説明

画像形成装置およびプログラム

【課題】印刷画像のプレビュー画像に基づいて行われる印刷の設定条件の入力操作を容易にする。
【解決手段】印刷におけるカラー調整を行うために印刷対象の画像に対して生成されたプレビュー画像を表示する画像形成装置において、プレビュー画像上で指定された点である編集点のプレビュー画像における位置および色に関する情報である編集点情報を記憶する編集点情報記憶部104と、編集点情報記憶部104に記憶された編集点情報における色に関する情報をディスプレイに表示する表示制御部112とを備える。編集点は、プレビュー画像上に表示されると共に、カラー調整データの編集画面にも表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷により画像を出力する前に、画像の確認を行うために、印刷対象の画像(以下、印刷画像)のプレビュー画像(確認用画像)を作成して、表示装置に表示する画像出力装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、表示装置に表示されたプレビュー画像に基づいてユーザが行う設定条件の入力操作を受け付け、印刷対象の画像データに反映させる技術も存在する(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたプリンタは、プレビュー表示キーを介してプレビュー表示の要求を検出すると、表示用画像データ格納領域に格納されている表示用画像データに対して、表示調整処理を実行する。表示調整処理は、表示部に表示される表示画像の色再現特性を印刷部によって出力される印刷画像の色再現特性に一致または近似させるための処理である。したがって、同文献に記載のプリンタは、ユーザの要求に応じて、表示調整処理が施された画像データを用いて、印刷画像と視覚的に一致または近似する表示画像を表示部に表示させることができる。
【0004】
特許文献2に記載された従来技術は、プルーフを目的として、ターゲットである印刷機の出力特性に合わせて色変換された画像を、複写機やプリンタでプリントする場合に、プルーフに先立ち、プルーフ用の調整画像、及びチャート画像について、色変換前後の画像をそれぞれ別ウィンドウとして並列に表示する。これらウィンドウのいずれかにおいて、調整対象となる任意の色範囲を選択し、該選択された色範囲についての調整パラメータを設定し、該調整パラメータに基づいて色変換条件を調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−99240号公報
【特許文献2】特開2003−87591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、印刷画像のプレビュー画像上で指定された編集点の色と、当該編集点の色に対応する印刷基本色毎の濃度値とを表示した場合に、編集点の色のみを表示した場合に比べて、ユーザは、用紙に印刷された印刷画像の色を精度高く推測可能となるとともに、印刷画像のプレビュー画像に基づいて行われる印刷の設定条件の入力操作が容易となる画像形成装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、
印刷における色調整を行うために印刷対象の画像に対して生成された確認用画像上で指定された点である編集点の当該確認用画像における位置および色に関する情報である編集点情報を記憶する編集点情報記憶部と、
前記編集点情報記憶部に記憶された前記編集点情報における色に関する情報を表示装置に表示する表示制御部とを有し、
前記表示制御部は、前記編集点の色と、当該編集点の色に対応する印刷基本色ごとの濃度値とを表示することを特徴とする、画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記確認用画像の色調整に用いられる調整データの編集操作を受け付け、当該調整データを編集する編集部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記編集部により編集された前記調整データに基づき前記編集点情報を変更して表示を行うことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記編集部は、
編集対象の色に関して色調整前の濃度値および色調整後の濃度値の入力を受け付ける受け付け手段と、
入力された濃度値の組を一覧表示する表示手段とを備え、
前記表示手段に表示された濃度値の組のうち、前記編集点に対応する濃度値の組を、他の濃度値の組とは区別して表示することを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記編集部は、
前記調整データを各色の色調整前後の濃度値の関係を表すグラフで表現した色変換曲線図を表示装置に表示し、
前記色変換曲線図上の前記編集点に対応する位置に前記編集点であることを示す標章を描画することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記編集部は、前記色変換曲線図上に描画した前記標章ごとに、当該標章が対応する前記編集点を特定するための識別符号を当該色変換曲線図に表示することを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、
表示装置に表示された前記確認用画像における前記編集点の位置に、当該編集点を表す画像を表示する編集点表示制御部をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、
前記編集点表示制御部は、前記編集点を表す画像として、前記編集点の位置で交差する2本の線で構成された格子線を表示することを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、
前記編集点表示制御部は、前記格子線の2本の線が交差する位置を含む予め設定された領域において当該格子線を構成する2本の線を消去して、当該格子線を表示することを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の画像形成装置である。
請求項9に記載の発明は、
画像形成装置における画像処理を行うコンピュータを、
印刷における色調整を行うために印刷対象の画像に対して生成された確認用画像上に設定される編集点の登録要求を受け付ける手段と、
前記編集点の当該確認用画像における位置および色に関する情報である編集点情報を記憶装置に格納する手段と、
前記記憶装置に格納された前記編集点情報を読み出して当該編集点情報における色に関する情報を表示装置に表示する手段として、
機能させることを特徴とする、プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、印刷画像のプレビュー画像上で指定された編集点の色と、当該編集点の色に対応する印刷基本色毎の濃度値とを表示した場合に、編集点の色のみを表示した場合に比べて、ユーザは、用紙に印刷された場合における印刷画像の色を精度高く推測可能となるとともに、印刷の設定条件の入力操作を容易に行うことが可能となる。
請求項2の発明によれば、調整データが編集された場合にも、編集内容が反映された編集点情報を確認できるため、印刷の設定条件の入力操作を容易に行うことができる。
請求項3の発明によれば、調整データを編集する際に、編集点を容易に確認できるため、本構成を採用しない場合と比較して、さらに印刷の設定条件の入力操作が容易となる。
請求項4の発明によれば、色変換曲線図上で編集点を確認できるため、さらに印刷の設定条件の入力操作が容易となる。
請求項5の発明によれば、複数の編集点を容易に識別できるため、さらに印刷の設定条件の入力操作が容易となる。
請求項6の発明によれば、確認用画像上で編集点の位置を確認できるため、本構成を採用しない場合と比較して、さらに印刷の設定条件の入力操作が容易となる。
請求項7の発明によれば、確認用画像上の編集点の位置を正確に識別できるため、さらに印刷の設定条件の入力操作が容易となる。
請求項8の発明によれば、格子線の交差位置が編集点を隠さないことにより、編集点における確認用画像を正確に確認することができるため、本構成を採用しない場合と比較して、さらに印刷の設定条件の入力操作が容易となる。
請求項9の発明によれば、このプログラムを実行するコンピュータが搭載された画像形成装置において、確認用画像および編集点の色に関する情報を同時に確認することができるため、印刷の設定条件の入力操作を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態の画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本実施形態の制御部の表示制御手段としての機能構成を示す図である。
【図3】本実施形態におけるプレビュー画像の生成処理および表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態の編集点情報リストの構成例を示す図である。
【図5】本実施形態の編集点情報表示画像の構成例を示す図である。
【図6】本実施形態における編集点情報の登録処理および表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態におけるプレビュー画像の例を示す図である。
【図8】本実施形態における編集点指示画像の表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態のカラー調整データの編集画面の構成例を示す図である。
【図10】本実施形態におけるカラー調整カーブ図に編集点のマークを表示させる処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態におけるカラー調整データの更新結果を編集点情報表示画像に反映する処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態の画像形成装置の構成を示す図である。
図1に示す画像形成装置100は、画像形成材(例えばトナー)における各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成部10と、画像形成装置100全体の動作を制御する制御部20と、プレビュー画像や各種の情報を表示する表示装置であるディスプレイ30と、ユーザによる操作を受け付けるための操作部40とを備える。また、特に図示しないが、磁気ディスク装置等の二次記憶装置、ディスプレイ30に表示する画像を生成する際に用いられる表示用メモリ等を備える。この画像形成装置100は、印刷指示装置200から取得する印刷ジョブ(印刷命令)に基づいて印刷対象の画像を作成し、用紙等の媒体に印刷して排出する。
【0011】
制御部20は、印刷指示装置200に接続されており、印刷指示装置200から取得する印刷ジョブを受け付け、文書画像の作成、その他の処理を行って、画像形成部10に送る。また、制御部20は、印刷ジョブを実行する際に、印刷に先立ってプレビュー画像を生成し、生成したプレビュー画像およびその設定条件等の情報をディスプレイ30に表示する。さらに制御部20は、ユーザの操作部40による操作を受け付け、受け付けた操作内容に応じてプレビュー画像を変換して、変換後の設定情報等と共にディスプレイ30に表示する。すなわち、本実施形態の制御部20は、印刷ジョブを実行して画像出力を行うジョブ実行手段として機能すると共に、ディスプレイ30にプレビュー画像等を表示する表示制御手段として機能する。
【0012】
画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応させて、4つの画像形成ユニット11(各色別に11Y、11M、11C、11K)を備える画像形成手段である。また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の各感光体ドラム12にて画像形成された各色のトナー像を多重転写させる対象である用紙(印刷媒体)を搬送する搬送ベルト16、搬送ベルト16を駆動する駆動ロール17、感光体ドラム12のトナー像を用紙に転写させるための転写ロール18、転写後の用紙上の未定着トナー像を加熱・加圧して定着する定着器19を備える。なお、本実施形態では、印刷方式については限定しない。すなわち、図1に示す電子写真方式の他、インクジェット方式、サーマル方式等、種々の方式の印刷手段により本実施形態の画像形成部10を構成し得る。
【0013】
制御部20は、CPU、CPUが実行するプログラムを格納したROM、作業用メモリであるRAM等で実現される。この制御部20は、予めインストールされたプログラムおよび各種設定に基づき、画像形成部10の動作制御等、各種の動作制御を行う。また、制御部20は、印刷指示装置200から印刷ジョブを受け付け、印刷対象の画像を生成し、画像のサイズや配置の変更、補正等、各種の画像処理を行う。さらに、制御部20は、生成した画像をディスプレイ30の表示画面に表示する表示制御、操作部40を介して行われるユーザ操作を受け付けて画像を変換するデータ処理等を行う。
【0014】
ディスプレイ30は、液晶ディスプレイ装置等で実現され、制御部20の制御下で、プレビュー画像や設定条件等の各種の情報を提供するための画像を表示する。本実施形態では、後述するプレビュー画像に基づく設定条件の入力や調整等が行われる場合に、
操作部40は、タッチパネル等のポインティングデバイスやキーボード等で実現され、ユーザが各種の情報を入力したり、ディスプレイ30に表示された画像における所望の位置を指し示したり、選択項目を選択したりする操作を行うために用いられる。操作部40をタッチパネルで構成し、ディスプレイ30の表示画面に重ね、ディスプレイ30に表示される入力画像にしたがって入力操作を行うように構成しても良い。
【0015】
印刷指示装置200は、画像形成装置100による印刷を指示するための印刷ジョブを生成する。この印刷指示装置200は、例えばパーソナル・コンピュータ等のコンピュータにより実現される。印刷指示装置200が生成する印刷ジョブは、印刷対象の画像データと、印刷処理における設定が記述された制御命令(コマンド)とを含む。画像データは、例えばPDL(Page Description Language)を用いて記述され、制御命令は、各種のジョブ制御言語を用いて記述される。
【0016】
<制御部20の表示制御手段としての機能>
図2は、制御部20の表示制御手段としての機能構成を示す図である。
図2に示すように、制御部20は、情報記憶手段として、カラー調整データ記憶部101、描画設定記憶部102、画像データ記憶部103、編集点情報記憶部104を備える。また、制御部20は、ディスプレイ30に画像を表示させるための表示画像生成部111、表示制御部112を備える。また、制御部20は、プレビュー画像上の編集点に関する表示を行うための編集点登録部121、編集点座標取得部122、編集点指示画像生成部123を備える。また、制御部20は、カラー調整(色調整)を行うための色データ取得部131、カラー調整データ取得部132、濃度値計算部133、カラー調整データ編集部134を備える。
【0017】
以上の構成において、カラー調整データ記憶部101、描画設定記憶部102、画像データ記憶部103、編集点情報記憶部104は、例えば、制御部20のRAMや磁気ディスク装置等の記憶手段により実現される。また、表示画像生成部111、表示制御部112、編集点登録部121、編集点座標取得部122、編集点指示画像生成部123、色データ取得部131、カラー調整データ取得部132、濃度値計算部133、カラー調整データ編集部134の各機能は、例えば、制御部20のCPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0018】
カラー調整データ記憶部101は、印刷対象の画像(印刷画像)に対するカラー調整のパターンデータであるカラー調整データを記憶している。印刷対象の画像に関してプレビュー画像を生成しディスプレイ30に表示する場合、ディスプレイ30の色再現特性に合わせてプレビュー画像の色を実際に印刷された画像に合わせるためのカラー調整が行われる。このカラー調整は、デバイスプロファイルとも呼ばれる変換パターンを記録したカラー調整データにしたがって行われる。このカラー調整データは、設定情報による設定の内容に応じて予め用意された数種類のデータが格納されている他、後述する編集処理によって更新される。
【0019】
描画設定記憶部102は、印刷画像の描画に関する設定情報を記憶する。設定情報とは、印刷ジョブの制御命令から得られる印刷処理における設定の情報であり、カラーモードや精細度、描画サイズの指定情報等を含む。この設定情報は、制御部20が印刷指示装置200から印刷ジョブを受け取った際に、受け取った印刷ジョブから抽出され、描画設定記憶部102に格納される。
【0020】
画像データ記憶部103は、印刷ジョブから抽出される印刷対象の画像データを記憶する。この画像データは、制御部20が印刷指示装置200から印刷ジョブを受け取った際に、受け取った印刷ジョブから抽出され、画像データ記憶部103に格納される。
【0021】
編集点情報記憶部104は、編集点情報を登録した編集点情報リスト記憶する。編集点情報とは、カラー調整を行う対象としてプレビュー画像上で指定される点(編集点)に関する情報であり、座標値、カラー調整前後の各色(画像形成材に基づく色版ごと)の濃度値等を含む。この編集点情報は、ユーザによる指定操作を受け付けて取得され、編集点ごとに編集点情報リストに登録されて編集点情報記憶部104に格納される。
【0022】
表示画像生成部111は、カラー調整データ記憶部101に記憶されているカラー調整データ、描画設定記憶部102に記憶された設定情報、画像データ記憶部103に記憶された画像データに基づいてプレビュー画像を生成する。
【0023】
表示制御部112は、表示画像生成部111により生成されたプレビュー画像をディスプレイ30に表示させる。また、表示制御部112は、編集点情報をディスプレイ30に表示したり、ディスプレイ30の表示画面上で編集点をプレビュー画像に重ねて表示したりするための表示制御を行う。すなわち、表示制御部112は、プレビュー画像の表示制御手段として機能すると共に、編集点の表示制御手段としても機能する。さらに表示制御部112は、後述の編集点情報表示画像やカラー調整データの編集画面の表示手段としても機能する。
【0024】
図3は、表示画像生成部111および表示制御部112によるプレビュー画像の生成処理および表示処理の手順を示すフローチャートである。
図3に示すように、表示画像生成部111は、まず描画設定記憶部102から設定情報を取得する(ステップ301)。そして、画像データ記憶部103から画像データを取得し、表示用メモリ上に展開(ラスタライズ)する(ステップ302)。
【0025】
次に、表示画像生成部111は、カラー調整データ記憶部101からステップ301で取得した設定情報に対応するカラー調整データを取得し(ステップ303)、ステップ302で表示用メモリ上に展開された画像に対し、ステップ303で取得したカラー調整データを適用してカラー調整を行う(ステップ304)。この後、表示制御部112が、ステップ304で表示画像生成部111によりカラー調整された画像を表示用メモリから読み出してディスプレイ30に表示させる(ステップ305)。
【0026】
編集点登録部121は、ユーザにより指定された編集点を編集点情報記憶部104に格納された編集点情報リストに登録する。そして、編集点登録部121は、編集点情報リストに登録された編集点のプレビュー画像における情報(編集点情報)を取得し、編集点情報リストに記録する。編集点情報リストの具体的な構成および編集点の登録処理については後述する。
【0027】
編集点座標取得部122は、編集点指示画像生成部123および色データ取得部131からの要求に応じて、編集点情報記憶部104に格納された編集点情報リストから編集点の座標を取得する。
【0028】
編集点指示画像生成部123は、編集点座標取得部122により取得された座標に基づき、その座標に位置する編集点を指示する画像(編集点指示画像)を生成する。生成された編集点指示画像は、プレビュー画像における対応する編集点を指示するように、表示制御部112によりディスプレイ30のプレビュー画像上に表示される。編集点指示画像の具体的な構成および表示処理については後述する。
【0029】
色データ取得部131は、画像データ記憶部103に格納されている画像から、編集点座標取得部122により取得された座標の位置(編集点)の画素の色に関するデータ(色データ)を取得する。
【0030】
カラー調整データ取得部132は、濃度値計算部133からの要求に応じて、カラー調整データ記憶部101に格納されているカラー調整データのうち、この要求において指定された位置(編集点)のデータを取得する。
【0031】
濃度値計算部133は、色データ取得部131により取得された色データに基づき、編集点における各色の濃度値を計算する。また、濃度値計算部133は、カラー調整データ取得部132により取得されたカラー調整データに基づき、計算した濃度値を変更する。
【0032】
カラー調整データ編集部134は、濃度値計算部133により計算された濃度値に基づいて、対応する編集点のカラー調整データを編集する。編集されたカラー調整データは、表示制御部112に送られ、編集点情報に付加される。また、編集されたカラー調整データは、カラー調整データ記憶部101に送られ、カラー調整データに反映される。
【0033】
<編集点情報リストおよび編集点情報表示画像>
図4は、編集点情報リストの構成例を示す図である。
図4に示す例では、編集点情報リストは、登録した編集点ごとに登録番号(識別番号)1〜Nが付され、各編集点に関して、座標値(X座標、Y座標)、カラー調整前とカラー調整後の各色の濃度値(C版、M版、Y版、K版)、編集点の位置における画像の属性(「文字」または「画像」)の各情報が登録されている。
【0034】
例えば、1番の編集点は、座標値(X,Y)が(10,22)であり、カラー調整前の濃度値がC=46%、M=22%、Y=85%、K=10%であり、カラー調整後の濃度値がC=58%、M=32%、Y=90%、K=7%であり、属性は「画像」である。ここで、カラー調整においては、印刷対象が一般的な画像である場合と文字である場合とで異なるパターンデータ(カラー調整データ)を用いる場合があるため、編集点の属性として、当該編集点の位置が画像か文字かの別を示す情報が登録されている。なお、この属性の情報は、例えば印刷ジョブから抽出された設定情報から得られる。また、図示していないが、印刷対象の画像が複数ページにわたる場合は、ページを識別するための識別情報(ページ番号等)を登録しても良い。
【0035】
図5は、編集点情報表示画像の構成例を示す図である。
編集点情報表示画像は、プレビュー画像に対して図3のステップ304で行われたカラー調整の内容を、編集点情報リストに登録された編集点における色データによって提示するための画像である。本実施形態では、この編集点情報表示画像は、プレビュー画像と共にディスプレイ30の表示画面に表示される。この編集点情報表示画像により、編集点情報リストに登録された各編集点に関して、カラー調整の内容(どの色の濃度値がどれだけ変更されたか)を定量的に表す情報が提供される。
【0036】
図5に示す例では、編集点情報表示画像には、各編集点の印刷基本色ごとにカラー調整前とカラー調整後(図では適用前、適用後と記載)の濃度値が表示されている。例えば、1番の編集点に関して、カラー調整前の濃度値としてシアン=46%、マゼンタ=22%、イエロー=85%、ブラック=10%、カラー調整後の濃度値としてシアン=58%、マゼンタ=32%、イエロー=90%、ブラック=7%が表示されている。
なお、印刷基本色は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に限定されるものではなく、5色や6色、または、特色が加えられたものでも良い。
【0037】
図6は、表示制御部112、編集点登録部121、色データ取得部131および濃度値計算部133による編集点情報の登録処理および表示処理の手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず制御部20が、ユーザが操作部40を操作して入力した要求を受け付けると(ステップ601)、その要求が編集点の追加要求か否かを判断する(ステップ602)。編集点追加要求でなければ、本処理の対象ではないので終了する。
【0038】
受け付けた要求が編集点追加要求である場合、次に編集点登録部121が、ディスプレイ30の表示画面上でポインタが指示する位置の座標を取得する(ステップ603)。制御部20は、ディスプレイ30の表示画面に、ユーザが所望の位置を指定するためのポインタを表示する機能を有する。したがって、制御部20のポインタ表示制御機能によってポインタが指示する位置の座標の情報を得られる。なお、画面上のポインタを操作するためのデバイスとしては、マウス、トラックボール、タッチパネル等を用いて良い。例えば、ディスプレイ30の表示画面に重ねて設けられたタッチパネルを用い、ユーザが指等で直接指し示した画面上の点をポインタで指示し、その点の座標を得るようにしても良い。
【0039】
次に、編集点登録部121は、ステップ603で得られた座標を、ディスプレイ30に表示されているプレビュー画像上の座標に変換する(ステップ604)。そして、編集点登録部121は、ステップ604で変換した座標が編集点情報記憶部104の編集点情報リストに登録されているか否かを調べる(ステップ605)。すでに登録されている場合は、新たに指定された編集点を登録する必要が無いので、処理を終了する。
【0040】
ステップ604で変換した座標が編集点情報リストに登録されていない場合、編集点登録部121は、編集点情報リストにおける最後の登録番号Nの値を1加算する(ステップ606)。これにより、新たな登録番号Nのエントリが編集点情報リストに追加される。そして、編集点登録部121は、新たなN番のエントリにステップ604で得られた座標を登録する(ステップ607)。
【0041】
次に、色データ取得部131が、表示用メモリ上に展開されているプレビュー画像のデータから、ステップ607で登録されたN番の座標に対応する位置(編集点)の画素の色データを取得する(ステップ608)。そして、濃度値計算部133が、ステップ608で取得された色データから、その位置(編集点)における各色の濃度値を計算し、N番のエントリに登録する(ステップ609)。
【0042】
この後、表示制御部112は、ディスプレイ30に表示されている編集点情報表示画像にN番の新たな編集点の項目を追加し(ステップ610)、編集点情報リストに登録されているN番の編集点情報を表示する(ステップ611)。
【0043】
<編集点の表示>
次に、プレビュー画像上での編集点の表示処理について説明する。
本実施形態では、ユーザの要求に応じて、編集点情報リストに登録されている編集点をプレビュー画像上に表示する。つまり、編集点の色が表示される。
この編集点の表示のための画像を編集点指示画像と呼ぶことにする。以下、編集点指示画像の構成例および編集点指示画像の表示処理について説明する。
【0044】
図7は、ディスプレイ30に表示されたプレビュー画像の例を示す図である。
図7(b)は、図7(a)のプレビュー画像の一部を拡大表示したプレビュー画像の例を示す図である。図7(a)(b)の各プレビュー画像には、編集点指示画像が表示されている。また、図7(a)においては、図5に示した編集点情報表示画像における1番の編集点に関する編集点指示画像が太線701で、2番の編集点に関する編集点指示画像が細線702で示されている。
【0045】
図7(a)(b)に示す本実施形態の編集点指示画像は、編集点の座標上で交差する格子線として表示される。具体的には、この格子線は、編集点のX座標に等しいX座標を有しY軸に平行な直線と、編集点のY座標に等しいY座標を有しX軸に平行な直線とで構成される。また、2本の格子線が交差する位置、すなわち編集点の位置を含む一定の範囲で格子線が消去される。この格子線の消去される領域を消去領域と呼ぶ。図7(b)では、消去領域703を破線で示している。消去領域703を設けたことにより、編集点指示画像が重なることでプレビュー画像自体の編集点の部分が見えなくなってしまうことを回避している。
【0046】
また、プレビュー画像が拡大されると画像の解像度が低下するため、消去領域のサイズを大きくすることによって、編集点の周辺が視認されるようにする。すなわち、本実施形態では、プレビュー画像の表示倍率に応じて消去領域のサイズを変更する。プレビュー画像の表示倍率と消去領域のサイズとの関係は、適当に定め得る。具体的な設定方法としては、例えば、予め適当な関係式を用意しておき、表示倍率の情報に基づいて消去領域のサイズを動的に計算しても良いし、予めプレビュー画像の表示倍率と消去領域のサイズとを対応付けたテーブルを用意しておき、消去領域を設定する際に参照しても良い。
【0047】
図8は、表示制御部112、編集点座標取得部122および編集点指示画像生成部123による編集点指示画像の表示処理の手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、まず制御部20が、ユーザが操作部40を操作して入力した要求を受け付けると(ステップ801)、その要求が編集点の表示要求か否かを判断する(ステップ802)。編集点表示要求でなければ、本処理の対象ではないので終了する。
【0048】
受け付けた要求が編集点表示要求である場合、次に編集点座標取得部122が、受け付けた編集点表示要求により指定される表示対象の編集点の登録番号nを取得する(ステップ803)。そして、取得した登録番号nが編集点情報リストに存在しているか(nが1〜Nに含まれるか)を判断する(ステップ804)。登録番号nが編集点情報リストに存在しない場合は、その編集点を表示できない(その編集点が存在しない)ので、処理を終了する。
【0049】
登録番号nが編集点情報リストに存在する場合、次に編集点座標取得部122は、編集点情報リストからn番の編集点の座標値を取得する(ステップ805)。取得された座標値は編集点指示画像生成部123に送られる。
【0050】
編集点指示画像生成部123は、ディスプレイ30に表示されているプレビュー画像の表示倍率Zと表示されている領域IAとを取得し(ステップ806)、n番の編集点(編集点n)が領域IAに含まれているか否かを判断する(ステップ807)。領域IAは、表示倍率Zに応じて、プレビュー画像全体に対応する場合もあるし、プレビュー画像の一部である場合もある。これらの情報は、表示画像生成部111から得られる。また、領域IAの範囲は、プレビュー画像上の座標値の範囲によって特定される。したがって、n番の編集点の座標値を(Xn,Yn)とし、領域IAの範囲をX座標X1〜X2、Y座標Y1〜Y2とすると、ステップ807では、XnがX1〜X2に含まれ、YnがY1〜Y2に含まれるか否かを判断することとなる。
【0051】
n番の編集点が領域IAに存在していない場合、現在のプレビュー画像の表示において、この編集点は表示されないので、処理を終了する。例えば、図7(a)と図7(b)とを比較すると、図7(a)で表示されている2番の編集点は、図7(b)の表示領域IAには存在しないので、図7(b)では表示されていない。
【0052】
n番の編集点が領域IAに存在する場合、次に編集点指示画像生成部123が、表示倍率Zに応じて消去領域を計算し(ステップ808)、消去領域の部分が消去された格子線で構成される編集点指示画像を生成する。そして、表示制御部112が、編集点指示画像生成部123により生成された編集点指示画像をプレビュー画像上に重ねて描画する(ステップ809)。
【0053】
<カラー調整>
次に、本実施形態におけるプレビュー画像のカラー調整について説明する。
図3に示したように、表示画像生成部111は、プレビュー画像を生成する際に、表示用メモリに展開された印刷画像の画像データに対してカラー調整データを適用し、カラー調整を行う。したがって、ディスプレイ30に表示されたプレビュー画像は、設定情報に基づいて選択されたカラー調整データを用いてカラー調整された画像である。しかし、より適切なカラー調整を行うために、予め用意されたカラー調整データをそのまま用いるのではなく、編集して(すなわちカラー調整データ自体を調整して)用いる必要がある場合がある。
【0054】
図9は、カラー調整データの編集画面の構成例を示す図である。
本実施形態の編集画面は、図9に示すように、現在のカラー調整データの内容を示すカラー調整カーブ図910と、カラー調整データに対する編集操作を受け付けるための編集操作部920とを備える。この編集画面は、カラー調整データ編集部134により生成され、カラー調整データの編集を行う動作モードにおいて、表示制御部112によりディスプレイ30に表示される。編集操作部920に対して行われた編集操作は、カラー調整データ編集部134により受け付けられ、編集操作に応じたカラー調整データの更新処理が行われる。
【0055】
カラー調整カーブ図910は、各色におけるカラー調整前後の濃度値の関係をグラフで表した図である。図9に示す例では、カラー調整カーブ図910の横軸にカラー調整前の濃度値が設定され、縦軸にカラー調整後の濃度値が設定されている。また、カラー調整カーブ図910に描画された曲線は、各色のカラー調整カーブ(色変換曲線)であり、カラー調整前の濃度値が何パーセントの場合にカラー調整後の濃度値が何パーセントになるかを連続的に示している。また図9において、実線はシアンのカラー調整カーブ、点線はマゼンタのカラー調整カーブ、二点鎖線はイエローのカラー調整カーブ、一点鎖線はブラックのカラー調整カーブを示す。
【0056】
また、カラー調整カーブ図910には、編集点を示すマーク(標章)が描画される。図9に示す例では、シアンのカラー調整カーブに関して、編集点情報リストにおける1番の編集点と2番の編集点を示すマーク(丸印(○))が描画されている。編集点のマークには、何れの編集点を表すマークかを識別することができるように、識別情報(識別符号)が表示される。図9に示す例では、識別情報として編集点情報リストにおける登録番号が用いられ、対応する編集点の近傍に表示されているが、図示の構成には限定されない。例えば、編集点を示す丸印の中に登録番号を表示しても良い。
【0057】
編集操作部920は、編集操作としてカラー調整前の濃度値とカラー調整後の濃度値とを入力するための入力手段の一例としての入力フォーム921と、編集操作が行われたカラー調整データの値(以下、操作値)の表示手段の一例としての操作値一覧表922とを備える。図9に示す例では、入力フォーム921のカラー調整前濃度値(図では「IN」と表記)に「46(%)」、カラー調整後濃度値(図では「OUT」と表記)に「57(%)」と入力されている。また、操作値一覧表922には、カラー調整前濃度値が「0.0」、「23.0」、「46.0」、「56.6」、「81.3」、「100.0」である各カラー調整データに対する操作値が記載されている。
【0058】
ユーザは、操作部40を操作して、入力フォーム921に操作値としてカラー調整前とカラー調整後の濃度値を入力し、確定させる。すると、カラー調整データが入力された操作値に示す関係となるように変更される。このとき、編集操作によって変更された濃度値の関係に応じて、カラー調整カーブが滑らかな曲線となるように、予め設定されたプログラムにしたがって、カラー調整データ全体が自動的に更新される。
【0059】
また、操作値一覧表922において、カラー調整前の濃度値がいずれかの編集点におけるカラー調整前の濃度値に対応する場合、操作値が強調表示され、対応する編集点の識別情報(例えば編集点情報リストにおける登録番号)が表示される。図9に示す例では、カラー調整カーブ図910にも示されている1番と2番の編集点に対応する操作値が強調表示されている。また、図9において、入力フォーム921のカラー調整前の濃度値(IN)は46(%)である。したがって、同図は1番の編集点におけるカラー調整後の濃度値を58%から57%に変更する編集操作が行われた状態を示している。
【0060】
以上のようにしてカラー調整データの編集操作が行われると、カラー調整データ編集部134により、カラー調整データ記憶部101に格納されているカラー調整データが編集後の内容に更新される。また、編集後のカラー調整データは、表示制御部112に送られ、編集点情報記憶部104に記憶されている編集点情報リストおよびディスプレイ30に表示されている編集点情報表示画像に反映される。なお、上記の構成例では、編集操作部920の入力フォーム921に操作値を入力することによってカラー調整データの編集を行うこととしたが、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)を用意し、カラー調整カーブをポインティングデバイスでドラッグすることによってカラー調整データの編集を行っても良い。
【0061】
図10は、カラー調整カーブ図910に編集点のマーク(編集点マーク)を表示させる処理の手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、まず制御部20が、ユーザが操作部40を操作して入力した要求を受け付けると(ステップ1001)、その要求が編集点マークの表示の要求か否かを判断する(ステップ1002)。編集点マーク表示要求でなければ、本処理の対象ではないので終了する。
【0062】
受け付けた要求が編集点マーク表示要求である場合、次に表示制御部112が、この編集点マーク表示要求から表示対象の編集点の登録番号m(1≦m≦N)を取得する(ステップ1003)。そして、編集点情報リストからm番の編集点のカラー調整前の濃度値Sを取得する(ステップ1004)。また、表示制御部112は、カラー調整データ編集部134から編集中のカラー調整データを取得する(ステップ1005)。
【0063】
この後、表示制御部112は、取得したカラー調整データに基づくカラー調整カーブにおいて、カラー調整前の濃度値がステップ1004で取得した濃度値Sに対応する位置を特定する(ステップ1006)。そして、ディスプレイ30に表示したカラー調整カーブ図910におけるステップ1006で特定した位置に、編集点マークを表示し、その近傍に識別符号として登録番号mを表示する(ステップ1007)。
【0064】
図11は、カラー調整データの更新結果を編集点情報表示画像に反映する処理の手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、表示制御部112は、まず編集点情報リストに1個以上の編集点が登録されているか否かを判断する(ステップ1101)。編集点情報リストに編集点が登録されていなければ、表示対象が存在しないので、処理を終了する。
【0065】
編集点情報リストに1個以上の編集点が登録されている場合、次に表示制御部112は、カラー調整データ編集部134から、更新されたカラー調整データを取得する(ステップ1102)。そして、編集点情報リストに登録された編集点の数(登録数)を表すパラメータMと、編集点情報表示画像において未更新の編集点の数を表すパラメータNとを設定し、N=Mとする(ステップ1103)。
【0066】
次に、表示制御部112は、M=0か否かを判断し(ステップ1104)、M=0でなければ、編集点情報リストからM番の編集点の濃度値を取得し、取得した濃度値にステップ1102で取得したカラー調整データを適用して、編集点情報リストを更新する(ステップ1105)。そして、パラメータMの値を1減算し(ステップ1106)、再びM=0か否かを判断する(ステップ1104)。
【0067】
M=0となったならば、次に表示制御部112は、N=0か否かを判断し(ステップ1107)、N=0でなければ、ディスプレイ30に表示されている編集点情報表示画像においてN番の編集点の濃度値の表示を、ステップ1105の更新結果にしたがって更新する(ステップ1108)。そして、パラメータNの値を1減算し(ステップ1109)、再びN=0か否かを判断する(ステップ1107)。N=0となったならば、全ての編集点に対して更新が行われたので、処理を終了する。
【0068】
以上、本実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。例えば、上記実施形態では、プレビュー画像、編集点情報表示画像、カラー調整データの編集画面を、同一のディスプレイ30の表示画面に表示することとしたが、別個に設けられた表示手段により表示しても良い。また、編集点情報リストや編集点情報表示画像の構成は、各編集点における濃度値等の情報が対応付けて登録され、記載されていれば良く、上記実施形態に記載した構成に限定されない。その他、上記実施形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
10…画像形成部、20…制御部、30…ディスプレイ、40…操作部、100…画像形成装置、101…カラー調整データ記憶部、102…描画設定記憶部、103…画像データ記憶部、104…編集点情報記憶部、111…表示画像生成部、112…表示制御部、121…編集点登録部、122…編集点座標取得部、123…編集点指示画像生成部、131…色データ取得部、132…カラー調整データ取得部、133…濃度値計算部、134…カラー調整データ編集部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷における色調整を行うために印刷対象の画像に対して生成された確認用画像上で指定された点である編集点の当該確認用画像における位置および色に関する情報である編集点情報を記憶する編集点情報記憶部と、
前記編集点情報記憶部に記憶された前記編集点情報における色に関する情報を表示装置に表示する表示制御部とを有し、
前記表示制御部は、前記編集点の色と、当該編集点の色に対応する印刷基本色ごとの濃度値とを表示することを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記確認用画像の色調整に用いられる調整データの編集操作を受け付け、当該調整データを編集する編集部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記編集部により編集された前記調整データに基づき前記編集点情報を変更して表示を行うことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記編集部は、
編集対象の色に関して色調整前の濃度値および色調整後の濃度値の入力を受け付ける受け付け手段と、
入力された濃度値の組を一覧表示する表示手段とを備え、
前記表示手段に表示された濃度値の組のうち、前記編集点に対応する濃度値の組を、他の濃度値の組とは区別して表示することを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記編集部は、
前記調整データを各色の色調整前後の濃度値の関係を表すグラフで表現した色変換曲線図を表示装置に表示し、
前記色変換曲線図上の前記編集点に対応する位置に前記編集点であることを示す標章を描画することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記編集部は、前記色変換曲線図上に描画した前記標章ごとに、当該標章が対応する前記編集点を特定するための識別符号を当該色変換曲線図に表示することを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
表示装置に表示された前記確認用画像における前記編集点の位置に、当該編集点を表す画像を表示する編集点表示制御部をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記編集点表示制御部は、前記編集点を表す画像として、前記編集点の位置で交差する2本の線で構成された格子線を表示することを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記編集点表示制御部は、前記格子線の2本の線が交差する位置を含む予め設定された領域において当該格子線を構成する2本の線を消去して、当該格子線を表示することを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置における画像処理を行うコンピュータを、
印刷における色調整を行うために印刷対象の画像に対して生成された確認用画像上に設定される編集点の登録要求を受け付ける手段と、
前記編集点の当該確認用画像における位置および色に関する情報である編集点情報を記憶装置に格納する手段と、
前記記憶装置に格納された前記編集点情報を読み出して当該編集点情報における色に関する情報を表示装置に表示するとともに、前記編集点の色と、当該編集点の色に対応する印刷基本色ごとの濃度値とを表示する手段として、
機能させることを特徴とする、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−62921(P2011−62921A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215793(P2009−215793)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】