説明

煙感知装置

【課題】筐体を小型化し、かつ小型筐体内においても外部配線の接続・取り外し作業を迅速・容易とする煙感知装置を提供する。
【解決手段】外気を吸引する吸引部80と、吸引された外気から煙粒子を検出する検出部50と、吸引された外気を通過させるケーシング31と当該ケーシング内で外気の塵芥を除去するためのフィルタ34とを有するフィルタ部30と、煙検知に要する処理を行う回路部と、吸引部、検出部、フィルタ部および回路部180を格納する筐体20とを備え、吸引部と検出部とフィルタ部とを個別に筐体から着脱可能なユニット化し、回路部180を回動可能または移動可能とする回路部ユニット可動手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高感度を要求される煙感知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の高感度センサである煙感知装置は、監視空間に配置される小孔が一定間隔で複数穿設されたサンプリング管に接続され、サンプリング管を介して監視空間内の外気を吸引するファンユニットと、吸引された外気から煙検知を行う検出ユニットと、これらが装着されるラックユニットとを備えている。
そして、ラックユニットにはサンプリング管が接続される接続部が設けられ、ラックユニットに設けられたガイドレールに沿つて検出ユニットをスライド移動させると、ラックユニットに設けられたラッチ機構により検出ユニットが保持されると共にサンプリング管接続部と検出ユニットの外気通過領域とが導通するようになっている。同様にして、ガイドレールに沿つてファンユニットをスライド移動させると、検出ユニットに設けられたラッチ機構にファンユニットが保持されると共に検出ユニットの外気通過領域とファンユニットの吸気口とが導通するようになっている。
これにより、サンプリング管から検出ユニットを介してファンユニットまでが連通し、ファンユニットの吸引力によってサンプリング管から外気の吸引が行われ、検出ユニットを外気が通過して煙粒子の検出が行われる。
また、各ユニットには互いの対向面にシステム接続を行うコネクタが設けられており、各ユニットの接続動作に伴い、相互間でのコネクタの接続も行われるように配置されていた(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3216947号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の煙感知装置は、ガイドレールに沿つてファンユニットや検出ユニットをスライド移動させるとラックユニットに装着が行われると共にそのコネクタ接続がなされるため、生産段階における各ユニットの組み立て作業或いは所定の交換時期における各ユニットの取り外し・組み立て作業を容易に行うことが可能である。
しかしながら、装着のためのスライド移動により互いの対向面にあるコネクタが接続される構造の場合、隣接するユニットのコネクタ同士が接続される構造のため、例えば、ラックユニットと検出ユニットとは直接接続されるが、ラックユニットとファンユニットとは直接接続されない構造となっていた。このため、例えば、ラックユニット側に回路基板を設け、当該回路基板でユニットの故障や異常の発生を検知する場合に、ラックユニット側に入力される異常検出信号が検出ユニットから発せられたものかファンユニットから検出ユニットを介して発せられたものかを識別することが困難となるという不都合があった。
【0004】
また、上記従来の煙感知装置では、主要構成をユニット化してユニット単独で容易且つ迅速に交換可能とするが、各ユニットで異常や故障などが発生しても、いずれのユニットから生じているかを特定することは困難であり、全ユニットに対して故障箇所を特定する調査の必要性を生じ得るという問題があった。
また、煙感知装置は床下や壁面などのさまざまな場所に設置されるため、施工時や保守点検時に電源線や信号制御線などの外部から取り込む電気的接続線を接続する作業が非常に面倒であった。
【0005】
上記従来の超高感度センサとしての煙感知装置における種々の課題を解決するため、故障の際に故障部位の特定を容易とし、煙感知装置を小型化し、さらに迅速・容易・廉価に保守・交換作業を行うことを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、外気を吸引する吸引部と、吸引された外気から煙粒子を検出する検出部と、吸引された外気を通過させるケーシングと当該ケーシング内で外気の塵芥を除去するためのフィルタとを有するフィルタ部と、煙検知に要する処理を行う回路部と、
前記吸引部、検出部、フィルタ部及び回路部を格納する筐体とを備え、前記回路部を回動自在とする回動手段を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記吸引部と検出部とフィルタ部とを個別に前記筐体から着脱可能なユニット化し、前記回路部に対して前記吸引部と検出部とフィルタ部とを個々に接続可能な電気的接続手段を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1乃至2に記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記回路部を保護する保護板と、前記回路部を筐体内に取り付ける取付部とを備え、前記回動手段は、前記保護板と前記取付部をネジで共締めして前記回路部を回動自在とすることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3に記載のの発明と同様の構成を備えると共に、前記回路部の回動する範囲を所定の角度に制限する回転角度制限手段を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4に記載の発明と同様の構成を備えると共に、外部の電気的接続線を接続する接続端子部を前記回路部に設け、前記回路部を前記筐体内の所定の位置に保持する固定保持手段を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、外気を吸引する吸引部と、吸引された外気から煙粒子を検出する検出部と、吸引された外気を通過させるケーシングと当該ケーシング内で外気の塵芥を除去するためのフィルタとを有するフィルタ部と、煙検知に要する処理を行う回路部と、前記吸引部、検出部、フィルタ部及び回路部を格納する筐体とを備えた煙感知装置において、該筐体は一方が開放可能であり、前記回路部を前記筐体の開放側へ移動可能な可動手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1または請求項6の記載の発明は、回路部を可動としたため、筐体内の空きスペースを拡大することができ、設置場所における配線の取外または取付作業や配線収納作業(各配線作業)などを行う充分な作業領域を確保することができる。
したがって、回路部が固定されている場合と比較して、上記各配線作業を行うための充分なスペースを筐体内に設ける必要が無く、煙感知装置の小型化が可能となる。
【0013】
請求項2記載の発明は、筐体から着脱可能なユニット化し、さらに回路部を可動とすることで、個別に分離し、交換することも可能であり、また、筐体内でこのユニット交換のための充分な作業領域を確保できるため、迅速・容易・廉価に保守・交換作業を行うことが可能となる。また、回路部ユニットとその他の各ユニットをそれぞれ接続する信号線を外さずに回路部ユニットを回動させ、筐体内にできた空きスペースを有効に活用してケーブルなどの外部電気的接続線を外部電気的接続線用接続端子へ容易に接続する(取り外す)ことができる。
さらに、吸引部と検出部とフィルタ部とが個別に回路部に対する電気的接続手段を有すので、回路部側において、各ユニットに個別に対応する電気的接続手段を通じて各種の情報を含む信号等が入力され、入カルートが明らかとなることから、個別の監視を容易に行うことができ、異常や故障等の発生したユニットの特定を迅速且つ容易に行うが可能となる。
【0014】
請求項3記載の発明は、回路部を構成する保護板と回路部筐体に固定する取付部をネジで共締めしてネジを回転軸として構成し、回路部を回転自在とすることにより、簡単な操作で筐体内の充分な作業領域を作ることができる。
【0015】
請求項4記載の発明は、回路部の回動する範囲を所定の角度に制限する回転角度制限手段により、簡単な操作で筐体内の最も有効的かつ充分な作業領域を確保した状態で作業を行うことができ、さらに、筐体内の他のユニットや配線等への衝突を防止し、これらの破損を防止をすることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、固定保持手段により筐体内で回路部を所定の位置で固定することができる。また、固定保持手段に接続端子部に接続する外部の電気的接続線を筐体内で簡単に(一時的に)束線または狭持することができ、接続端子部に外部配線を接続する作業も容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(発明の実施形態の全体構成)
図1乃至図16に基づいて本発明の煙感知装置の実施形態たる超高感度センサ10について説明する。図1は超高感度センサ10の外観斜視図、図2は筐体20の蓋体21を取り外した状態の平面図、図3は図2のZ−Z線で蓋体21側(開放側)から切断した筐体内部の状態を示す断面図である。
【0018】
図示のように、超高感度センサ10は、止めネジにより取り外し可能な蓋体21を備える直方体形状の筐体20と、図示しないサンプリング管を通じて筐体20の外部から取り込まれる外気の塵芥を除去するフィルタ部30と、フィルタ部30を通過した外気中の煙粒子を検出するための検出部50と、サンプリング管を通じて外気の吸引力を発生させる吸引部80と、検出部50への外気の流入を強制的に遮断する図示しないシャッター装置40と、メイン基盤100とインターフェイス基盤150とからなる回路部と、筐体20の内部にフィルタ部30と検出部50と吸引部80とを装着保持する連結構造部90とを備えており、いずれも筐体20内に格納されるようになっている。そして、上記超高感度センサ10は、当該超高感度センサ10を監視制御可能な制御装置(受信装置)200に接続されている。そして、上記超高感度センサ10は、各構成をいずれも筐体20内に格納し、制御装置200は超高感度センサ10から離れて設置されている。
フィルタ部30と検出部50と吸引部80とは、それぞれ個々の単位で筐体20から分離することが可能であり、それぞれがユニット化して構成されている。
以下、各部について詳説する。
【0019】
(筐体)
筐体20は、その一面全体が開放されており、その開放面は蓋体21で覆われている。ここで、かかる蓋体21を上面と仮定し、蓋体21と対向する面を底面と仮定して超高感度センサ10の以下の説明を行うこととする(なお、超高感度センサ10が実際に建造物内に設置される際には蓋体21側が上方を向くとは限らない)。
筐体20の一側面には、開口したサンプリング管の接続部22が形成されている。また、他の側面にはフィルタ部30,検出部50,吸引部80を通過した外気を筐体20の外に排気する排気口23が形成されている。さらに、筐体20の底部には左右に張り出して一対の板状の筐体固定部24が設けられている。かかる一封の筐体固定部24にはネジを挿通する貫通穴が形成され、例えば建造物の壁面に筐体20をネジ止めすることが可能となっている。
また、筐体20の側面には、後述する制御装置200(受信装置)から電源供給や制御を行うための電源線や信号制御線などの外部電気的接続線29を取り込む外部電気的接続線挿入口28a、28bが設けられている。
【0020】
また、蓋体21の外面側には、火災報知音等の音響を発する報知ブザー25と、報知ブザー25から発する音響を停止させるための鳴動停止スイッチ26と、超高感度センサ10の作動状態(火災検出)を点灯表示する作動表示灯27とが設けられている。上記鳴動停止スイッチ26は押下可能であると共にその押下部位全体が点灯可能な表示灯となっている。
【0021】
(シャッター装置)
シャッター装置40は、筐体20の内部であってサンプリング管の接続部22と連接されている。シャッター装置は接続部22とフィルタ部30とを連結する図示しない管路の途中に設けられ、当該管路を閉塞する位置と閉塞しない位置との間を移動可能に設けられた図示しないシャッター板と、当該シャッター板の位置切替を行うソレノイド41とを備えている。
また、シャッター装置40には、ソレノイド41に駆動電流を流すための電気的接続を行うための信号線42を備えており、その先端には回路部のメイン基板100と接続するための雄型コネクタ43が装備されている。
そして、ソレノイドはメイン基板100により動作制御され、シャッター板を閉塞位置に移動することで、下流側への外気の流入を防止することができる。
なお、シャッター装置40に関しては、ソレノイドを使用せず、必要時に適宜、手動でシャッターを開閉する手動式のものを使用しても良い。
【0022】
(フィルタ部)
図6はフィルタ部30を検出部50側から見た正面図である。
フィルタ部30は、止めネジにより連結構造部90の固定板91に固定されており、蓋カバー31と本体32とからなる内部中空のケーシング33と、ケーシング内に設けられたフィルタ34とを備えている。
ケーシング33の本体32は、その上部が開放されて蓋カバー31が装着可能となっている。蓋カバー31は本体32に嵌合した上で両端部を止めネジにより固定装着が行われる。フィルタ部30はその一部が回路部のメイン基板100と隣接するように配置されており、蓋カバー31の一端部にはメイン基板100側に向かつて延出された突状切片31aが設けられている。かかる突状切片31aは、メイン基板100上に設けられた蓋カバー31の装着の有無を検出する手段により検出可能とするために設けられており、当該装着検出については後述する。
【0023】
本体32は、その内部が二つの領域32a,32bに仕切られており、その一方の領域32aはシャッター装置を介して筐体21の接続部22に連接される外気流入口35が形成され、他方の領域には検出部50に連接される円筒状の外気排出口36が形成されている。そして、外気流入口35から本体32の一方の領域32a内に流入した外気は蓋カバー31の内部を通過して他方の領域32bに至り、外気排出口36を通過して検出部に流入する。
かかる構造において、フィルタ34は、蓋カバー31と本体32の領域32bとの境界に配置されており、フィルタ部30を通過する外気は全てフィルタ34を通過するようになっている。
フィルタ34は多孔質の素材が使用され、気体中の繊維や虫などを捕捉する。つまり、フィルタ34は、煙粒子を通過可能とし、埃や塵芥を除去することを可能とする。
【0024】
また、フィルタ部30のケーシング33の内部には外気の流量変化検知手段としての二つのツェナーダイオード37が設けられており、これらツェナーダイオード37の電圧変化を検出するための信号線38の先端には回路部のメイン基板100と接続するための雄型コネクタ39が装備されている。二つのツェナーダイオード37は、それぞれ電圧変化の温度特性が異なっており、これらの電圧変化を監視することで、フィルタ部30内を通過する気流量の変化を検知することを可能としている。つまり、二つのツェナーダイオード37は流量変化検知手段として機能するものである。
【0025】
(検出部)
図7は検出部50の斜視図、図8は図7のX―X線に沿つた断面図、図9は図5のY−Y線に沿つた断面図である。
検出部50は、略直方体状のケーシング51と、煙粒子を照射する光源としてのLD(レーザダイオード)52と、煙粒子による散乱光を検出する受光素子としての検出PD(フォトダイオード)53と、検出PDに検煙領域の通過光を照射する試験用LED(発光ダイオード)54と、LD52による検煙領域の通過光を受光する光源出力検知手段としての監視PD55と、LD52と試験用LED54とが装備された第一の基板56と、検出PD53と監視PD55とが装備された第二の基板57と、フィルタ部30に連結される第一の連結管58と、吸引部80に連結される第二の連結管59とを備えている。
【0026】
また、ケーシング51には、中心孔部51aに直交してLD52からの導光孔部51bが形成されており、これと正対して中心孔部51aを挟んで向かい側に監視PD55への導光孔部51eが形成されている。さらに、ケーシング51には、中心孔部51aと導光孔部51bとに直交して試験用LED54から導光孔部51dが形成されており、これと正対して中心孔部51aを挟んで向かい側に検出PD53への導光孔部51cが形成されている。
【0027】
LD52からの導光孔部51bは、ケーシング51の外部近傍に設けられたLD52から真つ直ぐに中心孔部51aの中心線に向けられて形成されており、LD52はその光軸が導光孔部51bの中心線と一致するように設けられている。さらに、LD52はレーザ光が導光孔部51bの中心線の位置で集光するように図示しない光学系が併設されている。
監視PD55への導光孔部51eは、導光孔部51bの延長線上に設けられた上流区間と途中の反射板60により上流区間に封して直角に屈曲した下流区間とからなる。そして、LD52から出射したレーザ光は導光孔部51eに直接入射し、反射板60に反射されて監視PD55に入射するようになっている。
試験用LED54からの導光孔部51dは、導光孔部51bと並行に設けられた上流区間と途中の反射板60により上流区間に姑して直角に屈曲した下流区間とからなる。そして、下流区間はその中心線が中心孔部51aの中心線及びレーザ光の光軸と直交するように設けられている。
検出PD53への導光孔部51cは、導光孔部51dの下流区間の延長線上に設けらて
いる。そして、試験用LED54から出射した照射光は反射板60で反射された後に導光
孔部51cに直接入射し、検出PD53に入射するようになっている。
なお、ケーシング51内の中心孔部51aと各導光孔部51b〜51dは、いずれも外
部からの光が入射しないように各部は密閉されている。
【0028】
各導光孔部51b〜51dの配置により、LD52からレーザ光が出射されると、中心孔部51aに煙粒子が存在しない場合には監視PD55のみで受光が検出される。これにより、LD52からレーザ光が出射されているか及びレーザ光強度が正常かを監視PD55で検知することができる。
また、煙粒子が中心孔部51aの中心線上を通過するとレーザ光が照射されて散乱光を生じ、その一部が導光孔部51c内に侵入して検出PD53により受光が検出される。これにより火災による煙粒子の検知が行われる。
さらに、試験用LED54が点灯されると、その照射光は検出PD53により受光が検出される。これにより、検出PD53で受光の検知を正しく行うことが可能か否かを検知することができる。
【0029】
第一の連結管58と第二の連結管59とは、いずれも、中心孔部51aの内径と等しく且つ中心線が同一軸上となるようにケーシング51の前面と後面とに固定装備されている 第一の連結管58は、前述したフィルタ部30の円筒状の外気排出口36に挿入可能であり、その外周面上には外気排出口36の内周面との間でシールを図るOリング58aが装備されている。また、連結構造部90の固定板91にフィルタ部30と検出部50とがそれぞれ保持された状態で、第一の連結管58は外気排出口36と互いに正対する配置である。さらに、ケーシング51の下部には、連結構造部90の固定板91に検出部50を装着するための取付板61が設けられており、検出部50の装着を行う際の移動操作方向と第一の連結管58を外気排出口36に挿入する方向とが一致している。つまり、検出部50を筐体20内に装着する際に第一の連結管58と外気排出口36との連結も同時に行うことが可能となっている。
また、第二の連結管59は、後述する吸引部80の円筒状の外気吸引口83に挿入可能であり、その外周面上には外気吸引口83の内周面との間でシールを図るOリング59aが装備されている。また、連結構造部90の固定板91に検出部50と吸引部80とがそれぞれ保持された状態で、第二の連結管59は外気吸引口83と互いに正対する配置である。さらに、後述する吸引部80のケーシング82の下部には、連結構造部90の固定板91に吸引部80を装着するための取付板86が設けられており、吸引部80の装着を行う際の移動操作方向と第二の連結管59を外気吸引口83に挿入する方向とが一致している。つまり、吸引部80を筐体20内に装着する際に第二の連結管59と外気吸引口83との連結も同時に行うことが可能となっている。
【0030】
第一の連結管58と第二の連結管59とは、いずれも、中心孔部51aの内径と等しく且つ中心線が同一軸上となるようにケーシング51の前面と後面とに固定装備されている 第一の連結管58は、前述したフィルタ部30の円筒状の外気排出口36に挿入可能であり、その外周面上には外気排出口36の内周面との間でシールを図るOリング58aが装備されている。また、連結構造部90の固定板91にフィルタ部30と検出部50とがそれぞれ保持された状態で、第一の連結管58は外気排出口36と互いに正対する配置である。さらに、ケーシング51の下部には、連結構造部90の固定板91に検出部50を装着するための取付板61が設けられており、検出部50の装着を行う際の移動操作方向と第一の連結管58を外気排出口36に挿入する方向とが一致している。つまり、検出部50を筐体20内に装着する際に第一の連結管58と外気排出口36との連結も同時に行うことが可能となっている。
また、第二の連結管59は、後述する吸引部80の円筒状の外気吸引口83に挿入可能であり、その外周面上には外気吸引口83の内周面との間でシールを図るOリング59aが装備されている。また、連結構造部90の固定板91に検出部50と吸引部80とがそれぞれ保持された状態で、第二の連結管59は外気吸引口83と互いに正対する配置である。さらに、後述する吸引部80のケーシング82の下部には、連結構造部90の固定板91に吸引部80を装着するための取付板86が設けられており、吸引部80の装着を行う際の移動操作方向と第二の連結管59を外気吸引口83に挿入する方向とが一致している。つまり、吸引部80を筐体20内に装着する際に第二の連結管59と外気吸引口83との連結も同時に行うことが可能となっている。
【0031】
第一の基板56には、LD52と共にそのドライバ回路(図示略)と試験用LED54と共にそのドライバ回路(図示略)とが設けられている。また、第一の基板56がケーシング51に配置されると、LD52と試験用LED54とがそれぞれ導光孔部51b,5ldに挿入保持されるように、LD52と試験用LED54とは第一の基板56上に配置されている。
第二の基板57には、検出PD53と共にそのアンプ回路(図示略)と監視PD55と共にそのアンプ回路55a(図示略)とが設けられている。また、第二の基板57がケーシング51に配置されると、検出PD53と試験用LED54とがそれぞれ導光孔部51c,51eに挿入保持されるように、検出PD53と試験用LED54とは第二の基板5
7上に配置されている。
さらに第一の基板56にはケーシング51内の温度検出を行うためのサーミスタ62が設けられている。
そして、これら各基板56,57はケーシング51内で壁面に囲われてシールドされている。また、各基板56,57とメイン基板100との間での信号送受、電源供給等を行うための電気的接続を行うための信号線63が各基板56,57に接続されており、その先端には回路部のメイン基板100と接続するための雄型コネクタ64が装備されている。
【0032】
(吸引部)
図10は吸引部80の斜視図である。
吸引部80は、回転駆動により外気吸引力を発生するブロア81(図14参照)と、ブロア81を格納するケーシング82と、検出部50の第二の連結管59に連結される円筒状の外気吸引口83と、ケーシング82に吸引された外気を排出する外気排出口84と、ブロア81の回転数に応じてパルス出力を行う回転パルス出力手段85とを備えている。
【0033】
ブロア81は、図示しないモータと羽根車とからなり、モータに電源供給が行われることで回転駆動し、吸引力を発生する。
回転パルス出力手段85は、ブロア81の一回転につき一つのパルスを出力する。例えば、回転量に比例してパルスを出力するエンコーダのようなものを使用しても良い。
【0034】
ケーシング82は中空の内部にブロア81を格納し、外気吸引口83から吸引した外気を外気排出口84から排出することで気体の通過経路として機能する。
上記外気吸引口83は、前述した検出部50の第二の連結管59を挿入可能である。そして、前述したように、固定板91に検出部50と吸引部80とがそれぞれ保持された状態で、外気吸引口83は第二の連結管59と互いに正封する配置であり、ケーシング82の下部に設けられた固定板91に吸引部80を装着するための取付板86の装着移動操作方向と外気吸引口83に第二の連結管59を挿入させる方向とが一致している。つまり、吸引部80を筐体20内に装着する際に外気吸引口83と第二の連結管59との連結も同時に行うことが可能となっている。
一方、外気排出口84はケーシング82の一側面に設けられた開口であり、吸引部80は、外気排出口84が筐体20の排気部23に連通するように筐体20内に配置される。
【0035】
また、吸引部80には、ブロア81の電源供給、メイン基板100への回転パルス出力手段85のパルス信号送信等を行うための電気的接続を行うための信号線87を備えており、その先端には回路部のメイン基板100と接続するための雄型コネクタ88が装備されている。
【0036】
(連結構造部)
図11は連結構造部90により保持されたフィルタ部30と検出部50と吸引部80とを示す平面図、図12はその側面図、図13は連結構造部90の要部説明図である。
連結構造部90は、筐体20の内底面に固定装備された固定板91と、検出部50の下部に設けられた取付板61と、吸引部80の下部に設けられた取付板86とを備えている 固定板91は、筐体20のサンプリング管の接続部22近傍の端部に形成された一対の立設部92(一つは図示略)の上端部において、フィルタ部30のケーシング31の両端部を止めネジ93により固定保持している。
さらに、固定板91には、検出部50の敢付位置において当該検出部50の両側を保持するためのL字状の係止爪94が二つずつ形成されている。また、固定板91の吸引部80の取付位置には、吸引部80の両側を保持するためのL字状の係止爪95が一つずつ形成されている。
【0037】
取付板61には係止爪94が挿通されるスリット穴61aが形成されており、取付板86には係止爪95が挿通されるスリット穴86aが形成されている。
これら係止爪94,95とスリット穴61a,86aの関係について詳述する。
各係止爪94,95はいずれも同じ構造である。これらはいずれも板状であり、固定板91の板面から上方に突出すると共に上端部が水平方向に屈曲している。つまり、側方から見ると丁度L宇を逆さにした形状となつている。また、係止爪94,95の水平部分の延出方向は、装着後のフィルタ部30の外気排出口36における中心線方向、装着後の検出部50の中心孔部51aにおける中心線方向及び装着後の検出部50の中心孔部51aにおける中心線方向に平行になるように向けられている。
そして、かかる形状により水平部分の下側に隙間空間94a,95aが形成される。
一方、スリット穴61a,86aも互いに同じ構造となつている。これらは、取付板61,86の板面を上下に貫通形成され、係止爪94,95の水平方向長さとほぼ同じか幾分それよりも長く形成されている。また、スリット穴61aは検出部50の中心孔部51aの中心線方向に沿つて形成され、スリット穴86aは吸引部80の外気吸引口83の中心線方向に沿つて形成されている。
【0038】
図13の矢印は取付構造部90により検出部50(吸引部80)の装着を行う際の取付板61(86)の移動操作方向を示している。図示のように、装着作業の際には、取付板61(86)を下方に移動させることでスリット穴61a(86a)に係止爪94(95)を挿通させ、さらに、検出部50(吸引部80)がフィルタ部30(検出部50)に接近する方向に向けて取付板61(86)をスライド移動させることで隙間空間94a(95a)に取付板61(86)の板面が挿入され、挟持されて保持される。またかかるスライド移動に際して、検出部50の第一の連結管58がフィルタ部30の外気排出口36に挿入され(吸引部80の外気吸引口83に検出部50の第二の連結管59が挿入され)、連結が図られる。
なお、図13に示すように、各係止爪94,95に隣接して上方に突出形成された摺動突起96により、取付板61(86)が支持されて検出部50(吸引部80)の連結状態を安定させる。
【0039】
連結構造部90では、二つのユニットとしての検出部50及び吸引部80をスライド移動により保持する構造であつて、先に装着された検出部50に対して次に装着された吸引部80は検出部50の取り出し操作を妨げる配置となっているため、装着後の吸引部80の取り出しのためのスライド移動を防止するための固定手段を設ければ、吸引部50についてはスライドを防止するための固定手段を不要とすることができる。
このため、吸引部80の固定手段として取付板86を固定板91に固定するための止めネジ97を備えている。かかる止めネジ97を止めることで装着後の吸引部80と共に検出部50のスライド移動を阻止し、双方の固定を行うことができる。また、止めネジ97を外すことで、まず、吸引部80を装着と逆の移動操作で取り外すことができ、吸引部80の除去により検出部50を装着と逆の移動操作で取り外すことが可能となる。
【0040】
(回路部の可動機構[1])
図2〜図5に示されるように、回路部180は、メイン基板100とインターフェイス基板150を、スペーサーと、金属板を屈曲させて形成された保護板73とによりネジ止め固定して、基板2層構造をなす構成となっている。
一方、取付部72は、金属板を屈曲して構成され、かつ、筐体20の底面にネジ止めまたは溶着固定されて立設される。
そして、保護板73と取付部72は、それぞれに設けられたネジ穴へ止めネジ71a,71aを挿通してネジ止め固定(軸止)することにより連結される(共締めされる)。
したがって、保護板73および取付部72と、それらの両端に配置される止めネジ71a,71aが本発明の回路部回動手段であり、回路部180の回動機構を構成している。
また、インターフェイス基板150に設けられた外部電気的接続線用接続端子部160は、メイン基板100の開口部170を挿通し、筐体開放側へ突設されている(図2、図3)。
また、回路部180とフィルタ部30とを接続する信号線38,回路部180と検出部50とを接続する信号線63,および回路部180と吸引部80とを接続する信号線87は、回路部180が回動(回転)しても緊張しない程度に充分の長さを有しているものとする。
センサ設置時や保守・点検時には、超高感度センサ10が設置される環境条件(壁や床下)などに応じて、すなわち、超高感度センサ10の取り付け状態に応じて筐体20側面の外部電気的接続線用挿入口28aまたは28bのいずれかを選択し、電源線や制御信号線などの外部電気的接続線29を筐体20側面の外部電気的接続線用挿入口28aまたは28bより挿入して取り込む(または外部電気的接続線用挿入口28a、28bから抜き取る)。
この際、回路部180の端を指などを引っ掛けて筐体底面側から開放側(図3および図4の矢枝Aの方向)へ引くと、回路部180は、止めネジ71a,71aを回転軸として回転(回動)する。回路部180は、ネジ75aおよび弧状長径ネジ穴74aにより筐体低面と直角となる位置まで回動可能(回転可能)となっている。すなわち、ネジ75aおよび弧状長径ネジ穴74aが回転角度制限手段であり、90°回転可能となっている。
よって、本発明の構成とすることにより、回路部180と、フィルタ部30・検出部50および吸引部80それぞれを接続する各コネクタ39,64,88,101〜104(各信号線38,63,87)を接続したままの状態で回路部180を90°回転させることが可能となり、また、図4および図5に示されるような筐体20内の領域Cが空きスペースして確保されるので、外部電気的接続線29(のケーブル内の複数の単線など)を外部電気的接続線用挿入口28a(または28b)から取り込み、接続端子160へ接続する作業(のみ)を簡単に行うことができる。なお、取付部72は、領域Cが大きくなるように、すなわち、回路部180が蓋体21側に配置されるように取付部72の脚部を長く形成することが好ましい。
また、回路部180は、筐体収納時(監視時)はネジ75aと弧状長径ネジ穴74aとにより筐体20の底面(または蓋体21)と平行(図3において水平方向)の位置で保持され、その収納状態を回路部載置板78a、回路部固定軸止用スペーサー76によって固定保持される。
なお、回路部固定軸止用スペーサー76の先端部の形状を例えば鎌形状とし、かつ図5の配置状態よりも筐体中央側に配置すれば、配線接続の際に外部電気的接続線29を仮止めできる構成とすることができる。
【0041】
(回路部の可動機構[2]:第2の実施形態)
図16は、本発明の第2の実施形態を示す筐体20の蓋体21を取り外した状態の側面図(断面図)であり、超高感度センサ10を第1の実施形態を示す図2のZ−Z線と同じ位置で切断した状態を示す側面図である。
本実施形態では、回路部180を筐体20の底面側から開放側(図16の矢枝Bの方向)へ移動可能とするアーム79(可動手段)を取付部72設けている(いわゆるエレベータ機構となっている)。なお、回路部180の可動域を制限する手段(74b、75b)や格納時に筐体底面と平行に保持固定する手段(78b、76,76)については、上述した第1の実施形態の回動機構の各手段(72、73、74a、75a、76、78a)とほぼ同様に機能する。なお、本第2の実施形態においては、回路部180の移動の際に、回路部180がフィルタ部30の突状切片31aに当たって破損しないように、インターフェイス基板150と保護板73は、メイン基板100の切欠部77と同様の切欠部を設ける必要がある。また、これと同様に回路部180が可動する際は、回路部180が他のユニットや筐体などへ衝突しない経路を移動するようにアームや可動域制限手段を構成する。
回路部180を筐体開放側へ移動することにより図4または図5の領域Cと同様の領域を確保することができるので、超高感度センサ10の設置条件に応じて、外部電気的接続線29を外部電気的接続線用挿入口28aまたは29bへ取り込み、外部電気的接続線用接続端子への接続作業が容易となる。
なお、本第2の実施形態において、本発明を逸脱しない範囲で適宜応用可能である。
すなわち、本発明においては、アーム79により、回路部180が筐体底面側から開放側(矢枝Bの方向)へ直進して移動可能とする例を示したが、これに限定されず、例えば、アーム79により段階的に可動する構成としてもよく、または筐体底面に対して斜め方向へ可動する構成としてもよい。この場合にも回路部180が他のユニットなどへ衝突しない可動経路となるように可動機構を調整する。
【0042】
(超高感度センサの制御系:メイン基板)
図14は超高感度センサ10の制御系を示すブロック図、図15はメイン基板100の詳細な構成を示すブロック図である。
回路部のメイン基板100には、フィルタ部30の雄型コネクタ39を接続可能な雌型コネクタ101と、シャッター装置40の雄型コネクタ43を接続可能な雌型コネクタ102と、検出部50の雄型コネクタ64を接続可能な雌型コネクタ103と、吸引部80の雄型コネクタ88を接続可能な雌型コネクタ104と、インターフェイス基板150からの供給電源の電圧を調整して各部に電源供給を行う電源回路105と、基板外部の各構成との接続を図るインターフェイス106と、メイン基板100の各種機能を実行させるプログラム110〜118が格納されたプログラムメモリ107と、それらのプログラム110〜118を実行するMPU108と、MPU108の作業領域となる作業メモリ109と、検出部50のLD52への電流制御を行うLD電流制御回路130と、各種の報知を行うためのLED131〜137と、フィルタ部30の蓋カバー31の有無を検出する装着検知手段としての蓋カバー検出LED143及び蓋カバー検出PD144と、シャッター装置40のソレノイド駆動回路139と、検出部50の検出PDの出力に封して上下の閾値を設定するコンパレータ回路140と、吸引部80の吸引駆動源であるブロア81のモータ駆動を停止させるブロア停止スイッチ141と、検出部50の試験用LED54を点灯させるPD試験スイッチ142とを備えている。
また、図示はしていないが、各LEDには全てドライバ回路が併設され、蓋カバーPDにはアンプ回路が併設されている。
【0043】
上記メイン基板100上には各雌コネクタ101〜104が設けられ、これらに対して各雄型コネクタ39,43,64,88は手作業で着脱することが可能となっている。即ち、これら雌型コネクタ101〜104と雄型コネクタ39,43,64,88のそれぞれの組み合わせにより回路部に対して吸引部30と検出部50とフィルタ部80とを個々に接続可能とする電気的接続手段として機能する。
なお、メイン基板100の大きさに応じて後述するインターフェイス基板150に一部の雌型コネクタ(例えば101,104)やブロア停止スイッチ141などを設けても良い。
【0044】
次に、プログラムメモリ107に格納された各種プログラム110〜118に基づく機能について説明する。
まず、煙検知プログラム110について説明する。この煙検知プログラム110がMPU108に実行されると、LD52の駆動時において検出PD53の検出信号をコンパレータ回路140を介して監視する。LD52からレーザ光が出射されている状態で煙粒子が検煙領域に侵入すると、その散乱光が検出PD53に入射してその検出信号に変動を生じる。コンパレータ回路140では、検出PD53の出力に対して上限値と下限値を定め、それらの間の出力のみを煙粒子の検知と見なしてMPU108に入力する。
そして、MPU108は、入力された検知信号に応じて煙濃度を算出し、煙濃度信号をインターフェイス基板150を通じて制御装置200に出力する。
【0045】
次に、PD試験プログラム111について説明する。このPD試験プログラム111は、PD試験スイッチ142が入力されるとMPU108により実行される。当該プログラム111が実行されると、MPU108は、LD52の駆動を中止して試験用LED54を点灯させる。試験用LED54の照射光は導光孔部51d,51cを通って検出PD53に受光される。その際、検出PD53が正常であれば、その出力は一定範囲内に収まるはずなので、MPU108はその判定を実行する。そして、その結果、検出PD53が異常な値を示す場合には、PD状態LED137を点灯させる制御を行う。
【0046】
LD監視プログラム112が実行されると、MPU108は、LD電流制御回路130を通じてLD52の駆動電流値を監視すると共に監視PD55の検出出力(レーザ光強度)を監視する。そして、LD52の駆動電流値と監視PD55の検出出力の双方がそれぞれ予め定められた正常値の範囲内であればLD状態LED131の消灯状態を維持する。
また、LD52の駆動電流値又は監視PD55の検出出力のいずれか一方が正常値の範囲外の場合には、LD状態LED131を点滅状態となるように制御する。このとき、LD52の駆動電流値の異常の場合と監視PD55の検出出力の異常の場合とで異なる点滅周期で点滅を行い、いずれの異常かを識別可能とする。
これにより、LD電流制御回路130、LD52又はそのドライバ回路のいずれかを原因とする異常の発生を検知すると共にその異常の発生箇所を速やかに特定することが可能となる。
【0047】
駆動回路監視プログラム113が実行されると、MPU108は、LD52のドライバ回路に対して正常に駆動しているかを判定し、正常であればドライバ回路に同期してLD駆動LED132を点滅させる制御を行う。
【0048】
検出部温度制御プログラム114が実行されると、MPU108は、サーミスタ62に封して一定の電流値で通電を行う回路を通じてその電圧変化からサーミスタ62の抵抗値の変化を検出し、それにより検出部50内の温度変化を監視する。このとき、サーミスタ62が示す温度が所定の正常範囲外となる場合に、MPU108は検出部温度LED133を点灯させる制御を行う。
なお、サーミスタ62から求まる検出部50の温度に応じて、LD52の温度特性に基づいてレーザの出力が一定となるように駆動電流の制御を行つても良い。
【0049】
蓋カバー報知プログラム115は、フィルタ部30の蓋カバー31が定位置にない場合にこれを報知するためのものである。
前述したように蓋カバー31には、メイン基板100側に向けて突出した突状切片31aを備えている。これに対してメイン基板100上には、図2に示すように、突状切片31を挟んで対向配置された蓋カバー検知LED143と蓋カバー検知PD144とが設けられている。従つて、蓋カバー31が定位置にあるか否かにより、蓋カバー検知LEDl43の照射光は突状切片31aに遮断されるか否かが変化するので、蓋カバー検知PDl44の受光強度を監視すれば、蓋カバー31の有無を識別することができる。
蓋カバー報知プログラム115が実行されると、MPU108は、蓋カバー検知PDl44の受光強度が予め定められた所定値を超えるか否かを判定する。そして、所定値を超えている場合には、蓋カバー31を閉め忘れているものとして、蓋カバー報知LED134を点灯し、ブロア81の駆動を停止し、ソレノイド41を駆動してシャッターを閉じる動作制御を実行する。さらに、MPU108は、制御装置200に封して蓋カバー31の閉め忘れを通知し、報知ブザー25を鳴動させる動作制御を実行する。
【0050】
ブロア停止プログラム116は、ブロア停止スイッチ141が入力されるとMPU108により実行される。当該プログラム116が実行されると、MPU108は、ブロア81を停止させ、シャッタ装置40のソレノイド41を駆動してシャッターを閉じ、ブロア停止スイッチ141の入力によるブロア停止の間だけブロア状態LED135を点滅させる動作制御を行う。なお、シャッターとブロア停止はいずれを先に実行しても良い。
ここで、煙感知装置10では、メイン基板100に電源供給が行われると、自動的にブロア81が駆動され、ブロア停止スインチ141の入力が行われない限りはブロア8覧の駆動を継続するようになっている。
また、前述した煙検知プログラム110により検出される煙濃度が所定値よりも高くなると制御装置200により煙報知が行われ、煙濃度が低くなると速やかに煙報知が中止される。
これらを前提とした場合に、正常に煙粒子が検出されて煙報知が行われている際に、ブロア停止スイッチ141が入力されると、ブロア81の停止とシャッターが閉じられることにより、検出部50の検煙領域内への煙粒子の侵入が停止する。これにより、煙濃度の低下が検出されて煙報知が中止されることとなる。一方、検出部50に何らかの不良が生じて誤検出で煙報知が行われている場合には(非火災報)、ブロア81の停止とシャッターが閉じられることで煙粒子の侵入を遮断しても、誤検出状態を維持し、依然として煙報知を継続する。
つまり、ブロア停止スイッチ141を設けることにより、検出部50が正常に煙粒子の検出を行っているか否かを判断することが可能となる。
なお、上記目的の達成のため、ブロア停止スイッチ141とブロア状態LED135とはメイン基板100上で近接して並んで配置されている。
また、ブロア停止プログラム116を実行時においてMPU108は、ブロア停止スイッチ141の入力と同時に計時を開始し、所定時間(例えば数分)が経過すると自動的にブロア81の駆動を再開し、シャッターを開き、ブロア状態LED135を消灯状態とする(後述するブロア監視プログラム139によリブロア81の故障が検知されている場合には点灯状態に戻される)動作制御も実行する。
なお、検出部50が正常に煙粒子の検出を行えること(検出部50が故障ではないこと)が判明した後において、例えば、ブロア81が再駆動し、シャッターが開いた後もなお誤検出状態が継続する場合には、外気(サンプリング管により吸引している場所(監視エリア)の雰囲気異常)など煙粒子以外の要因(非火災要因)が考えられる。
なお、ブロア停止スイッチ141の入力により非火災要因の確認(特定)する際は、検出部50が正常に煙粒子の検出を行えることの確認手段(煙報知手段)として、報知ブザー25、作動表示灯27を用いることができる。また、制御装置200の煙濃度情報を参照しながら行っても良い。
【0051】
ブロア監視プログラム117が実行されると、MPU108は、回転パルス出力手段85から出力されるパルス数をカウントし、所定期間内のカウントパルス数からブロア81の回転速度が正常範囲内か判定し、正常範囲よりも低下している場合に、ブロア状態LED135を点灯状態とする制御を行う。これにより、ブロア81の回転速度異常を報知することができる。
【0052】
気流状態監視プログラム118が実行されると、MPU108は、フィルタ部30の二つのツェナーダイオード37,37(図14ではツェナーダイオード37を一つのみ図示してもう一方の図示を省略している)の電圧を検出し、これらの電圧値の差を算出すると共に、当該差の値を予め定められた上限値と下限値のそれぞれと比較し、上限値を超える場合か或いは下限値を下回る場合に、気流状態LED136を点滅させる制御を実行する。このとき、上限値を超える場合と下限値を下回る場合とで異なる周期で気流状態LED136を点滅させ、識別可能とする。
二つのツェナーダイオード37,37はそれぞれ温度特性が異なっており、電圧値の差が上限値を超える場合には、フィルタ部30の内部で正常範囲よりも大きく気流が生じて各ツェナーダイオード37,37が冷却され、それらの電圧値に大きく差が生じる。かかる気流の増加は、サンプリング管の外れなどにより通常よりも外気が多量に流入している状態が予想される。
また、二つのツェナーダイオード37,37の電圧値の差が下限値を下回る場合には、フィルタ部30の内部で正常範囲よりも気流が小さくなって各ツェナーダイオード37,37は冷却されず、それらの電圧値に差が生じなくなる。かかる気流の減少は、フィルタの目詰まりにより気流が妨げられている状態が予想される。
つまり、気流状態監視プログラム118によりこれらの状態を検知することが可能となっている。
【0053】
(超高感度センサの制御系:インターフェイス基板)
回路部のインターフェイス基板150には、図示しないメイン基板100との接続コネクタと、制御装置200からの供給電源の電圧を調整して各部に電源供給を行う電源回路151と、基板外部の各構成との接続を図るインターフェイス152と、インターフェイス基板150の機能を実行させるプログラム(図14では基板監視プログラム161のみ図示)が格納されたプログラムメモリ153と、プログラムを実行するMPU154と、MPU154の作業領域となる作業メモリ155と、所定の報知を行うための基板状態LED156及び図示しないそのドライバ回路と、パーソナルコンピュータのような外部の情報処理端末と接続して情報通信を行うためのシリアルポートである端末接続端子157(例えばRS 232C入出力端子)を備えている。
インターフェイス基板150では、かかる端末接続端子157を通じて接続される情報処理端末に対して、逐次検出される検出煙濃度、気流状態、LD52の駆動電流、LD52のレーザ光強度、検知された各ユニットの状態異常等の送信を行う。
【0054】
インターフェイス基板150は、外部機器との接続を図ることを主たる機能とする基板であるが、メイン基板100と同様に演算処理装置たるMPU154を備え、プログラムの実行により各種の機能を実行することも可能である。
ここで、プログラムメモリ153に格納された基板監視プログラム161の実行により、MPU154は、所定の周期でメイン基板100のMPU108に対して応答要求を行い、要求から所定時間が経過するまで応答がない場合に、メイン基板100のMPU108に異常が生じているものとして、基板状態LED156を点灯し、報知制御を行う。
なお、インターフェイス基板150において、メイン基板100で実行される各種のプログラムを実行しても良い。
なお、インターフェイス基板150にメイン基板100の各種LEDやスイッチを設けても良いし、インターフェイス基板150とメイン基板が一体であっても良い。即ち、本発明は、本発明を逸脱しない範囲で適宜応用・変更可能である。
【0055】
(超高感度センサを監視制御する制御装置)
超高感度センサ10は、制御装置200にケーブルなどの外部電気的接続線29を介して接続されて煙探知システムを構成する。例えば、複数の超高感度センサ10を建造物内の複数箇所に設置する場合に、制御装置200のみを集中配置し、各超高感度センサ10の集中管理を行うためのものである。
かかる制御装置200は、インターフェイス基板150との接続コネクタと、外部からの供給電源の電圧を調整して装置各部とインターフェイス基板150に電源供給を行う電源回路201と、制御装置200の外部の構成との接続を図るインターフェイス202と、各種機能を実行させるプログラム(図14では煙濃度判定プログラム211のみ図示)が格納されたプログラムメモリ203と、プログラムを実行するMPU204と、MPU204の作業領域となる作業メモリ205と、所定の表示を行うための表示部206とを備えている。
かかる制御装置200には、メイン基板100からインターフェイス基板150を介して逐次検出される検出煙濃度、気流状態、LD52の駆動電流、LD52のレーザ光強度、検知された各ユニットの状態異常等が外部電気的接続線29を介して入力される。これらは、表示部206に全て表示することが可能であり、MPU204により表示制御が行われる。
また、制御装置200では、筐体20の蓋体21に設けられた報知ブザー25,音響停止ボタン26,作動表示灯27の制御を行つている。
【0056】
プログラムメモリ203に格納された煙濃度判定プログラム211が実行されると、MPU204は、メイン基板100から受信した煙濃度情報からその値が予め設定された濃度数値を超えるか否かを判定し、超える場合には、報知ブザー25を鳴動させる制御を実行する。
【0057】
(超高感度センサの効果)
超高感度センサ10では、吸引部80と検出部50とフィルタ部30とを個別に筐体20から着脱可能なユニット化することで、個別に分離し、交換することも可能であるため、迅速・容易・廉価に保守・交換作業を行うことが可能となる。
さらに、吸引部80と検出部50とフィルタ部30とが個別に回路部に対する電気的接続手段としての雄型コネクタと雌型コネクタとを有するので、回路部側において、各コネクタを通じて各種の情報を含む信号等が入力され、入カルートが明らかとなることから、ユニットごとの個別の監視を容易に行うことができ、異常や故障等の発生したユニットの特定を迅速且つ容易に行うが可能となる。
【0058】
また、回路部ユニットを回動可能または筐体開放側へ移動可能としたので、ケーブルなどの外部電気的接続線29を外部電気的接続線用挿入口28a、28bから取り込み、外部電気的接続線用接続端子160へ接続する作業を、回路部180とフィルタ部30、回路部180と検出部50、回路部180と吸引部80とを接続する各コネクタ39,64,88,101,103,104をわざわざ外さずに(接続したままの状態で)容易に行うことが可能となる。また、筐体の小型化が可能となる。外部電気的接続線用接続端子から外部電気的接続線を取り外す際の作業も容易となる。
【0059】
また、連結構造部90により、筐体20の開放側から吸引部80及び検出部50の各ユニットを内部に格納する方向(上下方向)に沿つてユニット装着の差し込み動作を行うことができるので、ユニット装着と分離を容易且つ迅速に行うことが可能となる。
【0060】
また、連結構造部90により、吸引部80のユニットが検出部50のユニットの取り外しの際のスライド移動を妨げる配置となつていることから、吸引部80のみにスライド移動しない固定手段としての止めネジ97を設けることで検出部50をも固定することが可能となり、構成の簡易化及び部品点数の低減を図ることができ、装置の生産性を向上することが可能となる。
【0061】
また、フィルタ部30に蓋カバー31を設けることで内部のフィルタ34の洗浄や交換汚れの確認等を熔易に行うことができ、迅速・容易。廉価に保守・交換作業を行うことが可能となる。
さらに、装着検知手段としての蓋カバー検出LED143及び蓋カバー検出PD144により、蓋カバー31の装着の有無の検知が行われることから装着忘れや装着不良を低減し、保守交換作業の確実化、容易迅速化が図ることが可能となる。
【0062】
また、停止制御部としてMPU108を制御させる蓋カバー報知プログラム115により、蓋カバー31が非装着とされる場合に、吸引を停止することから、塵芥の内部吸引を効果的に回避し、これらの混入を原因とする誤検知の発生を効果的に低減することが可能となる。
さらに、遮断制御部としてMPU108を制御させる蓋カバー報知プログラム115により、蓋カバー31が非装着とされる場合に、シャッター装置40の遮断動作が実行されるため、塵芥の内部吸引を効果的に回避し、これらの混入を原因とする誤検知の発生を効果的に低減することが可能となる。また、シャッター装置40を備えることで外部から吹き付け等の原因による塵芥の侵入もより効果的に防止することができる。
また、報知制御部としてMPU108を制御させる蓋カバー報知プログラム115により、蓋カバー31が非装着とされる場合に報知が実行されることから、蓋カバー31の付け忘れや装着不良を速やかに認識することが可能となり、塵芥の内部吸引を効果的に回避し、これらの混入を原因とする誤検知の発生を効果的に低減することが可能となる。
【0063】
また、メイン基板100に吸引を停止するブロア停止スイッチ141を設けたことにより、煙報知が行われている際に吸引停止することで、煙粒子が侵入しない状況下で再度報知が行われるか否かにより、検出部50の誤検出或いは異常・不良の発生を確認することができる。これにより、少なくとも検出部50に故障・異常が発生していることを特定でき、迅速・容易・廉価に保守・交換作業を行うことを可能とする。
【0064】
また、復帰制御部としてMPU108を制御させるブロア停止プログラム116により、吸引停止状態が自動的に復帰することから復帰のための作業量の低減を図ることが可能となる。さらに、復帰忘れを防止し、常時、煙検知を継続することが可能となる。
その際、吸引停止と共にシャッター装置40の遮断動作が実行されるため、シャッター装置により外部から吹き付け等の原因による塵芥の侵入もより効果的に防止することができ、より厳密に煙粒子が侵入しない状況で、検出部50の誤検出或いは異常・不良の発生を確認することができる。
【0065】
さらに、流量変化検知手段としてのツェナーダイオード37,37により、吸引部80による外気の流量変化検知が行われ、流量変化報知手段としての気流状態LED136により報知されることから、フィルタ部30のフィルタ目詰まりにより気流低減、サンプリング管を使用する場合の管の外れによる気流の増加を検出することが可能となる。
【0066】
また、LD52の出力変化を検知する光源出力検知手段としての監視PD55により、LD52の所定量を超える出力変化を報知する出力変化報知手段としてのLD状態LED131とを備えることにより、検出部50の異常、不良を速やかに認識することが可能となる。
【0067】
さらに、回路部を二枚の基板100と150とから構成し、各基板ごとに演算処理装置としてのMPU108,154を設け、一方のMPU154で他方のMPU108を監視することから、回路部の異常、不良を速やかに認識することが可能となる。
【0068】
また、インターフェイス基板150に超高感度センサ10内の情報を出力するコンピュータ端末接続用のコネクタとしての端末接続端子157を備えることから、容易に超高感度センサ10内の情報を装置外部で管理及び監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】超高感度センサの外観斜視図
【図2】本発明の第1実施形態を示す筐体の蓋体を取り外した状態の平面図
【図3】図2のZ―Z線に沿つた断面図
【図4】図2の回路部を回転させた状態のZ―Z線に沿つた断面図
【図5】図2の回路部を回転させた状態の平面図
【図6】フィルタ部を検出部側から見た正面図
【図7】検出部の斜視図
【図8】図7のX―X線に沿つた断面図
【図9】図7のY一Y線に沿つた断面図
【図10】吸引部の斜視図
【図11】連結構造部により保持されたフィルタ部と検出部と吸引部とを示す平面図
【図12】連結構造部により保持されたフィルタ部と検出部と吸引部とを示す側面図
【図13】連結構造部の要部説明図
【図14】超高感度センサの制御系を示すブロック図
【図15】超高感度センサのメイン基板の詳細な構成を示すブロック図
【図16】本発明の第2の実施形態における筐体の蓋体を取り外した状態の側面方向の断面図
【符号の説明】
【0070】
10 超高感度センサ(煙感知装置)
20 筐体
21 蓋体
25 報知ブザー(煙報知手段)
26 音響停止ボタン
27 作動表示灯(煙報知手段)
28a,28b 外部電気的接続線用挿入口
29 外部電気的接続線(各種ケーブル)
30 フィルタ部
31 蓋カバー
31a 突状切片
33 ケーシング
34 フィルタ
37 ツェナーダイオード(流量変化検知手段)
40 シャッター装置
41 ソレノイド
50 検出部
51 ケーシング
51a 中心孔部
51b,51c,51d,51e 導光孔部
52 LD(光源)
53 検出PD(受光素子)
54 試験用LED
55 監視PD(光源出力検知手段)
56 第一の基板
57 第二の基板
60 反射板
61 取付板
61a スリット穴
62 サーミスタ
63 信号線
64 雄型コネクタ
71a,71a 止めネジ(回動手段)
72 (回路部ユニット)取付部(回動手段、可動手段)
73 (回路部ユニット)保護板(回動手段)
74a 弧状長径ネジ穴(回転角度制限手段)
74b 長径ネジ穴(可動域制限手段)
75a ネジ(回転角度制限手段)
75b ネジ(可動域制限手段)
76 回路部ユニット固定軸止用スペーサー(固定保持手段)
77 切欠部
78a 回路ユニット載置板(固定保持手段、角度制限手段)
78b 回路ユニット載置板(固定保持手段、可動域制限手段)
79 (回路部ユニット)取付部(可動手段)
80 吸引部
81 ブロア
86 取付板
86a スリット穴
87 信号線
88 雄型コネクタ
90 連結構造部
91 固定板
94,95 係止爪
97 止めネジ(ユニット連結用固定手段)
100 メイン基盤
101〜104 雌型コネクタ
115 蓋カバー報知プログラム(停止制御部、遮断制御部、報知制御部)
116 ブロア停止プログラム(復帰制御部)
131 LD状態LED(出力変化報知手段)
135 ブロア状態LED(吸引駆動源駆動状態報知手段)
136 気流状態LED(流量変化報知手段)
141 ブロア停止スイッチ
143 蓋カバー検出LED(装着検知手段)
144 蓋カバー検出PD(装着検知手段)
150 インターフェイス基盤
157 端末接続端子(コンピュータ端末接続用のコネクタ)
160 外部電気的接続線用接続端子
170 メイン基板100の開口部
180 回路部(回路部ユニット)
200 制御装置(受信装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を吸引する吸引部と、
吸引された外気から煙粒子を検出する検出部と、
吸引された外気を通過させるケーシングと当該ケーシング内で外気の塵芥を除去するためのフィルタとを有するフィルタ部と、
煙検知に要する処理を行う回路部と、
前記吸引部、検出部、フィルタ部及び回路部を格納する筐体とを備え、
前記回路部を回動自在とする回動手段を備えることを特徴とする煙感知装置。
【請求項2】
請求項1に記載の煙感知装置において、
前記吸引部と検出部とフィルタ部とを個別に前記筐体から着脱可能なユニット化し、
前記回路部に対して前記吸引部と検出部とフィルタ部とを個々に接続可能な電気的接続手段を備えることを特徴とする煙感知装置。
【請求項3】
請求項1乃至2に記載の煙感知装置において、
前記回路部を保護する保護板と、
前記回路部を筐体内に取り付ける取付部とを備え、
前記回動手段は、前記保護板と前記取付部をネジで共締めして前記回路部を回動自在とすることを特徴とする煙感知装置。
【請求項4】
請求項1乃至3に記載の煙感知装置において、
前記回路部の回動する範囲を所定の角度に制限する回転角度制限手段を備えることを特徴とする煙感知装置。
【請求項5】
請求項1乃至4に記載の煙感知装置において、
外部の電気的接続線を接続する接続端子部を前記回路部に設け、
前記回路部を前記筐体内の所定の位置に保持する固定保持手段を備えることを特徴とする煙感知装置。
【請求項6】
外気を吸引する吸引部と、
吸引された外気から煙粒子を検出する検出部と、
吸引された外気を通過させるケーシングと当該ケーシング内で外気の塵芥を除去するためのフィルタとを有するフィルタ部と、
煙検知に要する処理を行う回路部と、
前記吸引部、検出部、フィルタ部及び回路部を格納する筐体とを備え、
該筐体は一方が開放可能であり、
前記回路部を前記筐体の開放側へ移動可能な可動手段を備えることを特徴とする煙感知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−108140(P2008−108140A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−291696(P2006−291696)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(000111074)ニッタン株式会社 (93)
【Fターム(参考)】