説明

熱交換器及びヒートポンプ式空調システム

【課題】熱交換後の空気の左右方向における温度が均等となりやすい熱交換器を提供する。
【解決手段】空調システム1を構成し、暖房時に、高温・高圧の冷媒と温調対象である導入空気Aとを熱交換させ、冷媒を凝縮すると共に導入空気Aを暖め、かつ、下流に熱交換後の空気が通流するダクト32が配置されるコンデンサ20であって、冷媒が導入される冷媒導入室21Aと、冷媒導入室21Aから水平方向に延び、冷媒導入室21Aからの冷媒を左方向で通流させる第1チューブ23と、第1チューブ23からの冷媒の通流方向を折り返す折り返し室22Aと、第1チューブ23の下方に配置されると共に折り返し室22Aから右方向に延び、折り返し室22Aで折り返した冷媒を、第1チューブ23とは逆方向である右方向で通流させる第2チューブ25と、冷媒導入室21Aの下方に配置されると共に、第2チューブ25からの冷媒を導出する冷媒導出室21Bと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器及びヒートポンプ式空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車、燃料電池車等の内燃機関(熱源)を搭載しない車両では、ヒートポンプを搭載し、ヒートポンプのコンデンサ(熱交換器)をヒータとして利用し、このコンデンサで発生する熱で、車室に導入される空気を暖めている(特許文献1参照)。
【0003】
こうしたコンデンサ220は、図11に示すように、上側に配置される上ヘッダ221(第1タンクとも称される)と、下側に配置される下ヘッダ222(第2タンクとも称される)と、上ヘッダ221と下ヘッダ222とを連結し、上下方向に延びる複数のチューブ223と、チューブ223の外周面に取り付けられたフィン224と、を備えている。
【0004】
コンデンサ220に対しての冷媒の出入口は、車両におけるレイアウトの都合上、右側(片側)にまとめられている。すなわち、上ヘッダ221の右端に冷媒の入口が形成されており、下ヘッダ222の右端に冷媒の出口が形成されている。
【0005】
そして、コンプレッサ(図示しない)から導入される高温・高圧で過熱状態の冷媒(気体)は、上ヘッダ221の右端からその内部に導入され、上ヘッダ221内を左向きで通流しつつ、各チューブ223に分配され、各チューブ223内を下向きで通流した後、下ヘッダ222内を右向きで通流しつつ集合し、下ヘッダ222の右端から外部に導出される。
【0006】
一方、温調対象である空気は、コンデンサ220に対して垂直方向で通流する。そして、コンデンサ220を通過し、コンデンサ220で暖められた空気を車室に導く四角筒状のダクト232は、空気の通流方向においてコンデンサ220の下流(図11の紙面手前)に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−113610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、コンデンサ220内を通流する冷媒は、熱交換により温度低下し、高温・高圧の過熱状態(気体状態)から冷却され、飽和蒸気圧に低下する(図2参照)。その後、温度一定のまま、徐々に凝縮され、気液混合状態となる。そして、全て凝縮し、液体状態の冷媒となった後、さらに温度低下し、過冷却状態となる。
【0009】
これにより、コンデンサ220では、図11に示すように、下ヘッダ222の右端点及び左端点と、上ヘッダ221の右端点とを仮想的な頂点した、略三角形を呈する過冷却状態の冷媒(液体)の液溜りが形成されやすくなる。
【0010】
したがって、コンデンサ220の後方のダクト232内を、仮想的に上下、左右に2分割、つまり、上下に2段、左右に2列の領域に分割した場合、右上領域を通流する空気の温度T11、左上領域を通流する空気の温度T12、左下領域を通流する空気の温度T13、右下領域を通流する空気の温度T14において、温度T11、T12、T13は略等しくなるが、過冷却状態の冷媒(液体)の液溜り部分を通過した空気の温度T14は、温度T11〜T13よりも低くなってしまう虞がある(T11≒T12≒T13>T14)。
【0011】
よって、ダクト232の左右方向の中央に仮想的に中心線Pを設定し、ダクト232内を仮想的に左右に分割した場合、中心線Pの右側の領域を通流する空気の温度([T11+T14]×1/2)は、左側の領域を通流する空気の温度([T12+T13]×1/2)よりも低くなってしまう虞がある。
すなわち、ダクト232の下流端から車室に導入される空気の温度が左右で異なってしまう虞がある。
【0012】
そこで、本発明は、熱交換後の空気の左右方向における温度が均等となりやすい熱交換器、及び、ヒートポンプ式空調システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、ヒートポンプ式空調システムを構成し、暖房時に、高温・高圧の冷媒と温調対象である空気とを熱交換させ、冷媒を凝縮すると共に空気を暖め、かつ、下流に熱交換後の空気が通流するダクトが配置される熱交換器であって、外部から冷媒が導入される導入ヘッダと、前記導入ヘッダから水平方向に延び、前記導入ヘッダからの冷媒を一方向で通流させる第1チューブと、前記第1チューブからの冷媒の通流方向を折り返す折り返し部と、前記第1チューブの下方に配置されると共に前記折り返し部から水平方向に延び、前記折り返し部で折り返した冷媒を、前記第1チューブとは逆方向で通流させる第2チューブと、前記導入ヘッダの下方に配置されると共に、前記第2チューブからの冷媒を外部に導出する導出ヘッダと、を備えることを特徴とする熱交換器である。
【0014】
このような熱交換器によれば、外部からの冷媒が、導入ヘッダを通り、第1チューブを一方向で通流した後、折り返し部で折り返し、第1チューブの下方の第2チューブを逆方向に通流した後、導出ヘッダを通って外部に導出される。
したがって、冷媒は、大よそ、導入ヘッダ及び第1チューブの上流側部分を、高温・高圧の過熱状態(気体)で通流し、第1チューブの下流側部分、折り返し部及び第2チューブの上流側部分を、徐々に凝縮しながら気液混合状態で通流し、第2チューブの下流側部分及び導出ヘッダを、さらに温度低下した過冷却状態(液体)で通流することになる。
【0015】
ここで、熱交換器を通過し、暖められた空気が通流するダクトは、熱交換器の外形に対応した大きさに形成されると共に、温調対象である空気の通流方向において、熱交換器の下流(後方)に配置される。
【0016】
このようなダクト内を、仮想的に、上下に2段、左右に2列の領域に分割した場合、第1チューブの上流側部分を通流する過熱状態の冷媒と主に熱交換した空気の温度T1は、最も高くなる。
そして、第1チューブの下流側部分を通流する気液混合状態の冷媒と主に熱交換した空気の温度T2と、第2チューブの上流側部分を通流する気液混合状態の冷媒と主に熱交換した空気の温度T3とは、略等しくなると共に、前記した温度T1よりも低くなる(T1>T2≒T3)。
そして、第2チューブの下流側部分を通流する過冷却状態の冷媒と主に熱交換した空気の温度T4は、前記した温度T2及び温度T3よりも低くなる(T1>T2≒T3>T4)。
【0017】
そうすると、ダクト内に、熱交換器の水平方向(左右方向)の中央に仮想的に中心線を設定した場合、中心線よりも導入ヘッダ(導出ヘッダ)側に温度T1及び温度T4が分布し(T1>T4)、中心線よりも折り返し部側に温度T2及び温度T3が分布することになる(T2≒T3)。
そして、空気はダクト内をある程度混合し、温度均等化しながら通流すると考えられるから、前記した中心線よりも導入ヘッダ(導出ヘッダ)側を通流する空気の温度T5(=[T1+T4]×1/2)は、温度T2及び温度T3に近づく(T5≒T2≒T3)。
【0018】
このようにして、前記した仮想的な中心線の両側を通流する空気の温度は、略等しくなる。すなわち、熱交換器の下流に配置されたダクト内を通流する熱交換後の空気の温度を、左右方向において均等にできる。よって、ダクトから車室等に吹き出される空気の温度が左右において異ならず、略同一となる。
なお、冷媒と空気とを良好に熱交換させるため、第1チューブの外周面に第1フィンが、第2チューブの外周面に第2フィンが、それぞれ設けられることが好ましい。
【0019】
また、本発明は、前記した熱交換器と、前記導出ヘッダの下流に設けられ、冷媒の流量を制御する流量制御手段と、前記導入ヘッダへ冷媒を圧送する冷媒圧送手段と、前記流量制御手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、暖房要求量が大きくなるにつれて、前記冷媒圧送手段の仕事量が増加するように、前記流量制御手段を制御することを特徴とするヒートポンプ式空調システムである。
【0020】
ここで、暖房要求量が大きくなると、通常、熱交換器を通流する温調対象である空気の流量は増加するように制御される。
そこで、このようなヒートポンプ式空調システムによれば、制御手段が、暖房要求量が大きくなるにつれて、冷媒圧送手段の仕事量が増加するように、流量制御手段を制御する。したがって、暖房要求量が大きくなるにつれて、流量が増加する空気を、冷媒圧送手段の仕事量の増加により熱量が増加する冷媒によって良好に暖めることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、熱交換後の空気の左右方向における温度が均等となりやすい熱交換器、及び、ヒートポンプ式空調システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態に係る空調システムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る空調システムの暖房サイクルをモリエル線図上に示したものである。
【図3】本実施形態に係るコンデンサを空気流れ下流から見た図である。
【図4】本実施形態に係る空調システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】外気温度と流量制御弁の目標開度との関係を示すマップである。
【図6】車室温度と流量制御弁の目標開度との関係を示すマップである。
【図7】フロントブロワの回転速度と流量制御弁の目標開度との関係を示すマップである。
【図8】コンプレッサの回転速度と流量制御弁の開度との関係を示すマップである。
【図9】本実施形態に係る空調システムの一動作例を示すタイムチャートである。
【図10】変形例に係るコンデンサを空気流れ下流から見た図である。
【図11】従来に係るコンデンサを空気流れ下流から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。
【0024】
≪空調システムの構成≫
本実施形態に係る空調システム1(ヒートポンプ式空調システム)は、車両100に搭載されている。車両100は、例えば、四輪車、三輪車、二輪車、一輪車、列車であり、さらに具体的には、熱源となる内燃機関(エンジン)を備えない電気自動車、燃料電池車等である。
ただし、車両100に限定されず、その他の移動体、例えば、船舶、航空機等に搭載される構成でもよい。
【0025】
空調システム1は、冷媒を圧縮/膨張させながら循環させるヒートポンプ10と、車外の空気を車室に導入する空気導入系と、車室の空気を車外に排出する空気排出系と、システムを電子制御するECU60(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
【0026】
ここで、説明の便宜上、車外から車室に導入される空気を導入空気A、車室から車外に排出される空気を排出空気Bとする。つまり、導入空気Aが温度調節対象である。
また、ここでは、外気導入モードが選択され車外から車室に空気が導入される場合を例示するが、内気循環モードが選択された場合でもよく、後記するコンデンサ20を通過する空気が内気循環のもの、つまり、車室からの空気でもよい。
【0027】
<ヒートポンプ>
ヒートポンプ10は、冷媒を圧縮するコンプレッサ11と、コンデンサ20(凝縮器、熱交換器)と、流量制御弁12と、自動膨張弁13と、エバポレータ14(蒸発器、熱交換器)と、を備えている。
なお、図1では、暖房時に冷媒が通流する経路及びデバイスのみを記載しており、冷房時並びに除湿暖房時に冷媒が通流する経路及びデバイスを省略している。
冷房時に使用されるデバイスは、例えば、自動膨張弁13の下流に設けられ、導入空気Aを冷却しつつ冷媒を蒸発させるエバポレータ(蒸発器、熱交換器)や、コンデンサ20と自動膨張弁13との間に設けられ、冷媒と車外の空気とを熱交換させ冷媒を冷却・凝縮する第2コンデンサ(いわゆるラジエータ)等である。
【0028】
まず、各デバイスの接続状態及び暖房時に冷媒が通流する経路を説明する。
コンプレッサ11の吐出口から下流に向かって、配管11a、コンデンサ20、配管12a、流量制御弁12、配管12b、自動膨張弁13の膨張側ポート13a、配管14a、エバポレータ14、配管14b、自動膨張弁13の温度検出側ポート13b、配管11bを順に介して、コンプレッサ11の吸入口に接続されている。
【0029】
そして、コンプレッサ11が作動すると、冷媒が、コンプレッサ11、コンデンサ20、流量制御弁12、自動膨張弁13、エバポレータ14、コンプレッサ11、…の順に経由し、冷媒が圧縮/膨張を繰り返しながら循環するようになっている。
ここで、冷媒の種類は特に限定はないが、過熱(スーパーヒート)及び過冷却(サブクール)が付く冷媒、新冷媒等に特に有効である。
【0030】
<コンプレッサ>
コンプレッサ11は、気体状態(又は気液混合状態)の冷媒を圧縮し、冷媒を圧送する圧縮装置(冷媒圧送手段)である。コンプレッサ11は、図示しない高圧バッテリを電源としており、その回転速度(冷媒の吐出量、吐出圧)はECU60によって適宜に制御される。コンプレッサ11によって圧縮されると、冷媒(気体)の温度・圧力は上昇し、過熱状態となる(図2、a→b)。コンプレッサ11の仕事量が増加すると、その仕事量に応じて冷媒の熱量は増加する。
【0031】
なお、図2のモリエル線図は、冷媒の種類に対応した固有のものであり、事前試験、シミュレーション等によって得られる。また、図2の暖房サイクルにおいて、コンプレッサ11の回転速度、流量制御弁12の開度、外気温度等が変化すると、a点等の位置は図2において上下左右にシフトする。
【0032】
<コンデンサ>
コンデンサ20(凝縮器)は、暖房時に、コンプレッサ11からの高温・高圧の冷媒(過熱状態、気体状態)と、低温の導入空気Aとを熱交換し、冷媒を凝縮すると共に導入空気Aを暖める熱交換器である。
【0033】
なお、冷媒(気体)は、コンデンサ20を通流すると、気体状態(過熱状態)で圧力一定のまま飽和蒸気温度まで温度低下し(図2、b→c)、その後、気液混合状態で温度・圧力一定のまま徐々に凝縮し、液体状態の冷媒は増加する(図3、c→d)。その後、冷媒(液体)は圧力一定のまま温度低下し過冷却状態となる(図3、d→e)。
【0034】
ここで、図3を参照して、コンデンサ20の機械的構造について、さらに説明する。
コンデンサ20は、左右長さが上下長さよりも長く、その外形が厚板状を呈しており、面方向が上下方向(鉛直方向)に配置され、導入空気Aの通流方向(前後方向)に対して垂直に配置される(図1参照)。
【0035】
そして、冷媒は、コンデンサ20の右側上部に導入され、コンデンサ20内を横U字状に通流した後、コンデンサ20の右側下部から導出されるようになっている。つまり、車両100におけるレイアウトの都合上、コンデンサ20における冷媒の入口及び出口は右側(片側)に集合されている。
なお、コンデンサ20の後方(空気流れ下流)には、暖められた導入空気Aを車室に案内する四角筒状のダクト32が配置されている(図1、図3参照)
【0036】
このようなコンデンサ20は、図3に示すように、第1ヘッダ21と、第2ヘッダ22と、複数の第1チューブ23と、第1フィン24と、複数の第2チューブ25と、第2フィン26と、を備えている。そして、第1ヘッダ21等は、導入空気と冷媒との間で効率的に熱交換させるため、熱伝導率の高い金属(アルミニウム合金、銅合金等)で形成されている。
なお、第1チューブ23及び第2チューブ25の数、太さ、形状は適宜変更してよい。
【0037】
第1ヘッダ21(第1タンクとも称される)は、上下端が閉じた有底円筒状を呈しており、コンデンサ20の右側に配置されると共に、鉛直方向に延びている。
また、第1ヘッダ21は、その内部の上部に冷媒導入室21A(導入ヘッダ)を、その内部の下部に冷媒導出室21B(導出ヘッダ)を、有している。つまり、冷媒導出室21Bは、冷媒導入室21Aの下方に配置されている。なお、冷媒導入室21Aと冷媒導出室21Bとは、仕切壁部21Cで仕切られている。
【0038】
冷媒導入室21Aは、鉛直方向に延びており、配管11a(外部)から導入された冷媒を、複数の第1チューブ23に分配する空間である。
冷媒導出室21Bは、鉛直方向に延びており、複数の第2チューブ25からの冷媒を集合させ、配管12a(外部)に導出する空間である。
【0039】
第2ヘッダ22(第2タンクとも称される)は、上下端が閉じた有底円筒状を呈しており、コンデンサ20の左側に配置されると共に、鉛直方向に延びている。
また、第2ヘッダ22は、その内部に、折り返し室22A(折り返し部)を有している。
【0040】
折り返し室22Aは、鉛直方向に延びており、冷媒の通流方向を、第1チューブ23内の左方向(一方向)から、下方向に向かわせた後、右方向(逆方向)に折り返す空間、つまり、冷媒の通流方向を反転させる空間である。
なお、冷媒は、折り返し室22Aで一旦集合した後、各第2チューブ25に分配されるようになっている。
【0041】
第1チューブ23は、左右方向(水平方向)に延びると共に、所定間隔を開けて配置されている。そして、導入空気Aが、上下方向において隣り合う第1チューブ23の間を通流するようになっている。
【0042】
各第1チューブ23の上流端は冷媒導入室21Aに接続されており、各第1チューブ23の下流端は折り返し室22Aの上部に接続されている。すなわち、第1チューブ23は冷媒導入室21Aから左方向(水平方向)に延びており、冷媒が第1チューブ23内を左方向(一方向)で通流するようになっている。
【0043】
第1フィン24は、第1チューブ23の外周面に取り付けられている。なお、第1フィン24は、冷媒と導入空気Aとを好適に熱交換させるため、詳細には、冷媒の熱を導入空気Aに好適に放熱させるための放熱用のフィンである。
【0044】
第2チューブ25は、第1チューブ23の下方において、左右方向(水平方向)に延びると共に、所定間隔を開けて配置されている。そして、導入空気Aが、上下方向において隣り合う第2チューブ25の間を通流するようになっている。
【0045】
各第2チューブ25の上流端は折り返し室22Aの下部に接続されており、各第2チューブ25の下流端は冷媒導出室21Bに接続されている。すなわち、第2チューブ25は折り返し室22Aの下部から右方向(水平方向)に延びており、冷媒が第2チューブ25内を右方向(逆方向)で通流するようになっている。
【0046】
第2フィン26は、第2チューブ25の外周面に取り付けられている。なお、第2フィン26は、冷媒と導入空気Aとを好適に熱交換させるため、詳細には、冷媒の熱を導入空気Aに好適に放熱させるための放熱用のフィンである。
【0047】
<流量制御弁>
図1に戻って説明を続ける。
流量制御弁12は、コンデンサ20と自動膨張弁13との間、つまり、コンデンサ20の下流に配置され、コンデンサ20から自動膨張弁13に向かう冷媒(液体)の流量を制御するものである。すなわち、流量制御弁12は、コンデンサ20と自動膨張弁13との中間位置で、その開度を制御することで、冷媒流量を適宜に絞る(少なくする)ものであり、中間絞り弁とも称される。
【0048】
このような流量制御弁12は、メイン流路を構成するキャピラリ(細管)と、このキャピラリをバイパスし前記キャピラリよりも太いバイパス配管と、このバイパス配管に設けられバイパス配管を通流する冷媒の流量を制御するバイパス弁と、を備えて構成される。
そして、流量制御弁12の開度を小さくする場合、前記バイパス弁の開度は小さくなるように制御される。逆に、流量制御弁12の開度を大きくする場合、前記バイパス弁の開度は大きくなるように制御される。
【0049】
そして、コンデンサ20からの冷媒(液体)は、流量制御弁12を通流すると、同一温度のまま、圧力(液圧)が低下するようになっている(図2、e→f)。
なお、流量制御弁12の開度が小さくなると、その一次側圧力が上昇することになるから、図2における「e点」の圧力が高くなる。そして、「e点」の圧力が高くなると、「ed間」、つまり、冷媒(液体)が冷却される工程が長くなるから、冷媒(液体)はさらに過冷却されることになる。
【0050】
<自動膨張弁>
自動膨張弁13は、エバポレータ14からコンプレッサ11に向かう冷媒(気体又は気液混合)の温度に対応して、エバポレータ14に向かう圧力(二次側圧力)を機械的に制御するものである。
このような自動膨張弁13は、その内部に、流量制御弁12からエバポレータ14に向かう冷媒が通流する膨張側ポート13aと、エバポレータ14からコンプレッサ11に向かう冷媒が通流する温度検出側ポート13bと、を備えている。
【0051】
温度検出側ポート13bには、冷媒の圧力を検出すると共に、冷媒の温度に対応して膨張/収縮する図示しない温度検出素子(例えばワックス)が設けられている。一方、膨張側ポート13aには、膨張側ポート13aにおける冷媒の流路断面積を可変する弁体(図示しない)が設けられている。
【0052】
そして、この弁体は、膨張/収縮する前記温度検出素子と連動するように構成されており、具体的には、膨張側ポート13aを通流する冷媒の温度が高くなると、膨張側ポート13aにおける冷媒の流路断面積が大きくなるように、逆に、膨張側ポート13aを通流する冷媒の温度が低くなると、膨張側ポート13aにおける冷媒の流路断面積が小さくなるように、構成されている。
【0053】
なお、冷媒(液体)が、自動膨張弁13を通流すると、膨張側ポート13aにおける流路断面積に対応して膨張、つまり、液冷媒の一部が蒸発して、気液混合状態となる(図2、f→g)。そして、このように膨張すると、冷媒全体のエンタルピーは同一のままであるが、冷媒の圧力及び温度は低下する。
【0054】
<エバポレータ>
エバポレータ14(蒸発器)は、車両100の後側に配置され、車室から車外に排出される排出空気Bと、自動膨張弁13からの冷媒(気液混合)とを熱交換させ、排出空気Bの熱を冷媒で回収する熱交換器である。
【0055】
なお、冷媒(気液混合)が、エバポレータ14を通流すると、圧力・温度一定のまま、排出空気Bからの熱によって、液体状態の冷媒が徐々に蒸発し、気体状態の冷媒の割合が徐々に増加する(図2、g→a)。
【0056】
そして、このようにして生成した冷媒(気体)は、配管14b、自動膨張弁13の温度検出側ポート13b、配管11bを通って、コンプレッサ11に吸入されるようになっている。
【0057】
<空気導入系>
空気導入系は、フロントブロワ31と、ダクト32と、PTCヒータ33(Positive Temperature Coefficient Heater)と、温度センサ34と、を備えている。
【0058】
フロントブロワ31は、エアスクープ(図示しない)等を介して車外の空気を吸気し、導入空気Aとして吐出し、コンデンサ20を通過させ、車室に向けて送る空気圧送装置である。フロントブロワ31は、12V車載バッテリ(図示しない)を電源として作動し、その回転速度(吸気量、吐出量)は、ECU60によって適宜に制御されるようになっている。
【0059】
ダクト32は、コンデンサ20を通過した導入空気Aを車室に案内するものである。ダクト32は、コンデンサ20の外形に対応して、左右に長い四角筒状を呈しており(図3参照)、導入空気Aの通流方向において、コンデンサ20の下流(後方)に配置されている。
【0060】
PTCヒータ33は、導入空気Aを暖めるヒータであり、本実施形態では、コンデンサ20の下流(後方)に配置されている。PTCヒータ33は、バッテリ(図示しない)を電源としており、ECU60によってON/OFF制御されるようになっている。
なお、本実施形態では、PTCヒータ33は、外気温度が所定温度以下である場合、ONされる設定となっている。
【0061】
温度センサ34は、外気温度を検出するセンサであり、本実施形態では、車両100のフロントバンパ(図示しない)付近に取り付けられている。そして、温度センサ34は、検出した外気温度をECU60に出力するようになっている。
【0062】
<空気排出系>
空気排出系は、リアブロワ41を備えている。
リアブロワ41は、車室の空気を吸気し、排出空気Bとして吐出し、エバポレータ14を通過させ、車外に向けて送る空気圧送装置である。リアブロワ41は、12V車載バッテリ(図示しない)を電源として作動し、その回転速度(吸気量、吐出量)は、ECU60によって適宜に制御されるようになっている。
【0063】
<その他機器>
温度センサ51は、車室温度を検出するセンサであり、車室の適所に配置されている。そして、温度センサ51は、検出した車室温度をECU60に出力するようになっている。
【0064】
操作パネル52は、空調システム1を制御するために運転者等が操作するパネルであり、運転席周りに配置されている。操作パネル52は、暖房/冷媒切換スイッチ、例えば大・中・小のポジションを有する風量スイッチ等、を備えている。そして、操作パネル52は、これらスイッチの信号をECU60に出力するようになっている。
【0065】
<ECU>
ECU60(制御手段)は、空調システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機能を発揮し、各種機器を制御するようになっている。
【0066】
また、ECU60は、操作パネル52の前記した風量スイッチのポジションが、「小→中→大」と大きくなるにつれて、暖房要求量が大きくなると判断するように設定されている。さらに、ECU60は、外気温度、車室温度が低くなるにつれて、暖房要求量が大きくなると判断するように設定されている。
【0067】
そして、ECU60は、暖房要求量が大きくなるにつれて、導入空気Aの流量を増加させるため、フロントブロワ31の回転速度を増加させるように設定されている。また、ECU60は、暖房要求量が大きくなるにつれて、循環する冷媒の流量を増加させるにあたり、コンプレッサ11の回転速度を増加させ、また、コンプレッサ11の仕事量を増加させるため流量制御弁12の開度を小さくするように設定されている。
【0068】
≪空調システムの動作≫
次に、空調システム1の動作について、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0069】
ステップS101において、ECU60は、温度センサ34を介して検出される外気温度が所定温度以上であるか否か判定する。所定温度は、外気温度が低すぎるため、PTCヒータ33をON(作動)する必要があると判断される温度(例えば0℃以下)に設定される。
【0070】
外気温度は所定温度以上であると判定した場合(S101・Yes)、ECU60の処理はステップS102に進む。一方、外気温度は所定以上でないと判定した場合(S101・No)、ECU60の処理はステップS105に進む。
【0071】
先に、ステップS105を説明する。
ステップS105において、ECU60は、PTCヒータ33をONする。これにより、PTCヒータ33によって、導入空気Aが暖められる。
【0072】
その後、ECU60の処理は、リターンを通ってスタートに戻る。
【0073】
次に、ステップS102を説明する。
ステップS102において、ECU60は、PTCヒータ33をOFFする。なお、このようにPTCヒータ33をOFFする場合は、外気温度が極低温でないため、ヒータとして機能するコンデンサ20によって、導入空気Aを温調可能と判断される場合である。
【0074】
ステップS103において、ECU60は、暖房要求量に対応して、流量制御弁12の目標開度(目標絞り量)を算出する、詳細には、暖房要求量が大きくなると、コンプレッサ11の仕事量を増やすように目標開度を設定する。すなわち、コンプレッサ11が冷媒を圧縮することによる圧縮仕事量の増加は、エンタルピーとして冷媒に付加されるため、これを利用するものである。より具体的には、ECU60は、外気温度、車室温度、フロントブロワ31の回転速度、コンプレッサ11の回転速度、の少なくとも1つと、対応する図5〜図8のマップとに基づいて、目標開度を算出する。
なお、図5〜図8のマップは、事前試験等により求められ、ECU60に予め記憶されている。
【0075】
まず、外気温度と目標開度との関係は、図5に示すように、外気温度が低くなるにつれて暖房要求量が大きくなると判断されるから、外気温度が低くなるにつれて、コンプレッサ11の仕事量が増加するように、目標開度は小さくなる関係となっている。
【0076】
次に、車室温度と目標開度との関係は、図6に示すように、車室温度が低くなるにつれて暖房要求量が大きくなると判断されるから、車室温度が低くなるにつれて、コンプレッサ11の仕事量が増加するように、目標開度は小さくなる関係となっている。
【0077】
次に、フロントブロワ31の回転速度と目標開度との関係は、図7に示すように、フロントブロワ31の回転速度が高くなるにつれて暖房要求量が大きくなると判断されるから、フロントブロワ31の回転速度が高くなるにつれて、コンプレッサ11の仕事量が増加するように、目標開度は小さくなる関係となっている。
なお、フロントブロワ31の回転速度は、ECU60がフロントブロワ31に指令する指令値の他、図示しない12V車載バッテリ(電源)からフロントブロワ31に印加している電圧に基づいても検出できる。つまり、フロントブロワ31に印加する電圧が高くなるにつれて、フロントブロワ31の回転速度が高くなる。
【0078】
次に、コンプレッサ11の回転速度と目標開度との関係は、図8に示すように、コンプレッサ11の回転速度が最大のとき、最大暖房能力を要求されるため、コンプレッサ11の回転速度が最大のとき、コンプレッサ11による仕事量が増加するように、目標開度は小さくされる関係となっている。
なお、コンプレッサ11の回転速度は、ECU60がコンプレッサ11に指令する指令値の他、図示しない高圧バッテリ(電源)からコンプレッサ11に印加している電圧に基づいても検出できる。つまり、コンプレッサ11に印加する電圧が高くなるにつれて、コンプレッサ11の回転速度が高くなる。
【0079】
ステップS104において、ECU60は、ステップS103算出した目標開度となるように、流量制御弁12を制御する。
【0080】
その後、ECU60の処理は、リターンを通ってスタートに戻る。
【0081】
≪コンデンサ、空調システムの効果≫
このようなコンデンサ20及び空調システム1によれば、次の効果を得る。
【0082】
コンプレッサ11からコンデンサ20に導入される冷媒は、コンデンサ20内で、過熱状態(気体状態)から気液混合状態を経て、過冷却状態に変化する(図2、b→c→d→e)。
すなわち、図3を参照して説明すると、冷媒は、大よそ、第1チューブ23の右半分(上流側部分)内では過熱状態(気体状態)となり、第1チューブ23の左半分(下流側部分)及び第2チューブ25の左半分(上流側部分)内では気液混合状態となり、第2チューブ25の右半分(下流側部分)内では過冷却状態となる。そして、冷媒導出室21Bの上端点及び下端点と、折り返し室22Aの下端点とを頂点する略三角形状の過冷却状態の冷媒の液溜りが形成されやすくなる。
【0083】
したがって、第1チューブ23の右半分内の冷媒で暖められた導入空気Aの温度T1は、第1チューブ23の左半分内の冷媒で暖められた導入空気Aの温度T2、及び、第2チューブ25の左半分内の冷媒で暖められた導入空気の温度T3よりも高くなる(T1>T2≒T3)。なお、第1チューブ23の左半分内、第2チューブ25の左半分内の冷媒は、いずれも気液混合状態で略同一温度であるから(図2、cd区間)、温度T2と温度T3とは略等しくなる。そして、第2チューブ25の右半分内の冷媒で暖められた導入空気Aの温度T4は、温度T2、T3よりも低くなる(T2≒T3>T4)。
以上をまとめると、「T1>T2≒T3>T4」の関係となる。
【0084】
そして、ダクト32の左右方向の中央に、中心線Pを仮想的に設定した場合、中心線Pよりも右側(冷媒導入室21A、冷媒導出室21B側)に、温度T1、T4が分布し、中心線Pよりも左側(折り返し室22A側)に、温度T2、T3が分布することになる。
【0085】
そして、導入空気Aはダクト32内をある程度混合し、温度均等化しながら通流するから、中心線Pよりも右側を通流する導入空気Aの温度T5(=[T1+T4]×1/2)は、温度T2及び温度T3に近づくことになる(T5≒T2≒T3)。
【0086】
したがって、ダクト32の下流端から車室に吹き出される導入空気Aの右側の温度T5(=[T1+T4]×1/2)と、導入空気Aの左側の温度T2(≒T3)とは、略均等となり、ある条件、ある一定の絞り量(流量制御弁12の開度)で、コンデンサ20内で理想的な過熱度と過冷却度とを得て、温度差ΔT5は0〜1(℃)の範囲内となる(図9参照)。よって、車両100の乗員が導入空気Aの温度差を認識することはない。
なお、図9において、過熱度ΔT1は、コンデンサ20内において目標となる冷媒温度(目標冷媒温度)と温度T1との差を示す。また、過冷却度ΔT4は、目標冷媒温度と温度T4との差を示す。
【0087】
ECU60は、暖房要求量が大きくなると、コンプレッサ11の仕事量が増加するように流量制御弁12の開度を制御するので(図4のS103、S104、図5〜図8)、コンデンサ20において、コンプレッサ11の仕事量の増加により熱量の増加した冷媒によって、導入空気Aを良好に暖めることできる。
【0088】
そして、このように流量制御弁12の開度を変更した場合、図2のモリエル線図上における暖房サイクルのe点等の位置がシフトすることになる。
この場合において、導入空気Aの左右における温度をさらに均等化するために、冷媒は、第1チューブ23の右半分内で過冷却状態、第1チューブ23の左半分内及び第2チューブ25の左半分内で気液混合状態、第2チューブ25の右半分内で過冷却状態、となることが好ましい。すなわち、図2において、「b−c長さ(過熱状態)」と「d−e長さ(過冷却状態)」が同一となり、「c−d長さ(気液混合状態)」が「b−c長さ」の2倍になるように、コンプレッサ11の回転速度をさらに補正することが望ましい。
【0089】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば次のように変更できる。
【0090】
前記した実施形態では、第1ヘッダ21がその内部に冷媒導入室21A(導入ヘッダ)と冷媒導出室21B(導出ヘッダ)とを有する構成を例示したが、冷媒導入室を有する導入ヘッダと、冷媒導出室を有する導出ヘッダとが別部品である構成でもよい。
【0091】
前記した実施形態では、図3に示すように、導入空気Aの通流方向視において、冷媒が1回横U字形にて通流する構成、つまり、左右方向において1往復する構成を例示したが、これに限定されず、図10に示すように、2回横U字形にて通流する構成、つまり、左右方向において2往復する構成でもよい。
【0092】
前記した実施形態では、折り返し室22Aにおいて、複数の第1チューブ23からの冷媒を集合させ、折り返しつつ、複数の第2チューブ25に分配される構成を例示したが、これに限定ない。
例えば、横U字形を呈する複数のU字形チューブの各上流端を冷媒導入室21Aに接続し、各下流端を冷媒導出室21Bに接続し、冷媒が各U字形チューブを独立して通流する構成してもよい。なお、この構成の場合、各U字形チューブの上流側部分が第1チューブに相当し、略上下方向に半円弧状で延びる中流部分が折り返し部に相当し、下流側部分が第2チューブに相当する。
【0093】
前記した実施形態では、空調システム1が車両100に搭載された構成を例示したが、その他に例えば、家庭用の据え置き型の空調システムである構成でもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 空調システム(ヒートポンプ式空調システム)
10 ヒートポンプ
11 コンプレッサ(冷媒圧送手段)
12 流量制御弁(流量制御手段)
13 自動膨張弁
14 エバポレータ(蒸発器、熱交換器)
20 コンデンサ(凝縮器、熱交換器)
21 第1ヘッダ
21A 冷媒導入室(導入ヘッダ)
21B 冷媒導出室(導出ヘッダ)
22 第2ヘッダ
22A 押し返し室(折り返し部)
23 第1チューブ
25 第2チューブ
31 フロントブロワ
32 ダクト
34、51 温度センサ
41 リアブロワ
60 ECU(制御手段)
A 導入空気

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートポンプ式空調システムを構成し、暖房時に、高温・高圧の冷媒と温調対象である空気とを熱交換させ、冷媒を凝縮すると共に空気を暖め、かつ、下流に熱交換後の空気が通流するダクトが配置される熱交換器であって、
外部から冷媒が導入される導入ヘッダと、
前記導入ヘッダから水平方向に延び、前記導入ヘッダからの冷媒を一方向で通流させる第1チューブと、
前記第1チューブからの冷媒の通流方向を折り返す折り返し部と、
前記第1チューブの下方に配置されると共に前記折り返し部から水平方向に延び、前記折り返し部で折り返した冷媒を、前記第1チューブとは逆方向で通流させる第2チューブと、
前記導入ヘッダの下方に配置されると共に、前記第2チューブからの冷媒を外部に導出する導出ヘッダと、
を備える
ことを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
請求項1に記載の熱交換器と、
前記導出ヘッダの下流に設けられ、冷媒の流量を制御する流量制御手段と、
前記導入ヘッダへ冷媒を圧送する冷媒圧送手段と、
前記流量制御手段を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、暖房要求量が大きくなるにつれて、前記冷媒圧送手段の仕事量が増加するように、前記流量制御手段を制御する
ことを特徴とするヒートポンプ式空調システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−208914(P2011−208914A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79278(P2010−79278)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】