説明

現像装置

【課題】像担持体上での黒点の形成を防止する。
【解決手段】筐体21内に、軸心回りに回転しながら感光体ドラム131にトナーTを供給する現像ローラ24と、現像ローラ24に内装された非回転のローラ側磁石243と、現像ローラ24の周面に形成されるトナーTの層厚を規制するブレード30と、ブレード30に長手方向の略全長に亘り付設されたブレード側磁石40とが備えられ、ブレード側磁力は、現像ローラ24についての駆動力入力部51側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ、さらにはファクシミリ装置等の画像形成装置に適用される現像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されているような現像装置が知られている。この現像装置は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に適用されるものであり、当該画像形成装置の装置本体に内装された像担持体(特許文献1では感光体ドラム)の表面に一成分系の現像剤(すなわち、キャリヤを含まず、磁性材料を有するトナーのみで形成されている現像剤)を供給し、当該像担持体の表面の静電潜像に沿ってトナー像を形成させるものである。
【0003】
かかる現像装置は、箱形を呈し、かつ、一側面に像担持体の表面と対向する開口を備えた、現像剤が装填される筐体と、この筐体に内装され、かつ、現像剤を攪拌しつつ当該筐体内で循環搬送する攪拌ローラと、この攪拌ローラにより搬送されつつある現像剤を、前記開口を介して像担持体の表面に供給する現像ローラとを備えている。
【0004】
前記開口には、先端縁部が現像ローラの周面と対向した当該現像ローラの略全長に亘って延びるブレードが設けられている。そして、現像ローラの回転で像担持体に供給される現像剤は、ブレードと現像ローラの周面との間の隙間(ギャップ)を通過することで所定の層厚に規制されて切り出され、像担持体に供給される。
【0005】
前記ブレードには、像担持体側の面と反対側の面に磁石が設けられているとともに、当該ブレードの現像ローラ周面に対向した縁部に薄肉エッジ部が形成されている。一方、現像ローラ内にも逆極性で非回転の磁石が内装されている。こうすることで、軸心回りに回転している現像ローラ内の磁石の磁力で同ローラの周面に担持された現像剤は、磁束が集中する薄肉エッジ部と現像ローラ周面との間に形成された強い磁界に誘導されて、トナーの薄層を形成し、像担持体上に供給され、当該像担持体上にトナー像を適正に形成させるようになっている。
【特許文献1】特開2003−167426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、筐体内で循環搬送される現像剤は、ブレードに沿って搬送されるに際し、ブレードおよびその近辺の現像ローラの周面との摩擦により静電気が帯電し、この帯電量が下流側に向かうに従い増大していく。
【0007】
従って、磁石の磁力がブレードの長手方向で一定であると、現像剤は、ブレードに沿って現像剤循環搬送方向の下流側に向かうに従い、自身の増大していく帯電量により磁力の作用をより強く受けることになる。これに対し、ブレードの上流側においては、現像剤は、摩擦が十分に行われていないことから、その帯電量が低く、従って、現像剤がブレードに付着したままになることが多い。
【0008】
そして、現像ローラの駆動回転による振動でブレードが振動したとき、ブレードに付着した現像剤の塊が当該ブレードから剥がれ落ちることがある。この剥がれ落ちた現像剤は、現像ローラの回転により像担持体に供給されるため、像担持体の表面には、この剥がれ落ちた現像剤による黒点が形成され、これによって正常な画像形成処理が行い得なくなるという問題点が生じる。
【0009】
本発明は、従来のかかる問題点を解消するためになされたものであり、像担持体上での黒点の形成を防止することができる現像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、所定の筐体内に、軸心回りに回転しながら所定の像担持体の表面にトナーを供給する現像ローラと、前記現像ローラに内装された非回転のローラ側磁石と、前記現像ローラの周面に形成されるトナーの層厚を規制する磁力を備えたブレードとが備えられ、前記磁力は、現像ローラについての駆動力伝達側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2記載の発明は、所定の筐体内に、軸心回りに回転しながら所定の像担持体の表面にトナーを供給する現像ローラと、前記現像ローラに内装された非回転のローラ側磁石と、前記現像ローラの周面に形成されるトナーの層厚を規制するブレードと、前記ブレードに長手方向の略全長に亘り付設されたブレード側磁石とが備えられ、前記ブレード側磁石は、その磁力が現像ローラについての駆動力伝達側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されていることを特徴とするものである。
【0012】
これらの発明において、「駆動力伝達側」とは、現像装置における現像ローラに駆動力が伝達される一端部側および現像ローラに伝達された駆動力を他の部材に向けて伝達する他端部側のいずれか一方または双方のことである。従って、現像ローラの一端側にのみ「駆動力伝達側」が存在している場合は、磁力は、現像ローラの他端側が最も低くなる。これに対し、現像ローラの両端部に「駆動力伝達側」が存在している場合には、磁力は、現像ローラの中央部が最も低くなる。
【0013】
請求項1および2記載の発明によれば、筐体内のトナーは、軸心回りに回転する現像ローラの周面からブレードに規制されて所定の層厚となり、このときブレードそのものが保持している磁力またはブレードに付設されたブレード側磁石の磁力と、現像ローラに内装された非回転の現像ローラ側磁石の磁力との相互作用により現像ローラの周面から像担持体に向けて供給される。
【0014】
そして、ブレード側の磁力は、現像ローラについての駆動力伝達側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されているため、駆動力伝達側から最も遠い位置(前記現像ローラの「他端側」または「中央部」)の磁力を必要な磁力(基準磁力)に設定しておくことにより、振動が伝わり易い現像ローラの駆動力伝達側のブレードが強く振動しても、この部分の磁力は、基準磁力より強くなっており、この強い磁力による吸引力で一旦ブレードに付着したトナーが脱落することが防止される。
【0015】
このように、一旦ブレードに付着したトナーの脱落が有効に防止されるため、この脱落した現像ローラ上のトナーに起因して像担持体上に黒点が形成されて画像形成処理が適正に行われなくなるような不都合の発生が防止される。
【0016】
なお、ブレードに付着して外れにくくなったトナーの塊は、定期的なメンテナンス作業時や、突発的な修理作業時などに清拭される。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記ブレード側磁石は、ブレードの長手方向に向けて直列で配設された複数の単位磁石により形成されていることを特徴とするものである。
【0018】
かかる構成によれば、ブレード側磁石として、複数の単位磁石が採用されているため、例えば、市販の磁石を採用することでブレード側磁石の製造コストの低減化に貢献する。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記駆動力伝達側は、所定の駆動源からの駆動力が前記現像ローラに入力される側であることを特徴とするものである。
【0020】
かかる構成によれば、現像ローラに駆動力を入力する側は、振動が最も激しく生じる部分であるため、この部分の磁力が基準磁力より強くされることにより、ブレードに付着したトナーの脱落が有効に防止される。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記駆動力伝達側は、前記現像ローラから駆動力が出力される側であることを特徴とするものである。
【0022】
かかる構成によれば、現像ローラから駆動力が出力される側についても振動が激しいため、この部分の磁力が基準磁力より強くされることにより、ブレードに付着したトナーの脱落が有効に防止される。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る現像装置によれば、ブレード側の磁力は、現像ローラについての駆動力伝達側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されているため、駆動力伝達側から最も遠い位置の磁力を必要な磁力(基準磁力)に設定しておくことにより、ブレードに振動が伝わり易い現像ローラの駆動力伝達側のブレードが強く振動しても、この部分の磁力は、基準磁力より強くなっており、この強い磁力による吸引力で一旦ブレードに付着したトナーが脱落することを防止することができる。
【0024】
従って、一旦ブレードに付着したトナーの脱落が有効に防止されることより、この脱落した現像ローラ上のトナーに起因して像担持体上に黒点が形成されて画像形成処理が適正に行われなくなるような不都合の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は、本発明に係る現像装置が適用されたプリンタの内部構造の一実施形態を示す断面視の説明図である。図1に示すように、プリンタ(画像形成装置)10は、印刷処理に供する用紙Pを貯留する用紙貯留部12と、この用紙貯留部12に貯留された用紙束P1から繰り出された1枚ずつの用紙Pに対して画像の転写処理を施す画像形成部13と、この画像形成部13で転写処理の施された用紙Pに対して定着処理を施す定着部14とが装置本体11に内装されると共に、定着部14で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部15が装置本体11の頂部に設けられることにより構成されている。
【0026】
前記用紙貯留部12には、所定数(本実施形態では1つ)の用紙カセット121が装置本体11に対して挿脱自在に設けられている。用紙カセット121の上流端(図1の右方)には、用紙束P1から1枚ずつの用紙Pを繰り出させるピックアップローラ122が設けられている。このピックアップローラ122の駆動によって用紙カセット121から繰り出された用紙Pは、給紙搬送路123およびこの給紙搬送路123の下流端に設けられたレジストローラ対124を介して画像形成部13に給紙される。
【0027】
前記画像形成部13は、コンピュータ等から伝送された画像情報に基づき所定の画像形成処理を行った上で用紙Pに転写処理を施すものである。かかる画像形成部13は、前後方向(図1の紙面と直交する方向)に延びるドラム軸131a回りに回転可能に設けられた感光体ドラム(像担持体)131の周面に沿うように、当該感光体ドラム131の直上位置から時計方向に向けて帯電ローラ132、露光装置134、現像装置20、転写ローラ133およびクリーニング装置135が配設されることにより構成されている。
【0028】
前記感光体ドラム131は、周面に静電潜像を形成させた後にこの静電潜像に沿ったトナー像を形成させるためのものである。かかる感光体ドラム131は、その周面に円滑でかつ強靱なアモルファスシリコン層が積層され、これによって当該周面に静電潜像およびトナー像を形成させるのに適したものになっている。
【0029】
かかる感光体ドラム131は、装置本体11の略中央部で前後方向(図1の紙面に直交する方向)に延びるドラム軸131aに同心で一体的に軸支され、図略の駆動手段の駆動によるドラム軸131aの時計方向に向かう駆動回転によって当該ドラム軸131aと一体回転する。
【0030】
前記帯電ローラ132は、ドラム軸131a回りに時計方向に回転している感光体ドラム131の周面に一様な電荷を形成させるものであり、周面が感光体ドラム131の周面と当接しながら従動回転しつつ当該感光体ドラム131へ電荷を付与する。なお、帯電ローラ132に代えてワイヤからのコロナ放電により感光体ドラム131の周面に電荷を付与するコロナ放電方式のものを採用してもよい。
【0031】
前記露光装置134は、コンピュータ等の外部の機器から伝送されてきた画像データに基づくレーザー光を回転している感光体ドラム131の周面に照射するものである。感光体ドラム131の周面には、レーザー光が照射された部分の電荷の消去によって静電潜像が形成される。
【0032】
前記現像装置20は、感光体ドラム131の周面に現像剤であるトナーT(図2に点描で表示)を供給することによって周面の静電潜像が形成された部分にトナーTを付着させ、これによって感光体ドラム131の周面にトナー像を形成させるものである。なお、本実施形態においては、現像剤として磁性トナーTのみからなる、いわゆる磁性1成分系のものを使用している。トナーTと磁性キャリヤとからなる、いわゆる2成分系のものを使用することもできる。
【0033】
因みに、トナーTは、着色剤、電荷制御剤およびワックス等の添加剤をバインダー樹脂中に分散させた体積平均粒径が6〜12μmの微粉体である。これに、平均粒径が0.01〜0.50μmのフェライト、マグネタイト等の磁性粉が外添されている。そして、トナーTは、トナーカートリッジ29から現像装置20に適宜補給される消耗品である。
【0034】
前記転写ローラ133は、感光体ドラム131の直下位置に送り込まれた用紙Pに対して当該感光体ドラム131の周面に形成されている帯電したトナー像を用紙Pに転写させるものである。
【0035】
前記クリーニング装置135は、転写処理後の感光体ドラム131の周面に残留しているトナーTを取り除いて清浄化するためのものである。このクリーニング装置135によって清浄化された感光体ドラム131の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電ローラ132へ向かうことになる。
【0036】
前記定着部14は、画像形成部13によって転写処理の施された用紙Pのトナー像に加熱による定着処理を施すものである。かかる定着部14は、内部にハロゲンランプ等の通電発熱体が装着されたヒートローラ141と、このヒートローラ141の下部で周面が対向配置された加圧ローラ142とを備えている。
【0037】
そして、転写処理後の用紙Pは、ローラ心回りに時計方向に向けて駆動回転しているヒートローラ141と、ローラ心回りに反時計方向に向けて従動回転している加圧ローラ142との間のニップ部を通過することによって、ヒートローラ141からの熱を得て定着処理が施される。定着処理の施された用紙Pは、排紙搬送路143を通って排紙部15へ排出される。
【0038】
前記排紙部15は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ151が形成されている。
【0039】
図2は、現像装置20の一実施形態を示す一部切り掻き斜視図であり、図3は、そのIII−III線断面図である。図2および図3において、X−X方向を左右方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
【0040】
図2および図3に示すように、現像装置20は、異形の箱形を呈した筐体21内に、トナーカートリッジ29から補給されたトナーを攪拌しながら前方に向かって搬送する第1スパイラルフィーダ22と、この第1スパイラルフィーダ22から受け渡されたトナーを後方に向かって搬送する第2スパイラルフィーダ23と、この第2スパイラルフィーダ23によって搬送されつつあるトナーTを受け取って感光体ドラム131の周面の潜像領域に供給する現像ローラ24と、この現像ローラ24の直上位置に配設されたブレード30が装着されることにより構成されている。
【0041】
前記筐体21は、図2および図3に示すように、前方(−Y方向)から見た正面視でL字状を呈し、左右方向の略中央位置から左方が先上がりに傾斜して左端部が感光体ドラム131に対向した底板211と、上部でこの底板211に対向配置された天板212と、これら底板211および天板212の前後の端部間に架設された前後方向一対の側板213(図2において前方の側板を二点鎖線で示している)と、これら一対の側板213間に架設されたトナー受けトレイ214とを備えている。
【0042】
前記天板212は、左方が1段高くなった階段状に形成され、右方の低位天板212aと、左方の高位天板212bと、これら低位天板212aの左端縁部と高位天板212bの右端縁部との間に架設された垂直天板212cとからなっている。低位天板212aの後端部には、トナーカートリッジ29からのトナーを受け入れるためのトナー受入れ口212dが設けられている。また、高位天板212bの左端縁部と、底板211の左端縁部との間には、感光体ドラム131の周面に対向して筐体21内のトナーTを感光体ドラム131の周面に供給するためのトナー供給口216が開口されている。
【0043】
前記トナー受けトレイ214は、第1スパイラルフィーダ22を収容する第1トレイ214aと、第2スパイラルフィーダ23を収容する第2トレイ214bと、下部で現像ローラ24と対向配置された第3トレイ214cとを備えている。第1〜第3トレイ214a,214b,214cは、いずれも対応した第1および第2スパイラルフィーダ22,23並びに現像ローラ24に対応するように前方から見た正面視で上に開の円弧状に形成されている。また、第1トレイ214aの右端部には右側壁217が設けられ、この右側壁217が底板211および低位天板212aの各右端部間に架設されることによって筐体21内の右面側が閉止されている。
【0044】
前記第1スパイラルフィーダ22は、第1トレイ214aの直上位置で一対の側板213間に貫通架設された第1フィーダ軸221と、この第1フィーダ軸221に同心で外嵌固定された第1スパイラルフィン222とを備えている。前記第1スパイラルフィン222は、左ねじ状態で螺旋状に形成され、第1フィーダ軸221が正面視で反時計方向に回転することにより第1トレイ214a上のトナーTを前方に向かって搬送するようになっている。
【0045】
前記第2スパイラルフィーダ23は、第2トレイ214bの直上位置で一対の側板213間に貫通架設された第2フィーダ軸231と、この第2フィーダ軸231に同心で外嵌固定された第2スパイラルフィン232とを備えている。前記第2スパイラルフィン232は、右ねじ状態で螺旋状に形成され、第2フィーダ軸231が正面視で反時計方向に回転することにより第2トレイ214b上のトナーTを後方に向かって搬送するようになっている。
【0046】
前記第1および第2トレイ214a,214b間には仕切り壁215が設けられている。この仕切り壁215の前方位置には、前方流通口215aが開口されているとともに、同後方位置には後方流通口215bが開口されている。そして、トナーカートリッジ29からトナー受入れ口212dを介して筐体21内に導入されたトナーTは、まず第1トレイ214a内において第1スパイラルフィーダ22の駆動回転で前方に向けて搬送され、前方流通口215aを通って第2トレイ214bへ搬入され、第2トレイ214b内において第2スパイラルフィーダ23の駆動回転で後方に向けて搬送され、以後、第1および第2トレイ214a,214b間を循環しながら一部が現像ローラ24へ供給される。
【0047】
前記現像ローラ24は、一対の側板213間に貫通架設されたローラ軸241と、このローラ軸241と同心の筒状のローラ本体242と、このローラ本体242に内装され、かつ、ローラ軸241に固定されたローラ側磁石243からなっている。前記ローラ本体242は、ローラ軸241に対して相対回転するのに対し、前記ローラ軸241は、現像装置20のフレームF(図5)に固定され、これによって回転しないようになされている。
【0048】
かかる現像ローラ24は、前記第3トレイ214cの上方位置においてローラ本体242の周面がトナー供給口216を介して感光体ドラム131の周面と対向するように設置位置が設定されている。そして、装置本体11内の適所に設けられた駆動モータ511の駆動力が所定のギヤ機構(後述する駆動ギヤ512および入力ギヤ513)を介してローラ本体242に伝達され、これによってローラ本体242は、ローラ軸241回りに図3における反時計方向に向けて回転する。このローラ本体242の回転によって第3トレイ214c上で第2スパイラルフィーダ23により循環搬送されつつあるトナーTは、その一部が感光体ドラム131の周面に供給される。
【0049】
図4は、現像装置20の駆動系50の一実施形態を説明するための斜視図である。なお、図4におけるXおよびYによる方向表示は、図2の場合と同様(Xは左右方向(−X:左方、+X:右方)、Yは前後方向(−Y:前方、+Y:後方))である。図4に示すように、駆動系50は、現像ローラ24に対して駆動力を入力するための駆動力入力部51と、この駆動力入力部51から入力された駆動力を第1および第2スパイラルフィーダ22,23へ向けて出力する駆動力出力部52とを備えている。
【0050】
前記駆動力入力部51は、装置本体11内における現像ローラ24の前方下部に設けられた駆動モータ511と、この駆動モータ511の駆動軸511aに同心で一体回転可能に装着された駆動ギヤ512と、前記現像ローラ24のローラ本体242の前端部に同心で一体回転可能に連結され、かつ、前記駆動ギヤ512に噛合した入力ギヤ513とを備えている。
【0051】
前記駆動力出力部52は、ローラ本体242の後端部に同心で一体回転可能に連結された出力ギヤ521と、この出力ギヤ521の右方斜め下で当該出力ギヤ521と噛合する第2アイドル軸522a回りに回転可能な第2アイドルギヤ522と、この第2アイドルギヤ522に噛合し、かつ、前記第2スパイラルフィーダ23の第2フィーダ軸231に同心で一体回転可能に外嵌された第2フィーダギヤ523と、この第2フィーダギヤ523の右方斜め下で当該第2フィーダギヤ523と噛合する第1アイドル軸524a回りに回転可能な第1アイドルギヤ524と、この第1アイドルギヤ524に噛合し、かつ、前記第1スパイラルフィーダ22の第1フィーダ軸221に同心で一体回転可能に外嵌された第1フィーダギヤ525とを備えている。
【0052】
かかる構成の駆動系50によれば、駆動モータ511を時計方向に向けて駆動することにより、その駆動力は、駆動軸511aおよび駆動ギヤ512を介して入力ギヤ513のローラ軸241回りの反時計方向へ向かう回転に伝達され、これによってローラ本体242がローラ軸241回りに反時計方向に向けて回転する。この回転によって筐体21内のトナーT(図4に点描で表示)がローラ本体242の周面によって汲み上げられ、ブレード30を介して感光体ドラム131へ供給される。
【0053】
そして、前記ローラ本体242のローラ軸241回りの反時計方向に向かう回転は、駆動力出力部52側の出力ギヤ521および第2アイドルギヤ522を介して第2フィーダギヤ523に伝達され、これによる第2フィーダギヤ523の第2フィーダ軸231回りの反時計方向に向かう一体回転により、第2スパイラルフィン232は、第2フィーダ軸231回りに反時計方向に向けて一体回転する。この第2スパイラルフィン232の回転により、筐体21内の前記第2トレイ214b(図2)上のトナーTは、図4に後方向きの白抜き矢印で示すように、後方へ向かって搬送され、その一部が現像ローラ24の回転で汲み上げられて感光体ドラム131へ供給される。トナーTの残部は、第2トレイ214bの後端に設けられた後方流通口215bを通って第1トレイ214aへ導入される。
【0054】
また、前記第2フィーダギヤ523の第2フィーダ軸231回りの反時計方向へ向かう回転は、第1アイドルギヤ524を介して第1フィーダギヤ525に伝達され、これによる第1フィーダギヤ525の第1フィーダ軸221回りの反時計方向へ向かう回転によって第1スパイラルフィン222が第1フィーダ軸221回りに反時計方向に向けて一体回転する。
【0055】
そして、第1スパイラルフィン222の反時計方向に向かう回転によって、筐体21内の第1トレイ214a(図2)上のトナーTは、図4に前方向きの白抜き矢印で示すように、前方へ向かって搬送される。この前方へ向かって搬送されたトナーTは、第1トレイ214aの前端で前方流通口215aを通って第2トレイ214bへ導入される。
【0056】
このように、第1および第2スパイラルフィーダ22,23がいずれも反時計方向に回転されることにより、筐体21内のトナーTは、筐体21内を平面視で時計方向に向けて循環搬送されることになる。
【0057】
そして、現像装置20は、このような駆動系50が採用されているため、特に駆動力入力部51側で駆動ギヤ512と入力ギヤ513との相互の噛合回転において振動が生じ易く、これによってブレード30は、駆動力入力部51側がその他の部分よりも振動量が多くなる。そして、本実施形態は、このような振動による不都合の発生を抑制し得るものであり、これについては後に詳述する。
【0058】
図5は、ブレード30と現像ローラ24および感光体ドラム131との間の相対的な位置関係を示す斜視図である。なお、図5におけるXおよびYによる方向表示は、図2の場合と同様(Xは左右方向(−X:左方、+X:右方)、Yは前後方向(−Y:前方、+Y:後方))である。
【0059】
前記ブレード30は、現像ローラ24のローラ軸241回りの回転によって感光体ドラム131の周面の潜像領域131b(図5に示す二点鎖線間の静電潜像が形成される領域)に対して供給されるトナーTの量を規制して過供給されないようにするためのものである。かかるブレード30の下端縁部と現像ローラ24の周面との間の隙間寸法(ギャップB(図3参照))は、本実施形態においては、0.1mm〜0.5mmに設定されている。
【0060】
ギャップBについてこのような範囲が設定されるのは、ギャップBが0.1mm未満であると、あまりにも隙間が狭すぎてトナーTを適正に感光体ドラム131の周面に供給し得なくなり、これによって適正な濃度のトナー画像が形成されなくなるからである。逆にギャップBが0.5mmを超えると、感光体ドラム131に対してトナーTが供給過多になってしまい、感光体ドラム131の潜像領域131bに必要以上のトナーが供給されてしまうからである。
【0061】
かかるブレード30は、長手方向の中央位置に潜像領域131bと対向するように形成された薄肉部31と、両端部に形成された前後方向一対の厚肉部32とを備えている。本実施形態においては、ブレード30の上下寸法が略25mmに設定され、薄肉部31の厚み寸法が1.0mmに設定され、厚肉部32の厚み寸法が2.0mmに設定されている。このような寸法は、設計条件など各種の状況に応じて適宜設定すればよい。
【0062】
また、本実施形態においては、各厚肉部32の右面からそれぞれ円弧部材33が延設されている。この円弧部材33は、筐体21内においてトナーTがブレード30に到達するまでの間にローラ本体242の周面から端部に向けて移動するのを防止するためのものであり、正面視で中心角が略180°に設定された円弧状に形成されている。かかる円弧部材33を設けることで、筐体21内のトナーTがローラ本体242の端面と側板213の内面との間を介してトナー供給口216から外部へ漏洩するのを防止することができる。
【0063】
そして、本実施形態においては、ブレード30の薄肉部31の右面側に、ブレード側磁石40が貼着その他により取り付けられている。ブレード30にブレード側磁石40が装着されるのは、ローラ本体242に内装されたローラ側磁石243からの磁力線をブレード30へ導き易くするためである。
【0064】
そして、本実施形態においては、ブレード側磁石40は、複数の単位磁石401〜406が直列に並設されることにより構成されている。図6は、単位磁石401〜406の配列状態を示すブレード30を右面側から見た説明図である。なお、図6におけるYによる方向表示は、図2の場合と同様(−Y:前方、+Y:後方)である。
【0065】
図6に示すように、本実施形態においては、ブレード30の薄肉部31において、前記駆動力入力部51(トナーTのブレード30に沿った移動の上流側)から駆動力出力部52側(同下流側)に向けて第1単位磁石401、第2単位磁石402、第3単位磁石403、第4単位磁石404、第5単位磁石405および第6単位磁石406の6つの単位磁石401〜406が順番に並設されている。
【0066】
そして、各単位磁石401〜406の磁力(磁束密度)は、第1単位磁石401から第3単位磁石403に向かうに従い漸減するとともに、第6単位磁石406から第4単位磁石404に向かうに従い漸減するように設定されている。本実施形態では、第1単位磁石401および第6単位磁石406がそれぞれ700ガウスに、第2単位磁石402および第5単位磁石405がそれぞれ650ガウスに、第3単位磁石403および第4単位磁石404がそれぞれ600ガウスに設定されている。
【0067】
このようにされるのは、以下の理由による。すなわち、駆動力入力部51側においては、先に図4に基づき説明したように、駆動モータ511の駆動が駆動ギヤ512および入力ギヤ513を介して現像ローラ24に伝達されるため、これら駆動ギヤ512および入力ギヤ513の相互の噛合回転による振動が直ちに筐体21の前方側に伝達され、これによってブレード30は、トナーTの当該ブレード30に沿った搬送方向の上流側が振動し易くなっているからである。
【0068】
また、駆動力出力部52側においては、先に図4に基づき説明したように、ローラ本体242の駆動回転が出力ギヤ521を介して第2アイドルギヤ522,第2フィーダギヤ523、第1アイドルギヤ524および第1フィーダギヤ525に順番に伝達されて第1スパイラルフィーダ22および第2スパイラルフィーダ23を駆動回転させているため、これら各ギヤの相互の噛合回転による振動が直ちに筐体21の後方側に伝達され、これによってブレード30は、トナーTの当該ブレード30に沿った搬送方向の下流側が振動し易くなっているからである。
【0069】
すなわち、ブレード30の振動が激しいと、その分ブレード30に付着したトナーの塊が当該振動によって現像ローラ24の周面に振るい落とされ易くなる。そして、振るい落とされたトナー塊が現像ローラ24を介して感光体ドラム131の周面に供給されると、このトナー塊が黒点となって感光体ドラム131の周面のトナー画像が不適正なものになる。このような感光体ドラム131周面の黒点による汚染を防止するために最上流側の第1単位磁石401および最下流側の第6単位磁石406の磁力を最も強くし、前後方向の中央へ向かうに従い単位磁石の磁力を漸減させているのである。
【0070】
こうすることによって、強く振動するブレード30の最上流側および最下流側に付着したトナーTの塊は、第1単位磁石401および第6単位磁石406の強い磁力でブレード30から剥がれ難くなるため、剥がれたトナーTの塊で感光体ドラム131の周面のトナー画像に黒点が付着するような不都合の発生が有効に防止され、結果として感光体ドラム131の周面に形成されるトナー像の画質が良質なものとなり、適正な画像形成処理が実現する。
【0071】
また、第1単位磁石401の磁力を強くすることにより、トナーTの帯電の良好な立ち上がりを確保することができる。
【0072】
さらに、最上流側の第1単位磁石401および最下流側の第6単位磁石406の磁力を最大に設定し、前後方向の中央部に向かうに従い磁力を順次低下させることにより、磁力の強さが同一の場合に起こる、当該磁力に起因したトナーTに加わるストレスが累積されていくような不都合の発生が防止され、トナーTの劣化を抑えることができる。
【0073】
以上詳述したように、本実施形態に係るプリンタ10は、筐体21内に、軸心回りに回転しながら感光体ドラム131にトナーTを供給する現像ローラ24と、現像ローラ24に内装された非回転のローラ側磁石243と、現像ローラ24の周面に形成されるトナーTの層厚を規制するブレード30と、ブレード30に長手方向の略全長に亘り付設されたブレード側磁石40とが備えられてなるものである。
【0074】
かかるプリンタ10によれば、筐体21内のトナーTは、軸心回りに回転する現像ローラ24の周面からブレード30に規制されて所定の層厚となり、このときブレード30そのものが保持している磁力またはブレード30に付設されたブレード側磁石40の磁力と、現像ローラ24に内装された非回転のローラ側磁石243の磁力との相互作用により現像ローラ24の周面に均一に広がった状態で感光体ドラム131に向けて供給される。
【0075】
そして、ブレード側磁力は、現像ローラ24についての駆動力入力部51側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されているため、駆動力入力部51側から最も遠い位置の磁力を必要な磁力(基準磁力)に設定しておくことにより、ブレード30に振動が伝わり易い現像ローラ24の駆動力入力部51側のブレード30が強く振動しても、この部分の磁力は、基準磁力より強くなっており、この強い磁力による吸引力で一旦ブレード30に付着したトナーTが脱落することを防止することができる。
【0076】
このように、一旦ブレード30に付着したトナーTの脱落が有効に防止されるため、この脱落した現像ローラ24上のトナーTに起因して感光体ドラム131上に黒点が形成されて画像形成処理が適正に行われなくなるような不都合の発生を有効に防止することができる。
【0077】
なお、ブレード30に付着して外れにくくなったトナーTの塊は、定期的なメンテナンス作業時や、突発的な修理作業時などに清拭すればよい。
【0078】
また、本実施形態においては、ブレード側磁石40は、ブレード30の長手方向に向けて直列で配設された磁力の異なる複数の単位磁石により形成されているため、例えば、市販の磁石を採用することでブレード側磁石40の製造コストの低減化に貢献することができる。
【0079】
そして、本実施形態においては、駆動力伝達側として駆動系50の駆動モータ511からの駆動力が現像ローラ24に入力される側である駆動力入力部51側が設定されているため、当該駆動力入力部51側は、振動が最も激しく生じる部分であり、この部分の磁力が基準磁力より強くされることにより、ブレード30に付着したトナーTの脱落を有効に防止することができる。
【0080】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0081】
(1)上記の実施形態においては、現像装置20が適用される画像形成装置としてプリンタ10を例に挙げて説明したが、本発明は、画像形成装置がプリンタ10であることに限定されるものではなく、複写機やファクシミリ装置であってもよい。
【0082】
(2)上記の実施形態においては、着脱自在に装着されるトナーカートリッジ29から現像装置20にトナーTを補給する両者分離式のものが適用されているが、かかる両者分離方式のものに代えて当初からトナーカートリッジ29が現像装置20の筐体21に一体化された、いわゆる現像ユニットであってもよい。
【0083】
(3)上記の実施形態においては、ブレード側磁石40として6つの単位磁石401〜406が採用されているが、6つに限定されるものではなく、状況に応じて6つを超えてもよいし、6つ未満であってもよい。
【0084】
(4)上記の実施形態においては、各単位磁石401〜406の磁束密度は、450ガウス〜700ガウスに設定されているが、これらの範囲に限定されるものではなく、450ガウス未満のものから700ガウスを超えるものの範囲内で各単位磁石401〜406の磁束密度を設定してもよいし、450ガウスを超えるものから、700ガウスに満たないものの範囲内で磁束密度を設定してもよい。
【0085】
(5)上記の実施形態においては、ブレード30側に磁力を発生させる部材として磁力の異なる複数の単位磁石(上記の実施形態では6つの単位磁石401〜406)が採用されているが、こうする代わりに、1つの長尺な磁石を採用し、この長尺な磁石の長手方向で磁力を異ならせるようにしてもよい。
【0086】
(6)上記の実施形態においては、ブレード30側に磁力を発生させるべく当該ブレード30にブレード側磁石40が付設されているが、こうする代わりに長手方向で磁力が異なるようにブレード30そのものを磁化したものを採用してもよい。
【0087】
(7)上記の実施形態では、ブレード側磁石40において、駆動力入力部51側の第1単位磁石401および駆動力出力部52側の第6単位磁石406の磁力を最も強く設定し、中央部へ向かうに従い各単位磁石の磁石を漸減させている。
【0088】
しかしながら、例えば、ローラ本体242の駆動回転を第1スパイラルフィーダ22および第2スパイラルフィーダ23に伝達する上記の実施形態の駆動力出力部52が設けられず、別の駆動系によって第1スパイラルフィーダ22および第2スパイラルフィーダ23が駆動されるような場合には、現像ローラ24の下流側が大きく振動することはない。
【0089】
従って、このような場合には、第1単位磁石401の磁力を最大に設定し、以後、第2単位磁石402から第6単位磁石406へ向かうに従い磁力を漸減させるようにするのが好ましい。
【0090】
また、駆動力入力部51側の駆動ギヤ512の駆動回転が所定のギヤを介して第1および第2スパイラルフィーダ22,23に伝達されるように構成されている場合も、第1単位磁石401から第6単位磁石406へ向かうに従い磁力を漸減させるようにするのが好ましい。
【0091】
その一例として、第1単位磁石401の磁力を700ガウスに、第2単位磁石402の磁力を650ガウスに、第3単位磁石403の磁力を600ガウスに、第4単位磁石404の磁力を550ガウスに、第5単位磁石405の磁力を500ガウスに、第6単位磁石406の磁力を450ガウスにそれぞれ設定することを挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明に係る現像装置が適用されたプリンタの内部構造の一実施形態を示す断面視の説明図である。
【図2】現像装置の一実施形態を示す一部切り掻き斜視図である。
【図3】図2に示す現像装置のIII−III線断面図である。
【図4】現像装置の駆動系の一実施形態を説明するための斜視図である。
【図5】ブレードと現像ローラおよび感光体ドラムとの間の相対的な位置関係を示す斜視図である。
【図6】単位磁石の配列状態を示すブレード30を左面側から見た説明図である。
【符号の説明】
【0093】
10 プリンタ(画像形成装置)
11 装置本体 12 用紙貯留部
121 用紙カセット 122 ピックアップローラ
123 給紙搬送路 124 レジストローラ対
13 画像形成部 131 感光体ドラム(像担持体)
131a ドラム軸 131b 潜像領域
132 帯電ローラ 133 転写ローラ
134 露光装置 135 クリーニング装置
14 定着部 141 ヒートローラ
142 加圧ローラ 143 排紙搬送路
15 排紙部 151 排紙トレイ
20 現像装置 21 筐体
211 底板 212 天板
212a 低位天板 212b 高位天板
212c 垂直天板 212d トナー受入れ口
213 側板 214 トナー受けトレイ
214a 第1トレイ 214b 第2トレイ
214c 第3トレイ 215 仕切り壁
215a 前方流通口 215b 後方流通口
216 トナー供給口 217 右側壁
22 第1スパイラルフィーダ 221 第1フィーダ軸
222 第1スパイラルフィン 23 第2スパイラルフィーダ
231 第2フィーダ軸 232 第2スパイラルフィン
24 現像ローラ 241 ローラ軸
242 ローラ本体 243 ローラ側磁石
29 トナーカートリッジ 30 ブレード
31 薄肉部 32 厚肉部
33 円弧部材 40 ブレード側磁石
401〜406 第1〜第6単位磁石
50 駆動系 51 駆動力入力部(駆動力伝達側)
511 駆動モータ 511a 駆動軸
512 駆動ギヤ 513 入力ギヤ
52 駆動力出力部 521 出力ギヤ
522 第2アイドルギヤ 522a 第2アイドル軸
523 第2フィーダギヤ 524 第1アイドルギヤ
524a 第1アイドル軸 525 第1フィーダギヤ
B ギャップ F フレーム
P 用紙 P1 用紙束
T トナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の筐体内に、軸心回りに回転しながら所定の像担持体の表面にトナーを供給する現像ローラと、
前記現像ローラに内装された非回転のローラ側磁石と、
前記現像ローラの周面に形成されるトナーの層厚を規制する磁力を備えたブレードとが備えられ、
前記磁力は、現像ローラについての駆動力伝達側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されていることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
所定の筐体内に、軸心回りに回転しながら所定の像担持体の表面にトナーを供給する現像ローラと、
前記現像ローラに内装された非回転のローラ側磁石と、
前記現像ローラの周面に形成されるトナーの層厚を規制するブレードと、
前記ブレードに長手方向の略全長に亘り付設されたブレード側磁石とが備えられ、
前記ブレード側磁石は、その磁力が現像ローラについての駆動力伝達側から軸心方向に向けて順次低下するように設定されていることを特徴とする現像装置。
【請求項3】
前記ブレード側磁石は、ブレードの長手方向に向けて直列で配設された複数の単位磁石により形成されていることを特徴とする請求項2記載の現像装置。
【請求項4】
前記駆動力伝達側は、所定の駆動源からの駆動力が前記現像ローラに入力される側であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置。
【請求項5】
前記駆動力伝達側は、前記現像ローラから駆動力が出力される側であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−250143(P2008−250143A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−93402(P2007−93402)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】