説明

物品搬送装置

【課題】蓄電手段の小型化・軽量化を行うことができ、運用上の消費電力を低減させることができる物品搬送装置を提供すること。
【解決手段】搬送経路に沿って配設された走行レール3と、昇降可能な搬送物支持部材12を吊り下げた状態で走行レール3を走行可能な走行台車8,9を有する台車ユニット4と、を備え、物品2を搬送物支持部材12に積載して搬送経路に沿って搬送する物品搬送装置において、台車ユニット4は、走行台車8,9を走行レール上で走行させる走行駆動手段17と、走行駆動手段17に電力を供給する蓄電手段5と、搬送物支持部材12を昇降させる昇降駆動手段30と、を有し、かつ搬送経路の一部には、蓄電手段5を充電する充電手段6と、昇降駆動手段30に電力を供給する給電手段6と、が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送経路に沿って配設された走行レールと、昇降可能な搬送物支持部材を吊り下げた状態で前記走行レールを走行可能な走行台車を有する台車ユニットと、を備え、物品を前記搬送物支持部材に積載して前記搬送経路に沿って搬送する物品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の物品搬送装置では、レールに設けられたトローリー線から電力の供給を受け、荷台(搬送物支持部材)の昇降を行っている(例えば、特許文献1及び2参照)。また、近年の物品搬送装置では、内蔵されたバッテリ(蓄電手段)により駆動される天井式搬送車(台車ユニット)を有し、地上ステーションにてバッテリを充電するようにもなっている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−267347号公報(第6頁、第1図)
【特許文献2】特開平8−53207号公報(第3頁、第1図)
【特許文献3】特許第3674065号公報(第5頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜3に記載の物品搬送装置にあっては、トローリー線から電力の供給を受けずに、内蔵された蓄電手段により搬送物支持部材の昇降を行わせようとすると、蓄電手段の電力が多量に消費されてしまうようになる。そのため、充分な電力を確保しようとすると、蓄電手段を大型化しなければならず、台車ユニットの重量が増加し、さらに運用上の消費電力が嵩むようになるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、蓄電手段の小型化・軽量化を行うことができ、運用上の消費電力を低減させることができる物品搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の物品搬送装置は、
搬送経路に沿って配設された走行レールと、昇降可能な搬送物支持部材を吊り下げた状態で前記走行レールを走行可能な走行台車を有する台車ユニットと、を備え、物品を前記搬送物支持部材に積載して前記搬送経路に沿って搬送する物品搬送装置において、
前記台車ユニットは、前記走行台車を前記走行レール上で走行させる走行駆動手段と、該走行駆動手段に電力を供給する蓄電手段と、前記搬送物支持部材を昇降させる昇降駆動手段と、を有し、かつ前記搬送経路の一部には、前記蓄電手段を充電する充電手段と、前記昇降駆動手段に電力を供給する給電手段と、が配置されることを特徴としている。
この特徴によれば、蓄電手段の電力を、多量の電力を消費する昇降駆動手段に用いる必要がなくなり、蓄電手段の電力は、走行駆動手段のみに用いればよいので、蓄電手段の小型化・軽量化を行うことができ、運用上の消費電力を低減させることができる。また、搬送物支持部材を昇降させる際に、蓄電手段の電力が消費されずに済むようになり、蓄電手段の一度の充電で台車ユニットを長時間走行させることができ、運用効率を高めることができる。
【0007】
本発明の物品搬送装置は、
前記台車ユニットには、前記充電手段の給電部に連結されて給電される被給電部が設けられ、該充電手段の給電部を介して前記給電手段が前記昇降駆動手段に電力を供給することを特徴としている。
この特徴によれば、搬送経路に設置される給電部及び台車ユニットに設けられる被給電部を、充電手段及び給電手段で兼用することができ、物品搬送装置の設置コストを低減できる。
【0008】
本発明の物品搬送装置は、
前記走行駆動手段を制御する走行制御手段が前記台車ユニットに設けられ、該走行制御手段が前記蓄電手段から電力の供給を受けるとともに、前記昇降駆動手段を制御する昇降制御手段が地上部に設けられ、該昇降制御手段が該地上部の電源から電力の供給を受けることを特徴としている。
この特徴によれば、搬送物支持部材を昇降させる際に、蓄電手段の電力が消費されずに済むようになり、かつ走行制御手段は、台車ユニットの走行状態を制御するのみの簡素化された態様となり、製造コストを低減させることができる。
【0009】
本発明の物品搬送装置は、
前記昇降駆動手段と前記昇降制御手段との間の通信を行う無線通信装置が設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、台車ユニット内の制御通信用の配線が簡素化され、台車ユニットを軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例における物品搬送装置の全体像を示す平面図である。
【図2】台車ユニットを示す側面図である。
【図3】台車ユニットを示す背面図である。
【図4】物品搬送装置の構成を示す概念図である。
【図5】変形例としての物品搬送装置の構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る物品搬送装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0012】
実施例に係る物品搬送装置につき、図1から図5を参照して説明する。以下、図2、図4、図5の紙面左側を物品搬送装置の正面側(前方側)として説明する。図1の符号1は、例えば、自動車等を製造する工場内で、自動車の部品が収納された本発明における物品としてのコンテナ2(図2参照)を搬送するための本発明の適用された物品搬送装置である。
【0013】
図1及び図2に示すように、物品搬送装置1においては、搬送経路に沿って配置された2本の走行レール3と、走行レール3を平面視で反時計回りに走行可能な複数の台車ユニット4と、から主に構成されている。走行レール3は工場内の天井近傍の所定の高さ位置に掛け渡されている。また、台車ユニット4は、自動車の部品が収納されているコンテナ2を搬送経路に沿って搬送するようになっている。
【0014】
2本の走行レール3は、その上面が水平面として形成された、アルミやスチール等の金属材によって形成されており、工場内の搬送経路に沿って工場内の天井から吊り下げされた状態で設けられている。また、走行レール3は、複数の直線路と曲線路とが組み合わされて無端状に形成されており、外周の搬送経路を形成する走行レール3である本線レール3dから分岐及び合流する走行レール3e,3f,3gが設けられている。
【0015】
ここで、図1における紙面上側において本線レール3dから内側に分岐する走行レール3を分岐レール3eとし、紙面中央において本線レール3dから内側に分岐する走行レール3を分岐レール3fとし、紙面下側において本線レール3dから内側に分岐する走行レール3を分岐レール3gとする。
【0016】
分岐レール3eには、台車ユニット4にコンテナ2を積み込むための積込ステーションC1が設けられ、分岐レール3gには、台車ユニット4からコンテナ2を降ろすための荷降ろしステーションC2が設けられ、分岐レール3fには、台車ユニット4を待機させる待機ステーションC3が設けられている。
【0017】
また、これらステーションC1〜C3以外に本線レール3dから分岐レール3e,3f,3gに分岐する箇所には分岐ステーションC4が設けられ、分岐レール3e,3f,3gから本線レール3dに合流する箇所には、合流ステーションC5が設けられている。各ステーションC1〜C5は、いずれも同様の構成からなり台車ユニット4に設けられた走行用バッテリ5(蓄電手段)への充電を行うための充電ステーションCとなっている。また、本実施例の走行用バッテリ5は、電力を静電エネルギーとして蓄えるキャパシタ装置により構成されている。
【0018】
尚、物品搬送装置1には、台車ユニット4や充電ステーションCを統括管理する主制御装置20が設けられている(図4参照)。この主制御装置20は、走行レール3以外の床面等の地上部に設けられている。この主制御装置20が台車ユニット4や充電ステーションCと情報通信を行い、充電ステーションCにおける後述する充電装置6(充電手段)や昇降モータ30等の制御を行うようになっている。
【0019】
図2に示すように、台車ユニット4には、走行レール3を走行する前後2台の走行台車8,9と、前側の走行台車8の前方を走行する先行台車10と、後側の走行台車9の後方を走行する後続台車11と、が設けられている。
【0020】
尚、先行台車10と前側の走行台車8とが連結杆材13によって連結され、後側の走行台車9と後続台車11とが連結杆材14によって連結されている。これらの台車8,9,10,11は、直列に配置されて走行レール3の上面を走行するようになっている。また、前後の走行台車8,9にそれぞれ取り付けられた吊下棒15によって、走行ユニット31が吊り下げられている。
【0021】
そして、図3に示すように、台車ユニット4には、コンテナ2を保持するキャリア12(搬送物支持部材)と、このキャリア12を昇降させる昇降ユニット32と、が設けられている。この昇降ユニット32は、走行ユニット31の下方に吊り下げられている。キャリア12は、昇降ユニット32からワイヤーロープ33によって吊り下げられており、このキャリア12は、昇降ユニット32の内部に設けられた昇降モータ30(昇降駆動手段)及びプーリー34によって昇降されるようになっている。
【0022】
図4に示すように、前側の走行台車8は、台車ユニット4を走行させるための走行モータ17(走行駆動手段)を有しており、この走行モータ17が駆動されることにより台車ユニット4が走行レール3を走行するようになっている。また、走行ユニット31内には、前側の走行台車8の走行モータ17を駆動させるための走行用バッテリ5と、走行モータ17の回転速度の制御やブレーキ制御を行う台者用制御装置29(走行制御手段)と、が設けられている。台車用制御装置29は、前述した走行台車8の走行モータ17に接続されて、この走行モータ17のシーケンス制御を行う制御回路としてのPLC(Programmable Logic Controller)を有している。
【0023】
尚、走行モータ17及び台者用制御装置29は、走行用バッテリ5から電力の供給を受けており、走行レール3における所定箇所(搬送経路の一部)に設けられた複数の充電ステーションCにおいて走行用バッテリ5に充電が行われるようになっている(図1参照)。また、積込ステーションC1及び荷降ろしステーションC2では、台車ユニット4の走行を停止させ、かつキャリア12を昇降させて作業員がコンテナ2の移載作業を行うようになっている。
【0024】
また、図4に示すように、先行台車10には、前方にある他の台車ユニット4の存在を光学的に検出する前方検出センサ48が設けられている。また、台車ユニット4の後続台車11の後端には、前方検出センサ48から照射される光を反射する反射板35が取り付けられている。この前方検出センサ48は、発光素子(図示略)と受光素子(図示略)が設けられた反射型光電センサとなっており、発光素子から前方に照射される光(赤外線等)が前方の物体(被検出体)に反射されて受光素子が受光することで前方の物体を検出できるようになっている。
【0025】
このように台車ユニット4は、前方検出センサ48によって前方にある他の台車ユニット4の存在を検出することができ、この検出に基づいて台者用制御装置29が速度制御等を行うようになっている。
【0026】
また、台車ユニット4の後続台車11の後端には、板状をなすドグ44が突出されており、先行台車10の先端には、他の台車ユニット4のドグ44’を検出する停止検出センサ51が設けられている。この停止検出センサ51は、内蔵されているマグネットが磁力により鉄材等の磁性材料で形成されたドグ44の近接及び接触を検出するマグネットスイッチとなっている。
【0027】
この停止検出センサ51に他の台車ユニット4のドグ44’が近接されると、台者用制御装置29が台車ユニット4の走行を停止させる制御を行うようになっている。尚、この停止検出センサ51は、他の台車ユニット4のドグ44’のみならず、台車ユニット4を停止させるために、充電ステーションC等に設けられるストッパー装置(図示略)が有するドグ(図示略)も検出するようになっている。
【0028】
また、各充電ステーションC1〜C5は、台車ユニット4の走行用バッテリ5を充電するための充電装置6が設置されている。そして、充電装置6は充電プラグ52(給電部)を有している。この充電装置6は、電力網により工場に供給される商用電源の電力を台車ユニット4に供給するようになっている。
【0029】
更に、充電プラグ52が接続される接続器24(被給電部)が、台車ユニット4の後側の走行台車9に設けられている。各充電ステーションC1〜C5において、停止(若しくは減速)した台車ユニット4の接続器24に充電装置6の充電プラグ52が接続(接触)されて走行用バッテリ5に電力を供給するようになっている。
【0030】
図4に示すように、積込ステーションC1及び荷降ろしステーションC2の走行レール3の近傍には、赤外線等の光を用いて通信を行う地上用光通信装置36(無線通信装置)が設置されている。この地上用光通信装置36は、有線ラインを介して地上部の主制御装置20に接続されている。そして、昇降ユニット32には、地上用光通信装置36と通信を行う台車用光通信装置37(無線通信装置)が設けられている。
【0031】
更に、昇降ユニット32には、昇降モータ30の回転数を検出するロータリーエンコーダ38と、上昇されるキャリア12が上限位置にあることを検出する上限リミットスイッチ39と、が設けられている。そして、台車用光通信装置37は、昇降モータ30、ロータリーエンコーダ38、及び上限リミットスイッチ39に接続されている。これら光通信装置36,37を介して主制御装置20と昇降ユニット32が通信を行い、主制御装置20の操作信号やロータリーエンコーダ38の検出信号や上限リミットスイッチ39の検出信号の送受信が行われるようになっている。
【0032】
また、積込ステーションC1及び荷降ろしステーションC2には、降下されるキャリア12が載置される載置台21が設けられている。この載置台21には、降下されるキャリア12が下限位置にあることを検出する下限リミットスイッチ40が設けられている。この下限リミットスイッチ40が主制御装置20に対して有線ラインにより接続されている。そして、主制御装置20には、昇降ユニット32の昇降モータ30のシーケンス制御を行う制御回路としてのPLCを有している。つまり昇降ユニット32の昇降モータ30は、台車用制御装置29に接続されておらず、光通信装置36,37を介して主制御装置20により制御されるようになっており、主制御装置20が本実施例における昇降制御手段となっている。
【0033】
尚、充電装置6の充電プラグ52が接続される接続器24は、走行用バッテリ5に接続されるとともに、昇降モータ30にも接続されている。尚、本実施例では、接続器24と、走行用バッテリ5及び昇降モータ30と、の接続が吊下棒15内に設けられた2系統の配線によりなされている。そして、積込ステーションC1及び荷降ろしステーションC2においてキャリア12を昇降させる際に、昇降モータ30は、接続器24を介して充電装置6から電力を供給されるようになっている。つまり昇降ユニット32の昇降モータ30は、走行用バッテリ5に接続されておらず、充電装置6が昇降モータ30に電力を供給する給電手段を兼ねており、昇降モータ30は、充電装置6から電力を供給されてキャリア12を昇降させるようになっている。
【0034】
また、図5に示すように、変形例では、接続器24と、走行用バッテリ5及び昇降モータ30と、の接続が吊下棒15内に設けられた1系統の配線によりなされている。尚、走行バッテリ5に接続される配線には、走行バッテリ5の電力が昇降モータ30へ流れることを防止する整流器53が設けられている。そして、この1系統の配線が走行ユニット31内で分岐されて、走行用バッテリ5及び昇降モータ30に接続される。そのため吊下棒15内に設けられる配線数を低減させることができ、吊下棒15内の配線スペースが狭くても容易に配線を行うことができる。
【0035】
以上、本実施例における物品搬送装置1では、台車ユニット4は、走行台車8,9を走行レール3上で走行させる走行モータ17と、走行モータ17に電力を供給する走行用バッテリ5と、キャリア12を昇降させる昇降モータ30と、を有し、かつ搬送経路の一部には、走行用バッテリ5を充電する充電手段と昇降モータ30に電力を供給する給電手段とを兼ねる充電装置6が配置されることで、走行用バッテリ5の電力を、多量の電力を消費する昇降モータ30に用いる必要がなくなり、走行用バッテリ5の電力は、走行モータ17のみに用いればよいので、走行用バッテリ5の小型化・軽量化を行うことができ、運用上の消費電力を低減させることができる。また、キャリア12を昇降させる際に、走行用バッテリ5の電力が消費されずに済むようになり、走行用バッテリ5の一度の充電で台車ユニットを長時間走行させることができ、運用効率を高めることができる。
【0036】
また、台車ユニット4には、充電装置6の充電プラグ52に連結されて給電される接続器24が設けられ、充電装置6の充電プラグ52を介して昇降モータ30に電力が供給されることで、搬送経路に設置される充電プラグ52及び台車ユニットに設けられる接続器24を、充電装置6及び給電手段で兼用することができ、物品搬送装置1の設置コストを低減できる。
【0037】
また、走行モータ17を制御する台者用制御装置29が台車ユニット4に設けられ、台者用制御装置29が走行用バッテリ5から電力の供給を受けるとともに、昇降モータ30を制御する主制御装置20が地上部に設けられ、主制御装置20が地上部の電源から電力の供給を受けることで、キャリア12を昇降させる際に、走行用バッテリ5の電力が消費されずに済むようになり、かつ主制御装置20は、台車ユニット4の走行状態を制御するのみの簡素化された態様となり、製造コストを低減させることができる。
【0038】
また、昇降モータ30と主制御装置20との間の通信を行う光通信装置36,37が設けられることで、台車ユニット4内の制御通信用の配線が簡素化され、台車ユニット4を軽量化することができる。
【0039】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0040】
例えば、前記実施例では、本発明がキャリア12を吊り下げた状態で走行レール3に沿って走行可能な台車ユニット4を備える物品搬送装置1に適用されているが、本発明は他の形式による搬送台車などにも適用することができる。
【0041】
また、前記実施例では、台車ユニット4の充電を行う充電ステーションCと、コンテナ2の移載作業を行う積込ステーションC1及び荷降ろしステーションC2と、を兼用しているが、充電ステーションと、積込ステーション及び荷降ろしステーションと、をそれぞれ搬送経路上の異なる箇所に設けるようにしてもよい。
【0042】
また、前記実施例では、充電プラグ52が接続される接続器24(被給電部)を介して、走行用バッテリ5と昇降モータ30とに電力が供給されるようになっているが、走行用バッテリ5が接続される接続器(被給電部)と、昇降モータ30が接続される接続器(被給電部)と、それぞれ台車ユニット4の異なる部位に設けるようにしてもよい。
【0043】
また、前記実施例では、赤外線等の光を用いて通信を行う光通信装置36,37を介して主制御装置20と昇降ユニット32との通信が行われているが、これら通信手段は、光を用いるのみならず、電波や音波等を用いる形態の無線通信装置であってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 物品搬送装置
2 コンテナ(物品)
3 走行レール
4 台車ユニット
5 走行用バッテリ(蓄電手段)
6 充電装置(充電手段,給電手段)
8,9 走行台車
12 キャリア(搬送物支持部材)
17 走行モータ(走行駆動手段)
20 主制御装置(昇降制御手段)
24 接続器(被給電部)
29 台車用制御装置(走行制御手段)
30 昇降モータ(昇降駆動手段)
36 地上用光通信装置(無線通信装置)
37 台車用光通信装置(無線通信装置)
52 充電プラグ(給電部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送経路に沿って配設された走行レールと、昇降可能な搬送物支持部材を吊り下げた状態で前記走行レールを走行可能な走行台車を有する台車ユニットと、を備え、物品を前記搬送物支持部材に積載して前記搬送経路に沿って搬送する物品搬送装置において、
前記台車ユニットは、前記走行台車を前記走行レール上で走行させる走行駆動手段と、該走行駆動手段に電力を供給する蓄電手段と、前記搬送物支持部材を昇降させる昇降駆動手段と、を有し、かつ前記搬送経路の一部には、前記蓄電手段を充電する充電手段と、前記昇降駆動手段に電力を供給する給電手段と、が配置されることを特徴とする物品搬送装置。
【請求項2】
前記台車ユニットには、前記充電手段の給電部に連結されて給電される被給電部が設けられ、該充電手段の給電部を介して前記給電手段が前記昇降駆動手段に電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の物品搬送装置。
【請求項3】
前記走行駆動手段を制御する走行制御手段が前記台車ユニットに設けられ、該走行制御手段が前記蓄電手段から電力の供給を受けるとともに、前記昇降駆動手段を制御する昇降制御手段が地上部に設けられ、該昇降制御手段が該地上部の電源から電力の供給を受けることを特徴とする請求項1または2に記載の物品搬送装置。
【請求項4】
前記昇降駆動手段と前記昇降制御手段との間の通信を行う無線通信装置が設けられることを特徴とする請求項3に記載の物品搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−101869(P2012−101869A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−249673(P2010−249673)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】