説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】 転写材に画像を良好に形成する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 基材Sb及び基材Sbに形成された導電層Seを有する転写材Sを搬送する搬送部70と、搬送部70で搬送された転写材Sの導電層Seを有する面と当接する第1の導通部材62aと、トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体ベルト40と、転写電位を印加する転写電位印加部43aと、像担持体ベルト40を巻き掛け、第1の導通部材62aと当接した転写材Sの面と像担持体ベルト40を介して当接するとともに、転写電位印加部で印加される転写電位で像担持体ベルト40に担持された像を転写材Sの面に転写するローラー43と、像が転写された転写材Sの面と当接して加熱する第2の導通部材63aと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーとキャリアー液とを含む液体現像剤で形成された像を担持する像担持体ベルトに対して記録紙等の転写材をローラーにより圧接させて、画像形成ステーションで形成された画像を転写材に転写する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、絶縁性基材の一面に比抵抗が1×103Ω以下の導電層を有する対象物の導電層にトナー画像を転写し、定着させて配線パターンを形成する装置がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された装置は、転写位置の手前の第1電位印加部でトナーの帯電極性と同じ極性の第1電位をトナー画像上から感光ドラムの外周面に所定の電位を印加し、転写位置を過ぎた位置にある第2電位印加部で電気的に接地された接触子が対象物に接触して導電層の表面に所定の電位を印加する。そして、感光ドラムと対象物の導電層との間に所定の転写電圧が作用して、感光ドラムの外周面のトナー像が対象物の導電層に転写される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−270398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、転写材の端部位置に電極端子を配置して被転写面の端部に接触させて導通を確保している記載がある。しかし、電極端子と画像の位置関係については特に言及されていない。また、電極端子位置に画像がある状態で電極端子と接触した場合、電極端子で画像を乱す場合があるが、その場合の対応についての記載がない。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みてなされてものであり、転写材に画像を良好に形成する画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、基材及び前記基材に形成された導電層を有する転写材を搬送する搬送部と、前記搬送部で搬送された前記転写材の前記導電層を有する面と当接する第1の導通部材と、トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体ベルトと、転写電位を印加する転写電位印加部と、前記像担持体ベルトを巻き掛け、前記第1の導通部材と当接した前記転写材の前記面と前記像担持体ベルトを介して当接するとともに、前記転写電位印加部で印加される前記転写電位で前記像担持体ベルトに担持された前記像を前記転写材の前記面に転写するローラーと、前記像が転写された前記転写材の前記面と当接して加熱する第2の導通部材と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、前記ローラーに印加される前記転写電位よりも小さい電位を前記第1の導通部材に印加する第1の電位印加部と、前記第2の導通部材に前記ローラーに印加される前記転写電位よりも小さい電位を印加する第2の電位印加部と、を有する。
【0008】
また、前記ローラーに印加される前記転写電位と前記第2の導通部材に印加される電位との電位差は、前記ローラーに印加される前記転写電位と前記第1の導通部材に印加される電位との電位差よりも大きい。
【0009】
また、前記第2の導通部材は、弾性層を有するローラーである。
【0010】
また、前記第2の導通部材の加熱温度は、像担持体ベルトの温度よりも高く、液体現像剤のトナーのガラス転移点よりも低い。
【0011】
また、前記転写材の前記導電層の抵抗は、1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満である。
【0012】
また、基材及び前記基材に形成された導電層を有する転写材を搬送し、搬送された前記転写材の前記導電層を有する面に第1の導通部材を当接させ、前記第1の導通部材と当接した前記転写材の前記面に、前記像担持体ベルトに担持されたトナー及びキャリアー液を有する液体現像剤で現像された像を転写し、前記像が転写された前記転写材の前記面に加熱された第2の導通部材を当接させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】第1実施形態の二次転写部付近の構成を示す図である。
【図3】図2をバックアップローラー側から見た図である。
【図4】図3の他の例を示す図である。
【図5】第2導通ローラー63aでのニップ部の拡大図である。
【図6】第2実施形態の二次転写部付近の構成を示す図である。
【図7】図5をバックアップローラー側から見た図である。
【図8】第2導通ローラー63aの導通経路の実施例を示す図である。
【図9】第2導通ローラー63aの導通経路の他の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置1は、主に画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kと転写部としての転写ユニット3とを有する。
【0016】
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、水平またはほぼ水平にタンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kを備えている。各画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kは、像担持体としての感光体10Y,10M,10C,10Kを備えている。これらの感光体10Y,10M,10C,10Kには、それぞれ、対応する色Y,M,C,Kの静電潜像が形成されて担持される。各感光体10Y,10M,10C,10Kは、それぞれ、図示しない駆動部により駆動されて図1において矢印方向(図1において時計回り)に回転する。ここで、各感光体10Y,10M,10C,10Kにおいて、10Yはイエローの感光体、10Mはマゼンタの感光体、10Cはシアンの感光体、10Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,M,C,Kを添えて各色の部材を表す。
【0017】
感光体10Y,10M,10C,10Kの周辺は、感光体10Y,10M,10C,10Kの外周の回転方向に沿って、帯電部としてのコロナ帯電器11Y,11M,11C,11Kを基準として、ラインヘッドなどの露光部12Y,12M,12C,12K、現像部30Y,30M,30C,30Kの現像剤担持体としての現像ローラー20Y,20M,20C,20K、第1感光体スクイーズローラー13Y,13M,13C,13K、第2感光体スクイーズローラー15Y,15M,15C,15K、一次転写部50Y,50M,50C,50K、除電部としての除電ランプ17Y,17M,17C,17K及び感光体クリーニングブレード18Y,18M,18C,18Kが配置されている。なお、画像形成プロセスにおいては、コロナ帯電器11Y,11M,11C,11Kから感光体クリーニングブレード18Y,18M,18C,18Kの順に、より前段に配置される構成は、後段に配置される構成より上流にあるものと定義する。
【0018】
まず、コロナ帯電器11Y,11M,11C,11Kにより、感光体10Y,10M,10C,10Kを一様に帯電させ、露光部12Y,12M,12C,12Kにより、入力された画像信号に基づいて露光を行い、帯電された感光体10Y,10M,10C,10Kに静電潜像を形成する。
【0019】
現像部30Y,30M,30C,30Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y,31M,31C,31K、各色の液体現像剤を現像剤容器31Y,31M,31C,31K内で攪拌する攪拌ローラー32Y,32M,32C,32K、各色の液体現像剤を現像剤容器31Y,31M,31C,31Kから現像ローラー20Y,20M,20C,20Kへ供給する現像剤供給部材としての供給ローラー33Y,33M,33C,33K及び中間ローラー34Y,34M,34C,34K、中間ローラー34Y,34M,34C,34Kの液体現像剤をクリーニングする中間ローラークリーニング部材35Y,35M,35C,35Kを有し、各色の液体現像剤により感光体10Y,10M,10C,10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0020】
なお、現像ローラー20Y,20M,20C,20Kは、周囲に、中間ローラー34Y,34M,34C,34Kにより供給されて、現像ローラー20Y,20M,20C,20Kに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするコンパクションコロナ発生器22Y,22M,22C,22Kと、感光体10Y,10M,10C,10Kを現像した後、現像ローラー20Y,20M,20C,20Kのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Y,21M,21C,21Kを有する。
【0021】
各色の液体現像剤により感光体10Y,10M,10C,10Kに形成されたトナー像は、第1感光体スクイーズローラー13Y,13M,13C,13K、及び第2感光体スクイーズローラー15Y,15M,15C,15Kによってキャリアー液の一部をスクイーズされる。なお、第1感光体スクイーズローラー13Y,13M,13C,13Kの周囲には、スクイーズしたキャリアー液をクリーニングする第1感光体スクイーズローラークリーニング部材14Y,14M,14C,14K、が配設され、第2感光体スクイーズローラー15Y,15M,15C,15Kの周囲には、スクイーズしたキャリアー液をクリーニングする第2感光体スクイーズローラークリーニング部材16Y,16M,16C,16Kが配設される。
【0022】
次に、転写ユニット3について説明する。
【0023】
像担持体ベルトとしての中間転写ベルト40は、シームレスなポリイミド等の基材上に弾性層を形成したベルトである。中間転写ベルト40は、中間転写ベルト40を巻き掛けて、中間転写ベルト40を移動させるベルト駆動ローラー41と、ベルト駆動ローラー41に巻き掛けられた中間転写ベルト40を巻き掛けるローラーとしてのバックアップローラー43と、バックアップローラー43に巻き掛けられた中間転写ベルト40を巻き掛けるテンションローラー42と、に張架される。ベルト駆動ローラー41は、図示しないベルト駆動ローラー駆動部により駆動される。
【0024】
中間転写ベルト40は、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながらベルト駆動ローラー41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、中間転写ベルト40を挟んで感光体10Y、10M、10C、10Kと一次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向して配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kと当接する位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を中間転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0025】
中間転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、像担持体ベルトクリーニング部材としての転写ベルトクリーニングブレード49が当接され、中間転写ベルト40の転写残りトナー及びキャリアー液をクリーニングするようになっている。
【0026】
なお、中間転写ベルト40に一次転写した後に感光体10Y、10M、10C、10Kに残った潜像は、像担持体クリーニング部材としての除電部17Y、17M、17C、17Kで除電される。また、感光体10Y、10M、10C、10Kに残った液体現像剤は像担持体クリーニング部材としての感光体クリーニングブレード18Y、18M、18C、18Kでクリーニングされる。
【0027】
二次転写部60では、転写ローラーとしての二次転写ローラー61が、中間転写ベルト40を介して転写電位が印加されるバックアップローラー43と当接して転写ニップ部としての二次転写ニップ部を形成し、中間転写ベルト40のトナー像を転写材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の転写材に転写する。なお、二次転写部60の詳細な構成は、後述する。
【0028】
転写材搬送経路Lの二次転写部60の下流は、図示しないが、転写材を搬送するようになっている。また、二次転写部60の下流には、転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に融着させ定着させる定着部を有してもよい。
【0029】
画像形成装置に対する転写材の供給は、図示しない給紙装置によって行われる。このような給紙装置にセットされた転写材は、所定のタイミングにて一枚ごとに転写材搬送経路Lに送り出されるようになっている。また、転写材は、二次転写部60で転写される前に、中間転写ベルト40に転写された画像が送られてくるタイミングにあわせて入力された信号に基づいて、搬送部70から送出される。搬送部70は、入力された信号に基づいて回転を開始する搬送ローラー70aと、搬送ローラー70aに対向して配置される搬送対向ローラー70bを有する。搬送部70は、搬送ローラー70a及び搬送対向ローラー70bの回転によって転写材を二次転写位置まで搬送し、中間転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に転写する。なお、搬送対向ローラー70bは、ガイド等により構成してもよい。
【0030】
現像剤容器31Y、31M、31C、31Kに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアー液とした低濃度(1〜3wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径約2μmのエポキシ樹脂(ガラス転移点:Tg=40℃、融点:Tm=90℃)等の正の帯電極性の固形分を、ジメチルシリコンオイル等の液体溶媒中へ、アミン官能基を有するポリシロキサンFinish WR1101等の分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約15〜35wt%、好ましくは25wt%とした高粘度(HAAKE RheoStress RS600を用いて、25℃の時のせん断速度が1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。なお、固形分は、エポキシ樹脂の他に、一般的に用いられるポリエステル、スチレン、アクリル、ポリエチレン、ポリオレフィン共重合体、又はロジン変性フェノール樹脂等を使用してもよい。また、キャリアー液は、低揮発性で且つトナー固形分の電子泳動性を確保するために誘電率が3以下の電気絶縁性が高い溶媒を用いるとよい。例えば、炭化水素系流動パラフィン、有機溶媒、シリコンオイル、鉱物油又は食用油等がよい。また、キャリアー液の粘度は約50cs、顔料は約15wt%の割合で分散されている。
【0031】
なお、各色Y、M、C、Kに対応する画像形成ステーション2Y,2M,2C,2Kの配置順は、図1に示す例に限定されることはなく、任意に設定することができる。
【0032】
次に、本実施形態の二次転写部60付近の構成について説明する。
【0033】
図2は第1実施形態の二次転写部60付近の構成を示す図、図3は図2をバックアップローラー43側から見た図である。なお、図3において、中間転写ベルト40は省略している。
【0034】
まず、第1実施形態で使用する転写材Sについて説明する。なお、ここで、説明する転写材Sは、本発明にかかる他の実施形態でも同様の構成である。
【0035】
第1実施形態では、転写材Sとして、画像担持面に導電層Seを有するものを使用する。導電層Seは、導電付与剤を基材Sbにスプレー等で塗布することにより作製される。導電性付与剤は、アンチモン複酸化物を3.1wt%、重合脂肪酸系ポリエステルアミドブロック共重合体を0.8wt%、イソプロパノールを12.4wt%、1−ブタノールを80.5wt%、炭酸ガスを3.2wt%含む。導電層Seの厚さは、6μm、表面抵抗率1.26×108Ω/sqである。
【0036】
なお、表面抵抗率の測定は、三菱化学(株)製ハイレスターUPおよびURプローブ(円柱状電極の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、サンプルを絶縁板の上に置き、電圧250V印加して、印加後10sec後の測定値から表面抵抗率を求めた。
【0037】
また、導電性付与剤は、その他にポリチオフィン、ポリビロール、ポリアニリン等の有機導電性ポリマー、又は酸化スズ、インジウム−スズ酸化物等の無機導電材を含む塗工材料を使用してもよい。また、塗工方法は、ナイフコータ、スクイズコータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、又はカーテンコータ等を塗工材料にあわせて選択すればよい。
【0038】
さらに、導電層Seの表面抵抗率は、1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満とするとよい。導電層Seの表面抵抗率を1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満とすることで、電界をトナーTに的確にかけることが可能となる。表面抵抗率が1.0×105Ω/sqを下回ると、トナーT以外の場所で電流が流れてしまってトナーTには電界がかからず、トナー転写が適切に行われなくなる。また、表面抵抗率が1.0×1011Ω/sqを上回ると、抵抗が大きすぎて電流が流れず、トナー転写が適切に行われなくなる。ここで、sqはsquareを示す。
【0039】
二次転写部60は、転写電位印加部43aからトナーの帯電極性と同極性の転写電位V2tが印加されるバックアップローラー43が、中間転写ベルト40を介して二次転写ローラー61に当接して、転写ニップ部としての二次転写ニップ部Nを形成する。そして、二次転写ニップ部Nで画像を中間転写ベルト40から転写材Sの導電層Seに転写する。
【0040】
また、二次転写部60は、転写材Sが二次転写ニップ部Nで転写される前の位置に第1導通部62を有する。第1導通部62は、第1導通部材としての第1導通ローラー62a及び第1対向ローラー62bを有する。第1導通ローラー62aは、転写材Sの画像が転写される画像担持面である導電層Seに当接すると共に、接地されるか、又は第1の電位印加部62cから第1の電位V1が印加される。第1導通ローラー62a及び第1対向ローラー62bは、二次転写ニップ部Nに転写材Sを搬送する方向に回転する。
【0041】
第1導通ローラー62aは、径がφ18mmのステンレスシャフトの外周に、1mm厚の体積抵抗1×106Ω・cmの導電性ウレタンゴムを用いたローラーであり、ローラー径がφ20mmである。また、軸方向の長さは、図3に示すように、画像形成装置で適用できる最大の転写材Sの幅よりも長くするとよい。例えば、A3サイズの幅方向に対応する場合、350mm等とする。なお、第1導通部材としては、ゴムローラーに限らず、ステンレス、アルミ、又は鉄等の金属ローラーでもよい。さらに、ローラーに限らずブラシ等でもよい。
【0042】
第1対向ローラー62bは、径がφ18mmのステンレスシャフトの外周に、1mm厚のウレタンゴムを用いたローラーである。
【0043】
さらに、二次転写部60は、転写材Sが二次転写ニップ部Nで転写された後の位置に第2導通部63を有する。第2導通部63は、第2導通ローラー63a及び第2対向ローラー63bを有する。第2導通ローラー63aは、転写材Sの画像が転写される画像担持面である導電層Se側に配設されて、接地されるか、又は第2の電位印加部63cから第2の電位V2が印加されている。第2導通ローラー63aは、第1導通ローラー62aと同じ方向に回転し、第2対向ローラー63bは、第1対向ローラー62b と同じ方向に回転する。
【0044】
第2導通ローラー63aは、径がφ60mm、厚さ5mmのアルミ製の芯金63a1の内部に1000Wの加熱部材としてのハロゲンヒーター63dを配設している。また、芯金63a1の周囲に、弾性を有する表層63a2として厚さ30μm、表面抵抗率5×105Ω/sqの導電性のPFA(熱可塑性フッ素樹脂)を被覆したものである。第2導通ローラー63aは、芯金63a1に金属製の板バネを接触させて、第2の電位印加部63cから電位が印加される。
【0045】
第2導通ローラー63aが弾性を有する表層63a2を有することで、転写材Sを加熱するためのニップ幅を確保することが可能となる。
【0046】
第2対向ローラー63bは、径がφ26mmのステンレスシャフトの外周に、17mm厚のシリコンゴムを用いたローラーである。
【0047】
また、第2導通ローラー63aを加熱することで、トナーTを溶融させ転写材との密着性を向上させて第2導通ローラー63aにトナーTが付着し難くしている。これにより、転写材Sの導電層Seと接触する表層63a2は、転写材Sに形成された画像部に接触する位置に配置することができる。
【0048】
ここで、第2導通ローラー63a上に付着したトナーTに対する評価方法について説明する。第2導通ローラー63a上にトナーTが付着した程度は、OD値によって判断する。OD値は、第2導通ローラー63a上に付着したトナーTをメンティングテープにテープ転写したものを上質紙に張り付け、X−Lite濃度計により計測することにより得た。第2導通ローラー63a上の現像剤が一回のテープ転写では取りきれない時には繰り返しテープ転写を行ない、下記計算式より求める。
OD=OD1 +OD2 ・・・・+ODn ―0.08×n
ただし、ODn が0.1以下になるまでn回繰り返す。そして、測定したOD値が0.1以下であれば、良好であると判断した。
【0049】
第2導通ローラー63a上に付着したトナーTを上記評価方法で評価した。その結果、加熱した時の第2導通ローラー63a上に移った現像剤のOD値が0.02以下であり、第2導通ローラー63aを加熱することにより第2導通ローラー63aに現像剤が付着することを防止できることを確認した。
【0050】
また、第2導通ローラー63aの軸方向の長さは、図4の矢印Aに示すように電流が転写材Sの導電層Seに形成された画像部の全幅を流れるように、少なくとも弾性を有する表層63a2が転写材Sの画像部よりも搬送方向に直交する方向で長くするとよい。さらに、第2導通ローラー63aの軸方向の長さは、画像形成装置で適用できる最大の転写材Sの導電層Seの搬送方向と直交する方向の長さよりも長くするとよい。例えば、A3サイズの幅方向に対応する場合、350mm等とするとよい。
【0051】
第1実施形態では、図4に示すように、第2導通ローラー63aの導電する表層63a2から二次転写ニップ部Nまでの距離が均一なので、図4の矢印Aのように均一に電流が流れる。したがって、一部で転写電流が不足することがなく、特に、転写材の導電層Seの表面抵抗率が高い場合(1×107以上〜1×1011未満Ω/sq)には、良好に転写することができより好ましい。また、転写材S上に形成された導電層Seの上に、電位差に影響しない範囲で絶縁層を形成した場合においても、転写性や第2導通ローラー63aへの現像剤の付着を防止する等に関して導電層Seの上に絶縁層を形成しない場合と同様の効果が得られた。
【0052】
ここで、転写効率の評価方法について説明する。中間転写ベルト40上の転写前の現像剤のOD値をODblt 、転写材Sに転写した後に中間転写ベルト40上に残った現像剤のOD値をODrestとする。OD値は、中間転写ベルト40上の現像剤をメンティングテープにテープ転写したものを上質紙に張り付け、X−Lite濃度計により計測することにより得た。中間転写ベルト40上の現像剤が一回のテープ転写では取りきれない時には繰り返しテープ転写を行ない、下記計算式により求める。
ODblt (もしくはODrest)=OD1 +OD2 ・・・・+ODn
転写効率=(ODblt −ODrest)÷(ODblt −0.08×n)×100
ただし、ODn が0.1以下になるまでn回繰り返す。
【0053】
そして、中間転写ベルト40上に現像剤膜厚0.2g/sq 、ブラシ電極に加える電圧を0V〜−10kVとし、その条件範囲で得られる転写効率のうち、最大のものを結果とする。転写効率は、90%以上の効率で良好であると判断する。
【0054】
第2導通ローラー63aの電極幅が画像領域全域にあるときと、第2導通ローラー63aの電極幅が画像領域の一部にある時の転写効率を表面抵抗率1.2×108Ω/sqの転写材Sに転写した時に、上記評価方法で評価して比較した。その結果、第2導通ローラー63aの電極幅が画像領域全域にあるときの転写効率が97%で、第2導通ローラー63aの電極幅が画像領域の一部にある時の転写効率は92%であった。このように、第2導通ローラー63aを画像領域全域で転写材Sに当接させることで転写効率を向上させる効果があることを確認した。
【0055】
また、二次転写部60は、転写材Sが二次転写ニップ部Nで画像を転写されている時に、バックアップローラー43と第1導通ローラー62a又は第2導通ローラー63aの少なくともどちらかとが導通していることが必要である。したがって、転写材Sの搬送方向の長さに対して、導電層Seと第1導通ローラー62aの当接位置から導電層Seと第2導通ローラー63aの当接位置までの距離を短くする。例えば、転写材Sの搬送方向の長さが490mmの場合、導電層Seと第1導通ローラー62aの当接位置から二次転写ニップ部Nまでの距離を100mm、二次転写ニップ部Nから導電層Seと第2導通ローラー63aの当接位置までの距離を300mm等とすればよい。
【0056】
また、バックアップローラー43の二次転写ニップ部Nから導電層Seと第2導通ローラー63aの当接位置までの距離は、導電層Seと第1導通ローラー62aの当接位置からバックアップローラー43の二次転写ニップ部Nまでの距離よりも長いと好ましい。バックアップローラー43の二次転写ニップ部Nから第2導通ローラー63aの当接位置までの距離を長くすることで、キャリアー液の吸収を促進することが可能となる。
【0057】
また、二次転写部60は、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第1導通ローラー62aに印加される第1の電位V1との間、及びバックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第2導通ローラー63aに印加される第2の電位V2との間に、電位差を印加することで、トナーTを導電層Seに転写することとしてもよい。
【0058】
帯電器等の外部帯電方式で転写材Sに当接することなく電位の印加を行う場合、帯電器から転写材Sに供給された電荷すべてが二次転写ニップ部Nで転写材Sに移動するとは限らず、電荷の移動量が転写材Sの電気特性等で変化することがあり、電位の印加が不安定となりやすい。電位の印加をローラー間の電位差による帯電とすることにより、電荷が移動する際に減少することなく、安定して電位を印加することができ、安定したトナー転写効率を得ることが可能となる。
【0059】
なお、電位差は、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第2導通ローラー63aの第2の電位V2との電位差が、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第1導通ローラー62aの第1の電位V1との電位差よりも大きくなるように設定する。すなわち、|V2t−V2|>|V2t−V1|とするとよい。
【0060】
例えば、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tを2000V、第1導通ローラー62aの第1の電位V1を300V、第2導通ローラー63aの第2の電位V2を100Vとすると、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第2導通ローラー63aの第2の電位V2との電位差:|V2t−V2|=1900Vとなり、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第1導通ローラー62aの第1の電位V1との電位差:|V2t−V1|=1700Vとなる。
【0061】
図3及び図4の矢印Aに示すように、電流が転写材Sの導電層Seを流れる際、第2導通ローラー63aに転写材Sが当接する際は、導電層Seにトナー像が存在することにより、表面抵抗率が転写前よりも大きくなっている場合がある。バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第2導通ローラー63aの第2の電位V2との電位差が、バックアップローラー43に印加された転写電位V2tと第1導通ローラー62aの第1の電位V1との電位差よりも大きくなるように設定することで、転写ニップ部Nでの電位差を適正に保持することが可能となる。したがって、転写材Sの導電層Seが、第1導通ローラー62a及び第2導通ローラー63aのいずれに接触している場合であっても、安定した転写効率を得ることが可能となる。
【0062】
図5は、第2導通ローラー63aでのニップ部の拡大図である。
【0063】
第2導通ローラー63aは、導通経路を構成するとともに加熱も行う。第2導通ローラー63aは、加熱部材としてのハロゲンヒーター63dを有しており、転写材Sを加熱している。転写材Sの導電層Seに転写された液体現像剤のトナーは、加熱されることで分散性を失活させてしまい、図5に示すように、固形分の樹脂粒子であるトナーTを凝集させて、画像領域の表面に余分なキャリアー液を噴出させる。この余分なキャリアー液は、第2導通ローラー63aによって除去される。トナーTは、第2導通ローラー63aの表層63a2から離れてキャリアー液中を転写材Sの導電層Seに向かう。そして、残ったキャリアー液が転写材Sに浸透してトナーTが転写材Sに定着される。なお、加熱動作は、ハロゲンヒーター63dの点灯と消灯によって行う。また、第2導通ローラー63aでの加熱温度は、ガラス転移点:Tg=40℃よりも低い、例えば35℃とする。加熱温度をガラス転移点よりも低い温度とすることで、トナーが第2導通ローラー63aに粘着することが低減する。
【0064】
次に、第2実施形態の二次転写部60について説明する。
【0065】
図6は第2実施形態の二次転写部60付近の構成を示す図、図7は図6をバックアップローラー43側から見た図である。なお、図7において、中間転写ベルト40は省略している。
【0066】
第2実施形態は、第1実施形態と同様の構成の二次転写部60で転写された転写材Sを定着する定着部80を有する。定着部80は、第2導通ローラー63aで加熱された転写材Sに転写された画像を定着する。定着部80は、定着部材81を有する。定着部材81は、加熱ローラー81aと、加熱ローラー81aに対向して配設される加圧ローラー81bと、を有する。加熱ローラー81aは、第1ハロゲンヒーターランプ81c1及び第2ハロゲンヒーターランプ81c2を含む定着部加熱部材としてのハロゲンヒーター81cが内側に配設されている。
【0067】
第2実施形態の実施例では、このような構成の二次転写部60及び定着部80に対して、ガラス転移点:Tg=40℃、融点:Tm=90℃のトナーTを使用した。この場合、第2導通ローラー63aでの加熱温度を35℃とし、定着部80の加熱ローラー81aの加熱温度を160℃とした。この結果、まず、第2導通ローラー63aで、転写材Sの導電層Seに転写された液体現像剤の分散性を失活させて、キャリアー液を除去するとともに、転写材Sの導電層SeにトナーTをある程度定着させる。その後、第2導通ローラー63aよりも加熱温度の高い定着部80の加熱ローラー81aでさらにトナーTを定着させる。したがって、トナーTを定着部80のみで高い温度で定着するよりも、まず第2導通ローラー63aで余分なキャリアー液を的確に除去するとともにキャリアー液が転写材Sにある程度浸透してトナーTが転写材Sに定着され、その後、加熱ローラー81aでさらに余分なキャリアー液を的確に除去できるとともに、キャリアー液が転写材Sに浸透してトナーTが転写材Sに定着されるので、トナーTを転写材Sに良好に定着することが可能となる。なお、第2導通ローラー63aは、感光体の温度よりも高い温度に設定される。
【0068】
なお、第2実施形態では、第2導通ローラー63aの軸方向の長さを、画像形成装置で適用できる最大の転写材Sの幅よりも長くした。その結果、電流が均一に流れ、二次転写ニップ部Nで良好に転写できるとともに、転写材Sの搬送方向に直交する方向における全幅で転写材Sをニップして搬送することができるので、転写材の搬送をより安定化させることができる。
【0069】
また、第1実施形態及び第2実施形態において、第2導通ローラー63aの芯金63a1に金属製の板バネを当接することで導通経路を形成していた。これに限らず、図8に示すように、第2導通ローラー63aの導電性及び弾性を有する表層63a2にブラシ63fを当接することで導通経路を形成してもよい。このように、第2導通ローラー63aの表層63a2に当接して導通経路を形成することで、第2導通ローラー63aの内側に配設していた部材が不要となり、例えば、図8に示すように、ハロゲンヒーター63dを複数本の配設することも可能となり、設計の自由度が増加する。この時、ブラシ63fを第2導通ローラー63aの軸方向で表層63a2と同一又は略同一の長さとすることで、安定して導通することが可能となる。
【0070】
また、図9に示すように、第2導通ローラー63aの導電性及び弾性を有する表層63a2に導通経路形成ローラー63gを当接することで導通経路を形成してもよい。この時、導通経路形成ローラー63gの軸方向の長さを第2導通ローラー63aと同一又は略同一とすることで、安定して導通することが可能となる。
【0071】
以上、種々の実施形態について説明したが、本実施例はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0072】
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…画像形成ステーション、3…転写ユニット(転写部)、10Y,10M,10C,10K…感光体(像担持体)、11Y,11M,11C,11K…コロナ帯電器(帯電部)、12Y,12M,12C,12K…露光ユニット(露光部)、13Y,13M,13C,13K…第1感光体スクイーズローラー、15Y,15M,15C,15K…第2感光体スクイーズローラー、18Y,18M,18C,18K…感光体クリーニングブレード、20Y,20M,20C,20K…現像ローラー(現像剤担持体)、30Y,30M,30C,30K…現像装置(現像部)、31Y,31M,31C,31K…現像剤容器、32Y,32M,32C,32K…攪拌ローラー、33Y,33M,33C,33K…供給ローラー、34Y,34M,34C,34K…中間ローラー、40…中間転写ベルト(像担持体ベルト)、41…ベルト駆動ローラー、42…テンションローラー、43…バックアップローラー(ローラー)、43a…転写電位印加部、49…中間転写ベルトクリーニングブレード、50…一次転写部、51…一次転写ローラー、60…二次転写部、61…二次転写ローラー、62…第1導通部、62a…第1導通ローラー(第1の導通部材)、62b…第1対向ローラー、62c…第1の電位印加部、63…第2導通部、63a…第2導通ローラー(第2の導通部材)、63b…第2対向ローラー、63c…第2の電位印加部、63d…ハロゲンヒーター(加熱部材)、70…搬送部、80…定着部、81…定着部材、81a…加熱ローラー、81b…加圧ローラー、81c…ハロゲンヒーター(定着部加熱部材)、N…二次転写ニップ部(転写ニップ部)S…転写材、Se…導電層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材及び前記基材に形成された導電層を有する転写材を搬送する搬送部と、
前記搬送部で搬送された前記転写材の前記導電層を有する面と当接する第1の導通部材と、
トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤で現像された像を担持する像担持体ベルトと、
転写電位を印加する転写電位印加部と、
前記像担持体ベルトを巻き掛け、前記第1の導通部材と当接した前記転写材の前記面と前記像担持体ベルトを介して当接するとともに、前記転写電位印加部で印加される前記転写電位で前記像担持体ベルトに担持された前記像を前記転写材の前記面に転写するローラーと、
前記像が転写された前記転写材の前記面と当接して加熱する第2の導通部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ローラーに印加される前記転写電位よりも小さい電位を前記第1の導通部材に印加する第1の電位印加部と、
前記第2の導通部材に前記ローラーに印加される前記転写電位よりも小さい電位を印加する第2の電位印加部と、
を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ローラーに印加される前記転写電位と前記第2の導通部材に印加される電位との電位差は、前記ローラーに印加される前記転写電位と前記第1の導通部材に印加される電位との電位差よりも大きい請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の導通部材は、弾性層を有するローラーである請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2の導通部材の加熱温度は、像担持体ベルトの温度よりも高く、液体現像剤のトナーのガラス転移点よりも低い請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記転写材の前記導電層の抵抗は、1.0×105Ω/sq以上1.0×1011Ω/sq未満である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
基材及び前記基材に形成された導電層を有する転写材を搬送し、
搬送された前記転写材の前記導電層を有する面に第1の導通部材を当接させ、
前記第1の導通部材と当接した前記転写材の前記面に、前記像担持体ベルトに担持されたトナー及びキャリアー液を有する液体現像剤で現像された像を転写し、
前記像が転写された前記転写材の前記面に加熱された第2の導通部材を当接させることを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−177727(P2012−177727A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39253(P2011−39253)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】