画像形成装置、及び制御プログラム
【課題】着脱部の装着の有無の判定を不用意に行うことを防止しつつ画像形成装置と通信できない着脱部の装着の有無の早期検出を可能にする。
【解決手段】画像形成装置30は、電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部と、画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度センサと、予め設定される実行間隔で、センサの検出結果を基に、画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像器を含むプロセスユニット40aの装着の有無の判定を実行するプロセスユニット装着状態判定部108と、プロセスユニット40aとの間で通信を行う通信部105とを有し、プロセスユニット装着状態判定部108は、通信部105が通信できない場合、通信できる場合よりも前記実行間隔を短くする。
【解決手段】画像形成装置30は、電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部と、画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度センサと、予め設定される実行間隔で、センサの検出結果を基に、画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像器を含むプロセスユニット40aの装着の有無の判定を実行するプロセスユニット装着状態判定部108と、プロセスユニット40aとの間で通信を行う通信部105とを有し、プロセスユニット装着状態判定部108は、通信部105が通信できない場合、通信できる場合よりも前記実行間隔を短くする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、現像装置着脱時に開閉するドアが開いている場合、現像装置の記憶手段にアクセスして現像装置の着脱を判断することが開示されている。
特許文献2には、現像器の記憶手段に記憶された総印字枚数情報を基に、濃度測定用トナー像の測定結果を基に画像形成条件を制御する画像濃度調整手段の動作間隔を調整することが開示されている。
【0003】
特許文献3には、着脱自在な第1及び第2の画像形成ユニットを有する画像形成装置であって、第1の画像形成ユニットが有するユニット記憶部に記憶された第1の情報が第1の画像形成ユニットの初期調整が完了していないことを示し、第2の画像形成ユニットについての本体記憶部に記憶された第2の情報が第2の画像形成ユニットが未使用状態に相当することを示す場合に、第1及び第2の画像形成ユニットに初期調整を実行させることが開示されている。
【0004】
特許文献4には、メモリ手段と、現像剤と、現像剤におけるトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段とを含み、着脱可能に構成されたプロセスカートリッジを用いて画像形成処理を行う画像形成装置であって、メモリ手段との通信状態が正常か否かを検知する通信状態検知手段の検知結果及びトナー濃度検出手段の検出結果が正常か否かを検知する濃度取得手段の検知結果を基に、プロセスカートリッジの状態を判定することが開示されている。
【0005】
特許文献5には、カートリッジにおける不揮発メモリの有無を判別するカートリッジメモリ判別手段と、カートリッジにおける消耗材の消耗量を算出してカートリッジの不揮発メモリに保存させる消耗量算出保存手段とが設けられている画像形成装置が開示されている。
特許文献6には、カートリッジ有無検出手段でトナーカートリッジが有ると判断し、画像形成を行う際に画像形成に関する値をカウントするカウント手段のカウントした値が所定値を超え、かつ読取装置によりトナーカートリッジが備える記憶装置から所定のデータが読み取れない場合には、その他のトナーカートリッジに対応した制御を行い、その他の場合には、純正のトナーカートリッジに対応した制御を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−29490号公報
【特許文献2】特開平10−186769号公報
【特許文献3】特開2009−53514号公報
【特許文献4】特開2003−122202号公報
【特許文献5】特開2007−264591号公報
【特許文献6】特開2008−129056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、プロセスユニットの装着の有無の判定を不用意に行うことを防止しつつ、画像形成装置と通信できないプロセスユニットの装着の有無の早期検出を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部と、前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部と、予め設定される実行間隔で、前記画像濃度検出部の検出結果を基に、前記画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部の装着の有無の判定を実行する判定実行手段と、前記着脱部との間で通信を行う通信手段と、前記通信手段が通信できない場合、通信できる場合よりも前記実行間隔を短く設定する設定手段と、を有する画像形成装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1の記載において、前記通信手段は、前記着脱部が有する記憶部との通信を行う。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の記載において、前記現像装置にトナーを供給する供給路と、前記着脱部が装着されていない場合、前記供給路を遮断する遮断部と、を有する。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れか1項の記載において、前記通信手段が前記着脱部との間で通信できない場合、該着脱部の使用履歴を記憶する使用履歴記憶部を有する。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか1項の記載において、前記実行間隔は、印刷枚数、トナー使用量、又は現像装置にトナーを供給する駆動部の駆動時間が基準である。
【0011】
請求項6に係る発明は、電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部との間で通信を行う通信ステップと、前記通信ステップで通信できない場合、通信できる場合よりも予め設定される実行間隔を短く設定する設定ステップと、前記予め設定される実行間隔で、前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部の検出結果を基に、前記着脱部の前記画像形成装置への装着の有無の判定を実行する判定ステップと、をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な制御プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、6に係る発明によれば、着脱部の装着の有無の判定を不用意に行うことを防止しつつ、画像形成装置と通信できない着脱部の装着の有無の早期検出が可能になる。
請求項2に係る発明によれば、記憶部を有しない着脱部の装着の有無の早期検出が可能になる。
請求項3に係る発明によれば、着脱部が装着されていないと判定実行手段が判定したときに現像装置へのトナー供給を停止することで、遮断された供給路にトナーが供給されてしまうのを防止できる。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、着脱部の使用履歴を装置側で管理できる。
請求項5に係る発明によれば、印刷枚数、トナー使用量、又は現像装置にトナーを供給する駆動部の駆動時間を基準に行う画像の濃度制御と、着脱部の装着有無判定との両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【図2】画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置における一連の処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図4】通信状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図5】画像形成装置のプロセスユニット収容部に収容されているプロセスユニットとの通信の可否を説明する図である。
【図6】プロセスユニットの装着状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図7】像密度、印刷枚数積算値、並びに第1及び第2実行開始判定用しきい値の関係の一例を示す図である。
【図8】プロセスユニットの使用履歴情報の記憶処理の内容の一例を示すフローチャートである。
【図9】記憶部を有する各プロセスユニットの構成の一例を示す図である。
【図10】画像形成装置の使用履歴情報記憶部の構成の一例を示す図である。
【図11】パッチ検出間隔について本実施形態とその比較例との比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態は、印刷媒体である印刷用紙に画像を形成する画像形成装置である。
図1は、画像形成装置30の構成の一例を示す。
図1に示すように、画像形成装置30は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置30である。この画像形成装置30は、駆動制御部31、画像制御部32、画像形成部40Y,40M,40C,40K、一次転写部60、二次転写部70、及び定着装置80を有している。
【0016】
画像形成部40Y,40M,40C,40Kは、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する。ここで、画像形成部40Yは黄色のトナー像を形成し、画像形成部40Mはマゼンダ色のトナー像を形成し、画像形成部40Cはシアン色のトナー像を形成し、画像形成部40Kは黒色のトナー像を形成する。
各画像形成部40Y,40M,40C,40Kは、感光体41を有しており、感光体41の周囲であって矢印Aとして示す回転方向に、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49をその順番で有している。
【0017】
帯電器42は、感光体41を帯電させ、レーザ露光器43は、例えば半導体レーザから出射された露光ビームを感光体41に照射して感光体41上に静電潜像を書込む。
現像器44は、トナー供給のための駆動部(トナー供給ロール等のトナー供給部)46が駆動されてトナーボトル(トナーカートリッジ)45内の収容されているトナーが供給される。現像器44では、現像ロール47によりトナーが感光体41上に搬送されトナーにより静電潜像が可視像化される。また、現像器44は、現像剤の透磁率を検出することによりトナー濃度を検出するトナー濃度センサ(ATC(Automatic Threshold Control)センサ)48を備えている。
【0018】
感光体クリーナ49は、感光体41上の残留トナーを除去する。
一次転写部60は、中間転写ベルト61を挟んで感光体41に対向して配置される複数の一次転写ロール62を含んで構成されている。中間転写ベルト61は、張架ロール63や定速性に優れたモータ(図示せず)などにより駆動される駆動ロール64などの各種ロールによって矢印Bとして示す回転方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。
【0019】
この一次転写部60は、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kにより形成された各色成分トナー像を各一次転写ロール62により中間転写ベルト61に順次転写(一次転写)する。この結果、中間転写ベルト61上には、重畳されたトナー像が形成される。
また、一次転写部60は、画像濃度センサ(ADC(Auto Density Control)センサ)65を備えており、画像濃度センサ65により中間転写ベルト61上に形成した階調補正用(画像濃度制御用)の各階調のパッチ画像(トナー画像、試験画像)の濃度(階調レベル)が検出される。
【0020】
二次転写部70は、中間転写ベルト61上に転写された重畳トナー画像を印刷用紙に一括転写(二次転写)する。この二次転写部70は、中間転写ベルト61のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール71と、バックアップロール72とを含んで構成されている。二次転写ロール71は、中間転写ベルト61を挟んでバックアップロール72に圧接配置されている。さらに二次転写ロール71は接地されてバックアップロール72との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部70は、用紙搬送ロール73により用紙搬送路74上に搬送される印刷用紙上にトナー像を二次転写する。そして、二次転写後の中間転写ベルト61の外周面上に残存しているトナーは、中間転写クリーナ(ベルトクリーナ部)75により除去・回収される。
【0021】
定着装置80は、二次転写された画像を印刷用紙上に定着させる。
駆動制御部31は、各装置又は各部の駆動を制御する。また、画像制御部32は、画像形成に係る制御を行う。
以上のような構成により、画像形成装置30では、制御装置10からの画像データ(各種の処理が施された画像データ)を基に、駆動制御部31及び画像制御部32により画像形成部40Y,40M,40C,40K等の各部を制御する。
【0022】
これにより、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kでは、感光体41は、帯電器42によって表面が帯電された後、レーザ露光器43からの露光ビームの照射により表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器44によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。感光体41上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト61上に一次転写される。
【0023】
トナー像が中間転写ベルト61の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト61は移動してトナー像が二次転写部70に搬送される。二次転写部70では、二次転写ロール71が中間転写ベルト61を介してバックアップロール72に押圧される。このとき、タイミングを合わせて用紙搬送ロール73等により搬送されてきた印刷用紙は、中間転写ベルト61と二次転写ロール71との間に挟み込まれる。これにより、中間転写ベルト61上に担持された未定着トナー像は、印刷用紙上に一括して静電転写される。その後、トナー像が静電転写された印刷用紙は、二次転写ロール71によって中間転写ベルト61から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール71の用紙搬送方向下流側に設けられた定着装置80に搬送される。そして、印刷用紙上に二次転写された画像は、定着装置80にて定着される。
【0024】
以上のような構成の画像形成装置30では、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kにおける感光体41、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49が一体とされたプロセスユニットを構成している。このようなプロセスユニットは、画像形成装置30(プロセスユニットの収容部)に対して着脱自在とされることで交換可能とされている。
【0025】
ところで、このようにプロセスユニットが画像形成装置30から取り外せる構成になっていると、印刷実行中にプロセスユニットが画像形成装置30から取り外れて無くなっているのにもかかわらず(例えば取り外された直後に)、トナーボトル45からトナーがプロセスユニットの収容部に供給されてしまう場合がある。
この場合、そのトナー供給が装置の故障の原因になってしまう恐れがある。例えば、画像形成装置30には、プロセスユニットが取り外されたときに、トナーボトル45からプロセスユニット(現像器44)にトナーを搬送するための搬送路を遮断するシャッターを有するものがある。例えば、図1の画像形成部40Yに代表して示すように、トナー搬送路81における現像器44との接続部にシャッター82を有するものがある。
【0026】
このようなシャッターを有している場合、プロセスユニットが取り外されシャッターが閉じている状態でトナーボトル45からトナー搬送路にトナーが供給されてしまうと、トナー搬送路にトナーが詰まったり、駆動部46の駆動負荷が増大し駆動部46が破損したりしてしまう恐れがある。
なお、プロセスユニットが画像形成装置30との間で通信可能な記憶部等を有することで、プロセスユニットの装着状態を検出することは可能である。しかし、このようにプロセスユニットとの間で通信が可能な画像形成装置30に、前述のような通信機能のないプロセスユニットが装着されてしまうと、やはり、前述のような取り外し時の問題が発生する。
【0027】
例えば、特許文献1乃至6は、プロセスユニットが記憶部を有する技術に関するものであるが、何れの技術でも、記憶部を有しないプロセスユニットが装置に装着されたときの処理内容については言及がない、又は処理内容が明確でない。
これに対して、本実施形態では、以下のような構成及び処理により、画像形成装置30に対して着脱自在とされたプロセスユニットの装着状態を該プロセスユニットの構成(具体的には記憶部の有無)に適合して検出している。
【0028】
図2は、それを実現する画像形成装置30の構成の一例を示す。
図2に示すように、画像形成装置30は、CPU(Central Processing Unit)101、プログラム等記憶部102、一時記憶部120、画素数カウント部103、パッチ画像形成制御部104、通信部105、接続部106、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、報知部109、及び使用履歴情報取得処理部110を有している。
【0029】
プログラム等記憶部102は、電源OFF時にもデータを保持可能な記憶部である。プログラム等記憶部102には、CPU101が各種の処理に使用するプログラム102aや固定データ等が記憶されている。プログラム等記憶部102の好適な例としては、ROM(Read-Only Memory)が挙げられる。また、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性記憶部も挙げられるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0030】
プログラム102aは、画像形成装置30の出荷時当初からプログラム等記憶部102に記憶されているものとすることもできるが、出荷後に使用者等の作業によりCD−ROM等の記憶媒体から読み込まれてプログラム等記憶部102に記憶されたものとすることもできる。
一時記憶部120は、データが書き込み可能となっておりデータを一時的に保持する記憶部である。一時記憶部120の好適な例としては、RAM(Random Access Memory)があるが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0031】
この一時記憶部120は、使用履歴情報記憶部121を有している。使用履歴情報記憶部121には、後述するように、画像形成装置30に装着されているプロセスユニット(特に記憶部を有さないプロセスユニット)の使用履歴情報が記憶される。この使用履歴情報記憶部121を有する一時記憶部120として、EEPROM等の不揮発性記憶部も挙げられるが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0032】
画素数カウント部103は、画像データ中の画像密度をなす画像の画素数(画像データ中のトナーにより画像が形成される領域の画素数)をカウントする。
パッチ画像形成制御部104は、画像濃度センサ65の検出結果を基に、印刷用紙に形成する画像濃度を制御(補正)する。
通信部105は、例えば通信インターフェースであり、画像形成装置30のプロセスユニット収容部に収容されたプロセスユニットの記憶部(例えばICチップ)との間で通信を行う。そのため、画像形成装置30は、プロセスユニット収容部に接続部106(例えばコネクタ)を設けており、接続部106に接続されたプロセスユニット(記憶部)との間で通信部105を介して通信を行う。
【0033】
通信状態判定部107は、通信部105の通信状態を判定する。
プロセスユニット装着状態判定部108は、通信状態判定部107の判定結果を基にプロセスユニットの接続状態を判定する。
報知部109は、音声や表示等により各種の報知を行う。
使用履歴情報取得処理部110は、画像形成装置30に装着されているプロセスユニット(記憶部の有無に問わず)の使用履歴情報を記憶するための処理を行う。
【0034】
CPU101は、プログラム等記憶部102からプログラム102a等を必要に応じて一時記憶部120に読み出して各種の処理を行う。
例えば、前述の画素数カウント部103、パッチ画像形成制御部104、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、及び使用履歴情報取得処理部110は、CPU101の演算処理によりCPU101の機能として実現される。
【0035】
図3は、画素数カウント部103、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、及び使用履歴情報取得処理部110による一連の処理内容の一例を示す。この図3の処理手順を説明しつつ、併せて画素数カウント部103、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、及び使用履歴情報取得処理部110の処理内容も詳述する。
【0036】
図3に示すように、画像形成装置30では、先ず、ステップS10において通信状態判定部107が通信状態を判定する。その後、ステップS30においてプロセスユニット装着状態判定部108がプロセスユニットの装着状態を判定するとともに、ステップS60において使用履歴情報取得処理部110がプロセスユニットの使用履歴情報の記憶処理を行う。
【0037】
図4は、通信状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、先ずステップS11において、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニット(例えば画像形成部40Yのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。
ここで、図5は、画像形成装置30のプロセスユニット収容部に収容されているプロセスユニットとの通信の可否を説明する図である。
【0038】
各画像形成部40Y,40M,40C,40Kのプロセスユニット40a(40a1,40a2,40a3,40a4)は、感光体41、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49により構成されている。
そして、図5(a)に示すように、このようなプロセスユニット40aが記憶部50を有している場合には、通信部105が接続部106を介して記憶部50の情報を取得できるため、通信状態判定部107は、該プロセスユニット40aについて通信可能と判定する。
【0039】
また、図5(b)に示すように、プロセスユニット40aが記憶部50を有さない場合には、画像形成装置側部材30aに設けてある接続部106を介して記憶部50の情報を取得できないため、通信状態判定部107は、該プロセスユニット40aについて通信不可能と判定する。
このような判定処理により、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS12に進む。また、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS13に進む。
【0040】
ステップS12では、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(1)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS14に進む。
ステップS13では、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(1)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS14に進む。
【0041】
ステップS14では、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニット(例えば画像形成部40Mのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS15に進む。また、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS16に進む。
【0042】
ステップS15では、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(2)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS17に進む。
ステップS16では、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(2)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS17では、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニット(例えば画像形成部40Cのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS18に進む。また、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS19に進む。
【0044】
ステップS18では、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(3)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS20に進む。
ステップS19では、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(3)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS20に進む。
【0045】
ステップS20では、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニット(例えば画像形成部40Kのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS21に進む。また、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS22に進む。
【0046】
ステップS21では、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(4)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、該図4(ステップS10)に示す処理を終了する(ステップS10及びステップS60に進む)。
ステップS22では、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(4)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、該図4(ステップS10)に示す処理を終了する(ステップS10及びステップS60に進む)。
【0047】
図6は、プロセスユニットの装着状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、先ずステップS31及びステップS32において、画素数カウント部103は、印刷(1枚の印刷)が実行されると、該印刷に係る画像の画素数をカウントする。
【0048】
続くステップS33において、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS32で画素数カウント部103が取得したカウント値dを画素数積算値Dに加算する(D=D+d)。
続くステップS34において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cに1を加算する(C=C+1)。
【0049】
続くステップS35において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷画像の像密度を算出する。具体的には、プロセスユニット装着状態判定部108は、下記(1)式により像密度Gを算出する。
G=D/C・k ・・・(1)
ここで、kは実験値、計算値、又は理論値により定まる換算係数である。
【0050】
続くステップS36において、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記通信状態の判定処理(図4に示す処理)で取得した各プロセスユニットについての通信状態情報を加算した値(U(1)+U(2)+U(3)+U(4))が4か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、その加算値が4であると判定すると、ステップS37に進む。また、プロセスユニット装着状態判定部108は、その加算値が4以外、すなわち、0、1、2又は3であると判定すると、ステップS48に進む。
【0051】
ステップS37では、プロセスユニット装着状態判定部108は、プロセスユニット有無判定の実行開始(実行間隔)を判定するためのしきい値、すなわち、印刷枚数を基準に階調補正用のパッチ画像の形成及び検出の実行開始を判定するためのしきい値(以下、実行開始判定用しきい値という。)Cthに第1実行開始判定用しきい値Cth1を設定する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS39に進む。
【0052】
ここで、第1実行開始判定用しきい値Cth1は、実験値、経験値、又は理論値により予め設定される値である。
ステップS38では、プロセスユニット装着状態判定部108は、実行開始判定用しきい値Cthに第2実行開始判定用しきい値Cth2を設定する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS39に進む。
【0053】
ここで、第2実行開始判定用しきい値Cth2は、実験値、経験値、又は理論値により予め設定される値である。この第2実行開始判定用しきい値Cth2は、第1実行開始判定用しきい値Cth1のときよりもプロセスユニット有無判定の実行開始のタイミング(パッチ画像の形成及びその検出タイミング)が早くなるように設定されている。具体的には、第2実行開始判定用しきい値Cth2は、第1実行開始判定用しきい値Cth1未満に設定されている。
【0054】
ステップS39では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS34で取得した印刷枚数積算値Cが前記ステップS37及び前記ステップS48の何れかで設定された実行開始判定用しきい値Cth以上か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cが実行開始判定用しきい値Cth以上であると判定すると(C≧Cth)、ステップS40に進む。また、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cが実行開始判定用しきい値Cth未満であると判定すると(C<Cth)、前記ステップS31から再び処理を開始する。
【0055】
ステップS40では、プロセスユニット装着状態判定部108は、プロセスユニット有無判定の実行を開始する。すなわち、プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成制御部104により中間転写ベルト61上に形成されたパッチ画像の検出を開始する。ここで、パッチ画像形成制御部104は、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kを制御して各色のパッチ画像を中間転写ベルト61上に形成しており、プロセスユニット装着状態判定部108は、中間転写ベルト61上に形成された各色のパッチ画像の検出を開始する。
【0056】
続くステップS41において、プロセスユニット装着状態判定部108は、画像濃度センサ65からの、中間転写ベルト61上に形成した各色の第1乃至第4パッチ画像の検出結果(画像濃度)P1乃P4を取得する。さらに、プロセスユニット装着状態判定部108は、画像濃度センサ65からの、中間転写ベルト61のパッチ画像が形成される面(素面)の検出結果(画像濃度)P0も取得する。
【0057】
なお、画像形成装置30は、このようにして検出したパッチ画像を基に、一般的な画像形成装置と同様に、画像データに対して階調補正等の画像処理を施す。すなわち、プロセスユニット装着状態判定部108は、このように階調補正等のためのパッチ画像をプロセスユニットの装着状態判定のために取得し利用している。
続くステップS42において、プロセスユニット装着状態判定部108は、画素数積算値Dを0に設定する(画素数積算値Dを初期化する)。
【0058】
続くステップS43において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cを0に設定する(印刷枚数積算値Cを初期化する)。
続くステップS44において、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第1パッチ画像の検出結果P1と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第1パッチ画像の検出結果P1と同等であると判定すると、ステップS45に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第1パッチ画像の検出結果P1と同等でないと判定すると、ステップS46に進む。
【0059】
ステップS45では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第1プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS46に進む。
ステップS46では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第2パッチ画像の検出結果P2と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第2パッチ画像の検出結果P2と同等であると判定すると、ステップS47に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第2パッチ画像の検出結果P2と同等でないと判定すると、ステップS48に進む。
【0060】
ステップS47では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第2プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS48に進む。
ステップS48では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第3パッチ画像の検出結果P3と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第3パッチ画像の検出結果P3と同等であると判定すると、ステップS49に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第3パッチ画像の検出結果P3と同等でないと判定すると、ステップS50に進む。
【0061】
ステップS49では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第3プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS50に進む。
ステップS50では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第4パッチ画像の検出結果P4と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第4パッチ画像の検出結果P4と同等であると判定すると、ステップS51に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第4パッチ画像の検出結果P4と同等でないと判定すると、該図6に示す処理を終了する。
【0062】
ステップS51では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第4プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、該図6に示す処理を終了する。
なお、前記ステップS35で算出した像密度を基に、前記ステップS39の判定処理で用いる印刷枚数積算値C、すなわち、前記ステップS34で取得される印刷枚数積算値Cを補正しても良い。例えば、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS35で算出した像密度Gを基に、下記(2)式により印刷枚数積算値Cを算出する。
【0063】
C=C・G ・・・(2)
この前記(1)式及びこの(2)式からわかるように、補正後の印刷枚数積算値Cは、画素数積算値D相当になる。
なお、このような補正をした場合には、その補正に応じて第1及び第2実行開始判定用しきい値Cth1、Cth2も変更される。
【0064】
ここで、図7は、像密度、印刷枚数積算値、並びに第1及び第2実行開始判定用しきい値の関係の一例を示す。
図7に示すように、像密度が大きいほど、第1及び第2実行開始判定用しきい値を小さい値に設定する。これにより、像密度が大きいほど、印刷枚数積算値が小さい段階でプロセスユニット有無判定が実行開始されるようになる。
【0065】
これにより、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷画像の像密度を基準に、プロセスユニット有無判定の実行を開始できる。
また、前述の例では、パッチ画像形成面の検出結果とパッチ画像の検出結果とが同等と判定するとプロセスユニットの非装着の報知を行っているが、これに限定されるものではない。すなわち例えば、本実施形態では、パッチ画像の検出結果(画像濃度)が予め設定したしきい値を下回ったと判定したときにプロセスユニットの非装着の報知を行うようにしても良い。
【0066】
図8は、プロセスユニットの使用履歴情報の記憶処理の内容の一例を示すフローチャートである。
なお、この図8に示す処理は、第1プロセスユニットについて行っている処理であり、実際は、同様な処理を第2乃至第3プロセスユニットについても行っている。
図8に示すように、先ずステップS31及びステップS32において、画素数カウント部103は、印刷要求に係る印刷(1枚の印刷)が実行されると、該印刷(1枚の印刷)に係る画像の画素数をカウントする。
【0067】
続くステップS63において、使用履歴情報取得処理部110は、前記ステップS32で画素数カウント部103が取得したカウント値dを画素数積算値Dsに加算する(Ds=Ds+d)。
続くステップS64において、使用履歴情報取得処理部110は、印刷枚数積算値Csに1を加算する(Cs=Cs+1)。
【0068】
続くステップS65において、使用履歴情報取得処理部110は、印刷要求に係る全ての印刷が終了したか否かを判定する。使用履歴情報取得処理部110は、印刷要求に係る全ての印刷が終了したと判定すると、ステップS66に進む。また、使用履歴情報取得処理部110は、印刷要求に係る全ての印刷が終了していないと判定すると、前記ステップS61から再び処理を開始する。
【0069】
ステップS66では、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの通信状態情報U(1)が1か否かを判定する。使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの通信状態情報U(1)が1であると判定すると、すなわち、第1色プロセスユニットが記憶部を有している場合、ステップS67に進む。また、第1色プロセスユニットの通信状態情報U(1)が0であると判定すると、すなわち、第1色プロセスユニットが記憶部を有していない場合、ステップS69に進む。
【0070】
ステップS67では、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの記憶部の画素数積算値Ds(1,2)に画素数積算値Dsを加算する。
続くステップS68において、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの記憶部の印刷枚数積算値Cs(1,2)に印刷枚数積算値Csを加算する。そして、使用履歴情報取得処理部110は、ステップS71に進む。
【0071】
ここで、図9(a)は、第1色プロセスユニット40a1が記憶部(記憶部内の使用履歴情報記憶領域)50を有する構成を示す。このような構成により、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニット40a1の記憶部50に格納されている画素数積算値Ds(1,2)に画素数積算値Dsを加算し、記憶部50に格納されている印刷枚数積算値Cs(1,2)に印刷枚数積算値Csを加算する。
【0072】
また、図9(b)乃至(d)は、第2乃至第3色プロセスユニット40a2,40a3,40a4が記憶部(記憶部内の使用履歴情報記憶領域)50を有する構成を示す。このような構成により、使用履歴情報取得処理部110は、第2乃至第4色プロセスユニット40a2,40a3,40a4の記憶部50に格納されている画素数積算値Ds(2,2)、Ds(3,2)、Ds(4,2)に画素数積算値Dsを加算し、記憶部50に格納されている印刷枚数積算値Cs(2,2)、Cs(3,2)、Cs(4,2)に印刷枚数積算値Csを加算する。
【0073】
ステップS69では、使用履歴情報取得処理部110は、一時記憶部120に設けた使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121の第1使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121aに格納されている画素数積算値Ds(1,1)に画素数積算値Dsを加算する。
続くステップS70において、使用履歴情報取得処理部110は、一時記憶部120に設けた使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121の第1使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121aに格納されている印刷枚数積算値Cs(1,1)に印刷枚数積算値Csを加算する。そして、使用履歴情報取得処理部110は、ステップS71に進む。
【0074】
ここで、図10は、使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121の構成の一例を示す。
図10に示すように、使用履歴情報記憶部121には、第1色プロセスユニット40a1の画素数積算値Ds(1,1)及び印刷枚数積算値Cs(1,1)を記憶する第1使用履歴情報記憶部121aと、第2色プロセスユニット40a2の画素数積算値Ds(2,1)及び印刷枚数積算値Cs(2,1)を記憶する第2使用履歴情報記憶部121bと、第3色プロセスユニット40a3の画素数積算値Ds(3,1)及び印刷枚数積算値Cs(3,1)を記憶する第3使用履歴情報記憶部121cと、第4色プロセスユニット40a4の画素数積算値Ds(4,1)及び印刷枚数積算値Cs(4,1)を記憶する第1使用履歴情報記憶部121dとが設けられている。
【0075】
このような構成により、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニット40a1が記憶部を有していない場合、第1使用履歴情報記憶部121aに格納されている画素数積算値Ds(1,1)及び印刷枚数積算値Cs(1,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csをそれぞれ加算する。
同様にして、使用履歴情報取得処理部110は、第2色プロセスユニット40a2が記憶部を有していない場合、第2使用履歴情報記憶部121bに格納されている画素数積算値Ds(2,1)及び印刷枚数積算値Cs(2,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csをそれぞれ加算する。また、使用履歴情報取得処理部110は、第3色プロセスユニット40a3が記憶部を有していない場合、第3使用履歴情報記憶部121cに格納されている画素数積算値Ds(3,1)及び印刷枚数積算値Cs(3,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csをそれぞれ加算する。また、使用履歴情報取得処理部110は、第4色プロセスユニット40a4が記憶部を有していない場合、第4使用履歴情報記憶部121dに格納されている画素数積算値Ds(4,1)及び印刷枚数積算値Cs(4,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csを加算する。
【0076】
ステップS71では、プロセスユニット装着状態判定部108は、画素数積算値Dsを0に設定する(画素数積算値Dsを初期化する)。
続くステップS72において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Csを0に設定する(印刷枚数積算値Csを初期化する)。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、図8に示す処理を終了する。
【0077】
以上のような構成及び処理により、画像形成装置30は、通信状態判定処理として、各プロセスユニットの通信可否を判定し、通信可能なプロセスユニットについてはその通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)を「1」に設定し、通信できないプロセスユニットについてはその通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)を「0」に設定する(図4)。
【0078】
そして、画像形成装置30は、通信状態判定処理の判定結果を基に、プロセスユニットの装着状態判定処理を行うとともにプロセスユニットの使用履歴情報取得処理を行う(図6、図8)。
すなわち、画像形成装置30は、プロセスユニットの装着状態判定処理では、印刷(1枚の印刷)を実行したとき、該印刷に係る画像の画素数のカウント値dを取得し、取得したカウント値dを画素数積算値Dに加算する(ステップS31乃至ステップS33)。そして、画像形成装置30は、印刷枚数積算値Cに1を加算するとともに、印刷画像の像密度を算出する(ステップS34、ステップS35)。
【0079】
そして、画像形成装置30は、通信状態判定処理で取得した各プロセスユニットについての通信状態情報を加算した値(U(1)+U(2)+U(3)+U(4))が4の場合、実行開始判定用しきい値Cthに第1実行開始判定用しきい値Cth1を設定し、その加算値が4以外の場合、実行開始判定用しきい値Cthに第2実行開始判定用しきい値Cth2を設定する(ステップS36乃至ステップS38)。
【0080】
画像形成装置30は、印刷枚数積算値Cが、このように設定した実行開始判定用しきい値Cth以上になったとき(C≧Cth)、中間転写ベルト61上に形成したパッチ画像を検出し、各色の第1乃至第4パッチ画像の検出結果(画像濃度)P1乃P4、及び中間転写ベルト面(パッチ画像形成面)の検出結果(画像濃度)P0を取得する(ステップS39乃至ステップS41)。それから、画像形成装置30は、画素数積算値Dを0に設定するとともに、印刷枚数積算値Cを0に設定する(ステップS42、ステップS43)。
【0081】
そして、画像形成装置30は、パッチ画像の検出結果に基づくプロセスユニットの非装着の報知を行う。すなわち、画像形成装置30は、パッチ画像形成面の検出結果P0とプロセスユニットに対応するパッチ画像の検出結果とが同等の場合、そのプロセスユニットが装着されていない旨を報知する(ステップS44乃至ステップS51)。
なお、このとき、画像形成装置30は、検出したパッチ画像を基に、一般的な画像形成装置と同様に、画像データに対して階調補正等の画像処理を施している。
【0082】
以上のプロセスユニットの装着状態判定処理では、4個のプロセスユニットのうちの少なくとも1個のプロセスユニットと通信ができないときに実行開始判定用しきい値Cthに設定される第2実行開始判定用しきい値Cth2は、第1実行開始判定用しきい値Cth1のときよりもプロセスユニット有無判定の実行開始のタイミングが早くなるような値になっている。
【0083】
そのため、画像形成装置30は、4個のプロセスユニットのうちの少なくとも1個のプロセスユニットと通信できない状態で印刷枚数積算値Cが実行開始判定用しきい値Cth以上になったときには、4個のプロセスユニット全てと通信できるときよりも早いタイミングで各色の第1乃至第4パッチ画像及び中間転写ベルト面(パッチ画像形成面)を検出し、その検出結果を基にプロセスユニットの非装着の報知を行っている。
【0084】
また、画像形成装置30は、プロセスユニットの使用履歴情報取得処理では、印刷要求に係る印刷(1枚の印刷)を実行したとき、該印刷(1枚の印刷)に係る画像の画素数のカウント値dを取得し、取得したカウント値dを画素数積算値Dsに加算する(ステップS61乃至ステップS63)。そして、画像形成装置30は、印刷枚数積算値Csに1を加算する(ステップS64)。
【0085】
そして、画像形成装置30は、印刷要求に係る全ての印刷が終了したとき、各プロセスユニットの使用履歴情報をプロセスユニット40aの記憶部50又は該装置30の使用履歴情報記憶部121に記憶する(ステップS65乃至ステップS70)。すなわち、画像形成装置30は、通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)が1と判定したプロセスユニット40aについて、そのプロセスユニット40aの記憶部50に格納されている画素数積算値Ds(1乃至4,2)に画素数積算値Dsを加算するとともに、記憶部50に格納されている印刷枚数積算値Cs(1乃至4,2)に印刷枚数積算値Csを加算する(ステップS66乃至ステップS68)。一方、画像形成装置30は、通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)が0と判定したプロセスユニット40aについて、該装置30の使用履歴情報記憶部121に格納されている画素数積算値Ds(1乃至4,1)に画素数積算値Dsを加算するとともに、使用履歴情報記憶部121に格納されている印刷枚数積算値Cs(1乃至4,1)に印刷枚数積算値Csを加算する(ステップS66、ステップS69、ステップS70)。そして、画像形成装置30は、画素数積算値Dsを0に設定するとともに、印刷枚数積算値Csを0に設定する(ステップS71、ステップS72)。
【0086】
ここで、図11を用いて、階調補正用のパッチ画像を通常の形成タイミングで形成した結果を基にプロセスユニットの装着状態を検出する場合を比較例として説明する。
図11(a)では、本実施形態の例であり、4個のプロセスユニットのうち少なくとも1個のプロセスユニットが記憶部を有してなく、通常よりも、すなわち4個のプロセスユニット全てが記憶部を有しているときよりもパッチ画像の検出タイミングが早くなっている。
【0087】
また、図11(b)では、本実施形態の比較例であり、通常のタイミングでパッチ画像を検出している。
図11(a)と(b)とを比較すると、本実施形態では、パッチ画像の検出間隔が通常のパッチ画像のものよりも短くなっているため、記憶部を有しないプロセスユニットの早期検出が可能になる。
【0088】
以上のように、本実施形態では、画像形成装置30は、記憶部を有しないプロセスユニット40aについても装置からの取り外しを早期に検出できるため、トナー搬送路にトナーが詰まったり、駆動部46の駆動負荷が増大し駆動部46が破損したりしてしまうのを防止する。
例えば、画像形成装置30の同梱の4個のプロセスユニット40aが記憶部を有してなく、その後に交換されたプロセスユニット40aが記憶部を有しているような場合も想定される。このような場合、画像形成装置30には、記憶部を有するプロセスユニット40aと、記憶部を有してないプロセスユニット40aとが混在することになる。
【0089】
このような場合には、画像形成装置30は、記憶部を有するプロセスユニット40aについては記憶部との通信によりその装着の有無を検出し、記憶部を有しないプロセスユニット40aについてはパッチ画像の検出結果を基にその装着の有無を早期検出できるようになる。
なお、記憶部を有するプロセスユニット40aに対して行う記憶部との通信による装着の有無の検出は、例えば、プロセスユニット装着状態判定部108が前記図6の処理とは別の処理により行っても良いが、別途設けた判定部により行っても良い。
【0090】
さらに、本実施形態では、画像形成装置30は、通常備えている画像濃度センサ65の検出結果を基に、記憶部を有してないプロセスユニット40aの取り外しを検出している。
これにより、画像形成装置30がプロセスユニット40aの取り外しを検出するために別途センサを備える必要がないため、画像形成装置30やプロセスユニット40aは、コストを抑えられ小型化されたものになる。
【0091】
なお、本実施形態では、プロセスユニット40aは、例えば、着脱部を実現している。また、画像濃度センサ65は、例えば、画像濃度検出部を実現している。また、プロセスユニット装着状態判定部108は、例えば、判定実行手段を実現している。また、通信部105は、例えば、通信手段を実現している。また、プロセスユニット装着状態判定部108のステップS38の処理は、例えば、設定手段を実現している。
(本実施形態の変形例)
なお、前述の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0092】
すなわち、本実施形態では、感光体41上に形成されるパッチ画像の検出結果を基に、プロセスユニット40aの装着の有無を判定しても良い。
また、本実施形態では、プロセスユニット40aが装着されていないことを検出した場合、現像器44にトナーを供給する駆動部46の駆動を停止させても良い。
また、本実施形態では、印刷枚数の他に、トナー使用量や現像器44にトナーを供給する駆動部46の駆動時間を、プロセスユニット有無判定の実行間隔の基準にしても良い。
【符号の説明】
【0093】
30 画像形成装置、40a プロセスユニット、40Y,40M,40C,40K 画像形成部、44 現像器、65 画像濃度センサ、104 パッチ画像形成制御部、105 通信部、107 通信状態判定部、108 プロセスユニット装着状態判定部、109 報知部、110 使用履歴情報取得処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、現像装置着脱時に開閉するドアが開いている場合、現像装置の記憶手段にアクセスして現像装置の着脱を判断することが開示されている。
特許文献2には、現像器の記憶手段に記憶された総印字枚数情報を基に、濃度測定用トナー像の測定結果を基に画像形成条件を制御する画像濃度調整手段の動作間隔を調整することが開示されている。
【0003】
特許文献3には、着脱自在な第1及び第2の画像形成ユニットを有する画像形成装置であって、第1の画像形成ユニットが有するユニット記憶部に記憶された第1の情報が第1の画像形成ユニットの初期調整が完了していないことを示し、第2の画像形成ユニットについての本体記憶部に記憶された第2の情報が第2の画像形成ユニットが未使用状態に相当することを示す場合に、第1及び第2の画像形成ユニットに初期調整を実行させることが開示されている。
【0004】
特許文献4には、メモリ手段と、現像剤と、現像剤におけるトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段とを含み、着脱可能に構成されたプロセスカートリッジを用いて画像形成処理を行う画像形成装置であって、メモリ手段との通信状態が正常か否かを検知する通信状態検知手段の検知結果及びトナー濃度検出手段の検出結果が正常か否かを検知する濃度取得手段の検知結果を基に、プロセスカートリッジの状態を判定することが開示されている。
【0005】
特許文献5には、カートリッジにおける不揮発メモリの有無を判別するカートリッジメモリ判別手段と、カートリッジにおける消耗材の消耗量を算出してカートリッジの不揮発メモリに保存させる消耗量算出保存手段とが設けられている画像形成装置が開示されている。
特許文献6には、カートリッジ有無検出手段でトナーカートリッジが有ると判断し、画像形成を行う際に画像形成に関する値をカウントするカウント手段のカウントした値が所定値を超え、かつ読取装置によりトナーカートリッジが備える記憶装置から所定のデータが読み取れない場合には、その他のトナーカートリッジに対応した制御を行い、その他の場合には、純正のトナーカートリッジに対応した制御を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−29490号公報
【特許文献2】特開平10−186769号公報
【特許文献3】特開2009−53514号公報
【特許文献4】特開2003−122202号公報
【特許文献5】特開2007−264591号公報
【特許文献6】特開2008−129056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、プロセスユニットの装着の有無の判定を不用意に行うことを防止しつつ、画像形成装置と通信できないプロセスユニットの装着の有無の早期検出を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部と、前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部と、予め設定される実行間隔で、前記画像濃度検出部の検出結果を基に、前記画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部の装着の有無の判定を実行する判定実行手段と、前記着脱部との間で通信を行う通信手段と、前記通信手段が通信できない場合、通信できる場合よりも前記実行間隔を短く設定する設定手段と、を有する画像形成装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1の記載において、前記通信手段は、前記着脱部が有する記憶部との通信を行う。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の記載において、前記現像装置にトナーを供給する供給路と、前記着脱部が装着されていない場合、前記供給路を遮断する遮断部と、を有する。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れか1項の記載において、前記通信手段が前記着脱部との間で通信できない場合、該着脱部の使用履歴を記憶する使用履歴記憶部を有する。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の何れか1項の記載において、前記実行間隔は、印刷枚数、トナー使用量、又は現像装置にトナーを供給する駆動部の駆動時間が基準である。
【0011】
請求項6に係る発明は、電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部との間で通信を行う通信ステップと、前記通信ステップで通信できない場合、通信できる場合よりも予め設定される実行間隔を短く設定する設定ステップと、前記予め設定される実行間隔で、前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部の検出結果を基に、前記着脱部の前記画像形成装置への装着の有無の判定を実行する判定ステップと、をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な制御プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、6に係る発明によれば、着脱部の装着の有無の判定を不用意に行うことを防止しつつ、画像形成装置と通信できない着脱部の装着の有無の早期検出が可能になる。
請求項2に係る発明によれば、記憶部を有しない着脱部の装着の有無の早期検出が可能になる。
請求項3に係る発明によれば、着脱部が装着されていないと判定実行手段が判定したときに現像装置へのトナー供給を停止することで、遮断された供給路にトナーが供給されてしまうのを防止できる。
【0013】
請求項4に係る発明によれば、着脱部の使用履歴を装置側で管理できる。
請求項5に係る発明によれば、印刷枚数、トナー使用量、又は現像装置にトナーを供給する駆動部の駆動時間を基準に行う画像の濃度制御と、着脱部の装着有無判定との両立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【図2】画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置における一連の処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図4】通信状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図5】画像形成装置のプロセスユニット収容部に収容されているプロセスユニットとの通信の可否を説明する図である。
【図6】プロセスユニットの装着状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図7】像密度、印刷枚数積算値、並びに第1及び第2実行開始判定用しきい値の関係の一例を示す図である。
【図8】プロセスユニットの使用履歴情報の記憶処理の内容の一例を示すフローチャートである。
【図9】記憶部を有する各プロセスユニットの構成の一例を示す図である。
【図10】画像形成装置の使用履歴情報記憶部の構成の一例を示す図である。
【図11】パッチ検出間隔について本実施形態とその比較例との比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態は、印刷媒体である印刷用紙に画像を形成する画像形成装置である。
図1は、画像形成装置30の構成の一例を示す。
図1に示すように、画像形成装置30は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置30である。この画像形成装置30は、駆動制御部31、画像制御部32、画像形成部40Y,40M,40C,40K、一次転写部60、二次転写部70、及び定着装置80を有している。
【0016】
画像形成部40Y,40M,40C,40Kは、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する。ここで、画像形成部40Yは黄色のトナー像を形成し、画像形成部40Mはマゼンダ色のトナー像を形成し、画像形成部40Cはシアン色のトナー像を形成し、画像形成部40Kは黒色のトナー像を形成する。
各画像形成部40Y,40M,40C,40Kは、感光体41を有しており、感光体41の周囲であって矢印Aとして示す回転方向に、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49をその順番で有している。
【0017】
帯電器42は、感光体41を帯電させ、レーザ露光器43は、例えば半導体レーザから出射された露光ビームを感光体41に照射して感光体41上に静電潜像を書込む。
現像器44は、トナー供給のための駆動部(トナー供給ロール等のトナー供給部)46が駆動されてトナーボトル(トナーカートリッジ)45内の収容されているトナーが供給される。現像器44では、現像ロール47によりトナーが感光体41上に搬送されトナーにより静電潜像が可視像化される。また、現像器44は、現像剤の透磁率を検出することによりトナー濃度を検出するトナー濃度センサ(ATC(Automatic Threshold Control)センサ)48を備えている。
【0018】
感光体クリーナ49は、感光体41上の残留トナーを除去する。
一次転写部60は、中間転写ベルト61を挟んで感光体41に対向して配置される複数の一次転写ロール62を含んで構成されている。中間転写ベルト61は、張架ロール63や定速性に優れたモータ(図示せず)などにより駆動される駆動ロール64などの各種ロールによって矢印Bとして示す回転方向に所定の速度で循環駆動(回動)されている。
【0019】
この一次転写部60は、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kにより形成された各色成分トナー像を各一次転写ロール62により中間転写ベルト61に順次転写(一次転写)する。この結果、中間転写ベルト61上には、重畳されたトナー像が形成される。
また、一次転写部60は、画像濃度センサ(ADC(Auto Density Control)センサ)65を備えており、画像濃度センサ65により中間転写ベルト61上に形成した階調補正用(画像濃度制御用)の各階調のパッチ画像(トナー画像、試験画像)の濃度(階調レベル)が検出される。
【0020】
二次転写部70は、中間転写ベルト61上に転写された重畳トナー画像を印刷用紙に一括転写(二次転写)する。この二次転写部70は、中間転写ベルト61のトナー像担持面側に配置される二次転写ロール71と、バックアップロール72とを含んで構成されている。二次転写ロール71は、中間転写ベルト61を挟んでバックアップロール72に圧接配置されている。さらに二次転写ロール71は接地されてバックアップロール72との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部70は、用紙搬送ロール73により用紙搬送路74上に搬送される印刷用紙上にトナー像を二次転写する。そして、二次転写後の中間転写ベルト61の外周面上に残存しているトナーは、中間転写クリーナ(ベルトクリーナ部)75により除去・回収される。
【0021】
定着装置80は、二次転写された画像を印刷用紙上に定着させる。
駆動制御部31は、各装置又は各部の駆動を制御する。また、画像制御部32は、画像形成に係る制御を行う。
以上のような構成により、画像形成装置30では、制御装置10からの画像データ(各種の処理が施された画像データ)を基に、駆動制御部31及び画像制御部32により画像形成部40Y,40M,40C,40K等の各部を制御する。
【0022】
これにより、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kでは、感光体41は、帯電器42によって表面が帯電された後、レーザ露光器43からの露光ビームの照射により表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器44によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。感光体41上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト61上に一次転写される。
【0023】
トナー像が中間転写ベルト61の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト61は移動してトナー像が二次転写部70に搬送される。二次転写部70では、二次転写ロール71が中間転写ベルト61を介してバックアップロール72に押圧される。このとき、タイミングを合わせて用紙搬送ロール73等により搬送されてきた印刷用紙は、中間転写ベルト61と二次転写ロール71との間に挟み込まれる。これにより、中間転写ベルト61上に担持された未定着トナー像は、印刷用紙上に一括して静電転写される。その後、トナー像が静電転写された印刷用紙は、二次転写ロール71によって中間転写ベルト61から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール71の用紙搬送方向下流側に設けられた定着装置80に搬送される。そして、印刷用紙上に二次転写された画像は、定着装置80にて定着される。
【0024】
以上のような構成の画像形成装置30では、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kにおける感光体41、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49が一体とされたプロセスユニットを構成している。このようなプロセスユニットは、画像形成装置30(プロセスユニットの収容部)に対して着脱自在とされることで交換可能とされている。
【0025】
ところで、このようにプロセスユニットが画像形成装置30から取り外せる構成になっていると、印刷実行中にプロセスユニットが画像形成装置30から取り外れて無くなっているのにもかかわらず(例えば取り外された直後に)、トナーボトル45からトナーがプロセスユニットの収容部に供給されてしまう場合がある。
この場合、そのトナー供給が装置の故障の原因になってしまう恐れがある。例えば、画像形成装置30には、プロセスユニットが取り外されたときに、トナーボトル45からプロセスユニット(現像器44)にトナーを搬送するための搬送路を遮断するシャッターを有するものがある。例えば、図1の画像形成部40Yに代表して示すように、トナー搬送路81における現像器44との接続部にシャッター82を有するものがある。
【0026】
このようなシャッターを有している場合、プロセスユニットが取り外されシャッターが閉じている状態でトナーボトル45からトナー搬送路にトナーが供給されてしまうと、トナー搬送路にトナーが詰まったり、駆動部46の駆動負荷が増大し駆動部46が破損したりしてしまう恐れがある。
なお、プロセスユニットが画像形成装置30との間で通信可能な記憶部等を有することで、プロセスユニットの装着状態を検出することは可能である。しかし、このようにプロセスユニットとの間で通信が可能な画像形成装置30に、前述のような通信機能のないプロセスユニットが装着されてしまうと、やはり、前述のような取り外し時の問題が発生する。
【0027】
例えば、特許文献1乃至6は、プロセスユニットが記憶部を有する技術に関するものであるが、何れの技術でも、記憶部を有しないプロセスユニットが装置に装着されたときの処理内容については言及がない、又は処理内容が明確でない。
これに対して、本実施形態では、以下のような構成及び処理により、画像形成装置30に対して着脱自在とされたプロセスユニットの装着状態を該プロセスユニットの構成(具体的には記憶部の有無)に適合して検出している。
【0028】
図2は、それを実現する画像形成装置30の構成の一例を示す。
図2に示すように、画像形成装置30は、CPU(Central Processing Unit)101、プログラム等記憶部102、一時記憶部120、画素数カウント部103、パッチ画像形成制御部104、通信部105、接続部106、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、報知部109、及び使用履歴情報取得処理部110を有している。
【0029】
プログラム等記憶部102は、電源OFF時にもデータを保持可能な記憶部である。プログラム等記憶部102には、CPU101が各種の処理に使用するプログラム102aや固定データ等が記憶されている。プログラム等記憶部102の好適な例としては、ROM(Read-Only Memory)が挙げられる。また、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性記憶部も挙げられるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0030】
プログラム102aは、画像形成装置30の出荷時当初からプログラム等記憶部102に記憶されているものとすることもできるが、出荷後に使用者等の作業によりCD−ROM等の記憶媒体から読み込まれてプログラム等記憶部102に記憶されたものとすることもできる。
一時記憶部120は、データが書き込み可能となっておりデータを一時的に保持する記憶部である。一時記憶部120の好適な例としては、RAM(Random Access Memory)があるが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0031】
この一時記憶部120は、使用履歴情報記憶部121を有している。使用履歴情報記憶部121には、後述するように、画像形成装置30に装着されているプロセスユニット(特に記憶部を有さないプロセスユニット)の使用履歴情報が記憶される。この使用履歴情報記憶部121を有する一時記憶部120として、EEPROM等の不揮発性記憶部も挙げられるが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0032】
画素数カウント部103は、画像データ中の画像密度をなす画像の画素数(画像データ中のトナーにより画像が形成される領域の画素数)をカウントする。
パッチ画像形成制御部104は、画像濃度センサ65の検出結果を基に、印刷用紙に形成する画像濃度を制御(補正)する。
通信部105は、例えば通信インターフェースであり、画像形成装置30のプロセスユニット収容部に収容されたプロセスユニットの記憶部(例えばICチップ)との間で通信を行う。そのため、画像形成装置30は、プロセスユニット収容部に接続部106(例えばコネクタ)を設けており、接続部106に接続されたプロセスユニット(記憶部)との間で通信部105を介して通信を行う。
【0033】
通信状態判定部107は、通信部105の通信状態を判定する。
プロセスユニット装着状態判定部108は、通信状態判定部107の判定結果を基にプロセスユニットの接続状態を判定する。
報知部109は、音声や表示等により各種の報知を行う。
使用履歴情報取得処理部110は、画像形成装置30に装着されているプロセスユニット(記憶部の有無に問わず)の使用履歴情報を記憶するための処理を行う。
【0034】
CPU101は、プログラム等記憶部102からプログラム102a等を必要に応じて一時記憶部120に読み出して各種の処理を行う。
例えば、前述の画素数カウント部103、パッチ画像形成制御部104、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、及び使用履歴情報取得処理部110は、CPU101の演算処理によりCPU101の機能として実現される。
【0035】
図3は、画素数カウント部103、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、及び使用履歴情報取得処理部110による一連の処理内容の一例を示す。この図3の処理手順を説明しつつ、併せて画素数カウント部103、通信状態判定部107、プロセスユニット装着状態判定部108、及び使用履歴情報取得処理部110の処理内容も詳述する。
【0036】
図3に示すように、画像形成装置30では、先ず、ステップS10において通信状態判定部107が通信状態を判定する。その後、ステップS30においてプロセスユニット装着状態判定部108がプロセスユニットの装着状態を判定するとともに、ステップS60において使用履歴情報取得処理部110がプロセスユニットの使用履歴情報の記憶処理を行う。
【0037】
図4は、通信状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、先ずステップS11において、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニット(例えば画像形成部40Yのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。
ここで、図5は、画像形成装置30のプロセスユニット収容部に収容されているプロセスユニットとの通信の可否を説明する図である。
【0038】
各画像形成部40Y,40M,40C,40Kのプロセスユニット40a(40a1,40a2,40a3,40a4)は、感光体41、帯電器42、レーザ露光器43、現像器44、及び感光体クリーナ49により構成されている。
そして、図5(a)に示すように、このようなプロセスユニット40aが記憶部50を有している場合には、通信部105が接続部106を介して記憶部50の情報を取得できるため、通信状態判定部107は、該プロセスユニット40aについて通信可能と判定する。
【0039】
また、図5(b)に示すように、プロセスユニット40aが記憶部50を有さない場合には、画像形成装置側部材30aに設けてある接続部106を介して記憶部50の情報を取得できないため、通信状態判定部107は、該プロセスユニット40aについて通信不可能と判定する。
このような判定処理により、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS12に進む。また、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS13に進む。
【0040】
ステップS12では、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(1)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS14に進む。
ステップS13では、通信状態判定部107は、第1色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(1)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS14に進む。
【0041】
ステップS14では、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニット(例えば画像形成部40Mのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS15に進む。また、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS16に進む。
【0042】
ステップS15では、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(2)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS17に進む。
ステップS16では、通信状態判定部107は、第2色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(2)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS17では、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニット(例えば画像形成部40Cのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS18に進む。また、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS19に進む。
【0044】
ステップS18では、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(3)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS20に進む。
ステップS19では、通信状態判定部107は、第3色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(3)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、ステップS20に進む。
【0045】
ステップS20では、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニット(例えば画像形成部40Kのプロセスユニット)と通信可能か否を判定する。通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットと通信可能と判定すると、ステップS21に進む。また、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットと通信不可能と判定すると、ステップS22に進む。
【0046】
ステップS21では、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(4)を「1」に設定する。そして、通信状態判定部107は、該図4(ステップS10)に示す処理を終了する(ステップS10及びステップS60に進む)。
ステップS22では、通信状態判定部107は、第4色プロセスユニットの通信状態情報(例えばフラグ)U(4)を「0」に設定する。そして、通信状態判定部107は、該図4(ステップS10)に示す処理を終了する(ステップS10及びステップS60に進む)。
【0047】
図6は、プロセスユニットの装着状態を判定する処理内容の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、先ずステップS31及びステップS32において、画素数カウント部103は、印刷(1枚の印刷)が実行されると、該印刷に係る画像の画素数をカウントする。
【0048】
続くステップS33において、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS32で画素数カウント部103が取得したカウント値dを画素数積算値Dに加算する(D=D+d)。
続くステップS34において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cに1を加算する(C=C+1)。
【0049】
続くステップS35において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷画像の像密度を算出する。具体的には、プロセスユニット装着状態判定部108は、下記(1)式により像密度Gを算出する。
G=D/C・k ・・・(1)
ここで、kは実験値、計算値、又は理論値により定まる換算係数である。
【0050】
続くステップS36において、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記通信状態の判定処理(図4に示す処理)で取得した各プロセスユニットについての通信状態情報を加算した値(U(1)+U(2)+U(3)+U(4))が4か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、その加算値が4であると判定すると、ステップS37に進む。また、プロセスユニット装着状態判定部108は、その加算値が4以外、すなわち、0、1、2又は3であると判定すると、ステップS48に進む。
【0051】
ステップS37では、プロセスユニット装着状態判定部108は、プロセスユニット有無判定の実行開始(実行間隔)を判定するためのしきい値、すなわち、印刷枚数を基準に階調補正用のパッチ画像の形成及び検出の実行開始を判定するためのしきい値(以下、実行開始判定用しきい値という。)Cthに第1実行開始判定用しきい値Cth1を設定する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS39に進む。
【0052】
ここで、第1実行開始判定用しきい値Cth1は、実験値、経験値、又は理論値により予め設定される値である。
ステップS38では、プロセスユニット装着状態判定部108は、実行開始判定用しきい値Cthに第2実行開始判定用しきい値Cth2を設定する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS39に進む。
【0053】
ここで、第2実行開始判定用しきい値Cth2は、実験値、経験値、又は理論値により予め設定される値である。この第2実行開始判定用しきい値Cth2は、第1実行開始判定用しきい値Cth1のときよりもプロセスユニット有無判定の実行開始のタイミング(パッチ画像の形成及びその検出タイミング)が早くなるように設定されている。具体的には、第2実行開始判定用しきい値Cth2は、第1実行開始判定用しきい値Cth1未満に設定されている。
【0054】
ステップS39では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS34で取得した印刷枚数積算値Cが前記ステップS37及び前記ステップS48の何れかで設定された実行開始判定用しきい値Cth以上か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cが実行開始判定用しきい値Cth以上であると判定すると(C≧Cth)、ステップS40に進む。また、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cが実行開始判定用しきい値Cth未満であると判定すると(C<Cth)、前記ステップS31から再び処理を開始する。
【0055】
ステップS40では、プロセスユニット装着状態判定部108は、プロセスユニット有無判定の実行を開始する。すなわち、プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成制御部104により中間転写ベルト61上に形成されたパッチ画像の検出を開始する。ここで、パッチ画像形成制御部104は、各画像形成部40Y,40M,40C,40Kを制御して各色のパッチ画像を中間転写ベルト61上に形成しており、プロセスユニット装着状態判定部108は、中間転写ベルト61上に形成された各色のパッチ画像の検出を開始する。
【0056】
続くステップS41において、プロセスユニット装着状態判定部108は、画像濃度センサ65からの、中間転写ベルト61上に形成した各色の第1乃至第4パッチ画像の検出結果(画像濃度)P1乃P4を取得する。さらに、プロセスユニット装着状態判定部108は、画像濃度センサ65からの、中間転写ベルト61のパッチ画像が形成される面(素面)の検出結果(画像濃度)P0も取得する。
【0057】
なお、画像形成装置30は、このようにして検出したパッチ画像を基に、一般的な画像形成装置と同様に、画像データに対して階調補正等の画像処理を施す。すなわち、プロセスユニット装着状態判定部108は、このように階調補正等のためのパッチ画像をプロセスユニットの装着状態判定のために取得し利用している。
続くステップS42において、プロセスユニット装着状態判定部108は、画素数積算値Dを0に設定する(画素数積算値Dを初期化する)。
【0058】
続くステップS43において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Cを0に設定する(印刷枚数積算値Cを初期化する)。
続くステップS44において、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第1パッチ画像の検出結果P1と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第1パッチ画像の検出結果P1と同等であると判定すると、ステップS45に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第1パッチ画像の検出結果P1と同等でないと判定すると、ステップS46に進む。
【0059】
ステップS45では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第1プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS46に進む。
ステップS46では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第2パッチ画像の検出結果P2と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第2パッチ画像の検出結果P2と同等であると判定すると、ステップS47に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第2パッチ画像の検出結果P2と同等でないと判定すると、ステップS48に進む。
【0060】
ステップS47では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第2プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS48に進む。
ステップS48では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第3パッチ画像の検出結果P3と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第3パッチ画像の検出結果P3と同等であると判定すると、ステップS49に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第3パッチ画像の検出結果P3と同等でないと判定すると、ステップS50に進む。
【0061】
ステップS49では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第3プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、ステップS50に進む。
ステップS50では、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS41で取得したパッチ画像形成面の検出結果P0が第4パッチ画像の検出結果P4と同等か否かを判定する。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第4パッチ画像の検出結果P4と同等であると判定すると、ステップS51に進む。プロセスユニット装着状態判定部108は、パッチ画像形成面の検出結果P0が第4パッチ画像の検出結果P4と同等でないと判定すると、該図6に示す処理を終了する。
【0062】
ステップS51では、プロセスユニット装着状態判定部108は、第4プロセスユニットが装着されていない旨を報知部109により報知する。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、該図6に示す処理を終了する。
なお、前記ステップS35で算出した像密度を基に、前記ステップS39の判定処理で用いる印刷枚数積算値C、すなわち、前記ステップS34で取得される印刷枚数積算値Cを補正しても良い。例えば、プロセスユニット装着状態判定部108は、前記ステップS35で算出した像密度Gを基に、下記(2)式により印刷枚数積算値Cを算出する。
【0063】
C=C・G ・・・(2)
この前記(1)式及びこの(2)式からわかるように、補正後の印刷枚数積算値Cは、画素数積算値D相当になる。
なお、このような補正をした場合には、その補正に応じて第1及び第2実行開始判定用しきい値Cth1、Cth2も変更される。
【0064】
ここで、図7は、像密度、印刷枚数積算値、並びに第1及び第2実行開始判定用しきい値の関係の一例を示す。
図7に示すように、像密度が大きいほど、第1及び第2実行開始判定用しきい値を小さい値に設定する。これにより、像密度が大きいほど、印刷枚数積算値が小さい段階でプロセスユニット有無判定が実行開始されるようになる。
【0065】
これにより、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷画像の像密度を基準に、プロセスユニット有無判定の実行を開始できる。
また、前述の例では、パッチ画像形成面の検出結果とパッチ画像の検出結果とが同等と判定するとプロセスユニットの非装着の報知を行っているが、これに限定されるものではない。すなわち例えば、本実施形態では、パッチ画像の検出結果(画像濃度)が予め設定したしきい値を下回ったと判定したときにプロセスユニットの非装着の報知を行うようにしても良い。
【0066】
図8は、プロセスユニットの使用履歴情報の記憶処理の内容の一例を示すフローチャートである。
なお、この図8に示す処理は、第1プロセスユニットについて行っている処理であり、実際は、同様な処理を第2乃至第3プロセスユニットについても行っている。
図8に示すように、先ずステップS31及びステップS32において、画素数カウント部103は、印刷要求に係る印刷(1枚の印刷)が実行されると、該印刷(1枚の印刷)に係る画像の画素数をカウントする。
【0067】
続くステップS63において、使用履歴情報取得処理部110は、前記ステップS32で画素数カウント部103が取得したカウント値dを画素数積算値Dsに加算する(Ds=Ds+d)。
続くステップS64において、使用履歴情報取得処理部110は、印刷枚数積算値Csに1を加算する(Cs=Cs+1)。
【0068】
続くステップS65において、使用履歴情報取得処理部110は、印刷要求に係る全ての印刷が終了したか否かを判定する。使用履歴情報取得処理部110は、印刷要求に係る全ての印刷が終了したと判定すると、ステップS66に進む。また、使用履歴情報取得処理部110は、印刷要求に係る全ての印刷が終了していないと判定すると、前記ステップS61から再び処理を開始する。
【0069】
ステップS66では、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの通信状態情報U(1)が1か否かを判定する。使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの通信状態情報U(1)が1であると判定すると、すなわち、第1色プロセスユニットが記憶部を有している場合、ステップS67に進む。また、第1色プロセスユニットの通信状態情報U(1)が0であると判定すると、すなわち、第1色プロセスユニットが記憶部を有していない場合、ステップS69に進む。
【0070】
ステップS67では、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの記憶部の画素数積算値Ds(1,2)に画素数積算値Dsを加算する。
続くステップS68において、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニットの記憶部の印刷枚数積算値Cs(1,2)に印刷枚数積算値Csを加算する。そして、使用履歴情報取得処理部110は、ステップS71に進む。
【0071】
ここで、図9(a)は、第1色プロセスユニット40a1が記憶部(記憶部内の使用履歴情報記憶領域)50を有する構成を示す。このような構成により、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニット40a1の記憶部50に格納されている画素数積算値Ds(1,2)に画素数積算値Dsを加算し、記憶部50に格納されている印刷枚数積算値Cs(1,2)に印刷枚数積算値Csを加算する。
【0072】
また、図9(b)乃至(d)は、第2乃至第3色プロセスユニット40a2,40a3,40a4が記憶部(記憶部内の使用履歴情報記憶領域)50を有する構成を示す。このような構成により、使用履歴情報取得処理部110は、第2乃至第4色プロセスユニット40a2,40a3,40a4の記憶部50に格納されている画素数積算値Ds(2,2)、Ds(3,2)、Ds(4,2)に画素数積算値Dsを加算し、記憶部50に格納されている印刷枚数積算値Cs(2,2)、Cs(3,2)、Cs(4,2)に印刷枚数積算値Csを加算する。
【0073】
ステップS69では、使用履歴情報取得処理部110は、一時記憶部120に設けた使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121の第1使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121aに格納されている画素数積算値Ds(1,1)に画素数積算値Dsを加算する。
続くステップS70において、使用履歴情報取得処理部110は、一時記憶部120に設けた使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121の第1使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121aに格納されている印刷枚数積算値Cs(1,1)に印刷枚数積算値Csを加算する。そして、使用履歴情報取得処理部110は、ステップS71に進む。
【0074】
ここで、図10は、使用履歴情報記憶部(使用履歴情報記憶領域)121の構成の一例を示す。
図10に示すように、使用履歴情報記憶部121には、第1色プロセスユニット40a1の画素数積算値Ds(1,1)及び印刷枚数積算値Cs(1,1)を記憶する第1使用履歴情報記憶部121aと、第2色プロセスユニット40a2の画素数積算値Ds(2,1)及び印刷枚数積算値Cs(2,1)を記憶する第2使用履歴情報記憶部121bと、第3色プロセスユニット40a3の画素数積算値Ds(3,1)及び印刷枚数積算値Cs(3,1)を記憶する第3使用履歴情報記憶部121cと、第4色プロセスユニット40a4の画素数積算値Ds(4,1)及び印刷枚数積算値Cs(4,1)を記憶する第1使用履歴情報記憶部121dとが設けられている。
【0075】
このような構成により、使用履歴情報取得処理部110は、第1色プロセスユニット40a1が記憶部を有していない場合、第1使用履歴情報記憶部121aに格納されている画素数積算値Ds(1,1)及び印刷枚数積算値Cs(1,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csをそれぞれ加算する。
同様にして、使用履歴情報取得処理部110は、第2色プロセスユニット40a2が記憶部を有していない場合、第2使用履歴情報記憶部121bに格納されている画素数積算値Ds(2,1)及び印刷枚数積算値Cs(2,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csをそれぞれ加算する。また、使用履歴情報取得処理部110は、第3色プロセスユニット40a3が記憶部を有していない場合、第3使用履歴情報記憶部121cに格納されている画素数積算値Ds(3,1)及び印刷枚数積算値Cs(3,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csをそれぞれ加算する。また、使用履歴情報取得処理部110は、第4色プロセスユニット40a4が記憶部を有していない場合、第4使用履歴情報記憶部121dに格納されている画素数積算値Ds(4,1)及び印刷枚数積算値Cs(4,1)に画素数積算値Ds及び印刷枚数積算値Csを加算する。
【0076】
ステップS71では、プロセスユニット装着状態判定部108は、画素数積算値Dsを0に設定する(画素数積算値Dsを初期化する)。
続くステップS72において、プロセスユニット装着状態判定部108は、印刷枚数積算値Csを0に設定する(印刷枚数積算値Csを初期化する)。そして、プロセスユニット装着状態判定部108は、図8に示す処理を終了する。
【0077】
以上のような構成及び処理により、画像形成装置30は、通信状態判定処理として、各プロセスユニットの通信可否を判定し、通信可能なプロセスユニットについてはその通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)を「1」に設定し、通信できないプロセスユニットについてはその通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)を「0」に設定する(図4)。
【0078】
そして、画像形成装置30は、通信状態判定処理の判定結果を基に、プロセスユニットの装着状態判定処理を行うとともにプロセスユニットの使用履歴情報取得処理を行う(図6、図8)。
すなわち、画像形成装置30は、プロセスユニットの装着状態判定処理では、印刷(1枚の印刷)を実行したとき、該印刷に係る画像の画素数のカウント値dを取得し、取得したカウント値dを画素数積算値Dに加算する(ステップS31乃至ステップS33)。そして、画像形成装置30は、印刷枚数積算値Cに1を加算するとともに、印刷画像の像密度を算出する(ステップS34、ステップS35)。
【0079】
そして、画像形成装置30は、通信状態判定処理で取得した各プロセスユニットについての通信状態情報を加算した値(U(1)+U(2)+U(3)+U(4))が4の場合、実行開始判定用しきい値Cthに第1実行開始判定用しきい値Cth1を設定し、その加算値が4以外の場合、実行開始判定用しきい値Cthに第2実行開始判定用しきい値Cth2を設定する(ステップS36乃至ステップS38)。
【0080】
画像形成装置30は、印刷枚数積算値Cが、このように設定した実行開始判定用しきい値Cth以上になったとき(C≧Cth)、中間転写ベルト61上に形成したパッチ画像を検出し、各色の第1乃至第4パッチ画像の検出結果(画像濃度)P1乃P4、及び中間転写ベルト面(パッチ画像形成面)の検出結果(画像濃度)P0を取得する(ステップS39乃至ステップS41)。それから、画像形成装置30は、画素数積算値Dを0に設定するとともに、印刷枚数積算値Cを0に設定する(ステップS42、ステップS43)。
【0081】
そして、画像形成装置30は、パッチ画像の検出結果に基づくプロセスユニットの非装着の報知を行う。すなわち、画像形成装置30は、パッチ画像形成面の検出結果P0とプロセスユニットに対応するパッチ画像の検出結果とが同等の場合、そのプロセスユニットが装着されていない旨を報知する(ステップS44乃至ステップS51)。
なお、このとき、画像形成装置30は、検出したパッチ画像を基に、一般的な画像形成装置と同様に、画像データに対して階調補正等の画像処理を施している。
【0082】
以上のプロセスユニットの装着状態判定処理では、4個のプロセスユニットのうちの少なくとも1個のプロセスユニットと通信ができないときに実行開始判定用しきい値Cthに設定される第2実行開始判定用しきい値Cth2は、第1実行開始判定用しきい値Cth1のときよりもプロセスユニット有無判定の実行開始のタイミングが早くなるような値になっている。
【0083】
そのため、画像形成装置30は、4個のプロセスユニットのうちの少なくとも1個のプロセスユニットと通信できない状態で印刷枚数積算値Cが実行開始判定用しきい値Cth以上になったときには、4個のプロセスユニット全てと通信できるときよりも早いタイミングで各色の第1乃至第4パッチ画像及び中間転写ベルト面(パッチ画像形成面)を検出し、その検出結果を基にプロセスユニットの非装着の報知を行っている。
【0084】
また、画像形成装置30は、プロセスユニットの使用履歴情報取得処理では、印刷要求に係る印刷(1枚の印刷)を実行したとき、該印刷(1枚の印刷)に係る画像の画素数のカウント値dを取得し、取得したカウント値dを画素数積算値Dsに加算する(ステップS61乃至ステップS63)。そして、画像形成装置30は、印刷枚数積算値Csに1を加算する(ステップS64)。
【0085】
そして、画像形成装置30は、印刷要求に係る全ての印刷が終了したとき、各プロセスユニットの使用履歴情報をプロセスユニット40aの記憶部50又は該装置30の使用履歴情報記憶部121に記憶する(ステップS65乃至ステップS70)。すなわち、画像形成装置30は、通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)が1と判定したプロセスユニット40aについて、そのプロセスユニット40aの記憶部50に格納されている画素数積算値Ds(1乃至4,2)に画素数積算値Dsを加算するとともに、記憶部50に格納されている印刷枚数積算値Cs(1乃至4,2)に印刷枚数積算値Csを加算する(ステップS66乃至ステップS68)。一方、画像形成装置30は、通信状態情報U(1)、U(2)、U(3)、U(4)が0と判定したプロセスユニット40aについて、該装置30の使用履歴情報記憶部121に格納されている画素数積算値Ds(1乃至4,1)に画素数積算値Dsを加算するとともに、使用履歴情報記憶部121に格納されている印刷枚数積算値Cs(1乃至4,1)に印刷枚数積算値Csを加算する(ステップS66、ステップS69、ステップS70)。そして、画像形成装置30は、画素数積算値Dsを0に設定するとともに、印刷枚数積算値Csを0に設定する(ステップS71、ステップS72)。
【0086】
ここで、図11を用いて、階調補正用のパッチ画像を通常の形成タイミングで形成した結果を基にプロセスユニットの装着状態を検出する場合を比較例として説明する。
図11(a)では、本実施形態の例であり、4個のプロセスユニットのうち少なくとも1個のプロセスユニットが記憶部を有してなく、通常よりも、すなわち4個のプロセスユニット全てが記憶部を有しているときよりもパッチ画像の検出タイミングが早くなっている。
【0087】
また、図11(b)では、本実施形態の比較例であり、通常のタイミングでパッチ画像を検出している。
図11(a)と(b)とを比較すると、本実施形態では、パッチ画像の検出間隔が通常のパッチ画像のものよりも短くなっているため、記憶部を有しないプロセスユニットの早期検出が可能になる。
【0088】
以上のように、本実施形態では、画像形成装置30は、記憶部を有しないプロセスユニット40aについても装置からの取り外しを早期に検出できるため、トナー搬送路にトナーが詰まったり、駆動部46の駆動負荷が増大し駆動部46が破損したりしてしまうのを防止する。
例えば、画像形成装置30の同梱の4個のプロセスユニット40aが記憶部を有してなく、その後に交換されたプロセスユニット40aが記憶部を有しているような場合も想定される。このような場合、画像形成装置30には、記憶部を有するプロセスユニット40aと、記憶部を有してないプロセスユニット40aとが混在することになる。
【0089】
このような場合には、画像形成装置30は、記憶部を有するプロセスユニット40aについては記憶部との通信によりその装着の有無を検出し、記憶部を有しないプロセスユニット40aについてはパッチ画像の検出結果を基にその装着の有無を早期検出できるようになる。
なお、記憶部を有するプロセスユニット40aに対して行う記憶部との通信による装着の有無の検出は、例えば、プロセスユニット装着状態判定部108が前記図6の処理とは別の処理により行っても良いが、別途設けた判定部により行っても良い。
【0090】
さらに、本実施形態では、画像形成装置30は、通常備えている画像濃度センサ65の検出結果を基に、記憶部を有してないプロセスユニット40aの取り外しを検出している。
これにより、画像形成装置30がプロセスユニット40aの取り外しを検出するために別途センサを備える必要がないため、画像形成装置30やプロセスユニット40aは、コストを抑えられ小型化されたものになる。
【0091】
なお、本実施形態では、プロセスユニット40aは、例えば、着脱部を実現している。また、画像濃度センサ65は、例えば、画像濃度検出部を実現している。また、プロセスユニット装着状態判定部108は、例えば、判定実行手段を実現している。また、通信部105は、例えば、通信手段を実現している。また、プロセスユニット装着状態判定部108のステップS38の処理は、例えば、設定手段を実現している。
(本実施形態の変形例)
なお、前述の実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【0092】
すなわち、本実施形態では、感光体41上に形成されるパッチ画像の検出結果を基に、プロセスユニット40aの装着の有無を判定しても良い。
また、本実施形態では、プロセスユニット40aが装着されていないことを検出した場合、現像器44にトナーを供給する駆動部46の駆動を停止させても良い。
また、本実施形態では、印刷枚数の他に、トナー使用量や現像器44にトナーを供給する駆動部46の駆動時間を、プロセスユニット有無判定の実行間隔の基準にしても良い。
【符号の説明】
【0093】
30 画像形成装置、40a プロセスユニット、40Y,40M,40C,40K 画像形成部、44 現像器、65 画像濃度センサ、104 パッチ画像形成制御部、105 通信部、107 通信状態判定部、108 プロセスユニット装着状態判定部、109 報知部、110 使用履歴情報取得処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部と、
前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部と、
予め設定される実行間隔で、前記画像濃度検出部の検出結果を基に、前記画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部の装着の有無の判定を実行する判定実行手段と、
前記着脱部との間で通信を行う通信手段と、
前記通信手段が通信できない場合、通信できる場合よりも前記実行間隔を短く設定する設定手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記着脱部が有する記憶部との通信を行う請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像装置にトナーを供給する供給路と、
前記着脱部が装着されていない場合、前記供給路を遮断する遮断部と、
を有する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記通信手段が前記着脱部との間で通信できない場合、該着脱部の使用履歴を記憶する使用履歴記憶部を有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記実行間隔は、印刷枚数、トナー使用量、又は現像装置にトナーを供給する駆動部の駆動時間が基準である請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部との間で通信を行う通信ステップと、
前記通信ステップで通信できない場合、通信できる場合よりも予め設定される実行間隔を短く設定する設定ステップと、
前記予め設定される実行間隔で、前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部の検出結果を基に、前記着脱部の前記画像形成装置への装着の有無の判定を実行する判定ステップと、
をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な制御プログラム。
【請求項1】
電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部と、
前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部と、
予め設定される実行間隔で、前記画像濃度検出部の検出結果を基に、前記画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部の装着の有無の判定を実行する判定実行手段と、
前記着脱部との間で通信を行う通信手段と、
前記通信手段が通信できない場合、通信できる場合よりも前記実行間隔を短く設定する設定手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記着脱部が有する記憶部との通信を行う請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像装置にトナーを供給する供給路と、
前記着脱部が装着されていない場合、前記供給路を遮断する遮断部と、
を有する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記通信手段が前記着脱部との間で通信できない場合、該着脱部の使用履歴を記憶する使用履歴記憶部を有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記実行間隔は、印刷枚数、トナー使用量、又は現像装置にトナーを供給する駆動部の駆動時間が基準である請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
電子写真方式で印刷媒体上に画像形成する画像形成部に対して着脱自在とされた該画像形成部の一部であり現像装置を含む着脱部との間で通信を行う通信ステップと、
前記通信ステップで通信できない場合、通信できる場合よりも予め設定される実行間隔を短く設定する設定ステップと、
前記予め設定される実行間隔で、前記画像形成部が印刷媒体上に形成する画像の濃度制御のための像保持体上に形成される試験画像の濃度を検出する画像濃度検出部の検出結果を基に、前記着脱部の前記画像形成装置への装着の有無の判定を実行する判定ステップと、
をコンピュータに実行させるコンピュータに読取可能な制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−230250(P2012−230250A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−98452(P2011−98452)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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