現像装置および画像形成装置
【課題】新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できる画像形成装置およびこのような画像形成装置に用いることができる現像装置を提供する。
【解決手段】現像装置は、少なくとも現像剤担持体107を含む現像ユニット10を備え、現像ユニット10が装置駆動手段14にて駆動する縦型の現像装置である。現像運転停止時間をカウントするカウント手段11と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段12と、カウント手段11にてカウントされた現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニット10の構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段13とを備える。
【解決手段】現像装置は、少なくとも現像剤担持体107を含む現像ユニット10を備え、現像ユニット10が装置駆動手段14にて駆動する縦型の現像装置である。現像運転停止時間をカウントするカウント手段11と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段12と、カウント手段11にてカウントされた現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニット10の構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段13とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置および画像形成装置に用いる現像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置に用いられる現像装置は、例えば、特許文献1から特許文献3等に記載されている。特許文献1に記載の現像装置は、トナーが収納される現像容器と、この現像容器内に配置される現像剤担持体と、現像容器内に配置されて現像剤を攪拌する攪拌部材と、現像剤担持体等を駆動する駆動源とを備え、現像剤担持体に現像バイアスを印加して現像を行うものである。そして、この特許文献1に記載の現像装置では、駆動源が停止した後、駆動源が駆動されるまでの停止時間を計測手段にて計測し、その停止時間に応じて現像バイアスを制御手段にて現像バイアスを変化させるものである。これによって、トナー粒度分布の変化を少なくして、小粒径のトナーを選択的に消費することがなくなって良好な画像を得ることができる。
【0003】
また、特許文献2に記載の現像装置は、カラープリント枚数と単色黒プリント枚数とを個別にカウントする。それぞれの積算カウント値をCNTcolor、CNTbkとする。CNTbkが例えば500枚以上の場合、又は、CNTbkが例えば500枚未満でCNTcolorが例えば100枚以上の場合、又は、CNTbkが例えば500枚未満でCNTcolorが例えば100枚未満で停止時間が例えば8H以上の場合に、現像バイアス制御を実行するというものである。これにより、現像バイアス制御を必要最小限とすることができる。
【0004】
また、特許文献3に記載の現像装置は、制御手段にて、現像剤担持搬送体の通常稼動の開始前に、現像剤担持搬送体上の現像剤を次工程領域に移動させる向きの電界を発生させる電圧を先行的に印加するように制御する。これにより、現像剤担持搬送体上に固着して離れにくくなっている現像剤と該現像剤担持搬送体との結合力を弱くし、該現像剤担持搬送体の通常稼動で、現像剤を該次工程領域へ適正に搬送できる。従って、新たな部材や装置などを設けることなく、該現像剤担持搬送体上の現像剤の帯電能力が高くても、該現像剤担持搬送体から該次工程領域に現像剤を安定して供給できるようになるという効果がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1〜特許文献3では、停止時間に応じて各条件の値を変更することを目的としている。しかしながら、停止時間に応じて変化する充填した現像剤のしまり具合は、停止時間の依存性が大きく、一定時間を経過すると、各条件を変更させても元の条件には復帰しにくい。また、復帰させるために、例えば、強く攪拌すると、より現像剤劣化を促進させる原因となる。
【0006】
すなわち、従来の一般的なシーケンスは図18に示すものである。動作指示をONすると駆動が開始し、印刷動作がスタートし、必要枚数印刷したあとに、動作は終了する。そして、再び、動作指示をONすると、同様に駆動が開始し、印刷する。動作指示がONするまでは、動作は開始しない。
【0007】
しかしながら、動作開始の間隔が長くなると、図19に示すように、現像装置内に充填された現像剤は、時間の経過とともに徐々に自重により、充填現像剤はしまり度合が大きくなる。ある一定時間を経過する頃には、充填現像剤のしまり度合が一定量(図19に示す供給不良ライン)を過ぎることになる。このような状態では、現像装置が動作しても、装置内に十分な現像剤が循環されずに、現像剤担持体に現像剤が供給されなくなる。このため、ベタ画像を印刷したときに、進行方向にそって、画像後端部の濃度が薄くなる供給不良が発生する。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑み、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できる画像形成装置およびこのような画像形成装置に用いることができる現像装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の現像装置は、少なくとも現像剤担持体を含む現像ユニットを備え、この現像ユニットが装置駆動手段にて駆動する縦型の現像装置であって、現像運転停止時間をカウントするカウント手段と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段と、カウント手段にてカウントされた現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニットの構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段とを備えたものである。
【0010】
本発明の現像装置は、現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像剤ほぐし運転が行われるので、現像剤がしまる状態となる(しまり度が大となる)のを防止できる。また、この現像剤ほぐし運転は、現像ユニットの構成部品の少なくとも1つを駆動するものであって、現像運転を行うものではない。
【0011】
現像剤ほぐし運転は現像剤担持体の駆動であるようにできる。また、前記現像ユニットは現像剤攪拌部材を有し、現像剤ほぐし運転が現像剤攪拌部材の駆動であるようにできる。さらに、現像剤ほぐし運転は現像ユニットの所定回転軸を中心とした回転でも可能である。
【0012】
前記現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが水平方向に沿って一列状に配設され、かつ各現像ユニットが連動して前記現像剤ほぐし運転を行うようにしてもよい。
【0013】
さらに、現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが上下方向に沿って配設され、かつ各現像ユニットが独立して前記現像剤ほぐし運転を行うようにしてもよい。
【0014】
駆動時間の積算カウント数に対応した複数の現像運転停止時間の閾値を持つものであってもよい。このように設定することによって、耐久枚数を認識し、その枚数に応じて、ほぐし運転を開始する時間を選択することができる。
【0015】
前記現像ユニットは、現像剤担持体に接触して、現像剤担持体上に供給される現像剤を所定量に規制する規制部材を有し、この規制部材の現像剤担持体接触部位を、現像剤担持体の回転中心を含む鉛直面より現像剤担持体回転方向下流側に45度以内にずれた位置であるように設定できる。
【0016】
このように設定することによって、現像剤担持体の上側に直接現像剤の自重がかかることになる。
【0017】
現像ユニットは、現像剤担持体の近傍にこの現像剤担持体とは非接触の現像剤供給部材を有するものとできる。これによって、しまった状態の現像剤を現像剤担持体の回転のみで有効に現像剤の流れを作ることができる。
【0018】
円錐ローラを用いたトルク測定法によるトルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いることができる。このような現像剤は流動性に優れ、移動性に優れる。
【0019】
本発明の画像形成装置は、前記記載の現像装置を備えたものである。このような画像形成装置では、現像剤担持体に現像剤が供給されなくなることを回避でき、ベタ画像を印刷したときに、進行方向に沿って画像後端部等の濃度が薄くなるような供給不足を防止できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の現像装置では、現像剤がしまる状態となる(しまり度が大となる)のを防止できる。このため、現像剤が現像剤担持体に十分供給され、安定して高精度の現像を可能とする。しかも、現像剤ほぐし運転は、現像運転(印字動作)を行わず、不要な運転を行わずに済む。
【0021】
現像剤ほぐし運転としては、現像剤担持体の駆動であれば、新たな部材や新たな駆動機構等を設けたりすることなく安定した現像剤ほぐし運転を行うことができ、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できる。また、攪拌部材を備えたものでは、この攪拌部材によって現像剤を攪拌でき、現像剤のしまり度が大きくなるのを有効に防止できる。また、攪拌部材で現像ほぐし運転を行うことができ、しまり度が大きくなっても安定してほぐすことができる。
【0022】
現像剤ほぐし運転が現像ユニットの所定回転軸を中心とした回転である場合、攪拌部材を用いることなく、安定して現像剤をほぐすことができる。特に、攪拌部材を用いないので、攪拌部材による攪拌に基づく現像剤の劣化を防止できる。
【0023】
現像ユニットを複数個備えたものであっても、攪拌部材を用いないので、攪拌部材による攪拌に基づく現像剤の劣化を防止できる。また、複数の現像運転停止時間の閾値を持つものでは、耐久枚数を認識し、その枚数に応じて、ほぐし運転を開始する時間を選択することができ、現像剤に対して最適なほぐし運転が可能となる。
【0024】
トルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いることができ、このような現像剤は流動性に優れ、移動性に優れる。このため、高精度の現像処理を行うことができる。しかも、流動性に優れた現像剤を用いても、本発明では、現像剤ほぐし運転により、しまりを有効に防止できる。
【0025】
本発明の画像形成装置では、進行方向に沿って画像後端部等の濃度が薄くなるような供給不足を防止できる。このため、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できて高精度の画像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の現像装置の簡略ブロック図である。
【図2】前記図1に示す現像装置を用いた画像形成装置の全体簡略図である。
【図3】前記図1に示す現像装置の簡略図である。
【図4】前記図1に示す現像装置のシーケンス図である。
【図5】本発明の第2の現像装置の簡略図である。
【図6】本発明の第3の現像装置の簡略図である。
【図7】本発明の第4の現像装置を示し、(a)は通常状態の簡略図であり、(b)は現像剤ほぐし運転状態の簡略図である。
【図8】本発明の第5の現像装置を示し、(a)は通常状態の簡略図であり、(b)は現像剤ほぐし運転状態の簡略図である。
【図9】本発明の第6の現像装置の簡略図である。
【図10】本発明の第7の現像装置の簡略図である。
【図11】現像液の流動性評価を行う評価装置の簡略図である。
【図12】評価装置に用いられる円錐ロータを示し、(a)は正面図であり、(b)は要部断面図である。
【図13】評価装置に用いられる円錐ロータのトルクメータへの取付状態を示す簡略斜視図である。
【図14】しまり性の評価試験を行う針入度試験機を示し、(a)は針を落下させる直前の状態を示す簡略図であり、(b)針を落下させた後の状態を示す簡略図である。
【図15】現像剤ほぐし運転のタイミングを設定するための実験結果を示し、放置日数と耐久によるしまり具合の変化との関係を示すグラフ図である。
【図16】現像剤ほぐし運転のタイミングを設定するための実験結果を示し、印刷枚数とベタ画像欠損発生の放置時間との関係を示すグラフ図である。
【図17】現像剤ほぐし運転のタイミングを設定するための実験結果を示し、印刷枚数とベタ画像欠損発生防止のための現像剤ほぐし運転のタイミングとの関係を示すグラフ図である。
【図18】従来の現像装置のシーケンス図である。
【図19】充填トナーのしまり度合を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図に示す実施例による本発明を実施するための形態を説明する。
【実施例】
【0028】
図1は本発明の一実施形態における画像形成装置の概略構成図である。この場合の画像形成装置は、カラー電子写真装置21であって、機枠体(画像形成装置本体)のほぼ中央部にプロセスカートリッジ26(26K,26C,26M,26Y)を配置し、このプロセスカートリッジ26の上側には像担持体(感光体)200に潜像を形成するための露光装置25を配置している。
【0029】
プロセスカートリッジ26の下側に中間転写体である第一転写装置22の転写ベルト23を設置し、その下側には記録媒体27を積載・収容する給紙カセット28を配置する。給紙装置29にて給紙された記録媒体27は転写ベルト23と第二転写装置31との間を通り、定着器32へ導かれて記録媒体27にトナー像を熱定着させる。
【0030】
プロセスカートリッジ26が転写ベルト23(矢印A方向に走行する)と接する位置に第一転写ローラ23aが設置されており、第一転写ローラ23aに高電位を印加することによって像担持体200と転写ベルト23に電位差を設けて像担持体200表面に形成されたトナー像を転写する。なお、第一転写装置100と第二転写装置31とで転写手段7を構成する。
【0031】
各プロセスカートリッジ26にてこれら色毎のトナー像が順次転写ベルト23に転写され、転写ベルト23上に単色トナー像を重ね合わせた複数色のカラートナー像が形成される。
【0032】
用紙やOHPシート等の記録媒体27はタイミングをとって給紙装置29と用紙搬送装置36から第二転写装置31に供給される。転写ベルト23の表面に形成されている単色あるいはカラートナー像は、第二転写装置31に高電位を印加することによって転写ベルト23と第二転写装置31に電位差を設ける。これによって転写ベルト23表面に形成されたトナー像を記録媒体27上に転写される。
【0033】
トナー像が転写された記録媒体27は、転写ベルト23から剥離され、定着器32によってトナー像を記録媒体27に溶融定着し、排紙装置33によりカラー電子写真装置21の上面の排紙トレーに排紙される。
【0034】
記録媒体27へトナー像を転写した後の転写ベルト23の表面に残っている余剰トナーは中間転写体清掃装置により清掃され、トナー回収装置35に回収される。清掃された転写ベルト23は、次のトナー像の転写に備える。
【0035】
ところで、プロセスカートリッジ26は、感光体(感光ドラム)200と、感光クリーニング手段8、現像装置等を一体に結合したものである。そして、現像装置は、図3に示すように、現像剤収容室101と現像剤供給室103とを有するケーシング100を備える。ケーシング100は、開口部105を有する仕切り壁104を介して仕切られている。
【0036】
現像剤供給室103には、現像剤担持体107、供給ローラ106、規制部材110等が設けられている。供給ローラ106には、現像バイアスに対して現像剤の帯電極性と同方向にオフセットさせた値の供給バイアスが印加される。現像剤供給室103内に設けられた供給ローラ106は、一定の力で現像剤担持体107に当接して配置される。なお、供給ローラ106、現像剤担持体107の少なくともどちらか一方が弾性体であれば、お互い当接するのは問題ない。但し、現像剤担持体107が非弾性体であれば、規制部材110は弾性体とし、感光体200はベルトか現像剤担持体107と非接触位置にしておく必要がある。
【0037】
供給バイアスは、現像剤担持体107との当接部で予備帯電された現像剤を現像剤担持体107に押し付ける方向に作用する。供給ローラ106は回転し、表面に付着させた現像剤を現像剤担持体107の表面に塗布供給する。現像剤担持体107には感光体200との間に電界を形成させるための現像バイアスが印加される。現像剤担持体107は反時計回りの方向に回転し、表面に保持した現像剤を規制部材110および感光体200との対向位置へと搬送する。
【0038】
規制部材110は、自由端側を現像剤担持体107表面に例えば10〜80N/mの押圧力で当接させたもので、その押圧下を通過した現像剤を薄層化するとともに摩擦帯電によって電荷を付与する。さらに規制部材110には摩擦帯電を補助するために、現像バイアスに対して現像剤の帯電極性と同方向にオフセットさせた値の規制バイアスが印加される。感光体200は時計回りの方向に回転しており、従って現像剤担持体107表面は感光体200との対向位置において感光体200の進行方向と同方向に移動する。薄層化された現像剤は、現像剤担持体107の回転によって感光体200との対向位置へ搬送され、現像剤担持体107に印加された現像バイアスと感光体200上の静電潜像によって形成される潜像電界に応じて、感光体200表面に移動し現像される。感光体200上に現像されずに現像剤担持体107上に残された現像剤が再び現像剤供給室103へ戻る部分には、接触シート111が弾性部材112の弾性力によって現像剤担持体107に当接して設けられ、現像剤は現像装置外部に漏れ出ないように封止される。接触シート111を通過した現像剤は、下流側の供給ローラ106で現像剤担持体107から剥離・回収される。現像剤担持体から剥離された現像剤は供給ローラによって、現像剤供給室103に送り込まれる。
【0039】
そして、この現像装置には、図1に示すように、現像運転停止時間をカウントするカウント手段11と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段12と、現像ユニット10の構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段13とを備える。ここで、現像ユニット10とは、少なくとも現像剤担持体を含むユニット体である。そして、この現像ユニット10は、駆動手段14にて、前記のような現像運転を行うことになる。すなわち、駆動手段14は、各種ローラを回転させるためのモータ、モータの駆動力を伝達するギア機構、静電潜像担持体と現像装置(現像電極)との間に加える電圧(現像バイアス)を印加する印加手段等にて構成できる。
【0040】
制御手段13とカウント手段11と記憶手段12等が、CPU、ROM、RAM、HDD、NV−RAM、データ入出力インターフェイス等が内部バスで接続されたコンピュータとして構成される。CPUが、HDD、ROM又はNV−RAM(以下、単にメモリという)に記憶されたプログラムを実行することになる。
【0041】
次に本発明の画像形成装置のシーケンス動作を図4を用いて説明する。印字動作スタートスイッチをオン状態とすることによって、印字操作がスタートする。この印字動作は、指定された必要枚数印刷した後終了する。この終了後、前記カウント手段11にて停止時間(印字動作停止時間)がカウントされる。
【0042】
記憶手段12には、停止時間カウントの閾値を記憶されてあり、停止時間のカウント実測値が停止時間カウントの閾値をオーバーすると動作指示がONされる。その動作指示ONの信号で通常の印刷動作ではない充填現像剤ほぐし動作がスタートする。ほぐし動作としては、例えば、現像剤担持体107のみが駆動するものであり、前記印字動作ではない。このように、現像剤担持体107が駆動することによる現像剤ほぐし動作によって、充填現像剤のしまり度合が一定値を過ぎることがないような状態を確保できる。
【0043】
本発明では、現像剤ほぐし動作によって、現像剤がしまる状態となる(しまり度が大となる)のを防止できる。このため、現像剤が現像剤担持体に十分供給され、安定して高精度の現像を可能とする。しかも、現像剤ほぐし運転は、現像運転(印字動作)を行わず、不要な運転を行わずに済む。
【0044】
図5は第2の現像装置を示し、この現像装置は、現像剤攪拌部材102a,102bが設けられている。現像剤攪拌部材102a,102bはスクリュ部材からなり、現像剤攪拌部材102aが現像剤供給室103に配置され、現像剤攪拌部材102bが現像剤収容室101に配置されている。
【0045】
このように現像剤攪拌部材102a,102bを設けることによって、現像剤担持体107から剥離されて現像剤供給室103内に戻ってくる現像剤と、現像剤収容室101、現像剤供給室103内に停滞する現像剤との混合を行うことができる。さらには、室内101,103内の動きを良くするように室内101,103の現像剤を混ぜている。
【0046】
このように、攪拌部材102a,102bを備えたものでは、この攪拌部材102a,102bによって現像剤を攪拌でき、現像剤のしまり度が大きくなるのを有効に防止できる。また、現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、攪拌部材102a,102bで現像ほぐし運転を行うことができ、しまり度が大きくなっても安定してほぐすことができる。
【0047】
図6は第3の現像装置を示し、この現像装置は、現像剤供給室103を有するケーシング100が、図6の仮想線で示すように、所定軸心Oを中心に矢印B方向に回転するように設定されている。
【0048】
現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニット10を円軌道Kに回転させることで、現像ユニット10内の現像剤は上下さかさまの状態が作られる。よって、現像ユニット10内の現像剤Tは十分に混ぜられ、現像剤Tの動きは停滞しない。この場合、攪拌部材を用いることなく、安定して現像剤Tをほぐすことができる。特に、攪拌部材を用いないので、攪拌部材による攪拌に基づく現像剤の劣化を防止できる。
【0049】
図7は第4の現像装置を示し、各現像ユニット10が水平方向に沿って一列状に配設されたものである。この場合、各現像ユニット10は各所定軸心O1を中心に矢印C方向に回転(回動)する。
【0050】
この場合、帯電部材303を使って、像担持体200に電荷をのせ、帯電〜現像間で、レーザーを照射する。その後、現像することで、像担持体200に現像剤を付けて、さらに、この現像剤を転写ベルト23に移動する。現像装置は水平1列に設置することは、小型化に有利であり、かつ、通紙を1回で行うことで、印刷速度を速くすることが可能となる。そして、長時間放置で現像剤流れが停滞した場合、すなわち、現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、上部の支点(所定軸心)O1を中心に現像ユニット10全体を振ることで、現像ユニット10内の現像剤は矢印Eのようにほぐされる。ところで、近年においてはこの種の装置においては小型化が図られる。このため、現像ユニット10の間隔は非常に狭くなっている。そこで、各現像ユニット10の移動は全体で連動することが好ましい。
【0051】
図8は第5の現像装置を示し、各現像ユニット10が上下方向に沿って配設されたものである。この場合も、所定軸心O2を中心に矢印D方向に回転(回動)するものである。すなわち、現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、図8(b)に示すように、回動させる現像剤ほぐし運転を行うことになって、矢印Fのようにほぐされる。
【0052】
図8における現像ユニットとしては、その所定軸心O2を中心の回転(回動)として、図7に示す現像装置と同様連動して行うようにしてもよいが、各現像ユニットが独立して回動するものであってもよい。
【0053】
図9は第6の現像装置を示し、この場合、現像剤担持体107に接触して、現像剤担持体107上に供給される現像剤Tを所定量に規制する規制部材110を有するものであって、この規制部材110の現像剤担持体接触部位40を、現像剤担持体107の回転中心O5を含む鉛直面Hより現像剤担持体回転方向下流側に45度以内にずれた位置としている。すなわち、接触部位40と中心O5とを結ぶ線分H1が鉛直面Hとなす角度θを45度以下とする。
【0054】
このように設定することによって、現像剤担持体107の上側に直接現像剤の自重がかかることになる。このため、しまった状態の現像剤Tを現像剤担持体107の回転だけで有効に現像剤Tの流れ(矢印G方向の流れ)を作ることができ、安定したほぐし運転が可能となる。
【0055】
図10は第7の現像装置を示し、この場合、現像剤供給部材304を備えている。現像剤供給部材304は、羽部を備えた回転部材であって、現像剤担持体107に対して非接触である。すなわち、現像剤供給部材304の羽部が最接近した状態において、現像剤担持体107とこの羽部との間に所定の隙間Sが設けられる。このように設定することによって、しまった状態の現像剤Tを接触による負荷なしで、効率よくくずすことできる。
【0056】
ところで、運転停止時間の閾値としては、駆動時間の積算カウント数に対応した複数の現像運転停止時間の閾値を持つものであってもよい。このように設定することによって、耐久枚数を認識し、その枚数に応じて、ほぐし運転を開始する時間を選択することができる。
【0057】
このように、本発明の現像装置を用いた画像形成装置では、現像剤担持体107に現像剤が供給されなくなることを回避でき、ベタ画像を印刷したときに、進行方向に沿って画像後端部等の濃度が薄くなるような供給不足を防止できる。このため、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できて高精度の画像形成が可能となる。
【0058】
次に、ほぐし運転のタイミングを設定するために、放置日数としまり具合との関係について調べた。この場合、しまり性の評価を針入度試験機を用いて行った。針入度試験とは、容器内のトナー(現像剤)に針を自由落下させたとき、針が(現像剤)内に埋没した深さによってしまり性を評価する方法である。
【0059】
すなわち、図14に示すように、容器50にトナーTを充填し、この容器50のトナーTの上面から針51(直径が2mmで長さが55mmの針)を自由落下させる。そして、針51の針入度(挿入深さ)(mm)を測定する。トナー(現像剤)として、未使用のものと、使用したもの(4000枚印刷したもの)とについて調べた。
【0060】
未使用のものは、後述する円錐ロータ法流動性評価でのロータトルク値が空間率50%〜70%の範囲で、トルク値が1.2〜1.7mN・mとする。使用したものは、円錐ロータ法流動性評価でのロータトルク値が空間率50%〜70%の範囲で、トルク値が1.8〜2.2mN・mとする。
【0061】
図15に挿入深さと放置日数との関係を示す。このグラフ図からわかるように、使用後のトナーTでは、針はすぐに挿入しにくくなる(挿入深さが25mmから17となる)。その後、放置日数が増えると、段々と針51の挿入深さは浅くなる(挿入深さが17mmから7mmとなる)。充填したトナーTを放置すると、トナーは自重により、徐々に下方へ移動し、しまり続ける。挿入深さが11mm以下の状態まで、トナーTがしまると、現像ローラ近傍のトナーTの流れが悪くなり、十分な量が現像ローラに供給されなくなることで、十分なトナーTの量が必要なベタ画像時に画像欠損が発生する。4000枚印刷後に現像器内残ったトナーTは、外添剤の離脱等により、流動性は低下している。流動性の低下したトナーTは、トナー間の動きが悪く、New(未使用のもの)よりも自重による動きが悪い。よって、4000枚印刷後のトナーTはNEW(未使用のもの)よりもしまりにくい。
【0062】
印刷枚数とベタ画像欠損(供給不良)発生時間との関係を次の図16に示した。初期は、約38時間以上放置すると、現像器内に充填してあるトナーTがしまりすぎることで、画像欠損が発生する。印刷していくと、トナーTの流動性が低下していくこと、また、トナー量が減少することで、トナーTがしまらなくなり、ベタ画像欠損が発生する放置日数は長くなる。
【0063】
・印刷速度の影響
現像ローラ速度が遅くなると、規制ストレス等によるトナーTの劣化はあまりしなくなり、トナー流動性の低下は減少する。よって、印刷時における画像欠損が発生する放置時間はより長くなる。
【0064】
・トナーの影響
流動性が更にいいトナーTは、さらにしまり易く、画像欠損が発生する放置時間が短くなる。
【0065】
トナー充填量の影響
充填量が多いと、トナー自重で、トナーTはしまり易く、New時点で供給不良が発生する放置時間も短くなる。しかし、充填量が多いため、トナーTが劣化しにくく、トナー流動性の低下が少ない。よって、印刷時における画像欠損が発生する放置時間はより長くなる。
【0066】
ベタ画像欠損発生防止のためのほぐし運転開始タイミングについて次の図17に示した。画像欠損が発生する放置時間前に、強制的に駆動を0Nすることで、トナーのしまりを緩和し、放置によるベタ画像欠損を防止する。しかし、必要以上に早めに強制駆動をONし、頻繁に強制駆動を入れてしまうと、強制駆動によるトナー劣化で帯電低下を促進させてしまい、地汚れやトナーこぼれ等の他の不都合を発生さることになる。このため、適切なタイミングでの強制駆動が必要である。
【0067】
図11は現像剤に流動性を評価するための評価装置を示す。評価装置は、圧密ゾーン20と測定ゾーン30からなる。圧密ゾーン20は、粉体を入れる容器216、その容器216を上下させる昇降ステージ218、圧密させるピストン215、そのピストンに荷重を加えるおもり214等から構成される。
【0068】
この構成例では、粉体を入れた試料容器216を上昇させ、圧密用のピストン215に接触させ、さらに上昇させてピストン215におもり214の荷重が全てかかるようなおもり214が支持板219より浮いた状態になるようにし、一定時間放置する。その後、粉体を入れた容器216が載せてある昇降ステージ218を下げて、ピストン215を粉体表面から離す。
【0069】
ピストン215は、どんな材質でも良いが、粉体を押付ける表面の表面性がスムーズである必要がある。そのため、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質が良い。また、帯電による粉体付着がないようにする必要があり、導電性の材質が適している。この材質の一例としては、SUS、Al、Cu、Au、Ag、黄銅等がある。本発明では、粉体を入れる容器216は、内径φ60mmで、圧密を完了した粉体の高さが、25〜28mmとなるようにした。
【0070】
測定ゾーン30は、図11に示されるように、粉体を入れる容器216、その容器を上下させる昇降ステージ218、ステージには荷重を測定するロードセル213、粉体のトルクを測定するトルクメータ211等から構成される。なお、本構成は一例であり、本発明を限定するものではない。
【0071】
円錐ロータ212をシャフトの先端に取り付け、そのシャフト自体を上下方向に移動しないように固定する。粉体を入れた試料容器ステージ218は、昇降機によって上下できるようにして、試料容器ステージ218の中央部に粉体を入れた容器216を置くようにし、容器216を上げることによって、容器216の中央に円錐ロータ212が回転しながら侵入してくるようにする。
【0072】
円錐ロータ212にかかるトルクを上部にあるトルクメータ211によって検出し、また粉体の入った容器216にかかる荷重を容器216の下にあるロードセル213によって検出し、さらに円錐ロータ212の移動量は、位置検出器で行なう。
【0073】
この構成は一例であり、シャフト自体を昇降ステージ218により上下させたりするなどできるような他の構成でも適用できる。
【0074】
図12は、表面に溝を形成した円錐ロータの図である。円錐ロータ212の形状は、円錐の頂角が60°で、図12のように一様の形状及び深さで溝がきってある。円錐の頂点からまっすぐ底辺方向に溝を切ったもので、その溝の断面が三角形の凹凸からなるのこぎり歯形状をしている。円錐ロータ212の底円の直径は30mm、辺の長さは30mmであり、頂点の溝の深さは0mmで、底面部分の溝の深さは1mmで、徐々に溝が深くなっている。溝の数は48本である。(以下、これを円錐ロータIという。)
【0075】
円錐ロータ212の材質面とトナー粒子との摩擦成分を測定するのではなく、トナー粒子とトナー粒子との摩擦成分を測定している。円錐ロータ212材質面とトナー粒子との接触は、三角溝の山の先端部分のみとなる。ほとんどが溝に入り込んだトナー粒子とその周辺のトナー粒子との接触となる。円錐ロータ212の材質としては、特に限定的でなく、加工しやすくて、表面が固く、変質しないものが好ましく、さらに帯電性を帯びない材質が適している。具体例として、SUS、Al、Cu、Au、Ag、黄銅等を挙げることができる。
【0076】
トナーTのトナー粉体の流動性を、粉体相中に円錐ロータ212を回転させながら侵入させ、円錐ロータ212が粉体相中を移動するときに発生するトルクまたは荷重を測定することにより評価する。詳細には、トナー粉体相中に円錐ロータ212を回転させながら、侵入(下降)させたり、引抜(アップ)いたりさせ、そのときに円錐ロータ212やトナー粉体相が入っている容器にかかるトルクや荷重を測定し、そのトルクや荷重の値により流動性を評価するものである。トナー粉体のトルクおよび荷重は、円錐ロータ212の回転速度、即ち毎分当たりの回転数(以下、回転数と略記。単位はrpm)や円錐ロータ212の侵入速度により変化する。そこで、測定の精度を上げるために、トナー粒子同士の微妙な接触状態が測定出来るように、円錐ロータ212の回転数や侵入速度を下げて測定するようにした。そのため、測定条件は以下の範囲が好ましい。
【0077】
円錐ロータの回転数 :0.1〜100rpm
円錐ロータの侵入速度:0.5〜150mm/min
そして、本発明では以下の条件で測定を行った。
・円錐ロータの回転数 1.0rpm
・円錐ロータの侵入速度 1.0mm/min
・トナー層の加圧 0.1kg/cm2以上で60秒以上加圧
・円錐ロータ形状 円錐ロータI
【0078】
円錐ロータの侵入距離は、浅いとトルクや荷重の値が小さく、データの再現性等に問題が生じるため、データの再現性のある領域まで深く侵入させた方が良い。発明者による実験結果では5mm以上侵入させればほぼ安定した測定が可能である。
【0079】
また、トナーの粉体層の空間率も重要である。空間率は以下の式より求める。
ε=(V−M/ρ)/V
(ここで、εは空間率、Mは測定容器に充填したトナー粉体の質量、ρはトナー粉体の真比重、そしてVはトナー層の容積である。)
【0080】
図13は、円錐ロータのトルクメータへの取付けを示した図である。円錐ロータ212のトルクメータ211への取付けは、図13に示すように取付けねじ37で行なうようにし、種々の材質の異なる円錐ロータ212を簡単に着脱できるようにした。ねじ1本での着脱であるので、異なる材質で作製した円錐ロータ212を簡単に交換でき、種々の材質と粉体間の流動性を評価できる。
【0081】
トルクメータ211は高感度タイプのものが良く、非接触方式のものが適している。ロードセル213は荷重レンジが広く、分解能の高いものが適している。位置検出器はリニアスケール、光を用いた変位センサ等があるが、精度的に0.1mm以下の仕様が適している。昇降機は、サーボモータやステッピングモータを用いて、精度良く駆動できるものが良い。
【0082】
本発明の現像剤として、円錐ローラを用いたトルク測定法によるトルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いることになる。
【0083】
このような現像剤は流動性に優れ、移動性に優れる。このため、高精度の現像処理を行うことができる。しかも、流動性に優れた現像剤を用いても、本発明では、現像剤ほぐし運転により、しまりを有効に防止できる。
【0084】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。ほぐし動作時間としては、印字動作停止時間、駆動時間の積算カウント数等に応じて種々変更できる。また、攪拌部材102を設ける場合、現像剤収容室101のみに設けても、現像剤供給室103のみに設けてもよい。
【符号の説明】
【0085】
10 現像ユニット
11 カウント手段
12 記憶手段
13 制御手段
14 駆動手段
102a,102b 現像剤攪拌部材
107 現像剤担持体
110 規制部材
304 現像剤供給部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】特開2007−3952号公報
【特許文献2】特許第4154031号公報
【特許文献3】特許第3387569号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置および画像形成装置に用いる現像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置に用いられる現像装置は、例えば、特許文献1から特許文献3等に記載されている。特許文献1に記載の現像装置は、トナーが収納される現像容器と、この現像容器内に配置される現像剤担持体と、現像容器内に配置されて現像剤を攪拌する攪拌部材と、現像剤担持体等を駆動する駆動源とを備え、現像剤担持体に現像バイアスを印加して現像を行うものである。そして、この特許文献1に記載の現像装置では、駆動源が停止した後、駆動源が駆動されるまでの停止時間を計測手段にて計測し、その停止時間に応じて現像バイアスを制御手段にて現像バイアスを変化させるものである。これによって、トナー粒度分布の変化を少なくして、小粒径のトナーを選択的に消費することがなくなって良好な画像を得ることができる。
【0003】
また、特許文献2に記載の現像装置は、カラープリント枚数と単色黒プリント枚数とを個別にカウントする。それぞれの積算カウント値をCNTcolor、CNTbkとする。CNTbkが例えば500枚以上の場合、又は、CNTbkが例えば500枚未満でCNTcolorが例えば100枚以上の場合、又は、CNTbkが例えば500枚未満でCNTcolorが例えば100枚未満で停止時間が例えば8H以上の場合に、現像バイアス制御を実行するというものである。これにより、現像バイアス制御を必要最小限とすることができる。
【0004】
また、特許文献3に記載の現像装置は、制御手段にて、現像剤担持搬送体の通常稼動の開始前に、現像剤担持搬送体上の現像剤を次工程領域に移動させる向きの電界を発生させる電圧を先行的に印加するように制御する。これにより、現像剤担持搬送体上に固着して離れにくくなっている現像剤と該現像剤担持搬送体との結合力を弱くし、該現像剤担持搬送体の通常稼動で、現像剤を該次工程領域へ適正に搬送できる。従って、新たな部材や装置などを設けることなく、該現像剤担持搬送体上の現像剤の帯電能力が高くても、該現像剤担持搬送体から該次工程領域に現像剤を安定して供給できるようになるという効果がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1〜特許文献3では、停止時間に応じて各条件の値を変更することを目的としている。しかしながら、停止時間に応じて変化する充填した現像剤のしまり具合は、停止時間の依存性が大きく、一定時間を経過すると、各条件を変更させても元の条件には復帰しにくい。また、復帰させるために、例えば、強く攪拌すると、より現像剤劣化を促進させる原因となる。
【0006】
すなわち、従来の一般的なシーケンスは図18に示すものである。動作指示をONすると駆動が開始し、印刷動作がスタートし、必要枚数印刷したあとに、動作は終了する。そして、再び、動作指示をONすると、同様に駆動が開始し、印刷する。動作指示がONするまでは、動作は開始しない。
【0007】
しかしながら、動作開始の間隔が長くなると、図19に示すように、現像装置内に充填された現像剤は、時間の経過とともに徐々に自重により、充填現像剤はしまり度合が大きくなる。ある一定時間を経過する頃には、充填現像剤のしまり度合が一定量(図19に示す供給不良ライン)を過ぎることになる。このような状態では、現像装置が動作しても、装置内に十分な現像剤が循環されずに、現像剤担持体に現像剤が供給されなくなる。このため、ベタ画像を印刷したときに、進行方向にそって、画像後端部の濃度が薄くなる供給不良が発生する。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑み、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できる画像形成装置およびこのような画像形成装置に用いることができる現像装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の現像装置は、少なくとも現像剤担持体を含む現像ユニットを備え、この現像ユニットが装置駆動手段にて駆動する縦型の現像装置であって、現像運転停止時間をカウントするカウント手段と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段と、カウント手段にてカウントされた現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニットの構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段とを備えたものである。
【0010】
本発明の現像装置は、現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像剤ほぐし運転が行われるので、現像剤がしまる状態となる(しまり度が大となる)のを防止できる。また、この現像剤ほぐし運転は、現像ユニットの構成部品の少なくとも1つを駆動するものであって、現像運転を行うものではない。
【0011】
現像剤ほぐし運転は現像剤担持体の駆動であるようにできる。また、前記現像ユニットは現像剤攪拌部材を有し、現像剤ほぐし運転が現像剤攪拌部材の駆動であるようにできる。さらに、現像剤ほぐし運転は現像ユニットの所定回転軸を中心とした回転でも可能である。
【0012】
前記現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが水平方向に沿って一列状に配設され、かつ各現像ユニットが連動して前記現像剤ほぐし運転を行うようにしてもよい。
【0013】
さらに、現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが上下方向に沿って配設され、かつ各現像ユニットが独立して前記現像剤ほぐし運転を行うようにしてもよい。
【0014】
駆動時間の積算カウント数に対応した複数の現像運転停止時間の閾値を持つものであってもよい。このように設定することによって、耐久枚数を認識し、その枚数に応じて、ほぐし運転を開始する時間を選択することができる。
【0015】
前記現像ユニットは、現像剤担持体に接触して、現像剤担持体上に供給される現像剤を所定量に規制する規制部材を有し、この規制部材の現像剤担持体接触部位を、現像剤担持体の回転中心を含む鉛直面より現像剤担持体回転方向下流側に45度以内にずれた位置であるように設定できる。
【0016】
このように設定することによって、現像剤担持体の上側に直接現像剤の自重がかかることになる。
【0017】
現像ユニットは、現像剤担持体の近傍にこの現像剤担持体とは非接触の現像剤供給部材を有するものとできる。これによって、しまった状態の現像剤を現像剤担持体の回転のみで有効に現像剤の流れを作ることができる。
【0018】
円錐ローラを用いたトルク測定法によるトルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いることができる。このような現像剤は流動性に優れ、移動性に優れる。
【0019】
本発明の画像形成装置は、前記記載の現像装置を備えたものである。このような画像形成装置では、現像剤担持体に現像剤が供給されなくなることを回避でき、ベタ画像を印刷したときに、進行方向に沿って画像後端部等の濃度が薄くなるような供給不足を防止できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の現像装置では、現像剤がしまる状態となる(しまり度が大となる)のを防止できる。このため、現像剤が現像剤担持体に十分供給され、安定して高精度の現像を可能とする。しかも、現像剤ほぐし運転は、現像運転(印字動作)を行わず、不要な運転を行わずに済む。
【0021】
現像剤ほぐし運転としては、現像剤担持体の駆動であれば、新たな部材や新たな駆動機構等を設けたりすることなく安定した現像剤ほぐし運転を行うことができ、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できる。また、攪拌部材を備えたものでは、この攪拌部材によって現像剤を攪拌でき、現像剤のしまり度が大きくなるのを有効に防止できる。また、攪拌部材で現像ほぐし運転を行うことができ、しまり度が大きくなっても安定してほぐすことができる。
【0022】
現像剤ほぐし運転が現像ユニットの所定回転軸を中心とした回転である場合、攪拌部材を用いることなく、安定して現像剤をほぐすことができる。特に、攪拌部材を用いないので、攪拌部材による攪拌に基づく現像剤の劣化を防止できる。
【0023】
現像ユニットを複数個備えたものであっても、攪拌部材を用いないので、攪拌部材による攪拌に基づく現像剤の劣化を防止できる。また、複数の現像運転停止時間の閾値を持つものでは、耐久枚数を認識し、その枚数に応じて、ほぐし運転を開始する時間を選択することができ、現像剤に対して最適なほぐし運転が可能となる。
【0024】
トルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いることができ、このような現像剤は流動性に優れ、移動性に優れる。このため、高精度の現像処理を行うことができる。しかも、流動性に優れた現像剤を用いても、本発明では、現像剤ほぐし運転により、しまりを有効に防止できる。
【0025】
本発明の画像形成装置では、進行方向に沿って画像後端部等の濃度が薄くなるような供給不足を防止できる。このため、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できて高精度の画像形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の現像装置の簡略ブロック図である。
【図2】前記図1に示す現像装置を用いた画像形成装置の全体簡略図である。
【図3】前記図1に示す現像装置の簡略図である。
【図4】前記図1に示す現像装置のシーケンス図である。
【図5】本発明の第2の現像装置の簡略図である。
【図6】本発明の第3の現像装置の簡略図である。
【図7】本発明の第4の現像装置を示し、(a)は通常状態の簡略図であり、(b)は現像剤ほぐし運転状態の簡略図である。
【図8】本発明の第5の現像装置を示し、(a)は通常状態の簡略図であり、(b)は現像剤ほぐし運転状態の簡略図である。
【図9】本発明の第6の現像装置の簡略図である。
【図10】本発明の第7の現像装置の簡略図である。
【図11】現像液の流動性評価を行う評価装置の簡略図である。
【図12】評価装置に用いられる円錐ロータを示し、(a)は正面図であり、(b)は要部断面図である。
【図13】評価装置に用いられる円錐ロータのトルクメータへの取付状態を示す簡略斜視図である。
【図14】しまり性の評価試験を行う針入度試験機を示し、(a)は針を落下させる直前の状態を示す簡略図であり、(b)針を落下させた後の状態を示す簡略図である。
【図15】現像剤ほぐし運転のタイミングを設定するための実験結果を示し、放置日数と耐久によるしまり具合の変化との関係を示すグラフ図である。
【図16】現像剤ほぐし運転のタイミングを設定するための実験結果を示し、印刷枚数とベタ画像欠損発生の放置時間との関係を示すグラフ図である。
【図17】現像剤ほぐし運転のタイミングを設定するための実験結果を示し、印刷枚数とベタ画像欠損発生防止のための現像剤ほぐし運転のタイミングとの関係を示すグラフ図である。
【図18】従来の現像装置のシーケンス図である。
【図19】充填トナーのしまり度合を示すグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図に示す実施例による本発明を実施するための形態を説明する。
【実施例】
【0028】
図1は本発明の一実施形態における画像形成装置の概略構成図である。この場合の画像形成装置は、カラー電子写真装置21であって、機枠体(画像形成装置本体)のほぼ中央部にプロセスカートリッジ26(26K,26C,26M,26Y)を配置し、このプロセスカートリッジ26の上側には像担持体(感光体)200に潜像を形成するための露光装置25を配置している。
【0029】
プロセスカートリッジ26の下側に中間転写体である第一転写装置22の転写ベルト23を設置し、その下側には記録媒体27を積載・収容する給紙カセット28を配置する。給紙装置29にて給紙された記録媒体27は転写ベルト23と第二転写装置31との間を通り、定着器32へ導かれて記録媒体27にトナー像を熱定着させる。
【0030】
プロセスカートリッジ26が転写ベルト23(矢印A方向に走行する)と接する位置に第一転写ローラ23aが設置されており、第一転写ローラ23aに高電位を印加することによって像担持体200と転写ベルト23に電位差を設けて像担持体200表面に形成されたトナー像を転写する。なお、第一転写装置100と第二転写装置31とで転写手段7を構成する。
【0031】
各プロセスカートリッジ26にてこれら色毎のトナー像が順次転写ベルト23に転写され、転写ベルト23上に単色トナー像を重ね合わせた複数色のカラートナー像が形成される。
【0032】
用紙やOHPシート等の記録媒体27はタイミングをとって給紙装置29と用紙搬送装置36から第二転写装置31に供給される。転写ベルト23の表面に形成されている単色あるいはカラートナー像は、第二転写装置31に高電位を印加することによって転写ベルト23と第二転写装置31に電位差を設ける。これによって転写ベルト23表面に形成されたトナー像を記録媒体27上に転写される。
【0033】
トナー像が転写された記録媒体27は、転写ベルト23から剥離され、定着器32によってトナー像を記録媒体27に溶融定着し、排紙装置33によりカラー電子写真装置21の上面の排紙トレーに排紙される。
【0034】
記録媒体27へトナー像を転写した後の転写ベルト23の表面に残っている余剰トナーは中間転写体清掃装置により清掃され、トナー回収装置35に回収される。清掃された転写ベルト23は、次のトナー像の転写に備える。
【0035】
ところで、プロセスカートリッジ26は、感光体(感光ドラム)200と、感光クリーニング手段8、現像装置等を一体に結合したものである。そして、現像装置は、図3に示すように、現像剤収容室101と現像剤供給室103とを有するケーシング100を備える。ケーシング100は、開口部105を有する仕切り壁104を介して仕切られている。
【0036】
現像剤供給室103には、現像剤担持体107、供給ローラ106、規制部材110等が設けられている。供給ローラ106には、現像バイアスに対して現像剤の帯電極性と同方向にオフセットさせた値の供給バイアスが印加される。現像剤供給室103内に設けられた供給ローラ106は、一定の力で現像剤担持体107に当接して配置される。なお、供給ローラ106、現像剤担持体107の少なくともどちらか一方が弾性体であれば、お互い当接するのは問題ない。但し、現像剤担持体107が非弾性体であれば、規制部材110は弾性体とし、感光体200はベルトか現像剤担持体107と非接触位置にしておく必要がある。
【0037】
供給バイアスは、現像剤担持体107との当接部で予備帯電された現像剤を現像剤担持体107に押し付ける方向に作用する。供給ローラ106は回転し、表面に付着させた現像剤を現像剤担持体107の表面に塗布供給する。現像剤担持体107には感光体200との間に電界を形成させるための現像バイアスが印加される。現像剤担持体107は反時計回りの方向に回転し、表面に保持した現像剤を規制部材110および感光体200との対向位置へと搬送する。
【0038】
規制部材110は、自由端側を現像剤担持体107表面に例えば10〜80N/mの押圧力で当接させたもので、その押圧下を通過した現像剤を薄層化するとともに摩擦帯電によって電荷を付与する。さらに規制部材110には摩擦帯電を補助するために、現像バイアスに対して現像剤の帯電極性と同方向にオフセットさせた値の規制バイアスが印加される。感光体200は時計回りの方向に回転しており、従って現像剤担持体107表面は感光体200との対向位置において感光体200の進行方向と同方向に移動する。薄層化された現像剤は、現像剤担持体107の回転によって感光体200との対向位置へ搬送され、現像剤担持体107に印加された現像バイアスと感光体200上の静電潜像によって形成される潜像電界に応じて、感光体200表面に移動し現像される。感光体200上に現像されずに現像剤担持体107上に残された現像剤が再び現像剤供給室103へ戻る部分には、接触シート111が弾性部材112の弾性力によって現像剤担持体107に当接して設けられ、現像剤は現像装置外部に漏れ出ないように封止される。接触シート111を通過した現像剤は、下流側の供給ローラ106で現像剤担持体107から剥離・回収される。現像剤担持体から剥離された現像剤は供給ローラによって、現像剤供給室103に送り込まれる。
【0039】
そして、この現像装置には、図1に示すように、現像運転停止時間をカウントするカウント手段11と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段12と、現像ユニット10の構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段13とを備える。ここで、現像ユニット10とは、少なくとも現像剤担持体を含むユニット体である。そして、この現像ユニット10は、駆動手段14にて、前記のような現像運転を行うことになる。すなわち、駆動手段14は、各種ローラを回転させるためのモータ、モータの駆動力を伝達するギア機構、静電潜像担持体と現像装置(現像電極)との間に加える電圧(現像バイアス)を印加する印加手段等にて構成できる。
【0040】
制御手段13とカウント手段11と記憶手段12等が、CPU、ROM、RAM、HDD、NV−RAM、データ入出力インターフェイス等が内部バスで接続されたコンピュータとして構成される。CPUが、HDD、ROM又はNV−RAM(以下、単にメモリという)に記憶されたプログラムを実行することになる。
【0041】
次に本発明の画像形成装置のシーケンス動作を図4を用いて説明する。印字動作スタートスイッチをオン状態とすることによって、印字操作がスタートする。この印字動作は、指定された必要枚数印刷した後終了する。この終了後、前記カウント手段11にて停止時間(印字動作停止時間)がカウントされる。
【0042】
記憶手段12には、停止時間カウントの閾値を記憶されてあり、停止時間のカウント実測値が停止時間カウントの閾値をオーバーすると動作指示がONされる。その動作指示ONの信号で通常の印刷動作ではない充填現像剤ほぐし動作がスタートする。ほぐし動作としては、例えば、現像剤担持体107のみが駆動するものであり、前記印字動作ではない。このように、現像剤担持体107が駆動することによる現像剤ほぐし動作によって、充填現像剤のしまり度合が一定値を過ぎることがないような状態を確保できる。
【0043】
本発明では、現像剤ほぐし動作によって、現像剤がしまる状態となる(しまり度が大となる)のを防止できる。このため、現像剤が現像剤担持体に十分供給され、安定して高精度の現像を可能とする。しかも、現像剤ほぐし運転は、現像運転(印字動作)を行わず、不要な運転を行わずに済む。
【0044】
図5は第2の現像装置を示し、この現像装置は、現像剤攪拌部材102a,102bが設けられている。現像剤攪拌部材102a,102bはスクリュ部材からなり、現像剤攪拌部材102aが現像剤供給室103に配置され、現像剤攪拌部材102bが現像剤収容室101に配置されている。
【0045】
このように現像剤攪拌部材102a,102bを設けることによって、現像剤担持体107から剥離されて現像剤供給室103内に戻ってくる現像剤と、現像剤収容室101、現像剤供給室103内に停滞する現像剤との混合を行うことができる。さらには、室内101,103内の動きを良くするように室内101,103の現像剤を混ぜている。
【0046】
このように、攪拌部材102a,102bを備えたものでは、この攪拌部材102a,102bによって現像剤を攪拌でき、現像剤のしまり度が大きくなるのを有効に防止できる。また、現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、攪拌部材102a,102bで現像ほぐし運転を行うことができ、しまり度が大きくなっても安定してほぐすことができる。
【0047】
図6は第3の現像装置を示し、この現像装置は、現像剤供給室103を有するケーシング100が、図6の仮想線で示すように、所定軸心Oを中心に矢印B方向に回転するように設定されている。
【0048】
現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニット10を円軌道Kに回転させることで、現像ユニット10内の現像剤は上下さかさまの状態が作られる。よって、現像ユニット10内の現像剤Tは十分に混ぜられ、現像剤Tの動きは停滞しない。この場合、攪拌部材を用いることなく、安定して現像剤Tをほぐすことができる。特に、攪拌部材を用いないので、攪拌部材による攪拌に基づく現像剤の劣化を防止できる。
【0049】
図7は第4の現像装置を示し、各現像ユニット10が水平方向に沿って一列状に配設されたものである。この場合、各現像ユニット10は各所定軸心O1を中心に矢印C方向に回転(回動)する。
【0050】
この場合、帯電部材303を使って、像担持体200に電荷をのせ、帯電〜現像間で、レーザーを照射する。その後、現像することで、像担持体200に現像剤を付けて、さらに、この現像剤を転写ベルト23に移動する。現像装置は水平1列に設置することは、小型化に有利であり、かつ、通紙を1回で行うことで、印刷速度を速くすることが可能となる。そして、長時間放置で現像剤流れが停滞した場合、すなわち、現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、上部の支点(所定軸心)O1を中心に現像ユニット10全体を振ることで、現像ユニット10内の現像剤は矢印Eのようにほぐされる。ところで、近年においてはこの種の装置においては小型化が図られる。このため、現像ユニット10の間隔は非常に狭くなっている。そこで、各現像ユニット10の移動は全体で連動することが好ましい。
【0051】
図8は第5の現像装置を示し、各現像ユニット10が上下方向に沿って配設されたものである。この場合も、所定軸心O2を中心に矢印D方向に回転(回動)するものである。すなわち、現像運転停止時間が記憶手段12にて記憶された閾値を越えれば、図8(b)に示すように、回動させる現像剤ほぐし運転を行うことになって、矢印Fのようにほぐされる。
【0052】
図8における現像ユニットとしては、その所定軸心O2を中心の回転(回動)として、図7に示す現像装置と同様連動して行うようにしてもよいが、各現像ユニットが独立して回動するものであってもよい。
【0053】
図9は第6の現像装置を示し、この場合、現像剤担持体107に接触して、現像剤担持体107上に供給される現像剤Tを所定量に規制する規制部材110を有するものであって、この規制部材110の現像剤担持体接触部位40を、現像剤担持体107の回転中心O5を含む鉛直面Hより現像剤担持体回転方向下流側に45度以内にずれた位置としている。すなわち、接触部位40と中心O5とを結ぶ線分H1が鉛直面Hとなす角度θを45度以下とする。
【0054】
このように設定することによって、現像剤担持体107の上側に直接現像剤の自重がかかることになる。このため、しまった状態の現像剤Tを現像剤担持体107の回転だけで有効に現像剤Tの流れ(矢印G方向の流れ)を作ることができ、安定したほぐし運転が可能となる。
【0055】
図10は第7の現像装置を示し、この場合、現像剤供給部材304を備えている。現像剤供給部材304は、羽部を備えた回転部材であって、現像剤担持体107に対して非接触である。すなわち、現像剤供給部材304の羽部が最接近した状態において、現像剤担持体107とこの羽部との間に所定の隙間Sが設けられる。このように設定することによって、しまった状態の現像剤Tを接触による負荷なしで、効率よくくずすことできる。
【0056】
ところで、運転停止時間の閾値としては、駆動時間の積算カウント数に対応した複数の現像運転停止時間の閾値を持つものであってもよい。このように設定することによって、耐久枚数を認識し、その枚数に応じて、ほぐし運転を開始する時間を選択することができる。
【0057】
このように、本発明の現像装置を用いた画像形成装置では、現像剤担持体107に現像剤が供給されなくなることを回避でき、ベタ画像を印刷したときに、進行方向に沿って画像後端部等の濃度が薄くなるような供給不足を防止できる。このため、新たな部材、装置等を設けることなく、現像剤担持搬送体から次工程領域に現像剤を安定して供給できて高精度の画像形成が可能となる。
【0058】
次に、ほぐし運転のタイミングを設定するために、放置日数としまり具合との関係について調べた。この場合、しまり性の評価を針入度試験機を用いて行った。針入度試験とは、容器内のトナー(現像剤)に針を自由落下させたとき、針が(現像剤)内に埋没した深さによってしまり性を評価する方法である。
【0059】
すなわち、図14に示すように、容器50にトナーTを充填し、この容器50のトナーTの上面から針51(直径が2mmで長さが55mmの針)を自由落下させる。そして、針51の針入度(挿入深さ)(mm)を測定する。トナー(現像剤)として、未使用のものと、使用したもの(4000枚印刷したもの)とについて調べた。
【0060】
未使用のものは、後述する円錐ロータ法流動性評価でのロータトルク値が空間率50%〜70%の範囲で、トルク値が1.2〜1.7mN・mとする。使用したものは、円錐ロータ法流動性評価でのロータトルク値が空間率50%〜70%の範囲で、トルク値が1.8〜2.2mN・mとする。
【0061】
図15に挿入深さと放置日数との関係を示す。このグラフ図からわかるように、使用後のトナーTでは、針はすぐに挿入しにくくなる(挿入深さが25mmから17となる)。その後、放置日数が増えると、段々と針51の挿入深さは浅くなる(挿入深さが17mmから7mmとなる)。充填したトナーTを放置すると、トナーは自重により、徐々に下方へ移動し、しまり続ける。挿入深さが11mm以下の状態まで、トナーTがしまると、現像ローラ近傍のトナーTの流れが悪くなり、十分な量が現像ローラに供給されなくなることで、十分なトナーTの量が必要なベタ画像時に画像欠損が発生する。4000枚印刷後に現像器内残ったトナーTは、外添剤の離脱等により、流動性は低下している。流動性の低下したトナーTは、トナー間の動きが悪く、New(未使用のもの)よりも自重による動きが悪い。よって、4000枚印刷後のトナーTはNEW(未使用のもの)よりもしまりにくい。
【0062】
印刷枚数とベタ画像欠損(供給不良)発生時間との関係を次の図16に示した。初期は、約38時間以上放置すると、現像器内に充填してあるトナーTがしまりすぎることで、画像欠損が発生する。印刷していくと、トナーTの流動性が低下していくこと、また、トナー量が減少することで、トナーTがしまらなくなり、ベタ画像欠損が発生する放置日数は長くなる。
【0063】
・印刷速度の影響
現像ローラ速度が遅くなると、規制ストレス等によるトナーTの劣化はあまりしなくなり、トナー流動性の低下は減少する。よって、印刷時における画像欠損が発生する放置時間はより長くなる。
【0064】
・トナーの影響
流動性が更にいいトナーTは、さらにしまり易く、画像欠損が発生する放置時間が短くなる。
【0065】
トナー充填量の影響
充填量が多いと、トナー自重で、トナーTはしまり易く、New時点で供給不良が発生する放置時間も短くなる。しかし、充填量が多いため、トナーTが劣化しにくく、トナー流動性の低下が少ない。よって、印刷時における画像欠損が発生する放置時間はより長くなる。
【0066】
ベタ画像欠損発生防止のためのほぐし運転開始タイミングについて次の図17に示した。画像欠損が発生する放置時間前に、強制的に駆動を0Nすることで、トナーのしまりを緩和し、放置によるベタ画像欠損を防止する。しかし、必要以上に早めに強制駆動をONし、頻繁に強制駆動を入れてしまうと、強制駆動によるトナー劣化で帯電低下を促進させてしまい、地汚れやトナーこぼれ等の他の不都合を発生さることになる。このため、適切なタイミングでの強制駆動が必要である。
【0067】
図11は現像剤に流動性を評価するための評価装置を示す。評価装置は、圧密ゾーン20と測定ゾーン30からなる。圧密ゾーン20は、粉体を入れる容器216、その容器216を上下させる昇降ステージ218、圧密させるピストン215、そのピストンに荷重を加えるおもり214等から構成される。
【0068】
この構成例では、粉体を入れた試料容器216を上昇させ、圧密用のピストン215に接触させ、さらに上昇させてピストン215におもり214の荷重が全てかかるようなおもり214が支持板219より浮いた状態になるようにし、一定時間放置する。その後、粉体を入れた容器216が載せてある昇降ステージ218を下げて、ピストン215を粉体表面から離す。
【0069】
ピストン215は、どんな材質でも良いが、粉体を押付ける表面の表面性がスムーズである必要がある。そのため、加工しやすくて、表面が固く、変質しない材質が良い。また、帯電による粉体付着がないようにする必要があり、導電性の材質が適している。この材質の一例としては、SUS、Al、Cu、Au、Ag、黄銅等がある。本発明では、粉体を入れる容器216は、内径φ60mmで、圧密を完了した粉体の高さが、25〜28mmとなるようにした。
【0070】
測定ゾーン30は、図11に示されるように、粉体を入れる容器216、その容器を上下させる昇降ステージ218、ステージには荷重を測定するロードセル213、粉体のトルクを測定するトルクメータ211等から構成される。なお、本構成は一例であり、本発明を限定するものではない。
【0071】
円錐ロータ212をシャフトの先端に取り付け、そのシャフト自体を上下方向に移動しないように固定する。粉体を入れた試料容器ステージ218は、昇降機によって上下できるようにして、試料容器ステージ218の中央部に粉体を入れた容器216を置くようにし、容器216を上げることによって、容器216の中央に円錐ロータ212が回転しながら侵入してくるようにする。
【0072】
円錐ロータ212にかかるトルクを上部にあるトルクメータ211によって検出し、また粉体の入った容器216にかかる荷重を容器216の下にあるロードセル213によって検出し、さらに円錐ロータ212の移動量は、位置検出器で行なう。
【0073】
この構成は一例であり、シャフト自体を昇降ステージ218により上下させたりするなどできるような他の構成でも適用できる。
【0074】
図12は、表面に溝を形成した円錐ロータの図である。円錐ロータ212の形状は、円錐の頂角が60°で、図12のように一様の形状及び深さで溝がきってある。円錐の頂点からまっすぐ底辺方向に溝を切ったもので、その溝の断面が三角形の凹凸からなるのこぎり歯形状をしている。円錐ロータ212の底円の直径は30mm、辺の長さは30mmであり、頂点の溝の深さは0mmで、底面部分の溝の深さは1mmで、徐々に溝が深くなっている。溝の数は48本である。(以下、これを円錐ロータIという。)
【0075】
円錐ロータ212の材質面とトナー粒子との摩擦成分を測定するのではなく、トナー粒子とトナー粒子との摩擦成分を測定している。円錐ロータ212材質面とトナー粒子との接触は、三角溝の山の先端部分のみとなる。ほとんどが溝に入り込んだトナー粒子とその周辺のトナー粒子との接触となる。円錐ロータ212の材質としては、特に限定的でなく、加工しやすくて、表面が固く、変質しないものが好ましく、さらに帯電性を帯びない材質が適している。具体例として、SUS、Al、Cu、Au、Ag、黄銅等を挙げることができる。
【0076】
トナーTのトナー粉体の流動性を、粉体相中に円錐ロータ212を回転させながら侵入させ、円錐ロータ212が粉体相中を移動するときに発生するトルクまたは荷重を測定することにより評価する。詳細には、トナー粉体相中に円錐ロータ212を回転させながら、侵入(下降)させたり、引抜(アップ)いたりさせ、そのときに円錐ロータ212やトナー粉体相が入っている容器にかかるトルクや荷重を測定し、そのトルクや荷重の値により流動性を評価するものである。トナー粉体のトルクおよび荷重は、円錐ロータ212の回転速度、即ち毎分当たりの回転数(以下、回転数と略記。単位はrpm)や円錐ロータ212の侵入速度により変化する。そこで、測定の精度を上げるために、トナー粒子同士の微妙な接触状態が測定出来るように、円錐ロータ212の回転数や侵入速度を下げて測定するようにした。そのため、測定条件は以下の範囲が好ましい。
【0077】
円錐ロータの回転数 :0.1〜100rpm
円錐ロータの侵入速度:0.5〜150mm/min
そして、本発明では以下の条件で測定を行った。
・円錐ロータの回転数 1.0rpm
・円錐ロータの侵入速度 1.0mm/min
・トナー層の加圧 0.1kg/cm2以上で60秒以上加圧
・円錐ロータ形状 円錐ロータI
【0078】
円錐ロータの侵入距離は、浅いとトルクや荷重の値が小さく、データの再現性等に問題が生じるため、データの再現性のある領域まで深く侵入させた方が良い。発明者による実験結果では5mm以上侵入させればほぼ安定した測定が可能である。
【0079】
また、トナーの粉体層の空間率も重要である。空間率は以下の式より求める。
ε=(V−M/ρ)/V
(ここで、εは空間率、Mは測定容器に充填したトナー粉体の質量、ρはトナー粉体の真比重、そしてVはトナー層の容積である。)
【0080】
図13は、円錐ロータのトルクメータへの取付けを示した図である。円錐ロータ212のトルクメータ211への取付けは、図13に示すように取付けねじ37で行なうようにし、種々の材質の異なる円錐ロータ212を簡単に着脱できるようにした。ねじ1本での着脱であるので、異なる材質で作製した円錐ロータ212を簡単に交換でき、種々の材質と粉体間の流動性を評価できる。
【0081】
トルクメータ211は高感度タイプのものが良く、非接触方式のものが適している。ロードセル213は荷重レンジが広く、分解能の高いものが適している。位置検出器はリニアスケール、光を用いた変位センサ等があるが、精度的に0.1mm以下の仕様が適している。昇降機は、サーボモータやステッピングモータを用いて、精度良く駆動できるものが良い。
【0082】
本発明の現像剤として、円錐ローラを用いたトルク測定法によるトルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いることになる。
【0083】
このような現像剤は流動性に優れ、移動性に優れる。このため、高精度の現像処理を行うことができる。しかも、流動性に優れた現像剤を用いても、本発明では、現像剤ほぐし運転により、しまりを有効に防止できる。
【0084】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、電子写真複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等がある。ほぐし動作時間としては、印字動作停止時間、駆動時間の積算カウント数等に応じて種々変更できる。また、攪拌部材102を設ける場合、現像剤収容室101のみに設けても、現像剤供給室103のみに設けてもよい。
【符号の説明】
【0085】
10 現像ユニット
11 カウント手段
12 記憶手段
13 制御手段
14 駆動手段
102a,102b 現像剤攪拌部材
107 現像剤担持体
110 規制部材
304 現像剤供給部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】特開2007−3952号公報
【特許文献2】特許第4154031号公報
【特許文献3】特許第3387569号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも現像剤担持体を含む現像ユニットを備え、この現像ユニットが装置駆動手段にて駆動する縦型の現像装置であって、
現像運転停止時間をカウントするカウント手段と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段と、カウント手段にてカウントされた現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニットの構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段とを備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
現像剤ほぐし運転は現像剤担持体の駆動であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像ユニットは現像剤攪拌部材を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項4】
現像剤ほぐし運転は現像剤攪拌部材の駆動であることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
現像剤ほぐし運転は現像ユニットの所定回転軸を中心とした回転であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項6】
前記現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが水平方向に沿って一列状に配設され、かつ各現像ユニットが連動して前記現像剤ほぐし運転を行うことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項7】
前記現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが上下方向に沿って配設され、かつ各現像ユニットが独立して前記現像剤ほぐし運転を行うことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項8】
駆動時間の積算カウント数に対応した複数の現像運転停止時間の閾値を持つことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項9】
前記現像ユニットは、現像剤担持体に接触して、現像剤担持体上に供給される現像剤を所定量に規制する規制部材を有し、この規制部材の現像剤担持体接触部位を、現像剤担持体の回転中心を含む鉛直面より現像剤担持体回転方向下流側に45度以内にずれた位置であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項10】
前記現像ユニットは、現像剤担持体の近傍にこの現像剤担持体とは非接触の現像剤供給部材を有することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項11】
円錐ローラを用いたトルク測定法によるトルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項12】
前記請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
少なくとも現像剤担持体を含む現像ユニットを備え、この現像ユニットが装置駆動手段にて駆動する縦型の現像装置であって、
現像運転停止時間をカウントするカウント手段と、設定される現像運転停止時間の閾値を記憶する記憶手段と、カウント手段にてカウントされた現像運転停止時間が記憶手段にて記憶された閾値を越えれば、現像ユニットの構成部品の少なくとも1つを駆動する現像剤ほぐし運転を行わせる制御手段とを備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
現像剤ほぐし運転は現像剤担持体の駆動であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記現像ユニットは現像剤攪拌部材を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項4】
現像剤ほぐし運転は現像剤攪拌部材の駆動であることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
現像剤ほぐし運転は現像ユニットの所定回転軸を中心とした回転であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項6】
前記現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが水平方向に沿って一列状に配設され、かつ各現像ユニットが連動して前記現像剤ほぐし運転を行うことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項7】
前記現像ユニットを複数個備えるとともに、各現像ユニットが上下方向に沿って配設され、かつ各現像ユニットが独立して前記現像剤ほぐし運転を行うことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項8】
駆動時間の積算カウント数に対応した複数の現像運転停止時間の閾値を持つことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項9】
前記現像ユニットは、現像剤担持体に接触して、現像剤担持体上に供給される現像剤を所定量に規制する規制部材を有し、この規制部材の現像剤担持体接触部位を、現像剤担持体の回転中心を含む鉛直面より現像剤担持体回転方向下流側に45度以内にずれた位置であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項10】
前記現像ユニットは、現像剤担持体の近傍にこの現像剤担持体とは非接触の現像剤供給部材を有することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項11】
円錐ローラを用いたトルク測定法によるトルク値が、空間率50%から70%で、3.0mN・m以下である現像剤を用いたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項12】
前記請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−154182(P2011−154182A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15448(P2010−15448)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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