現像剤搬送装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置
【課題】現像剤供給量のばらつきを抑制することが可能な現像剤搬送装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくともトナーを含む現像剤が搬送される現像剤搬送経路131と、前記現像剤搬送経路の内部に配設され、当該現像剤搬送経路に設けられた供給口133の近傍に、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部138を設けた現像剤搬送部材と、を備えるように構成して課題を解決した。
【解決手段】少なくともトナーを含む現像剤が搬送される現像剤搬送経路131と、前記現像剤搬送経路の内部に配設され、当該現像剤搬送経路に設けられた供給口133の近傍に、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部138を設けた現像剤搬送部材と、を備えるように構成して課題を解決した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像剤搬送現像剤搬送装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2000−29313号公報
【0003】
従来、この種の現像剤搬送装置としては、例えば、特開2000−29313号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
この特開2000−29313号公報に係る画像形成装置のトナー戻し装置は、クリーニング装置によって回収された残留トナーを現像装置に戻すための画像形成装置のトナー戻し装置であって、入口が前記クリーニング装置近傍に配置されるとともに出口が前記現像装置近傍に配置された管路と、前記管路内に軸方向に沿って回転自在に配置されるとともに外周部にトナー搬送用の螺旋状の羽根部材を有し、前記管路の出口側におけるトナー搬送力が入口側におけるトナー搬送力より大きいトナー搬送部材と、を備えるように構成したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、現像剤供給量のばらつきを抑制することが可能な現像剤搬送装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、請求項1に記載された発明は、少なくともトナーを含む現像剤が搬送される現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、当該現像剤搬送経路に設けられた供給口の近傍に、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像剤搬送装置である。
【0007】
また、請求項2に記載された発明は、前記現像剤密部は、前記供給口に対応した位置から、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に渡って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤搬送装置である。
【0008】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記現像剤搬送部材の現像剤密部に、当該現像剤密部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置である。
【0009】
又、請求項4に記載された発明は、前記供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に、前記現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の現像剤搬送装置である。
【0010】
更に、請求項5に記載された発明は、少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から供給される現像剤によって、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤担持体を有する現像装置ハウジングと、
前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングへと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングの現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置ハウジングの供給口の近傍に、当該現像装置ハウジングの供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像装置である。
【0011】
また、請求項6に記載された発明は、表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される像担持体と、
少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置の供給口の近傍に、当該現像装置側の供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された発明によれば、現像剤供給量のばらつきを抑制することができる。
【0013】
また、請求項2に記載された発明によれば、現像剤を十分に密にさせることができ、現像剤の粗密のばらつきに起因した現像剤供給量のばらつきをより一層抑制することができる。
【0014】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、現像剤密部の現像剤が凝集するのを回避することができる。
【0015】
又、請求項4に記載された発明によれば、現像剤のほぐし効果を十分得ることができる。
【0016】
更に、請求項5に記載された発明によれば、請求項1に記載された現像剤搬送装置と同様の効果を奏する現像装置を提供することができる。
【0017】
また、請求項6に記載された発明によれば、請求項1に記載された現像剤搬送装置と同様の効果を奏する画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る現像剤搬送装置及び現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンターを示すものである。
【0020】
図2において、1は画像形成装置本体としてのタンデム型のフルカラープリンターの本体を示すものであり、当該プリンター本体1の内部には、その略中央部に、画像形成ユニット2が鉛直方向に沿って上下に配設されている。また、フルカラープリンター本体1の内部には、画像形成ユニット2の一側(図示例では、右側)に、画像形成ユニット2で形成された複数色のトナー像が転写される記録媒体を吸着した状態で搬送する用紙搬送ベルトユニット3が配設されているとももに、当該画像形成ユニット2の他側(図示例では、左側)には、制御回路等を備えた制御ユニット4が、画像形成ユニット2の斜め下方に、高圧電源回路等を備えた電源回路ユニット5が、それぞれ配設されている。また、上記フルカラープリンター本体1内の底部には、記録媒体としての記録用紙37等を給紙する給紙装置6が配設されている。
【0021】
上記画像形成ユニット2は、下から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を形成する4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kを備えており、これらの4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、鉛直方向に沿って一定の間隔を隔てて並列的に配設されている。
【0022】
これらの4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、形成する画像の色以外はすべて同様に構成されており、大別して、図2に示すように、矢印方向に沿って所定の回転速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム8と、この感光体ドラム8の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール9と、後述する画像露光装置21によって感光体ドラム8の表面に各色に対応した画像露光を施して静電潜像を形成するための画像露光用通路10と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像する現像手段としての現像装置11と、感光体ドラム8上に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置12と、現像装置11に供給する現像剤を収容した現像剤収容容器13とから構成されている。
【0023】
なお、図示の実施の形態では、現像剤収容容器13が現像装置11と一体的に構成されているが、これに限らず、現像剤収容容器13を現像装置11とは別体として分離した状態で配設しても勿論良い。
【0024】
上記画像露光装置21は、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kに共通に構成されており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像データに基づいてレーザービームLBを出射する4つの半導体レーザー14と、当該4つの半導体レーザー14からそれぞれ出射された4本のレーザービームLBを平行光化するコリメータレンズ15と、前記半導体レーザー14から出射されたレーザービームLBを反射する反射ミラー16と、この反射ミラー16で反射されたレーザービームLBを偏向走査する回転多面鏡17と、この回転多面鏡17で反射されたレーザービームLBを各画像形成部7Y、7M、7C、7Kの感光体ドラム8上に走査露光する複数枚の反射ミラー18、19と、レーザービームLBを透過する透過ガラス20とを備えるように構成されている。なお、反射ミラー18、19は、レーザービームLBの偏向角度(θ)に応じて焦点距離(f)を変える機能を有している。
【0025】
一方、上記フルカラープリンター本体1の内部には、図2に示すように、制御ユニット4が配設されており、この制御ユニット4には、例えば、画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理装置30が設けられている。この画像処理装置30からは、画像露光装置10にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像データが順次出力され、この画像露光装置10から画像データに応じて出射される4本のレーザービームLBが、それぞれの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された静電潜像は、現像装置11Y、11M、11C、11Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0026】
さらに、上記用紙搬送ベルトユニット3は、図2に示すように、無端状ベルトとして、切れ目が無く循環し移動する用紙搬送ベルト31を備えており、当該用紙搬送ベルト31は、各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kで形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が転写される記録媒体としての記録用紙37を静電的に吸着した状態で搬送するように構成されている。また、上記用紙搬送ベルトユニット3は、後述する反転用の用紙搬送経路50に設けられた搬送ロール49と共に一体的にユニット化されており、記録用紙37のジャム等が発生した場合に、プリンタ本体1のフロントカバー32を開けることにより、プリンタ本体1に対して時計周り方向に回動した退避位置に移動可能となっている。
【0027】
上記用紙搬送ベルト31は、図2に示すように、鉛直方向に沿って上下に配設された張架ロールとしての駆動ロール33と従動ロール34との間に、所定のテンションで張架されており、例えば、図示しない駆動モータによってギア等を介して回転駆動される駆動ロール33によって、所定の速度で時計周り方向に沿って循環移動するように構成されている。上記駆動ロール33と従動ロール34との距離は、例えば、A3サイズの記録用紙37の長さと略等しい長さに設定されているが、これに限らず、駆動ロール33と従動ロール34との距離は、任意に設定して良いことは勿論である。上記用紙搬送ベルト31としては、例えば、可撓性を有するポリイミド等の合成樹脂フィルムを無端ベルト状に形成したものが用いられる。
【0028】
また、上記従動ロール34の表面には、図2に示すように、記録用紙37を用紙搬送ベルト31の表面に静電的に吸着させるための吸着ロール36が、用紙搬送ベルト31を介して当接するように配設されている。この吸着ロール36は、例えば、プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの帯電ロール9と同様に、金属製芯金の表面に導電性ゴムを被覆して構成されており、金属製芯金に所定の吸着用のバイアス電圧が印加されるようになっている。そして、吸着ロール36は、給紙装置6から送られてくる転写用紙37を静電的に帯電して、用紙搬送ベルト31の表面に吸着させるように構成されている。
【0029】
上記各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、用紙搬送ベルト31の表面に吸着された状態で搬送される記録用紙37上に、転写ロール38Y、38M、38C、38Kによって互いに重ね合わされた状態で多重に転写される。なお、上記転写ロール38Y、38M、38C、38Kは、用紙搬送ベルトユニット3側に一体的に取り付けられている。
【0030】
上記記録用紙37は、図2に示すように、プリンター本体1の底部に配設された給紙装置6から給紙される。この給紙装置6は、所望のサイズや材質の記録用紙37を収容した用紙トレイ39を備えており、当該用紙トレイ39からは、所望のサイズや材質の記録用紙37が給送ロール40によって給送されるとともに、供給ロール41と捌きロール42によって1枚ずつ分離された状態で給紙され、レジストロール43を介して所定のタイミングで用紙搬送ベルト31上の吸着位置へと搬送されるようになっている。
【0031】
なお、上記記録用紙37としては、シート状部材であって、例えば、A4サイズやA3サイズ、あるいはB5サイズやB4サイズなど種々のサイズ、及び、普通紙、コート紙等の厚紙や、OHPシートなど、種々の材質のものが用いられる。
【0032】
そして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が多重に転写された記録用紙37は、図2に示すように、当該記録用紙37自身が有する剛性(所謂、コシ)によって用紙搬送ベルト31から分離された後、定着装置44へと搬送され、定着装置44によって熱及び圧力で、各色のトナー像が記録用紙37上に定着される。上記用紙搬送ベルト31と定着装置44は、近接して配設されており、定着装置44から分離された記録用紙37は、用紙搬送ベルト31の搬送力によって定着装置44へと搬送される。その後、各色のトナー像が定着された記録用紙37は、排出ロール45によって、フルカラープリンター本体1の上部に設けられた排出トレイ46上にプリント面を下にした状態で排出され、プリント動作が終了する。
【0033】
なお、上記フルカラープリンターでは、フルカラーの画像に限らず、モノクロなど所望の色の画像をプリントすることが可能となっており、プリントする画像の色に応じて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のすべて、又は一部のプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kによってトナー像が形成される。
【0034】
また、上記フルカラープリンターによって記録用紙37の両面に画像を形成する場合には、定着装置44によって片面に画像が定着された記録用紙37を、そのまま排出ロール45によって排出トレイ46上に排出せずに、記録用紙37の後端が排出ロール45によって保持された状態で、当該排出ロール45を逆転させるとともに、切り替えゲート47によって、記録用紙37の搬送経路を上方に切り替え、プリンタ本体1の一側面に沿って設けられた搬送ロール49を備えた反転用の用紙搬送経路50へと搬送する。そして、この反転用の用紙搬送経路50に搬送された記録用紙37は、その表裏が反転された状態で、再度、レジストロール43によって用紙搬送ベルト31の吸着位置まで搬送され、裏面にトナー像が転写された後、定着装置44によって熱及び圧力で定着処理が施され、排出ロール45によってプリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ46上に排出されるようになっている。
【0035】
なお、図2中、符号51はプリンター本体1の側面に設けられた図示しない手差しトレイから、所望のサイズ及び材質の転写材を給紙するための給紙ロールを、52は給紙ロール51によって給紙された記録媒体をレジストロール43へ搬送する搬送ロールをそれぞれ示している。
【0036】
ところで、この実施の形態では、図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kが、回転駆動される感光体ドラム8や帯電ロール9、及びクリーニング装置12を有する上部の第1のユニット121と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を現像する現像装置11、及び現像装置11に供給する現像剤を収容した現像剤収容容器13とを有する下部の第2のユニット122とから構成されている。
【0037】
上記第1のユニット121と第2のユニット122は、図3に示すように、感光体ドラム8と反対側の端部に設けられた支点123を介して、感光体ドラム8と現像ロール116とが互いに接離する方向に揺動自在に連結されているとともに、第1のユニット121の感光体ドラム8と第2のユニット122の現像ロール116の軸方向に沿った両端部に設けられた図示しないトラッキングロールとが当接するように、コイルスプリング等の付勢手段124によって付勢されている。
【0038】
また、上記のごとく構成された各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、図2に示すように、プリンター本体1の正面に開閉自在に設けられたフロントカバー32を開くことによって、それぞれ個別にプリンター本体1に対して着脱可能となるように構成されており、感光体ドラム8が劣化した場合や、現像剤収容容器13内に収容されたの現像剤が空となった場合に、プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7K毎にプリンター本体1から取り外して、新しいプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kと交換することにより、ユーザーが容易にメンテナナスを行うことが可能となっている。
【0039】
さらに、上記プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの現像剤収容容器13には、図4及び図5に示すように、トナーのみからなる一成分の現像剤110又はトナーとキャリアとからなる二成分の現像剤110が収容されているとともに、当該現像剤収容容器13の内部には、現像剤110を攪拌しつつ、現像装置11側の端部であって当該現像剤収容容器13の長手方向の一端部に形成された現像剤排出用の開口部111から現像剤110を供給するための現像剤攪拌部材としてのフィルム状のアジテーター112が2つ平行に配設されている。また、上記現像剤収容容器13と現像剤排出用の開口部111を介して連通した現像装置11の現像装置ハウジング113との間には、現像剤収容容器13から現像装置11へと現像剤を搬送する現像剤搬送装置130が配設されている。
【0040】
なお、この実施の形態では、現像剤収容容器13内にトナーのみからなる一成分の現像剤110が収容されており、現像剤収容容器13は、トナー収容容器となっている。
【0041】
上記現像装置ハウジング113の内部には、図4及び図5に示すように、当該現像装置ハウジング113内に供給された現像剤110を攪拌しつつ矢印方向に沿って搬送する攪拌オーガー114が回転可能に配設されているとともに、現像剤110を攪拌搬送しつつ現像剤担持体としての現像ロール116に現像を供給する供給オーガー115が、当該攪拌オーガー114と平行に回転可能に配設されている。さらに、上記攪拌オーガー114と供給オーガー115との間に設けられた仕切り壁117には、図5に示すように、これら攪拌オーガー114及び供給オーガー115の軸方向に沿った両端部において、現像剤110の受け渡しを行うための通路118、119が設けられている。
【0042】
そして、上記現像装置11では、図4及び図5に示すように、供給オーガー115によって現像ロール116へと供給された現像剤110の層厚を、層厚規制用ロール120によって所定の値に規制しながら、感光体ドラム8と対向する現像領域へと搬送し、当該感光体ドラム8の表面に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像するようになっている。
【0043】
なお、上記現像装置11の内部に収容された現像剤110としては、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤110が用いられているが、トナーのみからなる一成分の現像剤を用いても勿論良い。
【0044】
さらに、上記クリーニング装置12は、図3に示すように、感光体ドラム8の表面に残留した転写残トナーを、クリーニングブレード26によって除去し、除去された転写残トナーをクリーニング装置12の内部27に回収して収容するように構成されている。
【0045】
ところで、この実施の形態では、現像剤収容容器から現像装置へと現像剤を搬送する現像剤搬送装置を備えており、この現像剤搬送装置は、少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器から現像装置へと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置側の現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置側の供給口の近傍に、前記現像剤搬送経路内を搬送される現像剤に対して搬送力を作用させずに、当該現像装置側の供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力のみによって現像剤を前記現像装置側の供給口へ供給するために滞留させる現像剤滞留部を設けた現像剤搬送部材とを備えるように構成されている。
【0046】
すなわち、この実施の形態では、図4に示すように、現像装置11と、当該現像装置11の背面側に一体的に配設された現像剤収容容器13との間に、現像剤収容容器13から現像装置11へと現像剤110を搬送する現像剤搬送装置130が設けられている。この現像剤搬送装置130は、図6に示すように、現像剤収容容器13の現像剤排出用の開口部111から現像剤110が、円筒形の管状に形成された現像剤搬送経路131の内部へと送られた後、当該現像剤搬送経路131の内部に送られた現像剤110は、現像剤搬送経路131の長手方向の図6中手前側に、現像剤搬送部材132によって搬送される。そして、上記現像剤搬送経路131内を搬送された現像剤110は、図7に示すように、現像剤供給口133から現像装置11の内部へと供給されるように構成されている。
【0047】
上記現像剤搬送経路131は、図4に示すように、現像装置11と、当該現像装置11の背面側に一体的に配設された現像剤収容容器13との間に、これら現像装置11及び現像剤収容容器13の底面として一体的に形成された現像装置ハウジング113と、当該現像装置ハウジング113の上部に嵌合された状態で設けられた現像剤搬送経路形成部材、兼仕切り部材134とによって、上述したように円筒形の管状に形成されている。
【0048】
そして、この現像剤搬送経路131には、現像剤収容容器13側の現像剤搬送部材132の搬送方向の一端部に、当該現像剤収容容器13から現像剤110を排出する現像剤排出用の開口部111が形成されているとともに、その現像装置11側の搬送用のオーガー114の搬送方向の一端部であって、前記現像剤排出用の開口部111と反対側の他端部には、現像剤搬送経路131中を搬送された現像剤を現像装置11へと供給する現像剤供給口133が開口されている。
【0049】
また、上記現像剤排出用の開口部111は、図6に示すように、例えば、現像剤搬送経路131の上部に開口されているとともに、現像剤供給口133は、図7に示すように、現像剤搬送経路131の側面か又は下部に開口されている。
【0050】
一方、上記現像剤搬送部材132は、図8に示すように、円柱形状に形成された回転軸135の外周に搬送羽根136を所定のピッチで螺旋状に形成して構成されており、現像剤収容容器13から排出される現像剤110を現像剤(トナー)搬送方向に沿って搬送し、現像剤搬送方向の下流側の端部近傍に位置する供給口133から現像装置11内へと供給するものである。また、上記現像剤搬送部材132の現像剤搬送方向下流側の端部には、当該現像剤搬送部材132によって搬送される現像剤110を現像剤搬送方向の上流側へ搬送する戻し用の搬送羽根137が、搬送羽根136と逆向きの螺旋状に短く設けられている。
【0051】
さらに、上記現像剤搬送部材132には、図8に示すように、その現像装置11側の現像剤供給口134の近傍に、現像剤搬送経路131内を搬送される現像剤110に対して搬送力を作用させずに滞留させることで、上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部としての現像剤滞留部138が設けられている。この現像剤滞留部138は、回転軸135の外周に搬送羽根136を設けず、回転軸135のみから構成されている。上記現像剤滞留部138は、回転軸135のみから構成されているため、現像剤搬送部材132の搬送羽根136を設けた部分と異なり、現像剤110に対して現像剤搬送方向の下流側へと搬送する搬送力を作用させることができず、当該現像剤滞留部138へと移動した現像剤110を滞留させるものである。
【0052】
ただし、上記現像剤搬送部材132は、現像剤滞留部138の現像剤搬送方向の上流側に位置する大部分が搬送羽根136を備えているため、現像剤滞留部138には、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくる。その結果、上記現像剤滞留部138には、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくるが、当該現像剤滞留部138は、現像剤110を搬送する機能を備えていないため、現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110は滞留し、徐々に押圧されて所定の密集状態となる。そして、この現像剤滞留部138では、当該現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110が所定の密集状態となったことによって発生する押圧力によって押されて、現像装置11の供給口134内へと徐々に搬送され、現像装置11内に供給されるようになっている。
【0053】
以上の構成において、この実施の形態1に係る現像装置及びプロセスカートリッジを適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複合機では、次のようにして、現像装置側に配設される管路の出口側におけるトナー搬送力が入口側におけるトナー搬送力より大きいトナー搬送部材を用いた場合に生じる現像剤供給量のばらつきを抑制し、現像剤収容容器から現像装置へ略一定量の現像剤供給を可能とし、現像剤収容容器の現像剤の充填量に対して現像可能な画像枚数がばらつくのを抑制することが可能となっている。
【0054】
すなわち、この実施の形態1に係るフルカラープリンターでは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kにおいて、感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に画像データに応じて対応する色のトナー像が形成され、これら感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された各色のトナー像は、用紙搬送ベルト31の表面に吸着された状態で搬送される記録用紙37上に多重に転写された後、定着装置44によって定着処理を受けて、排出ロール45によってプリンター本体1の上部に設けられた排出トレイ46上に排出される。
【0055】
その際、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kでは、感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの表面に形成された静電潜像を現像する際に、現像装置11Y、11M、11C、11K内の現像剤110が消費され、当該現像装置11Y、11M、11C、11Kの内部には、現像剤収容容器13Y、13M、13C、13Kから対応する色の現像剤110が、現像剤搬送装置130によって搬送され、供給される。
【0056】
上記現像剤収容容器13Y、13M、13C、13Kでは、図4及び図5に示すように、当該現像剤収容容器13Y、13M、13C、13Kの内部に収容された現像剤110が、2つのフィルム状のアジテーター112、112によって攪拌されるとともに、現像装置11側に配設されたアジテーター112によって、現像剤搬送装置130の現像剤搬送経路131の一端部に設けられた現像剤排出用の開口部111から、現像剤搬送経路131の内部へ排出される。
【0057】
そして、上記現像剤搬送装置130の現像剤搬送経路131の内部に排出された現像剤110は、現像剤搬送部材132によって現像剤搬送方向の下流側へ搬送される。
【0058】
ところで、上記現像剤搬送部材132には、図8に示すように、その現像装置11側の現像剤供給口134の近傍に、現像剤搬送経路131内を搬送される現像剤110に対して搬送力を作用させずに滞留させる現像剤滞留部138が設けられている。そのため、上記現像剤搬送部材132によって現像剤搬送経路131内を搬送された現像剤110は、図9に示すように、現像剤搬送部材132の現像剤滞留部138まで移動すると、当該現像剤滞留部138に滞留することになる。
【0059】
上記現像剤搬送装置130は、現像装置11と共に画像形成動作の開始と同期して駆動され、現像装置11によって現像動作が開始される前の状態で、現像装置11内の現像剤が消費されていない状態であっても、現像剤搬送装置130の現像剤搬送部材132は、現像剤110の搬送動作を開始している。このとき、現像装置11内の現像剤は消費されていないため、現像装置11側の現像剤供給口133から現像装置11の内部には、現像剤110が供給されておらず、上述したように、現像剤搬送部材132の現像剤滞留部138に現像剤110が滞留される。
【0060】
そして、現像装置11内の現像剤110が消費されると、現像装置11の現像剤供給口133から現像剤が供給されるが、現像剤搬送部材132の現像剤滞留部138には、現像剤110の搬送作用が生じないため、現像剤の押圧力によって現像剤110が現像装置11の現像剤供給口133へと供給される。
【0061】
更に説明すると、上記現像剤搬送部材132は、現像剤滞留部138の現像剤搬送方向の上流側に位置する大部分が搬送羽根136を備えているため、現像剤滞留部138には、図9(a)に示すように、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくる。その結果、上記現像剤滞留部138には、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくるが、当該現像剤滞留部138は、現像剤110を搬送する機能を備えていないため、現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110は滞留し、徐々に押圧されて所定の密集状態となる。そして、この現像剤滞留部138では、図9(c)に示すように、当該現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110が所定の密集状態となったことによって発生する押圧力Fによって押されて、現像装置11の供給口134内へと徐々に搬送され、現像装置11内に供給されるようになっている。
【0062】
図10はこの発明の実施の形態1の変形例を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態1の変形例では、現像剤搬送部材の現像剤滞留部に、当該現像剤滞留部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材を設けるように構成されている。
【0063】
すなわち、この発明の実施の形態1の変形例では、図10(a)に示すように、現像剤搬送部材の現像剤滞留部において、現像装置11の現像剤供給口111の上流側の位置に、当該現像剤滞留部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材150を設けるように構成されている。
【0064】
この現像剤ほぐし部材150は、現像剤搬送部材131の回転軸135の外周に、半径方向の外周に向けて突出し、且つ現像剤搬送部材131の回転軸135を含む平面に対して対称となるように交差した状態で設けられた2枚の板状部材によって構成されている。なお、現像剤ほぐし部材150を構成する2枚の板状部材が、現像剤搬送部材131の回転軸135を含む平面に対して対称となるように交差した状態で設けられている理由は、互いに現像剤110に対する搬送力を打ち消して、結果的に現像剤110に対して搬送力を及ぼさないようにするためである。
【0065】
なお、上記現像剤ほぐし部材150としては、図10(b)に示すように、現像剤搬送部材131の回転軸135の外周に、半径方向の外周に向けて少なくとも1つ以上(図示例では、2つの複数)突出した板状又は棒状の部材から構成しても良い。
【0066】
また、図10(c)はこの発明の実施形態1の他の変形例を示すものであり、現像剤ほぐし部材150を現像装置11の供給口111よりも現像剤搬送方向の上流側ではなく、現像剤ほぐし部材150の一部が現像装置11の供給口111よりも現像剤搬送方向の上流側に位置し、その他の大部分が現像装置11の供給口111の約半分に渡って対向する位置に配設されている。
【0067】
こうした場合には、現像剤ほぐし部材150によってほぐされた現像剤110を直接現像装置11の供給口111へと供給することが可能となる。
【0068】
次に、本発明者らは、図10(d)に示すように、現像剤滞留部138を備えない従来の現像剤搬送装置と、図8に示すように、現像剤滞留部138を備えた本発明に係る現像剤搬送装置と、図11に示すように、現像剤滞留部138に加えて現像剤をほぐすほぐし部材150を備えた本発明に係る現像剤搬送装置とを試作し、現像剤の流動性や現像装置へと供給される現像剤量の平均値及び標準偏差(σ)、並びに外乱の要因によって現像剤の供給量がどのように変動するかを示すSN比とを測定する実験を行った。
【0069】
実験条件としては、図4に示すような現像装置11において、現像剤収容容器13にトナーを60g充填し、温度24℃及び相対湿度55%の環境下で、現像剤搬送部材132を0.5sec間回転駆動するとともに、0.5sec間停止させるように間欠駆動して、現像装置11への10秒間における現像剤の供給量(重量mg)を測定することによって行った。
【0070】
図12は上記実験結果を示す図表である。
【0071】
この図12から明らかなように、現像剤の流動性は、従来の現像剤搬送装置が最も高く、良いもので155mg/10sec、悪いもので120mg/10secであった。
【0072】
これに対して、本発明の現像剤搬送装置は、従来の現像剤搬送装置よりも現像剤の流動性が低く、現像剤滞留部138を備えたものの場合には、良いもので140mg/10sec、悪いもので115mg/10secであり、現像剤滞留部138を備えたものの場合には、良いもので110mg/10sec、悪いもので100mg/10secであったが、両者の差は、25mg/10sec及び10mg/10secと、従来のものである35mg/10secよりは小さくすることがわかった。
【0073】
また、現像剤供給量の平均値及び標準偏差、並びにSN比は、従来のものが、138、24.75、14.89であるのに対して、本発明の現像剤搬送装置は、128、17.68、17.16及び105、7.07、23.43であり、特に現像剤滞留部138に加えて現像剤をほぐすほぐし部材150を備えた本発明に係る現像剤搬送装置の場合には、現像剤の流動性のばらつきが少なく、略一定して現像剤を供給できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る現像装置の要部を示す構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複合機を示す全体構成図である。
【図3】図3はプロセスカートリッジを示す断面図である。
【図4】図4は現像装置を示す断面図である。
【図5】図5は現像装置を示す斜視構成図である。
【図6】図6は現像装置の要部を示す断面図である。
【図7】図7は現像装置の要部を示す断面図である。
【図8】図8は現像剤搬送部材を示す構成図である。
【図9】図9は現像剤の搬送状態を示す模式図である。
【図10】図10はこの発明の実施の形態2に係る現像装置の要部を示す構成図である。
【図11】図11は現像剤搬送部材を示す構成図である。
【図12】図12は実験結果を示す図表である。
【符号の説明】
【0075】
110:現像剤、130:現像剤搬送装置、131現像剤搬送経路、132:現像剤搬送部材、133:現像剤供給口、138:現像剤滞留部(現像剤密部)。
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像剤搬送現像剤搬送装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2000−29313号公報
【0003】
従来、この種の現像剤搬送装置としては、例えば、特開2000−29313号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
この特開2000−29313号公報に係る画像形成装置のトナー戻し装置は、クリーニング装置によって回収された残留トナーを現像装置に戻すための画像形成装置のトナー戻し装置であって、入口が前記クリーニング装置近傍に配置されるとともに出口が前記現像装置近傍に配置された管路と、前記管路内に軸方向に沿って回転自在に配置されるとともに外周部にトナー搬送用の螺旋状の羽根部材を有し、前記管路の出口側におけるトナー搬送力が入口側におけるトナー搬送力より大きいトナー搬送部材と、を備えるように構成したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、現像剤供給量のばらつきを抑制することが可能な現像剤搬送装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、請求項1に記載された発明は、少なくともトナーを含む現像剤が搬送される現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、当該現像剤搬送経路に設けられた供給口の近傍に、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像剤搬送装置である。
【0007】
また、請求項2に記載された発明は、前記現像剤密部は、前記供給口に対応した位置から、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に渡って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤搬送装置である。
【0008】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記現像剤搬送部材の現像剤密部に、当該現像剤密部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置である。
【0009】
又、請求項4に記載された発明は、前記供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に、前記現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の現像剤搬送装置である。
【0010】
更に、請求項5に記載された発明は、少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から供給される現像剤によって、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤担持体を有する現像装置ハウジングと、
前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングへと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングの現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置ハウジングの供給口の近傍に、当該現像装置ハウジングの供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像装置である。
【0011】
また、請求項6に記載された発明は、表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される像担持体と、
少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置の供給口の近傍に、当該現像装置側の供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された発明によれば、現像剤供給量のばらつきを抑制することができる。
【0013】
また、請求項2に記載された発明によれば、現像剤を十分に密にさせることができ、現像剤の粗密のばらつきに起因した現像剤供給量のばらつきをより一層抑制することができる。
【0014】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、現像剤密部の現像剤が凝集するのを回避することができる。
【0015】
又、請求項4に記載された発明によれば、現像剤のほぐし効果を十分得ることができる。
【0016】
更に、請求項5に記載された発明によれば、請求項1に記載された現像剤搬送装置と同様の効果を奏する現像装置を提供することができる。
【0017】
また、請求項6に記載された発明によれば、請求項1に記載された現像剤搬送装置と同様の効果を奏する画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る現像剤搬送装置及び現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンターを示すものである。
【0020】
図2において、1は画像形成装置本体としてのタンデム型のフルカラープリンターの本体を示すものであり、当該プリンター本体1の内部には、その略中央部に、画像形成ユニット2が鉛直方向に沿って上下に配設されている。また、フルカラープリンター本体1の内部には、画像形成ユニット2の一側(図示例では、右側)に、画像形成ユニット2で形成された複数色のトナー像が転写される記録媒体を吸着した状態で搬送する用紙搬送ベルトユニット3が配設されているとももに、当該画像形成ユニット2の他側(図示例では、左側)には、制御回路等を備えた制御ユニット4が、画像形成ユニット2の斜め下方に、高圧電源回路等を備えた電源回路ユニット5が、それぞれ配設されている。また、上記フルカラープリンター本体1内の底部には、記録媒体としての記録用紙37等を給紙する給紙装置6が配設されている。
【0021】
上記画像形成ユニット2は、下から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を形成する4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kを備えており、これらの4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、鉛直方向に沿って一定の間隔を隔てて並列的に配設されている。
【0022】
これらの4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、形成する画像の色以外はすべて同様に構成されており、大別して、図2に示すように、矢印方向に沿って所定の回転速度で回転駆動される像担持体としての感光体ドラム8と、この感光体ドラム8の表面を一様に帯電する一次帯電用の帯電ロール9と、後述する画像露光装置21によって感光体ドラム8の表面に各色に対応した画像露光を施して静電潜像を形成するための画像露光用通路10と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像する現像手段としての現像装置11と、感光体ドラム8上に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置12と、現像装置11に供給する現像剤を収容した現像剤収容容器13とから構成されている。
【0023】
なお、図示の実施の形態では、現像剤収容容器13が現像装置11と一体的に構成されているが、これに限らず、現像剤収容容器13を現像装置11とは別体として分離した状態で配設しても勿論良い。
【0024】
上記画像露光装置21は、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つのプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kに共通に構成されており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像データに基づいてレーザービームLBを出射する4つの半導体レーザー14と、当該4つの半導体レーザー14からそれぞれ出射された4本のレーザービームLBを平行光化するコリメータレンズ15と、前記半導体レーザー14から出射されたレーザービームLBを反射する反射ミラー16と、この反射ミラー16で反射されたレーザービームLBを偏向走査する回転多面鏡17と、この回転多面鏡17で反射されたレーザービームLBを各画像形成部7Y、7M、7C、7Kの感光体ドラム8上に走査露光する複数枚の反射ミラー18、19と、レーザービームLBを透過する透過ガラス20とを備えるように構成されている。なお、反射ミラー18、19は、レーザービームLBの偏向角度(θ)に応じて焦点距離(f)を変える機能を有している。
【0025】
一方、上記フルカラープリンター本体1の内部には、図2に示すように、制御ユニット4が配設されており、この制御ユニット4には、例えば、画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理装置30が設けられている。この画像処理装置30からは、画像露光装置10にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像データが順次出力され、この画像露光装置10から画像データに応じて出射される4本のレーザービームLBが、それぞれの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された静電潜像は、現像装置11Y、11M、11C、11Kによって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0026】
さらに、上記用紙搬送ベルトユニット3は、図2に示すように、無端状ベルトとして、切れ目が無く循環し移動する用紙搬送ベルト31を備えており、当該用紙搬送ベルト31は、各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kで形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が転写される記録媒体としての記録用紙37を静電的に吸着した状態で搬送するように構成されている。また、上記用紙搬送ベルトユニット3は、後述する反転用の用紙搬送経路50に設けられた搬送ロール49と共に一体的にユニット化されており、記録用紙37のジャム等が発生した場合に、プリンタ本体1のフロントカバー32を開けることにより、プリンタ本体1に対して時計周り方向に回動した退避位置に移動可能となっている。
【0027】
上記用紙搬送ベルト31は、図2に示すように、鉛直方向に沿って上下に配設された張架ロールとしての駆動ロール33と従動ロール34との間に、所定のテンションで張架されており、例えば、図示しない駆動モータによってギア等を介して回転駆動される駆動ロール33によって、所定の速度で時計周り方向に沿って循環移動するように構成されている。上記駆動ロール33と従動ロール34との距離は、例えば、A3サイズの記録用紙37の長さと略等しい長さに設定されているが、これに限らず、駆動ロール33と従動ロール34との距離は、任意に設定して良いことは勿論である。上記用紙搬送ベルト31としては、例えば、可撓性を有するポリイミド等の合成樹脂フィルムを無端ベルト状に形成したものが用いられる。
【0028】
また、上記従動ロール34の表面には、図2に示すように、記録用紙37を用紙搬送ベルト31の表面に静電的に吸着させるための吸着ロール36が、用紙搬送ベルト31を介して当接するように配設されている。この吸着ロール36は、例えば、プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの帯電ロール9と同様に、金属製芯金の表面に導電性ゴムを被覆して構成されており、金属製芯金に所定の吸着用のバイアス電圧が印加されるようになっている。そして、吸着ロール36は、給紙装置6から送られてくる転写用紙37を静電的に帯電して、用紙搬送ベルト31の表面に吸着させるように構成されている。
【0029】
上記各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、図2に示すように、用紙搬送ベルト31の表面に吸着された状態で搬送される記録用紙37上に、転写ロール38Y、38M、38C、38Kによって互いに重ね合わされた状態で多重に転写される。なお、上記転写ロール38Y、38M、38C、38Kは、用紙搬送ベルトユニット3側に一体的に取り付けられている。
【0030】
上記記録用紙37は、図2に示すように、プリンター本体1の底部に配設された給紙装置6から給紙される。この給紙装置6は、所望のサイズや材質の記録用紙37を収容した用紙トレイ39を備えており、当該用紙トレイ39からは、所望のサイズや材質の記録用紙37が給送ロール40によって給送されるとともに、供給ロール41と捌きロール42によって1枚ずつ分離された状態で給紙され、レジストロール43を介して所定のタイミングで用紙搬送ベルト31上の吸着位置へと搬送されるようになっている。
【0031】
なお、上記記録用紙37としては、シート状部材であって、例えば、A4サイズやA3サイズ、あるいはB5サイズやB4サイズなど種々のサイズ、及び、普通紙、コート紙等の厚紙や、OHPシートなど、種々の材質のものが用いられる。
【0032】
そして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が多重に転写された記録用紙37は、図2に示すように、当該記録用紙37自身が有する剛性(所謂、コシ)によって用紙搬送ベルト31から分離された後、定着装置44へと搬送され、定着装置44によって熱及び圧力で、各色のトナー像が記録用紙37上に定着される。上記用紙搬送ベルト31と定着装置44は、近接して配設されており、定着装置44から分離された記録用紙37は、用紙搬送ベルト31の搬送力によって定着装置44へと搬送される。その後、各色のトナー像が定着された記録用紙37は、排出ロール45によって、フルカラープリンター本体1の上部に設けられた排出トレイ46上にプリント面を下にした状態で排出され、プリント動作が終了する。
【0033】
なお、上記フルカラープリンターでは、フルカラーの画像に限らず、モノクロなど所望の色の画像をプリントすることが可能となっており、プリントする画像の色に応じて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のすべて、又は一部のプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kによってトナー像が形成される。
【0034】
また、上記フルカラープリンターによって記録用紙37の両面に画像を形成する場合には、定着装置44によって片面に画像が定着された記録用紙37を、そのまま排出ロール45によって排出トレイ46上に排出せずに、記録用紙37の後端が排出ロール45によって保持された状態で、当該排出ロール45を逆転させるとともに、切り替えゲート47によって、記録用紙37の搬送経路を上方に切り替え、プリンタ本体1の一側面に沿って設けられた搬送ロール49を備えた反転用の用紙搬送経路50へと搬送する。そして、この反転用の用紙搬送経路50に搬送された記録用紙37は、その表裏が反転された状態で、再度、レジストロール43によって用紙搬送ベルト31の吸着位置まで搬送され、裏面にトナー像が転写された後、定着装置44によって熱及び圧力で定着処理が施され、排出ロール45によってプリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ46上に排出されるようになっている。
【0035】
なお、図2中、符号51はプリンター本体1の側面に設けられた図示しない手差しトレイから、所望のサイズ及び材質の転写材を給紙するための給紙ロールを、52は給紙ロール51によって給紙された記録媒体をレジストロール43へ搬送する搬送ロールをそれぞれ示している。
【0036】
ところで、この実施の形態では、図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kが、回転駆動される感光体ドラム8や帯電ロール9、及びクリーニング装置12を有する上部の第1のユニット121と、感光体ドラム8上に形成された静電潜像を現像する現像装置11、及び現像装置11に供給する現像剤を収容した現像剤収容容器13とを有する下部の第2のユニット122とから構成されている。
【0037】
上記第1のユニット121と第2のユニット122は、図3に示すように、感光体ドラム8と反対側の端部に設けられた支点123を介して、感光体ドラム8と現像ロール116とが互いに接離する方向に揺動自在に連結されているとともに、第1のユニット121の感光体ドラム8と第2のユニット122の現像ロール116の軸方向に沿った両端部に設けられた図示しないトラッキングロールとが当接するように、コイルスプリング等の付勢手段124によって付勢されている。
【0038】
また、上記のごとく構成された各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kは、図2に示すように、プリンター本体1の正面に開閉自在に設けられたフロントカバー32を開くことによって、それぞれ個別にプリンター本体1に対して着脱可能となるように構成されており、感光体ドラム8が劣化した場合や、現像剤収容容器13内に収容されたの現像剤が空となった場合に、プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7K毎にプリンター本体1から取り外して、新しいプロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kと交換することにより、ユーザーが容易にメンテナナスを行うことが可能となっている。
【0039】
さらに、上記プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kの現像剤収容容器13には、図4及び図5に示すように、トナーのみからなる一成分の現像剤110又はトナーとキャリアとからなる二成分の現像剤110が収容されているとともに、当該現像剤収容容器13の内部には、現像剤110を攪拌しつつ、現像装置11側の端部であって当該現像剤収容容器13の長手方向の一端部に形成された現像剤排出用の開口部111から現像剤110を供給するための現像剤攪拌部材としてのフィルム状のアジテーター112が2つ平行に配設されている。また、上記現像剤収容容器13と現像剤排出用の開口部111を介して連通した現像装置11の現像装置ハウジング113との間には、現像剤収容容器13から現像装置11へと現像剤を搬送する現像剤搬送装置130が配設されている。
【0040】
なお、この実施の形態では、現像剤収容容器13内にトナーのみからなる一成分の現像剤110が収容されており、現像剤収容容器13は、トナー収容容器となっている。
【0041】
上記現像装置ハウジング113の内部には、図4及び図5に示すように、当該現像装置ハウジング113内に供給された現像剤110を攪拌しつつ矢印方向に沿って搬送する攪拌オーガー114が回転可能に配設されているとともに、現像剤110を攪拌搬送しつつ現像剤担持体としての現像ロール116に現像を供給する供給オーガー115が、当該攪拌オーガー114と平行に回転可能に配設されている。さらに、上記攪拌オーガー114と供給オーガー115との間に設けられた仕切り壁117には、図5に示すように、これら攪拌オーガー114及び供給オーガー115の軸方向に沿った両端部において、現像剤110の受け渡しを行うための通路118、119が設けられている。
【0042】
そして、上記現像装置11では、図4及び図5に示すように、供給オーガー115によって現像ロール116へと供給された現像剤110の層厚を、層厚規制用ロール120によって所定の値に規制しながら、感光体ドラム8と対向する現像領域へと搬送し、当該感光体ドラム8の表面に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像するようになっている。
【0043】
なお、上記現像装置11の内部に収容された現像剤110としては、トナーとキャリアとからなる二成分の現像剤110が用いられているが、トナーのみからなる一成分の現像剤を用いても勿論良い。
【0044】
さらに、上記クリーニング装置12は、図3に示すように、感光体ドラム8の表面に残留した転写残トナーを、クリーニングブレード26によって除去し、除去された転写残トナーをクリーニング装置12の内部27に回収して収容するように構成されている。
【0045】
ところで、この実施の形態では、現像剤収容容器から現像装置へと現像剤を搬送する現像剤搬送装置を備えており、この現像剤搬送装置は、少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器から現像装置へと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置側の現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置側の供給口の近傍に、前記現像剤搬送経路内を搬送される現像剤に対して搬送力を作用させずに、当該現像装置側の供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力のみによって現像剤を前記現像装置側の供給口へ供給するために滞留させる現像剤滞留部を設けた現像剤搬送部材とを備えるように構成されている。
【0046】
すなわち、この実施の形態では、図4に示すように、現像装置11と、当該現像装置11の背面側に一体的に配設された現像剤収容容器13との間に、現像剤収容容器13から現像装置11へと現像剤110を搬送する現像剤搬送装置130が設けられている。この現像剤搬送装置130は、図6に示すように、現像剤収容容器13の現像剤排出用の開口部111から現像剤110が、円筒形の管状に形成された現像剤搬送経路131の内部へと送られた後、当該現像剤搬送経路131の内部に送られた現像剤110は、現像剤搬送経路131の長手方向の図6中手前側に、現像剤搬送部材132によって搬送される。そして、上記現像剤搬送経路131内を搬送された現像剤110は、図7に示すように、現像剤供給口133から現像装置11の内部へと供給されるように構成されている。
【0047】
上記現像剤搬送経路131は、図4に示すように、現像装置11と、当該現像装置11の背面側に一体的に配設された現像剤収容容器13との間に、これら現像装置11及び現像剤収容容器13の底面として一体的に形成された現像装置ハウジング113と、当該現像装置ハウジング113の上部に嵌合された状態で設けられた現像剤搬送経路形成部材、兼仕切り部材134とによって、上述したように円筒形の管状に形成されている。
【0048】
そして、この現像剤搬送経路131には、現像剤収容容器13側の現像剤搬送部材132の搬送方向の一端部に、当該現像剤収容容器13から現像剤110を排出する現像剤排出用の開口部111が形成されているとともに、その現像装置11側の搬送用のオーガー114の搬送方向の一端部であって、前記現像剤排出用の開口部111と反対側の他端部には、現像剤搬送経路131中を搬送された現像剤を現像装置11へと供給する現像剤供給口133が開口されている。
【0049】
また、上記現像剤排出用の開口部111は、図6に示すように、例えば、現像剤搬送経路131の上部に開口されているとともに、現像剤供給口133は、図7に示すように、現像剤搬送経路131の側面か又は下部に開口されている。
【0050】
一方、上記現像剤搬送部材132は、図8に示すように、円柱形状に形成された回転軸135の外周に搬送羽根136を所定のピッチで螺旋状に形成して構成されており、現像剤収容容器13から排出される現像剤110を現像剤(トナー)搬送方向に沿って搬送し、現像剤搬送方向の下流側の端部近傍に位置する供給口133から現像装置11内へと供給するものである。また、上記現像剤搬送部材132の現像剤搬送方向下流側の端部には、当該現像剤搬送部材132によって搬送される現像剤110を現像剤搬送方向の上流側へ搬送する戻し用の搬送羽根137が、搬送羽根136と逆向きの螺旋状に短く設けられている。
【0051】
さらに、上記現像剤搬送部材132には、図8に示すように、その現像装置11側の現像剤供給口134の近傍に、現像剤搬送経路131内を搬送される現像剤110に対して搬送力を作用させずに滞留させることで、上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部としての現像剤滞留部138が設けられている。この現像剤滞留部138は、回転軸135の外周に搬送羽根136を設けず、回転軸135のみから構成されている。上記現像剤滞留部138は、回転軸135のみから構成されているため、現像剤搬送部材132の搬送羽根136を設けた部分と異なり、現像剤110に対して現像剤搬送方向の下流側へと搬送する搬送力を作用させることができず、当該現像剤滞留部138へと移動した現像剤110を滞留させるものである。
【0052】
ただし、上記現像剤搬送部材132は、現像剤滞留部138の現像剤搬送方向の上流側に位置する大部分が搬送羽根136を備えているため、現像剤滞留部138には、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくる。その結果、上記現像剤滞留部138には、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくるが、当該現像剤滞留部138は、現像剤110を搬送する機能を備えていないため、現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110は滞留し、徐々に押圧されて所定の密集状態となる。そして、この現像剤滞留部138では、当該現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110が所定の密集状態となったことによって発生する押圧力によって押されて、現像装置11の供給口134内へと徐々に搬送され、現像装置11内に供給されるようになっている。
【0053】
以上の構成において、この実施の形態1に係る現像装置及びプロセスカートリッジを適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複合機では、次のようにして、現像装置側に配設される管路の出口側におけるトナー搬送力が入口側におけるトナー搬送力より大きいトナー搬送部材を用いた場合に生じる現像剤供給量のばらつきを抑制し、現像剤収容容器から現像装置へ略一定量の現像剤供給を可能とし、現像剤収容容器の現像剤の充填量に対して現像可能な画像枚数がばらつくのを抑制することが可能となっている。
【0054】
すなわち、この実施の形態1に係るフルカラープリンターでは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kにおいて、感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に画像データに応じて対応する色のトナー像が形成され、これら感光体ドラム8Y、8M、8C、8K上に形成された各色のトナー像は、用紙搬送ベルト31の表面に吸着された状態で搬送される記録用紙37上に多重に転写された後、定着装置44によって定着処理を受けて、排出ロール45によってプリンター本体1の上部に設けられた排出トレイ46上に排出される。
【0055】
その際、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各プロセスカートリッジ7Y、7M、7C、7Kでは、感光体ドラム8Y、8M、8C、8Kの表面に形成された静電潜像を現像する際に、現像装置11Y、11M、11C、11K内の現像剤110が消費され、当該現像装置11Y、11M、11C、11Kの内部には、現像剤収容容器13Y、13M、13C、13Kから対応する色の現像剤110が、現像剤搬送装置130によって搬送され、供給される。
【0056】
上記現像剤収容容器13Y、13M、13C、13Kでは、図4及び図5に示すように、当該現像剤収容容器13Y、13M、13C、13Kの内部に収容された現像剤110が、2つのフィルム状のアジテーター112、112によって攪拌されるとともに、現像装置11側に配設されたアジテーター112によって、現像剤搬送装置130の現像剤搬送経路131の一端部に設けられた現像剤排出用の開口部111から、現像剤搬送経路131の内部へ排出される。
【0057】
そして、上記現像剤搬送装置130の現像剤搬送経路131の内部に排出された現像剤110は、現像剤搬送部材132によって現像剤搬送方向の下流側へ搬送される。
【0058】
ところで、上記現像剤搬送部材132には、図8に示すように、その現像装置11側の現像剤供給口134の近傍に、現像剤搬送経路131内を搬送される現像剤110に対して搬送力を作用させずに滞留させる現像剤滞留部138が設けられている。そのため、上記現像剤搬送部材132によって現像剤搬送経路131内を搬送された現像剤110は、図9に示すように、現像剤搬送部材132の現像剤滞留部138まで移動すると、当該現像剤滞留部138に滞留することになる。
【0059】
上記現像剤搬送装置130は、現像装置11と共に画像形成動作の開始と同期して駆動され、現像装置11によって現像動作が開始される前の状態で、現像装置11内の現像剤が消費されていない状態であっても、現像剤搬送装置130の現像剤搬送部材132は、現像剤110の搬送動作を開始している。このとき、現像装置11内の現像剤は消費されていないため、現像装置11側の現像剤供給口133から現像装置11の内部には、現像剤110が供給されておらず、上述したように、現像剤搬送部材132の現像剤滞留部138に現像剤110が滞留される。
【0060】
そして、現像装置11内の現像剤110が消費されると、現像装置11の現像剤供給口133から現像剤が供給されるが、現像剤搬送部材132の現像剤滞留部138には、現像剤110の搬送作用が生じないため、現像剤の押圧力によって現像剤110が現像装置11の現像剤供給口133へと供給される。
【0061】
更に説明すると、上記現像剤搬送部材132は、現像剤滞留部138の現像剤搬送方向の上流側に位置する大部分が搬送羽根136を備えているため、現像剤滞留部138には、図9(a)に示すように、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくる。その結果、上記現像剤滞留部138には、現像剤搬送部材132の搬送羽根136によって現像剤110が順次搬送されてくるが、当該現像剤滞留部138は、現像剤110を搬送する機能を備えていないため、現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110は滞留し、徐々に押圧されて所定の密集状態となる。そして、この現像剤滞留部138では、図9(c)に示すように、当該現像剤滞留部138に搬送されてくる現像剤110が所定の密集状態となったことによって発生する押圧力Fによって押されて、現像装置11の供給口134内へと徐々に搬送され、現像装置11内に供給されるようになっている。
【0062】
図10はこの発明の実施の形態1の変形例を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態1の変形例では、現像剤搬送部材の現像剤滞留部に、当該現像剤滞留部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材を設けるように構成されている。
【0063】
すなわち、この発明の実施の形態1の変形例では、図10(a)に示すように、現像剤搬送部材の現像剤滞留部において、現像装置11の現像剤供給口111の上流側の位置に、当該現像剤滞留部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材150を設けるように構成されている。
【0064】
この現像剤ほぐし部材150は、現像剤搬送部材131の回転軸135の外周に、半径方向の外周に向けて突出し、且つ現像剤搬送部材131の回転軸135を含む平面に対して対称となるように交差した状態で設けられた2枚の板状部材によって構成されている。なお、現像剤ほぐし部材150を構成する2枚の板状部材が、現像剤搬送部材131の回転軸135を含む平面に対して対称となるように交差した状態で設けられている理由は、互いに現像剤110に対する搬送力を打ち消して、結果的に現像剤110に対して搬送力を及ぼさないようにするためである。
【0065】
なお、上記現像剤ほぐし部材150としては、図10(b)に示すように、現像剤搬送部材131の回転軸135の外周に、半径方向の外周に向けて少なくとも1つ以上(図示例では、2つの複数)突出した板状又は棒状の部材から構成しても良い。
【0066】
また、図10(c)はこの発明の実施形態1の他の変形例を示すものであり、現像剤ほぐし部材150を現像装置11の供給口111よりも現像剤搬送方向の上流側ではなく、現像剤ほぐし部材150の一部が現像装置11の供給口111よりも現像剤搬送方向の上流側に位置し、その他の大部分が現像装置11の供給口111の約半分に渡って対向する位置に配設されている。
【0067】
こうした場合には、現像剤ほぐし部材150によってほぐされた現像剤110を直接現像装置11の供給口111へと供給することが可能となる。
【0068】
次に、本発明者らは、図10(d)に示すように、現像剤滞留部138を備えない従来の現像剤搬送装置と、図8に示すように、現像剤滞留部138を備えた本発明に係る現像剤搬送装置と、図11に示すように、現像剤滞留部138に加えて現像剤をほぐすほぐし部材150を備えた本発明に係る現像剤搬送装置とを試作し、現像剤の流動性や現像装置へと供給される現像剤量の平均値及び標準偏差(σ)、並びに外乱の要因によって現像剤の供給量がどのように変動するかを示すSN比とを測定する実験を行った。
【0069】
実験条件としては、図4に示すような現像装置11において、現像剤収容容器13にトナーを60g充填し、温度24℃及び相対湿度55%の環境下で、現像剤搬送部材132を0.5sec間回転駆動するとともに、0.5sec間停止させるように間欠駆動して、現像装置11への10秒間における現像剤の供給量(重量mg)を測定することによって行った。
【0070】
図12は上記実験結果を示す図表である。
【0071】
この図12から明らかなように、現像剤の流動性は、従来の現像剤搬送装置が最も高く、良いもので155mg/10sec、悪いもので120mg/10secであった。
【0072】
これに対して、本発明の現像剤搬送装置は、従来の現像剤搬送装置よりも現像剤の流動性が低く、現像剤滞留部138を備えたものの場合には、良いもので140mg/10sec、悪いもので115mg/10secであり、現像剤滞留部138を備えたものの場合には、良いもので110mg/10sec、悪いもので100mg/10secであったが、両者の差は、25mg/10sec及び10mg/10secと、従来のものである35mg/10secよりは小さくすることがわかった。
【0073】
また、現像剤供給量の平均値及び標準偏差、並びにSN比は、従来のものが、138、24.75、14.89であるのに対して、本発明の現像剤搬送装置は、128、17.68、17.16及び105、7.07、23.43であり、特に現像剤滞留部138に加えて現像剤をほぐすほぐし部材150を備えた本発明に係る現像剤搬送装置の場合には、現像剤の流動性のばらつきが少なく、略一定して現像剤を供給できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る現像装置の要部を示す構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複合機を示す全体構成図である。
【図3】図3はプロセスカートリッジを示す断面図である。
【図4】図4は現像装置を示す断面図である。
【図5】図5は現像装置を示す斜視構成図である。
【図6】図6は現像装置の要部を示す断面図である。
【図7】図7は現像装置の要部を示す断面図である。
【図8】図8は現像剤搬送部材を示す構成図である。
【図9】図9は現像剤の搬送状態を示す模式図である。
【図10】図10はこの発明の実施の形態2に係る現像装置の要部を示す構成図である。
【図11】図11は現像剤搬送部材を示す構成図である。
【図12】図12は実験結果を示す図表である。
【符号の説明】
【0075】
110:現像剤、130:現像剤搬送装置、131現像剤搬送経路、132:現像剤搬送部材、133:現像剤供給口、138:現像剤滞留部(現像剤密部)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともトナーを含む現像剤が搬送される現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、当該現像剤搬送経路に設けられた供給口の近傍に、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像剤搬送装置。
【請求項2】
前記現像剤密部は、前記供給口に対応した位置から、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に渡って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤搬送装置。
【請求項3】
前記現像剤搬送部材の現像剤密部に、当該現像剤密部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置。
【請求項4】
前記供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に、前記現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の現像剤搬送装置。
【請求項5】
少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から供給される現像剤によって、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤担持体を有する現像装置ハウジングと、
前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングへと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングの現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置ハウジングの供給口の近傍に、当該現像装置ハウジングの供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項6】
表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される像担持体と、
少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置の供給口の近傍に、当該現像装置側の供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
少なくともトナーを含む現像剤が搬送される現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、当該現像剤搬送経路に設けられた供給口の近傍に、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像剤搬送装置。
【請求項2】
前記現像剤密部は、前記供給口に対応した位置から、当該供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に渡って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤搬送装置。
【請求項3】
前記現像剤搬送部材の現像剤密部に、当該現像剤密部に滞留した現像剤をほぐす現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置。
【請求項4】
前記供給口よりも現像剤搬送方向の上流側に、前記現像剤ほぐし部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載の現像剤搬送装置。
【請求項5】
少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から供給される現像剤によって、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤担持体を有する現像装置ハウジングと、
前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングへと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置ハウジングの現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置ハウジングの供給口の近傍に、当該現像装置ハウジングの供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項6】
表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される像担持体と、
少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器から現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送する現像剤搬送経路と、
前記現像剤搬送経路の内部に配設され、前記現像剤収容容器から前記現像装置の現像剤供給口へと現像剤を搬送するための部材であって、前記現像装置の供給口の近傍に、当該現像装置側の供給口よりも現像剤搬送方向の上流側から搬送される現像剤の押圧力によって現像剤が前記供給口へ向けて搬送されることで、前記上流側と比べて現像剤が密となる現像剤密部を設けた現像剤搬送部材と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−237223(P2009−237223A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82701(P2008−82701)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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