説明

生産装置及び生産システム

【課題】投入搬出口から作業室内に搬入された作業ユニットを装置内で容易に移動させること。
【解決手段】箱状の装置本体と、装置本体を、下側の作業準備室2と、上側の作業室とに仕切る平板状の隔壁部材と、作業準備室の内部から隔壁部材の位置まで昇降可能な可動床部8と、作業準備室内に設けられ、可動床部を昇降させる昇降機構と、可動床部に対して着脱可能に設けられ、作業を行う作業ユニットと、作業ユニットを作業準備室内に対して出し入れするために、作業準備室を外部と仕切る側壁部2a、2b、2c、2dに設けられた投入排出口22と、作業準備室内において、投入排出口と昇降機構により下降された可動床部との間の平面領域内で、作業ユニットの下面に駆動力を付勢して、作業ユニットを少なくとも2方向に搬送する搬送機構24と、を備える生産装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産装置及び生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工業製品の生産のために、ワークを搬送する搬送手段を用いて、作業ロボットや、組立作業、締結作業、調整または検査作業などの各種作業ユニットを順次並べて、生産ラインを構築している生産装置が見られる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
近年、製品の小型、高精度化に伴い、特に精密機器では高品質を維持する為に、クリーン環境下での生産が必要とされる。
【0003】
特許文献1に記載の生産装置では、組立、締結結合、調整、検査を行う作業手段をクリーン化された室内ユニット(作業ユニット)とし、この室内ユニットを並設し、微小部品の組立作業、締結結合作業、調整作業、検査作業を室内ユニットで行う製造システムを構築している。
【0004】
特許文献2に記載の生産装置では、部品の供給、接着剤塗布、接合の各作業をモジュール(作業ユニット)化し、これらのモジュールを、微細部品を組み立てる組立工程に合わせて卓上に隣接して微細部品の組立装置を構築している。
【0005】
特許文献1及び特許文献2に記載されたいずれの生産装置においても、作業ユニットの設置位置が決められており、生産装置の操作者がその設置位置に作業ユニットを直接設置する。
【特許文献1】特許第3094669号公報
【特許文献2】特開2005−81453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の生産装置では、各作業ユニットの設置位置に作業ユニットを直接設置する際に、作業ユニットを設置位置まで操作者が移動させる必要があるため、作業ユニットの移動が困難である、という問題がある。
【0007】
特に、クリーン環境下で外部と仕切られた空間内に作業ユニットを移動させる場合、クリーン環境を維持したまま作業ユニットを移動させる必要があり、作業ユニットの移動は一層困難である、という問題がある。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、投入搬出口から作業室内に搬入された作業ユニットを装置内で容易に移動させることができる生産装置及び生産システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る生産装置は、ワークに対して作業を行う生産装置であって、箱状の装置本体と、前記装置本体を、下側の作業準備室と、上側の作業室とに仕切る平板状の隔壁部材と、前記作業準備室の内部から前記隔壁部材の位置まで昇降可能な可動床部と、前記作業準備室内に設けられ、前記可動床部を昇降させる昇降機構と、前記可動床部に対して着脱可能に設けられ、前記作業を行う作業ユニットと、前記作業ユニットを前記作業準備室内に対して出し入れするために、前記作業準備室を外部と仕切る側壁部に設けられた投入排出口と、前記作業準備室内において、前記投入排出口と前記昇降機構によって下降された前記可動床部との間の平面領域内で、前記作業ユニットの下面に駆動力を付勢して、前記作業ユニットを少なくとも2方向に搬送する搬送機構と、を備えることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る生産装置によれば、投入排出口と可動床部との間の平面領域内で、搬送機構によって作業ユニットを少なくとも2方向に搬送することができる。このため、投入排出口を通して搬入した作業ユニットを、その投入排出口から可動床部に移動させることができる。そして、この可動床部を隔壁部材の位置まで上昇させることで、作業ユニットを外部と仕切られた空間である作業室に搬入することができる。この結果、作業ユニットを投入排出口から作業室内に容易に移動させることができる。
【0011】
また、本発明に係る生産装置では、前記搬送機構は、前記作業ユニットに前記駆動力を付勢すると共に、付勢する方向をそれぞれ独立に変えることができる複数の搬送ユニットが、前記平面領域内では前記作業ユニットの下面に3個以上当接する間隔で設けられてなること、が好ましい。
【0012】
この場合、搬送機構を構成する搬送ユニットが駆動力を付勢する方向をそれぞれ独立に変えることができるので、作業ユニットの下面に3個以上当接する搬送ユニットのそれぞれの駆動力の付勢方向を変えることで、搬送方向を種々の方向に変更することができる。
【0013】
また、本発明に係る生産装置では、前記搬送ユニットは、少なくとも鉛直軸回り及び水平軸回りに回転自在に支持された回転体、及び該回転体を回転させる回転駆動部を有すること、が好ましい。
【0014】
また、本発明に係る生産装置では、前記回転体は、互いに直交する3軸回りに回転自在に支持された球体であり、前記回転駆動部は、超音波振動子を用いた超音波モータであること、が好ましい。
【0015】
この場合、回転駆動部として超音波モータを用いることで、球体を回転させるために必要な電動機の構成を簡素なものにすることができる。
また、回転体が球体なので、作業ユニットの下面と回転体とが点接触し、回転体が鉛直軸回りに回転する場合であっても、作業ユニットとの摩擦による駆動力の損失が少なくて済む。そのため、作業ユニットの搬送を効率良く行うことができる。
【0016】
また、本発明に係る生産装置では、前記搬送ユニットの一部は、前記可動床部と上下方向に重なる領域に設けられ、前記可動床部には、前記搬送ユニットの一部を下側から挿通可能とする開口が設けられ、前記昇降機構は、前記搬送ユニットの一部の上端部より前記可動床部の上面が低くなる位置まで、前記可動床部を下降できるようにしたこと、が好ましい。
【0017】
この場合、昇降機構によって可動床部を下降した状態で、可動床部の開口を通して上端部が可動床部上に突出された搬送ユニットによって作業ユニットを可動床部上に搬送し、昇降機構で可動床部を上昇させることで作業ユニットを可動床部上に受け渡すことができる。また、その逆の動作によって、可動床部上の作業ユニットを搬送機構に受け渡すことができる。これにより、作業ユニットの受け渡しを円滑に行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る生産装置では、前記作業ユニットを前記搬送機構と前記可動床部との間で移し替える移し替え機構を備えること、が好ましい。
【0019】
この場合、移し替え機構を備えているので、移し替え機構によって搬送機構と可動床部との間で作業ユニットの移し替えを円滑に行うことができる。
【0020】
また、本発明に係る生産装置では、前記作業ユニットの下面は、全ての前記作業ユニットで共通の大きさであること、が好ましい。
【0021】
この場合、作業ユニットの下面の大きさが共通なので、作業ユニットの搬入出、交換を容易に行うことができる。
【0022】
また、本発明に係る生産システムは、上記本発明に係る生産装置が複数隣接され、互いに隣接された前記生産装置のそれぞれが前記投入排出口で連通されることで、前記複数の生産装置の各搬送機構によって前記作業ユニットを前記複数の生産装置の間で搬送できるようにしたことを特徴とするものである。
【0023】
本発明に係る生産システムによれば、隣接している生産装置の投入排出口を通じて、複数の生産装置間で作業ユニットを搬送することができるので、複数の生産装置を組み合わせて多様な生産に対応することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る生産装置及び生産システムによれば、投入搬出口から作業室内に搬入された作業ユニットを装置内で容易に移動させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る第1実施形態の生産装置を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る第1実施形態の生産装置を示す模式的な斜視図である。図2は、本発明に係る第1実施形態の生産装置を示す模式的な平面図である。図3は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の制御部を含む機能構成を示す機能ブロック図である。図4(a)は、可動床部及び昇降台の分解斜視図である。図4(b)は、作業準備室の模式的な断面図である。図5(a)は、作業準備室の模式的な平面図である。図5(b)は、図5(a)における投入排出口付近の部分拡大図である。図6は、搬送ユニットの正面図である。図7は、搬送ユニットの側面図である。図8は、作業ユニットの一例の模式的な斜視図である。
【0026】
本実施形態に係る生産装置1は、図1から図3に示すように、作業準備室2、作業室3及び制御部4を有する装置本体5と、作業ユニット6とを備える。
【0027】
装置本体5は、図1に示すように、箱状であって、平板状の隔壁部材7により、隔壁部材7の下側の作業準備室2と、隔壁部材7の上側の作業室3とに仕切られている。
【0028】
作業準備室2は、隔壁部材7の下側に、隔壁部材7を天井部とし、四方を側壁部2a、2b、2c、2dに囲まれて外部と仕切られた空間である。ここで、側壁部2aは、図1における左側面の側壁であり、右側面の側壁部2cと対向している。また、側壁部2bは、図1における正面の側壁であり、背面の側壁部2dと対向している。
【0029】
隔壁部材7には、図1及び図2に示すように、側壁部2a、2b、2cと隔壁部材7とがそれぞれ接する三辺に沿う内側のコの字状の領域に、平面視矩形状の孔71a、71b、71c、71dがそれぞれ設けられている。即ち、側壁部2aと隔壁部材7とが接する辺に沿って孔71aが設けられ、側壁部2bと隔壁部材7とが接する辺に沿って孔71b、71cがそれぞれ設けられ、側壁部2cと隔壁部材7とが接する辺に沿って、孔71aと対向する位置に孔71dが設けられている。
なお、以下では、各孔71を区別する必要がない場合には、単に孔71と称する。
【0030】
隔壁部材7の各孔71に対しては、各孔71をほぼ塞ぐことができる矩形状の床面部84を有する可動床部8が、作業準備室2の内部から進退可能に配置されている。
可動床部8は、図4(a)に示すように、後述する昇降機構23に取り付けられる取付部82と、取付部82から水平方向に延ばされた平板部83と、平板部83の上面で孔71に内嵌可能な矩形状に、隔壁部材7と略等しい厚みだけ突出された床面部84とからなるものである。また、可動床部8には、後述する搬送ユニット241の上端部より低くなる位置まで可動床部8の床面部84の上面が下降した場合、下面側から上面側に搬送ユニット241の回転体241bが挿通するように、挿通円孔(可動床部の開口)81が形成されている。本実施形態では、挿通円孔81は、床面部84の各辺の中間部の近傍にそれぞれ1つずつ設けられている。
なお、以下では、各可動床部8を区別する必要がある場合には、孔71a、71b、71c、71dに対応させて、可動床部8a、8b、8c、8dと称する。
【0031】
各可動床部8上には、図1及び図2に示すように、矩形板状のパレットPに載置された作業対象であるワークW、或いは矩形状の底部62を有する作業ユニット6が、可動床部8に対して着脱可能に設けられている。作業ユニット6の底部62或いはパレットPの矩形形状は、長方形、正方形のいずれでも良いが、本実施形態では一例として、パレットPの下面及び作業ユニット6の底部62の下面は、いずれも一辺の長さがD1の正方形に統一されている場合を説明する。
【0032】
また、側壁部2bには、図1及び図5(a)に示すように、側壁部2bに沿って設けられた隔壁部材7の2つの孔71b、71cに応じて、孔71b、71cの側壁部2bに沿った一辺とほぼ同じ範囲で開口された矩形状のユニット収納口21b、21cがそれぞれ設けられている。また、側壁部2cにも同様に、側壁部2cに沿って設けられた隔壁部材7の孔71dに応じて、ユニット収納口21dが設けられ、また、側壁部2aにも同様に、側壁部2aに沿って設けられた隔壁部材7の孔71aに応じて、ユニット収納口21dと対向する位置にユニット収納口21aが設けられている。
なお、以下では、各ユニット収納口21a、21b、21c、21dを区別する必要がない場合には、単にユニット収納口21と称する。
【0033】
ユニット収納口21の高さ方向の開口幅は、作業ユニット6の側面視の大きさよりも大きく形成されており、このユニット収納口21を通して、作業準備室2と外部との間で、作業ユニット6を出し入れすることができる。
【0034】
また、側壁部2bのユニット収納口21b、21cの間には、ユニット収納口21の大きさと略等しい大きさの開口である矩形状の投入排出口22bが形成されており、側壁部2dには、投入排出口22bと対向する位置に投入排出口22dが形成されている。また、側壁部2cのユニット収納口21dと隣接した位置にも、投入排出口22cが形成されており、側壁部2aには、投入排出口22cと対向する位置に投入排出口22aが形成されている。
なお、以下では、各投入排出口22a、22b、22c、22dを区別する必要がない場合には、単に投入排出口22と称する。
【0035】
また、作業準備室2の内部には、図4(b)、図5(a)及び図5(b)に示すように、昇降機構23と、搬送機構24と、カメラ25とが設けられている。
【0036】
昇降機構23は、例えばボールネジや駆動モータ等からなる駆動部によってリニアガイドに沿ってスライダを駆動するステージ等で構成され、図4(b)に示すように、スライダに取り付けられた可動床部8の取付部82を昇降させる移動機構である。昇降機構23の昇降範囲は、可動床部8の床面部84の上面が後述する搬送ユニット241の上端部より低い位置である下限位置P1から、可動床部8の平板部83の上面が隔壁部材7に接触する上限位置P2までの範囲である。
【0037】
昇降機構23によって可動床部8が下限位置P1に移動されたときには、可動床部8はユニット収納口21aより下方にあり、作業ユニット6をユニット収納口21aから挿入して可動床部8a上に載せることができる。また、可動床部8が上限位置P2に移動されたときには、可動床部8の床面部84は隔壁部材7に整列した状態となる。なお、図4(b)では、可動床部8aに対応して設けられた昇降機構23について示しているが、他の可動床部8b、8c、8dに対応して設けられた昇降機構23も同様の構成からなる。
【0038】
また、隔壁部材7の下部の作業準備室2側には、可動床部8が上限位置P2から下降したときに、隔壁部材7の各孔71を塞ぐ平板状の密閉手段233がそれぞれ設けられている。
密閉手段233は、可動床部8が上限位置P2に上昇されているときには、図示2点鎖線のように水平方向に退避されている。
この密閉手段233により孔71を塞ぐことにより、作業準備室2側から作業室3内への塵の浸入を防止することができる。なお、本実施形態の生産装置1では、可動床部8上に作業ユニット6及びワークWが配置されていない場合、可動床部8は常に下限位置P1にあり、孔71は密閉手段233により塞がれている。
【0039】
搬送機構24は、図4(b)及び図5(a)に示すように、各投入排出口22a、22b、22c、22dと可動床部8a、8b、8c、8dとの間の水平な平面領域内で作業ユニット6を搬送するもので、作業ユニット6に駆動力を付勢する複数の搬送ユニット241からなる移動機構である。
【0040】
搬送ユニット241は、図6及び図7に示すように、鉛直上方に向けて配置された回転軸241dを、回転軸241dの軸心(鉛直軸)A1回りに回転させる第1のアクチュエータ241aと、回転軸241dの上端部に固定されたU字型のハウジングHと、ハウジングHによって水平方向に沿った状態で、両端が回転可能に支持された水平シャフト241eと、回転中心が水平シャフト241eの軸心(水平軸)A2に一致して、水平シャフト241eの中間部に固定され、母線が円弧状の樽型形状とされた回転体241bと、水平シャフト241eを軸心A2回りに回転させる第2のアクチュエータ241cとを備える。
回転体241bの固定位置は、回転体241bの上側頂部uが回転軸241dの軸心A1上に位置するように設定されている。
【0041】
この搬送ユニット241によれば、第2のアクチュエータ241cによって、回転体241bを軸心A2回りの一方向、例えば図7における時計回り方向に回転させることで、回転体241bの上側頂部uと当接する面に対して、上側頂部uを含み軸心A1に直交する水平面での接線方向である駆動方向K(図7の左から右方向)に駆動力を付勢することができる。
また、第1のアクチュエータ241aによって、ハウジングHを軸心A1回りに旋回させることで回転体241bを軸心A1回りに回転させ、駆動方向Kの向きを水平面内で変えることができる。
また、回転体241bの上側頂部uを作業ユニット6の下面と点接触で接触させることができるので、回転体241bが軸心A1回りに回転する場合であっても、当接する面との摩擦による駆動力の損失が少なくて済み、搬送を効率よく行うことができる。
【0042】
各搬送ユニット241は、図4(b)に示すように、同一の水平面内に各回転体241bの上側頂部uが整列された状態で作業準備室2内に配置されている。
また、これら搬送ユニット241は、図5(a)に示すように、投入排出口22a、22cと等しい幅で、投入排出口22aから投入排出口22cまで側壁部2aに対して直交する方向に真直に延びる帯状領域L1内に、平面視千鳥状に配置されている。図5(b)に示すように、各搬送ユニット241の帯状領域L1の長手幅方向の配列ピッチはピッチD22(但し、D22<D1)であり、帯状領域L1の短手幅方向に平行に配列された3列の配列ピッチは、ピッチD21/2(但し、D21<D1)である。帯状領域L1の短手幅方向の3列のうち、外側の2列は帯状領域L1の長手幅方向及び短手幅方向に沿う正方格子状に整列されており、中間の1列は帯状領域L1の長手幅方向にD22/2だけずらされることで、全体として千鳥状に配列されている。ここで、搬送ユニット241の配列位置の基準は、各搬送ユニット241の軸心A1であり、ピッチD22、ピッチD21/2は、上側頂部uの配列ピッチになっている。
なお、本実施形態では、ピッチD21及びピッチD22は等しい長さとしている。従って、本実施形態では、各搬送ユニット241の斜め方向の隣接ピッチD23は全て等しく、D23=D21・(√2)/2である。
【0043】
このように各搬送ユニット241を配置することにより、帯状領域L1に載置された作業ユニット6及びパレットPは、下面で4つ又は5つの上側頂部uに当接して支持される。
【0044】
また、投入排出口22b、22dと等しい幅で、投入排出口22bから投入排出口22dまで側壁部2bに対して直交する方向に真直に延びる帯状領域L2、及びユニット収納口21a、21dと等しい幅で、ユニット収納口21aからユニット収納口21dまで側壁部2aに対して直交する方向に真直に延びる帯状領域L3にも、帯状領域L1と同様の位置関係で平面視千鳥状に複数の搬送ユニット241が配列されている。
このように本実施形態では、帯状領域L2は帯状領域L1及び帯状領域L3とそれぞれ交差する位置関係にあり、それぞれが交差する矩形状の領域を以下では交差領域Q2、Q3と称することにする。この交差領域Q2、Q3内では、搬送ユニット241は各交差領域Q2、Q3の四隅及び中央に合計5つ配置されている。
【0045】
ここで、方向参照の便宜のため、上側頂部uが整列されている水平面内において、側壁部2aと側壁部2bとの交点を原点OとしたXY座標系を定義する。このXY座標系では、X軸方向を、側壁部2aと直交し、投入排出口22aから投入排出口22cに向かう方向を正とする方向とし、Y軸方向を、側壁部2bと直交し、投入排出口22bから投入排出口22dに向かう方向を正とする方向とする。
【0046】
また、搬送ユニット241は、可動床部8b、8cと上下方向に重なる領域にも、隣接する帯状領域L1の搬送ユニット241の配列に整合する平面視千鳥状に設けられている。本実施形態の場合、これらの領域に設けられた搬送ユニット241、及び帯状領域L3内で可動床部8a、8dと上下方向に重なる領域に設けられた搬送ユニット241は、可動床部8が下限位置P1に下降したとき、図6及び図7に示すように、各回転体241bが可動床部8の各挿通円孔81に挿通され、上側頂部uが可動床部8の上面に突出する状態になる。
【0047】
カメラ25は、搬送機構24全体を撮影できる広角カメラであり、図4(b)に示すように、隔壁部材7の下面に設けられている。カメラ25で撮影した画像データは、制御部4に送出される。なお、カメラ25は、全体として搬送機構24の画像を撮影できれば数に制限はなく、複数台を用いて全体画像を撮影してもよい。
【0048】
作業室3は、図1に示すように、隔壁部材7の上側に、隔壁部材7を床部として、側面と上方を覆うように設けられた直方体状のカバー31によって外部と仕切られた空間である。本実施形態では、作業室3の一つの側面は制御部4を内蔵する直方体状の筐体4aによって塞がれている。
なお、制御部4は、装置本体5内に設けられていればよく、例えば、作業準備室2内若しくは作業室3内に設けられていても構わない。この場合、制御部4の筐体4aを省略し、カバー31によって、隔壁部材7の四方を囲むように形成してもよい。
【0049】
作業室3内には、図1及び図2に示すように、隔壁部材7の上面の可動床部8bと可動床部8cとの間に、ワークWを載置するステージ32が設けられ、ステージ32及び可動床部8に囲まれた位置に、作業ロボット33が設けられている。
【0050】
作業ロボット33は、リンク部材が複数の可動関節で接続されている多関節型の作業アーム331を有する。
本実施形態の作業アーム331の先端には、ワークWの搬送を行う搬送用作業ツール332aが着脱自在に装着されている。また、作業アーム331は、全ての可動床部8に届く長さに形成されており、可動床部8上に取り付けられた作業ユニット6及びパレットP間でワークWを搬送することができる。
なお、本実施形態の搬送用作業ツール332aは、ワークWを挟持して搬送するものであり、ワークWの挟持する動作によって、後述する接着剤塗布作業ユニット6aに設けられる操作レバー61bを操作することができる。
【0051】
また、作業ロボット33の近傍に配置されたツールマガジン333には、複数種類の作業ツール332が収容されている。ツールマガジン333には、搬送用作業ツール332a以外にも、薄物部品を扱う吸着ハンド、部品同士を組み立てる組立ツール、溶着、切断等を行うレーザツール、部品の加工を行う回転ツール等が収容されている、これらの作業ツール332は、作業アーム331の先端に取り付けられている作業ツール332と交換することができる。
【0052】
カバー31は、上面にクリーンユニット31aを備えている。クリーンユニット31aは、作業室3内の空気を清浄にして、生産装置1の作業環境を清浄に維持するものである。
【0053】
制御部4は、図3に示すように、CPU、RAM及び外部記憶装置を有するコンピュータ等の適宜のハードウェアで構成されるものである。制御部4には、生産装置1内で作業ユニット6やパレットPの搬送する経路に関する搬送情報等を、生産装置1を操作する操作者が入力するための入力部4b、及びカメラ25が電気的に接続されている。制御部4は、カメラ25から送出された画像データを画像処理し、搬送機構24上の作業ユニット6或いはパレットPの位置及び向きを判定することができる。制御部4は、入力部4b及びカメラ25から入力された情報等に基づいて、制御用プログラムを実行することで、搬送機構24、昇降機構23及び作業ロボット33等、装置本体5の各機構を制御することができる。特に、搬送機構24の制御に関しては、各搬送ユニット241を独立して制御することができる。
なお、作業ユニット6の操作に関しては、作業ロボット33を制御して作業ユニット6を操作しても構わないし、作業ユニット6の作業機構61を図示しないコネクタ等を介して電気的に接続させて直接制御しても構わない。
【0054】
作業ユニット6は、図1及び図2に示すように、加工、組立、調整、計測、洗浄、接着、検査、溶接、ハンダ付け等の各種作業のうち、少なくともいずれかの作業を行う作業機構61と、作業機構61が固定された底部62とを備える。なお、図1及び図2に示す作業ユニット6は、見易さのため、作業機構61を簡略化して示している。
【0055】
作業ユニット6の一例として、図8に示す接着剤塗布作業機構61aを有する接着剤塗布作業ユニット6aを挙げることができる。接着剤塗布作業機構61aは、接着剤の充填されたシリンジSをXYZステージ611で底部62上を移動自在に支持したものである。これにより、底部62上にワークWを配置したときに、ワークW上の接着剤塗布位置に移動して接着剤を塗布することができるようになっている。また、本実施形態の接着剤塗布作業機構61aは、底部62の上面で、接着剤塗布作業機構61aの側面側に設けられた操作レバー61bを利用して操作を行う。
【0056】
次に、上述したように構成された生産装置1の動作について説明する。
図9は、搬送機構の動作を説明するための工程説明図である。図10(a)は、搬送ユニットによる搬送の動作を説明するための工程説明図である。図10(b)は、搬送ユニットによる搬送方向の変更の動作を説明するための工程説明図である。図10(c)は、搬送ユニットによる向きの転換の動作を説明するための工程説明図である。図11(a)は、搬送ユニットによる搬送機構から可動床部への移し替え動作を説明するための工程説明図である。図11(b)は、搬送ユニットによる搬送機構から可動床部への移し替え動作を説明するための工程説明図である。図11(c)は、搬送ユニットによる搬送機構から可動床部への移し替え動作を説明するための工程説明図である。
なお、図10(a)、図10(b)及び図10(c)では、図面の見易さのため、接着剤塗布作業ユニット6aの図示を省略している。また、図11(a)、図11(b)及び図11(c)に示す接着剤塗布作業ユニット6aでは、接着剤塗布作業機構61aを簡略化して図示している。
【0057】
始めに、外部から接着剤塗布作業ユニット6aを作業室3内に搬入する動作について説明する。
まず、図9に示すように、操作者が、投入排出口22aから接着剤塗布作業ユニット6aを投入排出口22a近傍の搬入位置Q1に搬入し、制御部4の入力部4bから搬送情報を入力する。本実施形態では、一例として、搬入位置Q1に搬入された接着剤塗布作業ユニット6aを、交差領域Q2を経由して交差領域Q3まで搬送し、交差領域Q3で向きを180度回転させた後、可動床部8dまで搬送するという搬送情報を入力する。
【0058】
以下では、帯状領域L1内において、投入排出口22aと交差領域Q2との間の領域を搬送領域M1、帯状領域L2内において、交差領域Q2と交差領域Q3との間の領域を搬送領域M2、帯状領域L3内において、交差領域Q3とユニット収納口21dとの間の領域を搬送領域M3と称する。
【0059】
搬送情報入力後、制御部4は、図10(a)に示すように、搬送領域M1内の搬送ユニット241を、駆動方向KをX軸正方向に合わせて駆動する(図示矢印E1参照)。これにより、図9に示すように、搬入位置Q1の各搬送ユニット241上に搬入された接着剤塗布作業ユニット6aには、搬送ユニット241からX軸正方向の駆動力が付勢され、接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q2に向けて搬送される。
【0060】
制御部4は、接着剤塗布作業ユニット6aが搬送領域M1から交差領域Q2に到達するまでの間、交差領域Q2内の搬送ユニット241の駆動方向KをX軸正方向に合わせておく。
【0061】
そして、制御部4は、カメラ25の画像から接着剤塗布作業ユニット6aの搬送位置を解析し、接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q2内に到達したことを検知すると、交差領域Q2内の搬送ユニット241を停止し、接着剤塗布作業ユニット6aを交差領域Q2内に停止させる。
【0062】
接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q2内で停止した後、制御部4は、図10(b)に示すように、交差領域Q2内の搬送ユニット241の回転軸241dを回転させて、駆動方向KをY軸正方向に向けて変更する。その後、制御部4は、図9に示すように、駆動方向Kを変更させた交差領域Q2内の搬送ユニット241の水平シャフト241eを回転させる。これにより、接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q3に向かうY軸正方向(図示矢印E2参照)に搬送される。
【0063】
制御部4は、接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q2から交差領域Q3に到達するまでの間、搬送領域M2、交差領域Q3内の搬送ユニット241の駆動方向KをY軸正方向に合わせておく。
【0064】
そして、制御部4は、カメラ25の画像から接着剤塗布作業ユニット6aの搬送位置を解析し、接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q3内に到達したことを検知すると、交差領域Q3内の搬送ユニット241を停止し、接着剤塗布作業ユニット6aを交差領域Q3内に停止させる。
【0065】
次に、制御部4は、接着剤塗布作業ユニット6aの向きを180度回転させる。
即ち、制御部4は、図10(c)に示すように、交差領域Q3内の中央の搬送ユニット241を停止した状態で、四隅の各搬送ユニット241の駆動方向Kを、これらの上側頂部uを結ぶ円上で、図示反時計回りの接線方向に変更する。そして、交差領域Q3内の四隅の搬送ユニット241を同時に駆動し、接着剤塗布作業ユニット6aを交差領域Q3内で180度回転させ、交差領域Q3内の搬送ユニット241を停止する。
【0066】
そして、制御部4は、カメラ25の画像データから、接着剤塗布作業ユニット6aの向きが180度回転されたかどうか判定し、もし、180度回転させていない場合には、上記と同様にして不足した回転角だけ回転させる。
【0067】
このようにして接着剤塗布作業ユニット6aの向きの180度回転が終了した後、制御部4は、交差領域Q3内の搬送ユニット241の駆動方向Kを、X軸正方向に向けて搬送する。その後、図9及び図11(a)に示すように、制御部4は、駆動方向Kを変更した交差領域Q3内の搬送ユニット241を駆動する。これにより、接着剤塗布作業ユニット6aは、ユニット収納口21dに向かうX軸正方向(図示矢印E3参照)搬送される。
【0068】
制御部4は、接着剤塗布作業ユニット6aが交差領域Q3から可動床部8dと重なる領域に到達するまでの間、搬送領域M3内の搬送ユニット241の駆動方向KをX軸正方向に合わせておく。
【0069】
そして、制御部4は、カメラ25の画像から接着剤塗布作業ユニット6aの搬送位置を解析し、接着剤塗布作業ユニット6aが下限位置P1に下降された可動床部8dの上方の可動床部8dと重なる領域内に到達したことを検知すると、図9及び図11(b)に示すように、搬送領域M3内の搬送ユニット241を停止し、接着剤塗布作業ユニット6aを可動床部8dと重なる領域内に停止させる。
【0070】
このとき、搬送領域M3では、搬送ユニット241の回転体241bの上側頂部uが、可動床部8dの挿通円孔81から可動床部8dの上面に突出されているので、接着剤塗布作業ユニット6aは、可動床部8dの床面部84の上面との隙間D4があるため、床面部84に触れることなく円滑に搬送される。
【0071】
次に、制御部4は、図11(c)に示すように、下限位置P1から上限位置P2まで可動床部8dを上昇させる。可動床部8dが下限位置P1から隙間D4分だけ上昇されると、可動床部8dの床面部84の上面が接着剤塗布作業ユニット6aの底部62の下面に接触し、接着剤塗布作業ユニット6aが床面部84上に移載される。そして、可動床部8dが上限位置P2に上昇されると、接着剤塗布作業ユニット6aが孔71dを通して作業室3内に搬入されることになる。
以上で、接着剤塗布作業ユニット6aを作業室3内への搬入が終了する。
【0072】
作業室3内の可動床部8dまで搬入された接着剤塗布作業ユニット6aを投入排出口22aから搬出する場合は、搬入する場合と逆の動作を行う。また、各可動床部8a、8b、8c、8d間の移動も同様に行うことができる。
また、作業ユニット6だけでなく、パレットPに載置されたワークWの搬入出、及び可動床部8間の移動も行うことができる。
【0073】
次に、生産装置1を利用して、ワークWに対して作業を行う場合の動作について説明する。以下では、可動床部8dに接着剤塗布作業ユニット6aが取り付けられ、可動床部8aに他の作業ユニット6が取り付けられ、可動床部8bに複数のワークWが載置されたパレットPが取り付けられ、可動床部8cに作業されたワークWを載置するパレットPが取り付けられた場合を例に挙げる。また、ワークWに接着剤を塗布した後、可動床部8a上の作業ユニット6に搬送し、他の作業を行うものとする。
【0074】
まず、制御部4は、作業ロボット33に、可動床部8bに取り付けられたパレットP上のワークWを把持させて、このワークWを接着剤塗布作業ユニット6aに搬送させた後、操作レバー61bを操作させ、接着剤塗布作業機構61aによってワークWに接着剤を塗布させる。その後、制御部4は、作業ロボット33に、接着剤を塗布し終えたワークWを可動床部8a上の作業ユニット6に搬送させ、必要に応じて作業ツール332を切り替えた後、他の作業を行わせる。
【0075】
ワークWに対して予定された全ての作業が終了した後、制御部4は、作業ロボット33にワークWを可動床部8c上のパレットPに載置させる。その後、操作者は、昇降機構23及び搬送機構24によってワークWを任意の投入排出口22若しくはユニット収納口21から搬出させた後、次工程に送る。
なお、上述したワークWに対して行う作業と並行して、投入排出口22及びユニット収納口21から作業ユニット6若しくはワークWを投入しても構わない。また、生産装置1内には、同じ作業を行う作業ユニット6を複数個所に配置することも可能である。
【0076】
本実施形態の生産装置1によれば、各投入排出口22と各可動床部8との間の帯状領域L1、帯状領域L2及び帯状領域L3に設けられた搬送ユニット241の回転体241bの上側頂部uが整列されて水平な平面領域内で、搬送機構24によって作業ユニット6を搬送することができる。このため、上述したように、例えば投入排出口22aを通して搬入した作業ユニット6を可動床部8dに移動させることができる。そして、この可動床部8dを隔壁部材7の位置まで上昇させることで、作業ユニット6を外部と仕切られた空間である作業室3に搬入することができる。つまり、作業ユニット6を投入排出口22から作業室3内に容易に移動させることができる。
【0077】
また、作業室3内の作業ロボット33で、作業ユニット6へのワークWの搬送、及び作業ユニット6の操作等を行えるため、作業ユニット6毎に作業ロボット33等を設けなくてよい。従って、作業ユニット6を簡素にすることができる。また、作業ユニット6を簡素にすることで、作業ユニット6を小型化、軽量化することが可能となるので、作業ユニット6の交換も容易となる。
また、作業ユニット6の小型化、軽量化に伴って生産装置1全体も小型化することができる為、生産装置1全体のクリーン化も容易となり、消費電力、装置スペース、装置コスト、クリーンルームの施設費及びランニングコストを削減することができる。
【0078】
また、作業室3内は、カバー31と、制御室の筐体4aと、隔壁部材7と、作業ユニット6及びパレットPの設けられた可動床部8若しくは密閉手段233とにより密閉されているので、作業室3内への塵埃の侵入を防止することができる。
【0079】
また、搬送機構24を構成する搬送ユニット241が駆動方向Kをそれぞれ独立に変えることができるので、作業ユニット6の下面に当接する搬送ユニット241のそれぞれの駆動方向Kを変えることで、搬送方向を種々の方向に変更することができる。
【0080】
また、昇降機構23によって可動床部8を下限位置P1に下降した状態で、可動床部8の挿通円孔81を通して上側頂部uが可動床部8上に突出された搬送ユニット241によって作業ユニット6を可動床部8上に搬送し、昇降機構23で可動床部8を上昇させることで作業ユニット6を可動床部8上に受け渡すことができる。また、その逆の動作によって、可動床部8上の作業ユニット6を搬送機構24に受け渡すことができる。これにより、作業ユニット6の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0081】
次に、本発明に係る第1実施形態の生産装置1の第1変形例の生産装置1aについて説明する。
図12は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第1変形例における作業準備室の模式的な平面図である。第1変形例の生産装置1aの説明において、生産装置1の構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0082】
本変形例の生産装置1aでは、図12に示すように、搬送機構24aの一部が、帯状領域L1と側壁部2dとの間で上記第1実施形態の帯状領域L2のX軸方向の両端にそれぞれ2列の搬送ユニット241を配置し、帯状領域L2が可動床部8aと可動床部8dとの間でX軸方向に7列の千鳥状の配列から形成されている。このように帯状領域L2の拡幅された部分を領域L4と称する。領域L4内での各搬送ユニット241の配列ピッチは、上記第1実施形態と同様である。
このような帯状領域L2内では、作業ユニット6をX軸、Y軸に交差する斜め方向に搬送することができる。
【0083】
この斜め方向の搬送について、帯状領域L1と領域L4の交差する領域内で最も投入排出口22a側の位置Q4に位置する接着剤塗布作業ユニット6aを、可動床部8dに搬送するため、可動床部8dとX軸負方向側で隣接する位置Q5に搬送する例で説明する。
例えば、接着剤塗布作業ユニット6aが、位置Q4に到達したことを制御部4が検知すると、位置Q4内の搬送ユニット241を停止し、X軸に45度で交差して位置Q4から位置Q5に至る方向の3列の搬送ユニット241(この領域を領域L5と称する)の駆動方向Kを、図示右斜め45度方向(図示矢印E5)に変更する。そして、搬送ユニット241を駆動することで、接着剤塗布作業ユニット6aを位置Q4から位置Q5に搬送することができる。
このため、この生産装置1aによれば、例えば作業ユニット6を投入排出口22aから可動床部8dまで搬送するときに、交差領域Q2、Q3を経由する場合に比べて、可動床部8dまでより短い経路で搬送することができる。
【0084】
次に、本発明に係る第1実施形態の生産装置1の第2変形例の生産装置1bについて説明する。
図13は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第2変形例における搬送ユニットの模式的な斜視図である。第2変形例の生産装置1bの説明において、生産装置1の構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0085】
本変形例の生産装置1bは、上記第1実施形態の搬送ユニット241を、搬送ユニット242に代えたものである。
搬送ユニット242は、図13に示すように、超音波振動子を用いた超音波モータ(回転駆動部)242bと、超音波モータ242bにより互いに直交する3軸回りに回転自在に支持された球体(回転体)242aとからなる。
【0086】
この搬送ユニット242では、超音波モータ242bが微振動することで、球体242aを互いに直交する3軸回りに回転させることができる。この超音波モータ242bは、回転軸や軸受などが不要な簡素な構成であるので、搬送ユニット242を簡素なものとすることができる。
なお、図13では、球体242aが5つの超音波モータ242bにより保持されているが、超音波モータ242bは少なくとも3つあればよい。
【0087】
次に、本発明に係る第1実施形態の生産装置1の第3変形例の生産装置1cについて説明する。
図14(a)は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第3変形例における移し替え機構の模式的な平面図である。図14(b)は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第3変形例における移し替え機構の模式的な側面図である。第3変形例の生産装置1cの説明において、生産装置1の構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0088】
本変形例の生産装置1cは、上記第1実施形態と搬送機構24と可動床部8との作業ユニット6の移し替える機構が異なる。即ち、第3変形例の生産装置1cでは、図14(a)及び図14(b)に示すように、可動床部8と上下方向に重なる領域に搬送ユニット241は配置されておらず、また、可動床部8にも挿通円孔81が形成されていない。その代わりに、搬送機構24と可動床部8との間で作業ユニット6を移し替える移し替え機構Cが設けられており、この移し替え機構Cによって作業ユニット6及びワークWの受け渡しを行う。
【0089】
移し替え機構Cは、作業ユニット6の底部62及びワークWのパレットPの側面を、先端側で水平方向に開閉して挟持するチャック部C1と、チャック部C1の基端側が固定され、チャック部C1を開閉させて、昇降させるチャック駆動部C2と、可動床部8と上下方向に重なる領域の近傍に各帯状領域の長手幅方向に沿って設けられ、チャック駆動部C2をガイド部に沿って移動させるステージC3とを備える。
【0090】
この移し替え機構Cの動作について、パレットPを可動床部8から搬送機構24に移し替える場合を例として説明すると、まず、チャック駆動部C2によって、チャック部C1にパレットPを挟持させた後、チャック部C1を上昇させる。そして、この状態で、ステージC3によってパレットPを可動床部8上から搬送機構24上へと移動させる。その後、チャック駆動部C2によってチャック部C1を下降させ、チャック部C1の挟持解放をすることで、可動床部8から搬送機構24へとパレットPを移し替えることができる。
移し替え機構Cを設けることで、移し替え機構Cによって搬送機構24と可動床部8との間で作業ユニット6の移し替えを円滑に行うことができる。
【0091】
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る第2実施形態の生産システム100を、図を参照して説明する。
図15は、本発明に係る第2実施形態の生産システムの模式的な斜視図である。図16(a)は、本発明に係る第2実施形態の生産システムの作業室の模式的な平面図である。図16(b)は、図16(a)における連通された投入排出口付近の部分拡大図である。図17は、本発明に係る第2実施形態の生産システムの各制御部の接続関係を示す機能ブロック図である。なお、図16(b)では、図を見易くするため、接着剤塗布作業ユニット6aの接着剤塗布作業機構61aの図示を省略している。
【0092】
生産システム100は、図15及び図16(a)に示すように、4つの生産装置1が隣接され、互いに隣接された生産装置1のそれぞれが投入排出口22で連通されてなるシステムである。本実施形態の生産システム100は、各生産装置1が互いに他の2つと隣接して、平面視矩形状に配置されてなる。
【0093】
以下では、各生産装置1を図16左上に配置されているものから、図示反時計回りに生産装置1A、1B、1C、1Dと称する。また、生産装置1A、1B、1C、1Dの各構成を、各生産装置1A、1B、1C、1Dに対応させ、第1実施形態で説明した際に利用した符号の末尾に、各生産装置1A、1B、1C、1Dの符号の末尾のアルファベットであるA、B、C、Dを付けた符号で称する。
【0094】
また、方向参照の便宜のため、図16(a)に示すように、生産システム100の上側頂部uが整列されている水平面内において、生産装置1Bの側壁部2aBと側壁部2bBとの交点を原点O100としたXY座標系を定義する。このXY座標系では、X軸方向を、側壁部2aBと直交し、投入排出口22aBから投入排出口22cBに向かう方向を正とする方向とし、Y軸方向を、側壁部2bBと直交し、投入排出口22bBから投入排出口22dBに向かう方向を正とする方向とする。
【0095】
生産システム100では、図16(b)に示すように、帯状領域L2A内で最も投入排出口22bA側に配列された搬送ユニット241NAと投入排出口22bAとのY軸方向の距離、及び帯状領域L2B内で最も投入排出口22dB側に配列された搬送ユニット241NBと投入排出口22dBとのY軸方向の距離は、距離D3(但し、D3<(D1−D22/2)/2、即ち、D1>(D22+2・D3))である。これにより、一辺の長さD1の底面を有する作業ユニット6及びパレットPは、投入排出口22bA、22bB付近で生産装置1A、1B間を跨った位置でも、水平な面内において搬送ユニット241の上側頂部uに3点以上で当接される。
【0096】
また、生産システム100では、図16(a)に示すように、投入排出口22cBと投入排出口22aC、投入排出口22dCと投入排出口22bD、及び投入排出口22aDと投入排出口22cAとが連通されている。各投入排出口22の近傍の搬送ユニット241の位置関係は、上述した投入排出口22bA及び投入排出口22dBの近傍の搬送ユニット241の位置関係と共通である。
【0097】
また、生産システム100は、各生産装置1A、1B、1C、1Dの制御部4A、4B、4C、4Dが電気的に接続され、互いに搬送情報等が通信可能とされている。本実施形態では、図17に示すように、生産装置1Aの制御部4Aが、入力部4bAから入力された搬送情報に基づいて、生産装置1A内の各構成を制御すると共に、他の生産装置1B、1C、1Dの制御部4B、4C、4Dに搬送情報を送出する。
【0098】
次に、上述したように構成された生産システム100の動作について説明する。
以下では、隣接する生産装置1間で接着剤塗布作業ユニット6aを移動させる場合について説明する。
【0099】
まず、操作者は、生産装置1Aの入力部4bAから、生産装置1Bの可動床部8bBから、生産装置1Aの可動床部8dAまで、接着剤塗布作業ユニット6aを搬送するという搬送情報を、制御部4Aに入力する。制御部4Aは、入力された搬送情報を制御部4Bに送出する。
ここで、可動床部8bBから投入排出口22dBまでの搬送、及び投入排出口22bAから可動床部8dAまでの搬送は、上記第1実施形態と同様なので省略し、接着剤塗布作業ユニット6aが生産装置1B及び生産装置1Aを跨る位置での搬送について説明する。
【0100】
制御部4Aは、接着剤塗布作業ユニット6aが投入排出口22bAに到達するまでの間、帯状領域L2A内で投入排出口22bA付近に設けられた搬送ユニット241の駆動方向KをY軸正方向に合わせておく。
【0101】
そして、制御部4Aは、カメラ25の画像から接着剤塗布作業ユニット6aの搬送位置を解析し、帯状領域L2B内の搬送ユニット241によって搬送されてきた接着剤塗布作業ユニット6aが帯状領域L2A内に到達したことを検知すると、帯状領域L2A内で投入排出口22bA付近に設けられた搬送ユニット241を駆動させる。これにより、接着剤塗布作業ユニット6aは、搬送機構24Bから搬送機構24Aへと円滑に受け渡される。
【0102】
上述した動作の説明では、2つの生産装置1A、1B間で作業ユニット6の搬送を行ったが、生産システム100を構成している全ての生産装置1A、1B、1C、1D間で作業ユニット6を搬送させてもよい。
また、上述した動作の説明では、生産装置1A、1B、1C、1D間で作業ユニット6を搬送する場合について説明したが、ワークWも搬送することができる。
【0103】
この生産システム100によれば、隣接している各生産装置1の各投入排出口22を通じて、作業ユニット6及びワークWを搬送することができる。従って、例えば生産装置1Aで作業が終了したワークWを隣接する他の生産装置1Bに搬送し、このワークWに対して別の作業をすることができる。
また、本実施形態では4つの生産装置1を平面視矩形状に隣接して生産システム100を構成したが、投入排出口22が連通されて制御部4が通信可能であれば、例えば各生産装置1が平面視L字状に隣接された生産システムや、各生産装置1が一列に沿って隣接されている生産システム等を構成することも可能である。更に、生産システム100を構成する生産装置1を追加及び削減することも可能である。
従って、ワークWに対して種々の作業を行うことができると共に、レイアウトの変更や作業工程の追加及び削減に多様に対応できるフレキシブルな生産システムを構成することができる。
【0104】
また、生産装置1ごとに異なる湿度、雰囲気などの環境で作業することができるので、さまざまな環境を必要とする作業工程を1つの生産システム100で実行することができる。
【0105】
なお、本実施形態では、制御部4Aが、制御部4B、4C、4Dの制御を行うものとすしたが、各制御部4A、4B、4C、4Dの制御が統制されていればこれに限らず、例えば、生産システム100に制御部4A、4B、4C、4Dとは別の制御システムを電気的に接続し、その制御システムに各制御部4A、4B、4C、4Dを統制させても良い。
【0106】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0107】
なお、上記各実施形態では、作業準備室2内での搬送ユニット241の配列を千鳥状としたが、作業ユニット6の底部62及びパレットPの下面側を、水平面内で上側頂部uによって3箇所以上で当接できれば制限はない。例えば、各帯状領域L1、L2、L3の短手幅方向及び長手幅方向にそれぞれ等間隔の配列ピッチを設けた正方格子状に配列されていても構わない。
また、搬送ユニット241の配置場所は、各帯状領域L1、L2、L3内のみに限られず、作業準備室2内の平面視での全体を範囲として配置されていても構わない。
【0108】
また、上記各実施形態では、作業ユニット6の底部62及びパレットPの大きさを全ての作業ユニット6及びワークWで共通としたが、ユニット収納口21及び投入排出口22から出し入れできればこれに限らない。
【0109】
また、上記各実施形態では、作業ユニット6の搬入時に、制御部4は、操作者が入力部4bから入力した搬送情報に基づいて搬送機構24を制御したが、制御部4が搬送情報を取得できればこれに限られない。例えば、作業ユニット6の底部62及びパレットPにICタグやバーコード等の搬送情報が予め記憶された搬送情報記憶部を設け、作業準備室2内に搬送情報記憶部から搬送情報を取得可能な搬送情報取得部を作業準備室2内に設ける等しても構わない。
【0110】
また、上記各実施形態では、作業ロボット33を、多関節型の作業アーム331を有する多関節ロボットにしたが、作業ツール332を着脱可能であって、取り付けた作業ツール332が可動床部8上に設けられた作業ユニット6及びワークW間を移動できればこれに限らない。例えば、作業ロボット33の種類は、XYZ方向に駆動する直交ロボットや、スカラロボット等でも良く、また、作業ロボット33の数は複数でも良い。また、作業ロボット33の設置場所は隔壁部材7上に限らず、作業室3内であれば制限がない。
【0111】
また、上記各実施形態では、クリーンユニット31aを作業室3のカバー31にのみ設けているが、これとは別に作業準備室2内にクリーンユニットを設けても構わない。この場合、投入排出口22及びユニット収納口21には、外部と作業準備室2内を遮断するための扉を設けることが好ましい。
また、作業室3の下方に排気手段を設けることで、作業室3内の上方からクリーンユニット31aによって清浄空気を供給し、作業室3内の下方の空気を排気手段によって装置外へ排気して、作業室3内の空気を清浄にしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明に係る第1実施形態の生産装置を示す模式的な斜視図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の生産装置を示す模式的な平面図である。
【図3】本発明に係る第1実施形態の生産装置の制御部を含む機能構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図4(a)は、可動床部及び昇降台の分解斜視図である。図4(b)は、作業準備室の模式的な断面図である。
【図5】図5(a)は、作業準備室の模式的な平面図である。図5(b)は、図5(a)における投入排出口付近の部分拡大図である。
【図6】搬送ユニットの正面図である。
【図7】搬送ユニットの側面図である。
【図8】作業ユニットの一例の模式的な斜視図である。
【図9】搬送機構の動作を説明するための工程図である。
【図10】図10(a)は、搬送ユニットによる搬送の動作を説明するための工程説明図である。図10(b)は、搬送ユニットによる搬送方向の変更の動作を説明するための工程説明図である。図10(c)は、搬送ユニットによる向きの転換の動作を説明するための工程説明図である。
【図11】図11(a)は、搬送ユニットによる搬送機構から可動床部への移し替え動作を説明するための工程説明図である。図11(b)は、搬送ユニットによる搬送機構から可動床部への移し替え動作を説明するための工程説明図である。図11(c)は、搬送ユニットによる搬送機構から可動床部への移し替え動作を説明するための工程説明図である。
【図12】本発明に係る第1実施形態の生産装置の第1変形例における作業準備室の模式的な平面図である。
【図13】図13は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第2変形例における搬送ユニットの模式的な斜視図である。
【図14】図14(a)は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第3変形例における移し替え機構の模式的な平面図である。図14(b)は、本発明に係る第1実施形態の生産装置の第3変形例における移し替え機構の模式的な側面図である。
【図15】本発明に係る第2実施形態の生産システムの模式的な斜視図である。
【図16】図16(a)は、本発明に係る一実施形態の生産システムの作業室の模式的な平面図である。図16(b)は、図16(a)における連通された投入排出口付近の部分拡大図である。
【図17】本発明に係る第2実施形態の生産システムの各制御部の制御関係を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0113】
1、1a、1b、1c、1A、1B、1C、1D 生産装置
2 作業準備室
2a、2aB、2b、2bB、2c、2d 側壁部
3 作業室
5 装置本体
6 作業ユニット
6a 接着剤塗布作業ユニット(作業ユニット)
7 隔壁部材
8、8a、8b、8bB、8c、8d、8dA 可動床部
81 挿通円孔(可動床部の開口)
C 移し替え機構
P パレット
W ワーク
22、22a、22aB、22aC、22aD、22b、22bA、22bB、22bD、22c、22cA、22cB、22d、22dB、22dC 投入排出口
23 昇降機構
24、24a、24A、24B 搬送機構
100 生産システム
241、241NA、241NB、242 搬送ユニット
241a 第1のアクチュエータ(回転駆動部)
241b 回転体
241c 第2のアクチュエータ(回転駆動部)
242a 球体(回転体)
242b 超音波モータ(回転駆動部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークに対して作業を行う生産装置であって、
箱状の装置本体と、
前記装置本体を、下側の作業準備室と、上側の作業室とに仕切る平板状の隔壁部材と、
前記作業準備室の内部から前記隔壁部材の位置まで昇降可能な可動床部と、
前記作業準備室内に設けられ、前記可動床部を昇降させる昇降機構と、
前記可動床部に対して着脱可能に設けられ、前記作業を行う作業ユニットと、
前記作業ユニットを前記作業準備室内に対して出し入れするために、前記作業準備室を外部と仕切る側壁部に設けられた投入排出口と、
前記作業準備室内において、前記投入排出口と前記昇降機構によって下降された前記可動床部との間の平面領域内で、前記作業ユニットの下面に駆動力を付勢して、前記作業ユニットを少なくとも2方向に搬送する搬送機構と、
を備えることを特徴とする生産装置。
【請求項2】
請求項1に記載の生産装置において、
前記搬送機構は、前記作業ユニットに前記駆動力を付勢すると共に、付勢する方向をそれぞれ独立に変えることができる複数の搬送ユニットが、前記平面領域内では前記作業ユニットの下面に3個以上当接する間隔で設けられてなること、
を特徴とする生産装置。
【請求項3】
請求項2に記載の生産装置において、
前記搬送ユニットは、少なくとも鉛直軸回り及び水平軸回りに回転自在に支持された回転体、及び該回転体を回転させる回転駆動部を有すること、
を特徴とする生産装置。
【請求項4】
請求項3に記載の生産装置において、
前記回転体は、互いに直交する3軸回りに回転自在に支持された球体であり、
前記回転駆動部は、超音波振動子を用いた超音波モータであること、
を特徴とする生産装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項に記載の生産装置において、
前記搬送ユニットの一部は、前記可動床部と上下方向に重なる領域に設けられ、
前記可動床部には、前記搬送ユニットの一部を下側から挿通可能とする開口が設けられ、
前記昇降機構は、前記搬送ユニットの一部の上端部より前記可動床部の上面が低くなる位置まで、前記可動床部を下降できるようにしたこと、
を特徴とする生産装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の生産装置において、
前記作業ユニットを前記搬送機構と前記可動床部との間で移し替える移し替え機構を備えること、
を特徴とする生産装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の生産装置において、
前記作業ユニットの下面は、全ての前記作業ユニットで共通の大きさであること、
を特徴とする生産装置。
【請求項8】
請求項1から7に記載のいずれか1項に記載の生産装置が複数隣接され、互いに隣接された前記生産装置のそれぞれが前記投入排出口で連通されることで、前記複数の生産装置の各搬送機構によって前記作業ユニットを前記複数の生産装置の間で搬送できるようにしたことを特徴とする生産システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−262310(P2009−262310A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117775(P2008−117775)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】