現像装置及び画像形成装置
【課題】 構成が簡単でありながら、現像剤の搬送速度を低下させることなく、トナーに対して所定の帯電量を付与でき、高画質画像を形成することができる新規な構成の現像装置及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 現像装置は、第1撹拌部材と、第2撹拌部材と、前記第1撹拌部材の一部と対向して設けた第3撹拌部材とで現像剤を循環搬送させる構成と、ハウジングのカバー上に設けたトナー供給口を介して第1、第3撹拌部材の対向部分に補給されるトナーを、各々の周面が上方から下方に移動するように回転される前記第1、第3撹拌部材の回転を介して現像剤中に沈み込ませる構成とを有することを特徴とし、画像形成装置は、上記現像装置を備えたことを特徴とする。
【解決手段】 現像装置は、第1撹拌部材と、第2撹拌部材と、前記第1撹拌部材の一部と対向して設けた第3撹拌部材とで現像剤を循環搬送させる構成と、ハウジングのカバー上に設けたトナー供給口を介して第1、第3撹拌部材の対向部分に補給されるトナーを、各々の周面が上方から下方に移動するように回転される前記第1、第3撹拌部材の回転を介して現像剤中に沈み込ませる構成とを有することを特徴とし、画像形成装置は、上記現像装置を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に形成される静電荷潜像(以下、単に、潜像という)をトナー像として顕像化するための現像装置、及び当該現像装置を具備した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
像担持体表面を帯電手段により一様に帯電し、原稿、または、画像データに基づいて露光手段を作動させて前記像担持体上に潜像を形成し、次いで、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を現像領域に導き、接触、または、非接触現像により前記潜像をトナー像となした後、当該トナー像を転写手段により、例えば、用紙からなる転写材上に転写し、定着手段により加熱加圧することによって前記転写材に定着させる電子写真方式を利用した画像形成装置はよく知られている。
【0003】
また、可回転の円筒状部材からなる現像剤担持体と、当該現像剤担持体に内蔵した位置固定の磁石、及び、二成分現像剤を撹拌して現像処理に必要な帯電量を付与するための撹拌部材とを主要素として現像装置を構成し、現像処理時、前記磁石の作用によって吸着した撹拌済みの二成分現像剤を前記現像剤担持体の周面で担持し、当該現像剤担持体の回転によって現像剤を順次、現像領域に搬送させる構成の現像装置も公知である。
【0004】
そして、このような二成分現像剤を用いる現像方法においては、画像形成により消費されたトナー量に見合った量の新規なトナーを適宜に現像装置内に補給し、現像剤中のトナー濃度を一定レベルに維持する制御が行われている。
【0005】
また、上述のような画像形成装置においては、画像の高画質化が求められており、このような要請に対して、例えば、トナー及びキャリアの小粒径化が図られている。
【0006】
而して、粒子径が小さいトナー及び粒子径が小さいキャリアを主体とする二成分現像剤は、高画質化を達成するためには有用であるが、反面、現像剤それ自体の流動性が低下するので、現像剤を十分に撹拌することが困難となる。
【0007】
その結果、新たに補給されたトナーが所定の帯電量を有する状態とならないまま現像領域に供給されると、かぶりを発生して画質を低下せしめたり、又、トナー飛散が発生しやすくなる、という問題がある。
【0008】
このような不具合は、特に、例えば印字率が高いカラー画像を連続して出力する場合に、顕著に生ずる。
【0009】
一方、近年において、上述のような画像形成装置の多くは、環境保全あるいは省資源化の観点から、トナーリサイクル手段を備え、トナーをリサイクルして使用する構成を有しているが、このような構成の装置において、一旦現像に供された後に像担持体上から回収されたトナー(リサイクルトナー)は、帯電特性が未使用のトナーに対して劣るので、トナーの帯電量不足による、かぶりやトナー飛散等の不具合を招来するという問題がある。
【0010】
斯様な不具合に対処すべく、現像剤の撹拌効率を向上させる技術が提案されている。
【0011】
例えば、現像剤担持体と、第1撹拌搬送部材と、第2撹拌搬送部材とを、この順序で、かつ、長手方向を揃えて水平方向に配列し、前記第1撹拌搬送部材と第2撹拌搬送部材との間に設けた仕切壁を挟んで現像剤を循環移動できるように構成するとともに、両撹拌搬送部材の長さを、少なくとも前記現像剤担持体の一方端部よりも突出する長さとなし、かつ、その突出した領域において、前記したそれぞれの撹拌搬送部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を撹拌搬送すべく同軸上の撹拌部材の向きを設定して、この領域内でも現像剤の循環を行わせ、当該領域内の少なくとも一方の撹拌搬送部材がある撹拌搬送部にトナーを補給する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−6631号公報(段落番号0033乃至0044、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記の特許文献に開示された現像装置は、1つの撹拌搬送部内において、現像剤担持体と対向した領域に対応する撹拌搬送部と、突出した領域における撹拌搬送部との2カ所において現像剤を循環させる構成であるので、現像装置が大型化したり装置の構成が複雑となる。
【0013】
また、上記構成により現像剤の撹拌効率を向上せしめることができたとしても、現像装置内の現像剤の循環搬送速度が低下してしまうため、例えば、高速のプロセス速度を有する画像形成装置に使用する現像装置としては、まだ改良の余地があるように思える。
【0014】
換言すれば、現像剤の循環搬送速度が低下すると、現像剤担持体に供給される現像剤の、現像剤担持体の回転軸方向におけるトナー濃度が不均一となり、特に、印字率が高い画像を連続して出力する場合に画像濃度ムラが生じやすく、高画質の画像を形成することが困難となる。
【0015】
このように、補給された新トナーが短時間で十分な帯電量を得られるように、現像剤の撹拌能力を高めてかぶりやトナー飛散の発生を防止しようとすると、現像剤の搬送能力の低下を引き起こして画像濃度ムラが発生しやすくなるという問題があり、このような相反する2つの問題を同時に解決することが困難である、というのが実状である。
【0016】
本発明は上述の如き問題点に鑑みてなされたもので、主たる目的は、構成が簡単でありながら、現像剤の搬送速度を低下させることなく、トナーに対して所定の帯電量を付与でき、高画質画像を形成することができる新規な構成の現像装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の目的は、下記の構成によって達成することができる。
(請求項1)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の外径を前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項2)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項3)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の周速を前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項4)
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して複数の板状部材を同方向に傾斜して設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項5)
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項6)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項7)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項8)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項9)
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項10)
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項11)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項12)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項13)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項14)
前記撹拌部位1Aは、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項15)
前記撹拌部位1Aは、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項16)
現像剤担持体と前記第1撹拌部材とは、対向近接点で見て、周面が逆方向に回転する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項17)
トナーの体積平均粒径をDt[μm]、キャリアの体積平均粒径をDc[μm]としたとき、
Dt=3〜5
Dc=5・Dt〜10・Dt
のトナーとキャリアとを含む現像剤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項18)
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として、請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、
像担持体の移動速度をV[mm/sec]、像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大付着量をM[mg/cm2]、像担持体の移動方向に直交する方向のトナー像の最大幅をL[mm]、第2撹拌部材による現像剤担持体の回転軸方向における現像剤移動量をW[g/sec]、第2撹拌部材の回転数をR[rpm]としたとき、
W≧M・V・L/1000
R≦600
とすることを特徴とする画像形成装置。
(請求項19)
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材または中間転写体に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、クリーニングにより前記像担持体の表面から除去されたトナーを前記現像手段に供給してリサイクルするトナーリサイクル手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、当該現像装置のカバー上であって、撹拌部位1Aに相当する部位と第3撹拌部材との間に対応する位置に、リサイクルトナー供給用のリサイクルトナー供給口を設けたことを特徴とする画像形成装置。
(請求項20)
前記リサイクルトナー供給口は、前記第1撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、トナー供給口よりも上流側にあることを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0018】
本発明の現像装置によれば、構成が簡単でありながら、現像剤撹拌部における搬送過程において、現像剤の搬送速度を低下させることなく十分な混合撹拌を介して、現像剤中でのトナーの均一分散を図ることができ、同時に、トナーに対して所期の帯電量を付与することができるので、トナーの帯電不良によるかぶりや、トナー飛散の発生等を極力抑制できる。
【0019】
また、第1撹拌部材と第3撹拌部材とを、それぞれの周面が上方から下方に向かって移動するように回転せしめるとともに、側面から見て、両者が対向する部分の間をめがけて上方からトナーを補給できる構成とすることにより、補給トナーの現像剤中への沈み込みや、均一分散を加速することができ、補給トナーの良好な帯電立ち上がり特性を得ることができる。
【0020】
また、前記第3撹拌部材の軸方向長さは、例えば、第1撹拌部材の軸方向長さに比して短くて済むので、奏せられる効果の割には現像装置を小型に保つことができ、更に、画像形成装置本体側に設けられる補給用トナーを収納する容器や、トナーリサイクル手段が設置される下部空間を利用することができるので、画像形成装置も大型化しなくてよい。
【0021】
また、上記構成の画像形成装置によれば、上述の如き現像装置を備えるとともに、特定の動作条件を満足する状態で現像処理が行われることにより、現像剤の十分な混合・撹拌が行われて、トナーが所期の帯電量を有する状態に帯電された現像剤が回転軸方向に対して均一な濃度で現像剤担持体に供給され、当該現像剤で像担持体上の潜像が現像される。
【0022】
従って、例えば、印字率の高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費及びトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合や、未使用のトナーに比して帯電性能が劣るリサイクルトナーを含む現像剤が用いられる場合であっても、効率のよい混合撹拌を介してトナーに所期の帯電量を付与できるので、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の発生を極力抑制でき、高画質の画像を安定して作製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係わる実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本発明に係わる画像形成装置の第1の実施の形態を示す概略図、図2は、本発明に係わる現像装置の第1の実施の形態を示す平面図、図3は、図2におけるA−A断面図、図4は図2におけるB−B断面図を示す。
【0025】
なお、説明に当たっては、デジタルカラー複写機からなる画像形成装置を示す図1の説明をした後に、図2乃至図4に示す現像装置の説明を行うこととする。
【0026】
第1の実施の形態における画像形成装置は、装置本体上部に自動原稿送り装置1を有するとともに、内部に画像読み取り部(画像読み取り装置)2、画像形成部3、ベルトユニット4のためのベルト設置部、給紙部5、定着装置T、反転排紙・再給紙部6、および、反転搬送手段であるADU7を有している。
【0027】
前記自動原稿送り装置1は、原稿を1枚ずつ送り出して画像読み取り位置へと搬送し、画像読み取りが終わった原稿を所定の場所に排出する装置である。
【0028】
前記自動原稿送り装置1は、原稿を載置する原稿載置台101、載置された原稿を分離する原稿分離手段103、分離された原稿を搬送する原稿搬送部105、搬送された原稿を排紙する原稿排紙手段107、排紙された原稿を載置する原稿排紙台109、および、原稿の両面の画像を読み取る両面コピーモードにおいて、当該原稿の表裏面を反転させるべく使用されるローラ対からなる原稿反転手段111を有している。
【0029】
処理プロセスがらみで述べるに、前記原稿載置台101上に載置された複数枚の原稿(不図示)は、原稿分離手段103によって1枚づつ分離され、前記原稿搬送部105を介して画像読み取り位置に向けて搬送される。
【0030】
前記原稿読み取り位置は、前記原稿搬送部105の下方部に設けられており、そこで、画像読み取り装置2を構成するスリット201を介して、原稿の画像が読み取られ、読み取られた原稿は原稿排紙手段107によって原稿排紙台109上に排出される。
【0031】
なお、両面コピーモードにおいては、片面が読み取られて搬送されてくる原稿は前記原稿反転手段111により二点鎖線の矢印で示す方向に搬送され、進行方向における後端を咬んでいる状態で当該原稿反転手段111の駆動が停止された後の逆方向回転により前記原稿搬送部105を介して再度、画像読み取り位置に導かれ、しかる後、前記原稿排紙手段107によって原稿排紙台109上に排出される。
【0032】
上記の工程は、原稿載置台101上に載置された原稿の枚数分繰り返される。
【0033】
前記画像読み取り装置2は、前記スリット201、原稿を照射するためのランプ213と原稿からの反射光を反射させる第1ミラー215とを一体化してなる第1ミラーユニット205、第1ミラー215からの光を反射させる第2ミラー217と第3ミラー219とを略V字状に一体化してなる第2ミラーユニット207と、当該第3ミラー219からの反射光を撮像素子上に結像させる結像レンズ209、および、結像レンズ209によって結像された光像を光電変換して画像情報を得るライン状の撮像素子(以下、CCDという)211を有している。
【0034】
前記画像情報は、適宜の画像処理を施された後、一旦、図示しないメモリに蓄積されるようになっている。
【0035】
前記自動原稿送り装置1によって送られている原稿を、画像読み取り装置2で読み取る態様においては、第1ミラーユニット205及び第2ミラーユニット207は、図示の如き位置に固定されている。
【0036】
前記画像読み取り装置2によって読み取られた各色毎の画像信号はメモリより順次取り出され、静電荷潜像形成手段である各露光光学系にそれぞれ電気信号として入力される。
【0037】
前記画像形成部3には色分解画像に応じたトナー像を形成するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の4組の画像形成手段(以下、画像形成ユニットという)30が配設されている。
【0038】
それぞれの画像形成ユニット30は、例えば、有機光導電体を含有させたポリカーボネイトなどの樹脂よりなる感光層をドラム状の金属基体上に設けてなる像担持体(以下、感光体ドラムという)310、スコロトロン形式からなる帯電器320、画像書き込み手段(静電荷潜像形成手段と同義)である露光光学系330、静電荷潜像を顕像化する現像装置8、転写手段340、転写後の感光体ドラム310の表面をクリーニングするブレード(クリーニング手段)を含むクリーニング装置350を主要構成要素とする。
【0039】
前記現像装置8は、磁性キャリア(以下、単にキャリアという)と非磁性トナー(以下、単にトナーという)とを含む二成分現像剤を内蔵し、また、位置固定であって周方向に複数の磁極を配列せしめた磁石を内蔵する可回転、かつ、非磁性の円筒形状からなる現像剤担持体(現像スリーブ)等を有している。
【0040】
なお、前記露光光学系330はレーザ光学系で構成される露光ユニットであり、また、前記転写手段340は後述する回転ベルト401を介して前記感光体ドラム310の周面一部に対向している。
【0041】
上述した4組の前記画像形成ユニットの機械的構成は基本的に同じであるので、参照符号は1組みのユニットについてのみ付し、他は省略することとする。
【0042】
それぞれの画像形成ユニット30は、ベルト設置部において縦方向に長く配設された、ベルトユニット4を構成するループ状の回転ベルト(以下、中間転写ベルトという)401の一平面(張設面)Aに沿って、上から、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に配列されている。
【0043】
前記中間転写ベルト401と、当該中間転写ベルトを回転可能に懸架する支持ローラ405、406、407、および、バックアップローラ410等がベルトユニット4を構成し、また、前記バックアップローラ410は、中間転写ベルト401を挟んで当該バックアップローラと押圧しながら回転するように対向配置した転写ローラ510とで二次転写手段を構成している。
【0044】
上記の画像形成ユニット30とベルトユニット4の構成とによる画像形成は次のようになされる。
【0045】
画像形成プロセスの開始に伴って、反時計方向に回転する感光体ドラム310の表面は帯電器320により所定の極性に帯電される。
【0046】
次いで、露光光学系330による第1の色信号、即ち、イエロー(Y)の画像信号に対応する露光が施され、当該(Y)の画像に対応する潜像が前記感光体ドラム310上に形成される。
【0047】
前記潜像は現像装置8の現像剤による接触または非接触現像処理により反転現像されて(Y)のトナー像に変換された後、転写手段340の作用によって中間転写ベルト401上に転写される。
【0048】
第1の色信号による画像形成開始から所定の時間後に順次開始される他の色信号による画像形成は上記と同様のプロセスにより、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の各画像形成ユニットによって作られ、それぞれのトナー像が前記(Y)のトナー像のある画像領域と重畳するように順次転写され、前記中間転写ベルト401上に重ね合わせのカラートナー像が形成される。
【0049】
一方、転写処理終了後の前記感光体ドラム310の表面はクリーニング手段350で清掃され、新たな画像形成のための準備が整えられる。
【0050】
なお、前記感光体ドラム310、あるいは、中間転写ベルト401に対する個々の画像形成プロセスの開始タイミングは、前記中間転写ベルト401の一方の側、本実施の形態においては外側であって、前記中間転写ベルトの回転方向に見て、前記転写ローラ510のある位置から1組目(イエロー)の画像形成ユニットが設けてある位置までの区間に付設したレジストセンサ413が、当該中間転写ベルト401に設けた、例えば、塗料を用いて形成した基準マークを検知した時を起点として計時を行い、所定時間経過毎に、順次、(Y)、(M)、(C)、(BK)プロセスを開始させるように構成してある。
【0051】
前記レジストセンサ413による検知信号を取り込み、計時を監視するとともに、個々のプロセス等に関する制御はコンピュータを含む制御部(制御手段)Sで行う。
【0052】
次に、中間転写ベルト上に形成されたカラートナー画像が用紙Pに転写され、装置外に排紙されるまでの工程に絡めて、装置のその他の構成につき簡単に述べる。
【0053】
前記中間転写ベルト401上における画像形成に対応した適宜のタイミングで、用紙Pが給紙部5の送り出し部501(511、521)に位置する給紙ローラ503(513、523)によって給紙され、レジストローラ551に向けて搬送される。
【0054】
しかる後、前記用紙Pは、前記レジストローラ551の回転再開によって前記中間転写ベルト401上のカラートナー像領域と重畳するように再給紙され、二次転写部において前記バックアップローラ410と前記転写ローラ510とにより前記中間転写ベルトとともに押圧挟持されながらニップ部から送り出され、この間に、前記中間転写ベルト401上に担持(形成)されたカラートナー画像が前記用紙P上に転写される。
【0055】
転写の際、前記転写ローラ510に適宜の転写バイアス電圧を印加するように構成することが望ましい。
【0056】
トナー像が転写された前記用紙Pは、例えば、不図示の分離爪の作用を受けながら前記中間転写ベルト401から分離され、定着装置Tに向けて搬送される。
【0057】
前記定着装置Tは定着ヒータを内蔵する定着ローラT1と、当該定着ローラと圧接しながら回転する圧着ローラT2とを有し、画像を形成しているカラートナーは、両ローラによる加熱・加圧により溶融され、用紙P上に定着される。
【0058】
定着装置Tによる定着処理終了後の用紙Pは、その下流に設けてある排紙ローラ603により搬送され、装置本体外に設けてある排紙トレイ上に排出される。
【0059】
一方、二次転写終了後の前記中間転写ベルト401の表面はブレードからなるクリーニング手段415によってクリーニングされ、新たなトナー像を担持する準備がなされる。
【0060】
なお、現像処理により現像剤中のトナーが消費されるが、これは、現像装置8の適宜の場所にトナー濃度検知センサを設けておき、当該センサからの情報に基づいて前記現像装置内にトナーを供給するようになっており、公知技術で対応できる。
【0061】
また、図において、通路切替部材601の実線位置は定着処理後に用紙Pの上下面を反転させて排出する場合に保持される位置であり、破線位置は、上述の如く、定着装置から送り出された用紙をそのまま排出する際に保持される位置である。
【0062】
例えば、用紙Pの反転排出においては、前記定着装置Tから送り出された用紙Pは前記通路切替部材601の右側の辺に沿って下方に案内され、ローラ対602によって進行方向における後端が挟持された状態とされた後の当該ローラ対602の逆回転により上昇され、前記切替部材601の左側の辺を通って前記排紙ローラ603に達し、かつ、当該排紙ローラで排出されるように規制される。
【0063】
更に、前記ADU7を用いる両面コピーモードの場合の用紙Pの挙動は、反転排出の場合と同様に、片面に画像が形成された定着処理後の用紙Pを前記切替部材601の右側の辺に沿って下方に導き、進行方向における用紙Pの後端をローラ対605により挟持した状態で搬送停止せしめた後、当該ローラ対605を逆回転せしめ、ガイド板Gに沿って上昇させ、複数のローラ対701、703、705を有するADU7に導く事で用紙Pの反転を達成する。
【0064】
用紙Pの第2面に対する画像形成プロセスは前述と同じであり、前記定着装置Tから送り出された後の排出については前述した何れかを選択することになる。
【0065】
次に、トナー像形成手段(現像手段)である現像装置の構成について、図2乃至図4を用いて詳細に説明する。
【0066】
なお、現像装置の具体的な説明に関わり、本明細書においては、図2における左右方向を、現像剤担持体を基準として「前後方向」といい、図2における上下方向を「軸方向」または「回転軸方向」または「長手方向」といい、更に、図3及び図4における上下方向を「上下方向」と表現する。
【0067】
現像装置8は、現像剤を担持搬送する現像剤担持体(現像スリーブ)800と、前記現像剤担持体に対して近い側の位置であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して(或いは長手方向に沿って平行に)設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材803と、前記現像剤担持体に対して遠い側の位置であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して(平行に)設けられ、前記第1撹拌部材803による現像剤の搬送方向と逆の回転軸方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材805と、前記現像剤担持体800と前記第1撹拌部材803との間に設けられ、現像剤担持体に現像剤を供給するとともに、現像剤担持体から除去された現像剤を供給回収部815から収納撹拌部816に回収する現像剤供給回収部材809と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、前記第2撹拌部材、及び、前記現像剤供給回収部材等の回転部材を可回転に軸支して収納するハウジング810と、前記ハウジングの上部に設けたカバー812を備えている。
【0068】
また、前記現像剤担持体800と現像剤供給回収部材809とは、ほぼ同じ長さを有しており、かつ、両端部がほぼ同じ位置を有するように構成してあるが、前記第1撹拌部材803及び第2撹拌部材805は、前記現像剤担持体800等の長さよりも長く構成してある。
【0069】
そして、両撹拌部材の一方の端部位置(第2撹拌部材による現像剤の搬送方向に見て下流側端部、第1撹拌部材による現像剤の搬送方向に見て上流側端部)を前記現像剤担持体800の端部位置とほぼ同じ面内に位置づけることによって、他方の端部側において、ハウジング810共々、前記現像剤担持体800の端部よりも突出する構成としてある。
【0070】
換言すれば、第1撹拌部材803による現像剤の搬送方向における下流側に延設し突出させてある。参照符号802は突出領域を示す。
【0071】
また、前記現像装置8は、前記突出領域802に相当する範囲のハウジング内であって、前記現像剤供給回収部材809が付設されている略その延長線上(第1撹拌部材803を挟んで前記第2撹拌部材805とは反対側の位置)に、前記第1撹拌部材803の一部領域と対向して可回転に設けた第3撹拌部材807を有する。
【0072】
また、前記現像剤担持体800は、アルミニウムあるいはステンレスの如く非磁性金属材料からなる円筒状部材であり、その中に磁石(不図示)を位置固定で内蔵している。
【0073】
公知の如く、前記磁石は、現像剤担持体上での現像剤の吸引保持、及び、反発磁界を利用しての前記現像剤担持体800上からの現像剤の除去を自動的に行うことができるように構成されている。
【0074】
上記の如く、また、図3に示すように、前記現像剤担持体800、現像剤供給回収部材809、及び第1撹拌部材803は、仕切壁808によりハウジング810内に形成された現像剤の供給回収部815に収納されており、第2撹拌部材805は、現像剤の収納撹拌部816に収容されている。
【0075】
前記第1撹拌部材803と第2撹拌部材805との間に設けられた前記仕切壁808は、その長手方向の両端部が切欠された状態で第1、第2撹拌部材よりも長さが短く構成されており、該端部の外側領域が現像剤の循環のための通路(場合により循環通路という)820、821となっている。
【0076】
前記供給回収部815及び収納撹拌部816にはキャリアとトナーとを含む適宜の量の二成分現像剤が収納される。
【0077】
前記仕切壁808は、供給回収部にある現像剤と収納撹拌部にある現像剤とが混じり合うことを阻止できるので、順次、所定の帯電量をもった現像剤を前記現像剤担持体に供給することを可能とするが、当該仕切壁はなくすことができる。
【0078】
なお、前記撹拌部材等の回転部材は画像形成装置本体側に設けられる駆動系から動力を貰い、歯車等を介して矢印方向に回転するように構成してあるが、動力伝達機構は公知の技術が使用できる。
【0079】
本実施の形態においては、既出の感光体ドラム310に対向して配置される現像剤担持体800は反時計方向(感光体ドラムとは、両者の近接点でみて反対方向)、現像剤供給回収部材809は反時計方向、第1撹拌部材803は反時計方向、第2撹拌部材805は時計方向、そして、第3撹拌部材807は時計方向に回転する構成にある。
【0080】
前記第1、第2撹拌部材は、例えば、軸の外周面であって、かつ、軸方向に所定の向き、所定のピッチpを以て形成した、例えば図5に示すように軸(回転軸)Jの外周面に螺旋状のリブ(スクリュー)850で構成できる。
【0081】
また、現像剤供給回収部材809としては、例えば、回転軸の周面から径方向外方に突出する板状の羽根部材を設けてパドル形状に構成した回転部材が好適に使用できる。
【0082】
前記現像剤担持体800と現像剤供給回収部材809との回転方向を上述のように定めたことにより、現像剤供給回収部材809から現像剤担持体800に供給される現像剤と、当該現像剤担持体800から除去され前記現像剤供給回収部材809により回収される現像剤との入れ替えを確実に行うことができるので、現像剤担持体800上の現像剤のトナー濃度を均一に保つことができ、結果として、画像濃度ムラの発生を容易に抑制することができる。
【0083】
図中、Zで示すのは、現像剤担持体800上に磁気的に吸着され担持される現像剤層の厚さを規制するための層厚規制ブレードである。
【0084】
図2に戻って、太い矢印は、第1撹拌部材803、第2撹拌部材805及び第3撹拌部材807が前記の方向に回転したときの現像剤の搬送方向を示し、その矢印の長さは、現像剤搬送能力(現像剤搬送速度、現像剤搬送量等)を示す。
【0085】
第1撹拌部材803は、後述の第2撹拌部材805とほぼ同じ搬送能力を有し、かつ、現像剤を回転軸方向における第1の方向(図において、上側から下側に向かう回転軸方向)に搬送する。
【0086】
前記第2撹拌部材805は、前記第1撹拌部材803とほぼ同じ搬送能力を有し、前記第1撹拌部材803の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送することにより、現像剤の循環搬送を可能とする。
【0087】
また、第3撹拌部材807は、例えば、回転軸に対して複数の板状部材を同方向に傾斜して設けた構成とし、現像剤を回転軸方向に搬送する能力は実質的に有していない。
【0088】
板状部材の形状は、例えば、楕円形状としたり、楕円形状の板状部材の外周縁部を介して板状のリブを回転軸方向に切れ目なく延設した構成とすることもできるが、これらの形状に限定されるものではない。なお、回転軸方向に延びる切れ目のない板状のリブについては、後述する回転部材の図において参照符号858で示される。
【0089】
撹拌部材の搬送能力は、現像担持体800に対して供給すべき現像剤の供給量(現像剤の軸方向における搬送速度も入る)や、循環搬送路内における現像剤のスムーズな流れ、或いは、トナーに付与すべき所期の帯電量等、求められる条件によって適宜決定することができる。
【0090】
なお、前述した循環通路820及び821に対応した第1、第2撹拌部材803、805による現像剤搬送方向下流側に相当する当該撹拌部材の部位は、現像剤の受け渡しを容易に行えるように、例えば、回転軸の周面から径方向外方に突出する板状の羽根部材を適宜の範囲に設け、パドル形状としてある。
【0091】
以上のような構成を有する現像装置によれば、第2撹拌部材805の回転により、収納撹拌部816内の現像剤は周方向に撹拌されながら矢示の回転軸方向に搬送され、通路820を介して第1撹拌部材803の作用を受けるようになる。
【0092】
第1撹拌部材803の回転に伴って周方向に撹拌されながら、軸方向において、前記第2撹拌部材803による搬送方向とは逆方向に搬送される現像剤は順次、現像剤供給回収部材809を介して現像剤担持体800に供給される。
【0093】
一方、当該現像剤担持体800から除去され、現像剤供給回収部材809の作用を受けるに至った現像剤は、前記第1撹拌部材803に受け取られて搬送され、通路821を介して、再度、第2撹拌部材805の作用を受けるようになり、必要時間、上記運動が繰り返される。
【0094】
なお、現像剤中のトナーは現像処理に付され消費されるが、現像処理後の現像剤を適宜のトナー濃度検知センサによって検出し、その検出値に基づいて、未使用のトナー(以下、新トナーという)をトナー補給機構(不図示)からトナー供給口813を介して供給することにより、一定のトナー濃度を有する現像剤を維持することができる。
【0095】
前記トナー供給口813は、前記第1撹拌部材803と前記第3撹拌部材807とが対向するほぼ中間位置(図4の断面図で示すように、第1撹拌部材803と第3撹拌部材807とが互いに対向する部分の中間を指す)であって、第1撹拌部材による現像剤の搬送方向にみて上流側(対向している軸方向の領域において)の適宜の位置に対応する前記カバー812上に設けてある。
【0096】
前記トナー補給機構は、例えば、装置本体側であって、前記トナー供給口813の上方に位置するように備えられる。
【0097】
トナー供給口813の位置を、前述の如くの突出領域における上流側の位置としたのは、前記第3撹拌部材807の軸方向長さが短い場合でも有効な混合撹拌を達成せしめるべく意図したものである。
【0098】
従って、前記第3撹拌部材が十分な長さを有する場合は、それほど上流側でなくとも事足りるが、その場合でも、現像剤中での新トナーの均一な分散、現像剤の摩擦による帯電量の付与等を考慮すると、より上流側であることが好ましい。
【0099】
供給されたトナーは、前記第1撹拌部材803と第3撹拌部材807との回転によって効率的に現像剤と撹拌される。
【0100】
即ち、第1撹拌部材803と第3撹拌部材807とは、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて互いに順方向に移動するように回転される態様(例えば、スクリューからなる撹拌部材の周面の一点に着目したとき、当該一点が、前記近接点に対して上方から近接点に到達し、下方に抜け出るように軸中心で回転する態様の意)であるので、供給トナーを現像剤中に迅速に沈み込ませることができる。
【0101】
以上のように、第3撹拌部材と第1撹拌部材の回転方向により、新トナーが補給された場合であっても、トナーの分散及び帯電立ち上がりを良好に行うことができ、更に、第3撹拌部材807により、長い時間、現像剤の撹拌を行うことができる。
【0102】
また、現像剤の搬送速度を低下せしめることなく、撹拌部材の周方向に十分な撹拌を行うことができるので、例えば、第2撹拌部材の軸方向において均一なトナー濃度の現像剤を短時間で、かつ、容易に得ることが可能となる。
【0103】
前記現像装置に使用するトナーとしては、体積平均粒径が3〜5μmであることが好ましく、斯様な小粒径トナーは、高解像性と優れた細線再現性を有するトナー画像を形成することができ、また、ソリッド部(ベタ画像部)においては画像濃度の安定したトナー画像を形成することができる。
【0104】
前記小粒径のトナーは、例えば、重合法により生産することができる。
【0105】
また、キャリアとしては、トナーの体積平均粒径をDt[μm]とするとき、5×Dt〜10×Dt[μm]であることが好ましい。
【0106】
体積平均粒径がトナーの体積平均粒径の5〜10倍の大きさを有するキャリアを使用することにより、小粒径トナーを用いた場合でもキャリア表面の帯電付与性能を向上させることができ、これにより、かぶりやトナー飛散の発生を抑制でき、均一な画像濃度を有するとともに、きめの細かい高画質の画像を得ることができる。
【0107】
また、前述した画像形成装置においては、現像装置8による現像処理が、下記の条件(イ)及び条件(ロ)を満足する動作設定条件に調整された状態において行われる。
【0108】
条件(イ); W ≧ M×V×L/1000
条件(ロ); R ≦ 600
上記条件(イ)及び条件(ロ)において、Vは像担持体の周速度[mm/sec]、Mは像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大付着量[mg/cm2]、Lは像担持体の移動方向に直交する方向(軸方向)のトナー像の最大幅[mm]、Wは第2撹拌部材による現像剤担持体の回転軸方向における現像剤移動量[g/sec]、Rは第2撹拌部材の回転数[rpm]を、それぞれ示す。
【0109】
現像装置の第1の実施の形態においては、前記第1撹拌部材と第2撹拌部材とは回転軸上においてほぼ同じ現像剤搬送能力を有するため、前記W及びRは第1撹拌部材の現像剤の移動量、第1撹拌部材の回転数ともいえる。
【0110】
第2撹拌部材803による回転軸方向における現像剤移動量(現像剤搬送量)Wが過小である場合には、結果として、現像剤供給回収部材の現像剤搬送方向下流側における現像剤供給領域において現像剤中のトナー濃度が低下し、十分な量のトナーを現像領域に供給することが困難となり、画像濃度ムラが発生しやすくなる。
【0111】
また、第2撹拌部材803の回転数が過大である場合には、当該第2撹拌部材803の軸部等で発生する熱により現像剤が劣化しやすくなり、高画質な画像を形成することが困難となる。
【0112】
換言すれば、前記画像形成装置した特定の条件(イ)及び条件(ロ)を満足する状態で現像プロセスが行われることにより、現像剤担持体の軸方向にトナー濃度ムラのない状態の現像剤を供給でき、当該現像剤担持体の回転を介して前記現像剤を現像領域に供給することができるので、画像濃度ムラのない均一な画像濃度を有する画像を形成することができる。
【0113】
又、第2撹拌部材の回転数を600rpm以下に設定することにより、第2撹拌部材を高速回転させた場合に発生する熱によって現像剤が劣化することを防止することができる(回転数と現像剤劣化との関係で言えば、第1撹拌部材についても同じことがいえる)。
【0114】
以上のように、上記構成の画像形成装置によれば、トナーとキャリアとが十分に混合・撹拌されて、十分なトナーの帯電立ち上がり特性が得られ、しかも、現像剤が軸方向に対して均一なトナー濃度で現像領域に供給される。
【0115】
従って、例えば、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費とトナー補給が繰り返し行われた現像剤を用いる場合や、1分間当たりの画像形成枚数(プリント枚数)が50枚以上となるような高速のプロセス速度で画像形成が行われる場合であっても、かぶりやトナー飛散が生ずることがなく、しかも、画像濃度ムラのない高画質画像を形成することができる。
【0116】
なお、上述の実施の形態においては現像剤供給回収部材を設けたが、当該現像剤供給回収部材をなくし、第1撹拌部材を現像剤供給回収部材としても使用する兼用部材として構成することができる。
【0117】
次に、撹拌部材として使用できる回転部材の具体的な構成例について、図5乃至図9を用いて説明する。
【0118】
なお、当該図において既出の部材と同じものについては同一の参照符号を付与することとする。また、回転部材とは、撹拌部材或いは現像剤供給部材として使用できる構成を有する、現像装置に組み込まれる前の部材単体を指し、組み込み後の回転部材は、その位置によって第1撹拌部材、第2撹拌部材等と呼称されるものであるが、便宜上、ここでは回転部材、撹拌部材の用語上の区別はしないこととする。
【0119】
図5は撹拌部材の第1例を示す模式図で、前述したように、軸(以下、回転軸ともいう)Jの外周面の全周にわたり、かつ、軸方向に所定のピッチ(スクリューピッチ)p、所定の向きを以て(図では一方向の向きのものを示す)形成した螺旋状のリブ(スクリュー)850からなる回転部材として構成される。
【0120】
そして、例えば、前記ピッチpを有する螺旋状のリブの現像剤搬送能力を基準としたとき、それよりも現像剤搬送能力を低くしたい場合には、前記ピッチpよりも小さなピッチp1とすることにより回転軸方向における現像剤搬送能力を低くすることができ、逆に、前記ピッチpよりも大きなピッチp2とすれば、回転軸方向における現像剤搬送能力を高くすることができる。
【0121】
図6に示す第2例の撹拌部材は、回転軸J上であって第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材を有している。
【0122】
より具体的には、例えば、回転軸Jの外周面上であって、当該回転軸に垂直な同一平面に対して軸中心で互いに異なる方向に半楕円板よりなる板状部材851、852を傾斜して設け、斯様な組を所定のピッチpで軸方向に複数配列した構成を有する。
【0123】
回転軸Jに対する各々の板状部材の取り付け角度α1、α2は同じ大きさでも、異なっていてもよく、目的に応じて適宜に決定することができる。
【0124】
図7乃至図9に示す第3乃至第5例の撹拌部材は、前記図5に示す撹拌部材の構成を基本的構成とするが、更に、現像剤撹拌能力を高めたものである。
【0125】
図7に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全周にわたり、かつ、軸方向に所定の大きさのピッチpで形成した螺旋状のリブ850と、前記回転軸Jの外周上であって径方向の外方に延びるように設けた、棒状を含む板状のリブ(垂直羽根)855を備えている。
【0126】
前記リブ855は螺旋状のリブ850のピッチp間毎に一つずつ設けられ、かつ、回転軸方向に一列状(直線状)に設けられている。
【0127】
但し、前記リブ855は、図を側面からみたとき、回転軸J上において位相をズラして軸方向に設けることもできる。
【0128】
図8に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全周にわたり、かつ、軸方向に所定の大きさのピッチpで形成した螺旋状のリブ850と、前記回転軸Jの外周上であって回転軸方向に列状に設けた棒状または板状のリブ(垂直羽根)856とを備え、かつ、当該リブ856は複数列で構成してある。
【0129】
例えば、図を側面からみたとき、前記リブ856は回転軸Jの周方向に90度ずつ位相をズラした4列の配列を有する。
【0130】
リブ856の回転軸方向の長さ(幅の意)Wは、図7に示すリブ855の幅Wよりも大きく構成してあるが、これら幅Wのサイズや、列数等は所期目的を達成できるものであればよく、設計の自由度は広い。
【0131】
図9に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全面にわたり、かつ、軸方向に所定の大きさのピッチpで形成した螺旋状のリブ850を備え、当該螺旋状のリブの外周縁部には、軸方向に貫通した切欠部857が形成してある。
【0132】
例えば、図を側面からみたとき、前記切欠部857は回転軸Jの周方向に180度ずつ位相をズラした2列の配列を有する。図中、Uは切欠部の周方向における長さ(幅の意)を示し、tは切欠部の径方向の長さを示す。
【0133】
次に、今まで説明してきた撹拌部材よりも更に現像剤撹拌能力を高くした撹拌部材の第6例、第7例について、図10及び図11を用いて説明する。
【0134】
図10に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全面にわたり、かつ、軸方向に所定のピッチpで形成した螺旋状のリブ850と、当該螺旋状のリブの外周縁部を介して前記回転軸J方向に切れ目なく直線状に延びる板状のリブ858とを備えている。
【0135】
また、この例においては、軸対象である2カ所(図における上縁部と下縁部)に前記リブを設けてある。
【0136】
図11に示す撹拌部材は、基本的構成は図6と同様であり、回転軸Jの外周面上であって、当該回転軸に垂直な同一平面に対して軸中心で互いに異なる方向に半楕円板よりなる板状部材851、852を傾斜して設け、斯様な組を所定のピッチpで軸方向に複数配列した構成を有するとともに、前記板状部材851、852の外周縁部に、前記回転軸J方向に切れ目なく直線状に延びる板状のリブ858を備えてなる。
【0137】
この例においては、4つの板状のリブ858を周方向に等間隔で設けてある。
【0138】
これらの撹拌部材は、回転軸Jを中心に回転することにより、現像剤を軸方向に搬送する過程において、螺旋状のリブ850で周方向に撹拌するとともに、補助撹拌部材としての板状のリブ858でも周方向に撹拌する。
【0139】
上述のように、撹拌のための補助部材となる板状のリブを設けた撹拌部材を備えた現像装置によれば、前述した作用、効果を一層確実に得ることができ、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生を更に抑制することができる。
【0140】
また、現像担持体に供給される現像剤の、軸方向におけるトナー濃度の不均一性による画像濃度ムラ発生をより確実に抑制することができる。
【0141】
従って、このような現像装置を備えた画像形成装置によれば、十分な撹拌の下、所期の帯電量のトナーを含み、かつ、均一なトナー濃度を有する現像剤が現像剤担持体の軸方向に供給され、当該現像剤により感光体ドラム上の潜像が現像されるので、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の問題発生を抑制でき、より高画質な画像の作製を可能とする。
【0142】
以上において、本発明に係わる画像形成装置の実施の形態については、複数の現像装置を備えたカラー画像の作製ができる画像形成装置として説明したが、現像装置の有する作用、効果は、モノクロ画像形成用の画像形成装置に適用した場合も享受できる。
【0143】
次に、第2の実施の形態に係わる画像形成装置について説明する。
【0144】
図12に示す画像形成装置は、転写後の感光体ドラム上から除去したトナーを回収し、最終的に現像装置に戻して再利用するトナーリサイクル手段(トナーリサイクル装置)を有する。
【0145】
また、図12の画像形成装置はモノクロのデジタル複写機からなり、複写機としての基本的な構成、例えば、自動原稿送り装置、画像読み取り部、画像形成部、給紙部、定着装置等を備えてはいるが、これらについては第1の実施の形態に係わる図面及び説明から理解願えるものであり、また,現像装置8も基本的に第1の実施の形態と同じ構成であるので、図では主要部を模式的に示すに止めてある。
【0146】
また、図において、既出の部材(手段)と同じ部材(手段)については同一の参照符号を付してある。
【0147】
図中、310は像担持体である感光体ドラム、320は帯電器、330はレーザ光源を含む露光光学系(書き込み手段)、8は現像装置、350はクリーニング装置、Pは用紙を示す。
【0148】
前記感光体ドラムの回転方向にみて、前記現像装置8と前記クリーニング装置350との間には転写極と分離極とが設けてある。
【0149】
前記クリーニング装置350は、前記感光体ドラム310の表面に対してカウンタ方向に接触するブレード352からなるクリーニング手段を容器351内の上方位置に有するとともに、前記ブレード352により除去されるトナー(以下、リサイクルトナーともいう)を前記感光体ドラムの軸方向であって所定方向(図において手前側)に搬送するスクリューからなる可回転の回収部材353を前記容器351内の下方位置に有している。
【0150】
参照符号9はトナーリサイクル手段で、前記回収部材353により搬送・回収されたリサイクルトナーを受け取り、かつ、前記現像装置8に向けて搬送する、スクリューからなる可回転の搬送手段901(便宜上、二点鎖線で示す)を有する。
【0151】
前記回収部材353及び搬送手段901の基本的形状は図5に示す形状と同じである。
【0152】
前記搬送手段901は円筒状の外枠903(便宜上、二点鎖線で示す)に内蔵されており、また、当該外枠903の先端部には、リサイクルトナーを前記現像装置8内に供給するための開口905が設けられ、当該開口は、現像装置8のカバー812上に設けたリサイクルトナー供給口825とトナー漏れがないように整合されている。
【0153】
前記リサイクルトナー供給口825は、突出領域802における第1撹拌部材803と前記第3撹拌部材807との対向範囲内であって、かつ、側面から見たとき、両撹拌部材のほぼ中間位置であって、第1撹拌部材による現像剤の搬送方向にみてトナー供給口813よりも上流側の適宜の位置に対応する前記カバー812上に設けてある。
【0154】
前記現像装置8の長手方向における前記トナー供給口813とリサイクルトナー供給口825との位置関係は、現像装置の模式図である図13に示されるが、両者の間隔は特に制限されるものではないが、トナー供給口よりも5〜30mm程度の上流位置に前記リサイクルトナー供給口825を設けることが実用上好ましい。
【0155】
なお、実施の形態における回転部材の軸方向における現像剤移送のための有効長さは440mm、突出領域802における有効長さは110mmである。
【0156】
リサイクルトナーは、現像剤におけるリサイクルトナーの新トナーに対する比率(リサイクルトナー比率)が50質量%以下である状態が維持されるように、その供給量が調整されて供給される。
【0157】
斯様な構成の現像装置により、新トナーに比較して流動性が悪く、また、帯電性が低い傾向にあるリサイクルトナーの混合撹拌時間を長くすることができるので、リサイクルトナーについても所望の帯電を得ることができ、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生を抑制しうるとともに、画像形成における画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
【0158】
また、上記構成の現像装置を備えた画像形成装置においては、印字率が高い画像を連続して出力することにより、大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤を用いる場合であって、1分間当たりの画像形成枚数が50枚以上となるような高速のプロセス速度で画像形成が行われる場合でも、かぶりやトナー飛散の発生を抑えることができ、また、画像濃度ムラがなく、均一な濃度を有する高画質画像を形成することができる。
【0159】
以上、本発明に係わる現像装置、画像形成装置の一連の実施の形態について説明したが、本発明は上記の態様に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0160】
次いで、現像装置の第2、第3の実施の形態を、その概略を示す図14、図15を用いて説明する。
【0161】
これら現像装置は、撹拌部材の配列や回転方向を含めて、図2に示される構成を基本とするので、相違する部分についてのみ簡単に説明することとする。
【0162】
なお、図示構成の現像装置により奏せられる作用効果は、図2に示す現像装置と同様であるので詳細な説明は割愛する。
【0163】
図14に示される現像装置において、第1撹拌部材803は現像剤の搬送能力が異なる2つの撹拌部位1Aと1Bを有する。
【0164】
具体的には、当該第1撹拌部材803による現像剤搬送方向に見て、下流側に位置する撹拌部位(突出領域802に相当する部分を指す)1Aは、第2撹拌部材805よりも低い現像剤搬送能力を有し、また、撹拌部位1Bは前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、現像剤の搬送方向は、前記第2撹拌部材による搬送方向に対して逆方向に設定してある。
【0165】
また、本実施の形態における第3撹拌部材807は回転軸方向に現像剤を搬送する能力を有し、その能力は前記撹拌部位1Aと同じか、もしくは、それよりも低くなるように構成してある。
【0166】
更に、前記第3撹拌部材807による現像剤搬送方向は、前記第1撹拌部材803と同方向、即ち、第2撹拌部材805による現像剤搬送方向と逆方向である。
【0167】
図15に示される現像装置において、第1撹拌部材803による現像剤搬送方向に見て、当該第1撹拌部材803の上流側に位置する撹拌部位1Bの現像剤搬送能力は第2撹拌部材805の現像剤搬送能力とほぼ同じであるが、下流側に位置する撹拌部位1Aの搬送能力は、撹拌部位1B、或いは、第2撹拌部材805による現像剤搬送能力よりも低くなるように構成してある。
【0168】
また、撹拌部位1Aにおける現像剤搬送方向は、撹拌部位1Bと逆方向、換言すれば、第2撹拌部材805による現像剤搬送方向と同方向である。
【0169】
一方、第3撹拌部材807は、前記撹拌部位1Bあるいは第2撹拌部材805の現像剤搬送能力よりも大きな搬送能力を有し、現像剤搬送方向は、撹拌部位1Aや第2撹拌部材805による現像剤搬送方向とは逆方向となるように構成してある。
【0170】
これら撹拌部位1A、或いは、第3撹拌部材807の現像剤搬送能力、搬送方向を上述の如く定めたのは、現像剤の循環搬送を、現像剤の搬送速度を低下させることなく行わせるためであり、また、新トナーやリサイクルトナーと循環している現像剤との撹拌時間を長くすることを意図したものである。
【0171】
上記の実施の形態においても現像剤供給回収部材809は構成から省くことが可能であるが、使用する場合には、回転軸方向に現像剤を搬送しない構成とすることが良い。
【0172】
例えば、出来上がりの状態において、所定の長さ、幅、厚みをもった羽根部が回転軸の周面に設けられている、例えば、十字パドル構造とすることにより、軸方向に現像剤搬送能力を有さない現像剤供給回収部材を得ることができる。
【0173】
なお、上述した現像装置の3つの形態において、前記第3撹拌部材807の外径を前記第1撹拌部材803の外径よりも大きく設定したり、或いは回転数を大きく設定したり、または、周速を大きく設定することにより、現像剤の撹拌効果をより一層高めることができ、性能アップを図ることができる。
【0174】
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
[回転部材の作製]
下記の如くに、撹拌部材として用いられる回転部材を作製した。
【0175】
下記の内、「軸部を除く回転軸方向の長さ」に関して、本発明に係わる第1撹拌部材として用いられる回転部材である場合は、撹拌部位1Aに相当する部分の長さは110mm、撹拌部位1Bは330mm、また、第3撹拌部材として用いられる場合の長さは前記撹拌部位1Aと同じ110mmである。
(回転部材AA)
図5に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、この螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となし、更に、この回転部材の両端部に、外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0176】
この回転部材AAの諸元は下記の通りである。
【0177】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm
(回転部材CC)
回転部材AAにおいて、螺旋状のリブを右巻きに形成した他は回転部材AAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材EE)
図9に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、螺旋状のリブの外周縁部に切欠部を設け、かつ、この螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0178】
この回転部材EEの諸元は下記の通りである。
【0179】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(U):2mm、切欠箇所:1ピッチ当たり4カ所(等間隔)
(回転部材GG)
図7に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、径方向外方に延びる複数の板状のリブ(垂直羽根)を軸の長手方向に設け、かつ、前記螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0180】
この回転部材GGの諸元は下記の通りである。
【0181】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たりに1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの軸方向における長さ(W):3mm、板状のリブの径方向の長さ(h):8mm、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材II)
図8に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、径方向外方に延びる複数の板状のリブ(垂直羽根)を軸の長手方向に設け、かつ、前記螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0182】
この回転部材IIの諸元は下記の通りである。
【0183】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たりに等間隔で4つ、板状のリブの軸方向における長さ(W):12mm、板状のリブの径方向の長さ(h):8mm、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材JJ)
回転部材IIにおいて、板状のリブの軸方向における長さを20mmとしたことの他は回転部材IIと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材KK)
図10に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、当該螺旋状のリブの外周縁上に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設け、かつ、前記螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0184】
この回転部材KKの諸元は下記の通りである。
【0185】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの径方向の長さ(t):3mm、板状のリブの厚み:1mm、板状のリブの取り付け箇所:軸対称の2カ所
(回転部材LL)
回転部材KKにおいて、板状のリブの径方向長さ(t)を5mmとしたことの他は回転部材KKと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材MM)
回転部材KKにおいて、4つの板状のリブを螺旋状のリブの外周縁上に等間隔に設けたことの他は回転部材KKと同じ構成を有する回転部材。
(回転部材WW)
図6に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0186】
この回転部材WWの諸元は下記の通りである。
【0187】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の配置ピッチ:25mm
(回転部材XX)
図11に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、第1の撹拌部および第2の撹拌部を構成する板状部材の外周縁上であって、周方向にみて等間隔な4カ所の位置に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設け、かつ、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0188】
この回転部材XXの諸元は下記の通りである。
【0189】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材のピッチ(p):25mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材QQ)
図16に示されるように、回転軸の周方向における等分4箇所から、径方向外方および軸の長手方向に延びる板状のリブ(平板状の羽根部材)859を設け、十字パドルとした構成からなる回転部材。
【0190】
この回転部材QQの諸元は下記の通りである。
【0191】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:360mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の径方向の長さ(h):9mm
(回転部材D)
回転部材AAにおいて、螺旋状のリブを右巻きに形成するとともに、螺旋状のリブのスクリューピッチを40mmとし、かつ、軸方向長さを110mmとしたことの他は回転部材AAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材D2)
回転部材Dにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Dと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材L)
回転部材LLにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとしたことの他は回転部材LLと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材L2)
回転部材Lにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Lと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材O)
回転部材LLにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、螺旋状のリブを右巻きとしたことの他は回転部材LLと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材02)
回転部材Oにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Oと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材P)
回転部材MMにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、螺旋状のリブを右巻きとしたことの他は回転部材MMと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材P2)
回転部材Pにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Pと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材Q)
回転部材QQにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとしたことの他は回転部材QQと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材Q2)
回転部材Qにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Qと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材R)
図17に示すように、切欠部が交互に反対になるように設けた円板853からなる複数の板状部材と、当該板状部材の周方向において等間隔な4つの位置に設けた、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブ858とを有し、かつ、回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0192】
この回転部材Rの諸元は下記の通りである。
【0193】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:110mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の軸に対する取り付け角度:90°、板状部材の配置ピッチ:25mm、板状部材の中心角:270°、板状のリブの径方向長さ(t):5mm、板状リブの厚み:1mm、板状のリブの取り付け箇所:4箇所(周方向において等間隔)
(回転部材R2)
回転部材Rにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Rと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材S)
図18に示すように、楕円形状を有する複数の板状部材を軸方向に配列した構成を有し、かつ、回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0194】
この回転部材Sの諸元は下記の通りである。
【0195】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:110mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の軸に対する取り付け角度:45°、板状部材の配置ピッチ:25mm
(回転部材S2)
回転部材Sにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Sと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材T)
図19に示すように、楕円形状を有する複数の板状部材854を軸方向に配列し、かつ、周方向において等間隔に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブ858を設けるとともに、回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0196】
この回転部材Tの諸元は下記の通りである。
【0197】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:110mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の軸に対する取り付け角度:45°、板状部材の配置ピッチ:25mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの厚み:1mm、板状のリブの取り付け箇所:4箇所(周方向において等間隔)
(回転部材T2)
回転部材Tにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Tと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材U)
回転部材WWにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、板状部材の軸に対する取り付け角度を(α1):−45°、(α2):+45°
としたことの他は回転部材WWと同様の構成とした回転部材。
(回転部材U2)
回転部材Uにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Uと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材V)
回転部材XXにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、板状部材の軸に対する取り付け角度を(α1):−45°、(α2):+45°
としたことの他は回転部材XXと同様の構成とした回転部材。
(回転部材V2)
回転部材Vにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Vと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材EA)
撹拌部位1Aとして、図9に示される切欠部付の螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0198】
この回転部材EAの諸元は下記の通りである。
【0199】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(U):2mm、切欠箇所:1ピッチ当たり4カ所(周方向等間隔)
(回転部材FA)回転部材EAにおいて、撹拌部位1Aにおける螺旋状のリブのピッチ(p)を20mmとしたことの他は回転部材EAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材HA)
撹拌部位1Aとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0200】
この回転部材HAの諸元は下記の通りである。
【0201】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):撹拌部位1Aは20mm、撹拌部1位Bは30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの径方向長さ(h):5mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材KA)
撹拌部位1Aとして、図10に示される軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0202】
この回転部材KAの諸元は下記の通りである。
【0203】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの配置:軸対象の2位置、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材NA)
回転部材KAにおいて、撹拌部位1Aの螺旋状のリブを右巻きにするとともに、当該部位の螺旋状のリブのピッチを20mmとしたことの他は回転部材KAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材WA)
撹拌部位1Aとして、図6に示される、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有し、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0204】
この回転部材WAの諸元は下記の通りである。
【0205】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1撹拌部位を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、螺旋状のリブのピッチ:30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm
(回転部材XA)
撹拌部位1Aとして、図11に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、第1の撹拌部および第2の撹拌部を構成する板状部材の外周縁上であって、周方向にみて等間隔な4カ所の位置に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設けた構成を有し、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)を一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0206】
この回転部材の諸元は下記の通りである。
【0207】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの厚み:1mm、螺旋状のリブのピッチ:30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm
(回転部材OC)
撹拌部位1Aとして、図10に示される螺旋状のリブ(但し、右巻き)を軸部材の外周面に形成するとともに、当該螺旋状のリブの外周縁上に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設けた構成とするとともに、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(但し、右巻き)で構成し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0208】
この回転部材OCの諸元は下記の通りである。
【0209】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ部材の径方向長さ(t):5mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの配置:軸対称の2カ所、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材YE)
撹拌部位1Aとして、図10に示される軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図9に示される切欠部付の螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0210】
この回転部材YEの諸元は下記の通りである。
【0211】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、螺旋状のリブのピッチ(p):板状のリブ付は20mm、切欠部付は30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ部材の径方向長さ(t):3mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの配置:軸対称の2カ所、板状のリブの厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(U):2mm、切欠箇所:1ピッチ当たり4箇所(等間隔)
(回転部材OE)
回転部材YEにおいて、撹拌部位1Aを構成する板状のリブ付の螺旋状のリブを右巻きとするとともにスクリューピッチを30mmとし、かつ、板状のリブの径方向長さを5mmとしたことの他は回転部材YEと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材PE)
回転部材YEにおいて、撹拌部位1Aを構成する板状のリブ付の螺旋状リブを右巻きとするとともにスクリューピッチを30mmとし、かつ、板状のリブの取り付け箇所を周方向における等配分の4箇所としたことの他は回転部材YEと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材LG)
撹拌部位1Aとして、図10に示される軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0212】
この回転部材LGの諸元は下記の通りである。
【0213】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、軸方向に延びる板状のリブの径方向長さ(t):5mm、軸方向に延びる板状のリブの取り付け箇所:軸中心対称2箇所、軸方向に延びる板状のリブの厚み:1mm、板状のリブ(垂直羽根)の径方向長さ(h):8mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材MG)
回転部材LGにおいて、撹拌部位Aを構成する軸方向に延びる板状のリブの径方向長さを3mmとするとともに、取り付け箇所を周方向における等配分の4箇所としたことの他は回転部材LGと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材WG)
撹拌部位1Aとして、図6に示される、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有し、撹拌部位1Bとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0214】
この回転部材WGの諸元は下記の通りである。
【0215】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ(垂直羽根)の径方向長さ(h):8mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材XG)
撹拌部位1Aとして、図11に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、第1の撹拌部および第2の撹拌部を構成する板状部材の外周縁上であって、周方向にみて等間隔な4カ所の位置に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設けた構成を有し、撹拌部位1Bとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0216】
この回転部材の諸元は下記の通りである。
【0217】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ(垂直羽根)の径方向長さ(h):8mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
<実験例1>
[現像装置の作成]
図2乃至図4に示される構成に従い、撹拌部材が下記表1に示す回転部材により構成された本発明に係わる現像装置1〜6、18〜22と、比較用の現像装置7〜17、および23〜25を作製した。
【0218】
現像剤担持体(現像スリーブ)は外径が30mm、軸方向長さが330mm(磁気ブラシ形成幅320mm)である。
【0219】
現像装置1〜7、12〜25の各々におけるトナー供給口の形成位置は、第1撹拌部材803の撹拌部位1Aと第3撹拌部材とが互いに対向する部分(回転軸の長手方向に直交する断面でみたとき、図4の如くに両部材の真ん中)の上方位置であって、同領域(突出領域802)における、第1撹拌部材による現像剤搬送方向にみて上流側端縁から15mm下流の位置である。
【0220】
また、8〜11の各々におけるトナー供給口の形成位置は、第3撹拌部材は有さないが位置的には前記現像装置1〜7等に係わる位置と同じ位置である。
【0221】
現像剤としては、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの各々に係わる現像剤のいずれのものもトナー濃度が7質量%である二成分現像剤を用い、現像装置1〜7には850g、8〜11には750g、12〜17には850g、18〜25には1100gの現像剤を充填した。
【0222】
上記トナーは、いずれのものも体積平均粒径が4.5±0.15μm、粒径分布の標準偏差(a)と平均粒径(b)により示されるCV値[a/b×100%]が18±2%である各色の重合トナーに、大粒径シリカ0.8質量%、小粒径シリカ0.2質量%、大粒径チタニア0.2質量%、小粒径チタニア0.4質量%、ステアリン酸カルシウム0.05質量%を外添処理したものを用いた。
【0223】
上記キャリアは、前記各々のトナーに係わるいずれの現像剤のものにおいても、体積平均粒径が25μm、飽和磁化60emu/gのフェライト粒子の表面にアクリル系樹脂をフェライト粒子に対する被覆量が3質量%となる状態でコーティングしたものを用いた。
【0224】
上記の現像装置各々を適宜の駆動機に装着するとともに、第1撹拌部材、第2撹拌部材、第3撹拌部部材及び現像剤供給回収部材の回転量を下記表1の如くに設定し、現像剤の搬送方向における第2撹拌部材の下流側のハウジング底面に設けた現像剤排出口から単位時間当たりに排出される現像剤の質量を測定することで行った。
【0225】
結果は下記表1に示される。
【0226】
なお、表1において、「第1/第3対向部分における移動方向」とあるは、第1撹拌部材と第3撹拌部材との近接対向位置でみたときの両撹拌部材の移動方向を示す。
【0227】
更に、本願発明に係わる現像装置1〜6における第1、第2撹拌部材の回転数として、それぞれ2種類の回転数を表示してあるが、すべての組み合わせについてカラー画像形成を行っており、モノクロ画像形成においては第3撹拌部材を含めて、数値の高い回転数を使用した。
【0228】
但し、比較用の現像装置11〜17については、例えば、カラー画像形成には第1、第2撹拌部材の回転数を400rpmとし、650rpm或いは300rpmをモノクロ画像形成に使用した。
【0229】
この結果は、それぞれ、後述する表2、表3に示される。
【0230】
【表1】
【0231】
[画像形成装置]
図1に示される構成に従って、現像装置1〜25のそれぞれが搭載されたカラー画像形成用の画像形成装置1〜25を製造し、画像出力テストを下記の画像形成条件で行った。<画像形成条件>
・プロセス速度(V):220mm/sec(1分間当たりの画像形成枚数が50枚) ・現像剤担持体(現像スリーブ)の回転数:210から280rpmの範囲内で調整して、感光体ドラム上の単位面積当たりのトナー付着量(M)が0.4mg/cm2となる状態とした。
【0232】
・感光体ドラムと現像スリーブとの最近接距離:0.3mm
・現像バイアス:交流バイアス(AC)成分と直流バイアス(DC)成分を重畳したバイアス
・交流バイアス成分:Vac=1kVpp、fac=5kHz、波形=正弦波
・直流バイアス成分:感光体ドラムにおける最大露光部の表面電位VLの検知結果に応じて、Vdc=VL−500Vとなる状態に制御した。
【0233】
・現像スリーブによる現像剤搬送量:25±2mg/cm2
・現像スリーブの軸方向における磁気ブラシの形成幅:320mm
・トナー補給制御:第1撹拌部材において全体的な現像剤搬送方向における下流側の端縁から80mm上流側の位置にトナー濃度センサ(透磁率センサ)を設け、その検知結果に応じてトナー補給モータを駆動制御した。
【0234】
・トナー補給速度:最大30g/min
・感光体表面電位:最大露光部電位(VL):−50V〜−100V
帯電電位(VH):現像バイアスにおける直流バイアス成分の設定値に応じてVH=Vdc−150Vとなるように制御した。
【0235】
画像出力テストは、下記(1)〜(6)の画像出力を4回繰り返し(トータルとして、A4×2000枚)、文字/ラインパターンのかぶり発生の有無、文字散り発生の有無、ソリッドパターンの濃度ムラ発生の有無、機内汚れ発生の有無の評価を、下記の評価基準に基づいて行った。結果を下記の表2に示す.
(1)シアン(C)単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(印字率30%)を連続して50枚出力。
(2)シアン(C)単色のソリッドパターン(印字率80%)を連続150枚出力。
(3)シアン(C)単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力。
(4)青(マゼンタ(M)+シアン(C))単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(M、Cとも印字率30%)を連続して50枚出力。
(5)青単色のソリッドパターン(M、Cとも印字率80%)を連続して150枚出力。
(6)青(マゼンタ(M)+シアン(C))単色の文字/ラインパターン(M、Cとも印字率7%)を連続して50枚出力。
<評価基準>
(イ)画像のかぶり:
画像のかぶりは、未使用の用紙の反射濃度を0としたときの、文字/ラインパターン白地部の相対反射濃度を測定し、相対反射濃度が0.004以下である場合を「○」、相対反射濃度が0.004を超え、0.006以下である場合を「△」、相対反射濃度が0.006を超える場合を「×」として評価した。
(ロ)文字散り:
文字散りは、4ポイントの「鐘」という文字を拡大して観察したときの文字輪郭のシャープさ及び文字の滲み度合いの状態を評価した。
【0236】
そして、「鐘」の文字の空間部がすっきりと抜けていて文字の輪郭が明瞭であり、また、文字周辺部のトナー散りも極めて少ない場合を「○」、「鐘」の文字の空間部がやや潰れている(トナー散りでやや埋まっている)けれども、文字周辺部のトナー散りが少ない場合を「△」、「鐘」の文字の空間部が潰れており(トナー散りで埋まっている)、しかも、文字周辺部のトナー散りが多く、文字の輪郭が滲んでいる場合を「×」とした。
(ハ)画像濃度ムラ:
画像濃度ムラは、シアン単色のソリッドパターンまたは青単色のソリッドパターンのページ内における任意の9カ所における色差(L*a*b*空間での距離)で評価した。
【0237】
シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3以下であり、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が7以下である場合を「○」、シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3を超え、5以下であり、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が7以下である場合、または、シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3以下であり、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が7を超え、9以下である場合を「△」、シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3を超え、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が9を超える場合を「×」とした。
(ニ)機内汚れ:
機内汚れは、画像出力終了後に現像装置を取り外し、現像装置装着部近傍の汚れの状態を目視観察して評価した。
【0238】
そして、機内汚れが認められない場合、または、現像装置装着部のみに極軽微な汚れがみられる場合を「○」、現像装置装着部近傍(例えば、両端部等)に僅かな汚れが認められる場合を「△」、現像装置装着部の汚れが周辺部(例えば、帯電器等)にまで拡大している場合を「×」とした。
【0239】
結果は表2に示すが、表中の現像装置番号は、前記表1における現像装置番号と対応しており、これは、上述した画像形成装置の番号とも対応する。
【0240】
【表2】
【0241】
<実験例2>
[現像装置の作製]
実験例1で用いた現像装置1〜25の各々において、トナー供給口よりも8mm上流側の位置にリサイクルトナー供給口を形成したことの他は、現像装置1〜25と同様の構成を有する現像装置1〜25(対応を分かりやすくするために同一の番号で表示する)を作製した。
【0242】
図12に示される構成に従って、現像装置1〜25の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置1〜25を製造した。
【0243】
トナーリサイクル手段は、リサイクルトナーを現像装置に搬送するための搬送手段が、単位時間当たりのトナー搬送量が最大で30g/minであるものにより構成される。
【0244】
そして、画像形成装置の各々について、プロセス速度を320mm/sec(1分間当たりの画像形成枚数が65枚)に設定するとともに、撹拌部材、及び、現像剤供給回収部材の各々の回転速度を表1における高い数値の回転数となし、実験例1の黒(BK)トナー像にかかわる画像形成ユニットと同様の画像形成条件下で、下記(7)〜(9)の画像出力を8回繰り返して行う(トータルとして、A4×2000枚)画像出力テストにより、文字/ラインパターンのかぶり発生の有無、文字散り発生の有無、及び、機内汚れ発生の有無の評価を前述した評価基準に基づいて行うとともに、ソリッドパターンの画像濃度ムラ発生の有無の評価を下記評価基準に基づいて行った。
【0245】
結果を下記表3に示す。
(7)黒(BK)単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(印字率30%)を連続して50枚出力。
(8)黒(BK)単色のソリッドパターン(印字率80%)を連続して150枚出力。
(9)黒(BK)単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力。
<評価基準>
画像濃度ムラは、ブラックソリッドパターンのページ内における任意の9カ所の相対反射濃度を測定し、全箇所の相対反射濃度が1.3以上であり、かつ、最大値と最小値との差が0.1以下である場合を「○」、相対反射濃度の最小値が1.2以上1.3未満であり、かつ、最大値と最小値との差が0.1以下である場合「△」、相対反射濃度の最小値が1.2未満、または、最大値と最小値との差が0.15を超える場合「×」とした。
【0246】
【表3】
【0247】
<実験例3>
図14に示される構成に従い、撹拌部材が下記表4に示す回転部材により構成された本発明に係わる現像装置26〜33、45〜47と、比較用の現像装置34〜44、および48、49を作製した。
【0248】
次いで、実験例1で説明したと同様の方法により現像剤の移動量(第2撹拌部材を利用)を測定した。その結果を下記の表4の中で示す。
【0249】
但し、現像装置における現像剤の充填量や、撹拌部材の回転数などは表に示す如くに異なっている。
【0250】
更に、前記現像装置を搭載した図1に示される構成のカラー画像形成装置26〜49を作製し、実験例1で述べたと同様の画像形成条件に基づいて画像を出力するとともに、同様の項目につき同様の基準で評価した。その結果を表5に示す。
【0251】
なお、表4において、比較用現像装置38〜44に使用される第1、第2撹拌部材の回転数が2種類示されているが、400rpmはカラー画像形成に、また、650rpmはモノクロ画像形成に適用される回転数である。その結果が表5、6に示される。
【0252】
【表4】
【0253】
【表5】
【0254】
<実験例4>
実験例3で用いた現像装置26〜49の各々において、トナー供給口よりも8mm上流側の位置にリサイクルトナー供給口を形成したことの他は、現像装置26〜49と同様の構成を有する現像装置26〜49(対応を分かりやすくするために同一の番号で表示する)を作製した。
【0255】
図12に示される構成に従って、現像装置26〜49の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置26〜49を製造した。
【0256】
次いで、実験例2で述べたと同様の画像形成条件により画像を出力するとともに、同様の項目について同様の基準で評価した。その結果を表6に示す。
【0257】
【表6】
【0258】
<実験例5>
図15に示される構成に従い、撹拌部材が下記表7に示す回転部材により構成された本発明に係わる現像装置50〜56、67〜70と、比較用の現像装置57〜66、および71、72を作製した。
【0259】
次いで、実験例1で説明したと同様の方法により現像剤の移動量(第2撹拌部材を利用)を測定した。その結果を下記の表7の中で示す。
【0260】
但し、現像装置における現像剤の充填量や、撹拌部材の回転数などは表に示す如くに異なっている。
【0261】
更に、前記現像装置を搭載した、図1に示される構成のカラー画像形成装置を作製し、実験例1で述べたと同様の画像形成条件に基づいて画像を出力するとともに、同様の項目につき同様の基準で評価した。その結果を表8に示す。
【0262】
なお、表7において、比較用現像装置60〜63の第1、第2撹拌部材の回転数が2種類示されているが、400rpmはカラー画像形成に、また、650rpmはモノクロ画像形成に適用される回転数である。その結果が表8、9に示される。
【0263】
【表7】
【0264】
【表8】
【0265】
<実験例6>
実験例5で用いた現像装置50〜72の各々において、トナー供給口よりも8mm上流側の位置にリサイクルトナー供給口を形成したことの他は、現像装置50〜72と同様の構成を有する現像装置50〜72(対応を分かりやすくするために同一の番号で表示する)を作製した。
【0266】
図12に示される構成に従って、前記現像装置50〜72の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置50〜72を製造した。
【0267】
次いで、実験例2で述べたと同様の画像形成条件により画像を出力するとともに、同様の項目について同様の基準で評価した。その結果を表9に示す。
【0268】
【表9】
【0269】
以上の結果から明らかなように、本発明に係わる画像形成装置によれば、大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合でもあっても、現像剤の十分な帯電立ち上がり特性を得ることができる。
【0270】
また、画像かぶり、文字散り、画像濃度ムラ等の画像欠陥の発生を抑制できるとともに、トナー飛散による機内汚れの発生を低下せしめ高画質画像を形成することができる。
【0271】
これに対して比較用の画像形成装置においては、画像かぶり、文字散り、画像濃度ムラ、機内汚れの少なくとも一つ以上の問題が発生しており、高画質画像の形成を確実に得ることが困難である。
【0272】
特に、トナーリサイクル手段を備えた画像形成装置において、回転部材の回転速度を650rpm以上に高くして十分な現像剤の移動速度を得、これにより、軸方向に対する画像濃度ムラの発生を抑制する構成とした場合、撹拌トルクが大幅に増加したことにより画像出力テストを中止せざるをえず、出力画像を得ることができなかった。この原因を調査した結果、軸部に現像剤が融着し始めていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0273】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の第1の実施の形態を示す概略図である。
【図2】本発明に係わる現像装置の第1の実施の形態を示す平面図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】図2におけるB−B断面図である。
【図5】撹拌部材の第1例を示す模式図である。
【図6】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図7】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図8】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図9】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図10】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図11】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図12】画像形成装置の第2の実施の形態を示す概略図である。
【図13】トナー供給口とリサイクルトナー供給口との位置関係を説明するための現像装置の模式図である。
【図14】現像装置の第2の実施の形態を示す概略図である。
【図15】現像装置の第3の実施の形態を示す概略図である。
【図16】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図17】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図18】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図19】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0274】
1 自動原稿送り装置
2 画像読み取り部
3 画像形成部
4 ベルトユニット
5 給紙部
6 反転排紙・再給紙部
8 現像装置
800 現像剤担持体
803 第1撹拌部材
805 第2撹拌部材
807 第3撹拌部材
809 現像剤供給回収手段
810 ハウジング
812 カバー
813 トナー供給口
850 螺旋状のリブ
855,856,858 板状のリブ
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に形成される静電荷潜像(以下、単に、潜像という)をトナー像として顕像化するための現像装置、及び当該現像装置を具備した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
像担持体表面を帯電手段により一様に帯電し、原稿、または、画像データに基づいて露光手段を作動させて前記像担持体上に潜像を形成し、次いで、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を現像領域に導き、接触、または、非接触現像により前記潜像をトナー像となした後、当該トナー像を転写手段により、例えば、用紙からなる転写材上に転写し、定着手段により加熱加圧することによって前記転写材に定着させる電子写真方式を利用した画像形成装置はよく知られている。
【0003】
また、可回転の円筒状部材からなる現像剤担持体と、当該現像剤担持体に内蔵した位置固定の磁石、及び、二成分現像剤を撹拌して現像処理に必要な帯電量を付与するための撹拌部材とを主要素として現像装置を構成し、現像処理時、前記磁石の作用によって吸着した撹拌済みの二成分現像剤を前記現像剤担持体の周面で担持し、当該現像剤担持体の回転によって現像剤を順次、現像領域に搬送させる構成の現像装置も公知である。
【0004】
そして、このような二成分現像剤を用いる現像方法においては、画像形成により消費されたトナー量に見合った量の新規なトナーを適宜に現像装置内に補給し、現像剤中のトナー濃度を一定レベルに維持する制御が行われている。
【0005】
また、上述のような画像形成装置においては、画像の高画質化が求められており、このような要請に対して、例えば、トナー及びキャリアの小粒径化が図られている。
【0006】
而して、粒子径が小さいトナー及び粒子径が小さいキャリアを主体とする二成分現像剤は、高画質化を達成するためには有用であるが、反面、現像剤それ自体の流動性が低下するので、現像剤を十分に撹拌することが困難となる。
【0007】
その結果、新たに補給されたトナーが所定の帯電量を有する状態とならないまま現像領域に供給されると、かぶりを発生して画質を低下せしめたり、又、トナー飛散が発生しやすくなる、という問題がある。
【0008】
このような不具合は、特に、例えば印字率が高いカラー画像を連続して出力する場合に、顕著に生ずる。
【0009】
一方、近年において、上述のような画像形成装置の多くは、環境保全あるいは省資源化の観点から、トナーリサイクル手段を備え、トナーをリサイクルして使用する構成を有しているが、このような構成の装置において、一旦現像に供された後に像担持体上から回収されたトナー(リサイクルトナー)は、帯電特性が未使用のトナーに対して劣るので、トナーの帯電量不足による、かぶりやトナー飛散等の不具合を招来するという問題がある。
【0010】
斯様な不具合に対処すべく、現像剤の撹拌効率を向上させる技術が提案されている。
【0011】
例えば、現像剤担持体と、第1撹拌搬送部材と、第2撹拌搬送部材とを、この順序で、かつ、長手方向を揃えて水平方向に配列し、前記第1撹拌搬送部材と第2撹拌搬送部材との間に設けた仕切壁を挟んで現像剤を循環移動できるように構成するとともに、両撹拌搬送部材の長さを、少なくとも前記現像剤担持体の一方端部よりも突出する長さとなし、かつ、その突出した領域において、前記したそれぞれの撹拌搬送部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を撹拌搬送すべく同軸上の撹拌部材の向きを設定して、この領域内でも現像剤の循環を行わせ、当該領域内の少なくとも一方の撹拌搬送部材がある撹拌搬送部にトナーを補給する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−6631号公報(段落番号0033乃至0044、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記の特許文献に開示された現像装置は、1つの撹拌搬送部内において、現像剤担持体と対向した領域に対応する撹拌搬送部と、突出した領域における撹拌搬送部との2カ所において現像剤を循環させる構成であるので、現像装置が大型化したり装置の構成が複雑となる。
【0013】
また、上記構成により現像剤の撹拌効率を向上せしめることができたとしても、現像装置内の現像剤の循環搬送速度が低下してしまうため、例えば、高速のプロセス速度を有する画像形成装置に使用する現像装置としては、まだ改良の余地があるように思える。
【0014】
換言すれば、現像剤の循環搬送速度が低下すると、現像剤担持体に供給される現像剤の、現像剤担持体の回転軸方向におけるトナー濃度が不均一となり、特に、印字率が高い画像を連続して出力する場合に画像濃度ムラが生じやすく、高画質の画像を形成することが困難となる。
【0015】
このように、補給された新トナーが短時間で十分な帯電量を得られるように、現像剤の撹拌能力を高めてかぶりやトナー飛散の発生を防止しようとすると、現像剤の搬送能力の低下を引き起こして画像濃度ムラが発生しやすくなるという問題があり、このような相反する2つの問題を同時に解決することが困難である、というのが実状である。
【0016】
本発明は上述の如き問題点に鑑みてなされたもので、主たる目的は、構成が簡単でありながら、現像剤の搬送速度を低下させることなく、トナーに対して所定の帯電量を付与でき、高画質画像を形成することができる新規な構成の現像装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の目的は、下記の構成によって達成することができる。
(請求項1)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の外径を前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項2)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項3)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の周速を前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項4)
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して複数の板状部材を同方向に傾斜して設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項5)
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項6)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項7)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項8)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項9)
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項10)
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項11)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項12)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項13)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項14)
前記撹拌部位1Aは、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項15)
前記撹拌部位1Aは、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項16)
現像剤担持体と前記第1撹拌部材とは、対向近接点で見て、周面が逆方向に回転する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項17)
トナーの体積平均粒径をDt[μm]、キャリアの体積平均粒径をDc[μm]としたとき、
Dt=3〜5
Dc=5・Dt〜10・Dt
のトナーとキャリアとを含む現像剤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の現像装置。
(請求項18)
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として、請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、
像担持体の移動速度をV[mm/sec]、像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大付着量をM[mg/cm2]、像担持体の移動方向に直交する方向のトナー像の最大幅をL[mm]、第2撹拌部材による現像剤担持体の回転軸方向における現像剤移動量をW[g/sec]、第2撹拌部材の回転数をR[rpm]としたとき、
W≧M・V・L/1000
R≦600
とすることを特徴とする画像形成装置。
(請求項19)
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材または中間転写体に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、クリーニングにより前記像担持体の表面から除去されたトナーを前記現像手段に供給してリサイクルするトナーリサイクル手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、当該現像装置のカバー上であって、撹拌部位1Aに相当する部位と第3撹拌部材との間に対応する位置に、リサイクルトナー供給用のリサイクルトナー供給口を設けたことを特徴とする画像形成装置。
(請求項20)
前記リサイクルトナー供給口は、前記第1撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、トナー供給口よりも上流側にあることを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0018】
本発明の現像装置によれば、構成が簡単でありながら、現像剤撹拌部における搬送過程において、現像剤の搬送速度を低下させることなく十分な混合撹拌を介して、現像剤中でのトナーの均一分散を図ることができ、同時に、トナーに対して所期の帯電量を付与することができるので、トナーの帯電不良によるかぶりや、トナー飛散の発生等を極力抑制できる。
【0019】
また、第1撹拌部材と第3撹拌部材とを、それぞれの周面が上方から下方に向かって移動するように回転せしめるとともに、側面から見て、両者が対向する部分の間をめがけて上方からトナーを補給できる構成とすることにより、補給トナーの現像剤中への沈み込みや、均一分散を加速することができ、補給トナーの良好な帯電立ち上がり特性を得ることができる。
【0020】
また、前記第3撹拌部材の軸方向長さは、例えば、第1撹拌部材の軸方向長さに比して短くて済むので、奏せられる効果の割には現像装置を小型に保つことができ、更に、画像形成装置本体側に設けられる補給用トナーを収納する容器や、トナーリサイクル手段が設置される下部空間を利用することができるので、画像形成装置も大型化しなくてよい。
【0021】
また、上記構成の画像形成装置によれば、上述の如き現像装置を備えるとともに、特定の動作条件を満足する状態で現像処理が行われることにより、現像剤の十分な混合・撹拌が行われて、トナーが所期の帯電量を有する状態に帯電された現像剤が回転軸方向に対して均一な濃度で現像剤担持体に供給され、当該現像剤で像担持体上の潜像が現像される。
【0022】
従って、例えば、印字率の高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費及びトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合や、未使用のトナーに比して帯電性能が劣るリサイクルトナーを含む現像剤が用いられる場合であっても、効率のよい混合撹拌を介してトナーに所期の帯電量を付与できるので、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の発生を極力抑制でき、高画質の画像を安定して作製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に係わる実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本発明に係わる画像形成装置の第1の実施の形態を示す概略図、図2は、本発明に係わる現像装置の第1の実施の形態を示す平面図、図3は、図2におけるA−A断面図、図4は図2におけるB−B断面図を示す。
【0025】
なお、説明に当たっては、デジタルカラー複写機からなる画像形成装置を示す図1の説明をした後に、図2乃至図4に示す現像装置の説明を行うこととする。
【0026】
第1の実施の形態における画像形成装置は、装置本体上部に自動原稿送り装置1を有するとともに、内部に画像読み取り部(画像読み取り装置)2、画像形成部3、ベルトユニット4のためのベルト設置部、給紙部5、定着装置T、反転排紙・再給紙部6、および、反転搬送手段であるADU7を有している。
【0027】
前記自動原稿送り装置1は、原稿を1枚ずつ送り出して画像読み取り位置へと搬送し、画像読み取りが終わった原稿を所定の場所に排出する装置である。
【0028】
前記自動原稿送り装置1は、原稿を載置する原稿載置台101、載置された原稿を分離する原稿分離手段103、分離された原稿を搬送する原稿搬送部105、搬送された原稿を排紙する原稿排紙手段107、排紙された原稿を載置する原稿排紙台109、および、原稿の両面の画像を読み取る両面コピーモードにおいて、当該原稿の表裏面を反転させるべく使用されるローラ対からなる原稿反転手段111を有している。
【0029】
処理プロセスがらみで述べるに、前記原稿載置台101上に載置された複数枚の原稿(不図示)は、原稿分離手段103によって1枚づつ分離され、前記原稿搬送部105を介して画像読み取り位置に向けて搬送される。
【0030】
前記原稿読み取り位置は、前記原稿搬送部105の下方部に設けられており、そこで、画像読み取り装置2を構成するスリット201を介して、原稿の画像が読み取られ、読み取られた原稿は原稿排紙手段107によって原稿排紙台109上に排出される。
【0031】
なお、両面コピーモードにおいては、片面が読み取られて搬送されてくる原稿は前記原稿反転手段111により二点鎖線の矢印で示す方向に搬送され、進行方向における後端を咬んでいる状態で当該原稿反転手段111の駆動が停止された後の逆方向回転により前記原稿搬送部105を介して再度、画像読み取り位置に導かれ、しかる後、前記原稿排紙手段107によって原稿排紙台109上に排出される。
【0032】
上記の工程は、原稿載置台101上に載置された原稿の枚数分繰り返される。
【0033】
前記画像読み取り装置2は、前記スリット201、原稿を照射するためのランプ213と原稿からの反射光を反射させる第1ミラー215とを一体化してなる第1ミラーユニット205、第1ミラー215からの光を反射させる第2ミラー217と第3ミラー219とを略V字状に一体化してなる第2ミラーユニット207と、当該第3ミラー219からの反射光を撮像素子上に結像させる結像レンズ209、および、結像レンズ209によって結像された光像を光電変換して画像情報を得るライン状の撮像素子(以下、CCDという)211を有している。
【0034】
前記画像情報は、適宜の画像処理を施された後、一旦、図示しないメモリに蓄積されるようになっている。
【0035】
前記自動原稿送り装置1によって送られている原稿を、画像読み取り装置2で読み取る態様においては、第1ミラーユニット205及び第2ミラーユニット207は、図示の如き位置に固定されている。
【0036】
前記画像読み取り装置2によって読み取られた各色毎の画像信号はメモリより順次取り出され、静電荷潜像形成手段である各露光光学系にそれぞれ電気信号として入力される。
【0037】
前記画像形成部3には色分解画像に応じたトナー像を形成するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の4組の画像形成手段(以下、画像形成ユニットという)30が配設されている。
【0038】
それぞれの画像形成ユニット30は、例えば、有機光導電体を含有させたポリカーボネイトなどの樹脂よりなる感光層をドラム状の金属基体上に設けてなる像担持体(以下、感光体ドラムという)310、スコロトロン形式からなる帯電器320、画像書き込み手段(静電荷潜像形成手段と同義)である露光光学系330、静電荷潜像を顕像化する現像装置8、転写手段340、転写後の感光体ドラム310の表面をクリーニングするブレード(クリーニング手段)を含むクリーニング装置350を主要構成要素とする。
【0039】
前記現像装置8は、磁性キャリア(以下、単にキャリアという)と非磁性トナー(以下、単にトナーという)とを含む二成分現像剤を内蔵し、また、位置固定であって周方向に複数の磁極を配列せしめた磁石を内蔵する可回転、かつ、非磁性の円筒形状からなる現像剤担持体(現像スリーブ)等を有している。
【0040】
なお、前記露光光学系330はレーザ光学系で構成される露光ユニットであり、また、前記転写手段340は後述する回転ベルト401を介して前記感光体ドラム310の周面一部に対向している。
【0041】
上述した4組の前記画像形成ユニットの機械的構成は基本的に同じであるので、参照符号は1組みのユニットについてのみ付し、他は省略することとする。
【0042】
それぞれの画像形成ユニット30は、ベルト設置部において縦方向に長く配設された、ベルトユニット4を構成するループ状の回転ベルト(以下、中間転写ベルトという)401の一平面(張設面)Aに沿って、上から、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に配列されている。
【0043】
前記中間転写ベルト401と、当該中間転写ベルトを回転可能に懸架する支持ローラ405、406、407、および、バックアップローラ410等がベルトユニット4を構成し、また、前記バックアップローラ410は、中間転写ベルト401を挟んで当該バックアップローラと押圧しながら回転するように対向配置した転写ローラ510とで二次転写手段を構成している。
【0044】
上記の画像形成ユニット30とベルトユニット4の構成とによる画像形成は次のようになされる。
【0045】
画像形成プロセスの開始に伴って、反時計方向に回転する感光体ドラム310の表面は帯電器320により所定の極性に帯電される。
【0046】
次いで、露光光学系330による第1の色信号、即ち、イエロー(Y)の画像信号に対応する露光が施され、当該(Y)の画像に対応する潜像が前記感光体ドラム310上に形成される。
【0047】
前記潜像は現像装置8の現像剤による接触または非接触現像処理により反転現像されて(Y)のトナー像に変換された後、転写手段340の作用によって中間転写ベルト401上に転写される。
【0048】
第1の色信号による画像形成開始から所定の時間後に順次開始される他の色信号による画像形成は上記と同様のプロセスにより、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の各画像形成ユニットによって作られ、それぞれのトナー像が前記(Y)のトナー像のある画像領域と重畳するように順次転写され、前記中間転写ベルト401上に重ね合わせのカラートナー像が形成される。
【0049】
一方、転写処理終了後の前記感光体ドラム310の表面はクリーニング手段350で清掃され、新たな画像形成のための準備が整えられる。
【0050】
なお、前記感光体ドラム310、あるいは、中間転写ベルト401に対する個々の画像形成プロセスの開始タイミングは、前記中間転写ベルト401の一方の側、本実施の形態においては外側であって、前記中間転写ベルトの回転方向に見て、前記転写ローラ510のある位置から1組目(イエロー)の画像形成ユニットが設けてある位置までの区間に付設したレジストセンサ413が、当該中間転写ベルト401に設けた、例えば、塗料を用いて形成した基準マークを検知した時を起点として計時を行い、所定時間経過毎に、順次、(Y)、(M)、(C)、(BK)プロセスを開始させるように構成してある。
【0051】
前記レジストセンサ413による検知信号を取り込み、計時を監視するとともに、個々のプロセス等に関する制御はコンピュータを含む制御部(制御手段)Sで行う。
【0052】
次に、中間転写ベルト上に形成されたカラートナー画像が用紙Pに転写され、装置外に排紙されるまでの工程に絡めて、装置のその他の構成につき簡単に述べる。
【0053】
前記中間転写ベルト401上における画像形成に対応した適宜のタイミングで、用紙Pが給紙部5の送り出し部501(511、521)に位置する給紙ローラ503(513、523)によって給紙され、レジストローラ551に向けて搬送される。
【0054】
しかる後、前記用紙Pは、前記レジストローラ551の回転再開によって前記中間転写ベルト401上のカラートナー像領域と重畳するように再給紙され、二次転写部において前記バックアップローラ410と前記転写ローラ510とにより前記中間転写ベルトとともに押圧挟持されながらニップ部から送り出され、この間に、前記中間転写ベルト401上に担持(形成)されたカラートナー画像が前記用紙P上に転写される。
【0055】
転写の際、前記転写ローラ510に適宜の転写バイアス電圧を印加するように構成することが望ましい。
【0056】
トナー像が転写された前記用紙Pは、例えば、不図示の分離爪の作用を受けながら前記中間転写ベルト401から分離され、定着装置Tに向けて搬送される。
【0057】
前記定着装置Tは定着ヒータを内蔵する定着ローラT1と、当該定着ローラと圧接しながら回転する圧着ローラT2とを有し、画像を形成しているカラートナーは、両ローラによる加熱・加圧により溶融され、用紙P上に定着される。
【0058】
定着装置Tによる定着処理終了後の用紙Pは、その下流に設けてある排紙ローラ603により搬送され、装置本体外に設けてある排紙トレイ上に排出される。
【0059】
一方、二次転写終了後の前記中間転写ベルト401の表面はブレードからなるクリーニング手段415によってクリーニングされ、新たなトナー像を担持する準備がなされる。
【0060】
なお、現像処理により現像剤中のトナーが消費されるが、これは、現像装置8の適宜の場所にトナー濃度検知センサを設けておき、当該センサからの情報に基づいて前記現像装置内にトナーを供給するようになっており、公知技術で対応できる。
【0061】
また、図において、通路切替部材601の実線位置は定着処理後に用紙Pの上下面を反転させて排出する場合に保持される位置であり、破線位置は、上述の如く、定着装置から送り出された用紙をそのまま排出する際に保持される位置である。
【0062】
例えば、用紙Pの反転排出においては、前記定着装置Tから送り出された用紙Pは前記通路切替部材601の右側の辺に沿って下方に案内され、ローラ対602によって進行方向における後端が挟持された状態とされた後の当該ローラ対602の逆回転により上昇され、前記切替部材601の左側の辺を通って前記排紙ローラ603に達し、かつ、当該排紙ローラで排出されるように規制される。
【0063】
更に、前記ADU7を用いる両面コピーモードの場合の用紙Pの挙動は、反転排出の場合と同様に、片面に画像が形成された定着処理後の用紙Pを前記切替部材601の右側の辺に沿って下方に導き、進行方向における用紙Pの後端をローラ対605により挟持した状態で搬送停止せしめた後、当該ローラ対605を逆回転せしめ、ガイド板Gに沿って上昇させ、複数のローラ対701、703、705を有するADU7に導く事で用紙Pの反転を達成する。
【0064】
用紙Pの第2面に対する画像形成プロセスは前述と同じであり、前記定着装置Tから送り出された後の排出については前述した何れかを選択することになる。
【0065】
次に、トナー像形成手段(現像手段)である現像装置の構成について、図2乃至図4を用いて詳細に説明する。
【0066】
なお、現像装置の具体的な説明に関わり、本明細書においては、図2における左右方向を、現像剤担持体を基準として「前後方向」といい、図2における上下方向を「軸方向」または「回転軸方向」または「長手方向」といい、更に、図3及び図4における上下方向を「上下方向」と表現する。
【0067】
現像装置8は、現像剤を担持搬送する現像剤担持体(現像スリーブ)800と、前記現像剤担持体に対して近い側の位置であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して(或いは長手方向に沿って平行に)設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材803と、前記現像剤担持体に対して遠い側の位置であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して(平行に)設けられ、前記第1撹拌部材803による現像剤の搬送方向と逆の回転軸方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材805と、前記現像剤担持体800と前記第1撹拌部材803との間に設けられ、現像剤担持体に現像剤を供給するとともに、現像剤担持体から除去された現像剤を供給回収部815から収納撹拌部816に回収する現像剤供給回収部材809と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、前記第2撹拌部材、及び、前記現像剤供給回収部材等の回転部材を可回転に軸支して収納するハウジング810と、前記ハウジングの上部に設けたカバー812を備えている。
【0068】
また、前記現像剤担持体800と現像剤供給回収部材809とは、ほぼ同じ長さを有しており、かつ、両端部がほぼ同じ位置を有するように構成してあるが、前記第1撹拌部材803及び第2撹拌部材805は、前記現像剤担持体800等の長さよりも長く構成してある。
【0069】
そして、両撹拌部材の一方の端部位置(第2撹拌部材による現像剤の搬送方向に見て下流側端部、第1撹拌部材による現像剤の搬送方向に見て上流側端部)を前記現像剤担持体800の端部位置とほぼ同じ面内に位置づけることによって、他方の端部側において、ハウジング810共々、前記現像剤担持体800の端部よりも突出する構成としてある。
【0070】
換言すれば、第1撹拌部材803による現像剤の搬送方向における下流側に延設し突出させてある。参照符号802は突出領域を示す。
【0071】
また、前記現像装置8は、前記突出領域802に相当する範囲のハウジング内であって、前記現像剤供給回収部材809が付設されている略その延長線上(第1撹拌部材803を挟んで前記第2撹拌部材805とは反対側の位置)に、前記第1撹拌部材803の一部領域と対向して可回転に設けた第3撹拌部材807を有する。
【0072】
また、前記現像剤担持体800は、アルミニウムあるいはステンレスの如く非磁性金属材料からなる円筒状部材であり、その中に磁石(不図示)を位置固定で内蔵している。
【0073】
公知の如く、前記磁石は、現像剤担持体上での現像剤の吸引保持、及び、反発磁界を利用しての前記現像剤担持体800上からの現像剤の除去を自動的に行うことができるように構成されている。
【0074】
上記の如く、また、図3に示すように、前記現像剤担持体800、現像剤供給回収部材809、及び第1撹拌部材803は、仕切壁808によりハウジング810内に形成された現像剤の供給回収部815に収納されており、第2撹拌部材805は、現像剤の収納撹拌部816に収容されている。
【0075】
前記第1撹拌部材803と第2撹拌部材805との間に設けられた前記仕切壁808は、その長手方向の両端部が切欠された状態で第1、第2撹拌部材よりも長さが短く構成されており、該端部の外側領域が現像剤の循環のための通路(場合により循環通路という)820、821となっている。
【0076】
前記供給回収部815及び収納撹拌部816にはキャリアとトナーとを含む適宜の量の二成分現像剤が収納される。
【0077】
前記仕切壁808は、供給回収部にある現像剤と収納撹拌部にある現像剤とが混じり合うことを阻止できるので、順次、所定の帯電量をもった現像剤を前記現像剤担持体に供給することを可能とするが、当該仕切壁はなくすことができる。
【0078】
なお、前記撹拌部材等の回転部材は画像形成装置本体側に設けられる駆動系から動力を貰い、歯車等を介して矢印方向に回転するように構成してあるが、動力伝達機構は公知の技術が使用できる。
【0079】
本実施の形態においては、既出の感光体ドラム310に対向して配置される現像剤担持体800は反時計方向(感光体ドラムとは、両者の近接点でみて反対方向)、現像剤供給回収部材809は反時計方向、第1撹拌部材803は反時計方向、第2撹拌部材805は時計方向、そして、第3撹拌部材807は時計方向に回転する構成にある。
【0080】
前記第1、第2撹拌部材は、例えば、軸の外周面であって、かつ、軸方向に所定の向き、所定のピッチpを以て形成した、例えば図5に示すように軸(回転軸)Jの外周面に螺旋状のリブ(スクリュー)850で構成できる。
【0081】
また、現像剤供給回収部材809としては、例えば、回転軸の周面から径方向外方に突出する板状の羽根部材を設けてパドル形状に構成した回転部材が好適に使用できる。
【0082】
前記現像剤担持体800と現像剤供給回収部材809との回転方向を上述のように定めたことにより、現像剤供給回収部材809から現像剤担持体800に供給される現像剤と、当該現像剤担持体800から除去され前記現像剤供給回収部材809により回収される現像剤との入れ替えを確実に行うことができるので、現像剤担持体800上の現像剤のトナー濃度を均一に保つことができ、結果として、画像濃度ムラの発生を容易に抑制することができる。
【0083】
図中、Zで示すのは、現像剤担持体800上に磁気的に吸着され担持される現像剤層の厚さを規制するための層厚規制ブレードである。
【0084】
図2に戻って、太い矢印は、第1撹拌部材803、第2撹拌部材805及び第3撹拌部材807が前記の方向に回転したときの現像剤の搬送方向を示し、その矢印の長さは、現像剤搬送能力(現像剤搬送速度、現像剤搬送量等)を示す。
【0085】
第1撹拌部材803は、後述の第2撹拌部材805とほぼ同じ搬送能力を有し、かつ、現像剤を回転軸方向における第1の方向(図において、上側から下側に向かう回転軸方向)に搬送する。
【0086】
前記第2撹拌部材805は、前記第1撹拌部材803とほぼ同じ搬送能力を有し、前記第1撹拌部材803の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送することにより、現像剤の循環搬送を可能とする。
【0087】
また、第3撹拌部材807は、例えば、回転軸に対して複数の板状部材を同方向に傾斜して設けた構成とし、現像剤を回転軸方向に搬送する能力は実質的に有していない。
【0088】
板状部材の形状は、例えば、楕円形状としたり、楕円形状の板状部材の外周縁部を介して板状のリブを回転軸方向に切れ目なく延設した構成とすることもできるが、これらの形状に限定されるものではない。なお、回転軸方向に延びる切れ目のない板状のリブについては、後述する回転部材の図において参照符号858で示される。
【0089】
撹拌部材の搬送能力は、現像担持体800に対して供給すべき現像剤の供給量(現像剤の軸方向における搬送速度も入る)や、循環搬送路内における現像剤のスムーズな流れ、或いは、トナーに付与すべき所期の帯電量等、求められる条件によって適宜決定することができる。
【0090】
なお、前述した循環通路820及び821に対応した第1、第2撹拌部材803、805による現像剤搬送方向下流側に相当する当該撹拌部材の部位は、現像剤の受け渡しを容易に行えるように、例えば、回転軸の周面から径方向外方に突出する板状の羽根部材を適宜の範囲に設け、パドル形状としてある。
【0091】
以上のような構成を有する現像装置によれば、第2撹拌部材805の回転により、収納撹拌部816内の現像剤は周方向に撹拌されながら矢示の回転軸方向に搬送され、通路820を介して第1撹拌部材803の作用を受けるようになる。
【0092】
第1撹拌部材803の回転に伴って周方向に撹拌されながら、軸方向において、前記第2撹拌部材803による搬送方向とは逆方向に搬送される現像剤は順次、現像剤供給回収部材809を介して現像剤担持体800に供給される。
【0093】
一方、当該現像剤担持体800から除去され、現像剤供給回収部材809の作用を受けるに至った現像剤は、前記第1撹拌部材803に受け取られて搬送され、通路821を介して、再度、第2撹拌部材805の作用を受けるようになり、必要時間、上記運動が繰り返される。
【0094】
なお、現像剤中のトナーは現像処理に付され消費されるが、現像処理後の現像剤を適宜のトナー濃度検知センサによって検出し、その検出値に基づいて、未使用のトナー(以下、新トナーという)をトナー補給機構(不図示)からトナー供給口813を介して供給することにより、一定のトナー濃度を有する現像剤を維持することができる。
【0095】
前記トナー供給口813は、前記第1撹拌部材803と前記第3撹拌部材807とが対向するほぼ中間位置(図4の断面図で示すように、第1撹拌部材803と第3撹拌部材807とが互いに対向する部分の中間を指す)であって、第1撹拌部材による現像剤の搬送方向にみて上流側(対向している軸方向の領域において)の適宜の位置に対応する前記カバー812上に設けてある。
【0096】
前記トナー補給機構は、例えば、装置本体側であって、前記トナー供給口813の上方に位置するように備えられる。
【0097】
トナー供給口813の位置を、前述の如くの突出領域における上流側の位置としたのは、前記第3撹拌部材807の軸方向長さが短い場合でも有効な混合撹拌を達成せしめるべく意図したものである。
【0098】
従って、前記第3撹拌部材が十分な長さを有する場合は、それほど上流側でなくとも事足りるが、その場合でも、現像剤中での新トナーの均一な分散、現像剤の摩擦による帯電量の付与等を考慮すると、より上流側であることが好ましい。
【0099】
供給されたトナーは、前記第1撹拌部材803と第3撹拌部材807との回転によって効率的に現像剤と撹拌される。
【0100】
即ち、第1撹拌部材803と第3撹拌部材807とは、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて互いに順方向に移動するように回転される態様(例えば、スクリューからなる撹拌部材の周面の一点に着目したとき、当該一点が、前記近接点に対して上方から近接点に到達し、下方に抜け出るように軸中心で回転する態様の意)であるので、供給トナーを現像剤中に迅速に沈み込ませることができる。
【0101】
以上のように、第3撹拌部材と第1撹拌部材の回転方向により、新トナーが補給された場合であっても、トナーの分散及び帯電立ち上がりを良好に行うことができ、更に、第3撹拌部材807により、長い時間、現像剤の撹拌を行うことができる。
【0102】
また、現像剤の搬送速度を低下せしめることなく、撹拌部材の周方向に十分な撹拌を行うことができるので、例えば、第2撹拌部材の軸方向において均一なトナー濃度の現像剤を短時間で、かつ、容易に得ることが可能となる。
【0103】
前記現像装置に使用するトナーとしては、体積平均粒径が3〜5μmであることが好ましく、斯様な小粒径トナーは、高解像性と優れた細線再現性を有するトナー画像を形成することができ、また、ソリッド部(ベタ画像部)においては画像濃度の安定したトナー画像を形成することができる。
【0104】
前記小粒径のトナーは、例えば、重合法により生産することができる。
【0105】
また、キャリアとしては、トナーの体積平均粒径をDt[μm]とするとき、5×Dt〜10×Dt[μm]であることが好ましい。
【0106】
体積平均粒径がトナーの体積平均粒径の5〜10倍の大きさを有するキャリアを使用することにより、小粒径トナーを用いた場合でもキャリア表面の帯電付与性能を向上させることができ、これにより、かぶりやトナー飛散の発生を抑制でき、均一な画像濃度を有するとともに、きめの細かい高画質の画像を得ることができる。
【0107】
また、前述した画像形成装置においては、現像装置8による現像処理が、下記の条件(イ)及び条件(ロ)を満足する動作設定条件に調整された状態において行われる。
【0108】
条件(イ); W ≧ M×V×L/1000
条件(ロ); R ≦ 600
上記条件(イ)及び条件(ロ)において、Vは像担持体の周速度[mm/sec]、Mは像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大付着量[mg/cm2]、Lは像担持体の移動方向に直交する方向(軸方向)のトナー像の最大幅[mm]、Wは第2撹拌部材による現像剤担持体の回転軸方向における現像剤移動量[g/sec]、Rは第2撹拌部材の回転数[rpm]を、それぞれ示す。
【0109】
現像装置の第1の実施の形態においては、前記第1撹拌部材と第2撹拌部材とは回転軸上においてほぼ同じ現像剤搬送能力を有するため、前記W及びRは第1撹拌部材の現像剤の移動量、第1撹拌部材の回転数ともいえる。
【0110】
第2撹拌部材803による回転軸方向における現像剤移動量(現像剤搬送量)Wが過小である場合には、結果として、現像剤供給回収部材の現像剤搬送方向下流側における現像剤供給領域において現像剤中のトナー濃度が低下し、十分な量のトナーを現像領域に供給することが困難となり、画像濃度ムラが発生しやすくなる。
【0111】
また、第2撹拌部材803の回転数が過大である場合には、当該第2撹拌部材803の軸部等で発生する熱により現像剤が劣化しやすくなり、高画質な画像を形成することが困難となる。
【0112】
換言すれば、前記画像形成装置した特定の条件(イ)及び条件(ロ)を満足する状態で現像プロセスが行われることにより、現像剤担持体の軸方向にトナー濃度ムラのない状態の現像剤を供給でき、当該現像剤担持体の回転を介して前記現像剤を現像領域に供給することができるので、画像濃度ムラのない均一な画像濃度を有する画像を形成することができる。
【0113】
又、第2撹拌部材の回転数を600rpm以下に設定することにより、第2撹拌部材を高速回転させた場合に発生する熱によって現像剤が劣化することを防止することができる(回転数と現像剤劣化との関係で言えば、第1撹拌部材についても同じことがいえる)。
【0114】
以上のように、上記構成の画像形成装置によれば、トナーとキャリアとが十分に混合・撹拌されて、十分なトナーの帯電立ち上がり特性が得られ、しかも、現像剤が軸方向に対して均一なトナー濃度で現像領域に供給される。
【0115】
従って、例えば、印字率が高い画像を連続して出力することにより大量のトナー消費とトナー補給が繰り返し行われた現像剤を用いる場合や、1分間当たりの画像形成枚数(プリント枚数)が50枚以上となるような高速のプロセス速度で画像形成が行われる場合であっても、かぶりやトナー飛散が生ずることがなく、しかも、画像濃度ムラのない高画質画像を形成することができる。
【0116】
なお、上述の実施の形態においては現像剤供給回収部材を設けたが、当該現像剤供給回収部材をなくし、第1撹拌部材を現像剤供給回収部材としても使用する兼用部材として構成することができる。
【0117】
次に、撹拌部材として使用できる回転部材の具体的な構成例について、図5乃至図9を用いて説明する。
【0118】
なお、当該図において既出の部材と同じものについては同一の参照符号を付与することとする。また、回転部材とは、撹拌部材或いは現像剤供給部材として使用できる構成を有する、現像装置に組み込まれる前の部材単体を指し、組み込み後の回転部材は、その位置によって第1撹拌部材、第2撹拌部材等と呼称されるものであるが、便宜上、ここでは回転部材、撹拌部材の用語上の区別はしないこととする。
【0119】
図5は撹拌部材の第1例を示す模式図で、前述したように、軸(以下、回転軸ともいう)Jの外周面の全周にわたり、かつ、軸方向に所定のピッチ(スクリューピッチ)p、所定の向きを以て(図では一方向の向きのものを示す)形成した螺旋状のリブ(スクリュー)850からなる回転部材として構成される。
【0120】
そして、例えば、前記ピッチpを有する螺旋状のリブの現像剤搬送能力を基準としたとき、それよりも現像剤搬送能力を低くしたい場合には、前記ピッチpよりも小さなピッチp1とすることにより回転軸方向における現像剤搬送能力を低くすることができ、逆に、前記ピッチpよりも大きなピッチp2とすれば、回転軸方向における現像剤搬送能力を高くすることができる。
【0121】
図6に示す第2例の撹拌部材は、回転軸J上であって第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材を有している。
【0122】
より具体的には、例えば、回転軸Jの外周面上であって、当該回転軸に垂直な同一平面に対して軸中心で互いに異なる方向に半楕円板よりなる板状部材851、852を傾斜して設け、斯様な組を所定のピッチpで軸方向に複数配列した構成を有する。
【0123】
回転軸Jに対する各々の板状部材の取り付け角度α1、α2は同じ大きさでも、異なっていてもよく、目的に応じて適宜に決定することができる。
【0124】
図7乃至図9に示す第3乃至第5例の撹拌部材は、前記図5に示す撹拌部材の構成を基本的構成とするが、更に、現像剤撹拌能力を高めたものである。
【0125】
図7に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全周にわたり、かつ、軸方向に所定の大きさのピッチpで形成した螺旋状のリブ850と、前記回転軸Jの外周上であって径方向の外方に延びるように設けた、棒状を含む板状のリブ(垂直羽根)855を備えている。
【0126】
前記リブ855は螺旋状のリブ850のピッチp間毎に一つずつ設けられ、かつ、回転軸方向に一列状(直線状)に設けられている。
【0127】
但し、前記リブ855は、図を側面からみたとき、回転軸J上において位相をズラして軸方向に設けることもできる。
【0128】
図8に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全周にわたり、かつ、軸方向に所定の大きさのピッチpで形成した螺旋状のリブ850と、前記回転軸Jの外周上であって回転軸方向に列状に設けた棒状または板状のリブ(垂直羽根)856とを備え、かつ、当該リブ856は複数列で構成してある。
【0129】
例えば、図を側面からみたとき、前記リブ856は回転軸Jの周方向に90度ずつ位相をズラした4列の配列を有する。
【0130】
リブ856の回転軸方向の長さ(幅の意)Wは、図7に示すリブ855の幅Wよりも大きく構成してあるが、これら幅Wのサイズや、列数等は所期目的を達成できるものであればよく、設計の自由度は広い。
【0131】
図9に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全面にわたり、かつ、軸方向に所定の大きさのピッチpで形成した螺旋状のリブ850を備え、当該螺旋状のリブの外周縁部には、軸方向に貫通した切欠部857が形成してある。
【0132】
例えば、図を側面からみたとき、前記切欠部857は回転軸Jの周方向に180度ずつ位相をズラした2列の配列を有する。図中、Uは切欠部の周方向における長さ(幅の意)を示し、tは切欠部の径方向の長さを示す。
【0133】
次に、今まで説明してきた撹拌部材よりも更に現像剤撹拌能力を高くした撹拌部材の第6例、第7例について、図10及び図11を用いて説明する。
【0134】
図10に示す撹拌部材は、回転軸Jの外周面全面にわたり、かつ、軸方向に所定のピッチpで形成した螺旋状のリブ850と、当該螺旋状のリブの外周縁部を介して前記回転軸J方向に切れ目なく直線状に延びる板状のリブ858とを備えている。
【0135】
また、この例においては、軸対象である2カ所(図における上縁部と下縁部)に前記リブを設けてある。
【0136】
図11に示す撹拌部材は、基本的構成は図6と同様であり、回転軸Jの外周面上であって、当該回転軸に垂直な同一平面に対して軸中心で互いに異なる方向に半楕円板よりなる板状部材851、852を傾斜して設け、斯様な組を所定のピッチpで軸方向に複数配列した構成を有するとともに、前記板状部材851、852の外周縁部に、前記回転軸J方向に切れ目なく直線状に延びる板状のリブ858を備えてなる。
【0137】
この例においては、4つの板状のリブ858を周方向に等間隔で設けてある。
【0138】
これらの撹拌部材は、回転軸Jを中心に回転することにより、現像剤を軸方向に搬送する過程において、螺旋状のリブ850で周方向に撹拌するとともに、補助撹拌部材としての板状のリブ858でも周方向に撹拌する。
【0139】
上述のように、撹拌のための補助部材となる板状のリブを設けた撹拌部材を備えた現像装置によれば、前述した作用、効果を一層確実に得ることができ、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生を更に抑制することができる。
【0140】
また、現像担持体に供給される現像剤の、軸方向におけるトナー濃度の不均一性による画像濃度ムラ発生をより確実に抑制することができる。
【0141】
従って、このような現像装置を備えた画像形成装置によれば、十分な撹拌の下、所期の帯電量のトナーを含み、かつ、均一なトナー濃度を有する現像剤が現像剤担持体の軸方向に供給され、当該現像剤により感光体ドラム上の潜像が現像されるので、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の問題発生を抑制でき、より高画質な画像の作製を可能とする。
【0142】
以上において、本発明に係わる画像形成装置の実施の形態については、複数の現像装置を備えたカラー画像の作製ができる画像形成装置として説明したが、現像装置の有する作用、効果は、モノクロ画像形成用の画像形成装置に適用した場合も享受できる。
【0143】
次に、第2の実施の形態に係わる画像形成装置について説明する。
【0144】
図12に示す画像形成装置は、転写後の感光体ドラム上から除去したトナーを回収し、最終的に現像装置に戻して再利用するトナーリサイクル手段(トナーリサイクル装置)を有する。
【0145】
また、図12の画像形成装置はモノクロのデジタル複写機からなり、複写機としての基本的な構成、例えば、自動原稿送り装置、画像読み取り部、画像形成部、給紙部、定着装置等を備えてはいるが、これらについては第1の実施の形態に係わる図面及び説明から理解願えるものであり、また,現像装置8も基本的に第1の実施の形態と同じ構成であるので、図では主要部を模式的に示すに止めてある。
【0146】
また、図において、既出の部材(手段)と同じ部材(手段)については同一の参照符号を付してある。
【0147】
図中、310は像担持体である感光体ドラム、320は帯電器、330はレーザ光源を含む露光光学系(書き込み手段)、8は現像装置、350はクリーニング装置、Pは用紙を示す。
【0148】
前記感光体ドラムの回転方向にみて、前記現像装置8と前記クリーニング装置350との間には転写極と分離極とが設けてある。
【0149】
前記クリーニング装置350は、前記感光体ドラム310の表面に対してカウンタ方向に接触するブレード352からなるクリーニング手段を容器351内の上方位置に有するとともに、前記ブレード352により除去されるトナー(以下、リサイクルトナーともいう)を前記感光体ドラムの軸方向であって所定方向(図において手前側)に搬送するスクリューからなる可回転の回収部材353を前記容器351内の下方位置に有している。
【0150】
参照符号9はトナーリサイクル手段で、前記回収部材353により搬送・回収されたリサイクルトナーを受け取り、かつ、前記現像装置8に向けて搬送する、スクリューからなる可回転の搬送手段901(便宜上、二点鎖線で示す)を有する。
【0151】
前記回収部材353及び搬送手段901の基本的形状は図5に示す形状と同じである。
【0152】
前記搬送手段901は円筒状の外枠903(便宜上、二点鎖線で示す)に内蔵されており、また、当該外枠903の先端部には、リサイクルトナーを前記現像装置8内に供給するための開口905が設けられ、当該開口は、現像装置8のカバー812上に設けたリサイクルトナー供給口825とトナー漏れがないように整合されている。
【0153】
前記リサイクルトナー供給口825は、突出領域802における第1撹拌部材803と前記第3撹拌部材807との対向範囲内であって、かつ、側面から見たとき、両撹拌部材のほぼ中間位置であって、第1撹拌部材による現像剤の搬送方向にみてトナー供給口813よりも上流側の適宜の位置に対応する前記カバー812上に設けてある。
【0154】
前記現像装置8の長手方向における前記トナー供給口813とリサイクルトナー供給口825との位置関係は、現像装置の模式図である図13に示されるが、両者の間隔は特に制限されるものではないが、トナー供給口よりも5〜30mm程度の上流位置に前記リサイクルトナー供給口825を設けることが実用上好ましい。
【0155】
なお、実施の形態における回転部材の軸方向における現像剤移送のための有効長さは440mm、突出領域802における有効長さは110mmである。
【0156】
リサイクルトナーは、現像剤におけるリサイクルトナーの新トナーに対する比率(リサイクルトナー比率)が50質量%以下である状態が維持されるように、その供給量が調整されて供給される。
【0157】
斯様な構成の現像装置により、新トナーに比較して流動性が悪く、また、帯電性が低い傾向にあるリサイクルトナーの混合撹拌時間を長くすることができるので、リサイクルトナーについても所望の帯電を得ることができ、トナーの帯電不良によるかぶりやトナー飛散の発生を抑制しうるとともに、画像形成における画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
【0158】
また、上記構成の現像装置を備えた画像形成装置においては、印字率が高い画像を連続して出力することにより、大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤を用いる場合であって、1分間当たりの画像形成枚数が50枚以上となるような高速のプロセス速度で画像形成が行われる場合でも、かぶりやトナー飛散の発生を抑えることができ、また、画像濃度ムラがなく、均一な濃度を有する高画質画像を形成することができる。
【0159】
以上、本発明に係わる現像装置、画像形成装置の一連の実施の形態について説明したが、本発明は上記の態様に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
【0160】
次いで、現像装置の第2、第3の実施の形態を、その概略を示す図14、図15を用いて説明する。
【0161】
これら現像装置は、撹拌部材の配列や回転方向を含めて、図2に示される構成を基本とするので、相違する部分についてのみ簡単に説明することとする。
【0162】
なお、図示構成の現像装置により奏せられる作用効果は、図2に示す現像装置と同様であるので詳細な説明は割愛する。
【0163】
図14に示される現像装置において、第1撹拌部材803は現像剤の搬送能力が異なる2つの撹拌部位1Aと1Bを有する。
【0164】
具体的には、当該第1撹拌部材803による現像剤搬送方向に見て、下流側に位置する撹拌部位(突出領域802に相当する部分を指す)1Aは、第2撹拌部材805よりも低い現像剤搬送能力を有し、また、撹拌部位1Bは前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、現像剤の搬送方向は、前記第2撹拌部材による搬送方向に対して逆方向に設定してある。
【0165】
また、本実施の形態における第3撹拌部材807は回転軸方向に現像剤を搬送する能力を有し、その能力は前記撹拌部位1Aと同じか、もしくは、それよりも低くなるように構成してある。
【0166】
更に、前記第3撹拌部材807による現像剤搬送方向は、前記第1撹拌部材803と同方向、即ち、第2撹拌部材805による現像剤搬送方向と逆方向である。
【0167】
図15に示される現像装置において、第1撹拌部材803による現像剤搬送方向に見て、当該第1撹拌部材803の上流側に位置する撹拌部位1Bの現像剤搬送能力は第2撹拌部材805の現像剤搬送能力とほぼ同じであるが、下流側に位置する撹拌部位1Aの搬送能力は、撹拌部位1B、或いは、第2撹拌部材805による現像剤搬送能力よりも低くなるように構成してある。
【0168】
また、撹拌部位1Aにおける現像剤搬送方向は、撹拌部位1Bと逆方向、換言すれば、第2撹拌部材805による現像剤搬送方向と同方向である。
【0169】
一方、第3撹拌部材807は、前記撹拌部位1Bあるいは第2撹拌部材805の現像剤搬送能力よりも大きな搬送能力を有し、現像剤搬送方向は、撹拌部位1Aや第2撹拌部材805による現像剤搬送方向とは逆方向となるように構成してある。
【0170】
これら撹拌部位1A、或いは、第3撹拌部材807の現像剤搬送能力、搬送方向を上述の如く定めたのは、現像剤の循環搬送を、現像剤の搬送速度を低下させることなく行わせるためであり、また、新トナーやリサイクルトナーと循環している現像剤との撹拌時間を長くすることを意図したものである。
【0171】
上記の実施の形態においても現像剤供給回収部材809は構成から省くことが可能であるが、使用する場合には、回転軸方向に現像剤を搬送しない構成とすることが良い。
【0172】
例えば、出来上がりの状態において、所定の長さ、幅、厚みをもった羽根部が回転軸の周面に設けられている、例えば、十字パドル構造とすることにより、軸方向に現像剤搬送能力を有さない現像剤供給回収部材を得ることができる。
【0173】
なお、上述した現像装置の3つの形態において、前記第3撹拌部材807の外径を前記第1撹拌部材803の外径よりも大きく設定したり、或いは回転数を大きく設定したり、または、周速を大きく設定することにより、現像剤の撹拌効果をより一層高めることができ、性能アップを図ることができる。
【0174】
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
[回転部材の作製]
下記の如くに、撹拌部材として用いられる回転部材を作製した。
【0175】
下記の内、「軸部を除く回転軸方向の長さ」に関して、本発明に係わる第1撹拌部材として用いられる回転部材である場合は、撹拌部位1Aに相当する部分の長さは110mm、撹拌部位1Bは330mm、また、第3撹拌部材として用いられる場合の長さは前記撹拌部位1Aと同じ110mmである。
(回転部材AA)
図5に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、この螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となし、更に、この回転部材の両端部に、外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0176】
この回転部材AAの諸元は下記の通りである。
【0177】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm
(回転部材CC)
回転部材AAにおいて、螺旋状のリブを右巻きに形成した他は回転部材AAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材EE)
図9に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、螺旋状のリブの外周縁部に切欠部を設け、かつ、この螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0178】
この回転部材EEの諸元は下記の通りである。
【0179】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(U):2mm、切欠箇所:1ピッチ当たり4カ所(等間隔)
(回転部材GG)
図7に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、径方向外方に延びる複数の板状のリブ(垂直羽根)を軸の長手方向に設け、かつ、前記螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0180】
この回転部材GGの諸元は下記の通りである。
【0181】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たりに1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの軸方向における長さ(W):3mm、板状のリブの径方向の長さ(h):8mm、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材II)
図8に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、径方向外方に延びる複数の板状のリブ(垂直羽根)を軸の長手方向に設け、かつ、前記螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0182】
この回転部材IIの諸元は下記の通りである。
【0183】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たりに等間隔で4つ、板状のリブの軸方向における長さ(W):12mm、板状のリブの径方向の長さ(h):8mm、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材JJ)
回転部材IIにおいて、板状のリブの軸方向における長さを20mmとしたことの他は回転部材IIと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材KK)
図10に示されるように、左巻きの螺旋状のリブ(スクリュー)を軸部材の外周面に形成するとともに、当該螺旋状のリブの外周縁上に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設け、かつ、前記螺旋状のリブによる現像剤の搬送方向下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0184】
この回転部材KKの諸元は下記の通りである。
【0185】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの径方向の長さ(t):3mm、板状のリブの厚み:1mm、板状のリブの取り付け箇所:軸対称の2カ所
(回転部材LL)
回転部材KKにおいて、板状のリブの径方向長さ(t)を5mmとしたことの他は回転部材KKと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材MM)
回転部材KKにおいて、4つの板状のリブを螺旋状のリブの外周縁上に等間隔に設けたことの他は回転部材KKと同じ構成を有する回転部材。
(回転部材WW)
図6に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0186】
この回転部材WWの諸元は下記の通りである。
【0187】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の配置ピッチ:25mm
(回転部材XX)
図11に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、第1の撹拌部および第2の撹拌部を構成する板状部材の外周縁上であって、周方向にみて等間隔な4カ所の位置に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設け、かつ、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0188】
この回転部材XXの諸元は下記の通りである。
【0189】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材のピッチ(p):25mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材QQ)
図16に示されるように、回転軸の周方向における等分4箇所から、径方向外方および軸の長手方向に延びる板状のリブ(平板状の羽根部材)859を設け、十字パドルとした構成からなる回転部材。
【0190】
この回転部材QQの諸元は下記の通りである。
【0191】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:360mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の径方向の長さ(h):9mm
(回転部材D)
回転部材AAにおいて、螺旋状のリブを右巻きに形成するとともに、螺旋状のリブのスクリューピッチを40mmとし、かつ、軸方向長さを110mmとしたことの他は回転部材AAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材D2)
回転部材Dにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Dと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材L)
回転部材LLにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとしたことの他は回転部材LLと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材L2)
回転部材Lにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Lと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材O)
回転部材LLにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、螺旋状のリブを右巻きとしたことの他は回転部材LLと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材02)
回転部材Oにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Oと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材P)
回転部材MMにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、螺旋状のリブを右巻きとしたことの他は回転部材MMと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材P2)
回転部材Pにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Pと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材Q)
回転部材QQにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとしたことの他は回転部材QQと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材Q2)
回転部材Qにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Qと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材R)
図17に示すように、切欠部が交互に反対になるように設けた円板853からなる複数の板状部材と、当該板状部材の周方向において等間隔な4つの位置に設けた、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブ858とを有し、かつ、回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0192】
この回転部材Rの諸元は下記の通りである。
【0193】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:110mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の軸に対する取り付け角度:90°、板状部材の配置ピッチ:25mm、板状部材の中心角:270°、板状のリブの径方向長さ(t):5mm、板状リブの厚み:1mm、板状のリブの取り付け箇所:4箇所(周方向において等間隔)
(回転部材R2)
回転部材Rにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Rと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材S)
図18に示すように、楕円形状を有する複数の板状部材を軸方向に配列した構成を有し、かつ、回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0194】
この回転部材Sの諸元は下記の通りである。
【0195】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:110mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の軸に対する取り付け角度:45°、板状部材の配置ピッチ:25mm
(回転部材S2)
回転部材Sにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Sと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材T)
図19に示すように、楕円形状を有する複数の板状部材854を軸方向に配列し、かつ、周方向において等間隔に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブ858を設けるとともに、回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0196】
この回転部材Tの諸元は下記の通りである。
【0197】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:110mm、軸部材の外径:6mm、板状部材の厚み:1mm、板状部材の軸に対する取り付け角度:45°、板状部材の配置ピッチ:25mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの厚み:1mm、板状のリブの取り付け箇所:4箇所(周方向において等間隔)
(回転部材T2)
回転部材Tにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Tと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材U)
回転部材WWにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、板状部材の軸に対する取り付け角度を(α1):−45°、(α2):+45°
としたことの他は回転部材WWと同様の構成とした回転部材。
(回転部材U2)
回転部材Uにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Uと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材V)
回転部材XXにおいて、軸部を除く軸方向長さを110mmとするとともに、板状部材の軸に対する取り付け角度を(α1):−45°、(α2):+45°
としたことの他は回転部材XXと同様の構成とした回転部材。
(回転部材V2)
回転部材Vにおいて、最大外径を30mmと大径にしたことの他は回転部材Vと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材EA)
撹拌部位1Aとして、図9に示される切欠部付の螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0198】
この回転部材EAの諸元は下記の通りである。
【0199】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(U):2mm、切欠箇所:1ピッチ当たり4カ所(周方向等間隔)
(回転部材FA)回転部材EAにおいて、撹拌部位1Aにおける螺旋状のリブのピッチ(p)を20mmとしたことの他は回転部材EAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材HA)
撹拌部位1Aとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0200】
この回転部材HAの諸元は下記の通りである。
【0201】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):撹拌部位1Aは20mm、撹拌部1位Bは30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの径方向長さ(h):5mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材KA)
撹拌部位1Aとして、図10に示される軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0202】
この回転部材KAの諸元は下記の通りである。
【0203】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、軸部材の外径:6mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの配置:軸対象の2位置、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材NA)
回転部材KAにおいて、撹拌部位1Aの螺旋状のリブを右巻きにするとともに、当該部位の螺旋状のリブのピッチを20mmとしたことの他は回転部材KAと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材WA)
撹拌部位1Aとして、図6に示される、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有し、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)とを一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0204】
この回転部材WAの諸元は下記の通りである。
【0205】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1撹拌部位を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、螺旋状のリブのピッチ:30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm
(回転部材XA)
撹拌部位1Aとして、図11に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、第1の撹拌部および第2の撹拌部を構成する板状部材の外周縁上であって、周方向にみて等間隔な4カ所の位置に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設けた構成を有し、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(左巻き)を一体的に有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0206】
この回転部材の諸元は下記の通りである。
【0207】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、板状のリブの径方向長さ(t):3mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの厚み:1mm、螺旋状のリブのピッチ:30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm
(回転部材OC)
撹拌部位1Aとして、図10に示される螺旋状のリブ(但し、右巻き)を軸部材の外周面に形成するとともに、当該螺旋状のリブの外周縁上に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設けた構成とするとともに、撹拌部位1Bとして、図5に示される螺旋状のリブ(但し、右巻き)で構成し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0208】
この回転部材OCの諸元は下記の通りである。
【0209】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ部材の径方向長さ(t):5mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの配置:軸対称の2カ所、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材YE)
撹拌部位1Aとして、図10に示される軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図9に示される切欠部付の螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0210】
この回転部材YEの諸元は下記の通りである。
【0211】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、螺旋状のリブのピッチ(p):板状のリブ付は20mm、切欠部付は30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ部材の径方向長さ(t):3mm、板状のリブの軸方向長さ:110mm、板状のリブの配置:軸対称の2カ所、板状のリブの厚み:1mm、切欠部の径方向長さ(t):5mm、切欠部の周方向長さ(U):2mm、切欠箇所:1ピッチ当たり4箇所(等間隔)
(回転部材OE)
回転部材YEにおいて、撹拌部位1Aを構成する板状のリブ付の螺旋状のリブを右巻きとするとともにスクリューピッチを30mmとし、かつ、板状のリブの径方向長さを5mmとしたことの他は回転部材YEと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材PE)
回転部材YEにおいて、撹拌部位1Aを構成する板状のリブ付の螺旋状リブを右巻きとするとともにスクリューピッチを30mmとし、かつ、板状のリブの取り付け箇所を周方向における等配分の4箇所としたことの他は回転部材YEと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材LG)
撹拌部位1Aとして、図10に示される軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)と、撹拌部位1Bとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0212】
この回転部材LGの諸元は下記の通りである。
【0213】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、軸方向に延びる板状のリブの径方向長さ(t):5mm、軸方向に延びる板状のリブの取り付け箇所:軸中心対称2箇所、軸方向に延びる板状のリブの厚み:1mm、板状のリブ(垂直羽根)の径方向長さ(h):8mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材MG)
回転部材LGにおいて、撹拌部位Aを構成する軸方向に延びる板状のリブの径方向長さを3mmとするとともに、取り付け箇所を周方向における等配分の4箇所としたことの他は回転部材LGと同様の構成を有する回転部材。
(回転部材WG)
撹拌部位1Aとして、図6に示される、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有し、撹拌部位1Bとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0214】
この回転部材WGの諸元は下記の通りである。
【0215】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ(垂直羽根)の径方向長さ(h):8mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
(回転部材XG)
撹拌部位1Aとして、図11に示されるように、軸部材に垂直な平面に対して互いに異なる方向に傾斜するように複数の半楕円形状からなる板状部材を設けて構成した第1の撹拌部と第2の撹拌部とを有するとともに、第1の撹拌部および第2の撹拌部を構成する板状部材の外周縁上であって、周方向にみて等間隔な4カ所の位置に、軸方向に切れ目なく延びる板状のリブを設けた構成を有し、撹拌部位1Bとして、図7に示される板状のリブを含んだ螺旋状のリブ(左巻き)とを有し、かつ、現像剤の総体的な搬送方向にみて下流側の長さ30mmにわたる軸部材外周面上に、4つの平板状羽根部材を径方向外方に延びるように設けてパドル形状となすとともに、この回転部材の両端部に外形寸法が24mmの円板状のフランジ部材Fを設けた構成とした回転部材。
【0216】
この回転部材の諸元は下記の通りである。
【0217】
最大外径(d):24mm、軸部を除く回転軸方向長さ:440mm(但し、撹拌部位1Aは110mm、撹拌部位1Bは330mm)、第1の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α1):+45°、第2の撹拌部を構成する板状部材の軸に対する取り付け角度(α2):−45°、板状部材の厚み:1mm、板状部材の配置ピッチ:25mm、螺旋状のリブのピッチ(p):30mm、螺旋状のリブの厚み:1mm、板状のリブ(垂直羽根)の径方向長さ(h):8mm、板状のリブの軸方向長さ(W):3mm、板状のリブの配置:1ピッチ当たり1つ(スクリューピッチ間の中央位置)、板状のリブの厚み:1mm
<実験例1>
[現像装置の作成]
図2乃至図4に示される構成に従い、撹拌部材が下記表1に示す回転部材により構成された本発明に係わる現像装置1〜6、18〜22と、比較用の現像装置7〜17、および23〜25を作製した。
【0218】
現像剤担持体(現像スリーブ)は外径が30mm、軸方向長さが330mm(磁気ブラシ形成幅320mm)である。
【0219】
現像装置1〜7、12〜25の各々におけるトナー供給口の形成位置は、第1撹拌部材803の撹拌部位1Aと第3撹拌部材とが互いに対向する部分(回転軸の長手方向に直交する断面でみたとき、図4の如くに両部材の真ん中)の上方位置であって、同領域(突出領域802)における、第1撹拌部材による現像剤搬送方向にみて上流側端縁から15mm下流の位置である。
【0220】
また、8〜11の各々におけるトナー供給口の形成位置は、第3撹拌部材は有さないが位置的には前記現像装置1〜7等に係わる位置と同じ位置である。
【0221】
現像剤としては、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーの各々に係わる現像剤のいずれのものもトナー濃度が7質量%である二成分現像剤を用い、現像装置1〜7には850g、8〜11には750g、12〜17には850g、18〜25には1100gの現像剤を充填した。
【0222】
上記トナーは、いずれのものも体積平均粒径が4.5±0.15μm、粒径分布の標準偏差(a)と平均粒径(b)により示されるCV値[a/b×100%]が18±2%である各色の重合トナーに、大粒径シリカ0.8質量%、小粒径シリカ0.2質量%、大粒径チタニア0.2質量%、小粒径チタニア0.4質量%、ステアリン酸カルシウム0.05質量%を外添処理したものを用いた。
【0223】
上記キャリアは、前記各々のトナーに係わるいずれの現像剤のものにおいても、体積平均粒径が25μm、飽和磁化60emu/gのフェライト粒子の表面にアクリル系樹脂をフェライト粒子に対する被覆量が3質量%となる状態でコーティングしたものを用いた。
【0224】
上記の現像装置各々を適宜の駆動機に装着するとともに、第1撹拌部材、第2撹拌部材、第3撹拌部部材及び現像剤供給回収部材の回転量を下記表1の如くに設定し、現像剤の搬送方向における第2撹拌部材の下流側のハウジング底面に設けた現像剤排出口から単位時間当たりに排出される現像剤の質量を測定することで行った。
【0225】
結果は下記表1に示される。
【0226】
なお、表1において、「第1/第3対向部分における移動方向」とあるは、第1撹拌部材と第3撹拌部材との近接対向位置でみたときの両撹拌部材の移動方向を示す。
【0227】
更に、本願発明に係わる現像装置1〜6における第1、第2撹拌部材の回転数として、それぞれ2種類の回転数を表示してあるが、すべての組み合わせについてカラー画像形成を行っており、モノクロ画像形成においては第3撹拌部材を含めて、数値の高い回転数を使用した。
【0228】
但し、比較用の現像装置11〜17については、例えば、カラー画像形成には第1、第2撹拌部材の回転数を400rpmとし、650rpm或いは300rpmをモノクロ画像形成に使用した。
【0229】
この結果は、それぞれ、後述する表2、表3に示される。
【0230】
【表1】
【0231】
[画像形成装置]
図1に示される構成に従って、現像装置1〜25のそれぞれが搭載されたカラー画像形成用の画像形成装置1〜25を製造し、画像出力テストを下記の画像形成条件で行った。<画像形成条件>
・プロセス速度(V):220mm/sec(1分間当たりの画像形成枚数が50枚) ・現像剤担持体(現像スリーブ)の回転数:210から280rpmの範囲内で調整して、感光体ドラム上の単位面積当たりのトナー付着量(M)が0.4mg/cm2となる状態とした。
【0232】
・感光体ドラムと現像スリーブとの最近接距離:0.3mm
・現像バイアス:交流バイアス(AC)成分と直流バイアス(DC)成分を重畳したバイアス
・交流バイアス成分:Vac=1kVpp、fac=5kHz、波形=正弦波
・直流バイアス成分:感光体ドラムにおける最大露光部の表面電位VLの検知結果に応じて、Vdc=VL−500Vとなる状態に制御した。
【0233】
・現像スリーブによる現像剤搬送量:25±2mg/cm2
・現像スリーブの軸方向における磁気ブラシの形成幅:320mm
・トナー補給制御:第1撹拌部材において全体的な現像剤搬送方向における下流側の端縁から80mm上流側の位置にトナー濃度センサ(透磁率センサ)を設け、その検知結果に応じてトナー補給モータを駆動制御した。
【0234】
・トナー補給速度:最大30g/min
・感光体表面電位:最大露光部電位(VL):−50V〜−100V
帯電電位(VH):現像バイアスにおける直流バイアス成分の設定値に応じてVH=Vdc−150Vとなるように制御した。
【0235】
画像出力テストは、下記(1)〜(6)の画像出力を4回繰り返し(トータルとして、A4×2000枚)、文字/ラインパターンのかぶり発生の有無、文字散り発生の有無、ソリッドパターンの濃度ムラ発生の有無、機内汚れ発生の有無の評価を、下記の評価基準に基づいて行った。結果を下記の表2に示す.
(1)シアン(C)単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(印字率30%)を連続して50枚出力。
(2)シアン(C)単色のソリッドパターン(印字率80%)を連続150枚出力。
(3)シアン(C)単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力。
(4)青(マゼンタ(M)+シアン(C))単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(M、Cとも印字率30%)を連続して50枚出力。
(5)青単色のソリッドパターン(M、Cとも印字率80%)を連続して150枚出力。
(6)青(マゼンタ(M)+シアン(C))単色の文字/ラインパターン(M、Cとも印字率7%)を連続して50枚出力。
<評価基準>
(イ)画像のかぶり:
画像のかぶりは、未使用の用紙の反射濃度を0としたときの、文字/ラインパターン白地部の相対反射濃度を測定し、相対反射濃度が0.004以下である場合を「○」、相対反射濃度が0.004を超え、0.006以下である場合を「△」、相対反射濃度が0.006を超える場合を「×」として評価した。
(ロ)文字散り:
文字散りは、4ポイントの「鐘」という文字を拡大して観察したときの文字輪郭のシャープさ及び文字の滲み度合いの状態を評価した。
【0236】
そして、「鐘」の文字の空間部がすっきりと抜けていて文字の輪郭が明瞭であり、また、文字周辺部のトナー散りも極めて少ない場合を「○」、「鐘」の文字の空間部がやや潰れている(トナー散りでやや埋まっている)けれども、文字周辺部のトナー散りが少ない場合を「△」、「鐘」の文字の空間部が潰れており(トナー散りで埋まっている)、しかも、文字周辺部のトナー散りが多く、文字の輪郭が滲んでいる場合を「×」とした。
(ハ)画像濃度ムラ:
画像濃度ムラは、シアン単色のソリッドパターンまたは青単色のソリッドパターンのページ内における任意の9カ所における色差(L*a*b*空間での距離)で評価した。
【0237】
シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3以下であり、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が7以下である場合を「○」、シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3を超え、5以下であり、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が7以下である場合、または、シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3以下であり、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が7を超え、9以下である場合を「△」、シアン単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が3を超え、かつ、青単色のソリッドパターンについての9カ所の色差が9を超える場合を「×」とした。
(ニ)機内汚れ:
機内汚れは、画像出力終了後に現像装置を取り外し、現像装置装着部近傍の汚れの状態を目視観察して評価した。
【0238】
そして、機内汚れが認められない場合、または、現像装置装着部のみに極軽微な汚れがみられる場合を「○」、現像装置装着部近傍(例えば、両端部等)に僅かな汚れが認められる場合を「△」、現像装置装着部の汚れが周辺部(例えば、帯電器等)にまで拡大している場合を「×」とした。
【0239】
結果は表2に示すが、表中の現像装置番号は、前記表1における現像装置番号と対応しており、これは、上述した画像形成装置の番号とも対応する。
【0240】
【表2】
【0241】
<実験例2>
[現像装置の作製]
実験例1で用いた現像装置1〜25の各々において、トナー供給口よりも8mm上流側の位置にリサイクルトナー供給口を形成したことの他は、現像装置1〜25と同様の構成を有する現像装置1〜25(対応を分かりやすくするために同一の番号で表示する)を作製した。
【0242】
図12に示される構成に従って、現像装置1〜25の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置1〜25を製造した。
【0243】
トナーリサイクル手段は、リサイクルトナーを現像装置に搬送するための搬送手段が、単位時間当たりのトナー搬送量が最大で30g/minであるものにより構成される。
【0244】
そして、画像形成装置の各々について、プロセス速度を320mm/sec(1分間当たりの画像形成枚数が65枚)に設定するとともに、撹拌部材、及び、現像剤供給回収部材の各々の回転速度を表1における高い数値の回転数となし、実験例1の黒(BK)トナー像にかかわる画像形成ユニットと同様の画像形成条件下で、下記(7)〜(9)の画像出力を8回繰り返して行う(トータルとして、A4×2000枚)画像出力テストにより、文字/ラインパターンのかぶり発生の有無、文字散り発生の有無、及び、機内汚れ発生の有無の評価を前述した評価基準に基づいて行うとともに、ソリッドパターンの画像濃度ムラ発生の有無の評価を下記評価基準に基づいて行った。
【0245】
結果を下記表3に示す。
(7)黒(BK)単色の文字/ライン+中間調(10段)パターン(印字率30%)を連続して50枚出力。
(8)黒(BK)単色のソリッドパターン(印字率80%)を連続して150枚出力。
(9)黒(BK)単色の文字/ラインパターン(印字率7%)を連続して50枚出力。
<評価基準>
画像濃度ムラは、ブラックソリッドパターンのページ内における任意の9カ所の相対反射濃度を測定し、全箇所の相対反射濃度が1.3以上であり、かつ、最大値と最小値との差が0.1以下である場合を「○」、相対反射濃度の最小値が1.2以上1.3未満であり、かつ、最大値と最小値との差が0.1以下である場合「△」、相対反射濃度の最小値が1.2未満、または、最大値と最小値との差が0.15を超える場合「×」とした。
【0246】
【表3】
【0247】
<実験例3>
図14に示される構成に従い、撹拌部材が下記表4に示す回転部材により構成された本発明に係わる現像装置26〜33、45〜47と、比較用の現像装置34〜44、および48、49を作製した。
【0248】
次いで、実験例1で説明したと同様の方法により現像剤の移動量(第2撹拌部材を利用)を測定した。その結果を下記の表4の中で示す。
【0249】
但し、現像装置における現像剤の充填量や、撹拌部材の回転数などは表に示す如くに異なっている。
【0250】
更に、前記現像装置を搭載した図1に示される構成のカラー画像形成装置26〜49を作製し、実験例1で述べたと同様の画像形成条件に基づいて画像を出力するとともに、同様の項目につき同様の基準で評価した。その結果を表5に示す。
【0251】
なお、表4において、比較用現像装置38〜44に使用される第1、第2撹拌部材の回転数が2種類示されているが、400rpmはカラー画像形成に、また、650rpmはモノクロ画像形成に適用される回転数である。その結果が表5、6に示される。
【0252】
【表4】
【0253】
【表5】
【0254】
<実験例4>
実験例3で用いた現像装置26〜49の各々において、トナー供給口よりも8mm上流側の位置にリサイクルトナー供給口を形成したことの他は、現像装置26〜49と同様の構成を有する現像装置26〜49(対応を分かりやすくするために同一の番号で表示する)を作製した。
【0255】
図12に示される構成に従って、現像装置26〜49の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置26〜49を製造した。
【0256】
次いで、実験例2で述べたと同様の画像形成条件により画像を出力するとともに、同様の項目について同様の基準で評価した。その結果を表6に示す。
【0257】
【表6】
【0258】
<実験例5>
図15に示される構成に従い、撹拌部材が下記表7に示す回転部材により構成された本発明に係わる現像装置50〜56、67〜70と、比較用の現像装置57〜66、および71、72を作製した。
【0259】
次いで、実験例1で説明したと同様の方法により現像剤の移動量(第2撹拌部材を利用)を測定した。その結果を下記の表7の中で示す。
【0260】
但し、現像装置における現像剤の充填量や、撹拌部材の回転数などは表に示す如くに異なっている。
【0261】
更に、前記現像装置を搭載した、図1に示される構成のカラー画像形成装置を作製し、実験例1で述べたと同様の画像形成条件に基づいて画像を出力するとともに、同様の項目につき同様の基準で評価した。その結果を表8に示す。
【0262】
なお、表7において、比較用現像装置60〜63の第1、第2撹拌部材の回転数が2種類示されているが、400rpmはカラー画像形成に、また、650rpmはモノクロ画像形成に適用される回転数である。その結果が表8、9に示される。
【0263】
【表7】
【0264】
【表8】
【0265】
<実験例6>
実験例5で用いた現像装置50〜72の各々において、トナー供給口よりも8mm上流側の位置にリサイクルトナー供給口を形成したことの他は、現像装置50〜72と同様の構成を有する現像装置50〜72(対応を分かりやすくするために同一の番号で表示する)を作製した。
【0266】
図12に示される構成に従って、前記現像装置50〜72の各々が搭載された、トナーリサイクル手段を有するモノクロ画像形成用の画像形成装置50〜72を製造した。
【0267】
次いで、実験例2で述べたと同様の画像形成条件により画像を出力するとともに、同様の項目について同様の基準で評価した。その結果を表9に示す。
【0268】
【表9】
【0269】
以上の結果から明らかなように、本発明に係わる画像形成装置によれば、大量のトナー消費とリサイクルトナーを含むトナー補給が繰り返し行われた現像剤が用いられる場合でもあっても、現像剤の十分な帯電立ち上がり特性を得ることができる。
【0270】
また、画像かぶり、文字散り、画像濃度ムラ等の画像欠陥の発生を抑制できるとともに、トナー飛散による機内汚れの発生を低下せしめ高画質画像を形成することができる。
【0271】
これに対して比較用の画像形成装置においては、画像かぶり、文字散り、画像濃度ムラ、機内汚れの少なくとも一つ以上の問題が発生しており、高画質画像の形成を確実に得ることが困難である。
【0272】
特に、トナーリサイクル手段を備えた画像形成装置において、回転部材の回転速度を650rpm以上に高くして十分な現像剤の移動速度を得、これにより、軸方向に対する画像濃度ムラの発生を抑制する構成とした場合、撹拌トルクが大幅に増加したことにより画像出力テストを中止せざるをえず、出力画像を得ることができなかった。この原因を調査した結果、軸部に現像剤が融着し始めていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0273】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の第1の実施の形態を示す概略図である。
【図2】本発明に係わる現像装置の第1の実施の形態を示す平面図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】図2におけるB−B断面図である。
【図5】撹拌部材の第1例を示す模式図である。
【図6】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図7】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図8】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図9】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図10】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図11】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図12】画像形成装置の第2の実施の形態を示す概略図である。
【図13】トナー供給口とリサイクルトナー供給口との位置関係を説明するための現像装置の模式図である。
【図14】現像装置の第2の実施の形態を示す概略図である。
【図15】現像装置の第3の実施の形態を示す概略図である。
【図16】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図17】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図18】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【図19】撹拌部材の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0274】
1 自動原稿送り装置
2 画像読み取り部
3 画像形成部
4 ベルトユニット
5 給紙部
6 反転排紙・再給紙部
8 現像装置
800 現像剤担持体
803 第1撹拌部材
805 第2撹拌部材
807 第3撹拌部材
809 現像剤供給回収手段
810 ハウジング
812 カバー
813 トナー供給口
850 螺旋状のリブ
855,856,858 板状のリブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の外径を前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項3】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の周速を前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項4】
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して複数の板状部材を同方向に傾斜して設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項5】
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項7】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項8】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項9】
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項10】
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項11】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項12】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項13】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項14】
前記撹拌部位1Aは、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項15】
前記撹拌部位1Aは、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項16】
現像剤担持体と前記第1撹拌部材とは、対向近接点で見て、周面が逆方向に回転する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項17】
トナーの体積平均粒径をDt[μm]、キャリアの体積平均粒径をDc[μm]としたとき、
Dt=3〜5
Dc=5・Dt〜10・Dt
のトナーとキャリアとを含む現像剤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項18】
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として、請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、
像担持体の移動速度をV[mm/sec]、像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大付着量をM[mg/cm2]、像担持体の移動方向に直交する方向のトナー像の最大幅をL[mm]、第2撹拌部材による現像剤担持体の回転軸方向における現像剤移動量をW[g/sec]、第2撹拌部材の回転数をR[rpm]としたとき、
W≧M・V・L/1000
R≦600
とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材または中間転写体に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、クリーニングにより前記像担持体の表面から除去されたトナーを前記現像手段に供給してリサイクルするトナーリサイクル手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、当該現像装置のカバー上であって、撹拌部位1Aに相当する部位と第3撹拌部材との間に対応する位置に、リサイクルトナー供給用のリサイクルトナー供給口を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項20】
前記リサイクルトナー供給口は、前記第1撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、トナー供給口よりも上流側にあることを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
【請求項1】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の外径を前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項2】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項3】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材と第2撹拌部材との現像剤搬送能力をほぼ同じに設定し、また、
前述の突出した領域内の前記第1撹拌部材に対向し、かつ、前記第2撹拌部材とは反対側の位置に、回転軸方向の現像剤搬送能力を有さない第3撹拌部材を設けるとともに、
前記第3撹拌部材の周速を前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記第1撹拌部材と前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、かつ、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項4】
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して複数の板状部材を同方向に傾斜して設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項5】
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項7】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項8】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aとほぼ同じかもしくは低い現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項9】
前記第3撹拌部材は、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項10】
前記第3撹拌部材は、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項11】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の外径を、前記第1撹拌部材の外径よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項12】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の回転数を、前記第1撹拌部材の回転数よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項13】
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に近い側であって、当該現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、現像剤を回転軸方向に搬送しながら撹拌する第1撹拌部材と、前記現像剤担持体に対して遠い側であって、前記第1撹拌部材の長手方向に隣接して設けられ、前記第1撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第2撹拌部材と、前記現像剤担持体、前記第1撹拌部材、及び前記第2撹拌部材を可回転に軸支して収納するハウジングと、前記ハウジングの上部に設けたカバーとを備え、前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とにより現像剤を循環搬送する構成の現像装置において、
前記第1撹拌部材と前記第2撹拌部材とを、第2撹拌部材による現像剤搬送方向において上流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、
前記第1撹拌部材を、前述の突出した領域に設けられ、かつ、前記第2撹拌部材よりも低い現像剤搬送能力を有するとともに、前記第2撹拌部材による現像剤搬送方向と同方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Aと、前記第2撹拌部材とほぼ同じ現像剤搬送能力を有し、かつ、前記第2撹拌部材による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する撹拌部位1Bとで構成し、更に、
前記第2撹拌部材よりも高い現像剤搬送能力を有し、かつ、当該第2撹拌部材の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する第3撹拌部材を前記第1撹拌部材の撹拌部位1Aに対向して配設するとともに、
前記第3撹拌部材の周速を、前記第1撹拌部材の周速よりも大きく設定し、更に、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とを、両者の対向近接点でみて、周面が上方から下方に向けて順方向に移動可能となすとともに、
前記撹拌部位1Aと前記第3撹拌部材とが対向する部分であって、第3撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、上流側に対応した領域の前記カバー上に、トナー供給用のトナー供給口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
【請求項14】
前記撹拌部位1Aは、回転軸に対して第1の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位と、第2の方向に傾斜して設けた複数の板状部材からなる撹拌部位とを有することを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項15】
前記撹拌部位1Aは、回転軸方向に板状のリブを設けた構成を有することを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項16】
現像剤担持体と前記第1撹拌部材とは、対向近接点で見て、周面が逆方向に回転する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項17】
トナーの体積平均粒径をDt[μm]、キャリアの体積平均粒径をDc[μm]としたとき、
Dt=3〜5
Dc=5・Dt〜10・Dt
のトナーとキャリアとを含む現像剤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項18】
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として、請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、
像担持体の移動速度をV[mm/sec]、像担持体上に形成するトナー像の単位面積当たりの最大付着量をM[mg/cm2]、像担持体の移動方向に直交する方向のトナー像の最大幅をL[mm]、第2撹拌部材による現像剤担持体の回転軸方向における現像剤移動量をW[g/sec]、第2撹拌部材の回転数をR[rpm]としたとき、
W≧M・V・L/1000
R≦600
とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】
像担持体と、前記像担持体上に静電荷潜像を形成する静電荷潜像形成手段と、前記静電荷潜像を現像してトナー像とする現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材または中間転写体に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、クリーニングにより前記像担持体の表面から除去されたトナーを前記現像手段に供給してリサイクルするトナーリサイクル手段とを有する画像形成装置において、
前記現像手段として請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の現像装置を用いるとともに、当該現像装置のカバー上であって、撹拌部位1Aに相当する部位と第3撹拌部材との間に対応する位置に、リサイクルトナー供給用のリサイクルトナー供給口を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項20】
前記リサイクルトナー供給口は、前記第1撹拌部材による現像剤搬送方向にみて、トナー供給口よりも上流側にあることを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−30521(P2006−30521A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−208353(P2004−208353)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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