説明

画像処理システムおよび表示制御プログラム

【課題】ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を向上させることのできる画像処理システムを提供する。
【解決手段】装置自身に関する情報を表示する第1の情報表示手段(第1の操作パネル100)を少なくとも備える第1の画像処理装置(プリンタPR1)と、装置自身に関する情報を表示する第2の情報表示手段(第2の操作パネル200)を少なくとも備え、第1の画像処理装置と接続される第2の画像処理装置(スキャナSC1)と、表示機能に関する情報を取得する取得手段(取得部101、201)と、取得結果に応じて第1の表示手段または第2の表示手段を選択する選択手段(選択部102、202)と、選択手段で選択された第1の表示手段または第2の表示手段を共用される表示手段として、各装置に関する情報の表示を制御する制御手段(制御部104、204)とを少なくとも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システムおよび表示制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、スキャナにプリンタを直接接続あるいはネットワーク接続し、スキャナで読み取った画像をコピージョブとしてプリンタに送信することで、パーソナルコンピュータを介さずにコピー機能を実現するシステムが提案されている。
【0003】
このようなシステムにおいては、スキャナに接続されるプリンタの機種は一定ではなく、その機能については種々のものが接続され得る。
【0004】
スキャナに接続されたプリンタは、予め決められていない個々の機能や仕様が異なるため、システムとして可能な機能を特定できず、操作パネルの操作内容も異なる。
【0005】
プリンタおよびスキャナには、双方にオペレーションパネルがあるが、プリンタ操作パネルは、プリンタの設定や情報表示が主であり、一般ユーザが使用することは少ない反面、プリントサービスを使用する場合には操作が難しいという難点があった。
【0006】
また、一般的にコピー動作を指示する際には、操作性が比較的良いスキャナ側のGUIパネルの操作画面で統一的に操作ができるようにすることが多いが、プリンタのパネルを使用していたユーザにとっては、操作方法が異なり、操作に迷う場合があった。
【0007】
特開2004−322475号公報には、デジタルカメラとプリンタを接続した場合の操作方法の異なる装置接続において、個々の装置で操作と同様にできる技術が開示されている。
【0008】
特開2002−84388号公報には、外部記憶装置にあるサービス、メンテナンス情報を取得して表示装置に表示する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−322475号公報
【特許文献2】特開2002−84388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を向上させることのできる画像処理システムおよび表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る画像処理システムは、装置自身に関する情報を表示する第1の情報表示手段を少なくとも備える1または2以上の第1の画像処理装置と、装置自身に関する情報を表示する第2の情報表示手段を少なくとも備え、通信手段を介して前記第1の画像処理装置と接続される1または2以上の第2の画像処理装置と、前記第1の表示手段および前記第2の表示手段の表示機能に関する情報を取得する取得手段と、該取得手段による取得結果に応じて前記第1の表示手段または前記第2の表示手段を選択する選択手段と、前記第1の画像処理装置および前記第2の画像処理装置について、前記選択手段で選択された前記第1の表示手段または前記第2の表示手段を共用される表示手段として、前記各装置に関する情報の表示を制御する制御手段とを少なくとも備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明に係る画像処理システムは、請求項1に記載の発明について、前記第1の表示手段および前記第2の表示手段は、表示機能と共に各装置が有する機能を操作する操作機能を備える操作パネルで構成されることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明に係る画像処理システムは、請求項2に記載の発明について、前記表示機能に関する情報は、前記操作パネルの表示領域の面積、画素密度、表示色数、解像度に関する情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明に係る画像処理システムは、請求項2または請求項3の何れかに記載の発明について、前記表示機能に関する情報は、装置識別情報、イメージグラフィック情報、表示文字コード情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明に係る画像処理システムは、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、請求項1から請求項4の何れかに記載の発明について、前記制御手段は、前記第1の画像処理装置および前記第2の画像処理装置が備える操作系をエミュレートするために予め設定されるエミュレーション情報に基づいて表示制御および操作制御することを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明に係る画像処理システムは、請求項5に記載の発明について、前記エミュレーション情報は、前記第1の画像処理装置または前記第2の画像処理装置が備える格納手段に格納されることを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明に係る画像処理システムは、請求項5に記載の発明について、前記エミュレーション情報は、前記通信手段を介して接続される外部記憶装置に格納されることを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明に係る画像処理システムは、請求項1から請求項7の何れかに記載の発明について、前記取得手段で取得された前記第1の表示手段および前記第2の表示手段の表示機能に関する情報を取得元に関する情報と関連付けさせて記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明に係る画像処理システムは、請求項5から請求項8の何れかに記載の発明について、前記制御手段は、前記共用される表示手段としての前記第1の表示手段または前記第2の表示手段に表示されるエミュレートされた操作系の操作方法に関する情報を表示させることを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明に係る表示制御プログラムは、第1の表示手段および第2の表示手段の表示機能に関する情報を取得する取得処理過程と、該取得処理過程による取得結果に応じて第1の表示手段または第2の表示手段を選択する選択処理過程と、第1の画像処理装置および第2の画像処理装置について、前記選択処理過程で選択された前記第1の表示手段または前記第2の表示手段を共用するように、前記各装置に関する情報の表示を制御する制御処理過程とを演算手段に実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0021】
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の表示手段または第2の表示手段を共用される表示手段として各装置に関する情報の表示を行うので、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を向上させることができるという効果がある。
【0022】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の表示手段および第2の表示手段は、表示機能と共に各装置が有する機能を操作する操作機能を備える操作パネルで構成され、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を向上させることができる。
【0023】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、共用により適した表示手段を選択することができる。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、共用により適した表示手段を選択することができる。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の画像処理装置および第2の画像処理装置が備える操作系をエミュレートするので、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を一層向上させることができる。
【0026】
請求項6に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を一層向上させることができる。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を一層向上させることができる。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を一層向上させることができる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、エミュレートされた操作系の操作方法に関する情報を表示するので、ハードウェア資源を有効的に活用すると共に、操作ミスを防止して利便性を一層向上させることができる。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の表示手段または第2の表示手段を共用される表示手段として各装置に関する情報の表示を行うので、ハードウェア資源を有効的に活用して利便性を向上させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一例としての実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0032】
図1から図14を参照して、本発明についての実施の形態に係る画像処理システムS1について説明する。
【0033】
図1および図2に示すように、画像処理システムS1は、装置自身に関する情報を表示する機能と共に操作する機能を備えたタッチパネル等で構成される第1の操作パネル100(第1の情報表示手段の一例)を少なくとも備えるプリンタPR1(第1の画像処理装置の一例)と、装置自身に関する情報を表示する機能と共に操作する機能を備えたタッチパネル等で構成される第2の操作パネル200(第2の情報表示手段の一例)を少なくとも備え、LAN等のネットワークN(通信手段の一例)を介して第1の画像処理装置PR1と接続されるスキャナSC1(第2の画像処理装置の一例)と、プリンタPR1およびスキャナSC1が備える操作系をエミュレートするために予め設定されるエミュレーション情報を格納するサーバSA(外部記憶装置の一例)とを少なくとも備える。
【0034】
プリンタPR1およびスキャナSC1について、本発明と直接関係しない構成については図示および説明を省略する。
【0035】
なお、本実施の形態では、プリンタPR1およびスキャナSC1は、それぞれ1台がネットワークNに接続されるが、これに限らず、それぞれ2台以上を接続する場合であってもよい。
【0036】
また、プリンタPR1の印刷方式は、特には限定されず、レーザプリンタ、フルカラープリンタ、複合機、インクジェット方式のプリンタ等の何れであってもよい。
【0037】
また、スキャナSC1の読み取り方式も特には限定されず、Charge Coupled Devices(CCD)方式、Contact Image Sensor(CIS)方式等の何れであってもよい。
【0038】
また、図1においては、ネットワークNの中継器としてルーター300を設けているが、本発明においては必須ではない。
【0039】
また、プリンタPR1とスキャナSC1は、ネットワークN経由の外に、ローカル線(USBインタフェースを介したUSBケーブル等)400でも接続されているが、本発明においては、少なくとも一方で接続されていれば足りる。
【0040】
また、特に限定されるものではないが、本実施の形態においては、スキャナSC1が備える第2の操作パネル200の方が、プリンタPR1が備える第1の操作パネル100よりも表示領域の面積、画素密度、表示色数、解像度等において機能的に優れているものとする。
【0041】
なお、第1の操作パネル100と第2の操作パネル200の機能あるいは性能の優劣は、表示機能に関する情報として、上記の表示領域の面積、画素密度、表示色数、解像度等の情報を取得して比較してもよいし、或いは装置識別情報、イメージグラフィック情報、表示文字コード情報の少なくとも一つを含む情報に基づいて比較してもよい。
【0042】
これらの表示機能に関する情報をネットワークNを介して取得するために、プリンタPR1およびスキャナSC1は、取得部101、201(手段手段の一例)をそれぞれ備えている。
【0043】
なお、上記の例では、プリンタPR1およびスキャナSC1は、表示する機能と共に操作する機能を備えたタッチパネル等を備える場合について述べたが、これに限らず、プリンタPR1またはスキャナSC1の一方の表示手段が、LED等のセグメント表示あるいはLED等の点灯、点滅による表示のみである場合を含む。
【0044】
また、プリンタPR1およびスキャナSC1は、各取得部101、201による取得結果に応じて第1の操作パネル100または第2の操作パネル200を選択する選択部102、202(選択手段の一例)をそれぞれ備えている。
【0045】
プリンタPR1およびスキャナSC1は、選択部102、202で選択された第1の操作パネル100または第2の操作パネル200を共用される表示手段として、各装置に関する情報の表示を制御するマイクロコンピュータ等で構成される制御部104(制御手段の一例)をそれぞれ備えている。
【0046】
上述のように、本実施の形態においては、第2の操作パネル200の方が機能的、性能的に第1の操作パネル100を上回っているので、結果的には、プリンタPR1およびスキャナSC1の何れにおいても第2の操作パネル200を共用の表示手段として用いることとなる。
【0047】
ここで、スキャナSC1が、当該スキャナSC1に関する情報を第2の操作パネル200に表示する場合には、通常動作の制御と同じである。
【0048】
一方、スキャナSC1の第2の操作パネル200を用いてプリンタPR1の情報を表示させる場合には、プリンタPR1の操作系を第2の操作パネル200の表示機能を用いてエミュレートする必要がある。
【0049】
なお、スキャナSC1の第2の操作パネル200は、プリンタPR1の操作系をエミュレートするために、いわゆるGUI(Graphical User Interface)を備えている。
【0050】
ここで、GUIとは、ユーザに対する情報の表示にグラフィックを多用し、大半の基礎的な操作をマウスなどのポインティングデバイスによって行なうことができるユーザインターフェースのことをいう。なお、タッチパネルにおいては、マウス等を要さずに、所望の表示箇所を指やタッチペン(スタイラス)等で押圧することにより操作できるようになっている。
【0051】
制御部104、204は、プリンタPR1およびスキャナSC1が備える操作系をエミュレートするために予め設定されるエミュレーション情報に基づいて表示制御および操作制御を行う。
【0052】
エミュレーション情報は、プリンタPR1またはスキャナSC1が備えるハードディスク装置や不揮発性メモリ等で構成される格納部103(格納手段の一例)、またはネットワークNを介して接続されるサーバSA(外部記憶手段の一例)に格納されている。
【0053】
また、プリンタPR1およびスキャナSC1は、取得部101、201で取得された第1の操作パネル100または第2の操作パネル200の表示機能に関する情報を取得元(プリンタPR1またはスキャナSC1)に関する情報(例えば、プリンタ名、スキャナ名やIPアドレス等の識別情報など)と関連付けさせて記憶する記憶部105、205(記憶手段)をそれぞれ備えている。
【0054】
これにより、接続確認時に、記憶部105、205上の識別情報と一致した場合には、新たに情報を取得しないようにして、処理速度が向上される。
【0055】
また、制御部104、204は、共用される表示手段としての第1の操作パネル100または第2の操作パネル200に表示されるエミュレートされた操作系の操作方法に関する情報を表示させるようにできる。
【0056】
これにより、ユーザは、ガイド情報等を参照して、エミュレートされた操作系を操作することができるので、操作ミスが防止され、利便性が一層向上される。
【0057】
次に、上記構成の画像処理システムS1の動作について説明する。
【0058】
なお、説明を簡略化するために、スキャナSC1側がプリンタPR1側の情報を取得して制御する場合に限定して説明する。
【0059】
プリンタPR1とスキャナSC1とが、USBケーブル400で接続されている場合には、双方の装置が接続を確認した時点で、スキャナSC1はプリンタPR1の情報を取得部201が取得する。
【0060】
また、プリンタPR1とスキャナSC1とが、ネットワークNを介して接続される場合には、スキャナSC1側でプリンタPR1を特定し、接続を確認した時点で、同様に取得部201が情報を取得する。
【0061】
取得された情報に基づいて、プリンタPR1が、プリンタ操作パネル情報(表示手段の表示機能に関する情報の一例)を有する装置であるか否かを判別し、さらに、スキャナSC1の記憶部205にある情報と比較して、異なる装置である場合には、情報取得のプロセスに移る。
【0062】
また、過去に接続したプリンタと同じものがあれば、新たに情報は取得しない。
【0063】
新規のプリンタである場合において、プリンタ操作パネル情報を持つプリンタである場合には、スキャナSC1は、プリンタ操作パネル情報を取得し、プリンタの識別情報と共に、記憶部205に記憶する。
【0064】
一方、プリンタ操作パネル情報を持たないプリンタである場合には、サーバSAにアクセスし、対応するプリンタのプリンタ操作パネル情報を取得し、装置の識別情報とともに、記憶部205に記憶する。
【0065】
ここで、プリンタ操作パネル情報には、操作パネルイメージグラフィック情報、キー判別時の送信すべきデータ、使用する表示文字コードテーブル情報が含まれる。(図3参照)。
【0066】
次いで、プリンタ接続が認識されると、スキャナSC1の第2の操作パネル200には、例えば図4に示すような選択メニューが表示される。
【0067】
図4に示す例では、「スキャナパネル表示を選択」、「接続プリンタパネル表示を選択」、「プリントサービスを選択」が表示され、ユーザ(操作者)に何れかの選択を求める。
【0068】
そして、操作者が「プリンタ操作パネル表示」を選択すると、スキャナSC1の第2の操作パネル200は、図5に示すように、プリンタ操作パネルのイメージ画像Gを表示する。
【0069】
プリンタPR1には、スキャナSC1側の操作パネル表示モードに変更されたことを通知する。
【0070】
プリンタPR1は、制御部104において、スキャナSC1の第2の操作パネル200によってプリンタPR1自身の操作がエミュレーションされることを認識すると、プリンタPR1の第1の操作パネル100のキー入力を受け付けないように排他制御を行う。
【0071】
この後、スキャナSC1側で表示されているプリンタイメージ上のキー操作情報は、プリンタPR1側へ通知されると共に、プリンタPR1側の表示情報は、スキャナSC1側に通知され、スキャナSC1側の第2の操作パネル200上にプリンタ操作パネル表示部Gとして表示される(図5参照)。
【0072】
なお、プリンタPR1側からは、リモート操作パネルになっただけで、動作自体は変わらない。
【0073】
図5において、操作者が、ガイド表示モードに切り替えると、操作パネルの使用法等のガイド表示が可能になる。
【0074】
ガイド表示モードに移ると、スキャナSC1は、操作者が、プリンタ操作パネル表示部G上のキーを押すと、サーバSAにアクセスし、プリンタ操作パネルのガイド情報を取得して、表示する。
【0075】
図6に、メニューボタンを押した場合の画面表示例を示す。
【0076】
これにより、ユーザマニュアル等に記載されている情報を参照できるようになり、操作ミスを防止して、利便性が向上される。
【0077】
図4の選択メニューで、プリントサービスが選択された場合には、プリンタPR1の第1の操作パネル100では、操作が煩雑な項目が、GUIで操作できるようになる。
【0078】
図7には、セキュリティプリントを行う場合の表示例を示す。
【0079】
これによれば、1画面上で認証IDの入力や文書選択ができるようになる。
【0080】
図7の画面で認証ID等を入力した後、プリント実行ボタンを押すと、認証ID、文書名がプリンタPR1に通知され、処理が行われる。
【0081】
次に、図8から図14のフローチャートを参照して、画像処理システムS1で実行される各種処理の処理手順について説明する。
【0082】
まず、図8および図9のフローチャートを参照して、スキャナSC1で実行される接続処理について説明する。
【0083】
ステップS10では、プリンタPR1と接続されたか否かが判定され、「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS11に移行する。
【0084】
ステップS11では、プリンタ識別情報を要求してステップS12に移行する。
【0085】
ステップS12では、識別情報は取得できたか否かが判定され、「No」の場合にはステップS11に戻り、「Yes」の場合にはステップS13に移行する。
【0086】
ステップS13では、プリンタ識別情報を解析してステップS14に移行する。
【0087】
ステップS14では、操作パネル情報を有するプリンタか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS15に移行し、「No」の場合には図9のステップS16に移行する。
【0088】
ステップS15では、対応するプリンタ操作パネル情報はプリンタ内部にあるか否かが判定され、「Yes」の場合には本処理を終了し、「No」の場合には図9のステップS17に移行する。
【0089】
一方、ステップS16では、サーバSAに接続してからステップS17に移行する。
【0090】
ステップS17では、プリンタ操作パネル情報を要求し、ステップS18では、プリンタ操作パネル情報の取得は完了したか否か判定される。
【0091】
判定結果が「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS19に移行する。
【0092】
ステップS19では、プリンタ操作パネル情報を記憶部205に格納して処理を終了する。
【0093】
次に、図10のフローチャートを参照して、プリンタPR1で実行される接続処理について説明する。
【0094】
ステップS20では、スキャナSC1に接続されたか否かが判定され、「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS21に移行する。
【0095】
ステップS21では、識別情報要求はあるか否かが判定され、「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS22に移行して、プリンタ識別情報をスキャナSC1に送信して処理を終了する。
【0096】
次に、図11のフローチャートを参照してプリンタPR1の動作処理について説明する。
【0097】
ステップS30では、プリンタ操作パネル情報の要求はあるか否かが判定され、「No」の場合には処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS31に移行する。
【0098】
ステップS31では、プリンタ操作パネル情報はあるか否かが判定され、「No」の場合には処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS32に移行する。
【0099】
ステップS32では、プリンタ操作パネル情報をスキャナSC1に送信して処理を終了する。
【0100】
次に、図12のフローチャートを参照してスキャナSC1で実行される操作パネル表示選択メニュー処理について説明する。
【0101】
ステップS40では、図4に例示する操作パネル選択メニューにおいて、スキャナパネル表示を選択したか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS46に移行して、プリントサービス画面を表示して処理を終了する。
【0102】
一方、「No」の場合にはステップS41に移行して、プリンタパネル表示を選択したか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS42に移行して、プリンタ操作パネルイメージを表示してからステップS43に移行し、プリンタPR1に操作パネル切り替えを要求して処理を終了する。
【0103】
また、ステップS41で「No」の場合には、ステップS44に移行して、プリントサービスを選択したか否かが判定され、「No」の場合には処理を終了し、「Yes」の場合にはプリントサービス画面を表示して処理を終了する。
【0104】
これにより、画像処理システムS1のハードウェア資源を有効的に活用して利便性が向上される。
【0105】
次に、図13のフローチャートを参照してスキャナSC1で実行されるプリンタ操作パネル表示モード処理について説明する。
【0106】
ステップS50では、キー入力が有るか否かが判定され、「No」の場合には処理を終了し、「Yes」の場合にはステップS51に移行する。
【0107】
ステップS51では、ガイド表示に切り替えか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS52に移行して、ガイド表示モードに切り替えて処理を終了する。
【0108】
「No」の場合には、ステップS53に移行して、押されたキーに対応した情報を操作キー情報から取り出して、プリンタPR1に送信して処理を終了する。
【0109】
次に、図14のフローチャートを参照してスキャナSC1で実行されるガイド表示モード処理について説明する。
【0110】
ステップS60では、キー入力が有るか否かが判定され、「No」の場合にはそのまま処理を終了し、「Yes」の場合には、ステップS61に移行する。
【0111】
ステップS61では、操作表示に切り替えか否かが判定され、「Yes」の場合にはステップS65に移行して、操作表示モードに切り替えてから処理を終了する。
【0112】
また、「No」の場合には、ステップS62に移行して、押されたキーに対応したガイド情報をサーバSAに要求してステップS63に移行する。
【0113】
ステップS63では、ガイド情報の取得が完了したか否かが判定され、「No」の場合には待機し、「Yes」の場合にはステップS64に移行してガイド情報を表示して処理を終了する。
【0114】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0115】
また、プログラムを用いる場合には、ネットワークを介して提供し、或いはCD−ROM等の記録媒体に格納して提供することが可能である。
【0116】
即ち、画像処理プログラムを含む所定のプログラムを記録媒体としてのハードディスク等の記憶装置に記録する場合に限らず、当該所定のプログラムを次のようにして提供することも可能である。
【0117】
例えば、所定のプログラムをROMに格納しておき、CPUが、この所定のプログラムをこのROMから主記憶装置へローディングして実行するようにしてもよい。
【0118】
また、上記所定のプログラムを、DVD−ROM、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、フレキシブルディスク、などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するようにしてもよい。
【0119】
さらには、画像処理装置等を通信回線(例えばインターネット)を介してサーバ装置あるいはホストコンピュータと接続するようにし、サーバ装置あるいはホストコンピュータから上記所定のプログラムをダウンロードした後、この所定のプログラムを実行するようにしてもよい。この場合、この所定のプログラムのダウンロード先としては、RAM等のメモリやハードディスクなどの記憶装置(記録媒体)が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明による画像処理システムおよび表示制御プログラムは、複写装置、レーザプリンタ、フルカラープリンタ、複合機、ファクシミリ装置等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】実施の形態に係る画像処理システムS1の構成を示す概略構成図である。
【図2】実施の形態に係る画像処理システムS1の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図3】プリンタ操作パネル情報を例示する表である。
【図4】操作パネル選択メニューの表示例を示す説明図である。
【図5】プリンタ操作パネル表示の表示例を示す説明図である。
【図6】ガイド表示の表示例を示す説明図である。
【図7】セキュリティプリントの表示例を示す説明図である。
【図8】接続処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】接続処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】接続処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】プリンタの動作処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】スキャナSC1で実行される操作パネル表示選択メニュー処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】スキャナSC1で実行されるプリンタ操作パネル表示モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】スキャナSC1で実行されるガイド表示モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0122】
S1 画像処理システム
PR1 プリンタ
SA サーバ
N ネットワーク
100 第1の操作パネル
101 取得部
102 選択部
103 格納部
104 制御部
105 記憶部
SC1 スキャナ
200 第2の操作パネル
201 取得部
202 選択部
203 格納部
204 制御部
205 記憶部
300 ルーター
400 USBケーブル
G プリンタ操作パネル表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置自身に関する情報を表示する第1の情報表示手段を少なくとも備える1または2以上の第1の画像処理装置と、
装置自身に関する情報を表示する第2の情報表示手段を少なくとも備え、通信手段を介して前記第1の画像処理装置と接続される1または2以上の第2の画像処理装置と、
前記第1の表示手段および前記第2の表示手段の表示機能に関する情報を取得する取得手段と、
該取得手段による取得結果に応じて前記第1の表示手段または前記第2の表示手段を選択する選択手段と、
前記第1の画像処理装置および前記第2の画像処理装置について、前記選択手段で選択された前記第1の表示手段または前記第2の表示手段を共用される表示手段として、前記各装置に関する情報の表示を制御する制御手段と、
を少なくとも備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記第1の表示手段および前記第2の表示手段は、表示機能と共に各装置が有する機能を操作する操作機能を備える操作パネルで構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記表示機能に関する情報は、前記操作パネルの表示領域の面積、画素密度、表示色数、解像度に関する情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記表示機能に関する情報は、装置識別情報、イメージグラフィック情報、表示文字コード情報の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2または請求項3の何れかに記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記第1の画像処理装置および前記第2の画像処理装置が備える操作系をエミュレートするために予め設定されるエミュレーション情報に基づいて表示制御および操作制御することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記エミュレーション情報は、前記第1の画像処理装置または前記第2の画像処理装置が備える格納手段に格納されることを特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記エミュレーション情報は、前記通信手段を介して接続される外部記憶装置に格納されることを特徴とする請求項5に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記取得手段で取得された前記第1の表示手段および前記第2の表示手段の表示機能に関する情報を取得元に関する情報と関連付けさせて記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の画像処理システム。
【請求項9】
前記制御手段は、
前記共用される表示手段としての前記第1の表示手段または前記第2の表示手段に表示されるエミュレートされた操作系の操作方法に関する情報を表示させることを特徴とする請求項5から請求項8の何れかに記載の画像処理システム。
【請求項10】
第1の表示手段および第2の表示手段の表示機能に関する情報を取得する取得処理過程と、
該取得処理過程による取得結果に応じて第1の表示手段または第2の表示手段を選択する選択処理過程と、
第1の画像処理装置および第2の画像処理装置について、前記選択処理過程で選択された前記第1の表示手段または前記第2の表示手段を共用するように、前記各装置に関する情報の表示を制御する制御処理過程と、
を演算手段に実行させることを特徴とする表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−187226(P2010−187226A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30256(P2009−30256)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】