説明

画像形成装置、画像形成装置におけるメディアの管理方法、およびメディア管理プログラム

【課題】画像形成装置に装着されたメディアからの情報の流出を防止する。
【解決手段】ユーザがMFPにログインしてメディアを装着すると、MFPではメディアのシリアルナンバーがそのユーザのユーザ情報と対応付けてデバイス情報データベースに格納され(STEP1)、シリアルナンバーのハッシュコードである解除キーがそのユーザのユーザ情報に登録される(STEP2)。ログイン中にメディアが取外されると、これらの登録が削除され、メディアが装着されたままログアウトされると、これらの登録が削除されない。ユーザがメディアが装着されたままのMFPにログインすると、MFPではログインしたユーザのユーザ情報に解除キーが登録されているか否かが判断される。第1のユーザがメディアを装着したままログアウトしたMFPに第2のユーザがログインすると、第2のユーザのユーザ情報に解除キーが登録されていないため、メディアへのアクセスを禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、画像形成装置におけるメディアの管理方法、およびメディア管理プログラムに関し、特に、メディアを着脱可能な画像形成装置、画像形成装置におけるメディアの管理方法、およびメディア管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置では、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のメディアを装着し、メディア内の情報を出力したり、スキャンした画像データをメディアに書込んだりする使い方がなされている。
【0003】
オフィス環境に置かれたMFP等、複数人で共有してMFPを使用する場合、あるユーザがMFPにメディアを装着したままMFPから離れてしまうと、他のユーザがMFPを用いて装着されているメディア内の情報を出力することが可能になってしまう。その結果、情報流出のおそれがある。
【0004】
このような事態を防止するために様々な提案がなされている。たとえば、特開2002−236574号公報(以下、特許文献1)は、予め装置から所定の範囲を設定しておき、ユーザが所定の範囲から外れた場合、つまり当該装置から離れたことが検出されるとメディアを持ち去るように促す警告を表示する画像形成装置を開示している。また、特開2005−324431号公報(以下、特許文献2)は、メディアからファイルを読出して印刷処理が終了するまでの間にメディアを取出すよう通知する画像処理装置を開示している。また、特開平11−174920号公報(以下、特許文献3)は、予め基準時間を設定しておき、メディアの装着時間が基準時間を超えたときに警告を表示し、一時的にメディアの使用を禁止するデジタル複写機を開示している。同様に、特開2006−76034号公報(以下、特許文献4)もまた、予め設定された一定時間操作がなされていないことが検出されるとメディアの認証状態を無効にしてメディアの使用を禁止する画像形成装置を開示している。
【特許文献1】特開2002−236574号公報
【特許文献2】特開2005−324431号公報
【特許文献3】特開平11−174920号公報
【特許文献4】特開2006−76034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1,2に開示されている発明は、装置からメディアの抜き忘れを防止するための発明であって、抜き忘れたメディアからの情報流出を防止することはできないという問題がある。
【0006】
また、上記特許文献3,4に開示されている発明では、ユーザの使い方によっては不必要な場面でメディアの使用が禁止されてしまう。そのため、使い勝手が悪い場合があるという問題がある。また、正当なユーザが、使用が禁止されたメディアを再び使用しようとする場合には、再度認証操作を行なわねばならない。そのため、管理や操作が煩雑であるという問題がある。
【0007】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであって、画像形成装置にメディアを装着して用いる場合に、煩雑な操作を必要とせずに、正当ではないユーザの当該メディアの使用を適切に防止することのできる画像形成装置、画像形成装置におけるメディアの管理方法、およびメディア管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、画像形成装置は、画像形成装置に装着されたメディアから固有情報を読取る読取手段と、メディアの固有情報を第1の記憶領域に格納する第1格納手段と、画像形成装置にユーザがログイン中であって、メディアが画像形成装置に装着されている状態において、第1の記憶領域にメディアの固有情報が格納されているか否かを判断する第1判断手段と、第1判断手段での判断結果に応じて、メディアの固有情報から得られるメディアの識別情報を、画像形成装置にログインしているユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納する第2格納手段と、第1判断手段で第1の記憶領域にメディアの固有情報が格納されていると判断された場合において、第2の記憶領域にメディアの識別情報が画像形成装置にログインしているユーザに関する情報と関連付けて格納されているか否かを判断する第2判断手段と、第2判断手段での判断結果に応じて、画像形成装置に備えられる機能のうち、メディアへのアクセスを要する機能の使用を許可するか否かを制御する制御手段とを備える。
【0009】
好ましくは、画像形成装置は、画像形成装置へのメディアの装着状況の変化を検出する検出手段と、メディアの装着状況の変化と、画像形成装置へのユーザのログイン状況とに基づいて、メディアが装着されたときにユーザがログイン中である第1の状態、またはユーザがログインしたときにメディアが装着されている第2の状態を判断する第3判断手段とをさらに備え、第1判断手段は、第3判断手段で第1の状態または第2の状態であると判断された場合において、第1の記憶領域にメディアの固有情報が格納されているか否かを判断する。
【0010】
好ましくは、制御手段は、第2判断手段で、第2の記憶領域にメディアの識別情報が画像形成装置にログインしているユーザに関する情報と関連付けて格納されていると判断された場合に、メディアの識別情報と関連付けられた上記ユーザとは異なるユーザに対して画像形成装置に備えられる機能のうち、メディアへのアクセスを要する機能の使用を禁止する。
【0011】
好ましくは、画像形成装置は、メディアの装着状況の変化と、画像形成装置へのユーザのログイン状況とに基づいて、ユーザがログイン中であるときにメディアが取外されたことを判断する第4判断手段と、第4判断手段での判断結果に応じて、第1の記憶領域からメディアの固有情報を削除し、第2の記憶領域から画像形成装置にログインしているユーザに関する情報と関連付けて格納されているメディアの識別情報を削除する削除手段とをさらに備える。
【0012】
好ましくは、画像形成装置は、メディアの固有情報からメディアの識別情報を算出する算出手段をさらに備え、メディアの識別情報はメディアの固有情報から算出されるハッシュコードである。
【0013】
好ましくは、第1の記憶領域は他の装置に備えられ、第1格納手段は、上記他の装置に対する通信手段を含む。また、好ましくは、第2の記憶領域は他の装置に備えられ、第2格納手段は、上記他の装置に対する通信手段を含む。
【0014】
本発明の他の局面に従うと、画像形成装置におけるメディアの管理方法は、メディアを着脱可能な画像形成装置におけるメディアの管理方法であって、画像形成装置にユーザがログイン中であって、メディアが画像形成装置に装着されている状態において、メディアから読取られる固有情報が第1の記憶領域に格納されていないときに、上記固有情報を第1の記憶領域に格納し、上記固有情報から得られるメディアの識別情報をユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納するステップと、画像形成装置にユーザがログイン中であって、メディアが画像形成装置に装着されている状態において、上記固有情報が第1の記憶領域に格納されており、かつメディアの識別情報がユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納されているときに、画像形成装置に備えられる機能のうちメディアへのアクセスを要する機能の使用を許可するか否かを制御するステップとを備える。
【0015】
本発明のさらに他の局面に従うと、メディア管理プログラムはコンピュータを画像形成装置として機能させるプログラムであって、画像形成装置はメディアを着脱可能であって、コンピュータに、画像形成装置にユーザがログイン中であって、メディアが画像形成装置に装着されている状態において、メディアから読取られる固有情報が第1の記憶領域に格納されていないときに、上記固有情報を第1の記憶領域に格納し、上記固有情報から得られるメディアの識別情報をユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納するステップと、画像形成装置にユーザがログイン中であって、メディアが画像形成装置に装着されている状態において、上記固有情報が第1の記憶領域に格納されており、かつメディアの識別情報がユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納されているときに、画像形成装置に備えられる機能のうちメディアへのアクセスを要する機能の使用を許可するか否かを制御するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、画像形成装置にメディアを装着して用いる場合に、煩雑な操作を必要とせずに、正当ではないユーザの当該メディアの使用を適切に防止することができる。そのため、メディアからの情報の流出を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0018】
本発明にかかる画像形成装置は、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の着脱可能な記録媒体(以下、メディア)を装着可能なコピー機、プリンタ、またはそれらの複合機器であるMFP(Multi Function Peripheral)等が該当する。本実施の形態において、画像形成装置はMFPであるものとする。
【0019】
図1は、本実施の形態にかかるMFP1のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。図を参照して、MFP1は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)11と、原稿から画像データを読取るイメージリーダ部19と、用紙上に画像を印刷するプリンタ部21と、MFP1をインターネットに接続したり、近距離の無線通信を行なったりするための通信部15と、HD(Hard Disk)やRAM(Random Access Memory)などから構成されて、ジョブやCPU11で実行される線幅制御プログラムなどのプログラムなどを記憶するための記憶部13と、ユーザとのインタフェースである操作パネル17と、消耗品の残量などを検出するセンサ部23と、メディア3を装着してメディア3に記憶されている情報を読出したりメディア3に情報を書込んだりするためのインタフェースであるメディアインタフェース(以下、メディアI/F)25とを含んで構成される。
【0020】
図2は、MFP1におけるメディアの使用を管理するためのMFP1の機能構成の具体例を示すブロック図である。図2に示される各機能は、主に、CPU11が記憶部13に記憶されるプログラムを実行することで実現される機能であるが、一部がハードウェアによって構成されてもよい。
【0021】
図2を参照して、MFP1の上記機能は、ログイン情報取得部101、ユーザ情報取得部103、ユーザ情報記憶部105、メディア検出部107、判断部109、シリアルナンバー読取部111、シリアルナンバー登録/削除部113、デバイス情報記憶部115、解除キー算出部117、解除キー登録/削除部119、認証結果取得部121、および表示制御部123を含んで構成される。
【0022】
ユーザ情報記憶部105は記憶部13の所定領域が該当し、ユーザごとにユーザ情報を記憶する。ユーザ情報には、当該ユーザを識別する情報、およびログインするための認証情報であるログイン情報などが含まれる。ユーザを識別する情報は、本実施の形態では具体的にユーザ名であるものとするが、ユーザを識別し得る情報であれば他の情報であってもよい。ログイン情報は、本実施の形態では具体的にパスワードであるものとするが、認証処理に用いられ得る情報であれば他の情報であってもよい。また、ログイン情報にユーザを識別する情報が含まれていてもよい。なお、ユーザ情報としてはユーザを識別する情報およびログイン情報に加えて、当該ユーザのMFP1の使用を管理する情報が含まれていてもよい。具体的には、当該ユーザに対してMFP1の機能の許可/不許可を示す情報や、制限枚数や使用可能な範囲などの使用を制限する情報などが含まれていてもよい。
【0023】
ログイン情報を用いた認証結果は認証結果取得部121によって、図示しない認証手段より取得される。認証手段は当該MFP1に備えられていてもよく、その場合には、認証結果取得部121はMFP1内部の認証手段より認証結果を取得する。または、認証手段は通信部15で接続される認証サーバ等の他の装置に備えられていてもよく、その場合には認証結果取得部121は、通信部15を介して上記他の装置から認証結果を取得する。認証結果取得部121は、取得した認証結果を示す信号を判断部109に入力する。
【0024】
デバイス情報記憶部115は記憶部13の所定領域が該当し、メディアに関する情報が登録されたデバイス情報データベースを記憶する。メディアに関する情報には、メディアの固有情報としてのデバイス情報が含まれる。デバイス情報は、本実施の形態では具体的にメディアのシリアルナンバーであるものとする。シリアルナンバーは、メディアの所定領域に記憶されている。
【0025】
ログイン情報取得部101は、操作パネル17にログイン画面を表示することなどによってユーザのログイン操作に基づいた操作信号よりログイン情報を取得する。取得されたログイン情報はユーザ情報取得部103に渡される。ユーザ情報取得部103は、ログイン情報に基づいてユーザ情報記憶部105を検索して該当するユーザのユーザ情報を取得し、判断部109に渡す。なお、ユーザ情報記憶部105は、通信部15で接続されるサーバ等の他の装置に備えられていてもよく、その場合には、ユーザ情報取得部103は、通信部15を介して上記他の装置からユーザ情報を取得する。また、ログイン情報取得部101は、操作パネル17にログアウトボタンを表示することなどによってユーザのログアウト操作に基づいた操作信号や、図示されないタイマでカウントされた無操作時間が所定時間に到達したことを検出するなどで、ログアウトされたことを検出する。ログアウトされたことを示す信号は判断部109に入力される。
【0026】
判断部109はログイン状況を記憶する領域であるログイン記憶部1091を含んで、認証結果取得部121からの認証結果およびログイン情報取得部101からの信号に基づき、ユーザのログイン状況を記憶する。
【0027】
メディア検出部107はメディアI/F25から入力される信号を監視してMFP1へのメディア3の装着状況の変化を検出する。具体的には、MFP1にメディア3が装着されたこと、およびMFP1からメディア3が取外されたこと検出し、検出結果を示す信号を判断部109に入力する。
【0028】
判断部109は、メディア検出部107での検出結果およびログイン記憶部1091に記憶されているログイン状況に基づいて、メディア装着時にログイン中の状態であるか否か、ログイン時にメディアが装着されている状態であるか否か、またはメディア取外し時にログイン中の状態であるか否かを判断する。判断部109は、シリアルナンバー読取部111からの信号または解除キー算出部117からの信号に基づいて、メディア装着時にログイン中の状態のうちの、後述する第1の状態、第2の状態、または第3の状態、もしくはログイン時にメディアが装着されている状態のうちの、後述する第4の状態、第5の状態、または第6の状態を判断する。
【0029】
判断部109での判断結果を示す信号は、判断結果に応じて、制御部125、シリアルナンバー読取部111、解除キー算出部117、シリアルナンバー登録/削除部113、解除キー登録/削除部119などに入力される。また、その判断結果に応じてユーザ情報がシリアルナンバー登録/削除部113に渡される。
【0030】
シリアルナンバー読取部111は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、装着されたメディア3から記憶されているシリアルナンバーを読取り、シリアルナンバーを示す信号を判断部109に入力する。また、シリアルナンバー読取部111は、判断部109での判断結果を示す信号に従ってシリアルナンバー登録/削除部113または解除キー算出部117にシリアルナンバーを渡す。
【0031】
シリアルナンバー登録/削除部113は、判断部109での判断結果を示す信号に従ってメディア3のシリアルナンバーをユーザ情報と対応付けてデバイス情報データベースに登録する。または、シリアルナンバー登録/削除部113は、判断部109での判断結果を示す信号に従ってデバイス情報データベースに登録されているシリアルナンバーを削除する。なお、ここで「対応付けて登録する」とは、メディアに関する情報として、当該メディアのデバイス情報としてのシリアルナンバーとユーザ情報との対をデバイス情報データベースに登録することであってもよいし、その他の登録方法であってもよい。
【0032】
解除キー算出部117は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、メディア3のシリアルナンバーを用いて解除キーを算出し、解除キーを示す信号を判断部109に入力する。解除キーはメディア3の識別情報であって、メディア3の固有情報から一意に導き出される。具体的に、解除キーは、メディア3のシリアルナンバーから算出されるハッシュコードであってもよいし、その他の関数を用いて算出される識別情報であってもよい。また、シリアルナンバーそのものであってもよい。解除キー算出部117での解除キーの算出方法は、本発明において特定の方法には限定されない。
【0033】
解除キー算出部117は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、算出した解除キーを解除キー登録/削除部119に渡す。解除キー登録/削除部119は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、解除キーをユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録する。または、解除キー登録/削除部119は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、ユーザ情報記憶部105にユーザ情報と関連付けて登録されている解除キーを削除する。なお、ここで「関連付けて登録する」とは、ユーザ情報に解除キーを追加することであってもよいし、ユーザ情報に含まれるユーザを識別する情報またはログイン情報などと解除キーとを対にしてユーザ情報記憶部105に記憶させることであってもよいし、その他の登録方法であってもよい。
【0034】
制御部125は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、MFP1におけるメディア3へのアクセスを制限する。具体的には、制御部125は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、操作パネル17に判断された状態に応じた表示をさせるように表示制御部132に制御信号を出力する。また、制御部125は、判断部109での判断結果を示す信号に従って、メディア3へのアクセスを制限するための制御信号をメディアI/F25に対して出力する。
【0035】
表示制御部123は、制御部125からの制御信号に従って、操作パネル17に判断部109で判断された状態に応じた表示をさせるよう制御信号を生成し、操作パネル17に対して出力する。
【0036】
なお、図2に示された機能は必ずしもすべてがMFP1に備えられていなくてもよい。たとえば、MFP1が管理サーバ等の他の装置と通信部15を介して通信する場合、図2に示された機能のうちのいくつかは上記他の装置に備えられていてもよい。MFP1は、上記他の装置に対して必要な信号を送信し、上記他の装置から判断結果を示す信号や制御信号などを受信して、その信号に基づいて機能するように構成されてもよい。
【0037】
MFP1では、メディア3の装着が検出されたとき、メディア3の取外しが検出されたとき、およびユーザがログインしたときに、各々、図3〜図5に示される、装着されたメディアの使用を管理するための処理が実行される。
【0038】
[メディア装着時]
図3はMFP1にメディア3が装着されたときに実行される処理を示すフローチャートである。図3のフローチャートに示される処理は、メディア検出部107がメディア3の装着を検出したときに開始される処理であって、CPU11が記憶部13に記憶されるプログラムを読出して実行し、図2に示される各機能を発揮させることによって実現される。
【0039】
図3を参照して、始めに、ステップS101で、判断部109において、メディア検出部107でメディア3の装着が検出されたときにログイン中であるか否かが判断される。つまりステップS101では、以降のメディアの使用を管理するための処理が必要な状態であるか否かが判断される。メディア3の装着が検出されたときにログイン中でないと判断されると(ステップS101でNO)、以降のメディアの使用を管理するための処理が必要な状態ではないと判断されて処理が終了する。
【0040】
メディア検出部107でメディア3の装着が検出されたときにログイン中であると判断されると(ステップS101でYES)、以降のメディアの使用を管理するための処理が必要な状態であると判断されて、さらに、S/N読取部111によってメディア3から読取られたシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されているか否かが判断される(ステップS103)。
【0041】
判断部109において、メディア3が装着されたときにログイン中であって、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されていない、「第1の状態」であると判断された場合には(ステップS101でYES,かつステップS103でNO)、シリアルナンバー登録/削除部113によってメディア3のシリアルナンバーがログイン中のユーザのユーザ情報と対応付けてデバイス情報データベースに登録される(ステップS105)。さらに、解除キー算出部117でメディア3のシリアルナンバーから算出された解除キーが、解除キー登録/削除部119によって、ログイン中のユーザのユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録される(ステップS107)。ここでは、具体的に、ログイン中のユーザのユーザ情報にメディア3のシリアルナンバーから算出された解除キーが追加されるものとする。その上で、制御部125は、ログインしているユーザに対してメディア3の使用を可能な状態にする(ステップS109)。具体的には、制御部125は、ステップS109ではメディアI/F25に対してメディア3へのアクセスを制限するための制御信号を出力しない。また、表示制御部123に対して、メディア3の使用が可能な状態であることを示す表示を行なうよう制御信号を出力する。
【0042】
ここで、「第1の状態」とは、ユーザがMFP1にログインしている間にメディア3をMFP1に装着した状態に該当する。
【0043】
判断部109において、メディア3が装着されたときにログイン中であって、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されていると判断され(ステップS101でYES,かつステップS103でYES)、ステップS111で解除キー算出部117において算出された解除キーが、ログイン中のユーザのユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録されている、「第2の状態」であると判断された場合には(ステップS113でYES)、第1の状態であると判断された場合と同様に、制御部125は、ログインしているユーザに対してメディア3の使用を可能な状態にする(ステップS109)。
【0044】
ここで、「第2の状態」とは、ユーザがMFP1にログインしている間にいったんメディア3をMFP1から取外し、さらに同じログイン中にメディア3をMFP1に装着した状態に該当する。
【0045】
判断部109において、メディア3が装着されたときにログイン中であって、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されていると判断され(ステップS101でYES,かつステップS103でYES)、さらに解除キーがログイン中のユーザのユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録されていない、「第3の状態」であると判断された場合には(ステップS113でNO)、制御部125は、ログインしているユーザに対してメディア3の使用を不可能な状態にする(ステップS115)。具体的には、制御部125は、ステップS115でメディアI/F25に対してメディア3へのアクセスを制限するための制御信号を出力する。また、表示制御部123に対して、メディア3の使用が不可能な状態であることを示す表示を行なうよう制御信号を出力する。
【0046】
ここで、「第3の状態」とは、ユーザがMFP1にログインしている間にいったんメディア3をMFP1から取外し、新たなユーザがログインしている間にメディア3をMFP1に装着した状態に該当する。
【0047】
なお、図3に示された処理はメディア3の装着が検出されたときに替えて(または加えて)、MFP1が、メディア3へのアクセスが必要な機能(たとえばメディア3内のデータベースをプリントする機能等)を実行する機能として選択するユーザ操作を受付けたときに開始されてもよい。
【0048】
[メディア取外し時]
図4はMFP1からメディア3が取外されたときに実行される処理を示すフローチャートである。図4のフローチャートに示される処理は、メディア検出部107がメディア3の取外しを検出したときに開始される処理であって、CPU11が記憶部13に記憶されるプログラムを読出して実行し、図2に示される各機能を発揮させることによって実現される。
【0049】
図4を参照して、判断部109において、メディア検出部107でメディア3の取外しが検出されたときにログイン中であると判断されると(ステップS201でYES)、シリアルナンバー登録/削除部113によって、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースから削除される(ステップS203)。さらに、解除キー登録/削除部119によって、ログイン中のユーザのユーザ情報から、メディア3のシリアルナンバーから算出される解除キーが削除される(ステップS205)。
【0050】
[ログイン時]
図5はユーザがMFP1にログインしたときに実行される処理を示すフローチャートである。図5のフローチャートに示される処理は、認証結果取得部121が認証手段から認証結果を取得したときに開始される処理であって、CPU11が記憶部13に記憶されるプログラムを読出して実行し、図2に示される各機能を発揮させることによって実現される。具体的には、図示されないログイン画面が操作パネル17に表示されており、その画面にユーザ名およびパスワードが入力されてログインボタンが押されたときに図5の処理が開始されるものとする。
【0051】
図5を参照して、始めに、ログインされたときに、ステップS301で、判断部109において、メディア検出部107からの信号に基づいてMFP1にメディア3が装着されているか否かが判断される。つまりステップS301では、以降のメディアの使用を管理するための処理が必要な状態であるか否かが判断される。ログインされたときにMFP1にメディア3が装着されていないと判断されると(ステップS301でNO)、以降のメディアの使用を管理するための処理が必要な状態ではないと判断されて処理が終了する。
【0052】
ログインされたときにメディア3が装着されていると判断されると(ステップS301でYES)、以降のメディアの使用を管理するための処理が必要な状態であると判断されて、さらに判断部109において、S/N読取部111によってメディア3から読取られたシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されているか否かが判断される(ステップS303)。
【0053】
判断部109において、ログインされたときにメディア3が装着されていて、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されていない、「第4の状態」であると判断された場合には(ステップS301でYES,かつステップS303でNO)、シリアルナンバー登録/削除部113によってメディア3のシリアルナンバーがログイン中のユーザのユーザ情報と対応付けてデバイス情報データベースに登録される(ステップS305)。さらに、解除キー算出部117でメディア3のシリアルナンバーから算出された解除キーが、解除キー登録/削除部119によって、ログイン中のユーザのユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録される(ステップS307)。ここでも、具体的に、ログイン中のユーザのユーザ情報にメディア3のシリアルナンバーから算出された解除キーが追加されるものとする。その上で、制御部125は、ログインしているユーザに対してメディア3の使用を可能な状態にする(ステップS309)。具体的には、制御部125は、ステップS309ではメディアI/F25に対してメディア3へのアクセスを制限するための制御信号を出力しない。また、表示制御部123に対して、メディア3の使用が可能な状態であることを示す表示を行なうよう制御信号を出力する。
【0054】
ここで、「第4の状態」とは、ユーザが、メディア3が装着されたままになっているMFP1にログインする状態であって、そのメディア3がログイン時にはどのユーザに対しても関連付けられていない(つまり、どのユーザによっても使用中ではない)状態に該当する。
【0055】
判断部109において、ログインされたときにメディア3が装着されていて、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されていると判断され(ステップS301でYES,かつステップS303でYES)、ステップS311で解除キー算出部117において算出された解除キーが、ログイン中のユーザのユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録されている、「第5の状態」であると判断された場合には(ステップS313でYES)、第4の状態であると判断された場合と同様に、制御部125は、ログインしているユーザに対してメディア3の使用を可能な状態にする(ステップS309)。
【0056】
ここで、「第5の状態」とは、ユーザがMFP1にログインしている間にメディア3をMFP1に装着して使用したものの取外さずにログアウトし、その後に再度同じユーザが、メディア3が装着されたままになっているMFP1にログインした状態に該当する。
【0057】
判断部109において、ログインされたときにメディア3が装着されていて、メディア3のシリアルナンバーがデバイス情報データベースに登録されていると判断され(ステップS301でYES,かつステップS303でYES)、さらに解除キーがログイン中のユーザのユーザ情報と関連付けてユーザ情報記憶部105に登録されていない、「第6の状態」であると判断された場合には(ステップS313でNO)、制御部125は、ログインしているユーザに対してメディア3の使用を不可能な状態にする(ステップS315)。具体的には、制御部125は、ステップS315でメディアI/F25に対してメディア3へのアクセスを制限するための制御信号を出力する。また、表示制御部123に対して、メディア3の使用が不可能な状態であることを示す表示を行なうよう制御信号を出力する。
【0058】
ここで、「第6の状態」とは、第1のユーザがMFP1にログインしている間にメディア3をMFP1に装着して使用したものの取外さずにログアウトし、その後に異なる第2のユーザが、メディア3が装着されたままになっているMFP1にログインした状態に該当する。
【0059】
なお、図5に示された処理はログイン時に替えて(または加えて)、ログインされた後、MFP1が、メディア3へのアクセスが必要な機能(たとえばメディア3内のデータベースをプリントする機能等)を実行する機能として選択するユーザ操作を受付けたときに開始されてもよい。
【0060】
本実施の形態にかかるMFP1で以上の処理が実行されることで、MFP1では、装着されるメディア3の使用が次のように管理される。以下の説明に用いられる図6は、MFP1にメディア3のデバイス情報を登録する流れを説明する図である。
【0061】
第1のユーザがMFP1にログインしてメディア3を装着すると、MFP1では「第1の状態」であると判断される。このとき、図6を参照して、上記ステップS105でメディア3のシリアルナンバーが第1のユーザのユーザ情報と対応付けてデバイス情報データベースに格納され(図6のSTEP1)、さらに上記ステップS107でメディア3の解除キーが第1のユーザのユーザ情報に登録される(図6のSTEP2)。その上で、第1のユーザがMFP1においてメディア3の使用が可能となる。そのとき、上記ステップS109では操作パネル17に、図7(A)に示されるような、メディア3の使用が可能であることを示す画面が表示される。具体的に図7(A)の画面では、メディア3へのアクセスが必要なMFP1における処理(ここでは「USBメモリプリント」)が、選択可能な処理としてユーザに提示されている。
【0062】
または、メディア3を装着した後に第1のユーザがMFP1にログインすると、MFP1では「第4の状態」であると判断される。このときも、上記ステップS305でメディア3のシリアルナンバーが第1のユーザのユーザ情報と対応付けてデバイス情報データベースに格納され(図6のSTEP1)、さらに上記ステップS307でメディア3の解除キーが第1のユーザのユーザ情報に登録される(図6のSTEP2)。その上で、第1のユーザがMFP1においてメディア3の使用が可能となる。そのとき、上記ステップS309では操作パネル17に、図7(A)に示されるような、メディア3の使用が可能であることを示す画面が表示される。
【0063】
次に、第1のユーザがMFP1にログイン中にメディア3を取外すと、上記ステップS203でデバイス情報データベースからメディア3のシリアルナンバーが削除され、さらに上記ステップS205で第1のユーザのユーザ情報からメディア3の解除キーが削除される。
【0064】
以上は、通常の、ログイン中に第1のユーザがメディア3を装着して使用し、使用後に取外す場合である。または、メディア3を装着した後に第1のユーザがMFP1にログインし、ログイン中にメディア3を取外す場合である。このときには、MFP1では、メディア3が装着されているときにはその使用が第1のユーザに許可されて、メディア3が取外されると、その登録がMFP1から削除される。
【0065】
第1のユーザがMFP1にログイン中にメディア3を取外すことなくログアウトしてしまうと、次に第2のユーザがMFP1にログインしてそのログイン中にメディア3を取外した場合であっても、メディア3の解除キーは第2のユーザのユーザ情報に登録されていないため、ユーザ情報から解除キーが削除されない。つまり、第1のユーザがMFP1にログイン中にメディア3を取外すことなくログアウトしてしまった場合でも、メディア3の解除キーが第1のユーザのユーザ情報に登録されたままになっている。そこで、第1のユーザがMFP1にログイン中にメディア3を取外すことなくログアウトし、その後、メディア3が装着されたままのMFP1に第2のユーザがログインすると、MFP1では「第6の状態」であると判断される。そのとき、上記ステップS315で第2のユーザに対してメディア3の使用が不可とされる。その際、操作パネル17には、図7(B)に示されるような、メディア3の使用が不可能であることを示す画面が表示される。具体的に図7(B)の画面では、メディア3へのアクセスが必要なMFP1における処理(図7(A)では「USBメモリプリント」)が、選択可能な処理としてユーザに提示されず、メディア3へのアクセスが不要な処理のみが選択可能な処理としてユーザに提示されている。
【0066】
または、第1のユーザがMFP1にログイン中にメディア3を取外すことなくログアウトした後、メディア3が装着されたままのMFP1からいったんメディア3を取外し、第2のユーザがログインした後にそのメディア3を装着すると、MFP1では「第3の状態」であると判断される。そのときも、上記ステップS115で第2のユーザに対してメディア3の使用が不可とされ、操作パネル17には、図7(B)に示されるような、メディア3の使用が不可能であることを示す画面が表示される。
【0067】
以上は、正当なメディア3の使用者である第1のユーザが取外し忘れたメディア3を、不当な、メディア3の使用者ではない第2のユーザが使用しようとする場合である。このときには、MFP1では、第1のユーザがメディア3を使用する際に第1のユーザの情報とメディア3の情報とが対応付けてMFP1に登録されていることで、第2のユーザの使用が許可されない。このため、メディア3の不当な使用が防止されて、第1のユーザが意図しない第2のユーザへの情報の流出を防止することができる。
【0068】
第1のユーザがMFP1にログイン中にメディア3を取外すことなくログアウトした後、再度第1のユーザがメディア3が装着されたままのMFP1にログインすると、MFP1では「第5の状態」であると判断されて、上記ステップS309で第1のユーザに対してメディア3の使用が可能となる。そのとき、上記ステップS309では操作パネル17に、図7(A)に示されるような、メディア3の使用が可能であることを示す画面が表示される。
【0069】
または、第1のユーザがMFP1にログイン中に装着したメディア3をいったん取外し、再度、同じログイン中にメディア3を装着すると、MFP1では「第2の状態」であると判断される。そのときも、上記ステップS109で第1のユーザに対してメディア3の使用が可能となる。そのとき、上記ステップS309では操作パネル17に、図7(A)に示されるような、メディア3の使用が可能であることを示す画面が表示される。
【0070】
これは、正当なメディア3の使用者である第1のユーザが、再度、メディア3を使用しようとする場合である。このときには、MFP1では、第1のユーザがメディア3を使用する際に第1のユーザの情報とメディア3の情報とが対応付けてMFP1に登録されていることで、再度ログインした、または再度メディア3を装着した第1のユーザに対してメディア3の使用が許可される。このため、正当なユーザに対してメディア3の使用が不可とされることがない。また、正当なユーザである第1のユーザが、メディア3を使用するための認証操作を再度行なう必要もない。そのため、メディア3の正当な使用である場合にユーザの使い勝手を妨げることがない。
【0071】
さらに、上述のMFP1におけるメディアの管理方法を実現するための処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0072】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0073】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0074】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0075】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】MFP1のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。
【図2】MFP1におけるメディアの使用を管理するためのMFP1の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図3】MFP1にメディア3が装着されたときに実行される処理を示すフローチャートである。
【図4】MFP1からメディア3が取外されたときに実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】ユーザがMFP1にログインしたときに実行される処理を示すフローチャートである。
【図6】MFP1にメディア3のデバイス情報を登録する流れを説明する図である。
【図7】表示画面の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1 MFP、3 メディア、11 CPU、13 記憶部、15 通信部、17 操作パネル、19 イメージリーダ部、21 プリンタ部、23 センサ部、25 メディアI/F、101 ログイン情報取得部、103 ユーザ情報取得部、105 ユーザ情報記憶部、107 メディア検出部、109 判断部、111 シリアルナンバー読取部、113 シリアルナンバー登録/削除部、115 デバイス情報記憶部、117 解除キー算出部、119 解除キー登録/削除部、121 認証結果取得部、123 表示制御部、125 制御部、1091 ログイン記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に装着されたメディアから固有情報を読取る読取手段と、
前記メディアの固有情報を第1の記憶領域に格納する第1格納手段と、
前記画像形成装置にユーザがログイン中であって、前記メディアが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記第1の記憶領域に前記メディアの固有情報が格納されているか否かを判断する第1判断手段と、
前記第1判断手段での判断結果に応じて、前記メディアの固有情報から得られる前記メディアの識別情報を、前記画像形成装置にログインしているユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納する第2格納手段と、
前記第1判断手段で前記第1の記憶領域に前記メディアの固有情報が格納されていると判断された場合において、前記第2の記憶領域に前記メディアの識別情報が前記画像形成装置にログインしているユーザに関する情報と関連付けて格納されているか否かを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段での判断結果に応じて、前記画像形成装置に備えられる機能のうち、前記メディアへのアクセスを要する機能の使用を許可するか否かを制御する制御手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置への前記メディアの装着状況の変化を検出する検出手段と、
前記メディアの装着状況の変化と、前記画像形成装置へのユーザのログイン状況とに基づいて、前記メディアが装着されたときに前記ユーザがログイン中である第1の状態、または前記ユーザがログインしたときに前記メディアが装着されている第2の状態を判断する第3判断手段とをさらに備え、
前記第1判断手段は、前記第3判断手段で前記第1の状態または前記第2の状態であると判断された場合において、前記第1の記憶領域に前記メディアの固有情報が格納されているか否かを判断する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第2判断手段で、前記第2の記憶領域に前記メディアの識別情報が前記画像形成装置にログインしている前記ユーザに関する情報と関連付けて格納されていると判断された場合に、前記メディアの識別情報と関連付けられた前記ユーザとは異なるユーザに対して前記画像形成装置に備えられる機能のうち、前記メディアへのアクセスを要する機能の使用を禁止する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記メディアの装着状況の変化と、前記画像形成装置へのユーザのログイン状況とに基づいて、前記ユーザがログイン中であるときに前記メディアが取外されたことを判断する第4判断手段と、
前記第4判断手段での判断結果に応じて、前記第1の記憶領域から前記メディアの固有情報を削除し、前記第2の記憶領域から前記画像形成装置にログインしている前記ユーザに関する情報と関連付けて格納されている前記メディアの識別情報を削除する削除手段とをさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記メディアの固有情報から前記メディアの識別情報を算出する算出手段をさらに備え、
前記メディアの識別情報は前記メディアの固有情報から算出されるハッシュコードである、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1の記憶領域は他の装置に備えられ、
前記第1格納手段は、前記他の装置に対する通信手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2の記憶領域は他の装置に備えられ、
前記第2格納手段は、前記他の装置に対する通信手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
メディアを着脱可能な画像形成装置における前記メディアの管理方法であって、
前記画像形成装置にユーザがログイン中であって、前記メディアが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記メディアから読取られる固有情報が第1の記憶領域に格納されていないときに、前記固有情報を前記第1の記憶領域に格納し、前記固有情報から得られる前記メディアの識別情報を前記ユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納するステップと、
前記画像形成装置にユーザがログイン中であって、前記メディアが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記固有情報が前記第1の記憶領域に格納されており、かつ前記メディアの識別情報が前記ユーザに関する情報と関連付けて前記第2の記憶領域に格納されているときに、前記画像形成装置に備えられる機能のうち前記メディアへのアクセスを要する機能の使用を許可するか否かを制御するステップとを備える、画像形成装置におけるメディアの管理方法。
【請求項9】
コンピュータを画像形成装置として機能させるプログラムであって、
前記画像形成装置はメディアを着脱可能であって、
前記コンピュータに、
前記画像形成装置にユーザがログイン中であって、前記メディアが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記メディアから読取られる固有情報が第1の記憶領域に格納されていないときに、前記固有情報を前記第1の記憶領域に格納し、前記固有情報から得られる前記メディアの識別情報を前記ユーザに関する情報と関連付けて第2の記憶領域に格納するステップと、
前記画像形成装置にユーザがログイン中であって、前記メディアが前記画像形成装置に装着されている状態において、前記固有情報が前記第1の記憶領域に格納されており、かつ前記メディアの識別情報が前記ユーザに関する情報と関連付けて前記第2の記憶領域に格納されているときに、前記画像形成装置に備えられる機能のうち前記メディアへのアクセスを要する機能の使用を許可するか否かを制御するステップとを実行させる、メディア管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−282203(P2008−282203A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125624(P2007−125624)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】