説明

画像形成装置、在庫管理端末装置、及び在庫管理システム

【課題】 画像形成装置110の消耗品在庫管理システム400において入力作業の煩わしさを排除すること。
【解決手段】 画像読取部114は、消耗品情報が組み込まれた多次元コードを読み取り、コード解析手段1141は、画像読取部114で読み取った多次元コードを解析し、データ抽出部119は、コード解析手段1141で解析した解析データから所定の項目を抽出し、通信制御部118は、データ抽出部119で抽出された項目に基づいて電子メールデータを在庫管理端末装置121へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の消耗品在庫管理に関し、特に画像形成装置、在庫管理端末装置及び在庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置の消耗品在庫管理システムでは(特許文献1参照)、消耗品が画像形成装置に装着されると、画像形成装置は、自己に消耗品が装着されたことを検知し、在庫管理システムを構成する在庫管理端末装置へその旨通知する。在庫管理端末装置は、自己が管理する消耗品在庫を減算して消耗品を購入し、納入確認通知を受けると、上記自己が管理する消耗品在庫を加算する。このようにして画像形成装置の消耗品在庫の管理を行っていた。
【特許文献1】特開2002−278743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来技術では納入の際にユーザが納入数を手動で入力して通知させる必要が有ったため、入力作業が煩わしいという、解決すべき課題が残されていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、消耗品を管理する画像形成装置であって、消耗品情報が組み込まれた多次元コードを読み取る画像読取部と、上記画像読取部で読み取った多次元コードを解析するコード解析部と、上記コード解析部で解析した解析データから所定の項目を抽出するデータ抽出部と、上記データ抽出部で抽出された項目に基づいて電子メールデータを外部端末装置へ送信する通信制御部とを備える。
【発明の効果】
【0005】
消耗品納入情報を自動的に取得して管理情報を更新することができるため、従来の入力作業を省略することができるという効果を得る。また、人為的な入力作業が発生しない為、更新作業による入力ミスを防ぐことができるという効果を得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の一実施形態を図を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0007】
(構成)の説明
図1は、実施例1の在庫管理システムのシステム構成図である。
図に示すように実施例1の在庫管理システム400は、ネットワーク100に、画像形成装置110と、在庫管理端末装置121と、メールサーバ130とが通信接続されて構成される。
【0008】
ネットワーク100は、オフィスで運用されているLAN(Local Area Network)である。画像形成装置110は、MFP(Multi Function Peripheral)に代表される媒体への画像形成と媒体を読み取る機能とを有する画像形成装置である。在庫管理端末装置121は、消耗品在庫管理者が使用するクライアントコンピュータである。メールサーバ130は、端末装置からの電子メールサービスを担う一般的なサーバコンピュータである。
【0009】
画像形成装置110は、共通バス111と、CPU112と、操作/表示部113と、画像読取部114と、画像印刷部115と、RAM(Random Access Memory)116と、ROM(Read Only Memory)117と、通信制御部118と、データ抽出部119と、メール制御部120とを備える。
【0010】
共通バス111は、各機能部分をデータ接続するバスである。CPU112は、マイクロプロセッサなどから構成され、共通バス111に接続される各デバイスやプログラムを総括的に制御し、画像形成装置110全体の制御を行う部分である。操作/表示部113は情報入力などの操作および動作中の状態や各種情報などの表示を行う部分でもある。
【0011】
画像読取部114は、ユーザが画像形成装置110へセットした原稿を読み取り、電子データに変換する処理を行う部分である。また、画像読取部114は、コード解析手段1141を有し多次元コードを解析する部分でもある。画像印刷部115は、画像データをユーザが用意した記録紙などに印刷する処理を行う部分である。
【0012】
RAM(Random Access Memory)116は、プログラムの実行に必要な情報や、読み取り画像のデータを一時的に格納するためのメモリ領域である。ROM(Read Only Memory)117は、不揮発メモリで構成され画像形成装置110全体を制御するためのプログラムを格納するメモリである。
【0013】
また、ROM117に格納されているプログラムには、コード解析手段1141が解析したデータから必要な情報を抽出するためのデータ抽出モジュール1171と、画像形成装置110がメール送信するための電子メールデータを生成するメール制御モジュール1172も含まれる。通信制御部118は、ネットワーク100を介して、双方向にデータを制御する処理を行う部分である。
【0014】
データ抽出部119は、CPU112がデータ抽出モジュール1171を実行することにより起動され、コード解析手段1141が解析したデータから必要な情報を抽出する部分である。
【0015】
メール制御部120は、CPU112がメール制御モジュール1172を実行することにより起動され、画像形成装置110がメール送信するための電子メールデータを生成する部分である。
【0016】
以上説明した画像形成装置110は、電源が投入されるとCPU112が起動し、ROM117内のプログラムにより、操作/表示部113、画像読取部114、画像印刷部115、RAM116、通信制御部118、データ抽出部119、及びメール制御部120の初期化処理を実施する。各部の初期化処理が終了すると、画像形成装置110は待機状態になる。
【0017】
この待機状態時に、ユーザが原稿を画像読取部114にセットし、操作/表示部113よりコピー開始指示を実施すると、画像読取部114は原稿の読み取りを開始し、読み取ったデータを画像印刷部115に転送する。原稿の1ページ分の読み取りデータの転送が終了すると、画像印刷部115は受信した読取りデータを媒体に印刷出力する。
【0018】
在庫管理端末装置121は、CPU122と、操作/表示部123と、通信制御部124と、RAM125と、HDD126と、メール制御部127と、在庫管理部128とを備える。
【0019】
CPU122は、マイクロプロセッサなどから構成され、共通バス129に接続される各デバイスやプログラムを総括的に制御し、在庫管理端末装置121全体の制御を行う部分である。
【0020】
操作/表示部123は、情報入力操作などの操作及び各種情報を表示する部分である。通常は、キーボードやCRT(Cathode Ray Tube)で構成される。通信制御部124は、ネットワーク100を介して、双方向にデータを制御する処理を行う部分である。RAM125は、CPU122の主メモリ、ワークエリア等として機能するメモリ領域である。
【0021】
HDD126は、電気的に読み書き可能なメモリであり、在庫管理端末装置121全体を制御するプログラムを格納するメモリである。格納されているプログラムの中には、電子メールの解析を行うメール制御モジュール1261と、画像形成装置の消耗品情報を格納するデータベースである在庫管理DB1262と、メール制御モジュール1261により解析されたデータを元に在庫管理DB1262を制御する在庫管理モジュール1263とが含まれている。
【0022】
メール制御部127は、CPU122がメール制御モジュール1261を実行すことによって起動され、電子メールの解析を行う部分である。在庫管理部128は、CPU122が在庫管理モジュール1263を実行することによって起動され、メール制御部127により解析されたデータを元に在庫管理DB1262を制御する部分である。
【0023】
(動作)の説明
動作説明の中で引用する図について最初に説明する。
図2は、納品書の説明図である。
図は販売元から送付された画像形成装置110(図1)の消耗品納入書であり、納入品に加えて、多次元コードも付されている。この多次元コードには、納品された消耗品の納入日、製品ID、製品名、消耗品の対応機種、納品数、販売元といった在庫管理DB1262(図1)が保持するための在庫情報が付されている。ただし、多次元コードには、在庫情報の他に在庫管理DB1262(図1)が保持する必要の無い製品情報を付しても良い。例えば、消耗品のカラー調整値や、消耗品が製造された工場名などが該当する。また、製品情報はメールデータとして解析できない単なるビット配列情報で付しても良い。また、本実施例では多次元コードを消耗品の納品書に付しているが、別紙などの異なる媒体に付しても良い。以下の説明では、納品書を納入情報として取り扱う。
ここでいう多次元コードの実際の一例は、2次元バーコードのQRコード(登録商標)である。尚、多次元コードはバーコードに限定する必要がない。
【0024】
図3は、製品保証書の説明図である。
図は消耗品に同梱されている保証書であり、保証内容に加え、多次元コードも付されている。多次元コードには同梱されていた消耗品の製品ID、製品名、消耗品の対応機種、販売元といった在庫管理DB1262(図1)が保持する為の在庫情報が付されている。ただし、多次元コードには、在庫情報のほかに在庫管理DB1262(図1)が保持する必要の無い製品情報を付しても良い。例えば消耗品のカラー調整値や、消耗品が製造された工場名などが該当する。また、製品情報は、メールデータとして解析できない単なるビット配列情報で付しても良い。また、本実施例では多次元コードを消耗品の保証書に付しているが、別紙などの異なる媒体に付しても良い。以下の説明では、製品保証書を開封情報として取り扱う。
【0025】
図4は、在庫管理DBの消耗品情報の説明図である。
図は、在庫管理DB1262(図1)が格納している消耗品情報であり、本実施例が処理を実行する前の在庫管理端末装置121の在庫管理状況を示す。
【0026】
図5は、解析データの説明図(その1)である。
図は、画像読取部114のコード解析手段1141が、納品書(図2)の読取データから多次元コードの情報を解析した状態を表している。解析データの情報は図に示すように各情報タグに区分されて解析されている。この情報には納入日が含まれている。
【0027】
図6は、解析データの説明図(その2)である。
図は、画像読取部114のコード解析手段1141が、製品保証書(図3)の読取データから多次元コードの情報を解析した状態を表している。解析データの情報は図に示すように各情報タグに区分されて解析されている。この情報には納入日が含まれていない。
【0028】
図7は、実施例1の在庫情報メールの説明図(その1)である。
図は、画像形成装置110(図1)からメールサーバ130へ送信される電子メールの内容を表している。このメールは、納入情報であり、納入日が記載されている。
【0029】
図8は、実施例1の在庫情報メールの説明図(その2)である。
図は、画像形成装置110(図1)からメールサーバ130へ送信される電子メールの内容を表している。このメールは開封情報であり、納入日が記載されていない。
【0030】
以上説明した、図2から図8までを引用しながら、フローチャートを用いて実施例1の在庫管理システムの動作について説明する。
【0031】
図9は、実施例1の在庫管理システムの動作フローチャート(その1)である。
このフローチャートは、実施例1の在庫管理システム400の画像形成装置110の動作を示すフローチャートである。以下に図1を併用しながらステップS1〜ステップS11までステップ順に画像形成装置110の動作について説明する。動作説明の前提として、図1において、画像形成装置110には操作/表示部113を介して在庫管理端末装置121の電子メールアドレスが事前に登録されていることとする。また、図4は在庫管理DB1262が格納している消耗品情報であり、本実施例が実施される前の在庫管理端末装置121の在庫管理状況を示すものとする。
【0032】
ステップS1
ユーザは、納品書(図2)または製品保証書(図3)を画像形成装置110へセットし、操作/表示部113より消耗品の在庫管理処理を行う読み取りを開始するよう操作する。
【0033】
ステップS2
画像読取部114は、納品書(図2) または製品保証書(図3)の読み取りを開始し、読み取ったデータをコード解析手段1141へ転送する。
【0034】
ステップS3
コード解析手段1141は、読み取ったデータから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は、図5または図6のように各情報タグに区分され、在庫情報パラメータとして、データ抽出部119へ転送される。
【0035】
ステップS4
データ抽出部119は、在庫情報パラメータ(図5または図6)から電子メールに転載する情報を取得する為に、解析データの1行を読み取る。
【0036】
ステップS5
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報のタグであればタグ内のデータ抽出処理(ステップS7)へ移行する。データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグであれば次のタグ情報読取処理(ステップS6)へ移行する。データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であれば終了処理(ステップS11)へ移行する。
【0037】
ステップS6
データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグなので、データ読取位置を1行繰り下げて再び解析データの読み取り処理(ステップS4)へ移行する。
【0038】
ステップS7
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグなので、データ抽出部119はデータ読取位置を1行繰り下げて、繰り下げた1行のデータをRAM116へ一時的に格納する。RAM116に既に抽出データが存在している場合は追加データとして格納する。
【0039】
ステップS8
データ抽出部119は、上記繰り下げた1行のデータを読み取る。データ抽出部119が読み取った、繰り下げた1行のデータがタグデータではなく、通常のデータであれば、再びデータ抽出処理(ステップS7)へ移行する。データ抽出部119が読み取った、繰り下げた1行のデータが別の情報タグまたはデータの終端であれば抽出処理を終了し、メール生成処理(ステップS9)へ移行する。
【0040】
ステップS9
メール制御部120は、RAM116へ格納された抽出データを用いて在庫管理端末装置121宛ての電子メールを生成する。生成した電子メールは図7、または図8の内容となる。
【0041】
ステップS10
通信制御部118は、メール制御部120が生成した電子メールをメールサーバ130へ送信してフローを終了する。
【0042】
ステップS11
データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であり、在庫管理データが抽出できなかった場合、操作/表示部113へデータが取得できなかったメッセージを表示し、フローを終了する。
【0043】
図10は、実施例1の在庫管理システムの動作フローチャート(その2)である。
このフローチャートは、実施例1の在庫管理システム400の在庫管理端末装置121の動作を示すフローチャートである。以下に図1を併用しながらステップS12〜ステップS17までステップ順に在庫管理端末装置121の動作について説明する。動作説明の前提条件は上記図9と同様とする。
【0044】
ステップS12
在庫管理端末装置121の通信制御部124は、電子メールをメールサーバ130より受信する。
【0045】
ステップS13
在庫管理端末装置121のメール制御部127は、通信制御部124が受信した電子メールの解析を開始する。
【0046】
ステップS14
メール制御部127は、図7または図8の内容である電子メールデータの読取を開始する。
【0047】
ステップS15
メール制御部127は、電子メール本文に納入日の記載があるか確認する。納入日の記載があれば(図7)電子メールは納入情報であると判断できるため、在庫加算処理(ステップS17)へ移行する。納入日の記載がなければ(図8)電子メールは開封情報であると判断できるため、在庫減算処理(ステップS16)へ移行する。
【0048】
ステップS16
メール制御部127は、図8より電子メールは開封情報であると判断できるため、製品ID、製品名、対応機種を1セットとした情報と共に、減算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。在庫管理部128は、メール制御部127から転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数を1だけ減算してフローを終了する。
【0049】
ステップS17
メール制御部127は、図7より前記電子メールは納入情報であると判断できる為、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、加算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。在庫管理部128は、メール制御部127から転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数を転送されたデータ中にある納品数分加算更新してフローを終了する。
【0050】
(効果)の説明
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成装置の消耗品在庫管理において、消耗品納入情報を自動的に取得して管理情報を更新することができるため、従来の入力作業を省略することができるという効果を得る。また、人為的な入力作業が発生しない為、更新作業による入力ミスを防ぐことができるという効果を得る。更に、同様の実施例で在庫管理の減算も可能となるため、画像形成装置に消耗品交換を検知する機能が不要となり、より安価な画像形成装置を提供することが可能になるという効果を得る。
【実施例2】
【0051】
(構成)の説明
図11は、実施例2の在庫管理システムのシステム構成図である。
図に示すように実施例2の在庫管理システム500は、ネットワーク100に、画像形成装置210と、在庫管理端末装置220と、メールサーバ130とが通信接続されて構成される。以下に実施例1と相違する部分のみについて説明する。実施例1と同様の部分については実施例1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
画像形成装置210は、共通バス111と、CPU112と、操作/表示部113と、画像読取部114と、画像印刷部115と、RAM(Random Access Memory)116と、ROM(Read Only Memory)217と、通信制御部118と、データ抽出部119と、メール制御部120と、負荷検知部218とを備える。
【0053】
ROM(Read Only Memory)217は、不揮発性メモリで構成され画像形成装置210全体を制御するためのプログラムを格納しているメモリである。また、ROM217に格納されているプログラムには、実施例1と同様のデータ抽出モジュール1171、及びメール制御モジュール1172と、CPU112の負荷率を計測し所定の閾値を越えた時の制御を行う負荷検知モジュール2173を含んでいる。
【0054】
負荷検知部218は、CPU112が負荷検知モジュール2173を実行することによってCPU112の負荷率を計測し、所定の閾値を越えた時の制御を行う部分である。
【0055】
以上説明した画像形成装置210は、電源が投入されるとCPU112が起動し、ROM217内のプログラムにより、操作/表示部113、画像読取部114、画像印刷部115、RAM116、通信制御部118、データ抽出部119、メール制御部120、及び負荷検知部218の初期化処理が実施される。各部の初期化処理が終了すると、画像形成装置210は待機状態になる。
【0056】
この待機状態時にユーザが原稿を画像読取部114にセットし、操作/表示部113よりコピー開始指示を実施すると、画像読取部114は原稿の読み取りを開始し、読み取ったデータを画像印刷部115に転送する。原稿の1ページ分の読み取りデータの転送が終了すると、画像印刷部115は受信した読取りデータを媒体に印刷出力する。
【0057】
在庫管理端末装置220は、CPU122と、操作/表示部123と、通信制御部124と、RAM125と、HDD226と、メール制御部127と、在庫管理部128とコード解析部230とを備える。
【0058】
HDD226は、電気的に読み書き可能なメモリであり、在庫管理端末装置220全体を制御するプログラムを格納するメモリである。格納されているプログラムの中には、実施例1と同様なメール制御モジュール1261、及び在庫管理モジュール1263と、実施例1と同様な在庫管理DB1262と、メール制御部127により解析された添付ファイル中に含まれている多次元コードを解析するためのコード解析モジュール2264が含まれる。
【0059】
コード解析部230は、CPU122がコード解析モジュール2264を実行することによって起動され、メール制御部127により解析された添付ファイル中に含まれている多次元コードを解析する部分である。
【0060】
(動作)の説明
動作説明の中で引用する新たな図について最初に説明する。
図12は、実施例2の在庫情報メールの説明図である。
図は、画像形成装置210(図11)からメールサーバ130へ送信される電子メールの内容を表している。
【0061】
以上説明した、図12、及び実施例1で説明した図2から図6までを引用しながら、フローチャートを用いて実施例2の在庫管理システムの動作について説明する。最初に消耗品が納入された場合の動作概略について説明し、続いて消耗品が開封された際の動作概略について説明する。
【0062】
図13は、実施例2の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その1)である。
このフローチャートは、実施例2の在庫管理システム500の画像形成装置210の消耗品が納入された場合の動作を示すフローチャートである。以下に図11を併用しながらステップS18〜ステップS30までステップ順に画像形成装置210の動作について説明する。動作説明の前提として、図11において、画像形成装置210には操作/表示部113を介して在庫管理端末装置220の電子メールアドレスが事前に登録されていることとする。また、図4は在庫管理DB1262が格納している消耗品情報であり、本実施例が実施される前の在庫管理端末装置220の在庫管理状況を示すものとする。更に、図17において、画像形成装置210には操作/表示部113を介して処理転送を行う基準のCPU負荷率の閾値が、例えば負荷検知モジュール2173に登録されていることとする。
【0063】
ステップS18
ユーザは納品書(図2)を画像形成装置210へセットし、操作/表示部113より消耗品の在庫管理処理を行う読み取りを開始するよう操作する。
【0064】
ステップS19
画像読取部114は、納品書(図2)の読み取りを開始し、読み取ったデータをコード解析手段1141へ転送する。
【0065】
ステップS20
負荷検知部218が、CPU112の負荷率が閾値を超えているか否かを判断し、超えていなければステップS21へ進み、超えていればステップS22へ進む。
【0066】
ステップS21
コード解析手段1141は、読取データから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図5または図6のように各情報タグに区分されて解析され、データ抽出部119へ転送される。
【0067】
ステップS22
CPU112の負荷率が閾値を超えているので、画像読取部114は読み取ったデータを図2のイメージを持つ添付ファイルデータとしてRAM116へ一時的に格納しステップS28へ進む。
【0068】
ステップS23
データ抽出部119は、解析データの情報から電子メールに転載する情報を取得する為に、解析データの1行を読み取る。
【0069】
ステップS24
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグであれば、タグ内のデータ抽出処理(ステップS26)へ進み、別の情報タグであれば、次のタグ情報読取処理(ステップS25)へ進み、データの終端であればステップS30へ進む。
【0070】
ステップS25
データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグなので、ステップS23へ進み、データ読取位置を1行繰り下げて再び解析データの読取処理へ移行する。
【0071】
ステップS26
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグなので、データ抽出部119はデータ読取位置を1行繰り下げて、繰り下げた1行のデータをRAM116へ一時的に格納する。RAM116に既に抽出データが存在している場合は追加データとして格納する。
【0072】
ステップS27
データ抽出部119が読み取った1行のデータがタグデータではなく、通常のデータであれば、ステップS26へ戻って再びデータ抽出処理へ移行する。データ抽出部119が読み取った1行のデータが別の情報タグまたはデータの終端であればステップS28へ進んで抽出処理を終了し、メール生成処理へ移行する
【0073】
ステップS28
メール制御部120は、RAM116に格納されているデータがメールデータであれば在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成された電子メールは図7の内容となる。メール制御部120は、RAM116に格納されているデータが添付ファイルデータであれば添付ファイルデータを添付ファイルとした在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成された電子メールは図12の内容となる。
【0074】
ステップS29
通信制御部118は、メール制御部120が生成した電子メールをメールサーバ130へ送信してフローを終了する。
【0075】
ステップS30
データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であり、在庫管理データが抽出できなかった場合なので、操作/表示部113へデータが取得できなかったメッセージを表示し、フローを終了する。
【0076】
図14は、実施例2の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その2)である。
このフローチャートは、実施例2の在庫管理システム500の消耗品が納入された場合の在庫管理端末装置220の動作を示すフローチャートである。以下に図11を併用しながらステップS31〜ステップS38までステップ順に在庫管理端末装置220の動作について説明する。動作説明の前提条件は上記図13と同様とする。
【0077】
ステップS31
在庫管理端末装置220の通信制御部124は、電子メールをメールサーバ130より受信する。
【0078】
ステップS32
在庫管理端末装置220のメール制御部127は、通信制御部124が受信した電子メールの解析を開始する。
【0079】
ステップS33
電子メールに添付ファイルがある場合は、メール制御部127は、電子メールの添付ファイルデータをコード解析部230へ転送し(ステップS34)、電子メールに添付ファイルがない場合は、電子メールデータの読み取りを開始する(ステップS35)。
【0080】
ステップS34
コード解析部230は、添付ファイルデータから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図5または図6のように各情報タグに区分されて解析され、メール制御部127へ転送される。
【0081】
ステップS35
メール制御部127は、電子メールデータまたは、コード解析部230が解析した解析データの読み取りを開始する。
【0082】
ステップS36
メール制御部127は、電子メールデータまたは、解析データに納入日の記載があるか否かを確認する。納入日の記載があれば電子メールは納入情報であると判断できるため、在庫加算処理(ステップS38)へ移行する。納入日の記載がなければ、電子メールは開封情報であると判断できる為、在庫減算処理(ステップS37)へ移行する。
【0083】
ステップS37
メール制御部127は、図6より電子メールは開封情報であると判断できる為(ここでは前提に反する)、製品ID、製品名、対応機種を1セットとした情報と共に、減算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。在庫管理部128は、電子メール制御部から転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数を1だけ減算更新してフローを終了する。
【0084】
ステップS38
メール制御部127は、電子メールは納入情報であると判断できる為(ここでは前提に該当する)、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、加算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。在庫管理部128は、メール制御部127から転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数を転送されたデータ中にある納品数分加算更新してフローを終了する。
【0085】
図15は、実施例2の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その1)である。
このフローチャートは、実施例2の在庫管理システム500の画像形成装置210の消耗品が開封された場合の動作を示すフローチャートである。以下に図11を併用しながらステップS39〜ステップS51までステップ順に画像形成装置210の動作について説明する。動作説明の前提として、図11において、画像形成装置210には操作/表示部113を介して在庫管理端末装置220の電子メールアドレスが事前に登録されていることとする。また、図4は在庫管理DB1262が格納している消耗品情報であり、本実施例が実施される前の在庫管理端末装置220の在庫管理状況を示すものとする。更に、図11において、画像形成装置210には操作/表示部113を介して処理転送を行う基準のCPU負荷率の閾値が予め登録されていることとする。
【0086】
ステップS39
ユーザは製品保証証(図3)を画像形成装置210へセットし、操作/表示部113より消耗品の在庫管理処理を行う読み取りを開始するよう操作する。
【0087】
ステップS40
画像読取部114は、製品保証証(図3)の読み取りを開始し、読み取ったデータをコード解析手段1141へ転送する。
【0088】
ステップS41
負荷検知部218が、CPU112の負荷率が閾値を超えているか否かを判断し、超えていなければステップS21へ進み、超えていればステップS22へ進む。
【0089】
ステップS42
コード解析手段1141は、読取データから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図6のように各情報タグに区分されて解析され、データ抽出部119へ転送される。
【0090】
ステップS43
CPU112の負荷率が閾値を超えているので、画像読取部114は読み取ったデータを図3のイメージを持つ添付ファイルデータとしてRAM116へ一時的に格納しステップS49へ進む。
【0091】
ステップS44
データ抽出部119は、解析データの情報から電子メールに転載する情報を取得する為に、解析データの1行を読み取る。
【0092】
ステップS45
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグであれば、タグ内のデータ抽出処理(ステップS47)へ進み、別の情報タグであれば、次のタグ情報読取処理(ステップS46)へ進み、データの終端であればステップS51へ進む。
【0093】
ステップS46
データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグなので、ステップS44へ進み、データ読取位置を1行繰り下げて再び解析データの読取処理へ移行する。
【0094】
ステップS47
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグなので、データ抽出部119はデータ読取位置を1行繰り下げて、繰り下げた1行のデータをRAM116へ一時的に格納する。RAM116に既に抽出データが存在している場合は追加データとして格納する。
【0095】
ステップS48
データ抽出部119が読み取った1行のデータがタグデータではなく、通常のデータであれば、ステップS47へ戻って再びデータ抽出処理へ移行する。データ抽出部119が読み取った1行のデータが別の情報タグまたはデータの終端であればステップS49へ進んで抽出処理を終了し、メール生成処理へ移行する
【0096】
ステップS49
メール制御部120は、RAM116に格納されているデータがメールデータであれば在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成された電子メールは図8の内容となる。メール制御部120は、RAM116に格納されているデータが添付ファイルデータであれば添付ファイルデータを添付ファイルとした在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成された電子メールは図12の内容となる。
【0097】
ステップS50
通信制御部118は、メール制御部120が生成した電子メールをメールサーバ130へ送信してフローを終了する。
【0098】
ステップS51
データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であり、在庫管理データが抽出できなかった場合なので、操作/表示部113へデータが取得できなかったメッセージを表示し、フローを終了する。
【0099】
図16は、実施例2の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その2)である。
このフローチャートは、実施例2の在庫管理システム500の消耗品が開封された場合の在庫管理端末装置220の動作を示すフローチャートである。以下に図11を併用しながらステップS52〜ステップS59でステップ順に在庫管理端末装置220の動作について説明する。動作説明の前提条件は上記図13と同様とする。
【0100】
ステップS52
在庫管理端末装置220の通信制御部124は、電子メールをメールサーバ130より受信する。
【0101】
ステップS53
在庫管理端末装置220のメール制御部127は、通信制御部124が受信した電子メールの解析を開始する。
【0102】
ステップS54
電子メールに添付ファイルがある場合は、メール制御部127は、電子メールの添付ファイルデータをコード解析部230へ転送し(ステップS55)、電子メールに添付ファイルがない場合は、電子メールデータの読み取りを開始する(ステップS56)。
【0103】
ステップS55
コード解析部230は、添付ファイルデータから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図5または図6のように各情報タグに区分されて解析され、メール制御部127へ転送される。
【0104】
ステップS56
メール制御部127は、電子メールデータまたは、コード解析部230が解析した解析データの読み取りを開始する。
【0105】
ステップS57
メール制御部127は、電子メールデータまたは、解析データに納入日の記載があるか否かを確認する。納入日の記載があれば電子メールは納入情報であると判断できるため、在庫加算処理(ステップS59)へ移行する。納入日の記載がなければ、電子メールは開封情報であると判断できる為、在庫減算処理(ステップS58)へ移行する。
【0106】
ステップS58
メール制御部127は、図6より電子メールは開封情報であると判断できる為(ここでは前提に該当する)、製品ID、製品名、対応機種を1セットとした情報と共に、減算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。在庫管理部128は、電子メール制御部から転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数を1だけ減算更新してフローを終了する。
【0107】
ステップS59
メール制御部127は、図5より電子メールは納入情報であると判断できる為(ここでは前提に反する)、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、加算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。在庫管理部128は、メール制御部127から転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数を転送されたデータ中にある納品数分加算更新してフローを終了する。
【0108】
(効果)の説明
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成装置の消耗品在庫管理において、実施例1の効果に加え、画像形成装置のCPUが負荷率が高いときに最小限の処理で在庫管理端末へ情報を提供し、効率的に在庫管理情報を更新することができるという効果を得る。
【実施例3】
【0109】
(構成)の説明
図17は、実施例3の在庫管理システムのシステム構成図である。
図に示すように実施例3の在庫管理システム600は、ネットワーク100に、画像形成装置310と、在庫管理端末装置220と、メールサーバ130と、製造工場350とが通信接続されて構成される。以下に実施例1または実施例2と相違する部分のみについて説明する。実施例1または実施例2と同様の部分については実施例1または実施例2と同一の符号を付して説明を省略する。
【0110】
画像形成装置310は、共通バス111と、CPU112と、操作/表示部113と、画像読取部114と、画像印刷部115と、RAM(Random Access Memory)116と、ROM(Read Only Memory)317と、通信制御部118と、データ抽出部119と、メール制御部120と、負荷検知部218と、判断部318とを備える。
【0111】
ROM(Read Only Memory)317は、不揮発性メモリで構成され画像形成装置310全体を制御するためのプログラムを格納しているメモリである。また、ROM317に格納されているプログラムには、実施例2と同様のデータ抽出モジュール1171、メール制御モジュール1172と、負荷検知モジュール2173と、画像読取部114が読み取った電子データをそのままメールデータとして適用するか否かを判断するための判断モジュール3174が含まれている。
【0112】
判断部318は、CPU112が判断モジュール3174を実行することによって画像読取部114が読み取った電子データをそのままメールデータとして適用するか否かを判断する部分である。この判断は、納品書、または製品保証書の先頭データに該当する消耗品が製造された工場のメールアドレスが含まれているか否かによって判断される。
【0113】
製造工場350は、画像形成装置310の消耗品を製造する工場である。製品によっては、その製造メーカが納品数や使用数を直接管理したい場合もある。かかる場合に、納品書や製品保証書にその旨含めておくことによって、在庫管理システム600から、上記納品数や使用数を含む電子メールを受信することを可能にしている。
【0114】
画像形成装置310の一般的な動作として、電源を投入されるとCPU112が起動し、ROM317内のプログラムによって、操作/表示部113、画像読取部114、画像印刷部115、RAM116、通信制御部118の初期化処理が実施される。各部の初期化処理が終了すると、画像形成装置310は待機状態になる。
【0115】
上記待機状態時にユーザが、原稿を画像読取部114にセットし、操作/表示部113よりコピー開始指示をすると、画像読取部114は原稿の読み取りを開始し、読み取ったデータを画像印刷部115に転送する。原稿の1ページ分の読取データの転送が終了すると、画像印刷部115は受信した前記読取データを媒体に印刷出力する。
【0116】
(動作)の説明
動作説明の中で引用する新たな図について最初に説明する。
図18は、実施例3の在庫情報メールの説明図(その1)である。
図は、画像形成装置310(図17)からメールサーバ130へ送信される電子メールの内容を表している。図に示すように、在庫情報メールの中に添付ファイルが含まれている。この添付ファイルは、納品書(図2)のイメージデータである。このメールには納入日が記載されている。
【0117】
図19は、実施例3の在庫情報メールの説明図(その2)である。
図は、画像形成装置310(図17)からメールサーバ130へ送信される電子メールの内容を表している。図に示すように、在庫情報メールの中に添付ファイルが含まれている。この添付ファイルは、製品保証書(図3)のイメージデータである。このメールには納入日が記載されていない。
【0118】
以上説明した、図18、図19及び実施例1または実施例2で説明した図2から図6までを引用しながら、フローチャートを用いて実施例3の在庫管理システムの動作について説明する。最初に消耗品が納入された場合の動作概略について説明し、続いて消耗品が開封された際の動作概略について説明する。
【0119】
図20は、実施例3の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その1)である。
このフローチャートは、実施例3の在庫管理システム600の画像形成装置310の消耗品が納入された場合の動作を示すフローチャートである。以下に図17を併用しながらステップS60からステップS74までステップ順に画像形成装置310の動作について説明する。動作説明の前提として、図17において、画像形成装置310には操作/表示部113を介して在庫管理端末装置220の電子メールアドレスが事前に登録されていることとする。また、図4は在庫管理DB1262が格納している消耗品情報であり、本実施例が実施される前の在庫管理端末装置220の在庫管理状況を示すものとする。又、図17において、画像形成装置310には操作/表示部113を介して処理転送を行う基準のCPU負荷率の閾値が予め登録されていることとする。更に、製造工場が、自己宛てにメール送信を受けるために、該当する消耗品の納品書または製品保証書の多次元コードの先頭に自己のメールアドレスを含めているものとする。
【0120】
ステップS60
ユーザは納品書(図2)を画像形成装置310へセットし、図17における操作/表示部113より消耗品の在庫管理処理を行う読み取りを開始するよう操作を行う。
【0121】
ステップS61
画像形成装置310の画像読取部114は上記操作に従い、納品書(図2)の読み取りを開始し、読み取りが完了したことを負荷検知部218へ通知する。
【0122】
ステップS62
負荷検知部218は、画像形成装置310を制御するCPU112の負荷率を確認し、事前に設定済みである閾値を超えているか判断する。超えている場合にはステップS63へ進み、超えていない場合にはステップS64へ進む。
【0123】
ステップS63
負荷検知部218の判断によりCPU122の負荷率が閾値を超えているので画像読取部114は読み取ったデータを納品書(図2)のイメージを持つ添付ファイルデータとしてRAM116へ一時的に格納する。
【0124】
ステップS64
判断部318は、読取データの先頭データから該当する消耗品の製造工場のメールアドレスが存在しているか否かを確認する。先頭データにメールアドレスが存在していればステップS65へ進み、存在していなければステップS66へ進む。
【0125】
ステップS65
画像読取部114は読み取ったデータを納品書(図2)のイメージを持つ添付ファイルデータとしてRAM116へ一時的に格納する。
【0126】
ステップS66
コード解析手段1141は、読取データから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図5のように各情報タグに区分されて解析され、データ抽出部119へ転送される。
【0127】
ステップS67
データ抽出部119は、解析データから電子メールに転載する情報を取得する為に、解析データの1行を読み取る。
【0128】
ステップS68
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグであればタグ内のデータ抽出処理(ステップS70)へ進む。データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグであれば次のタグ情報読取処理(ステップS69)へ進む。データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であれば終了処理(ステップS74)へ進む。
【0129】
ステップS69
データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグなので、データ読取位置を1行繰り下げて再び解析データの読取処理(ステップS67)へ進む。
【0130】
ステップS70
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグなので、データ抽出部119はデータ読取位置を1行繰り下げて、繰り下げた1行のデータをRAM116へ一時的に格納する。RAM116に既に抽出データが存在している場合は追加データとして格納する。
【0131】
ステップS71
データ抽出部119は、繰り下げた1行のデータを読み取る。データ抽出部119が読み取った1行のデータがタグデータでなく、通常のデータであれば、再びデータ抽出処理(ステップS70)へ進む。データ抽出部119が読み取った1行のデータが別の情報のタグまたはデータの終端であれば抽出処理を終了し、メール生成処理(ステップS72)へ進む。
【0132】
ステップS72
メール制御部120は、RAM116に格納されているデータがメールデータのみであれば在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成した電子メールは図7の内容となる。メール制御部120は、RAM116に格納されているデータが添付ファイルデータのみであれば添付ファイルデータを添付ファイルとした在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成した電子メールは実施例2で説明した図12の内容となる。メール制御部120は、RAM116に格納されているデータがメールデータ及び添付ファイルデータであれば添付ファイルデータを添付ファイルとし、メールデータを本文とし、判断部318が検出したメールアドレス及び在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成した電子メールは図18の内容となる。
【0133】
ステップS73
通信制御部118は、メール制御部120が生成した電子メールをメールサーバ130へ送信してフローを終了する。
【0134】
ステップS74
データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であり、在庫管理データが抽出できなかった場合なので、操作/表示部113へデータが取得できなかったメッセージを表示し、フローを終了する。
【0135】
図21は、実施例3の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その2)である。
このフローチャートは、実施例3の在庫管理システム600の消耗品が納入された場合の在庫管理端末装置220の動作を示すフローチャートである。以下に図17を併用しながらステップS75〜ステップS82までステップ順に在庫管理端末装置220の動作について説明する。動作説明の前提条件は上記図20と同様とする。
【0136】
ステップS75
在庫管理端末装置220の通信制御部124は、電子メールをメールサーバ130より受信する。
【0137】
ステップS76
メール制御部127は、通信制御部124が受信した電子メールの解析を開始する。
【0138】
ステップS77
電子メールに添付ファイルがある場合は、メール制御部127は、電子メールの添付ファイルデータをコード解析部230へ転送し(ステップS78)、電子メールに添付ファイルがない場合は、電子メールの解析を開始する(ステップS79)。
【0139】
ステップS78
コード解析部230は、添付ファイルデータから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図5のように各情報タグに区分されて解析され、メール制御部127へ転送される。
【0140】
ステップS79
メール制御部127は、電子メールデータまたは、コード解析部230が解析した解析データの読み取りを開始する。
【0141】
ステップS80
メール制御部127は、電子メールデータまたは、解析データに納入日の記載があるか確認する。納入日の記載があれば電子メールは納入情報であると判断できるため、在庫加算処理(ステップS82)へ進む。納入日の記載が無ければ電子メールは開封情報であると判断できる為、在庫減算処理(ステップS81)へ進む。
【0142】
ステップS81
メール制御部127は、図19より電子メールは開封情報(前提条件に該当しない)であると判断できる為、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、減算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数が転送されたデータ中にある開封数分減算更新されフローを終了する。
【0143】
ステップS82
メール制御部127は、図18より電子メールは納品情報(前提条件に該当する)であると判断できる為、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、加算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数が転送されたデータ中にある納品数分加算更新されフローを終了する。
【0144】
また、ステップS72でメール制御部127が生成した電子メールの宛先に判断部318が検出したメールアドレスも追加されている場合、ネットワーク100を介して製造工場350でも電子メールを受信することができる。
【0145】
図22は、実施例3の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その1)である。
このフローチャートは、実施例3の在庫管理システム600の画像形成装置310の消耗品が開封された場合の動作を示すフローチャートである。以下に図17を併用しながらステップS83からステップS97までステップ順に画像形成装置310の動作について説明する。動作説明の前提として、図17において、画像形成装置310には操作/表示部113を介して在庫管理端末装置220の電子メールアドレスが事前に登録されていることとする。また、図4は在庫管理DB1262が格納している消耗品情報であり、本実施例が実施される前の在庫管理端末装置220の在庫管理状況を示すものとする。又、図17において、画像形成装置310には操作/表示部113を介して処理転送を行う基準のCPU負荷率の閾値が予め登録されていることとする。更に、製造工場が、自己宛てにメール送信を受けるために、該当する消耗品の納品書または製品保証書の多次元コードの先頭に自己のメールアドレスを含めているものとする。
【0146】
ステップS83
ユーザは製品保証書(図3)を画像形成装置310へセットし、図17における操作/表示部113より消耗品の在庫管理処理を行う読み取りを開始するよう操作を行う。
【0147】
ステップS84
画像形成装置310の画像読取部114は上記操作に従い、製品保証書(図3)の読み取りを開始し、読み取りが完了したことを負荷検知部218へ通知する。
【0148】
ステップS85
負荷検知部218は、画像形成装置310を制御するCPU112の負荷率を確認し、事前に設定済みである閾値を超えているか判断する。超えている場合にはステップS86へ進み、超えていない場合にはステップS87へ進む。
【0149】
ステップS86
負荷検知部218の判断によりCPU122の負荷率が閾値を超えているので画像読取部114は読み取ったデータを製品保証書(図3)のイメージを持つ添付ファイルデータとしてRAM116へ一時的に格納する。
【0150】
ステップS87
判断部318は、読取データの先頭データから該当する消耗品の製造工場のメールアドレスが存在しているか否かを確認する。先頭データにメールアドレスが存在していればステップS88へ進み、存在していなければステップS89へ進む。
【0151】
ステップS88
画像読取部114は読み取ったデータを納品書(図2)のイメージを持つ添付ファイルデータとしてRAM116へ一時的に格納する。
【0152】
ステップS89
コード解析手段1141は、読取データから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図6のように各情報タグに区分されて解析され、データ抽出部119へ転送される。
【0153】
ステップS90
データ抽出部119は、解析データから電子メールに転載する情報を取得する為に、解析データの1行を読み取る。
【0154】
ステップS91
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグであればタグ内のデータ抽出処理(ステップS93)へ進む。データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグであれば次のタグ情報読取処理(ステップS92)へ進む。データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であれば終了処理(ステップS97)へ進む。
【0155】
ステップS92
データ抽出部119が読み取った1行が別の情報タグなので、データ読取位置を1行繰り下げて再び解析データの読取処理(ステップS90)へ進む。
【0156】
ステップS93
データ抽出部119が読み取った1行が在庫情報タグなので、データ抽出部119はデータ読取位置を1行繰り下げて、繰り下げた1行のデータをRAM116へ一時的に格納する。RAM116に既に抽出データが存在している場合は追加データとして格納する。
【0157】
ステップS94
データ抽出部119は、繰り下げた1行のデータを読み取る。データ抽出部119が読み取った1行のデータがタグデータでなく、通常のデータであれば、再びデータ抽出処理(ステップS93)へ進む。データ抽出部119が読み取った1行のデータが別の情報のタグまたはデータの終端であれば抽出処理を終了し、メール生成処理(ステップS95)へ進む。
【0158】
ステップS95
メール制御部120は、RAM116に格納されているデータがメールデータのみであれば在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成した電子メールは図8の内容となる。メール制御部120は、RAM116に格納されているデータが添付ファイルデータのみであれば添付ファイルデータを添付ファイルとした在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成した電子メールは実施例2で説明した図12の内容となる。メール制御部120は、RAM116に格納されているデータがメールデータ及び添付ファイルデータであれば添付ファイルデータを添付ファイルとし、メールデータを本文とし、判断部318が検出したメールアドレス及び在庫管理端末装置220宛の電子メールを生成する。生成した電子メールは図19の内容となる。
【0159】
ステップS96
通信制御部118は、メール制御部120が生成した電子メールをメールサーバ130へ送信してフローを終了する。
【0160】
ステップS97
データ抽出部119が読み取った1行がデータの終端であり、在庫管理データが抽出できなかった場合なので、操作/表示部113へデータが取得できなかったメッセージを表示し、フローを終了する。
【0161】
図23は、実施例3の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その2)である。
このフローチャートは、実施例3の在庫管理システム600の消耗品が開封された場合の在庫管理端末装置220の動作を示すフローチャートである。以下に図17を併用しながらステップS98〜ステップS105までステップ順に在庫管理端末装置220の動作について説明する。動作説明の前提条件は上記図22と同様とする。
【0162】
ステップS98
在庫管理端末装置220の通信制御部124は、電子メールをメールサーバ130より受信する。
【0163】
ステップS99
メール制御部127は、通信制御部124が受信した電子メールの解析を開始する。
【0164】
ステップS100
電子メールに添付ファイルがある場合は、メール制御部127は、電子メールの添付ファイルデータをコード解析部230へ転送し(ステップS102)、電子メールに添付ファイルがない場合は、電子メールの解析を開始する(ステップS101)。
【0165】
ステップS101
コード解析部230は、添付ファイルデータから多次元コードの情報を解析する。解析データの情報は図6のように各情報タグに区分されて解析され、メール制御部127へ転送される。
【0166】
ステップS102
メール制御部127は、電子メールデータまたは、コード解析部230が解析した解析データの読み取りを開始する。
【0167】
ステップS103
メール制御部127は、電子メールデータまたは、解析データに納入日の記載があるか確認する。納入日の記載があれば電子メールは納入情報であると判断できるため、在庫加算処理(ステップS105)へ進む。納入日の記載が無ければ電子メールは開封情報であると判断できる為、在庫減算処理(ステップS104)へ進む。
【0168】
ステップS104
メール制御部127は、電子メールが開封情報(前提条件に該当する)であると判断できる為、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、減算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数が転送されたデータ中にある開封数分減算更新されフローを終了する。
【0169】
ステップS105
メール制御部127は、電子メールが納品情報(前提条件に反する)であると判断できる為、製品ID、製品名、対応機種、納品数を1セットとした情報と共に、加算処理フラグ情報を在庫管理部128へ転送する。転送されたデータを元に在庫管理DB1262に格納されている消耗品情報と合致した消耗品の在庫数が転送されたデータ中にある納品数分加算更新されフローを終了する。
【0170】
また、ステップS72でメール制御部127が生成した電子メールの宛先に判断部318が検出したメールアドレスも追加されている場合、ネットワーク100を介して製造工場350でも電子メールを受信することができる。
【0171】
(効果)の説明
以上説明したように本実施例によれば、画像形成装置の消耗品在庫管理において、第1及び第2の実施例の効果に加え、消耗品を製造した工場に於いても、消耗品の納品数や使用数を把握することができるという効果を得る。更に、資源の再利用叫ばれている今日、後日、リサイクル品を回収しに行くことも可能になるという効果を得る。
【産業上の利用可能性】
【0172】
上記実施例の説明では、本発明を画像形成装置に適用した場合に限定して説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。即ち、ネットワーク接続形式を持つMFP、複写機、スキャナ等の画像形成装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】実施例1の在庫管理システムのシステム構成図である。
【図2】納品書の説明図である。
【図3】製品保証書の説明図である。
【図4】在庫管理DBの消耗品情報の説明図である。
【図5】解析データの説明図(その1)である。
【図6】解析データの説明図(その2)である。
【図7】実施例1の在庫情報メールの説明図(その1)である。
【図8】実施例1の在庫情報メールの説明図(その2)である。
【図9】実施例1の在庫管理システムの動作フローチャート(その1)である。
【図10】実施例1の在庫管理システムの動作フローチャート(その2)である。
【図11】実施例2の在庫管理システムのシステム構成図である。
【図12】実施例2の在庫情報メールの説明図である。
【図13】実施例2の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その1)である。
【図14】実施例2の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その2)である。
【図15】実施例2の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その1)である。
【図16】実施例2の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その2)である。
【図17】実施例3の在庫管理システムのシステム構成図である。
【図18】実施例3の在庫情報メールの説明図(その1)である。
【図19】実施例3の在庫情報メールの説明図(その2)である。
【図20】実施例3の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その1)である。
【図21】実施例3の在庫管理システムの消耗品納入の動作フローチャート(その2)である。
【図22】実施例3の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その1)である。
【図23】実施例3の在庫管理システムの消耗品開封の動作フローチャート(その2)である。
【符号の説明】
【0174】
100 ネットワーク
110 画像形成装置
111 共通バス
112 CPU
113 操作/表示部
114 画像読取部
115 画像印刷部
116 RAM
117 ROM
118 通信制御部
119 データ抽出部
120 メール制御部
121 在庫管理端末装置
122 CPU
123 操作/表示部
124 通信制御部
125 RAM
126 HDD
127 メール制御部
128 在庫管理部
129 共通バス
130 メールサーバ
400 在庫管理システム
1141 コード解析手段
1171 データ抽出モジュール
1172 メール制御モジュール
1261 メール制御モジュール
1262 在庫管理DB
1263 在庫管理モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品情報が組み込まれた多次元コードを読み取る画像読取部と、
前記画像読取部で読み取った多次元コードを解析するコード解析部と、
前記コード解析部で解析した解析データから所定の項目を抽出するデータ抽出部と、
前記データ抽出部で抽出された項目に基づいて電子メールデータを外部端末装置へ送信する通信制御部とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
外部装置により送信された電子メールを受信する通信制御部と、
前記通信制御部が受信した電子メールデータを解析し、消耗品情報を抽出するメール制御部と、
前記メール制御部が抽出した消耗品情報から所定の項目を抽出し、該項目に基づいて在庫管理を行う在庫管理部とを備えることを特徴とする在庫管理端末装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成装置と請求項2に記載の在庫管理端末装置とを通信接続してなることを特徴とする、画像形成装置から消耗品情報を在庫管理端末装置に送信して管理する在庫管理システム。
【請求項4】
前記請求項1に記載の画像形成装置は、更に、前記コード解析部で解析した解析データから電子メールデータを生成するメール制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載の在庫管理システム。
【請求項5】
画像形成装置が有するCPUの負荷率の値に基づいて、処理の内容を振り分ける負荷検知部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像読取部が読み取った多次元コードのデータ内容に基づいて前記通信制御部が送信する電子メールデータに含まれるメール内容の変更判断を行う判断部を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
多次元コードを解析するコード解析部を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の在庫管理端末装置。
【請求項8】
前記多次元コードはバーコードであることを特徴とする請求項1、2、5、6、7のうち何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記多次元コードはバーコードであることを特徴する請求項3、または請求項4に記載の在庫管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−20681(P2009−20681A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−182418(P2007−182418)
【出願日】平成19年7月11日(2007.7.11)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】