説明

画像内の解剖学的構造の検出およびマッチング方法、画像内の解剖学的構造のマッチング方法、および、画像内の解剖学的構造の検出およびマッチングシステム

【課題】外観ならびに形状を使用して解剖学的構造のマッチングを行う。
【解決手段】候補解剖学的構造の画像が受取られ、その画像から特徴が抽出され、類似に成形された解剖学的構造に関連付けされた特徴が、候補解剖学的構造と比較され、トレーニングセットから少なくとも1つのもっとも近い近隣の形状を使用することによって候補解剖学的構造の形状が決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本件出願は、2003年11月19日に出願された米国仮特許出願第60/523,328号、2004年3月9日に出願された米国仮特許出願第60/551,585号、2004年4月27日に出願された米国仮特許出願第60/565,786号、および2004年6月21日に出願された米国仮特許出願第60/581,535号の恩典を主張するものであり、これらは引用によって完全にここに援用される。
【0002】
本発明は、画像内の解剖学的構造の検出およびマッチング方法、画像内の解剖学的構造のマッチング方法、および、画像内の解剖学的構造の検出およびマッチングシステム、特に、外観(appearance;アピアランスまたは"見た目"とも呼ばれている)および形状を使用する対象の検出ならびにマッチングシステムおよび方法に関し、より詳細に述べれば、オフライントレーニング、オンライン検出、および外観ならびに形状マッチングを使用する解剖学的構造の検出およびマッチングシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
医療検査の間に解剖学的構造(例えば、心臓等の器官)に関連付けされた異常の検出および診断のために医用画像化システム(例えば、超音波画像化システム)が使用されることは非常に一般的である。これらの画像化は、解剖学的構造に関連付けされた異常または健全な解剖学的構造を示すことができる画像内の特徴を認識できるようにトレーニングされた医療専門家(例えば、内科医または医療技術者)によって多数回にわたって評価される。
【0004】
コンピュータテクノロジにおける進歩によって、ほとんどのコンピュータが大量のデータを容易に処理することができ、獲得された画像の品質を向上させることのできる大規模な演算を実行できるようになった。さらに、画像の分析を補助するツールとして画像処理を使用することもできる。画像内の解剖学的構造または関心対象の効率的な検出は、その構造のより進んだ分析における重要なツールである。解剖学的構造の形状の異常または形状の時間的な変化(例えば、拍動する心臓または呼吸する肺)が腫瘍もしくは種々の疾病(例えば、心筋の拡張または虚血)を示すことも多い。
【0005】
このタイプの画像処理は、画像内の人間の顔の検出等のこのほかの応用に使用することができる。異なる顔の特徴に関連付けされる変量(例えば、髪の色および長さ、目の色、顔の形状等)から、顔の検出はトリビアルなタスクではない。顔検出は、ユーザ認識、監視、またはセキュリティ応用等の多様な用途に使用することができる。
【0006】
種々のタイプのアプローチが関心対象(例えば、解剖学的構造または顔)の検出に使用されてきた。成分に基づく対象検出器(目検出器および口検出器等)は、非常に多様なポーズおよび照明を扱うことが可能であり、部分隠れ(occlusion;オクルージョンとも呼ばれている)および異分散ノイズの下に、より堅牢である。例えば、超音波心臓検査分析においては、同一の解剖学的構造(例えば、中隔)の局所的な外観は患者を通じて類似になるが、心臓の構造もしくは形状は、例えば観察角度もしくは疾病状態に起因して劇的に異なることがある。同様に顔検出においては、顔の特徴の間の包括的な空間関係にかなりの一致性があるが(例えば、鼻および口に対する目の概略位置)、種々の顔の特徴の構造および形状(例えば、目の形状、口の表情、およびそれらの間の相対的距離)は著しく異なることがある。
【0007】
局所的外観の変動を捉えるために、多くのソリューションは、ガウスの仮定に頼っている。最近は、この仮定が、ブースティングまたはサポートベクトルマシン(Support Vector Machine)(SVM)等の非線形学習マシンの使用を通じて和らいできた。もっとも成功しているリアルタイム対象検出方法のいくつかは、簡単な特徴のブーストカスケードを基礎とする。ブースティングを通じて選択された数の簡単な分類器の応答を組み合わせることによって、結果として得られる強い分類器は高い検出率を達成することができ、かつリアルタイムで画像を処理することができる。しかしながら現行の方法は、部分隠れ対象の存在下における検出問題に取り組んでいない。部分隠れに起因する簡単な、あるいは弱い分類器の誤った応答は、検出結果に負の影響を及ぼすことになる。
【0008】
ほとんどの視覚的追跡応用について、測定データが不確実であり、しばしば欠落している。画像はノイズおよびひずみを伴って獲得され、部分隠れが関心対象の一部を観察不能にすることがあり得る。不確実性は、包括的に一様となり得る。しかし、ほとんどの実世界のシナリオにおいては、本質的にそれは異分散であり、すなわち非等方かつ不均一である。良好な例は、超音波心臓検査(超音波心臓データ)である。超音波は、反射アーティファクト、例えば膜から生じるような鏡面反射を被りやすい。単一の『観察方向』に起因して、鏡面構造の垂直表面は強いエコーを生成するが、傾いたあるいは『軸外』の表面は弱いエコーを生成するか又はエコーを生成しない(音響的『ドロップアウト』)。超音波心臓検査の場は、組織表面が超音波ビームに平行な心臓の範囲においてドロップアウトを生じる可能性がある。
【0009】
超音波心臓画像は、その可用性、比較的低いコスト、および非侵襲性に起因して心機能の評価に広く使用されている。特に心室の動きの分析は虚血および梗塞の程度を評価する効率的な方法である。心内膜壁のセグメンテーションまたは検出は、左心室の弾性ならびに収縮性の定量化に向けた最初のステップである。いくつかの現行方法の例としては、ピクセルに基づくセグメンテーション/クラスタリングアプローチ(例えば、カラーキネシス)、変形オプティカルフロー、変形可能なテンプレートおよびマルコフのランダムプロセス/フィールド、および動的輪郭法/スネークが挙げられる。いくつかの方法は、2次元、3次元、または4次元(3D+時間)空間において採用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ほとんどの現行のセグメンテーションまたは検出方法は、心内膜壁の正確な局所的動きの再生を試みておらず、ほとんどの場合、壁に沿った動き成分が無視される。この簡単化した処理は輪郭トラッカによっても採用されており、現在の輪郭の法線に沿ってしかサーチを行わない。これは、異常な左心室の局所的な動きが、平行移動または回転(音波検査技師の手の動きもしくは患者の呼吸の動きに起因する)といった包括的な動きはもとより輪郭の法線からも外れる傾向にあり、輪郭上においてもオフノーマルな局所的な動きが生じることから局所的壁の異常検出に適していない。心内膜壁の包括的な形状をはじめ局所的な動きを追跡することは、壁の局所的な動きの異常を検出する上で望ましい。この情報を使用して、虚血および梗塞をさらに診断することができる。このように、外観ならびに形状を使用して解剖学的構造のマッチングを行う検出構想が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、外観(appearance)ならびに形状を使用して解剖学的構造のマッチングを行う検出構想に関する。画像内において対象の形状もしくは構造に注釈を付された画像のトレーニングセットが使用される。画像の第2のトレーニングセットは、そのような形状ならびに構造の負の例を表し、言い換えると、そのような対象もしくは構造をまったく含まない画像である。これらのトレーニングセットに対してトレーニングされた分類アルゴリズムが、構造の位置を検出するために使用される。構造が、その構造の形状ならびに外観についての詳細を提供することができるトレーニングセット内の類似物にマッチングされる。
【0012】
本発明の別の観点は、無効なデータ領域を含む画像内の対象の検出方法に関する。画像内のどのピクセルが有効であるかを示すための画像用のデータマスクが決定される。このデータマスクは、各ピクセルがそのピクセルより上および左にある画像内の有効ピクセルの総数に対応する値を有する積分マスクとして表わされる。画像に、少なくとも1つの正領域および1つの負領域を有する矩形特徴が適用される。積分マスクを使用して矩形特徴内の有効ピクセルについて決定が行われる。無効ピクセルを含む領域について平均強度値が近似される。矩形特徴の正領域および負領域内の強度値の総和の間の重み付け後の差を計算することによって矩形特徴についての特徴値が決定される。特徴値が、対象が検出されたか否かを決定するために使用される。
【0013】
本発明の別の観点は、画像内の対象の検出方法に関する。画像のウインドウ内の分類器について特徴値が計算される。この特徴値が予め決定された閾値より上にあるか否かが決定される。特徴値が閾値より上にあるときに、画像のウインドウ内の後続の分類器について後続の特徴値が計算される。特徴値の値と後続の特徴とが組み合わされる。組み合わせた特徴値が現在の組み合わせのための組み合わせ閾値より上にあるか否かが決定される。組み合わせた特徴値が組み合わせ閾値より上にあるときには、さらに、後続の分類器がなくなるかあるいは組み合わせた特徴値が組み合わせ閾値より上でなくなるまで、後続分類器を含むように組み合わせた特徴値が計算される。最終的な組み合わせた特徴値を使用して、対象が検出されたか否かが決定される。
【0014】
本発明の別の観点は、画像内の解剖学的構造を検出し、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の解剖学的構造にマッチングさせるシステムおよび方法に関する。候補画像が受取られ、その候補画像から特徴値が抽出される。分類関数が解剖学的構造の検出に適用される。解剖学的構造が検出された場合には、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似画像が、候補画像について抽出した特徴値をトレーニングセット内の類似画像の特徴値にマッチングさせることによって、識別される。トレーニングセットからマッチングしている類似画像内の解剖学的構造の形状を使用して、候補画像内の解剖学的構造の形状が決定される。
【0015】
従って、本発明による画像内の解剖学的構造の検出およびマッチング方法は、
画像内の解剖学的構造を検出し、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の解剖学的構造にマッチングさせる方法において、
候補画像を受取るステップ、
候補画像から特徴値を抽出するステップ、
解剖学的構造の検出に分類関数を適用するステップ、
解剖学的構造が検出された場合には、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似画像を、候補画像について抽出した特徴値をトレーニングセット内の類似画像の特徴値にマッチングさせることによって、識別するステップ、
トレーニングセットからマッチングしている類似画像内の解剖学的構造の1つ又は複数の形状を使用して、候補画像内の解剖学的構造の形状を決定するステップ
を含むことを特徴とする(請求項1)。
なお、本発明による画像内の解剖学的構造の検出およびマッチング方法の実施態様は次の通りである。
(1)特徴値をマッチングさせるステップは、候補解剖学的構造についての特徴ベクトルを生成するステップ、および、候補特徴ベクトルを類似画像に関連付けされた特徴ベクトルと比較するステップを含む(請求項2)。
(2)特徴ベクトルは、複数の弱い分類器出力h'isおよび関連付けされた重みα'isを含む(請求項3)。
(3)特徴値をマッチングさせるステップは、さらに、ユークリッド距離関数における重み付け行列を使用し異なる距離測定値の使用を含む(請求項4)。
(4)分類関数を適用するステップは、候補画像を通じてウインドウをスキャンするステップを含む(請求項5)。
(5)分類関数を適用するステップは階層的に実行される(請求項6)。
(6)分類関数はブースティングを使用する(請求項7)。
(7)分類関数はアダブースティング(AdaBoosting)を使用する(請求項8)。
(8)分類関数はランクブースティング(RankBoosting)を使用する(請求項9)。
(9)分類関数はサポートベクトルマシン(support vector machine)を使用する(請求項10)。
(10)画像は超音波画像である(請求項11)。
(11)解剖学的構造は左心室である(請求項12)。
(12)解剖学的構造は顔である(請求項13)。
【0016】
同様に、本発明による画像内の解剖学的構造の検出およびマッチングシステムは、
画像内の解剖学的構造を検出し、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の解剖学的構造にマッチングさせるシステムにおいて、
候補画像を受取る手段、
候補画像から特徴値を抽出する手段、
解剖学的構造の検出に分類関数を適用する手段、
画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似画像を、候補画像について抽出した特徴値をトレーニングセット内の類似画像の特徴値にマッチングさせることによって、識別する手段、
トレーニングセットのマッチングしている類似画像内の解剖学的構造の形状を使用して、候補画像内の解剖学的構造の形状を決定する手段、
を含むことを特徴とする(請求項23)。
なお、本発明による画像内の解剖学的構造の検出およびマッチングシステムの実施態様は次の通りである。
(1)類似画像を識別する手段は、候補解剖学的構造についての特徴ベクトルを生成する手段、および、候補特徴ベクトルを類似画像に関連付けされた特徴ベクトルと比較する手段を含む(請求項24)。特徴ベクトルは、複数の弱い分類器出力h'isおよび関連付けされた重みα'isを含む(請求項25)。
(2)分類関数を適用する手段は、候補画像を通じてウインドウをスキャンする手段を含む(請求項26)。
(3)分類関数はブースティングを使用する(請求項27)。
(4)分類関数はアダブースティング(AdaBoosting)を使用する(請求項28)。
(4)分類関数はランクブースティング(RankBoosting)を使用する(請求項29)。
(5)分類関数はサポートベクトルマシン(support vector machine)を使用する(請求項30)。
(6)画像は超音波画像である(請求項31)。解剖学的構造は左心室である(請求項32)。
(7)解剖学的構造は顔である(請求項33)。
【0017】
本発明の別の観点は、画像内の解剖学的構造を、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似に成形された解剖学的構造にマッチングさせる方法に関する。候補解剖学的構造の画像が受取られ、その画像から特徴が抽出される。類似に成形された解剖学的構造に関連付けされた特徴が、候補解剖学的構造と比較される。トレーニングセットから少なくとも1つのもっとも近い近隣の形状を使用することによって候補解剖学的構造の形状が決定される。
【0018】
従って、本発明による画像内の解剖学的構造のマッチング方法は、
画像内の解剖学的構造を、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似に成形された解剖学的構造にマッチングさせる方法において、
候補解剖学的構造の画像を受取るステップ、
画像から特徴を抽出するステップ、
類似に成形された解剖学的構造に関連付けされた特徴を候補解剖学的構造と比較するステップ、
トレーニングセットから少なくとも1つのもっとも近い近隣の形状を使用することによって候補解剖学的構造の形状を決定するステップ
を含むことを特徴とする(請求項14)。
なお、本発明による画像内の解剖学的構造のマッチング方法の実施態様は次の通りである。
(1)候補解剖学的構造は、その輪郭に、一連のコントロールポイントによって注釈を付けられている(請求項15)。
(2)類似に成形された解剖学的構造の各々は、その輪郭に、一連のコントロールポイントによって注釈を付けられている(請求項16)。
(3)特徴を比較するステップは、候補解剖学的構造についての特徴ベクトルを生成するステップ、および、候補特徴ベクトルを、類似に成形された解剖学的構造に関連付けされた特徴ベクトルと比較するステップを含む(請求項17)。
(4)特徴ベクトルは、複数の弱い分類器出力h'isおよび関連付けされた重みα'isを含む(請求項18)。
(5)比較するステップは、さらに、ユークリッド距離関数における重み付け行列を使用して異なる距離測定値の使用を含む(請求項19)。
(6)画像は超音波画像である(請求項20)。解剖学的構造は左心室である(請求項21)。
(7)解剖学的構造は顔である(請求項22)。
【0019】
本発明の別の観点は、画像内の候補対象の変形可能な形状の検出および追跡システムおよび方法に関する。形状は、複数のラベル付けされたコントロールポイントによって表される。画像枠内の変形可能な形状の少なくとも1つのコントロールポイントが検出される。候補対象に関連付けされた各コントロールポイントについて位置不確実性行列が計算される。後続の画像枠内の変形可能な形状のダイナミクスを表し代表的対象の画像のトレーニングデータセットからの統計的情報を含む形状モデルが生成される。形状モデルが候補対象の変形可能な形状に位置合わせされる。形状モデルが変形可能な形状に融合され、候補対象の現在の形状が評価される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は本発明に従って左心室の心内膜壁の形状を検出および追跡する方法を使用する超音波心臓検査システムの一例の構成を例示したブロック図
【図2】図2は心臓の代表的な超音波心臓検査画像を例示した説明図
【図3】図3は本発明に従って、弱い分類器を表す矩形特徴の例を示した説明図
【図4】図4は本発明に従って、与えられたウインドウについて強度の総和を決定する積分画像を使用する方法を例示した説明図
【図5】図5は本発明に従って、部分隠れを受けた積分画像内における矩形特徴を例示した説明図
【図6】図6は本発明に従って、図5の積分画像のための部分隠れマスクを例示した説明図
【図7】図7は本発明に従って、Hi1とHi1*の関係を示した説明図
【図8】図8は本発明に従って、メモリを有するブーストカスケードの技術を概略で図示した説明図
【図9】図9は本発明に従った左心室の心内膜輪郭検出のための構想を例示した説明図
【図10】図10は本発明に従った、3次元データボリュームにおける腫瘍を検出する構想を例示した説明図
【図11】図11は本発明に従った形状位置合わせのための不変マニフォールドを例示した説明図
【図12】図12は本発明に従った形状整列を例示した説明図
【図13】図13は本発明に従って、形状検出および追跡中における不確実性の伝播を例示した説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下において本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照してより詳細に説明するが、それにおいて類似の参照番号は類似の要素を示す。
【0022】
本発明は、解剖学的構造の検出ならびにマッチング方法に関する。その方法が利用される例は、機械の学習を通じた心室の心内膜または心外膜の輪郭の検出ならびにセグメンテーションまたは分類によって、また注釈データベースから類似の事例を識別することによって行う心臓内の局所的な壁の動きの異常の検出である。ここで当業者であれば理解できるように、本発明は、顔の特徴あるいはそのほかの身体の特徴のような人間の特徴を認識するような形状の検出ならびにマッチングが有用であるこのほかの用途に使用することもできるが、これらに限定されない。また本発明は、2次元、3次元、および4次元(3D+時間)のデータ分析、例えば心臓、肺または腫瘍の時間的に進化し得る解剖学的構造の医学的分析にも使用することが可能である。
【0023】
本発明を説明するために、人間の心臓の左心室の心内膜壁の検出についての例を説明する。図1は、本発明に従って形状ならびに外観を使用して左心室の心内膜壁を検出する方法を使用する超音波心臓検査システムの一例の構成を例示している。超音波トランスデューサのような医用センサ102が使用され、患者の診察が実施される。センサ102は、特定の医療診察と一致する医用測定値を獲得するために使用される。例えば、心臓の問題を経験している患者に超音波心臓検査を実施して特定の心臓疾患の診断の補助とすることができる。超音波システムが、種々の視点から心臓の2、3、および4(3D+時間)次元の画像を提供する。
【0024】
センサ102によって獲得された情報は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータであってよいプロセッサ104に伝えられる。プロセッサ104はセンサデータを画像に変換し、画像がディスプレイ108に伝えられる。ディスプレイ108はまた、ほかのグラフィック情報または画像に関連する情報のテーブルを伝えることができる。本発明によれば、プロセッサ104には心内膜壁の初期輪郭を表すデータも提供される。このデータは、施術者または音波検査技師のようなユーザによってマニュアルで、あるいはプロセッサ104によって自動的に提供することができる。輪郭は、一連の個別のポイントを包含し、その動きがプロセッサ104によって追跡され、ディスプレイ108上に示される。
【0025】
プロセッサ104は、医用センサ102からのデータに加えて、ほかのデータ入力を受取ることもできる。例えばプロセッサが、プロセッサ104に付設されたデータベース106からデータを受取ることがある。その種のデータは、心内膜壁の輪郭形状を表す部分空間モデルを含むことができる。これらの部分空間モデルは、複数の患者を代表する左心室の画像としてもよく、あるいは統計的情報に基づいてコンピュータにより生成された輪郭形状のモデルであってもよい。プロセッサ104は、ベイズの核マッチング法またはオプティカルフロー法のような周知の方法を利用して輪郭形状の個々のポイントを追跡する。追跡中のエラー蓄積は、マルチテンプレート適応マッチング構想を使用することによって軽減される。追跡の不確実性は、各ポイントにおいて共分散行列の形式で表され、続いて非直交投影を使用する部分空間の形状の拘束によって完全に利用される。
【0026】
図2は、心臓の代表的な超音波心臓検査画像を例示している。音響的ドロップアウトを有する左心室の心内膜壁の部分が実線の楕円208によってマークされている。局所的な壁の動きの評価は破線の楕円202,204によって示されている。音響的ドロップアウトに起因して、心内膜壁は常に画像内のもっとも強いエッジにあるとは限らない。超音波心臓検査画像の特徴は、破線の直線210,212によって示されているとおり、画像の扇形形状である。扇形の外側範囲は有用なデータを含まない。
【0027】
多くの検出方法は、画像内の対象の検出に弱い分類器または特徴のブースティングを使用する。選択された数の弱い分類器の応答を、ブースティングを通じて結合することによって、結果として得られる強い分類器が高い検出率を達成することができる。しかしながら周知の方法は、他の部分的に隠れている対象(例えば、扇形の外側のデータ)の存在において対象を検出する問題に取り組んでいない。部分隠れ(occlusion)に起因する弱い分類器の誤った応答は、対象の検出に負の影響を及ぼす。
【0028】
次に、本発明の1つの観点に従って、対象の検出中における既知の部分隠れの影響を排除する方法を説明する。例えば超音波心臓検査画像を、扇形の外側の画像データ(つまり、有用でないか無効なデータ)が考慮されないように処理することができる。言い換えると、扇形の外側データが部分隠れとして扱われる。
【0029】
対象の画像に関連付けされた簡単な特徴が、弱い分類器として識別される。その種の特徴の例が、図3A〜3Dに示した矩形である。各矩形特徴の値は、各矩形のホワイト(正とも呼ばれる)領域内のピクセル強度の総和とグレイ(負とも呼ばれる)の領域内のピクセル強度の総和との間の差である。図3A内に例示されている矩形特徴について言えば、負領域が302であり、正領域が304である。図3B内に例示されている矩形特徴については、負領域が308であり、正領域が306である。図3C内に例示されている矩形特徴については、負領域が312,314であり、正領域が310,316である。図3D内に例示されている矩形特徴については、負領域が320であり、正領域が318,322である。
【0030】
矩形特徴はベース領域に対して過完全な基底を提供する。例えば矩形が24×24ピクセルのサイズである場合には、特徴の数が180,000になる。矩形特徴の1つの利点は演算速度である。積分画像(II)として知られる図4に示されているような中間表現を使用することによって、小さい固定数の演算を用いて特徴値を計算することが可能になる。
【0031】
入力画像(例えば、左心室の超音波心臓検査画像)のためのIIの予備計算が、矩形特徴の計算に先行して行われる。II内の各ピクセル(x,y)について強度値が決定される。これらの強度値は、データベース106(図1)内に記憶される。入力画像についてIIが計算された後、すべての特徴計算が極めて簡単化される。入力画像内の位置(x0,y0)における各ピクセルについて、強度値は、位置(x0,y0)より上および左にあ
るすべてのピクセルの強度の総和を決定することによって計算することができる。言い換えると、II(x0,y0)におけるIIの集まりは、次式のように決定することができる。
【0032】
【数1】

【0033】
I(x,y)は、位置(x,y)におけるピクセルの強度である。
【0034】
図4は、矩形特徴RfにおけるIIについての強度値の計算がどのように決定されるかを例示している。位置408におけるIIが計算され、実線410の内側範囲に等しい。位置408におけるIIを規定する別の方法は、矩形(A+B+C+Rf)についての強度値の総和である。Rfについての総和を獲得するためには、追加の計算を行わなければならない。位置406についてのIIは、線412によって画定される範囲についての総和を提供し、矩形(A+C)についての強度値の総和に等しい。位置406についてのIIを位置408についてのIIから減ずることによって、矩形(B+Rf)についてのII'が得られる。次に位置404についてのIIが計算され、(A+B)によって画定される範囲についての総和を提供する。位置404についてのIIをII'から減ずることによって、矩形(‐A+Rf)についてのII"が得られる。最後に、位置402についてのIIをII"に加算すれば、Rfについての総和が求まる。
【0035】
しかしながら、Rf内のピクセルが部分隠れを含む場合、それらのピクセルについての強度値は無効な値をもたらし、最終的に矩形特徴についての不正確な評価をもたらす。図5は、部分隠れ504を含む積分画像502の一例を示している。矩形特徴506が、部分隠れ504の一部を含む位置に置かれている。
【0036】
本発明によれば、部分隠れマスクが使用され、部分隠れを受けている矩形特徴内に含まれるピクセルの寄与が排除される。図5のIIのための部分隠れマスクの一例を図6に示す。部分隠れマスクは、コントロールされた環境内において画像が取り込まれるとき、あるいはデータから推論できるときに使用することができる。例えば監視用途においては、静的な背景(例えば、ドア、壁、家具等の位置)が既知である。その背景内の対象が部分隠れを生じる尤度は決定可能であり、部分隠れマスクの作成に使用することができる。別の例は超音波画像である。超音波画像内においては、扇形の位置が超音波機械によって与えられるかあるいは計算することが可能であり、例えば時間変動の分析は静的に無効な領域をもたらすことができる。扇形が識別された後、部分隠れマスクを作成して、IIの計算において扇形の存在を効果的に排除もしくは無効にすることができる。
【0037】
部分隠れを受けているかもしくはそのほかの無効ピクセルについての強度値をゼロに設定することによって、矩形についての強度値の総和が正しくない値によって影響を受なくなる。しかしながら、今度は『欠けている』データが存在し、総和が不平衡になる。欠けている値が存在しないとき、矩形の総和はその矩形についての平均強度値に比例する。従って部分隠れが生じているときには、欠けている値を補償するために、有効な強度値を有するピクセルの数を使用することによって平均値が近似される。有効ピクセルの数は、最初に等価マップまたは部分隠れマスクを計算することによって見つけることができる。
【0038】
部分隠れマスクMはブール値からなり、ブール値では有効ピクセルに値1が割り当てられ、無効もしくは部分隠れを受けているピクセルに値0が割り当てられる。積分マスクは、現在の位置(x0,y0)より上および左にある有効な数のピクセルを使用して次のように計算することができる。
【0039】
【数2】

【0040】
式(1)のIIと同様に、矩形内の有効ピクセルの数は、前述と同じ数の演算において積分マスクから計算することができる。
【0041】
矩形特徴506についての等価な特徴値は、正の画像領域内および負の画像領域内の強度の総和の間の重み付け後の差を与える。R+が正の値を伴ってピクセルの強度が寄与する領域を表し、R―が負の値でピクセルの強度が寄与する領域を表すとき、特徴値fは次のとおりとなる。
【0042】
【数3】

【0043】
上式においてn―、n+は、それぞれ負および正領域についての有効ピクセルの数を表し、それぞれの領域はN個のピクセルを含む。n―およびn+がいずれもゼロでないのであれば、最終的な特徴値はN/(n―n+)によって正規化される。矩形特徴についての積分画像の計算に部分隠れマスクを使用することによって、より正確な結果が獲得され、より良好な対象検出をもたらす。
【0044】
特に、顔や解剖学的構造といった複雑な対象の場合には、対象を検出するために計算を必要とする特徴または成分が多数であることから、正確な結果をもたらしつつ必要な計算量を縮小するためのツールが使用される。広く使用されているツールの1つがブースティングである。一般に、ブースティングは複数の弱い分類器または特徴を識別する。それぞれの弱い分類器についての値が計算され、続いて予め定められた閾値と比較される。弱い分類器についての値がその閾値より上にある場合、その分類器は保持される。弱い分類器についての値がその閾値より下にある場合、その分類器は捨てられる。閾値を超えたすべての弱い分類器についての値の重み付け総和を求めることによって、対象検出に使用することのできる強い分類器が得られる。
【0045】
ブースティングの変形がブーストカスケードである。この技術においては、分類器の優先順位が設定される。あるウインドウについて第1の分類器が計算され、それが閾値を満たさないときには、そのウインドウが別の位置に移される。計算された分類器が閾値を超える位置だけが保持される。閾値は、通常、エラーの寛大なマージンを許容する適度なレベルに設定される。計算が行われる位置の数を縮小することによって、この方法が効率的になる。しかしながら、これらの方法は先行する分類器からの出力を放棄する。次段のためのトレーニングは、新しい例のセットに対する一様な重み付けを伴って開始する。
【0046】
本発明によれば、計算された各分類器についての値が保持され、より後の段階における分類器の計算を強化するために、将来の分類器の計算において使用される。図7Aおよび7Bに示されているとおり、中間の強い分類器Hi1が、カスケードの先行する段階から直接、現在の段階のための新しいトレーニングセットにわたって新しい閾値Ti*および関連パリティpi*を設定することによって使用される。続いてトレーニングの例が、生の特徴を基礎としたトレーニングの前に新しい分類器Hi1*のエラーによって重み付けされる。現在の段階のための強い分類器は、Hi1*と選択された単一特徴分類器との重み付けされた総和である。検出中、先行する段階からの分類器出力を破棄する代わりに、それが、Ti*および関連パリティpi*を用いる閾値と比較され、そのエラーに従って重み付けされ、現在の段階の単一特徴の弱い分類器からの出力の重み付けされた総和に加えられる。
【0047】
一般的な『メモリを有するブーストカスケード』(BCM)トレーニングアルゴリズムは、次のように記述することができる。
【0048】
●メモリ内の初期カスケード分類器:H0*=ヌル(NULL)、エラーε=∞、
●P=正の例のセット、N=負の例のセット、
●i=0、
カスケードの段階iを通るループ:
i++、
P,Nを使用し、分類器Hiを、Hi1*とアダブースト(AdaBoost)を使用する特定数の追加特徴とを用いてトレーニングし、その結果、必要な誤った正の検出率および誤った検出率が満たされる。
iの誤った正を負の例として使用することによってトレーニングセットの再構築、P→P*およびN→N*を行い、必要であれば正のセットを調整する。
iの再トレーニング:(例えば、最適閾値Ti*およびパリティpi*を選択することによって)Hiの修正を行い、新しいトレーニングデータP*,N*上のその分類エラーを最小化する。結果として得られるHi*およびその出力をメモリ内に入れる。
【0049】
上記アルゴリズムにおいては、Hi1*が使用される場合には、それが最初になることが仮定されている。Hi1*は、ほかの単一特徴の弱い分類器の中間に使用することもできる。必要な変更は、先行する段階の末尾に代えて、現在の段階のトレーニング中に新しい閾値およびパリティの学習を行うことだけである。
【0050】
iの評価は、現在のトレーニングセットまたは完全な代表的な有効性セットのうちのいずれかを使用して行うことができる。前者の場合には、Hiだけが使用され、現在の段階のパフォーマンス目標を満たすこと(例えば、段階当たり95%)が目標となる。一方、後者の場合には、全体的なカスケード分類器が使用される必要があり、現在の段階iまでの複合パフォーマンス目標(例えば、0.95i)が目標となる。
【0051】
メモリを有するブーストカスケードアルゴリズムの別の例を次に示す。
【0052】
●ユーザがfについての値、すなわち層当たりの最大許容可能な誤った正の検出率、およびdについての値、すなわち層当たりの最小許容可能な検出率を選択する。
●ユーザが、ターゲットの誤った正の総合率Ftargetを選択する。
●P=正の例のセット、N=負の例のセット、
●F0=1.0、D0=1.0、i=0、
●メモリ内の初期カスケード分類器:H0*=ヌル、
i>Ftargetの間にわたり以下を繰返し実行
i++
i=0、Fi=Fi1
i>f×Fi1の間にわたり以下を繰返し実行
○ni++
○PおよびNを使用し、分類器Hiを、Hi1*とアダブースト(AdaBoost)を使用するni個の追加特徴とを用いてトレーニングする(i>1であれば、Hi1*は、メモリ内に記憶されている結果を用いてすでにトレーニング済みである。それがその特徴より強い場合には、段階iについての弱い分類器としてHi1*を選択する。Hi1*のエラーを使用し、その特徴に基づいて、残りの弱い分類器の選択のためのトレーニング例の重みを更新する。)。
○有効性セット上において現在のカスケード分類器Hiを評価し、Fi,Diを決定する。
○現在のカスケード分類器が少なくともd×Di1(これは、Fiにも影響する)の検出率を有するまで、i番目の分類器Hiのための閾値(Ti)を減少させる。
N=φ
i>Ftargetであれば、顔以外の一連の画像について現在のカスケード検出器Hiを評価し、誤った検出があればそれをセットN内に入れる。
i*の再トレーニングを行う。Hiについて第2の最適閾値Ti*およびパリティpi*を選択し、新しいトレーニングデータP,Nに関する分類エラーを最小化する、結果として得られたHi*およびその出力をメモリ内に入れる。
【0053】
BCM構想においては、検出プロセスが、以下の中間の強い分類器をカスケードの各段階について使用する。
【0054】
段階1‐H1:α11+α22+...αn1n1
段階2‐H2:αH11*(H1‐T1*)+(αn1+1n1+1+αn1+2n1+2+...αn1+n2
n1+n2
・・・
【0055】
すでに先行する段階においてHiが評価済みであることから、追加計算は、図8に例示されているとおり、現在のテスト標本が通過することになる各追加段階についての減算および乗算だけである。考慮されるそれぞれの追加の分類器について、先行する計算済みの分類器に関連付けされた値が考慮され、追加の値についての値と統合される。続いて結果として得られる値が閾値と比較される。最終結果は、対象検出のより正確な表示を提供する値になる。
【0056】
対象が検出された後は、その画像に関する追加情報を獲得するためにその先の処理技術を使用することができる。本発明の別の観点によれば、外観および形状の併用を、一連のトレーニング画像に基づいて、テスト画像内の対象の形状または解剖学的構造のマッチングおよび検出に適用することができる。外観は、テスト画像内の対象もしくは構造の位置測定に使用される。その後マッチング技術が使用されて、正のトレーニングデータセットから類似の事例を探し出し、検出された候補についての形状または構造の詳細が提供される。検出、位置測定およびマッチングは階層的に行われ、より高精度の結果を達成することができる。マッチング技術は、演算時間を節約し、かつマッチング性能を向上させるために、検出プロセス中に学習した特徴を使用する。
【0057】
本発明によれば、対象または解剖学的構造の検出ならびに形状の再生の概略構想が3つの段階、すなわちオフライントレーニング段階、オンライン検出段階およびマッチング段階を含む。
【0058】
オフライントレーニング段階においては、正のトレーニング例がトレーニングデータセットとして記憶される。例えば超音波心臓検査の場合、トレーニングセットは人間の心臓の左心室の画像を含むことになろう。そのトレーニングセットは、種々の形状の左心室の例をはじめ、異常左心室の例の包括的なセットを含むことになる。好ましくはトレーニングセット内の画像が、最適状態(例えば、左心室が画像の中心に置かれている、画像が正規化されてサイズおよび回転の作用が排除されている、等)で示される。トレーニング段階中に、両ブースティングアルゴリズムが画像に適用される。これらの適用から獲得されたデータは、トレーニングデータとともに記憶され、弱い分類器の出力を示す特徴ベクトルを含むことができる。
【0059】
すべての可能なトレーニング例が処理されて不変の特性が維持される。例えば全体的な平行移動、回転、およびスケーリングは、人間の心臓の左心室について不変の変換である。正データの整列は、検出器の設計に直接的な影響を与え、言い換えると検出中にそれぞれの整列軸が拡張される必要がある。すなわち、例えばトレーニングデータ内において回転が相殺されるとき、検出器は、検出の間に複数の回転をサーチしなければならない。整列されたトレーニングデータを用いれば、学習アルゴリズムは、正/負の分類器について選択された特徴および対応する決定関数を出力する。本発明によれば、トレーニングデータのすべてを変換して(例えば、スケーリングおよび回転)、変換後の検出器をトレーニングすることが可能である。
【0060】
変換されたトレーニングデータを含む、トレーニングデータについてのすべての特徴は、データベース106(図1)内に記憶される。さらに、弱い分類器出力ならびにそれらに関連する重みを含む各正データ画像について特徴ベクトルが計算される。それぞれの弱い分類器は対象に関連付けされた成分を表す。正データについての特徴ベクトルは、後にテスト画像について計算された特徴ベクトルと比較され、類似の特徴を有する正データの識別を補助することができる。各正データの画像についての対象の輪郭に沿ったポイントに対応する位置ポイントもまた記憶され、形状マッチング段階において使用される。
【0061】
オンライン検出段階においては、画像またはデータボリュームのためのスキャニングスキームが、テスト画像またはデータボリュームの内側のウインドウまたはキューブの平行移動、回転および/またはスケーリングによって採用され、候補データ部分をもたらす。各候補について、対象の位置、スケーリングおよび/または回転が全スキャンプロセス中または後に達成される。場合によっては、変換された複数の検出器を適用すると、候補を変換するより高速になる。ブースティングに基づく検出器は画像内の対象または候補の位置を示すことができる。
【0062】
形状マッチング段階においては、対象を含むと見られる候補(勝利候補)が識別される。これらの候補に類似性マッチングアルゴリズムを適用して、対応するトレーニングデータセットからもっとも近い近隣を検索し、それらに関連付けされた形状を候補に適用する。弱い分類器出力h'isおよびそれらに関連付けされた重みα'isに基づく形状マッチングのために、特徴ベクトルが使用される。マッチングは空間{α11,α22,...,αKK}内の距離を使用して行われる。Kは弱い分類器の特徴の数である。このほかの特徴空間を使用することも可能である。形状マッチングアルゴリズムは、トレーニングデータ内の1つ又は複数の画像に関連付けされた『類似』特徴ベクトルを探す。マッチングが得られた後、トレーニングセット内の関連するマッチング画像からのデータを使用して、対象の形状ならびに構造に関係する詳細を提供することができる。
【0063】
次に、2次元(2D)データを使用して一例を説明する。当業者には理解できることであろうが、本発明は、3次元(3D)データおよび4次元(3D+時間)データを処理することも可能である。図9は、左心室(LV)の心内膜の輪郭を検出する一例を示し、これは原画像および描出された心内膜の輪郭とともに、LV枠の注釈付きデータセットを使用する学習ならびにマッチングを基礎としている。
【0064】
この構想は、最初に、位置合わせされたLV部分(モジューロ平行移動、スケーリング、および回転)のデータベースを構築する。LV部分は例えばランドマークまたはコントロールポイントの順序付きセットの形式で注釈を付けられた輪郭を有する。検出アルゴリズムは、この例のセットおよびそのほかの負の部分を使用して設計され、トレーニングされる。例えば、ブースティングに基づく特徴選択および分類器構築アルゴリズムを使用することが可能である。特徴ベクトルはすべての例について計算される。
【0065】
続いてこの構想は、LVを位置測定するために学習した検出アルゴリズムを採用する。1つ又は複数の検出された候補は、適切なサイズならびに回転を伴ってLVを含む1つ又は複数の局所的部分である。(サイズならびに回転は、複数の可能なスケーリングならびに回転において画像をスキャンすることによって決定される。)
【0066】
最後に、検出された候補から特徴ベクトルが抽出され、データベースと比較されて1つ又は複数のもっとも近い近隣が見つけ出される。この輪郭は続いて、例えば検出された部分に対するそれらのマッチング距離に逆比例する重みを用いた重み付け総和を使用して結合され、検出された候補部分についての輪郭が形成される。1つの可能な特徴タイプは、サブサンプリングを伴うか又は伴わない部分内側の画像強度である。このほかの特徴には、重み付け係数を伴うか又は伴わない弱い分類器出力が含まれる。その種の特徴の集まりの選択に主成分分析を使用することも可能である。
【0067】
図10は、3次元データボリューム内の腫瘍検出の一例を示している。この方法は上記に類似しているが、3Dの近隣、3Dの特徴、および3Dのスキャニングがマッチング検出に使用される点で異なる。
【0068】
対象が検出され、形状ならびに外観がマッチンチされた後、その対象の形状を時間的に追跡することができる。この種の追跡は、超音波心臓検査において、心筋のリズミックな運動のために重要である。測定の不確実性は形状追跡中に重要な役割を果たす。本発明によれば、個別にトレーニングされた成分検出器が、比較的安定した局所的外観を利用するために画像に適用され、一方、包括的形状モデルが使用されて成分融合プロセスを拘束する。ここで、自動形状検出および追跡中における局所的検出、動きのダイナミクス、および部分空間形状モデリングから最適に融合される不確実性のための一様化された構想について説明する。ブーストされた成分検出器が、超音波心臓検査シーケンスにおける左心室の輪郭の位置測定のために使用される。
【0069】
平均をx、共分散をCxとする多次元ガウス分布N(x,Cx)によって候補予備形状の検出が示されるとき、第1のステップは、標本の予備形状x0の中から、N(x,Cx)、形状モデルN(m,Cm)、および先行するステップから予測された形状N(x―,Cx―)によって連帯的に、最適な不変変換の下に生成される尤度がもっとも高い1つを見つけ出すことである。等価公式は、予備形状空間および変換された形状空間におけるマハラノビス距離の総和を最小化するx*を見つけ出すことであり、すなわち次式となる。
【0070】
【数4】

【0071】
上式においてTを不変変換とするとき、x0'=T(x0)である。
【0072】
複数の候補予備形状を用いて、検出マップ内の尤度値も考慮して、もっとも高い尤度をもたらす1つが決定時に勝ち残る。式(5)は、位置および変換にわたる同時最適化を要求し、平行移動、回転、およびスケーリングだけを許容する相似変換のような簡単な変換についてさえ、閉じた形の解を持たない。包括的な最適性は、繰返しを通じて数値的に求めることができるが、演算負荷が高すぎる。
【0073】
困難は、すべての可な変換を通り任意の予備形状によって形成されたマニフォールド(すなわち形状)が、一般に形状の部分空間と、特にその部分空間の次元が比較的小さいときに交差しないことから生じる。本発明においては、形状の部分空間が6〜12の次元を有し、完全なユークリッド空間の次元は≧34である。図11は、形状位置合わせのための不変マニフォールドを例示しており、概念的にこの関係を、予備形状ベクトルXによって形成されたマニフォールドを示す太い曲線1102と、傾斜軸1104と、部分空間モデルを表す1次元ガウス分布1106とを用いて図示されている。一般に、マニフォールドは、形状モデルの部分空間(すなわち、モデル重心Mを含む傾斜付きの軸1104)と交差しない。予測は省略するか、検出および予測の融合結果としてXを考えることができる。本発明は、全体的な解として2ステップの最適化スキームに関し、両ステップについて閉じた形の解を伴う。このスキームは図11を参照して容易に説明することができる。第1のステップは、Cx内の情報を使用してXからX*に移動するか、あるいは言い換えるならば、XからMへの最適変換を見つける。第2のステップは、CMからの追加情報を使用して、X*からXMに移動する。第1のステップは位置合わせステップと呼ばれ、第2のステップは拘束ステップと呼ばれる。
【0074】
位置合わせステップの目標は、予備形状の変換中における成分の不確実性およびモデルに向かうその共分散行列を考慮に入れることである。まず、d2を次のようにして最小化する。
2=(m‐x')TC'x1(m‐x') (6)
x'=T(x)かつC'x=T(Cx)である。表記を簡単化するために、予測N(x―,Cx―)がN(x,Cx)に融合されているものと仮定している。
【0075】
Tが相似変換であるときには、次式を得る。
x'=Rx+t (7)
tは2つの自由パラメータを有する変換ベクトルであり、Rは各ブロックが次のとおりとなるブロック対角行列である。
【0076】
【数5】

【0077】
簡単な代数を用いて、式(6)を次のように書き直すことができる。
【0078】
【数6】

【0079】
Rおよびt内の4つの自由パラメータについて導関数を取ることによって、閉じた形の解を得ることができる。図12aおよび12bに、ポイント位置における不確実性の考慮を含む場合、および含まない場合の形状位置合わせを例示する。図12aは、位置測定における不確実性の考慮を伴わない形状位置合わせを示している。図12bは、異分散の不確実性を伴う形状位置合わせを示している。楕円1202〜1212は、ポイント位置上の共分散を示し、ブロック対角行列Cx内の情報を表す。直感は、より高い信頼性を伴ったより多くのポイントを頼ることになる。
【0080】
予備形状がモデルに位置合わせされた後、2つの競合する情報源、すなわち位置合わせされた検出−予測対(部分空間)モデルによって生成されているということの最大尤度を伴う形状について決定が行われる。全空間モデルを用いて、公式化は、ガウス源との情報融合またはBLUE(最良線形不偏推定量(Best Linear Unbiased Estimator))に直接関係付けされる。
【0081】
それぞれが多次元ガウス分布によって特徴付けられて記述される同じn次元変量xの2つのノイズの多い測定値N(x1,C1)、N(x2,C2)を考えると、xの最大尤度評価は、修正マハラノビス距離D2(x,x2,C2)の最小和を伴うポイントになる。ここでは、一般性を失うことなくC2を特異としている。U=[u1,u2,...,un]とし、uiの正規直交を用い、かつΛ=diag{λ1,λ2,...,λp,0,...,0}とするとき、C2=UΛUTの特異値分解を用いてx2に対するマハラノビス距離は次のとおりとなる。
【0082】
【数7】

【0083】
λiが0に向かうとき、D2(x,x2,C2)が、UT0x=0でない限り無限大に向かう。U0=[up+1,up+2,...,un]である。ここで、一般性を失うことなく、部分空間は原空間の原点を通るとする。x2が部分空間内に属することから、U0T2=0である。
【0084】
0Tx=0であることから、d2は次のようになる。
【0085】
【数8】

【0086】
yは1×pのベクトルである。
【0087】
yに関する導関数を取ると、部分空間についての融合推定量がもたらされる。
【0088】
【数9】

【0089】
原空間における等価式は次のとおりとなる。
【0090】
【数10】

【0091】
x*およびCy*が、x*およびy*についての対応する共分散行列であることを示すことができる。
【0092】
上記に代えて式(12)および(13)を次のように表すことができる。
【0093】
【数11】

【0094】
これにおいてy2は、Upによって形成される部分空間内のx2の変換された座標であり、Λp=diag{λ1,λ2,...,λp}である。式(16)は、2つのガウス分布の部分空間内のBLUE融合として見ることが可能であり、一方はN(y2,Λp)、他方は部分空間内のN(x1,C1)の交差つまりN((UTp11p)‐1Tp111,(UTp11p)―1)である。
【0095】
上記の部分空間融合は、(部分空間)モデル拘束のための一般公式を提供し、形状測定値(異分散不確実性を伴う)および主成分分析(PCA)形状モデルを2つの情報源として扱う。以下においては、追跡から動的予測を表す第3の源が追加される。追跡から得られた非常に重要な利点は、検出に加えて、予測を支配するシステムダイナミクスからの追加情報、および時間にわたる情報の融合である。上記の分析を基礎とすると、式(4)に対する解は、次の形を有する。
【0096】
【数12】

【数13】

【0097】
この解は、1つの一様化された構想内に検出、形状モデルおよび動的予測からの情報を置く。予測された形状がまた部分空間内に閉じ込められるときには、変換Tの内側におけるネスティングされた態様で前述した部分空間のBLUE公式化を適用することができる。予測N(x―,Cx―)はシステムダイナミクスからの情報を含む。この情報が使用されて、拡張ならびに収縮、および遅い平行移動ならびに回転のような全体的な動きの傾向がエンコードされる。N(x―,Cx―)は、カルマンセッティングにおける予測フィルタのような伝統的な方法を使用して獲得することができる。
【0098】
【数14】

【0099】
上式においてシステムダイナミクスの式は次のとおりとなる。
【0100】
【数15】

【0101】
Qはqの共分散であり、『prev』は先行するステップからの情報であることを示す。
【0102】
図13は、検出の不確実性がすべてのステップを通って伝播される分析ステップの概略図を示している。各枠において、複数の検出候補が、形状モデルと先行の枠からのシステムダイナミクスに基づく予測との両関係における検出候補の尤度を比較することによって評価される。1302〜1316の楕円は不確実性の位置を例示している。不確実性は、位置合わせ中に形状とともに変換され、尤度評価ならびに追跡の間にモデルならびに予測された先行情報と融合される。
【0103】
外観ならびに形状を使用する解剖学的構造の検出およびマッチング方法についての実施形態を説明したが、上記の教示に照らせば当業者にとって修正および変形が可能なことに気付く。従って、特許請求の範囲によって規定されるとおりの本発明の精神ならびに範囲内において、開示された本発明の特定の実施形態のなかで変更を行うことができることは理解できることである。このように特に特許法によって要求されるとおりに詳細に本発明を説明しているが、請求項に記載され特許証による保護が望ましいものは特許請求の範囲の中に示されている。
【符号の説明】
【0104】
102 医用センサ
104 プロセッサ
106 データベース
108 ディスプレイ
202 楕円
204 楕円
208 楕円
210 直線
212 直線
302 負領域
304 正領域
306 正領域
308 負領域
310 正領域
312 負領域
314 負領域
316 正領域
318 正領域
320 負領域
322 正領域
402 位置
404 位置
406 位置
408 位置
410 実線
412 線
502 積分画像
504 部分隠れ
506 矩形特徴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像内の解剖学的構造を検出し、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の解剖学的構造にマッチングさせる方法において、
候補画像を受取るステップ、
候補画像から特徴値を抽出するステップ、
解剖学的構造の検出に分類関数を適用するステップ、
解剖学的構造が検出された場合には、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似画像を、候補画像について抽出した特徴値をトレーニングセット内の類似画像の特徴値にマッチングさせることによって、識別するステップ、
トレーニングセットからマッチングしている類似画像内の解剖学的構造の1つ又は複数の形状を使用して、候補画像内の解剖学的構造の形状を決定するステップ
を含むことを特徴とする画像内の解剖学的構造の検出およびマッチング方法。
【請求項2】
特徴値をマッチングさせるステップは、
候補解剖学的構造についての特徴ベクトルを生成するステップ、
候補特徴ベクトルを類似画像に関連付けされた特徴ベクトルと比較するステップ
を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
特徴ベクトルは、複数の弱い分類器出力h'isおよび関連付けされた重みα'isを含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
特徴値をマッチングさせるステップは、さらに、ユークリッド距離関数における重み付け行列を使用し異なる距離測定値の使用を含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
分類関数を適用するステップは、
候補画像を通じてウインドウをスキャンするステップ
を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
分類関数を適用するステップは階層的に実行されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
分類関数はブースティングを使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
分類関数はアダブースティングを使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
分類関数はランクブースティングを使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
分類関数はサポートベクトルマシンを使用することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
画像は超音波画像であることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項12】
解剖学的構造は左心室であることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
解剖学的構造は顔であることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項14】
画像内の解剖学的構造を、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似に成形された解剖学的構造にマッチングさせる方法において、
候補解剖学的構造の画像を受取るステップ、
画像から特徴を抽出するステップ、
類似に成形された解剖学的構造に関連付けされた特徴を候補解剖学的構造と比較するステップ、
トレーニングセットから少なくとも1つのもっとも近い近隣の形状を使用することによって候補解剖学的構造の形状を決定するステップ
を含むことを特徴とする画像内の解剖学的構造のマッチング方法。
【請求項15】
候補解剖学的構造は、その輪郭に、一連のコントロールポイントによって注釈を付けられていることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
類似に成形された解剖学的構造の各々は、その輪郭に、一連のコントロールポイントによって注釈を付けられていることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項17】
特徴を比較するステップは、
候補解剖学的構造についての特徴ベクトルを生成するステップ、
候補特徴ベクトルを、類似に成形された解剖学的構造に関連付けされた特徴ベクトルと比較するステップ、
を含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項18】
特徴ベクトルは、複数の弱い分類器出力h'isおよび関連付けされた重みα'isを含むことを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項19】
比較するステップは、さらに、ユークリッド距離関数における重み付け行列を使用して異なる距離測定値の使用を含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
画像は超音波画像であることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項21】
解剖学的構造は左心室であることを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項22】
解剖学的構造は顔であることを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項23】
画像内の解剖学的構造を検出し、画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の解剖学的構造にマッチングさせるシステムにおいて、
候補画像を受取る手段、
候補画像から特徴値を抽出する手段、
解剖学的構造の検出に分類関数を適用する手段、
画像のトレーニングセット内の1つ又は複数の類似画像を、候補画像について抽出した特徴値をトレーニングセット内の類似画像の特徴値にマッチングさせることによって、識別する手段、
トレーニングセットのマッチングしている類似画像内の解剖学的構造の形状を使用して、候補画像内の解剖学的構造の形状を決定する手段、
を含むことを特徴とする画像内の解剖学的構造の検出およびマッチングシステム。
【請求項24】
類似画像を識別する手段は、
候補解剖学的構造についての特徴ベクトルを生成する手段、
候補特徴ベクトルを類似画像に関連付けされた特徴ベクトルと比較する手段
を含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項25】
特徴ベクトルは、複数の弱い分類器出力h'isおよび関連付けされた重みα'isを含むことを特徴とする請求項24記載のシステム。
【請求項26】
分類関数を適用する手段は、
候補画像を通じてウインドウをスキャンする手段
を含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項27】
分類関数はブースティングを使用することを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項28】
分類関数はアダブースティングを使用することを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項29】
分類関数はランクブースティングを使用することを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項30】
分類関数はサポートベクトルマシンを使用することを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項31】
画像は超音波画像であることを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項32】
解剖学的構造は左心室であることを特徴とする請求項31記載のシステム。
【請求項33】
解剖学的構造は顔であることを特徴とする請求項23記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−31053(P2011−31053A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208240(P2010−208240)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【分割の表示】特願2006−541408(P2006−541408)の分割
【原出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(593063105)シーメンス メディカル ソリューションズ ユーエスエー インコーポレイテッド (156)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Medical Solutions USA,Inc.
【住所又は居所原語表記】51 Valley Stream Parkway,Malvern,PA 19355−1406,U.S.A.
【Fターム(参考)】