説明

生体生理信号の処理

本発明は、睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号、例えば脳波信号、EEG信号、EOG信号又はEMG信号を処理するための装置及び方法に関する。信号は、少なくとも1つのセンサにより取り込まれ、このセンサは、柔軟な装置、例えば枕又はヘッドギアに含まれてもよい。処理ユニット18は、少なくとも1つの生体生理信号を処理し、それにより前記少なくとも1つの生体生理信号に基づくと共に、前記処理ユニット18に記憶又は生成されている信号パターンに基づいて、出力信号28;38;44を生成し、前記出力信号28;38;44は、時間変動する出力信号パターンを有し、前記出力信号パターンは前記睡眠対象の現在の睡眠状態に依存している。前記出力信号は、人間か知覚できる形式で再現されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体生理信号を処理する分野、特に生体生理信号を処理するための装置及び生体生理信号を処理する方法に関する。特に、この生体生理信号は脳波信号でもよい。
【背景技術】
【0002】
人間の睡眠時、異なる睡眠段階は、夫々の睡眠段階と関連する典型的な生体生理信号又は信号パターンにより区別される。
【0003】
本出願の文脈において、"睡眠状態"又は"睡眠段階"という言葉は、覚醒状態を除くと考えられる。
【0004】
覚醒及びリラックスしている人間の脳では、約10Hzの振動(α波)がEEG(electroencephalography)信号内に存在する一方、脳波信号の他のパターンは夫々の睡眠段階において観察される。機敏な人はβ波を発生させ、これら波はα波の約2倍の速さである。
【0005】
目覚めと睡眠との間の遷移段階である、睡眠段階1において、通例は3.5から7Hzの範囲にある周波数を持つΘ波が存在する。
【0006】
睡眠段階2において、12から16Hzの周波数を持ついわゆる睡眠紡錘波及び"K−複合波"が観察される。
【0007】
睡眠段階3及び4としても知られる、徐波睡眠(slow-wave-sleep)中、通例は0.5から4Hzの範囲にあるδ波が存在する。その上、脳波信号の振幅は、他の睡眠段階と比べ増大している。この睡眠段階はデルタ睡眠とも呼ばれ、"最も深い睡眠の段階"である。
【0008】
睡眠段階1及び睡眠段階2、並びに徐波睡眠は、非急速眼球運動(NREM)又は"ノンレム(non-REM)"睡眠と要約され、急速眼球運動(REM)睡眠と区別される。レム(REM)睡眠段階の間、急速な低振幅の脳波信号が観察される。この睡眠段階は一般に、眠っている人間が体験している夢と関連する。
【0009】
レム睡眠段階は、関連するEOG(electro-oculogram)信号及びEMG(electro-myogram)信号から、他の睡眠状態と区別されてもよい。REM睡眠の間、眠っている人間は、姿勢筋又は骨格筋を使用する機能を緩め、この筋肉の非活動(inactivity)は、EMG信号から決められることができる。レム睡眠段階は、眼球の急速な運動によっても特徴付けられ、これはEOG信号においてレム睡眠をノンレム睡眠と明瞭に区別する。
【0010】
国際特許出願番号WO2005/084538 A1から、所望の睡眠状態でユーザを起こすための装置及び方法が知られている。このユーザの睡眠状態は、夜間又は睡眠体験中に監視されてもよい。EEG信号、EOG信号及び/又はEMG信号を監視するために、ユーザの皮膚に電極が当てられる。ユーザの睡眠状態は、電極からの情報を処理するための睡眠状態決定アルゴリズムを用いて決められる。装置は、ユーザが例えば浅い眠りのような所望の睡眠状態にあるときの出来事を予測し、その予測した出来事の間、ユーザを起こす。
【0011】
米国特許番号6,468,234 B1は、睡眠の質を測定するための方法及び装置を開示している。被験者がその上で眠っている普通の敷布団の上に敷かれたシーツ内にセンサが内蔵されている。このセンサは、被験者の位置、体温、音声/信号/運動、呼吸及び心拍に関する情報を集めることができる。さらに、追加のセンサの使用も開示されている。追加のセンサを用いて、例えば寝室の気温、周囲光、脳波の変化及び血中酸素含量のような情報が測定されることもできる。
【0012】
米国特許公開番号2008/0191885は、睡眠サイクルを監視する、及び最適な時間にユーザを目覚めさせるためにアラームを動作するための装置を開示している。
【0013】
国際特許公開番号97/49333Aは、脳波を検出する及び脳波信号を供給するための装置及び方法を開示し、ここで脳波信号は、処理器により分析される。パターン発生器手段は、出力をパターン信号の形状で送出する。
【0014】
米国特許公開番号US2006/0258930 A1において、ユーザの睡眠段階を検出するために正面電極を使用する装置が開示される。
【0015】
国際特許公開番号WO2005/084538は、所望の睡眠段階でユーザを起こすための装置及び方法を開示する。それ故に、ユーザの睡眠段階は積極的に監視される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
多くの人が他の人間の睡眠状態を認識することができることが望ましい。例えば、睡眠対象が深い睡眠であるか、又は人が夢をみているかを示すことができる装置又は方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
これら問題の1つ以上を上手く対処するために、本発明の第1の態様において、頭の位置及び/又は向きを決めるための画像取得装置を有する、生体生理信号を処理するための装置が設けられる。決められた位置に依存して、複数のセンサの少なくとも1つのセンサのセンサ信号は、睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むために使用される。処理ユニットは、前記画像取得装置からの入力に依存して、少なくとも1つのセンサを選択する。さらに、前記処理ユニットは、少なくとも1つの生体生理信号を処理し、それによりこれら少なくとも1つの生体生理信号に基づくと共に、前記処理ユニットに記憶又は生成されている信号パターンに基づいて、出力信号を生成する。前記出力信号は、時間変動する出力信号パターンを有し、ここで出力信号パターンは、睡眠対象の現在の睡眠状態に依存する。
【0018】
例えば、睡眠対象の少なくとも2つの異なる睡眠状態に対し、前記出力信号の異なる時間変動する出力信号パターンが生成される。
【0019】
本出願の文脈において、"睡眠対象"という言葉は、人間及び動物、特に内温動物、さらに特定すると哺乳動物を含んでいる。特に、この睡眠対象は、眠っている人間でもよい。
【0020】
生体生理信号は、脳波信号若しくはEEG信号、EOG信号又は呼吸リズムである。"脳波信号"は、脳の電気活動、すなわち脳内の神経の発火(firing)により発生する又は発火に相関している電磁信号を意味すると理解されるべきである。例えば、脳波信号は、EEG信号でもよい。
【0021】
さらに、"生体生理信号を取り込む"という言葉は、睡眠対象の近くにおいて非接触で電磁信号を検出するのと同様に、睡眠対象の皮膚と接触している電極を用いて、電気信号を測定することも含んでいる。臨床応用に対し、これら生体生理信号は取り込まれないので、これら生体生理信号の非接触の測定が可能である。例えば、EEG記録のための乾電極がElectroencephalogr Clin Neuropysiol. 1994 May; 90(5): 376-83に開示されている。
【0022】
"時間変動する出力信号パターン"という言葉は、時間変動の特徴、例えば変動する出力信号強度のパターン、二次元図形の信号の少なくとも1つの位置における変動する色及び/又は強度のパターン、又は時間変動する二次元図形のパターン、を持つ出力信号又は出力信号成分と理解されるべきである。しかしながら、この言葉はこれら実施例に限定されない。
【0023】
時間変動する出力信号パターンが睡眠対象の現在の睡眠状態に依存するので、例えば異なる睡眠状態は、出力信号が人間が知覚できる形式で再現される観察者により認識又は区別されてもよい。さらに、例えば観察者は出力信号を知覚することで楽しんだり又は知覚するのを楽しんだりする。例えば、前記睡眠対象の少なくとも2つの異なる睡眠状態に対し、出力信号の異なる時間変動する出力信号パターンが生成される。例えば、この出力信号は、睡眠対象が夢をみているか、又は睡眠対象が深い眠りにあるかを反映している。この出力信号は、さらに調査するために記憶されることができる。
【0024】
前記装置は好ましくは、消費者製品であり、特に娯楽機器である。例えば、前記装置は携帯型の装置である。
【0025】
例えば、処理ユニットは出力信号を永続的に出力する及び/又は少なくとも睡眠対象のある睡眠状態の間、出力信号を永続的に出力するのに適応している。
【0026】
例えば、前記装置は、出力信号を人間が知覚できる形式で再現するための出力ユニットを有する。"人間が知覚できる形式"という言葉は、人間が直接知覚できる信号、例えば音声信号及び/又は可視信号を含んでいる。例えば、前記出力ユニットは、それを観察する人間に意味を供給する形式で生体生理信号を可視化する。これは審美的に行われてもよい。
【0027】
例えば、出力信号は、少なくとも1つのセンサにより取り込まれる少なくとも1つの生体生理信号と同期又は相関している。例えば、前記出力信号は、脳波信号の現在ある主要周波数、例えばΘ波又はδ波の周波数が出力信号に存在する又は検出可能である限り、脳波信号と同期又は相関している。
【0028】
"相関している"という言葉は、生体生理信号の現在ある主要周波数の波周波数の瞬時的な僅かな変化は、出力信号にある又は検出可能である同じ周波数の波周波数の僅かな変化として再現されることが必要であると理解されるべきである。特に、これら変化は、出力信号において同時に再現されてもよく、例えば信号のデジタル化若しくは信号処理により生じる時間のずれ(time lag)は、それでもなお存在する。
【0029】
例えば、脳波信号の強度パターン、例えば徐波睡眠中の波のパターンは、3.5Hz未満の範囲内にある基本周波数を持ち、前記周波数は出力信号にも発生する。それ故に、例えば、脳の活動の直接的な可視化は、出力信号の審美的特徴と組み合わされて、提供される。
【0030】
例えば、前記装置はさらに、前記複数のセンサを有する柔軟な装置を有する。このような柔軟な装置は、例えば睡眠対象に不快な思いをさせることなく、この睡眠対象の頭部に、その周りに又はその下に置かれてもよい。特に、例えば、前記装置は、各睡眠対象に対し単一の柔軟な装置を有し、前記単一の柔軟な装置は、この睡眠対象の少なくとも1つの脳波信号を取り込むためのセンサを有する。臨床応用のためのEEG信号の測定とは対照的に、取り込まれた脳波信号の質に関する要件は、本発明の装置とってそんなに厳しくない。それ故に、睡眠対象の頭皮に置かれる湿電極は省かれ、少なくとも1つのセンサのより柔軟な位置決め及び使用が可能である。さらに、これらセンサは、眠っている人間の呼吸リズムを検出するのに使用されることができる。
【0031】
ある実施例において、前記装置は、少なくとも1つのセンサを有する枕を有する。枕という言葉は、もたれかかっている睡眠対象の頭部の何らかの支持物を含むと理解されるべきである。例えば、枕はベッド又は寝台に組み込まれてもよい。例えば、枕は柔軟な枕である。
【0032】
ある実施例において、前記センサは、非接触型のセンサを有する。すなわち、センサは、睡眠対象と電気接触がない、特に睡眠対象の皮膚と電気接触をなしに、この睡眠対象の生体生理信号を取り込むのに適応する。例えば、前記センサは、睡眠対象の生体生理信号を取り込むことを可能にする一方、前記センサと前記睡眠対象との間に非導電性の空間又は間隙が存在する。例えば、この間隙は毛髪を含む。それ故に、例えば、前記装置は、睡眠対象の毛髪を介して脳波信号を取り込むことを可能にする。例えば、前記少なくとも1つの生体生理信号は、前記睡眠対象の皮膚の上にある非導電性の空間を介して取り込まれる。
【0033】
あるいは、前記センサは、睡眠対象の皮膚に接触するための電極を有してもよい。
【0034】
ある実施例において、前記少なくとも1つのセンサは、上述した柔軟な装置の表層で覆われている。この表層は、例えば裏張り(lining)、枕カバー若しくは似たような布地又は柔軟なシートである。それ故に、柔軟な装置は、益々の快適さを提供する。
【0035】
ある実施例において、出力信号は、二次元図形信号、例えばアナログ又はデジタル形式の視覚信号である。例えば、出力ユニットは、この出力信号を表示するための表示装置を有する。それ故に、この出力信号が可視化される。出力ユニットの表示装置上に出力信号を再現することは、この出力信号を人間が知覚できる形式で再現することの一例である。例えば、前記二次元図形信号は、時間変動する色パターン及び/又は強度パターンを有する。例えば、前記図形信号は、少なくとも1つの生体生理信号、例えば脳波信号と同期及び/又は相関している。
【0036】
ある実施例において、出力信号は、音声信号を有する又は音声信号である。例えば、この音声信号はアナログ又はデジタル音声信号である。例えば、前記出力ユニットは、スピーカー、ヘッドセット、イヤホン、ヘッドホン等を有する。それ故に、生体生理信号は可聴となる。
【0037】
ある実施例において、画像取り込み装置は、睡眠対象の位置及び/又は向きを検出するのに使用されるだけでなく、この画像取り込み装置は、睡眠対象の身体の移動を検出するのにも使用される。
【0038】
ある実施例において、前記画像取り込み装置は、赤外線カメラであり、睡眠対象の身体の動きは、部屋の明かりを必要とせずに、簡単に検出されることができる。さらに、呼吸リズムは、室温が呼気ガスと異なる場合に検出されることができる。
【0039】
本発明の第2の態様において、生体生理信号を処理する方法が供給され、この方法は、
−睡眠対象の一部の画像を取得するステップ、
−睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むステップ、並びに
−少なくとも1つの生体生理信号を処理ユニット(18)を用いて処理し、それにより前記少なくとも1つの生体生理信号に基づくと共に、前記処理ユニット(18)に記憶又は生成されている信号パターンに基づいて出力信号(28;38;44)を生成するステップであり、前記出力信号(28;38;44)は時間変動する出力信号パターンを有し、前記出力信号パターンは前記睡眠対象の現在の睡眠状態に依存している、ステップ
を有する方法。
【0040】
例えば、前記生体生理信号は脳波信号である。
【0041】
例えば、前記方法は、前記出力信号を人間が知覚できる形式で再現するステップを有する。
【0042】
例えば、前記出力信号は、少なくとも1つの生体生理信号と相関している。
【0043】
例えば、前記少なくとも1つの生体生理信号は、少なくとも1つのセンサを有する枕を用いて取り込まれる。
【0044】
例えば、前記少なくとも1つの生体生理信号は、少なくとも1つの非接触型のセンサを用いて取り込まれる。すなわち、前記センサは、睡眠対象に接触する必要なく、この睡眠対象の生体生理信号を取り込むのに適応する。
【0045】
例えば、前記出力信号は、二次元図形信号である。
【0046】
例えば、前記出力信号は、時間変動する強度及び/又は色調を持つ色信号を有する。
【0047】
例えば、前記出力信号は、音声信号である。
【0048】
例えば、前記方法は、上述した装置を用いて生体生理信号を処理する方法であり、ここで前記少なくとも1つのセンサは、睡眠対象の前記少なくとも1つの生体生理信号を取り込み、前記処理ユニットは前記処理ステップを行う。
【0049】
本発明の他の態様において、コンピュータ上で実施されるとき、上述した方法のステップを実行するコンピュータプログラム又はコンピュータプログラムプロダクトを設ける。特に、前記コンピュータプログラム又はコンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ上で実施されるとき、前記処理ステップ及び任意で出力ステップを行うのに適応し、睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むための少なくとも1つのセンサは、前記コンピュータに接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】センサを有する装置及び処理ユニットを持っている、生体生理信号を処理するための装置を概略的に示す。
【図2】センサを有する枕を概略的に示す。
【図3】センサを有する装置から前記処理ユニットへの生体生理信号のワイヤレス送信を概略的に示す。
【図4】センサを有する装置から処理ユニットへの有線接続を介した生体生理信号の送信を概略的に示す。
【図5】センサを有する柔軟なヘッドバンドを概略的に示す。
【図6】組み込まれたセンサ及び処理ユニットを持っている柔軟なヘッドバンドを概略的に示す。
【図7】センサを持っている赤ちゃん帽を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の装置及び方法の様々な実施例は、図面を参照して説明される。
【0052】
生体生理信号を処理する方法は、図1に示される生体生理信号を処理する装置と一緒に説明される。図1において、信号路及び/又は信号接続は、矢印で示される。
【0053】
前記装置は、枕10に頭を載せている眠っている人間の脳波信号を取り込むための複数のセンサ12を有する枕10の形式の柔軟な装置を有する。これらセンサ12は非接触型のセンサであるため、センサ12が人間の皮膚と直に接触していることを必要としない。前記センサ12は枕10の布地の表層14の下に行列形式で配される。
【0054】
枕10はさらに、センサ12が接続される通信ユニット16を有する。例えば、この通信ユニット16は、センサ12により取り込まれる脳波信号を前記装置の処理ユニット18に送信するのに適応するワイヤレス通信ユニットである。例えば、前記処理ユニット18は、コンピュータを有しても又はコンピュータであってもよい。
【0055】
さらに、例えば導電性の箔形式のEMGセンサ20は、ベッドのシーツ22の形式の柔軟な装置内に組み込まれる。これらEMGセンサ20は、ベッドのシーツ22の上で寝ている人間のEMG信号を取り込むのに適応する。例えば、EMGセンサ20は非接触型のセンサである。例えば、前記センサ20は、前記ベッドのシート22の布地の表層24で覆われている。例えば、ベッドのシーツ22は、通信ユニット26を有し、前記EMGセンサ20がこの通信ユニット26に接続されている。例えば、この通信ユニット26は、EMG信号をワイヤレス通信により前記処理ユニット18に送信するのに適応する。あるいは、通信ユニット26と処理ユニット18との間に有線接続が設けられてもよい。それ故に、通信ユニット26は、ワイヤレス接続又は有線若しくは無線接続を介して前記処理ユニット28に接続されてよい。
【0056】
枕10及びベッドのシーツ22は、前記睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むためのセンサを有する装置の2つの例である。前記睡眠対象の生体生理信号を取り込むための他の装置及びセンサが加えて又は代わって設けられてもよい。その上、改良した実施例において、脳波信号だけあってもよい、又はEMGセンサ20だけが存在してもよく、これらは異なる生体生理信号を取り込むための少なくとも1つのセンサと任意に結合される。
【0057】
処理ユニット18は、センサ12及び/又はセンサ20により取り込まれる少なくとも1つの生体生理信号を処理し、以下に説明されるように出力信号を生成するのに適応する。
【0058】
1つ以上の脳波信号がセンサ12により取り込まれてもよい。例えば、2つ以上のセンサ12の信号測定値(signal readings)が組み合わされ、組み合わされた脳波信号を供給する。加えて又は代わって、1つ以上のセンサ12は、処理ユニット18に送信される少なくとも1つの脳波信号を供給するためのIRカメラ(図1に示されない)により取り込まれる画像に基づいて選択されてもよい。さらに、例えば、処理ユニット18は、処理するために異なるセンサ12及び/又は異なるセンサ20から信号測定値を選択及び/又は結合してもよい。例えば、センサ又はセンサ測定値/信号は、夫々の信号の振幅又は強度に依存して選択される。
【0059】
例えば、処理ユニット18は、表示装置32を有する出力ユニット30に送信される二次元図形信号の形式の出力信号28を生成する。例えば、この出力信号28は、二次元信号における少なくとも1つの位置又は空間位置のサブセットに対する、時間変動する強度及び/又は色調を持つ色信号を有する。例えば、センサ12により取り込まれる脳波信号は、出力信号28に変換され、例えばソフトウェアの音楽プレーヤーのような現在の音楽プレーヤーから知られる、音楽を可視化するための可視化アルゴリズムに類似する可視化アルゴリズムを用いて、表示装置32上に可視化される。例えば、図形出力信号は脳波信号と同期されるので、この図形出力信号は、センサ12により取り込まれる脳波信号と少なくとも一部が相関している。例えば、図形パターンは、処理ユニットで生成され、脳波信号と同期される。それ故に、出力信号は、センサ12により取り込まれる少なくとも1つの脳波信号及び処理ユニット18で生成される信号パターンに基づいて生成される。出力信号が脳波信号と同期又は相関しているので、時間変動する出力信号は、脳波パターン及びそれ故に、眠っている人間の現在の睡眠状態に依存している。前記二次元図形信号を生成し、この信号を表示装置32上に表示することにより、出力信号及びそれ故に、センサ12により取り込まれる脳波信号は人間が知覚できる形式で再現される。例えば、ノンレム睡眠の間、絶えず進化している又は略一様に繰り返している信号パターンが処理ユニット18により生成されるのに対し、レム睡眠の間、例えば鮮明な夢の活動を反映している、かなり不規則又は不均一な動画パターン(animated pattern)が生成される。
【0060】
表示装置32を持つ出力ユニットに加えて又は代わって、スピーカー36を持つ出力ユニット34が設けられ、出力信号28を生成するのに加えて又は代わって、処理ユニット18が出力信号38を生成してもよく、この信号は出力ユニット34に送信される。例えば、出力信号38は、音声信号であり、それを可聴にさせることにより、人間が知覚できる形式で前記出力ユニット34により再現される。
【0061】
センサ12により取り込まれる少なくとも1つの脳波信号に基づくと共に、処理ユニット18に記憶される信号パターンに基づいて、音声出力信号を生成するための1つの例は、センサ12により取り込まれる少なくとも1つの脳波信号によりノイズ信号を変調することである。例えば、処理ユニット18により生成される又は処理ユニット18においてデジタル音声として記憶されるピンクノイズは、脳波信号と増倍されてもよく、それにより出力信号を生成する。それ故に、出力信号パターン、例えば前記ピンクノイズの振幅パターン又は強度パターンは、時間変動する脳波信号パターンに直接対応する。この脳波パターンが眠っている人間の現在の睡眠状態に依存しているので、音声出力信号パターンもこの現在の睡眠状況に依存する。特に、この音声出力信号は、脳波信号と同期及び相関している。
【0062】
例えば、深い睡眠段階の間、音声出力信号は、結果生じる包絡線(envelope)の深い変調を持つ、海の波の音に似たゆっくりと変化する波形である。人間が起きている間、例えばそれよりも早い変調がある。例えば、出力信号38の振幅は、振幅及び/又はダイナミックレンジ等において制御されてもよい。
【0063】
出力ユニット30及び/又は出力ユニット34を設けるのに加えて又は代わって、例えばランプのような少なくとも1つの光源42を有する出力ユニット40が設けられてもよい。さらに、出力信号28及び/又は出力信号38を設けるのに加えて又は代わって、出力信号44が以下の通り処理ユニット18により生成され、出力ユニット40に送信されてもよい。例えば、この出力信号44は、出力ユニット40の光源により放射される光の色調及び/又は強度を制御するための色信号及び/又は強度信号でもよい。例えば、出力信号44がRGB値を有してもよい。例えば、前記光源42が1つ以上のLEDを有してもよい。前記出力ユニット40は例えば、周囲光を作り出すための装置である。
【0064】
例えば、出力信号44の色及び/又は強度信号成分は、上述したように出力信号28を生成するのに類似の方法で生成される。例えば、この色及び/又は強度は、出力信号28の瞬時平均の色又は強度、例えば二次元画像又はビデオフレームの中間の色又は強度に対応する。
【0065】
他の実施例において、処理ユニット28は、センサ12により取り込まれた脳波信号の周波数分析を行い、特定の睡眠段階の特徴である周波数の発生に応じて、前記処理ユニット18はその睡眠状態に割り当てられた色及び/又は強度の出力信号パターンを選択する。例えば、出力信号44の強度変化の周波数は、検出した睡眠状態に応じて選択されてもよい。例えば、深い睡眠段階は、ゆっくりと強度が変化する緑色又は青色の光で示される一方、レム睡眠段階が検出されるとき、出力信号44は、色が変化するパターンを有してもよい。
【0066】
本発明を使用することにより、同じ部屋で眠っているが、異なる睡眠サイクルを持つ他の人間は、眠っている人間が深い睡眠フェーズである状態に入ることが可能である。
【0067】
周波数分析又は睡眠段階の検出は、処理ユニット18の睡眠段階検出ユニット46、例えば処理ユニット18にある睡眠段階検出アルゴリズムにより実行される。この睡眠段階を検出することは、センサ12により検出される脳波信号の特徴的特性及び/又はセンサ20により検出されるEMS信号の特徴的特性及び/又は他のセンサにより取り込まれる他の適切な生体生理信号の特徴的特性に基づいている。上述したように、時間変動する出力信号パターンを有する出力信号44は、眠っている人間の現在の睡眠状態に依存して選択される。それ故に、出力信号44は、少なくとも1つの生体生理信号に基づくと共に、処理ユニット18に記憶又は生成されている信号パターンに基づいて生成される。
【0068】
検出した睡眠段階に基づく二次元画像出力信号28又は音声出力信号38を生成する他の実施例が以下に開示されている。例えば、検出した睡眠状態に応じて、処理ユニット18が二次元画像出力信号28を選択してもよく、この信号は処理ユニット18に記憶又は生成されている。例えば、予め規定したパターン又はパターン生成アルゴリズムは、前記検出した睡眠段階に依存して処理ユニット18により選択される。それ故に、出力信号28の時間変動する出力信号パターンは、眠っている人間の現在の睡眠状態に依存する。しかしながら、出力信号は生体生理信号と必ずしも同期又は相関していない。同様に、処理ユニット18は、検出した睡眠段階に応じて、処理ユニット18に記憶又は生成されている音声信号パターンを選択する。再び、音声出力信号38の時間変動する出力信号パターンは、眠っている人間の現在の睡眠状態に依存する一方、しかしながら、出力信号38は生体生理信号と必ずしも同期又は相関していない。
【0069】
出力信号28、38、44は、ワイヤレス接続又は有線接続を介して夫々の出力ユニットに送信される。さらに、例えば出力ユニット30、34、40のような出力ユニットは、処理ユニット18に組み込まれてもよい。
【0070】
図1に示される実施例において、非接触型の呼吸及び/又は心拍センサ47が設けられ、有線接続又はワイヤレス接続により前記処理ユニット18に接続される。例えば、呼吸性洞性不整脈のため、心拍は呼吸信号から決められる。
【0071】
例えば、呼吸及び/又は心拍センサ47は、赤外線光源を含む光電脈波(photoplethysmographic)撮像装置(PPGI)及び例えば赤外線フィルタを備えるカメラである。それ故に、人間が自分の口を枕の上に置いたとしても、呼吸速度は取り込まれる。例えば、前記センサ47は、生体生理信号を心拍の形式で及び/又は生体生理信号を処理ユニット18により処理するための呼吸速度の形式で判断する。心拍及び呼吸速度は、特徴的なパターンで睡眠状態に依存する。例えば、レム睡眠に入るとき、呼吸速度及び心拍は大幅に増大する。それ故に、処理ユニット18は例えば、センサ47により取り込まれた少なくとも1つの生体生理信号を処理し、上述したように出力信号を生成するのに適応し、これはセンサ12及び/又は20からの信号を処理することに類似している。例えば、睡眠段階を検出することは、上述した信号に加えて又は代わって、心拍信号の特徴的特性及び/又はセンサ47により取り込まれる呼吸速度信号の特徴的特性に基づいている。例えば、心拍及び/又は呼吸速度は、睡眠段階検出ユニット46への入力として又は追加の入力として使用されてもよい。上述したように、時間変動する出力信号パターンを有する出力信号44は、眠っている人間の現在の睡眠状態に応じて選択される。修正した実施例において、センサ47は、センサ12及び/又は20の代わりに存在してもよく、任意には、異なる生体生理信号を取り込むための少なくとも1つのセンサと結合されている。
【0072】
呼吸速度及び/又は心拍センサ47は例えば、眠っている人間の胸壁の動きを非接触型の布地を介した測定により、心拍信号及び/又は呼吸速度信号を供給するのに適応するマイクロ波のドップラーレーダーセンサを代わりに又は加えて含んでもよい。
【0073】
図1に示される実施例において、任意に、カメラ48の形式の画像取得装置が設けられ、有線接続又はワイヤレス接続により処理ユニット18に接続される。例えば、カメラ48は枕の上に配される。前記処理ユニット18は、この画像取得装置の画像信号から、枕10の上に頭があるかを判断する、及び/又は頭の向き及び/又は位置を決定するのに適応する。例えば、処理ユニット18は、枕10上の頭の向き及び/又は位置の検出に基づいて、そのセンサのセンサ測定値が処理されるべきセンサ12を選択する。センサ47がカメラを含む場合、このカメラも同様に画像取得装置を形成してもよく、カメラ48の代わりに使用されてもよい。
【0074】
図2は、例えば図1の実施例において枕10の代わりに設けられる枕10'の他の実施例を示す。この枕10'は、上述した枕10に類似であり、例えば上述したように配列及び接続される、同じセンサ12、布地の表層14及び通信ユニット16を有する。しかしながら、枕10'は、通信ユニット16に接続される圧力センサ50を有する。これら圧力センサ50の圧力信号は、処理ユニット18に送信されてもよい。処理ユニット18は例えば、これら圧力信号に基づいて枕10'の上に頭があるかを判断するのに適応する。さらに、例えば処理ユニット18は、前記圧力信号に基づいて枕10'上の頭の向き及び/又は位置を決定するのに適応する。それ故に、カメラ48の画像信号に加えて又は代わって、圧力センサ50の圧力信号が枕10'上の頭の向き及び/又は位置を決定するのに使用される。それ故に、処理すべきであるセンサの取り込まれる信号は、決定した頭の向き及び/又は位置に基づいて選択される。
【0075】
図3及び4は、睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むための少なくとも1つのセンサ54を有する装置52、及びこの装置52の処理ユニット18への接続を概略的に示す。前記センサ54は、生体生理信号を処理ユニット18に送信するための通信ユニット56に接続されている。図3において前記接続はワイヤレス接続であり、図4において前記接続は有線接続である。2つ以上の装置52が前記処理ユニット18に接続されてもよい。例えば、装置52は枕10でよいし、センサ54はセンサ12でよいし、及び通信ユニット56は通信ユニット16でもよい。さらに、例えば装置52はベッドのシーツ22でよいし、センサ54はセンサ20でよいし、及び通信ユニット56は通信ユニット26でもよい。処理ユニット18は装置52に含まれてもよい。例えば、処理ユニット18は枕10に含まれてもよい。
【0076】
図5は、ヘッドバンド58を着用して眠っている人間の少なくとも1つの脳波信号を取り込むためのセンサ12を有する、ヘッドバンド58の形式の柔軟な装置12の一例を示す。さらに、このヘッドバンド58は、人間のEOG信号を取り込むための少なくとも1つのEOGセンサ60を有する。例えば、EOGセンサ60が眼の上に位置決められるように、人間がヘッドバンド58を配置する。
【0077】
例えば、センサ12及び少なくとも1つのEOGセンサ60は、前記夫々のセンサ12、60により取り込まれる信号を、図3の実施例に類似する処理ユニット18に送信するためのヘッドバンド58に組み込まれる通信ユニット56に接続される。このヘッドバンド58は、睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むための少なくとも1つのセンサを含む柔軟なヘッドギア(headgear)の一例である。例えば、前記センサ12及び60は、非接触型のセンサである。例えば、前記センサ12及び60は、前記柔軟なヘッドバンド58の布地の表層62で覆われている。
【0078】
ヘッドバンド58は、図1の実施例の枕10及び/又はベッドのシーツ22の代わりに又は加えて設けられてもよい。例えば、枕10のセンサ12の信号を処理する代わりに又は加えて、ヘッドバンド58のセンサ12の信号及び/又は少なくとも1つのEOGセン60の信号が処理ユニット18により処理されてもよく、それにより上述したような出力信号が生成する。ヘッドバンド58を設けることは、信号の取り込みが睡眠対象の枕の上の位置に依存するのを減らすという利点を持っている。出力信号28、38及び/又は44が例えばEOGセンサ60からのEOG信号、並びに処理ユニット18に記憶又は生成されている信号パターンに基づいて生成されるとき、眠っている人間の急速眼球運動(レム)が可視化及び/又は可聴にしてもよい。例えば、変動する出力信号パターンは、レム睡眠段階中の変動する眼球運動を反映してもよい。前記センサ12の脳波信号及び/又は前記センサ60のEOG信号に基づいて出力信号を生成することにより、ある意味で、眠っている人間の夢が可視化及び/又は可聴にする。
【0079】
ある例において、処理ユニット18は、装置52、例えばヘッドバンド58に組み込まれてもよい。例えば、装置52、例えばヘッドバンド58は、出力ユニット、例えば出力ユニット34と同様に、処理ユニット18を有する。例えば、ヘッドバンド58は、音声出力信号を可聴にさせるために、イヤホン又はヘッドホンの形式のスピーカー36を有する。例えば、センサ12、60と処理ユニット18との間に有線接続が存在している。それ故に、生体生理信号を処理するための装置は、処理ユニット18及び任意に出力ユニットを有するヘッドバンド58でもよい。例えば、このヘッドバンド58が前記装置に給電するためのバッテリーを有してもよい。前記ヘッドバンド58は、生体生理信号を処理するための携帯型装置に対する一例である。
【0080】
図6において、2つのヘッドバンド58、58'を有する生体生理信号を処理するためのシステムが示され、これらヘッドバンドの各々は、図5の実施例に説明したようなセンサ12及び60を持つ。図6の実施例において、ヘッドバンド58のセンサの信号を処理するための通信ユニット18がヘッドバンド58'に含まれる。それに対応して、ヘッドバンド58'のセンサの信号を処理するための処理ユニット18'がヘッドバンド58に含まれる。これらセンサ信号は、夫々のヘッドバンド58、58'の夫々の通信ユニット56の間をワイヤレス接続を介して送信される。さらに、例えば、出力ユニット34及び/又は出力ユニット40は、夫々のヘッドバンド58、58'に含まれてもよい。それ故に、ヘッドバンド58を着用して眠っている人間の脳波信号及び/又はEOG信号は、これら信号を可視化する又はこれら信号を可聴にさせるために、パートナーのヘッドバンド58'にワイヤレス送信されてもよい。
【0081】
代替実施例において、夫々のヘッドバンド58、58'のセンサ信号を処理するための処理ユニット18、18'が当該ヘッドバンド58、58'に含まれてもよく、これら夫々の処理ユニットにより生成される出力信号が他方のヘッドバンド58'58に含まれる出力ユニット43又は40にワイヤレス送信されてもよい。
【0082】
それ故に、図6の実施例において、生体生理信号を処理するためのシステムが設けられ、前記システムは、処理ユニットと関連する夫々の少なくとも1つのセンサにより取り込まれる少なくとも1つの生体生理信号を処理するための2つの前記処理ユニットを有する。この意味で、前記システムは、図1と一緒に上述したように、生体生理信号を処理するための2つの装置を結合している。
【0083】
図7は、装置52が柔軟な赤ちゃん帽である実施例を示し、この赤ちゃん帽は、赤ちゃん帽を着用して眠っている赤ちゃんの少なくとも1つの脳波信号を取り込むためのセンサ12を有する。図3の実施例と類似して、処理ユニット18と通信するための通信ユニット56が赤ちゃん帽64に含まれてもよい。例えば、この処理ユニット18及び少なくとも1つの出力ユニット、例えば出力ユニット40が赤ちゃん用のベッドに含まれてもよい。これは図1の実施例の一例であり、ここで赤ちゃん帽64が枕10に加えて又は代わって設けられてもよい。例えば、処理ユニット18の出力信号の可視化は、ベッドに埋め込まれた出力ユニット40の照明素子を使用することで行われてもよい。それ故に、例えば赤ちゃんがぐっすりと眠っている場合、ベッドは緑色の鮮やかな光のパターンを点灯し、赤ちゃんが眠れていない場合、ベッドは異なるパターン及び/又は異なる色のパターンで点灯することができる。
【0084】
上述したように、例えば、本発明は、睡眠状態を可視化する、睡眠状態を可聴にさせる、又は一般に睡眠対象の睡眠状態又は夢に関する人間が知覚できる出力信号を作成することを可能にする。例えば、本発明は、自分の赤ちゃん、子供又は愛する者がぐっすりと寝ていることが分かることを人々に可能にする。さらに、例えば本発明は、彼らの睡眠及び/又は夢を何らかの方法で具体化させることを可能にする。例えば、人が他人の睡眠を、面白い及び/又は楽しませる方法で監視を可能にする民生用の装置が供給される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むための複数のセンサ、
頭の位置及び/又は向きを決めるための画像取得装置、並びに
前記画像取得装置から、入力に従う少なくとも1つのセンサを選択するためであり、前記少なくとも1つの生体生理信号を処理し、それにより前記少なくとも1つの生体生理信号に基づくと共に、前記処理ユニットに記憶又は生成されている信号パターンに基づいて、出力信号を生成するための処理ユニットであり、前記出力信号は時間変動する出力信号パターンを有し、前記出力信号パターンは前記睡眠対象の現在の睡眠状態に依存している、処理ユニット
を有する生体生理信号を処理するための装置。
【請求項2】
前記生体生理信号は、脳波信号である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記出力信号を人間が知覚できる形式で再現するための出力ユニットをさらに有する請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記センサを有する枕をさらに有する請求項1、2又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記画像取得装置は、赤外線カメラである請求項1乃至4の何れか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記出力信号は、二次元図形信号である請求項1乃至5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記出力信号は、時間変動する強度及び/又は色調を持つ色信号を有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記出力信号は、音声信号である請求項1乃至7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記出力信号は、記憶装置に記憶される請求項1乃至8の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
睡眠対象の一部の画像を取得するステップ、
睡眠対象の少なくとも1つの生体生理信号を取り込むステップ、並びに
前記少なくとも1つの生体生理信号を処理ユニットを用いて処理し、それにより前記少なくとも1つの生体生理信号に基づくと共に、前記処理ユニットに記憶又は生成されている信号パターンに基づいて、出力信号を生成するステップであり、前記出力信号は時間変装する出力信号パターンを有し、前記出力信号パターンは前記睡眠対象の現在の睡眠状態に依存している、ステップ
を有する、生体生理信号を処理する方法。
【請求項11】
コンピュータ上で実施されるとき、請求項10に記載の方法を実行するためのコンピュータプログラム又はコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項12】
請求項10に記載の方法のステップを実行するためのコンピュータプログラムを含んでいるデータ担体。
【請求項13】
請求項11に記載のコンピュータプログラムを実行するためのコンピュータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−522559(P2012−522559A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502847(P2012−502847)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051276
【国際公開番号】WO2010/113077
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】