説明

熱伝導性マイクロコーティング

【課題】
【解決手段】微小孔表面が、熱伝導性結合材とともに様々な大きさの小片を利用して生成される。コーティングの混合バッチ型の応用例の利点は、安価で、非常に高い作業温度を要しない容易な処理であることである。開示されているコーティング技術は、液体の異なる表面張力が、沸騰熱伝達性能を最適化するために様々な大きさの多孔性空洞を必要とするため、金属の小片の大きさを変更するたけで様々な種類のワーキング液にとって有効である。一実施例では、コーティングが電子構成要素の表面に付される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面から液体への沸騰熱伝達に関し、特に、沸騰による核形成部位(boiling nucleation site)の密度を増加させる表面強化(surface enhancement)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々な表面強化技術は、核沸騰熱伝達係数を増加させ、限界熱流束(CHF、あるいは表面を膜沸騰にさらすことなく除去可能な最も高い熱流束)を拡大すべく、研究者により研究されており、この技術は、沸騰熱伝達の性能を最大化するために実用化されている。実用化された表面は、古川のECR−40、WielandのGEWA、Union CarbideのHigh−Flux、日立のThermoexcelおよびWolverineのTurbo−Bなどの様々な種類の空洞あるいは溝を備えている。表面強化技術は、蒸気/ガスの取り込み量(entrapment volume)を増加させ、これにより、活発な核形成部位の密度を増加させる。
【0003】
強化された沸騰表面ミクロ構造を提供するYouおよびO’Connor(1998)により提案された最近の方法の一つは、微小孔の表面構造であった。微小孔のコーティングは、電子チップの表面に直接付するのに十分優しい強化技術へと発展している。微小孔のコーティングは、初期の壁面過熱ヒステリシスを低減しつつ、核沸騰熱伝達およびCHFを十分に強化する。微小孔の一つの選択肢は、YouおよびO’Connor(1998)が開発したABMコーティング技術である(米国特許第5814392号)。このコーティングは、3つの要素(Alminium(アルミニウム)/Devcon Brushable Ceramic(デブコンブラッシャブルセラミック)/Methyl−Ethyl−Ketone(メチルエチルケトン))の頭文字から名付けられている。キャリア(M.E.K)が蒸発した後、生成されるコーティング層は、アルミニウム小片(1から20μm)と、FC−72にとって最適の厚みであることが判明している約50μmの厚みを有する接着剤(Omegabond 101あるいはデブコンブラッシャブルセラミック)を有する微小孔構造で構成される。非伝導性の微小孔のコーティング方法における沸騰熱伝達の利点は、非熱伝導性の接着剤を熱伝導性の結合材と置き換えることにより改良できる。
【0004】
微小孔性表面は、焼結処理がされた場合に熱伝導性を有し、焼結した表面は、沸騰熱伝達のための多孔性表面を非常に効果的に生成することが分かっているが、この処理は、非常に高い作業温度を要する高価で難しい処理であると知られている。安価で容易に生成可能な熱伝導性結合材を有する微小孔の表面の必要性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、混合バッチ型(mixture batch type)と熱伝導性の微小孔構造の利点を組み合わせる。混合バッチ型の応用例の利点は、安価であり、非常に高い作業温度を要しない簡単な処理であることである。また表面は、結合材の高い伝導性により、コーティングの厚さの影響を比較的受けない。本発明の様々な実施例では、微小孔表面は、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、鉄、真鍮および熱伝導性結合材に関連する様々な合金を含む様々な大きさの小片を用いて生成される。本発明、熱伝導性微小孔コーティング(Thermally-Conductive Microporous Coating)(TCMC)とABMの沸騰特性を比較するために、FC−72および水に浸すABMの沸騰実験が行われ、比較された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、非伝導性の微小孔コーティングを改良したものであり、非熱伝導性の接着剤を用いて空洞生成小片を結合させる。工業用の表面強化技術は、空洞あるいは溝を利用して活発な核形成部位を増加させ、一方、本発明は、沸騰を促進すべく微小孔の表面構造を用いる。一実施例では、コーティングが電子部品の表面に付される。
【0007】
本発明の様々な実施例では、微小孔表面は、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、鉄、真鍮および熱伝導性結合材に関連する様々な合金を含む、半田付けにより結合可能ないずれの金属を含む様々な大きさの小片を利用して生成される。コーティングは、溶媒と混同する間に付される。一実施例では、溶媒は、表面に付される後であって、結合材を溶かして小片を結合させるのに十分に表面を熱する前に蒸発する。
【0008】
混合バッチ型の応用例の利点は、安価であり、非常に高い作業温度を要しない簡単な処理であることである。また表面は、結合材の高い伝導性により、コーティングの厚さの影響を比較的受けない。したがって、より大きなサイズの空洞は、沸騰強化の深刻な低下を生じさせることなく、(水などの)不完全な湿潤液(poorly wetting fluid)用の微小孔構造内に構成できる。このため、液体の様々な表面張力は、沸騰熱伝達特性を最適化すべく様々な大きさの多孔性の空洞を要するため、新しいコーティング技術は、金属小片の大きさを変更するだけで、様々な種類のワーキング液(working liquid)にとって効果的である。
【0009】
本発明の一実施例では、熱伝導性結合材は、ターゲット表面上に多数の微小孔空洞を提供すべく、金属小片を結合させる半田ペーストを具えている。溶媒は、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、FC−72あるいはFC−87あるいは同様の気化しやすい溶媒で構成される群から選択してもよい。
【0010】
前述したコーティングを表面に付する方法は、例えば、超音波浴を用いて空洞生成小片、熱伝導性結合材、および溶媒の均一な混合物を生成するステップを含む。次に、この混合物は、ブラッシングし、ペインティングし、吹き付け、振動させ、表面を混紡物に浸し、ドリッピングし、スプラッタ(splatter)を行い、ドリッピングの間に表面を回転させ、あるいは本分野で知られている他の手段などの手段を用いて表面に付される。次に、処理された表面は、溶媒を蒸発させるのに十分な温度まで加熱される。次いで、表面はさらに、半田ペーストが空洞生成小片間の結合材として機能するように、半田ペーストを溶かすのに十分な温度まで加熱される。この処理の間、半田フラックス(solder flux)は、小片を結合する処理中に微小孔の形成を促進するのに利用され、後に表面から取り除かれる。
【0011】
以下の実施例は、本発明の好適な実施例を示すために含まれている。当業者であれば、以下に例示する技術は、本発明の実施例で非常に機能し、より好適な既知の実施形態を構成する発明者により発見された技術を示すものであることを理解するであろう。しかしながら、当業者であれば、本発明の開示を考慮して、開示されかつ同様の結果を得られる特定の実施例において、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であることは理解できるであろう。
【0012】
図1A,1Bおよび1Cは、本発明の3の代替的な実施例における熱伝導性微小孔表面のSEM(走査型電子顕微鏡)画像であり、半田ペーストが、ニッケル小片の間の結合材として示されており、結果的に多数の微小孔空洞を生成する。これらの実施例では、空洞生成小片は、大気中腐食および多くの酸性に対する強い耐性を有するニッケル小片を備えている。これらの実施例では、丸い小片が使用されたが、他の小片の形状を使用することは本発明の範囲内である。これらの実施例における熱伝導性結合材は、半田ペーストであるが、使用される溶媒は、10mlのエチルアルコールであった。コーティング混合物は、通常の(軟らかい種類の)刷毛を利用して付された。
【0013】
図1Aは、第1実施例を示しており、本実施例では、1グラムの−325メッシュのニッケル粉(小片の大きさが8から12μmである)が、0.8グラムの事前に混ぜられた半田ペーストと混合された。
【0014】
図1Bは、第2実施例を示しており、本実施例では、1グラムの−100+325メッシュのニッケル粉(小片の大きさが30から50μmである)が、0.5グラムの事前に混ぜられた半田ペーストと混合された。
【0015】
図1Cは、第3実施例を示しており、本実施例では、1グラムの−50+100メッシュのニッケル粉(小片の大きさが100から200μmである)が、0.5グラムの事前に混ぜられた半田ペーストと混合された。
【0016】
本発明の実験の沸騰データ
本発明、熱伝導性微小孔コーティング(TCMC)と、ABM(YouおよびO’Connor(米国特許第5,814,392号)が開発した非伝導性結合方法)との沸騰特性を比較するために、FC−72および水に浸すABMの沸騰実験が行われ、比較された。ABMの沸騰結果は、比較を容易にすべく、TCMCの沸騰結果と共に同じ図面にプロットされた。
【0017】
プール沸騰試験設備
プール沸騰試験設備の概略が図2に示されている。試験装置全体は、総重量を低減するためにアルミニウムで作られた。強化された点検窓201が、観測のために試験モジュールの前面および側面に設置された。急速に加熱する場合、2つのカートリッジヒータ205は、試験ヒータ210よりも下で浸された。バンドヒータ215は、沸騰液の状態を安定させるために、容器の側部および底部双方に取り付けられた。60°Cで浸す実験の場合、0−2.5barの範囲で、かつ最大測定限界が0.25%の精度の絶対圧力変換器220,DRUCK PTX−1400を用いて、内部の圧力が測定された。液体および気体の温度を測定する場合は、T型熱電対プローブ(probe thermocouple)225および230それぞれが使用された。2つのT型熱電対235は、壁の温度を測定するために使用された。温度データは、熱電対リードアウト240により送信された。プール沸騰試験設備は、内部の圧力を制御する2つのバルブ245を備えていた。
【0018】
ヒータ
要素を加熱する試験ヒータ210は、図3に示すように、25オームの四角形抵抗器305(Component General社)を用いて作られた。10mm×10mm×3mmの銅ブロック310が、加熱要素に半田付けされ、3M社の1838LB/Aエポキシ樹脂315が、絶縁するために、銅ブロックおよび抵抗器の周囲に充填された。壁の温度を測定すべく、2つのT型熱電対235が、銅ブロックの上面から1.5mm下に挿入された。測定された温度から、壁の温度は、銅ブロックを介した一次元熱伝導と仮定することにより算出できる。試験ヒータは、Lexanサブストレート240上に設置された。
【0019】
実験の手順
試験液255を試験セクションに充填した後、カートリッジヒータ205が、大気圧下で(あるいは付加的な水の試験の場合は2.89ポンド/平方インチ絶対圧力)飽和温度まで試験液を加熱する。液体の温度が飽和温度まで達した場合、カートリッジヒータ205の電源が切られ、バンドヒータ215の電源が入れられる。バルブ245が開いている場合、試験液の温度は、飽和状態あるいはそれよりも少し高めに維持される。この状態を1時間維持すると、試験液255内の非凝縮性ガスが、完全に放出できる。ガスを抜く処理の間、ガラスコンデンサが設置され、試験液の最初の量を維持する。60°Cの飽和水の場合、バルブ255は、ガス抜き処理の後に外側から閉じられる。次に、シリコンゴムヒータに接続された温度コントローラを利用して、水のバルク温度が下げられ、2.89ポンド/平方インチ絶対圧力の飽和圧力に対応する60°Cに維持された。DC電源250(Agilent6030A)は、電力を試験ヒータに供給し、内部の圧力、液体の温度、水蒸気の温度、およびヒータの壁の温度を含む総てのデータが、データ収集システム(Agilent3852A)により測定される。壁の温度が、追加的な熱流束の増加のために、直前の平均値よりも20°急速に上昇した場合、CHFが発生したと仮定され、自動的に電源が切られる。直前の電力と現在の電力の中間値は、CHFとして保存される。
【0020】
本発明の実験に係る沸騰データ
図4は、FC−72に浸した場合における、30から50μmのTCMCとABMコーティングとの沸騰特性の比較を示している。この結果は、ABMおよびTCMC双方が、紙やすりで磨かれた(sand roughened)表面における核沸騰熱伝達およびCHFを実質的に促進したことを示している。TCMDが、ABMコーティング上の核沸騰熱伝達レート(最大で〜80%)およびCHF(〜10%)をさらに促進することが明らかに観測される。この沸騰の促進は、非伝導性結合材に比べ、高い熱流束における非常に低い熱抵抗を有する熱伝導性結合材により実現できる。
【0021】
図5は、2.89ポンド/平方インチ絶対圧力で水に浸した場合(Tsat=60°C)のTCMCとABMコーティングとの沸騰特性の比較を示している。Tsat=60°Cにおける沸騰の実験データは、コンピュータチップの冷却な電子冷却の応用例を考慮して利用される。TCMCとABMを比較した場合、約140%の核沸騰の促進が達成された。ABMコーティングは、紙やすりで磨かれた平らな表面上で、単に〜15%の促進を示した。これは、水が非常に不完全な湿潤液であるため、ABMコーティングに形成された微小な空洞が、水用の核沸騰部位を活性化するのに十分に大きくないことを意味している。さらに、TCMCは、ABM上で付加的な〜50%のCHFの促進を提供する一方、CHFは、平らな表面上のABM表面を利用して、〜15%のみ促進された。
【0022】
図6は、前述され、図1A,1Bおよび1Cに示す3つの実施例をFC−72に浸した場合の核沸騰熱伝達試験で生成されたデータを示している。さらに、(600グリッドの紙やすりで磨かれた)平らな表面の核沸騰曲線が、参照のために示されている。核沸騰期間を通して、3つのTCMC表面は、平らな表面と比較した場合に最大で600%まで熱伝導係数を一貫して増加させた。大きさが8〜12μmおよび30〜50μmの小片の沸騰曲線は、双方の事例の核沸騰の促進が同一であることを示す同一線上で折れ曲がった。100−200μmは、空洞の大きさがFC−72にとって大き過ぎるため、沸騰熱伝達の促進が僅かであることを示した。30−50μmおよび100−200μmの微小孔コーティングのCHFは、ほぼ同じであり、8−12μmの小片を有する微小孔コーティングのCHFよりも20%大きかった。
【0023】
飽和水の沸騰実験は大気圧下で行われ、この結果は図5に示されている。沸騰実験は、試験ヒータ内の加熱要素の温度の制限のため、CHFに達する前に行われた。30−50μmおよび100−200μmの小片の大きさは、熱流束が低い範囲でほぼ同じ核沸騰熱伝達係数を示しており、一方、30−50μmは、40W/cm以降において100−200μmよりも優れた核沸騰の促進を示している。8−12μmの沸騰曲線は、微小孔の大きさが、より小さな核沸騰熱伝達の促進を示している他の2つの事例に比べて非常に小さいことを示している。
【0024】
前述した本発明の実施例は、図示および説明されている。これらは、本発明を同一の形態に限定することを意図するものではない。特に、ここに記載した本発明の機能の実現は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、および/または他の利用可能な機能要素あるいは構成要素により同様に実施してもよいことを意図している。前述した技術を考慮することにより、他の変更例および実施例が可能であり、したがって、本発明の範囲は、詳細な説明により限定されるのではなく、請求項により限定されることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1A】図1Aは、−325メッシュ(8から12μm)のニッケル小片を利用した熱伝導性微小孔コーティング構造のSEM画像である。
【図1B】図1Bは、−100+325メッシュ(30から50μm)のニッケル小片を利用した熱伝導性微小孔コーティング構造のSEM画像である。
【図1C】図1Cは、−50+100メッシュ(100から200μm)のニッケル小片を利用した熱伝導性微小孔コーティング構造のSEM画像である。
【図2】図2は、プール沸騰試験設備である。
【図3】図3は、試験用ヒータである。
【図4】図4は、−100+325メッシュ(30から50μm)の大きさの小片をFC−72に浸した場合のABMコーティングとの沸騰結果の比較である。
【図5】図5は、−100+325メッシュ(30から50μm)の大きさの小片を60°Cの水に浸した場合のABMコーティングとの沸騰結果の比較である。
【図6】図6は、3つの異なる大きさの小片を大気圧下でFC−72に浸した場合の平らな表面との沸騰結果の比較である。
【図7】図7は、3つの異なる大きさの小片を大気圧下で100°Cの水に浸した場合の平らな表面との沸騰結果の比較である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空洞生成小片と、
熱伝導性結合材と、
溶媒とを具えることを特徴とする組成。
【請求項2】
請求項1に記載の組成において、前記組成が、電子構成要素の表面に付されることを特徴とする組成。
【請求項3】
請求項2に記載の組成において、前記電子構成要素の表面へ付している間に、前記溶媒が除去されることを特徴とする組成。
【請求項4】
表面の沸騰特性を高める表面をコーティングする方法であって、
空洞生成小片と、熱伝導性結合材と、溶媒とを備える混合物を生成するステップと、
前記混合物の層をターゲット表面に付するステップと、
前記溶媒を蒸発させて前記ターゲット表面を加熱するステップと、
前記熱伝導性結合材を溶かして前記ターゲット表面をさらに加熱するステップとを備えることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記層が、刷毛を利用して前記ターゲット表面に付されることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法において、前記混合物が、超音波浴を用いて混合されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法において、前記溶媒がエチルアルコールを備えており、これにより、前記ターゲット表面が最初に加熱され、前記溶媒を蒸発させることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法において、前記ターゲット表面が、電子構成要素を備えていることを特徴とする方法。
【請求項9】
空洞生成小片と、熱伝導性結合材と、キャリアとを具える組成において、
前記小片と前記結合材との比率が、約1グラムと0.5から0.8グラムであり、前記キャリアは、小片1グラム当たり約10mlであることを特徴とする組成。
【請求項10】
請求項9に記載の組成において、前記キャリアが、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、FC−72あるいはFC−87で構成される群から選択されることを特徴とする組成。
【請求項11】
請求項9に記載の組成において、前記結合材は、事前に混合された半田ペーストであることを特徴とする組成。
【請求項12】
請求項9に記載の組成において、前記空洞生成小片が、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、鉄、真鍮、および合金で構成される群から選択されることを特徴とする組成。
【請求項13】
請求項9に記載の組成において、前記空洞生成小片が、8から12μmの大きさであることを特徴とする組成。
【請求項14】
請求項9に記載の組成において、前記空洞生成小片が、30から50μmの大きさであることを特徴とする組成。
【請求項15】
請求項9に記載の組成において、前記空洞生成小片が、100から200μmの大きさであることを特徴とする組成。
【請求項16】
キャリアと、結合材と、空洞生成小片とを備える組成物において、当該組成物が、相対的に、
約10mlのキャリアと、
約0.5から0.8グラムの結合材と、
約1グラムの空洞生成小片とを含むことを特徴とする組成物。
【請求項17】
請求項16に記載の組成物において、前記キャリアが、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、FC−72あるいはFC−87で構成される群から選択されることを特徴とする組成物。
【請求項18】
請求項16に記載の組成物において、前記結合材が、事前に混合された半田ペーストであることを特徴とする組成物。
【請求項19】
請求項16に記載の組成物において、前記空洞生成小片が、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、鉄、真鍮、および合金で構成される群から選択されることを特徴とする組成物。
【請求項20】
請求項16に記載の組成物において、前記空洞生成小片が、8から12μmの大きさであることを特徴とする組成物。
【請求項21】
請求項16に記載の組成物において、前記空洞生成小片が、30から50μmの大きさであることを特徴とする組成物。
【請求項22】
請求項16に記載の組成物において、前記空洞生成小片が、100から200μmの大きさであることを特徴とする組成物。
【請求項23】
液体に接触する表面の熱伝導を増加させる表面を強化する方法であって、当該方法が、請求項1に記載の組成を表面に付するステップを備えることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、前記組成が、電子チップの表面に付されることを特徴とする方法。
【請求項25】
冷却液に浸され、結合材により付着した空洞生成小片を備える表面を有する物体であって、沸騰による核形成部位が、前記表面の限界熱流束を増加させる密度で形成されることを特徴とする物体。
【請求項26】
請求項25に記載の物体において、前記空洞生成小片が、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、鉄、真鍮、および合金で構成される群から選択されることを特徴とする物体。
【請求項27】
請求項25に記載の物体において、前記空洞生成小片が、8から12μmの大きさであることを特徴とする物体。
【請求項28】
請求項25に記載の物体において、前記空洞生成小片が、30から50μmの大きさであることを特徴とする物体。
【請求項29】
請求項25に記載の物体において、前記空洞生成小片が、100から200μmの大きさであることを特徴とする物体。
【請求項30】
請求項25に記載の物体において、前記物体が、マイクロ電子部品であることを特徴とする物体。
【請求項31】
請求項25に記載の物体において、前記物体が、シリコンチップであることを特徴とする物体。
【請求項32】
請求項25に記載の物体において、前記冷却液が、メタノール、エタノール、フルオロカーボン、水、あるいはFC−72で構成される群から選択されることを特徴とする物体。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−518461(P2009−518461A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540213(P2008−540213)
【出願日】平成18年11月7日(2006.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/043791
【国際公開番号】WO2007/056571
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(508133374)
【出願人】(508132539)
【Fターム(参考)】