画像形成装置、設定方法および設定プログラム
【課題】 設定値の入力を容易にすること。
【解決手段】 MFPは、処理を実行する処理実行部61と、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行部61が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示する設定画面表示部13と、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示する入力画面表示部33と、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付ける設定値受付部35と、を備え、入力画面表示部33は、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定する位置決定部49を含む。
【解決手段】 MFPは、処理を実行する処理実行部61と、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行部61が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示する設定画面表示部13と、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示する入力画面表示部33と、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付ける設定値受付部35と、を備え、入力画面表示部33は、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定する位置決定部49を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、設定方法および設定プログラムに関し、特に、設定値に従って処理を実行する画像形成装置、その画像形成装置で実行される設定方法および設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機(MFP)で代表される画像形成装置において、ユーザインターフェースとしてソフトキーボードが用いられる。このソフトキーボードを用いれば、物理的なハードキーを少なくすることができるので、機器を小型にすることができ、または、従来ハードキーを設けるために用いられていた領域を利用して表示画面を大きくすることができる。
【0003】
一方、MFPを動作させるために、処理条件を設定するための設定画面があり、設定画面に値を入力する際に、ソフトキーボードを表示すると、設定画面の一部がソフトキーボードで隠れて見えなくなってしまう。このため、特開2010−79412号公報には、設定画面に選択可能に表示される複数のボタンのいずれかが選択された場合は、選択されたボタンと関連付けられているポップアップ画像を表示するが、複数のボタンの表示内容が確認できるように複数のボタンを縮小して表示する技術が記載されている。
【0004】
しかしながら、設定画面の表示態様が変更されてしまうため、ユーザは、それまで表示されていた設定画面が別の画面に切り換えられたものと、錯覚する場合がある。このため、設定画面の表示態様は変更することなく、設定画面の内容を確認できるように、ポップアップ画面を表示するのが好ましい。
【特許文献1】特開2010−79412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、設定値の入力を容易にした画像形成装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、設定値の入力を容易にした設定方法を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、設定値の入力を容易にした設定プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、処理を実行する処理実行手段と、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示する設定画面表示手段と、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示する入力画面表示手段と、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付ける設定値受付手段と、を備え、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定する位置決定手段を含む。
【0009】
この局面に従えば、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理条件を定める設定値を設定するための設定画面が表示され、複数の入力キーを含む入力画面を設定画面に重畳して表示する場合、設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、設定画面中に入力画像を表示する位置が決定される。このため、指示受付領域を確認できるように入力画面を表示することができる。その結果、設定値の入力を容易にした画像形成装置を提供することができる。
【0010】
好ましくは、設定画面表示手段は、複数の設定画面のうちから選択された1つを表示し、入力画面は、複数の設定画面のうち少なくとも2つの設定画面において共通する画面である。
【0011】
好ましくは、位置決定手段は、表示された設定画面中における指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有する場合、余白領域内に入力画面を表示する位置を決定する。
【0012】
この局面に従えば、設定画面中における指示受付領域以外の余白領域内に入力画面が表示されるので、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0013】
好ましくは、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面の表示形態を変更する形態変更手段をさらに含み、位置決定手段は、余白領域内に形態変更手段により表示形態が変更された後の入力画面を表示する位置を決定する。
【0014】
この局面に従えば、余白領域に入力画面を表示可能な領域がない場合、表示形態を変更した入力画面が表示される。このため、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0015】
好ましくは、形態変更手段は、入力画面を縮小する縮小手段を含む。
【0016】
好ましくは、形態変更手段は、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する配置変更手段を、含む。
【0017】
好ましくは、設定画面は、複数の指示受付領域を含み、入力画面表示手段は、複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における複数の指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、表示された設定画面中における複数の指示受付領域のうち入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する排他領域配置可否判断手段を、さらに含み、形態変更手段は、排他領域配置可否判断手段により排他領域追加余白領域が入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、入力画面の形態を変更しない。
【0018】
この局面に従えば、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域に、入力画面が表示される。このため、入力画面をできるだけ大きなサイズで表示することができる。
【0019】
好ましくは、設定画面は、複数の指示受付領域を含み、入力画面表示手段は、複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における複数の指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、表示された設定画面中における複数の指示受付領域のうちユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する不稼動領域配置可否判断手段を、さらに含み、形態変更手段は、不稼動領域配置可否判断手段により不稼動領域追加余白領域が入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、入力画面の形態を変更しない。
【0020】
この局面に従えば、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、ユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域に、入力画面が表示される。このため、入力画面をできるだけ大きなサイズで表示することができる。
【0021】
この発明の他の局面によれば、設定方法は、処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置で実行される設定方法であって、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示するステップと、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、を含み、入力画面を表示するステップは、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定するステップを含む、設定方法。
【0022】
この局面に従えば、設定値の入力を容易にした設定方法を提供することができる。
【0023】
この発明の他の局面によれば、設定プログラムは、処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置を制御するコンピュータで実行される設定プログラムであって、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示するステップと、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、をコンピュータに実行させ、入力画面を表示するステップは、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定するステップを含む。
【0024】
この局面に従えば、設定値の入力を容易にした設定プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。
【図2】MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。
【図3】操作パネル160の平面図である。
【図4】MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
【図5】(A)は、設定画面の一例を示す第1の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第1の図である。
【図6】(A)は、設定画面の一例を示す第2の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第2の図である。
【図7】(A)は、設定画面の一例を示す第3の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第3の図である。
【図8】(A)は、設定画面の一例を示す第4の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第4の図であり、(C)は、設定画面に重畳して縮小入力画面を表示した一例を示す図である。
【図9】設定画面に重畳して配置変更入力画面を表示した一例を示す図である。
【図10】設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】入力画面表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】表示位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0027】
図1は、本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、画像形成装置として機能するMFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0028】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0029】
自動原稿搬送装置120は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部140に出力する。給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。
【0030】
画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。
【0031】
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙に画像を形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0032】
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピュータまたは画像形成装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
【0033】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取画像を一時的に記憶する。
【0034】
操作パネル160は、液晶表示装置(LCD)165と、LCD165の表示を制御する表示制御部161と、VRAM(Video RAM)163と、タッチパネル169と、スタートキー171を含むハードキー部170と、タッチパネル169およびハードキー部170を制御する入力制御部167と、を含む。LCD165およびハードキー部170は、MFP100の上面に設けられる。
【0035】
表示制御部161は、CPU111、VRAM163およびLCD165と接続される。VRAM163は、表示制御部161の作業領域として用いられ、LCD165に表示する画像を一時記憶する。表示制御部161は、CPU111により制御されて、LCD165を制御し、LCD165にVRAM163に記憶された画像を表示させる。表示制御部161は、後述する操作画面および入力画面をLCD165に表示させる。
【0036】
ハードキー部170は、スタートキーとキーボード呼出キーとを少なくとも含む複数のハードキーを含む。ハードキーは、入力制御部167に接続され、ユーザにより押下されている間はON信号を入力制御部167に出力し、ユーザにより押下されていない間はOFF信号を入力制御部167に出力する。
【0037】
タッチパネル169は、LCD165の上面または下面に設けられ、ユーザにより押下された位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、ユーザが指またはスタイラスペンで指示した位置を検出し、検出した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、LCD165の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル169は、LCD165に重畳して設けられるので、タッチパネル169は、ユーザがLCD165の表示面を指示すれば、LCD165の表示面中でユーザが指示した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネルは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0038】
入力制御部167は、ハードキー部170のうちでON信号を出力するハードキーが存在する場合、ON信号を出力するハードキーの識別情報をCPU111に出力する。また、入力制御部167は、タッチパネル169がユーザにより指示された位置を検出する場合、タッチパネル169から出力される座標をCPU111に出力する。
【0039】
外部記憶装置117は、CPU111により制御され、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)118、または半導体メモリが装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装表されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、通信I/F部112に接続されるネットワークを介して、ネットワークに接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0040】
なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
【0041】
図3は、操作パネル160の平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、LCD165と、LCD165に重畳して設けられたタッチパネル169と、LCD165の右側および下方に、スタートキー171を含む複数のハードキーが配置されたハードキー部170と、を含む。
【0042】
図4は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実現される機能である。図4を参照して、CPU111は、設定部11と、入力受付部31と、処理実行部61と、を含む。処理実行部61は、通信I/F部112、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140および給紙部150を制御し、設定部11により設定された処理条件で処理を実行する。
【0043】
処理実行部61が実行する処理の一例は、スキャン処理、コピー処理、プリント処理およびファクシミリ送受信処理等である。処理実行部61は、処理条件の1つとしてスキャン処理を実行する設定がされた場合、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117、通信I/F部112を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、HDD115、外部記憶装置117および通信I/F部112の少なくとも1つに、処理条件に従って出力する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、画像をHDD115に記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が指定された場合は、画像を通信I/F部112を介して送信する。送信方法は、例えば、電子メール送信、FTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)等である。送信方法に電子メール送信が設定される場合には、画像を添付した電子メールを生成し、生成した電子メールを送信する。
【0044】
また、処理実行部61は、処理条件の1つとしてコピー処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、給紙部150および画像形成部140を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。
【0045】
また、処理実行部61は、処理条件の1つとしてプリント処理を実行する設定がされた場合は、通信I/F部112、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。画像形成部140が画像形成する画像は、処理条件の1つにより設定され、通信I/F部112を介してネットワークに接続されたコンピュータから受信されるプリントデータの画像、HDD115または外部記憶装置117に記憶されたデータの画像である。
【0046】
さらに、処理実行部61は、処理条件の1つとしてファクシミリ送信処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117およびファクシミリ部116を制御し、ファクシミリデータの画像を、ファクシミリ部116に送信させる。ファクシミリ部116が送信するファクシミリデータは、処理条件の1つにより設定され、処理条件に従って原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像、または、HDD115または外部記憶装置117に記憶された画像である。
【0047】
処理実行部61は、処理条件の1つとしてファクシミリ受信処理を実行する設定がされた場合は、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、ファクシミリデータの画像を出力する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像をHDD115に記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像を添付した電子メールを生成し、通信I/F部112を介して電子メールを送信する。
【0048】
設定部11は、設定画面選択部13と、設定画面表示部15と、設定項目選択部17と、項目設定部19と、を含む。設定画面選択部13は、HDD115に予め記憶された複数の設定画面のうちから1つを選択し、選択した設定画面を識別するための設定画面識別情報を設定画面表示部15および入力受付部31に出力する。
【0049】
複数の設定画面は、処理実行部61が処理を実行するための複数の処理条件にそれぞれ対応する。例えば、スキャン処理を処理実行部61に実行させるための設定画面、コピー処理を処理実行部61に実行させるための設定画面、プリント処理を処理実行部61に実行させるための設定画面、およびファクシミリ送受信処理を処理実行部61に実行させるための設定画面である。設定画面は、処理実行部61が処理を実行するための処理条件を定める複数の設定項目ごとの設定値を設定するための画面である。
【0050】
設定画面は、複数の設定項目ごとに、項目名の画像が表示される領域と、設定値が表示される領域と、設定値を設定するための領域と、を有する。設定画面中で項目名の画像が表示される領域、および設定値を設定するための領域は、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域である。また、複数の設定画面は、遷移機能付き設定画面を含む。遷移機能付き設定画面は、1以上の別の設定画面を選択するための遷移ボタンを有する。遷移ボタンが表示される領域は、別の設定画面に遷移する指示を受け付けるための指示受付領域である。
【0051】
設定画面選択部13は、例えば、複数の設定画面をそれぞれ識別するための複数の設定画面識別情報を含むメニュー画面をLCD165に表示し、ユーザがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、メニュー画面に表示される複数の設定画面識別情報のいずれかを選択すれば、選択された設定画面識別情報の設定画面を選択する。また、LCD165に、遷移機能付き設定画面が表示されている場合、ユーザがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、遷移機能付き設定画面に含まれる遷移ボタンを指示すれば、指示された遷移ボタンに関連付けられた設定画面を選択する。設定画面選択部13は、選択された設定画面の設定画面識別情報を、設定画面表示部15および項目設定部19に出力する。
【0052】
設定画面表示部15は、設定画面選択部13から設定画面識別情報が入力されることに応じて、設定画面識別情報で特定される設定画面を、HDD115から読出し、読み出した設定画面をLCD165に表示する。具体的には、設定画面を表示制御部161に出力し、表示制御部161に設定画面の画像をLCD165に表示させる。
【0053】
設定項目選択部17は、設定画面表示部15により表示された設定画面に含まれる複数の設定項目のうちユーザにより選択された設定項目を処理対象として選択する。ユーザがLCD165に表示された複数の項目名の画像のいずれかを指で指示すれば、タッチパネル169によりユーザにより指示された位置が検出される。設定項目選択部17は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、複数の項目名の画像のいずれがユーザにより指示されたかを特定し、特定された項目名の画像に対応する設定項目を選択する。設定項目選択部17は、複数の設定項目のうちから選択した設定項目の項目名と、該設定項目に設定される設定値の属性との組を、項目設定部19および入力受付部31に出力する。属性は、数字または文字の別と、文字であればその種類および文字数、数字であれば桁数を含む。
【0054】
入力受付部31は、入力画面表示部33と、設定値受付部35と、を含む。入力画面表示部33は、設定画面選択部13より設定画面識別情報が入力され、設定項目選択部17から設定項目の項目名と属性との組が入力される。入力画面表示部33は、設定項目選択部17から設定項目の項目名と属性との組が入力されることに応じて、換言すれば、ユーザが、LCD165に表示された設定画面に含まれる複数の設定項目のうちから1つを選択することに応じて、項目名に対応する入力画面を、設定画面に重畳して表示する。具体的には、入力画面を表示制御部161に出力し、入力画面を設定画面よりも優先して合成した画像を表示制御部161に生成させ、表示制御部161に生成された画像をLCD165に表示させる。
【0055】
入力画面に含まれる複数の入力キーそれぞれは、入力キーに割り当てられた値がキー名称として付される。入力画面表示部33は、設定項目選択部17から入力される項目名と組になる設定値の属性を特定し、特定された属性の値を入力するための入力キーを含む入力画面を表示する。入力画面表示部33は、例えば、設定項目の属性が数字ならば、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーを含む入力画面を表示し、設定項目の属性が文字ならば、アルファベットの文字がそれぞれ割り当てられた26個の入力キーを含む入力画面を表示する。入力キーは、割り当てられた数字または文字がキー名称となり、数字または文字の画像が設定画面に重畳して表示される。入力画面は、特定された属性の値を入力するための入力キーのみを含むようにしてもよいし、別の入力キーを含んでもよい。
【0056】
入力画面表示部33は、余白領域配置可否判断部41と、排他領域配置可否判断部43と、不稼動領域配置可否判断部45と、形態変更部47と、位置決定部49と、を含む。余白領域配置可否判断部41は、設定画面選択部13から入力される設定画面識別情報により設定画面を特定し、設定画面中から余白領域を抽出し、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する。余白領域は、設定画面中における複数の指示受付領域以外の領域である。余白領域配置可否判断部41は、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、余白領域と、余白領域位置決定指示を位置決定部49に出力する。余白領域配置可否判断部41は、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しないと判断する場合、余白領域と配置不可信号とを、排他領域配置可否判断部43、不稼動領域配置可否判断部45および形態変更部47にそれぞれ出力する。
【0057】
排他領域配置可否判断部43は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合、排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域を抽出し、排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する。選択領域は、設定項目選択部17から入力される項目名が表示される領域である。排他領域は、設定画面中における複数の指示受付領域のうち選択領域に対応する設定項目に設定値を設定するための指示受付領域である。例えば、設定画面が、設定値として拡大倍率を設定するための項目名「拡大倍率」の指示受付領域と、設定値である拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域と、を含む場合に、項目名「拡大倍率」の指示受付領域が指示されると、拡大倍率を設定するための入力画面が表示される。一方、拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域は、入力画面が設定する設定値と同じ拡大倍率を設定するための指示受付領域であり、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域である。
【0058】
排他領域配置可否判断部43は、排他領域を余白領域に追加した領域を、排他領域追加余白領域として抽出する。排他領域配置可否判断部43は、排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、排他領域追加余白領域と排他領域位置決定指示と、を形態変更部47および位置決定部49に出力する。排他領域配置可否判断部43は、排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しないと判断する場合、排他領域追加余白領域と配置不可信号とを、形態変更部47に出力する。
【0059】
不稼動領域配置可否判断部45は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合、設定画面中における複数の指示受付領域のうち不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域を抽出し、不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する。不稼動領域は、設定画面中における複数の指示受付領域のうちユーザによる指示を受け付けることのない指示受付領域である。換言すれば不稼動領域は、選択領域の項目名で特定される設定項目が選択された状態で、ユーザにより選択されることのない設定項目の項目名が表示される指示受付領域である。例えば、設定画面が、拡大倍率を設定するために、拡大率を増加させる項目名と、拡大率を減少させる項目名と、を含み、さらに、画像をプリントする濃度を設定するために、濃度を増加させる項目名と、濃度を減少させる項目名と、を含む場合に、拡大率を増加させる項目名の領域が選択領域の場合、濃度を増加させる項目名を表示する指示受付領域および濃度を減少させる項目名表示する指示受付領域が不稼動領域である。また、メモリに記憶された設定値の設定を指示する指示受付領域、または、設定値をメモリへの保存を指示する指示受付領域は、メモリを指示する指示受付領域が指示されていない場合は、指示されることのない不稼動領域である。
【0060】
不稼動領域配置可否判断部45は、設定画面中で不稼動領域を余白領域に追加した領域を、不稼動領域追加余白領域として抽出する。不稼動領域配置可否判断部45は、不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示と、を形態変更部47および位置決定部49に出力する。不稼動領域配置可否判断部45は、不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しないと判断する場合、不稼動領域追加余白領域と配置不可信号とを、形態変更部47に出力する。
【0061】
形態変更部47は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合、入力画面の表示形態を変更する。換言すれば、形態変更部47は、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面の形態を変更する。ただし、形態変更部47は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合であっても、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と排他領域位置決定指示とが入力される場合、または、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示とが入力される場合は、入力画面の表示形態を変更しない。入力画面の表示形態を変更しなくても入力画面を、排他領域追加余白領域または不稼動領域追加余白領域に配置することができるからである。
【0062】
形態変更部47は、縮小部51と、配置変更部53と、を含む。縮小部51は、入力画面を縮小する。縮小率は、余白領域と、入力画面のサイズとにより定まる。縮小部51は、余白領域中で縦方向と横方向とが最大となる矩形の領域を抽出し、抽出された矩形の領域内に、入力画面が収まるように縮小率を決定する。抽出された矩形の領域の縦方向の長さを入力画面の縦方向の長さで除算した縦方向縮小率と、抽出された矩形の領域の横方向の長さを入力画面の横方向の長さで除算した横方向縮小率と小さい値から縮小率を決定する。縮小部51は、決定した縮小率が、予め定められたしきい値Tより大きければ、決定した縮小率で入力画面を縮小することによって縮小入力画面を生成し、縮小入力画面と、位置決定指示と、余白領域との組を、位置決定部49に出力する。縮小部51は、決定した縮小率が、予め定められたしきい値T以下の場合、入力画面を縮小することなく、配置変更部53に配置変更指示を出力する。
【0063】
配置変更部53は、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する。配置変更部53は、余白領域中に、複数の入力キーを配置されるように、複数の入力キーの配置を変更する。これにより、入力画面の形状を変更する。ここでは、入力画面を、矩形としているが、複数の入力キーの配置を変更することにより、入力画面を、縦横比を変更した形状とすることができる。また、入力画面を、矩形とは異なる形状にするようにしてもよい。例えば、複数の入力キーを、行と列に配置する場合に、すべての行で列数を同じにすることなく、列数が異なる行を設ける。また、すべての列で行数を同じにすることなく、行数が異なる列を設けるようにしてもよい。配置変更部53は、余白領域中に、複数の入力キーを配置することにより、入力画面の形状を変更する。配置変更部53は、複数の入力キーの配置を変更した後の配置変更入力画面面と、位置決定指示と、余白領域との組を、位置決定部49に出力する。
【0064】
なお、ここでは、形態変更部47は、余白領域に入力画面が配置されるように、入力画面の形態を変更するようにしたが、排他領域追加余白領域、または不稼動領域追加余白領域、または、排他領域追加余白領域と不稼動領域追加余白領域との論理和となる領域に、入力画面が配置されるように入力画面の形態を変更するようにしてもよい。
【0065】
位置決定部49は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と余白領域位置決定指示とが入力される場合、余白領域中で入力画面を配置する位置を決定する。例えば、入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、決定する。入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0066】
位置決定部49は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と余白領域位置決定指示とが入力されない場合、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と配置不可信号との組、または、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示との組が、入力される場合がある。
【0067】
位置決定部49は、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と配置不可信号との組が入力される場合、排他領域追加余白領域中で入力画面を配置する位置を決定する。例えば、入力画面の左上の座標を、排他領域追加余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が排他領域追加余白領域中に含まれる位置を、決定する。入力画面の全体が排他領域追加余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、排他領域追加余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、排他領域追加余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0068】
位置決定部49は、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と配置不可信号との組が入力される場合、不稼動領域追加余白領域中で入力画面を配置する位置を決定する。例えば、入力画面の左上の座標を、不稼動領域追加余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が不稼動領域追加余白領域中に含まれる位置を、決定する。入力画面の全体が不稼動領域追加余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、不稼動領域追加余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、不稼動追加余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0069】
さらに、位置決定部49は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と余白領域位置決定指示、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と配置不可信号との組、および、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示との組のいずれも入力されない場合、形態変更部47から縮小入力画面と位置決定指示と余白領域との組、または、配置変更後入力画面面と位置決定指示と余白領域との組が、入力される。
【0070】
位置決定部49は、形態変更部47から縮小入力画面と位置決定指示と余白領域との組が入力される場合、余白領域中で縮小入力画面を配置する位置を決定する。例えば、縮小入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、縮小入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、決定する。縮小入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、縮小入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、縮小入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0071】
位置決定部49は、形態変更部47から配置変更後入力画面と位置決定指示と余白領域との組が入力される場合、余白領域中で配置変更後入力画面を配置する位置を決定する。例えば、配置変更後入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、配置変更後入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、決定する。配置変更後入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、配置変更後入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、配置変更後入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0072】
設定値受付部35は、入力画面表示部33から入力画面、縮小入力画面、配置変更後入力画面のいずれかと、設定画面中の位置とが入力される。設定値受付部35は、入力画面が入力される場合、入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。設定値受付部35は、縮小入力画面が入力される場合、縮小入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。設定値受付部35は、配置変更後入力画面が入力される場合、配置変更後入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。
【0073】
ユーザがLCD165に表示された複数のキー名称の画像のいずれかを指で指示すれば、タッチパネル169によりユーザにより指示された位置が検出される。設定値受付部35は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、複数のキー名称の画像のいずれがユーザにより指示されたかを特定し、特定されたキー名称の画像に対応する入力キーを選択する。設定値受付部35は、選択された入力キーに割り当てられた値を、設定値として項目設定部19に出力する。設定値受付部35は、複数の入力キーを順に選択する場合、複数の入力キーにそれぞれ割り当てられた複数の値を、選択された順に配置した値を設定値として項目設定部19に出力する。例えば、10個の入力キーに、数字の「0」〜「9」がそれぞれ割り当てられており、第1番目に数字の「1」が割り当てられた入力キーが選択され、第2番目に数字の「2」が割り当てられた入力キーが選択される場合、第1番目の「1」の右に第2番目の「2」を配置した「12」を設定値に決定し、設定値「12」を項目設定部19に出力する。また、26個の入力キーに、アルファベットがそれぞれ割り当てられている場合、入力された順に並べた複数の文字列を設定値として項目設定部19に出力する。
【0074】
項目設定部19は、設定画面選択部13から設定画面識別情報が入力され、設定項目選択部17から設定項目の項目名が入力され、設定値受付部35から設定値が入力される。項目設定部19は、設定値受付部35から設定値が入力されると、設定画面識別情報と、項目名とから設定項目を特定し、特定された設定項目に、設定値を設定する。項目設定部19は、ユーザによる実行指示が入力されるまで、設定値受付部35から設定値が入力されるごとに、設定項目を特定し、特定された設定項目に、設定値を設定する。また、項目設定部19は、設定値を設定する場合、設定項目の項目名と、設定値との組を、設定画面表示部15に出力する。
【0075】
ユーザによる実行指示は、例えば、操作パネル160に設けられたスタートキーが押下されることにより入力され、項目設定部19は、スタートキー171が押下されたことを検出すると、ユーザによる実行指示が入力されたと判断する。項目設定部19は、ユーザによる実行指示が入力されたと判断する場合、実行指示を処理実行部61に出力する。実行指示は、設定項目、それに設定された設定値との組を、処理条件として含む。
【0076】
設定画面表示部15は、項目設定部19から設定項目の項目名と設定値との組が入力されるごとに、LCD165に表示している設定画面を更新する。具体的には、設定画面の設定項目に対応する設定値を表示する領域に、項目設定部19から入力される設定値の画像を合成した設定画面を生成し、LCD165に再表示する。これにより、ユーザが、設定値として入力した設定値が、設定画面に表示されるので、ユーザは、設定画面を見て、設定値を確認することができる。なお、入力画面が表示されているので、表示制御部161によって、設定画面の画像に入力画面の画像を重畳した画像がLCD165に表示される。
【0077】
図5(A)は、設定画面の一例を示す第1の図である。図5(A)を参照して、設定画面201は、項目名「置数」の設定項目の指示受付領域203と、項目名「置数」の設定項目の設定値を表示する領域204と、複数の指示受付領域203A〜203Hと、余白領域205と、を含む。
【0078】
図5(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第1の図である。図5(A)に示す設定画面201の余白領域205内に、項目名「置数」に対応する入力画面301を表示した状態を示している。ここでは、項目名「置数」に対応する入力画面301は、項目名「置数」の属性が数字なので、設定値を表示する領域と、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーと、「*」と「#」との記号がそれぞれ割り当てられた2個の入力キーと、「c」の文字が表されたクリアキーと、を含む。クリアキーは、ユーザが入力キーを指示することにより入力された設定値を取り消すコマンドが割り当てられている。なお、入力された設定値を確定するコマンドが割り当てたOKキーを表示するようにしてもよい。入力画面301が余白領域205に表示されるので、他の指示受付領域203A〜203Hを指示することが可能である。
【0079】
図6(A)は、設定画面の一例を示す第2の図である。図6(A)を参照して、設定画面211は、画像形成する画像の拡大倍率を設定するための設定画面であり、拡大倍率を表示する領域212と、拡大倍率の設定値を設定するための指示受付領域213,214と、複数の指示受付領域215A〜215Dと、余白領域217と、を含む。拡大倍率を表示する領域212は、項目名「拡大倍率」の設定項目に対応する指示受付領域を兼ねている。指示受付領域212が指示されると、拡大倍率を設定するための入力画面が表示される。ここでは、余白領域217が、入力画面を表示するだけのスペースを有しないとする。
【0080】
指示受付領域214は、項目名「拡大倍率」の設定項目に設定されている設定値を増加させる指示を受け付け、指示受付領域213は、項目名「拡大倍率」の設定項目に設定されている設定値を減少させる指示を受け付ける。したがって、指示受付領域212が指示されて入力画面によって設定される設定値と、指示受付領域213,214が指示されて設定される設定値とは同じであり、指示受付領域213,214は、排他領域である。
【0081】
図6(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第2の図である。図6(A)に示す設定画面211の余白領域217内に排他領域213,214が含まれていたが、図6(B)に示す設定画面においては、排他領域214に重畳して入力画面301が表示され、排他領域214が表示されていない。入力画面301が表示された段階では、指示受付領域214が入力画面によって隠れても、入力画面301から設定値として拡大倍率を設定することができる。
【0082】
図7(A)は、設定画面の一例を示す第3の図である。図7(A)を参照して、設定画面221は、画像形成する画像のサイズを設定するための設定画面であり、横方向の長さを設定するための項目名「X」の設定項目の指示受付領域222と、項目名「X」の設定項目の設定値を表示する領域222Aと、縦方向の長さを設定するための項目名「Y」の設定項目の指示受付領域223と、項目名「Y」の設定項目の設定値を表示する領域223Aと、複数の指示受付領域224、225、226,226A〜226Gと、余白領域227と、を含む。
【0083】
指示受付領域226,226A〜226Eは、項目名「X」と項目名「Y」それぞれの設定値を保存するためのメモリ番号を指定する指示受付領域である。また、指示受付領域224,225は、指示受付領域226,226A〜226Eのいずれかが指示された場合に、有効になる。指示受付領域224は、指示受付領域226,226A〜226Eのうち指示された指示受付領域に対応するメモリ番号に記憶されている値を、項目名「X」と項目名「Y」それぞれの設定値として表示する指示を受け付けるための指示受付領域である。指示受付領域225は、項目名「X」と項目名「Y」それぞれの設定値を、指示受付領域226,226A〜226Eのうち指示された指示受付領域に対応するメモリ番号に保存する指示を受け付けるための指示受付領域である。
【0084】
指示受付領域222を選択領域とする場合、指示受付領域223は選択領域に関連する関連領域である。指示受付領域226,226A〜226Eのいずれも指示されていない場合には、指示受付領域224,225は、ユーザにより指示されることがない不稼動領域である。
【0085】
図7(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第3の図である。入力画面301が、余白領域227に不稼動領域である指示受付領域224,225を追加した不稼動領域追加余白領域内に、表示される。
【0086】
図8(A)は、設定画面の一例を示す第4の図である。図8(A)を参照して、設定画面231は、日時を設定するための設定画面であり、年、月、日、時および分を、それぞれ設定するための指示受付領域232、232A〜232Dと、余白領域237と、を含む。
【0087】
図8(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第4の図である。図8(A)に示す設定画面231の余白領域237内に配置されていた指示受付領域232Bが入力画面301によって隠れてしまっている。
【0088】
図8(C)は、設定画面に重畳して縮小入力画面を表示した一例を示す図である。図8(A)に示す設定画面231の余白領域237内に配置されていた指示受付領域232Bの下方に縮小入力画面301Aが表示される。
【0089】
図9は、設定画面に重畳して配置変更入力画面を表示した一例を示す図である。図9は、図7に示した設定画面において、指示受付領域226が指示され、メモリ番号「1」が指定された状態において、指示受付領域222が指示された場合に表示される設定画面221と、入力画面301Bとを示している。指示受付領域226が指示されているので、指示受付領域224,225は、不稼動領域ではない。このため、図9に示す設定画面221においては、余白領域227に入力画面301を表示するための領域を確保できない。このため、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更した配置変更入力画面301Bが余白領域227に表示される。
【0090】
図10は、設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。設定処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
【0091】
図10を参照して、CPU111は、設定画面が選択されたか否かを判断する(ステップS01)。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、メニュー画面に含まれる複数の設定画面識別情報のいずれかがユーザにより選択される場合、または、遷移機能付き設定画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザにより選択される場合、設定画面が選択されたと判断する。CPU111は、設定画面が選択されるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、設定画面が選択されると(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。
【0092】
ステップS02においては、選択された設定画面をLCD165に表示する。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、複数の設定画面識別情報のいずれかがユーザにより選択される場合は、選択された設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示し、遷移機能付き設定画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザにより選択される場合、遷移ボタンに割り当てられた設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示する。設定画面は、処理条件を定める複数の設定値にそれぞれ対応する複数の設定項目の項目名と、複数の設定項目に設定されている設定値を表示する領域を有する。
【0093】
次のステップS03においては、項目名が指示されたか否かを判断する。LCD165に表示された設定画面に含まれる複数の設定項目の項目名のいずれかが指示されたならば、処理をステップS04に進めるが、そうでなければ処理をステップS08に進める。ステップS04においては、指示された項目名の設定項目を処理対象に設定し、処理をステップS05に進める。
【0094】
ステップS05においては、入力画面表示処理を実行する。入力画面表示処理の詳細は後述するが、ステップS04において、処理対象に設定された設定項目に対応する入力画面を表示する処理である。
【0095】
次のステップS06においては、設定値を受け付けたか否かを判断する。入力画面に含まれる複数の入力キーのいずれかが指示されたならば設定値を受け付けたと判断する。設定値を受け付けたならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければステップS07をスキップして処理をステップS08に進める。ステップS08においては、ステップS03において処理対象に設定された設定項目に、ステップS06において受け付けられた設定値を設定し、処理をステップS08に進める。
【0096】
ステップS08においては、スタートキー171が押下されたか否かを判断する。スタートキー171が押下されたならば、処理をステップS09に進めるが、そうでなければ、処理をステップS03に戻す。ステップS09においては、処理を実行し、処理を終了する。ステップS07において設定項目に設定された設定値に従って処理を実行する。なお、ステップS07において設定値が設定されていない設定項目については、予め定められたデフォルトの設定値に従って処理を実行する。
【0097】
ステップS09において実行する処理は、ステップS01においてユーザにより選択され、ステップS02においてLCD165に表示された設定画面によって定まる。設定画面が、コピー処理の処理条件を設定するためのコピー条件設定画面ならばコピー処理を実行し、スキャン処理の処理条件を設定するためのスキャン条件設定画面ならばスキャン処理を実行し、プリント処理の処理条件を設定するためのプリント条件設定画面ならばプリント処理を実行し、ファクシミリ送信処理の処理条件を設定するためのファクシミリ送信条件設定画面ならばファクシミリ送信処理を実行する。
【0098】
図11は、入力画面表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。入力画面表示処理は図10のステップS05において実行される処理である。図10において、ステップS05の処理が実行される前のステップS04において、設定項目が処理対象に設定されている。入力画面表示処理は、処理対象に設定された設定項目に対応する入力画面を表示する処理である。
【0099】
図11を参照して、CPU111は、処理対象に選択されている設定項目に対応する入力画面を特定する。予め定められた複数種類の入力画面のうちから1つを、処理対象に設定されている設定項目の設定値の属性に基づいて特定する。設定項目ごとに定められた属性の値が割り当てられた入力キーを含む入力画面を特定する。例えば、属性が数字ならば0〜9の10個の数字を割り当てた10個の入力キーを含む入力画面を特定し、属性が文字ならばA〜Zの26個のアルファベットの文字を割り当てた26個の入力キーを含む入力画面を特定する。なお、設定項目ごとに定められた属性の値が割り当てられた入力キーを含む入力画面を生成し、生成した入力画面を特定するようにしてもよい。
【0100】
次のステップS22においては、表示位置決定処理を実行する。表示位置決定処理の詳細は後述するが、入力画面を設定画面中に表示する位置を決定する処理である。そして、表示位置が決定されたか否かを判断する(ステップS23)。表示位置が決定されたならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS25に進める。
【0101】
ステップS24においては、ステップS22において決定された表示位置に入力画面を、設定画面に重畳して表示する。入力画面は、複数の入力キーを含むので、設定値の入力が可能となる。入力画面は、ソフトキーボードとして機能する。
【0102】
一方、ステップS25においては、入力画面を縮小する。設定画面は、複数の設定項目ごとに、項目名と設定値を表示する領域とを有する。項目名が表示される領域は指示受付領域である。ステップS25においては、設定画面中で、指示受付領域を除く領域を余白領域として抽出し、余白領域中に配置可能なサイズにまで入力画面を縮小する。例えば、余白領域の縦方向と横方向とが最大となる矩形の領域を抽出し、抽出された矩形の領域内に、入力画面が収まるように入力画面を縮小する。
【0103】
次のステップS26においては、入力画面の縮小率がしきい値T以下か否かを判断する。入力画面の縮小率がしきい値T以下ならば処理をステップS27に進め、そうでなければ処理をステップS29に進める。縮小率がしきい値T以下になると、入力画面のサイズが小さくなりすぎで、入力画面に含まれる入力キーを指示できなくなる場合があるからである。ステップS29においては、入力画面を縮小した後の縮小入力画面を設定画面の余白領域に表示し、処理を設定処理に戻す。
【0104】
ステップS27においては、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する。余白領域中に、複数の入力キーが配置されるように、複数の入力キーの配置を変更する。これにより、入力画面の形状を変更した配置変更入力画面を生成する。ここでは、デフォルトの入力画面を、矩形としているが、複数の入力キーの配置を変更することにより、デフォルトの入力画面の形状を縦横比を変更した形状の配置変更入力画面を生成する。また、配置変更入力画面を、矩形とは異なる形状にするようにしてもよい。そして、ステップS28においては、複数の入力キーの配置を変更した後の配置変更入力画面を、設定画面の余白領域に表示し、処理を設定処理に戻す。
【0105】
図12は、表示位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示位置決定処理は、図11のステップS22において実行される処理である。図12を参照して、ステップS31においては、設定画面の余白領域に、図11のステップS21において特定された入力画面を、表示可能か否かを判断する。余白領域に入力画面を表示可能と判断する場合は処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。ステップS32においては、余白領域内に入力画面を表示する表示位置を決定し、処理を入力画面表示処理に戻す。入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、表示位置に決定する。入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。
【0106】
ステップS33においては、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、排他領域が存在するか否かを判断する。設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、排他領域が存在するならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理をステップS37に進める。排他領域は、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうち、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための指示受付領域である。
例えば、設定画面が、設定値として拡大倍率を設定するための項目名「拡大倍率」の指示受付領域と、設定値である拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域と、を含む場合に、項目名「拡大倍率」の指示受付領域が指示される場合、拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域とは、入力画面が設定する設定値と同じ拡大倍率を設定するための排他領域である。
【0107】
ステップS34においては、余白領域に排他領域を追加した排他領域追加余白領域を決定する。そして、排他領域追加余白領域に、入力画面を表示可能か否かを判断する(ステップS35)。排他領域追加余白領域に、入力画面を表示可能ならば処理をステップS36に進めるが、そうでなければ処理をステップS37に進める。ステップS36においては、排他領域追加余白領域内に入力画面を表示する表示位置を決定し、処理を入力画面表示処理に戻す。
【0108】
ステップS37においては、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、不稼動領域が存在するか否かを判断する。設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、不稼動領域が存在するならば処理をステップS38に進めるが、そうでなければ表示位置を決定することなく、処理を入力画面表示処理に戻す。不稼動領域は、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうち、ユーザによる指示を受け付けることのない指示受付領域である。換言すれば、不稼動領域は、選択領域の項目名で特定される設定項目が選択された状態で、ユーザにより選択されることのない設定項目の項目名が表示される指示受付領域である。例えば、メモリに記憶された設定値の設定を指示する指示受付領域、または、設定値をメモリへの保存を指示する指示受付領域は、メモリを指示する指示受付領域が指示されていない場合は、指示されることのない不稼動領域である。
【0109】
ステップS38においては、余白領域に不稼動領域を追加した不稼動領域追加余白領域を決定する。そして、不稼動領域追加余白領域に、入力画面を表示可能か否かを判断する(ステップS39)。不稼動領域追加余白領域に、入力画面を表示可能ならば処理をステップS40に進めるが、そうでなければ表示位置を決定することなく、処理を入力画面表示処理に戻す。ステップS40においては、不稼動領域追加余白領域内に入力画面を表示する表示位置を決定し、処理を入力画面表示処理に戻す。
【0110】
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、コピー処理、スキャン処理、プリント処理、またはファクシミリ送信処理それぞれを実行するための処理条件を定める複数の設定項目ごとの設定値を設定するための設定画面であって、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含む設定画面を表示し、複数の入力キーとを含む入力画面を、設定画面に重畳して表示する場合、設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、設定画面中に入力画像を表示する位置を決定する。このため、指示受付領域を確認できるように入力画面を表示することができる。その結果、設定値の入力を容易にした画像形成装置を提供することができる。
【0111】
また、設定画面中における指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有する場合、余白領域内に入力画面を表示する位置を決定するので、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0112】
また、設定画面中の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、指示受付領域が隠れないように入力画面の表示形態を変更して表示するので、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0113】
例えば、入力画面を縮小して表示する。また、縮小率がしきい値T以下となる場合には、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する。これにより、余白領域を有効に利用することができる。
【0114】
また、設定画面中の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域に、入力画面の形態を変更することなく、入力画面を表示する。このため、入力画面を縮小することなく、また、入力キーの配置を変更することなく、入力画面を表示することができる。
【0115】
また、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、ユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域に、入力画面を縮小することなく、入力画面が表示される。このため、入力画面を縮小することなく、また、入力キーの配置を変更することなく、入力画面を表示することができる。
【0116】
また、LCD165の表示面中でユーザにより指示された位置をタッチパネル169によって検出し、検出された位置に基づいて、設定項目を選択し、設定値を受け付けるので、LCD165とは別に設けられるハードキーの数を少なくすることができる場合がある。この場合は、操作パネル160の面積を小さくし、LCD165の表示面積を大きくすることができる。
【0117】
また、入力画面は、それに含まれる複数の設定項目のうち設定値を入力するために、ユーザにより選択されている項目情報に対応する設定項目の属性の値を入力するための入力キーのみを表示するようにしてもよい。この場合は、入力画面に含める入力キーの数を少なくすることができ、入力画面のサイズを小さくすることができる。
【0118】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100について説明したが、図10〜図12に示した設定処理をMFP100に実行させる設定方法、またはその設定方法をMFP100を制御するCPU111に実行させるための設定プログラムとして発明を特定することができるのは言うまでもない。
【0119】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0120】
100 MFP、11 設定部、13 設定画面選択部、15 設定画面表示部、17 設定項目選択部、19 項目設定部、31 入力受付部、33 入力画面表示部、35 設定値受付部、41 余白領域配置可否判断部、43 排他領域配置可否判断部、45 不稼動領域配置可否判断部、47 形態変更部、49 位置決定部、51 縮小部、53 配置変更部、61 処理実行部、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 HDD、116 ファクシミリ部、117 外部記憶装置、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、161 表示制御部、163 VRAM、165 LCD、167 入力制御部、169 タッチパネル、170 ハードキー部、171 スタートキー。
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置、設定方法および設定プログラムに関し、特に、設定値に従って処理を実行する画像形成装置、その画像形成装置で実行される設定方法および設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機(MFP)で代表される画像形成装置において、ユーザインターフェースとしてソフトキーボードが用いられる。このソフトキーボードを用いれば、物理的なハードキーを少なくすることができるので、機器を小型にすることができ、または、従来ハードキーを設けるために用いられていた領域を利用して表示画面を大きくすることができる。
【0003】
一方、MFPを動作させるために、処理条件を設定するための設定画面があり、設定画面に値を入力する際に、ソフトキーボードを表示すると、設定画面の一部がソフトキーボードで隠れて見えなくなってしまう。このため、特開2010−79412号公報には、設定画面に選択可能に表示される複数のボタンのいずれかが選択された場合は、選択されたボタンと関連付けられているポップアップ画像を表示するが、複数のボタンの表示内容が確認できるように複数のボタンを縮小して表示する技術が記載されている。
【0004】
しかしながら、設定画面の表示態様が変更されてしまうため、ユーザは、それまで表示されていた設定画面が別の画面に切り換えられたものと、錯覚する場合がある。このため、設定画面の表示態様は変更することなく、設定画面の内容を確認できるように、ポップアップ画面を表示するのが好ましい。
【特許文献1】特開2010−79412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、設定値の入力を容易にした画像形成装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、設定値の入力を容易にした設定方法を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、設定値の入力を容易にした設定プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、処理を実行する処理実行手段と、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示する設定画面表示手段と、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示する入力画面表示手段と、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付ける設定値受付手段と、を備え、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定する位置決定手段を含む。
【0009】
この局面に従えば、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理条件を定める設定値を設定するための設定画面が表示され、複数の入力キーを含む入力画面を設定画面に重畳して表示する場合、設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、設定画面中に入力画像を表示する位置が決定される。このため、指示受付領域を確認できるように入力画面を表示することができる。その結果、設定値の入力を容易にした画像形成装置を提供することができる。
【0010】
好ましくは、設定画面表示手段は、複数の設定画面のうちから選択された1つを表示し、入力画面は、複数の設定画面のうち少なくとも2つの設定画面において共通する画面である。
【0011】
好ましくは、位置決定手段は、表示された設定画面中における指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有する場合、余白領域内に入力画面を表示する位置を決定する。
【0012】
この局面に従えば、設定画面中における指示受付領域以外の余白領域内に入力画面が表示されるので、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0013】
好ましくは、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面の表示形態を変更する形態変更手段をさらに含み、位置決定手段は、余白領域内に形態変更手段により表示形態が変更された後の入力画面を表示する位置を決定する。
【0014】
この局面に従えば、余白領域に入力画面を表示可能な領域がない場合、表示形態を変更した入力画面が表示される。このため、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0015】
好ましくは、形態変更手段は、入力画面を縮小する縮小手段を含む。
【0016】
好ましくは、形態変更手段は、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する配置変更手段を、含む。
【0017】
好ましくは、設定画面は、複数の指示受付領域を含み、入力画面表示手段は、複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における複数の指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、表示された設定画面中における複数の指示受付領域のうち入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する排他領域配置可否判断手段を、さらに含み、形態変更手段は、排他領域配置可否判断手段により排他領域追加余白領域が入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、入力画面の形態を変更しない。
【0018】
この局面に従えば、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域に、入力画面が表示される。このため、入力画面をできるだけ大きなサイズで表示することができる。
【0019】
好ましくは、設定画面は、複数の指示受付領域を含み、入力画面表示手段は、複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、入力画面表示手段は、表示された設定画面中における複数の指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、表示された設定画面中における複数の指示受付領域のうちユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する不稼動領域配置可否判断手段を、さらに含み、形態変更手段は、不稼動領域配置可否判断手段により不稼動領域追加余白領域が入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、入力画面の形態を変更しない。
【0020】
この局面に従えば、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、ユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域に、入力画面が表示される。このため、入力画面をできるだけ大きなサイズで表示することができる。
【0021】
この発明の他の局面によれば、設定方法は、処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置で実行される設定方法であって、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示するステップと、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、を含み、入力画面を表示するステップは、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定するステップを含む、設定方法。
【0022】
この局面に従えば、設定値の入力を容易にした設定方法を提供することができる。
【0023】
この発明の他の局面によれば、設定プログラムは、処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置を制御するコンピュータで実行される設定プログラムであって、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、表示された設定画面に重畳して表示するステップと、表示された入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、をコンピュータに実行させ、入力画面を表示するステップは、表示された設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、表示された設定画面中に入力画像を表示する位置を決定するステップを含む。
【0024】
この局面に従えば、設定値の入力を容易にした設定プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。
【図2】MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。
【図3】操作パネル160の平面図である。
【図4】MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
【図5】(A)は、設定画面の一例を示す第1の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第1の図である。
【図6】(A)は、設定画面の一例を示す第2の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第2の図である。
【図7】(A)は、設定画面の一例を示す第3の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第3の図である。
【図8】(A)は、設定画面の一例を示す第4の図であり、(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第4の図であり、(C)は、設定画面に重畳して縮小入力画面を表示した一例を示す図である。
【図9】設定画面に重畳して配置変更入力画面を表示した一例を示す図である。
【図10】設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】入力画面表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】表示位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0027】
図1は、本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、画像形成装置として機能するMFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0028】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0029】
自動原稿搬送装置120は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部140に出力する。給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。
【0030】
画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。
【0031】
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙に画像を形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0032】
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピュータまたは画像形成装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
【0033】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取画像を一時的に記憶する。
【0034】
操作パネル160は、液晶表示装置(LCD)165と、LCD165の表示を制御する表示制御部161と、VRAM(Video RAM)163と、タッチパネル169と、スタートキー171を含むハードキー部170と、タッチパネル169およびハードキー部170を制御する入力制御部167と、を含む。LCD165およびハードキー部170は、MFP100の上面に設けられる。
【0035】
表示制御部161は、CPU111、VRAM163およびLCD165と接続される。VRAM163は、表示制御部161の作業領域として用いられ、LCD165に表示する画像を一時記憶する。表示制御部161は、CPU111により制御されて、LCD165を制御し、LCD165にVRAM163に記憶された画像を表示させる。表示制御部161は、後述する操作画面および入力画面をLCD165に表示させる。
【0036】
ハードキー部170は、スタートキーとキーボード呼出キーとを少なくとも含む複数のハードキーを含む。ハードキーは、入力制御部167に接続され、ユーザにより押下されている間はON信号を入力制御部167に出力し、ユーザにより押下されていない間はOFF信号を入力制御部167に出力する。
【0037】
タッチパネル169は、LCD165の上面または下面に設けられ、ユーザにより押下された位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、ユーザが指またはスタイラスペンで指示した位置を検出し、検出した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、LCD165の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル169は、LCD165に重畳して設けられるので、タッチパネル169は、ユーザがLCD165の表示面を指示すれば、LCD165の表示面中でユーザが指示した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネルは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
【0038】
入力制御部167は、ハードキー部170のうちでON信号を出力するハードキーが存在する場合、ON信号を出力するハードキーの識別情報をCPU111に出力する。また、入力制御部167は、タッチパネル169がユーザにより指示された位置を検出する場合、タッチパネル169から出力される座標をCPU111に出力する。
【0039】
外部記憶装置117は、CPU111により制御され、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)118、または半導体メモリが装着される。CPU111は、外部記憶装置117を介してCD−ROM118にアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置117に装表されたCD−ROM118に記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM118に記録されたプログラムに限られず、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、通信I/F部112に接続されるネットワークを介して、ネットワークに接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD115に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0040】
なお、CPU111が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM118に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリであってもよい。
【0041】
図3は、操作パネル160の平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、LCD165と、LCD165に重畳して設けられたタッチパネル169と、LCD165の右側および下方に、スタートキー171を含む複数のハードキーが配置されたハードキー部170と、を含む。
【0042】
図4は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実現される機能である。図4を参照して、CPU111は、設定部11と、入力受付部31と、処理実行部61と、を含む。処理実行部61は、通信I/F部112、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140および給紙部150を制御し、設定部11により設定された処理条件で処理を実行する。
【0043】
処理実行部61が実行する処理の一例は、スキャン処理、コピー処理、プリント処理およびファクシミリ送受信処理等である。処理実行部61は、処理条件の1つとしてスキャン処理を実行する設定がされた場合、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117、通信I/F部112を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、HDD115、外部記憶装置117および通信I/F部112の少なくとも1つに、処理条件に従って出力する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、画像をHDD115に記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が指定された場合は、画像を通信I/F部112を介して送信する。送信方法は、例えば、電子メール送信、FTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)等である。送信方法に電子メール送信が設定される場合には、画像を添付した電子メールを生成し、生成した電子メールを送信する。
【0044】
また、処理実行部61は、処理条件の1つとしてコピー処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、給紙部150および画像形成部140を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。
【0045】
また、処理実行部61は、処理条件の1つとしてプリント処理を実行する設定がされた場合は、通信I/F部112、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。画像形成部140が画像形成する画像は、処理条件の1つにより設定され、通信I/F部112を介してネットワークに接続されたコンピュータから受信されるプリントデータの画像、HDD115または外部記憶装置117に記憶されたデータの画像である。
【0046】
さらに、処理実行部61は、処理条件の1つとしてファクシミリ送信処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117およびファクシミリ部116を制御し、ファクシミリデータの画像を、ファクシミリ部116に送信させる。ファクシミリ部116が送信するファクシミリデータは、処理条件の1つにより設定され、処理条件に従って原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像、または、HDD115または外部記憶装置117に記憶された画像である。
【0047】
処理実行部61は、処理条件の1つとしてファクシミリ受信処理を実行する設定がされた場合は、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、ファクシミリデータの画像を出力する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像をHDD115に記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部61は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像を添付した電子メールを生成し、通信I/F部112を介して電子メールを送信する。
【0048】
設定部11は、設定画面選択部13と、設定画面表示部15と、設定項目選択部17と、項目設定部19と、を含む。設定画面選択部13は、HDD115に予め記憶された複数の設定画面のうちから1つを選択し、選択した設定画面を識別するための設定画面識別情報を設定画面表示部15および入力受付部31に出力する。
【0049】
複数の設定画面は、処理実行部61が処理を実行するための複数の処理条件にそれぞれ対応する。例えば、スキャン処理を処理実行部61に実行させるための設定画面、コピー処理を処理実行部61に実行させるための設定画面、プリント処理を処理実行部61に実行させるための設定画面、およびファクシミリ送受信処理を処理実行部61に実行させるための設定画面である。設定画面は、処理実行部61が処理を実行するための処理条件を定める複数の設定項目ごとの設定値を設定するための画面である。
【0050】
設定画面は、複数の設定項目ごとに、項目名の画像が表示される領域と、設定値が表示される領域と、設定値を設定するための領域と、を有する。設定画面中で項目名の画像が表示される領域、および設定値を設定するための領域は、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域である。また、複数の設定画面は、遷移機能付き設定画面を含む。遷移機能付き設定画面は、1以上の別の設定画面を選択するための遷移ボタンを有する。遷移ボタンが表示される領域は、別の設定画面に遷移する指示を受け付けるための指示受付領域である。
【0051】
設定画面選択部13は、例えば、複数の設定画面をそれぞれ識別するための複数の設定画面識別情報を含むメニュー画面をLCD165に表示し、ユーザがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、メニュー画面に表示される複数の設定画面識別情報のいずれかを選択すれば、選択された設定画面識別情報の設定画面を選択する。また、LCD165に、遷移機能付き設定画面が表示されている場合、ユーザがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、遷移機能付き設定画面に含まれる遷移ボタンを指示すれば、指示された遷移ボタンに関連付けられた設定画面を選択する。設定画面選択部13は、選択された設定画面の設定画面識別情報を、設定画面表示部15および項目設定部19に出力する。
【0052】
設定画面表示部15は、設定画面選択部13から設定画面識別情報が入力されることに応じて、設定画面識別情報で特定される設定画面を、HDD115から読出し、読み出した設定画面をLCD165に表示する。具体的には、設定画面を表示制御部161に出力し、表示制御部161に設定画面の画像をLCD165に表示させる。
【0053】
設定項目選択部17は、設定画面表示部15により表示された設定画面に含まれる複数の設定項目のうちユーザにより選択された設定項目を処理対象として選択する。ユーザがLCD165に表示された複数の項目名の画像のいずれかを指で指示すれば、タッチパネル169によりユーザにより指示された位置が検出される。設定項目選択部17は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、複数の項目名の画像のいずれがユーザにより指示されたかを特定し、特定された項目名の画像に対応する設定項目を選択する。設定項目選択部17は、複数の設定項目のうちから選択した設定項目の項目名と、該設定項目に設定される設定値の属性との組を、項目設定部19および入力受付部31に出力する。属性は、数字または文字の別と、文字であればその種類および文字数、数字であれば桁数を含む。
【0054】
入力受付部31は、入力画面表示部33と、設定値受付部35と、を含む。入力画面表示部33は、設定画面選択部13より設定画面識別情報が入力され、設定項目選択部17から設定項目の項目名と属性との組が入力される。入力画面表示部33は、設定項目選択部17から設定項目の項目名と属性との組が入力されることに応じて、換言すれば、ユーザが、LCD165に表示された設定画面に含まれる複数の設定項目のうちから1つを選択することに応じて、項目名に対応する入力画面を、設定画面に重畳して表示する。具体的には、入力画面を表示制御部161に出力し、入力画面を設定画面よりも優先して合成した画像を表示制御部161に生成させ、表示制御部161に生成された画像をLCD165に表示させる。
【0055】
入力画面に含まれる複数の入力キーそれぞれは、入力キーに割り当てられた値がキー名称として付される。入力画面表示部33は、設定項目選択部17から入力される項目名と組になる設定値の属性を特定し、特定された属性の値を入力するための入力キーを含む入力画面を表示する。入力画面表示部33は、例えば、設定項目の属性が数字ならば、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーを含む入力画面を表示し、設定項目の属性が文字ならば、アルファベットの文字がそれぞれ割り当てられた26個の入力キーを含む入力画面を表示する。入力キーは、割り当てられた数字または文字がキー名称となり、数字または文字の画像が設定画面に重畳して表示される。入力画面は、特定された属性の値を入力するための入力キーのみを含むようにしてもよいし、別の入力キーを含んでもよい。
【0056】
入力画面表示部33は、余白領域配置可否判断部41と、排他領域配置可否判断部43と、不稼動領域配置可否判断部45と、形態変更部47と、位置決定部49と、を含む。余白領域配置可否判断部41は、設定画面選択部13から入力される設定画面識別情報により設定画面を特定し、設定画面中から余白領域を抽出し、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する。余白領域は、設定画面中における複数の指示受付領域以外の領域である。余白領域配置可否判断部41は、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、余白領域と、余白領域位置決定指示を位置決定部49に出力する。余白領域配置可否判断部41は、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しないと判断する場合、余白領域と配置不可信号とを、排他領域配置可否判断部43、不稼動領域配置可否判断部45および形態変更部47にそれぞれ出力する。
【0057】
排他領域配置可否判断部43は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合、排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域を抽出し、排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する。選択領域は、設定項目選択部17から入力される項目名が表示される領域である。排他領域は、設定画面中における複数の指示受付領域のうち選択領域に対応する設定項目に設定値を設定するための指示受付領域である。例えば、設定画面が、設定値として拡大倍率を設定するための項目名「拡大倍率」の指示受付領域と、設定値である拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域と、を含む場合に、項目名「拡大倍率」の指示受付領域が指示されると、拡大倍率を設定するための入力画面が表示される。一方、拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域は、入力画面が設定する設定値と同じ拡大倍率を設定するための指示受付領域であり、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域である。
【0058】
排他領域配置可否判断部43は、排他領域を余白領域に追加した領域を、排他領域追加余白領域として抽出する。排他領域配置可否判断部43は、排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、排他領域追加余白領域と排他領域位置決定指示と、を形態変更部47および位置決定部49に出力する。排他領域配置可否判断部43は、排他領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しないと判断する場合、排他領域追加余白領域と配置不可信号とを、形態変更部47に出力する。
【0059】
不稼動領域配置可否判断部45は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合、設定画面中における複数の指示受付領域のうち不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域を抽出し、不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する。不稼動領域は、設定画面中における複数の指示受付領域のうちユーザによる指示を受け付けることのない指示受付領域である。換言すれば不稼動領域は、選択領域の項目名で特定される設定項目が選択された状態で、ユーザにより選択されることのない設定項目の項目名が表示される指示受付領域である。例えば、設定画面が、拡大倍率を設定するために、拡大率を増加させる項目名と、拡大率を減少させる項目名と、を含み、さらに、画像をプリントする濃度を設定するために、濃度を増加させる項目名と、濃度を減少させる項目名と、を含む場合に、拡大率を増加させる項目名の領域が選択領域の場合、濃度を増加させる項目名を表示する指示受付領域および濃度を減少させる項目名表示する指示受付領域が不稼動領域である。また、メモリに記憶された設定値の設定を指示する指示受付領域、または、設定値をメモリへの保存を指示する指示受付領域は、メモリを指示する指示受付領域が指示されていない場合は、指示されることのない不稼動領域である。
【0060】
不稼動領域配置可否判断部45は、設定画面中で不稼動領域を余白領域に追加した領域を、不稼動領域追加余白領域として抽出する。不稼動領域配置可否判断部45は、不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示と、を形態変更部47および位置決定部49に出力する。不稼動領域配置可否判断部45は、不稼動領域追加余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しないと判断する場合、不稼動領域追加余白領域と配置不可信号とを、形態変更部47に出力する。
【0061】
形態変更部47は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合、入力画面の表示形態を変更する。換言すれば、形態変更部47は、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面の形態を変更する。ただし、形態変更部47は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と配置不可信号とが入力される場合であっても、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と排他領域位置決定指示とが入力される場合、または、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示とが入力される場合は、入力画面の表示形態を変更しない。入力画面の表示形態を変更しなくても入力画面を、排他領域追加余白領域または不稼動領域追加余白領域に配置することができるからである。
【0062】
形態変更部47は、縮小部51と、配置変更部53と、を含む。縮小部51は、入力画面を縮小する。縮小率は、余白領域と、入力画面のサイズとにより定まる。縮小部51は、余白領域中で縦方向と横方向とが最大となる矩形の領域を抽出し、抽出された矩形の領域内に、入力画面が収まるように縮小率を決定する。抽出された矩形の領域の縦方向の長さを入力画面の縦方向の長さで除算した縦方向縮小率と、抽出された矩形の領域の横方向の長さを入力画面の横方向の長さで除算した横方向縮小率と小さい値から縮小率を決定する。縮小部51は、決定した縮小率が、予め定められたしきい値Tより大きければ、決定した縮小率で入力画面を縮小することによって縮小入力画面を生成し、縮小入力画面と、位置決定指示と、余白領域との組を、位置決定部49に出力する。縮小部51は、決定した縮小率が、予め定められたしきい値T以下の場合、入力画面を縮小することなく、配置変更部53に配置変更指示を出力する。
【0063】
配置変更部53は、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する。配置変更部53は、余白領域中に、複数の入力キーを配置されるように、複数の入力キーの配置を変更する。これにより、入力画面の形状を変更する。ここでは、入力画面を、矩形としているが、複数の入力キーの配置を変更することにより、入力画面を、縦横比を変更した形状とすることができる。また、入力画面を、矩形とは異なる形状にするようにしてもよい。例えば、複数の入力キーを、行と列に配置する場合に、すべての行で列数を同じにすることなく、列数が異なる行を設ける。また、すべての列で行数を同じにすることなく、行数が異なる列を設けるようにしてもよい。配置変更部53は、余白領域中に、複数の入力キーを配置することにより、入力画面の形状を変更する。配置変更部53は、複数の入力キーの配置を変更した後の配置変更入力画面面と、位置決定指示と、余白領域との組を、位置決定部49に出力する。
【0064】
なお、ここでは、形態変更部47は、余白領域に入力画面が配置されるように、入力画面の形態を変更するようにしたが、排他領域追加余白領域、または不稼動領域追加余白領域、または、排他領域追加余白領域と不稼動領域追加余白領域との論理和となる領域に、入力画面が配置されるように入力画面の形態を変更するようにしてもよい。
【0065】
位置決定部49は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と余白領域位置決定指示とが入力される場合、余白領域中で入力画面を配置する位置を決定する。例えば、入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、決定する。入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0066】
位置決定部49は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と余白領域位置決定指示とが入力されない場合、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と配置不可信号との組、または、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示との組が、入力される場合がある。
【0067】
位置決定部49は、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と配置不可信号との組が入力される場合、排他領域追加余白領域中で入力画面を配置する位置を決定する。例えば、入力画面の左上の座標を、排他領域追加余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が排他領域追加余白領域中に含まれる位置を、決定する。入力画面の全体が排他領域追加余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、排他領域追加余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、排他領域追加余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0068】
位置決定部49は、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と配置不可信号との組が入力される場合、不稼動領域追加余白領域中で入力画面を配置する位置を決定する。例えば、入力画面の左上の座標を、不稼動領域追加余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が不稼動領域追加余白領域中に含まれる位置を、決定する。入力画面の全体が不稼動領域追加余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、不稼動領域追加余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、不稼動追加余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0069】
さらに、位置決定部49は、余白領域配置可否判断部41から余白領域と余白領域位置決定指示、排他領域配置可否判断部43から排他領域追加余白領域と配置不可信号との組、および、不稼動領域配置可否判断部45から不稼動領域追加余白領域と不稼動領域位置決定指示との組のいずれも入力されない場合、形態変更部47から縮小入力画面と位置決定指示と余白領域との組、または、配置変更後入力画面面と位置決定指示と余白領域との組が、入力される。
【0070】
位置決定部49は、形態変更部47から縮小入力画面と位置決定指示と余白領域との組が入力される場合、余白領域中で縮小入力画面を配置する位置を決定する。例えば、縮小入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、縮小入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、決定する。縮小入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、縮小入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、縮小入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0071】
位置決定部49は、形態変更部47から配置変更後入力画面と位置決定指示と余白領域との組が入力される場合、余白領域中で配置変更後入力画面を配置する位置を決定する。例えば、配置変更後入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、配置変更後入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、決定する。配置変更後入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。位置決定部49は、余白領域中で決定された位置を、設定画面中の位置に変換し、配置変更後入力画面を設定画面に重畳して表示するとともに、配置変更後入力画面と設定画面中の位置との組を設定値受付部35に出力する。
【0072】
設定値受付部35は、入力画面表示部33から入力画面、縮小入力画面、配置変更後入力画面のいずれかと、設定画面中の位置とが入力される。設定値受付部35は、入力画面が入力される場合、入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。設定値受付部35は、縮小入力画面が入力される場合、縮小入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。設定値受付部35は、配置変更後入力画面が入力される場合、配置変更後入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。
【0073】
ユーザがLCD165に表示された複数のキー名称の画像のいずれかを指で指示すれば、タッチパネル169によりユーザにより指示された位置が検出される。設定値受付部35は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、複数のキー名称の画像のいずれがユーザにより指示されたかを特定し、特定されたキー名称の画像に対応する入力キーを選択する。設定値受付部35は、選択された入力キーに割り当てられた値を、設定値として項目設定部19に出力する。設定値受付部35は、複数の入力キーを順に選択する場合、複数の入力キーにそれぞれ割り当てられた複数の値を、選択された順に配置した値を設定値として項目設定部19に出力する。例えば、10個の入力キーに、数字の「0」〜「9」がそれぞれ割り当てられており、第1番目に数字の「1」が割り当てられた入力キーが選択され、第2番目に数字の「2」が割り当てられた入力キーが選択される場合、第1番目の「1」の右に第2番目の「2」を配置した「12」を設定値に決定し、設定値「12」を項目設定部19に出力する。また、26個の入力キーに、アルファベットがそれぞれ割り当てられている場合、入力された順に並べた複数の文字列を設定値として項目設定部19に出力する。
【0074】
項目設定部19は、設定画面選択部13から設定画面識別情報が入力され、設定項目選択部17から設定項目の項目名が入力され、設定値受付部35から設定値が入力される。項目設定部19は、設定値受付部35から設定値が入力されると、設定画面識別情報と、項目名とから設定項目を特定し、特定された設定項目に、設定値を設定する。項目設定部19は、ユーザによる実行指示が入力されるまで、設定値受付部35から設定値が入力されるごとに、設定項目を特定し、特定された設定項目に、設定値を設定する。また、項目設定部19は、設定値を設定する場合、設定項目の項目名と、設定値との組を、設定画面表示部15に出力する。
【0075】
ユーザによる実行指示は、例えば、操作パネル160に設けられたスタートキーが押下されることにより入力され、項目設定部19は、スタートキー171が押下されたことを検出すると、ユーザによる実行指示が入力されたと判断する。項目設定部19は、ユーザによる実行指示が入力されたと判断する場合、実行指示を処理実行部61に出力する。実行指示は、設定項目、それに設定された設定値との組を、処理条件として含む。
【0076】
設定画面表示部15は、項目設定部19から設定項目の項目名と設定値との組が入力されるごとに、LCD165に表示している設定画面を更新する。具体的には、設定画面の設定項目に対応する設定値を表示する領域に、項目設定部19から入力される設定値の画像を合成した設定画面を生成し、LCD165に再表示する。これにより、ユーザが、設定値として入力した設定値が、設定画面に表示されるので、ユーザは、設定画面を見て、設定値を確認することができる。なお、入力画面が表示されているので、表示制御部161によって、設定画面の画像に入力画面の画像を重畳した画像がLCD165に表示される。
【0077】
図5(A)は、設定画面の一例を示す第1の図である。図5(A)を参照して、設定画面201は、項目名「置数」の設定項目の指示受付領域203と、項目名「置数」の設定項目の設定値を表示する領域204と、複数の指示受付領域203A〜203Hと、余白領域205と、を含む。
【0078】
図5(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第1の図である。図5(A)に示す設定画面201の余白領域205内に、項目名「置数」に対応する入力画面301を表示した状態を示している。ここでは、項目名「置数」に対応する入力画面301は、項目名「置数」の属性が数字なので、設定値を表示する領域と、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーと、「*」と「#」との記号がそれぞれ割り当てられた2個の入力キーと、「c」の文字が表されたクリアキーと、を含む。クリアキーは、ユーザが入力キーを指示することにより入力された設定値を取り消すコマンドが割り当てられている。なお、入力された設定値を確定するコマンドが割り当てたOKキーを表示するようにしてもよい。入力画面301が余白領域205に表示されるので、他の指示受付領域203A〜203Hを指示することが可能である。
【0079】
図6(A)は、設定画面の一例を示す第2の図である。図6(A)を参照して、設定画面211は、画像形成する画像の拡大倍率を設定するための設定画面であり、拡大倍率を表示する領域212と、拡大倍率の設定値を設定するための指示受付領域213,214と、複数の指示受付領域215A〜215Dと、余白領域217と、を含む。拡大倍率を表示する領域212は、項目名「拡大倍率」の設定項目に対応する指示受付領域を兼ねている。指示受付領域212が指示されると、拡大倍率を設定するための入力画面が表示される。ここでは、余白領域217が、入力画面を表示するだけのスペースを有しないとする。
【0080】
指示受付領域214は、項目名「拡大倍率」の設定項目に設定されている設定値を増加させる指示を受け付け、指示受付領域213は、項目名「拡大倍率」の設定項目に設定されている設定値を減少させる指示を受け付ける。したがって、指示受付領域212が指示されて入力画面によって設定される設定値と、指示受付領域213,214が指示されて設定される設定値とは同じであり、指示受付領域213,214は、排他領域である。
【0081】
図6(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第2の図である。図6(A)に示す設定画面211の余白領域217内に排他領域213,214が含まれていたが、図6(B)に示す設定画面においては、排他領域214に重畳して入力画面301が表示され、排他領域214が表示されていない。入力画面301が表示された段階では、指示受付領域214が入力画面によって隠れても、入力画面301から設定値として拡大倍率を設定することができる。
【0082】
図7(A)は、設定画面の一例を示す第3の図である。図7(A)を参照して、設定画面221は、画像形成する画像のサイズを設定するための設定画面であり、横方向の長さを設定するための項目名「X」の設定項目の指示受付領域222と、項目名「X」の設定項目の設定値を表示する領域222Aと、縦方向の長さを設定するための項目名「Y」の設定項目の指示受付領域223と、項目名「Y」の設定項目の設定値を表示する領域223Aと、複数の指示受付領域224、225、226,226A〜226Gと、余白領域227と、を含む。
【0083】
指示受付領域226,226A〜226Eは、項目名「X」と項目名「Y」それぞれの設定値を保存するためのメモリ番号を指定する指示受付領域である。また、指示受付領域224,225は、指示受付領域226,226A〜226Eのいずれかが指示された場合に、有効になる。指示受付領域224は、指示受付領域226,226A〜226Eのうち指示された指示受付領域に対応するメモリ番号に記憶されている値を、項目名「X」と項目名「Y」それぞれの設定値として表示する指示を受け付けるための指示受付領域である。指示受付領域225は、項目名「X」と項目名「Y」それぞれの設定値を、指示受付領域226,226A〜226Eのうち指示された指示受付領域に対応するメモリ番号に保存する指示を受け付けるための指示受付領域である。
【0084】
指示受付領域222を選択領域とする場合、指示受付領域223は選択領域に関連する関連領域である。指示受付領域226,226A〜226Eのいずれも指示されていない場合には、指示受付領域224,225は、ユーザにより指示されることがない不稼動領域である。
【0085】
図7(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第3の図である。入力画面301が、余白領域227に不稼動領域である指示受付領域224,225を追加した不稼動領域追加余白領域内に、表示される。
【0086】
図8(A)は、設定画面の一例を示す第4の図である。図8(A)を参照して、設定画面231は、日時を設定するための設定画面であり、年、月、日、時および分を、それぞれ設定するための指示受付領域232、232A〜232Dと、余白領域237と、を含む。
【0087】
図8(B)は、設定画面に重畳して入力画面を表示した一例を示す第4の図である。図8(A)に示す設定画面231の余白領域237内に配置されていた指示受付領域232Bが入力画面301によって隠れてしまっている。
【0088】
図8(C)は、設定画面に重畳して縮小入力画面を表示した一例を示す図である。図8(A)に示す設定画面231の余白領域237内に配置されていた指示受付領域232Bの下方に縮小入力画面301Aが表示される。
【0089】
図9は、設定画面に重畳して配置変更入力画面を表示した一例を示す図である。図9は、図7に示した設定画面において、指示受付領域226が指示され、メモリ番号「1」が指定された状態において、指示受付領域222が指示された場合に表示される設定画面221と、入力画面301Bとを示している。指示受付領域226が指示されているので、指示受付領域224,225は、不稼動領域ではない。このため、図9に示す設定画面221においては、余白領域227に入力画面301を表示するための領域を確保できない。このため、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更した配置変更入力画面301Bが余白領域227に表示される。
【0090】
図10は、設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。設定処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
【0091】
図10を参照して、CPU111は、設定画面が選択されたか否かを判断する(ステップS01)。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、メニュー画面に含まれる複数の設定画面識別情報のいずれかがユーザにより選択される場合、または、遷移機能付き設定画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザにより選択される場合、設定画面が選択されたと判断する。CPU111は、設定画面が選択されるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、設定画面が選択されると(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。
【0092】
ステップS02においては、選択された設定画面をLCD165に表示する。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、複数の設定画面識別情報のいずれかがユーザにより選択される場合は、選択された設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示し、遷移機能付き設定画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザにより選択される場合、遷移ボタンに割り当てられた設定画面識別情報で特定される設定画面をLCD165に表示する。設定画面は、処理条件を定める複数の設定値にそれぞれ対応する複数の設定項目の項目名と、複数の設定項目に設定されている設定値を表示する領域を有する。
【0093】
次のステップS03においては、項目名が指示されたか否かを判断する。LCD165に表示された設定画面に含まれる複数の設定項目の項目名のいずれかが指示されたならば、処理をステップS04に進めるが、そうでなければ処理をステップS08に進める。ステップS04においては、指示された項目名の設定項目を処理対象に設定し、処理をステップS05に進める。
【0094】
ステップS05においては、入力画面表示処理を実行する。入力画面表示処理の詳細は後述するが、ステップS04において、処理対象に設定された設定項目に対応する入力画面を表示する処理である。
【0095】
次のステップS06においては、設定値を受け付けたか否かを判断する。入力画面に含まれる複数の入力キーのいずれかが指示されたならば設定値を受け付けたと判断する。設定値を受け付けたならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければステップS07をスキップして処理をステップS08に進める。ステップS08においては、ステップS03において処理対象に設定された設定項目に、ステップS06において受け付けられた設定値を設定し、処理をステップS08に進める。
【0096】
ステップS08においては、スタートキー171が押下されたか否かを判断する。スタートキー171が押下されたならば、処理をステップS09に進めるが、そうでなければ、処理をステップS03に戻す。ステップS09においては、処理を実行し、処理を終了する。ステップS07において設定項目に設定された設定値に従って処理を実行する。なお、ステップS07において設定値が設定されていない設定項目については、予め定められたデフォルトの設定値に従って処理を実行する。
【0097】
ステップS09において実行する処理は、ステップS01においてユーザにより選択され、ステップS02においてLCD165に表示された設定画面によって定まる。設定画面が、コピー処理の処理条件を設定するためのコピー条件設定画面ならばコピー処理を実行し、スキャン処理の処理条件を設定するためのスキャン条件設定画面ならばスキャン処理を実行し、プリント処理の処理条件を設定するためのプリント条件設定画面ならばプリント処理を実行し、ファクシミリ送信処理の処理条件を設定するためのファクシミリ送信条件設定画面ならばファクシミリ送信処理を実行する。
【0098】
図11は、入力画面表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。入力画面表示処理は図10のステップS05において実行される処理である。図10において、ステップS05の処理が実行される前のステップS04において、設定項目が処理対象に設定されている。入力画面表示処理は、処理対象に設定された設定項目に対応する入力画面を表示する処理である。
【0099】
図11を参照して、CPU111は、処理対象に選択されている設定項目に対応する入力画面を特定する。予め定められた複数種類の入力画面のうちから1つを、処理対象に設定されている設定項目の設定値の属性に基づいて特定する。設定項目ごとに定められた属性の値が割り当てられた入力キーを含む入力画面を特定する。例えば、属性が数字ならば0〜9の10個の数字を割り当てた10個の入力キーを含む入力画面を特定し、属性が文字ならばA〜Zの26個のアルファベットの文字を割り当てた26個の入力キーを含む入力画面を特定する。なお、設定項目ごとに定められた属性の値が割り当てられた入力キーを含む入力画面を生成し、生成した入力画面を特定するようにしてもよい。
【0100】
次のステップS22においては、表示位置決定処理を実行する。表示位置決定処理の詳細は後述するが、入力画面を設定画面中に表示する位置を決定する処理である。そして、表示位置が決定されたか否かを判断する(ステップS23)。表示位置が決定されたならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS25に進める。
【0101】
ステップS24においては、ステップS22において決定された表示位置に入力画面を、設定画面に重畳して表示する。入力画面は、複数の入力キーを含むので、設定値の入力が可能となる。入力画面は、ソフトキーボードとして機能する。
【0102】
一方、ステップS25においては、入力画面を縮小する。設定画面は、複数の設定項目ごとに、項目名と設定値を表示する領域とを有する。項目名が表示される領域は指示受付領域である。ステップS25においては、設定画面中で、指示受付領域を除く領域を余白領域として抽出し、余白領域中に配置可能なサイズにまで入力画面を縮小する。例えば、余白領域の縦方向と横方向とが最大となる矩形の領域を抽出し、抽出された矩形の領域内に、入力画面が収まるように入力画面を縮小する。
【0103】
次のステップS26においては、入力画面の縮小率がしきい値T以下か否かを判断する。入力画面の縮小率がしきい値T以下ならば処理をステップS27に進め、そうでなければ処理をステップS29に進める。縮小率がしきい値T以下になると、入力画面のサイズが小さくなりすぎで、入力画面に含まれる入力キーを指示できなくなる場合があるからである。ステップS29においては、入力画面を縮小した後の縮小入力画面を設定画面の余白領域に表示し、処理を設定処理に戻す。
【0104】
ステップS27においては、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する。余白領域中に、複数の入力キーが配置されるように、複数の入力キーの配置を変更する。これにより、入力画面の形状を変更した配置変更入力画面を生成する。ここでは、デフォルトの入力画面を、矩形としているが、複数の入力キーの配置を変更することにより、デフォルトの入力画面の形状を縦横比を変更した形状の配置変更入力画面を生成する。また、配置変更入力画面を、矩形とは異なる形状にするようにしてもよい。そして、ステップS28においては、複数の入力キーの配置を変更した後の配置変更入力画面を、設定画面の余白領域に表示し、処理を設定処理に戻す。
【0105】
図12は、表示位置決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。表示位置決定処理は、図11のステップS22において実行される処理である。図12を参照して、ステップS31においては、設定画面の余白領域に、図11のステップS21において特定された入力画面を、表示可能か否かを判断する。余白領域に入力画面を表示可能と判断する場合は処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。ステップS32においては、余白領域内に入力画面を表示する表示位置を決定し、処理を入力画面表示処理に戻す。入力画面の左上の座標を、余白領域の左上から走査し、入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置を、表示位置に決定する。入力画面の全体が余白領域中に含まれる位置が複数存在する場合には、任意の位置に決定する。例えば、選択領域に近い位置に決定するのが好ましい。また、余白領域の中心に決定してもよい。
【0106】
ステップS33においては、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、排他領域が存在するか否かを判断する。設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、排他領域が存在するならば処理をステップS34に進めるが、そうでなければ処理をステップS37に進める。排他領域は、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうち、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための指示受付領域である。
例えば、設定画面が、設定値として拡大倍率を設定するための項目名「拡大倍率」の指示受付領域と、設定値である拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域と、を含む場合に、項目名「拡大倍率」の指示受付領域が指示される場合、拡大率を増加させる指示を受け付けるための指示受付領域と、拡大率を減少させる指示を受け付けるための指示受付領域とは、入力画面が設定する設定値と同じ拡大倍率を設定するための排他領域である。
【0107】
ステップS34においては、余白領域に排他領域を追加した排他領域追加余白領域を決定する。そして、排他領域追加余白領域に、入力画面を表示可能か否かを判断する(ステップS35)。排他領域追加余白領域に、入力画面を表示可能ならば処理をステップS36に進めるが、そうでなければ処理をステップS37に進める。ステップS36においては、排他領域追加余白領域内に入力画面を表示する表示位置を決定し、処理を入力画面表示処理に戻す。
【0108】
ステップS37においては、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、不稼動領域が存在するか否かを判断する。設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうちに、不稼動領域が存在するならば処理をステップS38に進めるが、そうでなければ表示位置を決定することなく、処理を入力画面表示処理に戻す。不稼動領域は、設定画面中に含まれる複数の指示受付領域のうち、ユーザによる指示を受け付けることのない指示受付領域である。換言すれば、不稼動領域は、選択領域の項目名で特定される設定項目が選択された状態で、ユーザにより選択されることのない設定項目の項目名が表示される指示受付領域である。例えば、メモリに記憶された設定値の設定を指示する指示受付領域、または、設定値をメモリへの保存を指示する指示受付領域は、メモリを指示する指示受付領域が指示されていない場合は、指示されることのない不稼動領域である。
【0109】
ステップS38においては、余白領域に不稼動領域を追加した不稼動領域追加余白領域を決定する。そして、不稼動領域追加余白領域に、入力画面を表示可能か否かを判断する(ステップS39)。不稼動領域追加余白領域に、入力画面を表示可能ならば処理をステップS40に進めるが、そうでなければ表示位置を決定することなく、処理を入力画面表示処理に戻す。ステップS40においては、不稼動領域追加余白領域内に入力画面を表示する表示位置を決定し、処理を入力画面表示処理に戻す。
【0110】
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、コピー処理、スキャン処理、プリント処理、またはファクシミリ送信処理それぞれを実行するための処理条件を定める複数の設定項目ごとの設定値を設定するための設定画面であって、ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含む設定画面を表示し、複数の入力キーとを含む入力画面を、設定画面に重畳して表示する場合、設定画面中における指示受付領域の配置状態に基づいて、設定画面中に入力画像を表示する位置を決定する。このため、指示受付領域を確認できるように入力画面を表示することができる。その結果、設定値の入力を容易にした画像形成装置を提供することができる。
【0111】
また、設定画面中における指示受付領域以外の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有する場合、余白領域内に入力画面を表示する位置を決定するので、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0112】
また、設定画面中の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、指示受付領域が隠れないように入力画面の表示形態を変更して表示するので、指示受付領域と入力画面とを同時に表示することができる。
【0113】
例えば、入力画面を縮小して表示する。また、縮小率がしきい値T以下となる場合には、入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する。これにより、余白領域を有効に利用することができる。
【0114】
また、設定画面中の余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を余白領域に追加した排他領域追加余白領域に、入力画面の形態を変更することなく、入力画面を表示する。このため、入力画面を縮小することなく、また、入力キーの配置を変更することなく、入力画面を表示することができる。
【0115】
また、余白領域が、入力画面を表示可能な領域を有しない場合、ユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域に、入力画面を縮小することなく、入力画面が表示される。このため、入力画面を縮小することなく、また、入力キーの配置を変更することなく、入力画面を表示することができる。
【0116】
また、LCD165の表示面中でユーザにより指示された位置をタッチパネル169によって検出し、検出された位置に基づいて、設定項目を選択し、設定値を受け付けるので、LCD165とは別に設けられるハードキーの数を少なくすることができる場合がある。この場合は、操作パネル160の面積を小さくし、LCD165の表示面積を大きくすることができる。
【0117】
また、入力画面は、それに含まれる複数の設定項目のうち設定値を入力するために、ユーザにより選択されている項目情報に対応する設定項目の属性の値を入力するための入力キーのみを表示するようにしてもよい。この場合は、入力画面に含める入力キーの数を少なくすることができ、入力画面のサイズを小さくすることができる。
【0118】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100について説明したが、図10〜図12に示した設定処理をMFP100に実行させる設定方法、またはその設定方法をMFP100を制御するCPU111に実行させるための設定プログラムとして発明を特定することができるのは言うまでもない。
【0119】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0120】
100 MFP、11 設定部、13 設定画面選択部、15 設定画面表示部、17 設定項目選択部、19 項目設定部、31 入力受付部、33 入力画面表示部、35 設定値受付部、41 余白領域配置可否判断部、43 排他領域配置可否判断部、45 不稼動領域配置可否判断部、47 形態変更部、49 位置決定部、51 縮小部、53 配置変更部、61 処理実行部、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 HDD、116 ファクシミリ部、117 外部記憶装置、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、161 表示制御部、163 VRAM、165 LCD、167 入力制御部、169 タッチパネル、170 ハードキー部、171 スタートキー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理を実行する処理実行手段と、
ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、前記処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示する設定画面表示手段と、
前記設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、前記表示された設定画面に重畳して表示する入力画面表示手段と、
前記表示された入力画面に含まれる前記複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、前記設定画面に対して入力された設定値として受け付ける設定値受付手段と、を備え、
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域の配置状態に基づいて、前記表示された設定画面中に前記入力画像を表示する位置を決定する位置決定手段を含む、画像形成装置。
【請求項2】
前記設定画面表示手段は、複数の設定画面のうちから選択された1つを表示し、
前記入力画面は、前記複数の設定画面のうち少なくとも2つの設定画面において共通する画面である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記位置決定手段は、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有する場合、前記余白領域内に前記入力画面を表示する位置を決定する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有しない場合、前記入力画面の表示形態を変更する形態変更手段をさらに含み、
前記位置決定手段は、前記余白領域内に前記形態変更手段により表示形態が変更された後の入力画面を表示する位置を決定する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記形態変更手段は、前記入力画面を縮小する縮小手段を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記形態変更手段は、前記入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する配置変更手段を、含む請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記設定画面は、複数の指示受付領域を含み、
前記入力画面表示手段は、前記複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有しない場合、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域のうち前記入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を前記余白領域に追加した排他領域追加余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する排他領域配置可否判断手段を、さらに含み、
前記形態変更手段は、前記排他領域配置可否判断手段により前記排他領域追加余白領域が前記入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、前記入力画面の形態を変更しない、請求項3〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記設定画面は、複数の指示受付領域を含み、
前記入力画面表示手段は、前記複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有しない場合、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域のうちユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を前記余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する不稼動領域配置可否判断手段を、さらに含み、
前記形態変更手段は、前記不稼動領域配置可否判断手段により前記不稼動領域追加余白領域が前記入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、前記入力画面の形態を変更しない、請求項3〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置で実行される設定方法であって、
ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、前記処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、
前記設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、前記表示された設定画面に重畳して表示するステップと、
前記表示された入力画面に含まれる前記複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、前記設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、を含み、
前記入力画面を表示するステップは、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域の配置状態に基づいて、前記表示された設定画面中に前記入力画像を表示する位置を決定するステップを含む、設定方法。
【請求項10】
処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置を制御するコンピュータで実行される設定プログラムであって、
ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、前記処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、
前記設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、前記表示された設定画面に重畳して表示するステップと、
前記表示された入力画面に含まれる前記複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、前記設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記入力画面を表示するステップは、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域の配置状態に基づいて、前記表示された設定画面中に前記入力画像を表示する位置を決定するステップを含む、設定プログラム。
【請求項1】
処理を実行する処理実行手段と、
ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、前記処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示する設定画面表示手段と、
前記設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、前記表示された設定画面に重畳して表示する入力画面表示手段と、
前記表示された入力画面に含まれる前記複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、前記設定画面に対して入力された設定値として受け付ける設定値受付手段と、を備え、
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域の配置状態に基づいて、前記表示された設定画面中に前記入力画像を表示する位置を決定する位置決定手段を含む、画像形成装置。
【請求項2】
前記設定画面表示手段は、複数の設定画面のうちから選択された1つを表示し、
前記入力画面は、前記複数の設定画面のうち少なくとも2つの設定画面において共通する画面である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記位置決定手段は、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有する場合、前記余白領域内に前記入力画面を表示する位置を決定する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有しない場合、前記入力画面の表示形態を変更する形態変更手段をさらに含み、
前記位置決定手段は、前記余白領域内に前記形態変更手段により表示形態が変更された後の入力画面を表示する位置を決定する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記形態変更手段は、前記入力画面を縮小する縮小手段を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記形態変更手段は、前記入力画面に含まれる複数の入力キーの配置を変更する配置変更手段を、含む請求項4または5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記設定画面は、複数の指示受付領域を含み、
前記入力画面表示手段は、前記複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有しない場合、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域のうち前記入力画面に入力される設定値と同じ設定値を設定するための排他領域を前記余白領域に追加した排他領域追加余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する排他領域配置可否判断手段を、さらに含み、
前記形態変更手段は、前記排他領域配置可否判断手段により前記排他領域追加余白領域が前記入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、前記入力画面の形態を変更しない、請求項3〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記設定画面は、複数の指示受付領域を含み、
前記入力画面表示手段は、前記複数の指示受付領域のうちからユーザにより選択された選択領域に対応する入力画面を表示し、
前記入力画面表示手段は、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域以外の余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有しない場合、前記表示された設定画面中における前記複数の指示受付領域のうちユーザによる指示を受け付けることのない不稼動領域を前記余白領域に追加した不稼動領域追加余白領域が、前記入力画面を表示可能な領域を有するか否かを判断する不稼動領域配置可否判断手段を、さらに含み、
前記形態変更手段は、前記不稼動領域配置可否判断手段により前記不稼動領域追加余白領域が前記入力画面を表示可能な領域を有すると判断する場合、前記入力画面の形態を変更しない、請求項3〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置で実行される設定方法であって、
ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、前記処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、
前記設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、前記表示された設定画面に重畳して表示するステップと、
前記表示された入力画面に含まれる前記複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、前記設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、を含み、
前記入力画面を表示するステップは、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域の配置状態に基づいて、前記表示された設定画面中に前記入力画像を表示する位置を決定するステップを含む、設定方法。
【請求項10】
処理を実行する処理実行手段を備えた画像形成装置を制御するコンピュータで実行される設定プログラムであって、
ユーザによる指示を受け付けるための指示受付領域を含み、前記処理実行手段が処理を実行するための処理条件を定める設定値を設定するための設定画面を表示するステップと、
前記設定画面とは別の画面であって、複数の入力キーを含む入力画面を、前記表示された設定画面に重畳して表示するステップと、
前記表示された入力画面に含まれる前記複数の入力キーのうちユーザにより指示された入力キーにより定まる値を、前記設定画面に対して入力された設定値として受け付けるステップと、を前記コンピュータに実行させ、
前記入力画面を表示するステップは、前記表示された設定画面中における前記指示受付領域の配置状態に基づいて、前記表示された設定画面中に前記入力画像を表示する位置を決定するステップを含む、設定プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−199799(P2012−199799A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62852(P2011−62852)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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