説明

焦点接着キナーゼ(FAK)阻害剤としてのピリドンアミド誘導体、及び癌治療のためのその使用

本発明の対象は、式(I)で表される化合物、その医薬として許容される塩、エナンチオマー形態、ジアステレオ異性体形態、及びラセミ体、上記化合物の製法、これらの化合物を含む医薬、及びその製造方法、並びに癌などの病気の制御又は予防における上記化合物の使用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規ピリドンアミド誘導体、その製造方法、当該誘導体を含む医薬組成物、及びその製造、並びに医薬活性剤としてのそれらの化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
タンパク質キナーゼ(PKs)は、タンパク質のチロシン、セリン、及びスレオニン残基上の水酸基のリン酸化を触媒する酵素である(Hunter, T., Cell 50 (1987) 823-829)。一見したところ単純な活性の結果は、驚くべき結果をもたらす;細胞成長、分化及び増殖、つまり実質的に細胞の一生の全ての事象で、いずれかの点でPK活性に依存する。さらに、異常なPK活性は、乾癬などの比較的生命を脅かすことのない疾患から、膠芽細胞腫などの極めて悪性の疾患にわたる多数の疾患に関連している。
【0003】
PKは、便宜上2つのクラス;タンパク質チロシンキナーゼ類(PTKs)及びセリン-スレオニンキナーゼ類(STKs)に分類することができる。
【0004】
PTK活性の最も重要な態様の一つは、成長因子受容体への関与である。成長因子受容体は、細胞表面タンパク質である。成長因子リガンドにより結合された場合、成長因子受容体は、細胞膜の内表面上のタンパク質と相互作用する活性形態に変換される。これにより、受容体及び他のタンパク質のチロシン残基上にリン酸化がもたらされ、そして細胞内部で様々な細胞質シグナル分子との複合体の形成がもたらされ、これは次に細胞分裂(増殖)、細胞分化、細胞増殖、細胞外微小環境への代謝効果の発現などの多くの細胞応答に影響する。詳細な説明については、Schlessinger, J., and Ullrich, A., Neuron 9 (1992) 303-391を参照のこと。全ての図面を含む当該文献を、本明細書に完全に記載されるように援用する。
【0005】
PTK活性を有する増殖因子受容体は、受容体チロシンキナーゼ類(RTKs)として知られている。それらは、様々な生物的活性を有する膜貫通受容体の大きなファミリーを構成する。現在のところ、少なくとも19のRTKの区別されるサブファミリーが同定されている。これらの例は、EGFR(上皮成長因子受容体)、HER2(ヒト上皮成長因子受容体2)、HER3及びHER4を含む「HER」RTKsという名のサブファミリーである。これらのRTK類は、細胞外グリコシル化リガンド結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及びタンパク質上のチロシン残基をリン酸化できる細胞内触媒ドメインからなる。
【0006】
別のRTKサブファミリーは、インスリン受容体(IR)、インスリン様受容体因子I受容体(IGF-1R)及びインスリン受容体関連受容体からなる。IR及びIGF-1Rは、インスリン、IGF-I及びIGF-IIと相互作用して、2つの完全に細胞外にありグリコシル化されたαサブユニットと、細胞膜を横断し、かつチロシンキナーゼドメインを含む2つのβサブユニットからなるヘテロテトラマーを形成する。
【0007】
別のRTKサブファミリーは、血小板由来成長因子受容体(PDGFR)群と呼ばれ、当該群には、PDGFRα、PDGFRβ、コロニー刺激因子1受容体(CSF-1R)、c-kit及びflt-3が含まれる。これらの受容体は、5個の免疫グロブリン様ループ及び細胞内ドメインから構成されるグリコシル化された細胞外ドメインから構成され、ここでチロシンキナーゼドメインは、キナーゼ挿入ドメインにより遮られている。
【0008】
PDGFRサブファミリーに対する近似性のため、ある場合にはより大きな群に包含される別の群は、胎児肝臓キナーゼ(flk)受容体サブファミリーである。この群は、細胞外免疫グロブリンループを含む群が、キナーゼ挿入ドメイン受容体-胎児肝臓キナーゼ−1(KDR/Flk1)、及びフィン様チロシンキナーゼ1(Flt-1及びFlt−4)から作り上げられる。
【0009】
チロシンキナーゼ成長因子受容体ファミリーのさらなるメンバーは、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体サブグループである。この群は、4つの受容体、FGFR1-4と、多くのリガンドからなる。かなりのオルタナティブスプライシングがあるが、一般的に当該受容体は、3個の免疫グロブリン様ループを含むグリコシル化された細胞外ドメインと、チロシンキナーゼ配列が、キナーゼ挿入ドメインの領域により遮られる細胞内ドメインからなる。
【0010】
チロシンキナーゼ成長因子受容体ファミリーのさらに別のメンバーは、METであり、これは、ヒト幹細胞成長因子受容体チロシンキナーゼ(hHGFR)としても知られているc-Metとも呼ばれる。c-Metは、初期腫瘍成長及び転写において役割を果たすことが考えられている。
【0011】
既知RTKサブファミリーのより完全なリストは、Plowman, et al., DN&P 7 (1994) 334-339に記載されている。当該文献は、全ての図面を含めて、完全に本明細書に記載されるように援用される。
【0012】
RTKsに加えて、「非受容体チロシンキナーゼ類」又は「細胞内チロシンキナーゼ類」と呼ばれる完全に細胞内に存在するPTKsのファミリーが存在する。細胞内チロシンキナーゼは、「CTK」と略されて本明細書に使用される。CTKsは、細胞外ドメイン及び膜貫通ドメインを含まない。現在のところ、11のサブファミリー(Src、Frk、Btk、Csk、Abl、Zap70、Fes、FAK、Jak、LIMK及びAck)に24を超えるCTKsが同定されている。Srcサブファミリーは、今までのところCTKsの最大のグループであると見られており、そしてSrc、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、Fgr、及びYrkを含む。CTKsのさらに重要な群は、Abl及びArgを含むAblファミリーである。CTKsのより詳細な説明については、Bolen, J. B., Oncogene 8 (1993) 2025-2031を参照のこと。当該文献は、全ての図面を含めて、完全に本明細書に記載されるように援用される。
【0013】
セリン/スレオニンキナーゼ類であるSTKsは、CTKsと同様に、主に細胞内に存在するが、STK型の受容体キナーゼも少しはある。STKsは、最も一般的な細胞質キナーゼ類であり、つまり細胞質小器官及び細胞骨格以外の細胞質の部分において機能を発揮するキナーゼ類である。シトゾルは、細胞の中間代謝及び生合成活性の大部分が生じる細胞内の領域である。例えば、タンパク質がリボソーム上で合成されるのは、シトゾル内である。STKsは、CDk2、Raf、キナーゼ類のZCファミリー、キナーゼ類のNEKファミリー、及びBUB1を含む。
【0014】
焦点接着キナーゼ(FAK)は、インテグリン媒介性シグナル伝達経路に関与する非受容体チロシンキナーゼである。FAKは、焦点接着部位においてインテグリンと共局在し、そしてFAK活性化とそのチロシンリン酸化が、その細胞外リガンドに対するインテグリンの結合性に左右されることが多くの細胞型において示された。幾つかの研究から得られた結果は、FAK阻害剤が、癌治療において有用であり得るという仮定を支持する。例えば、FAK欠損細胞は、走化性シグナルに応答してほとんど遊走せず、そしてFAKのC末端ドメインの過発現は、細胞のびまん及び走化性遊走を妨げる(Sieg, D.J., et al., J. Cell Science 112 (1999) 2677-2691; Rohatgi, R., Cell Press 97 (1999) 221-231)。さらに、FAKアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理された腫瘍細胞は、付着性を失い、アポトーシスを引き起こす(Xu, L., et al, Cell Growth Differ. 4 (1996) 413-418)。FAKは、前立腺癌、乳癌、甲状腺癌、大腸癌及び肺癌において過発現されているということが報告されている。FAKの発現レベルは、最も攻撃的な表現形を示す腫瘍と直接相関する。
【0015】
RTKs、CTKs、及びSTKsは、全て、病気、例えば癌を患う宿主に関与している。PTKsに関わる他の病気として、乾癬、肝硬変、糖尿病、血管新生、線維症、再狭窄、眼病、関節リウマチ、及び他の炎症性障害、自己免疫疾患などの免疫学的障害、粥状動脈硬化などの循環器疾患、並びに種々の腎疾患が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0016】
癌に関して、腫瘍の発達を促進する過剰な細胞増殖を説明するためになされた2つの主要な仮説は、PK制御性であると知られている機能に関する。つまり、悪性細胞増殖は、細胞分裂及び/又は分化を制御する機構の破綻から生じることが示唆されている。多数の癌原遺伝子のタンパク質生成物は、細胞増殖及び分化を制御するシグナル伝達経路に関与することが示された。原癌遺伝子のこれらのタンパク質生成物として、上に記載されるように、細胞外増殖因子、膜貫通増殖因子PTK受容体(RTKs)、細胞質PTKs(CTKs)及び細胞質STKsが挙げられる。
【0017】
PK関連細胞活性と様々なヒト疾患との間の明らかな関係の点から、PK活性を調節する方法を同定する試みにおいて多大な努力が費やされているということについては驚きはない。これらのうちの幾つかは、PK阻害剤として作用する低分子を同定するためになされた。
【0018】
WO 02/079192、WO 2004/031401、WO 2004/063151及びWO 2005/021510は、ベンズイミダゾール・ピリドン由来キナーゼ阻害剤に関する。WO 01/030758は、抗癌剤としてのN-フェニル-1,2-ジヒドロ-1-メチル-2-オキソキノリン-3-カルボキサミド誘導体に関する。
【発明の概要】
【0019】
本発明は、以下の一般式I:
【化1】

{式中、
1が、置換されないか又はアルキル、-OH、-O-アルキル、-S-アルキル、-S(O)2-アルキル、ハロゲン、-NRR'、-CH2-NRR'、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、置換されないか又はアルキル又はアセチルにより1回又は2回置換されるヘテロシクリル、-CH2-ヘテロシクリル、-C(O)-NRR'、-C(O)-NH-CH2-フェニル-R''、-C(O)-NH-フェニル-R''により独立して1回又は数回置換されるフェニルであり;
2が、水素又は(C1-C3)アルキルであり;
3が、-X-R4であり;
4が、a)(C1-C4)アルキル;
b)(C3-C6)シクロアルキル;
c)置換されないか又はアルキルにより1又は2回置換される5〜7員の複素環;
d)ハロゲン、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシにより1〜3回置換されるフェニル;又は
e)ヘテロアリールであり;
Xが、(C1-C4)アルキレン、-S(O)2-、又は単結合であり、ここで(C1-C4)アルキレンが置換されないか、又はヒドロキシ、アルキル又はハロゲンにより1回又は2回置換され;
R及びR'は、互いに独立に水素又は(C1-C3)アルキルを表す}
で表される、インドール誘導体、及びその医薬として許容される塩の全てに関する。
【0020】
本発明に記載の化合物は、プロテインキナーゼ阻害剤として活性を示す。多くの疾患は、タンパク質キナーゼが媒介する事象により引き起こされる異常な細胞応答に関係している。これらの疾患として、自己免疫疾患、炎症性疾患、神経学的及び神経変性疾患、癌、心臓血管疾患、アレルギー及び喘息、アルツハイマー疾患又はホルモン関連疾患が挙げられる。したがって、治療薬として有効であるタンパク質キナーゼ阻害剤を発見するために医薬化学においてかなりの努力が払われてきた。
【0021】
本発明に記載の化合物は、特に、キナーゼ阻害剤として、特にFAK阻害剤としての活性を示す。
【0022】
本発明の対象は、式Iの化合物、及びその互変異性体、医薬として許容される塩、エナンチオマー形態、ジアステレオ異性体、ラセミ体であり、タンパク質キナーゼ阻害剤としての、特にFAK阻害剤としてのその使用、上記化合物の製造、これらを含む医薬又は医薬組成物、そしてその製造、並びに病気、特に腫瘍又は癌(例えば、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経芽細胞腫、子宮頸部癌、腎臓癌、又は腎癌)の治療、制御、又は予防における上記化合物の使用、又は対応する医薬又は医薬組成物の製造における上記化合物の使用である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
1.定義
本明細書において使用される「アルキル」という語句は、1〜5の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む飽和直鎖又は分岐鎖炭化水素、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、t-ブチル、n-ペンチルを意味する。
【0024】
本明細書において使用される「(C1-C3)アルキル」という語句は、1〜3個の炭素原子を含む上に定義されるアルキルを意味する。
【0025】
本明細書において使用される「ハロゲン」という語句は、フッ素、塩素、又は臭素を意味し、好ましくは、フッ素又は塩素を意味し、そしてより好ましくは塩素を意味する。
【0026】
本明細書において使用される「(C1-C4)アルキレン」という語句は、1〜4の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子を含む飽和直鎖炭化水素、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン(1,3-プロピレン)又はテトラメチレン(1,4-ブチレン)を意味する。
【0027】
「(C3-C6)シクロアルキル」は、3〜6個の環原子を含む単環飽和炭化水素環を意味する。かかる飽和炭素環基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル、好ましくシクロヘキシルである。
【0028】
本明細書に使用される「ヘテロシクリル」という語句は、N、O、又はSから独立して選ばれる最大で3個のヘテロ原子、好ましくは1又は2個のヘテロ原子を含み、そして残りの環原子は炭素原子である、5〜6個の環原子を有する飽和単環を意味する。好ましくは、当該環の少なくとも1のヘテロ原子はNであり、そして残りのヘテロ原子は、独立に、N、O又はSから選ばれる。かかる飽和複素環基の例は、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、オキサゾリジニル、チアゾリジニルなど、好ましくはピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ又はピペラジニルである。
【0029】
本明細書において使用される「5〜7員の複素環」という語句は、5〜7の環原子、好ましくは5〜6の環原子を有し、当該環は、N、O又はSから独立に選ばれる最大で3個のヘテロ原子、好ましくは1又は2個のヘテロ原子を含み、そして残りの環原子は炭素原子である、飽和単環を意味する。好ましくは、当該環の少なくとも1のヘテロ原子はNであり、そして残りのヘテロ原子は、独立にN、O又はSから選ばれる。かかる飽和5〜7員の複素環の例として、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、オキサゾリジニル、チアゾリジニルなど、好ましくはピロリル、ピペリジニル、モルホリノ又はピペラジニル、より好ましくピロリジニル又はピペリジニルが挙げられる。
【0030】
本明細書において使用される場合、「ヘテロアリール」という語句は、5〜6個の環原子を有する単環芳香環であって、N、O又はSから独立に選択される最大3個のヘテロ原子、好ましくは1又は2個のヘテロ原子を含み、そして残りの原子が炭素原子である、環を意味する。かかるヘテロアリール基の例として、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニルなど、好ましくはピリジル、インドリル又はイミダゾリル、より好ましくピリジルが挙げられる。
【0031】
2.詳細な説明:
1は、置換されないか、又はアルキル、-OH、-O-アルキル、-S-アルキル、-S(O)2-アルキル、ハロゲン、好ましくは塩素又はフッ素、-NRR'、-CH2-NRR'、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、置換されないか又はアルキル若しくはアセチルにより1回又は2回置換されるヘテロシクリル、-CH2-ヘテロシクリル、-C(O)-NRR'、-C(O)-NH-CH2-フェニル-R''、-C(O)-NH-フェニル-R''により;好ましくはアルキル、-OH、-O-CH3、-S-CH3、-S(O)2-CH3、塩素若しくはフッ素、-NRR'、-CH2-NRR'、トリフルオロメチル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、ピペラジニル、メチル-ピペラジニル、アセチル-ピペラジニル、-CH2-ピロリル、-CH2-ピペリジニル、-C(O)-NRR'により独立して1又は数回、好ましくは1〜3回置換されるフェニルである。
2は、水素又は(C1-C3)アルキル;好ましくは水素又はメチルであり、そしてより好ましくは水素である。
【0032】
3は、-X-R4である。
4は、a)(C1-C4)アルキル;好ましくは(Xが単結合である場合)(C1-C3)アルキル;
b)(C3-C6)シクロアルキル;好ましくは(Xが単結合である場合)シクロヘキシル;
c)置換されないか又はアルキルにより1回又は2回置換される5〜7員の複素環;好ましくはかかる複素環は、ピロリジニル、ピペリジニル又はメチル-ピペリジニルから選ばれる;
d) フェニル、ここで当該フェニルは置換されないか又はハロゲン、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシにより;好ましくは塩素、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、又はトリフルオロメチルにより1〜3回、好ましくは1回置換され、より好ましくは塩素により1回置換される;又は
e) ヘテロアリール、好ましくはピリジル、インドリル又はイミダゾリルから選ばれ、より好ましくは、当該ヘテロアリールはピリジルである
である。
【0033】
Xは、(C1-C4)アルキレン、-S(O)2-、又は単結合であり、ここで当該(C1-C4)アルキレンが置換されないか、又はヒドロキシ、アルキル又はハロゲンにより、好ましくはヒドロキシ、アルキル又は塩素により、より好ましくはヒドロキシ又はメチルにより1回又は2回、好ましくは1回置換される。
【0034】
R及びR'は、互いに独立に、水素又は(C1-C3)アルキルを表す。好ましくはR及びR'の意味は、-NRR'、-CH2-NRR'について(C1-C3)アルキルであり、そしてR及びR'の意味は、-C(O)-NRR'について水素である。
【0035】
本発明の実施態様は、以下の:
1が、フェニルであって、置換されないか、又はアルキル、-OH、-O-CH3、-S-CH3、-S(O)2-CH3、塩素、フッ素、-NRR'、-CH2-NRR'、トリフルオロメチル、-CH2-ピロリル、-CH2-ピペリジニル、-C(O)-NRR'、又はピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、ピペラジニル、メチル-ピペラジニル若しくはアセチル-ピペラジニルから選ばれるヘテロシクリルにより独立して1〜3回置換されるフェニルであり;
2が、水素又はメチルであり;好ましくは水素であり;
4が、a)(C1-C3)アルキル;
b) シクロヘキシル;
c)ピロリジニル、ピペリジニル又はメチル-ピペリジニルから選ばれる5〜7員の複素環;
d)フェニル、ここで、当該フェニルは置換されないか又は塩素、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、又はトリフルオロメチルにより一回置換される;又は
e)ピリジル、インドリル又はイミダゾリルから選ばれるヘテロアリール
であり;そして
Xが、(C1-C4)アルキレン、-S(O)2-、又は単結合であり、ここで(C1-C4)アルキレンが置換されないか、又はヒドロキシ若しくはメチルにより一回置換される
を特徴とする式Iの化合物である。
【0036】
本発明の別の実施態様は、式Iに記載される化合物であって、
4が、a) (C1-C3)アルキルであるか;又は
b) シクロヘキシルである、
を特徴とする、化合物である。
【0037】
このような化合物は、例えば以下の:
4-エチルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-イソプロピルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;及び
4-シクロヘキシルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド
からなる群から選ばれてもよい。
【0038】
別の本発明の実施態様は、式Iに記載の化合物であって、R4が、ピロリジニル、ピペリジニル又はメチル-ピペリジニルから選ばれる5〜7員の複素環であることを特徴とする化合物である。
【0039】
このような化合物は、例えば、以下の:
2-オキソ-4-(2-ピペリジン-1-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸;
[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-(1-メチル-ピペリジン-4-イルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;及び
2-オキソ-4-(2-ピロリジン-1-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド
からなる群から選ばれてもよい。
【0040】
本発明の別の実施態様は、式Iに記載される化合物であって、以下の:
4がフェニルであり、ここで当該フェニルが置換されないか、又は塩素、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、又はトリフルオロメチルにより一回置換されている
ことを特徴とする、式Iに記載の化合物である。
【0041】
このような化合物は、例えば、以下の:
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-m-トリル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメトキシ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-クロロ-6-メチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-カルバモイル-2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-メタンスルホニル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-メチルスルファニル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
4-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-メチル-アミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-(メチル-フェネチル-アミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-メチル-アミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-ベンゼンスルホニルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジエチルアミノメチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-アミド;
4-(メチル-フェネチル-アミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;及び
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド
からなる群から選ばれてもよい。
【0042】
本発明の別の実施態様は、式Iに記載される化合物であって、R4が、ピリジル、インドリル又はイミダゾリルから選ばれるヘテロアリールであることを特徴とする化合物である。
【0043】
このような化合物は、例えば以下の:
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-S-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3H-イミダゾール-4-イル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(1H-インドール-3-イル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメトキシ-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-クロロ-6-メチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピリジン-2-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピリジン-2-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-カルバモイル-2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-メチルスルファニル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピリジン-3-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;及び
2-オキソ-4-(2-ピリジン-4-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド
からなる群から選ばれてもよい。
【0044】
別の実施態様は、以下のステップ:
a)以下の式III:
【化2】

{式中、 R1が、上に定義される式Iにおける意味を有し、そしてXが、塩素、臭素、及びヨウ素から選ばれるハロゲンを表す}
で表される化合物を、以下の式VII:
【化3】

{式中、R1及びR2が、上に定義される式Iの意味を有する}
で表される化合物と反応させ、
b)上記ピリジン残基のメトキシ基を切断し(ここで、ピリジンのメトキシ基の切断が、工程a)の前に行うこともできる)、
以下の式I:
【化4】

{式中、R1、R2及びR3は、上に定義される式Iにおける意味を有する}
で表される化合物を与える
を含む式Iで表される化合物の製造方法である。
【0045】
式Iで表されるピリジノンアミド誘導体化合物、またはその医薬として許容される塩(これらは、本発明の主題である)は、化学的に関連する化合物の製造に適用可能であると知られている任意の方法により製造されてもよい。このような方法は、式Iの化合物又は医薬として許容されるその塩を製造するために使用される場合、以下の代表的なスキーム1及び実施例により例示され、ここで、他に特記ない限り、R1、R2及びR3は、式Iについて前に与えられた意味を有する。必要な開始物質は、市販されているか、又は有機化学の標準的方法により得ることができる。かかる開始物質の製造は、本明細書の実施例に記載されているか、又はスキーム1について以下に引用する文献において記載される。あるいは、必要な開始物質は、これらの文献に記載されるのと同様な方法により得ることができ、これらは有機化学者の通常の技術の範囲内である。
【0046】
置換されたアミノ側鎖を有する一般式Iのピリジノンアミドは、式IIのアニリン類及び式IIIのピリジンカルボキシレート類から開始する単純な合成経路で行うことができる。式IVの中間体ニコチン酸アミドは、一般式Iの所望のピリジノンアミド類を与えるために以下に記載されるようにさらに改変されうる。
【0047】
式IIのアミン類及び特にアニリン類{式中、R1は、本明細書において上で記載された意味を有する}が市販されているか、又は当業者に周知の有機化学の標準的方法により製造することができる。これらの標準的方法のうちの1は、対応するアニリンの適切な置換パターンを有する対応するニトロベンゼンの還元である。他の方法としては、有機化学の標準的方法により、N-保護されたアニリン類のフェニル環における置換基の導入及び/又は変換が挙げられる。保護及び脱保護戦略は、当業者に知られている。
【0048】
式IIIのピリジンカルボキシレート{式中、Aは、OH(遊離酸)、Cl(酸クロリド)、水素(アルデヒド)、OAlk(アルキルカルボキシレート)、又はヒドロキシベンゾトリアゾール(活性エステル)であり、そしてXは、塩素、臭素及びヨウ素から選ばれるハロゲンを表す}は、文献の方法に従って製造できる。
【0049】
式III{式中、AはHであり、そしてXは、塩素、臭素、及びヨウ素から選ばれるハロゲンを表す}で表されるピリジンアルデヒドは、例えば、WO 95/29917又はGabarda, A.E., et al., Tetrahedron 2002, 58 (32), 6329-6341に記載される方法に従って製造することができる。
【0050】
式III{式中、AはOHであり、そしてXは、塩素、臭素、及びヨウ素から選ばれるハロゲンを表す}で表されるピリジンカルボキシレートは、例えば、WO 2004/063151に記載される方法に従って調製することができる。
【0051】
式III{式中、Aは、例えばOMeであり、そしてXは、塩素、臭素及びヨウ素から選ばれるハロゲンを表す}で表されるアルキルピリジンカルボキシレートは、例えばWO2004/063151に記載される方法に従って製造することができる。
【0052】
式IV{式中、R1は、本明細書において上に定義された意味を有する}は、2つの異なる方法(スキーム1)によりさらに式Iの化合物とさらに反応することができる:
(a) ピリジン残基のメトキシ基を、適切な溶媒中の強無機酸(例えば、1,4ジオキサン中の塩酸)で処理して、式Vのピリジン-2-オン中間体を形成し、そして続いて高温で式VII{式中、R2及びR3は、本明細書の上に記載される意味を有する}で表される適切な求核試薬で置換することにより、化合物Iの側鎖を導入して、式Iの化合物を生成する。アミノピリジン-2-オンの合成のための同様の戦略が、例えばWO 2002/079192、US 20040044203、WO 2004/031401、WO 2004/063151、及びWittman, M., et al., J. Med. Chem. 48(18) (2005) 5639-5643に記載される。
b) 式VII{式中、R2及びR3は、本明細書の上に記載される意味を有する}で表される適切な求核試薬で置換することにより化合物Iの側鎖を導入し、次に例えばPd触媒クロスカップリング反応又はCu-触媒アミン化(例えば、Kwong, F.Y., et al., Org. Lett. 4(4) (2002) 581-584、Wolter, M., et al., Org. Lett. 4(6) (2002) 973, Kwong, F.Y., et al., Org. Lett. 5(6) (2003) 793-796, 及びBurton, G., Org. Lett. 5 (23) (2003) 4373-4376において記載される芳香族ヨウ化物を用いたC-N-及びC-O-結合形成の一般的方法に基づく)を適用することにより、メトキシピリジン中間体VIを形成し、そして続いて例えば適切な溶媒中の無機強酸(たとえば、1,4-ジオキサン中の塩酸)で処理することにより、ピリジン残基のメトキシ基を切断して、式Iで表される化合物を形成する:
【化5】

【0053】
基R1、R2及びR3におけるある置換基は、上に記載される合成経路における条件に対して不活性ではないこともあり、そして本技術分野において知られている標準的な保護基による保護を必要とすることもある。例えば、アミノ又はヒドロキシル基は、アセチル又はtert-ブトキシカルボニル誘導体として保護されてもよい。或いは、幾つかの置換基は、反応経路の終わりにおいて、他のものに由来してもよい。例えば、式Iの化合物は、R1、R2、及びR3上に、ニトロ-、エトキシカルボニル、エーテル、硫酸置換基を有する式Iの化合物が合成されてもよく、これらの置換基は、最終的にアミノ-(例えば、ニトロ基の還元、又は適切な保護基の切断(例えばTFAを用いたBoc基の除去)による)、アルキルアミノ(例えば、アミノ基の還元的アミノ化による)、ジアルキルアミノ-(例えば、アミノ基のアルキル化、水素化リチウムアルミニウム又は適切なアシルアミノ基の還元、又は適切なアミノ又はアルキルアミノ基を用いたEschweiler-Clarke反応の還元による)、アシルアミノ-(CDI、EDCなどを用いた活性化互の適切なアシル水素化物又は適切なカルボン酸を用いたアミノ基からのアミドの形成による)、アルキルスルホニルアミノ(例えば、スルホニルクロリドを用いたアミノ基の反応による)、ヒドロキシル-(適切なヒドロキシ保護基の切断による(例えば、ベンジルエーテルの水素化分解除去又はp-メトキシベンジルエーテルの酸化的除去))、エーテル(例えば、水酸基からのWilliamsonのエーテル合成による)、又はカルボキシアミド置換基(例えば、CDI、EDCなどをもちいたカルボン酸基の活性互の適切なアミン類でのカルボン酸基からのアミド形成、又はアシル塩化物への変換による)へと、或いは標準的な方法によるスルホンアミド置換基へと最終的に変換される。
【0054】
本発明の化合物、又はその医薬として許容される塩、及び医薬として許容される担体を含む医薬組成物が、本発明の対象であり、本発明の1又は複数の化合物及び/又は医薬として許容される塩を有することを含み、そして所望される場合1又は複数の他の治療的に価値のある物質、1又は複数の医薬として許容される担体と一緒に、生薬投与形態にするその製造方法も同様である。
【0055】
本発明にしたがい、本発明の化合物、並びにその医薬として許容される塩は、病気の調節又は予防において有用である。タンパク質キナーゼ活性及びその抗増殖活性に基づいて、当該化合物は、ヒト又は動物の癌などの疾患の治療に有用であり、そして対応する医薬組成物の製造に有用である。用量は、投与形式、種、年齢及び/又は健康の個別状態などの様々な因子に左右される。
【0056】
本発明の実施態様は、医薬として許容される担体と一緒に、式Iに記載の1又は複数の化合物を活性成分として含む医薬組成物である。
【0057】
本発明の別の実施態様は、式Iに記載の1又は複数の化合物を、活性成分として含み、腫瘍増殖の抑制のための医薬組成物である。
【0058】
本発明の別の実施態様は、式Iに記載の1又は複数の化合物を活性成分として含む、癌治療用の医薬組成物である。
【0059】
本発明の別の実施態様は、医薬として許容される担体とともに活性成分として式Iの1又は複数の化合物を含む、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経芽細胞腫、子宮頸部癌、腎臓癌又は腎癌、白血病又はリンパ腫の治療用の医薬組成物である。
【0060】
本発明の別の実施態様は、腫瘍増殖の抑制のための対応する医薬組成物の製造のための式Iに記載の化合物の使用である。
【0061】
本発明の別の実施態様は、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経細胞腫、子宮頸部癌、腎臓癌又は腎癌、白血病又はリンパ腫の治療のための対応する医薬組成物の製造のための、式Iに記載の化合物の使用である。
【0062】
本発明の別の実施態様は、抗増殖薬としての式Iに記載の化合物の使用である。
【0063】
本発明の別の実施態様は、癌治療用の式Iに記載の1又は複数の化合物の使用である。
【0064】
本発明の別の実施態様は、治療を必要とする患者に、式Iの化合物治療有効量を投与することを含む、癌治療方法である。
【0065】
本発明の別の実施態様は、治療を必要とする患者に、式Iの化合物の治療有効量を投与することを含み、ここで当該癌は、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、胃癌、膀胱癌、卵巣癌、メラノーマ、神経細胞腫、子宮頸部癌、腎臓癌又は腎癌、白血病又はリンパ腫である。
【0066】
本発明に記載の化合物は、その医薬として許容される塩の形態で存在してもよい。語句「医薬として許容される塩」は、式Iの化合物の生物学的有効性及び性質を保持する慣用される酸添加塩を指し、そして適切な非毒性の有機又は無機酸から形成される。酸添加塩のサンプルとして、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸及び賞賛などの無機酸に由来する塩、並びに有機酸、例えばp-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、クエン酸、アスコルビン酸などに由来する塩が挙げられる。改善された生理的及び化学的安定性を得るための医薬化合物(つまり薬剤)の塩への化学的改変は、医薬化学者に周知の技術である(例えば、Stahl, P.H.及びWermuth, G., (編), Handbook of Pharmaceutical Salts, Verlag Helvetica Chimica Acta (VHCA), Zurich (2002)又はBastin, RJ., et al, Organic Proc. Res. Dev. 4 (2000) 427-435を参照のこと)。
【0067】
式Iの化合物は、1又は数個の不斉中心を含むことができ、そしてラセミ形態又は光学的に活性な形態で存在することができる。ラセミ体は、既知の方法に従って、エナンチオマーへと分離することができる。例えば、結晶化により分離できるジアステレオマー塩は、例えばD又はL-カンファースルホン酸などの光学的に活性な酸と反応することにより、ラセミ混合物から形成される。或いは、エナンチオマーの分離は、市販されているキラルHPLC相(HPLC:高速液体クロマトグラフィー)上でのクロマトグラフィーを用いることにより達成することができる。
【0068】
薬理活性
式Iの化合物及び医薬として許容される塩は、価値ある薬理活性を有する。当該化合物が、FAK阻害剤としての活性を示し、そして抗増殖活性を示すことが発見された。結果として、本発明の化合物は、増殖疾患及びキナーゼの過発現として知られている病気の治療及び/又は予防において有用である。
【0069】
FAKの阻害剤についてのIC50の測定
アッセイ原理
ELISA型アッセイは、キナーゼ(自己リン酸化)によりリン酸化されるビオチン化基質に基づく。リン酸化ペプチドは、ホースラディッシュペルオキシダーゼにコンジュゲートされた抗ホスホチロシンモノクローナル抗体により検出される。FAKタンパク質と同様に、バキュロウイルスSf9に由来するFAKキナーゼドメイン(KD)が用いられた。基質ペプチド(FAK-397):ビオチンを用いたN-末端標識:ビオチン-GOVSVSETDDYAEIIDEED(MW2538).抗-ホスホチロシンモノクローナル抗体PT66パーオキシダーゼコンジュゲート(Sigma Cat. No.5964.)。
【0070】
キナーゼ活性を、0.01%トライトンX-100(Roche Diagnostics Cat. No. 14942521)、1mMのTCEP(Pierce Cat. No. 20490)、1.0mMのMgCl2、10μMのNa3VO4、10μMのアデノシン三リン酸を含む50mMのHEPES pH7.3中で測定した。
【0071】
【表1】

【表2】

【0072】
50μlの2,2'-アジノ-ジ-(3-エチルベンズチアゾリン)スルホン酸試薬(ABTS試薬=ABTS緩衝液(Roche Cat. No. 10473300)/ABTSタブレット(Roche Cat. No. 14942521 )-2タブレット(50mg)を、125mlのABTS緩衝液中に溶解する)を60分間加えた。405nm/0.1秒での吸収を測定した。非線形曲線近似(XLiftソフトウェア(ID Business Solution Ltd., Guilford, Surrey, UK)を用いて阻害活性(IC50)を測定した。
【0073】
【表3】

【0074】
抗増殖活性:
本化合物の、抗増殖薬としての活性は、以下の生物学的アッセイにしたがって示される。
【0075】
HCT116細胞におけるCell Titer-Glo(商標)アッセイ
CellTiter-Glio(商標)Luminescent Cell Viability Assay(Promega)は、ATPの存在量を定量することに基づく、培養している生細胞の数を測定する均質方法である。
【0076】
HCT116細胞(ヒト大腸癌細胞、ATCC-No. CCl-247)を、GlutaMax(商標)I(Invitrogen, Cat No. 61870-010)、5%ウシ胎児血清(FCS、Sigma Cat-No. F4135(FBS));100ユニット/ml(ペニシリン)/100μg/mlストレプトマイシン(=Pen/Strep、Invitrogen製、Cat. No. 15140)を加えた(RPMI1640培地中で培養する。このアッセイのために、384ウェルプレートに、1ウェルあたり1000細胞で、同じ培地中に蒔いた。次の日、試験化合物を、30μM〜0.0015μM(10濃縮物、1:3希釈)の範囲の様々な濃度で加えた。5日後、CellTiter-Glo(商標)アッセイを製品説明書にしたがって行った(Cell Titer Glo(商標)Luminescent Cell Viability Assay, Promega社製)。簡潔に記載すると、細胞-プレートを、約30分間室温に平衡化し、次にCellTiter-Glo(商標)試薬を加えた。内容物を15分間注意深く混合して、細胞溶解を生じさせた。45分後、発光シグナルをVictor2で計測した(Scanning multiwell spectrophotometer, wallac)。
【0077】
詳細:
第1日目:
培地:GlutaMAX(商標)(Invitrogen, Cat-Nr. 61870)、5% FCS(Sigma Cat.-No. F4135)、Pen/Strep (Invitrogen, Cat No. 15140)を含むRPMI1640
HCT116(ATCC-No. CCl-247):384ウェルプレート(Greiner 781098, μClear-plate white)の1ウェルあたり60μl中に1000の細胞を入れる
播種後、プレートを37℃、5%CO2で24時間インキュベートする。
【0078】
第2日目:誘導(化合物での治療、10の濃度)
最も高い濃度として30μMの最終濃度を達成するために、3.5μlの10mM化合物ストック溶液を直接163μl培地に加えた。次に、以下に記載する希釈方法のステップe)を行う。
【0079】
2番目に高い濃度から最も低い濃度を達成するために、以下に記載される工程(a-e)にしたがって、1:3の希釈ステップの連続希釈を行った:
a) 2番目に高い濃度に、10μlの10mM化合物ストック溶液を、20μlのジメチルスルホキシド(DMSO)に加える。
b) 1:3で8回(常に10μl〜20μlのDMSO)を当該DMSO希釈液系列に希釈する(3333.3μM〜0.51μMの濃度を有する9個のウェルを得る)
c) 各濃度を1:47.6に希釈する(3.5μlの化合物を165μlの培地に希釈する);
d) 全ての濃度の溶液を10μlを、細胞プレート中に60μlの培地に加えて、DMSOの最終濃度:0.3%を全てのウェルにいれ、そして30μM〜0.0015μMの範囲の10の最終化合物濃度をもたらす。
各化合物を三回試験し、
120時間(5日間)37℃、5%CO2雰囲気下でインキュベートする。
【0080】
分析:
1ウェルあたり30μlのCellTiter-Glo(商標)試薬(Promegaから購入されたCellTiter-Glo(商標)緩衝液及びCell Titer-Glo(商標)基質(凍結乾燥)から調製する。)を添加し;
室温で15分間攪拌し;
攪拌することなく室温でさらに45分間インキュベートする。
【0081】
計測:
Victor2スキャン・マルチウェルスペクトフォトメーター(Wallac)、発光モード(0.5秒/読み取り、477nm)
非線形曲線近似(XLiftソフトウェア(ID Business Solution Ltd., Guilford, Surrey, UK)を用いて、IC50を測定する。
【0082】
全ての化合物を用いて、HCT116細胞生存性の有意な阻害を検出し、これを表1に示される化合物により例示する:
【表4】

【0083】
本発明に記載される化合物及びその医薬として許容される塩は、医薬として使用することができ、例えば医薬組成物の形態で使用することができる。医薬組成物は、錠剤、皮膜錠剤、糖衣錠、ハード及びソフトゼラチンカプセル、溶液、乳濁液、又は懸濁液の形態で経口投与することができる。しかしながら、投与は、直腸投与、つまり座剤、又は注射液の形態の非経口投与が効果的であることもある。
【0084】
上記医薬組成物は、発明に記載の化合物を、医薬的に不活性な無機又は有機担体で処理することにより得ることができる。ラクトース、コーンスターチ、又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸、又はその塩などが、例えば錠剤、皮膜錠剤、糖衣錠、及びハードゼラチンカプセルの担体として使用することができる。ソフトゼラチンカプセル用の適切な担体は、例えば植物油、ワックス、脂肪、半固体及び液体のポリオール類などである。活性物質の性質によって、ソフトゼラチンカプセルの場合には通常担体が必要とされない。溶液及びシロップの製造のための適切な担体は、例えば、水、ポリオール類、グリセロール、植物油などである。座剤のための適切な担体は、例えば、天然油又は硬化油、ワックス、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
【0085】
医薬組成物は、さらに、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、様々な浸透圧についての塩、緩衝液、マスキング剤又は抗酸化剤を含むことができる。医薬組成物は、他の治療価値のある物質を含むことがある。
【0086】
医薬組成物は、例えば以下のものを含む。
a)錠剤製剤(湿式造粒法)
【表5】

製造方法:
1. 物質1、2、3及び4を混合し、純水で顆粒化する
2. 顆粒を50℃で乾燥する
3. 顆粒を適切なミル装置に通す
4. 物質5を加え、3分間混合する;適切な圧力で圧縮する
【0087】
b)カプセル製剤
【表6】

製造方法:
1. 物質1、2及び3を適切なミキサーで30分間混合する
2. 物質4及び5を加え、そして3分間混合する
3. 適切なカプセルに満たす
【0088】
c)マイクロ懸濁物
1. 4.0gのガラス製ビーズを量り、特注のチューブGL25.4cmに入れる(ビーズをチューブの半分まで満たす)
2. 50mgの化合物を加え、スパチュラ及びボルテックスで分散させる
3. 2mlのゼラチン溶液(重量ビーズ:ゼラチン溶液=2:1)を加え、そしてボルテックスする
4. アルミホイルでキャップし、そして包んで遮光する
5. ミル用のカウンターバランスを準備する
6. Retschミルで4時間20/sでミルする(幾つかの物質について、30/sで24時間)
7. フィルターホルダー上で、2層のフィルター(100μm)で、ビーズから懸濁液を抽出し、400gで2分間遠心することにより受容バイアルに結合させる
8. 計測シリンダーへと抽出物を取り除く
9. 最終体積た達成されるまで、又は抽出物が透明になるまで少量で(ここでは1mlステップ)洗浄を繰り返す
10. ゼラチンで最終体積まで充填し、そしてホモジェナイズする
【0089】
以下の例が、本発明の理解を助けるために提供される。発明の真の範囲は、添付の特許請求の範囲において決定されるものである。本発明の本質から逸脱することなく、変更が実施例においてなされうるということを理解されたい。
【実施例】
【0090】
前駆体
4-ヨード-2-メトキシ-ピリジン-3-カルボキシアルデヒド
100mlのTHF中の2-メトキシピリジン(2.18g、20mmol)を、-78℃に冷却し、そしてt-BuLi(13mlの1.7M溶液)を加え、これにより透明から黄色/橙色へと溶液の色シフトがもたらされる。同じ温度で攪拌を30分間続け、そして-60℃でさらに30分間続けた。-78℃に冷却した後に、N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルホルムイミジン(3.08ml、22mmol)を数分のうちに加える。さらに30分間-78℃で攪拌を続け、そして-20℃で45分攪拌を続けた。反応混合液を-40度に冷却し、n-BuLi(15.6mlの1.6M溶液)を加え、そしてその温度で攪拌を90〜120分間続ける。反応混合液を-78℃で冷却した後に、予め冷却されたヨウ素(10.1g、40mmol)をいれた100mlのTHF溶液を、脱色が停止するまでシリンジを介して加える。さらに30分間-78℃で攪拌し、そして反応混合液を0℃に温め、混合液を150mlの飽和Na223溶液及び100mlの水で反応を止める。形成した沈殿を溶解させ、そして溶液は、室温で一晩攪拌する間にゆっくりと脱色していく。相分離し、そして水相をジエチルエーテルで抽出することにより精製を達成する。組み合わせた有機相を1NのHCl水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム及び塩類溶液で洗浄する。溶媒を乾燥及び蒸発させた後に、3.5gの未反応生成物を与える。ヘプタン/酢酸エチル(9:1)の溶出液を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、1.0g(19%)の所望の生成物を生成する。完全に乾いたガラス容器が必要とされ、かつ不活性ガス雰囲気がすべての反応について供給されなければならない。
【0091】
前駆体2
4-ヨード-メトキシ-ニコチン酸
2-メチル-2-ブタン(1.0ml)、リン酸二水素ナトリウム(1.0g、7.4mmol)、水(7ml)及び塩化ナトリウム(0.6g、6.6mol)を、0℃で4-ヨード-2-メトキシ-ピリジン-3-カルバルデヒド(0.74g、2.9mmol)を入れたtert-ブタノール(10ml)の攪拌溶液に加えた。10分後、反応液をギ酸水溶液(1M、50ml)に注ぎ入れ、そして酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機相をNaOH(1M、50ml)で抽出し、そして水相をHCl(濃縮)でpH3に酸性化した。酸性の相を、酢酸エチル(3×30ml)で抽出し、そして有機相を乾燥させ(MgSO4)、そして濃縮して黄色固体として所望の生成物を与えた(0.43g、54%)。
【0092】
アミドカップリングについての一般的反応手順
N-(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-4-ヨード-2-メトキシ-ニコチンアミド
塩化チオニル(0.27ml、2.7mmol)及び触媒量のDMFを、4-ヨード-2-メトキシーニコチン酸(0.4g、1.4mmol)を入れたDCMの攪拌懸濁液に加え、そして反応液を45℃に加熱した。1時間後、反応液を室温に冷却し、そして減圧下で冷却して、粗製酸クロリドを与える。
【0093】
上記粗製酸塩化物(0.4g、1.28mmol)をいれたDCM(2.5ml)を、3-フルオロ-4-モルフォリン-4-イル-フェニルアミン(0.337g、1.7mmol)及びトリエチルアミン(1.0ml、7.2mmol)を入れたDCM(10ml)の攪拌溶液に加え、そして反応液を室温で攪拌した。20時間後、反応液をDCM(20ml)で希釈し、そして水(10ml)を加えた。相を分離し、そして有機相を乾燥させ(MgSO4)、そして減圧下で濃縮して、所望の生成物を粗製茶色固体として与えた。さらに、ジイソプロピルエーテルで倍散することにより精製を行うことができる(0.46g、72%収率);Tr=1.67分、m/z(ES+)(M+H)+458
【0094】
4-クロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;4-ヨード-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド
N-(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-4-ヨード-2-メトキシ-ニコチンアミドを、4M HClジオキサン(20ml)中に懸濁し、そして110℃に熱した。4時間後、反応液を室温に冷却し、そして減圧下で濃縮して、7:3の比のクロロ:ヨード生成物として組成生成物を与える(0.46g);Tr=1.46min、m/z(ES+)(M+H)+352 & 354; TR=1.50min、m/z(ES+)(M+H)+444.
【0095】
一般式V{式中、R1が、本明細書中において上で記載された意味を有する}で表されるピリドンアミドの上記形成方法に従い、式V{式中R1が、本明細書中において上で記載された意味を有する}の他の全てのピリドンアミド誘導体は、式IIの対応するアニリン{式中、R1が、本明細書中に定義される意味を有する}から開始して、式IVの中間体ニコチンアミドを介して2工程の方法に従って調製される。式Iの最終ピリドンアミド類へのさらなる変換は、方法A及びBに従って達成された。
【0096】
メトキシピリジンのアミノ化のための一般的な反応方法
2-メトキシ-N-(3-モルフォリン-4-イル-フェニル)-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-ニコチンアミド
不活性ガス雰囲気下で、4-ヨード-2-メトキシ-N-(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-ニコチンアミド(150mg、0.34mmol)、CuI(3.25mg、0.017mmol)、N,N-ジエチル-2-ヒドロキシ-ベンズアミド(13.2mg、0.068mmol)及びK3PO4(145mg、0.68mmol)を混合し、そして蒸発させ、そして密閉チューブ中においてアルゴンで置換した。乾燥DMF(1ml)及び2-(アミノメチル)-ピリジン(53μl、0.51mmol)を加え、そして密閉チューブを90℃で約2時間加熱する。反応混合液を10mlの酢酸エチル、10mlのH2O及びca 250μlの濃NH3で処理する。相を分離し、抽出し、洗浄し、乾燥させ、そして溶媒を蒸発させた。生成物をLCMSにより生成して、54mg(38%)のワックス状の固体を得た。
【0097】
一般式IV{式中、R1、R2、及びR3は、本明細書において上で定義された意味を有する}で表されるニコチンアミドを剤形する上記方法によると、式VI{式中、R1、R2及びR3は、本明細書において上で定義された意味を有する}で表される他のニコチンアミド誘導体の全ては、式II{式中、R1が本明細書において上で定義された意味を有する}で表される対応のアニリンから開始して、式IVのニコチンアミド中間体を介して、2工程の方法に従い製造された。式Iで表される最終ピリドンアミドへの変換は、方法Cに従って達成された。
【0098】
最終的なピリジン-2-オンを合成するための一般的反応方法
実施例1
方法A
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン (3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド
4-クロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド及び4-ヨード-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド(0.115g)の混合物を、2-(アミノメチル)ピリジン(0.053g、0.49mmol)及びトリエチルアミン(0.23ml、l.6mmol)を入れたアセトニトリル(6ml)の攪拌溶液に加え、そして反応液を70℃に加熱した。20時間後、反応液を室温に冷却し、そして減圧下で濃縮した。粗製固体をジエチルエーテルで倍散し、次にメタノールで倍散して、灰白色固体として所望の生成物を与えた(0.071g;55%);Tr=1.55分、m/z(ES+)(M+H)+424;
【化6】

【0099】
実施例2
実施例1に記載される方法Aに従い、以下の実施例の化合物を調製した:
【表7】

【0100】
【表8】

【0101】
【表9】

【0102】
【表10】

【0103】
【表11】

【0104】
【表12】

【0105】
実施例3
方法B
4-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド
4-クロロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド及び4-ヨード-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド(0.15g)の混合物を、2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミン(0.046g、0.34mmol)及びトリエチルアミン(0.104ml、0.75mmol)を入れたアセトニトリル(10ml)の攪拌溶液に加え、そして反応液を還流して濃縮した。20時間後、反応液を室温に冷却し、そして減圧下で濃縮した。粗製固体をDCMに溶解し、そして水(20ml)及び塩類溶液で洗浄した。減圧下で有機相を濃縮して、粗製生成物を油として得た(0.066g)。この油を、アセトニトリル:水(1:1;1ml)に溶解し、そして調製的HPLC(TFA)により精製して、所望の化合物をTFA塩(5.0mg、2.7%)として与えた;
【化7】

【0106】
実施例4
実施例3に記載される方法Bに従い、以下の実施例の化合物が調製された:
【表13】

【0107】
【表14】

【0108】
【表15】

【0109】
【表16】

【0110】
【表17】

【0111】
【表18】

【0112】
【表19】

【0113】
実施例5
方法C
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド
2-メトキシ-N-(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-ニコチンアミド(54mg、0.13mmol)を、2mlのジオキサン中に溶解し、濃HCl(0.2ml)で処理し、そして還流下で加熱した(110℃)。反応制御に基づき、数時間後に反応混合液をCH2Cl2に注ぎ入れ、そして溶媒を蒸発させた。LCMS精製により、31mg(60mg)の白色粉末が生成した。
【化8】

【0114】
実施例5について記載される方法Cに従い,以下の実施例の化合物を製造した:
【表20】

【0115】
【表21】

【0116】
【表22】

【0117】
【表23】

【0118】
【表24】

【0119】
【表25】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式I:
【化1】

{式中、
1がフェニルであって、当該フェニルが、置換されないか、又はアルキル、-OH、-O-アルキル、-S-アルキル、-S(O)2-アルキル、ハロゲン、-NRR'、-CH2-NRR'、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、置換されないか又はアルキル若しくはアセチルにより1回又は2回置換されるヘテロシクリル、-CH2-ヘテロシクリル、C(O)-NRR'、-C(O)-NH-CH2-フェニル-R''、-C(O)-NH-フェニル-R''により独立に1又は数回置換されるフェニルであり;
2が、水素又は(C1-C3)アルキルであり;
3が、-X-R4であり;
4が、a)(C1-C4)アルキル;
b)(C3-C6)シクロアルキル;
c)5〜7員環の複素環であって、置換されていないか、又はアルキルにより1回又は2回置換されている複素環;
d)フェニルであって、当該フェニルが置換されていないか、又はハロゲン、アルキル、-O-CH3、-N(CHs)2、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシにより1〜3回置換されているフェニル;又は
e)ヘテロアリール
であり;
Xが、(C1-C4)アルキレン、-S(O)2-、又は単結合であり、ここで当該(C1-C4)アルキレンが置換されないか、又はヒドロキシ、アルキル又はハロゲンにより1回又は2回置換され、
R及びR'が、互いに独立に水素又は(C1-C3)アルキルを表す}
で表される化合物、及び医薬として許容されるその塩。
【請求項2】
1がフェニルであって、当該フェニルが置換されていないか、又はアルキル、-OH、-O-CH3、-S-CH3、-S(O)2-CH3、塩素、フッ素、-NRR'、-CH2-NRR'、トリフルオロメチル、-CH2-ピロリル、-CH2-ピペリジニル、-C(O)-NRR'、又はピロリジニル、ピペリジニル、モルホリノ、ピペラジニル、メチル-ピペラジニル、若しくはアセチル-ピペラジニルから選ばれる複素環により独立して1〜3回置換されるフェニルであり;
2が水素又はメチルであり、好ましくは水素であり;
4が、a)(C1-C3)アルキル;
b)シクロヘキシル;
c)ピロリジニル、ピペリジニル又はメチル-ピペリジニルから選ばれる5〜7員の複素環
d)フェニルであって、当該フェニルは置換されないか、又は塩素、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、又はトリフルオロメチルにより1回置換されるフェニ;又は
e)ピリジル、インドリル又はイミダゾリルから選ばれるヘテロアリール
であり;そして
Xが、(C1-C4)アルキレン、-S(O)2-、又は単結合であり、ここで当該(C1-C4)アルキレンは、置換されないか、又はヒドロキシ又はメチルにより一回置換される
ことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
4が、a)(C1-C3)アルキル;又は
b)シクロヘキシルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
4が、ピロリジニル、ピペリジニル又はメチル-ピペリジニルから選ばれる5〜7員の複素環であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
4が、フェニルであって、当該フェニルが、置換されていないか、又は塩素、アルキル、-O-CH3、-N(CH3)2、又はトリフルオロメチルにより一回置換されるフェニルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項6】
4が、ピリジル、インドリル又はイミダゾリルから選ばれるヘテロアリールであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項7】
以下の:
4-エチルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-イソプロピルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-シクロヘキシルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピペリジン-1-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-(1-メチル-ピペリジン-4-イルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピロリジン-1-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-m-トリル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(2-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(4-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-アセチル-ピペラジン-1-イル)-3-トリフルオロメチル-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメトキシ-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-クロロ-6-メチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-カルバモイル-2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-メタンスルホニル-フェニル)-アミド;
4-[(S)-2-(3-クロロ-フェニル)-2-ヒドロキシ-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-メチルスルファニル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
4-((S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
4-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-メチル-アミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-(メチル-フェネチル-アミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-メトキシ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチル)-メチル-アミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(3-クロロ-フェニル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-ベンゼンスルホニルアミノ-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イルメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジエチルアミノメチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-アミド;
4-(メチル-フェネチル-アミノ)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-フェネチルアミノ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-(2-フェニル-プロピルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-フルオロ-4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ピロリジン-1-イル-3-トリフルオロメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-フルオロ-4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ピペリジン-1-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
4-[2-(3H-イミダゾール-4-イル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
4-[2-(1H-インドール-3-イル)-エチルアミノ]-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-ジメチルアミノ-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-メトキシ-6-メチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2,6-ジメトキシ-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(2-クロロ-6-メチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピリジン-2-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピリジン-2-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-カルバモイル-2,6-ジメチル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(4-モルホリン-4-イル-フェニル)-アミド;2-オキソ-4-[(ピリジン-2-イルメチル)-アミノ]-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸(3-メチルスルファニル-フェニル)-アミド;
2-オキソ-4-(2-ピリジン-3-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド;及び
2-オキソ-4-(2-ピリジン-4-イル-エチルアミノ)-1,2-ジヒドロ-ピリジン-3-カルボン酸[4-メトキシ-3-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-フェニル]-アミド
からなる群から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
式Iで表される化合物の製造方法であって、以下の工程:
(a)式III:
【化2】

{式中、R1が、請求項1において定義される式Iにおける意味を有し、かつXが、塩素、臭素及びヨウ素から選ばれるハロゲンを表す}
で表される化合物を、式VII:
【化3】

{式中、R1及びR2が、請求項1に記載される式Iにおける意味を有する}で表される化合物と反応させ;
(b)ピリジン残基のメトキシ基を切断して、以下の式I:
【化4】

{式中、R1、R2及びR3が、請求項1に定義される式Iにおける意味を有する}
で表される化合物を与える
を含み、ここで、ピリジンのメトキシ基の切断は、工程(a)の前に行うこともできる、前記製造方法。
【請求項9】
活性成分として請求項1〜7のいずれか一項に記載の1又は複数の化合物と、医薬として許容される担体とをともに含む医薬組成物。
【請求項10】
癌の治療のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
癌治療用の医薬の製造のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
癌の治療のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の1又は複数の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−536813(P2010−536813A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521355(P2010−521355)
【出願日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【国際出願番号】PCT/EP2008/006834
【国際公開番号】WO2009/024332
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】