説明

画像形成装置、画像形成装置の立ち上げ制御方法、及び立ち上げ制御プログラム

【課題】電源断での書き込み失敗による次回起動不能を回避し、かつ、装置の生産性の劣化を最小限にする
【解決手段】各種データを格納する第1及び第2のHDDと、第1及び第2のHDDへの書き込みに必要な情報を記憶するROMと、第1及び第2のHDDのシステム領域への書き込み要求を検知し、ROMに第1及び第2のHDDへの書き込み必要な情報を記憶させ、起動時に第1及び第2のHDDから読み出したデータが復元不可と判断されたときに(S106)、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致するROMのアドレスに記憶されているデータをROMから取得し(S108)、前記第1及び第2のHDDのシステム領域に書き込み(S109,S110)、復元不可のデータを復旧させる(S112)HDD制御部と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不揮発性メモリを備えた画像形成装置、及びこの画像形成装置におけるデータ書き込み中に電源断された場合の立ち上げ制御方法、及びこの立ち上げ制御方法をコンピュータで実行するための画像形成装置の立ち上げ制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置においては、商用電源に停電や比較的長い瞬断などが起き、あるいはユーザが正規のシャットダウンシーケンス以外のタイミングで電源を遮断すると、電源OFFタイミングにおけるHDD(ハードディスクドライヴ)へのアクセス状態により、HDD内のセクタで復元不可能なデータが生じる可能性がある。もし復元不可能なデータが生じたセクタ(アボートセクタ)が起動時に使用されるHDのシステム領域であれば、次回立ち上げ時にHDDの当該セクタのデータを読み出すことができず、装置そのものが起動不能となる。このような場合には、システム側でサービスコールを発行し、ユーザはサービスマンコールによる修理若しくは修復まで画像形成装置を使用できずダウンタイムが発生してしまう。
このような事態の発生に対処する技術として例えば特許文献1ないし3に記載された発明が知られている。このうち、特許文献1記載の発明は、同一内容の情報が記憶された複数のHDDと、複数のHDDに対する選択の切り替えを行うアクセス切り替え手段と、システム本体部がフリーズしたことを検出する手段と、フリーズを検出したとき、システムリセットをかけ、システム本体部と現在接続されているHDDを他のHDDに切り替えた後に、システム本体部を再起動する手段とを設け、1台のHDDが故障しても、他のHDDにアクセスしてシステムを迅速に復旧させ、常に正常な運転状態に保つことができるようにしたものである。
【0003】
また、特許文献2記載の発明は、キャッシュへのライトデータ書き込み時には、そのライトデータは同時にSRAMメモリカードにも書き込まれ、ディスク装置上にも、連続した所定のデータ記憶領域から構成されるディスクバックアップエリアを用意しておき、SRAMメモリカードに空きエリアが不足すると、SRAMメモリカードの内容をディスクバックアップエリアに一括して書き込み、停電からの復旧時には、SRAMメモリカード及びディスクバックアップエリアの内容を用いて、キャッシュから消失したデータの復旧を図り、ダウンタイムの発生を抑えるようにしている。
【0004】
さらに、特許文献3記載の発明は、ストレージ装置上の異常が検出され、ブート不能と判断した際に、ネットワーク上からブートプログラムをダウンロードして動作させ、画像複写装置の機器故障によるダウンタイムを最小限に抑えるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−229742号公報
【特許文献2】特開平10−161938号公報
【特許文献3】特開2007−028183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2記載の発明では、1つの記憶装置に記憶させていた全てのデータを他の記憶装置(例えばHDD)に記憶させておかなければならず、機器本体のコストが上昇するばかりではなく、余分に書き込む作業と時間が必要となり、処理効率の低下を招くことにもなる。また、特許文献3記載の発明のように、ブート不能と判断した際に、ネットワーク上からブートプログラムをダウンロードできる環境は、ネットワーク環境であり、画像形成装置はネットワーク機能を備え、その画像形成装置をネットワーク環境に設置する必要がある。そのため、ネットワーク環境にない画像形成装置では、この方式を採用することはできない。
【0007】
一方、画像形成装置のHDDは画像を蓄積する領域、画像形成時ジャム(紙詰り)リカバリや両面コピー等の場合に画像を一次退避する領域、画像形成装置の起動に必要な領域(システム領域)等、使用用途によって領域を分けているが、電源断での書き込み失敗による次回起動不能を回避するには、起動に必要な領域、いわゆるシステム領域だけ記憶しておけばよい。
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、電源断での書き込み失敗による次回起動不能を回避し、かつ、装置の生産性の劣化を最小限にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、第1の手段は、各種データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手段と、前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手段と、起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致する前記第2の不揮発性記憶手段のアドレスに記憶されているデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
第2の手段は、画像データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手段と、前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手段と、起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたとき、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報のデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手段と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
第3の手段は、第1又は第2の手段において、前記予め設定された領域が前記画像形成装置の起動に必要な情報が格納された領域であることを特徴とする。
【0012】
第4の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段において、前記データを復旧させる手段は、前記第2の不揮発性記憶手段に、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報の書き込みが完了していることを条件として書き込むことと特徴とする。
【0013】
第5の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記復旧させる手段によって前記第1の不揮発性記憶手段に書き込んだ後、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域の情報を再度読み出すことを特徴とする。
【0014】
第6の手段は、第1の手段において、前記起動時に読み出した情報が復元不可と判断されたとき、復元不可と判断された情報のアドレスとアドレスが一致し、かつ書き込み完了と判断された第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報に含まれる情報を読み出しの要求元へ返すことを特徴とする。
【0015】
第7の手段は、第2の手段において、前記データを復旧させる手段は、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報の書き込みが完了していると判断された中で、最後に記憶された前記書き込みに必要な情報のデータを書き込むことを特徴とする。
【0016】
第8の手段は、各種データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、を備え、電源投入時における画像形成装置の立ち上げ制御方法であって、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知し、前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させ、起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致する前記第2の不揮発性記憶手段のアドレスに記憶されているデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させることを特徴とする。
【0017】
第9の手段は、画像データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、を備え、電源投入時における画像形成装置の立ち上げ制御方法であって、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知し、前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させ、起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたとき、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報のデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させることを特徴とする。
【0018】
第10の手段は、各種データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、を備え、電源投入時の画像形成装置の立ち上げ制御をコンピュータによって実行するための立ち上げ制御プログラムであって、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手順と、前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手順と、起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致する前記第2の不揮発性記憶手段のアドレスに記憶されているデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手順と、を備えていることを特徴とする。
【0019】
第11の手段は、画像データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、を備えた画像形成装置の電源投入時の立ち上げ制御をコンピュータによって実行するための立ち上げ制御プログラムであって、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手順と、前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手順と、起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたとき、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報のデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手順と、を備えている特徴とする。
【0020】
なお、後述の実施形態では、第1の不揮発性記憶手段は、第1及び第2のHDD6,7に、第2の不揮発性記憶手段はROM3に、書き込み要求を検知する手段はHDD制御部5及びステップS1,S102に、記憶させる手段はHDD制御部及びステップS3に、復旧させる手段はHDD制御部、ステップS112、S123に、画像形成装置はCPU1、RAM2、ROM3、タイマ4、HDD制御部5、第1及び第2のHDD6,7、プリンタコントローラ8及びプリンタエンジン9に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、起動時に第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、そのデータを第2の不揮発性記憶手段から読み出して前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、復元不可のデータを復旧させるので、電源断での書き込み失敗による次回起動不能を回避し、かつ、装置の生産性の劣化を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
【図2】HDD制御部がROMに記憶させる書き込み必要情報の例を示す図である。
【図3】実施例1における書き込み必要情報をROMに書き込むときのHDD制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施例1におけるデータ破損を検出したときの手順を含むHDD制御部の起動時からHDDへのデータ書き込みの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】実施例2におけるHDD制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】実施例3におけるHDD制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例4におけるHDD制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】実施例5におけるHDD制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】実施例6におけるHDD制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態の各実施例について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。同図において、本実施形態に係る画像形成装置の制御構成は、CPU1と、このCPU1に対してシステムバスを介して接続されたRAM2、ROM3、タイマ4、HDD制御部5、及びプリンタコントローラ8とからなる。HDD制御部5には第1及び第2の2台のHDD6、HDD7が接続され、プリンタコントローラ8には、このプリンタコントローラ8によって印字制御されるプリンタエンジン9が接続されている。プリンタエンジン9はCPU1の指示に基づきプリンタコントローラ8の制御下で、記録紙に可視画像を形成する。プリンタエンジン9は、ここでは図示しないが、電子写真方式、インクジェットに代表される液滴吐出方式などの公知のプリンタエンジンが使用され、それぞれの方式の公知の方法で画像形成(印字)が行われるので、ここでは特に説明しない。
【0025】
CPU1はこれらRAM2、ROM3、タイマ4、HDD制御部5、及びプリンタコントローラ8を総括制御する。その際、CPU1はROM3に格納されたプログラムをRAM2に展開し、このRAM2をワークエリアとして使用しながら前記プログラムに基づいた制御を実行する。タイマ4は、CPU1が各部を制御する際に利用するタイマ機能であり、例えば、各部を同期させるためのタイミングをカウントする際に利用する。また、後述の日時を記憶する際の時間の基準となる。HDD制御部5は第1のHDD6あるいは第2のHDD7からの読み出し、書き込みを制御する。
【0026】
図1のシステムにおいて、CPU1からの第1又は第2のHDD6,7への書き込み要求をHDD制御部5が受けた場合、HDD制御部5は第1のHDD6又は第2のHDD7の書き込みアドレスが起動に必要な領域(システム領域)か否かを判断する。書き込みアドレスがシステム領域の場合、HDD制御部5はROM3に第1のHDD6又は第2のHDD7への書き込みに必要な情報(以下、書き込み必要情報と称する)を書き込む。その後、第1のHDD6又は第2のHDD7へ、CPU1からの書き込み要求通り書き込みを行う。HDD制御部5はROM3への書き込みが完了したら書き込み完了を示すフラグを書き込む。
【0027】
図2(a)は、HDD制御部5がROM3に記憶させる書き込み必要情報の例を示す図である。書き込み必要情報は、デバイス番号(Device)、アドレス(Address)、データ(DATA)及びフラグ(flag)である。デバイス番号は、第1のHDD6又は第2のHDD7を示す番号で、ここでは、HDD6がDvice:0、HDD7がDevice:1である。アドレスは、第1のHDD6又は第2のHDD7への書き込み先のアドレスである。フラグは書き込み完了フラグであり、“1”が書き込まれていれば、書き込みが完了したことを示し、“0”であれば、書き込みが完了していないことを示す。なお、前述のように第1及び第2のHDD6,7に対応してデバイス番号を設定することにより、複数のデバイスを使用しても制御できる。
【0028】
そこで、画像形成装置の起動時、第1のHDD6又は第2のHDD7へのリード要求が発生し、データを読みに行ったときにHDD制御部5によって読みに行ったデータがデータ破損と判断され、データを復元できなかった場合、HDD制御部5は復元不可と判断されたデータのデバイス番号、アドレスを取得し、ROM3に記憶された書き込み必要情報のデバイス番号、アドレスの一致、不一致、及び書き込み完了フラグの状態を判断する。この判断により、デバイス番号とアドレスが一致し、かつ、書き込み完了であれば、そのデバイス番号、アドレスが一致し、かつ書き込み完了と判断された書き込み必要情報のデバイスのアドレスにデータを書き込む。これにより、前回の電源断でデータが破損しても、データを復元することが可能となり、起動することができる。
【0029】
ROM3への書き込みが完了しているか判断するのは、ROM3書き込み中に電源断が起きた場合、ROM3に書き込もうとしていた書き込み必要情報はまだ第1のHDD6又は第2のHDD7に書き込みが行われておらず、かつ書き込み必要情報が破損している可能性があるためで、書き込み完了が条件であるので、データ復元時、第1のHDD6又は第2のHDD7に書き込まれていないデータ、あるいは破損しているデータがデータ復元に反映されることを避けることができる。
【0030】
また、ROM3に書き込む書き込み必要情報をシステム領域のみに絞っているので、第1のHDD6又は第2のHDD7への画像蓄積、画像形成時のジャム(紙詰り)リカバリ、及び両面コピー等画像の一次退避ではROM3への書き込みは発生しない。これにより、画像形成装置の生産性の劣化を最小限に抑えることができる。
【0031】
図3は本実施例1における書き込み必要情報をROM3に書き込むときのHDD制御部5の処理手順を示すフローチャートである。
同図において、HDD制御部5はCPU1からの第1のHDD6又は第2のHDD7への書き込み要求を待ち(ステップS1−NO)、HDD制御部5が第1のHDD6又は第2のHDD7への書き込み要求を受けると(ステップS1−YES)、HDD制御部5は指定領域(システム領域)への書き込み要求かどうか判断し(ステップS2)、システム領域への書き込み要求であれば(ステップS2−YES)、ROM3に書き込み必要情報を書き込む(ステップS3)。HDD制御部5がROM3への書き込みが完了したと判断したら書き込み完了フラグをROM3に書き込み(ステップS4)、HDD制御部5が受けた書き込み要求に基づいて第1のHDD6又は第2のHDD7のシステム領域の対応するアドレスにデータを書き込む(ステップS5)。一方、ステップS2でシステム領域への書き込み要求でなければ、ステップS5にスキップして、第1のHDD6又は第2のHDD7のデータ領域にデータを書き込む。
【0032】
図4はデータ破損を検出したときの手順を含むHDD制御部5の起動時からHDDへのデータ書き込みの処理手順を示すフローチャートである。
この処理手順では、HDD制御部5は、起動中に(ステップS101−YES)、前記第1及び第2のHDD6,7の指定領域(システム領域)へのリード要求が発生すると(ステップS102−YES)、第1及び第2のHDD6,7のシステム領域をリードし(ステップS103)、当該領域にデータ破損がないかどうか判断する(ステップS104)。データ破損がなければ(ステップS104−NO)、リード要求元に読み出したデータを送信し(ステップS105)、ステップS101に戻る。なお、ステップS102でリード要求がこない場合はステップS101へ移行し、次の起動を待つ。
【0033】
データ破損があれば(ステップS104−YES)、その破損したデータの復元の可不可を判断し(ステップS106)、破損しているデータがHDD制御部5で復元可能であれば、(ステップS106−NO)、データを復元し(ステップS107)、復元したデータをリード元に送信する(ステップS105)。この場合の復元可能というのは、HDD制御部5が持っている後述のステップ108〜S111以外の方法で復元可能という意味である。
【0034】
そして、復元が不可であれば(ステップS106−YES)、HDD制御部5で復元不可と判断されたデータのアドレスを取得する(ステップS108)。次いで、HDD制御部5はROM3より書き込み必要情報を取得し(ステップS109)、復元不可と判断されたデータのアドレスと書き込み必要情報のアドレスとが一致するか否か判断する(ステップ110)。HDDが複数ある場合はデバイス番号もステップS110で一致するか否か判断する。アドレスが一致した場合、さらに、ステップS109で取得した書き込み必要情報から、書き込み完了フラグの状態を確認し、ROM3への書き込みが完了しているか否かを判断する。そして、書き込みが完了していれば(ステップ111−YES)、書き込み必要情報に基づいて復元不可と判断されたアドレスにROM3より取得した書き込み必要情報のデータをHDD6又はHDD7のシステム領域に書き込む(ステップS112)。書き込みが完了していなければ、次の書き込み必要情報を取得するためS109へ移行し、同様の処理を繰り返す。一方、ステップ110でアドレスが一致しない場合も、次の書き込み必要情報を取得するためS109へ移行、同様の処理を繰り返す。
【0035】
すなわち、本実施例では、第1の不揮発性メモリを第1及び第2のHDD6,7で、第2の不揮発性メモリをROM3で構成し、HDD制御部5がCPU1からの予め指定された領域(システム領域)への書き込み要求を検知し、ROM3が第1及び第2のHDD6,7への書き込み必要情報を記憶するということを前提として、HDD制御部5が第1又は第2のHDD6,7の予め指定された領域(システム領域)への書き込み要求を検知し、ROM3に第1又は第2のHDD5,6への書き込み必要情報を記憶させる。一方、第1又は第2のHDD5,6の前記システム領域から読み取ったデータが復元不可かを判断する。復元不可と判断された場合、その復元不可と判断されたデータのアドレスとROM3に記憶された第1又は第2のHDD5,6への書き込み必要情報に含まれるアドレスとの一致、及びROM3に記憶されたデータの書き込み完了を判断する。
【0036】
前記システム領域は、第1及び第2のHDD6,7の前記画像形成装置の起動に必要なデータが格納された領域であり、HDD制御部5がこのシステム領域への書き込み要求を検知した場合に、ROM3に第1又は第2のHDD6,7への書き込み必要情報を記憶させ、前記画像形成装置の起動時に読み出したデータが復元不可と判断された場合に、復元不可と判断されたデータのアドレスと一致するROM3のアドレスに記憶された第1又は第2のHDD6,7への書き込み必要情報の書き込みが完了しているかを判断し、書き込み完了と判断された場合に、第1又は第2のHDD6,7への書き込み必要情報に基づいて復元不可と判断されたアドレスにROM3より取得した書き込み必要情報のデータを第1又は第2のHDD6,7のシステム領域に書き込む。
【0037】
これにより、画像形成装置の起動時にリードしたデータが復元不可と判断された場合に、復元不可と判断されたデータのアドレスとアドレスが一致するROM3に記憶されたデータを第1又は第2のHDD6,7に書き戻すことにより、第1又は第2のHDD6,7のシステム領域のデータを復旧させることができる。その結果、画像形成装置の起動が可能となり、画像形成装置の生産性の劣化を最小限にしつつ、起動を可能にし、画像形成装置のダウンタイムを低減させることができる。
【実施例2】
【0038】
本実施例は、実施例1のシステムにおいて、HDD制御部5が第1又は第2のHDD6,7の復元不可データのアドレスにROM3より取得した書き込み必要情報のデータを書き込んだ後、HDD制御部5に来たリード要求に従い再度リードするようにしたものである。すなわち、実施例1では、復元不可データを復元するまでの例で、画像形成装置を使用する場合には、電源をOFFし、その後、再度ONして立ち上げる必要がある。これに対して、本実施例で、再度リードすることにより自動的に起動するようにするのでダウンタイムを低減、ユーザによる作業がないのでユーザから見て利便性がよい。
【0039】
図5は、この実施例2におけるHDD制御部5の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、ステップ101からステップ112まで、実施例1と同一の手順で処理し、ステップ112で、復元不可と判断されたアドレスにROM3から取得した書き込み必要情報のデータ書き込んだ後、ステップS103に戻って(ステップS112→A→ステップS103)HDD6,7のデータをリードし、以降の処理を繰り返す。正常なデータをリードできれば、ステップS105からステップS101に戻って、起動終了後に処理を終える。
【0040】
その他、特に説明しない各部は、実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
【0041】
以上のように本実施例によれば、実施例1の効果に加え、データが復元されたアドレスのデータを再度リードすることにより、自動的に画像形成装置を起動することが可能となり、これにより、より早く画像形成装置を起動することができる。
【実施例3】
【0042】
本実施例は、実施例1のシステムにおいて、HDD制御部5にてステップS106で復元不可データのデバイス番号、アドレスが一致し(ステップS110)、かつ書き込み完了と判断された(ステップS111)とき、書き込み必要情報のデータをリード要求元に返し(ステップS111a)、その後、書き込み必要情報のデータを第1又は第2のHDD6,7に書き込むようにしたものである。
【0043】
図6はこの実施例3におけるHDD制御部5の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、ステップS101からステップS111まで実施例1と同一の手順で処理し、ステップSS111で書き込み完了と判断された場合、書き込み必要情報のデータをリード要求元に送信し(ステップS111a)、書き込み必要情報に基づいて復元不可と判断されたアドレスにROM3より取得した書き込み必要情報のデータをHDD6又はHDD7に書き込み(ステップS112)、ステップS101へ戻って、以降の処理を繰り返す。
【0044】
その他、特に説明しない各部は、実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
【0045】
以上のように本実施例によれば、実施例1及び2の効果に加え、ROM3に記憶されたデータをステップS111aでリード要求元に返すので、第1又は第2のHDD6,7に書き込み必要情報のデータを書き戻す処理を待つ必要がなくなり、より早く起動することができる。
【実施例4】
【0046】
本実施例は、画像形成装置の起動時にリードしたデータが復元不可と判断された場合に、ROM3に記憶された第1及び第2のHDD6,7への書き込み必要情報が書き込み完了しているかを判断し、書き込み完了と判断された第1及び第2のHDD6,7への書き込み必要情報に基づいて第1及び第2のHDD6,7に書き込み必要情報の書き込みを行うものである。
【0047】
図7はこの実施例4におけるHDD制御部5の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、ステップS101からステップS107までは、実施例1ないし3と同一である。そこで、ステップS106で書き込み必要情報が復元不可と判断された場合(ステップS106−YES)、HDD制御部5はROM3より書き込み必要情報を取得し(ステップS121)、取得した書き込み必要情報の書き込み完了フラグよりROM3への書き込みが完了しているか否かを判断する(ステップS122)。書き込みが完了してない場合は(ステップS122−NO)、次の書き込み必要情報を取得するためステップS121に戻って引き続きステップS121以降の処理を実行し、書き込みが完了していれば、書き込み必要情報に基づいて該当するデバイス番号のHDD6又は7のアドレスにROM3より取得した書き込み必要情報のデータを書き込む(ステップS123)。次いで、ROM3に記憶された書き込み必要情報を全てチェックしたか判断し(ステップS124)、全てチェックしていない場合は(ステップS124−NO)、次の書き込み必要情報を取得するためステップS121に戻って以降の処理を繰り返し、全てチェックした時点で(ステップS124−YES)終了する。
【0048】
すなわち、本実施例では、画像形成装置の起動時、第1又は第2のHDD6,7へリード要求が発生し、HDD制御部5でリード対象となるHDD6,7のシステム領域のデータ破損と判断され、そのデータを復元することができなかった場合、HDD制御部5は、ROM3に記憶された書き込み必要情報の書き込み完了フラグより、システム領域のデータの書き込みが完了しているか否かを判断し、書き込み完了と判断された場合、書き込み完了と判断された書き込み必要情報に従い、それに対応するHDD6,7のシステム領域のアドレスにデータを書き込む。これにより、前回の電源断でデータが破損しても、データを復元することが可能となり、画像形成装置を起動することができる。
【0049】
その他、特に説明しない各部は、実施例1と同等に構成され、同等に機能する。
【0050】
以上のように本実施例によれば、画像形成装置の起動時に第1又は第2のHDD6,7のシステム領域からリードしたデータが復元不可と判断された場合に、書き込み完了と判断されたROM3に記憶された第1又は第2のHDD6,7への書き込み必要情報に基づいて第1又は第2のHDD6,7のシステム領域に書き込みを行うことにより、第1の不揮発性メモリ6,7のシステム領域のデータを復旧させて装置の起動を可能にする。これにより画像形成装置の生産性の劣化を最小限に抑え、装置のダウンタイムを低減することができる。
【0051】
このように、実施例4においても実施例1ないし3と同様に、ROM3に書き込む書き込み必要情報をシステム領域のみに絞ることで、実施例1ないし3と同様に画像形成装置の生産性の劣化を最小限に抑えることができる。その際、一般的なHDDのようにディスクにデータを書き込む前に揮発性メモリであるデータバッファを持っている場合は、実際どこまでディスクにデータが書き込まれたのか判断できないので、ROM3をデータバッファより大きい容量のものにし、リード不能の場合にHDDに書き戻せば、書き込み中の電源断で破損したデータを確実に復旧することができる。
【実施例5】
【0052】
本実施例は、実施例4のシステムにおいて、HDD制御部5は、ROM3より取得し、書き込み完了と判断された書き込み必要情報のデータを第1又は第2のHDD6,7のシステム領域に書き込み、その後、HDD制御部5に来たリード要求に従い、再度システム領域のデータをリードする。すなわち、実施例4では、復元不可データを復元するまで処理に関したもので、画像形成装置を使用する場合には、電源をOFFし、その後、再度ONして立ち上げる必要がある。これに対して、本実施例では、再度書き込んだHDDのシステム領域をリードし、自動的に起動する。これによりダウンタイムを低減し、ユーザから見て利便性がよいシステムとすることができる。
【0053】
図8はこの実施例5におけるHDD制御部5の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、ステップS101からステップS124まで実施例4と同一である。しかし、ステップS124でROM3の書き込み必要情報を全てチェックした後の処理が異なる。本実施例5では、ステップS124でROM3の書き込み必要情報を全てチェックと判断すると(ステップS124−YES)、ステップS103に戻って(ステップS124→B→S103)、ステップS123で書き込んだHDDのデータを再リードする。これにより、実施例4で必要であったステップS101及びS102の処理が不要となり、ユーザが再起動することなく、自動的に起動させることができる。
【0054】
その他、特に説明しない各部は実施例4と同等に構成され、同等に機能する。
【0055】
以上のように本実施例によれば、実施例4の効果に加え、データが復元されたアドレスのデータを再度リードすることにより、自動的に画像形成装置を起動することが可能となり、これにより、より早く画像形成装置を起動することができる。
【実施例6】
【0056】
本実施例は、実施例4のシステムにおいて、起動時に第1又は第2のHDD6,7へのリード要求が発生し、HDD制御部5にてデータ破損と判断されデータを復元できなかった場合、HDD制御部5は、ROM3に記憶された書き込み必要情報が書き込み完了フラグを参照して書き込み完了であるか否かを判断する。その後、その書き込み完了とされたデータが最後に書き込まれた書き込み必要情報か否かを判断し、最後に書き込まれたものを記憶するようにしたものである。そのため、ROM3には、図2(b)に示すように書き込んだ日時も同時に記憶する。図2(b)は図2(a)のデバイス番号(Device)、アドレス(Address)、データ(DATA)及びフラグ(flag)に加えて日時(Time)も記憶した例である。
【0057】
図9はこの実施例6におけるHDD制御部5の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、ステップS101からステップS122まで実施例4及び5と同一の処理を実行する。そして、取得した書き込み必要情報の書き込み完了フラグよりROM3への書き込みが完了しているか否かを判断し(ステップS122)、書き込みが完了していれば、その書き込みが完了した書き込み必要情報が最後に記憶されたものか否かを判断する(ステップS122a)。最後に記憶されたと判断されなかった場合は、次の書き込み必要情報を取得するためステップS121に戻って以降の処理を繰り返し、ステップS131で書き込みが完了した書き込み必要情報が最後に記憶されたものと判断された場合、言い換えれば、書き込み完了している書き込み必要情報の中で、最後に記憶されたと判断された書き込み必要情報に基づいて、デバイス番号のHDDのアドレスにROM3より取得した書き込み必要情報のデータを第1又は第2のHDD6,7のシステム領域に書き込んで(ステップS123)、処理を終える。
【0058】
その他、特に説明しない各部は実施例4及び5と同等に構成され、同等に機能する。
【0059】
以上のように本実施例によれば、実施例4及び5の効果に加え、ROM3に最後に記憶された書き込み必要情報のデータがHDDに書き込まれるので、データ復元時HDD6又はHDD7書き込まれていないデータや破損しているデータが以後反映されるということを避けることができる。
【0060】
第1の不揮発性メモリがSSD(Solid State Drive)等データバッファを持っていない場合は、第1の不揮発性メモリにおける電源断に起因するデータ破損は、書き込み完了と判断された第1の不揮発性メモリへの書き込み必要情報中で最後に記憶されたものを、当該第1の不揮発性メモリに書き込んでいる最中に起こったと判断される。
【0061】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが対象となる。
【符号の説明】
【0062】
1 CPU
2 RAM
3 ROM
4 タイマ
5 HDD制御部
6 第1のHDD
7 第2のHDD
8 プリンタコントローラ
9 プリンタエンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手段と、
前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手段と、
起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致する前記第2の不揮発性記憶手段のアドレスに記憶されているデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
画像データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手段と、
前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手段と、
起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたとき、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報のデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像形成装置であって、
前記予め設定された領域が前記画像形成装置の起動に必要な情報が格納された領域であること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、
前記データを復旧させる手段は、前記第2の不揮発性記憶手段に、前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報の書き込みが完了していることを条件として書き込むこと
と特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、
前記復旧させる手段によって前記第1の不揮発性記憶手段に書き込んだ後、前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域の情報を再度読み出すこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記起動時に読み出した情報が復元不可と判断されたとき、復元不可と判断された情報のアドレスとアドレスが一致し、かつ書き込み完了と判断された第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報に含まれる情報を読み出しの要求元へ返すことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記データを復旧させる手段は、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報の書き込みが完了していると判断された中で、最後に記憶された前記書き込みに必要な情報のデータを書き込むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
各種データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、
を備え、電源投入時における画像形成装置の立ち上げ制御方法であって、
前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知し、
前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させ、
起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致する前記第2の不揮発性記憶手段のアドレスに記憶されているデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させること
を特徴とする立ち上げ制御方法。
【請求項9】
画像データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、
を備え、電源投入時における画像形成装置の立ち上げ制御方法であって、
前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知し、
前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させ、
起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたとき、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報のデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させること
を特徴とする立ち上げ制御方法。
【請求項10】
各種データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、
を備え、電源投入時の画像形成装置の立ち上げ制御をコンピュータによって実行するための立ち上げ制御プログラムであって、
前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手順と、
前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手順と、
起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたときに、当該復元不可と判断されたデータのアドレスと一致する前記第2の不揮発性記憶手段のアドレスに記憶されているデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手順と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置の立ち上げ制御プログラム。
【請求項11】
画像データを格納する第1の不揮発性記憶手段と、
前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶する第2の不揮発性記憶手段と、
を備えた画像形成装置の電源投入時の立ち上げ制御をコンピュータによって実行するための立ち上げ制御プログラムであって、
前記第1の不揮発性記憶手段の予め設定された領域への書き込み要求を検知する手順と、
前記第2の不揮発性記憶手段に前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報を記憶させる手順と、
起動時に前記第1の不揮発性記憶手段から読み出したデータが復元不可と判断されたとき、前記第2の不揮発性記憶手段に記憶された前記第1の不揮発性記憶手段への書き込みに必要な情報のデータを前記第1の不揮発性記憶手段に書き込み、前記復元不可のデータを復旧させる手順と、
を備えている特徴とする画像形成装置の立ち上げ制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−160830(P2010−160830A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−985(P2009−985)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】