説明

画像処理装置、画像処理方法、及び、画像処理プログラム

【課題】本発明は、リモートコピーを実行する場合において、リモート装置における処理の高速化を図ることができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】この画像処理装置は、画像出力装置に関連付けられた画像出力装置情報が、画像処理装置と関連付けられた画像処理装置情報と一致した場合に、解像度依存データを出力データとして、画像出力装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、装置間で印刷データを送受信する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークに接続された、スキャナ等の画像入力装置において入力された画像データを、プリンタ等に代表される他の画像出力装置に出力するリモートコピーの技術が広く用いられている。一般的には、画像入力装置において読み取られた原稿画像を、画像出力装置において印刷出力するように、従来のコピー動作におけるスキャン動作とプリント動作がネットワーク上の異なる機器で行われる処理が、リモートコピーと呼ばれている。一方、スキャン動作からプリント動作までが同一の装置において行われる処理は、ローカルコピーとして知られている。
【0003】
リモートコピーによって、例えば、画像入力装置のプリンタ機能が、他のジョブの印刷処理を実行しているためにローカルコピーができない場合に、リモートコピー機能によって、プリント動作をネットワーク上の他の装置に代替処理させることができる。また、コピー出力を遠隔地にいるユーザに人手を介して配布する場合に、リモートコピー機能を用いてユーザの近傍に設置されている装置に印刷出力することによって、配布にかかる工数を省くことができる。
【0004】
そのようなリモートコピーの技術に関して、様々な技術が開発されており、下記の特許文献1には、システム使用者が設定したコピー条件に基づき、最適な画像出力機器を選択することができるリモートコピーシステムが開示されている。また、下記の特許文献2には、入力された画像データを、複数の画像処理装置に同期出力し、生産性を向上することができる画像処理装置が開示されている。
【0005】
更に、近年においては、特許文献3に記載されているように、スキャン等によって入力されたビットマップデータを、解像度に依存しないベクタデータに変換する技術も開発されている。そのような技術が用いられることによって、リモートコピーが実行される場合に、ベクタデータ形式で、画像出力装置に送信することができる。更に、その場合に画像出力装置において、ベクタデータをビットマップデータに展開するので、ビットマップデータを解像度変換する必要がない。従って、ビットマップデータの解像度変換処理に伴う画像劣化を防止することができ、高品質なリモートコピーを実現することができる。
【0006】
しかしながら、そのような高品質なリモートコピーシステムにおいても、画像出力装置が、複雑な描画データが記述されたベクタデータを逐次、解析し、展開する必要があるので、処理工数が多くなり、リモートコピーの処理時間が増大してしまう。
【特許文献1】特開平11−331455号公報(段落[0167])
【特許文献2】特開平8−163345号公報(段落[0004])
【特許文献3】特開2006−23942号公報(段落[0071])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、リモートコピーを実行する場合において、リモート装置における処理の高速化を図ることができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置は、リモートコピーの指示に応じて、外部の画像出力装置に出力データを送信する画像処理装置であって、入力データから、解像度に依存しない解像度非依存データを生成する解像度非依存データ生成手段と、解像度非依存データ生成手段によって生成された解像度非依存データから、解像度に依存しビットマップデータに描画展開するために用いられる解像度依存データを生成する解像度依存データ生成手段と、解像度非依存データ生成手段によって生成された解像度非依存データと、解像度依存データ生成手段によって生成された解像度依存データとを保存する保存手段と、画像出力装置に関連付けられた画像出力装置情報を取得する装置情報取得手段と、画像出力装置情報が、画像処理装置に関連付けられた画像処理装置情報と一致しているか否かを判定する装置情報判定手段と、装置情報判定手段によって、画像出力装置情報が画像処理装置情報と一致していると判定された場合に、解像度依存データを出力データとして送信するデータ送信手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リモートコピーを実行する場合において、リモート装置における処理の高速化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る画像処理システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本画像処理システムは、画像処理装置1、画像処理装置2、画像処理装置3が、LAN等のネットワークを介して接続されている。本実施形態において、画像処理装置1乃至3として、1Dカラー系のMFP(Muti-Function Peripheral:マルチファンクションペリフェラル)が用いられる。MFPとは、プリンタ機能、コピー機能、ファックス機能、スキャン機能等、多様な機能が複合された複合機能デバイスを示している。以下において、画像処理装置をMFPともいう。図1において、MFP1、MFP2、MFP3は、それぞれ二次記憶装置(記憶領域)を有している。ここで、二次記憶装置として、例えば、ハードディスクドライブが用いられても良い。
【0012】
図1に示すMFP1、MFP2、MFP3は、それぞれ固有のプリンタエンジンを有している。従って、MFP1、MFP2、MFP3のプリンタエンジンは、それぞれ異なる出力解像度(以下、解像度とする)を有している。本実施形態において、MFP1及びMFP3におけるプリンタエンジンの解像度は、600dpiとし、MFP2におけるプリンタエンジンの解像度は、1200dpiとする。また、MFP1、MFP2、MFP3は、それぞれ固有のレンダラを有している。レンダラとはラスタライザともいい、一般的に、ASIC等のハードウエアで構成される場合が多く、描画命令群を処理し、ビットマップデータに展開することができる。レンダラで処理される描画命令群は一般的にディスプレイリストと呼ばれ、複雑な描画情報で記述されているベクタデータから、ソフトウエアにより生成されることができる。また、そのようなディスプレイリストは、ハードウエアによって処理されることができるので、装置に搭載されたプリンタエンジンの解像度に依存する解像度依存データである。一方、ベクタデータは解像度に依存しないので、本実施形態においては、解像度非依存データともいう。本実施形態において、MFP1及びMFP2が有するレンダラを「RA」、MFP3が有するレンダラを「RB」とする。図1に示すMFP1、MFP2、MFP3は、ネットワークプロトコルを用いて、相互に通信することができる。ここで、図1において、例えば、汎用PCや、サーバ、プリンタが、ネットワークに接続されていても良い。
【0013】
図2は、本発明の実施形態に係るMFPの全体構成の概要を示す図である。図2に示すように、MFP1は、スキャナ部11、レーザ露光部12、作像部13、定着部14、給紙搬送部15と、図示されていないプリンタ制御部とを含んでいる。スキャナ部11は、原稿台に配置された原稿に対し照明を照射することにより、原稿の画像を光学的に読み取り、原稿の画像を電気信号に変換して画像データを生成する。レーザ露光部12は、生成された画像データに応じて変調されたレーザ光等の光線を等角速度で回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)に入射し、反射された反射走査光を感光ドラムに照射する。作像部13は、感光ドラムを回転駆動し、また、帯電器によって感光ドラムを帯電している。また、作像部13は、レーザ露光部によって感光ドラム上に形成された潜像を、トナーによって現像化する。現像化されたトナー像は、シートに転写され、感光ドラム上に残留した微小トナーは、回収される。作像部13において、そのような一連の電子写真プロセスが実行されることによって、作像が行われる。給紙搬送部15から搬送されたシートが転写ベルトの所定位置に巻きついて4回転する間に、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーを有する各現像ユニットが、入れ替わりで、電子写真プロセスを繰り返す。その結果、4色のフルカラートナー像が転写されたシートは、転写ドラムを離れて、定着部14に搬送される。定着部14は、ローラやベルトが組み合わされて構成され、ハロゲンヒータ等の熱源を内蔵している。作像部13においてトナー像が転写されたシート上のトナーは、定着部14において、熱と圧力により溶解、定着される。給紙搬送部15は、シートカセットやペーパーデッキ等のシート収納庫を少なくとも1つ有している。図示されていないプリンタ制御部からの指示に応じて、シート収納庫に収納された複数のシートの中から1枚を分離し、作像部13又は定着部14に搬送する。作像部13に搬送されたシートは、転写ドラムに巻きつけられ、4回転した後に定着部14に搬送される。既に説明したように、4回転する間に、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色のトナー像が、シートに転写される。また、シートの両面に画像を形成する場合には、定着部14を通過したシートが、再度、作像部13に搬送されるように制御される。図示されていないプリンタ制御部は、MFP1全体を制御するMFP制御部と通信しながら、スキャナ部11、レーザ露光部12、作像部13、定着部14、給紙搬送部15を制御する。
【0014】
図3は、MFPのコントロールユニットの構成を示すブロック図である。コントロールユニット300は、画像入力デバイスであるスキャナ301や、画像出力デバイスであるプリンタエンジン302に接続され、画像データを読取り、又は、プリント出力するように制御している。また、コントロールユニット300は、ネットワークや公衆回線と接続されていて、画像情報やデバイス情報等をネットワークや公衆回線を介して入出力するように制御している。
【0015】
CPU305は、MFP1全体を制御するための中央処理装置である。RAM306は、CPU305が動作する際に用いられるシステムワークメモリであり、入力された画像データを一時記憶するための画像メモリとしても用いられる。ROM307は、ブートROMであり、例えば、システムのブートプログラムが格納されている。HDD308はハードディスクドライブであり、例えば、各種処理のためのシステムソフトウェアや入力された画像データを格納することができる。操作部インタフェース309は、画像データ等を表示できる表示画面を有する操作部310とのインタフェースであり、操作部310に操作画面データを出力することができる。また、操作部インタフェース309は、ユーザが操作部310において入力した情報をCPU305に供給する。ネットワークインタフェース311は、例えば、LANカードで構成され、LANに接続することにより、外部装置との間で情報の入出力を行うことができる。更に、モデム312は、公衆回線に接続され、外部装置との間で情報の入出力を行うことができる。以上において説明したCPU305からモデム312までの機能ブロックは、システムバス313に接続され、相互に通信することができる。
【0016】
イメージバス(画像バス)インタフェース314は、システムバス313と、画像データを高速で転送する画像バス315とを接続するバスブリッジであり、システムバス313と画像バス315とにおけるデータ構造を変換することができる。図1に示すように、画像バス315には、ラスタイメージプロセッサ316、デバイスインタフェース317、スキャナ画像処理部318、プリンタ画像処理部319、画像編集用画像処理部320、カラーマネジメントモジュール330が接続されている。ラスタイメージプロセッサ316は、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)コードや、ベクタデータをイメージに展開することができる。デバイスインタフェース317は、スキャナ301及びプリンタエンジン302と、コントロールユニット300とを接続し、画像データの同期系又は非同期系通信を変換することができる。スキャナ画像処理部318は、スキャナ301から入力された画像データに、補正、加工、編集等の処理を行う。プリンタ画像処理部319は、プリント出力する画像データに、プリンタエンジン302に応じた補正、解像度変換等の処理を行う。画像編集用画像処理部320は、画像データに、回転、圧縮伸長等の画像処理を行う。カラーマネジメントモジュール330は、画像データに、プロファイルやキャリブレーションデータに基づく色変換処理を行う専用ハードウェアモジュールである。ここで、プロファイルとは、装置に依存した色空間で表現したカラー画像データを、「L*a*bカラーモデル」等の装置に依存しない色空間に変換するための情報をいう。また、キャリブレーションデータとは、スキャナ301やプリンタエンジン302における色再現特性を修正する場合に用いられるデータをいう。
【0017】
図4は、MFPに実装されるソフトウェアの構成を示すブロック図である。図4の構成で示されるソフトウエアは、MFPの動作を制御するコントローラソフトウエアとして、機能する。また、このコントローラソフトウエアは、例えば、HDD308に格納されていて、図3において説明した各機能ブロックを動作させて、MFPの機能を実現する。プリンタインターフェイス400は、ネットワークを介して外部との通信を行うインタフェースである。プロトコル制御部401は、ネットワーク通信におけるプロトコルを解析し、MFP1の外部との通信を可能とする。ベクタデータ生成部402は、ビットマップイメージから、解像度に依存しない描画記述であるベクタデータを生成する(以下、ベクタライズともいう)。メタデータ生成部403は、ベクタライズにおいて得られる副次情報をメタデータとして生成する。本実施形態において、生成されたメタデータは、後の工程において、描画用としてではなく、付加的なデータとしてファイルの検索等に用いられる。PDL解析部404は、PDLコードを解析し、ハードウエアにおいて処理が容易な形式の中間コード、即ち、既に説明したディスプレイリストに変換する。PDL解析部404において生成された中間コードは、データ描画部405に供給される。データ描画部405は、レンダラにより、供給された中間コードをビットマップデータに展開し、展開されたビットマップデータは、揮発性のメモリであるページメモリ406に逐次、格納される。パネル入出力制御部407は、操作部310に含まれる操作パネルにおける、ユーザによる入出力操作を制御する。ドキュメント記憶部408は、ハードディスク等の二次記憶装置によって実現され、入力された画像データについてジョブ単位毎に、ベクタデータ、ディスプレイリスト、メタデータを含むデータファイルが格納される。そのようなデータファイルは、本実施形態において、ドキュメントという。スキャン制御部409は、スキャナ301において入力された画像データに、補正、加工、編集等の処理を行う。印刷制御部410は、ページメモリ406の内容をビデオ信号に変換し、プリンタエンジン部411に転送する。プリンタエンジン部411は、印刷機構部であり、転送されたビデオ信号に基づいて記録紙に画像を形成する。
【0018】
図5は、本発明の第1の実施形態に係るリモートコピー実行時におけるMFPの処理の手順を示すフローチャートである。リモートコピーとは、例えば、MFP1において読み取られた原稿画像をMFP2において印刷出力するように、従来のコピー動作におけるスキャン動作とプリント動作がネットワーク上の異なる機器で行われる処理をいう。一方、スキャン動作からプリント動作までが同一の装置において行われる処理をローカルコピーという。
【0019】
例えば、MFPのプリンタ機能が、他のジョブの印刷処理を実行しているためにローカルコピーを行うことの出来ない場合に、リモートコピー機能によって、プリント動作をネットワーク上の他の装置に代替処理させることができる。また、コピー出力を遠隔地にいるユーザに人手を介して配布する場合に、リモートコピー機能を用いて当該ユーザの近傍に設置されている装置に印刷出力することによって、配布にかかる工数を省くことができる。本実施形態において、スキャン動作を行う側のMFPをローカルMFPとし、印刷出力を行う側のMFPをリモートMFPとする。
【0020】
本実施形態においては、リモートコピーを実行する場合に、ベクタデータとディスプレイリストのいずれかをローカルMFPからリモートMFPに送信されるデータとして選択することができる。図5に示すフローチャートは、ローカルMFPのコントロールユニット300のCPU305によって実行される。また、CPU305に制御されて、コントロールユニット300に示されるいずれかの機能ブロックにおいて実行されるようにしても良い。
【0021】
まず、ステップS501において、ユーザが、スキャナ301に原稿を配置し、操作部310に含まれる操作パネル等によって、リモートコピーを指示する。コントロールユニット300は、ユーザの指示によって、リモートコピーの実行を開始することができる。ユーザが、例えば、操作部310の操作パネルにおいて、リモートコピー実行のための設定を行い、MFP1に付加されているコピー開始のハードキーを押下することによって指示するようにしても良い。ステップS502において、スキャナ301において、配置されている原稿がスキャンされ、イメージ(入力データ、又は、ビットマップデータ)として、ローカルMFPに取り込まれる。ステップS503において、取り込まれたイメージから、ドキュメントが生成される。ビットマップデータからドキュメントを生成する処理の詳細については、後述する。ステップS504において、操作部310において指定されているリモートMFPの装置情報を取得する。即ち、本実施形態において、画像処理装置であるローカルMFPは、画像出力装置であるリモートMFPに関連付けられた画像出力装置情報を取得する装置情報取得手段を有している。ここで、例えば、ネットワーク上の装置の能力問い合わせに用いられる一般的なWSDプロトコル等が用いられても良い。また、取得する装置情報については、後述する。
【0022】
ステップS505に進み、取得された装置情報に基づいて、生成されたドキュメントから、リモートMFPに送信するデータを選択する。
【0023】
最後に、ステップS506において、選択されたデータが、新たなドキュメントとして、リモートMFPに送信され、処理を終了する。
【0024】
このように、本実施形態においては、リモートコピーを実行する際に、取得されたリモートMFPの装置情報に応じて、リモートMFPに送信するデータを選択することができるので、リモートコピーを実行する際の高速化を図ることができる。以下、詳細について説明する。
【0025】
図6は、ユーザが、リモートコピーを指示する場合に、ローカルMFPの操作部に表示される画面の一例を示す図である。画面601は、リモートコピーの設定および開始を行うために操作部に表示される画面であり、ユーザがリモートコピーモードボタン602を押下すると表示される。既に説明した図5に示すステップS501において、ユーザは、図6に示す画面を用いてリモートコピーについての設定を行うことができる。
【0026】
ユーザは、プリンタ選択ボタン603を押下すると、リモートコピーの出力先として指定できるリモート装置のプルダウンリストが表示され(図示されていない)、所望のリモート機器を選択することができる。選択されたリモート装置の名称は、表示604に表示される。リモートコピーの出力先として指定できるリモート装置のリストは、あらかじめ装置内に保持されていても良い。また、ネットワークに接続された、指定可能なリモート装置のリストを管理するサーバ等から取得するようにしてもよい。また、リモートコピーを受付けることができる装置を検索するパケットをネットワーク上にブロードキャスト送信し、応答のあった装置をリスト化するようにしても良い。
【0027】
ボタン605は、リモートコピーを実行する際に、リモート装置の二次記憶装置(以下、ボックスともいう)に保存するか否かを選択するボックス保存選択ボタンである。本実施形態において、ボックス保存選択ボタンは、トグル制御になっていて、一回押下すると選択された状態になり、再度押下すると選択が解除された状態となる。
【0028】
倍率指定ボタン606によって、リモートコピー時に、拡大縮小倍率を指定することができる。倍率指定ボタン606を押下することにより、不図示の倍率指定画面が表示され、ユーザは、画面上で拡大縮小倍率を指定することができる。また、倍率指定ボタン606の「等倍」を押下することにより、倍率指定画面を表示することなく、拡大縮小倍率100%を指定することができる。ユーザが指定した、拡大縮小倍率は表示領域607に表示される。
【0029】
用紙選択ボタン608によって、印刷出力を行う用紙を選択することができる。ユーザが用紙選択ボタン608を押下すると、印刷出力時に選択可能な用紙サイズのリストが表示される。印刷出力を行う用紙として選択された用紙サイズは、表示領域609に表示される。本実施形態においては、「AUTO」が選択されており、その結果、原稿のスキャン時に原稿サイズを検知すると共に、ユーザの指定した拡大縮小倍率を考慮し、最適な出力用紙が自動的に選択される。
【0030】
表示領域610には、リモートコピー時のコピー部数が表示される。コピー部数は、ユーザが、不図示のハードキーを操作することにより設定できる。フィニッシング設定ボタン611によって、フィニッシャ設定を行うことができる。フィニッシング設定ボタン611を押下することにより、不図示のフィニッシャ設定画面が表示され、ソートやステイプル、パンチャー等の印刷後の用紙に対する各種のフィニッシィングに関する設定を行うことできる。
【0031】
両面指定ボタン612によって、両面コピーの指定を行うことができる。両面指定ボタン612を押下することにより、不図示の両面設定画面が表示され、両面、片面設定や、両面設定時の綴じ方向の設定等を行うことができる。応用機能設定ボタン613によって、応用機能設定を行うことができる。応用機能設定ボタン613を押下することにより、ページ連写、製本、縮小レイアウト設定等、MFPが有する高度な応用機能の設定を行うことができる。カラーモード設定ボタン614によって、カラーモードの設定を行うことができる。カラーモード設定ボタン614を押下することにより、「カラーコピー」、「モノクロコピー」、「AUTO」のリストが表示され、ユーザは、所望の項目を選択することができる。「カラーコピー」、「モノクロコピー」が選択されると、それぞれ選択されたモードでの印刷出力が行われる。一方、「AUTO」が選択されると、原稿がスキャンされた際に、原稿がカラー原稿であるか、又は、モノクロ原稿であるかが自動判定され、カラー原稿であればカラーコピーが実行され、モノクロ原稿であればモノクロコピーが実行される。
【0032】
次に、本実施形態において、ベクタデータ、ディスプレイリスト、メタデータが含まれるドキュメントが構成される処理について説明する。
【0033】
図7は、スキャン動作時におけるドキュメントを生成する手順の全体概要を示す図である。スキャナ部11に配置された紙原稿は、スキャン処理d1によってビットマップデータに変換される。次に、ベクタライズ処理d2とメタデータ生成処理d4とによって、ビットマップデータから、解像度に依存しないベクタデータと、メタデータが生成される。即ち、例えば、ローカルMFPである画像処理装置は、解像度非依存であるベクタデータを生成する解像度非依存データ生成手段と、付加情報データであるメタデータを生成する付加情報データ生成手段を有している。
【0034】
次に、ドキュメント生成処理d3によって、ベクタデータとメタデータが関連付けられたドキュメントが生成される。次に、ディスプレイリスト生成処理d5により、ドキュメントに含まれるベクタデータからディスプレイリストが生成される。即ち、例えば、ローカルMFPである画像処理装置は、解像度依存であるディスプレイリストを生成する解像度依存データ生成手段を有している。生成されたディスプレイリストは、ドキュメントに格納されると共に、レンダリング処理d7において、ビットマップデータに展開される。展開されたビットマップデータは印刷処理d8によって、紙媒体に記録されて印刷物とされる。ここで、出力された印刷物を、再度、スキャナ部11に配置すると、スキャン処理d1からの処理を、再度行うことができる。
【0035】
図8は、図7におけるメタデータ生成処理d4の処理の手順を示すフローを示す図である。図8に示すように、領域分割処理d1において、ビットマップデータから領域分割が行われる。ここで、領域分割とは、入力されたビットマップ画像データを解析し、画像データに含まれるオブジェクト毎に領域分割し、各領域の属性を判定し、分類する処理をいう。属性としては、例えば、文字「TEXT」、画像「PHOTO」、線「LINE」、図形「PICTURE」、表「TABLE」が挙げられる。
【0036】
ここで、領域分割の一例について説明する。図9は、入力画像に対して領域分割を行った場合の一例を示す図である。入力画像91に対して領域分割を行った結果が、判定結果92である。判定結果92における点線で囲った部分が、画像を解析した結果、生成された1つのオブジェクト単位を表している。また、各オブジェクト単位に対して付されている属性の種類が、領域分割の判定結果である。
【0037】
属性毎に分類された領域において、文字属性で示される領域は、OCR処理d2により文字認識処理されて文字列に変換される。即ち、変換された文字列は、紙面に印字されている文字列である。また、属性毎に分類された領域において、画像属性で示される領域は、画像情報抽出処理d8によって、画像情報に変換される。ここで、画像情報とは画像の特徴を現す文字列であり、例えば、「花」や「顔」といった文字列を示す。画像情報の抽出において、画像を構成するピクセルの周波数や濃度等の画像特徴を検出する画像特徴検出や、顔認識等の一般的に知られる画像処理技術を用いても良い。生成された文字列と画像情報は、フォーマット変換処理d4によって、後述するデータフォーマットに整えられて、メタデータが生成される。
【0038】
図10は、PDLプリント時におけるドキュメントを生成する手順の全体概要を示す図である。PDLプリントとは、例えば、汎用PCに実装されたアプリケーションソフトから印刷を指示した場合に、プリンタドライバによって生成されたページ記述言語に基づいて出力するプリンタ動作をいう。本実施形態において、例えば、LIPS(LBP Image Processing System)(登録商標)や、PS(PostScript)(登録商標)が、PDLとして用いられる。
【0039】
図10に示すように、受信したPDLデータがPDLデータ解析処理d1において解析され、ベクタデータが生成される。次に、ディスプレイリスト生成処理d2において、ベクタデータからディスプレイリストが生成される。生成されたディスプレイリストは、レンダリング処理d3に送信され、ビットマップデータに展開される。展開されたビットマップデータは、印刷処理d4において、紙媒体に記録されて印刷物となる。また、図8において説明したように、レンダリング処理d3において、生成されたビットマップデータから、メタデータ生成処理d5により、文字列や画像情報がメタデータとして生成される。図10に示すフローにおいて、生成されたベクタデータ、ディスプレイリスト、メタデータは、ドキュメント生成処理d6において、ドキュメントに格納される。図10においてメタデータが生成される場合に、PDLが、文字列情報を有しているのであれば、PDLデータ解析時に、文字列情報からメタデータが生成されて、ドキュメントに格納されても良い。
【0040】
図7及び図8において、ビットマップデータからベクタデータとメタデータを生成する手順を説明したが、実際には、ビットマップデータの領域の分割種別について、それぞれの処理が行われる場合がある。図11は、分割された領域種別について、ベクタデータとメタデータとが生成される手順を示す図である。
【0041】
ステップS1101において、図8における説明と同様の領域分割の処理が行われる。ステップS1102において、領域の種別、即ち、属性が、「TEXT」、「GRAPHIC」、「IMAGE」に分類される。例えば、図9において分類されていた属性の内、「PHOTO」と「PICURE」は、「IMAGE」に分類され、「LINE」と「TABLE」は、「GRAPHIC」に分類される。ステップS1102において、領域の属性が「TEXT」である場合には、ステップS1103に進み、OCR処理が行われ、ステップS1104において、文字列が抽出される。更に、ステップS1105において、文字列がメタデータに変換され、ステップS1106において、文字輪郭がベクタデータに変換される。文字列から変換されたメタデータは、文字コードの羅列であり、本実施形態において、ファイルのキーワード検索等に用いられる。しかしながら、ステップS1103におけるOCR処理は、文字コードを認識することができるが、明朝体やゴシック体等の書体、10pt等の文字サイズ、イタリックやボールド等の文字修飾等を認識することができない。しかしながら、本実施形態においては、ステップS1106において、文字輪郭がベクタデータに変換されているので、描画する際に必要な情報を含むことができる。
【0042】
また、ステップS1102において、領域の属性が「IMAGE」である場合には、ステップS1107に進み、画像情報抽出処理が行われる。ステップS1107において、図8における説明と同様に、画像特徴量検出や顔認識等の一般的に知られる画像処理技術が用いられて、画像の特徴が検出される。次に、ステップS1108に進み、ステップS1107において検出された画像の特徴が、文字列に変換される。ここで、例えば、MFP1が、HDD308等に、特徴を示すパラメータと文字列との対応テーブルを、予め保持するようにしても良い。次に、ステップS1109において、文字列がメタデータに変換される。また、領域の属性が「IMAGE」である場合には、イメージデータが、そのままベクタデータとして保持される。また、ステップS1102において、領域の属性が「GRAPHIC」である場合には、ステップS1110に進み、ベクタライズ処理が行われる。
【0043】
本実施形態においては、ベクタデータ、ディスプレイリスト、メタデータを含んだドキュメントが生成され、リモートコピーにおいて、そのドキュメントが印刷される。以下に、本実施形態におけるドキュメントの印刷の手順について説明する。
【0044】
図12は、生成されたドキュメントを印刷する処理の手順を示すフローチャートである。但し、図12においては、ローカルMFPからリモートMFPにデータが送信されるステップについては、示されていない。
【0045】
ステップS1201において、印刷制御部410がビットマップデータから生成されたドキュメント(図8に示すドキュメント生成処理d3)を受け取り、ステップS1202においてドキュメントに含まれるベクタデータからディスプレイリストが生成される。次に、ステップS1203において、生成されたディスプレイリストが、ドキュメントに追加される。ステップS1204において、ドキュメントからディスプレイリストが抽出され、ディスプレイリストがビットマップデータにレンダリングされる。最後に、ステップS1205において、レンダリングされたデータ(出力データ)の紙媒体への印刷処理が行われる。
【0046】
図13は、PDLプリント時における、生成されたドキュメントを印刷処理の手順を示すフローチャートである。但し、図12の場合と同様に、図13において、ローカルMFPからリモートMFPにデータが送信されるステップについては、示されていない。
【0047】
ステップS1301において、PDLデータが解析され、文字列情報等のメタデータが含まれているのであれば、別処理において、そのメタデータがドキュメントに追加される。ステップS1303において、メタデータ以外のデータが、ベクタデータに変換され、ステップS1304において、ドキュメントが生成される。次に、ステップS1305において、ベクタデータからディスプレイリストが生成され、ステップS1306において、生成されたディスプレイリストがドキュメントに追加される。ステップS1307において、ドキュメントからディスプレイリストが抽出され、ディスプレイリストがレンダリングされてビットマップデータに展開される。最後に、ステップS1308において、レンダリングされたデータ(出力データ)の紙媒体への印刷処理が行われる。
【0048】
次に、本実施形態において生成されるドキュメントのフォーマットについて説明する。
【0049】
図14は、ドキュメントのデータ構造を示す図である。図14に示すように、ドキュメントは、ベクタデータと、メタデータと、ディスプレイリストとを含んでいて、それぞれが複数のページを有している。また、図14に示すように、ドキュメントは、ドキュメントヘッダ1401を上位として、階層構造とされている。ベクタデータとディスプレイリストは、それぞれ、ページヘッダ1402及び1407を有していて、ドキュメントヘッダ1401の下位に位置している。ドキュメントヘッダ1401には、ベクタデータ及びディスプレイリストのメモリ等への格納場所が記述されているので、ベクタデータとディスプレイリストは、ドキュメントヘッダ1401を介して、相互に関連付けられている。ベクタデータにおいては、複数のページヘッダ1402のそれぞれの下位に、サマリ1403が構成されている。ベクタデータは、プリンタエンジンの解像度に非依存の描画データであり、ページヘッダ1402には、ページの大きさ、向き等のレイアウト情報が記述されている。また、図14に示すように、複数のサマリが関連付けられているが、それぞれのサマリの下位に、オブジェクト1404が構成されている。オブジェクト1404には、ライン、多角形、ベジェ曲線などの描画データが一つずつリンクされていて、複数のオブジェクトが、まとめてサマリ1403に関連付けられている。サマリ1403には、複数のオブジェクトの特徴をまとめた情報が記述されていて、例えば、図9において説明した分割領域の属性情報等が記述されている。
【0050】
図14に示すメタデータとは、描画処理には関係せず、例えば、ファイル検索用の付加情報として用いられる。図14に示すように、メタデータは、ページ情報1405及び詳細情報1406で構成される情報を、複数有している。本実施形態において、ページ情報1405には、例えば、メタデータがビットマップデータ又はPDLデータから生成された情報が記述されていて、詳細情報1406には、例えば、OCR情報や画像情報として生成された文字コード列が記述されている。本実施形態においては、ベクタデータのサマリ1403から、メタデータの対応するページ情報1405の詳細情報1406を参照することができる。
【0051】
図14に示すディスプレイリストとは、レンダラがビットマップデータに展開する際に用いられる中間コードである。図14に示すように、ディスプレイリストは、ページヘッダ1407及び描画展開用のインストラクション1408から構成されている。本実施形態において、ページヘッダ1407には、そのページ内の描画情報(インストラクション)の管理テーブル等が記述されていて、インストラクション1408は、プリンタエンジンの解像度に依存するインストラクションで構成されている。
【0052】
図15は、ドキュメントのデータ構成の一例を示す図である。図15に示すように、1ページ目を示すページヘッダ1501は、属性情報「TEXT」を有するサマリ1502と、属性情報「IMAGE」を有するサマリ1503とを含んでいる。また、サマリ1502に関連付けられるオブジェクト1504には、「Hello」の各文字の文字輪郭を示すベクタデータがリンクされている。オブジェクト1505には、「World」の各文字の文字輪郭を示すベクタデータがリンクされている。また、サマリ1503に関連付けられるオブジェクト1506には、例えば、JPEG形式の蝶の写真画像がリンクされている。サマリ1502は、メタデータの詳細情報の領域1507に含まれている文字コード列を参照していて、サマリ1503は、メタデータの詳細情報の領域1508に含まれている「butterfly」という画像情報を参照している。本実施形態において、例えば、「World」というキーワードによって、ページ中のテキストが検索される場合には、メタデータの詳細情報における領域1507が参照される。
【0053】
図16は、図14に示すドキュメントが、メモリ又はファイル上に配置される一例を示す図である。図16の(a)は、図14に示すドキュメントが、メモリ上のアドレスに配置される一例を示す図である。図16の(a)に示すように、ドキュメントはベクタデータ領域、メタデータ領域、ディスプレイリスト領域が、メモリ上の任意のアドレスに配置されている。矢印1601、矢印1602、矢印1603は、図15において説明したような、ベクタデータからメタデータが参照されることを示している。図16の(b)に示すように、ベクタデータ領域、メタデータ領域、ディスプレイリスト領域が、一つのファイルにシリアライズされている。図16の(a)においては、ベクタデータからメタデータは、ポインタにより参照されているが、図16の(b)においては、ベクタデータからメタデータは、オフセット情報により参照されている。
【0054】
再び、図5を参照し、以下、本実施形態に係る転送データ選択処理のフローについて説明する。図17は、本発明の第1の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。本実施形態においては、ローカルMFPは、リモートコピーを実行する場合において、リモートMFPに送信するデータを選択することができ、その結果、リモートコピーの高速化を実現することができる。
【0055】
図17のフローチャートは、図5に示すステップS504に続くステップである。ステップS1701において、図5に示すステップS504において取得された装置情報に含まれるリモート装置におけるプリンタエンジンの解像度が、ローカル装置におけるプリンタエンジンの解像度と一致しているか否かが判定される(装置情報判定手段)。即ち、画像出力装置情報が、画像処理装置であるローカル装置に関連付けられた画像処理装置情報と一致しているか否かが判定される。ここで、解像度が一致していると、ステップS1702に進む。ステップS1702において、生成されたドキュメントからディスプレイリストを選択され、ステップS1704において、ディスプレイリストが抽出され、図5のステップS506において、ディスプレイリストがリモート装置に送信される。一方、解像度が一致していないと、ステップS1703に進む。ステップS1703において、生成されたドキュメントからベクタデータが選択され、ステップS1704において、ベクタデータが抽出され、図5のステップS506において、ベクタデータがリモート装置に送信される。
【0056】
以上のように、本実施形態における画像処理装置は、ローカル装置とリモート装置におけるプリンタエンジンの解像度が一致していれば、ディスプレイリストをリモート装置に送信するデータ送信手段を有する。従って、リモート装置において、ベクタデータからディスプレイリストを生成する工程をなくすることができ、リモート装置における処理を高速化することができる。
【0057】
ここで、リモートコピーを実行した際のリモート装置側の処理について説明する。図18は、リモートコピー実行時における、リモート装置側の処理を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートは、ローカルMFPのコントロールユニット300のCPU305によって実行される。また、CPU305に制御されて、コントロールユニット300に示されるいずれかの機能ブロックにおいて実行されるようにしても良い。リモートコピー受信処理は、リモートコピーにおけるリモート機器として指定されることにより、例えば、図1に示すいずれのMFPにおいても実行できる。
【0058】
まず、ステップS1801において、ローカル装置からドキュメントデータを受信する。ここで、受信したドキュメントデータは、図17において選択されたディスプレイリスト又はベクタデータを含んでいる。ステップS1802において、ドキュメント印刷処理を行うと処理を終了する。
【0059】
ここで、再び、図1を参照する。図1において、MFP1からMFP2にリモートコピーを行う場合には、プリンタエンジンの解像度が一致していない。従って、本実施形態においては、MFP1において生成されたドキュメントからベクタデータが選択され、MFP2に送信される。また、MFP1からMFP3にリモートコピーを行う場合には、プリンタエンジンの解像度が一致している。従って、本実施形態においては、ディスプレイリストが選択されて送信される。
【0060】
図19は、本発明の第2の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。本実施形態においては、レンダラの種類に応じて、転送データ形式を選択する。
【0061】
ステップS1901において、図5のS504において取得された装置情報の中に含まれるレンダラ種別が、ローカル装置のレンダラ種別と一致しているか否かが判定される(装置情報判定手段)。既に説明したように、レンダラは、一般的にASIC等のハードウェアで実装されているので、レンダラ種別は、ハードウェアの機能に依存する情報である。従って、レンダラ種別が異なる装置同士においては、ハードウェアへのインストラクションである同一のディスプレイリストを処理することはできない。ステップS1901において、レンダラ種別が一致している場合に、ステップS1902に進み、ドキュメントからディスプレイリストが選択され、一致していない場合に、ステップS1903に進み、ドキュメントからベクタデータが選択される。次に、ステップS1904に進み、選択されたデータがドキュメントから抽出され、図5に示すステップS506において、リモート装置に送信される。
【0062】
本実施形態においては、リモート装置におけるプリンタエンジンの解像度を参照しないので、レンダラ種別が一致していても、ローカル装置とリモート装置とで、プリンタエンジンの解像度が一致しない場合がある。従って、そのような場合においても、ディスプレイリストを送信することになる。リモート装置は、ディスプレイリストを受信し、ディスプレイリストの解像度(即ち、ローカル装置におけるプリンタエンジンの解像度)によりビットマップ展開が行われる。その結果、展開されたビットマップは、リモート装置におけるプリンタエンジンの解像度に解像度変換されるので、解像度変換処理による画質劣化が生じるが、リモート装置におけるディスプレイリストを再生成する必要がないので、高速化が図られる。
【0063】
本実施形態における転送データ選択処理について、図1を用いて説明する。図1において、MFP1からMFP2にリモートコピーを行う場合には、レンダラ種別が一致している。従って、本実施形態において、ディスプレイリストが選択されて、MFP2に送信される。また、MFP1からMFP3にリモートコピーを行う場合には、レンダラ種別が一致していない。従って、本実施形態において、ベクタデータが選択されて、MFP2に送信される。
【0064】
図20は、本発明の第3の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。本実施形態においては、第1及び第2の実施形態に加えて、ユーザが操作部310により、画質又は速度の優先度を指示できるようにし、リモート装置に送信するデータ形式を選択する。
【0065】
図21は、本実施形態において、ユーザが、リモートコピーを指示する場合に、操作部の表示部に表示される画面の一例を示す図である。ユーザは、ボタン2101によって、ローカル装置とリモート装置におけるプリンタエンジンの解像度が一致しない場合に、画質と速度のいずれを優先するのかを指定することができる。図21は、「画質優先」が選択された状態を示している。
【0066】
再び、図20を参照する。図20は、図5のステップS505に続くフローチャートである。まず、ステップS2001において、ステップS505において取得された装置情報に含まれるレンダラ種別が、ローカル装置のレンダラ種別と一致しているか否かが判定される(装置情報判定手段)。レンダラ種別が一致していなければ、ステップS2006に進み、ベクタデータが選択され、一致していれば、ステップS2002に進む。ステップS2002において、装置情報に含まれるプリンタエンジンの解像度が、ローカル装置におけるプリンタエンジンの解像度と一致しているか否かが判定される(装置情報判定手段)。ここで、エンジン解像度が一致していれば、ステップS2005に進み、ディスプレイリストが選択される。エンジン解像度が一致していなければ、ステップS2003に進む。ステップS2003において、操作部310において指示されたユーザインタフェース設定値が取得される。次に、ステップS2004において、ユーザによって、「画質優先」と「速度優先」のいずれが指定されているかが判定される。ここで、「画質優先」が指定されている場合に、ステップS2006に進み、ベクタデータが選択される。一方、「速度優先」が指定されている場合に、ステップS2005に進み、ディスプレイリストが選択される。ステップS2007において、選択されたデータが、ドキュメントから抽出され、第1〜第2の実施形態と同様に、リモート装置に送信される。
【0067】
本実施形態においては、リモート装置におけるプリンタエンジンの解像度が一致していない場合に、ユーザが、画質と速度のいずれを優先するかを指定することができる。その結果、画質を重視するユーザは、高速化は図れないが高画質なリモートコピーを実行することができる。また、速度を重視するユーザは、解像度変換処理されて低画質となってしまうが高速化されたリモートコピーを実行することができる。
【0068】
本実施形態における転送データ選択処理について、図1を用いて説明する。図1において、MFP1からMFP2にリモートコピーを行う場合には、レンダラ種別が一致している。ここで、ユーザにより「画質優先」が選択された場合には、送信されるデータはベクタデータとなる。一方、ユーザにより「速度優先」が選択された場合には、送信されるデータはディスプレイリストとなる。
【0069】
図22は、本発明の第4の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。本実施形態においては、リモートコピー設定に含まれる、ボックスへの保存指定に応じて、リモート装置に送信するデータ形式が選択される。既に説明したように、ボックスへの保存指定は、図6のボタン605によって指定することができる。図22に示すフローチャートは、ローカルMFPのコントロールユニット300のCPU305によって実行される。また、CPU305に制御されて、コントロールユニット300に示されるいずれかの機能ブロックにおいて実行されるようにしても良い。
【0070】
ステップS2201において、ユーザが、MFP1のスキャナ301に原稿を配置し、操作部310により、リモートコピーの実行開始を指示すると、コントロールユニット300は、ユーザからの指示を受信する。ここで、例えば、ユーザが、図6の画面において、リモートコピー機能を設定し、不図示のハードキーのコピー開始ボタンを押下して、実行開始が指示されるようにしても良い。ステップS2202において、スキャナ301に配置されている原稿をスキャンし、イメージデータ(ビットマップデータ)としてローカル装置に入力画像として取り込まれる。ステップS2203において、取り込まれたイメージデータからドキュメントが生成される。次に、ステップS2204において、ユーザインタフェースによって指定されているリモートコピーの設定値を取得し、ステップS2205に進む。ステップS2205において、取得された設定値を参照し、ユーザによりボックスへの保存が指定されているか否かが判定される。ここで、ボックスへの保存が指定されていない場合に、ステップS2206に進み、転送データ選択処理が行われる。ステップS2206においては、図17、図19、又は、図20において説明した処理が行われることができる。一方、ステップS2205において、ボックスへの保存が指定されている場合には、ステップS2207に進み、ドキュメントからベクタデータとメタデータが選択される。本実施形態においては、ボックスに保存された後、検索や再転送される可能性が高い場合においても、メタデータをベクタデータと共に送信しているので、検索等が容易となる。ステップS2209において、選択されたデータが、リモート装置に送信される。
【0071】
本実施形態においては、リモートコピー時に、ドキュメントを紙媒体に印刷するだけでなく、必要なデータをメタデータとして、リモート装置側のボックスに保存することにより、ドキュメントデータを再帰的に、再利用することができる。例えば、リモート装置側のボックスに保存したデータの検索ができ、また、リモート装置から更に他のリモート装置にリモートコピーすることができる。本実施形態における転送データ選択処理について、図23を用いて説明する。図23は、MFP1からMFP2にリモートコピーを実行する際に、ボックス保存の指定を行った場合の例であり、MFP2にはベクタデータとメタデータが送信され、印刷出力されると共に、MFP2のHDDに保存される。
【0072】
本発明には、プログラム(画像処理プログラム)コードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた場合についても、本発明は適用される。その場合、書き込まれたプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【0073】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されても良いし、また、例えば、スキャナ、プリンタ、PC、複写機、複合機及びファクシミリ装置のような一つの機器からなる装置に適用されても良い。本発明は、前述した実施形態の各機能を実現するソフトウェアプログラムを、システム若しくは装置に対して直接または遠隔から供給し、そのシステム等に含まれるコンピュータが、該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。従って、本発明の機能、処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体によって、本発明が実現されても良い。即ち、上記の機能、処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態とされても良い。また、プログラムを供給するための記録媒体として、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW等が用いられても良い。更に、記録媒体として、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)等が用いられても良い。
【0074】
また、プログラムは、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネット/イントラネットのウェブサイトからダウンロードされるようにしても良い。即ち、該ウェブサイトから、本発明のコンピュータプログラム自体、又は、圧縮されて自動インストール機能を含むファイルとして、ハードディスク等の記録媒体にダウンロードされても良い。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードが複数のファイルに分割され、それぞれのファイルが異なるウェブサイトからダウンロードされるようにしても良い。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルが、WWW(World Wide Web)サーバによって複数のユーザに対してダウンロードされても良い。また、本発明のプログラムが暗号化され、CD−ROM等の記憶媒体に格納され、ユーザに配布されても良い。その場合に、所定条件をクリアしたユーザにのみ、ネットワークを介してウェブサイトから暗号化を解く鍵情報をダウンロードし、鍵情報によって暗号化されたプログラムを復号して実行し、プログラムをコンピュータにインストールするようにしてもよい。また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、本発明の実施形態の機能が実現されてもよい。
【0075】
第1〜第3の実施形態において、装置情報を取得してから、リモート装置に送信するデータ形式を選択している。しかしながら、例えば、予め、ディスプレイリストを送信しておき、解像度やレンダラ種別が不一致である場合に、リモート装置側からローカル装置にベクタデータを送信するように要求しても良い。その結果、ローカル装置において、事前にリモート装置の装置情報を取得できない場合にも容易に適用することができる。また、ディスプレイリストは、解像度に依存する描画データであればその形式は問わない。従って、例えば、ビットマップ展開されたイメージが圧縮されたデータをディスプレイリストとし、リモート装置において圧縮伸張するレンダラを有する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施形態に係る画像処理システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るMFPの全体構成の概要を示す図である。
【図3】MFPのコントロールユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】MFPに実装されるソフトウェアの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係るリモートコピー実行時におけるMFPの処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】ユーザが、リモートコピーを指示する場合に、ローカルMFPの操作部に表示される画面の一例を示す図である。
【図7】スキャン動作時におけるドキュメントを生成する手順の全体概要を示す図である。
【図8】図7におけるメタデータ生成処理の処理の手順を示すフローを示す図である。
【図9】入力画像に対して領域分割を行った場合の一例を示す図である。
【図10】PDLプリント時におけるドキュメントを生成する手順の全体概要を示す図である。
【図11】分割された領域種種別について、ベクタデータとメタデータとが生成される手順を示す図である。
【図12】生成されたドキュメントを印刷する処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】PDLプリント時における、生成されたドキュメントを印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】ドキュメントのデータ構造を示す図である。
【図15】ドキュメントのデータ構成の一例を示す図である。
【図16】図14に示すドキュメントが、メモリ又はファイル上に配置される一例を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。
【図18】リモートコピー実行時における、リモート装置側の処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。
【図20】本発明の第3の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。
【図21】本実施形態において、ユーザが、リモートコピーを指示する場合に、操作部の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【図22】本発明の第4の実施形態に係る転送データ選択処理の手順について示すフローチャートである。
【図23】本実施形態において、ボックス保存の指定を行った場合の例を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1、2、3 MFP
11 スキャナ部
12 レーザ露光部
13 作像部
14 定着部
15 給紙搬送部
300 コントロールユニット
301 スキャナ
302 プリンタエンジン
305 CPU
306 RAM
307 ROM
308 HDD
309 操作部インタフェース
311 ネットワークインタフェース
312 モデム
313 システムバス
314 イメージバスインタフェース
315 画像バス
316 ラスタイメージプロセッサ
317 デバイスインタフェース
318 スキャナ画像処理部
319 プリンタ画像処理部
320 画像編集用画像処理部
330 カラーマネジメントモジュール
400 プリンタインタフェース
401 プロトコル制御部
402 ベクタデータ生成部
403 メタデータ生成部
404 PDL解析部
405 データ描画部
406 ページメモリ
407 パネル入出力制御部
408 ドキュメント記憶部
409 スキャン制御部
410 印刷制御部
411 プリンタエンジン部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモートコピーの指示に応じて、外部の画像出力装置に出力データを送信する画像処理装置であって、
入力データから、解像度に依存しない解像度非依存データを生成する解像度非依存データ生成手段と、
前記解像度非依存データ生成手段によって生成された前記解像度非依存データから、解像度に依存しビットマップデータに描画展開するために用いられる解像度依存データを生成する解像度依存データ生成手段と、
前記解像度非依存データ生成手段によって生成された前記解像度非依存データと、前記解像度依存データ生成手段によって生成された前記解像度依存データとを保存する保存手段と、
前記画像出力装置に関連付けられた画像出力装置情報を取得する装置情報取得手段と、
前記画像出力装置情報が、前記画像処理装置に関連付けられた画像処理装置情報と一致しているか否かを判定する装置情報判定手段と、
前記装置情報判定手段によって、前記画像出力装置情報が前記画像処理装置情報と一致していると判定された場合に、前記解像度依存データを前記出力データとして送信するデータ送信手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記データ送信手段は、前記装置情報判定手段によって、前記出力装置情報が前記画像処理装置情報と一致しないと判定された場合に、前記解像度非依存データを出力データとして送信することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像出力装置情報、及び、前記画像処理装置情報がそれぞれ、前記画像出力装置、及び、前記画像処理装置情報の出力解像度を示す情報を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像出力装置情報、及び、前記画像処理装置情報がそれぞれ、前記画像出力装置、及び、前記画像処理装置情報が有するラスタライザを示す情報を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像出力装置情報、及び、前記画像処理装置情報がそれぞれ、前記画像出力装置、及び、前記画像処理装置情報の出力解像度を示す情報と、前記画像出力装置、及び、前記画像処理装置情報が有するラスタライザを示す情報とを含み、前記装置情報判定手段によって、ラスタライザが互いに一致していると判定された場合に、前記出力解像度を示す情報が互いに一致するか否かを判定し、更に、前記出力解像度を示す情報が互いに一致しないと判定された場合に、
ユーザの操作によって、リモートコピーにおける速度を優先するように指示されていれば、前記データ送信手段は、前記解像度依存データを送信し、
ユーザの操作によって、リモートコピーにおける画質を優先するように指示されていれば、前記データ送信手段は、前記解像度非依存データを送信することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記入力データから、前記入力データに付加情報として付加され前記入力データを検索するために用いられる付加情報データを生成する付加情報データ生成手段と、
前記付加情報データを用いて、前記入力データの検索を行う検索手段とを、更に有し、
前記保存手段が、前記入力データに関する前記解像度非依存データと前記解像度依存データと前記付加情報データとを関連付けて保存する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
ユーザの操作によって、前記出力データを前記画像出力装置における記憶領域に保存するように指示された場合に、前記データ送信手段は、前記解像度非依存データと前記付加情報データとを前記出力データとして送信し、
一方、ユーザの操作によって、前記出力データを前記画像出力装置における記憶領域に保存しないように指示された場合に、前記装置情報判定手段において、前記画像出力装置情報が前記画像処理装置に関連付けられた画像処理装置情報と一致しているか否かを判定し、前記装置情報判定手段によって、前記画像出力装置情報が前記画像処理装置情報と一致していると判定された場合に、前記データ送信手段は、前記解像度依存データを前記出力データとして送信する、
ことを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
リモートコピーの指示に応じて、外部の画像出力装置に出力データを送信する画像処理方法であって、
解像度非依存データ生成手段が、入力データから、解像度に依存しない解像度非依存データを生成する解像度非依存データ生成工程と、
解像度依存データ生成手段が、前記解像度非依存データ生成工程によって生成された前記解像度非依存データから、解像度に依存しビットマップデータに描画展開するために用いられる解像度依存データを生成する解像度依存データ生成工程と、
保存手段が、前記解像度非依存データ生成工程によって生成された前記解像度非依存データと、前記解像度依存データ生成工程によって生成された前記解像度依存データとを保存する保存工程と、
装置情報取得手段が、前記画像出力装置に関連付けられた画像出力装置情報を取得する装置情報取得工程と、
装置情報判定手段が、前記画像出力装置情報が画像処理装置に関連付けられた画像処理装置情報と一致しているか否かを判定する装置情報判定工程と、
データ送信手段が、前記装置情報判定工程によって、前記画像出力装置情報が前記画像処理装置情報と一致していると判定された場合に、前記解像度依存データを前記出力データとして送信するデータ送信工程と、
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
リモートコピーの指示に応じて、外部の画像出力装置に出力データを送信する画像処理プログラムであって、
入力データから、解像度に依存しない解像度非依存データを生成する解像度非依存データ生成手段と、
前記解像度非依存データ生成手段によって生成された前記解像度非依存データから、解像度に依存しビットマップデータに描画展開するために用いられる解像度依存データを生成する解像度依存データ生成手段と、
前記解像度非依存データ生成手段によって生成された前記解像度非依存データと、前記解像度依存データ生成手段によって生成された前記解像度依存データとを保存する保存手段と、
前記画像出力装置に関連付けられた画像出力装置情報を取得する装置情報取得手段と、
前記画像出力装置情報が、画像処理装置に関連付けられた画像処理装置情報と一致しているか否かを判定する装置情報判定手段と、
前記装置情報判定手段によって、前記画像出力装置情報が前記画像処理装置情報と一致していると判定された場合に、前記解像度依存データを前記出力データとして送信するデータ送信手段と、
してコンピュータに機能させるための画像処理プログラム。
【請求項10】
リモートコピーの指示に応じて、外部の画像出力装置に出力データを送信する画像処理装置であって、
入力データから、解像度に依存しない解像度非依存データを生成する解像度非依存データ生成手段と、
前記入力データから、前記入力データに付加情報として付加され前記入力データを検索するために用いられる付加情報データを生成する付加情報データ生成手段と、
前記解像度非依存データ生成手段によって生成された前記解像度非依存データから、ビットマップデータに描画展開するために用いられ解像度に依存する解像度依存データを生成する解像度依存データ生成手段と、
前記解像度非依存データ生成手段によって生成された前記解像度非依存データと、前記付加情報データ生成手段によって生成された前記付加情報データと、前記解像度依存データ生成手段によって生成された前記解像度依存データとを保存する保存手段と、
ユーザの操作によって、前記出力データを前記画像出力装置における記憶領域に保存するように指示された場合に、
前記解像度非依存データと前記付加情報データとを前記出力データとして送信するデータ送信手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−21879(P2009−21879A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183644(P2007−183644)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】