説明

画像形成装置及びそれに装着されるトナー補給ユニット

【課題】簡単かつ安価な構成で、非純正のトナー補給容器の使用を防止でき、使用済みトナー補給容器の再生品の不正使用を防止でき、また、純正のトナー補給容器に対するトナーの不正な継足しを防止する。
【解決手段】装置本体11とトナー補給ユニット9のシリアルEEPROM25とがインターフェイス部26,36を介して電気的に接続される。ここで、制御部30は、データ記憶部25のデータを更新するデータ書込み部31、データ記憶部25のデータを読み込むデータ読込み部32、読み込んだデータが同一であるか否かを判定する判定部33、装置本体11を制御する本体制御部34を備える。インターフェイス部36,26は、制御部30のマイクロコンピュータがシリアルバスを介してシリアルEEPROM25とデータを送受できるようにする回路である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー補給ユニットの不正使用防止機能を有する画像形成装置及びそれに装着されるトナー補給ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の部品をユニット化し、画像形成装置に対して簡単に着脱可能としたトナー補給容器が広く使用されている。通常、このようなユニット化されたトナー補給容器(トナー補給ユニット)は、画像形成装置の製造者が製造した純正品が使用者に販売され、使用される。しかし、第三者が、画像形成装置の製造者の許諾を得ずに、模倣品である非純正のトナーを入れた非純正のトナー補給容器、または、使用済みの純正のトナー補給容器に非純正のトナーを入れた不正な再生品を製造し販売することがある。これらの非純正のトナーは、画像形成装置の製造者によって品質が確認されたものではない。画像形成装置に非純正のトナーが使用された場合、画像形成装置の製造者としては、そのトナーを用いて出力された画像の品質が保証できない。そればかりでなく、非純正のトナーが原因で画像形成装置に予期しない不具合が生じるおそれがある。非純正のトナーが原因で画像形成装置に不具合が生じた場合、製造者としては画像形成装置の正常動作を保証することができず、結果的に使用者が不利益を被ることにもなりかねない。そこで、このような非純正のトナーの使用を未然に防止する手法がいくつか提案されている。
【0003】
例えば、トナー補給容器に搭載の記憶素子内の暗証番号(製造時にトナー補給容器識別番号(以下IDという)から演算し、前記記憶素子に記憶)と、画像形成装置本体でIDから求めた暗証番号を照合することにより、非純正のトナー補給容器の不正使用を防止すものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、装置本体に使用済みのIDを複数記憶しておき、使用済みIDを記憶した記憶素子を有するトナー補給容器(再生品)が本体に装着されたら、不正なトナー補給容器と判断して画像形成装置本体を停止する。
【0004】
また、トナー補給容器に搭載の記憶素子のランダムなアドレス(キルゾーンロケーション)に任意の暗証番号(セキュリティ番号)を画像形成装置本体の制御装置が書き込み、さらに画像形成装置本体の記憶素子にも前記暗証番号を記憶させるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これによれば、定期的に(例えば15000回の印刷後に)トナー補給容器搭載の記憶素子内の暗証番号と画像形成装置本体の記憶素子の暗証番号を前期制御装置が確認し、一致すれば正当なトナー補給容器と認識し、次に暗証番号を変更し、変更した暗証番号を本体の記憶素子に記憶させ、トナー補給容器の記憶素子内のアドレスを変更して前記変更した暗証番号を記憶させる。そして、暗証番号を記憶させるアドレス及び暗証番号を定期的に変更することにより、非純正のトナー補給容器の不正使用を防止する。
【0005】
さらにまた、トナー補給容器に搭載の非接触記憶素子内データ領域の複数の乱数から演算した暗号化データと、元の乱数との整合性を確認し、不正なトナー補給容器の使用を排除するものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。これによれば、トナー補給容器に搭載の非接触記憶素子内のトナー残量データと、トナー残量検知機構が示すトナー残量との整合性を確認し、後者が前者よりも著しく少ない場合は、不正なトナー継足しが行われたと判断する。
【0006】
あるいは、トナー補給容器に搭載の記憶素子内の暗証番号(IDからトナー補給容器に搭載の記憶素子内のCPUで演算し、外部からアクセスができない記憶領域に記憶させる)と、本体でIDから演算して求めた暗証番号を照合し、一致すれば正当なトナー補給容器と認識し、トナー補給容器に搭載の記憶素子内の外部からのアクセスができない記憶領域内の印字枚数を前記CPUが変更するものが提案されている(例えば、特許文献4参照)。これによれば、トナー補給容器の記憶素子の、外部からアクセスができない記憶領域に暗証番号と印字枚数を記憶させる為、それらのデータの改竄が不可能であり、残存印刷可能枚数しか印刷できず、不正なトナー補給容器の使用、使用済みトナー補給容器の不正使用防止、及び不正なトナー継足し防止が可能である。
【特許文献1】特開平3−220572号公報
【特許文献2】特開2002−287582号公報
【特許文献3】特開2004−93693号公報
【特許文献4】特開2004−126390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のように非純正のトナーの使用を未然に防止する種々の手法が提案されているが、それぞれに一長一短がある。例えば、特許文献1に係るものは、非純正のトナー補給容器の使用防止はできるが、他の画像形成装置で使用されたトナー補給容器のIDは記憶されていない。この為、完全に再生品の使用が防止できない。また、トナー補給容器に搭載の記憶素子内の印字枚数の不正な操作に関しては対策が示されていない。この為、前記記憶素子内の印字枚数を改竄することにより、純正のトナー補給容器に対して不正なトナー継足しが可能である。
【0008】
また、特許文献2に係るものは、非純正のトナー補給容器の使用防止及び使用済みトナー補給容器の不正な再生品の使用防止は可能だが、トナー補給容器に搭載の記憶素子内の印字枚数の不正な操作に関しては対策が示されていない。この為、暗証番号の定期的な変更周期内であれば、前記記憶素子内の印字枚数を改竄することにより、純正のトナー補給容器に対して不正なトナー継足しが可能である。
【0009】
特許文献3に係るものは、非純正のトナー補給容器の使用防止はできるが、画像形成装置本体の記憶素子とトナー補給容器の記憶素子に共通の暗証番号及び印字枚数を記憶させていない。従って、トナー補給容器が新品時(満杯時)の記憶素子内の印字枚数(カウンタデータ)を読み出し、満杯時の印字枚数に書き換える場合に対応するには、コストの掛かるトナー残量検知機構を設ける必要がある。
【0010】
また、特許文献4に係るものは、内部での演算の為のCPUを有し、外部からアクセスができない記憶領域を有する複雑で高価な構成の記憶素子が必要である。
【0011】
高価なトナー残量検知機構や複雑で高価な構成の記憶素子を必要とせず、市販の不揮発性記憶素子等を用いた簡単かつ安価な構成で、非純正のトナー補給容器の使用防止、使用済みトナー補給容器の不正な再生品の使用防止及び純正のトナー補給容器に対しての不正なトナーの継足しを防止できる手法がさらに望まれている。
【0012】
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、簡単かつ安価な構成で、非純正のトナー補給容器の使用を防止でき、使用済みトナー補給容器の再生品の不正使用を防止でき、また、純正のトナー補給容器に対するトナーの不正な継足しを防止することのできる画像形成装置及びそれに装着されるトナー補給ユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、画像を用紙に形成する装置本体と、該装置本体に着脱可能で前記装置本体にトナーを補給するトナー補給ユニットとから構成される画像形成装置であって、
前記トナー補給ユニットは、補給用のトナーを収容する収容部と、前記トナーの累積使用量データを記憶するデータ記憶部とを備え、
前記装置本体は、前記データ記憶部の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込むデータ書込み部と、前記データ記憶部に書き込まれたデータを読み出すデータ読出部と、前記データ読出部により読み込んだ前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定する判定部と、該判定部の判定結果に基づいて装置本体の動作を制御する本体制御部とを備え、
前記判定部により(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容全てが同一でないと判定された場合、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一であり、且つ前記(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容と他のN箇所以下の記憶領域の記憶内容が異なると判定されたときには、前記データ書込み部が、前記N箇所以下の記憶内容を前記(N+1)箇所以上の記憶内容と同一の記憶内容に書き換え、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一でないと判定されたときには、前記本体制御部が装置本体の動作を停止することを特徴とするものである。
【0014】
前記データ記憶部は、書き換え可能な不揮発性記憶素子からなり、前記データ書込み部は、定期的に累積使用量データを更新し、該更新データを用いて、前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域をそれぞれ同一のデータに書き換えることを特徴とする。
【0015】
前記判定部は、前記累積使用量を予め定められた累積使用量の上限値とさらに比較し、前記上限値に達したときにトナー補給ユニットが寿命に達したと判定することを特徴とする。
【0016】
トナー補給ユニットが寿命に達したと前記判定部に判定された場合、前記データ書込み部は、前記累積使用量を、前記データ書込み部が乱数として生成した値に書き換えることを特徴とする。
【0017】
前記データ書込み部は、複数種類のトナーの累積使用量データを前記データ記憶部のそれぞれ(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込み、
前記判定部は、前記データ記憶部のそれぞれ(2N+1)箇所の記憶領域における複数種類のトナーの累積使用量データが全て同一かどうか判定することを特徴とする。
【0018】
前記累積使用量は、累積画素数、累積印字枚数、累積使用時間、累積トナー補給時間のいずれか一つ又は二つ以上であることを特徴とする。
【0019】
前記装置本体は、ユーザーに警告を報知する報知部をさらに含み、前記本体制御部は、前記判定部により前記データ記憶部の(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容が個々に異なると判定された場合、または、トナー補給ユニットが寿命に達したと判定された場合、トナー補給ユニットの交換を促す警告を前記報知部に報知させることを特徴とする。
【0020】
前記トナー補給ユニットは、現像部と一体で前記装置本体に着脱されるようにユニット化されてなることを特徴とする。
【0021】
前記トナー補給ユニットは、感光体と一体で前記本体に着脱されるようにユニット化されてなることを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、画像を用紙に形成する装置本体に着脱可能で、該装置本体にトナーを補給するトナー補給ユニットであって、
補給用のトナーを収容する収容部と、前記トナーの累積使用量データを記憶するデータ記憶部とを備え、
前記装置本体により、前記データ記憶部の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込まれ、前記装置本体に、読み出した前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定させて、
前記(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容全てが同一でないと判定された場合、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一であり、前記(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容と他のN箇所以下の記憶領域の記憶内容が異なると判定されたときは、前記装置本体により、前記N箇所以下の記憶内容を前記(N+1)箇所以上の記憶内容と同一の記憶内容に書き換えられ、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一でないと判定されたときは、前記装置本体の動作を停止させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
この発明は、トナー補給ユニットにおけるトナー補給ユニットの識別データを記憶するデータ記憶部を備え、前記データ記憶部の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域全てに同一の累積使用量を書込み、印字等の処理後に前記データ記憶部の(2N+1)箇所(例えば5箇所)の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定する判定部を有し、前記(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容全てが同一でないと判定された場合、(N+1)箇所以上(例えば3箇所)の記憶内容が同一の場合は、前記記憶更新部により、前記他のN箇所(例えば2箇所)以下の記憶内容を元のデータである確率が高い、前記(N+1)箇所(例えば3箇所)以上の記憶内容と同一の記憶内容に書き換え、また、(N+1)箇所以上(過半数:例えば3箇所)の記憶領域の記憶内容が全て異なる場合は装置本体の動作を停止するので、簡単かつ安価な構成で、非純正のトナー補給ユニットの使用を防止できる。あるいは、使用済みトナー補給ユニットの再生品の不正使用を防止する手法を提供することができる。さらには、純正のトナー補給ユニットに対するトナーの不正な継足しを防止することができる。
【0024】
また、本発明は、さらに、ユーザーに警告を報知する報知部をさらに含み、データ記憶部の(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容が個々に異なる場合、または、トナー補給ユニットが寿命に達したと判定されたとき、トナー補給ユニットの交換を促す警告を報知部に報知させるため、簡単かつ安価な構成で、非純正のトナー補給ユニットの使用を防止できる。あるいは、使用済みトナー補給ユニットの再生品の不正使用を防止する手法を提供することができる。
【0025】
非純正のトナー補給ユニットが使用される場合、そのトナー補給ユニットのデータ記憶部にはトナーの累積使用量データが書き込まれる。また、正しいトナー補給ユニット(純正のトナー補給ユニット)が不正に再生使用されたものや、純正のトナー補給ユニットに非純正品のトナーを不正に継足し充填されたものの多くはトナーの累積使用量データの書き換えが行われる。
【0026】
この発明によれば、トナー補給ユニットのデータ記憶部の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一のトナーの累積使用量データを書込み、印字等の処理後に前記データ記憶部の(2N+1)箇所(例えば5箇所)の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうかを判定する判定部を有し、前記(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容全てが同一でないと判定された場合、(N+1)箇所(過半数:例えば3箇所)以上の記憶内容が同一の場合、前記記憶更新部により、前記他のN箇所(例えば2箇所)以下の記憶内容を前記(N+1)箇所以上(例えば3箇所)の記憶内容と同一の記憶内容に書き換え、また、(N+1)箇所(過半数:例えば3箇所)以上の記憶内容が全て異なる場合、トナー補給ユニットの記憶領域は不正に書き換えられたと判断する。同一内容が記憶される(2N+1)箇所(例えば5箇所)の記憶領域の存在を画像形成装置の製造者を経ずに知るのは容易なことではないため、非純正のトナー補給ユニットの使用を防止することができる。また、使用済みトナー補給ユニットの再生品の不正使用を防止できる。さらに、純正のトナー補給ユニットに対するトナーの不正な継足しを防止することができる。
【0027】
また、この発明によるトナー補給ユニットは、(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一のトナー補給ユニットの累積使用量を記憶するデータ記憶部と、前記本体に装着された状態で、前記データを前記本体が取得できるようにするインターフェイス部とを備え、前記本体が有する判定部により、前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定させるので、簡単かつ安価な構成で、非純正のトナー補給ユニットの使用を防止でき、使用済みトナー補給ユニットの再生品の不正使用を防止でき、また、純正のトナー補給ユニットに対するトナーの不正な継足しを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0029】
以下、図面を用いて、この発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
【0030】
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に用いられる一般的な電子写真プロセスの全体的な工程は、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、定着、及び除電などの諸工程からなり、その構成は、例えば、図1(a)、(b)に示される。
【0031】
具体的に説明すると、画像形成装置1は、装置本体11と、それに装着されるプロセスカートリッジ2及びトナー補給ユニット9とから構成される。装置本体11は、露光装置3、転写装置4、定着装置5等を備えている。プロセスカートリッジ2は、感光体ドラム6、帯電装置7、現像装置8、除電装置10、クリーナ14等を備えている。トナー補給ユニット9は、トナー補給容器15、データ記憶部25(図3参照)を備える。
【0032】
電子写真プロセスの核となる感光体ドラム6は、画像形成装置1内において矢符S1方向に回転可能に設けられており、この感光体ドラム6の表面は、帯電装置7である高圧電源(図示せず)を具備したコロナチャージャ(図示のもの)や接触ローラ帯電器(図示せず)によって所定の電荷量に均一に帯電され、露光装置3で所定の静電潜像ポテンシャルを形成することによって静電潜像を担持する。
【0033】
その感光体ドラム6は、金属または樹脂製の導電性基体と、その表面に形成される下引き層と、その上に形成される感光層とを含んで構成される。感光層は、下引き層上に形成される比較的薄いキャリア発生層(CGL)と、最外層に形成されるポリカーボネイトを主成分とした比較的薄いキャリア移動層(CTL)とで構成される。
【0034】
露光によってキャリア発生層でキャリアが発生し、該キャリアによって感光体ドラム6に帯電した電荷が相殺されて、前記静電潜像ポテンシャルが形成される。感光体ドラム6に担持された静電潜像は、該ドラム6が回転することによって現像装置8の現像剤担持体81と接触する現像領域に搬送される。
【0035】
現像剤担持体81は、上記矢符S1とは反対の矢符S3の方向に回転し、感光体ドラム6に圧接される。そして、現像装置8内にある現像剤担持体81に担持されたトナーが、感光体ドラム6の静電潜像と共に移動し付着することによって、静電潜像が顕像化され、現像される。
【0036】
現像剤担持体81には、接続された電源(図示せず)から所定のバイアス電圧が印加される。現像後、感光体ドラム6に付着したトナーは、所定の転写領域に搬送される。転写領域には給紙手段によって紙などの転写材が供給されており、感光体ドラム6上のトナー像と同期して接触する。
【0037】
転写領域に設けられる転写装置4には、高圧電源(図示せず)を具備したチャージャ型(図示のもの)や接触ローラ型(図示せず)があり、トナーが転写される側の極性(トナーと逆の極性)の電圧を感光体ドラム6に印加する。これによって、トナーが転写材に移動し、トナー像が転写される。
【0038】
転写チャージャで与えられた電荷により、転写材と感光体ドラム6は静電的に密着しているため、転写材を、定着装置5に導くために感光体ドラム6から剥離する必要がある。その剥離装置としては、図示しないが、高圧電源を具備したチャージャ型や感光体ドラム6の曲率によって剥離する剥離爪を用いる剥離装置等がある。
【0039】
チャージャ型の剥離装置の場合、この剥離装置により転写材にAC電圧をかけて転写材の電位を感光体ドラム6の表面電位と同じ電位にまで下げると、転写材と感光体ドラム6との間には吸引力が働かなくなり、転写材は自重で感光体ドラム6から分離される。
【0040】
そして、転写材が感光体ドラム6から分離された後、該転写材上のトナーは定着装置5の加圧ローラ12と加熱ローラ13によって定着される。たとえば、熱融解によって定着され、装置外部に排紙される。また、転写後の感光体ドラム6の表面は、クリーナ14によって清掃された後、除電装置10によって表面に残存する電荷が除去され、電気的に初期化される。この除電装置10としては、光除電ランプや接触除電器が適用される。
【0041】
以上、画像形成装置1の電子写真プロセスに係る各部の動作は、装置本体11に配置された制御部30(詳しくは後述する図4において説明する)によって制御される。前記制御部30は、例えばマイクロコンピュータと前記マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを記憶するROM、データ処理用のワークエリアを提供するRAM、画像形成装置1内に設けられたセンサやスイッチなどからの信号が入力される入力回路、画像形成装置1内に配置されたモータやアクチュエータへ制御信号を出力するための出力回路などで構成される。さらに、制御部30は、装着されたトナー補給容器の識別番号を保持しておくための不揮発性メモリを有する。マイクロコンピュータは、各センサおよび各スイッチの状態を認識し、各モータおよび各アクチュエータへの制御信号を出力回路を介して送る。
【0042】
ところで、このような電子写真プロセス装置においては、メンテナンスを容易とする上で、いくつかの装置をまとめてカートリッジ化することが広く行なわれている。
【0043】
例えば、図1に示すように、所定の現像剤を収容する現像装置8に対応して設けられ、現像装置8に供給するトナーを収容するトナー収容部であるトナー補給容器15をカートリッジ化してトナー補給ユニット9とし、本体11に着脱自在にしている。そして、プロセスカートリッジ2は、感光体ドラム6、感光体ドラム6に作用する帯電装置7、現像装置8,クリーナ14、などのプロセス手段の中の少なくとも一つを一体化させて本体11に着脱自在にしている。
【0044】
また、図2に示すように、トナー補給ユニット9と現像装置8を一体に着脱自在に構成して現像ユニット17としてもよい。この場合のプロセスカートリッジ16は、図1のプロセスカートリッジ2から現像装置8を除いたものとなる。
【0045】
プロセスカートリッジ2が現像装置8とトナー補給ユニット9を含む構成にすると、交換は簡便になる一方、必ずしも寿命が同じではない感光体ドラム6とトナー補給ユニット9を一体で廃棄しなければならなくなる。その観点から、効率よくトナー補給ユニット9を使用するために、感光体ドラム6を含むプロセスカートリッジ2,16とトナー補給ユニット9あるいはトナー補給ユニットを含む現像ユニット17とを別のカートリッジとして構成する態様にも妥当性が存在する。プロセスカートリッジ2,16とトナー補給ユニット9あるいは現像ユニット17とが分かれる場合、装置を小型化するためにはトナー補給容器15を小さくすることが好ましい。この場合、プロセスカートリッジ2,16の方がトナー補給ユニット9よりも長寿命となる。即ち、トナー補給ユニット9が何回か交換された後に、感光体ドラム6が交換されることになる。
【0046】
トナー補給ユニット9を装置本体11に装着した状態で視認可能な部分の長手方向反対側(奥側)などの適切な位置に、トナー補給ユニット9の使用量等に関する情報を記憶する不揮発性の記憶素子(データ記憶部25:後述する図3,図4にて説明)が搭載されている。前述の制御部30は、接触方式または非接触方式にて前記不揮発性記憶素子との間でデータの送受信を行うことができるように構成される。前記制御部30は、トナー補給ユニット9に取り付けられた不揮発性記憶素子に記憶されているトナー補給ユニット9に関する情報を読み出すことができ、またそれらの情報を書き換えることができる。トナー補給ユニット9の不揮発性記憶素子から読み出された情報は、前記制御部30のRAMに記憶される。前記制御部30は、RAMに記憶されたデータを対象として、印字処理に伴うトナー補給ユニット9の累積使用量の更新を行う。適当なタイミングで、前記制御部30は、更新されたRAM上のデータをトナー補給ユニット9の不揮発性記憶素子に書き込む。タイミングの一例は、印字ジョブの終了後である。一つのジョブの印字枚数が所定枚数を超える場合、ジョブの途中でデータを前記不揮発性記憶素子に書き込んでもよい。なお、前記不揮発性素子としては、例えば、EEPROM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリなどを用いることができる。
【0047】
この発明に好適なEEPROMの具体的な一例を挙げると、STマイクロエレクトロニクス社(Microelectronics N.V.)製のシリアルEEPROM、品番M34C02、M34E02またはM34F04がある。これらのEEPROMは、シリアルバスによって本体側の制御部とデータを送受できるので、パラレル方式のデータバスを用いてCPUとデータをやり取りする一般的なEEPROMにくらべて通信線の本数を抑制することができる。
【0048】
図3は、前記EEPROMを有するトナー補給ユニット9と、装置本体11との信号の接続手法の一例を示す説明図である。図3(a)はトナー補給ユニット9が装置本体11に装着される前の状態を示し、図3(b)はトナー補給ユニット9が装置本体11に装着された状態を示す。トナー補給ユニット9の奥側には、メモリ基板23とコネクタ21bとが搭載されている。メモリ基板23上には、データ記憶部としてのシリアルEEPROM25が実装されている。シリアルEEPROM25用のシリアルバス、アースおよび電源は、トナー補給ユニット9側のコネクタ21bに配線されている。コネクタ21bの各配線は、本体側のコネクタ21aを介して本体11と接続される。コネクタ21a、21bは、いわゆるドロワーコネクタであり、トナー補給ユニット9を本体11に奥まで挿入するとコネクタ21aと21bとが嵌合し、前記コネクタのハウジング内の各端子が相手方の端子と接触する。この状態で、各配線が本体側と接続される。なお、トナー補給ユニット9と現像装置8とが一体になった現像ユニット17の場合は、トナー補給ユニット9の奥側にメモリ基板23とコネクタ21bとを搭載すればよい。
【0049】
図4は、装置本体11の制御部30とトナー補給ユニット9のデータ記憶部25であるEEPROMとの電気的な接続を示すブロック図である。装置本体11とトナー補給ユニット9のシリアルEEPROM25とがインターフェイス部26,36を介して電気的に接続される。ここで、制御部30は、データ記憶部25のデータを更新するデータ書込み部31、データ記憶部25のデータを読み込むデータ読込み部32、読み込んだデータが同一であるか否かを判定する判定部33、装置本体11を制御する本体制御部34を備える。インターフェイス部36,26は、制御部30のマイクロコンピュータがシリアルバスを介してシリアルEEPROM25とデータを送受できるようにする回路である。
【0050】
以上は、接触型のインターフェイス部の例であるが、これ以外にも、非接触型のインターフェイスが適用可能である。近年、RFIDタグと呼ばれる非接触型の不揮発性記憶素子が知られている。その一例は、株式会社日立製作所製のミューチップと名付けられたRFID製品である。これは、不揮発性記憶素子と無線方式の通信インターフェイスとが集積されたものである。前記チップを基板やフィルム等に実装し、タグと呼ばれる形態で対象物(この明細書ではトナー補給ユニット9)に取り付ける。前記基板またはフィルムには、アンテナとして機能するパターンが形成されている。装置本体11には、RFIDタグとデータを送受信するためのインターフェイス回路とアンテナを設ける。このような態様を用いてもよい。
【0051】
図5は、RFIDタグを用いてトナー補給ユニット9と装置本体11との間でデータを送受する構成の一例を示す説明図である。図5で、トナー補給ユニット9にはRFIDタグ24が取り付けられている。装置本体11は、通信回路であるインターフェイス部50を有し、RFIDタグ24は通信回路であるインターフェイス部40を有する。装置本体11の制御部30は、図4のインターフェイス部26,36およびシリアルバスに代えて、インターフェイス部40,50を介してRFIDタグ24の不揮発性メモリ25
とデータをやり取りする。
【0052】
RFIDタグ24は、データ記憶部としての不揮発性記憶素子25と、通信回路であるインターフェイス部40を備える。インターフェイス部40は、制御回路41、送信回路42、受信回路43、アンテナ44、電源回路45を有する。装置本体側の通信回路であるインターフェイス部50は、インターフェイス回路51、制御回路52、送信回路53、受信回路56、アンテナ57、電源回路58を有する。
【0053】
新品のトナー補給容器15に搭載された不揮発性記憶素子25には、出荷時にそのトナー補給ユニット9に関する情報が書き込まれる。どのアドレスにどの様な情報を書き込むか、各情報の内容をどのようなデータとして示すかは、装置本体11およびトナー補給容器15の製造者が予め決定しておく。トナー補給ユニット9の累積使用量データを記憶させる(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数、2N+1=3、7、9、11・・・)の記憶領域も、装置本体11およびトナー補給容器15の製造者が予め決定しておく。
【0054】
図6に、トナー補給容器に搭載された不揮発性記憶素子に記憶された画像形成装置用トナー補給容器に関する情報の一例を示す。不揮発性記憶素子25内の各アドレスには、トナー補給容器15の品番、トナー補給容器15の個々の識別番号、トナーの色、トナー補給ユニットの累積使用量データ、例えば総累積印字枚数(例:A4換算)が記憶されている。
【0055】
画像形成装置用トナー補給容器15の製造時、「トナー補給容器の品番」として、トナー補給容器15の種類に応じたデータが書き込まれる。「トナー補給容器個々の識別番号」として、同種類の複数のトナー補給容器15を互いに識別できるユニークなデータが書き込まれる。「トナーの色」として、収容されたトナーの色に応じたデータが書き込まれる。
【0056】
また、トナー補給容器15の製造時、トナー補給容器15の記憶素子のトナー補給ユニット9の累積使用量データの、上位桁、中位桁、下位桁には乱数を記憶させる。
【0057】
トナー補給ユニット9が画像形成装置1の装置本体11に装着されると、装置本体11にある前記制御部30は、トナー補給ユニット9の不揮発性記憶素子25にアクセスできるようになる。即ち、前記制御部30のマイクロコンピュータは、不揮発性記憶素子25の各アドレスに記憶されたデータを読み出すことができ、また、各アドレスへデータを書込むことができる。各用紙サイズ別の累積印字枚数、複写機/プリンタ/ファクシミリの用途ごとの累積印字枚数(例えばA4換算)、総累積印字枚数(例えばA4換算)、各用紙サイズ別の累積画素数、複写機/プリンタ/ファクシミリの用途ごとの累積画素数、総累積画素数、トナー補給モーターの累積回転時間、現像ローラの累積回転時間を読み出し、またそれらのデータを更新して不揮発性記憶素子に書き込む。
【0058】
各用紙サイズ別の累積印字枚数、複写機/プリンタ/ファクシミリの用途ごとの累積印字枚数(例えばA4換算)、総累積印字枚数(例えばA4換算)、各用紙サイズ別の累積画素数、複写機/プリンタ/ファクシミリの用途ごとの累積画素数、総累積画素数、トナー補給モーターの累積回転時間、現像ローラの累積回転時間からトナー補給容器15の使用量がわかる。前記制御部30は、印字1枚毎または印字1ジョブ程度のまとまった枚数毎にそれらのデータを更新する。
【0059】
制御部30は、トナー補給ユニット9のデータ記憶部25の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数、2N+1=3、5、7、9、11・・・)の記憶領域に同一の累積使用量データ、例えば総累積印字枚数(例:A4換算)を書き込む。
【0060】
トナー補給ユニット9の累積使用量データとしては、他に各用紙サイズ別の累積印字枚数、複写機/プリンタ/ファクシミリなどの用途ごとの累積印字枚数(例えばA4換算)、トナー補給モーターの累積回転時間、各用紙サイズ別の累積画素数、複写機/プリンタ/ファクシミリなどの用途ごとの累積画素数、総累積画素数、トナー補給モーターの累積回転時間、現像ローラの累積回転時間が考えられる。
【0061】
通常、1つのアドレスは1バイト(8ビット)で構成されており、0〜255(=2の8乗−1)の数字しか記憶できず、トナー補給容器15が空になるまでの総累積印字枚数を記憶できないので、総累積印字枚数を上位桁と下位桁に分けることにより、0〜65535(=2の16乗−1)、即ち、約65000枚まで記憶させることが可能である。仮に、65535枚を超える印字枚数となりそうな場合は上位桁、中位桁、下位桁の3つのアドレスに分けると、十分な記憶領域が確保できる。
【0062】
総累積画素数に関しては、例えば600dpiの分解能で印字する画像形成装置の場合は、1画素の大きさが42.3μmであり、A4転写紙(210mm×297mm)の印字可能範囲が例えば206mm×290mmである場合、1枚当り最大で4866画素×6850画素=33,334,987画素が印字される。通常、印字する場合は全印字可能画素数の数%から、背景の多いカラー印字などは印字可能画素数が20〜30%である場合も考えられるので、仮に平均10%で印字されると考えると、記憶素子の記憶領域の節約のため、1万画素単位で記憶させた場合、画素数は1枚当り『333』を記憶させなければならない。仮に、1つのトナー補給容器15で20000枚印字できるとすれば、333×20,000枚=6,660,000を記憶させる記憶領域が必要となる。この場合、上位桁、中位桁、下位桁の3つのアドレスに分けると、0〜16,777,215(=2の24乗−1)となり、十分な記憶領域が確保でき、総累積画素数を記憶させることが可能である。
【0063】
例えば、図7(a)に示すように、データ記憶部25における記憶させる領域の(2N+1)箇所を具体的に3箇所として、累積使用量データ、例えば総累積印字枚数(例:A4換算)をそれぞれ、上位桁×3箇所、中位桁×3箇所、下位桁×3箇所のアドレスに分けてトナー補給容器に搭載の記憶素子内に記憶させ、制御部30の判定部33が、トナー補給ユニット9の記憶素子25の上記アドレスから読み出し、3箇所の上位桁同士、中位桁同士、下位桁同士を比較する。
【0064】
制御部30は、3箇所のうち過半数の2箇所以上のデータが異なっている場合、外部から何らかのデータ操作が行われ、修復不能と判断し、本体制御部34により『誤ったトナー補給容器』のメッセ−ジを報知部37(この場合は液晶パネル)に表示して本体停止する。1箇所だけが誤ったデータに変わっている場合も外部から何らかのデータ操作が行われたか、又は、データの書き込みミスが起こったと判断できるが、3箇所のうち過半数の2箇所のデータが同一であるため、判定部33は修復可能と判断し、データ書込み部31により1箇所の記憶領域を元のデータと同じである確率が高いデータ(同一である2箇所のデータ)に全て書き換える。
【0065】
図4(b)の場合、記憶させる領域の(2N+1)箇所を具体的に5箇所として、累積使用量データ、例えば総累積印字枚数(例:A4換算)をそれぞれ、上位桁×5箇所、中位桁×5箇所、下位桁×5箇所のアドレスに分けてトナー補給容器に搭載の記憶素子内に記憶させ、制御部30のデータ読出部32がトナー補給容器の記憶素子の上記アドレスのから読み出し、判定部33が5箇所の上位桁同士、中位桁同士、下位桁同士を比較する。5箇所のうち過半数の3箇所以上のデータが異なっている場合は外部から何らかのデータ操作が行われ、判定部33が修復不能と判断し、本体制御部34が『誤ったトナー補給容器』のメッセ−ジを報知部37に表示して本体停止する。1箇所又は2箇所が誤ったデータに変わっている場合も外部から何らかのデータ操作が行われたか、又は、データの書き込みミスが起こったと判断できるが、5箇所のうち過半数の3箇所以上のデータが同一であるため、判定部33は修復可能と判断し、データ書込み部31が2箇所以下の記憶領域を元のデータと同じである確率が高いデータ(同一である3箇所のデータ)に全て書き換える。
【0066】
図7(a)、(b)では総累積印字枚数の上位桁、中位桁及び下位桁データを連続したアドレス(記憶領域)に記憶させているが、アドレスは必ずしも連続である必要はなく、不正な書換え防止にはランダムなアドレスに記憶させたほうが効果が高い。
【0067】
<第1の実施形態>
図8,9のフローチャートに従って、具体的に説明する。ステップS01にて画像形成装置1はスタンバイ状態にある。ステップS02で装置本体11の電源ON又は前扉(不図示)の開閉が行われたかどうか判断する。電源ONおよび前扉の開閉は、装置本体11に配置された電源スイッチ、前扉開閉検出用のスイッチでそれぞれ検出される。前記制御部30のマイクロコンピュータ(本体制御部34)は、各スイッチからの信号を認識する。いずれかの処理が行われた場合はトナー補給ユニット9が交換された可能性がある為、ステップS03でトナー補給ユニット9の記憶素子25に記憶された、トナー補給容器15の品番が装置本体11への装着が許可されている品番かどうか判定部33が判断する。許可されていない品番であった場合は、ステップS07に進み、本体制御部34が、『誤ったトナー補給容器』のメッセ−ジを本体11の図示しない表示部(報知部37)に表示させて、ユーザーに警告を行い、正しいトナー補給ユニット9が装着されるまで本体11を停止する。許可されている品番であった場合は、判定部33が正しいトナー補給ユニット9と判断して、ステップS04に進む。このように、トナー補給ユニット9の記憶素子25にトナー補給ユニット9の品番を記憶させることにより、非純正のトナー補給ユニット9を排除できる。
【0068】
カラー画像形成装置の場合、ステップS03の後にトナーの色が本来装着されるべき色が装着されたかどうかを判断するステップを設けてもよい。この場合、装置本体11に、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの複数のトナー補給ユニット9がそれぞれ所定の箇所に装着される。前記制御部30は、各トナー補給ユニット9に搭載された記憶素子25に記憶されている「トナーの色」を読取り、所定の箇所に所定の色のトナー補給ユニット9がそれぞれ装着されたかどうかを判断する。ステップS04では、判定部33が、トナー補給ユニット9の個々に割振られた識別番号が本体記憶装置に登録されているかを判断する。識別番号が登録されている場合は、使用中のトナー補給容器15又は、過去に本体に装着され総累積印字枚数が上限値に達したトナー補給容器15であると判断し、S08に進む。識別番号が本体記憶装置に登録されていない場合は、新品のトナー補給容器15であると判断し、S05に進む。
【0069】
ステップS05では、データ読出部32がトナー補給ユニット9のデータ記憶部25から前記総累積印字枚数を本体装置11に読み出し、ステップS06に進む。前述のように、トナー補給容器製造時、総累積印字枚数は乱数が記憶されている。ステップS06では、データ書込み部31が、トナー補給ユニット9のデータ記憶部25の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数、2N+1=3、5、7、9、11・・・)に、同一内容の総累積印字枚数を記憶させる。
【0070】
一方、前記ステップS04で識別番号が本体に登録されている場合、ルーチンはステップS08に進む。ステップS08で前記制御部30の判定部33は、総累積印字枚数が上限値以下かどうかを判断する。上限値を越えていたら寿命が来たと判断して、ステップS16に進み、本体制御部34が、『トナー補給容器を交換してください』のメッセ−ジを前記表示部(報知部37)に表示させて、ユーザーに警告を行い、純正のトナー補給ユニット9が装着されるまで本体を停止する。
【0071】
上限値以下の場合は、判定部33は寿命が来ていないと判断して、ステップS09に進む。ステップS09では、判定部33はデータ記憶部25の(2N+1)箇所の記憶内容が全て同一かどうか判別する。(2N+1)箇所の記憶内容が全て同一である場合はステップS12に進む。
【0072】
(2N+1)箇所の記憶内容が全て同一でない場合は、ステップS10に進み、判定部33が過半数の(N+1)箇所以上で同一かどうかを判断する。(N+1)箇所(N+1=2、3、4、・・・)以上が同一でないと判断した場合、ステップS07に進んで、本体制御部34が、『誤ったトナー補給容器』のメッセ−ジを装置本体11の表示部(報知部37)に表示させて、ユーザーに警告を行い、正しいトナー補給ユニット9が装着されるまで本体11を停止する。
【0073】
判定部33が(N+1)箇所(以上の記憶領域が上位桁、中位桁及び下位桁まで全て同一データであると判断した場合、データ書込み部31は、ステップS11で記憶内容が異なっている他のN箇所(N=1、2、3、・・・)以下の上位桁、中位桁及び下位桁まで全ての記憶領域に、元のデータである確率が高いデータ(N+1箇所の記憶領域のデータ)を書込み、ステップS12に進む。
【0074】
ステップS12では、印字要求がなければ、印字要求が来るまで待機状態となり、印字要求があれば、ステップS13に進み、印字を開始してステップS14に進む。ステップS14では、判定部33は印字要求された所定枚数の印字が終了したかどうか判断する。所定枚数の印字が終了したと判断した場合はステップS15に進む。ステップS15では、データ書込み部31がトナー補給ユニット9のデータ記憶部25の(2N+1)箇所に、同一内容の総累積印字枚数(上位桁、中位桁及び下位桁まで全て含む)を記憶させ、ステップS16に進む。ステップS16では、通常は印字要求を待つためにステップS08に進み、電源ON又は前扉の開閉が実施された場合はステップS03に進み、上記と同じ処理を繰り返す。
【0075】
さらに、品番が正しいトナー補給ユニット9(純正品)の不正な再生を行う際、多くの場合は累積使用量(例えば、総累積印字枚数)を書き換えるが、(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)すべての総累積印字枚数(上位桁、中位桁及び下位桁まで全て含む)を書き換えるのは難しい為、過半数の(N+1)箇所以上の総累積印字枚数が異なっている場合は、判定部33が不正な再生と見做して、本体制御部34が本体11の動作を停止して、非純正品のトナーによる再生品を排除できる。
【0076】
過半数の(N+1)箇所以上の総累積印字枚数が同一の場合は、判定部33が書き換えたデータが修復可能と見做して、データ書込み部31が他のN箇所のアドレスのデータを、元のデータである確率が高いデータ(前記N+1箇所以上のアドレスの総累積印字枚数)に書き換える為、不正な再生を行っても総累積印字枚数の上限を超えてしまい、本体11の動作停止となり、非純正品のトナーによる再生品を排除できる。
【0077】
さらに、データ書込み部31が、印字動作ごとに、トナー補給ユニット9の記憶素子25の(2N+1)箇所すべての総累積印字枚数(上位桁、中位桁及び下位桁まで全て含む)を書き換えることにより、使用中の純正品のトナー補給ユニット9に非純正品のトナーを継ぎ足した後、トナー補給ユニット9の記憶素子25に記憶された総累積印字枚数を不正に書き換えたとしても、(2N+1)箇所すべての総累積印字枚数を書き換えるのは難しい為、過半数の(N+1)箇所以上の総累積印字枚数が異なっている場合は不正な再生と見做して本体の動作を停止して、非純正品のトナーによる継ぎ足しを排除できる。
【0078】
過半数の(N+1)箇所以上の総累積印字枚数が同一の場合は、判定部33が書き換えたデータが修復可能と見做して、データ書込み部31が他のN箇所のアドレスのデータを、元のデータである確率が高いデータ(前記N+1箇所以上のアドレスの総累積印字枚数)に書き換える為、不正な継ぎ足しを行っても総累積印字枚数が上限値を超えると寿命であると判断されるので、純正品のトナーと非純正品のトナーが混合されて使用される期間は限定的となり、装置本体11の故障又は画質劣化などの弊害が起こる可能性は少ない。
【0079】
さらに、使用中の純正品のトナー補給ユニット9に非純正のトナーを単純に継ぎ足しただけで、トナー補給ユニット9の記憶素子25に記憶された総累積印字枚数を不正に書き換えなかった場合も、総累積印字枚数が上限値を超えると寿命であると判断されるので、純正品のトナーと非純正品のトナーが混合されて使用される期間は限定的となり、装置本体11の故障又は画質劣化などの弊害が起こる可能性は少ない。
【0080】
この実施例では装着時に、総累積印字枚数を『0』にリセットしてカウントアップし、寿命判断のため上限値と比較したが、装着時に、総累積印字枚数を『寿命の上限値』にリセットしてカウントダウンし、寿命判断のため『0』と比較しても、同じ効果が得られる。
【0081】
ここまではトナーの累積使用量データとして総累積印字枚数を例に挙げて説明したが、総累積印字枚数の代わりに、各用紙サイズ別の累積印字枚数、複写機/プリンタ/ファクシミリなどの用途ごとの累積印字枚数(例えばA4換算)、トナー補給モーターの累積回転時間、現像ローラの累積回転時間、各用紙サイズ別の累積画素数、複写機/プリンタ/ファクシミリなどの用途ごとの累積画素数、総累積画素数を使用することも可能である。
【0082】
<第2の実施形態>
図10においては、図9に新たにステップS17−1追加した以外は、図5と同じである。新たなステップS17−1では、ステップ08で、判定部33によりトナー補給容器15が寿命であると判断された後、データ書込み部31がトナー補給ユニット9の記憶素子25の(2N+1)箇所の記憶領域の総累積印字枚数に乱数を書き込み、(2N+1)箇所の記憶領域の総累積印字枚数を互いに無関係にしておく。このことにより、第3者によるトナー補給ユニット9の記憶素子25内の記憶領域の内容が判別しづらくなり、不正な再使用が難しくなる。
【0083】
<第3の実施形態>
第1実施形態の1種類の累積使用量(総累積印字枚数)を(2N+1)箇所の記憶領域に記憶する代わりに、図11に2種類の累積使用量(例:総累積印字枚数及び総累積画素数)をそれぞれ(2N+1)箇所(図11では3箇所)の記憶領域に記憶させ、総累積印字枚数及び総累積画素数それぞれの(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が同一であるかどうかを判断する。この方法をとることにより、記憶させる累積使用量が1種類しかなかった第1実施形態に較べ、記憶させる累積使用量が複雑になり、解読が格段に難しくなる。
【0084】
<第4の実施形態>
第1実施形態の1種類の累積使用量(総累積印字枚数)を(2N+1)箇所の記憶領域に記憶する代わりに、図12に示すように複数種類の用紙サイズ別(例:B5、A4、B4の3種類)の累積印字枚数(または累積画素数)をそれぞれ(2N+1)箇所の記憶領域に記憶する。この方法をとることにより、記憶させる累積使用量が1種類しかなかった第1実施形態に較べ、記憶させる累積使用量が複雑になり、解読が格段に難しくなる。
【0085】
<第5の実施形態>
第1実施形態の1種類の累積使用量(総累積印字枚数)を(2N+1)箇所の記憶領域に記憶する代わりに、図示しないが複数種類の用途別(例:コピア、プリンタ、FAXの3種類)の累積印字枚数(または累積画素数)をそれぞれ(2N+1)箇所の記憶領域に記憶する。この方法をとることにより、記憶させる累積使用量が1種類しかなかった第1実施形態に較べ、記憶させる累積使用量が複雑になり、解読が格段に難しくなる。
【0086】
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図とカートリッジ類の着脱状態の説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置に対するカートリッジ類の組み付け対応図である。
【図3】本発明の実施形態に係るトナー補給ユニットと装置本体との信号の接続手法の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態に係る本体制御部とトナー補給ユニットのEEPROMとの電気的な接続を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態において、RFIDタグを用いてトナー補給ユニットと装置本体との間でデータを送受する手法の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態に係るトナー補給容器に搭載する不揮発性記憶装置に記憶される内容の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態に係るトナー補給容器に搭載する不揮発性記憶装置に記憶される内容の異なる一例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施形態に係る不正使用防止システムの処理手順を示す第1のフローチャートである。
【図9】図8に続く本発明の実施形態に係る不正使用防止システムの処理手順を示す第1のフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係る不正使用防止システムの処理手順を示す第2のフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係るトナー補給容器に搭載する不揮発性記憶装置に記憶される内容のさらに異なる一例を示す説明図である。
【図12】本発明の実施形態に係るトナー補給容器に搭載する不揮発性記憶装置に記憶される内容のさらに異なる一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0088】
1 画像形成装置
2,16 プロセスカートリッジ
3 露光装置
4 転写装置
5 定着装置
6 感光体ドラム
7 帯電装置
8 現像装置
9 トナー補給ユニット
10 除電装置
11 装置本体
12 加圧ローラ
13 加熱ローラ
14 クリーナ
15 トナー補給容器
17 現像ユニット
21a,21b コネクタ
23 メモリ基板
24 タグ
25 データ記憶部
26,36 インターフェイス部
30 制御部
31 データ書込み部
32 データ読出部
33 判定部
34 本体制御部
37 報知部
40,50 インターフェイス部
41 制御回路
42 送信回路
43 受信回路
44 アンテナ
45 電源回路
51 インターフェイス回路
52 制御回路
53 送信回路
56 受信回路
57 アンテナ
58 電源回路
81 現像剤担持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を用紙に形成する装置本体と、該装置本体に着脱可能で前記装置本体にトナーを補給するトナー補給ユニットとから構成される画像形成装置であって、
前記トナー補給ユニットは、
補給用のトナーを収容する収容部と、
前記トナーの累積使用量データを記憶するデータ記憶部とを備え、
前記装置本体は、
前記データ記憶部の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込むデータ書込み部と、
前記データ記憶部に書き込まれたデータを読み出すデータ読出部と、
前記データ読出部により読み込んだ前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定する判定部と、
該判定部の判定結果に基づいて装置本体の動作を制御する本体制御部とを備え、
前記判定部により(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容全てが同一でないと判定された場合、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一であり、且つ前記(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容と他のN箇所以下の記憶領域の記憶内容が異なると判定されたときには、前記データ書込み部が、前記N箇所以下の記憶内容を前記(N+1)箇所以上の記憶内容と同一の記憶内容に書き換え、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一でないと判定されたときには、前記本体制御部が装置本体の動作を停止することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記データ記憶部は、書き換え可能な不揮発性記憶素子からなり、
前記データ書込み部は、定期的に累積使用量データを更新し、該更新データを用いて、前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域をそれぞれ同一のデータに書き換えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記累積使用量を予め定められた累積使用量の上限値とさらに比較し、前記上限値に達したときにトナー補給ユニットが寿命に達したと判定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
トナー補給ユニットが寿命に達したと前記判定部に判定された場合、前記データ書込み部は、前記累積使用量を、前記データ書込み部が乱数として生成した値に書き換えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記データ書込み部は、複数種類のトナーの累積使用量データを前記データ記憶部のそれぞれ(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込み、
前記判定部は、前記データ記憶部のそれぞれ(2N+1)箇所の記憶領域における複数種類のトナーの累積使用量データが全て同一かどうか判定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記累積使用量は、累積画素数、累積印字枚数、累積使用時間、累積トナー補給時間のいずれか一つ又は二つ以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記装置本体は、ユーザーに警告を報知する報知部をさらに含み、
前記本体制御部は、前記判定部により前記データ記憶部の(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容が個々に異なると判定された場合、または、トナー補給ユニットが寿命に達したと判定された場合、トナー補給ユニットの交換を促す警告を前記報知部に報知させることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記トナー補給ユニットは、現像部と一体で前記装置本体に着脱されるようにユニット化されてなることを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記トナー補給ユニットは、感光体と一体で前記本体に着脱されるようにユニット化されてなることを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像を用紙に形成する装置本体に着脱可能で、該装置本体にトナーを補給するトナー補給ユニットであって、
補給用のトナーを収容する収容部と、
前記トナーの累積使用量データを記憶するデータ記憶部とを備え、
前記装置本体により、前記データ記憶部の(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込まれ、
前記装置本体に、読み出した前記データ記憶部の(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定させて、
前記(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容全てが同一でないと判定された場合、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一であり、前記(N+1)箇所以上の記憶領域の記憶内容と他のN箇所以下の記憶領域の記憶内容が異なると判定されたときは、前記装置本体により、前記N箇所以下の記憶内容を前記(N+1)箇所以上の記憶内容と同一の記憶内容に書き換えられ、
(N+1)箇所以上の記憶内容が同一でないと判定されたときは、前記装置本体の動作を停止させることを特徴とするトナー補給ユニット。
【請求項11】
前記累積使用量は、それに対して予め定められた上限値と比較されることにより、トナー補給ユニットが寿命に達したか否かを前記装置本体に判定させるために用いられることを特徴とする請求項10記載のトナー補給ユニット。
【請求項12】
トナー補給ユニットが寿命に達したと前記装置本体に判定された場合、前記累積使用量は、前記装置本体が乱数として生成した値に書き換えられることを特徴とする請求項11記載のトナー補給ユニット。
【請求項13】
装置本体により、前記トナーの累積使用量データを複数種類有し、複数種類のトナーの累積使用量データを前記データ記憶部のそれぞれ(2N+1)箇所(N≧1、Nは整数)の記憶領域に同一の累積使用量を書込まれ、前記データ記憶部のそれぞれ(2N+1)箇所の記憶領域の記憶内容が全て同一かどうか判定されることを特徴とする請求項10に記載のトナー補給ユニット。
【請求項14】
前記累積使用量は、累積画素数、累積印字枚数、累積使用時間、累積トナー補給時間のいずれか一つ又は二つ以上であることを特徴とする請求項10または13の何れか一つに記載のトナー補給ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−145396(P2009−145396A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319629(P2007−319629)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】