説明

特定の非イオン性および/または両性および/または温和なアニオン界面活性剤を含む組成物による染色されたケラチン線維の処理、ならびにカラーを保護するための使用

【課題】ケラチン線維の着色を保護するための、染色された前記線維の処理方法、さらに、特定の非イオン界面活性剤、またはこれらの混合物の使用に関する。
【解決手段】a)少なくとも1つの複素環式基を有する少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物を用いてケラチン繊維を染色するステップと、b)任意に、アルキルエーテル硫酸塩および/またはアルキル硫酸塩から選択される少なくとも1種の洗浄性アニオン界面活性剤を含む洗浄組成物(A)で洗浄するステップと、c)少なくとも1種の両性イオン界面活性剤および、アルキルポリグルコシドおよびモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤で洗浄するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン線維の着色を保護するための、染色された前記線維の処理方法、さらに、特定の非イオン界面活性剤、またはこれらの混合物の使用に関する。
【0002】
より詳細には、本発明の分野は、染色されたケラチン線維、好ましくは、特に毛髪のようなヒトのケラチン線維の処理分野である。
【背景技術】
【0003】
本質的に2つのタイプのケラチン線維染色法、「永久」染色と「半永久」染色がある。
【0004】
第1のものは、酸化染色としても知られており、無色または僅かに着色した化合物である「酸化」染料前駆体を用いることからなる。使用時に酸化性の物質と混合されると、これらの前駆体は、酸化縮合により、着色した化合物、染料となる。この場合、得られる着色は、一般に非常に染色堅牢性があり鮮やかである。
【0005】
第2のものは、直接染色としても知られており、直接染料を用い、この染料は、非イオン性(nonionic)またはイオン性染料であり、毛髪の自然の色に多少明らかで、数回のシャンプーによる洗浄に耐える変化を生み出すことができる着色化合物である。これらの染料は、酸化剤の存在下に使用されることも、あるいは使用されないこともある。
【0006】
酸化染料前駆体とは対照的に、直接染料は比較的大きな分子であり、線維の芯(core)に容易に浸透しない。結果として、この分野でかなりの進歩がなされたが、シャンプー中の色の染み出し現象は、(複数の)染料がカチオン性化学種から選択されるとしても、依然として無視できるものでない。
【0007】
さらに、特定のカチオン直接染料を使用すると、着色の後に使用されるシャンプーの使用特性が、特に泡の持続性に関して、悪化するということが起こり得る。
【特許文献1】EP 1 025 834
【特許文献2】WO 95/01772
【特許文献3】WO 95/15144
【特許文献4】EP 714 954
【特許文献5】EP 1 170 000
【特許文献6】EP 1 166 753
【特許文献7】EP 1 166 754
【特許文献8】EP 1 170 001
【特許文献9】GB 1,026,978
【特許文献10】GB 1,153,196
【特許文献11】DE 2,359,399
【特許文献12】JP 88-169,571
【特許文献13】JP 91-333 495
【特許文献14】WO 96/15765
【特許文献15】DE 3,843,892
【特許文献16】DE 4,133,957
【特許文献17】WO 94/08969
【特許文献18】WO 94/08970
【特許文献19】FR-A-2,733,749
【特許文献20】DE 195 43 988
【特許文献21】米国特許2 528 378
【特許文献22】米国特許2 781 354
【非特許文献1】CTFA辞典(第3版、1982年)
【非特許文献2】CTFA辞典(第5版、1993年)
【特許文献23】EP-337 354
【特許文献24】FR-2 270 846
【特許文献25】FR-2 383 660
【特許文献26】FR-2 598 611
【特許文献27】FR-2 470 596
【特許文献28】FR-2 519 863
【特許文献29】フランス特許No.2 505 348号
【特許文献30】フランス特許No.2 542 997号
【特許文献31】EP-A-080 976
【特許文献32】フランス特許2 077 143
【特許文献33】フランス特許2 393 573
【特許文献34】フランス特許1 492 597
【特許文献35】米国特許4 131 576
【特許文献36】米国特許3 589 578
【特許文献37】米国特許4 031 307
【特許文献38】フランス特許2 162 025
【特許文献39】フランス特許2 280 361
【特許文献40】フランス特許2 252 840
【特許文献41】フランス特許2 368 508
【特許文献42】フランス特許1 583 363
【特許文献43】米国特許3 227 615
【特許文献44】米国特許2 961 347
【特許文献45】フランス特許2 080 759
【特許文献46】特許文献45の付加証書2 190 406
【特許文献47】フランス特許2 320 330
【特許文献48】フランス特許2 270 846
【特許文献49】フランス特許2 316 271
【特許文献50】フランス特許2 336 434
【特許文献51】フランス特許2 413 907
【特許文献52】米国特許2 273 780
【特許文献53】米国特許2 375 853
【特許文献54】米国特許2 388 614
【特許文献55】米国特許2 454 547
【特許文献56】米国特許3 206 462
【特許文献57】米国特許2 261 002
【特許文献58】米国特許2 271 378
【特許文献59】米国特許3 874 870
【特許文献60】米国特許4 001 432
【特許文献61】米国特許3 929 990
【特許文献62】米国特許3 966 904
【特許文献63】米国特許4 005 193
【特許文献64】米国特許4 025 617
【特許文献65】米国特許4 025 627
【特許文献66】米国特許4 025 653
【特許文献67】米国特許4 026 945
【特許文献68】米国特許4 027 020
【特許文献69】EP-122 324
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
こうして、本発明の1つの目的は、殊に、シャンプー中に色が染み出すという現象を限られたものにすると同時に、前記シャンプーの良好な使用特性により便益を得ることができる、染色されたケラチン線維の処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
こうして、本発明の1つの主題は、ヒトのケラチン線維を処理する方法であって、その方法では、
a)少なくとも1つの複素環式基を有する少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物に基づく、即使用できる(ready-to-use)組成物を用いて実施される前記線維を染色するステップと、
b)任意選択で、前記線維が、アルキルエーテル硫酸塩および/またはアルキル硫酸塩から選択される少なくとも1種の洗浄性アニオン界面活性剤を含む洗浄組成物(A)で洗浄され、前記線維がすすぎ洗いされ、任意選択で乾燥されるか、または放置して乾かされるステップと、
c)前記線維が、アルキルポリグルコシド(glucoside)およびモノグリセロール付加(monoglycerolated)またはポリグリセロール付加界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含む、洗浄組成物(B)で洗浄され、次に、前記線維がすすぎ洗いされ、乾燥されるか、または放置して乾かされるステップと、
が実施される。
【0010】
本発明の主題は、同じく、染料組成物と、任意選択で、少なくとも1種の酸化剤を含む組成物; 任意選択で、少なくとも1つの洗浄組成物(A);さらに、少なくとも1つの洗浄組成物(B)を含む、前記方法を実施するためのキットである。
【0011】
最後に、本発明の主題は、少なくとも1つの複素環式基を備える少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物を先行して使用することに関連して、色の染み出しを限られたものにするために、および/または、ケラチン線維の着色を保護するために、界面活性剤として、アルキルポリグリコシド(glycoside)およびモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含む洗浄組成物を使用することである。
【0012】
具体的にいうと、驚くべきことに、少なくとも1種の特定の非イオン界面活性剤を含む洗浄組成物を使用することにより、色の染み出し現象を抑えることが可能になることが認められた。
【0013】
結果として、(複数の)染料の染み出しの減少は、皮膚およびファブリックに色付きする危険性が低下することに表れることが見出された。
【0014】
さらに、本発明に合致する洗浄組成物は、全く有利で、非常に満足すべき使用特性、例えば、長時間持続する豊かな泡をもつ。
【0015】
最後に、前記洗浄組成物により着色が良好に保護され、このことは、シャンプー中に色抜けが少ないことに表れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
しかし、本発明の他の利点および特徴は、以下の説明と実施例を読むことで一層明確になるであろう。
【0017】
すでに記載されたように、本発明による方法は、第1ステップで、少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物に基づく、即使用できる組成物を用いて、前記線維の染色ステップを実施することからなる。
【0018】
本発明では、「カチオン直接染料」という用語は、少なくとも1つの4級窒素原子をもつ染料を意味する。
【0019】
より特定すると、(複数の)カチオン直接染料は、キサンテン染料、アゾ染料、アゾメチン染料およびメチン染料から選択される。
【0020】
特に、特許出願EP 1 025 834に記載されるものからの1種または複数の染料を使用することができる。
【0021】
例えば、以下の(I)〜(V)の化合物を好適に使用することができる。
(I) G-N=N-J
式中、記号Gは、下の構造G1乃至G3から選択される基を表し、
【0022】
【化1】

【0023】
(式中、
R1は、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、または、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素から選択されるハロゲン原子を表し;
R2は、C1〜C4アルキル基またはフェニル基を表し;
R3およびR4は、同じであっても異なっていてもよく、C1〜C4アルキル基、フェニル基を表すか、あるいは、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはNO2基の1つまたは複数で置換されたベンゼン環をG1に共同で形成するか、あるいは、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはNO2基の1つまたは複数により任意選択で置換されたベンゼン環をG2に共同で形成し;
R3は水素原子を表すこともあり;
Zは、酸素もしくは硫黄原子、または、-N+R7(X-)基を表し;
Mは、-CH、-CR(RはC1〜C4アルキルを表す)または-N+R8(X-)r基を表し;
Kは、-CH、-CR(RはC1〜C4アルキルを表す)または-N+R8(X-)r基を表し;
Pは、-CH、-CR(RはC1〜C4アルキルを表す)または-N+R8(X-)r基を表し;
M、KまたはPは、-N+R8(X-)r基を表し;
rは、0または1を表し;
R8は、O-原子、C1〜C4アルコキシ基またはC1〜C4アルキル基を表し;
R5およびR6は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、あるいは、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素から選択されるハロゲン原子、C1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ基、または-NO2基を表し;
X-は、好ましくは、塩素イオン、ヨウ素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオンおよび過塩素酸イオンから選択されるアニオンを表す。)
記号Jは、以下の(a)、(b)を表す。
-(a)下の構造J1の基:
【0024】
【化2】

【0025】
(式中、
R9は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素から選択されるハロゲン原子、C1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ基、-OH、-NO2、-NHR12、-NR13R14、または、C1〜C4の-NHCOアルキル基を表すか、あるいは、窒素、酸素および硫黄から選択される1つまたは複数のヘテロ原子を任意選択で含む5員もしくは6員環をR10と共に形成し;
R10は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素から選択されるハロゲン原子、C1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ基を表すか、あるいは、窒素、酸素および硫黄から選択される1つまたは複数のヘテロ原子を任意選択で含む5員もしくは6員環を、R13またはR14と共に形成し;
R11は、水素原子、-OH基、-NHR13基、または、-NR14R15基を表し;
R13は、水素原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキルもしくはC2〜C4ポリヒドロキシアルキル基またはフェニル基を表し;
R14およびR15は、同じであっても異なっていてもよく、C1〜C4アルキル基、または、C1〜C4モノヒドロキシアルキルもしくはC2〜C4ポリヒドロキシアルキル基を表す。)
-(b)他のヘテロ原子および/またはカルボニル基を含んでいてもよく、C1〜C4アルキル、アミノまたはフェニル基の1つまたは複数により置換されていてもよい、窒素原子を含む5員または6員複素環式基、さらに、特に下の構造J2の基:
【0026】
【化3】

【0027】
(式中、
R16およびR17は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、C13〜C10アルキル基またはフェニル基を表し;
Yは、-CO-基または、-C(CH3)=基を表し;
nは0または1を表し、nが1の場合、Uは-CO-基を表す。)
(II)
【0028】
【化4】

【0029】
式中、
R18は、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し;
R19は、水素原子、可能性として-CNもしくはアミノ基で置換されているアルキル基、4'-アミノフェニル基を表すか、あるいは、酸素および/または窒素を任意選択で含み、可能性としてC1〜C4アルキル基で置換されている複素環をR18と共に形成し;
R20およびR21は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、臭素、塩素、ヨウ素またはフッ素のようなハロゲン原子、C1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ基、あるいは-CN基を表し;
X-は、好ましくは、塩素イオン、メチル硫酸イオンおよび酢酸イオンから選択されるアニオンを表し;
Bは、下の構造B1乃至B6から選択される基を表す:
【0030】
【化5】

【0031】
(式中、
R22は、C1〜C4アルキル基を表し;
R23およびR24は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表す。)
(III)および(IV)
【0032】
【化6】

【0033】
式中、
R25は、水素原子、C1〜C4アルコキシ基、臭素、塩素、ヨウ素またはフッ素のようなハロゲン原子、あるいはアミノ基を表し;
R26は、水素原子、C1〜C4アルキル基を表すか、あるいは、任意選択で、酸素を含み、および/または、1つまたは複数のC1〜C4アルキル基で置換されている複素環をベンゼン環の炭素原子と共に形成し;
R27は、水素原子または、臭素、塩素、ヨウ素またはフッ素のようなハロゲン原子を表し;
R28およびR29は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し;
D1およびD2は、同じであっても異なっていてもよく、窒素原子または-CH基を表し;
mは、0または1を表し;
R25が置換されていないアミノ基を表す場合、D1およびD2は、同時に-CH基を表し、また、m=0であると了解されており、
X-は、好ましくは、塩素イオン、メチル硫酸イオンおよび酢酸イオンから選択されるアニオンを表し;
Eは、下の構造E1乃至E8から選択される基を表し;
【0034】
【化7a】

【化7b】

【0035】
(式中、R'は、C1〜C4アルキル基を表す。)
mが0を表し、D1が窒素原子を表す場合、Eは、下の構造E9の基もまた表すことができる。
【0036】
【化8】

【0037】
(式中、R'は、C1〜C4アルキル基を表す。)
(V)
【0038】
【化9】

【0039】
式中、
ZおよびDは、同じであっても異なっていてもよく、窒素原子または-CH基を表し;
R7およびR8は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、可能性として-CN、-OHもしくは-NH2基で置換されているC1〜C4アルキル基を表すか、あるいは、酸素もしくは窒素を任意選択で含み、C1〜C4アルキル基、4'-アミノフェニル基の1つまたは複数で置換されていてもよい複素環を、ベンゼン環の炭素原子と共に形成し;
R9およびR9'は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、または、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素から選択されるハロゲン原子、あるいは、シアノ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシもしくはアセチルオキシ基を表し;
X-は、好ましくは、塩素イオン、メチル硫酸イオンおよび酢酸イオンから選択されるアニオンを表し;
Aは、下の構造A1乃至A18から選択される基を表す。
【0040】
【化10a】

【化10b】

【0041】
(式中、
R10は、可能性としてヒドロキシル基で置換されたC1〜C4アルキル基を表し;
R11は、C1〜C4アルコキシ基を表す。)
【0042】
特許出願、WO 95/01772、WO 95/15144、EP 714 954、EP 1 170 000、EP 1 166 753、EP 1 166 754およびEP 1 170 001に記載されるカチオン染料は、前記の染料と異なり、同様に使用に適する。これらの特許出願のカチオン染料に関連する部分は、本特許出願に組み込まれる。
【0043】
本発明によれば、カチオン直接染料は、特に以下の染料から選択される:
- カチオン性キサンタン染料、殊にAcid. Red 52が好ましく用いられる、
- カチオン性アゾまたはアゾメチン直接染料、殊に、Basic Blue 41、Basic Blue 67、Basic Brown 1、Basic Brown 4、Basic Orange 31、Basic Red 18、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 104、Basic Violet 35、Basic Yellow 45、Basic Yellow 57、Basic Yellow 67およびBasic Yellow 87を用いることができる、
- カチオン性メチン直接染料、例えば、特に、Basic Red 14、Basic Yellow 13およびBasic Yellow 29。
【0044】
複素環に少なくとも+1の電荷を帯びる複素環式カチオン直接染料が好ましく用いられる。
【0045】
複素環に少なくとも+1の電荷を帯びる、アゾ染料、メチン染料またはアゾメチン染料が最も別格に用いられる。
【0046】
染料組成物に使用される(複数の)カチオン直接染料は、有利には、染料組成物の全重量に対して、0.0001重量%から20重量%、より特定すると、0.001重量%から10重量%、好ましくは、0.01重量%から5重量%を占める。
【0047】
染料組成物は、他のタイプの直接染料、例えば非イオン性直接染料を、任意選択で含み得ることに注意すべきである。
【0048】
このタイプの染料が存在する場合、その含量は、通常、染料組成物の重量に対して、5重量%未満を占める。
【0049】
本発明の別の実施形態によれば、染料組成物は、少なくとも1種の酸化ベース(oxidation base)と、任意選択で少なくとも1種のカップラー(coupler)とを含む。
【0050】
ケラチン線維、特にヒトのケラチン線維の染色分野で常用されるこのタイプの化合物を、前記の染料組成物に使用することができる。
【0051】
こうして、酸化ベースを、特に、パラ-フェニレンジアミン類、複ベース(double base)、パラ-アミノフェノール類、オルト-アミノフェノール類および複素環式酸化ベースから選択することができる。
【0052】
本発明に合致する染料組成物に酸化ベースとして使用され得るパラ-フェニレンジアミン類の中で、特に下の式(I)の化合物と、これらと酸との付加塩を挙げることができる。
【0053】
【化11】

【0054】
式中、
- R1は、水素原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基、窒素含有基で置換されたC1〜C4アルキル基、フェニル基または4'-アミノフェニル基を表し;
- R2は、水素原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基、あるいは、窒素含有基で置換されたC1〜C4アルキル基を表し;
- R3は、水素原子、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素原子のようなハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C1〜C4ヒドロキシアルコキシ基、アセチルアミノ(C1〜C4)アルコキシ基、C1〜C4メシルアミノアルコキシ基、あるいは、カルバモイルアミノ(C1〜C4)アルコキシ基を表し;
- R 4は、水素またはハロゲン原子、あるいは、C1〜C4アルキル基を表す。
【0055】
上の式(I)のパラ-フェニレンジアミン類の中で、より具体的に上げることができるのは、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノ-N,N-ジエチル-3-メチルアニリン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、4-アミノ-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-2-メチルアニリン、4-アミノ-2-クロロ-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アニリン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-フルオロ-パラ-フェニレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)-パラ-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-(エチル-β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)-パラ-フェニレンジアミン、N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチルアミノエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミンおよびN-(β-メトキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0056】
本発明では、「複ベース」という用語は、アミノおよび/またはヒドロキシル基をもつ少なくとも2つの芳香族環を含む化合物を表すと了解されている。
【0057】
本発明に合致する染料組成物に酸化ベースとして使用され得る複ベースの中で、特に下の式(II)の相当する化合物、ならびに、これらと酸との付加塩を挙げることができる。
【0058】
【化12】

【0059】
式中、
- Z1およびZ2は、同じであっても異なっていてもよく、ヒドロキシルまたは-NH2基で、可能性としてC1〜C4アルキル基もしくはリンカーアーム(linker arm)Yにより置換されているものを表し;
- リンカーアームYは、1から14個の炭素原子を含み、1つもしくは複数の窒素含有基、および/または、1つもしくは複数のヘテロ原子、例えば、酸素、硫黄もしくは窒素原子が、介在しているか、あるいは末端にあってもよく、任意選択で、1つまたは複数のヒドロキシルもしくはC1〜C6アルコキシ基で置換された、線状または分岐アルキレン鎖を表し;
- R5およびR6は、水素またはハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4モノヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、C1〜C4アミノアルキル基またはリンカーアームYを表し;
- R7、R8、R9、R10、R11およびR12は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、リンカーアームYまたはC1〜C4アルキル基を表し;
式(II)の化合物は、1分子あたりリンカーアームYを1つだけ含むと了解されている。
【0060】
上の式(II)の窒素含有基の中で、特に挙げることができるのは、アミノ、モノ(C1〜C4)アルキルアミノ、ジ(C1〜C4)アルキルアミノ、トリ(C1〜C4)アルキルアミノ、モノヒドロキシ(C1〜C4)アルキルアミノ、イミダゾリニウムおよびアンモニウム基である。
【0061】
上の式(II)の複ベースの中で、より具体的に挙げることができるのは、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(4-メチルアミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(エチル)-N,N'-ビス(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレンジアミンおよび1,8-ビス(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,5-ジオキサオクタン、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0062】
本発明に合致する染料組成物に酸化ベースとして使用され得るパラ-アミノフェノール類の中で、特に下の式(III)に相当する化合物、ならびに、これらと酸との付加塩を挙げることができる。
【0063】
【化13】

【0064】
式中、
- R13は、水素もしくはハロゲン原子、あるいは、C1〜C4アルキル、C1〜C4モノヒドロキシアルキル、(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル、C1〜C4アミノアルキルまたはヒドロキシ(C1〜C4)アルキルアミノ(C1〜C4)アルキル基を表し;
- R14は、水素もしくはハロゲン原子、あるいは、C1〜C4アルキル、C1〜C4モノヒドロキシアルキル、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル、C1〜C4アミノアルキル、C1〜C4シアノアルキルまたは(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基を表し;
基R13およびR14の少なくとも1つは水素原子を表すと了解されている。
【0065】
やはり挙げることができるパラ-アミノフェノール類には、4-アミノ-6-[(5'-アミノ-2'-ヒドロキシ-3'-メチルフェニル)メチル]-2-メチルフェノールおよびビス(5-アミノ-2'-ヒドロキシフェニル)メタン、ならびに、これらと酸との付加塩が含まれる。
【0066】
上の式(III)のパラ-アミノフェノール類の中で、特に挙げることができるのは、パラ-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)フェノールおよび4-アミノ-2-フルオロフェノール、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0067】
本発明に合致する染料組成物に酸化ベースとして使用され得るオルト-アミノフェノール類の中で、特に挙げることができるのは、2-アミノフェノール、2-アミノ-5-メチルフェノール、2-アミノ-6-メチルフェノールおよび5-アセトアミド-2-アミノフェノール、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0068】
本発明に合致する染料組成物に酸化ベースとして使用され得る複素環式ベースの中で、特に挙げることができるのは、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラゾール誘導体およびピラゾロピリミジン誘導体、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0069】
ピリジン誘導体の中で特に挙げることができるのは、例えば、特許GB 1,026,978およびGB 1,153,196に記載される化合物、例えば、2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-(β-メトキシエチル)アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジンおよび3,4-ジアミノピリジン、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0070】
ピリミジン誘導体の中で、特に挙げることができるのは、例えば、ドイツ特許DE 2,359,399または日本特許JP 88-169,571およびJP 91-333 495または特許出願WO 96/15765に記載される化合物、例えば、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジンおよび2,5,6-トリアミノピリミジン、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0071】
ピラゾール誘導体の中で、特に挙げることができるのは、特許DE 3,843,892、DE 4,133,957と、特許出願WO 94/08969、WO 94/08970、FR-A-2,733,749およびDE 195 43 988に記載される化合物、例えば、4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピルピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾールおよび3,5-ジアミノ-4(β-ヒドロキシエチル)アミノ-1-メチルピラゾール、ならびに、これらと酸との付加塩である。
【0072】
ピラゾロピリミジン誘導体の中で、特に挙げることができるのは、下の式(IV)のピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、ならびに、これらと酸または塩基との付加塩、また互変異性平衡が存在する場合には、これらの互変異性体である。
【0073】
【化14】

【0074】
式中、
- R15、R16、R17およびR18は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、C1〜C4アルキル基、アリール基、C1〜C4ヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基、C1〜C4アミノアルキル基(アミノ基がアセチル、ウレイドまたはスルホニル基で保護されていてもよい)、(C1〜C4)アルキルアミノ(C1〜C4)アルキル基、ジ[(C1〜C4)アルキル]アミノ(C1〜C4)アルキル基(ジアルキル基が5員もしくは6員の炭素系の環または複素環を形成していてもよい)、ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル-もしくはジ[ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル]アミノ(C1〜C4)アルキル基を表し;
- 基Xは、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、C1〜C4アルキル基、アリール基、C1〜C4ヒドロキシアルキル基、C2〜C4ポリヒドロキシアルキル基、C1〜C4アミノアルキル基、(C1〜C4)アルキルアミノ(C1〜C4)アルキル基、ジ[(C1〜C4)アルキル]アミノ(C1〜C4)アルキル基(ジアルキル基が5員もしくは6員の炭素系の環または複素環を形成していてもよい)、ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル-もしくはジ[ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル]アミノ(C1〜C4)アルキル基、アミノ基、(C1〜C4)アルキル-もしくはジ[(C1〜C4)アルキル]アミノ基、ハロゲン原子、カルボン酸基、スルホン酸基を表し;
- iは、0、1、2または3に等しく;pは、0または1に等しく;qは、0または1に等しく;nは、0または1に等しく;和p+qが0以外であるという条件があり;
- p+qが2に等しい場合、nは0に等しく、また、基、NR15R16およびNR17R18は、(2,3)、(5,6)、(6,7)、(3,5)または(3,7)の位置を占め;
- p+qが1に等しい場合、nは1に等しく、また、基、NR15R16(またはNR17R18)とOH基が、(2,3)、(5,6)、(6,7)、(3,5)または(3,7)の位置を占める。
【0075】
上の式(IV)のピラゾロ[1,5-a]ピリミジンの中で特に挙げることができるのは、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン、2,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-オール、3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-オール、2-(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミノ)エタノール、2-(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルアミノ)エタノール、2-[(3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、2-[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-(2ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、5,6-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,6-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5,N7,N7-テトラメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、ならびに、これらと酸との付加塩、また、互変異性平衡が存在する場合には、これらの互変異性体である。
【0076】
染料組成物が1種または複数の酸化ベースを含む場合、それらの含量は、通常、染料組成物の全重量に対して、0.0005重量%から12重量%、好ましくは、0.005重量%から8重量%を占める。
【0077】
染料組成物は、1種または複数の酸化ベースに付随して少なくとも1種のカップラーもまた含む。
【0078】
これらのカップラーは、有利には、酸化染料組成物に常用されるもの、すなわち、メタ-フェニレンジアミン類、メタ-アミノフェノール類、メタ-ジフェノール類、および複素環カップラー、ならびに、これらと酸との付加塩から選択される。
【0079】
これらのカップラーは、特に、2-メチル-5-アミノフェノール、5-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルフェノール、3-アミノフェノール、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、4-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、2,4-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メトキシベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)プロパン、セサモール、α-ナフトール、6-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシ-N-メチルインドール、6-ヒドロキシインドリン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、1H-3-メチルピラゾール-5-オン、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オン、2,6-ジメチルピラゾロ[1,5-b]-1,2,4-トリアゾール、2,6-ジメチル[3,2-c]-1,2,4-トリアゾールおよび6-メチルピラゾロ[1,5-a]ベンゾイミダゾール、ならびに、これらと酸との付加塩から選択される。
【0080】
染料組成物にそれらが存在する場合、カップラーの含量は、通常、染料組成物の重量に対して、0.0001重量%から10重量%、好ましくは、0.005重量%から5重量%を占める。
【0081】
一般に、本発明の染料組成物(酸化ベースおよびカップラー)に関連して使用され得る、酸との付加塩は、特に、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、乳酸塩および酢酸塩から選択される。
【0082】
この第1ステップで使用される染料組成物は、このタイプの組成物では一般的である如何なる添加剤も含み得ることに注意すべきである。こうして、それは、アニオン、カチオン、非イオン、両性または双性イオン界面活性剤、あるいは、これらの混合物;ポリマー;増粘剤;酸化防止剤;浸透剤;金属イオン封鎖剤;香料;分散剤;皮膜形成剤;UV遮蔽剤;ビタミン;防腐剤;乳白剤、特に[lacuna];のような添加剤を含み得る。
【0083】
前記のアジュバントでは、一般に、それらの各々が、組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間の量で存在する。
【0084】
最後に、染料組成物は、通常、水、あるいは、水に十分に溶けない化合物を溶かすための少なくとも1種の化粧品に許容される有機溶剤と水との混合物からなる、ケラチン線維にとって適切な媒体を含む。
【0085】
挙げることができる有機溶剤の例には、2から10個の炭素原子を含み、線状または分岐状で、好ましくは飽和のモノアルコール、例えば、エチルアルコールまたはイソプロピルアルコール;芳香族アルコール、例えばベンジルアルコールまたはフェニルエチルアルコール;ポリオールまたはポリオールエーテル、例えば、エチレングリコールのモノメチルエーテル、モノエチルエーテルおよびモノブチルエーテル、プロピレングリコールまたはこれらのエーテル、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール(2-メチル-2,4-ペンタンジオール)、ネオペンチルグリコールおよび3-メチル-1,5-ペンタンジオール;さらに、ジエチレングリコールの、特にC1〜C4の、アルキルエーテル、例えば、ジエチレングリコールのモノメチルエーテルまたはモノブチルエーテル;が単独で、あるいは混合物として含まれる。
【0086】
溶剤は、染料組成物の全重量に対して、ほぼ1重量%と40重量%との間、より好ましくは、ほぼ5重量%と30重量%との間の割合で存在し得る。
【0087】
通常、染料組成物のpHは、4と12との間、好ましくは6と11との間の範囲である。
【0088】
第1の実施形態によれば、ケラチン線維に付けられる、即使用できる組成物は、酸化剤を含まない。この場合、即使用できる組成物が染料組成物に相当する。
【0089】
この実施形態は、前記組成物がどのような酸化ベースもカップラーも含まない場合に、特に適している。
【0090】
第2の実施形態によれば、即使用できる組成物が、酸化剤の存在下にケラチン線維に付けられる。
【0091】
この実施形態は、染料組成物中に存在する染料の性質に関係なく、適切である。
【0092】
通常、酸化剤は、特に、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩もしくはフェリシアン化物、過酸塩、酸化還元酵素、例えば、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、および、適切であればそれらの個々のドナーの存在下の、2電子オキシドレダクターゼから選択される。
【0093】
この第2の実施形態の場合、即使用できる組成物は、線維に付ける前に、前記の染料組成物と、少なくとも1種の酸化剤を含む組成物とを混合することにより得られる。
【0094】
この方法によれば、即使用できる組成物の少なくとも1つが、望みの着色が現われるのに十分な時間、線維に付けられ、その後、任意選択で、線維はすすぎ洗いされる。
【0095】
着色が現われるのに必要な時間は、一般に、1と60分との間、より正確には、5と40分との間である。
【0096】
このステップが実施される温度は、通常、20℃と80℃との間の範囲である。
【0097】
染色ステップa)が実施されると、次には、すすぎ洗いが任意選択で行われ、ケラチン線維は、アルキルエーテル硫酸塩および/またはアルキル硫酸塩から選択される少なくとも1種の洗浄性アニオン界面活性剤を含む洗浄組成物(A)を用いて、任意選択で洗浄され、その後、前記線維は、すすぎ洗いされ、任意選択で、乾燥されるか、または放置して乾かされる。
【0098】
前記のアルキルエーテル硫酸塩および/またはアルキル硫酸塩のアルキル部分は、有利には、6から24個の炭素原子、より好ましくは、8から18個の炭素原子を含むことに注意すべきである。
【0099】
通常、この組成物中の洗浄性アニオン界面活性剤の含量は、洗浄組成物(A)の重量に対して、重量4%と50重量%との間、好ましくは、洗浄組成物(A)の重量に対して、6重量%と30重量%との間である。
【0100】
洗浄組成物(A)はまた、非イオン性、両性もしくは双性イオンの、あるいは温和な(mild)アニオンの界面活性剤の1種または複数も含み得る。
【0101】
より特定すると、挙げることができる非イオン界面活性剤には、以下のものが含まれる:
・ オキシアルキレン付加またはポリグリセロール付加脂肪アルコール;
・ オキシアルキレン付加アルキルフェノール、このアルキル鎖はC8〜C18である;
・ オキシアルキレン付加またはポリグリセロール付加脂肪アミド;
・ オキシアルキレン付加脂肪アミン;
・ オキシアルキレン付加植物オイル;
・ 任意選択でオキシアルキレン付加されたソルビタン脂肪酸エステル;
・ 任意選択でオキシアルキレン付加されたスクロース脂肪酸エステル;
・ ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;
・ アルキルポリグリコシド;
・ N-アルキルグルカミン誘導体;
・ アミンオキシド、例えば、(C10〜C14)アルキルアミンオキシドまたはN-アシルアミノプロピルモリホリンオキシド;
・ エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー。
【0102】
「脂肪鎖」という用語は、6から30個の炭素原子、好ましくは、8から24個の炭素原子を含み、線状または分岐状で、飽和または不飽和の炭化水素系の鎖を意味する。
【0103】
より特定すると、オキシアルキレン単位の平均数は、2と30単位との間である。それらは、好ましくは、オキシエチレンまたはオキシプロピレン単位、あるいは、これらの混合体である。
【0104】
ポリグリセロール付加界面活性剤については、それらは、好ましくは、平均で、1から5個、特に、1.5から4個のグリセロール基を含む。
【0105】
両性または双性イオン界面活性剤については、これらに限定されようとは思わないが、脂肪族(aliphatic)基が、8から18個の炭素原子を含み、少なくとも1つの水溶性アニオン基を含む(例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩またはホスホン酸塩)、線状または分岐状の鎖である、脂肪族第2級または第3級アミン誘導体を挙げることができる。また、(C8〜C20)アルキルベタイン、スルホベタイン、(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルベタインまたは(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルスルホベタインも挙げることができる。
【0106】
アミン誘導体の中で挙げることができるのは、Miranolの名称で販売されている製品であり、米国特許2 528 378および2 781 354に記載され、CTFA辞典(第3版、1982年)に、アンホカルボキシグリシネート(Amphocarboxyglycinates)およびアンホカルボキシプロピオネート(Amphocarboxypropionates)の名称で分類されており、それぞれ、次の構造である。
R2-CONHCH2CH2-N(R3)(R4)(CH2COO-)
(式中、
R2は、ココナッツオイル加水分解物中に存在する酸R2-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニルまたはウンデシル基を表し、
R3は、β-ヒドロキシエチル基を表し、また
R4は、カルボキシメチル基を表す。)
および
R2'-CONHCH2CH2-N(B)(C)
(式中、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、Cは、zを1または2として、-(CH2)z-Y'を表し、
X'は、-CH2CH2-COOH基または水素原子を表し、
Y'は、-COOHまたは-CH2-CHOH-SO3H基を表し、
R2'は、ココナッツオイル加水分解物中に存在する酸R2-COOHのアルキル基、アルキル基、特に、C7、C9、C11またはC13アルキル基、C17アルキル基およびそのイソ形、または不飽和のC17基を表す。)
【0107】
これらの化合物は、CTFA辞典(第5版、1993年)に、ココアンフォ2酢酸2ナトリウム(disodium cocoamphodiacetate)、ラウロアンフォ2酢酸2ナトリウム、カプロアンフォ2酢酸2ナトリウム、カプリロアンフォ2酢酸2ナトリウム、ココアンフォ2プロピオン酸2ナトリウム、ラウロアンフォ2プロピオン酸2ナトリウム、カプロアンフォ2プロピオン酸2ナトリウム、カプリロアンフォ2プロピオン酸2ナトリウム、ラウロアンフォ2プロピオン酸、ココアンフォ2プロピオン酸およびココアンフォカルボキシエチルヒドロキシプロピルスルホン酸2ナトリウムの名称で分類されている。例として挙げることができるのは、Rhodia Chimie社からMiranol(登録商標)C2M Concentrate(濃厚液)の商品名で販売されているココアンフォ2酢酸塩である。
【0108】
式RCONH(CH2)nN(Y2-Xl)(Y1-X2)からなる誘導体もまた挙げることができ、式中、
- Y2およびY1は、2価の基であり、同じであっても異なっていてもよく、1つまたは複数のヒドロキシル基により任意選択で置換された、線状または分岐状のC1〜C6アルキレン基から選択され、
- X1およびX2は、同じであっても異なっていてもよく、1つまたは複数のヘテロ原子が任意選択で介在しており、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩およびホスホン酸塩基から選択される少なくとも1つの酸塩官能基を有するC1〜C6炭化水素系基であり、
- nは1から6の範囲の整数を表す。
【0109】
温和なアニオン界面活性剤に関しては、特に、次の式をもつ化合物と、さらにこれらの混合物を挙げることができる:
- ポリオキシアルキレン付加アルキルエーテルカルボン酸;
- ポリオキシアルキレン付加アルキルアリールエーテルカルボン酸;
- ポリオキシアルキレン付加アルキルアミドエーテルカルボン酸、特に2から50個のエチレンオキシド基を含むもの;
- アルキル-D-ガラクトシドウロン酸(galactosiduronic acid);
- アシルサルコシネートおよびアシルグルタメート;
- アルキルポリグリコシドカルボン酸エステル;
- 脂肪酸塩。
【0110】
ポリオキシアルキレン付加アルキルエーテルカルボン酸、例えばKaoからAkypo RLM 45 CAの名称で販売されている、例えばラウリルエーテルカルボン酸(4.5 OE)が最も別格に用いられる。
【0111】
それらが存在する場合、温和なアニオン、両性および/または双性イオンの界面活性剤は、第1洗浄組成物(A)に存在する界面活性剤の全重量に対して、4重量%から50重量%を占める。
【0112】
洗浄組成物(A)はまた、この分野で標準的な添加剤、例えば、還元剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、柔軟剤、消泡剤、モイスチャライザー、エモリエント、アルカリ化剤、可塑剤、サンスクリーン、直接染料または酸化染料、顔料、無機フィラー、クレー、コロイド状無機物、真珠母、真珠光沢(nacreous)剤、香料、ペプタイザー、防腐剤、固定性(fixing)または非固定性ポリマー、タンパク質、ビタミン、ふけ防止剤、脂肪族または芳香族アルコール、より特定すると、エタノール、ベンジルアルコール、変性または未変性ポリオール、例えば、グリセロール、グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコールまたはブチルジグリコール、揮発性シリコーン、無機、有機または植物オイル、オキシエチレン付加またはオキシエチレン無付加ワックス、パラフィン、脂肪酸、会合性または非会合性増粘性ポリマー、脂肪アミド、脂肪エステル、脂肪アルコールなどのような非限定的リストから選択されるものも含み得る。
【0113】
前記のアジュバントでは、通常、それらの各々が、組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間の量で存在する。
【0114】
前記組成物が1種または複数の増粘剤を含む場合、それらの含量は、洗浄組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間、好ましくは、洗浄組成物の重量に対して、0.01重量%と3重量%との間である。
【0115】
本発明に合致する組成物は噴射剤を含み得る。噴射剤は、エアロゾル組成物の調製に常用される、圧縮または液化ガスからなる。空気、二酸化炭素、圧縮窒素、あるいは、ジメチルエーテル、ハロハイドロカーボン(特に、フルオロハイドロカーボン)またはノン-ハロハイドロカーボンのような可溶性ガス、ならびにこれらの混合物が、好ましく用いられるであろう。
【0116】
前記組成物は、様々な製品(galenical)形態、例えば、ローション、スプレ、エアロゾルムース、ポンプムースなどであり得る。
【0117】
好ましくは、洗浄組成物(A)は、少なくとも1種のコンディショニング剤を含み、それはカチオン性であることが好ましい。
【0118】
この実施形態によれば、洗浄組成物(A)中のコンディショニング剤の含量は、洗浄組成物(A)の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間である。
【0119】
好ましい一実施形態によれば、コンディショニング剤は、カチオンポリマーおよび/または揮発性もしくは非揮発性シリコーン、好ましくはアミノシリコーンである。
【0120】
本発明では、「カチオンポリマー」という用語は、カチオン基および/またはカチオン基へとイオン化され得る基を含むポリマーを表す。
【0121】
本発明に従って使用され得るカチオンポリマーは、洗浄性組成物により処理された毛髪の美容特性を向上させるとして、それら自体すでに知られているものの全て、すなわち、特に、特許出願EP-337 354、およびフランス特許出願FR-2 270 846、2 383 660、2 598 611、2 470 596および2 519 863に記載されるものから選択され得る。
【0122】
好ましいカチオンポリマーは、ポリマー主鎖の一部分をなしていても、あるいは、主鎖に直接結合した側置換基に保持されていてもよい、第1級、第2級、第3級および/または第4級アミン基を有する単位を含むものから選択される。
【0123】
使用されるカチオンポリマーは、通常、ほぼ500と5x106との間、好ましくは、ほぼ103と3x106との間の数平均分子量をもつ。
【0124】
より特定して挙げることができるカチオンポリマーの中には、ポリアミン、ポリアミノアミドおよびポリ第4級アンモニウム型のポリマーがある。
【0125】
特に挙げることができる、本発明により使用され得るポリアミン、ポリアミノアミドおよびポリ第4級アンモニウム型のポリマーは、フランス特許No.2 505 348および第2 542 997に記載されるものである。これらのポリマーの中で、以下の(1)〜(14)を挙げることができる:
(1)アクリルもしくはメタクリルエステルまたはアミドから誘導され、少なくとも1つの次式の単位を含むホモポリマーもしくはコポリマー、
【0126】
【化15】

【0127】
(式中、
R3は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子またはCH3基を表し;
Aは、同じであっても異なっていてもよく、1から6個の炭素原子、好ましくは、2または3個の炭素原子の線状または分岐状のアルキル基、あるいは、1から4個の炭素原子のヒドロキシアルキル基を表し;
R4、R5、R6は、同じであっても異なっていてもよく、1から18個の炭素原子を含むアルキル基、あるいはベンジル基を表し、好ましくは、1から6個の炭素原子を含むアルキル基であり;
R1およびR2は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子、あるいは、1から6個の炭素原子を含むアルキル基を表し、好ましくは、メチルまたはエチルであり;
X-は、無機または有機の酸から誘導されるアニオン、例えば、メトサルフェートアニオン、あるいは、塩素イオンまたは臭素イオンのようなハロゲン陰イオンを表す。)
【0128】
(1)の群のコポリマーはまた、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ジアセトンアクリルアミド類、窒素で低級(C1〜C4)アルキル基置換されたアクリルアミド類もしくはメタクリルアミド類、アクリルもしくはメタクリル酸類またはこれらのエステル、ビニルピロリドンもしくはビニルカプロラクタムのようなビニルラクタム類、ならびにビニルエステル類からなる群から選択され得るモノマーに由来する単位の1つまたは複数を含み得る。
【0129】
こうして、(1)の群のこれらコポリマーの中で次のものを挙げることができる:
- 硫酸ジメチルまたはハロゲン化メチルで第4級化された、アクリルアミドとメタクリル酸ジメチルアミノエチルとのコポリマー、例えば、Hercules社からHercofloc(登録商標)の名称で販売されている製品、
- 例えば、特許出願EP-A-080 976に記載され、Ciba Geigy社によりBina Quat P 100(登録商標)の名称で販売されている、アクリルアミドと塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムとのコポリマー、
- Hercules社によりReten(登録商標)の名称で販売されている、アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェートとのコポリマー、
- 第4級もしくは非第4級ビニルピロリドン/アクリル酸もしくはメタクリル酸ジアルキルアミノアルキルのコポリマー、例えば、ISP社により「Gafquat」の名称で販売されている製品、例えば、「Gafquat 734」または「Gafquat 755」、あるいは、「Copolymer 845、958および937」として知られている別の製品。これらのポリマーは、フランス特許2 077 143および2 393 573に詳細に記載されている、
- メタクリル酸ジメチルアミノエチル/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンの3元共重合体、例えば、ISP社によりGaffix(登録商標)VC 713の名称で販売されている製品、
- 特にISPによりStyleze(登録商標)CC 10の名称で販売されているビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンのコポリマー、ならびに
- 第4級ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、例えば、ISP社により「Gafquat(登録商標)HS 100」の名称で販売されている製品。
【0130】
(2)フランス特許1 492 597に記載される、第4級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体、特に、Union Carbide社により「JR」(JR 400、JR 125およびJR 30M)または「LR」(LR 400もしくはLR 30M)の名称で販売されているポリマー。これらのポリマーはまた、CTFA辞典に、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応した、ヒドロキシエチルセルロースの第4級アンモニウムとして定義されている。
【0131】
(3)特に米国特許4 131 576に記載され、水溶性第4級アニモニウムモノマーがグラフトされたセルロースコポリマーまたはセルロール誘導体のようなカチオン性セルロース誘導体、例えば、特に、メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムもしくはジメチルジアリルアンモニウム塩がグラフトされた、ヒドロキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-もしくはヒドロキシプロピルセルロース。
【0132】
この定義に対応する商品は、より特定すると、National Starch社により、「Celquat(登録商標)L 200」および「Celquat(登録商標)H 100」の名称で販売されている製品である。
【0133】
(4)より特定して米国特許3 589 578および4 031 307に記載されるカチオン多糖、例えば、カチオン性トリアルキルアンモニウム基を含むグアガム。例えば、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩(例えば塩化物)で修飾されたグアガムが使用される。
【0134】
このような製品は、特に、Rhodia Chimie社により、Jaguar(登録商標)C13 S、Jaguar(登録商標)C 15、Jaguar(登録商標)C 17およびJaguar(登録商標)C162の商品名で販売されている。
【0135】
(5)ピペラジニル単位と、直鎖または分岐鎖を含み、酸素、硫黄または窒素原子により、あるいは、芳香族または複素環が任意選択で介在している2価のアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基とからなるポリマー、ならびに、これらのポリマーの酸化および/または第4級化生成物。このようなポリマーは、特に、フランス特許2 162 025および2 280 361に記載されている。
【0136】
(6)特に、酸性化合物とポリアミンとの重縮合により調製される水溶性ポリアミノアミド;エピハロヒドリン、ジエポキシド、二無水物、不飽和二無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキルを用いて、あるいは別法として、、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキル、エピハロヒドリン、ジエポキシドまたはビス-不飽和誘導体と反応性がある2官能性化合物の反応で得られるオリゴマーを用いて、これらのポリアミノアミドを架橋することができる;架橋剤は、ポリアミノアミドの1アミン基あたり、0.025から0.35molの範囲の割合で用いられる;これらのポリアミノアミドはアルキル化され得る、あるいは、それらが1つまたは複数の第3級アミン官能基を含む場合、それらは第4級化され得る。このようなポリマーは、特に、フランス特許2 252 840および2 368 508に記載されている。
【0137】
(7)ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸との縮合と、それに続く2官能性反応剤(difunctional agent)によるアルキル化により得られるポリアミノアミド誘導体。挙げることができるのは、例えば、アジピン酸/ジアルキルアミノヒドロキシアルキルジアルキレントリアミン(アルキル基は、1から4個の炭素原子を含み、好ましくは、メチル、エチルまたはプロピルを表す)のポリマー。このようなポリマーは、特に、フランス特許1 583 363に記載されている。
【0138】
これらの誘導体の中で、より特定して挙げることができるのは、Sandoz社により「Cartaretine F、F4またはF8」の名称で販売されている、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピル/ジエチレントリアミンのポリマーである。
【0139】
(8)2つの第1級アミン基および少なくとも1つの第2級アミン基を含むポリアルキレンポリアミンと、ジグリコール酸および3から8個の炭素原子をもつ飽和脂肪族ジカルボン酸から選択されるジカルボン酸との反応により得られるポリマー。ポリアルキレンポリアミンとジカルボン酸のモル比は、0.8:1と1.4:1との間である;これらから得られるポリアミノアミドは、エピクロルヒドロンとポリアミノアミドの第2級アミン基のモル比が0.5:1と1.8:1との間で、エピクロルヒドリンと反応する。このようなポリマーは、特に、米国特許3 227 615および2 961 347に記載されている。
【0140】
このタイプのポリマーは、特に、Hercules Inc.社により「Hercosett 57」の名称で、あるいは別に、アジピン酸/エポキシプロピル/ジエチレントリアミンのコポリマーの場合にはHercules社により「PD 170」または「Delsette 101」の名称で販売されている。
【0141】
(9)アルキルジアリルアミンもしくはジアルキルジアリルアンモニウムの環状ポリマー、例えば、鎖の主な構成成分として、式(Va)または(Vb)に相当する単位を含む、ホモポリマーまたはコポリマー。
【0142】
【化16】

【0143】
式中、kおよびtは0または1に等しく、和k+tは1に等しい;R12は水素原子またはメチル基を表す;R10およびR11は、互いに独立に、1から22個の炭素原子をもつアルキル基、アルキル基が1から5個の炭素原子を好ましくは有するヒドロキシアルキル基、低級(C1〜C4)アミドアルキル基を表すか、あるいは、R10およびR11は、それらが結合している窒素原子と共に、ピペリジルまたはモルホリニルのような複素環式基を表し得る;Y-は、臭素イオン、塩素イオン、酢酸イオン、ホウ酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸水素イオン、硫酸イオンまたはリン酸イオンなどのアニオンである。これらのポリマーは、特に、フランス特許2 080 759およびその付加証書(Certificate of Addtion)2 190 406に記載されている。
【0144】
R10およびR11は、互いに独立に、好ましくは、1から4個の炭素原子を含むアルキル基を表す。
【0145】
前で定義したポリマーの中で、より特定して挙げることができるのは、Nalco社により「Merquate(登録商標)100」の名称で販売されている、塩化ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー(およびその低重量平均分子量の同族体)、ならびに、「Merquate(登録商標)550」の名称で販売されている、塩化ジアリルジメチルアンモニウムとアクリルアミドとのコポリマーである。
【0146】
(10)式(VI)に相当する繰返し単位を含む第4級ジアンモニウムポリマー。
【0147】
【化17】

【0148】
式(VI)中、
R13、R14、R15およびR16は、同じであっても異なっていてもよく、1から20個の炭素原子を含む、脂肪族、脂環式もしくは芳香脂肪族(arylaliphatic)基、または、低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を表すか、あるいは別に、R13、R14、R15およびR16は、一緒にまたは別々に、それらが結合する窒素原子と共に、窒素以外の第2のヘテロ原子を任意選択で含む複素環を構成するか、あるいは別に、R13、R14、R15およびR16は、ニトリル、エステル、アシルもしくはアミド基、または、基、-CO-O-R17-Dもしくは-CO-NH-R17-D (R17はアルキレンであり、Dは第4級アンモニウム基である)で置換された線状または分岐状C1〜C6アルキル基を表し;
A1およびB1は、主鎖に結合しているか、もしくは主鎖の間に挿入されている、1つまたは複数の芳香族環、あるいは、1つまたは複数の酸素もしくは硫黄原子、またはスルホキシド、スルホン、ジスルフィド、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシ、第4級アンモニウム、ウレイド、アミドもしくはエステル基を含み得る、線状もしくは分岐状で、飽和もしくは不飽和であり得る2から20個の炭素原子を含むポリメチレン基を表し;また
X-は、無機または有機の酸に由来するアニオン、好ましくは、Cl-またはBr-を表し;
A1、R13およびR15は、それらが結合している2個の窒素原子と共に、ピペラジン環を形成することができ;さらに、A1が線状もしくは分岐状で、飽和もしくは不飽和のアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基を表す場合、B1は基、(CH2)n-CO-D-OC-(CH2)n-、もまた表すことができ、ここで、nは1から6の範囲であり、Dは以下のa)〜d)を表す:a)式、-O-Z-O-、のグリコール残基、Zは線状または分岐状の炭化水素系の基、あるいは、次の式、-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-/-[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-、(xおよびyは、一定で唯一の重合度を示す1から4の整数か、または、平均重合度を示す1から4の任意の数を表す)の一方に相当する基を表す;b)ピペラジン誘導体のようなビス-第2級ジアミン残基;c)式、-NH-Y-NH-、(Yは線状または分岐状の炭化水素系の基、または別に、2価の基、-CH2-CH2-S-S--CH2-CH2-を表す)に相当するビス-第1級ジアミン残基;d)式、-NH-CO-NH-、のウレイレン(ureylene)基。
【0149】
これらのポリマーは、通常、1000と100,000との間の数平均分子量をもつ。
【0150】
このタイプのポリマーは、特に、フランス特許2 320 330、2 270 846、2 316 271、2 336 434および2 413 907に、また米国特許2 273 780、2 375 853、2 388 614、2 454 547、3 206 462、2 261 002、2 271 378、3 874 870、4 001 432、3 929 990、3 966 904、4 005 193、4 025 617、4 025 627、4 025 653、4 026 945および4 027 020に記載されている。
【0151】
以下の式に相当する繰返し単位からなるポリマーを用いることは、さらに特に可能である。
【0152】
【化18】

【0153】
式中、R1、R2、R3およびR4は、同じであっても異なっていてもよく、ほぼ1から4個の炭素原子を含む、アルキルまたはヒドロキシアルキル基を表し、nおよびpは、ほぼ2から20の範囲の整数であり、また、X-は、無機または有機の酸に由来するアニオンである。
【0154】
特に好ましい式(VII)の化合物は、R1、R2、R3およびR4がメチル基を表し、n=3、p=6で、X=Clであり、INCI命名法によれば塩化ヘキサジメトリン(hexadimethrine chloride)と呼ばれる化合物である(CTFA)。
【0155】
(11)式(VIII)の単位からなるポリ第4級アンモニウム(polyquaternary ammonium)ポリマー。
【0156】
【化19】

【0157】
式中、
R18、R19、R20およびR21は、同じであっても異なっていてもよく、水素原子または、メチル、エチル、プロピル、β-ヒドロキシエチル、β-ヒドロキシプロピルまたは、-CH2CH2(OCH2CH2)pOH基(pは0または1と6との間の整数に等しい)を表し、R18、R19、R20およびR21は、同時には水素原子を表さないという条件があり、rおよびsは、同じであっても異なっていてもよく、1から6の範囲の整数であり、qは、0または1から34の範囲の整数に等しく、X-は、ハロゲンイオンのようなアニオンを表し、Aは、二ハロゲン化物(dihalide)の基、あるいは、好ましくは、-CH2-CH2-O-CH2-CH2-、を表す。
【0158】
このような化合物は、特に、特許出願EP-122 324に記載されている。
【0159】
これらの製品の中で挙げることができるのは、例えば、Miranol社により販売されている「Mirapol(登録商標)A 15」、「Mirapol(登録商標)AD1」、「Mirapol(登録商標)AZ1」および「Mirapol(登録商標)175」である。
【0160】
(12)ビニルピロリドンおよびビニルイミダゾールの第4級ポリマー、例えば、BASF社により、Luviquat(登録商標)FC 905、FC 550およびFC 370の名称で販売されている製品。
【0161】
(13)Cognisにより販売されているPolyquart(登録商標)Hのようなポリアミン、これは、CTFA辞典では、「ポリエチレングリコール(15)タロー(tallow)ポリアミン」の参照名で記載されている。
【0162】
(14)架橋されたメタクリロイルオキシ(C1〜C4)アルキルトリ(C1〜C4)アルキルアンモニウム塩ポリマー、例えば、塩化メチルで第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルを単独重合し、あるいは、アクリルアミドと、塩化メチルで第4級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとを共重合し、単独-または共重合の後で、オレフィン性不飽和を含む化合物、特にメチレンビスアクリルアミドにより架橋することにより得られるポリマー。架橋されたアクリルアミド/塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのコポリマー(重量で20/80)を石油由来のオイルに50重量%含む分散体の形態で、より別格に使用することができる。この分散体は、Ciba Geigy社により「Salcare(登録商標)SC 92」の名称で販売されている。架橋された塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムのホモポリマーを石油由来のオイルまたは液体エステルに約50重量%含むものもまた使用され得る。これらの分散体は、Ciba Geigy社により「Salcare(登録商標)SC 95」および「Salcare(登録商標)SC 96」の名称で販売されている。
【0163】
本発明に関連して使用され得る他のカチオンポリマーは、カチオン性タンパク質またはカチオン性のタンパク質加水分解物、ポリアルキルレンイミン、特にポリエチレンイミン、ビニルピリジンまたはビニルピリジニウム単位を含むポリマー、ポリアミンとエピクロルヒドリンの縮合物、第4級ポリウレイレンおよびキチン誘導体である。
【0164】
本発明に関連して使用され得る全てのカチオンポリマーの中で、Amerchol社により「JR 400」の名称で販売されている製品のような第4級セルロースエーテル誘導体、カチオンシクロポリマー、特に、Nalco社により「Merquats(登録商標)100」、「Merquats(登録商標)550」および「Merquats(登録商標)S」の名称で販売されている、塩化ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマーまたはコポリマー、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウム塩で修飾されたグアガムのようなカチオン多糖、ビニルピロリドンおよびビニルイミダゾールの第4級ポリマー、ならびにこれらの混合物を用いることが好ましい。
【0165】
ステップb)、あるいは別法ではステップa)の後、直ちに実施されることも、直ちには実施されないこともあるステップc)中に、ケラチン線維は洗浄組成物(B)で処理される。好ましくは、ステップc)がステップb)の後で行なわれる場合、この処理は、染料組成物の適用後、少なくとも12時間後、好ましくは少なくとも24時間経ってから行なわれる。
【0166】
洗浄組成物(B)は、界面活性剤として、アルキルポリグルコシドおよびモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含む。
【0167】
アルキルポリグルコシドに関しては、これらの化合物はよく知られており、次の一般式によりより特定して表され得る:
R1O-(R2O)t(G)v (II)
式中、R1は、8から24個の炭素原子を含む線状または分岐状のアルキルおよび/またはアルケニル基、線状または分岐状のアルキル基が8から24個の炭素原子を含むアルキルフェニル基を表し、R2は、約2から4個の炭素原子を含むアルキレン基を表し、Gは、5または6個の炭素原子を含む糖単位を表し、tは、0から10、好ましくは、0から4の範囲の値を表し、また、vは、1から15の範囲の値を表す。
【0168】
本発明に合致した好ましいアルキルポリグリコシドは、R1が、より特定されて、8から18個の炭素原子を含み、飽和または不飽和で、線状または分岐状のアルキル基を表し、tが0から3の範囲の値を表し、より特定すると0に等しく、また、Gがグルコース、フルクトースまたはガラクトース、好ましくはグルコースを表している、式(II)の化合物である。重合度、すなわち式(II)のvの値は、1から15の範囲であってよく、好ましくは1から4である。平均重合度は、より特定すると、1と2との間である。
【0169】
糖単位の間のグリコシド結合は、1-6または1-4型で、好ましくは1-4型のものである。
【0170】
式(II)の化合物は、Cognis社によりPlantaren(登録商標)(600 CS/U、1200および2000)またはPlantacare(登録商標)(818、1200および2000)の名称で販売されている製品により、特に代表される。SEPPIC社によりTriton CG 110(またはOramix CG 110)およびTriton CG 312(またはOramix NS 10)の名称で販売されている製品、BASF社によりLutensol GD 70の名称で販売されている製品、あるいは、Chem Y社によりAG10 LKの名称で販売されている製品を使用することも可能である。
【0171】
例えば、CognisによりPlantacare -818 UPの参照名で販売されている、53%水溶液のC8/C16アルキルポリグルコシド-1,4を用いることも可能である。
【0172】
モノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤に関しては、それらは、好ましくは、平均で、1から30個のグリセロール基、より特定すると、1から10、殊に1.5から5個のグリセロール基を含む。
【0173】
モノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤は、好ましくは、次式の化合物:RO[CH2CH(CH2OH)O]mH、RO[CH2CH(OH)CH2O]mHまたはRO[CH(CH2OH)CH2O]mHから選択され;式中、Rは、8から40個の炭素原子、好ましくは10から30個の炭素原子を含み、飽和または不飽和で、線状または分岐状の炭化水素系の基を表し;mは、1と30との間、好ましくは、1と10との間の整数、より特定すると、1.5から6である。
【0174】
Rは、ヘトロ原子、例えば、酸素および窒素を任意選択で含む。特に、Rは、1つまたは複数のヒドロキシおよび/またはエーテルおよび/またはアミド基を任意選択で含む。
【0175】
好ましくは、Rは、任意選択でモノヒドロキシル化またはポリヒドロキシル化された、C10〜C20アルキルおよび/またはアルケニル基を表す。
【0176】
例えば、ChimexからChimexane(登録商標)NFの名称で販売されているポリグリセロール付加(3.5mol)ヒドロキシラウリルエーテルを用いることができる。
【0177】
本発明の特定の一実施形態によれば、非イオン界面活性剤の全含量は、洗浄組成物(B)の重量に対して、4重量%と50重量%との間、好ましくは、洗浄組成物(B)の重量に対して、6重量%と30重量%との間である。
【0178】
洗浄組成物(B)はまた、アニオン、両性および双性イオン界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される追加の界面活性剤も含み得る。
【0179】
両性、双性イオンおよび温和なアニオン界面活性剤の性質に関してすでに記載されたことは全て、妥当し、繰り返されないであろう。
【0180】
アニオン界面活性剤は、前記のもののような温和なアニオン界面活性剤であり得るが、アルキルエーテル硫酸塩またはアルキル硫酸塩のような強いアニオン界面活性剤でもあり得る。
【0181】
追加の界面活性剤が存在する場合、このタイプの(複数の)洗浄性界面活性剤の全含量は、洗浄組成物(B)に存在する洗浄性界面活性剤の全含量に対して、4重量%と50重量%との間、より特定すると、同じ基準に対して6重量%と30重量%との間である。
【0182】
両性、双性イオンおよびアニオン界面活性剤の全含量は、通常、洗浄組成物(B)の重量に対して、1重量%と20重量%との間、より好ましくは、洗浄組成物(B)の重量に対して、1重量%と15重量%との間である。
【0183】
好ましくは、洗浄組成物(B)は、アルキル硫酸塩またはアルキルエーテル硫酸塩のタイプの強い洗浄性アニオン界面活性剤を含まない。さらに、それがいくらかでも含む場合には、その含量は、アルキル硫酸塩またはアルキルエーテル硫酸塩のタイプの洗浄性アニオン界面活性剤/両性、双性イオン、温和なアニオンおよび/または非イオン界面活性剤の合計、の重量比が0.6以下、より特定すると0.2以下となるようなものである。
【0184】
本発明の好ましい一実施形態によれば、洗浄組成物(B)は、少なくとも1種のコンディショニング剤を含み、それは、好ましくはカチオン性である。
【0185】
第1の洗浄組成物(A)の説明に関連して与えられたこれらの化合物についての記述を参照することができる。
【0186】
この好ましい実施形態によれば、第2の洗浄組成物中のコンディショニング剤の含量は、第2の洗浄組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間である。
【0187】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、洗浄組成物(B)は、洗浄組成物(A)の場合に記載されたものと同じ増粘剤を少なくとも1種含む。
【0188】
増粘剤が使用される場合、第2の洗浄組成物(B)中のその含量は、洗浄組成物(B)の重量に対して、0.01重量%と20重量%のである。
【0189】
最後に、洗浄組成物(B)は、この分野で標準的な添加剤、特に、洗浄組成物(A)との関連で記載されたものを、すでに指摘された通常の含量で含み得る。
【0190】
(複数の)洗浄作業が実施された後には、線維は、乾燥されるか、あるいは、放置して乾かされる。
【0191】
本発明の第1の変形形態によれば、本発明の方法のステップc)、すなわち、洗浄組成物(B)を用いる洗浄は、本発明の方法のステップa)(乾燥ステップ)の後に直接実施される。
【0192】
こうして、ケラチン線維は、余分な染料組成物を取り除くためにすすぎ洗いされ、次に、洗浄組成物(B)で、1回または複数回、洗浄され、この際、通常、各回の間ですすぎ洗いされる。
【0193】
ステップc)は、2回のシャンプーによる洗浄の間に通常置かれる時間間隔で(すなわち、例えば、12時間乃至2週間の時間間隔で)、数回実施され得ることに注意すべきである。
【0194】
別の可能性によれば、洗浄組成物(B)による洗浄ステップc)は、前のステップb)に対して、および/または、前のステップc)に対して、ある遅れをもって実施される。
【0195】
この場合に、本発明の方法は、ステップa)およびb)、あるいは、ステップa)およびc)を続けて実施すること、次に、第2のステップ(ステップb)またはステップc))の後で、線維を乾燥させるか、あるいはそれらを放置して乾かすことからなる。次に、染料組成物を適用した後、好ましくは少なくとも12時間、あるいは、好ましくは適用後少なくとも24時間経った、比較的長いかあるいは比較的短い時間の後に、ステップc)が実施される。
【0196】
本発明の別の主題は本発明による方法を実施するキットからなり、そのキットは、第1に、染料組成物と、任意選択で、少なくとも1種の酸化剤を含む組成物;次いで、任意選択で、少なくとも1つの洗浄組成物(A);最後に、少なくとも1つの洗浄組成物(B)を含む。
【0197】
様々な組成物の構成成分の性質とそれらの使用比率に関してすでに詳細に記載されたことの全ては、妥当し、説明のこの部分では繰り返されないであろう。
【0198】
最後に、本発明の別の主題は、着色が少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物でなされた場合に、着色を保護するために、および/または、ケラチン線維の着色の染み出しを限られたものにするために、界面活性剤として、アルキルポリグリコシドおよびモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤、あるいはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含む洗浄組成物を使用することに関する。
【0199】
好ましくは、非イオン界面活性剤の全含量は、洗浄組成物の重量に対して4重量%と50重量%との間、好ましくは、洗浄組成物の重量に対して6重量%と30重量%との間である。
【0200】
さらに、この洗浄組成物は、両性、双性イオン界面活性剤、ならびに、アルキルエーテル硫酸塩および/またはアルキル硫酸塩から好ましくは選択される追加のアニオン界面活性剤、から選択される少なくとも1種の洗浄性界面活性剤を含み得る。
【0201】
好ましくは、前記洗浄組成物は、アルキル硫酸塩またはアルキルエーテル硫酸塩のタイプの洗浄性アニオン界面活性剤を含まない。さらに、それがいくらかでも含む場合には、その含量は、アルキル硫酸塩またはアルキルエーテル硫酸塩のタイプの洗浄性アニオン界面活性剤/非イオン界面活性剤の合計、の重量比が0.6以下、より特定すると0.2以下となるようなものである。
【0202】
洗浄組成物は、好ましくはカチオン性である少なくとも1種のコンディショニング剤を含み得ることに注意すべきである。
【0203】
さらに、前記組成物が、コンディショニング剤を含む場合、その含量は、洗浄組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間である。
【0204】
この洗浄組成物に含まれるこれらの成分のより詳細な性質に関する前記の説明を参照し得ることを記しておく。
【0205】
具体的であるが非限定的な本発明の実施例が以下に記載される。
【実施例】
【0206】
染色ステップ:
下の表1に詳細が記された染料組成物を、2つのタイプのカチオン直接染料から調製する:
- 複素環が電荷を帯びているカチオン染料:Basic Red 51(Vibracolor Ruby Red-Ciba Geigy)
- 複素環を含まないカチオン染料:Basic Red 76(Arianor Madder Red 306003-LCW)。
【0207】
使用時に、前記組成物の各々を、過酸化水素水(L'Oreal professional、6%過酸化水素水20回分)と等重量(weight for weight)で混合する。
【0208】
【表1】

【0209】
次に、混合物を、10gの染料混合物/1gの房の割合で、適度に脱色された毛髪の房に付ける。放置時間は、房のそれぞれの側(side)で15分である。
【0210】
次に、水ですすぎ洗いすることにより染色を停止し、続いて、アニオン界面活性剤としてラウレス硫酸ナトリウムを含む市販のシャンプー(DOP camomile shampoo)で洗浄を行なう。次に、房を60℃で30分間、フードの下で乾燥させる。
【0211】
洗浄ステップ
前記の着色を実施した48時間後に、2つのタイプのシャンプーを評価する:
【0212】
組成は表2に詳しく記載されている:
【0213】
【表2】

【0214】
適用条件は次の通りである:
毛髪を水で濡らした(濡れた指を3回通す)後、それぞれの房を2本の指の間で水切りし、0.4gのシャンプー/1gの毛髪、の量を毛髪の房に沿って(根元から先端まで一様に)付ける。
【0215】
次に、房を長さに沿って2本の指との間で上部から下部に15秒間、穏やかにマッサージすることにより(ノットを作ることなく)、泡を発生させる。次に、房を指の回りに巻き付けて玉にして、プラスチック製容器に入れる。
【0216】
次に、それを、それぞれの適用に対して、5分の測定時間中そのままに放置して、泡の持続を観察する。持続レベルを量的に評価する(0:5分後に泡が無い、5:泡が長持ちする)。
【0217】
次に、房をすすぎ洗いして、2本の指の間で水切りし、櫛で梳き60℃で30分間、フードの下で乾燥させる。
【0218】
結果:結果は下の表3に纏められている:
【0219】
1.泡の持続:
5分後に、ラウレス硫酸ナトリウムに対してアルキルポリグルコシドで、泡の持続についての顕著な改善が認められた。
【0220】
さらに、アルキルポリグルコシドを用いると、Basic Red 51を用いた着色で泡が顕著に一層豊富に残ることが認められる。
【0221】
【表3】

【0222】
さらに、それぞれのシャンプーを10回付けて、付けた後に毎回、第1に、すすぎ洗いした水および泡へのカラーの染み出しについて、また着色の堅牢性について評価し、これを、房の染色後、実質的に48時間観察した。
【0223】
水および泡へのカラーの染み出しは、本発明の場合により少ないことが見出され、このことは、タオル、枕カバーなどへの色付きが少なくなることに表れる。
【0224】
本発明の方法により付けられた着色の堅牢性はより優れていることも認められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1つの複素環式基を有する少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物に基づく、即使用できる組成物を用いて実施されるヒトのケラチン線維を染色するステップと、
b)任意選択で、前記線維が、アルキルエーテル硫酸塩および/またはアルキル硫酸塩から選択される少なくとも1種の洗浄性アニオン界面活性剤を含む洗浄組成物(A)で洗浄され、前記線維がすすぎ洗いされ、任意選択で、乾燥されるか、または放置して乾かされるステップと、
c)前記線維が、アルキルポリグルコシドおよびモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含む洗浄組成物(B)で洗浄され、次に、前記線維がすすぎ洗いされ、乾燥されるか、または放置して乾かされるステップと、
が実施される、ヒトのケラチン線を処理する方法。
【請求項2】
前記染料組成物が、少なくとも+1の電荷を帯びる複素環を有する少なくとも1種のカチオン直接染料を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カチオン直接染料の全含量が、前記染料組成物の重量に対して、0.0001重量%から20重量%、より特定すると、前記染料組成物の全重量に対して、0.001重量%から10重量%、好ましくは、0.01重量%から5重量%を占めることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記染料組成物が、少なくとも1種の酸化ベースと、任意選択で、少なくとも1種のカップラーを含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記酸化ベースの全含量が、前記染料組成物の重量に対して、0.0005重量%と12重量%との間、好ましくは、前記染料組成物の全重量に対して、0.005重量%と8重量%との間であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記カップラーの全含量が、前記染料組成物の重量に対して、0.0001重量%と10重量%との間、好ましくは、前記染料組成物の重量に対して、0.005重量%と5重量%との間であることを特徴とする請求項4および5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記の即使用できる組成物が少なくとも1種の酸化剤を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記酸化剤が、過酸化水素、過酸化尿素、アルカリ金属の臭素酸塩もしくはフェリシアン化物、過酸塩、酸化還元酵素、例えば、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、および適切であればそれらの個々のドナーの存在下の、2電子オキシドレダクターゼから選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記の即使用できる組成物が、前記線維に付ける前に、染料組成物を、少なくとも1種の酸化剤を含む組成物と混合することにより得られることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記洗浄組成物(A)中の前記洗浄性アニオン界面活性剤の含量が、前記の第1の洗浄組成物の重量に対して、4重量%と50重量%との間、好ましくは、前記洗浄組成物(A)の重量に対して、6重量%と30重量%との間であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記洗浄組成物(B)が、次の一般式で表される少なくとも1種のアルキルポリグルコシド:
R1O-(R2O)t(G)v
(式中、R1は、約8から24個の炭素原子を含む線状または分岐状のアルキルおよび/またはアルケニル基、線状または分岐状のアルキル基が8から24個の炭素原子を含むアルキルフェニル基を表し、R2は、約2から4個の炭素原子を含むアルキレン基を表し、Gは、5または6個の炭素原子を含む還元糖を表し、tは、0から10、好ましくは、0から4の範囲の値を表し、vは、1から15の範囲の値を表す)
を含むことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記洗浄組成物(B)が、次の式のモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤: RO[CH2CH(CH2OH)O]mH、RO[CH2CH(OH)CH2O]mHまたはRO[CH(CH2OH)CH2O]mH(式中、Rは、8から40個の炭素原子、好ましくは10から30個の炭素原子を含み、飽和または不飽和で、線状または分岐状の炭化水素系の基を表し;mは、1と30との間、好ましくは、1と10との間の整数である)の少なくとも1種を含むことをことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
好ましくは、Rが、任意選択でモノヒドロキシル化またはポリヒドロキシル化されたC10〜C20アルキルおよび/またはアルケニル基を表すことを特徴とする請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記非イオン界面活性剤の全含量が、前記洗浄組成物(B)の重量に対して、4重量%と50重量%との間、好ましくは、前記洗浄組成物(B)の重量に対して、6重量%と30重量%との間であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記洗浄組成物(B)が、両性または双性イオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される少なくとも1種の界面活性剤も含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記洗浄組成物(B)が、脂肪族第2級または第3級アミン誘導体(脂肪族基は、8から18個の炭素原子を含み、少なくとも1つの水溶性アニオン基を含む、線状または分岐状の鎖である);(C8〜C20)アルキルベタイン;スルホベタイン;(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルベタインおよび(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルスルホベタインから、単独で、あるいは混合物として選択される両性または双性イオン界面活性剤の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記洗浄組成物(B)が、
・ ポリオキシアルキレン付加アルキルエーテルカルボン酸;
・ ポリオキシアルキレン付加アルキルアリールエーテルカルボン酸;
・ ポリオキシアルキレン付加アルキルアミドエーテルカルボン酸、特に2から50個のエチレンオキシド基を含むもの;
・ アルキル-D-ガラクトシドウロン酸;
・ アシルサルコシネートおよびアシルグルタメート;
・ アルキルポリグリコシドカルボン酸エステル;
・ 脂肪酸塩;
から、単独で、または混合物として選択されるアニオン界面活性剤の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項14および15のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記の両性、双性イオンおよびアニオン界面活性剤の全含量が、前記洗浄組成物(B)の重量に対して、1重量%と20重量%との間、好ましくは、前記洗浄組成物(B)の重量に対して、1重量%と15重量%との間であることを特徴とする請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記洗浄組成物(A)および/または前記洗浄組成物(B)が、好ましくはカチオン性であるコンディショニング剤の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1ないし18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記コンディショニング剤がカチオンポリマーまたはシリコーンであることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記コンディショニング剤がアミノシリコーンであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記洗浄組成物(A)および/または(B)中の前記コンディショニング剤の含量が、前記洗浄組成物(A)および/または(B)のそれぞれの重量に対して、0.01重量%と20重量%との間であることを特徴とする請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記洗浄組成物(A)および/または(B)が、少なくとも1種の増粘剤を含むことを特徴とする請求項1ないし22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記洗浄組成物(A)および/または(B)中の前記増粘剤の含量が、前記洗浄組成物(A)または (B)のそれぞれの重量に対して、0.01重量%と20重量%との間であることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記洗浄組成物(B)がエアロゾルデバイスにパッケージ化されていることを特徴とする請求項1ないし24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記デバイスが噴射剤を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記噴射剤が、圧縮または液化ガスから選択されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記方法のステップc)が、前記方法のステップa)の後に直接実施されることを特徴とする請求項1ないし27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記ケラチン線維が、過剰な染料組成物を取り除くためにすすぎ洗いされ、次に、前記線維が、1回または複数回、通常、各回の間ですすぎ洗いをして、前記洗浄組成物(B)で洗浄されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記洗浄組成物(B)が、前記染料組成物の適用後、少なくとも12時間、好ましくは少なくとも24時間経ってから適用されることを特徴とする請求項1ないし29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
ステップc)が、2回のシャンプーによる洗浄の間に通常置かれる時間間隔で、数回実施されることを特徴とする請求項1ないし30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記時間間隔が12時間と2週間との間であることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ステップc)が、前のステップb)に対して、および/または、前のステップc)に対して、ある遅れをもって実施されることを特徴とする請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
ステップa)およびb)、または、a)およびc)を続けて実施し、第2ステップ(ステップb)またはステップc))の後、前記線維を乾燥させるか、あるいは、放置して乾かし、次に、ステップc)を実施することを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ステップc)が、染料組成物の適用後少なくとも12時間、あるいは、好ましくは適用後少なくとも24時間経ってから実施されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
染料組成物と、任意選択で、少なくとも1種の酸化剤を含む組成物;任意選択で、少なくとも1つの洗浄組成物(A);さらに、少なくとも1つの洗浄組成物(B)を含むことを特徴とする、請求項1ないし35のいずれか一項に記載の方法を実施するためのキット。
【請求項37】
少なくとも1つの複素環式基を備える少なくとも1種のカチオン直接染料を含む染料組成物を先行して使用することに関連して、色の染み出しを限られたものにするために、および/またはケラチン線維の着色をよりよく保護するために、界面活性剤として、アルキルポリグリコシドおよびモノグリセロール付加またはポリグリセロール付加界面活性剤、あるいはこれらの混合物から選択される少なくとも1種の非イオン界面活性剤を含む洗浄組成物の使用。
【請求項38】
前記非イオン界面活性剤の全含量が、前記洗浄組成物の重量に対して、4重量%と50重量%との間、好ましくは、前記洗浄組成物の重量に対して、6重量%と30重量%との間であることを特徴とする請求項37に記載の使用。
【請求項39】
前記洗浄組成物が、好ましくはカチオン性であるコンディショニング剤の少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項37および38のいずれかに記載の使用。
【請求項40】
前記コンディショニング剤が、カチオンポリマーおよび/またはアミノシリコーンであることを特徴とする請求項39に記載の使用。
【請求項41】
前記コンディショニング剤の含量が、前記洗浄組成物の重量に対して、0.01重量%と20重量%との間であることを特徴とする請求項39および40のいずれかに記載の使用。

【公開番号】特開2007−176959(P2007−176959A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−93106(P2007−93106)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【分割の表示】特願2004−359041(P2004−359041)の分割
【原出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】