画像形成装置、画像供給装置、画像印刷システム、画像印刷方法、画像形成プログラム及び画像供給プログラム
【課題】デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置で印刷する際に使用する色材を指定可能な画像処理技術を提供する。
【解決手段】デジタルカメラBの色材指定手段KB3は、プリンタAにおいて画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する。送信手段KB1は、プリンタAに対して、色材指定手段KB3が生成した色材指定情報を含む印刷指示データを送信したり、記憶手段KB2に記憶された画像データを送信したりする。プリンタAの受信手段KA1は、画像データと、画像の印刷を指示する印刷指示データとをデジタルカメラBから受信する。色材指定取得手段KA3は、色材指定情報をデジタルカメラBから取得する。画像出力手段KA2は、受信手段KA1が受信した画像データによって表される画像を、前記色材指定取得手段KA3が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する。
【解決手段】デジタルカメラBの色材指定手段KB3は、プリンタAにおいて画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する。送信手段KB1は、プリンタAに対して、色材指定手段KB3が生成した色材指定情報を含む印刷指示データを送信したり、記憶手段KB2に記憶された画像データを送信したりする。プリンタAの受信手段KA1は、画像データと、画像の印刷を指示する印刷指示データとをデジタルカメラBから受信する。色材指定取得手段KA3は、色材指定情報をデジタルカメラBから取得する。画像出力手段KA2は、受信手段KA1が受信した画像データによって表される画像を、前記色材指定取得手段KA3が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像供給装置が画像データを画像形成装置に送信し、画像形成装置が画像供給装置から送信された画像データを受信し当該画像データによって表される画像を印刷する画像印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像供給装置であるデジタルカメラと、画像形成装置であるプリンタ装置とをPC(Personal Computer)を介さずに直接接続し、デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置に直接転送して、プリンタ装置で画像を印刷することができるダイレクトプリントシステムがある。近年では、各種のダイレクトプリントシステムが開発されている。例えば、特許文献1には、デジタルカメラとプリンタ装置とが所定の通信手順に従って通信を行うことにより、ダイレクトプリントを可能にする技術が記載されている。また、特許文献2には、デジタルカメラで画像の特徴を抽出して画像特徴データを生成し、画像と共に画像特徴データを保存し、プリンタ装置で当該画像特徴データを用いて当該画像の画像補正処理を行う技術が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−64740号公報
【特許文献2】特開2003−244630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらいずれの技術においても、デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置で印刷する際に用いる色材を任意に指定することができない可能性がある。このため、例えば、白黒の2色で画像を印刷する場合であっても、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色の色材を混合して黒色を再現することにより、画像を印刷する場合がある。この場合、Kの色材のみを用いて黒色を再現して画像を印刷する場合に比べ、画像の印刷に係る処理時間及び処理コストや画質などの印刷仕様が異なる恐れがある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置で印刷する際に使用する色材を指定可能な画像形成装置、画像供給装置、画像印刷システム、画像印刷方法、画像形成プログラム及び画像供給プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、画像形成装置であって、画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段と、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得手段とを備え、前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0007】
請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記受信手段は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を含む前記印刷指示データを受信し、前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した印刷指示データを解析して、当該印刷指示データに含まれる前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0008】
請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記画像データは、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報が所定のデータ領域に書き込まれており、前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した画像データを解析して、前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0009】
請求項4にかかる発明は、請求項3にかかる発明において、前記画像データのデータ形式は、TIFF形式又はExif(Exchangeable Image File Format)形式であり、前記色材指定情報は、前記画像データの所定のIFD (Image File Directory)タグに書き込まれていることを特徴とする。
【0010】
請求項5にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段と、前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力を受け付け、当該指定入力に従って、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段とを更に備え、前記色材指定取得手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0011】
請求項6にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記受信手段は、当該画像形成装置に接続される情報処理装置から送信された前記色材指定情報を受信し、前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0012】
請求項7にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記色材指定情報は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定すると共に、当該色材の使用比率を指定するものであり、前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された前記使用比率の前記色材を用いて、前記画像を形成することを特徴とする。
【0013】
請求項8にかかる発明は、画像を表す画像データを記憶する記憶手段と、画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、前記記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置であって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段を更に備え、前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信することを特徴とする。
【0014】
請求項9にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記印刷指示データに含めて前記画像形成装置に対して送信することを特徴とする。
【0015】
請求項10にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、前記色材指定手段は、生成した前記色材指定情報を前記画像データの所定のデータ領域に書き込み、前記送信手段は、前記色材指定手段が前記色材指定情報を書き込んだ前記画像データを前記画像形成装置に対して送信することを特徴とする。
【0016】
請求項11にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段とを更に備え、前記色材指定手段は、前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力に従って、前記色材指定情報を生成することを特徴とする。
【0017】
請求項12にかかる発明は、画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段とを備える画像形成装置と、当該画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置とを備える画像印刷システムであって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得手段を更に備え、前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0018】
請求項13にかかる発明は、画像印刷方法であって、画像供給装置が、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信ステップと、画像形成装置が、前記画像データと、前記印刷指示データとを受信する受信ステップと、前記画像形成装置が、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップとを備え、前記画像形成装置又は前記画像供給装置が、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、前記画像形成装置が、前記色材指定ステップで生成した色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0019】
請求項14にかかる発明は、画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップをコンピュータに実行させるための画像形成プログラムであって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0020】
請求項15にかかる発明は、画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する画像供給装置の有するコンピュータに実行させるための画像供給プログラムであって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、前記色材指定ステップで生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信する送信ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像の形成の際の色材を指定可能であることにより、例えば、複数の色材を混合して画像の色を再現するのではなく1つの色材のみで画像の色を再現したり、また、本来の画像の色と異なる色を再現したりすることが可能になる。このため、画像の印刷において様々なバリエーションを提供することができる。
【0022】
また、本発明によれば、操作手段を介してユーザが色材を指定可能であることにより、ユーザの所望の色材を用いて色が再現された画像を出力することが可能になる。このため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0023】
また、本発明によれば、使用する色材の使用比率を指定可能であることにより、例えば、試し印刷などを行う際に、色材の使用量を抑えて画像を印刷することが可能になる。このため、色材の使用コストを低減することも可能になる。
【0024】
また、本発明によれば、画像データの所定のデータ領域に色材指定情報を書き込むことにより、画像データ毎に色材を指定可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像供給装置、画像印刷システム、画像印刷方法、画像形成プログラム及び画像供給プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
[第1の実施の形態]
(1)構成
<画像印刷システムの構成>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる画像印刷システムを示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の画像印刷システムは、インタフェースであるUSB(Universal Serial Bus)ケーブルCを介し、画像形成装置であるプリンタAと、画像供給装置であるデジタルカメラBとが接続されている。
【0027】
<プリンタAの構成>
次に、画像形成装置であるプリンタAのハードウェア構成について説明する。ここでは、プリンタAはレーザプリンタであるとする。図1に示すように、プリンタAは、このプリンタAの各部の制御処理および画像形成処理などの各種制御処理を行うシステム制御部1を備えている。システム制御部1は、マイクロコンピュータを構成するCPU(Central Processing Unit)を主体に構成されており、システムメモリ2や磁気ディスク装置10内に格納された各種プログラムに従い、当該プリンタA全体を制御する。システム制御部1には、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、操作表示部5、ページメモリ6、プリンタエンジン7、給紙搬送系ユニット8、外部装置インタフェース(I/F)9及び磁気ディスク装置10が内部バス11を介して接続されている。
【0028】
システムメモリ2は、各種プログラムや各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成する。パラメータメモリ3は、プリンタAに固有な各種の情報を記憶する。磁気ディスク装置10は、各種プログラムや各種データを記憶する。
【0029】
時計回路4は、現在時刻情報を出力する。操作表示部5は、ユーザが各種指示を入力するための各種の操作キーと、各種の情報を表示する表示装置とからなる。
【0030】
ページメモリ6は、印刷する対象の画像データの印刷描画イメージを記憶する。プリンタエンジン7は、画像を形成する装置であり、ページメモリ6に記憶されている印刷描画イメージを記録用紙(図示せず)に印刷する。なお、ここでは、プリンタAはレーザプリンタであるので、プリンタエンジン7は、電子写真プロセス方式により画像を形成して記録用紙に印刷する。給紙搬送系ユニット8は、記録用紙を保持している用紙カセット等(図示略)から記録用紙を分離してプリンタエンジン7の画像記録位置へと給紙搬送し、最終的に排紙トレイ(図示略)へと排出する。
【0031】
外部装置I/F9は、USBケーブルCを介してデジタルカメラBとの間のデータの送受信を制御する。
【0032】
<デジタルカメラBの構成>
次に、画像供給装置であるデジタルカメラBのハードウェア構成について説明する。図2はデジタルカメラBのハードウェア構成を概略的に示すブロック図、図3はその外観構成を示す概略斜視図である。
【0033】
図2に示すように、画像供給装置であるデジタルカメラBは、概略的には、信号処理部12と、メモリ制御部13と、主制御部14と、フレームメモリ15と、インタフェース16と、表示部17と、記憶媒体であるメディア26に対して各種データを記録・読取可能な外部記憶部18と、撮像部20と、操作部19とを備える。撮像部20はレンズ21と、絞り22と、シャッタ23と、光電変換素子24と、前処理部25とを含む。
【0034】
ここで、信号処理部12は、前処理部25、メモリ制御部13、主制御部14及びインタフェース16に接続されている。また、メモリ制御部13は、フレームメモリ15に接続されている。さらに、主制御部14は及びメモリ制御部13に接続されている。フレームメモリ15は、メモリ制御部13に接続されている。インタフェース16は、表示部17、外部記憶部18、及び操作部19に接続されている。また、インタフェース16には、プリンタAと通信するためのUSBケーブルCも接続される。
【0035】
一方、撮像部20においては、レンズ21と絞り22、シャッタ23、光電変換素子24が光軸上でこの順に配置され、光電変換素子24は前処理部25に接続されている。撮像部20の光電変換素子24には、例えばCCD(Charge Coupled Device)が使用されている。また、前処理部25にはプリアンプや自動利得制御回路(Auto Gain Control−
AGC)等からなるアナログ信号処理部やアナログ−デジタル変換器(A/D変換器)が備えられ、光電変換素子24より出力されたアナログ映像信号に対して、増幅やクランプ等の前処理が施された後、上記アナログ映像信号がデジタル映像信号に変換される。
【0036】
信号処理部12は、デジタル信号処理プロセッサ(DSPプロセッサ)等により構成され、画像圧縮機能を有するとともに、撮像部20において得られたデジタル映像信号に対して色分解、ホワイトバランス調整、γ補正など種々の画像処理を施す。
【0037】
メモリ制御部13は、このようにして処理された画像信号をフレームメモリ15へ格納したり、逆にフレームメモリ15に格納された画像信号を読出したりする処理を行う。
【0038】
主制御部14は、マイクロコンピュータにより構成され、デジタルカメラBの各部を制御するCPU(Central Processing Unit)、CPUが実行する各種制御プログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)、ワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)を有する。なお、ROMに格納されている制御プログラムに代えて、当該制御プログラムを格納したメディア26をデジタルカメラBの外部記憶部18に装着し、デジタルカメラBのCPUに当該制御プログラムを実行させるようにしても良い。また、フレームメモリ15は少なくとも2枚の画像を格納し、一般的にはVRAM,SRAM,DRAM等の半導体メモリが使用される。
【0039】
ここで、フレームメモリ15から読出された画像信号は、信号処理部12において画像圧縮等の信号処理が施された後、インタフェース16を介して外部記憶部18に画像ファイルとして保存される。この外部記憶部18はインタフェース16を介して供給される画像信号などの種々の信号を読み書きし、ICメモリカードや光磁気ディスク等により構成される。
【0040】
また、逆に外部記憶部18に記録された画像信号の読出しは、インタフェース16を介して信号処理部12へ画像信号が送信され、信号処理部12において画像伸長が施されることによって行われる。一方、外部記憶部18及びフレームメモリ15から読出された画像信号の表示は、信号処理部12において画像信号に対してデジタル−アナログ変換(D/A変換)や増幅などの信号処理を施した後、インタフェース16を介して表示部17に送信することにより行われる。ここで、表示部17は、インタフェース16を介して供給された画像信号に応じて画像を表示し、例えばデジタルカメラBの筐体に設置されたLCD(Liquid Crystal Display)により構成される。
【0041】
また、デジタルカメラBは、外観的には、図3に示すように、電源スイッチ31、シャッタ32、ファインダ33、表示部17に表示された画像を上下方向にスクロールさせるためのスクロールキー35,36、決定キー37等を備えている。なお、シャッタ32、撮影モード設定キー34、スクロールキー35,36、決定キー37は、前述した操作部19を構成するものである。
【0042】
<プリンタAの機能的構成>
次に、プリンタAの機能的構成について説明する。図4は、プリンタAの機能的構成及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。同図に示されるように、プリンタAは、受信手段KA1と、画像出力手段KA2と、色材指定取得手段KA3とを有する。これら各手段の実体は、プリンタAのシステム制御部1がシステムメモリ2や磁気ディスク装置10に格納された各種プログラムを実行することにより実現される機能である。
【0043】
受信手段KA1は、所定の通信手順に従って、デジタルカメラBと通信を行い、画像データと、画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとをデジタルカメラBから受信する。色材指定取得手段KA3は、画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報をデジタルカメラBから取得する。画像出力手段KA2は、受信手段KA1が受信した画像データによって表される画像を、前記色材指定取得手段KA3が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する。
【0044】
<デジタルカメラBの機能的構成>
次に、デジタルカメラBの機能的構成について説明する。同図に示されるように、デジタルカメラBは、記憶手段KB2と、送信手段KB1と、色材指定手段KB3とを有する。これら各手段の実体は、デジタルカメラBのシステム制御部1がシステムメモリ2や磁気ディスク装置10に格納された各種プログラムを実行することにより実現される機能である。
【0045】
送信手段KB1は、所定の通信手順に従って、プリンタAと通信を行う。記憶手段KB2は、画像データを記憶する。色材指定手段KB3は、ユーザからの操作に応じて、プリンタAにおいて画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する。送信手段KB1は、プリンタAに対して、色材指定手段KB3が生成した色材指定情報を含む印刷指示データを送信したり、記憶手段KB2に記憶された画像データを送信したりする。
【0046】
(2)動作
次に、本実施の形態におけるデジタルカメラBとプリンタAとの間で行う通信の手順について説明する。図5は、デジタルカメラBがプリンタAに対して画像の印刷を指示する際の通信手順の一例を示している。
【0047】
まず、ユーザが、デジタルカメラBとプリンタAとをUSBケーブルCで接続し、デジタルカメラBの操作部19を操作して、画像の印刷を指示する操作入力を行うと、デジタルカメラBは、まず、コマンド「プリントサービス要求」をプリンタAへ送信する(ステップS1)。ここで、デジタルカメラBは、画像の印刷の際の色材を指定可能である色材指定機能(色材指定手段KB3)を有するため、その旨を示す色材指定機能情報をコマンド「プリントサービス要求」に含めてプリンタAへ送信する。尚、色材指定機能を有さないデジタルカメラから送信されるコマンド「プリントサービス要求」には色材指定機能情報が含まれない。
【0048】
プリンタAは、コマンド「プリントサービス要求」を受信すると(ステップS2)、当該コマンドを受信した旨を示すレスポンス「プリントサービス通知」をデジタルカメラBに送信する(ステップS3)。また、プリンタAは、デジタルカメラBが色材指定機能を有するか否かを、コマンド「プリントサービス要求」に色材指定機能情報が含まれるか否かによって判別する(ステップS3A)。当該判別結果が肯定的である場合(ステップS3A:YES)、色材の指定を制御可能である旨を示す色材制御能力情報を生成する(ステップS3B)。
【0049】
一方、デジタルカメラBは、レスポンス「プリントサービス通知」を受信すると(ステップS4)、次いで、コマンド「能力要求」をプリンタAへ送信する(ステップS5)。プリンタAは、コマンド「能力要求」を受信すると(ステップS6)、自端末で印刷時に指定可能な能力情報を、レスポンス「能力通知」に含めてデジタルカメラBに送信する(ステップS7)。能力情報とは、出力品質(高速/普通/高画質;など)、用紙サイズ、レイアウト、インデックス印刷の可否などを表す。更に、ステップS3Bで色材制御能力情報を生成した場合、プリンタAは、当該色材制御能力情報を能力情報に含めてデジタルカメラBに送信する。
【0050】
デジタルカメラBは、レスポンス「能力通知」を受信すると(ステップS8)、当該「能力通知」に含まれる能力情報に従って、印刷条件(色材の指定、出力品質、用紙サイズ、日付出力の有無、集約数、インデックス印刷の指示など)をユーザが入力したり印刷対象の画像データを選択したりするための指定入力画面を生成する。このとき、デジタルカメラBは、プリンタAが色材制御機能を有するか否かを、「能力通知」に含まれる能力情報に色材制御能力情報が含まれるか否かによって判別し(ステップS9)、当該判別結果が肯定的である場合(ステップS9:YES)、色材の指定をユーザが入力するための入力項目を含む指定入力画面を生成する。そして、デジタルカメラBは、生成した指定入力画面を表示部17に表示させる(ステップS11)。尚、ステップS9の判別結果が否定的である場合(ステップS9:NO)、デジタルカメラBは、色材の指定をユーザが入力するための入力項目を含まない指定入力画面を生成し、生成した指定入力画面を表示部17に表示させる(ステップS10)。
【0051】
ユーザは、当該指定入力画面の表示に基づいて、操作部19を介して、各種印刷条件を入力するとともに、印刷する対象の画像データを選択する。尚、色材の指定として、ユーザは、例えば、K(ブラック)のみの指定や、C(シアン)及びM(マゼンタ)のみの指定などを行うことができる。そして、デジタルカメラBは、ユーザの操作入力を受け付けると(ステップS12)、プリンタAに対して、印刷ジョブ情報を含むコマンド「ジョブ開始指示」(印刷指示データ)を送信する(ステップS13)。図6は、印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。同図に示される印刷ジョブ情報には、出力品質を指定する指定情報J1、用紙サイズを指定する指定情報J2、インデックス印刷の有無を指定する指定情報J3、色材を指定する色材指定情報J4、印刷対象の画像データの画像データIDを指定する指定情報J5などが含まれている。例えば、色材の指定としてKのみが指定された場合、色材指定情報J4においては、Kに対して、当該色材を使用する旨を示す「on」の情報が書き込まれ、その他のC,M,Yに対しては、当該色材を使用しない旨を示す「off」情報が各々書き込まれている。
【0052】
次に、プリンタAは、コマンド「ジョブ開始指示」を受信すると(ステップS14)、当該「ジョブ開始指示」に含まれる印刷ジョブ情報を解析する(ステップS15)。そして、プリンタAは、当該印刷ジョブ情報に含まれる1つ以上の画像データIDを1つずつ順次取得すべく、各画像データIDを指定する情報を含むレスポンス「画像データ要求」をデジタルカメラBへ順次送信する(ステップS16)。デジタルカメラBは、レスポンス「画像データ要求」を受信すると(ステップS17)、当該「画像データ要求」に含まれる情報によって指定された画像データIDの画像データを1つずつプリンタAへ送信する(ステップS18)。
【0053】
プリンタAは、画像データを受信すると(ステップS19)、受信した画像データに基づいて、印刷描画イメージを生成し、印刷処理を行う。具体的には、受信した画像データは、いずれかの画像フォーマットでエンコードされているので、プリンタAは、それをデコードして、例えば、RGB形式の画像データを生成し、そのRGB形式の画像データをCMYK形式の印刷描画イメージへ変換する。このとき、画像データの大きさ(解像度と画素数)と、印刷する用紙または印刷領域の大きさとの関係で、適宜に印刷する画像を変倍処理する。また、このとき、プリンタAは、上述の印刷ジョブ情報において色材が指定されているか否かを判別し(ステップS20)、当該判別結果が肯定的である場合(ステップS20:YES)、プリンタAは、指定された色材を用いて、印刷対象の画像データの印刷描画イメージを生成し(ステップS21)、印刷を行う(ステップS23)。ステップS20の判別結果が否定的である場合(ステップS20:NO)、プリンタAは、従来と同様にして、印刷対象の画像データの印刷描画イメージを生成し(ステップS22)、印刷を行う(ステップS23)。そして、プリンタAは、全ての印刷処理を終了すると、その結果をレスポンス「処理結果通知」としてデジタルカメラBへ送信する。デジタルカメラBは、プリンタAよりレスポンス「処理結果通知」を受信すると、印刷ジョブを終了する。
【0054】
以上のような構成によれば、画像を印刷する際の色材を指定することが可能であるため、例えば、デジタルカメラBで白黒モードで撮影した画像をKの色材のみで印刷することが可能になる。従って、C,M,Yが混ざらない純粋な黒のみで画像の色を再現することができる。また、白黒モードに限らずフルカラーモードで撮影した画像についても、上述のように色材を指定することで、例えば、白黒のみの色で画像を印刷することが可能になる。
【0055】
また、ユーザは、デジタルカメラBにおいて色材の指定入力の操作を行うことができるため、画像の印刷を指示する操作と同様の操作感覚で操作を行うことができる。
【0056】
[第2の実施の形態]
次に、画像形成装置の第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
【0057】
(1)構成
図7は、本実施の形態にかかるプリンタA及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、デジタルカメラBは、色材指定手段KB3を有さず、プリンタAが、色材指定手段KA4を有する。色材指定手段KA4は、操作表示部5を介して、色材を指定する指定入力を受け付け、当該指定入力に従って、色材指定情報を生成する。色材指定取得手段KA3は、色材指定手段KA4が生成した色材指定情報を取得する。
【0058】
(2)動作
次に、本実施の形態における印刷動作の手順について説明する。図8は、本実施の形態における印刷動作の手順を示すフローチャートである。本実施の形態においては、デジタルカメラBは、上述の第1の実施の形態と同様に、コマンド「プリントサービス要求」をプリンタAに送信する。ここでは、デジタルカメラBは色材指定機能を有さないものとし、コマンド「プリントサービス要求」には色材指定機能情報が含まれないものとする。また、ユーザが、プリンタAの操作部19を介して、色材を指定する入力を行うと、プリンタAは、当該指定入力に従って、色材指定情報を生成し、これを外部記憶部18に記憶する。次いで、上述の第1の実施の形態と同様にして、ステップS1〜S8の処理が行われる。尚、ステップS7で、プリンタAは、自端末で印刷時に指定可能な能力情報を、レスポンス「能力通知」に含めてデジタルカメラBに送信するが、ここでは、色材制御機能を有することを示す色材制御能力情報を能力情報に含めない。
【0059】
そして、デジタルカメラBは、レスポンス「能力通知」を受信すると(ステップS8)、当該「能力通知」に含まれる能力情報に従って、指定入力画面を生成する(ステップS10)。尚、ここでは、指定入力画面には、色材の指定をユーザが入力するための入力項目は含まれない。そして、デジタルカメラBは、生成した指定入力画面を表示部17に表示させる。ユーザは、当該指定入力画面の表示に基づいて、操作部19を介して、各種印刷条件を入力するとともに、印刷する対象の画像データを選択する。そして、デジタルカメラBは、ユーザの操作入力を受け付けると(ステップS12)、プリンタAに対して、印刷ジョブ情報を含むコマンド「ジョブ開始指示」を送信する(ステップS13)。図9は、印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。同図に示される印刷ジョブ情報には、出力品質を指定する指定情報J1、用紙サイズを指定する指定情報J2、インデックス印刷の有無を指定する指定情報J3、印刷対象の画像データの画像データIDを指定する指定情報J5などが含まれている。尚、上述の第1の実施の形態において説明した色材を指定する色材指定情報J4は、この印刷ジョブ情報には含まれない。
【0060】
次に、プリンタAは、コマンド「ジョブ開始指示」を受信すると(ステップS14)、当該「ジョブ開始指示」に含まれる印刷ジョブ情報を解析する(ステップS15)。そして、プリンタAは、上述の第1の実施の形態と同様にして、レスポンス「画像データ要求」をデジタルカメラBへ順次送信し(ステップS16)、デジタルカメラBは、レスポンス「画像データ要求」に従って、画像データをプリンタAへ順次送信する(ステップS17〜S18)。また、プリンタAは、画像データを受信すると共に(ステップS19)、操作表示部5を介して色材の指定する入力があったか否か、即ち、外部記憶部18に色材指定情報が記憶されているか否かを判別する(ステップS30)。当該判別結果が肯定的である場合(ステップS30:YES)、プリンタAは、色材指定情報によって指定される色材を用いた印刷描画イメージを生成する(ステップS31)。ステップS30の判別結果が否定的である場合(ステップS30:NO)、プリンタAは、従来と同様にして、印刷対象の画像データの印刷描画イメージを生成する(ステップS32)。そして、プリンタAは、印刷描画イメージの生成後、印刷処理を行う(ステップS33)。
【0061】
このような構成によれば、ユーザは、プリンタAにおいて色材の指定が可能であるため、デジタルカメラBの機能に依存せずに、色材の指定を行うことができる。
【0062】
[変形例]
また、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0063】
<変形例1>
上述の各実施の形態においては、印刷ジョブ情報に色材指定情報を含むように構成した。しかし、印刷ジョブ毎ではなく、画像データ毎に色材指定情報を含むように構成しても良い。例えば、印刷対象の画像データのヘッダに色材指定情報を含むように構成しても良い。例えば、Exif/JPEG形式の画像データの場合、画像の幅高さなどの情報が格納されているヘッダを有する。このヘッダには、例えば、任意の情報を格納できるMakerNoteなどの領域が設定されている場合がある。この領域に、色材指定情報を書き込むようにしても良い。このような構成においては、画像データ毎に色材を指定することが可能であるため、ユーザは個々の画像データを選択して各々に対して色材を指定したり、又は、選択した複数の画像データに対して一括して同一の色材を指定したりする。そして、プリンタAは、デジタルカメラBから当該画像データを受信した場合、当該画像データにおける上述の領域を解析することにより、色材指定情報を取得する。即ち、この場合、プリンタAは、画像データ毎に当該画像データの解析を行い、画像データ毎に指定された色材を用いた印刷データを生成して、印刷処理を行う。
【0064】
また、画像データに色材指定情報を書き込むタイミングは、上述のように、印刷指示があったときであっても良いし、撮影時であっても良い。例えば、白黒の2色で色を再現するモノクロモードで画像を撮影したとき、当該画像を表す画像データのヘッダに色材指定情報を書き込む。このような構成によれば、モノクロモードで撮影した画像の印刷の際には自動的に、Kのみの色材で印刷することが可能である。
【0065】
また、画像データ毎に色材を指定する場合、印刷ジョブ情報を画像データ毎に生成するようにしても良い。例えば、デジタルカメラBは、第1の実施の形態で説明した図6の印刷ジョブ情報の指定情報J5において指定されている画像ID毎に、印刷ジョブ情報を生成する。このとき、デジタルカメラBは、画像データに各々対応する色材指定情報を含むように各印刷ジョブ情報を生成すれば良い。
【0066】
<変形例2>
上述の各実施の形態においては、色材の指定のみならず、色材の使用比率を指定するように構成しても良い。図10は、色材の使用比率を指定する色材指定情報を含む印刷場情報を例示する図である。同図に示されるように、色材指定情報J4´においては、例えば、K、C,M,Yを各々75%使用することが指定される。このような構成においては、色材の使用比率として100%未満を指定することにより、例えば、トナー、もしくはインクの使用量を削減することが可能である。このような指定による印刷は、例えば、一時的な確認用の印刷、即ち、試し印刷などの用途に適している。
【0067】
<変形例3>
上述の第2の実施の形態においては、デジタルカメラBが色材指定機能を有さないものとしたが、デジタルカメラBが色材指定機能を有するように構成しても良い。このような構成においては、プリンタAで指定される色材と、デジタルカメラBで指定される色材とのうちいずれを優先して用いるかを予め設定しておく。例えば、いずれを優先するかを示す情報(優先情報)をプリンタAのパラメータメモリ3などに記憶させる。そして、上述の第1の実施の形態で説明したように、デジタルカメラBがコマンド「プリントサービス要求」に色材指定機能情報を含めてこれらをプリンタAに送信する。プリンタAは、コマンド「プリントサービス要求」に色材指定機能情報が含まれている場合、パラメータメモリ3に記憶された優先情報を参照して、プリンタAで指定される色材と、デジタルカメラBで指定される色材とのうちいずれを優先するかを判別する。そして、上述の第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同様にして、指定された色材を用いて印刷処理を行う。
【0068】
<変形例4>
上述の各実施の形態でプリンタAで実行される制御処理プログラムや、デジタルカメラBで実行される制御処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【0069】
<変形例5>
上述の各実施の形態における色材指定情報を、プリンタA又はデジタルカメラBではなく、プリンタAに接続される情報処理装置から取得するように構成しても良い。具体的には、例えば、情報処理装置は、一般的なコンピュータであり、ユーザが当該情報処理装置を操作することにより、情報処理装置は、上述した色材指定情報を生成しこれをプリンタAに送信する。プリンタAは、情報処理装置から送信された色材指定情報を受信すると、上述の各実施の形態と同様にして、当該色材指定情報によって指定される色材を用いて、画像を形成して出力する。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上のように、本発明にかかる画像処理技術は、画像供給装置が画像データを画像形成装置に送信し、画像形成装置が画像供給装置から送信された画像データを受信し当該画像データによって表される画像を印刷する画像印刷システムに用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる画像印刷システムを示すブロック図である。
【図2】同実施の形態にかかるデジタルカメラBのハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】同実施の形態にかかるデジタルカメラBの外観構成を示す概略斜視図である。
【図4】同実施の形態にかかるプリンタAの機能的構成及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】同実施の形態にかかるデジタルカメラBがプリンタAに対して画像の印刷を指示する際の通信手順の一例を示している。
【図6】同実施の形態にかかる印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかるプリンタA及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。
【図8】同実施の形態にかかる印刷動作の手順を示すフローチャートである。
【図9】同実施の形態にかかる印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。
【図10】本発明の変形例にかかる色材の使用比率を指定する色材指定情報を含む印刷場情報を例示する図である。
【符号の説明】
【0072】
A プリンタ
B デジタルカメラ
C USBケーブル
KA1 受信手段
KA2 画像出力手段
KA3 色材指定取得手段
KA4 色材指定手段
KB1 送信手段
KB2 記憶手段
KB3 色材指定手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像供給装置が画像データを画像形成装置に送信し、画像形成装置が画像供給装置から送信された画像データを受信し当該画像データによって表される画像を印刷する画像印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像供給装置であるデジタルカメラと、画像形成装置であるプリンタ装置とをPC(Personal Computer)を介さずに直接接続し、デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置に直接転送して、プリンタ装置で画像を印刷することができるダイレクトプリントシステムがある。近年では、各種のダイレクトプリントシステムが開発されている。例えば、特許文献1には、デジタルカメラとプリンタ装置とが所定の通信手順に従って通信を行うことにより、ダイレクトプリントを可能にする技術が記載されている。また、特許文献2には、デジタルカメラで画像の特徴を抽出して画像特徴データを生成し、画像と共に画像特徴データを保存し、プリンタ装置で当該画像特徴データを用いて当該画像の画像補正処理を行う技術が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−64740号公報
【特許文献2】特開2003−244630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらいずれの技術においても、デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置で印刷する際に用いる色材を任意に指定することができない可能性がある。このため、例えば、白黒の2色で画像を印刷する場合であっても、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色の色材を混合して黒色を再現することにより、画像を印刷する場合がある。この場合、Kの色材のみを用いて黒色を再現して画像を印刷する場合に比べ、画像の印刷に係る処理時間及び処理コストや画質などの印刷仕様が異なる恐れがある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、デジタルカメラで撮影された画像をプリンタ装置で印刷する際に使用する色材を指定可能な画像形成装置、画像供給装置、画像印刷システム、画像印刷方法、画像形成プログラム及び画像供給プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、画像形成装置であって、画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段と、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得手段とを備え、前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0007】
請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記受信手段は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を含む前記印刷指示データを受信し、前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した印刷指示データを解析して、当該印刷指示データに含まれる前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0008】
請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記画像データは、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報が所定のデータ領域に書き込まれており、前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した画像データを解析して、前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0009】
請求項4にかかる発明は、請求項3にかかる発明において、前記画像データのデータ形式は、TIFF形式又はExif(Exchangeable Image File Format)形式であり、前記色材指定情報は、前記画像データの所定のIFD (Image File Directory)タグに書き込まれていることを特徴とする。
【0010】
請求項5にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段と、前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力を受け付け、当該指定入力に従って、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段とを更に備え、前記色材指定取得手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0011】
請求項6にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記受信手段は、当該画像形成装置に接続される情報処理装置から送信された前記色材指定情報を受信し、前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した前記色材指定情報を取得することを特徴とする。
【0012】
請求項7にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記色材指定情報は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定すると共に、当該色材の使用比率を指定するものであり、前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された前記使用比率の前記色材を用いて、前記画像を形成することを特徴とする。
【0013】
請求項8にかかる発明は、画像を表す画像データを記憶する記憶手段と、画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、前記記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置であって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段を更に備え、前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信することを特徴とする。
【0014】
請求項9にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記印刷指示データに含めて前記画像形成装置に対して送信することを特徴とする。
【0015】
請求項10にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、前記色材指定手段は、生成した前記色材指定情報を前記画像データの所定のデータ領域に書き込み、前記送信手段は、前記色材指定手段が前記色材指定情報を書き込んだ前記画像データを前記画像形成装置に対して送信することを特徴とする。
【0016】
請求項11にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段とを更に備え、前記色材指定手段は、前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力に従って、前記色材指定情報を生成することを特徴とする。
【0017】
請求項12にかかる発明は、画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段とを備える画像形成装置と、当該画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置とを備える画像印刷システムであって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得手段を更に備え、前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0018】
請求項13にかかる発明は、画像印刷方法であって、画像供給装置が、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信ステップと、画像形成装置が、前記画像データと、前記印刷指示データとを受信する受信ステップと、前記画像形成装置が、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップとを備え、前記画像形成装置又は前記画像供給装置が、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、前記画像形成装置が、前記色材指定ステップで生成した色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0019】
請求項14にかかる発明は、画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップをコンピュータに実行させるための画像形成プログラムであって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成することを特徴とする。
【0020】
請求項15にかかる発明は、画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する画像供給装置の有するコンピュータに実行させるための画像供給プログラムであって、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、前記色材指定ステップで生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信する送信ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像の形成の際の色材を指定可能であることにより、例えば、複数の色材を混合して画像の色を再現するのではなく1つの色材のみで画像の色を再現したり、また、本来の画像の色と異なる色を再現したりすることが可能になる。このため、画像の印刷において様々なバリエーションを提供することができる。
【0022】
また、本発明によれば、操作手段を介してユーザが色材を指定可能であることにより、ユーザの所望の色材を用いて色が再現された画像を出力することが可能になる。このため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0023】
また、本発明によれば、使用する色材の使用比率を指定可能であることにより、例えば、試し印刷などを行う際に、色材の使用量を抑えて画像を印刷することが可能になる。このため、色材の使用コストを低減することも可能になる。
【0024】
また、本発明によれば、画像データの所定のデータ領域に色材指定情報を書き込むことにより、画像データ毎に色材を指定可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、画像供給装置、画像印刷システム、画像印刷方法、画像形成プログラム及び画像供給プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
[第1の実施の形態]
(1)構成
<画像印刷システムの構成>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる画像印刷システムを示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の画像印刷システムは、インタフェースであるUSB(Universal Serial Bus)ケーブルCを介し、画像形成装置であるプリンタAと、画像供給装置であるデジタルカメラBとが接続されている。
【0027】
<プリンタAの構成>
次に、画像形成装置であるプリンタAのハードウェア構成について説明する。ここでは、プリンタAはレーザプリンタであるとする。図1に示すように、プリンタAは、このプリンタAの各部の制御処理および画像形成処理などの各種制御処理を行うシステム制御部1を備えている。システム制御部1は、マイクロコンピュータを構成するCPU(Central Processing Unit)を主体に構成されており、システムメモリ2や磁気ディスク装置10内に格納された各種プログラムに従い、当該プリンタA全体を制御する。システム制御部1には、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、操作表示部5、ページメモリ6、プリンタエンジン7、給紙搬送系ユニット8、外部装置インタフェース(I/F)9及び磁気ディスク装置10が内部バス11を介して接続されている。
【0028】
システムメモリ2は、各種プログラムや各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成する。パラメータメモリ3は、プリンタAに固有な各種の情報を記憶する。磁気ディスク装置10は、各種プログラムや各種データを記憶する。
【0029】
時計回路4は、現在時刻情報を出力する。操作表示部5は、ユーザが各種指示を入力するための各種の操作キーと、各種の情報を表示する表示装置とからなる。
【0030】
ページメモリ6は、印刷する対象の画像データの印刷描画イメージを記憶する。プリンタエンジン7は、画像を形成する装置であり、ページメモリ6に記憶されている印刷描画イメージを記録用紙(図示せず)に印刷する。なお、ここでは、プリンタAはレーザプリンタであるので、プリンタエンジン7は、電子写真プロセス方式により画像を形成して記録用紙に印刷する。給紙搬送系ユニット8は、記録用紙を保持している用紙カセット等(図示略)から記録用紙を分離してプリンタエンジン7の画像記録位置へと給紙搬送し、最終的に排紙トレイ(図示略)へと排出する。
【0031】
外部装置I/F9は、USBケーブルCを介してデジタルカメラBとの間のデータの送受信を制御する。
【0032】
<デジタルカメラBの構成>
次に、画像供給装置であるデジタルカメラBのハードウェア構成について説明する。図2はデジタルカメラBのハードウェア構成を概略的に示すブロック図、図3はその外観構成を示す概略斜視図である。
【0033】
図2に示すように、画像供給装置であるデジタルカメラBは、概略的には、信号処理部12と、メモリ制御部13と、主制御部14と、フレームメモリ15と、インタフェース16と、表示部17と、記憶媒体であるメディア26に対して各種データを記録・読取可能な外部記憶部18と、撮像部20と、操作部19とを備える。撮像部20はレンズ21と、絞り22と、シャッタ23と、光電変換素子24と、前処理部25とを含む。
【0034】
ここで、信号処理部12は、前処理部25、メモリ制御部13、主制御部14及びインタフェース16に接続されている。また、メモリ制御部13は、フレームメモリ15に接続されている。さらに、主制御部14は及びメモリ制御部13に接続されている。フレームメモリ15は、メモリ制御部13に接続されている。インタフェース16は、表示部17、外部記憶部18、及び操作部19に接続されている。また、インタフェース16には、プリンタAと通信するためのUSBケーブルCも接続される。
【0035】
一方、撮像部20においては、レンズ21と絞り22、シャッタ23、光電変換素子24が光軸上でこの順に配置され、光電変換素子24は前処理部25に接続されている。撮像部20の光電変換素子24には、例えばCCD(Charge Coupled Device)が使用されている。また、前処理部25にはプリアンプや自動利得制御回路(Auto Gain Control−
AGC)等からなるアナログ信号処理部やアナログ−デジタル変換器(A/D変換器)が備えられ、光電変換素子24より出力されたアナログ映像信号に対して、増幅やクランプ等の前処理が施された後、上記アナログ映像信号がデジタル映像信号に変換される。
【0036】
信号処理部12は、デジタル信号処理プロセッサ(DSPプロセッサ)等により構成され、画像圧縮機能を有するとともに、撮像部20において得られたデジタル映像信号に対して色分解、ホワイトバランス調整、γ補正など種々の画像処理を施す。
【0037】
メモリ制御部13は、このようにして処理された画像信号をフレームメモリ15へ格納したり、逆にフレームメモリ15に格納された画像信号を読出したりする処理を行う。
【0038】
主制御部14は、マイクロコンピュータにより構成され、デジタルカメラBの各部を制御するCPU(Central Processing Unit)、CPUが実行する各種制御プログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)、ワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)を有する。なお、ROMに格納されている制御プログラムに代えて、当該制御プログラムを格納したメディア26をデジタルカメラBの外部記憶部18に装着し、デジタルカメラBのCPUに当該制御プログラムを実行させるようにしても良い。また、フレームメモリ15は少なくとも2枚の画像を格納し、一般的にはVRAM,SRAM,DRAM等の半導体メモリが使用される。
【0039】
ここで、フレームメモリ15から読出された画像信号は、信号処理部12において画像圧縮等の信号処理が施された後、インタフェース16を介して外部記憶部18に画像ファイルとして保存される。この外部記憶部18はインタフェース16を介して供給される画像信号などの種々の信号を読み書きし、ICメモリカードや光磁気ディスク等により構成される。
【0040】
また、逆に外部記憶部18に記録された画像信号の読出しは、インタフェース16を介して信号処理部12へ画像信号が送信され、信号処理部12において画像伸長が施されることによって行われる。一方、外部記憶部18及びフレームメモリ15から読出された画像信号の表示は、信号処理部12において画像信号に対してデジタル−アナログ変換(D/A変換)や増幅などの信号処理を施した後、インタフェース16を介して表示部17に送信することにより行われる。ここで、表示部17は、インタフェース16を介して供給された画像信号に応じて画像を表示し、例えばデジタルカメラBの筐体に設置されたLCD(Liquid Crystal Display)により構成される。
【0041】
また、デジタルカメラBは、外観的には、図3に示すように、電源スイッチ31、シャッタ32、ファインダ33、表示部17に表示された画像を上下方向にスクロールさせるためのスクロールキー35,36、決定キー37等を備えている。なお、シャッタ32、撮影モード設定キー34、スクロールキー35,36、決定キー37は、前述した操作部19を構成するものである。
【0042】
<プリンタAの機能的構成>
次に、プリンタAの機能的構成について説明する。図4は、プリンタAの機能的構成及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。同図に示されるように、プリンタAは、受信手段KA1と、画像出力手段KA2と、色材指定取得手段KA3とを有する。これら各手段の実体は、プリンタAのシステム制御部1がシステムメモリ2や磁気ディスク装置10に格納された各種プログラムを実行することにより実現される機能である。
【0043】
受信手段KA1は、所定の通信手順に従って、デジタルカメラBと通信を行い、画像データと、画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとをデジタルカメラBから受信する。色材指定取得手段KA3は、画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報をデジタルカメラBから取得する。画像出力手段KA2は、受信手段KA1が受信した画像データによって表される画像を、前記色材指定取得手段KA3が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する。
【0044】
<デジタルカメラBの機能的構成>
次に、デジタルカメラBの機能的構成について説明する。同図に示されるように、デジタルカメラBは、記憶手段KB2と、送信手段KB1と、色材指定手段KB3とを有する。これら各手段の実体は、デジタルカメラBのシステム制御部1がシステムメモリ2や磁気ディスク装置10に格納された各種プログラムを実行することにより実現される機能である。
【0045】
送信手段KB1は、所定の通信手順に従って、プリンタAと通信を行う。記憶手段KB2は、画像データを記憶する。色材指定手段KB3は、ユーザからの操作に応じて、プリンタAにおいて画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する。送信手段KB1は、プリンタAに対して、色材指定手段KB3が生成した色材指定情報を含む印刷指示データを送信したり、記憶手段KB2に記憶された画像データを送信したりする。
【0046】
(2)動作
次に、本実施の形態におけるデジタルカメラBとプリンタAとの間で行う通信の手順について説明する。図5は、デジタルカメラBがプリンタAに対して画像の印刷を指示する際の通信手順の一例を示している。
【0047】
まず、ユーザが、デジタルカメラBとプリンタAとをUSBケーブルCで接続し、デジタルカメラBの操作部19を操作して、画像の印刷を指示する操作入力を行うと、デジタルカメラBは、まず、コマンド「プリントサービス要求」をプリンタAへ送信する(ステップS1)。ここで、デジタルカメラBは、画像の印刷の際の色材を指定可能である色材指定機能(色材指定手段KB3)を有するため、その旨を示す色材指定機能情報をコマンド「プリントサービス要求」に含めてプリンタAへ送信する。尚、色材指定機能を有さないデジタルカメラから送信されるコマンド「プリントサービス要求」には色材指定機能情報が含まれない。
【0048】
プリンタAは、コマンド「プリントサービス要求」を受信すると(ステップS2)、当該コマンドを受信した旨を示すレスポンス「プリントサービス通知」をデジタルカメラBに送信する(ステップS3)。また、プリンタAは、デジタルカメラBが色材指定機能を有するか否かを、コマンド「プリントサービス要求」に色材指定機能情報が含まれるか否かによって判別する(ステップS3A)。当該判別結果が肯定的である場合(ステップS3A:YES)、色材の指定を制御可能である旨を示す色材制御能力情報を生成する(ステップS3B)。
【0049】
一方、デジタルカメラBは、レスポンス「プリントサービス通知」を受信すると(ステップS4)、次いで、コマンド「能力要求」をプリンタAへ送信する(ステップS5)。プリンタAは、コマンド「能力要求」を受信すると(ステップS6)、自端末で印刷時に指定可能な能力情報を、レスポンス「能力通知」に含めてデジタルカメラBに送信する(ステップS7)。能力情報とは、出力品質(高速/普通/高画質;など)、用紙サイズ、レイアウト、インデックス印刷の可否などを表す。更に、ステップS3Bで色材制御能力情報を生成した場合、プリンタAは、当該色材制御能力情報を能力情報に含めてデジタルカメラBに送信する。
【0050】
デジタルカメラBは、レスポンス「能力通知」を受信すると(ステップS8)、当該「能力通知」に含まれる能力情報に従って、印刷条件(色材の指定、出力品質、用紙サイズ、日付出力の有無、集約数、インデックス印刷の指示など)をユーザが入力したり印刷対象の画像データを選択したりするための指定入力画面を生成する。このとき、デジタルカメラBは、プリンタAが色材制御機能を有するか否かを、「能力通知」に含まれる能力情報に色材制御能力情報が含まれるか否かによって判別し(ステップS9)、当該判別結果が肯定的である場合(ステップS9:YES)、色材の指定をユーザが入力するための入力項目を含む指定入力画面を生成する。そして、デジタルカメラBは、生成した指定入力画面を表示部17に表示させる(ステップS11)。尚、ステップS9の判別結果が否定的である場合(ステップS9:NO)、デジタルカメラBは、色材の指定をユーザが入力するための入力項目を含まない指定入力画面を生成し、生成した指定入力画面を表示部17に表示させる(ステップS10)。
【0051】
ユーザは、当該指定入力画面の表示に基づいて、操作部19を介して、各種印刷条件を入力するとともに、印刷する対象の画像データを選択する。尚、色材の指定として、ユーザは、例えば、K(ブラック)のみの指定や、C(シアン)及びM(マゼンタ)のみの指定などを行うことができる。そして、デジタルカメラBは、ユーザの操作入力を受け付けると(ステップS12)、プリンタAに対して、印刷ジョブ情報を含むコマンド「ジョブ開始指示」(印刷指示データ)を送信する(ステップS13)。図6は、印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。同図に示される印刷ジョブ情報には、出力品質を指定する指定情報J1、用紙サイズを指定する指定情報J2、インデックス印刷の有無を指定する指定情報J3、色材を指定する色材指定情報J4、印刷対象の画像データの画像データIDを指定する指定情報J5などが含まれている。例えば、色材の指定としてKのみが指定された場合、色材指定情報J4においては、Kに対して、当該色材を使用する旨を示す「on」の情報が書き込まれ、その他のC,M,Yに対しては、当該色材を使用しない旨を示す「off」情報が各々書き込まれている。
【0052】
次に、プリンタAは、コマンド「ジョブ開始指示」を受信すると(ステップS14)、当該「ジョブ開始指示」に含まれる印刷ジョブ情報を解析する(ステップS15)。そして、プリンタAは、当該印刷ジョブ情報に含まれる1つ以上の画像データIDを1つずつ順次取得すべく、各画像データIDを指定する情報を含むレスポンス「画像データ要求」をデジタルカメラBへ順次送信する(ステップS16)。デジタルカメラBは、レスポンス「画像データ要求」を受信すると(ステップS17)、当該「画像データ要求」に含まれる情報によって指定された画像データIDの画像データを1つずつプリンタAへ送信する(ステップS18)。
【0053】
プリンタAは、画像データを受信すると(ステップS19)、受信した画像データに基づいて、印刷描画イメージを生成し、印刷処理を行う。具体的には、受信した画像データは、いずれかの画像フォーマットでエンコードされているので、プリンタAは、それをデコードして、例えば、RGB形式の画像データを生成し、そのRGB形式の画像データをCMYK形式の印刷描画イメージへ変換する。このとき、画像データの大きさ(解像度と画素数)と、印刷する用紙または印刷領域の大きさとの関係で、適宜に印刷する画像を変倍処理する。また、このとき、プリンタAは、上述の印刷ジョブ情報において色材が指定されているか否かを判別し(ステップS20)、当該判別結果が肯定的である場合(ステップS20:YES)、プリンタAは、指定された色材を用いて、印刷対象の画像データの印刷描画イメージを生成し(ステップS21)、印刷を行う(ステップS23)。ステップS20の判別結果が否定的である場合(ステップS20:NO)、プリンタAは、従来と同様にして、印刷対象の画像データの印刷描画イメージを生成し(ステップS22)、印刷を行う(ステップS23)。そして、プリンタAは、全ての印刷処理を終了すると、その結果をレスポンス「処理結果通知」としてデジタルカメラBへ送信する。デジタルカメラBは、プリンタAよりレスポンス「処理結果通知」を受信すると、印刷ジョブを終了する。
【0054】
以上のような構成によれば、画像を印刷する際の色材を指定することが可能であるため、例えば、デジタルカメラBで白黒モードで撮影した画像をKの色材のみで印刷することが可能になる。従って、C,M,Yが混ざらない純粋な黒のみで画像の色を再現することができる。また、白黒モードに限らずフルカラーモードで撮影した画像についても、上述のように色材を指定することで、例えば、白黒のみの色で画像を印刷することが可能になる。
【0055】
また、ユーザは、デジタルカメラBにおいて色材の指定入力の操作を行うことができるため、画像の印刷を指示する操作と同様の操作感覚で操作を行うことができる。
【0056】
[第2の実施の形態]
次に、画像形成装置の第2の実施の形態について説明する。なお、上述の第1の実施の形態と共通する部分については、同一の符号を使用して説明したり、説明を省略したりする。
【0057】
(1)構成
図7は、本実施の形態にかかるプリンタA及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、デジタルカメラBは、色材指定手段KB3を有さず、プリンタAが、色材指定手段KA4を有する。色材指定手段KA4は、操作表示部5を介して、色材を指定する指定入力を受け付け、当該指定入力に従って、色材指定情報を生成する。色材指定取得手段KA3は、色材指定手段KA4が生成した色材指定情報を取得する。
【0058】
(2)動作
次に、本実施の形態における印刷動作の手順について説明する。図8は、本実施の形態における印刷動作の手順を示すフローチャートである。本実施の形態においては、デジタルカメラBは、上述の第1の実施の形態と同様に、コマンド「プリントサービス要求」をプリンタAに送信する。ここでは、デジタルカメラBは色材指定機能を有さないものとし、コマンド「プリントサービス要求」には色材指定機能情報が含まれないものとする。また、ユーザが、プリンタAの操作部19を介して、色材を指定する入力を行うと、プリンタAは、当該指定入力に従って、色材指定情報を生成し、これを外部記憶部18に記憶する。次いで、上述の第1の実施の形態と同様にして、ステップS1〜S8の処理が行われる。尚、ステップS7で、プリンタAは、自端末で印刷時に指定可能な能力情報を、レスポンス「能力通知」に含めてデジタルカメラBに送信するが、ここでは、色材制御機能を有することを示す色材制御能力情報を能力情報に含めない。
【0059】
そして、デジタルカメラBは、レスポンス「能力通知」を受信すると(ステップS8)、当該「能力通知」に含まれる能力情報に従って、指定入力画面を生成する(ステップS10)。尚、ここでは、指定入力画面には、色材の指定をユーザが入力するための入力項目は含まれない。そして、デジタルカメラBは、生成した指定入力画面を表示部17に表示させる。ユーザは、当該指定入力画面の表示に基づいて、操作部19を介して、各種印刷条件を入力するとともに、印刷する対象の画像データを選択する。そして、デジタルカメラBは、ユーザの操作入力を受け付けると(ステップS12)、プリンタAに対して、印刷ジョブ情報を含むコマンド「ジョブ開始指示」を送信する(ステップS13)。図9は、印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。同図に示される印刷ジョブ情報には、出力品質を指定する指定情報J1、用紙サイズを指定する指定情報J2、インデックス印刷の有無を指定する指定情報J3、印刷対象の画像データの画像データIDを指定する指定情報J5などが含まれている。尚、上述の第1の実施の形態において説明した色材を指定する色材指定情報J4は、この印刷ジョブ情報には含まれない。
【0060】
次に、プリンタAは、コマンド「ジョブ開始指示」を受信すると(ステップS14)、当該「ジョブ開始指示」に含まれる印刷ジョブ情報を解析する(ステップS15)。そして、プリンタAは、上述の第1の実施の形態と同様にして、レスポンス「画像データ要求」をデジタルカメラBへ順次送信し(ステップS16)、デジタルカメラBは、レスポンス「画像データ要求」に従って、画像データをプリンタAへ順次送信する(ステップS17〜S18)。また、プリンタAは、画像データを受信すると共に(ステップS19)、操作表示部5を介して色材の指定する入力があったか否か、即ち、外部記憶部18に色材指定情報が記憶されているか否かを判別する(ステップS30)。当該判別結果が肯定的である場合(ステップS30:YES)、プリンタAは、色材指定情報によって指定される色材を用いた印刷描画イメージを生成する(ステップS31)。ステップS30の判別結果が否定的である場合(ステップS30:NO)、プリンタAは、従来と同様にして、印刷対象の画像データの印刷描画イメージを生成する(ステップS32)。そして、プリンタAは、印刷描画イメージの生成後、印刷処理を行う(ステップS33)。
【0061】
このような構成によれば、ユーザは、プリンタAにおいて色材の指定が可能であるため、デジタルカメラBの機能に依存せずに、色材の指定を行うことができる。
【0062】
[変形例]
また、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0063】
<変形例1>
上述の各実施の形態においては、印刷ジョブ情報に色材指定情報を含むように構成した。しかし、印刷ジョブ毎ではなく、画像データ毎に色材指定情報を含むように構成しても良い。例えば、印刷対象の画像データのヘッダに色材指定情報を含むように構成しても良い。例えば、Exif/JPEG形式の画像データの場合、画像の幅高さなどの情報が格納されているヘッダを有する。このヘッダには、例えば、任意の情報を格納できるMakerNoteなどの領域が設定されている場合がある。この領域に、色材指定情報を書き込むようにしても良い。このような構成においては、画像データ毎に色材を指定することが可能であるため、ユーザは個々の画像データを選択して各々に対して色材を指定したり、又は、選択した複数の画像データに対して一括して同一の色材を指定したりする。そして、プリンタAは、デジタルカメラBから当該画像データを受信した場合、当該画像データにおける上述の領域を解析することにより、色材指定情報を取得する。即ち、この場合、プリンタAは、画像データ毎に当該画像データの解析を行い、画像データ毎に指定された色材を用いた印刷データを生成して、印刷処理を行う。
【0064】
また、画像データに色材指定情報を書き込むタイミングは、上述のように、印刷指示があったときであっても良いし、撮影時であっても良い。例えば、白黒の2色で色を再現するモノクロモードで画像を撮影したとき、当該画像を表す画像データのヘッダに色材指定情報を書き込む。このような構成によれば、モノクロモードで撮影した画像の印刷の際には自動的に、Kのみの色材で印刷することが可能である。
【0065】
また、画像データ毎に色材を指定する場合、印刷ジョブ情報を画像データ毎に生成するようにしても良い。例えば、デジタルカメラBは、第1の実施の形態で説明した図6の印刷ジョブ情報の指定情報J5において指定されている画像ID毎に、印刷ジョブ情報を生成する。このとき、デジタルカメラBは、画像データに各々対応する色材指定情報を含むように各印刷ジョブ情報を生成すれば良い。
【0066】
<変形例2>
上述の各実施の形態においては、色材の指定のみならず、色材の使用比率を指定するように構成しても良い。図10は、色材の使用比率を指定する色材指定情報を含む印刷場情報を例示する図である。同図に示されるように、色材指定情報J4´においては、例えば、K、C,M,Yを各々75%使用することが指定される。このような構成においては、色材の使用比率として100%未満を指定することにより、例えば、トナー、もしくはインクの使用量を削減することが可能である。このような指定による印刷は、例えば、一時的な確認用の印刷、即ち、試し印刷などの用途に適している。
【0067】
<変形例3>
上述の第2の実施の形態においては、デジタルカメラBが色材指定機能を有さないものとしたが、デジタルカメラBが色材指定機能を有するように構成しても良い。このような構成においては、プリンタAで指定される色材と、デジタルカメラBで指定される色材とのうちいずれを優先して用いるかを予め設定しておく。例えば、いずれを優先するかを示す情報(優先情報)をプリンタAのパラメータメモリ3などに記憶させる。そして、上述の第1の実施の形態で説明したように、デジタルカメラBがコマンド「プリントサービス要求」に色材指定機能情報を含めてこれらをプリンタAに送信する。プリンタAは、コマンド「プリントサービス要求」に色材指定機能情報が含まれている場合、パラメータメモリ3に記憶された優先情報を参照して、プリンタAで指定される色材と、デジタルカメラBで指定される色材とのうちいずれを優先するかを判別する。そして、上述の第1の実施の形態又は第2の実施の形態と同様にして、指定された色材を用いて印刷処理を行う。
【0068】
<変形例4>
上述の各実施の形態でプリンタAで実行される制御処理プログラムや、デジタルカメラBで実行される制御処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。
【0069】
<変形例5>
上述の各実施の形態における色材指定情報を、プリンタA又はデジタルカメラBではなく、プリンタAに接続される情報処理装置から取得するように構成しても良い。具体的には、例えば、情報処理装置は、一般的なコンピュータであり、ユーザが当該情報処理装置を操作することにより、情報処理装置は、上述した色材指定情報を生成しこれをプリンタAに送信する。プリンタAは、情報処理装置から送信された色材指定情報を受信すると、上述の各実施の形態と同様にして、当該色材指定情報によって指定される色材を用いて、画像を形成して出力する。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上のように、本発明にかかる画像処理技術は、画像供給装置が画像データを画像形成装置に送信し、画像形成装置が画像供給装置から送信された画像データを受信し当該画像データによって表される画像を印刷する画像印刷システムに用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる画像印刷システムを示すブロック図である。
【図2】同実施の形態にかかるデジタルカメラBのハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】同実施の形態にかかるデジタルカメラBの外観構成を示す概略斜視図である。
【図4】同実施の形態にかかるプリンタAの機能的構成及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】同実施の形態にかかるデジタルカメラBがプリンタAに対して画像の印刷を指示する際の通信手順の一例を示している。
【図6】同実施の形態にかかる印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかるプリンタA及びデジタルカメラBの機能的構成を示すブロック図である。
【図8】同実施の形態にかかる印刷動作の手順を示すフローチャートである。
【図9】同実施の形態にかかる印刷ジョブ情報のデータ構成を例示する図である。
【図10】本発明の変形例にかかる色材の使用比率を指定する色材指定情報を含む印刷場情報を例示する図である。
【符号の説明】
【0072】
A プリンタ
B デジタルカメラ
C USBケーブル
KA1 受信手段
KA2 画像出力手段
KA3 色材指定取得手段
KA4 色材指定手段
KB1 送信手段
KB2 記憶手段
KB3 色材指定手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段と、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得手段とを備え、
前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を含む前記印刷指示データを受信し、
前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した印刷指示データを解析して、当該印刷指示データに含まれる前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像データは、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報が所定のデータ領域に書き込まれており、
前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した画像データを解析して、前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像データのデータ形式は、TIFF形式又はExif(Exchangeable Image File Format)形式であり、
前記色材指定情報は、前記画像データの所定のIFD (Image File Directory)タグに書き込まれている
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、
前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段と、
前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力を受け付け、当該指定入力に従って、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段とを更に備え、
前記色材指定取得手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記受信手段は、当該画像形成装置に接続される情報処理装置から送信された前記色材指定情報を受信し、
前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記色材指定情報は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定すると共に、当該色材の使用比率を指定するものであり、
前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された前記使用比率の前記色材を用いて、前記画像を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像を表す画像データを記憶する記憶手段と、画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、前記記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置であって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段を更に備え、
前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信する
ことを特徴とする画像供給装置。
【請求項9】
前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記印刷指示データに含めて前記画像形成装置に対して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像供給装置。
【請求項10】
前記色材指定手段は、生成した前記色材指定情報を前記画像データの所定のデータ領域に書き込み、
前記送信手段は、前記色材指定手段が前記色材指定情報を書き込んだ前記画像データを前記画像形成装置に対して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像供給装置。
【請求項11】
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、
前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段とを更に備え、
前記色材指定手段は、前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力に従って、前記色材指定情報を生成する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像供給装置。
【請求項12】
画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段とを備える画像形成装置と、当該画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置とを備える画像印刷システムであって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段と、
前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を取得する色材指定取得手段とを更に備え、
前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像印刷システム。
【請求項13】
画像供給装置が、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信ステップと、
画像形成装置が、前記画像データと、前記印刷指示データとを受信する受信ステップと、
前記画像形成装置が、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップとを備え、
前記画像形成装置又は前記画像供給装置が、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、
前記画像形成装置が、前記色材指定ステップで生成した色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、
前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像印刷方法。
【請求項14】
画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップとをコンピュータに実行させるための画像形成プログラムであって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、
前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項15】
画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する画像供給装置の有するコンピュータに実行させるための画像供給プログラムであって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、
前記色材指定ステップで生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信する送信ステップとを
コンピュータに実行させることを特徴とする画像供給プログラム。
【請求項1】
画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段と、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得手段とを備え、
前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記受信手段は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を含む前記印刷指示データを受信し、
前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した印刷指示データを解析して、当該印刷指示データに含まれる前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像データは、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報が所定のデータ領域に書き込まれており、
前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した画像データを解析して、前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像データのデータ形式は、TIFF形式又はExif(Exchangeable Image File Format)形式であり、
前記色材指定情報は、前記画像データの所定のIFD (Image File Directory)タグに書き込まれている
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、
前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段と、
前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力を受け付け、当該指定入力に従って、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段とを更に備え、
前記色材指定取得手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記受信手段は、当該画像形成装置に接続される情報処理装置から送信された前記色材指定情報を受信し、
前記色材指定取得手段は、前記受信手段が受信した前記色材指定情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記色材指定情報は、前記画像の形成の際に用いる色材を指定すると共に、当該色材の使用比率を指定するものであり、
前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された前記使用比率の前記色材を用いて、前記画像を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像を表す画像データを記憶する記憶手段と、画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、前記記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置であって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段を更に備え、
前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信する
ことを特徴とする画像供給装置。
【請求項9】
前記送信手段は、前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を前記印刷指示データに含めて前記画像形成装置に対して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像供給装置。
【請求項10】
前記色材指定手段は、生成した前記色材指定情報を前記画像データの所定のデータ領域に書き込み、
前記送信手段は、前記色材指定手段が前記色材指定情報を書き込んだ前記画像データを前記画像形成装置に対して送信する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像供給装置。
【請求項11】
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する指定入力をユーザが入力するための操作手段と、
前記指定入力を促す指定入力画面を表示する表示手段とを更に備え、
前記色材指定手段は、前記表示手段が表示した指定入力画面において前記操作手段を介して入力された前記指定入力に従って、前記色材指定情報を生成する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像供給装置。
【請求項12】
画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力手段とを備える画像形成装置と、当該画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信手段とを備える画像供給装置とを備える画像印刷システムであって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定手段と、
前記色材指定手段が生成した前記色材指定情報を取得する色材指定取得手段とを更に備え、
前記画像出力手段は、前記色材指定取得手段が取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像印刷システム。
【請求項13】
画像供給装置が、記憶手段に記憶された前記画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する送信ステップと、
画像形成装置が、前記画像データと、前記印刷指示データとを受信する受信ステップと、
前記画像形成装置が、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップとを備え、
前記画像形成装置又は前記画像供給装置が、前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、
前記画像形成装置が、前記色材指定ステップで生成した色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、
前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像印刷方法。
【請求項14】
画像を表す画像データと、前記画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを画像供給装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記画像データによって表される画像を少なくとも1つの色材を用いて形成し、形成した画像を記録用紙に印刷する画像出力ステップとをコンピュータに実行させるための画像形成プログラムであって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を取得する色材指定取得ステップとを更に備え、
前記画像出力ステップでは、前記色材指定取得ステップで取得した色材指定情報によって指定された色材を用いて前記画像を形成する
ことを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項15】
画像を形成して印刷する画像形成装置に対して、記憶手段に記憶された画像データと当該画像データによって表される画像の印刷を指示する印刷指示データとを送信する画像供給装置の有するコンピュータに実行させるための画像供給プログラムであって、
前記画像の形成の際に用いる色材を指定する色材指定情報を生成する色材指定ステップと、
前記色材指定ステップで生成した前記色材指定情報を前記画像形成装置に対して送信する送信ステップとを
コンピュータに実行させることを特徴とする画像供給プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2008−87416(P2008−87416A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−273139(P2006−273139)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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