説明

無線通信制御方法および通信システム

【課題】不要なパイロット信号の送信を避け、スケジューリング処理を効率的に実施することができる無線通信制御方法を得ること。
【解決手段】リレー局3が、端末2から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第1の回線品質を測定するステップと、リレー局3が、第1の回線品質を基地局1へ送信するステップと、リレー局3が、第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定するステップと、リレー局が、非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局と端末の間で直接通信ができない場合にリレー局が中継を行う通信システムにおいて基地局と端末の間で通信を行うための無線リソースを決定するための無線通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の各種無線通信システムでは、周波数スケジューリングを採用している。たとえば、標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規格化されているLTE(Long Term Evolution)のシステムでは、無線アクセス方式として、下り回線(基地局から端末方向)ではOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)を、上り回線(端末から基地局方向)ではSC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)を、それぞれ採用している。これらの方式では、周波数方向に並ぶ複数の無線リソースを、それぞれの無線回線の品質に基づいて端末に割り当てる。これが周波数スケジューリングである。
【0003】
無線回線の品質の情報を得るためには、通常、端末がパイロット信号と呼ばれる既知信号を用いる。たとえば、基地局と端末の通信の場合に、基地局が周波数スケジューリングを行う場合には、端末がパイロット信号を送信し、基地局がその信号レベルSNR(Signal to Noise power Ratio)や干渉波との信号レベル比SINR(Signal to Interference plus Noise power Ratio)を測定する。そして、基地局は、周波数スケジューリングでは、測定した品質に基づいて、品質の良い無線リソースを端末に割り当てることで、その端末との通信で多くのビット数を送ることが可能となり、多値度の高い変調方式を採用することができる。また、誤り訂正によるオーバーヘッドを少なくすることができる。以上のような周波数スケジューリングにより、システム全体のスループットが向上する。なお、無線リソースの品質は時々刻々と変化するため、一般にパイロット信号を定期的に送信し、品質情報を更新する。
【0004】
一方、無線通信装置間の通信を中継するリレー伝送が注目されている。近年では、通信の大容量化要求に伴い、周波数がそれほど逼迫していない高い周波数帯を使うことが多くなっている。高い周波数帯では一般的に無線信号の到達距離が短くなる。また、高い周波数帯を用いない場合も、無線信号の到達距離がこれまでに比べて短くなる傾向にある。これは、大容量化を満たすため、送信局が信号を送信する際の周波数帯域幅を広げる(広帯域化)必要があり、所要送信電力が高くなるのに対し、装置の送信電力には限界値が存在するためである。限界値が存在するなかで広帯域化を行うために、単位周波数毎に与えることのできる送信電力値が小さくなり、よって無線信号の到達距離が短くなる。このような背景により、これまでと同様のサービスエリアを確保するために信号の中継が必要となり、リレー伝送が注目されている。たとえば、3GPPでも将来の無線システムの規格を策定するべく、LTE−Advancedの作業でリレー局導入の検討を行っている。
【0005】
リレー伝送を行う通信システムにおいても、高いシステムスループットを維持するために周波数スケジューリングを行うことが望ましい。リレー伝送の方法には大きく次の2つがある。1つはリレー局では受信した信号を増幅するのみで増幅した信号を宛先の受信局へ送信する方法であり、もう1つはリレー局で受信した信号を復調・復号し、再度符号化・変調を行って宛先の受信局へ送信する方法である。後者では周波数リソースを変更することも可能であり、スループットが向上する可能性がある一方で、処理時間が長くなるため伝送遅延が発生する。また、送信局とリレー局,リレー局と受信局の両方の回線について、それぞれスケジューリングを行う必要があり制御が複雑になる。したがって、処理時間の点で有利な前者の方法についてここでは説明する。
【0006】
端末と基地局がリレー局を介して通信を行う場合に、従来の周波数スケジューリングを適用する例について説明する。端末からリレー局への回線(回線#1とする),リレー局から基地局方向への回線(回線#2とする)のそれぞれの回線の品質測定を行う。品質測定としては、回線#1では、端末がパイロット信号を送信し、回線#2ではリレー局がパイロット信号を送信する。そして、リレー局,基地局が、それぞれパイロット信号を受信してその回線の品質を測定する。リレー局での回線#1の測定結果は基地局に報告され、基地局は、回線#1と回線#2の品質の測定結果に基づいて、両方の回線での品質が良い周波数リソースをその端末との通信用に割り当てる。また、リレー伝送を行う通信システムにおいて、回線の品質を効率よく測定するための無線通信方法が下記特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第08/050553号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の周波数スケジューリング技術によれば、リレー局を含む通信システムに適用する場合、回線#1および回線#2の全ての周波数リソースについてパイロット信号を送信して、品質測定を行う。そのため、ある周波数リソースについて回線#1での品質が悪い場合、その周波数リソースは割り当て周波数として選択されないため、回線#2のその周波数リソースについての品質測定は無駄になる。すなわち、不要なパイロット信号の送信のために電力や無線リソースが使用される、という問題があった。
【0009】
また、上記従来の周波数スケジューリングでは、品質の悪い周波数リソースも含めて、すべての周波数リソースがスケジューリング処理の対象となり、結果的に無駄な処理も実施することになる。すなわち、スケジューリングの処理効率が悪い、という問題があった。
【0010】
また、上記特許文献1では、回線品質の効率良い測定方法が示されているが、パイロット信号の送信頻度を削減する方法については触れられていない。そのため、不要なパイロット信号の送信を避けることはできない、という問題があった。
【0011】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、不要なパイロット信号の送信を避け、また、スケジューリング処理を効率的に実施することができる無線通信制御方法および通信システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムにおける無線通信制御方法であって、前記リレー局が、前記端末から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第1の回線品質を測定する第1の回線品質測定ステップと、前記リレー局が、前記第1の回線品質を前記基地局へ送信する回線品質送信ステップと、前記リレー局が、前記第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する周波数リソース決定ステップと、前記リレー局が、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する既知信号送信ステップと、前記基地局が、前記リレー局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第2の回線品質を測定する第2の回線品質測定ステップと、前記基地局が、前記第1の回線品質と前記第2の回線品質に基づいて、前記端末の上り通信に割り当てる周波数リソースを決定する割り当てステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リレー局が、端末から送信されるパイロット信号に基づいて端末との間の回線の回線品質を測定し、その測定結果が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、パイロット信号を送信しない周波数リソースとして決定し、決定結果に基づいてパイロット信号を送信するようにしたので、不要なパイロット信号の送信を避け、また、スケジューリング処理を効率的に実施することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。
【図2】図2は、回線品質に基づく周波数スケジューリングを説明するための図である。
【図3】図3は、従来の周波数スケジューリング方法を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態1の無線通信制御方法を説明するための図である。
【図5】図5は、基地局の機能構成例を示す図である。
【図6】図6は、リレー局の機能構成例を示す図である。
【図7】図7は、端末の機能構成例を示す図である。
【図8】図8は、端末が複数存在する場合の無線制御方法を説明するための図である。
【図9】図9は、実施の形態2の無線通信制御方法を説明するための図である。
【図10】図10は、端末が基地局の決定結果に反したパイロット信号の送信を実施する例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明にかかる無線通信制御方法および通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0016】
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる無線通信システムの実施の形態1の構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の通信システムは、基地局1と、端末2と、基地局1と端末2の通信を中継するリレー局3と、で構成される。本実施の形態のリレー局3は、受信した信号を増幅し、増幅した信号を周波数の変更をせずに宛先の受信局へ送信する。
【0017】
まず、回線品質に基づく一般的な従来の周波数スケジューリング方法について説明する。図2は、一般的な回線品質に基づく周波数スケジューリングを説明するための図である。図2の例は、周波数リソース#1〜#5の5つの周波数リソースが有る場合を示している。図中の矢印は、パイロット信号Pを示し、回線測定結果Mは、回線の品質を測定した結果を示している。図2のような回線測定結果Mの場合、たとえば、その測定結果に基づいて回線品質の良い周波数リソース#2,#4をその回線に割り当てる。
【0018】
図3は、図2で説明した一般的な周波数スケジューリング方法を、リレー局を含む構成の場合に、そのまま適用する従来の周波数スケジューリング方法を示す図である。図3の通信システムの構成は、図1と同様とする。図中の矢印は、パイロット信号Pを示し、回線測定結果Mは、回線の品質を測定した結果を示している。また、回線4は、端末2からリレー局への回線を示し、回線5は、リレー局3から基地局1への回線を示している。従来の周波数スケジューリングでは、図3に示すように、すべての周波数リソース#1〜#5でパイロット信号Pを送信して、回線4および回線5の品質を測定する。図中の上段には、回線5の回線測定結果Mを示し、下段には、回線4の回線測定結果Mを示している。このような場合、回線4,回線5の両方の回線品質が良い周波数リソース#2が端末2と基地局1間の通信用に割り当てられることになる。
【0019】
図3からわかるように、たとえば、周波数リソース#4,#5のように回線4の回線品質が非常に悪い場合には、回線4,回線5の両方の品質に基づいて割り当てを行う場合には選択されないことになる。このことは、回線4の回線測定結果Mだけから判断できる。しかし、実際には、回線5についても周波数リソース#4,#5でパイロット信号Pが送信され、品質測定がされている。
【0020】
本実施の形態では、このような場合に、パイロット信号Pの不要な送信を避けるために、以下に示すような無線通信制御を実施する。図4は、本実施の形態の無線通信制御方法を説明するための図である。図中の符号は図3と同様である。本実施の形態では、回線4での回線測定結果Mに基づいて、回線4での品質が所定のしきい値より悪い周波数リソース(図4の例では、周波数リソース#4および#5)については、回線5でのパイロット信号を送信せず、品質測定を行わない。
【0021】
このようにすることで、回線4での品質が悪いために、周波数スケジューリング時に端末2と基地局1との通信の割り当てリソースとして選択されない、周波数リソース(図4の例では、周波数リソース#4および#5)で無駄なパイロット信号を送信することを防ぐ。この無駄を省くことにより、リレー局3は、周波数リソース#4と周波数リソース#5でパイロット信号を送信しない分、消費電力を低減することができる。または、パイロット信号を送信しないことによって発生する余剰送信電力を、パイロット信号を送信するための周波数リソースに用いることで、より高精度な品質測定を実行することができる。また、不要な品質測定を行わないことで、スケジューリングの対象から周波数リソース#4と周波数リソース#5が外れることになり、周波数スケジューリングの処理量を削減することができる。
【0022】
つぎに、以上説明した本実施の形態の無線制御方法を実現する各装置の構成と動作を説明する。図5は、本実施の形態の基地局1の機能構成例を示す図である。基地局1は、バッファ11,スケジューラ12,受信処理部13,信号分離部14,品質測定部15,送信処理部16で構成される。
【0023】
バッファ11は、端末2向けのユーザデータを記憶するための記憶手段であり、宛先端末毎にユーザデータを管理している。スケジューラ12は、端末2向けデータと下り回線の周波数リソースとの対応付け(下り回線のスケジューリング)を行い、また、端末2からの送信要求を受け付け、回線4と回線5の品質情報に基づいて上り回線のスケジューリングを行う。なお、この際、回線5については、品質情報を測定していない(パイロット信号がリレー局3から送信されない)周波数リソースについては、スケジューリングの対象外とする。また、スケジューラ12は、スケジューリング結果に基づいて送信処理部16に対して、スケジューリングの結果である周波数リソース割当て情報やユーザデータの送信を指示する。受信処理部13は、端末2が送信するデータを直接またはリレー局3経由で受信し、受信したデータに所定の受信処理を行い、処理後の受信データを信号分離部14へ出力する。
【0024】
信号分離部14は、受信データを制御信号とユーザデータに分離する。ここで分離される制御信号は端末2からの送信要求やリレー局3で測定した回線4の品質情報を含む。また、品質測定部15は、リレー局3から送信されたパイロット信号に基づいて回線5の受信信号品質を測定し、その測定結果をスケジューラ12に報告する。送信処理部16は、スケジューラ12からの指示に基づいて、周波数リソース割当て情報や下り回線のバッファ11に記憶されているユーザデータを送信する。
【0025】
図6は、本実施の形態のリレー局3の機能構成例を示す図である。リレー局3は、受信処理部/品質測定部31,制御部32,増幅部/パイロット生成部33で構成される。受信処理部/品質測定部31は、端末2が送信するパイロット信号を受信し、パイロット信号に基づいて品質測定を行い、その測定結果を制御部32に報告する。
【0026】
制御部32は、測定結果に基づいて、パイロット信号を送信しない周波数リソースを決定する。具体的には、その測定結果が所定のしきい値以下の品質値であった周波数リソースについては基地局1に向けてパイロット信号を送信しない周波数リソース(周波数スケジューリングで割り当て対象としない周波数リソース)として決定し、測定結果が所定のしきい値を超える品質値であった周波数リソースを、パイロット信号を送信する周波数リソースとする。なお、品質の測定値としては、たたえば、SNRやSINRの絶対値を用いればよいがこれ以外の値でもよい。また、測定結果についてのしきい値は、たとえば、所定の期間分の測定結果の平均値を求めておき、その平均値から任意の値Xだけレベルの低い値を用いてもよいし、または、周波数リソースごとの測定結果のうち、測定結果が下位k番目(kは0以上の整数)までの周波数リソースを、パイロット送信を行わない周波数リソースとしてもよい。
【0027】
そして、制御部32は、リレー局3から基地局1に向けてパイロット送信を行う時間が到来した場合に、増幅部/パイロット生成部33にパイロット信号の送信指示を出す。この際、同時にパイロット信号の送信を行う周波数リソースについても指定を行う。なお、パイロット送信を行う時間は、どのように定められていてもよい。たとえば、パイロット信号は周波数リソースの一部の所定の領域に埋め込まれて送信されるようにしてもよいし、パイロット信号のみを所定の間隔で送信するようにしてもよく、従来の一般的に用いられているような方法で実施してよい。また、制御部32は、受信処理部/品質測定部31の測定結果を基地局1へ送信するよう増幅部/パイロット生成部33へ指示する。
【0028】
増幅部/パイロット生成部33は、制御部32からの指示および指定に基づいて、指定の周波数リソースについてパイロット信号の送信を行い、それ以外の時間では、端末2から受信した信号を増幅して基地局1へ送信し、また、制御部32からの指示に基づいて測定結果を基地局1へ送信する。このように、増幅部/パイロット生成部33は、送信手段としての機能を有する。また、基地局1が端末2向けに送信した信号についても増幅して端末2へ送信する。
【0029】
図7は、端末2の機能構成例を示す図である。端末2は、バッファ21,受信処理部22,信号分離部23,送信制御部24,送信処理部25で構成される。バッファ21は、基地局1向けのユーザデータを記憶するための記憶手段である。受信処理部22は、基地局1が送信したデータを、直接またはリレー局3経由で受信し、所定の受信処理を行い、処理後の受信データを信号分離部23に出力する。信号分離部23は、受信データを制御信号とユーザデータに分離する。ここで分離される制御信号は、基地局1が行ったスケジューリングの結果である周波数リソース割当て情報を含む。信号分離部23は、制御情報に含まれる周波数リソース割り当て情報を送信制御部24に出力する。
【0030】
送信制御部24は、バッファ21のデータ滞留量をチェックし、滞留量が所定の量以上となった場合に送信要求を出すと判断し、送信処理部25に送信要求の送信を指示する。また、送信制御部24は、周波数リソース割当て情報に基づいてバッファ21に記憶されているユーザデータの送信を指示やパイロット送信の送信指示を行う。送信処理部25は、送信制御部24の指示に基づいて、直接またはリレー局3経由で基地局1に向けてユーザデータ,送信要求,パイロット信号を送信する。
【0031】
また、以上の説明では端末2を1台としたが、複数の端末が存在する場合にも本実施の形態の無線通信制御方法は適用できる。図8は、端末が複数存在する場合の無線制御方法を説明するための図である。図8の通信システムの構成は、図1の端末2が端末2−1,2−2に替わる以外は、図1と同様である。端末2−1,2−2は、それぞれが端末2と同様の構成を有する。また、図中の回線4−1は、端末2−1からリレー局3の回線を示し、図中の回線4−2は、端末2−2からリレー局3の回線を示している。
【0032】
図8の例では、右側の上段に回線5の回線測定結果Mを示し、中段に回線4−2の回線測定結果Mを示し、下段に回線4−1の回線測定結果Mを示している。図8のように、端末が複数存在する場合には、リレー局3が、全端末(端末2−1,2−2)について品質測定結果を用い、全端末について共通して品質が悪い周波数リソースについてパイロット信号を送信しないようにする。すなわち、端末ごとに品質の測定結果を所定のしきい値と比較し、全ての端末でしきい値より測定結果が悪い値であった場合に、リレー局3は、その測定結果に対応する周波数リソースについて基地局1へのパイロット信号の送信を行わず、それ以外の周波数リソースについてはパイロット信号を送信する。
【0033】
また、全端末について共通して品質が悪い周波数リソースではなく、一部の所定の条件を満たす端末(たとえば高い料金契約をしている,他の端末に比べて送るべきデータが多く溜まっている,など)について、共通して品質が悪い周波数リソースについてパイロット信号を送信しないこととしてもよい。
【0034】
以上のように、本実施の形態では、リレー局3は、端末2から送信されるパイロット信号に基づいて端末2との間の回線の回線品質を測定し、測定結果が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、パイロット信号を送信しない周波数リソースとして決定し、決定結果に基づいてパイロット信号を送信する。そして、基地局1は、リレー局3から受信したパイロット信号に基づいてスケジューリングを行うようにした。そのため、不要なパイロット信号の送信を避け、また、スケジューリング処理を効率的に実施することができる。
【0035】
実施の形態2.
図9は、本発明にかかる実施の形態2の無線通信制御方法を説明するための図である。本実施の形態の通信システムの構成および各装置の構成は実施の形態1と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0036】
本実施の形態では、実施の形態1とは異なり、回線5の品質測定結果に基づいて、端末2がパイロット信号を送信しない周波数リソースを決定する。具体的には、リレー局3の制御部32は、すべての周波数リソースでパイロット信号を基地局1へ送信するよう増幅部/パイロット生成部33に指示し、増幅部/パイロット生成部33が指示に基づいてパイロット信号を送信する。そして、基地局1の品質測定部15は、受信したパイロット信号に基づいて回線品質を測定し、スケジューラ12が、その測定結果に基づいて、端末2がパイロット信号を送信しない周波数リソースを決定し、決定結果を制御信号に含めてリレー局3経由で端末2に送信するよう送信処理部16へ指示する。パイロット信号を送信しない周波数リソースの決定方法は、実施の形態1と同様であり、測定結果が所定のしきい値以下(しきい値以下の悪い品質)の周波数リソースを、パイロット信号を送信しない周波数リソースとする。
【0037】
パイロット信号を送信しない周波数リソースの決定結果を含む制御信号は、図9の、基地局1からリレー局3への下り回線である回線7と、リレー局3から端末2への下り回線である回線6と、を用いて送信される。
【0038】
リレー局3は、パイロット信号を送信しない周波数リソースの決定結果を含む制御信号を受信すると、受信処理部/品質測定部31が、受信した制御信号を解析し、パイロット信号を送信しない周波数リソースを知る。また、リレー局3の増幅部/パイロット生成部33は、その制御信号を端末2に送信する。
【0039】
端末2の受信処理部22は、上記の決定結果を含む制御信号を受信すると、信号分離部23へ出力し、信号分離部23が制御信号に含まれる決定結果を送信制御部24へ出力する。送信制御部24は、その決定結果に基づいてパイロット信号を送信するよう送信処理部25を制御する。
【0040】
なお、基地局1がリレー局3経由で端末2に、パイロット信号を送信しない周波数リソースの決定結果を含む制御信号を送信するのは、パイロット信号を送信しない周波数リソースに変化があったときのみでよい。このようにすると、基地局1から端末2に対する制御信号量を減らすことができる。
【0041】
なお、端末2は、基地局1が決定したパイロット信号を送信しない周波数リソースの決定結果に基づいてパイロット信号の送信を制御するだけでなく、所定のタイミングで基地局1の決定結果に反して全周波数リソースでパイロット信号を送信するようにしてもよい。たとえば、それまでは端末2から基地局1が直接信号を受けることができずリレー局3を介した通信を行っていた場合に、端末2が移動することで、端末2と基地局1が直接通信できる状況に変化している場合がある。この際、基地局1がパイロット信号送信を行わないと決定した周波数リソース(品質のよくない周波数リソース)が、直接通信では品質がよいことも考えられる。この場合、上述したように、基地局1の決定結果に反して全周波数リソースでパイロット信号を送ることにより、このような変化を迅速に検知することができる。端末2は、このような全周波数リソースのパイロット信号の送信を、定期的に行ってもよいし、なんらかの手段で移動による基地局1との通信状態の変化が検出できる場合には、その変化を検出したときに実施してもよい。
【0042】
図10は、端末2が基地局1の決定結果に反したパイロット信号の送信を実施する例を示す図である。図10の右側の上段は回線5の回線測定結果Mを示し、下段の回線測定結果Mは回線4の回線測定結果Mを示している。また、図10の左下は、端末2から基地局1への回線8の回線測定結果Mを示している。基地局1は、右側の上段の回線5の回線測定結果Mに基づいて、周波数リソース#4,#5を、パイロット信号を送信しない周波数リソースとして決定する。
【0043】
一方、図10に示すように、実際には、端末2が基地局1との直接通信が可能であり、回線8の回線測定結果M(基地局1が端末2から送信されたパイロット信号に基づいて測定した場合の回線品質の測定値)では、周波数リソース#4,#5の回線品質は他の周波数リソースより良い。このような場合には、端末2は、基地局1の決定結果に従って周波数リソース#4,#5でパイロット信号を送信しないと基地局1は端末2との直接通信で周波数リソース#4,#5の回線品質が良いことを認識できない。これに対し、上述のように基地局1の決定結果に反して端末2が全周波数リソースでパイロット信号を送信すると、基地局1は、端末2との直接通信で周波数リソース#4,#5の回線品質の回線品質がよいことを認識することができる。
【0044】
なお、本実施の形態では、上り回線のパイロット信号送信について述べたが、同様の無線制御方法は、下り回線についても適用できる。たとえば、図9の回線6の回線品質の測定結果に基づいて、回線7でパイロット信号を送信しない周波数リソースを決定するようにしてもよい。たとえば、端末2(たとえば、端末2の受信処理部22)が測定した回線6の品質測定結果を基地局1に通知し、基地局1がこの決定を行い、その決定結果に基づいて基地局1がパイロット信号を送信する。また、同様に、回線7の回線品質の測定結果に基づいて、回線6でリレー局3がパイロット信号を送信しない周波数リソースを決定するようにしてもよい。たとえば、リレー局3が、基地局1から受信したパイロット信号に基づいて回線7の回線品質を測定し、その測定結果に基づいて、自身が端末2にパイロット信号を送信しない周波数リソースを決定するようにしてもよい。
【0045】
さらに、リレー局3を介した通信を行う端末が複数存在する場合には、リレー局3から各端末へのそれぞれの回線の品質の測定結果に基づいて、共通して品質が悪い周波数リソースを特定し、その周波数リソースについて基地局1がパイロット信号を送信しないようにしてもよい。また、特定の端末について共通して品質が悪い周波数リソースについてパイロット信号を送信しないようにしてもよい。
【0046】
以上のように、本実施の形態では、リレー局3が、端末2から送信されるパイロット信号に基づいて端末2との間の回線の回線品質を測定し、その測定結果が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、パイロット信号を送信しない周波数リソースとして決定し、決定結果に基づいてパイロット信号を送信するようにした。そのため、不要なパイロット信号の送信を避け、また、スケジューリング処理を効率的に実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明にかかる無線通信制御方法および通信システムは、基地局と端末の間で直接通信ができない場合にリレー局が中継を行う通信システムに有用であり、特に、省電力化を測る通信システムに適している。
【符号の説明】
【0048】
1 基地局
2,2−1,2−2 端末
3 リレー局
4,4−1,4−2,5,6,7,8 回線
11,21 バッファ
12 スケジューラ
13,22 受信処理部
14,23 信号分離部
15 品質測定部
16,25 送信処理部
24 送信制御部
31 受信処理部/品質測定部
32 制御部
33 増幅部/パイロット生成部
M 回線測定結果
P パイロット信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムにおける無線通信制御方法であって、
前記リレー局が、前記端末から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第1の回線品質を測定する第1の回線品質測定ステップと、
前記リレー局が、前記第1の回線品質を前記基地局へ送信する回線品質送信ステップと、
前記リレー局が、前記第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する周波数リソース決定ステップと、
前記リレー局が、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する既知信号送信ステップと、
前記基地局が、前記リレー局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第2の回線品質を測定する第2の回線品質測定ステップと、
前記基地局が、前記第1の回線品質と前記第2の回線品質に基づいて、前記端末の上り通信に割り当てる周波数リソースを決定する割り当てステップと、
を含むことを特徴とする無線通信制御方法。
【請求項2】
前記端末が複数存在する場合に、
前記第1の回線品質測定ステップでは、端末ごとに前記第1の回線品質を測定し、
前記周波数リソース決定ステップでは、全ての端末の第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、前記非割り当て周波数リソースとして決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信制御方法。
【請求項3】
前記端末が複数存在する場合に、
前記第1の回線品質測定ステップでは、端末ごとに前記第1の回線品質を測定し、
前記周波数リソース決定ステップでは、全ての端末のうち所定の条件を満たす端末の第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、前記非割り当て周波数リソースとして決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信制御方法。
【請求項4】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムにおける無線通信制御方法であって、
前記基地局が、前記リレー局から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第1の回線品質を測定する第1の回線品質測定ステップと、
前記基地局が、前記第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する周波数リソース決定ステップと、
前記基地局が、前記非割り当て周波数リソースを前記端末に送信する非割り当て周波数通知ステップと、
前記端末が、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する既知信号送信ステップと、
前記リレー局が、前記端末から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第2の回線品質を測定する第2の回線品質測定ステップと、
前記リレー局が、前記第2の回線品質を前記基地局へ送信する第2の回線品質送信ステップと、
前記基地局が、前記第1の回線品質と前記第2の回線品質に基づいて、前記端末の上り通信に割り当てる周波数リソースを決定する割り当てステップと、
を含むことを特徴とする無線通信制御方法。
【請求項5】
前記端末が、所定の周期で、全周波数リソースについて既知信号を送信する全周波数リソース送信ステップ、
をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信制御方法。
【請求項6】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムにおける無線通信制御方法であって、
前記リレー局が、前記基地局から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第1の回線品質を測定する第1の回線品質測定ステップと、
前記リレー局が、前記第1の回線品質を前記基地局へ送信する回線品質送信ステップと、
前記リレー局が、前記第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する周波数リソース決定ステップと、
前記リレー局が、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する既知信号送信ステップと、
前記端末が、前記リレー局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第2の回線品質を測定する第2の回線品質測定ステップと、
前記端末が、前記第2の回線品質を前記基地局へ送信する回線品質送信ステップと、
前記基地局が、前記第1の回線品質と前記第2の回線品質に基づいて、前記端末の下り通信に割り当てる周波数リソースを決定する割り当てステップと、
を含むことを特徴とする無線通信制御方法。
【請求項7】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムにおける無線通信制御方法であって、
前記端末が、前記リレー局から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第1の回線品質を測定する第1の回線品質測定ステップと、
前記端末が、前記第1の回線品質を前記基地局へ送信する回線品質送信ステップと、
前記基地局が、前記第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する周波数リソース決定ステップと、
前記基地局が、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する既知信号送信ステップと、
前記リレー局が、前記基地局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である第2の回線品質を測定する第2の回線品質測定ステップと、
前記リレー局が、前記第2の回線品質を前記基地局へ送信する回線品質送信ステップと、
前記基地局が、前記第1の回線品質と前記第2の回線品質に基づいて、前記端末の下り通信に割り当てる周波数リソースを決定する割り当てステップと、
を含むことを特徴とする無線通信制御方法。
【請求項8】
前記端末が複数存在する場合に、
前記周波数リソース決定ステップでは、全ての端末の第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、前記非割り当て周波数リソースとして決定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信制御方法。
【請求項9】
前記端末が複数存在する場合に、
前記周波数リソース決定ステップでは、全ての端末のうち所定の条件を満たす端末の第1の回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、前記非割り当て周波数リソースとして決定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の無線通信制御方法。
【請求項10】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムであって、
前記リレー局は、
前記端末から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質であるリレー局回線品質を測定するリレー局品質測定手段と、
前記リレー局回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する制御手段と、
前記リレー局回線品質を前記基地局へ送信し、また、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する送信手段と、
を備え、
前記基地局が、
前記リレー局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である基地局回線品質を測定する基地局品質測定手段と、
前記リレー局回線品質と前記基地局回線品質に基づいて、前記端末の上り通信に割り当てる周波数リソースを決定するスケジューラと、
を備える、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項11】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムであって、
前記基地局が、
前記リレー局から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である基地局回線品質を測定する基地局品質測定手段と、
前記基地局回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定するスケジューラと、
前記非割り当て周波数リソースを前記端末に送信する送信処理手段と、
を備え、
前記端末が、
前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する送信処理手段、
を備え、
前記リレー局が、
前記端末から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質であるリレー局回線品質を測定するリレー局品質測定手段と、
前記リレー局回線品質を前記基地局へ送信する送信手段と、
を備え、
前記スケジューラが、前記基地局回線品質と前記リレー局回線品質に基づいて、前記端末の上り通信に割り当てる周波数リソースを決定する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項12】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムであって、
前記リレー局が、
前記基地局から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質であるリレー局回線品質を測定するリレー局品質測定手段と、
前記リレー局回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定する制御手段と、
前記リレー局回線品質を前記基地局へ送信し、また、前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する送信手段と、
を備え、
前記端末が、
前記リレー局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である端末回線品質を測定する受信手段と、
前記端末回線品質を前記基地局へ送信する送信処理手段と、
を備え、
前記基地局が、
前記リレー局回線品質と前記端末回線品質に基づいて、前記端末の下り通信に割り当てる周波数リソースを決定するスケジューラ、
を備える、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項13】
基地局と、端末と、前記基地局と前記端末の通信を中継するリレー局と、で構成され、使用可能な複数の周波数リソースである全周波数リソースのうちから前記基地局と前記端末の通信に割り当てる周波数リソースを決定する通信システムであって、
前記端末が、
前記リレー局から送信される既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質である端末回線品質を測定する端末品質測定手段と、
前記端末回線品質を前記基地局へ送信する送信処理手段と、
を備え、
前記基地局が、
前記端末回線品質が所定のしきい値以下となる周波数リソースを、非割り当て周波数リソースとして決定するスケジューラと、
前記全周波数リソースから前記非割り当て周波数リソースを除いた周波数リソースについて既知信号を送信する基地局送信処理手段と、
を備え、
前記リレー局が、
前記基地局から送信された既知信号に基づいて、周波数リソースごとの回線品質であるリレー局回線品質を測定するリレー局品質測定手段と、
前記リレー局回線品質を前記基地局へ送信する送信手段と、
を備え、
前記スケジューラが、前記端末回線品質と前記リレー局回線品質に基づいて、前記端末の下り通信に割り当てる周波数リソースを決定する、
ことを特徴とする通信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−226682(P2010−226682A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74792(P2009−74792)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】