説明

画像再生装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体

【課題】サーチ再生から通常再生やポーズ再生などの他の再生モードに移行した場合にも、再生画像の乱れを防止し、良好な再生画像が得られるようにする。
【解決手段】記録媒体から画像データを読み取って再生する再生部と、再生部により再生された画像データを一時的に保存する一時保存メモリと、記録媒体を反対方向に通常再生時よりも速い速度で搬送させて、通常再生とは時系列的に逆方向の逆方向早送り再生を行なっている状態から、所定の時刻に通常再生に切り替えた場合に、所定の時刻の後の通常再生で最初に再生されて表示装置に表示される画像よりも時系列的に前の画像を逆方向早送り再生において表示装置に表示しないように再生部と一時保存メモリとを制御する制御部と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像再生装置において、記録媒体から画像データを読み出し、通常再生、サーチ再生など行う技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像信号や音声信号などをデジタル信号として磁気テープに対して記録再生するデジタルVTRが知られている。
【0003】
デジタルVTRでは、通常の記録再生機能のほか、サーチ再生(早送り再生)機能などを持っている。サーチ再生時には、磁気テープを通常再生時よりも高速に搬送しながら画像信号を再生している。
【0004】
また、近年では、画像信号や音声信号をMPEG符号化方式で符号化して磁気テープに記録するVTRも登場している。この種のVTRにおいても、磁気テープを高速に搬送させることでサーチ再生を実現することが考えられる。磁気テープを高速で搬送すると、磁気ヘッドがテープ上のトラックを横切ってトレースするため、元のMPEGデータが不連続になってしまい、そのままでは正しく復号できない。
【0005】
そのため、サーチ再生時におけるヘッドのトレース軌跡に応じた位置に、イントラ符号化したフレーム(Iフレーム)からなるサーチ再生用画像データを記録しておき、サーチ再生時にはこのサーチ再生用画像データを再生することでサーチ機能を実現している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−15384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の様にMPEG符号化された通常再生用の画像データとは別にサーチ再生用の画像データを記録する構成においては、サーチ再生用の画像データは、通常再生用の画像データに対して、サーチ再生と通常再生との切り替え時の表示タイミングを考慮した所定の位置関係を持った状態でテープに記録されている。即ち、サーチ再生用画像データは、対応する通常再生用画像データに対し、テープ上で所定量遅れた位置に記録されている。
【0007】
しかし、これらの位置関係は正方向(磁気テープの正搬送方向)のサーチ再生を基準に決定しているため、負方向(磁気テープの逆搬送方向)のサーチ再生から通常再生またはポーズ再生などの正方向再生に切り替える場合には、表示画像の時間軸が乱れ、サーチ性能が低下したり、ユーザがデータ欠落と誤認識するといった問題がある。
【0008】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サーチ再生から通常再生やポーズ再生などの他の再生モードに移行した場合にも、再生画像の乱れを防止し、良好な再生画像が得られるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、 時系列に並んだ通常再生用の本画像データと、該本画像データの記録時刻にそれぞれ対応して時系列に並んだ早送り再生用の早送り再生用画像データとが記録された記録媒体で、且つ前記早送り再生用画像データが対応する記録時刻の前記本画像データよりも時系列的に遅れた位置に記録された記録媒体を、一方向に搬送させながら画像データを読み取って再生する画像再生装置であって、前記記録媒体から画像データを読み取って再生する再生手段と、該再生手段により再生された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記記録媒体を前記一方向とは反対方向に通常再生時よりも速い速度で搬送させて、通常再生とは時系列的に逆方向の逆方向早送り再生を行なう早送り再生モード中、任意のタイミングで通常再生モードへの切り替えを指示可能な指示手段と、前記指示手段の指示に応じて前記逆方向早送り再生モードから通常再生モードに切り替える場合に、前記通常再生モードに切り替えた後に最初に再生されて表示装置に表示される本画像データの画面よりも時系列的に前の画面を前記逆方向早送り再生モードにおいて表示装置に表示しないように前記再生手段と前記一時保存手段とを制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係わる画像再生装置の制御方法は、時系列に並んだ通常再生用の本画像データと、該本画像データの記録時刻にそれぞれ対応して時系列に並んだ早送り再生用の早送り再生用画像データとが記録された記録媒体で、且つ前記早送り再生用画像データが対応する記録時刻の前記本画像データよりも時系列的に遅れた位置に記録された記録媒体を、一方向に搬送させながら画像データを読み取って再生する画像再生装置であって、且つ前記記録媒体から画像データを読み取って再生する再生手段と、該再生手段により再生された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記記録媒体を前記一方向とは反対方向に通常再生時よりも速い速度で搬送させて、通常再生とは時系列的に逆方向の逆方向早送り再生を行なう早送り再生モード中、任意のタイミングで通常再生モードへの切り替えを指示可能な指示手段とを備える画像再生装置、を制御する方法であって、前記指示手段の指示に応じて前記逆方向早送り再生モードから通常再生モードに切り替える場合に、前記通常再生モードに切り替えた後に最初に再生されて表示装置に表示される本画像データの画面よりも時系列的に前の画面を前記逆方向早送り再生モードにおいて表示装置に表示しないように前記再生手段と前記一時保存手段とを制御する制御工程を具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係わるプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係わる記憶媒体は、上記のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、サーチ再生から通常再生やポーズ再生などの他の再生モードに移行した場合にも、再生画像の乱れを防止し、良好な再生画像が得られるようにすることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好適な一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係わる画像再生装置のブロック構成を示す図である。
【0016】
図1において、101はユーザとのインターフェースとなる操作キー、102は画像データを一時的に保持するための画像メモリ、103はテープカセット109内の磁気テープ109aから読み出された圧縮画像データを一時的に保持するデータメモリ、104は画像再生装置全体を制御するCPU、105は画像メモリ102から読み出された所定の画像データを表示するLCD(液晶表示装置)、外部出力端子などを含む表示部、106はデータメモリ103から読み出された圧縮画像データを伸張し、伸張した画像データを画像メモリ102へ書き込む画像伸張部、107は回転ヘッドにより磁気テープ109a上のトラックをスキャンして磁気テープ109aに記録されている圧縮画像データを読み出し、データメモリ103へ書き込む再生部、108は磁気テープ109aに記録されているサーチ再生用(早送り再生用)画像データを取得し、画像メモリ102へサーチ再生用画像データを書き込むサーチ画像取得部、109は記録媒体としての磁気テープ109aを内蔵したテープカセットである。以上のように画像再生装置1000が構成されており、テープカセット109は画像再生装置1000に対して脱着可能である。
【0017】
テープカセット109内の磁気テープ109a上の各トラックには、MPEG方式により符号化された通常再生用の画像データと、サーチ再生時におけるヘッドのトレース軌跡に応じた位置に配置され、イントラ符号化されたフレーム(Iフレーム)からなるサーチ再生用の画像データとが記録されている。
【0018】
通常再生時は、CPU104が、以下のように画像再生装置1000の各部を制御する。
【0019】
まず、ユーザによる操作キー101の再生操作が検知されると、再生部107が磁気テープ109aから圧縮画像データをデータメモリ103へ読み込む。次に画像伸張部106がデータメモリ103から圧縮画像データを読み出し、伸張した後に画像メモリ102へ書き込む。そして、表示部105が、画像メモリ102から読み出された画像データを、所定のタイミングで表示する。
【0020】
また、サーチ再生(早送り再生)動作時は、CPU104が、以下のように画像再生装置1000の各部を制御する。
【0021】
まず、ユーザによる操作キー101のサーチ操作が検知されると、CPU104は再生部107を制御して通常再生時よりも速い所定の速度で、磁気テープ109aを搬送し、サーチ再生用画像データを再生する。サーチ画像取得部108は再生されたサーチ再生用画像データを取得し、画像メモリ102へ書き込む。そして、画像メモリ102に書き込まれたサーチ再生用画像データが所定のタイミングで画像メモリ102から読み出され、表示部105がそのサーチ再生用画像データを表示する。
【0022】
図2は、本実施形態の画像再生装置において、正方向(磁気テープの正回転方向)のサーチ再生動作から通常再生動作へ移行する場合のタイミングを表わすイメージ図である。また、図3は、サーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合の、画像メモリ102(バッファ)への画像データの書き込み動作、及び画像データの読み出し動作を示す図である。なお、図2における横軸は時間軸を表わす。
【0023】
まず、テープカセット109内の磁気テープ109aには、通常再生用画像データとしてのMPEG(圧縮画像)データと、MPEGデータのイントラ符号化したフレーム(Iフレーム)を抽出したサーチ再生用画像データの2種類が記録されている。即ち、通常再生用画像データは、フレーム内符号化方式とフレーム間予測符号化方式とにより符号化されており、サーチ再生用画像データはフレーム内符号化方式のみにより符号化されている。 サーチ再生用画像データは通常再生用画像データを構成するMPEGデータのGOP(Group of Picture)単位に1フレームが記録されており、磁気テープ109a上には、対応する通常再生用画像データ中のGOPの表示タイミングにあわせて分布した形式で記録されている。GOPとは、1フレームのIピクチャ(フレーム内符号化された画像データ)と、いくつかのPピクチャ(前方向フレーム間予測符号化された画像データ)及びBピクチャ(双方向フレーム間予測符号化された画像データ)とを含む所定数のフレームから構成され、MPEG符号化における符号化、復号化処理の基本となる単位である。なお、サーチ再生用画像データは対応する通常再生用画像データ中のGOPのデータとはテープ時間軸上では、概略1GOP分ずれた(遅れた)位置に記録されている。
【0024】
通常再生時には1倍速で磁気テープ109aをスキャンし、磁気テープ109aに記録されている全てのデータを読み取ることが可能である。サーチ再生動作時にはM倍速(Mは2以上の整数)で磁気テープ109aを搬送するため、磁気ヘッドが磁気テープ上のトラックを横切ってトレースすることになり、元のMPEGデータが不連続になってMPEGデータを再生することはできず、サーチ再生用画像データのみが再生可能である。
【0025】
具体的には、図2において、磁気テープ109aには、通常再生用の画像データであるMPEGデータが、GOP1(イントラフレームI1を含む)、GOP2(イントラフレームI2を含む)、GOP3(イントラフレームI3を含む)、GOP4(イントラフレームI4を含む)、… のように記録されており、それとは概略1GOP分ずれてサーチ再生用画像データが、I1’(I1に対応するサーチ再生用画像データ)、I2’(I2に対応するサーチ再生用画像データ)、I3’(I3に対応するサーチ再生用画像データ)、I4’(I4に対応するサーチ再生用画像データ)、… のように記録されている。
【0026】
まず、図2及び図3を参照して、正方向(磁気テープの正回転方向)のサーチ再生を行なっている状態から通常再生に移行する場合について説明する。
【0027】
正方向のサーチ再生を行なっている状態では、例えば時刻T1のタイミングで磁気テープ109aに記録されているサーチ再生用画像データI1’が磁気テープ109aから読み出され、バッファである画像メモリ102に書き込まれる。この場合、本実施形態では、画像メモリ102は、図3に示すようにバンク0、バンク1、バンク2の3つのバンクから構成されており、例えばサーチ再生用画像データI1’は、バンク0に書き込まれる。なお、画像メモリ102の各バンクは、1画面分の復号された画像データを蓄積可能であるものとする。
【0028】
次に、時刻T2のタイミングで次のサーチ再生用画像データI2’が画像メモリ102のバンク1に書き込まれるとともに、バンク0に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI1’が読み出され、表示部105に表示される。
【0029】
同様に、時刻T3のタイミングで、バンク1に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI2’が読み出され、表示部105に表示されるとともに、次のサーチ再生用画像データI3’が画像メモリ102のバンク0に書き込まれる。なお、バンク0にはサーチ再生用画像データI1’が書き込まれていたが、サーチ再生用画像データI3’はこのサーチ再生用画像データI1’の上に上書きされる。
【0030】
このようにして、サーチ再生動作が達成される。
【0031】
ここで、サーチ再生用画像データI3’が磁気テープ109aから読み出されている途中の時刻Tc(時刻T3とT4の間)で、サーチ再生から通常再生に切り替える指示が操作キー101によりなされた場合、磁気テープ109aは通常再生の速度に減速され、磁気ヘッドは通常再生用画像データの再生を行なう。この場合、磁気ヘッドはイントラフレームI4を含むGOPを途中から再生することになるが、通常再生用の画像データ(MPEGデータ)は、GOPの先頭から再生しないと正常に復号することができないため、このイントラフレームI4を含むGOPは画像メモリ102には書き込まれず、次のイントラフレームI5(通常再生用画像データ)が、次の時刻T4のタイミングでバンク0に書き込まれる。
【0032】
また、時刻Tcのタイミングで通常再生動作に切り換わると、磁気ヘッドは、サーチ再生用画像データI3’を完全に再生していないので、バンク0に途中まで書き込まれているサーチ再生用画像データI3’は、表示用の画像として用いることができず、時刻T4のタイミングでは、バンク1に書き込まれているI2’が継続して読み出され、表示部105にはサーチ再生用画像データI2’が継続してフリーズ表示される。
【0033】
次に、時刻T5では、既にバンク0に書き込まれたイントラフレームI5の通常再生用画像データが読み出されて表示部105に表示され、同時にイントラフレームI5の次のフレームの通常再生用画像データが画像メモリ102のバンク1に書き込まれる。このように、時刻T5以降では、画像メモリ102のバンク0とバンク1に交互に通常再生用の画像データの書き込みと読み出しが行なわれ、通常再生動作が達成される。
【0034】
そして、上記のような正方向のサーチ再生動作から通常再生動作に切り換わる場合には、表示部105に表示される画像は、上記のようにI1’,I2’,I5,I5の次のフレーム、…の順で更新されるので、サーチの方向と表示画像の更新方向が一致し、ユーザに不自然さを感じさせることなく、サーチ再生動作から通常再生動作への移行が可能となる。
【0035】
なお、上記の説明では、時刻Tcでサーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合、通常再生用画像データを、イントラフレームI5から再生するように説明したが、通常再生用画像データとサーチ再生用画像データのデータ量はGOP毎に異なる場合があり、通常再生用画像データとサーチ再生用画像データのずれは正確に1GOP分とはなっていないため、切り替えタイミングTcで、磁気ヘッドがイントラフレームI4を含む通常再生用画像データを先頭から再生可能な場合には、時刻T4においてイントラフレームI4を画像メモリ102のバンク0に書き込むようにしても良い。この場合には、表示部105に表示される画像は、I1’,I2’,I4,I4の次のフレーム、…の順で更新されることとなる。
【0036】
次に、図4は、従来の画像再生装置において、負方向(磁気テープの逆回転方向)のサーチ再生動作から通常再生動作へ移行する場合のタイミングを表わすイメージ図である。また、図5は、負方向のサーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合の、画像メモリ(バッファ)への画像データの書き込み動作、及び画像データの読み出し動作を示す図である。なお、図4における横軸は時間軸を表わす。
【0037】
まず、磁気テープ109aに記録されているMPEGデータ、サーチデータは図2で説明したものと同一である。
【0038】
図4及び図5を参照して、負方向(磁気テープの逆回転方向)のサーチ再生を行なっている状態から通常再生に移行する場合の従来の動作について説明する。
【0039】
負方向のサーチ再生を行なっている状態では、例えば時刻T1のタイミングで磁気テープ109aに記録されているサーチ再生用画像データI4’が磁気テープ109aから読み出され、バッファである画像メモリに書き込まれる。この場合、従来では、画像メモリは、図5に示すようにバンク0、バンク1の2つのバンクから構成されており、例えばサーチ再生用画像データI4’は、バンク0に書き込まれる。
【0040】
次に、時刻T2のタイミングで次のサーチ再生用画像データI3’が画像メモリのバンク1に書き込まれるとともに、バンク0に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI4’が読み出され、表示部に表示される。
【0041】
同様に、時刻T3のタイミングで、バンク1に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI3’が読み出され、表示部に表示されるとともに、次のサーチ再生用画像データI2’が画像メモリのバンク0に書き込まれる。なお、バンク0にはサーチ再生用画像データI4’が書き込まれていたが、サーチ再生用画像データI2’はこのサーチ再生用画像データI4’の上に上書きされる。
【0042】
このようにして、負方向のサーチ再生動作が達成される。
【0043】
ここで、サーチ再生用画像データI2'が磁気テープ109aから読み出されている途中の時刻Tcで、サーチ再生から通常再生に切り替える指示が操作キー101によりなされた場合、通常再生のために磁気テープ109aの搬送方向を反転するとともに通常再生の速度に設定して搬送を開始し、磁気ヘッドにより通常再生用画像データの再生を行なう。この場合、磁気ヘッドはイントラフレームI3を含むGOPを途中から再生することになるが、通常再生用の画像データ(MPEGデータ)は、GOPの先頭から再生しないと正常に復号することができないため、このイントラフレームI3を含むGOPは画像メモリには書き込まれず、次のイントラフレームI4(通常再生用画像データ)が、次の時刻T4のタイミングでバンク0に書き込まれる。
【0044】
また、時刻Tcのタイミングで通常再生動作に切り換わると、磁気ヘッドは、サーチ再生用画像データI2’を完全には再生していないので、バンク0に途中まで書き込まれているサーチ再生用画像データI2’は、表示用の画像として用いることができず、時刻T4のタイミングでは、バンク1に書き込まれているI3’が継続して読み出され、表示部にはサーチ再生用画像データI3’が継続してフリーズ表示される。
【0045】
次に、時刻T5では、既にバンク0に書き込まれたイントラフレームI4の通常再生用画像データが読み出されて表示部に表示され、同時にイントラフレームI4の次のフレームの通常再生用画像データが画像メモリのバンク1に書き込まれる。このように、時刻T5以降では、画像メモリのバンク0とバンク1に交互に通常再生用の画像データの書き込みと読み出しが行なわれ、通常再生動作が達成される。
【0046】
ところが、上記のような従来の負方向のサーチ再生動作から通常再生動作に切り換わる場合では、表示部に表示される画像は、上記のようにI4’,I3’,I4,I4の次のフレーム、…の順で更新されることとなる。この場合、通常再生が始まる最初のフレームI4より時間的に前に記録された画像I3’が一旦表示されてしまうので、表示画像の更新方向の時間軸が乱れサーチ動作の品質低下を招いたり、ユーザがデータ欠落と誤認識してしまうことがある。
【0047】
これを解決するために、本実施形態では、負方向のサーチ再生動作から通常再生動作に切り替える場合に、以下のような制御を行なっている。
【0048】
図6は、本実施形態の画像再生装置において、負方向(磁気テープの逆回転方向)のサーチ再生動作から通常再生動作へ移行する場合のタイミングを表わすイメージ図である。また、図7は、サーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合の、画像メモリ102(バッファ)への画像データの書き込み動作、及び画像データの読み出し動作を示す図である。なお、図6における横軸は時間軸を表わす。
【0049】
まず、磁気テープ109aに記録されているMPEGデータ、サーチデータは図2、図3で説明したものと同一である。
【0050】
図6及び図7を参照して、負方向(磁気テープの逆回転方向)のサーチ再生を行なっている状態から通常再生に移行する場合の、本実施形態の動作について説明する。
【0051】
逆方向のサーチ再生を行なっている状態では、例えば時刻T1のタイミングで磁気テープ109aに記録されているサーチ再生用画像データI4’が磁気テープ109aから読み出され、バッファである画像メモリ102に書き込まれる。この場合、既に述べたように、本実施形態では、画像メモリ102は、図7に示すようにバンク0、バンク1、バンク2の3つのバンクから構成されており、例えばサーチ再生用画像データI4’は、バンク0に書き込まれる。なお、サーチ再生用画像データI4’がバンク0に書き込まれる時点では、それ以前からサーチ再生動作が継続しているので、バンク1及びバンク2には、サーチ再生用画像データI6’、I5’が既に書き込まれている。そして、サーチ再生用画像データI4’がバンク0に書き込まれる時点では、バンク1に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI6’が読み出され、表示部105に表示される。
【0052】
次に、時刻T2のタイミングで次のサーチ再生用画像データI3’が画像メモリ102のバンク1に書き込まれるとともに、バンク2に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI5’が読み出され、表示部105に表示される。なお、バンク1にはサーチ再生用画像データI6’が書き込まれていたが、サーチ再生用画像データI3’はこのサーチ再生用画像データI6’の上に上書きされる。
【0053】
同様に、時刻T3のタイミングで、バンク0に既に書き込まれたサーチ再生用画像データI4’が読み出され、表示部105に表示されるとともに、次のサーチ再生用画像データI2’が画像メモリ102のバンク2に書き込まれる。
【0054】
このようにして、負方向のサーチ再生動作が達成される。
【0055】
ここで、サーチ再生用画像データI2'が磁気テープ109aから読み出されている途中の時刻Tc(時刻T3とT4の間)で、サーチ再生から通常再生に切り替える指示が操作キー101によりなされた場合、通常再生のために磁気テープ109aの搬送方向を反転するとともに通常再生の速度に設定して搬送を開始し、磁気ヘッドは通常再生用画像データの再生を行なう。この場合、磁気ヘッドはイントラフレームI3を含むGOPを途中から再生することになるが、通常再生用の画像データ(MPEGデータ)は、GOPの先頭から再生しないと正常に復号することができないため、このイントラフレームI3を含むGOPは画像メモリ102には書き込まれず、次のイントラフレームI4(通常再生用画像データ)が、次の時刻T4のタイミングでバンク1に書き込まれる。
【0056】
ここで、例えば時刻T4のタイミングでイントラフレームI4の通常再生用画像データを画像メモリ102のバンク2に書き込めば、イントラフレームI4の画像メモリ102への書き込み中に、表示部105にバンク1に記録されているサーチ再生用画像データI3’を表示することは可能である。しかしながら、サーチ再生用画像データI3’を表示すると、図4及び図5の従来例で説明したように、通常再生が始まる最初のフレームI4より時間的に前に記録された画像I3’が一旦表示されてしまうので、表示画像の更新方向の時間軸が乱れて好ましくない。そこで、本実施形態では、画像メモリ102のバンク1に書き込まれているサーチ再生用画像データI3’は表示せず、そのバンク1にイントラフレームI4を上書きしてしまう。そして、サーチ再生用画像データI3’を表示部105に表示する代わりに、時刻T4のタイミングでは、バンク0に書き込まれているI4’が継続して読み出され、表示部105にはサーチ再生用画像データI4’が継続してフリーズ表示される。
【0057】
次に、時刻T5では、既にバンク1に書き込まれたイントラフレームI4の通常再生用画像データが読み出されて表示部105に表示され、同時にイントラフレームI4の次のフレームの通常再生用画像データが画像メモリ102のバンク0に書き込まれる。このように、時刻T5以降では、画像メモリ102のバンク0とバンク1に交互に通常再生用の画像データの書き込みと読み出しが行なわれ、通常再生動作が達成される。
【0058】
上記のような負方向のサーチ再生動作から通常再生動作に切り替える動作の場合には、表示部105に表示される画像は、上記のようにI6’,I5’,I4’,I4,I4の次のフレーム、…の順で更新されるので、表示画像の更新方向の時間軸が乱れず、ユーザに不自然さを感じさせることなく、サーチ再生動作から通常再生動作への移行が可能となる。
【0059】
図8は、本実施形態に係る画像再生装置における、サーチ再生から通常再生に切り替える動作を示すフローチャートである。
【0060】
まず、ユーザが操作キー101を操作してサーチ再生を指示した場合に、そのサーチ再生が負方向サーチ再生であるか否かが判断される(ステップS501)。負方向サーチ再生である場合にはステップS502に進んで負方向サーチ再生動作を行ない、正方向サーチ再生である場合にはステップS515に進んで正方向サーチ再生動作を行なう。
【0061】
負方向サーチ再生動作では、まず、再生方向を負方向に設定する(ステップS502)。そして、磁気テープ109aを逆回転方向に高速搬送させて、負方向サーチ再生を開始する(ステップS503)。
【0062】
ステップS503で負方向サーチ再生が開始されると、サーチ再生用画像データが順次再生されるので、N画面分(本実施形態ではN=2)のサーチ再生用画像データが画像メモリ102のバンク0〜Nに書き込まれたか否かが判断される(ステップS504)。なお、本実施形態では画像メモリ102のバンクの数を3(N+1)とし、N+1画面分(3画面分)のサーチ再生用画像データを画像メモリ102に書き込むように説明しているが、このNの値は、通常再生用画像データとそれに対応するサーチ再生用画像データの磁気テープ上のずれ量に応じて設定されるものである。本実施形態では、通常再生用画像データとサーチ再生用画像データの磁気テープ上のずれ量を概略1GOP分と仮定しているので、N=2としている。
【0063】
ステップS504で、N画面分のサーチ再生用画像データが画像メモリ102に書き込まれたと判断された場合には、画像メモリ102内の最初のサーチ再生用画像データを読み出し、表示部105に表示する(ステップS505)。
【0064】
次に、表示部105に表示する画像の切り替えタイミングであるか否かが判断され(ステップS506)、切り替えタイミングである場合には、画像メモリ102から次のサーチ再生用画像データを読み出して表示部105に表示するとともに、画像メモリの書き込みバンクを切り替えて次のサーチ再生用画像データを書き込む(ステップS507)。
【0065】
次に、ユーザの操作キー101の操作により、通常再生に戻る指示が出されたか否かが判断される(ステップS508)。
【0066】
通常再生に戻る指示が出されなかった場合(ステップS508:No)には、サーチ再生を終了する指示が出されたか否かが判断され(ステップS509)、サーチ再生を終了する指示が出された場合(ステップS509:Yes)には、そのまま画像再生装置の動作を終了する。サーチ再生を終了する指示が出されなかった場合(ステップS509:No)には、ステップS506に戻り、ステップS506〜ステップS508の動作を繰り返す。
【0067】
ステップS508で通常再生に戻る指示が出された場合には、画像メモリ102から読み出し中のサーチ再生画像を表示部105にフリーズ表示し、磁気テープ109aの搬送方向を反転して通常再生を開始する(ステップS511)。
【0068】
通常再生が開始されると、通常再生に戻る指示が出された時点で表示部105に表示されていたサーチ画像(現在フリーズ表示している画像)に対応する対応通常再生用画像データのGOPの再生が開始されるまで待ち(ステップS512)、その対応通常再生用画像データのGOPの再生が開始されると、そのGOPの先頭フレームの画像データを画像メモリ102に書き込む(ステップS513)。このとき、現在画像メモリ102に保存されてはいるが表示部105には未表示の画像のバンクに、上記の対応通常再生用画像データの先頭フレームのデータを上書きする。そして、上記の対応通常再生用画像データの先頭フレームを画像メモリ102に書き込む動作が終了すると、現在表示部105にフリーズ表示されている画像を、その通常再生用画像データの先頭フレームに切り替えて(ステップS514)、その後は、画像メモリ102の2つのバンクを交互に切り替えて画像を表示する通常再生動作に移行する。
【0069】
一方、正方向サーチ再生動作では、まず、再生方向を正方向に設定する(ステップS515)。そして、磁気テープ109aを正回転方向に高速搬送させて、正方向サーチ再生を開始する(ステップS516)。
【0070】
ステップS516で正方向サーチ再生が開始されると、サーチ再生用画像データが順次再生されるので、(N−1)画面分(本実施形態ではN=3)のサーチ再生用画像データが画像メモリ102のバンク0〜(N−2)に書き込まれたか否かが判断される(ステップS517)。
【0071】
ステップS517で、(N−1)画面分のサーチ再生用画像データが画像メモリ102に書き込まれたと判断された場合には、画像メモリ102内の最初のサーチ再生用画像データを読み出し、表示部105に表示する(ステップS518)。
【0072】
次に、表示部105に表示する画像の切り替えタイミングであるか否かが判断され(ステップS519)、切り替えタイミングである場合には、画像メモリ102から次のサーチ再生用画像データを読み出して表示部105に表示するとともに、それまで表示していたサーチ再生用画像データに対応するバンクに次のサーチ再生用画像データを書き込む(ステップS520)。
【0073】
次に、ユーザの操作キー101の操作により、通常再生に戻る指示が出されたか否かが判断される(ステップS521)。
【0074】
通常再生に戻る指示が出されなかった場合(ステップS521:No)には、サーチ再生を終了する指示が出されたか否かが判断され(ステップS522)、サーチ再生を終了する指示が出された場合(ステップS522:Yes)には、そのまま画像再生装置の動作を終了する。サーチ再生を終了する指示が出されなかった場合(ステップS522:No)には、ステップS519に戻り、ステップS519〜ステップS521の動作を繰り返す。
【0075】
ステップS521で通常再生に戻る指示が出された場合には、画像メモリ102から読み出し中のサーチ再生画像を表示部105にフリーズ表示し、磁気テープ109aの回転速度を落として通常再生を開始する(ステップS524)。
【0076】
通常再生が開始されると、最初の復号可能なGOPの再生が開始されるまで待ち(ステップS525)、その最初の復号可能なGOPの再生が開始されると、その先頭フレームの画像データを、画像メモリ102の現在フリーズ表示されている画像が保存されているバンク以外のバンクに書き込む(ステップS526)。
【0077】
そして、上記の最初の復号可能なGOPの先頭フレームを画像メモリ102に書き込む動作が終了すると、現在表示部105にフリーズ表示されている画像を、その通常再生用画像(先頭フレーム)に切り替えて(ステップS527)、その後は、画像メモリ102の2つのバンクを交互に切り替えて画像を表示する通常再生動作に移行する。
【0078】
以上説明したように、上記の実施形態によれば、通常再生用画像データとサーチ再生用画像データがmGOP分(上記の実施形態ではm=1)ずれている場合に、バッファとしての画像メモリ102の記憶容量を(m+2)画面以上の画像データを記憶可能な容量としておくことにより、負方向のサーチ再生動作から通常再生動作に移行した場合でも、表示画像の更新方向の時間軸が乱れず、ユーザに不自然さを感じさせることがなくなる。
【0079】
(他の実施形態)
また、各実施形態の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0080】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0081】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した手順に対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の一実施形態に係わる画像再生装置のブロック構成を示す図である。
【図2】一実施形態の画像再生装置において、正方向(磁気テープの正回転方向)のサーチ再生動作から通常再生動作へ移行する場合のタイミングを表わすイメージ図である。
【図3】サーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合の、画像メモリ(バッファ)への画像データの書き込み動作、及び画像データの読み出し動作を示す図である。
【図4】従来の画像再生装置において、負方向(磁気テープの逆回転方向)のサーチ再生動作から通常再生動作へ移行する場合のタイミングを表わすイメージ図である。
【図5】負方向のサーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合の、従来の画像メモリ(バッファ)への画像データの書き込み動作、及び画像データの読み出し動作を示す図である。
【図6】一実施形態の画像再生装置において、負方向(磁気テープの逆回転方向)のサーチ再生動作から通常再生動作へ移行する場合のタイミングを表わすイメージ図である。
【図7】サーチ再生動作から通常再生動作に移行する場合の、画像メモリ(バッファ)への画像データの書き込み動作、及び画像データの読み出し動作を示す図である。
【図8】一実施形態に係る画像再生装置における、サーチ再生から通常再生に切り替える動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
101 操作キー
102 画像メモリ
103 データメモリ
104 CPU
105 表示部
106 画像伸張部
107 再生部
108 サーチ画像取得部
109 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時系列に並んだ通常再生用の本画像データと、該本画像データの記録時刻にそれぞれ対応して時系列に並んだ早送り再生用の早送り再生用画像データとが記録された記録媒体で、且つ前記早送り再生用画像データが対応する記録時刻の前記本画像データよりも時系列的に遅れた位置に記録された記録媒体を、一方向に搬送させながら画像データを読み取って再生する画像再生装置であって、
前記記録媒体から画像データを読み取って再生する再生手段と、
該再生手段により再生された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、
前記記録媒体を前記一方向とは反対方向に通常再生時よりも速い速度で搬送させて、通常再生とは時系列的に逆方向の逆方向早送り再生を行なう早送り再生モード中、任意のタイミングで通常再生モードへの切り替えを指示可能な指示手段と、
前記指示手段の指示に応じて前記逆方向早送り再生モードから通常再生モードに切り替える場合に、前記通常再生モードに切り替えた後に最初に再生されて表示装置に表示される本画像データの画面よりも時系列的に前の画面を前記逆方向早送り再生モードにおいて表示装置に表示しないように前記再生手段と前記一時保存手段とを制御する制御手段と、
を具備することを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
前記本画像データは、それぞれ代表画面を含む所定数の画面からなる複数の画面群から構成されるとともに、前記早送り再生用画像データは、それぞれ前記代表画面の画像データに対応する複数画面の画像データから構成され、前記早送り再生用画像データが、前記記録媒体上において、前記早送り再生用画像データの各画面に対応する前記代表画面の画像データよりも概略m個(mは1以上の整数)の前記画面群だけ時系列的に遅れた位置に記録されている場合に、前記一時保存手段は、(m+2)画面以上の画像データを保存する保存領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
【請求項3】
前記一時保存手段は、前記逆方向早送り再生モードへの移行指示に応じて前記逆方向早送り再生モードへ移行後、(m+2)画面の早送り再生用画像データを保存した後に、最初に保存した画面から順に前記表示装置に出力することを特徴とする請求項2に記載の画像再生装置。
【請求項4】
前記記録媒体はテープ状記録媒体であり、前記再生手段は前記テープ状記録媒体上に形成された多数のトラックをスキャンして前記画像データを読み取るヘッドを有し、前記早送り再生用画像データは前記テープを前記一方向及び一方向とは反対方向に通常再生時よりも高速な所定速度で搬送した際に前記ヘッドがスキャンする軌跡に応じた前記トラック上の位置に配置されて記録されていることを特徴とする請求項1記載の画像再生装置。
【請求項5】
前記本画像データはフレーム内符号化方式とフレーム間予測符号化方式とにより符号化されており、前記早送り再生用画像データはフレーム内符号化方式のみにより符号化されていることを特徴とする請求項4記載の画像再生装置。
【請求項6】
時系列に並んだ通常再生用の本画像データと、該本画像データの記録時刻にそれぞれ対応して時系列に並んだ早送り再生用の早送り再生用画像データとが記録された記録媒体で、且つ前記早送り再生用画像データが対応する記録時刻の前記本画像データよりも時系列的に遅れた位置に記録された記録媒体を、一方向に搬送させながら画像データを読み取って再生する画像再生装置であって、且つ前記記録媒体から画像データを読み取って再生する再生手段と、該再生手段により再生された画像データを一時的に保存する一時保存手段と、前記記録媒体を前記一方向とは反対方向に通常再生時よりも速い速度で搬送させて、通常再生とは時系列的に逆方向の逆方向早送り再生を行なう早送り再生モード中、任意のタイミングで通常再生モードへの切り替えを指示可能な指示手段とを備える画像再生装置、を制御する方法であって、
前記指示手段の指示に応じて前記逆方向早送り再生モードから通常再生モードに切り替える場合に、前記通常再生モードに切り替えた後に最初に再生されて表示装置に表示される本画像データの画面よりも時系列的に前の画面を前記逆方向早送り再生モードにおいて表示装置に表示しないように前記再生手段と前記一時保存手段とを制御する制御工程を具備することを特徴とする画像再生装置の制御方法。
【請求項7】
前記本画像データは、それぞれ代表画面を含む所定数の画面からなる複数の画面群から構成されるとともに、前記早送り再生用画像データは、それぞれ前記代表画面の画像データに対応する複数画面の画像データから構成され、前記早送り再生用画像データが、前記記録媒体上において、前記早送り再生用画像データの各画面に対応する前記代表画面の画像データよりも概略m個(mは1以上の整数)の前記画面群だけ時系列的に遅れた位置に記録されている場合に、前記制御手段は、(m+1)画面の早送り再生用画像データを保存した後に、最初に保存した画像データから順に前記表示装置に出力するように前記一時保存手段を制御することを特徴とする請求項6に記載の画像再生装置の制御方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記憶したことを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−209830(P2006−209830A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−17192(P2005−17192)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】