説明

画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラム

【課題】ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラムを提供する。
【解決手段】オペレータから複合機10が有する機能の利用が要求されると(ステップS302)、該オペレータによる機能の利用回数が残っているか否かを判断する(ステップS303)。該オペレータの機能の利用回数が残っていた場合は(ステップS303/NO)、複合機10が有する各機能の利用が許可される(ステップS304)。CPU201は、複合機10の機能が利用されるとRAM203に格納された該オペレータの利用回数をカウントダウンする(ステップS305)。一方、該オペレータによる機能の利用回数が残っていなかった場合は(ステップS303/YES)、CPU201はオペポートに機能を利用することができない旨を表示する(ステップS307)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラムに関し、特にファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置としては、パソコン等の外部装置に接続されるプリンタや複写機がある。これらのプリンタや複写機には、複数の給紙トレイが装置本体にセットされているものがある。これらのプリンタや複写機では、印刷開始時に所望の給紙トレイを選択し、選択された給紙トレイから用紙を給紙し、給紙された用紙に画像を印刷する。
【0003】
特許文献1では、印刷動作開始命令が入力されたとき所望の用紙が積載された給紙トレイが給紙トレイ選択手段によって選択され、選択された給紙トレイの属性情報保持部によって保持された印刷条件可否属性情報が属性情報読取手段によって読み取られ、読み取られた印刷条件可否属性情報の利用制限があるとき給紙トレイ選択手段による給紙トレイの選択が給紙トレイ選択否認手段によって否認され、使用者が利用制限解除命令を入力することにより、給紙トレイ選択否認手段による利用制限が利用制限解除手段によって解除され、給紙トレイ選択手段によって選択された給紙トレイから用紙が給紙され、給紙された用紙に画像を印刷することにより、給紙トレイが給紙トレイ選択手段によって選択されたとしても、選択された給紙トレイに積載された用紙の使用を制限する利用制限が有る場合には、選択された給紙トレイから用紙が給紙されることがなくなるので、給紙トレイから用紙が間違って給紙されることを防止できる画像形成装置が提案されている。
【特許文献1】特開2004−74808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の発明は以下の問題を有している。
【0005】
特許文献1記載の画像形成装置は、印刷動作開始命令が入力されたとき、所望の用紙が積載された給紙トレイを選択し、選択された給紙トレイの印刷条件可否属性情報に基づいて、該給紙トレイに利用制限が設定されているか否かによって、画像形成装置の利用を制限しているが、ユーザごとにその利用を制限することができない。
【0006】
本発明は、オペレータごとに利用回数の残数を記憶し、該利用回数の残数が0になったときは、そのオペレータの利用を禁止し、該利用回数に残数があるときは、そのオペレータの利用を許可することにより、オペレータごとに複合機の利用を制限することができる画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラムを提案することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の画像形成装置は、各オペレータの利用回数を記憶する記憶手段と、前記オペレータから動作が要求されたとき、前記記憶手段から該オペレータの利用回数を読み出し、残数があるか否か判断する判断手段と、該オペレータの利用回数に残数があったとき、要求された動作の実行を許可する許可手段と、要求された動作が実行されたとき、該オペレータの利用回数をカウントダウンするカウント手段とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記オペレータを特定する特定手段を有し、前記判断手段は、前記特定手段によって特定された前記オペレータの利用回数を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、該オペレータの利用回数に残数がなかったとき、要求された動作を実行できない旨を通知する通知手段を有することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置において、所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数を規定値に戻すことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置において、所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数に規定値を加算することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置において、前記規定値が加算された前記各オペレータの利用回数が予め設定された上限値を越えたとき、前記上限値を前記各オペレータの利用回数として前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、各オペレータの利用回数を記憶する記憶手段を有する画像形成装置の画像形成方法であって、前記オペレータから動作が要求されたとき、前記記憶手段から該オペレータの利用回数を読み出し、残数があるか否か判断する判断工程と、該オペレータの利用回数に残数があったとき、要求された動作の実行を許可する許可工程と、要求された動作が実行されたとき、該オペレータの利用回数をカウントダウンするカウントダウン工程とを有することを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像形成方法において、前記オペレータを特定する特定工程と、前記判断工程は、前記特定工程によって特定された前記オペレータの利用回数を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の画像形成方法において、該オペレータの利用回数に残数がなかったとき、要求された動作を実行できない旨を通知する通知工程を有することを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、請求項7から9のいずれか1項記載の画像形成方法において、所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数を規定値に戻す工程を有することを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、請求項7から9のいずれか1項記載の画像形成方法において、所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数に規定値を加算する工程を有することを特徴とする。
【0018】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の画像形成方法において、前記規定値が加算された前記各オペレータの利用回数が予め設定された上限値を越えたとき、前記上限値を前記各オペレータの利用回数として前記記憶手段に記憶する工程を有することを特徴とする。
【0019】
請求項13記載の発明は、各オペレータの利用回数を記憶する記憶手段を有する画像形成装置の画像形成プログラムであって、前記オペレータから動作が要求されたとき、前記記憶手段から該オペレータの利用回数を読み出し、残数があるか否か判断する判断処理と、該オペレータの利用回数に残数があったとき、要求された動作の実行を許可する許可処理と、要求された動作が実行されたとき、該オペレータの利用回数をカウントダウンするカウントダウン処理とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の画像形成プログラムにおいて、前記オペレータを特定する特定処理と、前記判断処理は、前記特定処理によって特定された前記オペレータの利用回数を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする。
【0021】
請求項15記載の発明は、請求項13又は14記載の画像形成プログラムにおいて、該オペレータの利用回数に残数がなかったとき、要求された動作を実行できない旨を通知する通知処理を有することを特徴とする。
【0022】
請求項16記載の発明は、請求項13から15のいずれか1項記載の画像形成プログラムにおいて、所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数を規定値に戻す処理を有することを特徴とする。
【0023】
請求項17記載の発明は、請求項13から15のいずれか1項記載の画像形成プログラムにおいて、所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数に規定値を加算する処理を有することを特徴とする。
【0024】
請求項18記載の発明は、請求項17記載の画像形成プログラムにおいて、前記規定値が加算された前記各オペレータの利用回数が予め設定された上限値を越えたとき、前記上限値を前記各オペレータの利用回数として前記記憶手段に記憶する処理を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、オペレータごとに利用回数の残数を記憶し、該利用回数の残数が0になったときは、そのオペレータの利用を禁止し、該利用回数に残数があるときは、そのオペレータの利用を許可することにより、オペレータごとに複合機の利用を制限することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態に係る複合機の構成及び動作について説明する。
【0027】
まず、本実施形態に係る複合機の構成について図1を用いて説明する。
【0028】
図1に示す複合機10は、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色毎のトナー像をそれぞれ形成し、これを重ね合わせることでフルカラーの画像を形成するタンデム型の装置であり、原稿台11と、読み取り装置12と、光走査装置13と、感光体ドラム14(YMCK)と、帯電ローラ15(YMCK)と、現像装置16(YMCK)と、ドラムクリーニング装置17(YMCK)と、中間転写ベルト18と、転写ベルトクリーニング装置19と、転写ローラ20と、定着装置21と、レジストローラ22と、給紙ローラ23と、給紙トレイ24と、排紙ローラ25と、排紙トレイ26と、を有して構成される。
【0029】
原稿台11は、印刷を予定する原稿、すなわち読み取りの対象となる原稿を載せるための台である。原稿台11の下面はコンタクトガラスから形成される。
【0030】
読み取り装置12は、原稿台11に載せられた原稿を読み取る装置であり、原稿に対しコンタクトレンズ越しにレーザ光を照射し、該原稿からの反射光を受光することで原稿内容を読み取る。
【0031】
光走査装置13は、読み取り装置12で読み取った原稿内容に基づいて、書き込み用のレーザ光を各色に対応する感光体ドラム14に照射する。なお、光走査装置の構成については、後で詳述する。
【0032】
感光体ドラム14(YMCK)は、YMCK各色毎に設けられたドラム形状の像担持体である。各感光体ドラム14は、同一径であり、中間転写ベルト18に等間隔で圧接されている。
【0033】
なお、この感光体ドラム14の周囲近傍には、ドラム回転方向に沿って、帯電装置15、現像装置16、中間転写ベルト18、ドラムクリーニング装置17、除電装置(不図示)が配設されている。また、光走査装置13からの書き込み用のレーザ光は、帯電装置15と現像装置16の間において感光体ドラム14上に照射される。
【0034】
帯電装置15(YMCK)は、各色感光体ドラム14毎に非接触に配設されたローラ形状の装置であり、感光体ドラム14の表面を一様に帯電させる。帯電装置15により帯電された感光体ドラム14表面に光走査装置13からの書き込み用のレーザ光が照射されると、感光体ドラム14上に各色に対応した静電潜像が形成される。
【0035】
現像装置16(YMCK)は、各感光体ドラム14に現像ローラを接触させて配設された装置であり、各色対応の感光体ドラム14に対応した色のトナー(現像剤)を保持する。作像時には、感光体ドラム14にトナーを供給し、感光体ドラム14に形成された静電潜像を現像する。静電潜像は、トナーで現像されることによりトナー像となる。
【0036】
ドラムクリーニング装置17(YMCK)は、各感光体ドラム14にブレード(クリーニングブレード)を接触させて配設された装置であり、中間転写ベルト18へのトナー像の転写後に感光体ドラム14上に残留している残留トナー等を除去・回収し、感光体ドラム14の表面をクリーニングする。
【0037】
また、ドラムクリーニング装置17と帯電装置15の間には不図示の除電装置が設けられている。除電装置は、感光体ドラム14の表面を除電する。
【0038】
中間転写ベルト18は、各感光体ドラム14の表面に形成された各色トナー像を順次重ね合わせて転写(一次転写)するための無端ベルトである。各色トナー像が順次重ね合わせられることで中間転写ベルト14上には合成カラートナー像が形成される。
【0039】
転写ベルトクリーニング装置19は、中間転写ベルト18にブレード(クリーニングブレード)を接触させて配設された装置であり、給紙される記録紙への合成カラートナー像の転写(二次転写)後に中間転写ベルト18上に残留している残留トナーや紙片などを除去・回収し、中間転写ベルト18の表面をクリーニングする。
【0040】
転写ローラ20は、中間転写ベルト18に対向して設けられたローラであり、中間転写ベルト18上に形成された合成カラートナー像を、給紙トレイ24から搬送される記録紙上に転写(二次転写)する。
【0041】
定着装置21は、加熱されたローラからなり、記録紙上に二次転写された合成カラートナー像を記録紙に熱定着させる。
【0042】
レジストローラ22は、記録紙と合成カラートナー像の先端位置合わせを行うローラであり、中間転写ベルト19上の合成カラートナー像のタイミングに合わせて記録紙を給紙する。
【0043】
給紙ローラ23は、記録紙を給紙する。給紙トレイ24は、記録紙を記録紙サイズ毎に格納する。排紙ローラ25は、合成カラートナー像の熱定着された記録紙を画像形成装置10の機外の排紙トレイに排紙する。排紙トレイ26は、排紙された記録紙を載せるためのトレイである。なお、給紙トレイ24から始まる矢印は、記録紙の搬送路を示す。
【0044】
なお、感光体ドラム14は、すべて同一の方向に回転し、中間転写ベルト18は、感光体ドラム14の回転方向とは逆の方向で移動する。また、転写ローラ21は中間転写ベルト18とは逆の方向(感光体ドラム14と同一の回転方向)で回転する。図1では、感光体ドラム14および転写ローラ21は反時計回りに回転し、中間転写ベルト18は時計回りに回転する。
【0045】
次に、本実施形態に係る複合機のシステム構成について図2を用いて説明する。
【0046】
本実施形態に係る複合機は、本装置全体を制御するCPU201、制御のためのプログラムやデータ等を記憶するROM202、制御に必要な種々のデータを記憶するRAM203、オペレータによる操作を入力すると共に情報をオペレータに伝えるオペポート204、原稿の読み取りを行うスキャナを制御するスキャナ205、コピーや原稿出力を行うプロッタを制御するプロッタ206、通信回線の制御を行う網制御部207、送信信号の変調や受信信号の復調を行うモデム208、画像データを所定の符号化方式に従って符号化し、また符号化された画像データを復号化する符号化・復号化部209、外部機器と信号を送受信する通信制御部210、及びこれらの各部を接続するバス211を有して構成される。
【0047】
次に、本実施形態に係る複合機の利用を制限する動作について図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0048】
電源がONされると、複合機はオペレータによるログインを待って待機する(ステップS301)。なお、ログインは、オペポート204からオペレータによって入力されたユーザID及びパスワードと、RAM203に予め記憶されたユーザID及びパスワードとが一致するか否かにより行われる。
【0049】
オペポート204からユーザID及びパスワードが入力され、RAM203に予め記憶されたユーザID及びパスワードと一致するとログイン処理が完了する(ステップS301/YES)。ログイン処理が完了すると、複合機10の使用が許可される。そして、オペレータから複合機10が有する機能の利用が要求されると(ステップS302)、該オペレータによる機能の利用回数が残っているか否かを判断する(ステップS303)。
【0050】
該オペレータの機能の利用回数が残っていた場合は(ステップS303/YES)、複合機10が有する各機能の利用が許可される(ステップS304)。CPU201は、複合機10の機能が利用されるとRAM203に格納された該オペレータの利用回数をカウントダウンする(ステップS305)。複合機10の利用を終了するときは、オペレータはオペポート204からログアウトを要求する(ステップS306/YES)。CPU201はログアウトを実行し、再び待機状態へ遷移する(ステップS301)。
【0051】
一方、該オペレータによる機能の利用回数が残っていなかった場合は(ステップS303/NO)、CPU201はオペポートに機能を利用することができない旨を表示する(ステップS307)。そして、複合機10の利用を終了するときは、オペレータはオペポート204からログアウトを要求する(ステップS306/YES)。CPU201はログアウトを実行し、再び待機状態へ遷移する(ステップS301)。
【0052】
上述の構成によれば、RAM203においてオペレータごとに利用回数の残数を記憶し、該利用回数の残数が0になったときは、そのオペレータの利用を禁止し、該利用回数に残数があるときは、そのオペレータの利用を許可することにより、オペレータごとに複合機の利用を制限することができる。
【0053】
次に、RAM203において管理される各オペレータの利用回数の管理方法について図4を用いて説明する。なお、本実施形態においては、月が変わるときに各オペレータの利用回数を規定値に戻すが、該利用回数をリセットする期間は複合機10の管理者が任意に設定することができる。また、本実施形態に係る複合機10は、図5に示すように、日付及び時刻を管理する日付・時刻管理部212を有する。他の構成については、上述の構成と同様であるため、説明を省略する。
【0054】
CPU201は、日付・時刻管理部212において計測される日付及び時刻を監視する(ステップS401)。そして、日付・時刻管理部212において計測される日付・又は時刻が所定日又は所定時刻になると、RAM203に格納されるオペレータごとの利用回数を規定値に戻する。なお、本実施形態において、CPU201は月ごとに各オペレータの利用回数を規定値に戻すものとする。
【0055】
CPU201は、日付・時刻管理部212において計測される日付及び時刻を監視し、月が変わったか否かを判断する(ステップS402)。そして、月が変わると(ステップS402/YES)、CPU201はRAM203において管理される各オペレータの利用回数を規定値に戻す(ステップS403)。
【0056】
上述の構成によれば、月ごとの各オペレータの利用回数をオペレータごとに管理することができる。
【0057】
次に、RAM203において管理される各オペレータの利用回数の他の管理方法について図6を用いて説明する。なお、本実施形態においては、月が変わるときに各オペレータの利用回数を規定値に戻すが、該利用回数を戻す期間は複合機10の管理者が任意に設定することができる。また、本実施形態に係る複合機10は、図5に示す構成と同様であるため、説明を省略する。
【0058】
CPU201は、日付・時刻管理部212において計測される日付及び時刻を監視する(ステップS601)。そして、日付・時刻管理部212において計測される日付及び時刻に基づいて月が変わったか否かを判断する(ステップS602)。そして、日付・時刻管理部212において計測される日付・又は時刻が所定日又は所定時刻になると、RAM203に格納されるオペレータごとの利用回数に規定値を加算する(ステップS603)。そして、オペレータごとの利用回数に規定値を加算した値を今月の利用回数として、RAM203に格納する(ステップS604)。なお、本実施形態において、CPU201は月ごとに各オペレータの利用回数を規定値に戻す。
【0059】
上述の構成によれば、月ごとの各オペレータの利用回数をオペレータごとに管理することができ、かつ先月の残数が今月の利用回数に加算されるため、各オペレータが平等に複合機の機能を利用することができる。
【0060】
次に、RAM203において管理される各オペレータの利用回数の他の管理方法について図7を用いて説明する。なお、本実施形態においては、月が変わるときに各オペレータの利用回数を規定値に戻すが、該利用回数を戻す期間は複合機10の管理者が任意に設定することができる。また、本実施形態に係る複合機10は、図5に示す構成と同様であるため、説明を省略する。
【0061】
CPU201は、日付・時刻管理部212において計測される日付及び時刻を監視する(ステップS701)。そして、日付・時刻管理部212において計測される日付及び時刻に基づいて月が変わったか否かを判断する(ステップS702)。そして、日付・時刻管理部212において計測される日付・又は時刻が、所定日又は所定時刻になると、RAM203に格納されるオペレータごとの利用回数に規定値を加算する(ステップS703)。そして、オペレータごとの利用回数に規定値を加算した値が上限値を超えているか否かを判断する(ステップS704)。
【0062】
オペレータごとの利用回数に規定値を加算した値が上限値を超えていた場合は(ステップS704/YES)、該上限値を今月の利用回数としてRAM203に格納する(ステップS705)。一方、オペレータごとの利用回数に規定値を加算した値が上限値を超えていなかった場合は(ステップS704/NO)、その値を今月の利用回数としてRAM203に格納する(ステップS706)。
【0063】
上述の構成によれば、月ごとの各オペレータの利用回数をオペレータごとに管理することができ、かつ先月の残数が今月の利用回数に加算されるため、各オペレータが平等に複合機の機能を利用することができる。また、利用回数が上限値を超えることがないため、利用回数が増えつづけることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本実施形態に係る複合機の概略図である。
【図2】本実施形態に係る複合機のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る複合機の利用を制限する動作のフローチャートである。
【図4】各オペレータの利用回数を管理する動作のフローチャートである。
【図5】本実施形態に係る複合機のシステム構成を示すブロック図である。
【図6】各オペレータの利用回数を管理する動作のフローチャートである。
【図7】各オペレータの利用回数を管理する動作のフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 オペポート
205 スキャナ
206 プロッタ
207 網制御部
208 モデム
209 符号化・復号化部
210 通信制御部
211 バス
212 日付・時刻管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各オペレータの利用回数を記憶する記憶手段と、
前記オペレータから動作が要求されたとき、前記記憶手段から該オペレータの利用回数を読み出し、残数があるか否か判断する判断手段と、
該オペレータの利用回数に残数があったとき、要求された動作の実行を許可する許可手段と、
要求された動作が実行されたとき、該オペレータの利用回数をカウントダウンするカウント手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記オペレータを特定する特定手段を有し、
前記判断手段は、前記特定手段によって特定された前記オペレータの利用回数を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
該オペレータの利用回数に残数がなかったとき、要求された動作を実行できない旨を通知する通知手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数を規定値に戻すことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数に規定値を加算することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記規定値が加算された前記各オペレータの利用回数が予め設定された上限値を越えたとき、前記上限値を前記各オペレータの利用回数として前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
各オペレータの利用回数を記憶する記憶手段を有する画像形成装置の画像形成方法であって、
前記オペレータから動作が要求されたとき、前記記憶手段から該オペレータの利用回数を読み出し、残数があるか否か判断する判断工程と、
該オペレータの利用回数に残数があったとき、要求された動作の実行を許可する許可工程と、
要求された動作が実行されたとき、該オペレータの利用回数をカウントダウンするカウントダウン工程とを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項8】
前記オペレータを特定する特定工程と、
前記判断工程は、前記特定工程によって特定された前記オペレータの利用回数を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする請求項7記載の画像形成方法。
【請求項9】
該オペレータの利用回数に残数がなかったとき、要求された動作を実行できない旨を通知する通知工程を有することを特徴とする請求項7又は8記載の画像形成方法。
【請求項10】
所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数を規定値に戻す工程を有することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載の画像形成方法。
【請求項11】
所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数に規定値を加算する工程を有することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載の画像形成方法。
【請求項12】
前記規定値が加算された前記各オペレータの利用回数が予め設定された上限値を越えたとき、前記上限値を前記各オペレータの利用回数として前記記憶手段に記憶する工程を有することを特徴とする請求項11記載の画像形成方法。
【請求項13】
各オペレータの利用回数を記憶する記憶手段を有する画像形成装置の画像形成プログラムであって、
前記オペレータから動作が要求されたとき、前記記憶手段から該オペレータの利用回数を読み出し、残数があるか否か判断する判断処理と、
該オペレータの利用回数に残数があったとき、要求された動作の実行を許可する許可処理と、
要求された動作が実行されたとき、該オペレータの利用回数をカウントダウンするカウントダウン処理とを有することを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項14】
前記オペレータを特定する特定処理と、
前記判断処理は、前記特定処理によって特定された前記オペレータの利用回数を前記記憶手段から読み出すことを特徴とする請求項13記載の画像形成プログラム。
【請求項15】
該オペレータの利用回数に残数がなかったとき、要求された動作を実行できない旨を通知する通知処理を有することを特徴とする請求項13又は14記載の画像形成プログラム。
【請求項16】
所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数を規定値に戻す処理を有することを特徴とする請求項13から15のいずれか1項記載の画像形成プログラム。
【請求項17】
所定期間ごとに前記記憶手段に記憶された前記各オペレータの利用回数に規定値を加算する処理を有することを特徴とする請求項13から15のいずれか1項記載の画像形成プログラム。
【請求項18】
前記規定値が加算された前記各オペレータの利用回数が予め設定された上限値を越えたとき、前記上限値を前記各オペレータの利用回数として前記記憶手段に記憶する処理を有することを特徴とする請求項17記載の画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−241069(P2007−241069A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−65875(P2006−65875)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】