説明

焼却装置

【課題】 一次燃焼室の燃焼物の燃焼の立ち上げを円滑に行うことができるようにするとともに、その後、燃焼物が投入されても燃焼物を安定的に燃焼させることができるようにして、一次燃焼室での燃焼ガスの発生を安定的に行い、二次燃焼室での燃焼を確実に行わせ、燃焼効率の向上を図る。
【解決手段】 燃焼物Wが投入されるとともに空気が導入されて投入された燃焼物Wを燃焼させる一次燃焼室2と、一次燃焼室2の上側に連続して設けられ一次燃焼室2からの燃焼ガスを燃焼させて排気する二次燃焼室3とを有した燃焼塔1を備え、一次燃焼室2内にこの一次燃焼室2を横断して設けられ加熱されて一次燃焼室2内の燃焼物Wを着火させる筒状体30と、筒状体30内に火炎を放射して筒状体30を加熱する着火バーナ31とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛や鶏等の動物の糞,木材,紙,プラスチック等の廃棄物等の燃焼物を焼却処理する焼却装置に係り、特に、1つの燃焼塔内の下側に一次燃焼室を有し上側に二次燃焼室を有した焼却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来この種の焼却装置としては、例えば、特開平9−49618号公報(特許文献1)に記載の技術が知られている。これは、図6に示すように、燃焼物Wを燃焼させる一次燃焼室100と、一次燃焼室100の上側に連続して設けられ一次燃焼室100からの燃焼ガスを燃焼させて排気する二次燃焼室101とを有している。一次燃焼室100には、燃焼物Wがホッパ102からスクリューコンベア103により投入されてロストル104上に載置され、バーナ105によって着火させられて燃焼させられる。燃焼させられた燃焼ガスは旋回させられながら格子状の遮蔽板106を通過して二次燃焼室101へ至り、この二次燃焼室101で更に燃焼させられて排気させられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−49618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来の焼却装置にあっては、一次燃焼室100において、燃焼物Wはバーナ105によって着火させられるが、燃焼物Wがホッパ102からスクリューコンベア103により投入されてロストル104上に載置されるので、燃焼物Wがロストル104上で分散し、そのため、燃焼物Wに点火する際に、バーナ105の火炎がロストル104上の燃焼物Wに部分的に当たるのみで、全体に火が回りにくく、燃焼の立ち上げが不十分になりやすいという問題があった。また、燃焼物Wに火が回って全体が燃え上がるようになっても、スクリューコンベア103から次の燃焼物Wが投入されたときに、温度が下がって鎮火しようとした際、再びバーナ105を作動させて燃え上がるようにするが、この場合にも、バーナ105の火炎がロストル104上の燃焼物Wに部分的に当たるのみで、全体に火が回りにくく、そのため、燃焼物Wの安定した燃焼を得難いという問題があった。特に、燃焼物Wを連続的に投入しながら燃焼させる際には、対応が困難になっている。このことは、二次燃焼室101に至る燃焼ガスにもムラが生じ、二次燃焼室101での燃焼にも支障を生じ、燃焼効率を損ねている。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みて為されたもので、一次燃焼室の燃焼物の燃焼の立ち上げを円滑に行うことができるようにするとともに、その後、燃焼物が投入されても燃焼物を安定的に燃焼させることができるようにして、一次燃焼室での燃焼ガスの発生を安定的に行い、二次燃焼室での燃焼を確実に行わせることができるようにして、燃焼効率の向上を図った焼却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するための本発明の焼却装置は、燃焼物が投入されるとともに空気が導入されて上記投入された燃焼物を燃焼させる一次燃焼室と、該一次燃焼室の上側に連続して設けられ該一次燃焼室からの燃焼ガスを燃焼させて排気する二次燃焼室とを有した燃焼塔を備えた焼却装置において、
上記一次燃焼室内に該一次燃焼室を横断して設けられ加熱されて該一次燃焼室内の燃焼物を着火させる筒状体と、該筒状体内に火炎を放射して該筒状体を加熱する着火バーナとを備えた構成としている。筒状体は、例えば、セラミックスや金属等の耐熱性の部材で形成される。
【0007】
この焼却装置によれば、最初に燃焼物を燃焼させるときは、一次燃焼室に燃焼物を投入し、この状態で、着火バーナに点火する。これにより、着火バーナから筒状体内に火炎が放射され、筒状体が高温に加熱され、燃焼物を着火させる。この場合、筒状体は、一次燃焼室を横断して設けられているので、筒状体の表面に接触する燃焼物の範囲が広範囲になり、そのため、燃焼物の全体に火が回りやすくなり、燃焼物の燃焼の立ち上げが円滑に行なわれる。そして、燃焼が安定したならば、必要に応じて、着火バーナを停止する。この場合、一次燃焼室には、空気が導入されるので、燃焼物の燃焼が継続して行われる。
また、燃焼物が燃焼している最中は、着火バーナを停止しても筒状体の加熱により燃焼が継続し、燃焼物が投入されても燃焼中の燃焼物の温度が下がりにくいが、もし、下がり過ぎるようであれば、適時に、再び着火バーナを作動させる。これにより、着火バーナから筒状体内に火炎が放射され、筒状体が高温に加熱されるので、燃焼物の燃焼が継続させられる。この場合にも、筒状体は、一次燃焼室を横断して設けられているので、筒状体の表面に接触する燃焼物の範囲が広範囲になり、そのため、燃焼物の全体に火が回りやすくなり、燃焼物の燃焼が安定的に行われる。
【0008】
一次燃焼室での燃焼により発生する燃焼ガスは二次燃焼室へ至り、この二次燃焼室で更に燃焼させられて排気させられる。この場合、一次燃焼室での燃焼物の燃焼が安定的に行われることから、発生する燃焼ガスにムラがなく安定的に二次燃焼室に供給されるので、二次燃焼室での燃焼が確実に行なわれる。その結果、一次燃焼室での燃焼ガスの発生を安定的に行い、二次燃焼室での燃焼を確実に行わせることができ、燃焼効率が大幅に向上させられる。
【0009】
そして、必要に応じ、上記筒状体内に空気を送給する筒状体空気送給部を設け、上記筒状体の少なくとも下側に該筒状体の長手方向に沿って複数の空気吹出口を設けた構成としている。筒状体空気送給部の機能は、着火バーナを利用し、着火バーナに燃料を送り込むことを停止しエアだけを送り込むようにすることで実現できる。着火バーナの燃焼を停止させて、筒状体空気送給部により空気を送り込むと、筒状体の少なくとも下側の空気吹出口から空気が噴き出される。この場合、筒状体はいわば焼玉状態で加熱されているので、筒状体の周囲の未燃ガスが空気吹出口からの吹き出し空気によってあたかもバーナのように上側に向けて燃え上がり、火炎を放出する。そのため、燃焼物を確実に燃焼させることができる。また、この場合、筒状体は、一次燃焼室を横断して設けられているので、筒状体の表面に接触する燃焼物の範囲が広範囲になり、そのため、筒状体から噴き出される空気が燃焼物の全体に回りやすくなり、そのため、燃焼物にその下の方から均等に空気が行渡って未燃ガスを燃焼させるようになることから、それだけ、燃焼物の燃焼が安定的に行われる。もし、温度が低くなるようであれば、再度、着火バーナを作動させればよい。
【0010】
また、必要に応じ、上記一次燃焼室を構成する燃焼塔の下側の下側壁部を、前壁,後壁及び一対の側壁を備えて構成し、該一対の側壁を上側から下側に向けて互いに漸次近接するように傾斜形成し、該一対の側壁の下端間に前後方向に亘る灰が排出される灰排出開口を形成し、該灰排出開口の下側に上記側壁の下端に連設され灰を受ける樋状の灰受け溝を設け、
上記筒状体を上記前壁及び後壁間に架設して設け、
上記灰受け溝に灰を前壁及び後壁の何れか一方側に搬送するスクリューコンベアを配置し、
上記一次燃焼室を構成する燃焼塔の上側の上側壁部に、上記筒状体よりも上位に位置し燃焼物が投入される投入口を設け、該投入口に燃焼物を搬送して該投入口から上記一次燃焼室内に投入する燃焼物搬送部を設けた構成としている。
【0011】
これにより、燃焼塔の下側の下側壁部においては、一対の側壁が上側から下側に向けて互いに漸次近接するように傾斜形成させられているので、燃焼物搬送部により投入口から投入された燃焼物は、筒状体の上に堆積させられ、徐々に下に移動しながら燃焼させられるとともに、燃焼後の灰は、筒状体の側方を通って灰受け溝に落下していく。灰受け溝に落下した灰は、スクリューコンベアを作動させることにより、排出される。この場合、燃焼物は、徐々に下に移動しながら燃焼させられるので、燃焼がムラなく行われる。また、燃焼物を燃焼物搬送部により投入口から投入し、灰を灰受け溝から排出できるので、燃焼物を自動供給しつつ、灰を自動排出できるので、長時間の自動運転が可能になる。
【0012】
この場合、必要に応じ、上記燃焼物搬送部を、上記燃焼塔の外部に設けられ燃焼物を貯留するホッパと、該ホッパの出口と上記投入口との間に設けられ燃焼物が通る通過管と、該通過管内に設けられ上記ホッパから上記投入口へ燃焼物を搬送するスクリューコンベアとを備えて構成したことが有効である。燃焼物の自動供給を容易に行うことができる。
【0013】
また、必要に応じ、上記一次燃焼室を構成する燃焼塔の下側の下側壁部に、該一次燃焼室内に外部からの空気を吹き出す複数の空気吹出口を設けた構成としている。燃焼塔の下側の傾斜形成させられた下側壁部から、空気を上向きに噴き出すことができ、そのため、燃焼物に対して確実に空気を供して、確実に燃焼させることができる。
【0014】
更に、必要に応じ、上記一次燃焼室と二次燃焼室とを仕切る仕切壁を設け、該仕切壁に上記一次燃焼室の燃焼ガスが通過可能な複数のガス通過口を形成し、該複数のガス通過口を上記二次燃焼室内に燃焼ガスが旋回流となって噴出するように、その軸線を傾斜させて形成した構成としている。これにより、二次燃焼室に燃焼ガスが旋回流となって噴出するので、二次燃焼室での燃焼が確実に行われる。
【0015】
更にまた、必要に応じ、上記二次燃焼室を構成する燃焼塔の上部に該二次燃焼室からの排ガスを排出する排出口を設け、該排出口に連通する管体を該排出口から上記二次燃焼室内に垂設した構成としている。管体は、例えば、セラミックスや金属等の耐熱性の部材で形成される。これにより、燃焼ガスの旋回流は、管体周囲においても生じ、管体が加熱されると、管体に接触した燃焼ガスがより一層確実に燃えていく。排ガスは、管体を通って排出口から排出されていく。
【0016】
また、必要に応じ、上記二次燃焼室を構成する燃焼塔の壁部に、該二次燃焼室内に外部からの空気を吹き出す複数の空気吹出口を設けた構成としている。これにより、二次燃焼室内に空気が供給されるので、燃焼が確実に行われる。
【0017】
更に、必要に応じ、上記二次燃焼室からの排ガスと水との熱交換を行う熱交換部を備えた構成としている。排ガスの熱を利用することができ、省力化を図ることができる。
【0018】
この場合、必要に応じ、上記熱交換部を、上記二次燃焼室からの排ガスが集約される前室と、該前室の下側に設けられ該前室内の排ガスが降下する多数の降下煙管群と、該降下煙管群の下側に設けられ該降下煙管群からの排ガスが集約される中間室と、該中間室の上側に設けられ該中間室の排ガスが上昇する多数の上昇煙管群と、該上昇煙管群の上側であって隔壁を隔てて上記前室に隣接して設けられ該上昇煙管群からの排ガスが集約される後室と、該後室に接続され該後室からの排ガスを排気する煙突と、上記降下煙管群及び上昇煙管群を囲繞し水が貯留されるとともに該降下煙管群及び上昇煙管群を介して排ガスと水との熱交換を行う熱交換水槽とを備えて構成している。排ガスを、降下煙管群及び上昇煙管群を通して熱交換を行うので、即ち、排ガスを上下に折り返して熱交換を行うので、熱交換効率が極めて良いものになる。
【0019】
また、必要に応じ、上記前室と後室とを隔てる隔壁に該隔壁を開閉して該前室の排ガスを直接後室に流入させる開閉扉を設けた構成としている。これにより、水と排ガスとの熱交換を行うときは、開閉扉を閉じる。一方、水と排ガスとの熱交換を行なわないときは、開閉扉を開ける。この開閉扉の制御により、例えば、常時は、開閉扉を閉じて、熱交換槽において、水と排ガスとの熱交換を行い、熱交換槽の水の温度が上昇したときに、開閉扉を開け、熱交換槽の水を沸騰させることなく一定の温度に保持できるようにする。この開閉扉による制御は、燃焼室側での燃焼制御に比較して応答性が極めて良く、温水制御が容易になる。
【0020】
更に、必要に応じ、上記後室と上記煙突との間に排ガスが通る冷却塔を設けた構成としている。排気が冷却されるので、煙突の劣化が抑制される。
【0021】
そしてまた、必要に応じ、上記一次燃焼室内の温度を測定する温度センサを備え、該温度センサによる温度が所定の下限温度以下になったならば、上記着火バーナを作動させ、上記温度センサによる温度が所定の上限温度以上になったら、上記着火バーナを停止する着火バーナ制御部を備えた構成としている。
これにより、一次燃焼室の温度に応じて自動的に着火バーナが作動して、筒状体が加熱されるので、一次燃焼室の温度を所定温度範囲内にして燃焼物を燃焼させることができ、より一層安定的に燃焼を行わせることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、一次燃焼室内に着火バーナで加熱される筒状体を横断して設けたので、筒状体であることからその表面に接触する燃焼物の範囲が広範囲になり、そのため、燃焼物の全体に火が回りやすくなり、燃焼物の燃焼の立ち上げを円滑に行なうことができるようになる。また、燃焼物が燃焼している最中は、着火バーナを停止しても筒状体の加熱により燃焼が継続し、燃焼物が投入されても燃焼中の燃焼物の温度が下がりにくいが、もし、下がり過ぎるようであれば、適時に、再び着火バーナを作動させると、同様に、筒状体が高温に加熱されるので、燃焼物の燃焼が継続させられる。この場合にも、筒状体は、一次燃焼室を横断して設けられているので、筒状体の表面に接触する燃焼物の範囲が広範囲になり、そのため、燃焼物の全体に火が回りやすくなり、燃焼物の燃焼が安定的に行われる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係る焼却装置を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る焼却装置を示す図であり、(a)は背面図、(b)は左側面図である。
【図3】本発明の焼却装置をその作用とともに示す正面断面図である。
【図4】本発明の焼却装置を示す図であり、(a)は焼却装置の作用とともに示す側面断面図、(b)は筒状体の横断面図である。
【図5】本発明の焼却装置をその別の作用とともに示す正面断面図である。
【図6】従来の焼却装置の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る焼却装置について詳細に説明する。
図1乃至図5には、実施の形態に係る焼却装置Sを示している。この焼却装置Sは、燃焼塔1を備えた焼却部Saと、熱交換部Sbとを備えて構成されている。
【0025】
焼却部Saの燃焼塔1は、燃焼物Wが投入されるとともに空気が導入されてこの投入された燃焼物Wを燃焼させる一次燃焼室2と、この一次燃焼室2の上側に連続して設けられ一次燃焼室2からの燃焼ガスを燃焼させて排気する二次燃焼室3とを有している。一次燃焼室2及び二次燃焼室3は、耐火材料で形成されており、外側面に断熱材が付設されている。また、燃焼塔1は金属製の覆い部材4で覆われている。
【0026】
図3乃至図5に示すように、燃焼塔1と覆い部材4との間には外部から導入される空気が一時的にためられる空気室5が形成されている。空気室5は、一次燃焼室2と二次燃焼室3との連接部に対応する部分が仕切8により仕切られており、また、一次燃焼室2を構成する燃焼塔1の下側の下側壁部6と上側の上側壁部7との連接部に対応する部分も仕切9により仕切られており、下から順に、第1空気室11,第2空気室12及び第3空気室13に分けられている。第1空気室11,第2空気室12及び第3空気室13には、吸気ブロア10により空気管14を通して空気が供給される。
【0027】
一次燃焼室2を構成する燃焼塔1の下側の下側壁部6は、前壁15と、後壁16と、前壁15及び後壁16の左右に夫々連設される一対の側壁17とを備えて構成されている。一対の側壁17は、上側から下側に向けて互いに漸次近接するように傾斜形成されており、この一対の側壁17の下端間に前後方向に亘る灰が排出される灰排出開口18が形成されている。この灰排出開口18の下側には、側壁17の下端に連設され灰を受ける樋状の灰受け溝19が設けられている。
【0028】
一次燃焼室2と二次燃焼室3との間には、一次燃焼室2と二次燃焼室3とを仕切る仕切壁20が設けられている。仕切壁20には、一次燃焼室2の燃焼ガスが通過可能な複数のガス通過口20aが形成されており、この複数のガス通過口20aは、二次燃焼室3内に燃焼ガスが旋回流となって噴出するように、その軸線を傾斜させて形成されている。
【0029】
二次燃焼室3を構成する燃焼塔1の上部中央には、二次燃焼室3からの排ガスを排出する排出口21が設けられている。排出口21の二次燃焼室3内側には、この排出口21に連通する管体22が、排出口21から二次燃焼室3内に向けて垂設されている。この管体22は、例えば、セラミックスや金属等の耐熱性の部材で形成される。二次燃焼室3には、二次燃焼室3に供給される燃焼ガスに点火するための点火バーナ23が付設されている。
また、排出口21の外側には排出口21からの排気ガスを熱交換部Sbに導く耐火部材で形成された煙道管24が接続されている。
【0030】
また、一次燃焼室2を構成する燃焼塔1の下側の下側壁部6において、側壁17には一次燃焼室2内に第1空気室11を通して外部からの空気を斜め上向きに吹き出す複数の空気吹出口25が設けられている。また、一次燃焼室2を構成する燃焼塔1の上側の上側壁部7には、一次燃焼室2内に第2空気室12を通して外部からの空気を旋回させて吹き出す複数の空気吹出口26が設けられている。更に、二次燃焼室3を構成する燃焼塔1の壁部に、二次燃焼室3内に外部からの空気を吹き出す複数の空気吹出口27が設けられている。
【0031】
一次燃焼室2内には、一次燃焼室2を横断して設けられ加熱されて該一次燃焼室2内の燃焼物Wを着火させる筒状体30と、筒状体30内に火炎を放射して該筒状体30を加熱する着火バーナ31とが備えられている。筒状体30は、例えば、セラミックスや金属等の耐熱性の部材で形成される。この筒状体30は、図4(a)に示すように、一次燃焼室2を構成する燃焼塔1の下側の下側壁部6において、前壁15及び後壁16間に架設して設けられている。筒状体30の少なくとも下側に筒状体30の長手方向に沿って複数の空気吹出口32が設けられている。図4(b)に示すように、空気吹出口は、筒状体30の上下方向中心線Pに対して45°の角度で下方に向けて開設されている。
【0032】
後壁16側には、着火バーナ31が設けられている。着火バーナ31は、灯油などの液体燃料を空気により噴射するとともに液体燃料に点火して、火炎を生成する。また、筒状体30内に空気を送給する筒状体空気送給部35が設けられている。実施の形態では、筒状体空気送給部35の機能は、着火バーナ31を利用し、着火バーナ31に燃料を送り込むことを停止しエアだけを送り込むようにすることで実現している。
【0033】
また、図3乃至図5に示すように、灰受け溝19には、灰を前壁15及び後壁16の何れか一方側(実施の形態では後壁16側)に搬送するスクリューコンベア36が配置されている。スクリューコンベア36は、電動モータ37で回転駆動され、灰受け溝19内に落下した灰を前壁15の外側の排出口38から排出する。
【0034】
更に、一次燃焼室2を構成する燃焼塔1の上側の上側壁部7には、筒状体30よりも上位に位置し燃焼物Wが投入される投入口40が設けられている。そして、図1及び図2に示すように、この投入口40に燃焼物Wを搬送して投入口40から一次燃焼室2内に投入する燃焼物搬送部41が設けられている。燃焼物搬送部41は、燃焼塔1を覆う覆い部材4の外部に設けられ燃焼物Wを貯留するホッパ42と、ホッパ42の出口と投入口40との間に設けられ燃焼物Wが通る通過管43と、通過管43内に設けられホッパ42から投入口40へ燃焼物Wを搬送するスクリューコンベア44と、スクリューコンベア44を駆動する電動モータ45とを備えて構成されている。
【0035】
次に、熱交換部Sbについて説明する。図3及び図4に示すように、熱交換部Sbは、二次燃焼室3から煙道管24を通して排気される排ガスと水との熱交換を行う。熱交換部Sbは、二次燃焼室3からの排ガスが集約される前室50と、前室50の下側に設けられ前室50内の排ガスが降下する多数の降下煙管群51と、降下煙管群51の下側に設けられ降下煙管群51からの排ガスが集約される中間室52と、中間室52の上側に設けられ中間室52の排ガスが上昇する多数の上昇煙管群53と、上昇煙管群53の上側であって隔壁を隔てて前室50に隣接して設けられ上昇煙管群53からの排ガスが集約される後室54と、後室54に接続され該後室54からの排ガスを排気する煙突55と、降下煙管群51及び上昇煙管群53を囲繞し水が貯留されるとともに降下煙管群51及び上昇煙管群53を介して排ガスと水との熱交換を行う熱交換水槽56とを備えて構成されている。
【0036】
また、前室50と後室54とを隔てる隔壁には、隔壁を開閉して前室50の排ガスを直接後室54に流入させる開閉扉57が設けられている。この開閉扉57は、電動駆動により適時に開閉させられる。
更に、後室54と煙突55の下端との間には、排ガスが通る冷却塔58が設けられている。冷却塔58の上側には、適時に開閉され開時に空気を導入して排ガスを冷却できる冷却扉58aが設けられている。冷却塔58と煙突55との間には排ガスを吸引して煙突55に送給する排出ブロア59が設けられている。
また、前室50及び後室54上部には、熱交換水槽56の上部と導管61を介して接続され、熱交換水槽56内の圧力を調整する水膨張室60が設けられている。熱交換水槽56には、水を給水する給水口(図示せず)と、加温された温水を取り出す温水取出口(図示せず)とが設けられている。
【0037】
更に、一次燃焼室2内,二次燃焼室3内の温度を検出する温度センサが設けられている。また、水温を検出する水温センサ,煙突55の排気温度を検出する排気温センサ,着火バーナ31の温度を検出する火炎温センサ等、種々の温度センサが設けられており、これらの温度センサの温度検出に基づいて、手動あるいは自動の各種制御を行うことのできる制御部(図示せず)を備えている。制御部は、特に、装置が稼働中において、一次燃焼室2の温度センサによる温度が所定の下限温度以下になったならば、着火バーナ31を作動させ、温度センサによる温度が所定の上限温度以上になったら、着火バーナ31を停止する着火バーナ制御部を備えている。また、制御部は、連続あるいは間欠に、あるいは、手動により適時に、灰受け溝19内に落下した灰を搬送するスクリューコンベア36を作動させる機能を備えている。更に、制御部は、連続あるいは間欠に、あるいは、手動により適時に、燃焼物搬送部41のスクリューコンベア44を作動させて、燃焼物Wを搬送する。この場合、一次燃焼室2に燃焼物Wの堆積の上限を検知するリミットスイッチを設け、このリミットスイッチの検知に基づいて燃焼物搬送部41のスクリューコンベア44の作動を停止させることができる。燃焼物Wの搬送は、燃焼物Wの燃焼量と、燃焼物Wの供給量とが、過不足ないように調整される。
【0038】
従って、この実施の形態に係る焼却装置Sによれば、最初に燃焼物Wを燃焼させるときは、一次燃焼室2に燃焼物Wを投入し、この状態で、着火バーナ31に点火する。これにより、着火バーナ31から筒状体30内に火炎が放射され、筒状体30が高温に加熱され、燃焼物Wを着火させる。この場合、筒状体30は、一次燃焼室2を横断して設けられているので、筒状体30の表面に接触する燃焼物Wの範囲が広範囲になり、そのため、燃焼物Wの全体が加熱されてこれに火が回りやすくなり、燃焼物Wの燃焼の立ち上げが円滑に行なわれる。
【0039】
そして、燃焼が安定したならば、必要に応じて、着火バーナ31を停止する。この際、一次燃焼室2には、空気吹出口25,26から空気が導入されるので、燃焼物Wの燃焼が継続して行われる。この場合、燃焼塔1の下側の傾斜形成させられた下側壁部6の空気吹出口25から、空気を上向きに噴き出すことができ、そのため、燃焼物Wに対して確実に空気を供給して、確実に燃焼させることができる。
また、図4に示すように、着火バーナ31の燃焼を停止させて、筒状体空気送給部35により空気が送り込まれるので、筒状体30の下側の空気吹出口32から空気が噴き出される。この場合、筒状体30はいわば焼玉状態で加熱されているので、筒状体30の周囲の未燃ガスが空気吹出口32からの吹き出し空気によってあたかもバーナのように上側に向けて燃え上がり、火炎を放出する。そのため、燃焼物Wを確実に燃焼させることができる。また、この場合、筒状体30は、一次燃焼室2を横断して設けられているので、筒状体30の表面に接触する燃焼物Wの範囲が広範囲になり、そのため、筒状体30から噴き出される空気が燃焼物Wの全体に回りやすくなり、そのため、燃焼物Wにその下の方から均等に空気が行渡って未燃ガスを燃焼させるようになることから、それだけ、燃焼物Wの燃焼が安定的に行われる。
【0040】
また、燃焼物Wが燃焼している最中は、着火バーナ31を停止しても筒状体30の加熱により燃焼が継続し、燃焼物Wが投入されても燃焼中の燃焼物Wの温度が下がりにくいが、もし、下がり過ぎるようであれば、例えば一次燃焼室2の温度が150℃以下になったとき、温度センサの温度検知に基づくなどして適時に、再び着火バーナ31を作動させる。これにより、着火バーナ31から筒状体30内に火炎が放射され、筒状体30が高温に加熱されるので、燃焼物Wの燃焼が継続させられる。この場合にも、筒状体30は、一次燃焼室2を横断して設けられているので、筒状体30の表面に接触する燃焼物Wの範囲が広範囲になり、そのため、燃焼物Wの全体に火が回りやすくなり、燃焼物Wの燃焼が安定的に行われる。
【0041】
そして、一次燃焼室2での燃焼により発生する燃焼ガスは二次燃焼室3へ至り、点火バーナ23による点火により、この二次燃焼室3で更に燃焼させられて排気させられる。この場合、二次燃焼室3内に空気吹出口27から空気が吹き出されるので、燃焼が確実に行われる。また、この場合、一次燃焼室2での燃焼物Wの燃焼が安定的に行われることから、発生する燃焼ガスにムラがなく安定的に二次燃焼室3に供給されるので、二次燃焼室3での燃焼が確実に行なわれる。その結果、一次燃焼室2での燃焼ガスの発生を安定的に行い、二次燃焼室3での燃焼を確実に行わせることができ、燃焼効率が大幅に向上させられる。
【0042】
更に、この場合、一次燃焼室2と二次燃焼室3を仕切る仕切壁20に複数のガス通過口20aが形成され、このガス通過口20aは二次燃焼室3内に燃焼ガスが旋回流となって噴出するように、その軸線を傾斜させて形成されているので、二次燃焼室3に燃焼ガスが旋回流となって噴出することになり、そのため、二次燃焼室3での燃焼が確実に行われる。
更にまた、二次燃焼室3の排出口21に管体22が垂設されているので、燃焼ガスの旋回流は、管体22の周囲においても生じ、管体22が加熱されると、管体22に接触した燃焼ガスがより一層確実に燃えていく。排ガスは、管体22を通って排出口21から排出されていく。
【0043】
そしてまた、燃焼塔1の下側の下側壁部6においては、一対の側壁17が上側から下側に向けて互いに漸次近接するように傾斜形成させられているので、燃焼物搬送部41により投入口40から投入された燃焼物Wは、筒状体30の上に堆積させられ、徐々に下に移動しながら燃焼させられるとともに、燃焼後の灰は、筒状体30の側方を通って灰受け溝19に落下していく。灰受け溝19に落下した灰は、スクリューコンベア36を作動させることにより、排出される。この場合、燃焼物Wは、徐々に下に移動しながら燃焼させられるので、燃焼がムラなく行われる。また、燃焼物Wを燃焼物搬送部41により投入口40から投入し、灰を灰受け溝19から排出できるので、燃焼物Wを自動供給しつつ、灰を自動排出できるので、長時間の自動運転が可能になる。
【0044】
熱交換部Sbにおいては、図3に示すように、前室50と後室54とを隔てる隔壁に設けた開閉扉57を閉じた状態では、排ガスが、前室50,降下煙管群51,中間室52,上昇煙管群53,後室54及び冷却塔58を通って、煙突55から排気されていく。この過程で、熱交換水槽56では降下煙管群51及び上昇煙管群53を介して排ガスと水との熱交換が行われ、湯が生成される。この場合、排ガスを、降下煙管群51及び上昇煙管群53を通して熱交換を行うので、即ち、排ガスを上下に折り返して熱交換を行うので、熱交換効率が極めて良いものになる。また、後室54と煙突55との間に排ガスが通る冷却塔58を設けたことから、排気が冷却されるので、排出ブロア59や煙突55の劣化が抑制される。
【0045】
また、必要に応じ、図5に示すように、前室50と後室54とを隔てる隔壁に設けた開閉扉57を開ける。例えば、熱交換槽56の水の温度が上昇し、水温センサが設定温度(例えば70℃〜80℃)になったことを検知したとき、開閉扉57を開け、熱交換槽56の水を沸騰させることなく一定の温度に保持できるようにする。この開閉扉57による制御は、燃焼室側での燃焼制御に比較して応答性が極めて良く、温水制御が容易になる。また、この場合、冷却塔58の冷却扉58aを開にし、排気ガスを冷却する。例えば、開閉扉57を開けると、800℃〜900℃の排気ガスが放出され、そのままであると排出ブロア59を傷めやすいが、冷却扉58aを開けることにより外気が導入され例えば排気ガスを80℃〜120℃程度まで下げることができ、これにより、排出ブロア59の保護が図られる。
【符号の説明】
【0046】
S 焼却装置
Sa 焼却部
Sb 熱交換部
W 燃焼物
1 燃焼塔
2 一次燃焼室
3 二次燃焼室
4 覆い部材
5 空気室
6 下側壁部
7 上側壁部
8 仕切
9 仕切
10 吸気ブロア
11 第1空気室
12 第2空気室
13 第3空気室
14 空気管
15 前壁
16 後壁
17 側壁
18 灰排出開口
19 灰受け溝
20 仕切壁
20a ガス通過口
21 排出口
22 管体
23 点火バーナ
24 煙道管
25 空気吹出口
26 空気吹出口
27 空気吹出口
30 筒状体
31 着火バーナ
32 空気吹出口
35 筒状体空気送給部
36 スクリューコンベア
37 電動モータ
40 投入口
41 燃焼物搬送部
42 ホッパ
43 通過管
44 スクリューコンベア
45 電動モータ
50 前室
51 降下煙管群
52 中間室
53 上昇煙管群
54 後室
55 煙突
56 熱交換水槽
57 開閉扉
58 冷却塔
58a 冷却扉
59 排出ブロア
60 水膨張室
61 導管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼物が投入されるとともに空気が導入されて上記投入された燃焼物を燃焼させる一次燃焼室と、該一次燃焼室の上側に連続して設けられ該一次燃焼室からの燃焼ガスを燃焼させて排気する二次燃焼室とを有した燃焼塔を備えた焼却装置において、
上記一次燃焼室内に該一次燃焼室を横断して設けられ加熱されて該一次燃焼室内の燃焼物を着火させる筒状体と、該筒状体内に火炎を放射して該筒状体を加熱する着火バーナとを備えたことを特徴とする焼却装置。
【請求項2】
上記筒状体内に空気を送給する筒状体空気送給部を設け、上記筒状体の少なくとも下側に該筒状体の長手方向に沿って複数の空気吹出口を設けたことを特徴とする請求項1記載の焼却装置。
【請求項3】
上記一次燃焼室を構成する燃焼塔の下側の下側壁部を、前壁,後壁及び一対の側壁を備えて構成し、該一対の側壁を上側から下側に向けて互いに漸次近接するように傾斜形成し、該一対の側壁の下端間に前後方向に亘る灰が排出される灰排出開口を形成し、該灰排出開口の下側に上記側壁の下端に連設され灰を受ける樋状の灰受け溝を設け、
上記筒状体を上記前壁及び後壁間に架設して設け、
上記灰受け溝に灰を前壁及び後壁の何れか一方側に搬送するスクリューコンベアを配置し、
上記一次燃焼室を構成する燃焼塔の上側の上側壁部に、上記筒状体よりも上位に位置し燃焼物が投入される投入口を設け、該投入口に燃焼物を搬送して該投入口から上記一次燃焼室内に投入する燃焼物搬送部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の焼却装置。
【請求項4】
上記燃焼物搬送部を、上記燃焼塔の外部に設けられ燃焼物を貯留するホッパと、該ホッパの出口と上記投入口との間に設けられ燃焼物が通る通過管と、該通過管内に設けられ上記ホッパから上記投入口へ燃焼物を搬送するスクリューコンベアとを備えて構成したことを特徴とする請求項3記載の焼却装置。
【請求項5】
上記一次燃焼室を構成する燃焼塔の下側の下側壁部に、該一次燃焼室内に外部からの空気を吹き出す複数の空気吹出口を設けたことを特徴とする請求項3または4記載の焼却装置。
【請求項6】
上記一次燃焼室と二次燃焼室とを仕切る仕切壁を設け、該仕切壁に上記一次燃焼室の燃焼ガスが通過可能な複数のガス通過口を形成し、該複数のガス通過口を上記二次燃焼室内に燃焼ガスが旋回流となって噴出するように、その軸線を傾斜させて形成したことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の焼却装置。
【請求項7】
上記二次燃焼室を構成する燃焼塔の上部に該二次燃焼室からの排ガスを排出する排出口を設け、該排出口に連通する管体を該排出口から上記二次燃焼室内に垂設したことを特徴とする請求項1乃至6何れかに記載の焼却装置。
【請求項8】
上記二次燃焼室を構成する燃焼塔の壁部に、該二次燃焼室内に外部からの空気を吹き出す複数の空気吹出口を設けたことを特徴とする請求項6または7記載の焼却装置。
【請求項9】
上記二次燃焼室からの排ガスと水との熱交換を行う熱交換部を備えたことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の焼却装置。
【請求項10】
上記熱交換部を、上記二次燃焼室からの排ガスが集約される前室と、該前室の下側に設けられ該前室内の排ガスが降下する多数の降下煙管群と、該降下煙管群の下側に設けられ該降下煙管群からの排ガスが集約される中間室と、該中間室の上側に設けられ該中間室の排ガスが上昇する多数の上昇煙管群と、該上昇煙管群の上側であって隔壁を隔てて上記前室に隣接して設けられ該上昇煙管群からの排ガスが集約される後室と、該後室に接続され該後室からの排ガスを排気する煙突と、上記降下煙管群及び上昇煙管群を囲繞し水が貯留されるとともに該降下煙管群及び上昇煙管群を介して排ガスと水との熱交換を行う熱交換水槽とを備えて構成したことを特徴とする請求項9記載の焼却装置。
【請求項11】
上記前室と後室とを隔てる隔壁に該隔壁を開閉して該前室の排ガスを直接後室に流入させる開閉扉を設けたことを特徴とする請求項10記載の焼却装置。
【請求項12】
上記後室と上記煙突との間に排ガスが通る冷却塔を設けたことを特徴とする請求項11記載の焼却装置。
【請求項13】
上記一次燃焼室内の温度を測定する温度センサを備え、該温度センサによる温度が所定の下限温度以下になったならば、上記着火バーナを作動させ、上記温度センサによる温度が所定の上限温度以上になったら、上記着火バーナを停止する着火バーナ制御部を備えたことを特徴とする請求項1乃至12何れかに記載の焼却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−17872(P2012−17872A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153764(P2010−153764)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(505231730)
【Fターム(参考)】