説明

煙感知器

【課題】煙感知機能の異常状態を迅速に判断することができる煙感知器を提供することを目的とする。また、ノイズによる測定精度の低下を阻止することができる煙感知器を提供することを目的とする。
【解決手段】一定周期毎に発光素子を発光させる発光回路と、上記発光回路に同期して検煙部内の煙による散乱光または減衰光を受光する受光素子とを具備する煙感知器において、上記発光素子が故障や汚損等により発光量が正常より小さくなったと判断されるときにおける上記受光素子の出力信号に応じた値である故障検出初期値が、上記煙感知器に工場設定時に予め格納されているメモリと、上記煙感知器の監視時に上記発光素子の発光時における上記受光素子の出力信号に応じた発光データと、上記メモリに格納されている上記故障検出初期値とに基づいて、上記煙感知器が異常であると判断する異常判断手段とを有することを特徴とする煙感知器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙感知器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光電式煙感知器は、発光素子が発光したときにおける受光レベルと、発光素子が消灯しているときにおける受光レベルとの差を、所定の閾値と比較し、この比較結果に基づいて、異常であるか否かを判断する(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
図6は、上記従来例における動作を示すフローチャートである。
【0004】
図6に示す動作は、まず、発光素子が発光したときにおける受光レベルを測定する第1の工程(S61、S62)と、発光素子が消灯しているときにおける受光レベルを測定する第2の工程(S63、S64)と、両受光レベルの差を演算する第3の工程(S65)と、上記処理がn回実行されれば(S66)、上記演算された差と所定の閾値とを比較する第4の工程(S67)と、この比較結果に基づいて、光電式煙感知器が異常であるか否かを判断する第5の工程(S68)とを実行する。
【0005】
上記従来例において、両受光レベルの比率によって処理する点に着目しても、5つの工程を必要とする。
【特許文献1】特許第3213211号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の煙感知器では、5つの工程を必要とするので、煙感知器の異常状態を判断するのに、時間がかかるという問題がある。
【0007】
また、上記従来例では、差や比率に基づいて、煙感知器の故障を判定する場合、非発光時における受光素子の出力信号にノイズが混入すると、このノイズ分が誤差になり、測定精度が低下し、高精度化するには限界が生じるという問題がある。
【0008】
本発明は、煙感知機能の異常状態を迅速に判断することができる煙感知器を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、ノイズによる測定精度の低下を阻止することができる煙感知器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、一定周期毎に発光素子を発光させる発光回路と、上記発光回路に同期して検煙部内の煙による散乱光または減衰光を受光する受光素子とを具備する煙感知器において、故障や汚損の影響によって上記発光素子の発光量が正常よりも小さくなったと判断されるときにおける上記受光素子の出力信号の値に応じた故障検出初期値が、予め格納されているメモリと、上記煙感知器の監視時に上記発光素子の発光時における上記受光素子の出力信号に応じた発光データと、上記メモリに格納されている上記故障検出初期値とに基づいて、上記煙感知器が異常であると判断する異常判断手段とを有することを特徴とする煙感知器である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、工場出荷時にメモリに格納されている故障検出初期値と、監視時のLED発光時における受光素子の出力信号に応じた値とを比較するので、LED非発光時における受光素子の出力信号に応じた値を、その都度測定する必要がなく、したがって、煙検出部の故障検出を迅速に実行することができるという効果を奏する。
【0012】
また、本発明によれば、煙感知器の製造時に、故障検出初期値を予め格納するので、ノイズ成分が除去された故障検出初期値を使用して故障検出し、したがって、故障検出における測定精度を高精度化することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例である。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施例1である煙感知器10を示すブロック図である。
【0015】
煙感知器10は、発光回路1と、受光増幅回路2と、電源回路3と、CPU4と、送受信回路5とを有する。また、煙感知器10は、電源(受信機)20に接続されている。
【0016】
発光回路1は、一定周期毎に発光素子(LED等)を発光させる。
【0017】
受光増幅回路2は、受光素子を有し、図示しないラビリンス構造を備えている暗箱によって構成された検煙部内の煙で散乱した光を、受光素子が受光し、この受光素子の出力信号を増幅する。
【0018】
電源回路3は、発光回路1、受光増幅回路2、CPU4に安定電源を供給する。
【0019】
CPU4は、受光増幅回路2が出力した信号をA/D変換するA/D変換部と、メモリと、火災判別部と、故障判定部とを有する。上記メモリは、発光回路1における発光素子が発光していないときにおける上記受光素子の出力信号の値であるノイズレベルA0を格納するメモリの例である。つまり、予め非発光時の受光素子の出力信号の値を、上記メモリが格納する。
【0020】
送受信回路5は、CPU4から受信した火災または異常を示す信号を受信機20に送信する。
【0021】
次に、故障検出初期値Aが工場で設定されるときにおける動作について説明する。
【0022】
故障検出初期値Aは、発光回路1における発光素子が汚損や故障の影響によって、発光量が正常よりも小さくなったと判断される場合における受光素子の出力信号に応じた値である。
【0023】
図2は、故障検出初期値Aが工場で予め設定されるときにおける動作を示すフローチャートである。
【0024】
実施例1は、煙感知器10の製造時に、工場において外部検査装置によって、感知器毎に、故障検出初期値Aを設定する実施例である。
【0025】
まず、S1で、電源回路3をONし、S2で、受光増幅回路2の安定を待ち、安定すると、S3で、受光増幅回路2が、発光回路1の非発光時におけるノイズを出力し、このノイズ成分をCPU4が、A/D変換する。つまり、煙感知器10がノイズレベルA0を測定する。
【0026】
そして、S4で、ノイズレベルA0を、CPU4のメモリ(RAM)に格納し、S5で、待機し、S6で、発光回路1におけるLEDを発光し、S7で、CPU4がA/D変換し、煙レベルD0(発光時のノイズレベル)を得る。S8で、煙レベルD0をCPU4のRAMに格納し、S9で、LEDを消灯する。
【0027】
S10で、外部検査装置に、ノイズレベルA0と煙レベルD0とを送信する。なお、上記外部検査装置は、工場設定時に、火災閾値を決定するための作業(動作)を制御し、煙感知器から受信した各種データから設定データ(感度、故障レベル、製造番号等)を計算し、また、感知器メモリに書き込む装置である。
【0028】
S11で、外部検査装置で、故障検出初期値Aと各種の閾値(初期値)とを計算する。つまり、故障検出初期値Aは、ノイズレベルA0と相関関係にある。そして、S12で、外部検査装置から、煙感知器10に故障検出初期値Aと閾値(初期設定値)とを送信する。S13で、煙感知器10から受信したデータを、煙感知器10の内部のメモリに保存し、S14で、電源をOFFする。なお、工場設定時は環境ノイズの影響を受けないので、故障検出初期値Aの個体ばらつきを小さくすることができる。
【0029】
また、煙感知器10は、監視時に、発光素子の次回発光時における受光素子の出力信号に応じた発光データDと、予めメモリに格納されている故障検出初期値Aとに基づいて、煙感知器10が異常であると判断する。
【0030】
上記実施例によれば、非発光時における受光素子の出力信号に応じて、初期設定値等の設定値を定めるので、ノイズ成分が少なく、煙感知器10の設置環境におけるノイズによる故障検出精度の低下を阻止することができる。なお、この場合のノイズは、バックグラウンドノイズである。そして、一般的には、設置環境におけるノイズは、製造時における非発光時の受光素子の出力信号と同等またはそれ以上である。この理由は、設定環境は安定しているが、設置環境は温度条件、振動、外来ノイズ等で不安定であるからである。
【実施例2】
【0031】
図3は、本発明の実施例2における信号処理の動作を示すフローチャートである。
【0032】
実施例2は、煙感知器10の設置場所において、煙感知器10の異常を検出する実施例である。
【0033】
実施例2の構成は、実施例1における構成と同様であるので、図1に示す煙感知器10を使用して説明する。
【0034】
実施例2におけるCPU4は、メモリを有し、加算手段、異常判断手段を備える例である。
【0035】
上記メモリは、故障や汚損の影響によって発光素子の受光量が正常よりも小さくなったと判断されたときにおける受光素子の出力信号に応じた値である故障検出初期値Aが、煙感知器10の設置前に工場で予め格納されたメモリの例である。
【0036】
上記加算手段は、故障検出初期値Aと、煙感知器10の監視時に発光素子の消灯時における受光素子の出力信号であるノイズレベルB0とを加算し、加算値Cを得て、メモリに格納する手段の例である。
【0037】
上記異常判断手段は、煙感知器10の監視時に発光素子の発光時における受光素子の出力信号に応じた発光データDが、上記加算値C未満であれば、煙感知器10が異常であると判断する手段の例である。
【0038】
次に、実施例2の動作について説明する。
【0039】
まず、S21で、電源回路3をONする。S22で、受光増幅回路2が安定するのを待ち、S23で、受光素子の出力信号をCPU4がA/D変換する(ノイズレベルB0を測定する)。
【0040】
S24で、故障検出初期値Aと、測定したノイズレベルB0とを加算し、加算値Cを計算し、この計算された加算値Cを、発光素子の次回発光時の故障判定値とする。
【0041】
故障検出初期値Aを故障判定値として使用しても、故障を判定することができるが、故障検出初期値Aを故障判定値として使用すると、測定したノイズレベルB0の大きさによって、本来故障であると考えるべきものが、故障ではないと判断され、故障検出精度が悪くなるために、C=A+B0とする。
【0042】
次に、具体例について説明する。
【0043】
[例1]監視時におけるノイズレベルが、故障検出初期値Aよりも比較的小さい場合。
(ア)監視時における非発光時の測定値:B01=2
(イ)故障検出初期値:A=30
(ウ)発光データ:D1=102(ノイズレベルB01を含む)
(エ)加算値:C1=32
(オ)差分値:D1−C1=70
[例2]監視時におけるノイズレベルが、故障検出初期値Aとほぼ同等である場合。
(ア)監視時における非発光時の測定値:B02=20
(イ)故障検出初期値:A=30
(ウ)発光データ:D1=120(ノイズレベルB02を含む)
(エ)加算値:C1=50
(オ)差分値:D1−C1=70
[例1]の場合のように、(ア)(監視時における非発光時の測定値B01、B02)を考慮しないと、上記加算値C1(発光素子の次回発光時の故障判定値)は30になり、故障を検出し難くなる。したがって、故障検出初期値Aと測定したノイズレベルB0とを加算した加算値Cを、発光素子の次回発光時の故障判定値とする。
【0044】
ここで、故障判定値が設置環境によって異なるノイズレベルB0を加算することによって、個々の煙感知器10において、ノイズレベルB0と、故障検出初期値Aと、発光データDとが、ほぼ同じ大きさである。
【0045】
この結果、監視開始時から異常判断時までに減少する発光量は、感知器毎にほぼ同じになる。
【0046】
S25で、待機する。S26で、発光素子であるLEDを発光し、S27で、受光素子が出力した信号をCPU4がA/D変換し、発光データDを得る。なお、発光データDには、ノイズレベルB0が含まれる。そして、S28で、加算値Cと発光データDとを比較する。
【0047】
加算値Cが、発光データD未満であれば、S29で、煙感知器10が正常であると判断し、電源回路3をOFFする。逆に、加算値Cが、発光データD以上であれば、煙感知器10が異常であると判断し、受信機等に故障信号を発した後に、電源回路3をOFFする。
【0048】
そして、S26に戻る。
【0049】
実施例2によれば、メモリに格納されている故障検出初期値Aと、煙感知器10の監視時に発光素子の消灯時における受光素子の出力信号であるノイズレベルB0との加算値Cとを得て、この加算値Cを使用し、以降の発光素子の発光時毎に異常判断する。したがって、ノイズレベルB0の測定に要する時間だけ、煙感知器10の異常状態を、速く判断することができる。
【0050】
また、実施例1と同様に、ノイズによる故障検出精度の低下を阻止することができる。
【実施例3】
【0051】
図4は、本発明の実施例3における信号処理の動作を示すフローチャートである。
【0052】
実施例3は、実施例2の変形例であり、実施例2において、加算値Cが発光データD以上であると判断された回数に基づいて、煙感知器10の異常を検出する実施例である。
【0053】
実施例3の構成は、実施例1における構成と同様であるので、図1に示す煙感知器10を使用して説明する。
【0054】
実施例3におけるCPU4は、メモリを有し、加算手段、異常判断手段、カウンタCNT1、CNT2を備える例である。
【0055】
上記メモリは、発光素子が汚損や故障等によって発光量が正常より小さくなったと判断されるときにおける受光素子の出力信号に応じた値である故障検出初期値Aが、工場での感度設定時に煙感知器10の設置前に予め格納されているメモリの例である。
【0056】
上記加算手段は、故障検出初期値Aと、煙感知器10の監視時に発光素子の消灯時における受光素子の出力信号に応じたノイズレベルB0とを加算し、加算値Cを得て、メモリに格納する手段の例である。
【0057】
上記異常判断手段は、煙感知器10の監視時に発光素子の発光時における受光素子の出力信号に応じた発光データDが、上記加算値C未満であれば、煙感知器10が異常であると判断する手段の例である。
【0058】
また、CPU4は、上記加算値Cが上記発光データD未満であると判断された回数に応じて、上記煙感知器10が異常であると判断する手段の例である。
【0059】
さらに、CPU4は、上記加算値Cが上記発光データD以上であると判断された回数と、上記加算値Cが上記発光データD未満であると判断された回数とに応じて、上記煙感知器10が異常であると判断する手段の例である。
【0060】
次に、実施例3の動作について説明する。
【0061】
S21〜S28は、実施例2における動作と同じである。
【0062】
次に、S28で加算値Cが発光データD未満であると判断されると、S51で、カウンタCNT1の値に1を加算する。なお、カウンタCNT1における初期値は0である。
【0063】
一方、S28で加算値Cが発光データD以上であると判断されると、S52で、カウンタCNT2の値に1を加算する。なお、カウンタCNT2における初期値は0である。
【0064】
S53で、A/D変換回数が規定回数であるかどうかを判断する。つまり、発光データDを得た回数が規定回数であるかどうかを判断する。発光データDを得た回数が規定回数であれば、S54で、カウンタCNT1の値とCNT2の値とを比較する。S54でカウンタCNT1の値がCNT2の値よりも大きいと判断されると、S55で、煙感知器10が正常であると判定し、電源回路3をOFFする。
【0065】
逆に、S54でカウンタCNT1の値がCNT2の値以下であると判断されると、S56で、煙感知器10が異常であると判定し、受信機等に故障信号を発した後、電源回路3をOFFする。そして、S26に戻る。
【0066】
実施例3によれば、メモリに格納されている故障検出初期値Aと、煙感知器10の監視時に発光素子の消灯時における受光素子の出力信号であるノイズレベルB0との加算値Cを得て、以降の発光素子の発光時毎に、上記加算値Cを使用して異常判断する。したがって、このノイズレベルB0の測定に要する時間だけ、煙感知器10の異常状態を迅速に判断することができる。
【0067】
また、実施例1と同様に、ノイズによる故障検出精度の低下を阻止することができる。
【実施例4】
【0068】
図5は、本発明の実施例4における信号処理の動作を示すフローチャートである。
【0069】
実施例4は、実施例3の変形例であり、実施例3において、S24の代わりに、S41、S42を実行し、S28の代わりに、S43を実行する実施例である。
【0070】
つまり、実施例4は、S41で、ノイズレベルB0から工場設定時のノイズレベルA0を引いて、差分Eを求め、S42で、故障検出初期値Aに差分Eを加算して、加算値Fを求める。
【0071】
実施例4でのノイズレベルA0は、工場設定時のノイズレベルであり、差分には環境の違いによるノイズレベルの差を計算している。そして、S43で、加算値Fと発光データDとを比較する。
【0072】
加算値Fと発光データDとを比較した後の動作は、図4に示す実施例3の動作と同じである。
【0073】
この場合、ノイズレベルの差分Eを加算しており、たとえばノイズレベルB0が大きい設置環境でも、故障検出結果を高精度化することができる。
【0074】
なお、上記実施例である散乱光式煙感知器を、減光式煙感知器等、他の煙感知器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施例1である煙感知器10を示すブロック図である。
【図2】煙感知器10が工場で設定されるときにおける動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例2における信号処理の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例3における信号処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例4における信号処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】従来例における動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
10…煙感知器、
1…発光回路、
2…受光増幅回路、
3…電源回路、
4…CPU、
5…送受信回路、
20…電源(受信機)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定周期毎に発光素子を発光させる発光回路と、上記発光回路に同期して検煙部内の煙による散乱光または減衰光を受光する受光素子とを具備する煙感知器において、
故障や汚損の影響によって上記発光素子の発光量が正常よりも小さくなったと判断されたときにおける上記受光素子の出力信号の値に応じた故障検出初期値が、予め格納されているメモリと;
上記煙感知器の監視時に上記発光素子の発光時における上記受光素子の出力信号に応じた発光データと、上記メモリに格納されている上記故障検出初期値とに基づいて、上記煙感知器が異常であると判断する異常判断手段と;
を有することを特徴とする煙感知器。
【請求項2】
請求項1おいて、
上記異常判断手段は、上記煙感知器の監視時に上記発光素子の発光時における上記受光素子の出力信号に応じた発光データが、上記メモリに格納されている上記故障検出初期値未満であれば、上記煙感知器が異常であると判断する手段であることを特徴とする煙感知器。
【請求項3】
一定周期毎に発光素子を発光させる発光回路と、上記発光回路に同期して検煙部内の煙による散乱光または減衰光を受光する受光素子とを具備する煙感知器において、
故障や汚損の影響によって上記発光素子の発光量が正常よりも小さくなったと判断されたときにおける上記受光素子の出力信号の値に応じた故障検出初期値が、予め格納されているメモリと;
故障検出初期値と、上記煙感知器の監視時に上記発光素子の消灯時における上記受光素子の出力信号に応じたノイズレベルとを加算し、加算値を得て、メモリに格納する加算手段と;
上記煙感知器の監視時に上記発光素子の発光時における上記受光素子の出力信号に応じた発光データと、上記加算値とに基づいて、上記煙感知器が異常であると判断する異常判断手段と;
を有することを特徴とする煙感知器。
【請求項4】
請求項3において、
上記異常判断手段は、上記煙感知器の監視時に上記発光素子の発光時における上記受光素子の出力信号である発光データが、上記加算値未満であれば、上記煙感知器が異常であると判断する手段であることを特徴とする煙感知器。
【請求項5】
請求項3において、
上記異常判断手段は、上記加算値が上記発光データ未満であると判断された回数に応じて、上記煙感知器が異常であると判断する手段であることを特徴とする煙感知器。
【請求項6】
請求項3において、
上記異常判断手段は、上記加算値が上記発光データよりも大きいと判断された回数と、上記加算値が上記発光データ未満であると判断された回数とに応じて、上記煙感知器が異常であると判断する手段であることを特徴とする煙感知器。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか1項において、
上記煙感知器は、散乱光式煙感知器または減光式煙感知器であることを特徴とする煙感知器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−96176(P2008−96176A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−276059(P2006−276059)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】