得る。すなわち、イベント位置決定ロジック40は、G2に関して実行されたのと類似の方法で、G1が時間閾値128内で発生したかどうかを決定するように動作可能であり得る。
【0137】
イベント位置決定ロジック40がG1は時間閾値128の外で発生したために無効であると決定した場合、ステップ338で、方法は、G2が単独でイベント26の位置を概算するために使用され得るかどうかを決定するために、水平速度情報に関してG2を試験することが可能である。
【0138】
しかし、G1およびG2の両方が時間閾値128内で発生した場合、方法は、イベントの位置を概算する目的で、G1およびG2のうちの1つまたは両方が水平情報、すなわち、水平速度および/または方位情報を備えていないかどうかを試験するために、ステップ328および330で処理を継続することができる。
【0139】
ステップ328で、非限定的な方法はまずG1を試験することができる。
【0140】
G1が水平情報を含む場合、方法は、ステップ330で、G1およびG2の両方が水平情報を備えるかどうかを決定するためにG2を試験することができる。
【0141】
あるいは、G1が水平情報を備えていない場合、ステップ338で、方法は、G2が水平情報を備えるかどうかを決定することが可能である。
【0142】
ステップ330で、イベント位置決定ロジック40が、G1およびG2の両方が水平速度および/または方位情報を備えると決定した場合(すなわち、事例1のシナリオ)、制御は、図17のステップ332に移動することができる。あるいは、G1およびG2のうちの1つだけが要求される情報を備える場合(すなわち、事例2のシナリオ)、制御はステップ330またはステップ338から図18のステップ336に移動し得る。
【0143】
最後に、G1もG2も水平速度情報を備えない場合、無線デバイス12上で発生するイベント26の位置の概算は、ステップ340で、2005年5月27日に出願され、その全体が参照により本明細書に予め組み込まれている、「Apparatus and Methods for Associating a Geographical Position with an Event Occuring on a Wireless Device」という表題の米国特許出願第11/139,301号で開示された方法を含むが、これに限定されない代替のイベント位置方法を要求することができる。例えば、このシナリオでは、イベント時間との最小時差を有する固定情報の地理的位置が検出されたイベントの概算位置として使用され得る場合、低い時間閾値方法が利用され得る。しかし、その他の概算方法が利用され得る点に留意されたい。
【0144】
再びステップ324を参照すると、イベント位置決定ロジック40が、イベント26と地理的固定G2の時間の間の時間が時間閾値128を満たさないことを決定する場合、地理的固定G1の時間はステップ344で試験されることが可能である。
【0145】
位置固定正当性モジュール48が、地理的固定G1の位置固定情報に関連する時差132は時間閾値128を満たさないことを決定する場合、方法は、どちらの固定情報の組も構成された閾値に基づいて正当なパラメータを含まないとして、ステップ348で終了する。
【0146】
あるいは、計算された時差132が時間閾値128を満たす場合、地理的固定G1の位置情報は、G1が水平速度および/または方位情報を備えるかどうかを決定するためにステップ346で試験されることが可能である。
【0147】
ステップ346で、方法がG1は水平情報を備えないことを決定した場合、ステップ348で、方法は水平情報を要求しない代替方法に基づいてイベント位置を演算することができる。例えば、かかる代替方法は、2005年5月27日に出願され、その全体が参照により本明細書に予め組み込まれている、「Apparatus and Methods for Associating a Geographical Position with an Event Occuring on a Wireless Device」という表題の米国特許出願第11/139,301号で開示された、既述の低い時間閾値方法を含み得るが、これに限定されない。
【0148】
ステップ346で、イベント位置決定ロジック40が、G1は水平速度および/または方位情報を備えると決定した場合、イベント26の概算位置は、1つの地理的固定に関する位置情報に基づいて決定されることが可能であり(すなわち、事例2のシナリオ)、制御は、図18のステップ336に移動することができる。
【0149】
上で議論されたように、地理的固定G1およびG2を備える位置決め関連のデータは、事例1および事例2のシナリオに分類され得る。図17は、ステップ332で始まる、無線デバイス12上で発生するイベントの位置を概算するための方法のいくつかの態様を例示し、G1およびG2に関する位置固定情報28は、事例1の分析を保証する条件に該当する。既に開示されたように、事例1は、G1およびG2の両方が検出されたイベント26の時間閾値128内で発生するそれらのシナリオを含み、位置固定情報106および114の両方の組は水平情報を備える。
【0150】
ステップ350で、位置固定正当性モジュール48は、地理的固定G1およびG2の位置がイベント26の距離閾値134内であるかどうかを試験するように動作可能であり得る。いくつかの態様では、イベント位置決定ロジック40は、それぞれの水平速度、すなわち、G1_hvおよびG2_hvによってそれぞれの時差132を乗じることによって、移動した水平距離、すなわち、Hd1およびHd2を決定することができる。
【0151】
やはりステップ350を参照すると、イベント位置決定ロジック40は、次いで、それぞれの地理的固定、すなわち、G1および/またはG2が検出されたイベント26の所定の受け入れ可能な距離範囲内であるかどうかを決定するために、計算された距離、すなわち、Hd1およびHd2を距離閾値134と比較するように動作可能である。
【0152】
両方の距離、すなわち、Hd1およびHd2が距離閾値134内である場合、制御はステップ352に移動することが可能であり、G1およびG2は、次いで、G1およびG2が両方とも高度成分および垂直速度成分、すなわち、G1_alt、G2_alt、G1_vv、G2_vvを含むかどうかを決定するために、イベント位置決定ロジック40によって試験される。
【0153】
G1およびG2が両方とも高度成分と垂直速度成分とを含む場合、ステップ354で、イベント位置決定ロジック40は、イベント26の水平位置と垂直位置とを概算するために、G1およびG2の両方から位置固定情報106および114を使用して方法F1(G1,G2)を起動することが可能である。
【0154】
下の表2で示されるように、方法F1(G1,G2)は、イベントの水平位置、すなわち、L_latおよびL_lonを概算するために、図11のHPA1数式と、イベントの垂直位置、すなわち、L_altを概算するために図13のVAP1数式とを使用する。表2に列挙された非限定的な4つの方法は、上で説明された事例1および事例2などのシナリオに基づいて無線デバイスのイベント26の位置200を決定するように動作可能な複数の可能な態様のうちのほんの1つである。
【表2】
【0155】
表2で示されたように、いくつかの事例では、イベント26の概算位置200は、イベント26の高度概算を含まない場合がある。これらのイベントは、図17の、それぞれ、ステップ356および362で示された方法F2および方法F4を表し、データに関する位置決め関連の情報は時間閾値128および距離閾値134により妥当であり得るが、高度情報と垂直速度情報とを含まない可能性がある。
【0156】
再びステップ352を参照すると、G1およびG2のうちの少なくとも1つが高度情報または垂直速度情報に欠ける場合、垂直情報が1つの地理的固定から利用可能であるとしても、方法F2(G1,G2)は、数式HPA1(図11)を使用してイベントの緯度と経度とを概算するためにステップ356で起動され得るが、垂直位置概算方法は起動され得ない。例えば、この事例で概算垂直位置を含まない1つの理由は、水平位置を概算するために両方の固定の水平情報を使用すると同時に、かかる概算の基礎を1つの固定の垂直情報に置くことは不正確でありかつ矛盾する可能性があるというものである。
【0157】
再びステップ350を参照すると、地理的固定G1およびG2のうちの1つだけが距離閾値134内で発生する場合、イベントの距離閾値134内である1つの地理的固定、すなわち、Gnに関して、高度および垂直速度成分が利用可能であるかどうかを試験するために、制御はステップ358に移動することができる。
【0158】
ステップ358で、Gnが高度成分と垂直速度成分とを備える場合、一態様では、イベント位置決定ロジック40は、方法F3(Gn)を利用し得る。方法F3は、イベント26の経度と緯度とを概算するために数式HPA2(図12)を、イベント26の垂直位置を概算するためにVPA2(図14)を使用する。
【0159】
あるいは、ステップ358で、方法が、Gnは高度および垂直速度成分を備えないことを決定した場合、方法は、イベントの経度と緯度とを概算するために方法F4(Gn)を利用するステップ360に進む。方法F4(Gn)は、イベント26の緯度と経度とを概算するために数式HPA2(図12)を応用し得る。高度および垂直速度の情報が欠けているため、高度の概算は利用可能でない。
【0160】
図18は、ステップ336で始まる、位置固定情報記録106(G1)および114(G2)が事例2の条件満たす場合、すなわち、固定G1およびG2のうちの1つだけ、すなわち、Gnが時間閾値128を満たし、水平速度および/または方位情報を備える状況でイベント26の位置を概算するための方法のいくつかの態様を例示する。
【0161】
ステップ366で、イベント位置決定ロジック40および/または位置固定正当性モジュール38は、時間閾値128内で発生し、かつ水平速度情報を含む単一の地理的固定、すなわち、Gnが距離閾値134内で発生するかどうかを決定するように動作可能であり得る。
【0162】
Gnが距離閾値134内で発生しない場合、ステップ374で、代替のイベント位置方法が応用され得る。例えば、代替の方法は、既述の米国特許出願第11/139,301号で予め開示された方法を含み得る。
【0163】
あるいは、Gnが距離閾値134内で発生する場合、ステップ368で、イベント位置決定ロジック40は、Gnが垂直速度情報、すなわち、高度および/または垂直速度を備えるかどうかを決定することが可能である。
【0164】
Gnが垂直速度情報を含む場合、ステップ370で、方法F3(Gn)は、イベントの緯度座標と経度座標とを概算するために利用され得る。例えば、方法F3(Gn)は、イベント26のそれぞれの高度を概算するために数式VPA2(図14)を応用する。
【0165】
Gnが垂直速度情報を含まない場合、方法F4(Gn)は、ステップ372で、イベントの緯度と経度とを概算するために応用され得る。いくつかの態様では、方法F4は計算のために数式HPA2(図12)を利用する。この場合、垂直速度情報は利用可能でないため、いくつかの態様では、高度に関して概算は計算されない。
【0166】
図19〜図22は、その下でイベント位置決定モジュール38(図7)が、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために、受信されたイベント情報24(図7)と位置固定情報28(図7)とを処理する異なるシナリオを例示する。示されたすべての例で、時間閾値規則122(図7)は満たされ、距離閾値134(図7)はまだ決定されていない。
【0167】
図19は、イベント位置382と、イベント前地理的位置G1(388)と、イベント後G2(376)とを備える事例1の第1の例を示すことができ、G1およびG2は両方とも水平情報、すなわち、緯度、経度、タイミング、速度、および方位と、垂直速度情報、すなわち、高度および垂直速度とを含む。Hd1(386)は、G1(388)とAL1(384)の間の距離であり、AL1はデータログ34内で提供される位置決め関連の情報28に基づくイベント26の概算位置である。同様にHd2(378)はG2(376)とAL2(380)の間の距離であり、AL2は地理的固定G2に関する位置決め関連の情報114に基づくイベント26の概算位置である。さらに、固定G1およびG2に関する位置固定情報は、Hd1(386)およびHd2(378)が両方とも距離閾値134未満であることを決定するイベント位置決定ロジック40によって実行される計算に基づいて、両方とも正当である。図17(事例1)の流れ図を応用すると、イベント26の概算の地理的位置382は、図17のステップ354で示されたように、方法F1(G1,G2)に基づいて計算されることが可能であり、経度、緯度、および高度の概算を含み得る。
【0168】
やはり図19を参照すると、事例1の第2の例は、地理的固定G1(388)が水平情報だけを含み得る、すなわち、地理的固定G1(388)は高度情報および垂直速度情報に欠ける点を除いて、第1の例で開示されたすべての条件を備え得る。これらの状況の下で、検出されたイベントの概算位置は、図17のステップ356で示されたように、方法F2(G1,G2)に基づくことが可能であり、垂直位置情報を含まない可能性がある。
【0169】
図20は、検出されたイベントの概算の地理的位置390を決定する際に使用するために評価される、地理的固定G1(392)と地理的固定G2(394)とを備える事例1の第3の例を例示し得る。この場合、G1(392)は水平位置情報だけを備え、G2(394)は水平位置情報と垂直位置情報の両方を備える。この場合、Hd1(397)およびHd2(398)を計算するとすぐに、イベント位置決定ロジック40は、Hd1(397)が距離閾値134より大きいことを決定することができる。したがって、AL2(396)の水平座標および垂直座標が計算されることが可能であり、一方、距離閾値の違反に基づいてG1(392)は無効と見なされるため、AL1(図示せず)の水平座標は計算され得ない。したがって、イベントの概算の地理的位置390は、図17のステップ360で示されたように、方法F3(G2)を使用して、地理的固定G2に関連する情報だけに基づいて決定されることが可能であり、イベントの概算の経度と、概算の緯度と、概算高度とを含み得る。
【0170】
図20は、第3の例に類似し、地理的固定G1(392)および地理的固定G2(394)の両方が水平情報だけを備える点で異なる、事例1の第4の例をさらに示し得る。したがって、G2(394)は垂直情報を含まないため、AL2(396)の概算高度は、この態様では計算され得ない。さらに、イベントの概算位置、すなわち、経度および緯度だけが、図17のステップ362で示されたように、方法F4(G2)に基づくことが可能である。
【0171】
図21は、検出されたイベントの概算の地理的位置400を決定する際に使用するために評価される、地理的固定G1(402)および地理的固定G2(404)を備える事例1の第5の例を示し得る。この例では、G1(402)は、水平情報および垂直情報の両方を備え、一方、G2(404)は水平情報だけを備える。さらに、Hd1(408)は距離閾値134内であるとして計算され、一方、Hd2(409)は距離閾値134より大きいとして計算される。したがって、AL1(406)の水平座標と垂直座標とが計算されることが可能であり、一方、G2(404)は距離閾値の違反に基づいて無効であると見なされるため、AL2(図示せず)の水平座標は計算されない。したがって、G1およびG2のタイムスタンプ間で発生するイベントの概算位置は、図17のステップ360で示されたように、方法F3(G1)に基づく可能性があり、G1(402)に関する位置固定情報データに基づいて垂直成分を含み得る。
【0172】
図21は、G1(402)が水平情報だけを備え、一方、G2(404)が水平情報および垂直情報の両方を備える点を除いて、第5の例に類似した事例1の第6の例をさらに示し得る。この条件の組に基づいて、水平座標AL1(406)は、G1(402)に関して受信された緯度情報、経度情報、および方位情報に基づいて計算される。距離閾値の違反に基づいてG2(404)は無効と見なされるため、AL2(図示せず)の水平座標は計算されない。さらに、G1(402)は垂直速度情報を含まないため、AL1(406)に関する高度座標は計算されない。したがって、イベントの概算位置は、図17のステップ362で示されたように、方法F4(G1)に基づくことが可能であり、垂直成分を含まない。
【0173】
図22は、単一の地理的固定Gn(418)が水平情報と垂直情報とを備える、事例2の第1の例を示し得る。この例の中に存在する情報に基づいて、イベント位置決定ロジック40は、水平距離Hd(416)が距離閾値134によって決定された閾値内であることを決定することができる。イベント410の概算位置AL(412)の水平座標と垂直座標とは、水平情報、すなわち、緯度情報、経度情報、および方位情報と、地理的固定Gn(418)に関する垂直速度情報とに基づいて計算され得る。したがって、イベントの概算位置は、図17のステップ370で示されたように、方法F3(Gn)に基づいて決定されることが可能であり、単一の地理的固定Gn(418)に基づく垂直成分、すなわち、緯度を含み得る。
【0174】
図22は、事例2の第2の例を例示することができ、Gn(418)は水平情報だけを含み、一方、事例2の第1の例のその他のパラメータは同じ状態のままである。これらの条件の下で、Gn(418)は垂直情報を含まないため、イベントの概算位置AL(412)の垂直成分は計算され得ない。さらに、単一の固定だけからの情報が利用され得るため、かつこの情報は垂直情報を含まないため、検出されたイベントの概算の地理的位置は、方法F4(Gn)に基づいて計算され得る、AL(412)に設定された経度座標および緯度座標だけを含む。
【0175】
要約すれば、無線デバイス12はそのコンピュータプラットフォーム56上に常駐する、検出されたイベントの発生の時点で無線デバイスの概算の地理的位置を決定するためにイベント情報24および対応する位置固定情報28の収集を引き起こす、少なくとも1つの(固定または仮の)アプリケーションまたはエージェントを有することが可能である。さらに、いくつかの態様では、無線デバイス12は、分析のために、その無線デバイス向けのデータログ34への選択的なアクセス、かつ/または(遠隔サーバ36など)もう1つのコンピュータデバイスへの当該データログ34の伝送をもたらすように動作可能であり得る。例えば、無線デバイス12がそのように実施される場合、データログ34は、オープンボイス(open voice)またはデータ呼など、無線デバイス12から無線ネットワーク32への開放型通信接続上で送信されることが可能である。図2で示されたように、無線デバイスが移動通信電話12であり、無線ネットワークが移動通信ネットワークである場合、データログ34は、ショートメッセージサービスまたはその他の無線通信方法を介して送信され得る。あるいは、そのように実施される場合、無線デバイス12は分析を局所的に実行することが可能である。いずれの場合も、イベント位置決定モジュール38は、イベント情報24と対応する位置固定情報28とに基づいて、検出されたイベントの概算の地理的位置200を決定するために所定の位置決定ロジックを実行することができる。いくつかの態様では、所定の位置決定ロジックは、位置固定情報28のすべてもしくは一部のコンテンツおよび/または正当性を考慮に入れることができる。さらに、いくつかの態様では、所定の位置決定ロジックは、イベントの時間に先立って収集された位置固定情報28の1つの組およびイベントの時間の後で収集された位置固定情報28のもう1つの組のうちの少なくとも1つ、ならびに位置固定情報の両方の組に基づいて、検出されたイベントの概算の地理的位置200を決定することが可能である。加えて、いくつかの態様では、所定の位置決定ロジックは、検出されたイベントの概算の地理的位置200に関する要約および/または詳細をもたらし、イベント情報24および対応する位置固定情報28のうちの1つまたは両方のいくつかの部分のすべてをさらに含み得るイベント報告44を生成するように動作可能であり得る。
【0176】
上述のイベント位置決定モジュール38は、1つまたは複数の三角法ベースの所定の関係を利用するものの、位置固定情報26に基づいて、検出されたイベント26の概算の地理的位置200を決定するために、任意のその他の種類の数式が利用され得る点に留意されたい。さらに、所与のシナリオと所望されるレベルの正確さに応じて、かかる関係は、地球の曲率を組み込んでよく、組み込まなくてもよく、またはその一部を組み込んでもよい。
【0177】
無線デバイス12のコンピュータプラットフォーム56上で実行されており、かつ遠隔サーバ36の処理エンジン42によって実行される方法の一部に鑑みて、方法は、プログラムが方法の収集、記憶、および伝送の動作を実行するよう、デバイスプラットフォーム56を有する無線デバイス12に命令するコンピュータ読取可能媒体内に常駐するプログラムを含む。かかるプログラムは、任意の単一のコンピュータプラットフォーム上で実行されることが可能であり、またはいくつかのコンピュータプラットフォーム間で分散された方法で実行されることも可能である。さらに、方法は、無線デバイス12からのデータログ34の収集および処理を介してイベントに関連する地理的位置の正当性を評価するよう、遠隔サーバ36などのコンピュータデバイスに命令するプログラムによって実施され得る。
【0178】
コンピュータ可読媒体は、無線デバイス12のコンピュータプラットフォーム56のメモリ78であってよく、または遠隔サーバ36に関連するデータストレージであってもよい。さらに、コンピュータ可読媒体は、磁気ディスクもしくはテープ、光ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、または当技術分野で知られているようなその他の記憶媒体など、無線デバイスコンピュータプラットフォームまたは遠隔サーバ上にロード可能な二次記憶媒体内にあってもよい。
【0179】
本明細書で開示された態様に関して説明された様々な例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理、離散的なハードウェア成分、あるいは本明細書に説明された機能を実行するために設計されたそれらの任意の組合せにより実施または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、別の方法では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと共に1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意のその他のかかる構成として実施され得る。
【0180】
さらに、方法は、例えば、機械可読命令の系列を実行するために、デバイスプラットフォーム56および遠隔サーバ36など、システムの(1つまたは複数の)部分を操作することによって実施されることも可能である。かかる系列は、開示された方法の列挙された動作および/またはステップに対応する組など、命令の複数の組を含み得る。さらに、命令は様々なタイプの信号担持(signal-bearing)またはデータ記憶媒体の一次媒体、二次媒体、または三次媒体の中に存在し得る。媒体は、例えば、システムの成分によってアクセス可能な、または当該成分内に存在するRAM(図示せず)を備え得る。RAM内、ディスケット内、またはその他の二次記憶媒体内に含まれようと、命令は、DASD(「直接アクセス記憶装置(direct access storage device)」)記憶装置(例えば、従来の「ハードドライブ」またはRAID(「独立ディスクの冗長アレイ」)アレイ)、磁気テープ、電子読出し専用メモリ(例えば、ROM、EPROM、EEPROM)、フラッシュメモリカード、光記憶デバイス(例えば、CD−ROM、WORM(ライトワンス・リードメニー(write once, read many)、DVD、デジタル光テープ)、紙の「パンチ」カード、またはデジタルおよびアナログの伝送媒体を含めて、その他の適切なデータ記憶媒体など、様々な機械可読データ記憶媒体上に記憶され得る。
【0181】
前述の開示は例示的な態様を示すものの、特許請求の範囲によって定義される、説明された態様の範囲から逸脱せずに、本明細書に様々な変更および修正が行われ得る点に留意されたい。加えて、本明細書で説明された任意の態様は、本明細書で説明された任意のその他の態様と組み合わせて使用されることが可能である。さらに、説明された態様の要素は単数で説明または主張され得るが、単数への制限が明示的に述べられている場合を除き、複数が企画される。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】無線通信ネットワーク上で動作する無線デバイスによって検出されるイベントの位置を概算するためのシステムの1つの態様を表すブロック図。
【図2】図1のシステムの移動通信電話ネットワーク態様の1つの態様の概略ブロック図。
【図3】図1の無線デバイスに関連するコンピュータプラットフォームの一態様のブロック図。
【図4】図1のシステムによる、無線デバイス上に記憶された位置固定情報の一態様のブロック図。
【図5】無線デバイス上で発生する所定のイベントの地理的位置に関して、図1の無線デバイスの第1の地理的固定と第2の地理的固定の間の関係の一態様のグラフ。
【図6】図1の遠隔サーバの一態様のブロック図。
【図7】図1の遠隔サーバ上のイベント位置決定モジュールの一態様のブロック図。
【図8】図5の第1の地理的固定に基づく、検出されたイベントの第1の概算位置間の関係の一態様のグラフ。
【図9】図5の第2の地理的固定に基づく、検出されたイベントの第2の概算位置間の関係の一態様のグラフ。
【図10】図5の所定のイベントの地理的位置に関して、図8の第1の概算位置と図9の第2の概算位置の間の関係の一態様のグラフ。
【図11】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの水平位置を概算する方法の一態様の流れ図。
【図12】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの水平位置を概算する方法のもう1つの態様の流れ図。
【図13】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの垂直位置を概算する方法の一態様の流れ図。
【図14】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの垂直位置を概算する方法のもう1つの態様の流れ図。
【図15】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために装置上で実行される方法の一態様の流れ図。
【図16】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために装置上で実行される方法の一態様の流れ図。
【図17】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために装置上で実行される方法の一態様の流れ図。
【図18】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図19】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図20】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図21】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図22】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.§119に基づく優先権主張
本特許出願は、2006年1月9日に出願され、本譲渡人に譲渡され、参照により本明細書に明示的に組み込まれている「Methods and Apparatus for GPS Approximation of an Event for a Wireless Device」という表題の仮出願第60/757,743号の優先権を主張する。
【0002】
開示される態様は、無線デバイスおよび無線通信ネットワークに関し、より詳細には、無線ネットワーク上の無線デバイスに関連するイベントに対応する概算の地理的位置を決定するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
移動体電話、ページャー、ハンドヘルドコンピュータなど、多くの無線通信デバイスは、地球の表面上の無線デバイスの地理的位置に関連する位置決めパラメータ(location parameter)を決定する能力を有する。位置決めパラメータは、無線デバイス向けの位置座標と速度座標とを含み得る。無線デバイスは、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアならびにその他の関連するパラメータの形で地理的位置決めシステムを含み得る。
【0004】
例えば、1つの無線デバイス地理的位置決めシステムは、およそ20、000キロメートルの距離で軌道を描いて地球の周囲を回る24個の一連の衛星コンステレーション(constellation satellites)を含む、アメリカ国防省によって開発および操作された無線ナビゲーションシステムである全地球測位システム(GPS)から導かれた位置決めパラメータを受信および分析する。GPS位置決めパラメータは、衛星から受信された非常に正確な位置決めパラメータとタイミング信号とを使用して、無線デバイスのプロセッサがそれらのそれぞれの3次元位置と速度とを決定することを可能にする。
【0005】
無線デバイス地理的位置決めの決定はGPSに限定されない。例えば、無線デバイスは、位置決め情報の正確さを高めるために、GSP位置決めパラメータが、無線ネットワーク基地局からの位置情報など、無線ネットワークに関連する追加の情報と組み合わされるアシステッドGPS(Assisted GPS)のタイプを用いることが可能である。追加の情報は、GPS信号の減衰、制止、およびマルチパスフェージングが存在し得る都市地域で特に重要である。
【0006】
残念ながら、無線デバイスによるGPSおよびその他の位置決め情報の使用に関連する、取り組まれていないその他の問題が存在する。無線デバイスが位置決め情報を要求して、取り出すたびに、要求および取出し処理は比較的大量の無線デバイス電力を消費する。さらに、無線デバイスが同時の音声呼とデータ呼とをサポートしない場合、デバイスは、音声呼の間に位置決め位置を得ることができないことになる、または位置決め位置の取出しの間に音声呼を行えないことになる。
【0007】
さらに、無線デバイスが位置決め情報に関して要求を行うときから、無線デバイスが位置決め情報を受信するときまでの期間は、衛星の位置に対する無線デバイスの相対的位置、無線デバイスが移動する速度、無線デバイスの位置決め処理システムの性能、用いられる位置決めシステムのタイプ(例えば、GSP、支援されたGPS、またはその他の位置決めシステム)、および無線デバイスアンテナの性能特性などの要因に応じて、かなりのものになる可能性がある。かかるパラメータは、無線デバイスの電源を消耗せずに、無線デバイスの地理的位置決めを正確に決定するための無線デバイスの能力を悪化させる可能性がある。
【0008】
移動通信電話上の呼解除イベントなど、無線デバイスの操作上のイベントの発生時に無線デバイスの位置を決定することが所望される場合、前述の制限は特に厄介である。
【特許文献1】仮出願第60/757,743号
【特許文献2】米国特許出願第11/139,301号
【発明の開示】
【発明の概要】
【0009】
一態様では、無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するように動作可能な方法は、イベントの時間と、イベントの時間に先立つ無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組およびイベントの時間の後の無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得することを備え得る。位置固定情報の少なくとも1つの組は、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含み得る。さらに、方法は、イベントと位置固定情報の少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、イベントの緯度および経度を計算することを含み得る。
【0010】
もう1つの態様は、上の動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0011】
さらなる態様は、機械によって実行された場合、機械に上に列挙された動作を実行させる命令を備える機械可読媒体を含む。
【0012】
もう1つの態様では、無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を推定するための装置は、上に列挙された動作を実行するための複数の手段を備える。
【0013】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置のもう1つの態様は、イベントの時間と、イベントの時間に先立つ無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組およびイベントの時間の後の無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得するように動作可能なイベント位置決定モジュール(event position determination module)を備える。この態様では、位置固定情報の第1の組および位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つは、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む。さらに、イベント位置決定モジュールは、イベントと位置固定情報の少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、イベントの時点で無線デバイスの概算の地理的位置を決定するように動作可能である。
【0014】
その他の態様では、無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための方法は、無線デバイス上のイベントの発生を検出することを備え、イベントはイベント追跡構成によって定義される。方法は、定義されたイベントの検出された発生に関してイベント情報を記憶することをさらに含む。また、方法は定義されたイベントの検出された発生に基づいて、位置決定要求を生成することを含む。加えて、方法は、定義されたイベントの発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、定義されたイベントの発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶することを含み、位置固定情報の第2の組は位置決定要求に基づく。さらに、位置固定情報のうちの少なくとも1つは、定義されたイベントの検出された発生時に無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために、イベント情報との所定の関係で利用されるように動作可能な無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備える。
【0015】
もう1つの態様は、無線デバイス上で上の動作を実行するために構成された少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0016】
さらなる態様は、機械によって実行された場合、機械に無線デバイス上で上に列挙された動作を実行させる命令を備える機械可読媒体を含む。
【0017】
もう1つの態様では、無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための無線デバイスは、上に列挙された動作を実行するために複数の手段を備える。
【0018】
さらにもう1つの態様では、無線デバイスは、無線デバイスの動作に関して複数のイベントデータを備えるコンピュータプラットフォームを備える。無線デバイスは、コンピュータプラットフォームと通信中であり、追跡のために複数のイベントのうちの1つを定義するイベント追跡モジュールをさらに備える。イベント追跡モジュールは、イベント情報の記憶を開始するように動作可能であり、かつ複数のイベントのうちの定義された1つの検出時に位置決定要求を生成するようにさらに動作可能なイベント追跡ロジックをさらに備える。無線デバイスはまた、イベント情報と位置固定情報とを記憶するように動作可能なメモリも含み、位置固定情報は、定義されたイベントの発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、定義されたイベントの発生の後の位置固定情報の第2の組とを備える。さらに、位置固定情報の第1および第2の組のうちの少なくとも1つは、イベント情報との所定の関係に基づいて、定義されたイベントの発生時に無線デバイスの概算の地理的位置を決定するように動作可能な地理的位置情報と水平速度情報とを備える。
【0019】
追加の態様および利点は、一部、以下の説明内に記載され、一部、説明から明らかであり、または開示された態様の実施によって学ばれ得る。本明細書で開示された態様および利点は、特許請求の範囲内で特に指摘される手段(instrumentalities)および組合せにより実現および達成されることが可能である。
【0020】
開示された態様は、以下に、開示された態様を限定するためではなく、例示するために提供された添付の図面と共に説明され、その中で同じ表示は同じ要素を示す。
【詳細な説明】
【0021】
一般に、無線デバイス上で発生する検出されたイベントの時点で無線デバイスの位置の概算を決定するための装置および方法が開示される。これらの装置および方法は、イベントの時間に先立つ時間に取得された固定情報の第1の組およびイベント時間の後で取得された情報の第2の組の1つのおよび/またはいくつかの組合せに基づいて概算デバイス位置を決定する。一般に、これらの装置および方法は、イベントとそれぞれの固定情報の間の時差を考慮に入れて、概算イベント位置を推定するためにそれぞれの固定情報内の速さすなわち速度の情報と組み合わせてこの時差を利用する。
【0022】
いくつかの態様では、無線デバイスは、所定のイベント追跡構成に基づいてイベントを検出する。さらに、無線デバイスは、イベント前およびイベント後の位置固定情報のうちの少なくとも1つの決定および/または取出しをトリガするように動作可能なロジックを含み得る。加えて、いくつかの態様では、無線デバイスは、検出されたイベントの位置を決定するために、それぞれの固定情報をユーザマネージャなどのもう1つのデバイスに転送するように動作可能なロジックをさらに含み得る。
【0023】
ユーザマネージャサーバは、無線デバイスから受信された地理的固定情報に基づいて、検出されたイベントに結びつける目的で地理的位置を決定するためにイベント位置決定モジュールを含み得る。
【0024】
固定情報の使用を考慮する前ですら、ユーザマネージャサーバは、それぞれの固定情報が概算の基礎を置く「正当な」基準点と見なされ得るか否かを決定するために、所定の規則を固定情報に適用することが可能である。例えば、これらの所定の規則は、それぞれの固定とイベントの間の時間および/または距離に関して、時間閾値および/または距離閾値を含み得る。
【0025】
加えて、ユーザマネージャサーバは、地理的固定情報の第1および第2の組が含む情報のタイプを決定するために、地理的固定情報の第1および第2の組を分析することが可能である。例えば、固定情報は、検出されたイベントの位置を概算する際に使用するための「関連する」情報を含み得る。例えば、関連する固定情報は、時間情報、水平情報、すなわち、経度情報および緯度情報、高度情報、速度情報および方位(bearing)情報などの情報を含み得るが、これらに限定されない。
【0026】
検出されたイベントの位置の「最善の」概算は、すべての可能な「関連する」情報が利用可能であり、かつ考慮され得る場合に行われ得る。すべての関連する情報に満たない情報が固定情報の1つまたは両方の組で利用可能である場合、ユーザマネージャサーバは、どの情報を使用しどの情報を使用しないか、かつ/またはその他の情報に対して一定の情報をどのように重みづけるかを決定する所定の規則を適用することが可能である。例えば、固定情報の両方の組が妥当かつすべての関連するデータを含むものと見なされる場合、所定の重みをそれぞれの関連するデータに適用するアルゴリズムに基づいて概算が行われる。もう1つの例では、固定情報のどれか一方の組がいくつかの所定の関連するデータを欠いている場合、概算アルゴリズムは、関連する情報のすべて、またはその最大量を有する固定を使用して概算位置を計算することができる。
【0027】
したがって、結果として、検出されたイベントの時点での無線デバイスの概算位置、すなわち、経度、緯度、および/または高度の座標は、「最善の利用可能な」情報を考慮に入れる所定のアルゴリズムに基づいて決定される。
【0028】
下の表1は、本明細書で議論される態様の理解を促すために、本明細書で使用される頭文字の定義を列挙する。
【表1】
【0029】
図1を参照すると、システム10のいくつかの態様は、無線ネットワーク32と無線で通信するために、無線ネットワーク領域50内で動作可能な任意の移動体すなわち携帯用の通信デバイスを含み得る。かかる移動体すなわち携帯用の通信デバイスは、移動通信電話12、携帯情報端末14、双方向テキストページャー(text pager)16、ラップトップコンピュータ17、タブレットコンピュータ、および無線通信ポータルを有し、かつネットワークへの有線接続19を有する可能性もある別のコンピュータプラットフォーム18さえ含み得る。非限定的な無線デバイス12、14,16、17および18は、以下で集合的に無線デバイス12と呼ばれる。
【0030】
無線デバイス12は、遠隔スレーブ(remote-slave)、または、そのエンドユーザを持たず、単に無線ネットワーク32上でデータを通信するその他のデバイス(例えば、遠隔センサ、診断手段、データ中継など)であってよい。したがって、本明細書で説明される装置および方法は、無線通信ポータル、無線モデム、PCMCIAカード、アクセス端末、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくはサブコンビネーションを含めて、無線通信デバイスまたは無線通信モジュールの任意の形態に適用され得る。
【0031】
無線デバイス12は、無線デバイスが無線ネットワーク32上でデータを送信し、無線ネットワーク32からデータを受信し、ソフトウェアアプリケーションを受信および実行し、遠隔サーバ36からまたは無線ネットワーク32に接続されたもう1つのコンピュータデバイスから送信されたデータを表示することを可能にするように動作可能なローカルコンピュータプラットフォーム56を含み得る。
【0032】
コンピュータプラットフォーム56は、それぞれの無線デバイスによってコロケートされた(collocated)または無線デバイス12によって遠隔でアクセス可能なイベント追跡モジュール20と位置決めモジュール(location module)22とを備え得る。イベント追跡モジュール20は、所定の無線デバイスベースのイベントの検出時に、構成に関連するイベント情報24を収集して、検出されたイベントと関連づけるために位置決めモジュール22からの装置の位置情報の収集を開始するように動作可能である。例えば、一態様では、無線デバイスは所定のイベント追跡構成に基づいてイベントを検出し、イベント追跡構成は、通信プロトコル内に定義されたイベント、ならびに/あるいは所定の組合せおよび/または無線デバイスの動作に関連するデータの系列など、所定のイベントを追跡することによってネットワークおよび/またはデバイス性能に関する情報を収集するように構成され得る。例えば、所定のイベントは、解除された呼、アクセス故障、ハンドオーバ、アイドル故障、アウトオブサービス(out-of-service)イベント、サービス中のイベントなど、通信関連のイベントを含み得る。もう1つの態様では、例えば、イベントは無線デバイス上で実行するアプリケーション内の検出可能な非通信関連の発生を備え得る。
【0033】
いくつかの態様では、位置決めモジュール22は、複数の位置決め関連のパラメータを備える位置固定情報28を無線ネットワーク32と通信中の位置決定実体30から取り出すように動作可能であり得る。その他の態様では、位置決めモジュール22は、ネットワーク32上での実体30との通信に基づいて、位置固定情報28を局所的に生成するように動作可能であり得る。加えて、固定情報28は、位置決めモジュール22によって、および/またはそれぞれの無線デバイス上で動作するその他のモジュールもしくはアプリケーションによって決定された位置固定情報によって実行される位置固定情報の構成された周期的取出しに基づいて受信され得る。
【0034】
モジュール20および22は、ソフトウェア、ハードウェア、およびファームウェアのうちの1つまたは任意の組合せを含むことが可能であり、無線デバイス12に常駐する、または無線デバイス12から遠隔の1つまたは複数のプロセッサによって動作可能な実行可能命令をさらに含み得る。例えば、無線デバイスは、構成されたイベントの検出時にイベント後の位置固定情報を取り出すために、位置決めモジュール22をトリガするロジックを含み得る。
【0035】
さらに、各無線デバイス12は、無線ネットワーク32上に配置された遠隔サーバ36に転送可能なかつ/または当該遠隔サーバ36によって取出し可能なデータログ34内にイベント情報24と位置固定情報28とを記憶することが可能である。データログ34は、イベント追跡モジュール20によって検出された1つまたは複数のイベントに先立って、かつ/または当該イベントの後で受信された複数の地理的固定に関係する複数の位置固定情報28を備え得る点に留意されたい。
【0036】
一態様では、遠隔サーバ36は、無線デバイス12からデータログ34を受信することが可能である。遠隔サーバ36は、記録された固定情報28に基づいて、検出されたイベントの位置を概算するように動作可能であり得るイベント位置決定モジュール38を含み得る。例えば、遠隔サーバ36は、検出されたイベントの経度、緯度、および/または高度を計算するように動作可能であり得る。もう1つの態様では、イベント位置決定モジュール38は、無線デバイス12上に常駐してよく、無線デバイスは、遠隔サーバ36上で情報28を処理することの代替として、検出されたイベントの位置を局所的に概算するように動作可能であり得る。いずれの場合も、イベント位置決定モジュール38は、概算イベント位置、および、オプションで、その他のイベント関連の情報を生成して、イベント記録44内に記録するためにさらに動作可能であり得る。
【0037】
したがって、システム10は、無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置および方法を提供する。これらの装置および方法は、イベント時間と、イベントの時間に先立つ無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組、およびイベント時間の後の無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを受信することを含む。この場合、位置固定情報の少なくとも1つの組は、タイムスタンプと、水平位置情報と、水平速度情報とを含む。さらに、これらの装置および方法は、イベントと、位置固定情報の第1の組および位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つの間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、イベントの緯度と経度とを概算することを含む。この場合、所定の関係は、固定情報の1つおよび/または両方の組からの最善の利用可能な情報を利用して、イベント位置を概算することを試み、それにより、利用可能な情報に基づいて最善の概算を提供する。
【0038】
図1を参照すると、無線ネットワーク32は、すべてのネットワーク成分と、ネットワーク32を形成するすべての接続されたデバイスとに加えて、無線デバイス12と無線ネットワーク32に接続された任意のその他のデバイスの間の無線通信を可能にするために、少なくとも一部、動作可能な任意の通信ネットワークを含む。無線ネットワーク32は、移動通信ネットワーク;地上波電話ネットワーク;衛星電話ネットワーク;インフラレッド・データ・アソシエーション(IrDA)ベースのネットワークなどの赤外線ネットワーク;短距離無線ネットワーク;BLUETOOTH(登録商標)技術ネットワーク;ホーム無線周波数(home radio frequency)(HomeRF)ネットワーク;共有ワイヤレスアクセスプロトコル(SWAP)ネットワーク;超広帯域(UWB)ネットワーク;ZIGBEEプロトコルネットワーク;ワイヤレスイーサネット(登録商標)互換性同盟(wireless Ethernet(登録商標) compatibility alliance)(WECA)ネットワーク、ワイヤレスフィデリティ同盟(wireless fidelity alliance)(Wi−Fi同盟)ネットワーク、および802.11ネットワークなどの広帯域ネットワーク;公衆交換電話網;インターネットなどの公衆異種通信ネットワーク(public heterogeneous communication network);私設通信網;および陸上移動無線ネットワーク(land mobile radio network)のうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含み得る。電話網の適切な例は、符号分割多元接続、広帯域符号分割多元接続、ユニバーサル移動体通信システム、拡張移動体電話サービス(advanced mobile phone service)、時分割多重接続、周波数分割多重接続、世界的移動体通信システム、アナログおよびデジタルの衛星システム、ならびに無線通信ネットワークおよびデータ通信ネットワークのうちの少なくとも1つで使用され得る任意のその他の技術/プロトコルなど、アナログおよびデジタルのネットワーク/技術のうちの少なくとも1つ、あるいはそれらの任意の組合せを含む。
【0039】
ネットワークインターフェース52は、遠隔サーバ36が無線ネットワーク32および/または位置決定実体30と通信することを可能にする任意の機構であり得る。例えば、ネットワークインターフェース52は、インターネットサービスプロバイダを介して、遠隔サーバ36、および/または位置決定実体30をインターネットに接続し、次に無線ネットワーク32に接続するローカルエリアネットワークを含み得る。
【0040】
図2を参照すると、システム10(図1)の1つの非限定的な態様では、移動通信電話ネットワーク11は、複数の移動通信電話12と、ネットワークインターフェース52と、サーバ環境54とを含み得る。
【0041】
例示されたように、無線ネットワーク領域50は、複数の移動通信電話12と、無線ネットワーク32と、多数の基地局(BTS)58と、移動体交換センター(MSC)60とを含み得る。
【0042】
MSC60は、無線または有線の接続ネットワーク64を介してキャリアネットワーク62に接続され得る。例えば、ネットワーク64は、例えば、データ情報転送のためのネットワークのインターネット部分と、音声情報転送のためのネットワークのPOTS(「基本電話サービス」)部分とを含めて、データサービスネットワーク、POTSと呼ばれることが多い、交換音声サービスネットワーク(switched voice services network)、および/または、それら両方を備え得る。
【0043】
MSC60は、データおよび/または交換音声情報を運ぶように動作可能なもう1つのネットワーク66によって複数のBTS58に接続されることも可能である。例えば、ネットワーク66は、例えば、データ転送のためのネットワークのインターネット部分と、音声情報転送のためのネットワークのPOTS部分とを含めて、データネットワーク、音声ネットワーク、および/またはそれら両方の組合せを備え得る。
【0044】
各BTS58は、無線ネットワーク領域50内の移動通信電話12に無線で接続され得る。例えば、BTS58は、最終的に、移動通信電話12に無線でメッセージをブロードキャストすることができる、またはPOTS交換音声サービス、データ転送サービス(例えば、ショートメッセージサービス(SMS))、もしくはその他の無線方法を経由して移動通信電話12から無線でメッセージを受信することができる。
【0045】
やはり図2を参照すると、キャリアネットワーク62と、データリンク70と、ローカルエリアネットワーク(LAN)72とを含むネットワークインターフェース52が示される。データリンク70およびLAN72に関連する特徴および機能は、サーバ環境54を参照して下で説明される。
【0046】
キャリアネットワーク62は、交換音声通信および/またはデータ通信サービスを提供する任意の地域ネットワーク、全国ネットワーク、または国際ネットワークである。したがって、キャリアネットワーク64は、データおよび/または交換音声情報を含めて、交換音声またはデータサービスプロバイダ通信施設および回線、または、例えば、データ転送のためのネットワークのインターネット部分と、音声情報転送のためのネットワークのPOTS部分とを含めて、それら両方の任意の組合せを含み得る。いくつかの態様では、キャリアネットワーク62は、MSC60に送信されたまたはMSC60から受信されたメッセージを一般にデータパケットの形で制御する。
【0047】
図2は、遠隔サーバ36と、個別のデータストレージ74と、データ管理サーバ76とを含み得るサーバ環境54をさらに含み、遠隔サーバ36とデータ管理サーバ76とは、インターネット、安全なLAN、WAN、またはその他のネットワークなどのデータリンク70を介してキャリアネットワーク62と通信するように動作可能である。
【0048】
LANネットワーク72上でデータストレージ74と通信中の遠隔サーバ36は、遠隔無線デバイス12から収集されたデータ、すなわち、データログ34を記憶するように動作可能である。さらに、遠隔サーバ36と通信中のデータ管理サーバ76は、処理後能力、データフロー制御などを提供することが可能である。遠隔サーバ36と、データストレージ74と、データ管理サーバ76とを含めて、ネットワーク11は、移動通信サービスを提供するために必要とされる任意のその他のネットワーク成分をさらに備え得る。
【0049】
図3を参照すると、システム10(図1)内で動作する無線デバイスの各々は、所定のイベントの検出および固定情報の収集を可能にするように動作可能なコンピュータプラットフォーム56を含み得る。例えば、いくつかの態様では、コンピュータプラットフォーム56は、メモリ78と、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)68と、処理エンジン82とを含み得る。開示された態様では、前述の各成分は無線デバイス12上に常駐してよく、または無線デバイス12によって遠隔でアクセス可能であってもよい。
【0050】
処理エンジン82は、特定用途向け集積回路(ASIC)、もしくはその他のチップ組、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または、所与の機能を実行するために無線デバイス12上に常駐するまたは無線デバイス12から遠隔でアクセス可能なモジュール(例えば、イベント追跡モジュール20および位置決めモジュール22)とインターフェースをとるAPI層68を実行することを含めて、それぞれの無線デバイスに関して1つまたは複数の処理機能を実行するように動作可能なその他のデータ処理デバイスを備え得る。前述の説明は、下で説明されるように、APIソフトウェア拡張を介して実行される。さらに、処理エンジン82は、無線デバイス12の機能性と、通信を開始および維持すること、その他のネットワーク化されたデバイスとデータを交換することなど、無線ネットワーク32上のそれぞれのデバイスの動作可能性とを可能にする、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、およびそれらの組合せで実施される、様々な処理サブシステム84を含み得る。
【0051】
例えば、移動通信電話の一態様では、処理エンジン82は、音声、不揮発性メモリ、ファイルシステム、送信、受信、サーチャ(searcher)、レイヤー1、レイヤー2、レイヤー3、主制御、遠隔処理、ハンドセット、電源管理、診断、デジタル信号プロセッサ、ボコーダ、メッセージング、コールマネージャ、BLUETOOTHシステム、BLUETOOTH LPOS、位置決定、位置エンジン、ユーザインターフェース、スリープ、データサービス、セキュリティ、認証、USIM/SIM、音声サービス、グラフィックス、USB、MPEG、GPRSなどのマルチメディアなど、処理サブシステム84のうちの1つまたは組合せを含み得る。
【0052】
開示された態様の場合、処理エンジン82の処理サブシステム84は、コンピュータプラットフォーム56上で実行するアプリケーションと相互に作用する任意のサブシステム成分を含み得る。例えば、処理サブシステム84は、ローカルコンピュータプラットフォーム56上に設置されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)68からデータ読取りとデータ書込みとを受信する任意のサブシステム成分を含み得る。APIは、ソフトウェア開発者が、移動通信電話上で動作して、イベント追跡モジュール20と位置決めモジュール22とを含めて、デバイス上のある種の機能性を制御するソフトウェアアプリケーションを作成するのを可能にする。
【0053】
API68は、それぞれの無線デバイス上で実行するランタイム環境を備え得る。例示的なランタイム環境は、カリフォルニア州、サンディエゴのQualcomm,Inc.によって開発されたBinary Runtime Environment for Wireless(登録商標)(BREW)ソフトウェアである。例えば、無線コンピューティングデバイス上のアプリケーションの実行を制御するために動作するその他のランタイム環境が利用され得る。API68は、モジュールの常駐バージョン、または遠隔でアクセス可能なバージョンが処理エンジン82によって処理されることを可能にするクラスのソフトウェア拡張を含み得る。これらのソフトウェアクラス拡張は、無線デバイス上の処理サブシステム84と通信することが可能であり、データ読取りとコマンドの両方を可能にし得る。例えば、ソフトウェア拡張は、コマンドを起動するアプリケーションに代わってコマンドを送信することができる。次いで、モジュールは、無線ネットワーク領域50上で遠隔サーバ36にサブシステムの応答を転送することができる。無線デバイス上の各常駐アプリケーションまたは各常駐モジュールは、その他のアプリケーションまたはモジュールから独立してサブシステムと通信するために新しいソフトウェア拡張のインスタンス(instance)を作成することが可能である。
【0054】
メモリ78は、コンピュータプラットフォーム56上に存在していようと、コンピュータプラットフォーム56から遠隔でアクセス可能であろうと、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトディスクもしくはハードディスクなどの二次記憶デバイスまたは三次記憶デバイスを含む任意のタイプのメモリであってもよい。
【0055】
コンピュータプラットフォーム56は、遠隔サーバ36からダウンロードされたソフトウェアアプリケーションまたはデータなど、メモリ78内で積極的に使用されないソフトウェアアプリケーション、ファイル、および/またはデータを記憶することが可能なデータストレージ80を含み得る。データストレージ80は、1つまたは複数のフラッシュメモリセルを含んでよく、または磁気媒体、EPROM、EEPROM、光媒体、テープ、またはソフトディスクもしくはハードディスクなど、二次記憶デバイスもしくは三次記憶デバイスを含んでもよい。加えて、データストレージ80は、イベント追跡モジュール20および位置決めモジュール22のローカルコピーをホストすることが可能である。
【0056】
加えて、コンピュータプラットフォーム56は、それぞれの無線デバイス内および無線デバイスと外部のデバイスの間の成分にかつ/または成分から信号および/もしくは情報を送信ならびに/あるいは受信するように動作可能な通信モジュール86をさらに含み得る。例えば、通信モジュール86は、通信関連の信号および情報の転送を可能にするために、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能命令およびデータのうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。例えば、通信モジュール86は、入力および/または出力ポート、送信チェーン(chain)成分および受信チェーン成分、トランシーバ、アンテナなどのうちの1つまたは任意の組合せを含む。
【0057】
いくつかの態様では、メモリ78は、イベント追跡構成92に基づいて動作を実行するように動作可能なロジック90を含むイベント追跡モジュール20を備え得る。例えば、イベント追跡モジュール20は、遠隔サーバ36など、その他のデバイスからイベント追跡構成92を受信するように動作可能であり得る。イベント追跡構成92は、何の所定のイベント26を監視するか、いつ監視を実行するか、どのくらいの頻度で監視されたデータを収集および/または記憶するか、かつ収集されたデータへのアクセスおよび/または収集されたデータの送信をいつおよび/または誰に提供するかのうちの1つまたは任意の組合せを定義するように動作可能なパラメータのうちの1つまたは任意の組合せを含み得るが、これらに限定されない。例えば、イベント追跡モジュール20は、これらの動作を実行するためにAPI68を介して通信処理エンジン82によって実行可能であり得る。
【0058】
加えて、所定のイベント26は、構成92によって具体的に定義されたイベントおよび/またはデータのうちの1つ、組合せおよび/または系列であり得る、それぞれの無線デバイス上のイベントの発生を含み得るが、これらに限定されない。さらに、所定のイベント26は、無線デバイス上で実行するもう1つのアプリケーション内で発生する可能性があり、無線デバイスによって利用される通信プロトコルによって具体的に定義されることが可能であり、かつ/または所定のイベント、所定のデータ、ならびに/あるいは構成92によって定義されたデータおよび/またはイベントの所定の系列もしくは組のうちの1つおよび/または組合せであり得る。所定のイベント26は、通信モジュール86によって受信および/または送信された無線(OTA)メッセージ内で、かつ無線デバイス上に配置されたレジスタ、ログ、電子ファイリングシステムなどの中で、処理エンジン82および/または処理サブシステム84内の処理データ94内で検出可能であり得る。
【0059】
イベント追跡構成92によって定義されたイベント26の検出時に、イベント追跡ロジック90は、構成92に基づいてイベント情報24をデータログ34内に記憶させることができる。例えば、いくつかの態様では、イベント情報24は、イベント識別子26とイベント時間198とを含むが、これらに限定されない。イベント識別子26は、構成されたイベントの説明、表示器および/または表現を含み得るが、これらに限定されない。イベント時間198は、内部クロックもしくは外部クロックまたは無線デバイスと通信中のその他の時間記録成分からのタイムスタンプ(Ets)によって定義され得るようなイベントの発生時間を定義する。さらに、イベント26の検出時に、イベント追跡ロジック90は、検出されたイベントと関連づける目的で地理的位置情報を収集するために、位置決定要求96をトリガして、位置決めモジュール22に送信されるようにすることができる。
【0060】
位置決めモジュール22は、位置決めモジュール22が位置決定要求96を受信して、その後、API68を介して、位置サービス(PS)成分104など、指定された処理サブシステム成分84に対して位置固定要求102を生成することを可能にするように動作可能な位置取出しロジック100を備え得る。加えて、位置取出しロジック100は、結果として生じる位置固定情報28のデータログ34内への記憶を開始するために実行可能である。
【0061】
いくつかの態様では、PS成分104は、処理エンジン82によって実行された場合、位置決定実体30(図1)など、外部のソースから位置固定情報28を取り出すことができる。PS成分104によって受信された前述の位置固定要求102は、例えば、無線デバイスのパワーアップ(powering up)時、所与のアプリケーションまたはモジュールの実行開始時に、所定の時間間隔時に、その他のアプリケーションまたはモジュールからのその他の特定の要求時に、かつ/または同期時間ベースでなどで生成され得る。開示された態様では、PS成分104は、位置決めモジュール22の成分と共同して、または関連して使用される成分の一例である。
【0062】
その他の態様では、またはその他の態様に加えて、位置決めモジュール22および/または位置決定実体30は、地球の表面に関連する情報を収集、変換、操作、分析、および作成するために使用されるツールなどの地理的情報システム(GIS)を、全部または一部、さらに備え得る。かかるGISは、専用のデータベースと、ネットワークに接続されたワークステーションとを使用するシステム全体のように複雑である場合があり、または「市販の」デスクトップソフトウェアのように単純である場合もある。かかるシステムの一例は、カリフォルニア州、サンディエゴのQualcomm,Inc.から利用可能なQPoint(商標)Positioning Softoware、およびgpsOne(登録商標)ハイブリッドアシステッドGPS無線位置決め技術を含み得る。
【0063】
いくつかの態様では、かかるGISは、軌道を描いて地球を回る衛星と、地球上のそれらの対応する受信機とによって形成される衛星ナビゲーションシステムなど、全地球測位システム(GPS)を含み得る。GPS衛星は、衛星の位置と正確な時間に関するデータを含むデジタル無線信号を地球に固着した受信機に連続的に送信する。衛星は、例えば、10億分の1秒内まで正確な原子時計を備える。この情報に基づいて、受信機は信号が地球上の受信機に到達するのにどれだけかかるかを知る。各信号は光速度で移動するため、受信機が信号を得るのに時間がかかるほど、衛星はますます遠くに配置される。衛星がどの程度離れているかを知ることによって、受信機は衛星が衛星に中心がある架空の範囲(imaginary sphere)の表面上のどこかに位置されていることを知る。3つの衛星を使用することによって、GPSは3つの範囲がどこで交差するかに基づいて、受信機の経度と緯度とを計算することができる。4つの衛星を使用することによって、GPSは高度を決定することもできる。無線デバイスの位置に関連する位置決めパラメータを送信することに加えて、GPS衛星は無線デバイスの速度に関連する速度パラメータを送信することも可能である。
【0064】
その他の態様では、かかるGISは、それによって位置決めモジュール22、PS成分104、および/またはいくつかのその他の遠隔位置決定実体30が、少なくとも一部、ネットワーク通信に基づいて無線デバイスの地理的位置を決定する、ネットワークベースの位置決めシステムを、全部または一部、含み得る。例えば、通信信号は、無線ネットワーク領域50のそれぞれの無線デバイスとネットワーク成分の間で交換され得る。これらの通信信号は、位置決めモジュール22、PS成分104、および/またはいくつかのその他の遠隔位置決定実体30が、知られている位置に関して、無線デバイスの相対的な位置、したがって、地理的位置を計算することを可能にするタイミング情報を含む。例えば、かかる通信信号は、無線デバイス12とBTS58の間で周期的に交換される信号を含み得る。かかるネットワークベースのシステムは、GPSベースのシステムと組み合わせて利用されることも可能である。
【0065】
図4を参照すると、データログ34(図3)は、複数の位置固定情報28を記憶するように動作可能であり得る。位置決定実体30(図1)の技術的能力に応じて、位置固定情報28は、配置されたデバイスの緯度座標、経度座標、高度座標、および現在の方位(水平および/または垂直)などの地理的位置情報のうちの1つまたは任意の組合せを備え得る。加えて、位置固定情報28は、位置固定情報28に関連する時間を示す、位置決定実体30によって供給され得るようなタイムスタンプを含み得る。その他の態様では、位置固定情報28内に含まれるタイムスタンプは、地理的位置情報の受信時間であり得る。さらに、位置決定実体30は、位置決定の時点でデバイスが移動した水平速度および垂直速度のうちの1つまたは両方を提供するように動作可能であり得る。
【0066】
例えば、位置固定情報28は、イベント26(図3)の時間98(図3)に先立って受信された第1の地理的固定G1208(図4および図5)に関係する位置固定情報106の第1の組および/またはイベント26の時間98の後で受信された第2の地理的固定G2224(図4および図5)に関係する位置固定情報114の第2の組を含み得る。したがって、所与のシナリオによって、第1の地理的固定G1208と、第2の地理的固定G2224とは表す可能性があり、またはイベント位置L200から地理的に間隔が空けられる可能性もある。
【0067】
例えば、地理的位置G1208に関する位置固定情報106は、緯度座標(G1_lat)216(図4および図5)、経度座標(G1_lon)218(図4および図5)、高度(G1_alt)220(図4および図5)、方位成分(G1_θ)222、この場合、イベント時間98に先立つ時間である固定の時間のタイムスタンプ(G1_ts)262、水平速度成分(G1_hv)212および/または垂直速度成分(G1_vv)214を有する可能性がある無線デバイス12の速度を示す位置固定速度112のうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0068】
同様に、例えば、地理的固定G2224に関する位置固定情報114は、緯度座標(G2_lat)230(図4および図5)、経度座標(G2_lon)232(図4および図5)、高度(G2_alt)234(図4および図5)、方位成分(G2_θ)236、この場合、イベント時間98の後である固定の時間のタイムスタンプ(G2_ts)264、水平速度成分(G2_hv)226および/または垂直速度成分(G2_vv)228を含み得る、固定224の時点での無線デバイス12の速度を示す位置固定速度112のうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0069】
加えて、イベント追跡モジュール20は、もう1つのデバイスへのデータログ34の転送を開始することによってかつ/またはもう1つのデバイスがデータログ34に遠隔でアクセスすることを可能にすることによってなど、データログ34の分析を開始するように動作可能であり得る。例えば、いくつかの態様では、通信モジュール86と組み合わせて、イベント追跡モジュール20は、構成92に基づいて、遠隔サーバ36など、その他のデバイスにデータログ34を転送するように動作可能である。
【0070】
図6を参照すると、遠隔サーバ36は、検出されたイベント26に関連し得る地理的位置L200を概算する目的で、それぞれの無線デバイス12からデータログ34を受信するように動作可能である。結果として生じる概算の地理的位置L200は、システム10のユーザが関連するイベント26と概算位置200とを利用することを可能にするイベント記録44内に記憶されることが可能であり、表、グラフ、音声ファイルなど、任意の形式で表現され得る。
【0071】
さらに、1つまたは複数の態様では、遠隔サーバ36(または複数のサーバ)は、無線デバイスがそれらの常駐アプリケーションおよびサブシステムからデータを戻すように、イベント追跡モジュール20および/または位置決めモジュール22を含めて、ソフトウェアエージェント、またはアプリケーションを無線デバイス12に送信することが可能である。
【0072】
さらに、利用可能な形式でデータを提供するために一斉に動作する遠隔サーバ36に関連する個別のサーバもしくはコンピュータデバイス、および/または無線デバイス12と遠隔サーバ36の間のデータフロー内に個別の制御層が存在し得る。
【0073】
遠隔サーバ36は、特定用途向け集積回路(ASIC)、チップ組、プロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、および任意のその他のデータ処理デバイスを含めて、プロセッサの任意の組合せであり得る処理エンジン42を備え得る。処理エンジン42は、遠隔サーバ36に関して1つまたは複数の処理機能を実行する。したがって、処理エンジン42は、所与の機能を実行するために、遠隔サーバ36上に常駐するまたは遠隔サーバ36によって遠隔でアクセス可能なモジュールを実行することが可能である。
【0074】
遠隔サーバ36は、データおよび/または実行可能命令などを記憶するためにメモリ35をさらに含み得る。メモリ35は、遠隔サーバ36上に常駐していようと、遠隔サーバ36から遠隔でアクセス可能であろうと、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリセル、磁気媒体、光媒体、テープ、またはソフトディスクもしくはハードディスクなどの二次記憶デバイスまたは三次記憶デバイスのうちの1つまたは任意の組合せを含み得るが、これらに限定されない。
【0075】
加えて、遠隔サーバ36は、それぞれの無線デバイス内および無線デバイスと外部のデバイスの間の成分にかつ/または成分から信号および/もしくは情報を送信ならびに/または受信するように動作可能な通信モジュール31をさらに含み得る。例えば、通信モジュール31は、通信関連の信号および情報の転送を可能にするために、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、実行可能命令およびデータのうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。例えば、通信モジュール31は、入力および/または出力ポート、送信チェーン成分および受信チェーン成分、トランシーバ、アンテナなどのうちの1つまたは任意の組合せを含み得る。さらに、例えば、標準HTTP、FTPまたはいくつかのその他のデータ転送プロトコル上で通信モジュール31を経由してそれぞれの無線デバイスに送信されたユーザ命令は、イベント記録44を生成する目的でデータログ34へのアクセスとデータログ34の処理とを提供するために、処理エンジン42の動作によって、イベント位置決定モジュール38を実行するために起動され得る。あるいは、無線デバイス12は、構成92内のパラメータに基づいて、通信モジュール31を経由して、データログ34を遠隔サーバ36に転送することが可能である。
【0076】
加えて、遠隔サーバ36は、遠隔サーバ36のユーザとの通信を可能にするためにユーザインターフェース33をさらに含み得る。開示された態様では、遠隔サーバ36の成分のいずれかへのアクセス、当該成分のいずれかの処理、および更新は、成分が遠隔サーバ36上に常駐していようと、遠隔サーバ36によって遠隔でアクセス可能であろうと、ユーザインターフェース33を操作するユーザ、あるいは無線デバイス12、遠隔サーバ36、または任意のその他のネットワーク成分のいずれかから直接的にもしくは遠隔接続を経由して1つまたは複数のプロセッサによって動作可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および実行可能命令の任意の組合せによって実行されることが可能である。例えば、ユーザインターフェース33は、1つまたは複数の入力機構、および/または1つまたは複数の出力機構を備え得る。
【0077】
いくつかの態様では、遠隔サーバ36のメモリ35は、1つまたは複数の無線デバイスからの位置固定情報28およびイベント情報24の1つまたは複数の組を備え得る、1つまたは複数のデータログ34を含み得る。例えば、いくつかの態様では、遠隔サーバ36は、無線デバイス上のイベント追跡構成92の実行に基づいて、無線デバイス12から無線ネットワーク32の全域からなど、通信モジュール31を経由してデータログ34を受信する。
【0078】
メモリ35は、イベント26の位置200を概算するために、かつ概算位置および/または対応する検出されたイベント関連情報を詳述するイベント記録44を生成および記憶するために、収集された位置固定情報28を収集および正当性の確認をするように動作可能であり得るイベント位置決定モジュール38を含むことも可能である。いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38のバージョンは、各それぞれのデバイスが、表、マップ、グラフ図、平文、インタラクティブプログラムもしくはウェブページ、またはデータの任意のその他の表示もしくは表現など、任意の形式で概算の地理的位置200および/またはイベント情報24の準備された閲覧を提供することが可能なイベント記録44を局所的に生成することができるように、遠隔サーバ36によって各無線デバイス12にダウンロードされ得る。さらに、イベント記録44は、位置決め関連の特性またはパラメータを表す任意の形式のアウトプット、ならびに1つまたは複数のそれぞれの無線デバイスのデータログ34からのイベント情報に関連する任意のその他の関連データを含み得る。さらにその他の態様では、イベント位置決定モジュール38は、初期組立てプロセスの間に、または構成プロセスの間の直列接続を経由して、それぞれの無線デバイス12上にロードされ得る。
【0079】
イベント位置決定モジュール38は、ユーザからのコマンドに基づいて無線デバイス12からログ34を「取り出す」ように動作可能であり得、またはログは、所定の時間にもしくは地理的固定情報に基づいて概算位置200を決定する際に支援するために所定のメモリ/データ記憶レベルに達した時点で無線デバイス12から「押し出される」ことが可能である。
【0080】
図7を参照すると、いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38は、モジュール38の機能を管理および実行するために、処理エンジン42によって実行可能なイベント位置決定ロジック40を含み得る。イベント位置決定モジュール38は、遠隔サーバ36上に常駐する、または遠隔サーバ36から離れた、1つもしくは複数のプロセッサによって実行可能なソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および一般に任意の実行可能な命令のうちの1つまたは任意の組合せをさらに含み得る。イベント位置決定ロジック40は、位置固定情報20を分析して、検出されたイベント26の概算の地理的位置200を生成するために1つまたは複数の所定の関係を含み得る。
【0081】
いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38は、データログ34内に記憶された位置固定情報28の正当性を確認するように動作可能な位置固定妥当性モジュール48を含み得る。位置固定正当性モジュール48は、AL1238および/またはAL2246を決定するのに先立って、G1208のための位置固定情報106および/またはG2224のための位置固定情報114など、位置固定情報28の所与の組の正当性を確認するように動作可能な位置固定正当性ロジック49を含み得る。
【0082】
位置固定情報28の任意の部分に関連する決定された妥当性は、固定情報28の所与の部分から概算位置200を決定する正確さを測定または評価することを試みる構成可能なパラメータに基づくことが可能である。例えば、いくつかの態様では、位置固定正当性モジュール48は、特定の位置固定情報28が、イベント26の概算位置200を決定するために使用されることになる時間領域内のイベント26に十分近いか否かを決定するために使用され得る時間閾値128を含み得る。一態様では、位置固定正当性ロジック49は、位置固定情報28が正当であるかどうかを決定するために、時間閾値128を固定/イベント時差132と比較するよう処理エンジン42に命令することができる。一態様では、時差132は、例えば、イベント26のタイムスタンプ98と、それぞれの地理的固定のタイムスタンプと(すなわち、G1_ts262またはG2_ts264)に基づいて、イベント26地理的固定情報の間の時間量として計算され得る。
【0083】
例えば、いくつかの態様では、時間閾値128は、地理的位置固定の時間と、それに関して固定が正当であると見なされるイベント26の時間の間の所望される最大時間量に対応し得る。時間閾値128は、状況に応じて変化し得る。例えば、無線デバイスが比較的高速で移動していることが知られている第1のシナリオは、無線デバイスが比較的低速で、すなわち第1のシナリオ速度より遅い速度で移動していることが知られている第2のシナリオよりも小さな時間閾値128を有する可能性がある。
【0084】
例えば、その他の態様では、位置固定正当性モジュール48は、特定の位置固定情報28が、イベント26の概算の地理的位置200を決定するために使用されることになる距離領域内のイベント26に十分近いか否かを決定するために使用され得る距離閾値134を含み得る。距離閾値134は、時差132が時間閾値128内であることを決定することに加えて、またはその代わりに使用され得る。距離閾値134は、地理的位置固定の位置と、それに関して地理的位置固定が妥当と見なされるべきイベント26の位置の間の所望される最大距離を表すことが可能である。距離閾値134は、状況に応じて変化し得る。例えば、これらの装置および方法のユーザがイベントと関連づけるために非常に正確な地理的位置を所望する第1のシナリオは、ユーザがより低い正確さの地理的位置、すなわち第1のシナリオでの関連する位置と比較した場合、実際のイベントの位置からさらに遠くあり得る位置を要求する第2のシナリオよりも、小さな距離閾値134を有する可能性がある。
【0085】
いくつかの態様では、位置固定正当性ロジック49は、データログ34から取り出された、それぞれ、第1の地理的位置G1(208)または第2の地理的位置G2(224)に関連するG1_hv(212)またはG2_hv(226)など、位置固定情報28に関連する時差132と、固定情報に関連する無線デバイスの水平速度とに基づいて移動した距離138を計算することができる。さらに、位置固定正当性ロジック49は、十分な距離閾値条件124に基づいて位置固定情報28が正当であるかを決定するために、移動した距離138を距離閾値134と比較するように処理エンジン42に命令するように動作可能であり得る。
【0086】
時間閾値128および距離閾値134は、個々でまたは任意の組合せで、省略値として設定されることが可能であり、またはシステム10のユーザによって構成可能であり得る点に留意されたい。さらに、その他の態様は、最大速度閾値など、位置固定情報の決定された正当性に影響を及ぼし得る追加の閾値設定を含み得る。
【0087】
さらに、時間閾値128および距離閾値134は各々、試験されているシナリオ、試験シナリオに関連する環境、無線デバイスのタイプ、無線ネットワーク成分のタイプ、無線通信プロトコルのタイプ、位置固定情報を提供する特定のサービスの取出し速度のタイプ、ならびに、概算の地理的位置または関連する地理的位置の所望される相対的な正確さもしくは粒度など、その他の主観的要因に応じて異なる可能性がある。
【0088】
例えば、1つの非限定的な例では、1つの試験シナリオは、都市地域におけるCDMAベースの移動通信電話による呼解除に関係する。この例では、呼解除イベントと位置固定情報とを含めて、データの何百もの組が分析され、正当な固定の大部分は呼解除イベントの120秒内に取得されたことが判定され、マーケティング分析に基づいて、60.9キロ(2000フィート)の正確さが所望された。さらに、この試験シナリオは幹線道路に近い都市地域で行われたため、時速104.5キロ(65マイル)の最大速度が期待された。したがって、この一例では、時間閾値128は120秒に設定され、距離閾値134は60.9キロ(2000フィート)に設定され、最大速度は時速104.5キロ(65マイル)に設定された。しかし、これは単に1つの非限定的な例であり、これらの閾値の各々は、上で議論された多くの要因に応じて劇的に変化し得る点が強調されるべきである。
【0089】
したがって、いくつかの態様では、水平速度情報と、位置固定正当性モジュール48による時間および距離の正当性の確認とに基づいて、イベント位置決定モジュール38は、検出されたイベント26の概算の地理的位置L200を決定するために、それぞれ、位置固定情報記録106および114のうちの1つまたは両方の少なくとも一部を利用するように動作可能であり得る。
【0090】
例えば、いくつかの態様では、イベント位置決定モジュール38は、検出されたイベント26の概算位置200を決定する際に支援するように動作可能な追加のモジュールを含み得る。例えば、イベント位置決定モジュール38は、イベント26に関連する位置固定情報28の所与の組に基づいて、検出されたイベントの、それぞれ、概算水平位置と概算垂直位置とを決定するように動作可能な水平位置概算モジュール41と垂直位置概算モジュール43とを含み得る。
【0091】
例えば、さらに図8〜10を参照すると、水平位置概算モジュール41と垂直位置概算モジュール43とを利用して、イベント位置決定ロジック40は、G1208に関する位置固定情報106に基づいて、検出されたイベント26の第1の概算位置(AL1)238と、G2224に関する位置固定情報114に基づいて、検出されたイベント26の第2の概算位置(AL2)246とを決定するように動作可能であり得る。さらに、いくつかの事例では、イベント位置決定モジュール38は、概算イベント地理的位置200として、検出されたイベント26の第1の概算位置(AL1)238または検出されたイベント26の第2の概算位置(AL2)246を利用するように動作可能であり得る。あるいは、その他の事例では、イベント位置決定モジュール38は、検出されたイベント26の第1の概算位置(AL1)238および/または第2の概算位置(AL2)246に基づいて概算のイベントの地理的位置200を決定するように動作可能であり得る。イベント位置決定モジュール38は、固定情報106および114の1つのならびに/または両方の組内のデータの正当性と相対的な重みに応じて、上述の事例のうちの1つまたは両方を利用することができる。
【0092】
したがって、地理的固定G1208および/またはG2224は、検出されたイベント26から時間および空間の両方の形で分離され得るが、G1および/またはG2の位置固定情報に基づいてイベント26の概算の地理的位置L200を導き出すことが可能である。
【0093】
例えば、図8を参照すると、検出されたイベントL200の概算位置(AL1)238は、地理的固定G1208の位置固定情報106と検出されたイベントLのタイムスタンプ98の第1の組に基づいて決定され得る。いくつかの態様では、AL1238の高度(AL1_alt)244は、G1 208のタイムスタンプ(G1_ts)262(図4を参照)と、垂直速度(G1_vv)214で検出されたイベントのタイムスタンプ98の間で無線デバイス12によって移動された垂直距離(Vd1)258を計算することによって決定され得る。その他の態様では、検出されたイベントの概算位置AL1238の経度(AL1_lon)242および/または緯度(AL1_lat)240は、水平速度(G1_hv)212(図4を参照)と、(G1_θ)222の方位と、固定G1208のタイムスタンプ(G1_ts)262と検出されたイベントのタイムスタンプ98の間の時差132とに基づいて、無線デバイス12によって移動された水平距離(HD1)254を計算することによって決定され得る。
【0094】
類似の方法で、図9を参照すると、検出されたイベントL200の概算位置(AL2)246は、地理的固定G2224の位置固定情報114と検出されたイベントのタイムスタンプ98の第2の組とに基づいて決定され得る。いくつかの態様では、AL2246の高度(AL2_alt)252は、固定G2 224のタイムスタンプ(G2_ts)262(図4を参照)と垂直速度(G2_vv)228で検出されたイベントのタイムスタンプ98の間で無線デバイス12によって移動された垂直距離(Vd2)260を計算することによって決定され得る。その他の態様では、イベントL200の概算位置AL2246の経度(AL2_lon)250および/または緯度(AL2_lat)248は、水平速度(G2_hv)226(図4を参照)と、(G2_θ)236の方位と、固定G2224のタイムスタンプ(G2_ts)264と検出されたイベントのタイムスタンプ98の間の時差132とに基づいて、無線デバイス12によって移動された水平距離(HD2)258を計算することによって決定され得る。
【0095】
いくつかの態様では、図10を参照すると、検出されたイベント26の概算の地理的位置L200を決定するために、AL1238およびAL2246のうちの1つまたは両方ならびに/あるいはそれらの対応する位置固定情報106および/または114が利用され得る。この場合、イベント位置決定モジュール38、水平位置概算モジュール41、および垂直位置概算モジュール43のうちの少なくとも1つは、AL1238およびAL2246ならびに/あるいはそれらの対応する位置固定情報106および/もしくは114のコンテンツ、正当性、および/または相対的な重みを考慮に入れ、次いで、対応する検出されたイベント26の概算の地理的位置L200を生成するためのロジックを含み得る。検出されたイベント26の概算の地理的位置L200は、緯度(L_lat)202、経度(L_lon)204、高度(L_alt)244のうちの1つまたは任意の組合せを含むことが可能であり、それらから導き出されることが可能であり、かつ/またはそれらの導出を可能にし得る。
【0096】
例えば、位置固定情報28のコンテンツに関して、G1に関する106および/またはG2に関する114など、位置固定情報の特定の組は、1つまたは複数の位置決め関連のパラメータに欠ける可能性がある。例えば、水平速度(G1_hv)212および/または方位(G1_θ)222などの水平速度成分が不足している可能性がある。もう1つの例では、垂直速度(G1_vv)214および/または高度(G1_alt)220などの垂直速度成分が不足している可能性がある。したがって、いくつかの態様では、特定の位置決め関連のパラメータの利用可能性および/または決定された正当性に応じて概算の地理的位置L200のすべてまたは少なくとも一部を生成するために、水平位置概算モジュール41(図7)と垂直位置概算モジュール43(図7)とは、それらの独自のロジックおよび/またはイベント位置決定ロジック40の制御下で、各々、水平位置概算ロジックおよび垂直位置概算ロジック、それぞれ、45および47の複数の実施形態を備え得る。
【0097】
例えば、図11を参照すると、第1の実施形態(HPA1)は、速度情報および方位情報の両方が地理的固定G1およびG2の両方に関して利用可能である場合、イベント26の水平座標、すなわち、緯度(L_lat)202および経度(L_lon)204を概算することが可能である。他方で、図12を参照すると、第2の実施形態(HPA2)は、位置固定情報の1組だけから速度および方位のデータを利用する。HPA1およびHPA2は両方とも、イベントの水平位置の概算を提供するために、速度パラメータ(G1_hv)212と方位パラメータ(G2_θ)222とを含むベクトル情報を利用する三角法など、所定の関係を組み入れる。
【0098】
例えば、1つの非限定的な態様では、図11の第1の水平概算数式(HPA1)は、ステップ274で、イベントの時間(Ets)98から第1および第2の地理的固定(G1およびG2)を受信する時間までの移動した水平距離(Hd1254およびHd2256)を以下のとおり計算することを含み得る。
【数20】
【0099】
ステップ276で、第1の地理的固定G1に基づいて、イベント200の第1の概算位置(AL1)の経度座標と緯度座標とが計算される。非限定的ないくつかの実施形態は、以下の数式に従って、地球の曲率を考慮に入れることができる。
【数21】
【0100】
ステップ278で、第2の地理的固定G2に基づくイベント26の第2の概算位置(AL2)の経度座標および緯度座標、それぞれ、AL2_lonおよびAL2_latは、以下のように、ステップ276と類似の方法で計算され得る。
【数22】
【0101】
ステップ280で、イベント26の概算の地理的位置200の緯度(L_lat)202と経度(L_lon)204とが計算される。距離Hd1およびHd2が等しい場合、イベント26の緯度および経度は、以下のように、第2の固定G2の位置固定情報を使用して計算された概算を使用して決定され得る。
【数23】
【0102】
しかし、距離Hd1およびHd2が異なる場合、イベント26の位置の概算の緯度および概算の経度は、以下のように、両方の距離の重みづけされた平均を使用して決定され得る。
【数24】
【0103】
上の方程式で例示された距離の絶対値は、距離のうちの1つが負であり得るという事実を考慮に入れるために使用される。例えば、第2の地理的固定G2のタイムスタンプ(G2_ts)はイベント26のタイムスタンプ(Ets)の後であるため、Hd2は負であり得る。
【0104】
さらに、上の重みづけされた平均の方程式は、距離は比較的短いという想定に基づいて、地球の曲率を無視するために簡素化されている点に留意された。しかし、地球の曲率を考慮に入れるために、その他の方程式が利用され得る。
【0105】
図12を参照すると、位置固定情報の1つの組だけが利用可能である場合、または位置固定情報の1つの組だけが特定の地理的固定Gnに関して正当であると決定された場合、検出されたイベントの緯度座標と経度座標とを概算するために第2の水平位置概算(HPA2)が利用され得る。例えば、イベントと固定の間の時差132は所定の時間閾値128を超え、かつ/または移動した距離138は所定の距離閾値134より大きいため、1つの地理的固定は無効と判定され得る。もう1つの例では、水平情報、すなわち、水平速度情報と方位情報とは地理的固定G1またはG2に関して利用可能でない可能性がある。この第2の例は、例えば、無線デバイスがイベント26の後にもはや動作可能でなく、地理的固定G2に関する位置固定情報の受信、または転送が不可能である場合に発生し得る。
【0106】
したがって、図12のステップ284で、イベント26の時間から地理的固定Gnを受信する時間まで移動した水平距離(Hd)が計算され、Gnは地理的固定、例えば、水平速度情報を備えるG1またはG2である。このステップは、G1およびG2のうちの1つだけ、すなわち、Gnに関して、ステップ274(図11)のステップと類似する。したがって、Hdは次のように計算され得る。
【数25】
【0107】
図11のステップ274または276と類似して、ステップ286で、イベント26の概算位置(AL)の経度座標および緯度座標、それぞれ、AL_lonおよびAL_latが、次の数式に従って計算される。
【数26】
【0108】
ステップ288で、イベントの緯度座標と経度座標とは、以下のように、上で計算された概算の緯度AL_latと概算の経度AL_lonとに割り当てられることになる。
【数27】
【0109】
その他の態様では、水平速度情報が利用可能でない場合、検出されたイベント26の概算の地理的位置200を決定する代替方法は、イベント時間とそれぞれの位置固定情報の間の時差を比較すること、および例えば、概算の地理的位置200として、最短の時間距離を有する固定の地理的位置を選択することを備え得る。かかる決定を実行するための方法および装置のさらなる詳細は、2005年5月27日に出願され、譲渡人に譲渡され、その全体が参照により本明細書に組み込まれている「Apparatus and Methods for Associating a Geographical Position with an Event Occuring on a Wireless Device」という表題の米国特許出願第11/139,301号で判明され得る。
【0110】
図13および図14を参照すると、イベント26の水平位置を概算するために用いられる方法に類似した、2つの代替方法、それぞれ、VPA1およびVPA2は、イベント26の地理的位置(L)200の高度(L_alt)206を概算するための垂直概算モジュール43によって利用され得る。
【0111】
例えば、図13を参照すると、いくつかの態様では、VPA1の方法は、地理的固定G1およびG2の両方が正当な位置決め関連のパラメータを含む位置固定正当性モジュール48による決定に基づくことが可能である。したがって、位置固定情報106および114内に存在する高度情報および垂直速度情報は、イベント200の高度を概算するために使用され得る。
【0112】
ステップ294で、イベントのタイムスタンプ(Ets)から第1および第2の地理的固定を受信する時間まで移動した垂直距離、すなわち、Vd1およびVd2は、次のように計算され得る。
【数28】
【0113】
Vd1およびVd2は、イベントが地理的固定の前に発生したか後に発生したかに基づいて、正の距離または負の距離であり得る。
【0114】
ステップ296で、地理的固定G1に関する位置固定情報に基づく第1の概算高度(AL1_alt)と、地理的固定G2に関する位置固定情報に基づく第2の概算高度(AL2_alt)とが、次いで、次のように計算され得る。
【数29】
【0115】
HPA1の緯度計算または経度計算に類似して、Vd1の絶対値がVd2の絶対値と等しい場合、方法VPA1のいくつかの態様では、イベント26の概算高度(L_alt)は次のように設定され得る。
【数30】
【0116】
これは、G2はイベント26の検出に基づいてトリガされ、したがって、時間と空間の形でイベント26により近いため、後の地理的固定G2は先の固定G1よりも正確であるという想定に基づく。
【0117】
この態様では、Vd1の絶対値がVd2の絶対値と等しくない場合、イベント200の概算高度は、例えば、次の数式に基づいて、地理的固定G1の時間とイベント26の時間の間に移動した計算された垂直距離と、イベント26の時間と地理的固定G2の時間の間に移動した計算された垂直距離との重みづけされた平均に設定され得る。
【数31】
【0118】
さらに、水平位置概算方法HPA2に類似して、1つの地理的固定Gnだけに関して、垂直速度情報が利用可能、すなわち、妥当であり得る。次に図14を参照すると、いくつかの態様では、垂直位置概算方法VPA2は、イベント高度(L_alt)が、単一の正当な位置固定、すなわち、G1またはG2から利用可能な高度(Gn_alt)と垂直速度情報(Gn_vv)とから概算されることを可能にする。
【0119】
イベントの時間から1つの位置固定Gnを受信する時間(Gn_ts)までの移動した垂直距離Vdは、次のように計算され得る。
【数32】
【0120】
高度速度情報と垂直速度情報とを含む固定Gnからの情報に基づく、イベント26の概算位置の高度は、次のように計算され得る。
【数33】
【0121】
したがって、1つの地理的固定だけからの位置固定情報が使用されるため、イベントの概算高度は次のように設定され得る。
【数34】
【0122】
いくつかの態様では、イベント位置決定ロジック40は、位置固定情報28内に存在する水平速度情報の利用可能性と、垂直速度情報の利用可能性とに基づいて、ならびに位置固定正当性ロジック48によって決定されるそのデータの正当性に基づいて、所定の方法で、概算実施形態、例えば、HPA1、HPA2、VPA1および/またはVPA2を選択するように動作可能である。
【0123】
無線デバイス12上で検出されたイベントの位置を概算する目的で、非限定的なイベント位置決定ロジック40は、水平速度情報および垂直速度情報の利用可能性に応じて、G1およびG2に関する位置固定情報の様々な組合せを「事例」に分類するように動作可能であり、かつそれらの範疇に応じて、HPA1、HPA2、VPA1、VPA2、および/または位置座標を概算するためのいくつかのその他の所定の機能などの概算実施形態が選択され得る。
【0124】
例えば、イベント26と位置固定時間(G1_ts)の間、およびイベント26と位置固定時間(G2_ts)の間の時差が、時間閾値128内であり、水平速度情報、すなわち、速度と方位とが位置固定情報記録106および114の両方の中に提供される「事例1」が定義され得る。位置固定情報記録、すなわち、106または114の両方ではなく、それらのうちの1つにおいて水平速度が利用可能である「事例2」が定義され得る。上で定義された事例は非限定的である。その他の事例が存在し、検出されたイベント26の地理的位置を概算するために代替方法を用いることが可能である。
【0125】
図15〜図18は、無線デバイス12上で発生した、検出されたイベントの位置を概算するための方法の1つの可能な組を例示する。
【0126】
図15を参照すると、ステップ312で、方法は、無線デバイス12上で発生する所定のイベントを識別するために、イベント追跡構成92を生成することを含み得る。例えば、イベント追跡構成92は、ユーザによって遠隔サーバ36に局所的にまたは遠隔で入力される1つまたは複数のイベント追跡パラメータを含み得る。例えば、イベント追跡パラメータは、とりわけ、監視するための1つまたは複数の所定のイベント、検出されたイベントに関して何の情報を記録するか、記録された情報をいつおよび誰に提供するかを識別することが可能である。
【0127】
さらに、ステップ314で、方法は、イベント追跡構成92をそれぞれの無線デバイス12に転送することをオプションで含み得る。例えば、遠隔サーバ36は、無線ネットワーク32上で無線デバイス12に構成92を送信することが可能である。これらの動作は、例えば、技術者、現場の修理技師、または遠隔サーバ36の任意のその他のオペレータによって開始され得る。あるいは、構成92は無線デバイスへの無線接続を経由して無線デバイス上にロードされることが可能であり、または製造時に静的にロードされることが可能である。
【0128】
受信されたイベント追跡構成92およびイベント追跡ロジック20の実行に基づき、無線デバイス12は所定のイベント26の発生を検出して、分析のために、イベント26に関連する特定の情報、すなわち、イベント情報24と位置固定情報28とを遠隔サーバ36などのもう1つのデバイスに送信するように動作可能である。
【0129】
さらに、無線デバイス12は位置固定情報28を要求し、受信し、記憶し、遠隔サーバ36に送信するために構成可能である。例えば、イベント追跡モジュール20は、位置情報に関して要求を生成して、要求を位置決めモジュール22に送信するように動作可能であり得る。位置決めモジュール22は、位置取出しロジック100を経由して、ネットワーク32上で位置決定実体30から位置決め関連の情報を取り出して、受信されたデータを位置固定情報28として無線メモリ常駐データログ34内に記憶することが可能である。
【0130】
いくつかの態様では、イベント追跡モジュール20と位置決めモジュール22とは、構成92および所定のイベント26の検出に基づいてなど、データログ34内のイベント情報24と位置固定情報28とを収集するために、それぞれの無線デバイス12の通信処理エンジン82によって実行可能である。
【0131】
ステップ316で、方法は、位置固定情報に適用するために正当性閾値を構成することを含み得る。例えば、この動作は、位置固定情報の正当性を確認するために使用されることになる時間および距離の閾値、すなわち、時間閾値128および距離閾値134を設定することを含み得る。閾値は、検出されたイベントの位置を概算するために使用されるように、受信されたデータが十分信頼性のあるものであるかどうかを決定するために利用され得る。例えば、位置固定正当性モジュールは、遠隔サーバ36のオペレータによってイベント位置決定モジュール38に入力され得る、または遠隔サーバ36に直接的に接続されたもしくはネットワークインターフェース52を経由して遠隔で接続された、もう1つのデバイスから受信され得る、所定の時間閾値128と所定の距離閾値134とを備え得る。
【0132】
無線デバイス上で発生したイベントを検出するために構成されるとすぐ、イベント追跡モジュール20は、イベントの検出時に、イベントのログ34を生成して、そのログ34をネットワーク32上で送信することが可能である。
【0133】
後で、ステップ320で、方法は、1つまたは複数の無線デバイス12から1つまたは複数のデータログ34を受信して記憶することを含み得る。例えば、遠隔サーバ36は、それに対して遠隔サーバ36が追跡構成を転送する無線デバイスのためにデータログを受信することができる。データログ34を受信するとすぐ、方法は図16のステップ322で処理を継続することができる。
【0134】
次に図16を参照すると、ステップ322でデータログ34を受信した後、方法は、G1および/またはG2が検出されたイベント26の所定の時間閾値128内で発生するかどうかを決定することを含み得る。さらに、いくつかの態様では、方法は、イベント26に関して概算位置を決定するために、G1および/またはG2が水平速度情報、すなわち、水平速度情報と方位情報とを備えるかどうかを決定することが可能である。いくつかの態様では、イベント位置決定ロジック40はまず、イベント時間(ETs)98と、位置決め関連のデータの正当性を確認する際に使用されることになるデータログ34内の位置固定時間との間の時差132を計算することができる。
【0135】
非限定的な方法は、G1を試験するのに先立ってG2を試験することができる。この場合、ステップ324で、方法は地理的固定G2が時間閾値128内で発生したかどうかを決定することを含み得る。例えば、イベント位置決定ロジック40は、G2が正当であるかどうかを決定するために、時差132を時間閾値128と比較することが可能である。
【0136】
G2が時間閾値128内である場合、制御はステップ326に移動することができ、その時点で、方法は、その他の地理的固定G1に関して位置固定情報を試験することを含み得る。すなわち、イベント位置決定ロジック40は、G2に関して実行されたのと類似の方法で、G1が時間閾値128内で発生したかどうかを決定するように動作可能であり得る。
【0137】
イベント位置決定ロジック40がG1は時間閾値128の外で発生したために無効であると決定した場合、ステップ338で、方法は、G2が単独でイベント26の位置を概算するために使用され得るかどうかを決定するために、水平速度情報に関してG2を試験することが可能である。
【0138】
しかし、G1およびG2の両方が時間閾値128内で発生した場合、方法は、イベントの位置を概算する目的で、G1およびG2のうちの1つまたは両方が水平情報、すなわち、水平速度および/または方位情報を備えていないかどうかを試験するために、ステップ328および330で処理を継続することができる。
【0139】
ステップ328で、非限定的な方法はまずG1を試験することができる。
【0140】
G1が水平情報を含む場合、方法は、ステップ330で、G1およびG2の両方が水平情報を備えるかどうかを決定するためにG2を試験することができる。
【0141】
あるいは、G1が水平情報を備えていない場合、ステップ338で、方法は、G2が水平情報を備えるかどうかを決定することが可能である。
【0142】
ステップ330で、イベント位置決定ロジック40が、G1およびG2の両方が水平速度および/または方位情報を備えると決定した場合(すなわち、事例1のシナリオ)、制御は、図17のステップ332に移動することができる。あるいは、G1およびG2のうちの1つだけが要求される情報を備える場合(すなわち、事例2のシナリオ)、制御はステップ330またはステップ338から図18のステップ336に移動し得る。
【0143】
最後に、G1もG2も水平速度情報を備えない場合、無線デバイス12上で発生するイベント26の位置の概算は、ステップ340で、2005年5月27日に出願され、その全体が参照により本明細書に予め組み込まれている、「Apparatus and Methods for Associating a Geographical Position with an Event Occuring on a Wireless Device」という表題の米国特許出願第11/139,301号で開示された方法を含むが、これに限定されない代替のイベント位置方法を要求することができる。例えば、このシナリオでは、イベント時間との最小時差を有する固定情報の地理的位置が検出されたイベントの概算位置として使用され得る場合、低い時間閾値方法が利用され得る。しかし、その他の概算方法が利用され得る点に留意されたい。
【0144】
再びステップ324を参照すると、イベント位置決定ロジック40が、イベント26と地理的固定G2の時間の間の時間が時間閾値128を満たさないことを決定する場合、地理的固定G1の時間はステップ344で試験されることが可能である。
【0145】
位置固定正当性モジュール48が、地理的固定G1の位置固定情報に関連する時差132は時間閾値128を満たさないことを決定する場合、方法は、どちらの固定情報の組も構成された閾値に基づいて正当なパラメータを含まないとして、ステップ348で終了する。
【0146】
あるいは、計算された時差132が時間閾値128を満たす場合、地理的固定G1の位置情報は、G1が水平速度および/または方位情報を備えるかどうかを決定するためにステップ346で試験されることが可能である。
【0147】
ステップ346で、方法がG1は水平情報を備えないことを決定した場合、ステップ348で、方法は水平情報を要求しない代替方法に基づいてイベント位置を演算することができる。例えば、かかる代替方法は、2005年5月27日に出願され、その全体が参照により本明細書に予め組み込まれている、「Apparatus and Methods for Associating a Geographical Position with an Event Occuring on a Wireless Device」という表題の米国特許出願第11/139,301号で開示された、既述の低い時間閾値方法を含み得るが、これに限定されない。
【0148】
ステップ346で、イベント位置決定ロジック40が、G1は水平速度および/または方位情報を備えると決定した場合、イベント26の概算位置は、1つの地理的固定に関する位置情報に基づいて決定されることが可能であり(すなわち、事例2のシナリオ)、制御は、図18のステップ336に移動することができる。
【0149】
上で議論されたように、地理的固定G1およびG2を備える位置決め関連のデータは、事例1および事例2のシナリオに分類され得る。図17は、ステップ332で始まる、無線デバイス12上で発生するイベントの位置を概算するための方法のいくつかの態様を例示し、G1およびG2に関する位置固定情報28は、事例1の分析を保証する条件に該当する。既に開示されたように、事例1は、G1およびG2の両方が検出されたイベント26の時間閾値128内で発生するそれらのシナリオを含み、位置固定情報106および114の両方の組は水平情報を備える。
【0150】
ステップ350で、位置固定正当性モジュール48は、地理的固定G1およびG2の位置がイベント26の距離閾値134内であるかどうかを試験するように動作可能であり得る。いくつかの態様では、イベント位置決定ロジック40は、それぞれの水平速度、すなわち、G1_hvおよびG2_hvによってそれぞれの時差132を乗じることによって、移動した水平距離、すなわち、Hd1およびHd2を決定することができる。
【0151】
やはりステップ350を参照すると、イベント位置決定ロジック40は、次いで、それぞれの地理的固定、すなわち、G1および/またはG2が検出されたイベント26の所定の受け入れ可能な距離範囲内であるかどうかを決定するために、計算された距離、すなわち、Hd1およびHd2を距離閾値134と比較するように動作可能である。
【0152】
両方の距離、すなわち、Hd1およびHd2が距離閾値134内である場合、制御はステップ352に移動することが可能であり、G1およびG2は、次いで、G1およびG2が両方とも高度成分および垂直速度成分、すなわち、G1_alt、G2_alt、G1_vv、G2_vvを含むかどうかを決定するために、イベント位置決定ロジック40によって試験される。
【0153】
G1およびG2が両方とも高度成分と垂直速度成分とを含む場合、ステップ354で、イベント位置決定ロジック40は、イベント26の水平位置と垂直位置とを概算するために、G1およびG2の両方から位置固定情報106および114を使用して方法F1(G1,G2)を起動することが可能である。
【0154】
下の表2で示されるように、方法F1(G1,G2)は、イベントの水平位置、すなわち、L_latおよびL_lonを概算するために、図11のHPA1数式と、イベントの垂直位置、すなわち、L_altを概算するために図13のVAP1数式とを使用する。表2に列挙された非限定的な4つの方法は、上で説明された事例1および事例2などのシナリオに基づいて無線デバイスのイベント26の位置200を決定するように動作可能な複数の可能な態様のうちのほんの1つである。
【表2】
【0155】
表2で示されたように、いくつかの事例では、イベント26の概算位置200は、イベント26の高度概算を含まない場合がある。これらのイベントは、図17の、それぞれ、ステップ356および362で示された方法F2および方法F4を表し、データに関する位置決め関連の情報は時間閾値128および距離閾値134により妥当であり得るが、高度情報と垂直速度情報とを含まない可能性がある。
【0156】
再びステップ352を参照すると、G1およびG2のうちの少なくとも1つが高度情報または垂直速度情報に欠ける場合、垂直情報が1つの地理的固定から利用可能であるとしても、方法F2(G1,G2)は、数式HPA1(図11)を使用してイベントの緯度と経度とを概算するためにステップ356で起動され得るが、垂直位置概算方法は起動され得ない。例えば、この事例で概算垂直位置を含まない1つの理由は、水平位置を概算するために両方の固定の水平情報を使用すると同時に、かかる概算の基礎を1つの固定の垂直情報に置くことは不正確でありかつ矛盾する可能性があるというものである。
【0157】
再びステップ350を参照すると、地理的固定G1およびG2のうちの1つだけが距離閾値134内で発生する場合、イベントの距離閾値134内である1つの地理的固定、すなわち、Gnに関して、高度および垂直速度成分が利用可能であるかどうかを試験するために、制御はステップ358に移動することができる。
【0158】
ステップ358で、Gnが高度成分と垂直速度成分とを備える場合、一態様では、イベント位置決定ロジック40は、方法F3(Gn)を利用し得る。方法F3は、イベント26の経度と緯度とを概算するために数式HPA2(図12)を、イベント26の垂直位置を概算するためにVPA2(図14)を使用する。
【0159】
あるいは、ステップ358で、方法が、Gnは高度および垂直速度成分を備えないことを決定した場合、方法は、イベントの経度と緯度とを概算するために方法F4(Gn)を利用するステップ360に進む。方法F4(Gn)は、イベント26の緯度と経度とを概算するために数式HPA2(図12)を応用し得る。高度および垂直速度の情報が欠けているため、高度の概算は利用可能でない。
【0160】
図18は、ステップ336で始まる、位置固定情報記録106(G1)および114(G2)が事例2の条件満たす場合、すなわち、固定G1およびG2のうちの1つだけ、すなわち、Gnが時間閾値128を満たし、水平速度および/または方位情報を備える状況でイベント26の位置を概算するための方法のいくつかの態様を例示する。
【0161】
ステップ366で、イベント位置決定ロジック40および/または位置固定正当性モジュール38は、時間閾値128内で発生し、かつ水平速度情報を含む単一の地理的固定、すなわち、Gnが距離閾値134内で発生するかどうかを決定するように動作可能であり得る。
【0162】
Gnが距離閾値134内で発生しない場合、ステップ374で、代替のイベント位置方法が応用され得る。例えば、代替の方法は、既述の米国特許出願第11/139,301号で予め開示された方法を含み得る。
【0163】
あるいは、Gnが距離閾値134内で発生する場合、ステップ368で、イベント位置決定ロジック40は、Gnが垂直速度情報、すなわち、高度および/または垂直速度を備えるかどうかを決定することが可能である。
【0164】
Gnが垂直速度情報を含む場合、ステップ370で、方法F3(Gn)は、イベントの緯度座標と経度座標とを概算するために利用され得る。例えば、方法F3(Gn)は、イベント26のそれぞれの高度を概算するために数式VPA2(図14)を応用する。
【0165】
Gnが垂直速度情報を含まない場合、方法F4(Gn)は、ステップ372で、イベントの緯度と経度とを概算するために応用され得る。いくつかの態様では、方法F4は計算のために数式HPA2(図12)を利用する。この場合、垂直速度情報は利用可能でないため、いくつかの態様では、高度に関して概算は計算されない。
【0166】
図19〜図22は、その下でイベント位置決定モジュール38(図7)が、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために、受信されたイベント情報24(図7)と位置固定情報28(図7)とを処理する異なるシナリオを例示する。示されたすべての例で、時間閾値規則122(図7)は満たされ、距離閾値134(図7)はまだ決定されていない。
【0167】
図19は、イベント位置382と、イベント前地理的位置G1(388)と、イベント後G2(376)とを備える事例1の第1の例を示すことができ、G1およびG2は両方とも水平情報、すなわち、緯度、経度、タイミング、速度、および方位と、垂直速度情報、すなわち、高度および垂直速度とを含む。Hd1(386)は、G1(388)とAL1(384)の間の距離であり、AL1はデータログ34内で提供される位置決め関連の情報28に基づくイベント26の概算位置である。同様にHd2(378)はG2(376)とAL2(380)の間の距離であり、AL2は地理的固定G2に関する位置決め関連の情報114に基づくイベント26の概算位置である。さらに、固定G1およびG2に関する位置固定情報は、Hd1(386)およびHd2(378)が両方とも距離閾値134未満であることを決定するイベント位置決定ロジック40によって実行される計算に基づいて、両方とも正当である。図17(事例1)の流れ図を応用すると、イベント26の概算の地理的位置382は、図17のステップ354で示されたように、方法F1(G1,G2)に基づいて計算されることが可能であり、経度、緯度、および高度の概算を含み得る。
【0168】
やはり図19を参照すると、事例1の第2の例は、地理的固定G1(388)が水平情報だけを含み得る、すなわち、地理的固定G1(388)は高度情報および垂直速度情報に欠ける点を除いて、第1の例で開示されたすべての条件を備え得る。これらの状況の下で、検出されたイベントの概算位置は、図17のステップ356で示されたように、方法F2(G1,G2)に基づくことが可能であり、垂直位置情報を含まない可能性がある。
【0169】
図20は、検出されたイベントの概算の地理的位置390を決定する際に使用するために評価される、地理的固定G1(392)と地理的固定G2(394)とを備える事例1の第3の例を例示し得る。この場合、G1(392)は水平位置情報だけを備え、G2(394)は水平位置情報と垂直位置情報の両方を備える。この場合、Hd1(397)およびHd2(398)を計算するとすぐに、イベント位置決定ロジック40は、Hd1(397)が距離閾値134より大きいことを決定することができる。したがって、AL2(396)の水平座標および垂直座標が計算されることが可能であり、一方、距離閾値の違反に基づいてG1(392)は無効と見なされるため、AL1(図示せず)の水平座標は計算され得ない。したがって、イベントの概算の地理的位置390は、図17のステップ360で示されたように、方法F3(G2)を使用して、地理的固定G2に関連する情報だけに基づいて決定されることが可能であり、イベントの概算の経度と、概算の緯度と、概算高度とを含み得る。
【0170】
図20は、第3の例に類似し、地理的固定G1(392)および地理的固定G2(394)の両方が水平情報だけを備える点で異なる、事例1の第4の例をさらに示し得る。したがって、G2(394)は垂直情報を含まないため、AL2(396)の概算高度は、この態様では計算され得ない。さらに、イベントの概算位置、すなわち、経度および緯度だけが、図17のステップ362で示されたように、方法F4(G2)に基づくことが可能である。
【0171】
図21は、検出されたイベントの概算の地理的位置400を決定する際に使用するために評価される、地理的固定G1(402)および地理的固定G2(404)を備える事例1の第5の例を示し得る。この例では、G1(402)は、水平情報および垂直情報の両方を備え、一方、G2(404)は水平情報だけを備える。さらに、Hd1(408)は距離閾値134内であるとして計算され、一方、Hd2(409)は距離閾値134より大きいとして計算される。したがって、AL1(406)の水平座標と垂直座標とが計算されることが可能であり、一方、G2(404)は距離閾値の違反に基づいて無効であると見なされるため、AL2(図示せず)の水平座標は計算されない。したがって、G1およびG2のタイムスタンプ間で発生するイベントの概算位置は、図17のステップ360で示されたように、方法F3(G1)に基づく可能性があり、G1(402)に関する位置固定情報データに基づいて垂直成分を含み得る。
【0172】
図21は、G1(402)が水平情報だけを備え、一方、G2(404)が水平情報および垂直情報の両方を備える点を除いて、第5の例に類似した事例1の第6の例をさらに示し得る。この条件の組に基づいて、水平座標AL1(406)は、G1(402)に関して受信された緯度情報、経度情報、および方位情報に基づいて計算される。距離閾値の違反に基づいてG2(404)は無効と見なされるため、AL2(図示せず)の水平座標は計算されない。さらに、G1(402)は垂直速度情報を含まないため、AL1(406)に関する高度座標は計算されない。したがって、イベントの概算位置は、図17のステップ362で示されたように、方法F4(G1)に基づくことが可能であり、垂直成分を含まない。
【0173】
図22は、単一の地理的固定Gn(418)が水平情報と垂直情報とを備える、事例2の第1の例を示し得る。この例の中に存在する情報に基づいて、イベント位置決定ロジック40は、水平距離Hd(416)が距離閾値134によって決定された閾値内であることを決定することができる。イベント410の概算位置AL(412)の水平座標と垂直座標とは、水平情報、すなわち、緯度情報、経度情報、および方位情報と、地理的固定Gn(418)に関する垂直速度情報とに基づいて計算され得る。したがって、イベントの概算位置は、図17のステップ370で示されたように、方法F3(Gn)に基づいて決定されることが可能であり、単一の地理的固定Gn(418)に基づく垂直成分、すなわち、緯度を含み得る。
【0174】
図22は、事例2の第2の例を例示することができ、Gn(418)は水平情報だけを含み、一方、事例2の第1の例のその他のパラメータは同じ状態のままである。これらの条件の下で、Gn(418)は垂直情報を含まないため、イベントの概算位置AL(412)の垂直成分は計算され得ない。さらに、単一の固定だけからの情報が利用され得るため、かつこの情報は垂直情報を含まないため、検出されたイベントの概算の地理的位置は、方法F4(Gn)に基づいて計算され得る、AL(412)に設定された経度座標および緯度座標だけを含む。
【0175】
要約すれば、無線デバイス12はそのコンピュータプラットフォーム56上に常駐する、検出されたイベントの発生の時点で無線デバイスの概算の地理的位置を決定するためにイベント情報24および対応する位置固定情報28の収集を引き起こす、少なくとも1つの(固定または仮の)アプリケーションまたはエージェントを有することが可能である。さらに、いくつかの態様では、無線デバイス12は、分析のために、その無線デバイス向けのデータログ34への選択的なアクセス、かつ/または(遠隔サーバ36など)もう1つのコンピュータデバイスへの当該データログ34の伝送をもたらすように動作可能であり得る。例えば、無線デバイス12がそのように実施される場合、データログ34は、オープンボイス(open voice)またはデータ呼など、無線デバイス12から無線ネットワーク32への開放型通信接続上で送信されることが可能である。図2で示されたように、無線デバイスが移動通信電話12であり、無線ネットワークが移動通信ネットワークである場合、データログ34は、ショートメッセージサービスまたはその他の無線通信方法を介して送信され得る。あるいは、そのように実施される場合、無線デバイス12は分析を局所的に実行することが可能である。いずれの場合も、イベント位置決定モジュール38は、イベント情報24と対応する位置固定情報28とに基づいて、検出されたイベントの概算の地理的位置200を決定するために所定の位置決定ロジックを実行することができる。いくつかの態様では、所定の位置決定ロジックは、位置固定情報28のすべてもしくは一部のコンテンツおよび/または正当性を考慮に入れることができる。さらに、いくつかの態様では、所定の位置決定ロジックは、イベントの時間に先立って収集された位置固定情報28の1つの組およびイベントの時間の後で収集された位置固定情報28のもう1つの組のうちの少なくとも1つ、ならびに位置固定情報の両方の組に基づいて、検出されたイベントの概算の地理的位置200を決定することが可能である。加えて、いくつかの態様では、所定の位置決定ロジックは、検出されたイベントの概算の地理的位置200に関する要約および/または詳細をもたらし、イベント情報24および対応する位置固定情報28のうちの1つまたは両方のいくつかの部分のすべてをさらに含み得るイベント報告44を生成するように動作可能であり得る。
【0176】
上述のイベント位置決定モジュール38は、1つまたは複数の三角法ベースの所定の関係を利用するものの、位置固定情報26に基づいて、検出されたイベント26の概算の地理的位置200を決定するために、任意のその他の種類の数式が利用され得る点に留意されたい。さらに、所与のシナリオと所望されるレベルの正確さに応じて、かかる関係は、地球の曲率を組み込んでよく、組み込まなくてもよく、またはその一部を組み込んでもよい。
【0177】
無線デバイス12のコンピュータプラットフォーム56上で実行されており、かつ遠隔サーバ36の処理エンジン42によって実行される方法の一部に鑑みて、方法は、プログラムが方法の収集、記憶、および伝送の動作を実行するよう、デバイスプラットフォーム56を有する無線デバイス12に命令するコンピュータ読取可能媒体内に常駐するプログラムを含む。かかるプログラムは、任意の単一のコンピュータプラットフォーム上で実行されることが可能であり、またはいくつかのコンピュータプラットフォーム間で分散された方法で実行されることも可能である。さらに、方法は、無線デバイス12からのデータログ34の収集および処理を介してイベントに関連する地理的位置の正当性を評価するよう、遠隔サーバ36などのコンピュータデバイスに命令するプログラムによって実施され得る。
【0178】
コンピュータ可読媒体は、無線デバイス12のコンピュータプラットフォーム56のメモリ78であってよく、または遠隔サーバ36に関連するデータストレージであってもよい。さらに、コンピュータ可読媒体は、磁気ディスクもしくはテープ、光ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、または当技術分野で知られているようなその他の記憶媒体など、無線デバイスコンピュータプラットフォームまたは遠隔サーバ上にロード可能な二次記憶媒体内にあってもよい。
【0179】
本明細書で開示された態様に関して説明された様々な例示的なロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラム可能な論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理、離散的なハードウェア成分、あるいは本明細書に説明された機能を実行するために設計されたそれらの任意の組合せにより実施または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、別の方法では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと共に1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意のその他のかかる構成として実施され得る。
【0180】
さらに、方法は、例えば、機械可読命令の系列を実行するために、デバイスプラットフォーム56および遠隔サーバ36など、システムの(1つまたは複数の)部分を操作することによって実施されることも可能である。かかる系列は、開示された方法の列挙された動作および/またはステップに対応する組など、命令の複数の組を含み得る。さらに、命令は様々なタイプの信号担持(signal-bearing)またはデータ記憶媒体の一次媒体、二次媒体、または三次媒体の中に存在し得る。媒体は、例えば、システムの成分によってアクセス可能な、または当該成分内に存在するRAM(図示せず)を備え得る。RAM内、ディスケット内、またはその他の二次記憶媒体内に含まれようと、命令は、DASD(「直接アクセス記憶装置(direct access storage device)」)記憶装置(例えば、従来の「ハードドライブ」またはRAID(「独立ディスクの冗長アレイ」)アレイ)、磁気テープ、電子読出し専用メモリ(例えば、ROM、EPROM、EEPROM)、フラッシュメモリカード、光記憶デバイス(例えば、CD−ROM、WORM(ライトワンス・リードメニー(write once, read many)、DVD、デジタル光テープ)、紙の「パンチ」カード、またはデジタルおよびアナログの伝送媒体を含めて、その他の適切なデータ記憶媒体など、様々な機械可読データ記憶媒体上に記憶され得る。
【0181】
前述の開示は例示的な態様を示すものの、特許請求の範囲によって定義される、説明された態様の範囲から逸脱せずに、本明細書に様々な変更および修正が行われ得る点に留意されたい。加えて、本明細書で説明された任意の態様は、本明細書で説明された任意のその他の態様と組み合わせて使用されることが可能である。さらに、説明された態様の要素は単数で説明または主張され得るが、単数への制限が明示的に述べられている場合を除き、複数が企画される。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】無線通信ネットワーク上で動作する無線デバイスによって検出されるイベントの位置を概算するためのシステムの1つの態様を表すブロック図。
【図2】図1のシステムの移動通信電話ネットワーク態様の1つの態様の概略ブロック図。
【図3】図1の無線デバイスに関連するコンピュータプラットフォームの一態様のブロック図。
【図4】図1のシステムによる、無線デバイス上に記憶された位置固定情報の一態様のブロック図。
【図5】無線デバイス上で発生する所定のイベントの地理的位置に関して、図1の無線デバイスの第1の地理的固定と第2の地理的固定の間の関係の一態様のグラフ。
【図6】図1の遠隔サーバの一態様のブロック図。
【図7】図1の遠隔サーバ上のイベント位置決定モジュールの一態様のブロック図。
【図8】図5の第1の地理的固定に基づく、検出されたイベントの第1の概算位置間の関係の一態様のグラフ。
【図9】図5の第2の地理的固定に基づく、検出されたイベントの第2の概算位置間の関係の一態様のグラフ。
【図10】図5の所定のイベントの地理的位置に関して、図8の第1の概算位置と図9の第2の概算位置の間の関係の一態様のグラフ。
【図11】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの水平位置を概算する方法の一態様の流れ図。
【図12】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの水平位置を概算する方法のもう1つの態様の流れ図。
【図13】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの垂直位置を概算する方法の一態様の流れ図。
【図14】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの垂直位置を概算する方法のもう1つの態様の流れ図。
【図15】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために装置上で実行される方法の一態様の流れ図。
【図16】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために装置上で実行される方法の一態様の流れ図。
【図17】図1のシステムによる、無線デバイス上で発生するイベントの位置を概算するために装置上で実行される方法の一態様の流れ図。
【図18】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図19】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図20】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図21】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【図22】その中で、無線デバイス上で発生するイベントの位置が図1のシステムに基づいて概算される例示的なシナリオのグラフ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための方法、該方法は下記を備える:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得すること、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;および
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算すること。
【請求項2】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記少なくとも1つの所定の関係に基づいて計算することは、さらに下記を備える:
前記水平速度情報と、前記イベントおよび固定情報の前記少なくとも1つの組の間の時差とに基づいて前記イベントの前記概算の緯度および前記概算の経度を決定すること。
【請求項3】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記第1および第2の位置固定情報のうちの少なくとも1つが、垂直位置情報と垂直速度情報とを含み、前記垂直位置情報および前記垂直速度情報のうちの少なくとも1つを使用して、前記少なくとも1つの所定の関係に基づいて前記イベントの概算の緯度を計算することをさらに備える。
【請求項4】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの前記概算の緯度および前記概算の経度を計算することが、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組の両方の間にある前記少なくとも1つの所定の関係に基づき、所定の重みを位置固定情報の前記第1の組と位置固定情報の前記第2の組の各々に加えることをさらに備える。
【請求項5】
さらに下記を備える請求項1に記載の方法:
イベント追跡構成を無線ネットワーク上から前記無線デバイスに送信すること、ここにおいて、
前記イベント追跡構成が、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの取出しを制御する。
【請求項6】
さらに下記を備える請求項1に記載の方法:
GPS位置決めシステムおよび支援されたGPS位置決めシステムのうちの少なくとも1つから、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの少なくとも一部を取得すること。
【請求項7】
前記イベントが前記無線デバイスの所定の動作に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントが、前記無線デバイスの前記動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能な組合せに対応する。
【請求項9】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算することは、さらに下記を備える:
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの正当性を決定すること、ここにおいて、
正当性を決定することは下記のうちの少なくとも一つをさらに備える:
前記イベントの前記時間と、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの時間固定の間の時差が、所定の時間閾値以下であることを決定すること;および
前記イベントの前記時間と、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの前記時間固定との間に、前記無線デバイスによって移動された距離が、所定の距離閾値以下であることを決定すること。
【請求項10】
請求項9に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算することは、さらに下記を備える:
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組が正当であることを決定すること;
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組が水平速度情報を備えることを決定すること;および
前記イベントの緯度座標および経度座標を推定することであって、前記所定の関係が位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組の両方に基づくこと。
【請求項11】
請求項10に記載の方法、ここにおいて、
前記緯度座標および前記経度座標を推定することは、下記を備える:
下記の数式を使用して第1の緯度AL1_latを計算すること;
【数1】
下記の数式を使用して第1の経度AL1_lonを計算すること、
【数2】
ここにおいて、dLon1が、
【数3】
として計算される;
下記の数式を使用して第2の緯度AL2_latを計算すること;
【数4】
★下記の数式を使用して第2の経度AL2_lonを計算すること、
【数5】
ここにおいて、dLon2が、
【数6】
として計算される;および
以下に従って、推定される緯度L_latおよび推定される経度L_lonを決定すること
【数7】
であり、ここにおいて、
G1_latが、前記第1の地理的位置に対応する緯度であり、
G1_lonが、前記第1の地理的位置に対応する経度であり、
Hd1が、前記第1の地理的位置の前記時間と前記イベントの前記時間の間の時差に基づいて移動した距離であり、
G1_θが、前記第1の地理的位置に関連する水平速度の方位成分であり、
G2_latが、前記第2の地理的位置に関する緯度座標であり、
G2_lonが、前記第2の地理的位置に関する経度座標であり、
Hd2が、前記第2の地理的位置の前記時間と前記イベントの前記時間の間の時差に基づいて移動した距離であり、
G2_θが、前記第2の地理的位置に関連する水平速度の方位成分である。
【請求項12】
請求項10に記載の方法、ここにおいて、
位置固定情報の前記第1および第2の組の両方が垂直速度情報を備え、前記第1の地理的位置と前記第2の地理的位置の両方に関連する前記垂直速度情報を使用して、前記イベントの高度を計算することをさらに備える。
【請求項13】
下記を備える請求項12に記載の方法:
下記の数式を使用して第1の垂直距離Vd1を計算すること;
【数8】
下記の数式を使用して第2の垂直距離Vd2を計算すること;
【数9】
下記の数式を使用して第1の高度AL1_altを計算すること;
【数10】
下記の数式を使用して第2の高度AL1_altを計算すること;および
【数11】
下記の数式を使用して前記イベントの推定される高度L_altを決定すること、
【数12】
ここにおいて、
Etsが前記イベントの前記時間であり、
G1_altが、前記第1の地理的位置に関連する高度であり、
G1_vvが、前記第1の地理的位置に関連する垂直速度であり、
G1_tsが、前記第1の地理的位置に関連する時間であり、
G2_altが、前記第1の地理的位置に関連する高度であり、
G2_vvが、前記第1の地理的位置に関連する垂直速度であり、
G2_tsが、前記第2の地理的位置に関連する時間である。
【請求項14】
請求項9に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算することは、さらに下記を備える:
位置固定情報の前記第1の組および前記第2の組のうちの1つだけが正当であることを決定すること;
位置固定情報の前記正当な組が水平速度情報を含むことを決定すること;および
前記イベントの推定される緯度座標および推定される経度座標を計算すること、ここにおいて、
前記所定の関係は位置固定情報の前記正当な組に基づくこと。
【請求項15】
請求項14に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの推定される緯度座標および推定される経度座標を計算することは、さらに下記を備える:
下記の数式を使用して第1の概算の緯度AL_latを計算すること;
【数13】
概算の緯度下記の数式を使用して第1の経度AL_lonを計算すること、
【数14】
ここにおいて、dLonは、
【数15】
として計算される;
下記に従って、前記イベントの推定される緯度L_latおよび前記イベントの推定される経度L_lonを設定すること;
【数16】
Gn_latが、位置固定情報の前記正当な組に関連する緯度座標であり、
Gn_lonが、位置固定情報の前記正当な組に関連する経度座標であり、
Hdが、位置固定情報の前記正当な組の前記時間と前記イベントの前記時間の間の時差に基づいて移動した距離であり、
Gn_θが、位置固定情報の前記正当な組に関連する水平速度の方位成分である。
【請求項16】
さらに下記を備える、請求項13に記載の方法:
位置固定情報の前記正当な組が高度情報と垂直速度情報とを備えることを決定すること;および
位置固定情報の前記正当な組を使用して前記イベントの高度を計算すること。
【請求項17】
請求項16に記載の方法、ここにおいて、
前記推定される高度を計算することは下記を備える:
下記の数式を使用して垂直距離Vdを計算すること、
【数17】
下記の数式を使用して第1の概算の高度AL_altを計算すること;および
【数18】
下記の数式を使用して推定される高度L_altを設定すること、
【数19】
Etsが前記イベントの前記時間であり、
Gn_altが、位置固定情報の前記正当な組を備える高度であり、
Gn_vvが、位置固定情報の前記正当な組を備える垂直速度であり、
Gn_tsが、位置固定情報の前記正当な組に関連する時間である。
【請求項18】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置、該装置は下記を備える:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得するための手段、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組は、時間固定と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;および、
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算するための手段。
【請求項19】
命令を備える機械可読媒体であって、前記命令が、機械によって実行された場合、前記機械に下記を含む動作を実行させる機械可読媒体:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得すること、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;、および
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算すること。
【請求項20】
下記の動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得すること、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;、および
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算すること。
【請求項21】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置、該装置は下記を備える:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得するように動作可能であるイベント位置決定モジュール、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを備えるイベント位置決定モジュール、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの時点で前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するように動作可能である。
【請求項22】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
位置固定情報の前記組のうちの前記少なくとも1つが垂直速度情報をさらに備え、ここで、前記イベント位置決定モジュールが、前記垂直速度情報に基づいて前記イベントの推定される高度を決定するようにさらに動作可能である。
【請求項23】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
位置固定情報の前記第1の組および位置情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つが、前記無線デバイス上の所定のイベントの検出に基づいて生成される。
【請求項24】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、イベント追跡構成を無線ネットワーク上で前記無線デバイスに送信するためにさらに動作可能であり、ここで、前記イベント追跡構成が、位置固定情報の前記第1の組および位置情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つを生成するために前記無線デバイスによって実行可能である。
【請求項25】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つが、全地球測位システム(GPS)位置決めシステムおよび支援されたGPS位置決めシステムのうちの少なくとも1つから少なくとも部分的に取得される。
【請求項26】
前記イベントが前記無線デバイスの所定の動作に対応する、請求項21に記載の装置。
【請求項27】
前記イベントが、前記無線デバイスの動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能な組合せに対応する、請求項21に記載の装置。
【請求項28】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つの所定の関係が、前記水平速度情報と、前記イベントおよび固定情報の前記少なくとも1つの組の間の時差とに基づいて前記イベントの前記概算の地理的位置を決定するように動作可能である。
【請求項29】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、所定の時間閾値および所定の距離閾値のうちの少なくとも1つをさらに備え、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、前記所定の時間閾値を前記イベントの時間と位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの前記それぞれの1つの前記時間の間の時差と比較すること、ならびに前記所定の距離閾値を前記イベントの前記時間と位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの前記それぞれの1つの前記時間との間に、前記無線デバイスによって移動された距離と比較することに基づいて、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの正当性を確認するためにさらに動作可能である。
【請求項30】
請求項29に記載の装置、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールは、下記のうちの少なくとも1つをさらに備える:
位置固定情報の少なくとも1つの正当性が確認された組に基づいて、前記イベントの経度および緯度を計算するように動作可能な水平概算モジュール;および、
位置固定情報の前記少なくとも1つの正当性が確認された組に基づいて、前記イベントの高度を計算するように動作可能な垂直概算モジュールであって、位置固定情報の前記少なくとも1つの正当性が確認された組が固定高度と固定垂直速度とを備える垂直概算モジュール。
【請求項31】
無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための方法、該方法は下記を備える:
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出することであって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義されること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶すること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成すること;および、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶すること、ここにおいて、
位置固定情報の前記第2の組は位置決定要求に基づき、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記イベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために、前記イベント情報との所定の関係で利用されるように動作可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備えること。
【請求項32】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つは、前記概算の地理的位置の高度成分を決定するために、前記所定の関係で利用されるように動作可能な垂直速度情報をさらに備える。
【請求項33】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記概算の地理的位置を決定するために、前記所定の関係で利用されるように動作可能な水平方位をさらに備える。
【請求項34】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記概算の地理的位置を決定するために、前記イベント情報と前記位置固定情報とを無線ネットワーク上でもう1つのデバイスに送信することをさらに備える。
【請求項35】
下記の動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ:
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出することであって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義されること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶すること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成すること;および、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶すること、ここにおいて、
位置固定情報の前記第2の組は前記位置決定要求に基づき、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために前記イベント情報との所定の関係で利用されるように構成可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備えること。
【請求項36】
命令を備える機械可読媒体であって、前記命令が、機械によって実行された場合、前記機械に下記を含む動作を実行させる機械可読媒体:
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出することであって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義されること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶すること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成すること;および、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶すること、ここにおいて、
位置固定情報の前記第2の組は前記位置決定要求に基づき、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために前記イベント情報との所定の関係で利用されるように構成可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備えること。
【請求項37】
無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための無線デバイスであって、
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出するための手段であって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義される手段と、
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶するための手段と、
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成するための手段と、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶するための手段であって、位置固定情報の前記第2の組が前記位置決定要求に基づき、前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために前記イベント情報との所定の関係で利用されるように構成可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備える手段と
を備える無線デバイス。
【請求項38】
下記を備える無線デバイス:
前記無線デバイスの動作に関して複数のイベントデータを備えるコンピュータプラットフォーム;
前記コンピュータプラットフォームと通信中であり、追跡するための前記複数のイベントのうちの1つを定義するイベント追跡モジュールを有するイベント追跡モジュール、ここにおいて、前記イベント追跡モジュールはイベント情報の記憶を開始するように動作可能であり、かつ前記複数のイベントのうちの前記定義された1つを検出するとすぐ位置決定要求を生成するためにさらに動作可能なイベント追跡ロジックをさらに備える;
前記イベント情報と位置固定情報とを記憶するように動作可能なメモリ、ここにおいて、前記位置固定情報が、前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを備え、ここにおいて、位置固定情報の前記第2の組が前記位置決定要求に基づき、さらにここにおいて、位置固定情報の前記第1および前記第2の組のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために、前記イベント情報との所定の関係に基づいて、動作可能な地理的位置情報と水平速度情報とを備える。
【請求項39】
請求項37に記載の無線デバイス、ここにおいて、
前記イベント情報がイベント時間を備え、前記位置固定情報が、位置固定時間、水平方位、水平速度、垂直速度、および高度のうちの少なくとも1つをさらに備える。
【請求項40】
さらに下記を備える請求項37に記載の無線デバイス:
前記コンピュータプラットフォームと通信中であり、位置固定情報の前記第2の組の取出しを開始するために前記位置決定要求の受信時に実行可能である位置決めモジュール。
【請求項1】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための方法、該方法は下記を備える:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得すること、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;および
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算すること。
【請求項2】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記少なくとも1つの所定の関係に基づいて計算することは、さらに下記を備える:
前記水平速度情報と、前記イベントおよび固定情報の前記少なくとも1つの組の間の時差とに基づいて前記イベントの前記概算の緯度および前記概算の経度を決定すること。
【請求項3】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記第1および第2の位置固定情報のうちの少なくとも1つが、垂直位置情報と垂直速度情報とを含み、前記垂直位置情報および前記垂直速度情報のうちの少なくとも1つを使用して、前記少なくとも1つの所定の関係に基づいて前記イベントの概算の緯度を計算することをさらに備える。
【請求項4】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの前記概算の緯度および前記概算の経度を計算することが、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組の両方の間にある前記少なくとも1つの所定の関係に基づき、所定の重みを位置固定情報の前記第1の組と位置固定情報の前記第2の組の各々に加えることをさらに備える。
【請求項5】
さらに下記を備える請求項1に記載の方法:
イベント追跡構成を無線ネットワーク上から前記無線デバイスに送信すること、ここにおいて、
前記イベント追跡構成が、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの取出しを制御する。
【請求項6】
さらに下記を備える請求項1に記載の方法:
GPS位置決めシステムおよび支援されたGPS位置決めシステムのうちの少なくとも1つから、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの少なくとも一部を取得すること。
【請求項7】
前記イベントが前記無線デバイスの所定の動作に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントが、前記無線デバイスの前記動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能な組合せに対応する。
【請求項9】
請求項1に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算することは、さらに下記を備える:
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの正当性を決定すること、ここにおいて、
正当性を決定することは下記のうちの少なくとも一つをさらに備える:
前記イベントの前記時間と、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの時間固定の間の時差が、所定の時間閾値以下であることを決定すること;および
前記イベントの前記時間と、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの前記時間固定との間に、前記無線デバイスによって移動された距離が、所定の距離閾値以下であることを決定すること。
【請求項10】
請求項9に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算することは、さらに下記を備える:
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組が正当であることを決定すること;
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組が水平速度情報を備えることを決定すること;および
前記イベントの緯度座標および経度座標を推定することであって、前記所定の関係が位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組の両方に基づくこと。
【請求項11】
請求項10に記載の方法、ここにおいて、
前記緯度座標および前記経度座標を推定することは、下記を備える:
下記の数式を使用して第1の緯度AL1_latを計算すること;
【数1】
下記の数式を使用して第1の経度AL1_lonを計算すること、
【数2】
ここにおいて、dLon1が、
【数3】
として計算される;
下記の数式を使用して第2の緯度AL2_latを計算すること;
【数4】
★下記の数式を使用して第2の経度AL2_lonを計算すること、
【数5】
ここにおいて、dLon2が、
【数6】
として計算される;および
以下に従って、推定される緯度L_latおよび推定される経度L_lonを決定すること
【数7】
であり、ここにおいて、
G1_latが、前記第1の地理的位置に対応する緯度であり、
G1_lonが、前記第1の地理的位置に対応する経度であり、
Hd1が、前記第1の地理的位置の前記時間と前記イベントの前記時間の間の時差に基づいて移動した距離であり、
G1_θが、前記第1の地理的位置に関連する水平速度の方位成分であり、
G2_latが、前記第2の地理的位置に関する緯度座標であり、
G2_lonが、前記第2の地理的位置に関する経度座標であり、
Hd2が、前記第2の地理的位置の前記時間と前記イベントの前記時間の間の時差に基づいて移動した距離であり、
G2_θが、前記第2の地理的位置に関連する水平速度の方位成分である。
【請求項12】
請求項10に記載の方法、ここにおいて、
位置固定情報の前記第1および第2の組の両方が垂直速度情報を備え、前記第1の地理的位置と前記第2の地理的位置の両方に関連する前記垂直速度情報を使用して、前記イベントの高度を計算することをさらに備える。
【請求項13】
下記を備える請求項12に記載の方法:
下記の数式を使用して第1の垂直距離Vd1を計算すること;
【数8】
下記の数式を使用して第2の垂直距離Vd2を計算すること;
【数9】
下記の数式を使用して第1の高度AL1_altを計算すること;
【数10】
下記の数式を使用して第2の高度AL1_altを計算すること;および
【数11】
下記の数式を使用して前記イベントの推定される高度L_altを決定すること、
【数12】
ここにおいて、
Etsが前記イベントの前記時間であり、
G1_altが、前記第1の地理的位置に関連する高度であり、
G1_vvが、前記第1の地理的位置に関連する垂直速度であり、
G1_tsが、前記第1の地理的位置に関連する時間であり、
G2_altが、前記第1の地理的位置に関連する高度であり、
G2_vvが、前記第1の地理的位置に関連する垂直速度であり、
G2_tsが、前記第2の地理的位置に関連する時間である。
【請求項14】
請求項9に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算することは、さらに下記を備える:
位置固定情報の前記第1の組および前記第2の組のうちの1つだけが正当であることを決定すること;
位置固定情報の前記正当な組が水平速度情報を含むことを決定すること;および
前記イベントの推定される緯度座標および推定される経度座標を計算すること、ここにおいて、
前記所定の関係は位置固定情報の前記正当な組に基づくこと。
【請求項15】
請求項14に記載の方法、ここにおいて、
前記イベントの推定される緯度座標および推定される経度座標を計算することは、さらに下記を備える:
下記の数式を使用して第1の概算の緯度AL_latを計算すること;
【数13】
概算の緯度下記の数式を使用して第1の経度AL_lonを計算すること、
【数14】
ここにおいて、dLonは、
【数15】
として計算される;
下記に従って、前記イベントの推定される緯度L_latおよび前記イベントの推定される経度L_lonを設定すること;
【数16】
Gn_latが、位置固定情報の前記正当な組に関連する緯度座標であり、
Gn_lonが、位置固定情報の前記正当な組に関連する経度座標であり、
Hdが、位置固定情報の前記正当な組の前記時間と前記イベントの前記時間の間の時差に基づいて移動した距離であり、
Gn_θが、位置固定情報の前記正当な組に関連する水平速度の方位成分である。
【請求項16】
さらに下記を備える、請求項13に記載の方法:
位置固定情報の前記正当な組が高度情報と垂直速度情報とを備えることを決定すること;および
位置固定情報の前記正当な組を使用して前記イベントの高度を計算すること。
【請求項17】
請求項16に記載の方法、ここにおいて、
前記推定される高度を計算することは下記を備える:
下記の数式を使用して垂直距離Vdを計算すること、
【数17】
下記の数式を使用して第1の概算の高度AL_altを計算すること;および
【数18】
下記の数式を使用して推定される高度L_altを設定すること、
【数19】
Etsが前記イベントの前記時間であり、
Gn_altが、位置固定情報の前記正当な組を備える高度であり、
Gn_vvが、位置固定情報の前記正当な組を備える垂直速度であり、
Gn_tsが、位置固定情報の前記正当な組に関連する時間である。
【請求項18】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置、該装置は下記を備える:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得するための手段、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組は、時間固定と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;および、
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算するための手段。
【請求項19】
命令を備える機械可読媒体であって、前記命令が、機械によって実行された場合、前記機械に下記を含む動作を実行させる機械可読媒体:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得すること、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;、および
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算すること。
【請求項20】
下記の動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得すること、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを含む;、および
前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの概算の緯度および概算の経度を計算すること。
【請求項21】
無線デバイス上で発生するイベントに対応する地理的位置を概算するための装置、該装置は下記を備える:
前記イベントの時間と、前記イベントの前記時間に先立つ前記無線デバイスの第1の地理的位置に対応する位置固定情報の第1の組および前記イベントの前記時間の後の前記無線デバイスの第2の地理的位置に対応する位置固定情報の第2の組のうちの少なくとも1つとを取得するように動作可能であるイベント位置決定モジュール、ここにおいて、位置固定情報の前記少なくとも1つの組が、時間と、水平位置情報と、水平速度情報とを備えるイベント位置決定モジュール、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、前記イベントと位置固定情報の前記少なくとも1つの組の間の少なくとも1つの所定の関係に基づいて、前記イベントの時点で前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するように動作可能である。
【請求項22】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
位置固定情報の前記組のうちの前記少なくとも1つが垂直速度情報をさらに備え、ここで、前記イベント位置決定モジュールが、前記垂直速度情報に基づいて前記イベントの推定される高度を決定するようにさらに動作可能である。
【請求項23】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
位置固定情報の前記第1の組および位置情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つが、前記無線デバイス上の所定のイベントの検出に基づいて生成される。
【請求項24】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、イベント追跡構成を無線ネットワーク上で前記無線デバイスに送信するためにさらに動作可能であり、ここで、前記イベント追跡構成が、位置固定情報の前記第1の組および位置情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つを生成するために前記無線デバイスによって実行可能である。
【請求項25】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つが、全地球測位システム(GPS)位置決めシステムおよび支援されたGPS位置決めシステムのうちの少なくとも1つから少なくとも部分的に取得される。
【請求項26】
前記イベントが前記無線デバイスの所定の動作に対応する、請求項21に記載の装置。
【請求項27】
前記イベントが、前記無線デバイスの動作に関連するデータの1つまたは複数の所定の構成可能な組合せに対応する、請求項21に記載の装置。
【請求項28】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
前記少なくとも1つの所定の関係が、前記水平速度情報と、前記イベントおよび固定情報の前記少なくとも1つの組の間の時差とに基づいて前記イベントの前記概算の地理的位置を決定するように動作可能である。
【請求項29】
請求項21に記載の装置、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、所定の時間閾値および所定の距離閾値のうちの少なくとも1つをさらに備え、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールが、前記所定の時間閾値を前記イベントの時間と位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの前記それぞれの1つの前記時間の間の時差と比較すること、ならびに前記所定の距離閾値を前記イベントの前記時間と位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの前記それぞれの1つの前記時間との間に、前記無線デバイスによって移動された距離と比較することに基づいて、位置固定情報の前記第1の組および位置固定情報の前記第2の組のうちの少なくとも1つの正当性を確認するためにさらに動作可能である。
【請求項30】
請求項29に記載の装置、ここにおいて、
前記イベント位置決定モジュールは、下記のうちの少なくとも1つをさらに備える:
位置固定情報の少なくとも1つの正当性が確認された組に基づいて、前記イベントの経度および緯度を計算するように動作可能な水平概算モジュール;および、
位置固定情報の前記少なくとも1つの正当性が確認された組に基づいて、前記イベントの高度を計算するように動作可能な垂直概算モジュールであって、位置固定情報の前記少なくとも1つの正当性が確認された組が固定高度と固定垂直速度とを備える垂直概算モジュール。
【請求項31】
無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための方法、該方法は下記を備える:
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出することであって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義されること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶すること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成すること;および、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶すること、ここにおいて、
位置固定情報の前記第2の組は位置決定要求に基づき、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記イベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために、前記イベント情報との所定の関係で利用されるように動作可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備えること。
【請求項32】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つは、前記概算の地理的位置の高度成分を決定するために、前記所定の関係で利用されるように動作可能な垂直速度情報をさらに備える。
【請求項33】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記概算の地理的位置を決定するために、前記所定の関係で利用されるように動作可能な水平方位をさらに備える。
【請求項34】
請求項31に記載の方法、ここにおいて、
前記概算の地理的位置を決定するために、前記イベント情報と前記位置固定情報とを無線ネットワーク上でもう1つのデバイスに送信することをさらに備える。
【請求項35】
下記の動作を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ:
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出することであって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義されること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶すること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成すること;および、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶すること、ここにおいて、
位置固定情報の前記第2の組は前記位置決定要求に基づき、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために前記イベント情報との所定の関係で利用されるように構成可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備えること。
【請求項36】
命令を備える機械可読媒体であって、前記命令が、機械によって実行された場合、前記機械に下記を含む動作を実行させる機械可読媒体:
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出することであって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義されること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶すること;
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成すること;および、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶すること、ここにおいて、
位置固定情報の前記第2の組は前記位置決定要求に基づき、ここにおいて、
前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために前記イベント情報との所定の関係で利用されるように構成可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備えること。
【請求項37】
無線デバイス上で発生するイベントに関して情報を追跡するための無線デバイスであって、
前記無線デバイス上のイベントの発生を検出するための手段であって、前記イベントがイベント追跡構成によって定義される手段と、
前記定義されたイベントの前記検出された発生に関してイベント情報を記憶するための手段と、
前記定義されたイベントの前記検出された発生に基づいて位置決定要求を生成するための手段と、
前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを記憶するための手段であって、位置固定情報の前記第2の組が前記位置決定要求に基づき、前記位置固定情報のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記検出された発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために前記イベント情報との所定の関係で利用されるように構成可能な前記無線デバイスの地理的位置と水平速度とを備える手段と
を備える無線デバイス。
【請求項38】
下記を備える無線デバイス:
前記無線デバイスの動作に関して複数のイベントデータを備えるコンピュータプラットフォーム;
前記コンピュータプラットフォームと通信中であり、追跡するための前記複数のイベントのうちの1つを定義するイベント追跡モジュールを有するイベント追跡モジュール、ここにおいて、前記イベント追跡モジュールはイベント情報の記憶を開始するように動作可能であり、かつ前記複数のイベントのうちの前記定義された1つを検出するとすぐ位置決定要求を生成するためにさらに動作可能なイベント追跡ロジックをさらに備える;
前記イベント情報と位置固定情報とを記憶するように動作可能なメモリ、ここにおいて、前記位置固定情報が、前記定義されたイベントの前記発生に先立つ位置固定情報の第1の組と、前記定義されたイベントの前記発生の後の位置固定情報の第2の組とを備え、ここにおいて、位置固定情報の前記第2の組が前記位置決定要求に基づき、さらにここにおいて、位置固定情報の前記第1および前記第2の組のうちの少なくとも1つが、前記定義されたイベントの前記発生時に前記無線デバイスの概算の地理的位置を決定するために、前記イベント情報との所定の関係に基づいて、動作可能な地理的位置情報と水平速度情報とを備える。
【請求項39】
請求項37に記載の無線デバイス、ここにおいて、
前記イベント情報がイベント時間を備え、前記位置固定情報が、位置固定時間、水平方位、水平速度、垂直速度、および高度のうちの少なくとも1つをさらに備える。
【請求項40】
さらに下記を備える請求項37に記載の無線デバイス:
前記コンピュータプラットフォームと通信中であり、位置固定情報の前記第2の組の取出しを開始するために前記位置決定要求の受信時に実行可能である位置決めモジュール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2009−524010(P2009−524010A)
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549687(P2008−549687)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/060286
【国際公開番号】WO2007/082214
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/060286
【国際公開番号】WO2007/082214
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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