説明

現像剤回収装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】現像剤収容容器内への現像剤の回収量を増加させることが可能な現像剤回収装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】上述した課題は、回収口47から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器50と、前記現像剤収容容器50の内部に前記回収口47を挟んで上下に配置され、前記回収口47側の現像剤搬送量が奥側の現像剤搬送量よりも多く設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材51,52とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像剤回収装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上記画像形成装置においては、現像装置から回収される現像剤や、クリーニング装置から回収される現像剤を現像剤収容容器へと搬送して、当該現像剤収容容器内に回収された現像剤を収容する現像剤回収装置を備えている。
【0003】
このような現像剤回収装置に関連する技術としては、例えば、特開2004−102137号公報や特開平11−10207号公報、特開2006−163032号公報、あるいは特開2006−251286号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
上記特開2004−102137号公報に係る廃トナー回収装置は、画像形成装置の装置本体内で発生する廃トナーを前記装置本体に着脱可能なトナー回収容器に回収する廃トナー回収装置において、
前記廃トナー回収容器を前記装置本体内の余剰空間形状に合わせて形成すると共に、この容器内に回収された廃トナーをその内部で移動させる移送手段を具備するように構成したものである。
【0005】
また、上記特開平11−10207号公報に係るトナー容器内の回転軸支持部構造は、トナーが収容された容器内に回転軸が回転可能に配置され、この回転軸の一端側が容器の内壁に凹設した有底筒状の軸受け部で支持されたトナー容器内の回転軸支持部構造において、上記回転軸の一端側には、該回転軸の一端側と軸受け部との隙間に侵入したトナーを回転軸の回転時に軸受け部の外部に導き出すトナー掻き出し溝が形成されたものである。
【0006】
さらに、上記特開2006−163032号公報に係る現像装置は、現像剤を収納する現像剤収納容器と、該現像剤を撹拌、搬送する回転部材と、該回転部材を該現像剤収納容器内部に保持する回転部材保持手段と、を有し、該回転部材保持手段は、該回転部材の軸部を保持すると共に、該軸部との間に隙間を有するように構成したものである。
【0007】
又、上記特開2006−251286号公報に係る現像装置は、トナーを含有する現像剤を収納するための現像剤収納容器と、該現像剤を撹拌、搬送する回転部材と、該回転部材を該現像剤収納部に保持する軸受部材と、を有する現像装置であって、該軸受部材は、該回転部材を保持する部位に突起部を有するように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−102137号公報
【特許文献2】特開平11−10207号公報
【特許文献3】特開2006−163032号公報
【特許文献4】特開2006−251286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、現像剤収容容器内への現像剤の回収量を増加させることが可能な現像剤回収装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、請求項1に記載された発明は、回収口から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器の内部に前記回収口を挟んで上下に配置され、前記回収口側の現像剤搬送量が奥側の現像剤搬送量よりも多く設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材とを備えたことを特徴とする現像剤回収装置である。
【0011】
また、請求項2に記載された発明は、回収口から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器の内部に前記回収口を挟んで上下に配置され、前記回収口側の現像剤搬送量が外部から前記回収口へと現像剤を搬送する搬送手段の現像剤搬送量よりも多く設定され、且つ奥側の現像剤搬送量が前記回収口側の現像剤搬送量よりも少なく設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材とを備えたことを特徴とする現像剤回収装置である。
【0012】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記少なくとも2つの現像剤搬送部材は、回転駆動される回転軸と、前記回転軸の外周に螺旋状に設けられた搬送羽根とから構成され、前記搬送羽根を回転軸の軸方向に沿った一部にのみ設けることにより、前記各現像剤搬送部材の軸方向に沿った現像剤搬送量を設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤回収装置である。
【0013】
又、請求項4に記載された発明は、前記少なくとも2つの現像剤搬送部材は、上側に配置された現像剤搬送部材の現像剤搬送量の方が、下側に配置された現像剤搬送部材の現像剤搬送量よりも多く設定されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤回収装置である。
【0014】
更に、請求項5に記載された発明は、前記少なくとも2つの現像剤搬送部材のうち、上側に配置された現像剤搬送部材は、前記回転軸の軸方向に沿って、前記回収口に対応した領域に設けられる第1群の搬送羽根と、前記第1群の搬送羽根に隣接して搬送羽根を設けない搬送羽根無し領域を介して複数設けられる少なくとも第2群及び第3群の搬送羽根とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤回収装置である。
【0015】
また、請求項6に記載された発明は、前記少なくとも2つの現像剤搬送部材のうち、下側に配置された現像剤搬送部材は、前記上側の現像剤搬送部材の第1群の搬送羽根に対応して、当該第1群の搬送羽根よりも短く設定された第1群の搬送羽根と、前記上側の現像剤搬送部材の第2群の搬送羽根の中間部から第3群の搬送羽根の先端にわたって設けられた第2群の搬送羽根とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤回収装置である。
【0016】
さらに、請求項7に記載された発明は、前記少なくとも2つの現像剤搬送部材は、その回転軸の一端部外周面に、軸方向に沿った溝部を周方向に沿って複数設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像剤回収装置である。
【0017】
又、請求項8に記載された発明は、前記少なくとも2つの現像剤搬送部材の回転軸を軸支する軸受け部材には、軸方向に沿った切欠部を周方向に沿って少なくとも1つ以上設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の現像剤回収装置である。
【0018】
更に、請求項9に記載された発明は、互いに異なった色の画像を形成する複数の画像形成部と、
前記複数の画像形成部から回収される現像剤を現像剤収容容器へと搬送する現像剤搬送手段と、
回収口から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器の内部に前記回収口を挟んで上下に配置され、前記回収口側の現像剤搬送量が前記奥側の現像剤搬送量及び前記現像剤搬送手段の現像剤搬送量よりも多く設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載された発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、現像剤収容容器内への現像剤の回収量を増加させることができる。
【0020】
また、請求項2に記載された発明によれば、回収口にて回収された現像剤が詰まったり、現像剤収容容器の内部への現像剤の搬送が不十分となることがなく、現像剤収容容器内への現像剤の回収量を増加させることができる。
【0021】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、簡単な構成で現像剤収容容器内への現像剤の回収量を増加させることができる。
【0022】
又、請求項4に記載された発明によれば、現像剤収容容器の回収口側で山状に堆積した現像剤を均すことができる。
【0023】
更に、請求項5に記載された発明によれば、現像剤搬送部材の軸方向に沿った予め定めれた位置で現像剤の山を形成しつつ、当該現像剤の山を均して現像剤収容容器の奥側へ向けて現像剤を搬送することができる。
【0024】
また、請求項6に記載された発明によれば、上側に配置された現像剤搬送部材によって形成された現像剤の山を適宜均しつつ現像剤収容容器の奥側へ向けて現像剤を搬送することができる。
【0025】
さらに、請求項7に記載された発明によれば、現像剤搬送部材の回転軸の外周面に現像剤が固着して、当該現像剤搬送部材の回転不良が発生するのを防止することができる。
【0026】
又、請求項8に記載された発明によれば、現像剤攪拌搬送部材の回転軸を軸支する軸受け部材に入り込んだ現像剤を確実に排出することができる。
【0027】
更に、請求項9に記載された発明によれば、回収口にて回収された現像剤が詰まったり、現像剤収容容器の内部への現像剤の搬送が不十分となることがなく、現像剤収容容器内への現像剤の回収量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置を示す断面構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタの要部を示す斜視構成図である。
【図4】現像剤搬送装置及び現像剤回収装置を示す概略構成図である。
【図5】第2の現像剤搬送部材を示す構成図である。
【図6】第2の現像剤搬送部材の軸支構造を示す構成図である。
【図7】現像剤回収装置の駆動機構を示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の動作を示す断面構成図である。
【図9】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の動作を示す断面構成図である。
【図10】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の動作を示す断面構成図である。
【図11】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の動作を示す断面構成図である。
【図12】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の動作を示す断面構成図である。
【図13】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の実験結果を示すグラフである。
【図14】この発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置の実験結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0030】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る現像剤回収装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のカラープリンタを示す構成図である。
【0031】
このカラープリンタは、図2に示すように、パーソナルコンピュータや図示しない画像読取装置等から出力される画像データ、あるいは電話回線やLAN等を介して送られてくる画像データに応じて、フルカラーやモノクロの画像を出力するものである。
【0032】
このカラープリンタ本体1の内部には、図2に示すように、パーソナルコンピュータ(PC)2や図示しない画像読取装置等から送られてくる画像データに対して、必要に応じて、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の予め定められた画像処理を施す画像処理部3が配置されているとともに、カラープリンタ全体の動作を制御する制御部4が配置されている。
【0033】
そして、上記の如く画像処理部3で予め定められた画像処理が施された画像データは、同じく画像処理部3によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色の画像データに変換され、次に述べるように、カラープリンタ本体1の内部に設けられた画像出力部5によってフルカラー画像やモノクロ画像として出力される。
【0034】
上記カラープリンタ本体1の内部には、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット(画像形成部)6Y、6M、6C、6Kが、第1色目のイエロー(Y)の画像形成ユニット6Yが相対的に高く、最終色の黒(K)の画像形成ユニット6Kが相対的に低くなるように、水平方向に対して予め定められた角度だけ傾斜した状態で一定の間隔を隔てて並列的に配置されている。
【0035】
このように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kを、予め定められた角度だけ傾斜した状態で配置することにより、これら4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kを水平に配置した場合と比較して、画像形成ユニット6Y、6M、6C、6K間の距離を短く設定することができ、カラープリンタ本体1の幅を小さくしてより一層の小型化が可能となる。
【0036】
これらの4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kは、基本的に、形成する画像の色以外は同様に構成されており、図2に示すように、大別して、図示しない駆動手段により矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される像保持体としての感光体ドラム8と、この感光体ドラム8の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール9と、当該感光体ドラム8の表面に予め定められた色に対応した画像データに応じて画像を露光して静電潜像を形成する画像露光装置7と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を予め定められた色のトナーで現像する現像装置10と、感光体ドラム8の表面を清掃するクリーニング装置11とから構成されている。
【0037】
上記感光体ドラム8としては、例えば、直径30mm程度のドラム状に形成され、表面に有機光導電体(OPC)等からなる感光体層を被覆したものが用いられ、図示しない駆動モータにより矢印A方向に沿って予め定められた速度で回転駆動される。
【0038】
また、上記帯電ロール9としては、例えば、芯金の表面に合成樹脂や合成ゴムからなり電気抵抗を調整した導電層を被覆したロール状の帯電器が用いられ、この帯電ロール9の芯金には、予め定められた帯電バイアスが印加される。
【0039】
上記画像露光装置7は、図2に示すように、4つの画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに共通に構成されており、各感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの表面に対応する色の画像データに応じて偏向走査されたレーザービームLBを照射することにより、画像データに応じた静電潜像を形成するように構成されている。なお、上記画像露光装置7としては、レーザービームLBを用いたものに限らず、各感光体ドラムに対応して配置されたLEDアレイ等を用いたものであっても勿論良い。
【0040】
上記画像処理部3からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kに共通に設けられた画像露光装置7に、対応する色の画像データが順次出力され、この画像露光装置7から画像データに応じて出射されたレーザービームLBは、対応する感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの表面に走査露光され、画像データに応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された静電潜像は、現像装置10Y、10M、10C、10Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0041】
上記各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの上方にわたって傾斜した状態で配置された中間転写体ユニット12の中間転写体としての中間転写ベルト13上に、4つの一次転写ロール14Y、14M、14C、14Kによって順次多重に一次転写される。
【0042】
この中間転写ベルト13は、複数のロールによって張り渡された無端状ベルト部材であって、当該ベルト部材の下辺走行領域が、その走行方向に沿った下流側が相対的に低く、且つ上流側が相対的に高くなるように、水平方向に対して傾斜した状態で配置されている。
【0043】
即ち、上記中間転写ベルト13は、図2に示すように、駆動ロール15と、従動ロール16と、二次転写部の背面支持ロール17と、従動ロール18との間に予め定められた張力で掛け回されており、図示しない定速性に優れた駆動モータによって回転駆動される駆動ロール15により、矢印B方向に沿って予め定められた速度で循環駆動される。上記中間転写ベルト13としては、例えば、可撓性を有するポリイミドやポリアミドイミド等の合成樹脂フィルムによって無端状ベルトとして形成したものが用いられる。上記中間転写ベルト13は、その下辺走行領域において、各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kと接触するように配置されている。
【0044】
また、上記中間転写ベルト13には、図2に示すように、当該中間転写ベルト13の上部走行領域の低位側端部に配置され、中間転写ベルト13上に一次転写されたトナー像を記録媒体19上に二次転写する二次転写手段としての二次転写ロール20が、背面支持ロール17によって張架された中間転写ベルト13の表面に接触するように配置されている。
【0045】
上記中間転写ベルト13上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、背面支持ロール17に中間転写ベルト13を介して接触する二次転写ロール20によって、記録媒体としての記録用紙19上に一括して二次転写され、これらの各色のトナー像が転写された記録用紙19は、鉛直方向の上方に位置する定着装置21へと用紙搬送経路22を介して搬送される。上記二次転写ロール20は、背面支持ロール17の側方に中間転写ベルト13を介して圧接しており、鉛直方向の下方から上方に搬送される記録用紙19上に、各色のトナー像を一括して二次転写するようになっている。
【0046】
上記二次転写ロール20としては、例えば、ステンレス等の金属からなる芯金の外周に、導電剤を添加した合成ゴム材料等の導電性弾性体からなる弾性体層を予め定められた厚さに被覆したものが用いられる。
【0047】
そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙19は、定着装置21の加熱ロール23及び加圧ベルト(又は加圧ロール)24によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、排出ロール25によってプリンタ本体1の上端部に設けられた排出トレイ26上に画像面を下にした状態で排出される。
【0048】
上記記録用紙19は、図2に示すように、プリンタ本体1内の底部に配置された給紙装置27の給紙トレイ28から予め定められたサイズ及び材質のものが、給紙ロール29及び用紙分離ロール対30、31により一枚ずつ分離された状態で給紙され、レジストロール32まで一旦搬送される。そして、上記給紙トレイ28から供給された記録用紙19は、中間転写ベルト13上のトナー像と同期して回転駆動されるレジストロール32によって中間転写ベルト13の二次転写位置へと送り出される。上記記録用紙19としては、普通紙以外にも、表面又は表裏両面にコーティング処理が施されたコート紙等の厚紙なども供給可能となっており、コート紙からなる記録用紙19には、写真画像なども出力される。
【0049】
なお、トナー像の一次転写工程が終了した感光体ドラム8の表面は、図2に示すように、クリーニング装置11によって残留トナーが除去されて、次の画像形成工程に備える。
【0050】
ところで、トナー像の二次転写工程が終了した中間転写ベルト13の表面は、図2に示すように、駆動ロール15の上流側の近傍に配置されたベルト用のクリーニング装置32によって残留トナー等が除去されて、次の画像形成工程に備える。
【0051】
また、上記記録用紙19の両面に画像を形成する場合には、片面に画像が形成された記録用紙19を、排出ロール25によってプリンタ本体1の上端部に設けられた排出トレイ26上にそのまま排出せずに、排出ロール25によって記録用紙19の後端を保持している状態で、当該排出ロール25を逆方向に回転させるとともに、用紙の搬送経路を搬送ロール33、34が配置された上方の両面用搬送経路35へと切り換え、記録用紙19の表裏を反転した状態で再度レジストロール32へと搬送し、記録用紙19の裏面に画像を形成する。
【0052】
なお、上記カラープリンタは、給紙トレイ28以外にも、プリンタ本体1の図1中の左側に示す正面に開閉自在に設けられた手差しトレイ36からも所望のサイズ及び材質の記録用紙19が給紙可能となっており、手差しトレイ36に配置された記録用紙19は、手差し搬送路37を介して用紙分離搬送ロール対38、39により一枚ずつ分離された状態で給紙され、レジストロール32へと搬送されるように構成されている。
【0053】
なお、図2中、符号40Y、40M、40C、40Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像装置10Y、10M、10C、10Kに対応する色のトナー又は現像剤(トナー及びキャリア)を供給するトナーカートリッジをそれぞれ示している。
【0054】
上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの現像装置10Y、10M、10C、10Kには、図2に示すように、トナーカートリッジ40Y、40M、40C、40Kから対応する色の少なくともトナーを含む現像剤が供給されて現像に使用されるとともに、各現像装置10Y、10M、10C、10Kからは、余剰な現像剤Gが排出される。
【0055】
上記各現像装置10Y、10M、10C、10Kから排出される余剰な現像剤Gは、図3及び図4に示すように、プリンタ本体1の一側面に配置された現像剤搬送手段としての現像剤搬送装置41によって現像剤回収装置42へと搬送される。現像剤搬送装置41は、各現像装置10Y、10M、10C、10Kから排出される余剰現像剤Gを下方へ搬送する搬送用筒部43Y、43M、43C、43Kを備えており、これらの搬送用筒部43Y、43M、43C、43Kの上端部には、各現像装置10Y、10M、10C、10Kの排出口から排出される余剰現像剤Gを受け入れる現像剤受入口44Y、44M、44C、44Kが、各現像装置10Y、10M、10C、10Kの高さに対応した位置に上方を向いて開口されている。
【0056】
上記現像剤搬送装置41では、現像剤受入口44Y、44M、44C、44Kから受け入れられた各色の余剰現像剤Gが、自重によって落下されて、当該現像剤搬送装置41の下端部に水平方向に沿って配置され、内部に搬送用オーガ45が配置された円筒形状の搬送通路46を介して回収口47から現像剤回収装置42の内部へと搬送される。なお、図3中、符号48は搬送用オーガ45を回転駆動するための駆動モータを示している。
【0057】
また、上記現像剤回収装置42は、図3に示すように、黒(K)の画像形成ユニット6Kの下方に隣接して、プリンタ本体1の感光体ドラム8と平行な奥行き方向に沿って配置されている。この現像剤回収装置42は、図4に示すように、下端部が断面略三角形状に細く形成された現像剤回収容器50を備えている。この現像剤回収容器50は、図1及び図4に示すように、高さ方向の寸法よりも奥行き方向の寸法が長く設定された長尺に形成されており、当該現像剤回収容器50の一端部の上方に外部から余剰現像剤Gを回収する回収口47が開口されている。
【0058】
また、上記現像剤回収容器50の内部には、図1に示すように、回収口47から回収された現像剤Gを、現像剤回収容器50の長手方向に沿った奥側へと搬送する少なくとも2つの第1及び第2の現像剤搬送部材51、52が、回収口47を挟んで鉛直方向の上下に沿って互いに平行に配置されている。なお、図示の実施の形態では、現像剤搬送部材として、上下に2つ配置された第1及び第2の現像剤搬送部材51、52を用いた場合について説明するが、3つ以上設けるように構成しても良い。
【0059】
上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52は、図1に示すように、予め定められた方向に沿って回転駆動される回転軸53、54と、当該回転軸53、54の外周に軸方向に沿って予め定められた間隔を隔てて複数に分離して(間欠的に)形成された螺旋状の搬送羽根55、56とから構成されている。上方に配置された第1の現像剤搬送部材51は、図1に示すように、現像剤の回収口47側に配置された第1群の搬送羽根55aと、回転軸53の外周に軸方向に沿って予め定められた第1の間隔L1だけ搬送羽根が設けられない羽根無し領域57aを介して配置された第2群の搬送羽根55bと、回転軸53の外周に軸方向に沿って予め定められた第2の間隔L2だけ搬送羽根が設けられない第2の羽根無し領域57bを介して配置された第3群の搬送羽根55cと、第3群の搬送羽根55cの下流側に回転軸53の外周に軸方向に沿って端部まで搬送羽根が設けられない第3の羽根無し領域57cとを備えるように構成されている。
【0060】
また、下方に配置された第2の現像剤搬送部材52は、図5に示すように、現像剤の回収口47側に配置された第1群の搬送羽根56aと、回転軸54の外周に軸方向に沿って予め定められた第3の間隔L3だけ搬送羽根が設けられない第1の羽根無し領域58aを介して配置された第2群の搬送羽根56bと、第2群の搬送羽根56bの下流側に回転軸54の外周に軸方向に沿って端部まで搬送羽根が設けられない第2の羽根無し領域58bとを備えるように構成されている。
【0061】
上記第1の現像剤搬送部材51は、図1に示すように、第1群〜第3群の搬送羽根55a〜55cを備えているのに対して、第2の現像剤搬送部材52は、第1群及び第2群の搬送羽根56a、56bを備えており、上方に位置する第1の現像剤搬送部材51の単位時間あたりの軸方向に沿った現像剤の搬送量が、下方に位置する第2の現像剤搬送部材52の単位時間あたりの現像剤搬送量よりも多くなるように設定されている。
【0062】
また、上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52は、図4に示すように、回収口47側の端部に第1群の搬送羽根55a、56aが上下に配置されているため、これら第1及び第2の現像剤搬送部材51、52の第1群の搬送羽根55a、56aは、現像剤収容装置42の回収口47へと現像剤Gを搬送する搬送用オーガ45よりも単位時間あたりの現像剤搬送量が多くなるように設定されている。そのため、上記現像剤収容容器50内の回収口47側の端部近傍において、回収された現像剤Gが滞留することがない。
【0063】
さらに、上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52は、図1に示すように、回転軸53、54の軸方向に沿って見た場合、回収口47側の端部に、第1群の搬送羽根55a、56aを上下に備えているのに対して、回収口47と反対側の奥側には、第2群の搬送羽根55b、56b及び第3群の搬送羽根55cが、回転軸53、54の軸方向に沿って位置をずらすように配置されているため、回収口47側の単位時間あたりの現像剤搬送量が現像剤収容容器50の奥側の単位時間あたりの現像剤搬送量よりも多くなるように構成されている。
【0064】
また、上記第2の現像剤搬送部材52の第2群の搬送羽根56bは、図1に示すように、第1の現像剤搬送部材51の第2群の搬送羽根55aよりも軸方向の下流側にずれた位置に配置されており、第1の現像剤搬送部材51の第1群の搬送羽根55aと第2群の搬送羽根55bとの間、及び第2の現像剤搬送部材52の第1群の搬送羽根56aと第2群の搬送羽根56bとの間に、現像剤Gの山を形成するように設定されている。
【0065】
さらに、上記第2群の現像剤搬送部材52の第2群の搬送羽根56bは、図1に示すように、第1現像剤搬送部材51の第2群搬送羽根55bの中間位置に対応した位置から、第3群搬送羽根55cの軸方向に沿った上流側の端部までに相当する位置にわたって配置されている。
【0066】
上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52、特に下方の第2の現像剤搬送部材52には、図5及び図6に示すように、回転軸53、54の奥側の端部にフランジ部60が設けられており、このフランジ部60の先端部に位置する回転軸53、54の軸支部61の外周面には、軸方向に沿った溝部62が周方向に沿って複数、図示例では90度の位置に4つ設けられている。
【0067】
また、上記回転軸53、54の軸支部61を回転自在に支持する軸受け部材63には、図6に示すように、軸方向に沿った切欠部64が周方向に沿って少なくとも1つ以上(図示例では1つ)設けられている。
【0068】
なお、上記切欠部64には、軸受け部材63を現像剤回収容器50の側壁65に装着するためのスナップフィット66を一体的に設けるように構成しても良い。
【0069】
上記現像剤回収装置42は、図3に示すように、黒色の画像形成ユニット6Kの感光体ドラム8K等を回転駆動する感光体モータ70によって回転駆動される。上記感光体モータ70の回転駆動力は、従動ギア71を介して感光体ドラム8Kの軸方向に沿った一端部に設けられた感光体ギア72に伝達されるとともに、この感光体ギア72の回転駆動力は、図7に示すように、当該感光体ギア72に噛み合わされた従動ギア73を介して、黒色の画像形成ユニット6Kのクリーニング装置11Kの図示しないアジテータを回転駆動するクリーニングギア74に伝達される。また、上記クリーニングギア74からは、従動ギア75、76を介して、第1及び第2の現像剤搬送部材51、52の回転軸53、54の駆動側の端部に取り付けられた駆動ギア77、78と噛み合うように構成されている。
【0070】
上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52は、駆動ギア77、78によって回転駆動される回転軸53、54の回転方向が互いに逆方向となるのに対して、これらの第1及び第2の現像剤搬送部材51、52は、現像剤の搬送方向が同一方向となっているため、回転軸53、54の外周に設けられる搬送羽根55、56は、図1に示すように、その螺旋の回転方向が互いに反対方向となるように形成されている。
【0071】
以上の構成において、この実施の形態に係る現像剤回収装置を適用したカラープリンタでは、次のようにして、現像剤回収容器内への現像剤の回収量を増加させることが可能となっている。
【0072】
すなわち、上記カラープリンタでは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に画像データに対応した静電潜像が形成され、これらの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された静電潜像は、現像装置10Y、10M、10C、10Kによって現像されてトナー像となり、感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像は、中間転写ベルト13上に多重に転写された後、記録用紙19上に一括して二次転写され、定着されることにより、フルカラーやモノクロ等の画像が形成される。
【0073】
その際、上記現像装置10Y、10M、10C、10Kでは、徐々にトナーが消費されるとともに、トナーの消費に応じてトナーカートリッジ40Y、40M、40C、40Kから予め定められたタイミングでトナーが補給される。
【0074】
また、上記現像装置10Y、10M、10C、10Kからは、余剰な現像剤が徐々に排出され、これらの現像装置10Y、10M、10C、10Kから排出される余剰な現像剤は、図3及び図4に示すように、現像剤搬送装置41へと搬送され、当該現像剤搬送装置41を介して現像剤回収装置42の現像回収容器50へと回収される。
【0075】
なお、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各画像形成ユニット6Y、6M、6C、6Kでは、クリーニング装置11Y、11M、11C、11Kで回収された現像剤も、図3及び図4に示すように、現像剤搬送装置41へと搬送され、当該現像剤搬送装置41を介して現像剤回収装置42の現像回収容器50へと回収される。
【0076】
ところで、上記現像剤搬送装置41によって現像剤回収装置42の現像回収容器50へと回収された現像剤は、図1に示すように、現像剤回収容器50の一端部に設けられた回収口47から、当該現像剤回収容器50の内部へと回収される。
【0077】
上記現像剤回収容器50の内部には、図1に示すように、回収口47を上下に挟んで第1及び第2の現像剤搬送部材51、52が現像剤回収容器50の長手方向に沿って互いに平行に配置されている。そのため、上記回収口47から現像剤回収容器50の内部に回収された現像剤Gは、図8に示すように、現像剤搬送装置41と同期して回転駆動される第1及び第2の現像剤搬送部材51、52によって現像剤回収容器50の長手方向に沿った奥側へと攪拌しつつ搬送される。
【0078】
その際、上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52には、図1に示すように、回収口47側の端部に、第1群の搬送羽根55a、55bが設けられているため、回収口47から現像剤回収容器50の内部に回収された現像剤Gは、これらの第1群の搬送羽根55a、55bによって現像剤回収容器50の奥側へと搬送される。
【0079】
ただし、上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52の第1群の搬送羽根55a、55bは、回収口47側の端部に予め定められた長さのみにわたって設けられているため、これらの第1群の搬送羽根55a、55bによって搬送された現像剤は、図9に示すように、当該第1群の搬送羽根55a、55bの軸方向に沿った下流側に山を形成する。
【0080】
その後、上記第1群の搬送羽根55a、55bの軸方向に沿った下流側に形成された現像剤Gの山が次第に大きくなると、図10に示すように、第1の現像剤搬送部材51の第2群の搬送羽根55bの上流側の端部に到達し、当該第2群の搬送羽根55bによって更に下流側へと搬送され、現像剤Gの山が奥側へ向けて裾野が広がるように堆積する。このとき、現像剤Gの山の奥側に位置する裾野部分は、第2の現像剤搬送部材52の第2群の搬送羽根56bによって下流側へと搬送され、現像剤Gの山が奥側へ向けて裾野が更に広がるように堆積する。
【0081】
更に、上記第1群の搬送羽根55a、56a及び第2群の搬送羽根55b、56bの軸方向に沿った下流側に形成された現像剤Gの山が次第に大きくなると、図11に示すように、第1の現像剤搬送部材51の第3群の搬送羽根55cの上流側の端部に到達し、当該第3群の搬送羽根55cによって更に下流側へと搬送され、現像剤Gの山が奥側へ向けて裾野が広がるように堆積する。
【0082】
その後、上記第1及び第2の現像剤搬送部材51、52の第1群の搬送羽根55a、56a及び第2群の搬送羽根55b、56b、更には第3群の搬送羽根55cによって軸方向に沿った下流側に搬送された現像剤Gは、図12に示すように、第1の現像剤搬送部材51の第3群の搬送羽根55cによって下流側へと搬送され、現像剤Gの山の裾野が現像剤収容容器50の奥側の端部に到達する。
【0083】
すると、上記第1の現像剤搬送部材51の第3群の搬送羽根55cによって下流側へと搬送される現像剤Gは、徐々に裾野が高くなり、当該第3群の搬送羽根55cの搬送力によって、現像剤収容容器50の奥側の端部へと徐々に充填されていく。
【0084】
その結果、上記現像剤収容容器50の容量が略満杯となるまで、現像剤を回収することが可能となり、現像剤回収容器50内への現像剤Gの回収量を従来に比較して大幅に増加させることができる。
【0085】
そこで、本発明者は、図1に示すような現像剤回収装置42を試作し、現像剤回収容器50内への現像剤Gの回収量とともに、第1及び第2の現像剤搬送部材51、52を回転駆動する駆動トルクがどのように変化するかを確認する実験を行った。
【0086】
その際、回転軸の軸支部に溝を設けたものと溝を設けない溝なしのものをそれぞれ用いて、駆動トルクがどのように変化するかを確認した。
【0087】
また、上記現像剤回収容器50の内部への現像剤Gの回収量が700gに達した際に、現像剤Gの回収を停止して空回転させることにより、異音の発生等を確認する実験を行った。
【0088】
図13及び図14は上記実験例の結果をそれぞれ示すグラフである。
【0089】
図13から明らかなように、回転軸54の軸支部61に溝62を設けたものと溝62を設けない溝なしのものも共に、現像剤を700g回収することができ、比較例の470g程度に比べて大幅に増加することがわかったが、回転軸54の軸支部61に溝62を設けない溝なしのものは、現像剤の回収量が700gに達すると、駆動トルクが急激に増加することがわかった。なお、比較例は、第1の現像剤搬送部材の全長にわたって連続して搬送羽根を設けるとともに、第2の現像剤搬送部材には、回収口47側から中間部まで連続して搬送羽根を設けたものを使用したものである。
【0090】
この駆動トルクの増加は、回転軸54の軸支部61と軸受け部材63との間に回収した現像剤Gが入り込み、両者の間で擦られて現像剤Gの固着が発生したためと考えられる。
【0091】
また、上記現像剤回収容器50の内部への現像剤Gの回収量が700gに達した際に、現像剤Gの回収を停止して空回転させると、図14に示すように、回転軸54の軸支部61に溝62を設けない溝なしのものは、約5分程度経過した後に、異音が発生して第2の現像剤搬送部材52の回転駆動が不可能となり停止した。
【0092】
これは、上述したように、回転軸54の軸支部61と軸受け部材63との間に回収した現像剤Gが入り込み、両者の間で擦られて現像剤Gの固着が発生したためと考えられる。
【符号の説明】
【0093】
41:現像剤搬送装置、42:現像剤回収装置、50:現像剤収容容器、51:第1の現像剤搬送部材、52:第2の現像剤搬送部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収口から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器の内部に前記回収口を挟んで上下に配置され、前記回収口側の現像剤搬送量が奥側の現像剤搬送量よりも多く設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材とを備えたことを特徴とする現像剤回収装置。
【請求項2】
回収口から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器の内部に前記回収口を挟んで上下に配置され、前記回収口側の現像剤搬送量が外部から前記回収口へと現像剤を搬送する搬送手段の現像剤搬送量よりも多く設定され、且つ奥側の現像剤搬送量が前記回収口側の現像剤搬送量よりも少なく設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材とを備えたことを特徴とする現像剤回収装置。
【請求項3】
前記少なくとも2つの現像剤搬送部材は、回転駆動される回転軸と、前記回転軸の外周に螺旋状に設けられた搬送羽根とから構成され、前記搬送羽根を回転軸の軸方向に沿った一部にのみ設けることにより、前記各現像剤攪拌搬送部材の軸方向に沿った現像剤搬送量を設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤回収装置。
【請求項4】
前記少なくとも2つの現像剤搬送部材は、上側に配置された現像剤搬送部材の現像剤搬送量の方が、下側に配置された現像剤搬送部材の現像剤搬送量よりも多く設定されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤回収装置。
【請求項5】
前記少なくとも2つの現像剤搬送部材のうち、上側に配置された現像剤搬送部材は、前記回転軸の軸方向に沿って、前記回収口に対応した領域に設けられる第1群の搬送羽根と、前記第1群の搬送羽根に隣接して搬送羽根を設けない搬送羽根無し領域を介して複数設けられる少なくとも第2群及び第3群の搬送羽根とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤回収装置。
【請求項6】
前記少なくとも2つの現像剤搬送部材のうち、下側に配置された現像剤搬送部材は、前記上側の現像剤搬送部材の第1群の搬送羽根に対応して、当該第1群の搬送羽根よりも短く設定された第1群の搬送羽根と、前記上側の現像剤搬送部材の第2群の搬送羽根の中間部から第3群の搬送羽根の先端にわたって設けられた第2群の搬送羽根とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像剤回収装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つの現像剤搬送部材は、その回転軸の一端部外周面に、軸方向に沿った溝部を周方向に沿って複数設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像剤回収装置。
【請求項8】
前記少なくとも2つの現像剤搬送部材の回転軸を軸支する軸受け部材には、軸方向に沿った切欠部を周方向に沿って少なくとも1つ以上設けたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の現像剤回収装置。
【請求項9】
互いに異なった色の画像を形成する複数の画像形成部と、
前記複数の画像形成部から回収される現像剤を現像剤収容容器へと搬送する現像剤搬送手段と、
回収口から回収された現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器の内部に前記回収口を挟んで上下に配置され、前記回収口側の現像剤搬送量が前記奥側の現像剤搬送量及び前記現像剤搬送手段の現像剤搬送量よりも多く設定された少なくとも2つの現像剤搬送部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−191408(P2011−191408A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56167(P2010−56167)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】