説明

画像ストリームを表示するためのシステムおよび方法

【課題】画像ストリームを表示するためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】システムおよび方法(図1)は画像ストリームを表示することができ(図1、品目18)、元々の画像ストリーム(図1、品目46)は2つ以上のサブセットの画像ストリームに分けてもよく(図1、品目14)、各サブセットの画像ストリームは同時または実質的に同時に表示される(図1、品目18)。画像は、GI管を横断する摂取可能なカプセルから収集してもよい(図1、品目40)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は、画像ストリームを表示および/または精査するための方法およびシステムに関する。特に、この発明は、画像ストリームの効果的な表示のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
画像ストリームは、一連の静止画像から作られユーザに表示され得る。画像はさまざまなソースから作成または収集してもよい。たとえば、この出願と同じ譲受人に譲渡され、ここに引用により援用されるIddanらに対する米国特許第5,604,531号は、一実
施例において、飲み込むことのできるカプセルを含む生体内のイメージャシステムを教示している。イメージャシステムは、カプセルが内腔を通る間に、胃腸(GI)管などの内腔の画像を捕捉し、それらを外部の記録装置に転送する。多数の画像を収集して調べ、たとえば、順番に組合せてもよい。たとえば、約4800フレームを含む、長さが40分の画像ストリームを精査するためにユーザに提示してもよい。他の数のフレームまたは長さを使用してもよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施例では、ストリーミングレートは予め設定されるが、ユーザは精査処理中にいつでもストリーミングレートを増減してもよく、および/または異なるストリーミングレートを規定してもよい。一般に、ユーザは、ストリームに含まれる画像のいずれかに存在し得る重要な情報を見失うことなく、素早く、そして効果的に画像ストリームを精査することのできる最も高いレートにストリーミングレートを設定しようとする。ユーザが効果的に画像ストリームを精査することのできるレートは、毎秒約15フレーム(この数字はユーザおよび画像ストリームによって異なる)に存在すると知られる生理学的な平均効果によって限られ、これを越えるとストリームに表示される個々の画像の或る詳細は心理的にフィルタリングされることがある。
【0004】
したがって、ユーザが効率的かつ効果的に画像ストリームを精査することのできるレートを大きくすることができるシステムおよび方法の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
一実施例では、画像ストリームを表示するためのシステムおよび方法が提供され、元々の画像ストリームは2つ以上の画像ストリームに分けられ、各画像ストリームは同時または実質的に同時に表示される。ここで使用される場合、「実質的に同時」は、同時およびほぼ同時を含む。この発明の一実施例によるシステムおよび方法は、画像ストリーム全部を見る全体の時間を増やすことなく、ストリーム内の画像を長時間見ることを可能にする。またはこれに代えて、一実施例によって説明されるシステムおよび方法は、ストリーム内に示され得る詳細を犠牲にすることなくユーザが画像ストリームを見ることのできるレートを大きくするために使用することができる。或る実施例では、画像は、GI管を横断する飲み込むことのできるカプセルから収集される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明は、図面と共に以下の詳細な説明を読むことでさらに十分に理解されるであろ
う。
【0007】
発明の詳細な説明
以下の説明では、この発明のさまざまな局面を説明する。説明のため、具体的な構成および詳細を説明してこの発明を完全に理解できるようにする。しかしながら、当業者には、ここに提示される詳細なしにこの発明を実現可能であることが明らかであろう。さらに、この発明を不必要にわかりにくくするのを避けるため、周知の特徴は省略または簡略化されることがある。
【0008】
この発明の一実施例による生体内の画像化システムの概略図である図1を参照する。例示的な実施例では、システムはカプセル40を含み、これは画像を捕捉するためのイメージャ46、体の内腔を照らすための照明源42、および画像および他の情報を受信装置に転送するための送信機41を有する。典型的には、画像捕捉装置は、Iddanらに対する米
国特許第5,604,531号に説明される実施例、およびGlukhovskyらに対する公開された出願WO01/65995に説明される実施例に対応し得るが、他の実施例では、他の種類の画像捕捉装置であり得る。
【0009】
典型的には、患者の体外の1つまたは複数の場所に画像受信機12があり、典型的にはアンテナまたはアンテナアレイ(図示せず)、画像受信機記憶ユニット16、データプロセッサ14、データプロセッサ記憶ユニット19、およびとりわけカプセル40によって記録された画像を表示するための画像モニタ18を含む。典型的には、データプロセッサ記憶ユニット19は画像データベース21を含む。
【0010】
典型的には、データプロセッサ14、データプロセッサ記憶ユニット19およびモニタ18は、プロセッサ14、メモリ、ディスクドライブおよび入出力装置などの標準的な構成要素を含むパーソナルコンピュータまたはワークステーションの一部であるが、代替の構成も可能である。データプロセッサ14は、マイクロプロセッサ、マルチプロセッサ、アクセラレータボードなどの標準的なデータプロセッサ、または他のシリアルもしくはパラレルの高速データプロセッサなどを含んでもよい。データプロセッサ14は、典型的にはその機能性の一部として、画像の表示を制御するコントローラとして機能する。画像モニタ18は、典型的には従来の映像ディスプレイであるが、さらに、画像または他のデータを提供できる他の装置であってもよい。画像モニタ18は、典型的には静止画および動画の形の画像データを提示し、さらに他の情報を提示してもよい。例示的な実施例では、さまざまなカテゴリの情報がウインドウに表示される。複数のモニタを使用して、画像および他のデータを表示してもよい。
【0011】
作動中、イメージャ46は画像を捕捉し、そして画像を表わすデータを送信機41に送信し、これは、たとえば、電磁無線波を使用して画像受信機12に画像を送信する。画像受信機12は、画像データを画像受信機記憶ユニット16に転送する。或る期間の画像収集の後、記憶ユニット16に記憶された画像データは、画像プロセッサ14またはデータプロセッサ記憶ユニット19に送信される。たとえば、画像受信機12または画像受信機記憶ユニット16は、患者の体から取り外され、標準的なデータリンク、たとえば、公知の構成のシリアル、パラレル、USB、または無線インターフェイスを介して、データプロセッサ14およびデータプロセッサ記憶ユニット19を含むパーソナルコンピュータまたはワークステーションに接続されてもよい。次に、画像データは、画像受信機記憶ユニット16からデータプロセッサ記憶ユニット19内の画像データベース21へと転送される。典型的には、画像ストリームは、画像データベース21内に一連の画像として記憶され、これは公知のさまざまな方法で実現され得る。データプロセッサ14は、データを分析し、そして分析されたデータを画像モニタ18に提供することができ、そのモニタでユーザは画像データを精査する。データプロセッサ14は、オペレーティングシステムおよ
び装置ドライブなどの基本的な動作ソフトウェアと共にデータプロセッサ14の動作を制御するソフトウェア(図示せず)を操作する。典型的には、データプロセッサ14を制御するソフトウェアは、C++言語で書かれたコードを含むが、さまざまな公知の方法で実現され得る。データプロセッサ14は、グラフィックソフトウェアまたはハードウェアを含んでもよい。
【0012】
収集され、そして記憶される画像データは、無期限に記憶されてもよいし、他の場所に転送されてもよいし、または操作もしくは分析されてもよい。たとえば、医療の専門家は、たとえば、画像を使用してGI管の病的な状態を診断し、さらに、システムはこれら病変の場所についての情報を提供し得る。一方、データプロセッサ記憶ユニット19が最初にデータを収集し、次にデータをデータプロセッサ14に転送するシステムを使用する場合、画像データはリアルタイムでは見られず、他の構成ではリアルタイムで見ることができる。
【0013】
典型的には、生体内のイメージャシステムは、GI管を横断する際に一連の静止画像を収集する。画像は、後にGI管横断の画像のストリームして提示され得る。生体内のイメージャシステムは、カプセル40が数時間かけてGI管を横断する際に大量のデータを収集してもよく、また、たとえば、毎秒2画像のレートで画像を記録し、結果として数千もの画像を記録してもよい。画像記録レート(または、フレーム捕捉レート)は変更されてもよい。
【0014】
典型的には、カプセル40によって記録され、そして転送される画像データは、デジタルカラー画像データであるが、他の実施例では他の画像フォーマットを使用してもよい。例示的な実施例では、画像データの各フレームは、各々が256画素の256の行を含み、各画素は公知の方法による色および輝度のためのバイトを含む。たとえば、各画素では、色は4つのサブ画素のモザイクによって表わされ、各サブ画素は、赤、緑または青などの原色に対応する(1つの原色が2回表現される)。画素全体の輝度は、1バイト(すなわち、0から255)の輝度の値によって記録される。典型的には、画像はデータプロセッサ記憶ユニット19に連続的に記憶される。記憶されたデータは、色および輝度を含む1つまたは複数の画素の特性を含む。他の画像フォーマットを使用してもよい。
【0015】
典型的には、データプロセッサ記憶ユニット19は、カプセル40によって記録された一連の画像を記憶する。たとえば、カプセル40が患者のGI管を通って移動する際に記録する画像は、連続的に組合せて画像ストリームとして表示可能な一連の画像を形成することができる。画像ストリームを精査するとき、ユーザには典型的にモニタ18に1つまたは複数のウインドウが提示され、代替の実施例では、複数のウインドウを使用する必要がなく、画像ストリームのみが表示される。複数のウインドウが提供される実施例では、たとえば、画像ウインドウは、画像ストリームまたはその画像の静止部分を提供し得る。別のウインドウは、画像の表示を変えることのできるボタンまたは他の制御、たとえば、停止、再生、一時停止、画像捕捉、ステップ、早送り、巻戻しまたは他の制御を含み得る。そのような制御は、たとえば、マウスまたはトラックボールなどのポインティングデバイスによって起動されてもよい。典型的には、画像ストリームは、1つのフレームを見るために凍結させるか、高速化させるか、または逆進させることができ、セクションを省略してもよく、または画像を見るための他のあらゆる方法を画像ストリームに適用してもよい。
【0016】
以下の議論は、カプセル40からのデータが後の使用のために記憶される場合に関するが、この発明のシステムおよび方法は、画像データをリアルタイムで見ることのできるシステムと共に使用してもよい。
【0017】
典型的には、情報の収集、記憶および処理が或るユニットによって行なわれるとき、この方法のシステムおよび方法は代替の構成で実現可能である。たとえば、画像情報を集める構成要素はカプセルに含まれる必要はなく、内視鏡、ステント、カテーテル、針等の人体の内腔を横断するのに好適な他の媒介物に含まれてもよい。
【0018】
別の実施例では、情報の収集は人体の内腔以外の別の空洞で行なうことができる。或る例は、動物の内腔で集められた情報を含む。別の例は、製造プロセス中に形成されたパイプまたは他の空洞から集められた情報を含み得る。さらに別の例は、たとえば、地層または海成層などの自然の流れを通って集められた情報であり得る。
【0019】
さらに、典型的には、画像を受け入れ、処理し、そして表示する構成要素はワークステーションシステムまたはPC内に含まれるが、他のシステムを使用してもよく、他の(たとえば、分散された)構成要素がそのような画像の受入、処理および表示を行なってもよい。
【0020】
一実施例では、画像ストリームは、画像ストリームが表示されるときに連続したまたは「近くの」フレームのセットが実質的に同時に表示されるように、複数の画像ストリームとして2つ以上のウインドウで観察者に提示され得る。たとえば、一実施例では、2つのウインドウまたは視覚エリアが表示され、各々は画像ストリームの1つのフレームを表示する。典型的には、フレームは実質的に同時に表示される。一実施例によると、各タイムスロットで、画像ストリーム内で連続する2つの画像は、各ウインドウまたは視覚エリアに1つ表示される。たとえば、一実施例では、画像ストリームは、実質的に同時に表示される2つの別々のストリームに分けられる。元々のストリーム内で連続するかまたは隣接するフレームは、別々のストリームで対応するフレームになる(たとえば、各対応するストリームの第1のフレーム、各対応するストリームの第2のフレーム)。したがって、2つの結果的なストリームが表示されるとき、元々のストリームからのフレーム1および2は、並んで表示され、次にフレーム3および4等が表示され得る。別の実施例では、画像ストリームは、実質的に同時に表示される3つ以上の別々のストリームに分けられる。さらに別の実施例では、ストリーム内のいくつかのフレームが省略され得る。
【0021】
例示的な実施例では、ウインドウまたは視覚エリアは、画像間に最低限のブランクまたはブランク空間を備えて互いに近くにあり、典型的には、水平に並び、観察者が実質的に目を動かさずに画像の全体を見ることができる。画像は変形されて(たとえば、円錐、楕円または長円の形状のフィールドに表示して)それらの間の空間がさらに低減されてもよい。画像は対称に表示されてもよい。たとえば、画像は同じ水平面に表示されてもよい。1つの画像を逆転させて鏡像として提示してもよく、画像は異なる態様で変更を加えられた方向付けを有してもよく、または画像は対称性を大きくするために他の態様で処理されてもよい。
【0022】
典型的には、画像ストリームが或るレートで正常に表示される場合、一実施例によって表示される別々の画像ストリームは、そのスピードの半分で各々表示され得る。したがって、画像ストリームが毎秒20フレームで表示され得る場合、2つのストリームの各々は毎秒10フレームで表示され得る。そのような場合、毎秒同じ数の全フレームが表示されるが、ユーザは2倍多くの情報を2倍長く見ることができる。画像ストリームに対する合計の表示時間は元々の画像ストリームのものと同じであるが、各フレームはより長い時間ユーザに表示される。別の例では、ユーザが1つのレートで単一の画像ストリームを快適に見ている場合、第2のストリームを加えることによって、ユーザは各フレームが表示される時間を低減することなく全体の検査率を大きくすることができる。代替の実施例では、画像ストリームが1つの画像ストリームとして表示されるときとそれが複数のストリームとして表示されるときとの表示レートの間の関係は異なることがあり、たとえば、結果
として生じる複数の画像ストリームは元々の画像ストリームと同じレートで表示され得る。
【0023】
例示的な実施例では、ユーザは、キーストロークまたは画面上のボタンなどの制御を使用して、画像を1つのストリームとして見るのと、画像を複数のストリームとして見るのとの間でモードを切換えることができる。ユーザは、たとえば、画面上の制御を使用して、単一のストリームの制御と同様に複数のストリームを制御してもよい。代替の実施例では、1つのモードのみがユーザに与えられ得る。図2は、この発明の或る実施例による表示の部分を示す。図2を参照すると、ディスプレイ300は複数画像ストリームモードである。ディスプレイ300は、たとえば、画像モニタ18上に表示されてもよい。典型的には、ディスプレイ300は画像ストリームを表示するための画像ウインドウ302および302′のセット、ならびに制御304のセットを含む。制御304は、たとえば、トグル制御306を含み、ユーザが複数画像ストリームモードと単一画像ストリームモードとの間をトグルできるようにしてもよい。制御304は、たとえば、一時停止、停止、再生、早送り、逆進等の従来の映像制御を含み得る。典型的な実施例では、システムが複数画像ストリームモードである場合、制御304はすべての画像ストリームに同時に作用し、代替の実施例では、他の方法を使用してもよく、たとえば、制御304は単一の画像ストリームに作用してもよい。
【0024】
図2に示されるように、2つの画像ストリームが表示される。典型的には、いずれかの一時点において、各画像ストリーム内の画像は実質的に隣接し、隣接する画像は典型的には類似であり、かつ各画像ストリームは同期して表示されるため(たとえば、同じまたは類似のフレーム番号を有するフレームは各々に対して表示される)、ウインドウ302および302′に表示される画像は実質的に類似である。典型的には、複数の画像ストリームを見ているユーザは、自分の視界の中心を画像ストリームの間の点、たとえば、点308に向ける。典型的には、点308はモニタ18には表示されず(しかしされ得る)、点308は例示のために図2に含まれる。ユーザはそのようにして画像ストリームについての関連情報を吸収することができるが、そのように見るには訓練期間を要することがある。たとえば、画像ストリームはGI管のものであり、ユーザは、たとえば、点308を注視することによって画像ウインドウのセットから病変に関する情報を吸収してもよい。
【0025】
代替の実施例では、異なる画像ストリームを異なる構成で画像画面に位置付けてもよい。たとえば、水平ではなく、画像ストリームは垂直または対角線状に配置されてもよい。さらに別の実施例では、異なる数の画像ストリームを表示してもよい。たとえば、3つの画像ストリームが同時に表示される場合、元々のストリームのフレーム1、2および3を表示し、次にフレーム4、5および6等を表示してもよい。さらに別の実施例では、隣接するフレームは表示される必要がなく、フレームはここで述べる特定のパターンを表示しなくてもよい。たとえば、あるフレームは省略されてもよく、フレーム1および6を表示し、次にフレーム3および8等を表示してもよい。ごく隣接するのではなく実質的に隣接するフレーム(たとえば、フレーム1および5)は同時に表示されてもよい。異なる画像ストリームのフレームは同時に表示される必要はなく、フレームは異なる時間に、または独立して表示されてもよい。
【0026】
さまざまな方法を使用して、元々の画像ストリームを1つまたは複数の二次的な画像ストリームに分離し表示してもよい。一実施例では、元々の画像からの画像は、単に観察時に適切な画面位置に向けられ、画像ストリームは実際には分離されない。代替の実施例では、画像は異なるファイルまたはメモリブロックに位置付けられて分離されてもよい。一実施例では、結果として生じる各画像ストリームは、元々の画像ストリームからの画像の別々のサブセットを含み、代替の実施例では、結果として生じる各画像ストリームからの画像は、重なってもよい。サブセットの画像ストリームは、異なる実施例では元々の画像
ストリームからの異なる画像を含んでもよい。
【0027】
この発明の或る実施例では、2つ以上の画像ストリームを収集してもよい。たとえば、生体内の媒介物は、イメージャまたはレンズシステムを媒介物上の2つ以上の場所に含めることによって、複数の画像ストリームを収集する2つ以上のイメージャ(または1つのイメージャ)を含んでもよい。カプセル40は2つ以上のイメージャ46を含んでもよい。イメージャ46は、たとえば、カプセル40のどちらかの端部、またはカプセルの同じ端部に僅かに異なる場所または異なる角度で配置してもよい。複数のイメージャを含むカプセルは、たとえば、国際公開番号WO 02/054932に説明されており、これはこの出願と同じ譲受人に譲渡されている。各イメージャ46は、画像を捕捉し、送信機41または別の送信機を介して画像を転送してもよい。典型的には、各イメージャ46は関連付けられる光学システムを有する。そのような場合、この発明のシステムおよび方法の或る実施例は、各画像ストリームを同時に表示してもよく、観察画面に表示される各画像は、概して同じ時に捕捉されている。一実施例では、イメージャの各々からの画像は、実質的に同時に表示することができるため、異なるイメージャからの画像ストリームを同時に精査することができる。別の実施例では、各イメージャからの画像ストリームをいくつかのサブセットの画像ストリームに分け、1つまたは複数のイメージャに対するサブセットの画像ストリームを実質的に同時に示してもよい。たとえば、1つのサブセットの画像ストリームは1つおきに画像フレームを含み、第2のサブセットのストリームが1つおきに連続する画像フレームを含んでもよい(たとえば、第1のサブセットはフレーム1、3、5等を含み、第2のサブセットはフレーム2、4、6等を含む)。典型的には、そのような場合、画像はマトリックスの形で示され得るため、各列は単一のイメージャからのフレームを表示し、各行は異なるイメージャからのフレームを表示してもよい。またはこれに代えて、各行は単一のイメージャからのフレームを表示し、各列は異なるイメージャからのフレームを表示してもよい。さらに別の実施例では、画像ストリームは、実質的に隣接するフレームに基づくのではなく、セクションに分けられるかまたは分割される。たとえば、画像ストリームは第1のセクションおよび第2のセクションに分けられてもよく、第1および第2のセクションは連続している。2つのセクションは同時に表示されてもよい。より多くのセクションまたは区画が作られてもよい。
【0028】
例示的な実施例では、ウインドウまたは視覚エリアは、画像間に最低限のブランクまたはブランク空間を備えて互いに近くにあり、典型的には水平に並んでおり、観察者は実質的に目を動かすことなく画像の全体を見ることができる。画像は変形されて(たとえば、円錐、楕円または長円の形状のフィールドに表示して)それらの間の空間がさらに低減されてもよい。画像は対称に表示されてもよい。たとえば、画像は同じ水平面に表示されてもよい。1つの画像を逆転させて鏡像として提示してもよく、画像は他の態様で変更を加えられた配向を有してもよく、または画像は対称性を大きくさせるために他の態様で処理されてもよい。典型的には、画像(たとえば、興味またはズームの領域)を操作する、ユーザに利用可能なツールは、同時に表示されるすべての画像に同一の効果を有する。各画像は異なる事後処理を用いて表示されてもよい。たとえば、1つの画像に或るフィルタリングまたは操作(たとえば、赤または緑のフィルタリング、コントラスト強化、輝度の変更)を行ない、他方の画像に異なるフィルタリングまたは操作を行なうか、もしくはフィルタリングまたは操作を行なわなくてもよい。
【0029】
別の実施例では、静止画像を画像ストリームに実質的に隣接して表示できるため、画像ストリームは観察中に静止画像と容易に比較することができる。さらに別の実施例では、イメージャから入手された画像ストリームは、超音波、温度および/またはpHイメージャから入手された画像ストリームと実質的に同時に、そして実質的に隣接して表示される。異なる種類のイメージャからの画像ストリームまたは単一の画像を実質的に同時に表示することで、異常および/または病変を示し得るフレームにユーザの注意を引く助けとな
り得る。
【0030】
このセクションの始まりに戻る。代替の実施例では、この発明のシステムおよび方法は、別のフォーマットを有する画像ストリーム、カプセル以外の代替のソースからの画像ストリーム、およびGI管以外のサイトからの画像を含む画像ストリームで作動してもよい。
【0031】
この発明の実施例は、実質的に同時に表示される画像のセット内の各画像がストリーミングされるレートを低減することによって、元々のストリームのレートを低減することなく、画像ストリームをジッターが少なくより滑らかな動画として見えるようにする。場合によっては、同時に表示される画像が或る態様で異なる場合、観察者は病変またはその他の状況をより容易に見つけることができる。
【0032】
この発明の或る実施例によると、画像ストリームを見るための方法は、元々の画像ストリームを複数の画像ストリームとして表示するステップを含む。この発明の一実施例による方法を概略的に示す図3を参照する。一実施例によると、画像の元々のストリームは、たとえば、GI管を横断しつつGI管の画像を獲得する画像化カプセルによって入手される画像を使用して入手される(ステップ310)。元々の画像ストリームは複数のサブセットの画像ストリームに分けられ(ステップ320)、各サブセットは元々の画像ストリームの少なくとも部分を含む。一実施例によると、元々のストリーム内で連続するかまたは隣接するフレームは別々のストリームで対応するフレームになる(たとえば、各対応するストリームの第1のフレーム、各対応するフレームの第2のフレーム)。2つの結果として生じるストリームが表示されるとき、元々のストリームからのフレーム1および2が並べて表示され、次にフレーム3および4等が表示されてもよい。サブセットのストリームは、典型的には観察および/または分析するため、たとえば、GI管内の病変を検出するため、実質的に同時にディスプレイに表示されることが好ましい(ステップ330)。この発明の一実施例では、メインの表示エンジンは(次の画像ではなく)実質的に同じ時に表示される2つの次の画像を選択するようにプログラムされ、表示ウインドウは、次の2つの画像が表示エンジンから選択されるまで、それら2つの画像を実質的に同じ時に表示する。
【0033】
この発明のシステムおよび方法の一実施例では、画像ストリームは、ジッタを低減し、表現を滑らかにし、かつ画像ストリームをより心地よく容易に見ることができるようにユーザに表示される。そのような実施例では、付加的な中間の画像が形成され、そして画像ストリーム間に挿入され、中間の画像は、隣接するかまたは実質的に隣接する画像の組合せから形成される。一実施例では、組合せは、隣接する画像をモーフィングまたは平均化することによって作られるため、結果として生じる付加的な画像は、動く画像ストリームの一部として見られると、時間において2つの元々の画像のほぼ中間である。代替の実施例では、画像を組合せる他の方法を使用してもよい。一実施例では、ドイツのDynaPelに
よって提供されるMotionPerfect(登録商標)ソフトウェアで使用されるような合成方法
を使用してもよい。そのような方法は、動く画像ストリームからの動きの情報を使用して、付加的な画像フレームのためにデータを補間する。
【0034】
この発明のシステムおよび方法は、画像ストリームを効率的かつ短時間で観察するのを可能にする。
【0035】
当業者には、この発明はここに具体的に図示されかつ説明されるものによって限定されないことが理解されるであろう。この発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】この発明の一実施例による生体内の画像化システムの概略図である。
【図2】この発明の或る実施例によるディスプレイの部分の図である。
【図3】この発明の或る実施例による画像ストリームを見るための方法のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ストリームを表示するための方法であって、
前記画像ストリームからの少なくとも2つの異なる画像を各タイムスロットで表示するステップを含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも2つの異なる画像を並べて表示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも2つの異なる画像を実質的に同時に表示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの異なる画像は前記画像ストリーム内で連続する画像である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
2つの異なる画像を表示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記画像ストリームは生体内で捕捉された画像ストリームである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
画像ストリームを表示するための方法であって、
摂取可能なカプセルによって獲得された元々の画像ストリームを受取るステップを含み、画像は元々の画像ストリームを形成し、前記方法はさらに、
少なくとも2つのサブセットの画像ストリームをモニタに実質的に同時に表示するステップを含み、各サブセットの画像ストリームは、少なくとも前記元々の画像ストリームからの画像のセットを含む、方法。
【請求項8】
画像ストリームを表示するためのシステムであって、
画像捕捉装置によって獲得された画像を受入れることのできる画像記憶メモリを含み、画像は元々の画像ストリームを形成し、前記システムはさらに、
少なくとも2つのサブセットの画像ストリームを実質的に同時に表示することのできる画像表示コントローラを含み、各サブセットの画像ストリームは、少なくとも前記元々の画像ストリームからの画像を含む、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−305369(P2006−305369A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−160094(P2006−160094)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【分割の表示】特願2003−568895(P2003−568895)の分割
【原出願日】平成15年2月12日(2003.2.12)
【出願人】(500277630)ギブン・イメージング・リミテツド (44)
【Fターム(参考)】