画像処理システムおよび画像処理方法
【課題】 使用言語に関わらず容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現する。
【解決手段】 適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行するためのシステムおよび方法を提示する。この方法は、ジョブ送信部202にて適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)204(画像処理ドライバまたは直接実行アプリケーションであってもよい)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に送信するステップと、画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含んでいる。
【解決手段】 適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行するためのシステムおよび方法を提示する。この方法は、ジョブ送信部202にて適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)204(画像処理ドライバまたは直接実行アプリケーションであってもよい)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に送信するステップと、画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、デジタル画像処理に関するものであり、特に、処理オプションの全ての領域を適切に表示するために、画像ドライバインターフェースに汎用記号を使用する画像処理システムおよび画像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
操作に不慣れな印刷装置を用いて文書または画像の印刷設定を選択するとき、ユーザは、プリンタのユーザインターフェースに示されたオプションの中から選択したものを視覚的に識別する必要がある。つまり、ユーザは、出力がどのように見えるのか(つまり、両面印刷か、角隅部のステープル印刷か)を概念化する必要がある。次に、ユーザは、ユーザインターフェースに表示されたオプションと、その概念化したものとが一致していることを確認する必要がある。
【0003】
この一致については、ユーザが、ユーザインターフェースに通常用いられている言語(人が話す言語)をよく知らない場合には問題が生じる。例えば、国内の職場に来た外国からの訪問客が、コンピューティングホスト(例えば、デスクトップコンピュータ)から職場内のローカルプリンタに文書/画像を印刷してほしいと要望した場合を例に挙げる。この場合、外国人は、ホストのプリンタドライバによって用いられるユーザインターフェースに使用されている言語(例えば、英語)に対して不慣れであると、操作に混乱をきたしてしまう。ただし、この問題は、製造者が多言語プリンタドライバを製造することによって緩和することができる。しかしながら、この解決策では、製造コストが著しく上がり、翻訳ミスが生じ、結果として、サポートの必要な言語が多くなる。
【0004】
図14は、従来のプリンタドライバのユーザインターフェースを示している(従来技術)。図14に示すように、従来のユーザインターフェースでは、全ての選択が文章で記載されている。このため、このタイプのユーザインターフェースを用いる場合には、その使用されている言語に熟達し、選択した語句とその出力とを結び付けて考えることのできる操作者を必要とする。
【0005】
図15は、複数の図を用いて表示した従来のプリンタドライバのユーザインターフェース(UI)を示している(従来技術)。図15に示すユーザインターフェースにおいても、全ての選択は文章で記載されているが、選択されたオプションは、図を用いて表示されている。例えば、図による表示は、「積み重なった紙」のアイコンであってもよい。「積み重なった紙」の表示は、選択されたアプリケーションを表現するために動的に変化する。例えば、ユーザがステープル印刷を選択すると、上記アイコンによって表示された部分と対応する部分の積み重なった紙の端部をホッチキスで留めることができる。この場合、全ての選択が文章で記載されている場合よりも改善されてはいるものの、使用されている言語に熟達していない人、または、文章の語句に不慣れな人が使用するにはなおも困難である。従って、この場合、ユーザは、試行錯誤の末に所望の出力に対応する選択を見つけ出さなければならない。
【0006】
図16(a)は、複数の印刷オプションの設定を図示した従来のプリンタドライバのUIを示している(従来技術)。通常、各オプショングループ(ステープル、穴あけ、レイアウト)を文章にしたがって選択する。選択するとすぐに、グループの中の選択可能な設定を示すアイコンが表示される。例えば、ユーザが「ステープル」というラベルの付いたチェックボックスを選択すると、積み重なった紙の複数のアイコンが表示された他のダイアログが表示される(図16(b))。次に、ユーザは、これら複数のアイコンのうちの1つを選択する。
【0007】
これにより、UIのいくつかの点が改善されたものの、使用されている言語に熟達していない人、または、文章の語句に不慣れな人が使用するにはなお困難である。上記UIには、なおもたくさんの文章が含まれており、複数の選択されたオプションは図にて表示されないので、ユーザは決定に確信がもてない。さらに、アイコンは、特定の製造者/プリンタモデルによって使用されるように、プリンタドライバにハードコード化されている。ハードコード化されたオプションは、(様々なオプションを有する)他のプリンタモデルに応用できないし、また、このプリンタがアップグレードされると使えなくなる。
【0008】
図17(a)〜(c)は、自動写真印刷装置で用いられている図形化されたUIを示している(従来技術)。図17(a)〜(c)は、特に、スチール写真または(デジタルカメラのメモリスティックから供給される)デジタル画像をウォークアップ印刷するために用いられる写真印刷装置用のUIを示している。ユーザが、プラテン上にスチール写真を配置し(または、メモリスティックから画像を抽出し)それをスキャンする。次に、UIシステムは、一連の画面の1つずつにユーザを導く。各画面は、画像データを操作するオプション(例えば、トリミング、または、赤目除去)や、あるいは、出力シートの配置を操作するオプション(例えば、枠またはnアップ)を表示する。各オプション画面には複数のアイコンがあり、各アイコンは、設定を図形的に表示したものである。さらに、ユーザが1つのアイコンを選択すると、設定の適用結果がディスプレイ上にシミュレートされる。
【特許文献1】特開2005−115683号公報(平成17年(2005)4月28日公開)
【特許文献2】特開2003−271286号公報(平成15年(2003)9月26日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、この方法は、ホスト側での駆動とは対照的に、ウォークアップデバイスインターフェースに限定されているという点で不十分である。さらに、写真印刷装置用のUIは、単一の画像のみを操作し、複数のページデータまたはそれらに対応した全般的な処理操作(例えば、両面印刷またはブックレット印刷)を行わない。さらにこのシステムは、ステープル、パンチ、トリミング、折り返し、または、切り取りといった全般的な仕上げ操作の処理を行わない。
【0010】
また、これらの画面は、連続的に表示されるようになっているため、全てのオプションカテゴリを同時に見ることはできず、ユーザは、所定の順序にしたがってオプション/設定を選択する必要がある。また、ユーザは、次の画面に一旦移ると、前の画面でどのオプションを選択したかを覚えておかなければならない。したがって、この図形化されたユーザインターフェースは一枚の写真を印刷する場合には適しているが、プリンタドライバまたはホスト側にて印刷操作を行う場合には不十分である。
【0011】
したがって、使用されている言語に熟達していないユーザ、あるいは、プリンタに使用されている文章の語句に不慣れなユーザが、希望する出力に対応する設定を、プリンタドライバから認識し、選択することができる効果的な方法が必要である。
【0012】
ユーザの使用言語とは関係なく、利用可能な全てのオプションを表現できる画像処理ドライバユーザインターフェースが有効である。
【0013】
また、画像処理ドライバが完全に図形で表現されたUIを有しており、ジョブオプションおよびジョブ選択が、記号で表示され、万人に認められ、使用される言語に左右されないことが有効である。
【0014】
また、利用可能なオプションを正しく表現するために、上記汎用記号を、様々な画像処理装置によって用いるために適切に再定義することが有効であろう。
【0015】
従って、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用言語に関わらずいかなる人でも容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、使用言語(例えば、英語)または操作環境に熟達していないユーザ、若しくは、画像処理装置に用いられている文章の語句に不慣れなユーザが、画像処理ドライバ(つまり、プリンタドライバ)のUIから、ジョブオプション設定の認識および選択を可能にする効果的な方法に関するものである。画像処理装置の設定が、図形化されたアイコン等の汎用記号を用いて選択することにより行われる。表示されるUIは、2つの領域を含んでいる。第1の領域は、オプションおよびその設定を表示するためのグループに分類された汎用記号のパレットである。第2の領域は、ドロップ領域である。ユーザは、パレットからドロップ領域にアイコンをドラッグアンドドロップすることにより、印刷設定を選択することができる。このドロップ領域では、ユーザに対して、2つの視覚的作業が実行される。ドロップ領域は、選択されたアイコンを表示し、選択されたアイコンのアプリケーション(つまり、設定)を、図形を用いてシミュレートする。
【0017】
他の例として、画像処理ドライバ、または、直接印刷等の直接的に印刷を実行するためのアプリケーション(直接実行アプリケーション)は、一般的であり画像処理装置に特有の設定を有することはない。この画像処理ドライバは、使用可能な汎用記号と、アプリケーションをシミュレートする全ての名称コードとをアップロードする。上記画像処理ドライバは、記号の意味を解釈することなく、これらの記号をユーザインターフェースの操作に使用する。また、画像処理ドライバは、画像処理操作を開始すると、装置実行可能データを論理ページとして出力し、ユーザが選択した記号のデータをダウンロードする。画像処理装置の制御装置は、上記の選択された記号に基づいて、論理ページから出力ページ(例えば、ハードコピーまたはソフトコピー)への変換に必要な操作を実行する。
【0018】
したがって、本発明では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行するための方法を提示する。この方法は、ジョブ送信部にて適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)(画像処理ドライバまたは直接実行アプリケーションであってもよい)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に送信するステップと、画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含んでいる。
【0019】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップには、適応汎用記号と、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、または、転送等のジョブオプションとを相互参照するステップが含まれている。例えば、印刷ジョブ、複写ジョブ、または、ファクシミリ送信ジョブに関して、適応汎用記号は、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、または、表表紙/裏表紙といったオプションを表示することができる。
【0020】
この方法は、さらに、ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップと、ジョブ送信部にて、上記の記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップとを含んでいる。次に、ジョブ送信部にUIを設けるステップは、対応可能な適応汎用記号のリストに応じてUIを設けるステップを含んでいる。また、ジョブ送信部は、画像処理装置との通信が確立したときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信したり、画像処理装置に関連する事象を受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信したり、あるいは、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信することができる。
【0021】
通常、適応汎用記号用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示するステップと、次に、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップとを含んでいる。一例では、ジョブ送信部は、適応汎用記号のリストとともに、適応汎用記号の名称コードを受信し、各第1の適応汎用記号に関連した適切な第2の適応汎用記号を選択するためにこの名称コードを用いることができる。この場合、ジョブ発信元は、第1の適応汎用記号を選択した後に、第2の適応汎用記号のグループを生成してもよく、中には、第2の適応汎用記号を選択した後に、他の第1の適応汎用記号を生成および表示してもよい。
【0022】
また、ジョブ送信部は、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信し、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成することもできる。この場合、次に、画像処理装置は、生成した第2の適応汎用記号を、それを示すためにジョブ送信部のUIに送信することが好ましい。
【0023】
本発明に係る画像処理方法は、上記課題を解決するために、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法であって、ジョブ送信部が、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップと、上記画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含むことを特徴としている。
【0024】
また、本発明に係る画像処理システムは、上記課題を解決するために、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理システムであって、適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、選択された適応汎用記号を受け取るためのユーザインターフェース(UI)、および、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信するためのインターフェースを有するジョブ送信部と、上記画像処理ジョブおよび選択された適応汎用記号を受け取るためのインターフェース、並びに、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有する画像処理装置とを含むことを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、本発明の画像処理方法は、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する方法であり、画像処理システムは、この画像処理方法を用いたシステムである。ここで、適応汎用記号とは、画像処理に対応した動作または機能を表現するために用いられる記号を意味する。
【0026】
上記ジョブ送信部は、ユーザインターフェース(UI)が、適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、また、選択された適応汎用記号を受け取るようになっている。このため、ユーザは適応汎用記号を見て画像処理オプションを視覚的に認識することができる。また、ユーザが選択した適応汎用記号を受け取ることで設定内容を受け取ることができる。また、ジョブ送信部は、インターフェースを有しているので、選択された適応汎用記号や画像処理ジョブを画像処理装置に対して送信することができる。
【0027】
一方、画像処理装置においても、インターフェースを有しており、このインターフェースを介してジョブ送信部から送信された適応汎用記号や画像処理ジョブを受け取るようになっている。また、他のインターフェースを介して、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給することができる。
【0028】
従って、使用言語に関わらず万人が容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現することができる。
【0029】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバ、および、直接実行アプリケーションを含むグループから選択されたジョブ送信部がUIを設けるステップを含むことが好ましい。また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部は、画像処理ドライバと直接実行アプリケーションとを含むグループから選択されることが好ましい。なお、直接実行アプリケーションとは、直接印刷等の直接的に印刷を実行するためのアプリケーションである。
【0030】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップが、適応汎用記号と、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、および、転送に係るジョブオプションを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0031】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信に係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0032】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信における、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されるジョブオプションとを相互参照することが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、適応汎用記号とそれに対応するジョブオプションとの識別が可能になる。
【0034】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号とスキャンに係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0035】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されるスキャンジョブオプションとを相互参照することが好ましい。
【0036】
上記の構成によれば、適応汎用記号とそれに対応するスキャンジョブオプションとの識別が可能になる。
【0037】
本発明に係る画像処理方法では、ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバがUIを設けるステップを含み、さらに、アプリケーションにて、画像処理ジョブを生成するステップと、上記画像処理ジョブを、それを処理する画像処理ドライバに送信するステップとを含むことが好ましい。
【0038】
また、本発明に係る画像処理システムでは、生成された画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有するアプリケーションをさらに含み、上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを、それを処理するためのアプリケーションから受け取るインターフェースを有する画像処理ドライバであることが好ましい。
【0039】
本発明に係る画像処理方法では、ジョブ送信部がUIを設けるステップは、直接実行アプリケーションがUIを設けるステップを含み、上記直接実行アプリケーションにて画像処理ジョブを生成するステップをさらに含むことが好ましい。また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを生成する直接実行アプリケーションであることが好ましい。
【0040】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップと、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップとをさらに含み、ジョブ送信部がUIを設けるステップは、対応可能な適応汎用記号のリストに応じたUIを設けるステップを含むことが好ましい。
【0041】
また、本発明に係る画像処理システムでは、対応可能な適応汎用記号のリストを供給するためのインターフェースを有する記号記憶装置をさらに含み、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するためのインターフェースを有し、上記UIは、対応可能な記号のリストの中から適応汎用記号を表示することが好ましい。
【0042】
上記の構成によれば、種々の適応汎用記号を記憶した記号記憶装置から、対応可能な(使用可能な)適応汎用記号を受信することにより、UIは対応可能な適応汎用記号のリストに応じた記号を表示できる。
【0043】
本発明に係る画像処理方法では、上記記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、ジョブ送信部が、画像処理装置との通信が確立されたときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、画像処理装置に関連する事象を受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、または、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップを含むことが好ましい。
【0044】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部は、ジョブ送信部と画像処理装置との通信が確立されたときに、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、画像処理装置に関連する事象を受けて、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、あるいは、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを記号記憶装置から受信することが好ましい。
【0045】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップは、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択された記号記憶装置との双方向通信径路を確立するステップを含むことが好ましい。
【0046】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記記号記憶装置は、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択される装置であることが好ましい。
【0047】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示するステップと、次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップを含むことが好ましい。
【0048】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示し、次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示することが好ましい。
【0049】
上記の構成によれば、まず最初に大分類に相当する第1の適応汎用記号のグループが表示されるので、大分類に相当するジョブオプションを選択することができる。そして、選択された第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号のグループを表示させるので、さらに細かい設定を行うことが可能になる。従って、設定の内容を認識することができるとともに、設定自体も容易に行うことができる。
【0050】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、適応汎用記号の名称コードを受信するステップを含み、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを示すステップは、ジョブ送信部が、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成するステップを含むことが好ましい。
【0051】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、適応汎用記号の名称コードとともに、対応可能な適応汎用記号のリストを受信し、上記UIは、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成することが好ましい。
【0052】
本発明に係る画像処理方法では、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップは、上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信するステップと、上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成するステップと、上記画像処理装置が、生成した第2の適応汎用記号を、それを表示するためにUIに送信するステップとを含むことが好ましい。
【0053】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信し、上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成し、生成された第2の適応汎用記号を、それを表示するUIに送信することが好ましい。
【0054】
上記の構成によれば、複数のジョブオプションを選択し、各々を組み合わせた印刷設定を行う場合であっても、各設定に係る適応汎用記号を組み合わせた記号を動的に生成することができるため、これら複数の印刷設定の指示を行っていることや、設定の結果どのような印刷状態になるかといったことを容易に把握することが可能になる。
【0055】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、表示部が、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示するステップを含むことが好ましい。
【0056】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIが、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示する表示部を含むことが好ましい。
【0057】
上記の構成によれば、複数の適応汎用記号の中から設定を行うジョブオプションの選択を容易に行うことができるとともに、選択されたジョブオプションを視覚的に認識することができる。
【0058】
本発明に係る画像処理方法では、上記画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップは、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択されたフォーマットで画像処理ジョブを送信するステップを含むことが好ましい。
【0059】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択される、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信することが好ましい。
【0060】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号と、文書/画像リポジトリジョブオプションとを相互参照するステップは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0061】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択される文書/画像リポジトリオプションとを相互参照することが好ましい。
【0062】
上記の構成によれば、適応汎用記号とそれに対応するジョブオプションとの識別が可能になる。
【0063】
本発明に係る画像処理システムでは、上記画像処理装置は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、および、磁気共鳴画像(MRI)装置を含むグループから選択される装置であることが好ましい。
【0064】
上記した、適応汎用記号を用いた画像処理ジョブの実行方法およびそのシステムについて、さらに以下に詳述する。
【発明の効果】
【0065】
本発明に係る画像処理方法は、以上のように、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法であって、ジョブ送信部が、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップと、上記画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含んでいる。
【0066】
また、本発明に係る画像処理システムは、以上のように、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理システムであって、適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、選択された適応汎用記号を受け取るためのユーザインターフェース(UI)、および、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信するためのインターフェースを有するジョブ送信部と、上記画像処理ジョブおよび選択された適応汎用記号を受け取るためのインターフェース、並びに、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有する画像処理装置とを含んでいる。
【0067】
このため、使用言語に関わらず万人が容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
本発明の実施の一形態について図1ないし図13に基づいて説明すると以下の通りである。図1は、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する本発明の画像処理システムを示す概略的なブロック図である。図1に示すように、画像処理システム200は、クライアント装置224、画像処理装置208、および記号記憶装置220を備えている。
【0069】
クライアント装置224は、画像処理に関する各種設定を行い、画像処理ジョブを画像処理装置208に対して指示するためのものである。クライアント装置224としては、例えば、ホストコンピュータを挙げることができる。
【0070】
画像処理装置208は、クライアント装置224からの指示により所定の画像処理を実行するものである。画像処理装置208としては、画像を処理するものであればよく特に限定されるものではないが、例えば、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、または、磁気共鳴画像(MRI)装置等を挙げることができる。
【0071】
記号記憶装置220は、クライアント装置224にて画像処理設定を行う際に用いる適応汎用記号を記憶するものである。適応汎用記号とは、画像処理に対応した動作または機能を表現するために用いられる記号である。適応汎用記号として、各画像処理設定に対応付けられた図形またはアイコン等を用いることができる。また、本発明に係る適応汎用記号は、画像処理設定の際に選択された設定内容を示すデータそのものを意味する場合もある。
【0072】
クライアント装置224は、ジョブ送信部202、UI(ユーザインターフェース)部204、表示部205、アプリケーション部212を含んでいる。ジョブ送信部202は、生成された画像処理ジョブや画像処理設定に関する情報を受信し、画像処理ジョブや画像処理設定に関する情報を画像処理装置208に送信するものである。UI部204は、画像処理に関する各種設定を行うものである。UI部204は、画像処理設定を行うアプリケーションであってもよく、画像処理設定を行う画面を含むものであってもよい。UI部204が画像処理設定を行うアプリケーションである場合には、UI部204は、その画像処理設定に係る画面を表示するための表示部205を有する。アプリケーション部212は、画像処理ジョブを作成するものであり、文書作成用のアプリケーションや画像処理用のアプリケーションを駆動させるものである。
【0073】
本発明は、ジョブ送信部202とUI部204とを別々に構成し、ジョブ送信部202とUI部204とを接続した構成としてもよく、ジョブ送信部202がUI部204を備えた構成としていてもよい。本実施の形態では、ジョブ送信部202にUI部204が接続されている構成を有しているが、ジョブ送信部202がUI部204を備えている場合であっても各動作について同様の説明を用いることができる。
【0074】
本実施の形態では、上述のように、ジョブ発信部202は、適応汎用記号を用いて表示された画像処理オプションを示すUI部204が接続されている。UI部204は、適応汎用記号を受け取るようになっている。UI部204は、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号ドロップするドロップ領域とを示すようになっている。表示されたオプションを選択するためには、キーパッド、タッチスクリーン、マウス等(図示せず)を用いることができる。
【0075】
ジョブ送信部202は、画像処理装置208に対して、選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置208に特有のフォーマットにて画像処理ジョブを送信するために、線206に接続されたインターフェースを有している。また、画像処理装置208においても、画像処理ジョブと選択された適応汎用記号とを受け取るために、線206に接続されたインターフェースを有している。線206としては、ジョブ送信部202と画像処理装置208とを通信可能に接続するものであればよく、例えば、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、IrDaといった、近距離配線式接続またはネットワーク配線式接続、あるいは、近距離無線接続またはネットワーク無線接続を用いることができる。
【0076】
画像処理装置208は、選択された適応汎用記号に応じた処理に対応する画像処理ジョブを供給するために、線210に接続されたインターフェースを有している。画像処理装置208は、この線210を介して処理された画像処理ジョブが排出される。また、ジョブ送信部202は、画像処理装置208に特有のフォーマット(例えば、レンダラ非依存型フォーマット)にて、画像処理装置208に画像処理ジョブを送信することができる。レンダラ非依存型フォーマットの一例として、Tagged image file format(TIFF)、JFIF、または、JPEGにて符号化された画像が挙げられる。
【0077】
なお、本発明においては、ジョブ送信部202と画像処理装置208との間に画像処理サーバ226を配置してもよい。この場合、ジョブ送信部202と画像処理サーバ226とが線206を介して通信可能に接続され、画像処理サーバ226と画像処理装置208とが線206を介して通信可能に接続される。
【0078】
本発明では、ジョブ送信部202および画像処理装置208は、一方が準備完了データを生成し、他方が最終出力を生成するレンダリング装置であってもよい。準備完了データとは、自装置が所定の処理を行うための準備が完了した旨のデータである。ジョブ送信部202の場合には、画像処理ジョブを送信する準備が完了した旨のデータであり、画像処理装置208の場合には、画像処理を実行する準備が完了した旨のデータである。また、上述のように、TIFFは、例えば、レンダラに依存しない、装置特有のフォーマットである。
【0079】
また、本発明の他の例として、画像処理ジョブがレンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))であってもよい。ポストスクリプト(PS)およびプリンタ制御言語(PCL)は、PDLの一例である。さらに、PDLとして、HP(登録商標)のPCL、HPのPCLXL、Adobe(登録商標)のポストスクリプト(登録商標)、Adobe(登録商標)のPDF、および、IBM(登録商標)のIPDSも挙げられる。G3およびG4といったファクシミリ送信フォーマットは、装置特有のフォーマットの一例である。
【0080】
さらに、本発明では、画像処理ジョブが、フォーマットに依存しないジョブ制御言語(例えば、HPプリンタジョブ言語(PJL))に基づくものであってもよい。他の例として、画像処理ジョブが、画像処理装置が画像処理を実行可能なフォーマット(例えば、ラスタビットマップ)であってもよい。
【0081】
ここで、上述のように、「適応汎用記号」とは、文章を全く用いずに、画像処理に対応した動作または機能を表現するために用いられる、図形またはアイコンのことである。つまり、適応汎用記号とは、文章のない図形である。適応汎用記号は、すでに知られているまたは認識されている記号であってもよく、まだ一般的に認識されていない記号であってもよい。画像処理の機能、結果および選択に関する全領域は、この適応汎用記号を用いて表現され、新しい選択や機能については、対応する新しい記号が加えられる。本実施の形態では、これらの画像処理設定のオプションを図形によって表現しているが、場合によっては文章に記号が付いた構成としてもよい。
【0082】
この「適応汎用記号」は適応型であり、種々の画像処理装置に対して適応可能である。なぜなら、ハードコード化されておらず、むしろ、アップロードすることにより、対象とする画像処理装置に応じた使用が可能になるからである。つまり、適応汎用記号は、選択された対象となる画像処理装置に対して適した使用をすることができる。背景技術の欄に記載したように、特定の制御順序に対してハードコード化される図形記号を用いた従来技術とは異なり、本発明の適応汎用記号はより一般的である。つまり、画像処理装置(または、その記号記憶装置)から適応汎用記号をアップロードすることにより、適応汎用記号を広範なプリンタに用いることができる。従って、本発明に係る適応型の汎用記号を、適応汎用記号と称することとする。
【0083】
また、ジョブ送信部202は、画像処理ドライバであってもよく、直接実行アプリケーションであってもよい。画像処理ドライバの典型的な2つの例として、プリンタドライバおよびファクシミリドライバがある。この場合、画像処理装置は、プリンタ、ファクシミリ装置、または、印刷機能およびファクシミリ送信機能の付いた多機能複合機(MFP)であってもよい。また、本実施の形態の画像処理システム200では、アプリケーション部212にて生成された画像処理ジョブをジョブ送信部202に供給するために、ジョブ送信部202は、線214に接続されたインターフェースを有している。アプリケーション部212にて実行されるアプリケーションの例としては、例えば、MS−Word、MS−Excel、MS−PowerPoint、および、MS−Paint、または、デジタル画像処理アプリケーション(例えば、Adobe(登録商標)のPhotoshop(登録商標)、ImageReady(登録商標)、Adobe(登録商標)のIllustrator、または、FrameMaker(登録商標))が挙げられる。
【0084】
すなわち、ジョブ送信部202が画像処理ドライバである場合には、ジョブ送信部202は、画像処理ジョブをアプリケーション部212から受け取るために、線214に接続されたインターフェースを有する画像処理ドライバとなる。また、ジョブ送信部202が直接実行アプリケーションである場合には、ジョブ送信部202は、画像処理ドライバを備えていない場合であっても画像処理ジョブを生成することができる。
【0085】
通常、画像処理装置208は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、または、磁気共鳴画像(MRI)装置である。しかし、これらは、適応汎用記号に基づいてUIを効果的に使用できる画像処理装置を全て示したわけではない。例えば、画像処理装置208が、プリンタ、複写機、または、ファクシミリ装置である場合には、UI部204は、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信のジョブオプション(例えば、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、または、表表紙/裏表紙)とを相互参照することができる。なお、上記の例によって、プリンタ/複写機/ファクシミリのジョブオプションのあらゆる型を全て示したわけではない。
【0086】
また、画像処理装置208がスキャナである場合には、UI部204は、適応汎用記号と、スキャンジョブオプション(例えば、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、または、圧縮フォーマット)とを相互参照することができる。画像処理装置208が文書/画像リポジトリである場合には、UI部204は、適応汎用記号と、文書/画像リポジトリオプション(例えば、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、または、フィルタリング)とを相互参照することができる。なお、これらの例は、全ての例を示すものではない。
【0087】
また、本実施の形態の画像処理システム200は、さらに、対応可能な適応汎用記号のリストを供給するための線222に接続されたインターフェースを有する記号記憶装置220を備えている。一方、ジョブ送信部202は、記号記憶装置220から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するために、線222に接続されたインターフェースを有している。この記号記憶装置220は、画像処理装置208、クライアント装置224、画像処理サーバ226、または、(図示した)情報リポジトリであってもよい。
【0088】
また、UI部204は、対応可能な記号のリストの中から適応汎用記号を表示する。ジョブ送信部202は、画像処理装置208との通信が最初に確立されたとき、または、システムが再構成されたときに、記号記憶装置220から対応可能な適応汎用記号のリストを受信してもよい。あるいは、ジョブ送信部202は、新しいジョブオプションを画像処理装置に追加するといった、画像処理装置に関連することに応じたリストを受信したり、各画像処理ジョブに従って動的にリスト受信したりしてもよい。
【0089】
通常、UI部204は、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示し、次に、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示する。例えば、「ステープリング」が第1ジョブオプション(第1の適応汎用記号)として選択されると、UI部204は、(ステープル)右角、左角、および、中央といった第2ジョブオプション(第2の適応汎用記号)を図形によって表示することができる。
【0090】
本実施の形態では、ジョブ送信部202は、適応汎用記号の名称コードとともに、記号記憶装置220から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信する。UI部204(またはジョブ送信部202)は、この名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に関連した適切な第2の適応汎用記号を決定してもよい。また、UI部204(またはジョブ送信部202)は、第1の適応汎用記号を選択した後に、第2の適応汎用記号のグループを生成してもよい。例えば、「ステープリング」が第1ジョブオプションとして選択されると、UI部204は、名称コードを用いて、表示すべき第2ジョブオプションを決定する。つまり、UI部204は、画像処理装置208で対応可能な第2ジョブオプションを決定する。
【0091】
一方、ジョブ送信部202は、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置208に送信する。画像処理装置208は、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成する。つまり、画像処理装置208は、対応可能な第2ジョブオプションを決定する。次に、画像処理装置208は、生成した第2の適応汎用記号を表示するために、この第2の適応汎用記号をUI部204に送信する。
【0092】
〔機能の説明〕
(模範的な操作環境)
一つの模範的なUIでは、プリンタドライバとして使用可能な画像処理ドライバ(または、直接実行アプリケーション)のユーザインターフェースは、以下の2つの主要なセクションから構成されている。
1.印刷オプション/設定パレット
2.選択ドロップ領域
印刷オプション/設定パレットは、オプショングループの図形(例えば、アイコン)のグループ分けと、上記オプショングループの設定のグループ分けとを含んでいる。この図形は、世界のあらゆる地域や文化の人々によっても一般的に認識できるものであり、ここでは、適応汎用記号と称している。
【0093】
また、図2は、印刷オプション/設定パレットおよび選択ドロップ領域を含むユーザインターフェースを示す図である。図2では適応汎用記号を選択するプロセスを表現している。ユーザは、印刷オプション/設定パレットから印刷設定に応じた適応汎用記号を選択し、選択した適応汎用記号を選択ドロップ領域にドラッグまたはドラッグアンドドロップする。この選択ドロップ領域には、選択された各適応汎用記号が複製される。また、印刷オプション/設定パレットから選択ドロップ領域への適応汎用記号の選択は、コピー/ペーストといった、ドラッグやドラッグアンドドロップ以外の操作によっても実行できる。ただし、他の方法でも実行可能でありこれに限るものではない。
【0094】
ユーザは、さらに、以下の操作によって、選択ドロップ領域から印刷設定を非選択状態にすることができる。ただし、非選択状態にする場合の操作はこれらの操作に限定されるものではない。
1.選択ドロップ領域から適応汎用記号を削除する。
2.適応汎用記号を印刷オプション/設定パレットにドラッグして戻す。
3.初めに選択した記号を、同じオプショングループの他の適応汎用記号に置き換える。例えば、片面印刷オプションを、両面印刷オプションに置き換える。
【0095】
さらに、選択ドロップ領域では、(例えば、積み重なった紙を表現するアイコン等)出力状態を示す図形を表示し、この図形を動的に変化させることにより、選択ドロップ領域中の適応汎用記号の設定のアプリケーションをシミュレートできる。
【0096】
(適応汎用記号の表示)
図3〜図5は、複数の模範的な適応汎用記号の詳細を示す図である。第1のオプショングループは、第1の適応汎用記号を含み、第2のオプショングループは、第1のオプショングループ内のさらなる設定を表現する1つまたは複数の第2の適応汎用記号を含んでいる。
【0097】
図3は、複数の第1の適応汎用記号が表示された第1のオプショングループを示す。図3に示すように、本実施の形態における第1のオプショングループは、ステープリング記号310、穴開け記号320、折り返し記号330、切り取り記号340、片面/両面印刷記号350、Nアップ記号360、およびブックレット記号370の各適応汎用記号からなっている。ただし、本発明の画像処理設定のオプションはこれに限定されるものではない。
【0098】
また、図4〜図6は、第2の適応汎用記号からなる第2のオプショングループを示す図である。すなわち、上記第1のオプショングループにて表示された各適応汎用記号のさらなる設定を表現する図である。
【0099】
図4(a)は、ステープリング設定を示すステープリング記号310に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(a)に示すように、例えば、ステープリング設定に関する第2のオプショングループに含まれる第2の適応汎用記号としては、積み重なった紙の上にステープラを描写したものを用いている。また、第2のオプショングループ内の各設定を示す第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、ステープルの数/配置が表示されて積み重なった紙の上にステープルの印が描写されたものが用いられている。
【0100】
図4(b)は、穴開け設定を示す穴開け記号320に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(b)に示すように、例えば、穴開け設定に関する第2の適応汎用記号としては、積み重なった紙の上に穴開け機(パンチ)を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、穴の数/配置が表示されて積み重なった紙の上に穴開け機の印が描写されたものが用いられている。
【0101】
図4(c)は、折り返し設定を示す折り返し記号330に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(c)に示すように、例えば、折り返し設定に関する第2の適応汎用記号としては、1箇所または複数個所で折り返した状態の紙を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、折り返しの数/位置が表示された紙の印が描写されたものが用いられている。
【0102】
図4(d)は、切り取り設定を示す切り取り記号340に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(d)に示すように、例えば、切り取り設定に関する第2の適応汎用記号としては、切り取る位置を示した紙の上に鋏を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、切り取りの数/位置が表示された紙の上に鋏の印が描写されたものが用いられている。
【0103】
図5(a)は、片面/両面印刷設定を示す片面/両面印刷記号350に係る第2のオプショングループを示す図である。図5(a)に示すように、例えば、片面/両面印刷設定に関する第2の適応汎用記号としては、片面に印刷された紙または両面に印刷された紙を描写したものを用いている。また、両面印刷に関する第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、見開き状態での印刷方向を示す紙の印が描写されたものが用いられている。
【0104】
図5(b)は、Nアップ設定を示すNアップ記号360に係る第2のオプショングループを示す図である。図5(b)に示すように、例えば、Nアップ設定に関する第2の適応汎用記号としては、複数の領域に印刷された紙を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、印刷領域の数/位置が表示された紙の印が描写されたものが用いられている。
【0105】
図5(c)は、ブックレット設定を示すブックレット記号370に係る第2のオプショングループを示す図である。図5(c)に示すように、例えば、ブックレット設定に関する第2の適応汎用記号として、小冊子やパンフレットの状態の紙を描写したものが用いられている。
【0106】
図6は、図3では図示されていない第1のオプショングループのさらなる設定を表現する第2のオプショングループを示す図である。
【0107】
図6(a)は、用紙の向き設定に係る第2のオプショングループを示す図である。図6(a)に示すように、例えば、用紙の向き設定に関する第2の適応汎用記号としては、印刷する際の向きが縦または横である状態の紙を描写したものが用いられている。
【0108】
図6(b)は、カバー用紙設定に係る第2のオプショングループを示す図である。図6(b)に示すように、例えば、カバー用紙設定に関する第2の適応汎用記号としては、カバー用紙が付けられた状態の紙が描写されたものを用いている。また、カバー用紙設定に関する第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、表(B文書の1ページ目よりも前)にカバー用紙を付けるか、表および裏(B文書の1ページ目よりも前、および、最後のページよりも後)の両方にカバー用紙を付けるかといった状態を表す印が用いられている。
【0109】
図6(c)は、用紙サイズ設定に係る第2のオプショングループを示す図である。図6(c)に示すように、例えば、用紙サイズ設定に関する第2の適応汎用記号としては、用紙のサイズを表した紙を描写したものが用いられている。第2の適応汎用記号としては、縦および横の長さ(例えば、mm、cm、インチ等)を表示した紙を描写したものを用いてもよく、対応する用紙サイズ(例えば、A3、A4、B4等)を表示した紙を描写したものを用いてもよい。
【0110】
(印刷オプション/設定パレット)
図3および図7は、適応汎用記号の模範的なパレットを示す図である。図7は、図3にて示す第1オプショングループの中から設定すべき第1の適応汎用記号を選択した場合に、対応する第2の適応汎用記号が表示されている状態を示している。図7では、例としてステープリング設定の場合を示している。
【0111】
ユーザは、図3に示す第1のオプショングループの中から、画像処理に関する設定指示を行う第1の適応汎用記号を選択する。選択は、例えば、記号をクリックして選択してもよく、上述のように、印刷オプション/設定パレットから選択ドロップ領域にドラッグしてもよい。すると、図7に示すように、選択した第1の適応汎用記号に対応する第2のオプショングループが表示される。
【0112】
ユーザは、この第2のオプショングループの中から所望の設定条件に対応する第2の適応汎用記号を選択すればよい。この場合の選択においても、上述のように、印刷オプション/設定パレットから選択ドロップ領域にドラッグして行うことができる。
【0113】
このように、ユーザは、印刷、または、他の画像処理操作(例えば、ファクシミリ送信またはスキャン)を、印刷オプション/設定パレットから選択する。このパレットには、ユーザが画像処理操作(例えば、用紙選択、ステープリング、または、両面印刷)の内容を理解できるような各オプショングループの適応汎用記号が含まれている。
【0114】
さらに、UIは、オプションが実際に選択されるまで(例えば、オプショングループを表現する適応汎用記号の上でボタンがクリックされるまで)、オプションに関連のある第2の適応汎用記号を非表示にすることにより、スペースを確保できる。さらに、オプショングループの適応汎用記号を部分集合で表示し、ユーザは他の記号を見る場合にはスクロールさせる構成としてもよい。
【0115】
(選択ドロップ領域)
図8は、選択されたジョブオプションの模範的な動的変化を示す図である。本実施の形態では、選択ドロップ領域に選択された適応汎用記号を表示することによって、ユーザの選択を視覚的に確認することができるようになっている。ユーザは、上記したように、選択ドロップ領域から設定の選択を解除することができる。さらに、ユーザは、選択ドロップ領域にて、現在選択されている設定のアプリケーションの図形を確認できる。この図形は、ユーザが設定を変更すると動的に変化する。図8は、設定の変更により図形が動的に変化する状態を示す図である。図8では、例として、ユーザが、用紙サイズ、両面印刷、および、左端二箇所ステープリングを選択する場合を示している。この場合の図形の動的変化については、以下のように行われる。
1.初めに、用紙サイズアイコンが表示される。
2.次に、用紙サイズアイコンの用紙部分を、両面印刷アイコンに置き換える。すなわち、この両面印刷アイコンの各用紙が、用紙サイズアイコンの用紙から置き換えられる。
3.最後に、両面印刷アイコンの綴代部分が、ステープリングアイコンのステープル綴じ部に置き換えられる。
【0116】
上記の動的な変化は、適応汎用記号を複数部分に分割し、これら各部分を組み合わせるための規則を適用することによって実現することができる。これら分割された各部分とは、例えば、用紙、綴代、綴じ部、論理端(例えば、折り返しマージン)、および、論理ページを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0117】
例えば、アイコンが、同じサイズの用紙が複数集まったもので構成されている場合に、選択される用紙のサイズが変わると、アイコン中の各用紙は、選択された用紙サイズに対応する用紙を表す図形に置き換える。
【0118】
同様に、綴じる操作(ステープル)を指定した場合には、アイコンの綴代が、選択された綴代位置に設定され、選択された綴じる位置を示す図形がアイコンの綴代に配置される。
【0119】
また、複数の矛盾する組み合わせを検出することもできる。例えば、この画像処理システムは、綴じる位置を示す図形を1つだけ綴代に配置できるという規則を課すことができる。この場合、ユーザが、同じ端部への穴開けおよびステープルを選択すると、ユーザインターフェースはユーザにエラーを示すフラグを立てる。これにより、ユーザは複数の矛盾する設定を組み合わせたことを認識することができる。
【0120】
(一般的なプリンタドライバまたは直接実行アプリケーション)
図9および図10は、プリンタドライバとして使用可能な本発明の画像処理ドライバを示す図である。また、図11および図12は、直接実行アプリケーションとして使用可能な本発明の画像処理ドライバを示す図である。
【0121】
これらの例では、適応汎用記号を用いたUIが、画像処理装置とは関係のない(つまり、画像処理装置の機能または制御系列に関する知識を有していない)一般的なプリンタドライバまたは直接実行アプリケーションを用いて実現される。この方法では、プリンタドライバまたは直接実行アプリケーションは、上記画像処理装置と互換性のあるフォーマットでにおける論理ページ用の、印刷(例えば、PS)データストリームまたは画像(例えば、TIFF)データストリームを生成できる。
【0122】
このプリンタドライバまたは直接実行アプリケーションは、自身と画像処理装置との間で、例えば、伝送プロトコル用のTCP/IPと、データ層用のXMLとを用いて、双方向通信経路を確立することができる。上記画像処理装置には、その制御装置によってサポートされた対応可能なオプション/設定用の適応汎用記号の集合体が組み込まれている。プリンタドライバ(または直接実行アプリケーション)および上記画像処理装置間は、通信インターフェースによって通信可能になっている。この通信インターフェースを介して、上記画像処理装置の対応可能なオプション/設定を適応汎用記号として照会および受信する。
【0123】
図9および図11に示すように、プリンタドライバまたは直接実行アプリケーションは、画像処理装置から対応可能な適応汎用記号のグループおよび各記号をアップロードし、上記適応汎用記号に関するデータを印刷オプション/設定パレットに取り込む。さらに、プリンタドライバは、選択ドロップ領域の適応汎用記号を組み合わせるために、画像処理装置から名称コードをアップロードすることができる。また、他の例として、ドライバは、適応汎用記号を画像処理装置に戻してもよく、選択ドロップ領域の記号と参照して画像処理装置に戻してもよい。この装置は、動的なアイコン構造を採用することができ、その結果を表示用ドライバに戻してもよい。
【0124】
最後に、ユーザがオプション/設定選択を完了し、印刷ジョブを開始すると、プリンタドライバ(または直接実行アプリケーション)は、参照コードを適応汎用記号に移すようにして、選択された適応汎用記号とともに、印刷に必要なデータ(論理ページや画像データフォーマット)をダウンロードする。
【0125】
すなわち、プリンタドライバの場合には、図10に示すように、画像処理装置は、プリンタ実行可能データ−論理ページ+選択された適応汎用記号をプリンタドライバからダウンロードする。また、直接実行アプリケーションの場合には、図12に示すように、画像処理装置は、文書/画像データ(固有フォーマット)+選択された適応汎用記号を直接実行アプリケーションからダウンロードする。
【0126】
なお、プリンタドライバ(または直接実行アプリケーション)は、以下の場合に、上記画像処理装置または記号記憶装置から適応汎用記号をアップロードしてもよい。ただし、これらの場合に限定されるものではない。
1.最初の設定/構成を行う場合
2.再設定する場合
3.新しいオプションをインストールする場合といった、画像処理装置に関係のある事象を行う場合
または、
4.各画像処理ジョブを動的に行う場合。
【0127】
図13は、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する本発明の画像処理方法を示すフローチャートである。図13では、分かりやすいように番号付けされた一連の工程として示しているが、これらの番号に基づく順序に限定されるものではない。例えば、これらの工程の複数を省いてもよく、複数の工程を並行して実施してもよく、順序を入れ換えて実行してもよい。本方法では、ステップ900から開始する。
【0128】
まず、ステップ901aでは、ジョブ送信部と記号記憶装置との間に相互通信が可能な通信経路を確立する。そして、ステップ901bでは、ジョブ送信部が、対応可能な適応汎用記号のリストを記号記憶装置から受信する。
【0129】
次いで、ステップ902では、ジョブ送信部が適応汎用記号を用いて画像処理オプションを表示するUI(ユーザインターフェース)を設ける。また、例えば、ステップ902では、適応汎用記号用の印刷オプション/設定パレットと、選択された適応汎用記号用の選択ドロップ領域とを示す表示部を設けてもよい。ステップ902aでは、UIが第1の適応汎用記号を表示し、ステップ902bでは、UIが第2の適応汎用記号を表示する。
【0130】
ジョブ送信部がプリンタドライバである場合には、ステップ903aにて画像処理ジョブをアプリケーションで生成し、ステップ903bにて画像処理ジョブを画像処理ドライバに送信する。一方、ジョブ送信部が直接実行アプリケーションである場合には、ステップ903cにて画像処理ジョブを直接実行アプリケーションで生成する。
【0131】
次いで、プリンタドライバおよび直接実行アプリケーションのいずれの場合であっても、ステップ904では、ジョブ送信部がUIから選択された適応汎用記号を受け取る。ステップ906では、ジョブ送信部が、選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に対して送信する。そして、ステップ908では、画像処理装置が、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行する。
【0132】
ステップ906の、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に送信するステップには、上記したように、レンダラに依存しないフォーマット(つまり、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、または、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))といったフォーマットで、画像処理ジョブを送信するステップが含まれている。あるいは、ステップ906では、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)で、または、PJLフォーマットの画像処理ジョブとして、画像処理ジョブを送信してもよい。
【0133】
UIを設けるステップ902には、画像処理ドライバまたは直接実行アプリケーション(ジョブ送信部)にUIを設けるステップが含まれている。通常、ステップ902では、適応汎用記号と、ジョブオプション(例えば、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、または、転送といったジョブオプション)とを相互参照する。印刷、複写、または、ファクシミリ送信ジョブオプションに関しては、適応汎用記号と、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、または、表表紙/裏表紙といったオプションとを相互参照してもよい。
【0134】
スキャンジョブオプションに関しては、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、または、圧縮フォーマットといったジョブオプションとを相互参照することができる。文書/画像リポジトリジョブオプションに関しては、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、または、フィルタリングといったジョブオプションとを相互参照することができる。なお、本発明の方法は、特定型のジョブオプションに限定されるものではない。
【0135】
本発明の一例として、ステップ902にて、画像処理ドライバがUIを設けてもよい。この例では、ステップ903aで、アプリケーションにて、画像処理ジョブを生成し、ステップ903bで、上記画像処理ジョブを、それを処理する画像処理ドライバに送信してもよい。あるいは、ステップ902にて、直接実行アプリケーションがUIを設け、次に、ステップ903cで、直接実行アプリケーションが画像処理ジョブを生成してもよい。
【0136】
本発明の他の例として、ステップ901aでは、ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立してもよい。この記号記憶装置は、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、または、情報リポジトリであってもよい。ステップ901bでは、ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信する。次に、ステップ902では、上記対応可能な適応汎用記号のリストに応じたUIを設ける。
【0137】
本発明の他の例として、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ901bには、ジョブ送信部と画像処理装置との通信が確立したときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップが含まれている。この場合、ステップ901bは、ステップ906よりも前に行われる。あるいは、画像処理装置に関連する事象受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信することもできる。この場合、ステップ901bは、ステップ906よりも前に行われる。また、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信することもできる。この場合、ステップ901bは、ステップ906の後に行われる。
【0138】
本発明の他の例では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップ902は、下位のステップが含まれている。この場合、ステップ902aでは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示する。次に、ステップ902bでは、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示する。
【0139】
また、例えば、ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ901bには、さらに、適応汎用記号の名称コードを受信するステップが含まれている。また、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを示すステップ902bには、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定するステップが含まれている。さらに、ステップ902bは、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成するステップを含んでいる。
【0140】
さらに、他の例として、選択された第1の適応汎用記号論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップ902bには、下位のステップが含まれていてもよい(図示せず)。この下位のステップの例として次のステップ902b1〜902b3が挙げられる。まず、ステップ902b1にて、ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信する。そして、ステップ902b2にて、画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成する。さらに、ステップ902b3にて、画像処理装置が、生成した第2の適応汎用記号を、それを表示するUIに送信する。
【0141】
以上のように、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行するための画像処理システムおよび画像処理方法を示してきた。また、ジョブオプションの例を、本発明を分かりやすくするために示してきた。しかし、本発明は、これらの例のみに限定されるものではない。さらに、本発明を、画像処理プリンタがプリンタドライバであり、画像処理装置がプリンタである場合の印刷状況について説明してきたが、本発明は、様々な画像処理に適用されるものである。また、本発明を、一般的なMicrosoft(登録商標) Windows(登録商標)オペレーティングシステムに関して説明してきたが、Apple(登録商標) MacIntosh(登録商標)オペレーティングシステム、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、System(登録商標) V Unix(登録商標)オペレーティングシステム、BSD(登録商標) Unix(登録商標)オペレーティングシステム、OSF Unix(登録商標)オペレーティングシステム、Sun(登録商標) Solaris(登録商標)オペレーティングシステム、HP(登録商標)/UX(登録商標)オペレーティングシステム、または、IBM(登録商標) Mainframe MVS(登録商標)オペレーティングシステムおよびIBM(登録商標) AS/400(登録商標)といったサブシステムを用いることができる。なお、ここでは、実行可能なシステムを一部挙げるだけに留めている。本発明の他の変型例および実施形態は、当業者によって実施されるだろう。
【0142】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0143】
最後に、画像処理システムの各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0144】
すなわち、画像処理システムは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像処理システムの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記画像処理システムに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0145】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0146】
また、画像処理システムを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明の画像処理方法は、使用言語に関わらず万人が容易かつ適切に設定を行うことを可能とするものである。このため、画像処理に関して指示または実行する機器に適用可能であり、例えば、PC、プリンタ、携帯電話やPDA等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施の一形態を示すものであり、画像処理システムを示す概略的なブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示すものであり、印刷オプション/設定パレットおよび選択ドロップ領域を含むユーザインターフェースを示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態を示すものであり、適応汎用記号の模範的なパレットを示す図である。
【図4】本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(d)は、複数の模範的な適応汎用記号の細部を示す図である。
【図5】本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(c)は、複数の模範的な適応汎用記号の細部を示す図である。
【図6】本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(c)は、複数の模範的な適応汎用記号の細部を示す図である。
【図7】本発明の実施の一形態を示すものであり、適応汎用記号の模範的なパレットを示す図である。
【図8】本発明の実施の一形態を示すものであり、選択されたジョブオプションの模範的な動的変化を示す図である。
【図9】本発明の実施の一形態を示すものであり、プリンタドライバとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図10】本発明の実施の一形態を示すものであり、プリンタドライバとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図11】本発明の実施の一形態を示すものであり、直接実行アプリケーションとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図12】本発明の実施の一形態を示すものであり、直接実行アプリケーションとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図13】本発明の実施の一形態を示すものであり、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法を示すフローチャートである。
【図14】従来のプリンタドライバのユーザインターフェースを示す図である。
【図15】複数の図を用いて表示した従来のプリンタドライバのユーザインターフェースを示す図である。
【図16】(a)(b)は、複数の印刷オプションの設定を図示した従来のプリンタドライバのUIを示す図である。
【図17】(a)〜(c)は、自動写真印刷装置で用いられている図形化されたUIを示す図である。
【符号の説明】
【0149】
200 画像処理システム
202 ジョブ送信部
204 UI部
205 表示部
208 画像処理装置
212 アプリケーション部
220 記号記憶装置
226 画像処理サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、デジタル画像処理に関するものであり、特に、処理オプションの全ての領域を適切に表示するために、画像ドライバインターフェースに汎用記号を使用する画像処理システムおよび画像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
操作に不慣れな印刷装置を用いて文書または画像の印刷設定を選択するとき、ユーザは、プリンタのユーザインターフェースに示されたオプションの中から選択したものを視覚的に識別する必要がある。つまり、ユーザは、出力がどのように見えるのか(つまり、両面印刷か、角隅部のステープル印刷か)を概念化する必要がある。次に、ユーザは、ユーザインターフェースに表示されたオプションと、その概念化したものとが一致していることを確認する必要がある。
【0003】
この一致については、ユーザが、ユーザインターフェースに通常用いられている言語(人が話す言語)をよく知らない場合には問題が生じる。例えば、国内の職場に来た外国からの訪問客が、コンピューティングホスト(例えば、デスクトップコンピュータ)から職場内のローカルプリンタに文書/画像を印刷してほしいと要望した場合を例に挙げる。この場合、外国人は、ホストのプリンタドライバによって用いられるユーザインターフェースに使用されている言語(例えば、英語)に対して不慣れであると、操作に混乱をきたしてしまう。ただし、この問題は、製造者が多言語プリンタドライバを製造することによって緩和することができる。しかしながら、この解決策では、製造コストが著しく上がり、翻訳ミスが生じ、結果として、サポートの必要な言語が多くなる。
【0004】
図14は、従来のプリンタドライバのユーザインターフェースを示している(従来技術)。図14に示すように、従来のユーザインターフェースでは、全ての選択が文章で記載されている。このため、このタイプのユーザインターフェースを用いる場合には、その使用されている言語に熟達し、選択した語句とその出力とを結び付けて考えることのできる操作者を必要とする。
【0005】
図15は、複数の図を用いて表示した従来のプリンタドライバのユーザインターフェース(UI)を示している(従来技術)。図15に示すユーザインターフェースにおいても、全ての選択は文章で記載されているが、選択されたオプションは、図を用いて表示されている。例えば、図による表示は、「積み重なった紙」のアイコンであってもよい。「積み重なった紙」の表示は、選択されたアプリケーションを表現するために動的に変化する。例えば、ユーザがステープル印刷を選択すると、上記アイコンによって表示された部分と対応する部分の積み重なった紙の端部をホッチキスで留めることができる。この場合、全ての選択が文章で記載されている場合よりも改善されてはいるものの、使用されている言語に熟達していない人、または、文章の語句に不慣れな人が使用するにはなおも困難である。従って、この場合、ユーザは、試行錯誤の末に所望の出力に対応する選択を見つけ出さなければならない。
【0006】
図16(a)は、複数の印刷オプションの設定を図示した従来のプリンタドライバのUIを示している(従来技術)。通常、各オプショングループ(ステープル、穴あけ、レイアウト)を文章にしたがって選択する。選択するとすぐに、グループの中の選択可能な設定を示すアイコンが表示される。例えば、ユーザが「ステープル」というラベルの付いたチェックボックスを選択すると、積み重なった紙の複数のアイコンが表示された他のダイアログが表示される(図16(b))。次に、ユーザは、これら複数のアイコンのうちの1つを選択する。
【0007】
これにより、UIのいくつかの点が改善されたものの、使用されている言語に熟達していない人、または、文章の語句に不慣れな人が使用するにはなお困難である。上記UIには、なおもたくさんの文章が含まれており、複数の選択されたオプションは図にて表示されないので、ユーザは決定に確信がもてない。さらに、アイコンは、特定の製造者/プリンタモデルによって使用されるように、プリンタドライバにハードコード化されている。ハードコード化されたオプションは、(様々なオプションを有する)他のプリンタモデルに応用できないし、また、このプリンタがアップグレードされると使えなくなる。
【0008】
図17(a)〜(c)は、自動写真印刷装置で用いられている図形化されたUIを示している(従来技術)。図17(a)〜(c)は、特に、スチール写真または(デジタルカメラのメモリスティックから供給される)デジタル画像をウォークアップ印刷するために用いられる写真印刷装置用のUIを示している。ユーザが、プラテン上にスチール写真を配置し(または、メモリスティックから画像を抽出し)それをスキャンする。次に、UIシステムは、一連の画面の1つずつにユーザを導く。各画面は、画像データを操作するオプション(例えば、トリミング、または、赤目除去)や、あるいは、出力シートの配置を操作するオプション(例えば、枠またはnアップ)を表示する。各オプション画面には複数のアイコンがあり、各アイコンは、設定を図形的に表示したものである。さらに、ユーザが1つのアイコンを選択すると、設定の適用結果がディスプレイ上にシミュレートされる。
【特許文献1】特開2005−115683号公報(平成17年(2005)4月28日公開)
【特許文献2】特開2003−271286号公報(平成15年(2003)9月26日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、この方法は、ホスト側での駆動とは対照的に、ウォークアップデバイスインターフェースに限定されているという点で不十分である。さらに、写真印刷装置用のUIは、単一の画像のみを操作し、複数のページデータまたはそれらに対応した全般的な処理操作(例えば、両面印刷またはブックレット印刷)を行わない。さらにこのシステムは、ステープル、パンチ、トリミング、折り返し、または、切り取りといった全般的な仕上げ操作の処理を行わない。
【0010】
また、これらの画面は、連続的に表示されるようになっているため、全てのオプションカテゴリを同時に見ることはできず、ユーザは、所定の順序にしたがってオプション/設定を選択する必要がある。また、ユーザは、次の画面に一旦移ると、前の画面でどのオプションを選択したかを覚えておかなければならない。したがって、この図形化されたユーザインターフェースは一枚の写真を印刷する場合には適しているが、プリンタドライバまたはホスト側にて印刷操作を行う場合には不十分である。
【0011】
したがって、使用されている言語に熟達していないユーザ、あるいは、プリンタに使用されている文章の語句に不慣れなユーザが、希望する出力に対応する設定を、プリンタドライバから認識し、選択することができる効果的な方法が必要である。
【0012】
ユーザの使用言語とは関係なく、利用可能な全てのオプションを表現できる画像処理ドライバユーザインターフェースが有効である。
【0013】
また、画像処理ドライバが完全に図形で表現されたUIを有しており、ジョブオプションおよびジョブ選択が、記号で表示され、万人に認められ、使用される言語に左右されないことが有効である。
【0014】
また、利用可能なオプションを正しく表現するために、上記汎用記号を、様々な画像処理装置によって用いるために適切に再定義することが有効であろう。
【0015】
従って、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用言語に関わらずいかなる人でも容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、使用言語(例えば、英語)または操作環境に熟達していないユーザ、若しくは、画像処理装置に用いられている文章の語句に不慣れなユーザが、画像処理ドライバ(つまり、プリンタドライバ)のUIから、ジョブオプション設定の認識および選択を可能にする効果的な方法に関するものである。画像処理装置の設定が、図形化されたアイコン等の汎用記号を用いて選択することにより行われる。表示されるUIは、2つの領域を含んでいる。第1の領域は、オプションおよびその設定を表示するためのグループに分類された汎用記号のパレットである。第2の領域は、ドロップ領域である。ユーザは、パレットからドロップ領域にアイコンをドラッグアンドドロップすることにより、印刷設定を選択することができる。このドロップ領域では、ユーザに対して、2つの視覚的作業が実行される。ドロップ領域は、選択されたアイコンを表示し、選択されたアイコンのアプリケーション(つまり、設定)を、図形を用いてシミュレートする。
【0017】
他の例として、画像処理ドライバ、または、直接印刷等の直接的に印刷を実行するためのアプリケーション(直接実行アプリケーション)は、一般的であり画像処理装置に特有の設定を有することはない。この画像処理ドライバは、使用可能な汎用記号と、アプリケーションをシミュレートする全ての名称コードとをアップロードする。上記画像処理ドライバは、記号の意味を解釈することなく、これらの記号をユーザインターフェースの操作に使用する。また、画像処理ドライバは、画像処理操作を開始すると、装置実行可能データを論理ページとして出力し、ユーザが選択した記号のデータをダウンロードする。画像処理装置の制御装置は、上記の選択された記号に基づいて、論理ページから出力ページ(例えば、ハードコピーまたはソフトコピー)への変換に必要な操作を実行する。
【0018】
したがって、本発明では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行するための方法を提示する。この方法は、ジョブ送信部にて適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)(画像処理ドライバまたは直接実行アプリケーションであってもよい)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に送信するステップと、画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含んでいる。
【0019】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップには、適応汎用記号と、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、または、転送等のジョブオプションとを相互参照するステップが含まれている。例えば、印刷ジョブ、複写ジョブ、または、ファクシミリ送信ジョブに関して、適応汎用記号は、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、または、表表紙/裏表紙といったオプションを表示することができる。
【0020】
この方法は、さらに、ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップと、ジョブ送信部にて、上記の記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップとを含んでいる。次に、ジョブ送信部にUIを設けるステップは、対応可能な適応汎用記号のリストに応じてUIを設けるステップを含んでいる。また、ジョブ送信部は、画像処理装置との通信が確立したときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信したり、画像処理装置に関連する事象を受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信したり、あるいは、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信することができる。
【0021】
通常、適応汎用記号用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示するステップと、次に、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップとを含んでいる。一例では、ジョブ送信部は、適応汎用記号のリストとともに、適応汎用記号の名称コードを受信し、各第1の適応汎用記号に関連した適切な第2の適応汎用記号を選択するためにこの名称コードを用いることができる。この場合、ジョブ発信元は、第1の適応汎用記号を選択した後に、第2の適応汎用記号のグループを生成してもよく、中には、第2の適応汎用記号を選択した後に、他の第1の適応汎用記号を生成および表示してもよい。
【0022】
また、ジョブ送信部は、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信し、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成することもできる。この場合、次に、画像処理装置は、生成した第2の適応汎用記号を、それを示すためにジョブ送信部のUIに送信することが好ましい。
【0023】
本発明に係る画像処理方法は、上記課題を解決するために、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法であって、ジョブ送信部が、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップと、上記画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含むことを特徴としている。
【0024】
また、本発明に係る画像処理システムは、上記課題を解決するために、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理システムであって、適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、選択された適応汎用記号を受け取るためのユーザインターフェース(UI)、および、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信するためのインターフェースを有するジョブ送信部と、上記画像処理ジョブおよび選択された適応汎用記号を受け取るためのインターフェース、並びに、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有する画像処理装置とを含むことを特徴としている。
【0025】
上記の構成によれば、本発明の画像処理方法は、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する方法であり、画像処理システムは、この画像処理方法を用いたシステムである。ここで、適応汎用記号とは、画像処理に対応した動作または機能を表現するために用いられる記号を意味する。
【0026】
上記ジョブ送信部は、ユーザインターフェース(UI)が、適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、また、選択された適応汎用記号を受け取るようになっている。このため、ユーザは適応汎用記号を見て画像処理オプションを視覚的に認識することができる。また、ユーザが選択した適応汎用記号を受け取ることで設定内容を受け取ることができる。また、ジョブ送信部は、インターフェースを有しているので、選択された適応汎用記号や画像処理ジョブを画像処理装置に対して送信することができる。
【0027】
一方、画像処理装置においても、インターフェースを有しており、このインターフェースを介してジョブ送信部から送信された適応汎用記号や画像処理ジョブを受け取るようになっている。また、他のインターフェースを介して、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給することができる。
【0028】
従って、使用言語に関わらず万人が容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現することができる。
【0029】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバ、および、直接実行アプリケーションを含むグループから選択されたジョブ送信部がUIを設けるステップを含むことが好ましい。また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部は、画像処理ドライバと直接実行アプリケーションとを含むグループから選択されることが好ましい。なお、直接実行アプリケーションとは、直接印刷等の直接的に印刷を実行するためのアプリケーションである。
【0030】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップが、適応汎用記号と、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、および、転送に係るジョブオプションを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0031】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信に係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0032】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信における、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されるジョブオプションとを相互参照することが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、適応汎用記号とそれに対応するジョブオプションとの識別が可能になる。
【0034】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号とスキャンに係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0035】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されるスキャンジョブオプションとを相互参照することが好ましい。
【0036】
上記の構成によれば、適応汎用記号とそれに対応するスキャンジョブオプションとの識別が可能になる。
【0037】
本発明に係る画像処理方法では、ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバがUIを設けるステップを含み、さらに、アプリケーションにて、画像処理ジョブを生成するステップと、上記画像処理ジョブを、それを処理する画像処理ドライバに送信するステップとを含むことが好ましい。
【0038】
また、本発明に係る画像処理システムでは、生成された画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有するアプリケーションをさらに含み、上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを、それを処理するためのアプリケーションから受け取るインターフェースを有する画像処理ドライバであることが好ましい。
【0039】
本発明に係る画像処理方法では、ジョブ送信部がUIを設けるステップは、直接実行アプリケーションがUIを設けるステップを含み、上記直接実行アプリケーションにて画像処理ジョブを生成するステップをさらに含むことが好ましい。また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを生成する直接実行アプリケーションであることが好ましい。
【0040】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップと、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップとをさらに含み、ジョブ送信部がUIを設けるステップは、対応可能な適応汎用記号のリストに応じたUIを設けるステップを含むことが好ましい。
【0041】
また、本発明に係る画像処理システムでは、対応可能な適応汎用記号のリストを供給するためのインターフェースを有する記号記憶装置をさらに含み、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するためのインターフェースを有し、上記UIは、対応可能な記号のリストの中から適応汎用記号を表示することが好ましい。
【0042】
上記の構成によれば、種々の適応汎用記号を記憶した記号記憶装置から、対応可能な(使用可能な)適応汎用記号を受信することにより、UIは対応可能な適応汎用記号のリストに応じた記号を表示できる。
【0043】
本発明に係る画像処理方法では、上記記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、ジョブ送信部が、画像処理装置との通信が確立されたときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、画像処理装置に関連する事象を受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、または、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップを含むことが好ましい。
【0044】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部は、ジョブ送信部と画像処理装置との通信が確立されたときに、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、画像処理装置に関連する事象を受けて、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、あるいは、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを記号記憶装置から受信することが好ましい。
【0045】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップは、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択された記号記憶装置との双方向通信径路を確立するステップを含むことが好ましい。
【0046】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記記号記憶装置は、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択される装置であることが好ましい。
【0047】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示するステップと、次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップを含むことが好ましい。
【0048】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示し、次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示することが好ましい。
【0049】
上記の構成によれば、まず最初に大分類に相当する第1の適応汎用記号のグループが表示されるので、大分類に相当するジョブオプションを選択することができる。そして、選択された第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号のグループを表示させるので、さらに細かい設定を行うことが可能になる。従って、設定の内容を認識することができるとともに、設定自体も容易に行うことができる。
【0050】
本発明に係る画像処理方法では、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、適応汎用記号の名称コードを受信するステップを含み、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを示すステップは、ジョブ送信部が、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成するステップを含むことが好ましい。
【0051】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、適応汎用記号の名称コードとともに、対応可能な適応汎用記号のリストを受信し、上記UIは、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成することが好ましい。
【0052】
本発明に係る画像処理方法では、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップは、上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信するステップと、上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成するステップと、上記画像処理装置が、生成した第2の適応汎用記号を、それを表示するためにUIに送信するステップとを含むことが好ましい。
【0053】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信し、上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成し、生成された第2の適応汎用記号を、それを表示するUIに送信することが好ましい。
【0054】
上記の構成によれば、複数のジョブオプションを選択し、各々を組み合わせた印刷設定を行う場合であっても、各設定に係る適応汎用記号を組み合わせた記号を動的に生成することができるため、これら複数の印刷設定の指示を行っていることや、設定の結果どのような印刷状態になるかといったことを容易に把握することが可能になる。
【0055】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、表示部が、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示するステップを含むことが好ましい。
【0056】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIが、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示する表示部を含むことが好ましい。
【0057】
上記の構成によれば、複数の適応汎用記号の中から設定を行うジョブオプションの選択を容易に行うことができるとともに、選択されたジョブオプションを視覚的に認識することができる。
【0058】
本発明に係る画像処理方法では、上記画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップは、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択されたフォーマットで画像処理ジョブを送信するステップを含むことが好ましい。
【0059】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記ジョブ送信部が、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択される、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信することが好ましい。
【0060】
本発明に係る画像処理方法では、適応汎用記号と、文書/画像リポジトリジョブオプションとを相互参照するステップは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことが好ましい。
【0061】
また、本発明に係る画像処理システムでは、上記UIは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択される文書/画像リポジトリオプションとを相互参照することが好ましい。
【0062】
上記の構成によれば、適応汎用記号とそれに対応するジョブオプションとの識別が可能になる。
【0063】
本発明に係る画像処理システムでは、上記画像処理装置は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、および、磁気共鳴画像(MRI)装置を含むグループから選択される装置であることが好ましい。
【0064】
上記した、適応汎用記号を用いた画像処理ジョブの実行方法およびそのシステムについて、さらに以下に詳述する。
【発明の効果】
【0065】
本発明に係る画像処理方法は、以上のように、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法であって、ジョブ送信部が、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)を設けるステップと、上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップと、上記画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含んでいる。
【0066】
また、本発明に係る画像処理システムは、以上のように、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理システムであって、適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、選択された適応汎用記号を受け取るためのユーザインターフェース(UI)、および、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信するためのインターフェースを有するジョブ送信部と、上記画像処理ジョブおよび選択された適応汎用記号を受け取るためのインターフェース、並びに、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有する画像処理装置とを含んでいる。
【0067】
このため、使用言語に関わらず万人が容易かつ適切に設定を行うことが可能なユーザインターフェースを用いた画像処理システムおよび画像処理方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
本発明の実施の一形態について図1ないし図13に基づいて説明すると以下の通りである。図1は、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する本発明の画像処理システムを示す概略的なブロック図である。図1に示すように、画像処理システム200は、クライアント装置224、画像処理装置208、および記号記憶装置220を備えている。
【0069】
クライアント装置224は、画像処理に関する各種設定を行い、画像処理ジョブを画像処理装置208に対して指示するためのものである。クライアント装置224としては、例えば、ホストコンピュータを挙げることができる。
【0070】
画像処理装置208は、クライアント装置224からの指示により所定の画像処理を実行するものである。画像処理装置208としては、画像を処理するものであればよく特に限定されるものではないが、例えば、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、または、磁気共鳴画像(MRI)装置等を挙げることができる。
【0071】
記号記憶装置220は、クライアント装置224にて画像処理設定を行う際に用いる適応汎用記号を記憶するものである。適応汎用記号とは、画像処理に対応した動作または機能を表現するために用いられる記号である。適応汎用記号として、各画像処理設定に対応付けられた図形またはアイコン等を用いることができる。また、本発明に係る適応汎用記号は、画像処理設定の際に選択された設定内容を示すデータそのものを意味する場合もある。
【0072】
クライアント装置224は、ジョブ送信部202、UI(ユーザインターフェース)部204、表示部205、アプリケーション部212を含んでいる。ジョブ送信部202は、生成された画像処理ジョブや画像処理設定に関する情報を受信し、画像処理ジョブや画像処理設定に関する情報を画像処理装置208に送信するものである。UI部204は、画像処理に関する各種設定を行うものである。UI部204は、画像処理設定を行うアプリケーションであってもよく、画像処理設定を行う画面を含むものであってもよい。UI部204が画像処理設定を行うアプリケーションである場合には、UI部204は、その画像処理設定に係る画面を表示するための表示部205を有する。アプリケーション部212は、画像処理ジョブを作成するものであり、文書作成用のアプリケーションや画像処理用のアプリケーションを駆動させるものである。
【0073】
本発明は、ジョブ送信部202とUI部204とを別々に構成し、ジョブ送信部202とUI部204とを接続した構成としてもよく、ジョブ送信部202がUI部204を備えた構成としていてもよい。本実施の形態では、ジョブ送信部202にUI部204が接続されている構成を有しているが、ジョブ送信部202がUI部204を備えている場合であっても各動作について同様の説明を用いることができる。
【0074】
本実施の形態では、上述のように、ジョブ発信部202は、適応汎用記号を用いて表示された画像処理オプションを示すUI部204が接続されている。UI部204は、適応汎用記号を受け取るようになっている。UI部204は、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号ドロップするドロップ領域とを示すようになっている。表示されたオプションを選択するためには、キーパッド、タッチスクリーン、マウス等(図示せず)を用いることができる。
【0075】
ジョブ送信部202は、画像処理装置208に対して、選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置208に特有のフォーマットにて画像処理ジョブを送信するために、線206に接続されたインターフェースを有している。また、画像処理装置208においても、画像処理ジョブと選択された適応汎用記号とを受け取るために、線206に接続されたインターフェースを有している。線206としては、ジョブ送信部202と画像処理装置208とを通信可能に接続するものであればよく、例えば、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、IrDaといった、近距離配線式接続またはネットワーク配線式接続、あるいは、近距離無線接続またはネットワーク無線接続を用いることができる。
【0076】
画像処理装置208は、選択された適応汎用記号に応じた処理に対応する画像処理ジョブを供給するために、線210に接続されたインターフェースを有している。画像処理装置208は、この線210を介して処理された画像処理ジョブが排出される。また、ジョブ送信部202は、画像処理装置208に特有のフォーマット(例えば、レンダラ非依存型フォーマット)にて、画像処理装置208に画像処理ジョブを送信することができる。レンダラ非依存型フォーマットの一例として、Tagged image file format(TIFF)、JFIF、または、JPEGにて符号化された画像が挙げられる。
【0077】
なお、本発明においては、ジョブ送信部202と画像処理装置208との間に画像処理サーバ226を配置してもよい。この場合、ジョブ送信部202と画像処理サーバ226とが線206を介して通信可能に接続され、画像処理サーバ226と画像処理装置208とが線206を介して通信可能に接続される。
【0078】
本発明では、ジョブ送信部202および画像処理装置208は、一方が準備完了データを生成し、他方が最終出力を生成するレンダリング装置であってもよい。準備完了データとは、自装置が所定の処理を行うための準備が完了した旨のデータである。ジョブ送信部202の場合には、画像処理ジョブを送信する準備が完了した旨のデータであり、画像処理装置208の場合には、画像処理を実行する準備が完了した旨のデータである。また、上述のように、TIFFは、例えば、レンダラに依存しない、装置特有のフォーマットである。
【0079】
また、本発明の他の例として、画像処理ジョブがレンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))であってもよい。ポストスクリプト(PS)およびプリンタ制御言語(PCL)は、PDLの一例である。さらに、PDLとして、HP(登録商標)のPCL、HPのPCLXL、Adobe(登録商標)のポストスクリプト(登録商標)、Adobe(登録商標)のPDF、および、IBM(登録商標)のIPDSも挙げられる。G3およびG4といったファクシミリ送信フォーマットは、装置特有のフォーマットの一例である。
【0080】
さらに、本発明では、画像処理ジョブが、フォーマットに依存しないジョブ制御言語(例えば、HPプリンタジョブ言語(PJL))に基づくものであってもよい。他の例として、画像処理ジョブが、画像処理装置が画像処理を実行可能なフォーマット(例えば、ラスタビットマップ)であってもよい。
【0081】
ここで、上述のように、「適応汎用記号」とは、文章を全く用いずに、画像処理に対応した動作または機能を表現するために用いられる、図形またはアイコンのことである。つまり、適応汎用記号とは、文章のない図形である。適応汎用記号は、すでに知られているまたは認識されている記号であってもよく、まだ一般的に認識されていない記号であってもよい。画像処理の機能、結果および選択に関する全領域は、この適応汎用記号を用いて表現され、新しい選択や機能については、対応する新しい記号が加えられる。本実施の形態では、これらの画像処理設定のオプションを図形によって表現しているが、場合によっては文章に記号が付いた構成としてもよい。
【0082】
この「適応汎用記号」は適応型であり、種々の画像処理装置に対して適応可能である。なぜなら、ハードコード化されておらず、むしろ、アップロードすることにより、対象とする画像処理装置に応じた使用が可能になるからである。つまり、適応汎用記号は、選択された対象となる画像処理装置に対して適した使用をすることができる。背景技術の欄に記載したように、特定の制御順序に対してハードコード化される図形記号を用いた従来技術とは異なり、本発明の適応汎用記号はより一般的である。つまり、画像処理装置(または、その記号記憶装置)から適応汎用記号をアップロードすることにより、適応汎用記号を広範なプリンタに用いることができる。従って、本発明に係る適応型の汎用記号を、適応汎用記号と称することとする。
【0083】
また、ジョブ送信部202は、画像処理ドライバであってもよく、直接実行アプリケーションであってもよい。画像処理ドライバの典型的な2つの例として、プリンタドライバおよびファクシミリドライバがある。この場合、画像処理装置は、プリンタ、ファクシミリ装置、または、印刷機能およびファクシミリ送信機能の付いた多機能複合機(MFP)であってもよい。また、本実施の形態の画像処理システム200では、アプリケーション部212にて生成された画像処理ジョブをジョブ送信部202に供給するために、ジョブ送信部202は、線214に接続されたインターフェースを有している。アプリケーション部212にて実行されるアプリケーションの例としては、例えば、MS−Word、MS−Excel、MS−PowerPoint、および、MS−Paint、または、デジタル画像処理アプリケーション(例えば、Adobe(登録商標)のPhotoshop(登録商標)、ImageReady(登録商標)、Adobe(登録商標)のIllustrator、または、FrameMaker(登録商標))が挙げられる。
【0084】
すなわち、ジョブ送信部202が画像処理ドライバである場合には、ジョブ送信部202は、画像処理ジョブをアプリケーション部212から受け取るために、線214に接続されたインターフェースを有する画像処理ドライバとなる。また、ジョブ送信部202が直接実行アプリケーションである場合には、ジョブ送信部202は、画像処理ドライバを備えていない場合であっても画像処理ジョブを生成することができる。
【0085】
通常、画像処理装置208は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、または、磁気共鳴画像(MRI)装置である。しかし、これらは、適応汎用記号に基づいてUIを効果的に使用できる画像処理装置を全て示したわけではない。例えば、画像処理装置208が、プリンタ、複写機、または、ファクシミリ装置である場合には、UI部204は、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信のジョブオプション(例えば、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、または、表表紙/裏表紙)とを相互参照することができる。なお、上記の例によって、プリンタ/複写機/ファクシミリのジョブオプションのあらゆる型を全て示したわけではない。
【0086】
また、画像処理装置208がスキャナである場合には、UI部204は、適応汎用記号と、スキャンジョブオプション(例えば、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、または、圧縮フォーマット)とを相互参照することができる。画像処理装置208が文書/画像リポジトリである場合には、UI部204は、適応汎用記号と、文書/画像リポジトリオプション(例えば、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、または、フィルタリング)とを相互参照することができる。なお、これらの例は、全ての例を示すものではない。
【0087】
また、本実施の形態の画像処理システム200は、さらに、対応可能な適応汎用記号のリストを供給するための線222に接続されたインターフェースを有する記号記憶装置220を備えている。一方、ジョブ送信部202は、記号記憶装置220から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するために、線222に接続されたインターフェースを有している。この記号記憶装置220は、画像処理装置208、クライアント装置224、画像処理サーバ226、または、(図示した)情報リポジトリであってもよい。
【0088】
また、UI部204は、対応可能な記号のリストの中から適応汎用記号を表示する。ジョブ送信部202は、画像処理装置208との通信が最初に確立されたとき、または、システムが再構成されたときに、記号記憶装置220から対応可能な適応汎用記号のリストを受信してもよい。あるいは、ジョブ送信部202は、新しいジョブオプションを画像処理装置に追加するといった、画像処理装置に関連することに応じたリストを受信したり、各画像処理ジョブに従って動的にリスト受信したりしてもよい。
【0089】
通常、UI部204は、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示し、次に、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示する。例えば、「ステープリング」が第1ジョブオプション(第1の適応汎用記号)として選択されると、UI部204は、(ステープル)右角、左角、および、中央といった第2ジョブオプション(第2の適応汎用記号)を図形によって表示することができる。
【0090】
本実施の形態では、ジョブ送信部202は、適応汎用記号の名称コードとともに、記号記憶装置220から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信する。UI部204(またはジョブ送信部202)は、この名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に関連した適切な第2の適応汎用記号を決定してもよい。また、UI部204(またはジョブ送信部202)は、第1の適応汎用記号を選択した後に、第2の適応汎用記号のグループを生成してもよい。例えば、「ステープリング」が第1ジョブオプションとして選択されると、UI部204は、名称コードを用いて、表示すべき第2ジョブオプションを決定する。つまり、UI部204は、画像処理装置208で対応可能な第2ジョブオプションを決定する。
【0091】
一方、ジョブ送信部202は、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置208に送信する。画像処理装置208は、選択された第1の適応汎用記号に論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成する。つまり、画像処理装置208は、対応可能な第2ジョブオプションを決定する。次に、画像処理装置208は、生成した第2の適応汎用記号を表示するために、この第2の適応汎用記号をUI部204に送信する。
【0092】
〔機能の説明〕
(模範的な操作環境)
一つの模範的なUIでは、プリンタドライバとして使用可能な画像処理ドライバ(または、直接実行アプリケーション)のユーザインターフェースは、以下の2つの主要なセクションから構成されている。
1.印刷オプション/設定パレット
2.選択ドロップ領域
印刷オプション/設定パレットは、オプショングループの図形(例えば、アイコン)のグループ分けと、上記オプショングループの設定のグループ分けとを含んでいる。この図形は、世界のあらゆる地域や文化の人々によっても一般的に認識できるものであり、ここでは、適応汎用記号と称している。
【0093】
また、図2は、印刷オプション/設定パレットおよび選択ドロップ領域を含むユーザインターフェースを示す図である。図2では適応汎用記号を選択するプロセスを表現している。ユーザは、印刷オプション/設定パレットから印刷設定に応じた適応汎用記号を選択し、選択した適応汎用記号を選択ドロップ領域にドラッグまたはドラッグアンドドロップする。この選択ドロップ領域には、選択された各適応汎用記号が複製される。また、印刷オプション/設定パレットから選択ドロップ領域への適応汎用記号の選択は、コピー/ペーストといった、ドラッグやドラッグアンドドロップ以外の操作によっても実行できる。ただし、他の方法でも実行可能でありこれに限るものではない。
【0094】
ユーザは、さらに、以下の操作によって、選択ドロップ領域から印刷設定を非選択状態にすることができる。ただし、非選択状態にする場合の操作はこれらの操作に限定されるものではない。
1.選択ドロップ領域から適応汎用記号を削除する。
2.適応汎用記号を印刷オプション/設定パレットにドラッグして戻す。
3.初めに選択した記号を、同じオプショングループの他の適応汎用記号に置き換える。例えば、片面印刷オプションを、両面印刷オプションに置き換える。
【0095】
さらに、選択ドロップ領域では、(例えば、積み重なった紙を表現するアイコン等)出力状態を示す図形を表示し、この図形を動的に変化させることにより、選択ドロップ領域中の適応汎用記号の設定のアプリケーションをシミュレートできる。
【0096】
(適応汎用記号の表示)
図3〜図5は、複数の模範的な適応汎用記号の詳細を示す図である。第1のオプショングループは、第1の適応汎用記号を含み、第2のオプショングループは、第1のオプショングループ内のさらなる設定を表現する1つまたは複数の第2の適応汎用記号を含んでいる。
【0097】
図3は、複数の第1の適応汎用記号が表示された第1のオプショングループを示す。図3に示すように、本実施の形態における第1のオプショングループは、ステープリング記号310、穴開け記号320、折り返し記号330、切り取り記号340、片面/両面印刷記号350、Nアップ記号360、およびブックレット記号370の各適応汎用記号からなっている。ただし、本発明の画像処理設定のオプションはこれに限定されるものではない。
【0098】
また、図4〜図6は、第2の適応汎用記号からなる第2のオプショングループを示す図である。すなわち、上記第1のオプショングループにて表示された各適応汎用記号のさらなる設定を表現する図である。
【0099】
図4(a)は、ステープリング設定を示すステープリング記号310に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(a)に示すように、例えば、ステープリング設定に関する第2のオプショングループに含まれる第2の適応汎用記号としては、積み重なった紙の上にステープラを描写したものを用いている。また、第2のオプショングループ内の各設定を示す第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、ステープルの数/配置が表示されて積み重なった紙の上にステープルの印が描写されたものが用いられている。
【0100】
図4(b)は、穴開け設定を示す穴開け記号320に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(b)に示すように、例えば、穴開け設定に関する第2の適応汎用記号としては、積み重なった紙の上に穴開け機(パンチ)を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、穴の数/配置が表示されて積み重なった紙の上に穴開け機の印が描写されたものが用いられている。
【0101】
図4(c)は、折り返し設定を示す折り返し記号330に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(c)に示すように、例えば、折り返し設定に関する第2の適応汎用記号としては、1箇所または複数個所で折り返した状態の紙を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、折り返しの数/位置が表示された紙の印が描写されたものが用いられている。
【0102】
図4(d)は、切り取り設定を示す切り取り記号340に係る第2のオプショングループを示す図である。図4(d)に示すように、例えば、切り取り設定に関する第2の適応汎用記号としては、切り取る位置を示した紙の上に鋏を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、切り取りの数/位置が表示された紙の上に鋏の印が描写されたものが用いられている。
【0103】
図5(a)は、片面/両面印刷設定を示す片面/両面印刷記号350に係る第2のオプショングループを示す図である。図5(a)に示すように、例えば、片面/両面印刷設定に関する第2の適応汎用記号としては、片面に印刷された紙または両面に印刷された紙を描写したものを用いている。また、両面印刷に関する第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、見開き状態での印刷方向を示す紙の印が描写されたものが用いられている。
【0104】
図5(b)は、Nアップ設定を示すNアップ記号360に係る第2のオプショングループを示す図である。図5(b)に示すように、例えば、Nアップ設定に関する第2の適応汎用記号としては、複数の領域に印刷された紙を描写したものを用いている。また、第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、印刷領域の数/位置が表示された紙の印が描写されたものが用いられている。
【0105】
図5(c)は、ブックレット設定を示すブックレット記号370に係る第2のオプショングループを示す図である。図5(c)に示すように、例えば、ブックレット設定に関する第2の適応汎用記号として、小冊子やパンフレットの状態の紙を描写したものが用いられている。
【0106】
図6は、図3では図示されていない第1のオプショングループのさらなる設定を表現する第2のオプショングループを示す図である。
【0107】
図6(a)は、用紙の向き設定に係る第2のオプショングループを示す図である。図6(a)に示すように、例えば、用紙の向き設定に関する第2の適応汎用記号としては、印刷する際の向きが縦または横である状態の紙を描写したものが用いられている。
【0108】
図6(b)は、カバー用紙設定に係る第2のオプショングループを示す図である。図6(b)に示すように、例えば、カバー用紙設定に関する第2の適応汎用記号としては、カバー用紙が付けられた状態の紙が描写されたものを用いている。また、カバー用紙設定に関する第2の適応汎用記号は、各々の設定に対応するように、表(B文書の1ページ目よりも前)にカバー用紙を付けるか、表および裏(B文書の1ページ目よりも前、および、最後のページよりも後)の両方にカバー用紙を付けるかといった状態を表す印が用いられている。
【0109】
図6(c)は、用紙サイズ設定に係る第2のオプショングループを示す図である。図6(c)に示すように、例えば、用紙サイズ設定に関する第2の適応汎用記号としては、用紙のサイズを表した紙を描写したものが用いられている。第2の適応汎用記号としては、縦および横の長さ(例えば、mm、cm、インチ等)を表示した紙を描写したものを用いてもよく、対応する用紙サイズ(例えば、A3、A4、B4等)を表示した紙を描写したものを用いてもよい。
【0110】
(印刷オプション/設定パレット)
図3および図7は、適応汎用記号の模範的なパレットを示す図である。図7は、図3にて示す第1オプショングループの中から設定すべき第1の適応汎用記号を選択した場合に、対応する第2の適応汎用記号が表示されている状態を示している。図7では、例としてステープリング設定の場合を示している。
【0111】
ユーザは、図3に示す第1のオプショングループの中から、画像処理に関する設定指示を行う第1の適応汎用記号を選択する。選択は、例えば、記号をクリックして選択してもよく、上述のように、印刷オプション/設定パレットから選択ドロップ領域にドラッグしてもよい。すると、図7に示すように、選択した第1の適応汎用記号に対応する第2のオプショングループが表示される。
【0112】
ユーザは、この第2のオプショングループの中から所望の設定条件に対応する第2の適応汎用記号を選択すればよい。この場合の選択においても、上述のように、印刷オプション/設定パレットから選択ドロップ領域にドラッグして行うことができる。
【0113】
このように、ユーザは、印刷、または、他の画像処理操作(例えば、ファクシミリ送信またはスキャン)を、印刷オプション/設定パレットから選択する。このパレットには、ユーザが画像処理操作(例えば、用紙選択、ステープリング、または、両面印刷)の内容を理解できるような各オプショングループの適応汎用記号が含まれている。
【0114】
さらに、UIは、オプションが実際に選択されるまで(例えば、オプショングループを表現する適応汎用記号の上でボタンがクリックされるまで)、オプションに関連のある第2の適応汎用記号を非表示にすることにより、スペースを確保できる。さらに、オプショングループの適応汎用記号を部分集合で表示し、ユーザは他の記号を見る場合にはスクロールさせる構成としてもよい。
【0115】
(選択ドロップ領域)
図8は、選択されたジョブオプションの模範的な動的変化を示す図である。本実施の形態では、選択ドロップ領域に選択された適応汎用記号を表示することによって、ユーザの選択を視覚的に確認することができるようになっている。ユーザは、上記したように、選択ドロップ領域から設定の選択を解除することができる。さらに、ユーザは、選択ドロップ領域にて、現在選択されている設定のアプリケーションの図形を確認できる。この図形は、ユーザが設定を変更すると動的に変化する。図8は、設定の変更により図形が動的に変化する状態を示す図である。図8では、例として、ユーザが、用紙サイズ、両面印刷、および、左端二箇所ステープリングを選択する場合を示している。この場合の図形の動的変化については、以下のように行われる。
1.初めに、用紙サイズアイコンが表示される。
2.次に、用紙サイズアイコンの用紙部分を、両面印刷アイコンに置き換える。すなわち、この両面印刷アイコンの各用紙が、用紙サイズアイコンの用紙から置き換えられる。
3.最後に、両面印刷アイコンの綴代部分が、ステープリングアイコンのステープル綴じ部に置き換えられる。
【0116】
上記の動的な変化は、適応汎用記号を複数部分に分割し、これら各部分を組み合わせるための規則を適用することによって実現することができる。これら分割された各部分とは、例えば、用紙、綴代、綴じ部、論理端(例えば、折り返しマージン)、および、論理ページを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0117】
例えば、アイコンが、同じサイズの用紙が複数集まったもので構成されている場合に、選択される用紙のサイズが変わると、アイコン中の各用紙は、選択された用紙サイズに対応する用紙を表す図形に置き換える。
【0118】
同様に、綴じる操作(ステープル)を指定した場合には、アイコンの綴代が、選択された綴代位置に設定され、選択された綴じる位置を示す図形がアイコンの綴代に配置される。
【0119】
また、複数の矛盾する組み合わせを検出することもできる。例えば、この画像処理システムは、綴じる位置を示す図形を1つだけ綴代に配置できるという規則を課すことができる。この場合、ユーザが、同じ端部への穴開けおよびステープルを選択すると、ユーザインターフェースはユーザにエラーを示すフラグを立てる。これにより、ユーザは複数の矛盾する設定を組み合わせたことを認識することができる。
【0120】
(一般的なプリンタドライバまたは直接実行アプリケーション)
図9および図10は、プリンタドライバとして使用可能な本発明の画像処理ドライバを示す図である。また、図11および図12は、直接実行アプリケーションとして使用可能な本発明の画像処理ドライバを示す図である。
【0121】
これらの例では、適応汎用記号を用いたUIが、画像処理装置とは関係のない(つまり、画像処理装置の機能または制御系列に関する知識を有していない)一般的なプリンタドライバまたは直接実行アプリケーションを用いて実現される。この方法では、プリンタドライバまたは直接実行アプリケーションは、上記画像処理装置と互換性のあるフォーマットでにおける論理ページ用の、印刷(例えば、PS)データストリームまたは画像(例えば、TIFF)データストリームを生成できる。
【0122】
このプリンタドライバまたは直接実行アプリケーションは、自身と画像処理装置との間で、例えば、伝送プロトコル用のTCP/IPと、データ層用のXMLとを用いて、双方向通信経路を確立することができる。上記画像処理装置には、その制御装置によってサポートされた対応可能なオプション/設定用の適応汎用記号の集合体が組み込まれている。プリンタドライバ(または直接実行アプリケーション)および上記画像処理装置間は、通信インターフェースによって通信可能になっている。この通信インターフェースを介して、上記画像処理装置の対応可能なオプション/設定を適応汎用記号として照会および受信する。
【0123】
図9および図11に示すように、プリンタドライバまたは直接実行アプリケーションは、画像処理装置から対応可能な適応汎用記号のグループおよび各記号をアップロードし、上記適応汎用記号に関するデータを印刷オプション/設定パレットに取り込む。さらに、プリンタドライバは、選択ドロップ領域の適応汎用記号を組み合わせるために、画像処理装置から名称コードをアップロードすることができる。また、他の例として、ドライバは、適応汎用記号を画像処理装置に戻してもよく、選択ドロップ領域の記号と参照して画像処理装置に戻してもよい。この装置は、動的なアイコン構造を採用することができ、その結果を表示用ドライバに戻してもよい。
【0124】
最後に、ユーザがオプション/設定選択を完了し、印刷ジョブを開始すると、プリンタドライバ(または直接実行アプリケーション)は、参照コードを適応汎用記号に移すようにして、選択された適応汎用記号とともに、印刷に必要なデータ(論理ページや画像データフォーマット)をダウンロードする。
【0125】
すなわち、プリンタドライバの場合には、図10に示すように、画像処理装置は、プリンタ実行可能データ−論理ページ+選択された適応汎用記号をプリンタドライバからダウンロードする。また、直接実行アプリケーションの場合には、図12に示すように、画像処理装置は、文書/画像データ(固有フォーマット)+選択された適応汎用記号を直接実行アプリケーションからダウンロードする。
【0126】
なお、プリンタドライバ(または直接実行アプリケーション)は、以下の場合に、上記画像処理装置または記号記憶装置から適応汎用記号をアップロードしてもよい。ただし、これらの場合に限定されるものではない。
1.最初の設定/構成を行う場合
2.再設定する場合
3.新しいオプションをインストールする場合といった、画像処理装置に関係のある事象を行う場合
または、
4.各画像処理ジョブを動的に行う場合。
【0127】
図13は、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する本発明の画像処理方法を示すフローチャートである。図13では、分かりやすいように番号付けされた一連の工程として示しているが、これらの番号に基づく順序に限定されるものではない。例えば、これらの工程の複数を省いてもよく、複数の工程を並行して実施してもよく、順序を入れ換えて実行してもよい。本方法では、ステップ900から開始する。
【0128】
まず、ステップ901aでは、ジョブ送信部と記号記憶装置との間に相互通信が可能な通信経路を確立する。そして、ステップ901bでは、ジョブ送信部が、対応可能な適応汎用記号のリストを記号記憶装置から受信する。
【0129】
次いで、ステップ902では、ジョブ送信部が適応汎用記号を用いて画像処理オプションを表示するUI(ユーザインターフェース)を設ける。また、例えば、ステップ902では、適応汎用記号用の印刷オプション/設定パレットと、選択された適応汎用記号用の選択ドロップ領域とを示す表示部を設けてもよい。ステップ902aでは、UIが第1の適応汎用記号を表示し、ステップ902bでは、UIが第2の適応汎用記号を表示する。
【0130】
ジョブ送信部がプリンタドライバである場合には、ステップ903aにて画像処理ジョブをアプリケーションで生成し、ステップ903bにて画像処理ジョブを画像処理ドライバに送信する。一方、ジョブ送信部が直接実行アプリケーションである場合には、ステップ903cにて画像処理ジョブを直接実行アプリケーションで生成する。
【0131】
次いで、プリンタドライバおよび直接実行アプリケーションのいずれの場合であっても、ステップ904では、ジョブ送信部がUIから選択された適応汎用記号を受け取る。ステップ906では、ジョブ送信部が、選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に対して送信する。そして、ステップ908では、画像処理装置が、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行する。
【0132】
ステップ906の、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理装置に送信するステップには、上記したように、レンダラに依存しないフォーマット(つまり、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、または、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))といったフォーマットで、画像処理ジョブを送信するステップが含まれている。あるいは、ステップ906では、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)で、または、PJLフォーマットの画像処理ジョブとして、画像処理ジョブを送信してもよい。
【0133】
UIを設けるステップ902には、画像処理ドライバまたは直接実行アプリケーション(ジョブ送信部)にUIを設けるステップが含まれている。通常、ステップ902では、適応汎用記号と、ジョブオプション(例えば、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、または、転送といったジョブオプション)とを相互参照する。印刷、複写、または、ファクシミリ送信ジョブオプションに関しては、適応汎用記号と、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、または、表表紙/裏表紙といったオプションとを相互参照してもよい。
【0134】
スキャンジョブオプションに関しては、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、または、圧縮フォーマットといったジョブオプションとを相互参照することができる。文書/画像リポジトリジョブオプションに関しては、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、または、フィルタリングといったジョブオプションとを相互参照することができる。なお、本発明の方法は、特定型のジョブオプションに限定されるものではない。
【0135】
本発明の一例として、ステップ902にて、画像処理ドライバがUIを設けてもよい。この例では、ステップ903aで、アプリケーションにて、画像処理ジョブを生成し、ステップ903bで、上記画像処理ジョブを、それを処理する画像処理ドライバに送信してもよい。あるいは、ステップ902にて、直接実行アプリケーションがUIを設け、次に、ステップ903cで、直接実行アプリケーションが画像処理ジョブを生成してもよい。
【0136】
本発明の他の例として、ステップ901aでは、ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立してもよい。この記号記憶装置は、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、または、情報リポジトリであってもよい。ステップ901bでは、ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信する。次に、ステップ902では、上記対応可能な適応汎用記号のリストに応じたUIを設ける。
【0137】
本発明の他の例として、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ901bには、ジョブ送信部と画像処理装置との通信が確立したときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップが含まれている。この場合、ステップ901bは、ステップ906よりも前に行われる。あるいは、画像処理装置に関連する事象受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信することもできる。この場合、ステップ901bは、ステップ906よりも前に行われる。また、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信することもできる。この場合、ステップ901bは、ステップ906の後に行われる。
【0138】
本発明の他の例では、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップ902は、下位のステップが含まれている。この場合、ステップ902aでは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示する。次に、ステップ902bでは、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示する。
【0139】
また、例えば、ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ901bには、さらに、適応汎用記号の名称コードを受信するステップが含まれている。また、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを示すステップ902bには、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定するステップが含まれている。さらに、ステップ902bは、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成するステップを含んでいる。
【0140】
さらに、他の例として、選択された第1の適応汎用記号論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップ902bには、下位のステップが含まれていてもよい(図示せず)。この下位のステップの例として次のステップ902b1〜902b3が挙げられる。まず、ステップ902b1にて、ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信する。そして、ステップ902b2にて、画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成する。さらに、ステップ902b3にて、画像処理装置が、生成した第2の適応汎用記号を、それを表示するUIに送信する。
【0141】
以上のように、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行するための画像処理システムおよび画像処理方法を示してきた。また、ジョブオプションの例を、本発明を分かりやすくするために示してきた。しかし、本発明は、これらの例のみに限定されるものではない。さらに、本発明を、画像処理プリンタがプリンタドライバであり、画像処理装置がプリンタである場合の印刷状況について説明してきたが、本発明は、様々な画像処理に適用されるものである。また、本発明を、一般的なMicrosoft(登録商標) Windows(登録商標)オペレーティングシステムに関して説明してきたが、Apple(登録商標) MacIntosh(登録商標)オペレーティングシステム、Linux(登録商標)オペレーティングシステム、System(登録商標) V Unix(登録商標)オペレーティングシステム、BSD(登録商標) Unix(登録商標)オペレーティングシステム、OSF Unix(登録商標)オペレーティングシステム、Sun(登録商標) Solaris(登録商標)オペレーティングシステム、HP(登録商標)/UX(登録商標)オペレーティングシステム、または、IBM(登録商標) Mainframe MVS(登録商標)オペレーティングシステムおよびIBM(登録商標) AS/400(登録商標)といったサブシステムを用いることができる。なお、ここでは、実行可能なシステムを一部挙げるだけに留めている。本発明の他の変型例および実施形態は、当業者によって実施されるだろう。
【0142】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0143】
最後に、画像処理システムの各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0144】
すなわち、画像処理システムは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像処理システムの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記画像処理システムに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0145】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0146】
また、画像処理システムを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明の画像処理方法は、使用言語に関わらず万人が容易かつ適切に設定を行うことを可能とするものである。このため、画像処理に関して指示または実行する機器に適用可能であり、例えば、PC、プリンタ、携帯電話やPDA等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施の一形態を示すものであり、画像処理システムを示す概略的なブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示すものであり、印刷オプション/設定パレットおよび選択ドロップ領域を含むユーザインターフェースを示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態を示すものであり、適応汎用記号の模範的なパレットを示す図である。
【図4】本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(d)は、複数の模範的な適応汎用記号の細部を示す図である。
【図5】本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(c)は、複数の模範的な適応汎用記号の細部を示す図である。
【図6】本発明の実施の一形態を示すものであり、(a)〜(c)は、複数の模範的な適応汎用記号の細部を示す図である。
【図7】本発明の実施の一形態を示すものであり、適応汎用記号の模範的なパレットを示す図である。
【図8】本発明の実施の一形態を示すものであり、選択されたジョブオプションの模範的な動的変化を示す図である。
【図9】本発明の実施の一形態を示すものであり、プリンタドライバとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図10】本発明の実施の一形態を示すものであり、プリンタドライバとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図11】本発明の実施の一形態を示すものであり、直接実行アプリケーションとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図12】本発明の実施の一形態を示すものであり、直接実行アプリケーションとして使用可能な画像処理ドライバを示す図である。
【図13】本発明の実施の一形態を示すものであり、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法を示すフローチャートである。
【図14】従来のプリンタドライバのユーザインターフェースを示す図である。
【図15】複数の図を用いて表示した従来のプリンタドライバのユーザインターフェースを示す図である。
【図16】(a)(b)は、複数の印刷オプションの設定を図示した従来のプリンタドライバのUIを示す図である。
【図17】(a)〜(c)は、自動写真印刷装置で用いられている図形化されたUIを示す図である。
【符号の説明】
【0149】
200 画像処理システム
202 ジョブ送信部
204 UI部
205 表示部
208 画像処理装置
212 アプリケーション部
220 記号記憶装置
226 画像処理サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法であって、
ジョブ送信部が、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)を設けるステップと、
上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、
上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップと、
上記画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項2】
上記ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバ、および、直接実行アプリケーションを含むグループから選択されたジョブ送信部がUIを設けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項3】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップが、適応汎用記号と、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、および、転送に係るジョブオプションを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項4】
適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信に係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項5】
適応汎用記号とスキャンに係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項6】
ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバがUIを設けるステップを含み、
さらに、アプリケーションにて、画像処理ジョブを生成するステップと、
上記画像処理ジョブを、それを処理する画像処理ドライバに送信するステップとを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項7】
ジョブ送信部がUIを設けるステップは、直接実行アプリケーションがUIを設けるステップを含み、
上記直接実行アプリケーションにて画像処理ジョブを生成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項8】
上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップと、
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップとをさらに含み、
ジョブ送信部がUIを設けるステップは、対応可能な適応汎用記号のリストに応じたUIを設けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項9】
上記記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、
ジョブ送信部が、画像処理装置との通信が確立されたときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、画像処理装置に関連する事象を受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、または、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項10】
上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップは、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択された記号記憶装置との双方向通信径路を確立するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項11】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、
最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示するステップと、
次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項12】
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、適応汎用記号の名称コードを受信するステップを含み、
選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを示すステップは、ジョブ送信部が、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
【請求項13】
選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップは、
上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信するステップと、
上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成するステップと、
上記画像処理装置が、生成した第2の適応汎用記号を、それを表示するためにUIに送信するステップとを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
【請求項14】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、表示部が、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項15】
上記画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップは、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択されたフォーマットで画像処理ジョブを送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項16】
適応汎用記号と、文書/画像リポジトリジョブオプションとを相互参照するステップは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項17】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理システムであって、
適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、選択された適応汎用記号を受け取るためのユーザインターフェース(UI)、および、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信するためのインターフェースを有するジョブ送信部と、
上記画像処理ジョブおよび選択された適応汎用記号を受け取るためのインターフェース、並びに、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有する画像処理装置とを含むことを特徴とする画像処理システム。
【請求項18】
上記ジョブ送信部は、画像処理ドライバと直接実行アプリケーションとを含むグループから選択されることを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項19】
上記画像処理装置は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、および、磁気共鳴画像(MRI)装置を含むグループから選択される装置であることを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項20】
上記UIは、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信における、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されるジョブオプションとを相互参照することを特徴とする請求項19に記載の画像処理システム。
【請求項21】
上記UIは、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されるスキャンジョブオプションとを相互参照することを特徴とする請求項19に記載の画像処理システム。
【請求項22】
上記UIは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択される文書/画像リポジトリオプションとを相互参照することを特徴とする請求項19に記載の画像処理システム。
【請求項23】
生成された画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有するアプリケーションをさらに含み、
上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを、それを処理するためのアプリケーションから受け取るインターフェースを有する画像処理ドライバであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理システム。
【請求項24】
上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを生成する直接実行アプリケーションであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理システム。
【請求項25】
対応可能な適応汎用記号のリストを供給するためのインターフェースを有する記号記憶装置をさらに含み、
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するためのインターフェースを有し、上記UIは、対応可能な記号のリストの中から適応汎用記号を表示することを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項26】
上記ジョブ送信部は、ジョブ送信部と画像処理装置との通信が確立されたときに、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、画像処理装置に関連する事象を受けて、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、あるいは、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを記号記憶装置から受信することを特徴とする請求項25に記載の画像処理システム。
【請求項27】
上記記号記憶装置は、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択される装置であることを特徴とする請求項25に記載の画像処理システム。
【請求項28】
上記UIは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示し、
次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示することを特徴とする請求項25に記載の画像処理システム。
【請求項29】
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、適応汎用記号の名称コードとともに、対応可能な適応汎用記号のリストを受信し、
上記UIは、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成することを特徴とする請求項28に記載の画像処理システム。
【請求項30】
上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信し、
上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成し、生成された第2の適応汎用記号を、それを表示するUIに送信することを特徴とする請求項28に記載の画像処理システム。
【請求項31】
上記UIが、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示する表示部を含むことを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項32】
上記ジョブ送信部が、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択される、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信することを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項1】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理方法であって、
ジョブ送信部が、適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するユーザインターフェース(UI)を設けるステップと、
上記UIにて選択された適応汎用記号を受け取るステップと、
上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップと、
上記画像処理装置にて、選択された適応汎用記号に応じた画像処理ジョブを実行するステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項2】
上記ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバ、および、直接実行アプリケーションを含むグループから選択されたジョブ送信部がUIを設けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項3】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップが、適応汎用記号と、印刷、スキャン、ファクシミリ送信、複写、医療用画像処理、文書/画像の保管/検索、操作/変換、および、転送に係るジョブオプションを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項4】
適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信に係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項5】
適応汎用記号とスキャンに係るジョブオプションとを相互参照するステップが、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項6】
ジョブ送信部がUIを設けるステップは、画像処理ドライバがUIを設けるステップを含み、
さらに、アプリケーションにて、画像処理ジョブを生成するステップと、
上記画像処理ジョブを、それを処理する画像処理ドライバに送信するステップとを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項7】
ジョブ送信部がUIを設けるステップは、直接実行アプリケーションがUIを設けるステップを含み、
上記直接実行アプリケーションにて画像処理ジョブを生成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
【請求項8】
上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップと、
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップとをさらに含み、
ジョブ送信部がUIを設けるステップは、対応可能な適応汎用記号のリストに応じたUIを設けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項9】
上記記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、
ジョブ送信部が、画像処理装置との通信が確立されたときに対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、画像処理装置に関連する事象を受けて対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップ、または、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項10】
上記ジョブ送信部と記号記憶装置との間に双方向通信径路を確立するステップは、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択された記号記憶装置との双方向通信径路を確立するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項11】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、
最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示するステップと、
次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
【請求項12】
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号のリストを受信するステップは、適応汎用記号の名称コードを受信するステップを含み、
選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを示すステップは、ジョブ送信部が、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
【請求項13】
選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示するステップは、
上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信するステップと、
上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成するステップと、
上記画像処理装置が、生成した第2の適応汎用記号を、それを表示するためにUIに送信するステップとを含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
【請求項14】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブオプションを表示するUIを設けるステップは、表示部が、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項15】
上記画像処理ジョブを画像処理装置に特有のフォーマットで該画像処理装置に送信するステップは、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択されたフォーマットで画像処理ジョブを送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項16】
適応汎用記号と、文書/画像リポジトリジョブオプションとを相互参照するステップは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択されたジョブオプションとを相互参照するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項17】
適応汎用記号を用いて画像処理ジョブを実行する画像処理システムであって、
適応汎用記号を用いて表された画像処理オプションを表示し、選択された適応汎用記号を受け取るためのユーザインターフェース(UI)、および、上記選択された適応汎用記号とともに、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信するためのインターフェースを有するジョブ送信部と、
上記画像処理ジョブおよび選択された適応汎用記号を受け取るためのインターフェース、並びに、選択された適応汎用記号に応じて実行される画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有する画像処理装置とを含むことを特徴とする画像処理システム。
【請求項18】
上記ジョブ送信部は、画像処理ドライバと直接実行アプリケーションとを含むグループから選択されることを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項19】
上記画像処理装置は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、複写機、文書/画像リポジトリ、エックス線装置、電子ホワイトボード、インターネット出版装置、および、磁気共鳴画像(MRI)装置を含むグループから選択される装置であることを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項20】
上記UIは、適応汎用記号と、印刷、複写、および、ファクシミリ送信における、ステープル、切り取り、折り返し、穴開け、トリミング、Nアップ、両面印刷、用紙サイズ、入力トレイ、出力ビン、複写、ページ揃え、マージン、用紙/ページの向き、および、表表紙/裏表紙を含むグループから選択されるジョブオプションとを相互参照することを特徴とする請求項19に記載の画像処理システム。
【請求項21】
上記UIは、適応汎用記号と、解像度、クリッピング、出力フォーマット、画像の向き、OCR,カラースペース、および、圧縮フォーマットを含むグループから選択されるスキャンジョブオプションとを相互参照することを特徴とする請求項19に記載の画像処理システム。
【請求項22】
上記UIは、適応汎用記号と、変換フォーマット、送信元および転送先、アクセス権、暗号化、符号化、メタデータ、および、フィルタリングを含むグループから選択される文書/画像リポジトリオプションとを相互参照することを特徴とする請求項19に記載の画像処理システム。
【請求項23】
生成された画像処理ジョブを供給するためのインターフェースを有するアプリケーションをさらに含み、
上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを、それを処理するためのアプリケーションから受け取るインターフェースを有する画像処理ドライバであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理システム。
【請求項24】
上記ジョブ送信部が、画像処理ジョブを生成する直接実行アプリケーションであることを特徴とする請求項18に記載の画像処理システム。
【請求項25】
対応可能な適応汎用記号のリストを供給するためのインターフェースを有する記号記憶装置をさらに含み、
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、対応可能な適応汎用記号のリストを受信するためのインターフェースを有し、上記UIは、対応可能な記号のリストの中から適応汎用記号を表示することを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項26】
上記ジョブ送信部は、ジョブ送信部と画像処理装置との通信が確立されたときに、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、画像処理装置に関連する事象を受けて、記号記憶装置から対応可能な適応汎用記号を受信するか、あるいは、各画像処理ジョブの実行に従って動的に対応可能な適応汎用記号のリストを記号記憶装置から受信することを特徴とする請求項25に記載の画像処理システム。
【請求項27】
上記記号記憶装置は、画像処理装置、クライアント装置、画像処理サーバ、および、情報リポジトリを含むグループから選択される装置であることを特徴とする請求項25に記載の画像処理システム。
【請求項28】
上記UIは、最初に、第1の適応汎用記号のグループを表示し、
次に、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号のグループを表示することを特徴とする請求項25に記載の画像処理システム。
【請求項29】
上記ジョブ送信部が、記号記憶装置から、適応汎用記号の名称コードとともに、対応可能な適応汎用記号のリストを受信し、
上記UIは、名称コードを用いて、各第1の適応汎用記号に対応する第2の適応汎用記号を決定し、第1の適応汎用記号を選択した後に、対応する第2の適応汎用記号のグループを生成することを特徴とする請求項28に記載の画像処理システム。
【請求項30】
上記ジョブ送信部が、選択された第1の適応汎用記号を画像処理装置に送信し、
上記画像処理装置が、選択された第1の適応汎用記号と論理的に関連する第2の適応汎用記号を動的に生成し、生成された第2の適応汎用記号を、それを表示するUIに送信することを特徴とする請求項28に記載の画像処理システム。
【請求項31】
上記UIが、適応汎用記号オプション用のパレットと、選択された適応汎用記号用のドロップ領域とを表示する表示部を含むことを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【請求項32】
上記ジョブ送信部が、レンダラ非依存型フォーマット(例えば、TIFF符号化画像またはJPEG符号化画像)、レンダラ依存型フォーマット(例えば、ページ記述言語(PDL))、ファクシミリ送信フォーマット(例えば、G3およびG4)、装置実行可能フォーマット(例えば、ラスタビットマップ)、および、プリンタジョブ言語(PJL)フォーマットの画像処理ジョブ、を含むグループから選択される、画像処理装置に特有のフォーマットで画像処理ジョブを送信することを特徴とする請求項17に記載の画像処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−14311(P2006−14311A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−178330(P2005−178330)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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