説明

画像形成装置、画像形成装置の組立方法及び解体方法並びに画像形成装置に用いられる仮止め部材

【課題】構成部品の位置決めを精度良く行うことができると共に、製造、解体を容易に行うことができる画像形成装置、画像形成装置の組立方法及び解体方法並びに画像形成装置に用いられる仮止め部材を提供する。
【解決手段】画像形成装置は像形成ユニット26を有し、この像形成ユニット26は、像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88とを有する。像担持体42と第1のハウジング64とは仮止め部材72により仮止めされている。支持軸94を挿入すると、像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88がこの支持軸94にならい、位置固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置、該画像形成装置の組立方法及び解体方法並びに画像形成装置に用いられる仮止め部材に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置として、像担持体を帯電装置により一様に帯電させ、露光装置により潜像を形成し、現像装置により潜像をトナーで可視像化し、転写装置により用紙にトナー像を転写し、定着装置によりトナーを用紙に定着させるものがゼログラフィー方式として周知である。カラー画像形成装置とするには、上記像担持体、露光装置、現像装置、転写装置等をトナーの色に対応して複数設ける。通常は、シアン、マゼンダ、イエロー、黒の4色であり、上記装置を4つ組み合わせる。
【0003】
このようなカラー画像形成装置として、像担持体等を一つの像担持体ユニットとしてまとめ、さらにこれらのユニットを4色分まとめて画像形成ユニットとしたものが知られている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開平8−54917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来においては、像担持体と他の構成部品位置決めは像担持体ユニットとして一体化しているので簡単に行うことができるが、像担持体と画像形成ユニットのハウジングとの位置決めは、像担持体ユニットのハウジングが介在しているので、容易には行うことができない。例えば像担持体を支持する支持軸により、像担持体、感光体ユニットのハウジング及び画像形成ユニットのハウジングの3つの部材を一体に支持するようにして3つの部材の位置決めを行うことが考えられるが、3つの部材を支持軸により一度に位置決めすることは製造上困難である。
【0006】
本発明の目的は、構成部品の位置決めを精度良く行うことができると共に、製造、解体を容易に行うことができる画像形成装置、画像形成装置の組立方法及び解体方法並びに画像形成装置に用いられる仮止め部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の特徴とするところは、ドラムと、このドラムの周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられた第2のハウジングと、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングからなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めする仮止め手段と、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定する支持部材とを有する画像形成装置にある。したがって、ドラム、第1のハウジング及び第2のハウジングからなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止め手段により仮止めし、前記3つの部材を支持部材により支持するので、前記3つの部材の位置決めを精度良く行うことができると共に、画像形成装置の製造、解体を容易に行うことができる。
【0008】
好適には、前記支持部材は、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに挿入された支持軸である。したがって、前記3つの部材に支持軸を挿入することにより前記3つの部材を位置決め固定することができる。
【0009】
また、好適には、前記ドラムは、像担持体である。
【0010】
また、好適には、前記像担持体に接するクリーニングブレードをさらに有し、該クリーニングブレード、前記第1のハウジング及び前記像担持体により像担持体ユニットが構成されている。
【0011】
また、好適には、前記仮止め手段は、前記像担持体と前記第1のハウジングとを仮止めする。前記仮止め手段は、前記第1のハウジングに嵌合する第1の嵌合部と、前記像担持体に嵌合する第2の嵌合部とを有する仮止め部材から構成されてもよいし、前記第1のハウジングに一体に形成されてもよい。
【0012】
また、好適には、前記像担持体ユニットは複数有し、該複数の像担持体ユニットが前記第2のハウジングに支持されている。
【0013】
本発明の第2の特徴とするところは、像担持体と、この像担持体に接するクリーニングブレードと、前記像担持体の周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングと前記像担持体とを仮止めする仮止め手段とを有する像担持体ユニットと、複数の像担持体ユニットと、該複数の像担持体ユニットの周囲に設けられた第2のハウジングとを有する像形成ユニットと、前記像担持体ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定する支持部材と、を有する画像形成装置にある。
【0014】
好適には、前記像形成ユニットは、前記像担持体ユニットに対応して現像ユニットをさらに有する。
【0015】
本発明の第3の特徴とするところは、ドラムと、このドラムの周囲に設けられる第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられる第2のハウジングと、からなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めし、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに支持軸を挿通させて前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定する画像形成装置の組立方法にある。
【0016】
本発明の第4の特徴とするところは、ドラムと、このドラムの周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられた第2のハウジングと、からなる3つの部材から選ばれた2つの部材が仮止めされ、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに挿通されて前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定している支持軸を抜く画像形成装置の解体方法にある。
【0017】
本発明の第5の特徴とするところは、ドラムと、このドラムの周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられた第2のハウジングと、からなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めする仮止め部材であって、該仮止め部材により仮止めした後、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに支持軸を挿通させて前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定するようにした仮止め部材にある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10が示されている。この画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、画像形成装置本体12の下部には、給紙装置14が配置されていると共に、画像形成装置本体12の上部には排紙部16が形成されている。
【0019】
給紙装置14は、シートトレイ18を有し、このシートトレイ18に多数のシート(用紙)が積層される。このシートトレイ18の一端上部には、フィードロール20が配置されていると共に、このフィードロール20に対向して捌きロール22が設けられている。シートトレイ18の最上位にあるシートがフィードロール20によりピックアップされ、フィードロール20と裁きロール22との協働によりシートが捌かれて搬送される。
【0020】
シートトレイ18から搬送されたシートは、レジストローラ24により一時停止され、所定のタイミングにより像形成ユニット26と転写ユニット28との間及び定着装置30を通って排紙ローラ32により排紙部16へ排出される。
【0021】
画像形成装置本体12内には、像形成ユニット26、転写ユニット28、電源ユニット34及び制御部36が配置されている。像形成ユニット26は、後述するように、各色に対応して例えば4つの像担持体ユニット38と4つの現像ユニット40とを有する。像担持体ユニット38は、像担持体42が回転自在に支持されている。各像担持体42の周囲には、像担持体42を一様に帯電する帯電ロールを備えた帯電手段としての帯電部材44と、転写後の像担持体42を除電する除電手段としての除電部材46と、転写がなされた後に像担持体42に残留する現像剤を除去する現像剤除去手段としてのクリーニングブレード48とを有する。
【0022】
4つのトナーボックス50は、像形成ユニット26の裏面側側方に接続されている。各トナーボックス50は、マゼンダ、イエロー、シアン及び黒用であり、トナー供給部52とトナー回収部54とが一体になって構成されている。トナー供給部52は現像ユニット40に接続されて各色のトナーを現像ユニット40に供給し、トナー回収部54はクリーニングブレード48により除去された各色のトナーを回収する。
【0023】
光書込み装置56は、それぞれレーザ露光装置からなり、像形成ユニット26の背面側にあって各像担持体42に対応した位置に配置され、一様に帯電された像担持体42に対してレーザを照射して潜像を形成するようになっている。
【0024】
転写ユニット28は、像形成ユニット26の前側にあって像形成ユニット26に対向して縦方向に配置されている。この転写ユニット28は、上下方向に設けられた二つの支持ロール58に搬送ベルト60が掛けられている。また、各像担持体40に搬送ベルト60を挟んで対向して転写部材62が設けられている。像形成ユニット26は、転写ユニット28を倒すことにより画像形成装置本体12に着脱できるようになっている。
【0025】
したがって、各像担持体42は、帯電部材44により一様に帯電され、光書込み装置56により潜像が形成され、現像ユニット40により潜像がトナーにより可視像化される。各像担持体42に形成されたトナー像は、下方から順番に転送ユニット28の転写部材62により、搬送されるシートに転写され、定着装置30によりシートに定着される。
【0026】
図2において、像形成ユニット26の詳細が示されている。また、図3及び図4において、像形成ユニット26に装着される像担持体ユニット38が示されている。像担持体ユニット38は、第1のハウジング64を有する。この第1のハウジング64は、像担持体42及び帯電部材44を回転自在に支持しており、また、除電部材46及びクリーニングブレード48を支持している。また、この第1のハウジング64は、左右両面及び上面が囲まれ、後面は光書込み装置56からの変調されたレーザ走査光を受入れるために開放され、前面は像担持体42を転写ユニット26に対峙させるために開放され、下面は後述する現像ユニット40の現像ロール86を像担持体42に対峙させるために開放されている。さらに第1のハウジング64とクリーニングブレード48との間にはトナー回収通路68が形成されている。このトナー回収通路68にはトナー回収用オーガ70が回転自在に配置されている。クリーニングブレード48は弾性体からなり、像担持体42に例えば下方へ押圧するように接触している。したがって、このクリーニングブレード48により像担持体42に残ったトナーが像担持体42から除去され、除去されたトナーがトナー回収通路68のトナー回収用オーガ70により一端に搬送され、トナー回収通路68に接続されたトナーボックス50のトナー回収部54に搬送される。
【0027】
ドラムである像担持体42と第1のハウジング64とは、図3及び図4に示すように、左右両側で仮止め部材72,72を介して仮止めされている。
【0028】
現像ユニット40は、現像ユニット本体74を有し、この現像ユニット本体74内に現像剤搬送部76と現像部78とが形成されている。現像ユニット40は例えば2成分方式のもので、現像剤搬送部76は仕切り壁80により2つの通路に仕切られ、それぞれの通路には攪拌搬送用オーガ82,82が配置されており、この2つの通路は軸方向両端で接続されている。また、現像剤搬送部74は、前述したトナーボックス50のトナー供給部52に接続され、このトナー供給部52からトナーが供給される。この現像剤搬送部76には予めキャリアが収容されており、攪拌搬送用オーガ82,82によりトナーとキャリアとが攪拌搬送用オーガ82,82の軸方向に攪拌搬送され、トナーを帯電させる。現像部78には、パドル84と現像ロール86とが配置されている。攪拌されたトナーとキャリアとからなる現像剤はパドル84を介して現像ロール86に供給される。現像ロール86は周知のようにマグネットロールからなり、ロール表面上に供給された現像剤により磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシにより像担持体42にトナーを供給する。
【0029】
像形成ユニット26は、第2のハウジング88を有する。この第2のハウジング88は、左右両面及び上下面により囲まれており、左右両面の内側には、例えば図10に示すように、前後方向に延びる4つの第1の溝90と、同じく前後方向に延びる4つの第2の溝92とが形成されている。像担持体ユニット38及び現像ユニット40のそれぞれには図示しないレールが設けられ、像担持体ユニット38のレールが第1の溝90に、現像ユニット40のレールが第2の溝92にそれぞれ嵌合されて、4つの像担持体ユニット38と4つの現像ユニット40が第2のハウジング88に支持されている。
【0030】
前述した像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88は、支持部材である支持軸94により支持固定されている。この支持軸94による支持構造を図5乃至図7を用いて詳細に説明する。
【0031】
図5は支持軸94を挿入した後の支持部分の断面図であり、図6は支持軸94を挿入する前の支持部分の断面図であり、図6は第1のハウジング64と仮止め部材72とを示す斜視図である。
【0032】
仮止め部材72は、例えばリング状に形成された第1の嵌合部96と、この第1の嵌合部96から突出して形成された例えば3つの第2の嵌合部98とを有する。一方、第1のハウジング64には、第1の嵌合部96の内面が嵌合する第1の被嵌合部100が形成されていると共に、この第1の被嵌合部100の周囲に例えば3つの仮止め部材挿入孔102が形成されている。仮止め部材72の第2の嵌合部98は、仮止め部材挿入孔102に挿入され、像担持体42側に突出している。
【0033】
像担持体42は、ドラム本体部104と、このドラム本体部104の両側に設けられたフランジ部106とを有する。ドラム本体部104には、感光層が設けられ、前述した光書込み装置からのレーザ光により潜像が形成される。この像担持体42のドラム本体部104にクリーニングブレード48が押圧するように当接している。フランジ部106の一端には第2の被嵌合部108が形成されており、この第2の被嵌合部108の外周に仮止め部材72の第2の嵌合部98の内面が嵌合するようになっている。
【0034】
像担持体42のフランジ部106、第1のハウジング64及び第2のハウジング88には、それぞれ第1の支持軸挿入孔110、第2の支持軸挿入孔112及び第3の支持軸挿入孔114が形成されている。この第1の支持軸挿入孔110、第2の支持軸挿入孔112及び第3の支持軸挿入孔114に支持軸94が挿入されている。支持軸94の径と第1の支持軸挿入孔110、第2の支持軸挿入孔112及び第3の支持軸挿入孔114との内径とは略等しく、このため支持軸94により像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88の位置固定がなされている。
【0035】
前述した仮止め部材72の第2の嵌合部98の内径とフランジ部106の第2の被嵌合部108との間には所定の差が設けられている。したがって、図6に示すように、支持軸94の挿入前にあっては、仮止め部材72の第2の嵌合部98とフランジ部106の第2の被嵌合部108との間にはガタが生じている。ただし、像担持体42がクリーニングブレード48に押圧されているので、クリーニングブレード48に近い部分で大きなガタが生じ、クリーニングブレード48から離れている第2の嵌合部98と第2の被嵌合部108とは接触しており、像担持体ユニット38単体としては、このような状態で像担持体42と第1のハウジング64とが仮止め部材72を介して仮止めされている。
【0036】
ところが、図5に示すように、支持軸94を挿入すると、支持軸94に像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88がならうようになるので、仮止め部材72の全ての第2の嵌合部98とフランジ部106の第2の被嵌合部108とは完全に離れ、仮止め部材72は位置固定の機能を失うことになる。したがって、支持軸94を介して像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88が位置固定されるので、例えば像担持体42とクリーニングブレード48との位置関係あるいは像担持体42と現像ユニット40との位置関係を適切に保つことができる。
【0037】
次に上記画像形成装置、特に像形成ユニット26の組立方法について説明する。
まず像担持体ユニット38の組立方法について説明する。
図8に示すように、第1のハウジング64に帯電部材44、クリーニングブレード48等を予め組み込んでおく。次に図9に示すように、像担持体42を第1のハウジング64内に挿入する。そして、仮止め部材72,72を第1のハウジング64の左右に嵌め込めば完了する。即ち、仮止め部材72の第2の嵌合部98を第1のハウジング64の仮止め部材挿入孔102に挿入し、仮止め部材72の第1の嵌合部96を第1のハウジング64の第1の被嵌合部100に嵌め込むと共に、仮止め部材72の第2の嵌合部98を像担持体42の第2の被嵌合部108に嵌め込む。これにより仮止め部材72を介して像担持体42と第1のハウジング64とが仮止めされ、像担持体ユニット38が構成される。像担持体38は、クリーニングブレード48に押圧され、仮止め部材72の第2の嵌合部98と像担持体42の第2の被嵌合部108との間にはガタが生じるように固定されるが、像担持体42の第1の支持軸挿入孔110と第1のハウジング64の第2の支持軸挿入孔112との位置は略一致するようになる(図6参照)。
【0038】
次に図10に示すように、上記のように構成した像担持体ユニット38を第2のハウジング88に挿入する。像担持体42の第1の支持軸挿入孔110及び第1のハウジング64の第2の支持軸挿入孔112と第2のハウジング88の第3の支持軸挿入孔114との位置が略一致する。
【0039】
次に図11及び図12に示すように、第2のハウジング88に像担持体ユニット38を装着した後、支持軸94を第2のハウジング88の第3の支持軸挿入孔114から挿入する。支持軸94を第3の支持軸挿入孔114から挿入すると、第1のハウジング64の第2の支持軸挿入孔112及び像担持体42の第1の支持軸挿入孔110に自動的に挿入され、さらに反対側の第1の支持軸挿入孔110、第2の支持軸挿入孔112及び第3の支持軸挿入孔114に自動的に挿入され、第2のハウジング88を貫通させる。支持軸94の貫通が終了すると、支持軸94をピン等により第2のハウジング88に固定する。
【0040】
最後に図13に示すように、現像ユニット40を第2のハウジング88に装着することにより像形成ユニット26の組立を完了することができる。
【0041】
像担持体42と第1のハウジング64とを仮止めしないで組み立てようとすれば、像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88の3つの部品を支持軸94が貫通するように支持しながら、しかも像担持体42がクリーニングブレード48からの圧力を受けながら、支持軸94を貫通させなければならず、困難な作業とならざるを得ない。しかしながら、本実施形態のように、像担持体42と第1のハウジング64とを仮止め部材72を介して仮止めしているので、仮止めされた像担持体ユニット38を第2のハウジング88に合わせることにより簡単に支持軸94を貫通させることができ、しかもクリーニングブレード48による像担持体42への圧力の影響を受けずに作業を行うことができる。
【0042】
なお、上記のように構成された画像形成装置を解体する場合は、上記作業の逆を行えばよい。即ち、支持軸94を引き抜くことにより第2のハウジング88と仮止めされた像担持体ユニット38とを分離することができる。
【0043】
図14において、第1の変形例が示されている。前述した実施形態における仮止め部材72は、3つの第2の嵌合部98を設けたが、第2の嵌合部98は複数あれば足り、例えば図14に示すように6つの第2の嵌合部98を設けるようにしてもよい。
【0044】
図15において、第2の変形例が示されている。前述した実施形態においては、仮止め部材72により像担持体42と第1のハウジング64とを仮止めしたが、この第2の変形例においては、第1のハウジング64と一体に突出した仮止め部116を設け、この仮止め部116により像担持体42と第1のハウジング64とを仮止めするようにしてもよい。さらに、仮止め部116は、第1のハウジング64に設ける代わりに像担持体42側に設けることもできる。
このように、像担持体42と第1のハウジング64とを仮止めするものは、別体であっても一体であってもよいため、特許請求範囲においては、仮止め手段なる文言を用いている。
【0045】
なお、上記実施形態においては、像担持体42と第1のハウジング64とを仮止めするようにしているが、他の実施形態として、像担持体42と第2のハウジング88、又は第1のハウジング64と第2のハウジング88とを仮止めしてもよく、要するに本発明においては、像担持体42、第1のハウジング64及び第2のハウジング88の3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めすれば足りる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上述べたように、本発明は、位置決め精度の向上と組立、解体の容易化を図ろうとする画像形成装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像形成ユニットを示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像担持体ユニットを表側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像担持体ユニットを裏側から見た斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置において、支持軸を挿入した後の支持部分の断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像形成装置において、支持軸を挿入する前の支持部分の断面図
【図7】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた第1のハウジングと仮止め部材とを示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像担持体ユニットの分解斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像担持体ユニットの仮止め前であって、像担持体を装着した状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像形成ユニットの組立方法を示し、第2のハウジングに像担持体ユニットを装着する前の状態を示す断面図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像形成ユニットの組立方法を示し、第2のハウジングに像担持体ユニットを3つ装着した状態を示す断面図である。
【図12】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像形成ユニットの組立方法を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いた像形成ユニットの組立方法を示し、第2のハウジングに像担持体ユニットを装着した後、現像ユニットを装着する前の状態を示す断面図である。
【図14】本発明の実施形態に係る画像形成装置の第1の変形例を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施形態に係る画像形成装置の第2の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
10 画像形成装置
12 画像形成装置本体
26 像形成ユニット
28 転写ユニット
38 像担持体ユニット
40 現像ユニット
42 像担持体
48 クリーニングブレード
64 第1のハウジング
72 仮止め部材
88 第2のハウジング
94 支持軸
96 第1の嵌合部
98 第2の嵌合部
100 第1の被嵌合部
108 第2の被嵌合部
110 第1の支持軸挿入孔
112 第2の支持軸挿入孔
114 第3の支持軸挿入孔
116 仮止め部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラムと、このドラムの周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられた第2のハウジングと、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングからなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めする仮止め手段と、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定する支持部材とを有する画像形成装置。
【請求項2】
前記支持部材は、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに挿入された支持軸である請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ドラムは、像担持体である請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体に接するクリーニングブレードをさらに有し、該クリーニングブレード、前記第1のハウジング及び前記像担持体により像担持体ユニットが構成されている請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記仮止め手段は、前記像担持体と前記第1のハウジングとを仮止めする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記仮止め手段は、前記第1のハウジングに嵌合する第1の嵌合部と、前記像担持体に嵌合する第2の嵌合部とを有する仮止め部材から構成されている請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記仮止め手段は、前記第1のハウジングに一体に形成されている請求項5記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記像担持体ユニットは複数有し、該複数の像担持体ユニットが前記第2のハウジングに支持されている請求項3乃至7いずれか記載の画像形成装置。
【請求項9】
像担持体と、この像担持体に接するクリーニングブレードと、前記像担持体の周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングと前記像担持体とを仮止めする仮止め手段とを有する像担持体ユニットと、
複数の像担持体ユニットと、該複数の像担持体ユニットの周囲に設けられた第2のハウジングとを有する像形成ユニットと、
前記像担持体、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定する支持部材と、
を有する画像形成装置。
【請求項10】
前記像形成ユニットは、前記像担持体ユニットに対応して現像ユニットをさらに有する請求項9記載の画像形成装置。
【請求項11】
ドラムと、このドラムの周囲に設けられる第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられる第2のハウジングと、からなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めし、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに支持軸を挿通させて前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定する画像形成装置の組立方法。
【請求項12】
ドラムと、このドラムの周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられた第2のハウジングと、からなる3つの部材から選ばれた2つの部材が仮止めされ、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに挿通されて前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定している支持軸を抜く画像形成装置の解体方法。
【請求項13】
ドラムと、このドラムの周囲に設けられた第1のハウジングと、この第1のハウジングの周囲に設けられた第2のハウジングと、からなる3つの部材から選ばれた2つの部材を仮止めする仮止め部材であって、該仮止め部材により仮止めした後、前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングに支持軸を挿通させて前記ドラム、前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングを位置固定するようにした仮止め部材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2008−9424(P2008−9424A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−145905(P2007−145905)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】